JP2011002821A - 光ファイバの被覆除去方法及び被覆除去部材並びに光接続部材 - Google Patents

光ファイバの被覆除去方法及び被覆除去部材並びに光接続部材 Download PDF

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Abstract

【課題】 靭性の高い被覆を有する光ファイバに対し、小さい押し付け荷重で被覆を除去できるようにする。
【解決手段】 露出させた光ファイバ1の切断端面から被覆13を除去する光ファイバ1の被覆除去方法において、光ファイバ1の裸光ファイバ39を挿通する光ファイバ挿通孔11を有して被覆除去部材200を光ファイバ端面の被覆13に押し当てる第一工程と、被覆13を光ファイバ挿通孔11の中心から外径方向における応力が不均一になるように押圧し被覆13に亀裂を生じさせる第二工程と、被覆除去部材200をさらに押し付けて亀裂を起点に光ファイバ長手方向に被覆13を切り裂く第三工程とを実施する。光ファイバ1の被覆除去部材200は、ファイバ端面の被覆13に当接する被覆除去部15を有する。この被覆除去部15は、被覆13に当接する当接面が角部を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、裸光ファイバの外周に被覆を備えた光ファイバの被覆除去方法及び被覆除去部材並びに光接続部材に関する。
光線路を構築する作業現場において、光ファイバに取り付ける作業を容易にし、作業時間を短縮できる光接続部材としての光コネクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。この光コネクタでは、光ファイバが内部において撓むように余長を持って固定されることで、接着剤を用いずに内蔵光ファイバに接合させることができ、光ファイバと内蔵光ファイバの接合面に常に押圧力を付勢して、確実な接合状態を維持できる。
さらに、この種の光コネクタには、内部に被覆除去部を備え、挿入力により光ファイバを撓ませ、被覆除去部にて被覆を除去することで、簡易な接続作業で光ファイバへの実装を可能とするものがある。図18(a)に示すように、この光コネクタは、光ファイバ501を挿入すると、被覆除去部503が光ファイバ501の切断端面505に接触する。さらに光ファイバ501を押し込むと、図18(b)に示すように、被覆507の周方向に荷重が加わり、押し付け荷重がピークに達すると、押し付け荷重が被覆破断力を超え、図18(c)に示すように、被覆507が裂ける。被覆507を除去するための荷重は、光ファイバ501の撓み部における弾性復元力が利用される。このようにして、先端部に設けた被覆除去部503にて被覆507を除去し、光ファイバ挿通孔509に裸光ファイバ511が位置決めされる。
特開2005−345753号公報
しかしながら、従来の被覆除去部503における当接面の外形状は円形であったため、中心から被覆507の外径に向かう方向の応力(切り裂き力)が均一となり、被覆がある程度の靭性の高い光ファイバでは、図18(d)に示すように、被覆507が蛇腹状となり、被覆除去力が増大し、接続作業性を低下させる場合があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、靭性の高い被覆を有する光ファイバを用いる場合であっても、小さい押し付け荷重で被覆を除去できる光ファイバの被覆除去方法及び被覆除去部材並びに光接続部材を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 露出させた光ファイバの切断端面から被覆を除去する光ファイバの被覆除去方法であって、
前記光ファイバの裸光ファイバを挿通する光ファイバ挿通孔を有する被覆除去部材を前記光ファイバの切断端面の被覆に押し当てる第一工程と、
前記被覆を前記被覆除去部材との当接面から外径方向における応力が不均一になるように押圧し前記被覆に亀裂を生じさせる第二工程と、
前記被覆除去部材をさらに押し付けて前記亀裂を起点に光ファイバ長手方向に前記被覆を切り裂く第三工程と、
を実施することを特徴とする光ファイバの被覆除去方法。
この光ファイバの被覆除去方法によれば、被覆除去部材を被覆に押し当てると、被覆の切断端面内における、被覆除去部との当接面から外径方向に向かう応力が不均一となる。つまり、切断端面内の外径近傍部に応力の高まる(集中する)部位を形成できる。その結果、押圧力が効率的に被覆除去力に変換され、小さい押し付け荷重で被覆に容易に亀裂が形成可能となる。
(2) (1)の光ファイバの被覆除去方法であって、
前記光ファイバは少なくとも裸光ファイバの外周を覆う被覆が該裸光ファイバに接する内層の第1被覆層と該第1被覆層の外側を覆う第2被覆層とを有し、
前記第一工程において前記被覆除去部材の先端の少なくとも一部を前記光ファイバの第1被覆層のみに押し当て前記第二工程を実施することを特徴とする光ファイバの被覆除去方法。
この光ファイバの被覆除去方法によれば、被覆除去部材を被覆に押し当てると、被覆除去部材の先端の少なくとも一部が、被覆の切断端面内における第1被覆層のみに必ず当たる。これにより、第2被覆層が圧縮されてしまうことを防止でき、先端の一部を第1被覆層に進入させて、第2被覆層を確実に外方向へ拡げて被覆を切り裂くことができる。
(3) 露出させた光ファイバの切断端面から被覆を除去する光ファイバの被覆除去部材であって、
前記光ファイバの裸光ファイバを挿通する光ファイバ挿通孔を有するとともに、前記光ファイバの切断端面の被覆に当接する被覆除去部を有し、
前記被覆除去部は、前記被覆に当接する当接面が角部を有することを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
