JP2010540172A - 管結紮処置 - Google Patents

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Abstract

医用デバイスないし医用システムは、組織を把掴すること、組織を回転させること、及び/または、組織に連通した腔を閉塞することが可能なアンカーを備えている。患者の体内の腔を閉塞する方法は、組織を把掴するステップ、組織を回転させるステップ、及び/または、組織に連通した腔を閉塞するステップを含んでいる。
【選択図】図8

Description

本開示は、管結紮システム及び管結紮方法などの、組織閉塞システム及び組織閉塞方法に関するものである。管状器官の解剖学的構造を閉塞することは、様々な医療処置ないし医療介入にとって価値がある。例えば、閉塞処置の重要な適応の具体例として、女性の卵管結紮処置及び男性の精管結紮処置があり、これらの処置は、不妊や避妊を目的として実施されている。
管状器官の解剖学的構造を閉塞ないし遮断するための様々な方法がこれまでに考案されており、それら方法は、例えば避妊などを目的として実施されている。卵管を遮断する方法としては、開腹手術または腹腔鏡手術によって、卵管を結束するか、または、クランプするという方法が広く採用されている。また、卵管を2箇所で結束し、それら結束箇所の間の部分の卵管を切除するということも行われている。卵管の一部を掴み寄せて折り重ね部を形成し、その折り重ね部を結束することで卵管のその他の部分との連通を絶つということも行われている。卵管の折り重ね部は、縫合糸の結節縫合、弾性結紮バンド、Oリング、クリップ、あるいはクランプ部材を使用して遮断することができる。卵管へのアクセスは内視鏡手術によることが多く、その場合、通常は腹壁を貫通させて内視鏡を挿入するが、膣壁を貫通させて内視鏡を挿入することもある。内視鏡手術による方法は、通常手術による方法と比べれば侵襲度が低いものの、それでもなお感染リスクは小さくなく、麻酔を必要とし、組織の損傷は避けられず、術後回復にそれなりの期間を要し、患者の受ける苦痛も小さくない。
通常手術も、侵襲性の内視鏡手術も、それに、内視鏡手術より更に侵襲度の高いその他の手術も必要としない方法として、膣から子宮を経由して卵管の内腔内にカテーテルを挿入することにより卵管内にアクセスして、その卵管の内腔を遮断するという方法がこれまでに幾つか考案されている。その種の方法の1つに、一般的にポリマー材料である接着剤や粘着剤を卵管内に注入して閉塞子を形成することによって卵管を遮断するという方法がある。また、別の方法の1つに、既に完成している閉塞デバイス即ち閉塞子を卵管の内腔または子宮卵管境界の内腔に挿入するという方法もある。しかしながら、これら2通りの閉塞子のいずれも、卵管の内壁面から分離したり、外れてしまったりするおそれがあり、そのためそれら閉塞子による遮断は信頼性が低く、耐久性に欠けていた。
卵管などの管状器官の解剖学的構造の遮断のための更に別の方法として、硬化組織または傷痕組織の形成を誘導することにより管体を遮断するという方法がある。これは、化学的手段または熱的手段によって、組織を損傷させることによって行われる。しかしながら、この方法を成功させることは比較的難しく、熟練した施術者が特殊な機器を使用して施術しなければならないため、この方法を採用できない状況が多々ある。以上の事情から、解剖学的構造の閉塞処置ないし結紮処置のためのより優れたシステム及び方法が求められている。
本発明は、在来の結紮処置のためのシステム及び方法では完全に解決することのできなかった当業界における数々の問題を解決し、また、在来のそれらシステム及び方法では完全に充足することのできなかった当業界における数々の要望を充足するべく成されたものである。それゆえ、本発明に係るシステム及び方法は数々の利点を有するものであるが、それら利点のうちでも特に、本発明に係るシステム及び方法によれば、管状器官の解剖学的構造の内腔にクランプ部材を適用することができ、また、通常手術も内視鏡手術も必要とせず、極めて短時間のうちに処置が完了し、信頼性の高い結紮処置を実施することができ、また、永久的な結紮処置と原状復元可能な結紮処置とのいずれもが可能であり、また、低コストで結紮処置を実施することができ、また、部分的または全体的にディスポーザブルなデバイスを使用して管状器官の解剖学的構造の結紮処置を実施することができ、また、侵襲度の非常に低い手術によって管結紮処置を実施することができるため、脈管組織及び生殖組織の損傷を軽減することができ、患者の術後負担を軽減でき、術後回復期間を短縮することができ、及び/または、感染リスクをより一層低減することのできる、管結紮処置のためのシステム及び方法が提供されるという利点が得られる。
本発明に係る医用デバイスの1つは、軸心を有するアセンブリ、前記アセンブリに連繋したアンカー、前記アンカーに連繋したヒンジ、及び/または前記アンカーに対向した表面を備えた医用デバイスである。前記アンカーが前記ヒンジにおいて枢動することにより前記アンカーの少なくとも一部が前記アセンブリから離れる方向へ移動するように構成されている。前記アンカーが前記軸心を中心として回転するように構成されている。また、前記アンカーが前記ヒンジにおいて枢動することにより前記アンカーの少なくとも一部が前記表面に近付く方向へ移動するように構成されている。
前記アンカーは、脚状部を有する把掴要素を含むものとすることができ、更に、前記脚状部は、腿状部と、脛状部と、それら腿状部と脛状部とを連結する膝状部とを備えたものとすることができる。前記アンカーは更に、スプリング式の鈎爪部、掛鈎部を有する細長い構成要素、展開状態とされたときに尖端を形成する展開可能なテント型、金属材料、合金材料、ニッケル−チタン合金材料、ステンレス鋼材料、及び/または、ポリマー材料を更にまたは代わりに含めるものとすることができる。
前記アンカーは更に、組織と係合するように形成された先端縁を備えたものとすることができる。また、該先端縁は、鈎爪部、列設突起部、掛歯部、掛鈎部、尖端突起部、剛毛状突起部、針金状突起部、高摩擦係合部、粘着部、及び/または、膨出部を備えたものとすることができる。
