JP2010540828A - 往復ピストン装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、往復ピストン装置、特に旋回リング式または旋回プレート式のコンプレッサコンプレッサであって、比較的低硬度の材料、例えばアルミニウム材料製のシリンダヘッドを有するシリンダブロックのシリンダ空間内に、ピストンを往復運動可能に収容し、また駆動機構により駆動し、この駆動機構を、比較的高硬度の材料、例えばスチール材料製の駆動機構ハウジング部分内に配設した、往復ピストン装置に関する。本発明は、高硬度の材料製の前記駆動機構ハウジング部分を、比較的低硬度の材料、例えばアルミニウム材製のシリンダブロックに固定したことを特徴とする。

Description

本発明は、往復ピストン装置、特に、旋回リング式または旋回プレート式のコンプレッサであって、比較的低硬度の材料、例えばアルミニウム材料製のシリンダヘッドを有するシリンダブロックのシリンダ空間内にピストンを往復運動可能に収容し、また駆動機構により駆動し、この駆動機構を、比較的高硬度の材料、例えばスチール材料製の駆動機構ハウジング部分内に配設した、往復ピストン装置に関する。

特許文献１（国際公開第０２/０９５２２９号）は、アルミニウム材料で形成したシリンダヘッド、およびスチールまたは同様の材料で形成したハウジング上部もしくはハウジング蓋を備えるコンプレッサを記載している。特許文献２（国際公開第０４/００５７１２号）は、アルミニウム製のシリンダヘッド、およびスチール製のハウジングを備える往復ピストン装置を記載している。特許文献３（独国出願公開第１９８３３６０４号）は、複合材料製のハウジングを備えるコンプレッサを記載している。

国際公開第０２/０９５２２９号パンフレット 国際公開第０４/００５７１２号パンフレット 独国出願公開第１９８３３６０４号明細書

本発明の課題は、往復ピストン装置、特に、旋回リング式または旋回プレート式のコンプレッサであって、比較的低硬度の材料、例えばアルミニウム材料製のシリンダヘッドを有するシリンダブロックのシリンダ空間内に、ピストンを往復運動可能に収容し、また駆動機構により駆動し、この駆動機構を、比較的高硬度の材料、例えばスチール材料製の駆動機構ハウジング部分内に配設した、該往復ピストン装置を、寿命が長く、安価に製造できるようにすることにある。

この課題は、往復ピストン装置、特に、旋回リング式または旋回プレート式のコンプレッサコンプレッサであって、比較的低硬度の材料、例えばアルミニウム材料製のシリンダヘッドを有するシリンダブロックのシリンダ空間内に、ピストンを往復運動可能に収容し、また駆動機構により駆動し、この駆動機構を、比較的高硬度の材料、例えばスチール材料製の駆動機構ハウジング部分内に配設した、該往復ピストン装置によって解決することができ、この往復ピストン装置は、比較的高硬度の材料で形成した駆動機構ハウジング部分を、比較的低硬度の材料、例えばアルミニウム材料製のシリンダブロックに固定することを特徴とする。本発明の主要な態様によれば、比較的高硬度の材料と比較的低硬度の材料との間における分離面が、駆動機構ハウジング部分とシリンダブロックとの間に位置する。このため、往復ピストン装置の重量を低減することができ、しかも強度を望ましくないほど損なうことがないようにすることができる。

好適な実施形態において、往復ピストン装置は、シリンダブロックおよびシリンダヘッドはアルミニウム材料製としたことを特徴とする。好適には、シリンダブロックおよびシリンダヘッドは、同じアルミニウム材料で形成する。

他の好適な実施形態において、往復ピストン装置は、駆動機構ハウジング部分をスチール製としたことを特徴とする。駆動機構ハウジング部分は、好適には、押出成形体として構成する。

他の好適な実施形態において、往復ピストン装置は、駆動機構ハウジング部分に、壁厚が薄いスチール製の外殻を設けたことを特徴とする。スチール製の外殻は、ほぼ真直ぐな円筒シリンダの外面を有する形態とする。

他の好適な実施形態において、往復ピストン装置は、シリンダブロックを、ねじによりシリンダヘッドに固定したことを特徴とする。好適には、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間にはバルブプレートを配設する。

他の好適な実施形態において、往復ピストン装置は、シリンダブロックに雄ねじ部を設け、この雄ねじ部は、駆動機構ハウジング部分の雌ねじ部にねじ込むことを特徴とする。好適には、シリンダブロックおよびシリンダヘッドを予め組み付けたユニットを、駆動機構ハウジング部分にねじ付ける。