この光ファイバの被覆除去部材によれば、被覆に当接面が当接すると、当接面からの反力によって被覆に生じる内方から外径方向に向かう応力が不均一となり、その応力の最も高い部位に亀裂が発生し易くなる。
(4) (3)の光ファイバの被覆除去部材であって、
前記被覆除去部材は前記当接面が裸光ファイバの外周を覆う内層の第1被覆層及び該第1被覆層の外側を覆う第2被覆層のうち前記第1被覆層のみに当接する前記角部を有することを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
この光ファイバの被覆除去部材によれば、少なくとも1つの角部が第1被覆層のみに当たる。これにより、角部を第1被覆層に確実に進入させて、第2被覆層を外方向へ拡げて被覆を切り裂くことができる。
(5) (3)又は(4)の光ファイバの被覆除去部材であって、
前記当接面の前記光ファイバ挿通孔に臨む内径側が前記光ファイバを該光ファイバ挿通孔に案内するため傾斜した傾斜面に形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
この光ファイバの被覆除去部材によれば、当接面の内径側と光ファイバ挿通孔とが傾斜面を介して接続される。つまり、当接面は、奥側へ先細りとなった傾斜面(テーパー)にて光ファイバ挿通孔へ通じる。これにより、当接面にて被覆の除去された裸光ファイバの光ファイバ挿通孔への導入が容易となる。また、当接面の内径側を光ファイバ挿通孔よりも大径にできる。これにより、先端面積の小さい(第1被覆層に進入し易い)角部を形成できる。
(6) (3)〜(5)のいずれか1つの光ファイバの被覆除去部材であって、
前記角部は前記被覆除去部材の当接面に設けられた突起で形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
この光ファイバの被覆除去部材によれば、被覆除去部材の当接面から角部である突起がさらに突出することで、先端面積が小さい角部を形成できる。これにより、被覆除去部材を被覆に押し当てると、この突起が第1被覆層に容易に刺さり、角部を第1被覆層へより容易に進入させて被覆を切り裂くことができる。
(7) (3)〜(6)のいずれか1つの光ファイバの被覆除去部材であって、
前記当接面は前記光ファイバ挿通孔の中心から前記角部の外端までが前記第1被覆層の外径寸法の半分以下の長さとされ且つ前記裸光ファイバの挿通側の径が前記光ファイバ挿通孔の内径よりも大きく設定されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
この光ファイバの被覆除去部材によれば、被覆除去部を同一中心で光ファイバに押し当てると、被覆除去部の角部が第1被覆層の外径の内側で当たる。角部が1つの構成でも同様となる。また、当接面は、裸光ファイバの挿通側の径が光ファイバ挿通孔の内径よりも大きく設定されていることで、奥側へ先細りとなった傾斜面(テーパー)にて光ファイバ挿通孔へ通じ、裸光ファイバの導入が容易になるとともに、先端面積の小さい角部を形成できる。
(8) (3)〜(7)のいずれか1つの光ファイバの被覆除去部材であって、
前記当接面は、多角形に形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
この光ファイバの被覆除去部材によれば、多角形となった当接面の少なくとも一つの辺部が被覆外径(外周)の任意の二点を通って当接されることで、被覆に、この辺部に沿う(すなわち、外径方向に向かう)応力を集中させることができる。なお、角部が切断端面の内方に配置されれば、交差する2辺部の角部に応力が双方向から集中し、外径方向に向かう応力(被覆除去力)をより多く集中させることができる。
(9) (3)〜(8)のいずれか1つの光ファイバの被覆除去部材であって、
前記当接面は、前記光ファイバ挿通孔の中心に対し非点対称形に形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
この光ファイバの被覆除去部材によれば、対称形状である正方形に形成した当接面に比べ、例えば非点対称形状である台形に形成した当接面の方が、特定の角部により応力を集中させ易くできる。
(10) (3)〜(9)のいずれか1つの光ファイバの被覆除去部材であって、
前記被覆除去部は、少なくとも前記当接面に近接する領域の外径形状が前記当接面から他面に向かって拡大する錐形状に形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
この光ファイバの被覆除去部材によれば、当接面に近接する領域(すなわち、錐形状の側面)が徐々に拡大するテーパ形状となることで、当接面の押圧により、その反力を、亀裂が切り裂かれる方向の分力に変換でき、切り裂き性が高められる。
(11) (3)〜(10)のいずれか1つの光ファイバの被覆除去部材であって、
前記被覆除去部は、先端が斜めに形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
この光ファイバの被覆除去部材によれば、被覆に当接面が当接すると、当接面からの反力が斜めにカットされた当接面の先端部で大きくなり、切り込み抵抗が小さくなって、被覆除去力がさらに低減される。
(12) (3)〜(11)のいずれか1つの被覆除去部材と、
該被覆除去部材を先端部に装着するとともに前記光ファイバを固定する固定部を後端部に有するベース部材と、
前記被覆除去部材と該ベース部材を覆うハウジングと、
を備えたことを特徴とする光接続部材。
この光接続部材によれば、ベース部材を介して光接続部材に挿入された光ファイバが小さな押圧力(挿入力)で被覆除去され、切断端面の後方が固定部にてベース部材に固定されることで、光ファイバへの容易な光接続が可能となる。
本発明に係る光ファイバの被覆除去方法によれば、被覆を、被覆除去部との当接面から外径方向における応力が不均一になるように押圧し、被覆に亀裂を生じさせ、その亀裂を起点に光ファイバ長手方向に被覆を切り裂くので、靭性の高い被覆を有する光ファイバに対し、小さい押し付け荷重で、一定長以上の被覆を除去することができる。
本発明に係る光ファイバの被覆除去部材によれば、被覆に当接する当接面が角部を有する被覆除去部を設けたので、被覆に当接面が当接すると、当接面からの反力によって被覆に生じる外径方向に向かう応力が不均一となり、その応力の最も高い部位に亀裂を生じ易くできる。この結果、亀裂を起点とした切り裂きが可能となり、被覆除去力を低減することができる。
本発明に係る光接続部材によれば、被覆除去部材を先端部に装着するとともに光ファイバを固定する固定部を後端部に有するベース部材と、被覆除去部材とベース部材を覆うハウジングとを備えるので、小さな被覆除去力で光ファイバに接続固定でき、光線路の構築作業性を向上させることができる。
本発明に係る光接続部材の断面図である。 図1に示した光ファイバの軸線直交面における断面図である。 図1に示した被覆除去部材の要部拡大斜視図である。 当接面の形状例を(a)〜(e)で示した被覆除去部の正面図である。 当接面に十字溝の形成された被覆除去部の正面図である。 先端が斜めにカットされた被覆除去部の軸線を含む面による断面図である。 被覆除去の過程を(a)〜(c)で表した当接面及び被覆切断端面の正面図である。 被覆除去の過程を(a)〜(c)で表した被覆除去部及び光ファイバの軸線を含む面による断面図である。 光ファイバの切断端面に作用する応力の状況を表した模式図である。 (a)はサイズを明確化した被覆除去部の斜視図、(b)はその拡大正面図である。 図10に示した被覆除去部を軸線に沿う面で切断した断面図である。 (a)は角部を2つとした被覆除去部の斜視図、(b)はその拡大正面図である。 (a)は被覆除去部と光ファイバがズレ無く接触した場合の作用を説明する正面図、(b)はズレを有して接触した場合の作用を説明する正面図である。 (a)は角部が突出した被覆除去部の斜視図、(b)はその拡大正面図である。 (a)は図14に示した被覆除去部の要部拡大斜視図、(b)はその拡大側面図である。 (a)は角部に突起の設けられた被覆除去部の斜視図、(b)はその要部拡大図である。 (a)は図16に示した被覆除去部の要部拡大斜視図、(b)はその拡大側面図である。 従来の光接続部材による被覆除去状況を(a)〜(d)で表した光ファイバの軸線を含む面による断面図である。
以下、本発明に係る光ファイバの被覆除去方法及び被覆除去部材並びに光接続部材の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る光接続部材の断面図である。
本実施の形態に係る光接続部材は、作業現場において被覆付き光ファイバ(以下、単に「光ファイバ」と称す。)1に装着することのできる光コネクタ100を例に説明する。
光コネクタ100は、被覆除去部材であるフェルール200と、フェルール200を先端部に装着するとともに光ファイバ1を固定する固定部3を後端部に有するベース部材5と、フェルール200とベース部材5を覆うハウジング7とに大別して構成される。
光コネクタ100は、ベース部材5を介してフェルール200に挿入された光ファイバ1が小さな押圧力(挿入力)で被覆除去され、切断端面の後方が固定部3にてベース部材5に固定されることで、光ファイバ1への容易な光接続が可能となっている。
フェルール200は、先端側(図1において左端側)に短尺光ファイバ9を備えこの短尺光ファイバ9に通じる光ファイバ挿通孔11を有する。光ファイバ挿通孔11に挿入された光ファイバ1は、先端面を短尺光ファイバ9の後端面(図1において右端面)に突き合わせた状態で固定部3にて固定される。
光コネクタ100の構成部材であるフェルール200の内部には、光ファイバ1の端部から被覆13を挿入力により除去する後述の被覆除去部15を備えている。
光コネクタ100のベース部材5は、例えば全体矩形角柱形状をしており、中央部から後部(図1中右側部)にかけて、上半分が平面状に切り欠かれて中間面17が形成されている。中間面17の中央には、光ファイバ1の挿入方向に沿って、光ファイバ1の位置決めを行うV溝19が形成されている。中間面17には、上方から、固定部3の蓋21及び撓み空間23を形成するための蓋部材25が取り付けられる。
ベース部材5の前端部(図1中左端部)には、フェルール取り付け穴27が形成されており、このフェルール取り付け穴27の上側には、ベース部材5の上面に開口する切欠31が設けられている。
フェルール取り付け穴27の中央側(図1において右側)には、被覆除去用空間29を介してガイドキャピラリ33が内蔵されており、ガイドキャピラリ33と中間面17との間には、空間35が設けられている。
固定部3はベース部材5の後端部に設けられている。固定部3は蓋21を有しており、蓋21を固定部クランパ37によってベース部材5の中間面17に押し付けることにより光ファイバ1を固定している。
ベース部材5における固定部3に対応する位置にも、前記V溝19が同様に設けられており、光ファイバ1は蓋21で押さえられて所定の位置(パスライン)に固定される。なお、固定部3及びベース部材5の後部は、ハウジング7に収容される。
固定部3と被覆除去部15との間には、光ファイバ1を撓ませた状態で収容可能な撓み空間23を備えている。すなわち、フェルール200に挿入した裸光ファイバ39の後方で被覆を有する部分の光ファイバ1を撓み空間23で撓ませた状態で収容するとともに、固定部3において光ファイバ1を固定することにより、フェルール200の光ファイバ挿通孔11に挿入された裸光ファイバ39の先端面に、フェルール200に内蔵されている短尺光ファイバ9の接続面に向かう弾性付勢力が付与される。これにより、短尺光ファイバ9と光ファイバ1の接続状態が安定して維持される。