本発明の他の利点、特徴、詳細を、以下図面に示す実施形態につき詳述する。

本発明往復ピストン装置の一部を示す簡略図である。

図１は、例えば国際公開第９９/２４７１５号に記載されているような、往復ピストン装置１を簡略化して示す。往復ピストン装置１には、例えば、装置の周方向に順次に並置し、シリンダ孔に案内した７個のピストンを設ける。ピストンの往復運動は、装置の回転軸に対して斜めに延在するリング状ディスク（斜板）が、ピストンの閉じた中空空間に隣接して設けた係合切欠きに係合することにより生ずる。

往復ピストン装置１はハウジング２を有し、このハウジング２の一部をシリンダヘッド４により構成する。シリンダヘッド４には、複数の雌ねじ付きの盲孔を設け、これら盲孔にねじ５，６をねじ付ける。ねじ５，６は、シリンダブロック８をシリンダヘッド４に固定するのに用いる。シリンダブロック８とシリンダヘッド４との間に、バルブプレート９を挟み込み、このバルブプレート９にねじ５，６を貫通させる。

シリンダブロック８は、例えば真直ぐな円筒シリンダの形態とし、そのシリンダヘッド４とは反対側の端面に雄ねじ部１１を有する壁段差１０を設け、この雄ねじ部１１に駆動機構ハウジング部分１４の雌ねじ部１２をねじ付けることができる。駆動機構ハウジング部分１４は、シール１５を介在させることで、シリンダブロック８に対して堅固かつ気密に連結される。

駆動機構ハウジング部分１４は、真直ぐな円筒シリンダの形態である外殻１６を備える。外殻１６の端面は、シリンダブロック８によって閉鎖する。外殻１６の他方の端面はキャップ部１７によって閉鎖し、このキャップ部１７に（図示しない）プーリーのための支承軸１８を設ける。駆動機構のハウジング部分１４は、その内部に、往復ピストン装置１のピストンを駆動する駆動機構ための駆動空間２０を有する。

本発明の主要な態様によれば、シリンダブロック８も、シリンダヘッド４も、アルミニウムもしくはアルミニウム材料で形成する。これら部材には熱的な負荷が僅かにしか加わらないからである。これに対し、駆動装置ハウジング１４には、熱的にも、強度的にも、高い負荷が加わる。このため、駆動機構のハウジング部分１４はスチール製とする。

従来の往復ピストン装置に比べ、アルミニウム部分とスチール部分の分離面が、駆動機構ハウジング部分のキャップ部１７に、より近くなるように配設されている。本発明往復ピストン装置は、熱的強度および回転数強度に関して極めて堅牢であるという点で傑出しており、しかも、従来の往復ピストン装置に比べて格段に軽量であり、例えば１キログラムも、軽量である。

１ 往復ピストン装置
２ ハウジング
４ シリンダヘッド
５ ねじ
６ ねじ
８ シリンダブロック
９ バルブプレート
１０ 壁段差
１１ 雄ねじ部
１２ 雌ねじ部
１４ 駆動機構ハウジング部分
１５ シール
１６ 外殻
１７ キャップ部
１８ 支承軸
２０ 駆動空間

Claims (6)

1. 往復ピストン装置、特に旋回リング式または旋回プレート式のコンプレッサコンプレッサであって、比較的低硬度の材料、例えばアルミニウム材料製のシリンダヘッドを有するシリンダブロック（８）のシリンダ空間内に、ピストンを往復運動可能に収容し、また駆動機構により駆動し、この駆動機構を、比較的高硬度の材料、例えばスチール材料製の駆動機構ハウジング部分（１４）内に配設した、該往復ピストン装置において、
   前記比較的高硬度の材料製の前記駆動機構ハウジング部分（１４）を、比較的低硬度の材料、例えばアルミニウム材製の前記シリンダブロック（８）に固定したことを特徴とする往復ピストン装置。
2. 請求項１記載の往復ピストン装置において、前記シリンダブロック（８）および前記シリンダヘッド（４）をアルミニウム材料製としたことを特徴とする往復ピストン装置。
3. 請求項１または２記載の往復ピストン装置において、前記駆動機構ハウジング部分（１４）をスチール製としたことを特徴とする往復ピストン装置。
4. 請求項１〜３のうちいずれか一項記載の往復ピストン装置において、前記駆動機構ハウジング部分（１４）に、壁厚が薄いスチール製の外殻（１６）を設けたことを特徴とする往復ピストン装置。
5. 請求項１〜４のうちいずれか一項記載の往復ピストン装置において、前記シリンダブロック（８）を、ねじ（５，６）により前記シリンダヘッド（４）に固定したことを特徴とする往復ピストン装置。
6. 請求項１〜５のうちいずれか一項記載の往復ピストン装置において、前記シリンダブロック（８）に雄ねじ部（１１）を設け、この雄ねじ部（１１）は、前記駆動機構ハウジング部（１４）の雌ねじ部（１２）にねじ込むことを特徴とする往復ピストン装置。
   

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