撓み空間23は、ベース部材5を切り欠いて形成された中間面17に、蓋部材25を取り付けて形成する。蓋部材25は全体略直方体形状のブロック部材であり、下面中央部から上方へ向かう凹部41がベース部材5の長手方向に沿って形成されており、挿通されている光ファイバ1が上方へ撓むことができるように撓み空間23を形成している。撓み空間23を形成する凹部41は、前後両端部では高さが低く、中央部で高くなっている。
蓋部材25は、クランパ43によってベース部材5と共に挟まれている。
被覆除去部15と撓み空間23との間には、光ファイバ1の径方向の移動を規制するガイドキャピラリ33が設けられている。ガイドキャピラリ33には、光ファイバ1の外径よりも僅かに大きい内径を有する位置決め穴33aが設けられ、撓んでいる光ファイバ1をパスライン上に位置決めするとともに、光ファイバ1の先端を正確に被覆除去部15に導くことができるようになっている。なお、ガイドキャピラリ33の先端面45と被覆除去部15であるフェルール200の後端面47との距離(すなわち、空間29の長さ)は、短い(例えば、0.5〜1.0mm程度)方が裸光ファイバ39を正確にフェルール200の光ファイバ挿通孔11に導くことができるが、空間29は除去された被覆13を収容することができる大きさを確保する必要がある。
図2は図1に示した光ファイバの軸線直交面における断面図である。
光ファイバ1は、例えば、中心に外径d3=125μmの裸光ファイバ39を有し、その外周を覆うように外径d1=250μmの被覆13が設けられている。裸光ファイバ39は、コアと1層以上のクラッドを有するガラスファイバであり、シングルモードファイバやマルチモードファイバ等、如何なる屈折率分布を有するガラスファイバも適用可能である。
被覆13は、その最内層に設けられて裸光ファイバ39に接する外径d2の第1被覆層であるプライマリ49と、プライマリ49の外側を覆う第2被覆層であるセカンダリ(外被)51とを有しているが、これに限らず、1層或いは2層以上の構成であっても良い。セカンダリ51の最外層には着色層53が設けられていても良い。被覆13を構成する樹脂は、ウレタンアクリレート等の紫外線硬化型樹脂であり、適宜弾性率等の物性が設定されている。例えば、裸光ファイバ39に接するプライマリ49は、セカンダリ51より低い弾性率(すなわち軟質)とされている。
プライマリ49の密着度は、セカンダリ51よりも、裸光ファイバ39に対する方が小さく設定(裸光ファイバ<セカンダリ)されている。つまり、被覆13は、裸光ファイバ39から剥離し易くなっている。また、光ファイバ1を構成する各部材のヤング率は、荷重支持体の裸光ファイバ39が最も大きく、次いでセカンダリ51、プライマリ49の順で小さくなるように設定されている(プライマリ<セカンダリ<裸光ファイバ)。したがって、光ファイバ1は、切断端面を加圧することにより、プライマリ49を介して被覆13が剥離・破壊されるようになっている。
図3は図1に示した被覆除去部材の要部拡大斜視図である。
フェルール200は、略円柱形状の部材であり、裸光ファイバ39の外径d3より内径Dの僅かに大きい光ファイバ挿通孔11が軸線Gに沿って設けられている。フェルール200の後部付近には切欠55(図1参照)が設けられ、光ファイバ挿通孔11が露出する。この切欠55は、フェルール200をベース部材5のフェルール取り付け穴27に嵌めた際に、ベース部材5に設けられている切欠31の下方に位置するため、光ファイバ挿通孔11は切欠33,55を介して外部から視認することができる。
短尺光ファイバ9は、被覆のない裸光ファイバであり、フェルール200の先端面57に前端面59を合わせるとともに、後端面が切欠55において露出して光ファイバ挿通孔11に接着剤で固定される。
すなわち、短尺光ファイバ9と裸光ファイバ39との突き合わせ接続面が切欠31,55に露出することになるので、接続面に屈折率整合材を容易に入れることができる。これにより、接続面における伝送先の低損失及び低反射を図っている。また、裸光ファイバ39を光ファイバ挿通孔11に挿入して短尺光ファイバ9に押し付ける際に、切欠31,55から空気を逃がすことができるので、空気を圧縮する抵抗が生じず、円滑に接続を行うことができる。なお、図1に示すように、フェルール200はベース部材5のフェルール取り付け穴27に取り付けられ、フェルール200及びベース部材5の前部はハウジング7に収容される。
フェルール200は、後端面47の光ファイバ挿通孔11の挿入口近傍に、被覆除去部15を構成している。この被覆除去部15は、光ファイバ1の切断端面を押し付けることにより、裸光ファイバ39から被覆13を剥離させて除去するよう働く。
光ファイバ挿通孔11は例えば丸穴、四角穴、正多角形穴の他、V溝形状の空間とすることが可能であるが、ここでは、丸穴の場合を好適な例として説明する。光ファイバ挿通孔11の内径Dは、光ファイバ1の裸光ファイバ39の直径d3よりも大きく、被覆13の外径d1よりも小さい。これにより、光ファイバ1の切断端面を光ファイバ挿通孔11の周囲に押し付けると、光ファイバ挿通孔11の周囲の当接面61が被覆13の切断端面に当接するとともに、裸光ファイバ39には当接しないことになる。
被覆除去部15は、当接面61が被覆13との間に角部を有する。そして、被覆13に当接面61が当接すると、当接面61からの反力が被覆13に生じる。この反力により被覆13には応力が発生する。当接面61が角部を有していることにより、被覆13に生じる内方から外径方向に向かう応力は、不均一となり、その応力の最も高い部位に亀裂が発生し易くなっている。
また、被覆除去部15の先端を斜めにすることによって、被覆除去部15の先端面の部分から先に当接させて、被覆13に生じる内方から外径方向に向かう応力が不均一になるようにしても良い。
図4は当接面の形状例を(a)〜(e)で示した被覆除去部の正面図である。
当接面61は、多角形に形成されていることが好ましい。本実施の形態では、当接面61が、図3に示すように、四辺の長さの等しい菱形で形成されている。勿論、図4(a)に示すように、同菱形を45度回転させた正方形であってもよい。この他、角部を有する形状としては、種々のものを挙げることができる。
すなわち、図4(b)に示すように、矩形状の当接面61Aとすることができる。同図に示すように、当接面61Aの角部63は、被覆13の外径d1の外側に位置するものであってもよい。多角形となった当接面61Aの少なくとも一つの辺部65が被覆外径(外周)d1の任意の二点a,bを通って当接されることで、被覆13に、この辺部65に沿う(すなわち、外径方向に向かう)応力を集中させることができる。なお、図4(a)に示すように、角部63が切断端面の内方に配置されれば、交差する2辺部67,67の角部63に応力が双方向(図4(a)中の矢印方向)から集中し、外径方向に向かう応力(被覆除去力)をより多く集中させることができる。
なお、角部は2つの直線で形成されて尖った構造が好ましいが、多少曲線になっている部分があっても、応力が不均一になるようになっていれば良い。
また、当接面61は、軸線Gに対し非点対称形に形成されても良い。非点対称形とは、当接面61を軸線Gのまわりに180度回転したときに、回転前の当接面61に重ならない形状を言う。例えば、図4(c)に示す台形状の当接面61Bとすることができる。対称形状である正方形に形成した当接面61に比べ、非対称形状である台形に形成した当接面61Bの方が、特定の角部63により応力を集中させ易くできる。
この他、当接面61は、図4(d)に示す六角形に形成した当接面61Cや、八角形の当接面、図4(e)に示すように、一つの角部63のみを有した当接面61Dであってもよい。なお、図示は省略するが、当接面61は、三角形とすることもできる。この場合、角部63が被覆13の外径d1の外側に位置することも想定されるが、上記のように、少なくとも一つの辺部が被覆外径(外周)d1の任意の二点a,bを通って当接されることで、被覆13に、この辺部に沿う応力を集中させることができる。
被覆除去部15は、少なくとも当接面61に近接する領域の外径形状が、当接面61から他面に向かって拡大する錐形状に形成されることが好ましい。本実施の形態の被覆除去部15は、図3に示すように、当接面61が等辺の菱形となった略四角錐形で形成されている。このような略四角錐形とすることで、当接面61に近接する領域(すなわち、錐形状の側面71)が徐々に拡大するテーパ形状となる。このようなテーパ形状とすることで、当接面61の押圧により、その反力を、亀裂が切り裂かれる方向の分力に変換でき、切り裂き性をより高めることができる。
フェルール200は、後端面47に光ファイバ1の挿入空間73が形成され、その内側に略角錐形の被覆除去部15が同軸に突設されている。
被覆除去部15の周囲の挿入空間73には、上記の空間29と共に、剥がされた被覆13が収容される。
図5は当接面に十字溝の形成された被覆除去部の正面図である。
この他、当接面61は、図5に示すように、十字状の切欠75が形成されてもよい。切欠75を設けることで、そのエッジ部75aを刃部として切裂き性を高めることができる。また、角部63を増やすこともできる。
図6は先端が斜めにカットされた被覆除去部の軸線を含む面による断面図である。
さらに、被覆除去部15は、錐形状に形成された先端が斜めにカットされてもよい。このような斜めにカットされた当接面61Eによれば、被覆13に当接面61Eが当接すると、当接面61Eからの反力が斜めにカットされた当接面61Eの先端部77で大きくなり、切り込み抵抗が小さくなって、被覆除去力がさらに低減される。
次に、光ファイバ1に光コネクタ100を装着する手順について説明する。
図7は被覆除去の過程を(a)〜(c)で表した当接面及び被覆切断端面の正面図、図8は被覆除去の過程を(a)〜(c)で表した被覆除去部及び光ファイバの軸線を含む面による断面図、図9は光ファイバの切断端面に作用する応力の状況を表した模式図である。
まず、蓋部材25をクランパ43でクランプして、蓋部材25とベース部材5の中間面17との間にV溝19からなる光ファイバ1の挿入用の通路を形成する。
次いで、光ファイバ1をガイドキャピラリ33に挿入して径方向の位置決めをするとともに、光ファイバ1の切断端面を、図7(a),図8(a)に示すように、フェルール200の被覆除去部15に押し付ける。なお、真っ直ぐな光ファイバ1を座屈させて撓ませるには、100gf程度の力が必要となる。光ファイバ1を被覆除去部15に押し付けると、被覆13が軸線Gの方向に圧縮され、被覆13に、当接面61の辺部65に沿う応力が集中する。本実施の形態のように、当接面61の角部63が切断端面の内方に配置されていれば、交差する2辺部67,67の角部63に応力が双方向(図9中の矢印方向)から集中し、外径方向に向かう大きな応力(被覆除去力F(f+f))が集中する。
この被覆除去力Fが発生すると、図7(b),図8(b)に示すように、プライマリ49が破壊されて裸光ファイバ39から剥がされ、次いでセカンダリ51の角部63に対応する部位に亀裂79が生じる。
光ファイバ1をさらに被覆除去部15に押し付けると、亀裂79が起点となり、図7(c),図8(c)に示すように、テーパ形状の側面71,71によって被覆13の切り裂き(被覆除去)が進行する。
被覆除去部15では、側面71,71の交わる稜線がナイフエッジ81(図3参照)として作用し、被覆13を切開し易くすることができる。
より具体的には、従来の円錐形状の被覆除去部においては、サンプルAで314gf必要であった被覆除去荷重が、四角錐形状の被覆除去部15においては111gfと約1/3程度の荷重低減が確認された。また、サンプルBにおいても従来の円錐形状の被覆除去部においては120gf必要であった被覆除去荷重が、四角錐形状の被覆除去部15においては70gfとなる荷重低減が確認された。
このようにして、被覆13が剥がされ、裸光ファイバ39のみがフェルール200の光ファイバ挿通孔11に挿入されるとともに、剥がされた被覆13は空間29,73に収容される。次いで蓋部材25をベース部材5に嵌合させて、撓み空間23を形成する。この状態で、撓み空間23に光ファイバ1の撓み部83が形成される。その後、固定部3の蓋21を固定部クランパ37によって完全にクランプして、光ファイバ1を固定する。
なお、蓋部材25と固定部3の蓋21が一体の構成であると、撓み空間23内に撓み部83が形成されるのと同時に、固定部3において光ファイバ1を固定することができる。
この光ファイバ1の被覆除去方法では、フェルール200を被覆13に押し当てると、被覆13の切断端面内における、光ファイバ挿通孔11の中心から外径方向に向かう応力が不均一となる。つまり、切断端面内の外径近傍部に応力の高まる(集中する)部位を形成できる。その結果、押圧力が効率的に被覆除去力に変換され、小さい押し付け荷重で被覆に容易に亀裂が形成可能となる。
したがって、上記した光ファイバ1の被覆除去方法によれば、被覆13を、当接面61から外径方向における応力が不均一になるように押圧し、被覆13に亀裂79を生じさせ、その亀裂79を起点に光ファイバ長手方向に被覆13を切り裂くので、靭性の高い被覆13を有する光ファイバ1に対し、小さい押し付け荷重で、一定長以上の被覆13を除去することができる。
また、光コネクタ100のフェルール200によれば、角部を有する被覆除去部15を設けたので、被覆13に当接面61が当接すると、当接面61からの反力によって被覆13に生じる外径方向に向かう応力が不均一となり、その応力の最も高い部位に亀裂79を生じ易くできる。この結果、亀裂79を起点とした切り裂きが可能となり、被覆除去力を低減することができる。
さらに、光コネクタ100によれば、フェルール200を先端部に装着するとともに光ファイバ1を固定する固定部3を後端部に有するベース部材5と、フェルール200とベース部材5を覆うハウジング7とを備えるので、小さな被覆除去力で光ファイバ1に接続固定でき、光線路の構築作業性を向上させることができる。
次に、被覆除去部をさらに詳しく説明する。
上記のように、被覆除去部15は、先端に角部63を設けることで、光ファイバ1を押し付けた際に生じる荷重が角部63に集中し、被覆13の破壊を容易にする。しかしながら、光ファイバ1は裸光ファイバ39、プライマリ49、セカンダリ51、着色層53(図2参照)から成っており、どの層に被覆除去部15の先端を押し付けるかが重要である。
例えば当接面61が0.175mm角の四角錐の場合、対角する角部63同士の距離は0.247mmとなり、ほぼ光ファイバ1の径(着色層53の径)d1と同じになる。よって、角部63は、プライマリ49に比べ約1000倍のヤング率を有するセカンダリ51や、それ以上に硬い着色層53に接触することになる。
これらの硬い層に被覆除去部15を押し付けて被覆除去する場合、被覆13を圧縮破壊することになるため、場合によっては破壊できず、裸光ファイバ39が損傷する虞もある。被覆除去部15に角部63を有することは荷重を集中させるメリットがあり、被覆除去に有効であるが、被覆除去部15のサイズによってはその効果が十分に発揮されない(逆にデメリットとなる)可能性がある。
このことから、被覆除去部15は、角部63がプライマリ49のみに刺さるように、サイズを明確化することが好ましい。
図10(a)はサイズを明確化した被覆除去部の斜視図、(b)はその拡大正面図である。
サイズを明確化した被覆除去部15Aは、円錐体の除去部本体91に同軸の光ファイバ挿通孔11が穿設され、その頂部が当接面61となる。なお、除去部本体91は、図3に示した角錐であっても良い。被覆除去部15Aは、図2に示した裸光ファイバ39の外周を覆う内層の第1被覆層(プライマリ49)及びこのプライマリ49の外側を覆う第2被覆層(セカンダリ51)のうち、プライマリ49のみに当接する角部63Aを当接面61に有する。図例では4つの角部63Aが形成されるが、角部63Aの数は1つ以上の任意の数であって良い。
図11は図10に示した被覆除去部を軸線に沿う面で切断した断面図、図12(a)は角部を2つとした被覆除去部の斜視図、(b)はその拡大正面図である。
当接面61は、光ファイバ挿通孔11の中心93から角部63Aまでの距離Rが図2に示したプライマリ49の外径寸法d2の半分以下の長さとされ且つ裸光ファイバ39の挿通側の径d4が光ファイバ挿通孔11の内径d5よりも大きく設定されている。
具体的には以下の寸法例とすることができる。
光ファイバ1は、着色層53の厚みを加味すると、着色層53の外径、すなわち、図2に示した光ファイバ1の外径d1が250μm、セカンダリ51の外径が245μmとされている。プライマリ49の外径d2は概ね200μm、裸光ファイバ39の外径d3は125μmとされている。一方、被覆除去部15Aは、対角長(2×R)がプライマリ49の径d2と同等の200μm、当接面61の光ファイバ挿通孔11に臨む内径d4が160〜170μmである。また、光ファイバ挿通孔11の内径d5は126μmである。これにより、上記のR<d2/2、d4>d5が満足される。
なお、図12に示すように、当接面61は、角部63Aが2つであっても、光ファイバ挿通孔11の中心93から角部63Aまでの距離Rがプライマリ49の外径寸法d2の半分以下の長さとされ且つ裸光ファイバ39の挿通側の径d4が光ファイバ挿通孔11の内径d5よりも大きく設定される。また、角部63Aは、1つ、3つ、或いは4つ以上の場合であっても、距離R、径d2、径d4、径d5の大小関係は上記と同様である。さらに、角部63Aは、対角上(対称)に形成するのではなく、非対称に形成することも場合によっては効果的となる。
被覆除去部15Aは、同一中心で光ファイバ1に押し当てると、角部63Aがプライマリ49の外径d2の内側で当たる。つまり、プライマリ49の外径d2から外れてセカンダリ51や着色層53に当たらない。角部63Aが1つの構成でも同様となる。
また、当接面61は、裸光ファイバ39の挿通側の径d4が光ファイバ挿通孔11の内径d5よりも大きく設定されていることで、奥側へ先細りとなった傾斜面(テーパー)95にて光ファイバ挿通孔11へ通じる。傾斜面95を形成することで、裸光ファイバ39の導入が容易になるとともに、先端面積の小さい当接面61を形成できる。これにより、単位面積あたりに加わる荷重を大きくして、プライマリ49に進入し易い角部63Aを形成でき、突き刺し易くできる。
このように、被覆除去部15Aでは、角部63Aがプライマリ49のみに当たり、プライマリ49から外れてセカンダリ51に当たることがない。したがって、角部63Aをプライマリ49に確実に進入させて、セカンダリ51を外方向へ拡げることができる。
次に、図10に示した被覆除去部の作用を説明する。
図13(a)は被覆除去部と光ファイバが同一中心とされてズレ無く接触した場合の作用を説明する正面図、(b)はズレを有して接触した場合の作用を説明する正面図である。
被覆除去部15Aにおける被覆除去の挙動は、プライマリ49から外側方向にセカンダリ51や着色層53が拡げられて裂かれることが特徴となる。対角する角部63Aの距離をプライマリ49と概ね同等な長さ(200μm)とすることで、図13(a)に示すように、セカンダリ51や着色層53への接触を防ぐことができる。また、被覆除去部15Aと光ファイバ1に位置ズレが生じていても、図13(b)に示すように、少なくとも一箇所の角部63Aはプライマリ49のみに接触することとなる。
このように、被覆除去部15Aを用いた光ファイバ1の被覆除去方法では、理想的な被覆除去が行われる。理想的な被覆除去では、被覆除去部15Aの先端の少なくとも一部がプライマリ49のみに押し当てられる。被覆除去部15Aの当接面61がプライマリ49のみに押し当てられると、当接面61がプライマリ49に進入するに伴い、セカンダリ51と着色層53が外方向に拡がる。既述したように交差する2辺部67,67の角部63Aに応力が双方向(図13中の矢印方向)から作用し、外径方向に向かう大きな応力(被覆除去力F(f+f))が集中する。その結果、セカンダリ51と着色層53に亀裂が生じ、被覆13が除去される。
なお、図13(b)に示すように被覆除去部15Aと光ファイバ1に位置ズレが生じている場合には、角部63Aの一部はセカンダリ51および着色層53に当接し、当該角部においては硬いセカンダリ51および着色層53が圧縮され、外径方向に向かう大きな応力が発生しない場合がある。しかしながら、角部63Aの少なくとも一箇所がプライマリ49のみに押し当てられれば、セカンダリ51と着色層53の少なくとも一箇所が外径方向に押し広げられ、亀裂が生じ、被覆13を切り裂くことが可能となる。
被覆除去部のサイズを明確化しない場合には、上記した理想的な被覆除去だけでなく、不安定な被覆除去の発生する虞がある。すなわち、角部63の先端が全て、セカンダリ51、着色層53に接触し、当接面61が押し当てられると、硬いセカンダリ51と着色層53が圧縮される。圧縮破壊により被覆除去できる場合もあるが、圧縮破壊できない場合には図18(d)に示すように、被覆507が蛇腹状となり、被覆除去力が増大する結果、裸光ファイバ39に損傷の発生することもある。
試作品を製作し、光ファイバ損傷発生率を比較した結果では、角部がプライマリ49、セカンダリ51、着色層53に押し当てられた場合には、試作品100個中、9個に光ファイバ損傷が発生した。一方、角部がプライマリ49のみに押し当てられた場合には、試作品100個中、3個に光ファイバ損傷が発生した。その結果、サイズを明確化することにより光ファイバ損傷発生率を9%から3%に改善できることが確認された。
図14(a)は角部が突出した被覆除去部の斜視図、(b)はその拡大正面図、図15(a)は図14に示した被覆除去部の要部拡大斜視図、(b)はその拡大側面図である。
被覆除去部15Aは、当接面61が立体的に形成されていても良い。図14,図15に示す被覆除去部15Bは、当接面61における角部63B同士の間の円弧部分が、凹曲面97となっている。図15に示すように、凹曲面97は、内径縁97aよりも外径縁97bが突出している。隣接する凹曲面97は、角部63Bでエッジ99を形成する。角部63Bは、外側の隣接する2つの三角側面101の頂部同士がエッジ99の先端点103となる。つまり、角部63Bは、先端点103が当接面61において最も突出している。被覆除去部材の当接面が立体的に形成され、角部が突出することで、当接面積が小さい角部を形成できる。これにより、被覆除去部材15Aを被覆に押し当てると、角部63をプライマリ49へより容易に進入させることができる。
したがって、この被覆除去部15Bによれば、被覆除去部15Bを被覆13に押し当てると、突出した角部63Bの先端点103がプライマリ49に刺さり、角部63Bをプライマリ49へより容易に進入させることができる。
角部63Aは、当接面61に設けられた突起であってもよい。図16(a)は当接面61に突起の設けられた被覆除去部の斜視図、(b)はその要部拡大図、図17(a)は図16に示した被覆除去部の要部拡大斜視図、(b)はその拡大側面図である。
被覆除去部15Aは、それぞれの当接面61から突起が突出していても良い。図16,図17に示す被覆除去部15Cは、当接面61から例えば三角柱状の突起105が突出している。突起105の形状は、この他、円柱状、四角柱状、円錐・角錐状等であってもよい。
この被覆除去部15Cによれば、被覆除去部15Cを被覆13に押し当てると、この突起105がプライマリ49に容易に刺さり、プライマリ49へより容易に進入させることができる。
したがって、サイズを明確化した被覆除去部15Aの形成されるフェルール200によれば、被覆除去部15Aを被覆13に押し当てると、被覆除去部15Aの先端角部63Aの少なくとも1箇所が被覆13の切断端面内におけるプライマリ49のみに必ず当たる。これにより、セカンダリ51および着色層53が圧縮されてしまうことを防止でき、角部63Aをプライマリ49に進入させて、セカンダリ51および着色層53を確実に外方向へ拡げて被覆13を切り裂くことができる。
1 光ファイバ
3 固定部
5 ベース部材
7 ハウジング
11 光ファイバ挿通孔
13 被覆
15 被覆除去部
39 裸光ファイバ
49 プライマリ(第1被覆層)
51 セカンダリ(第2被覆層)
61 当接面
63 角部
63A 被覆除去部材の先端の少なくとも一部の角部
71 側面(当接面に近接する領域)
79 亀裂
93 光ファイバ挿通孔の中心
95 傾斜面
100 光コネクタ(光接続部材)
105 突起
200 フェルール(被覆除去部材)
G 軸線(光ファイバ挿通孔の中心)
d2 第1被覆層の外径寸法
d4 裸光ファイバの挿通側の径

Claims (12)

  1. 露出させた光ファイバの切断端面から被覆を除去する光ファイバの被覆除去方法であって、
    前記光ファイバの裸光ファイバを挿通する光ファイバ挿通孔を有する被覆除去部材を前記光ファイバの切断端面の被覆に押し当てる第一工程と、
    前記被覆を前記被覆除去部材との当接面から外径方向における応力が不均一になるように押圧し前記被覆に亀裂を生じさせる第二工程と、
    前記被覆除去部材をさらに押し付けて前記亀裂を起点に光ファイバ長手方向に前記被覆を切り裂く第三工程と、
    を実施することを特徴とする光ファイバの被覆除去方法。
  2. 請求項1記載の光ファイバの被覆除去方法であって、
    前記光ファイバは少なくとも裸光ファイバの外周を覆う被覆が該裸光ファイバに接する内層の第1被覆層と該第1被覆層の外側を覆う第2被覆層とを有し、
    前記第一工程において前記被覆除去部材の先端の少なくとも一部を前記光ファイバの第1被覆層のみに押し当て前記第二工程を実施することを特徴とする光ファイバの被覆除去方法。
  3. 露出させた光ファイバの切断端面から被覆を除去する光ファイバの被覆除去部材であって、
    前記光ファイバの裸光ファイバを挿通する光ファイバ挿通孔を有するとともに、前記光ファイバの切断端面の被覆に当接する被覆除去部を有し、
    前記被覆除去部は、前記被覆に当接する当接面が角部を有することを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
  4. 請求項3記載の光ファイバの被覆除去部材であって、
    前記被覆除去部材は前記当接面が裸光ファイバの外周を覆う内層の第1被覆層及び該第1被覆層の外側を覆う第2被覆層のうち前記第1被覆層のみに当接する前記角部を有することを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
  5. 請求項3又は請求項4記載の光ファイバの被覆除去部材であって、
    前記当接面の前記光ファイバ挿通孔に臨む内径側が前記光ファイバを該光ファイバ挿通孔に案内するため傾斜した傾斜面に形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
  6. 請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の光ファイバの被覆除去部材であって、
    前記角部は前記被覆除去部材の当接面に設けられた突起で形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
  7. 請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の光ファイバの被覆除去部材であって、
    前記当接面は前記光ファイバ挿通孔の中心から前記角部外端までが前記第1被覆層の外径寸法の半分以下の長さとされ且つ前記裸光ファイバの挿通側の径が前記光ファイバ挿通孔の内径よりも大きく設定されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
  8. 請求項3〜請求項7のいずれか1項に記載の光ファイバの被覆除去部材であって、
    前記当接面は、多角形に形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
  9. 請求項3〜請求項8のいずれか1項に記載の光ファイバの被覆除去部材であって、
    前記当接面は、前記光ファイバ挿通孔の中心に対し非点対称形に形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
  10. 請求項3〜請求項9のいずれか1項に記載の光ファイバの被覆除去部材であって、
    前記被覆除去部は、少なくとも前記当接面に近接する領域の外径形状が前記当接面から他面に向かって拡大する錐形状に形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
  11. 請求項3〜請求項10のいずれか1項に記載の光ファイバの被覆除去部材であって、
    前記被覆除去部は、先端が斜めに形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆除去部材。
  12. 請求項3〜請求項11のいずれか1項に記載の被覆除去部材と、
    該被覆除去部材を先端部に装着するとともに前記光ファイバを固定する固定部を後端部に有するベース部材と、
    前記被覆除去部材と該ベース部材を覆うハウジングと、
    を備えたことを特徴とする光接続部材。
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