前記アンカーに対向している前記表面は、更なるアンカーを含むことができる。前記更なるアンカーは更なるヒンジにおいて枢動することにより前記更なるアンカーの少なくとも一部が前記アセンブリから離れる方向へ移動することができる。前記更なるアンカーは、また前記更なるヒンジにおいて枢動することにより前記更なるアンカーの少なくとも一部が前記アンカーに近付く方向へ移動することができる。
本発明に係る医用デバイスの1つは、末端側把掴要素と、基端側把掴要素と、引き寄せ手段とを備えた医用デバイスである。前記末端側把掴要素は、カニューレ内に効果的に挿入された該末端側把掴要素がこれが挿入されているカニューレの部位を拡げることで、該カニューレに重畳部を形成することができるように構成されている。前記基端側把掴要素は、カニューレ内に効果的に挿入された該基端側把掴要素がこれが挿入されているカニューレの部位を拡げることで、前記重畳部を増強することができるように構成されている。また、前記引き寄せ手段は、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素を互いに近付く方向へ移動させることにより、それら把掴要素の間で前記重畳部をクランプするように構成されている。
前記末端側把掴要素、及び/または、前記基端側把掴要素は、脚状部を備えたものとすることができる。また、前記脚状部は、腿状部、脛状部、及び/または腿状部と脛状部とを連結している膝状部とを備えたものとすることができる。また、前記腿状部の軸心方向長さは、前記脛状部の軸心方向長さより長くすることができる。
前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素はいずれも、中心線の周囲に周方向に等間隔で配設された複数の脚状部を備えたものとすることができる。前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素のそれら複数の脚状部は2列の脚状部列を成すように配設されているようにし、それら2列の脚状部列が、前記末端側把掴要素の前記脚状部から成る末端側脚状部列と、前記基端側把掴要素の前記脚状部から成る基端側脚状部列とであるようにすることができる。前記末端側脚状部列は基端側へ向けられ、前記基端側脚状部列は末端側へ向けられているようにし、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素が展開状態にあるときに、前記末端側把掴要素の前記脛状部と前記基端側把掴要素の前記脛状部とが互いに対向するようにすることができる。
本発明に係るシステムの1つは、結紮デバイス、及び/または該結紮デバイスを収容するための内視鏡用の管体ないしカニューレとを備えたシステムである。前記結紮デバイスは、末端側把掴要素を備えており、該末端側把掴要素は、該末端側把掴要素が挿入されているカニューレの部位を拡げることで、前記カニューレに重畳部を形成することができるように構成されている。前記結紮デバイスは更に、基端側把掴要素を備えており、該基端側把掴要素は、該基端側把掴要素が挿入されているカニューレの部位を拡げることで、前記重畳部を増強することができるように構成されている。また、前記結紮デバイスは更に、引き寄せ手段を備えており、該引き寄せ手段は、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素を互いに近付く方向へ移動させることにより、それら把掴要素の間で前記重畳部をクランプするように構成されている。
前記システムは更に、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素を展開状態にするためのトリガ手段を備えたものとすることができる。
前記システムは更に、結紮アセンブリを備えたものとすることができる。該結紮アセンブリは、前記内視鏡用カニューレの中に収容されたものとすることができる。該結紮アセンブリは、前記結紮デバイスに分離可能に取付けられたものとすることができる。前記トリガ手段は、前記結紮デバイスを前記結紮アセンブリから脱係合させることができるように構成されたものとすることができる。前記トリガ手段は更に、前記末端側把掴要素と前記基端側把掴要素とを相対的に回転させるように構成されたものとすることができる。
前記末端側把掴要素、及び/または、前記基端側把掴要素は、脚状部を備えたものとすることができる。また、前記脚状部は、腿状部、脛状部、及び/または腿状部と脛状部とを連結している膝状部とを備えたものとすることができる。また、前記腿状部の軸心方向長さは、前記脛状部の軸心方向長さより長くすることができる。
前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素はいずれも、中心線の周囲に周方向に等間隔で配設された複数の脚状部を備えたものとすることができる。前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素のそれら複数の脚状部は2列の脚状部列を成すように配設されているようにし、それら2列の脚状部列が、前記末端側把掴要素の前記脚状部から成る末端側脚状部列と、前記基端側把掴要素の前記脚状部から成る基端側脚状部列とであるようにすることができる。前記末端側脚状部列は基端側へ向けられ、前記基端側脚状部列は末端側へ向けられているようにし、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素が展開状態にあるときに、前記末端側把掴要素の前記脛状部と前記基端側把掴要素の前記脛状部とが互いに対向するようにすることができる。
本発明に係る医用デバイスの製造方法の1つは、患者の体内の腔にアクセス可能な医用デバイスのアセンブリを用意するステップ、前記アセンブリに連繋させて少なくとも1つのアンカーを設けるステップ、前記アセンブリに連繋させて少なくとも1つの表面を設けるステップ、及び/または前記少なくとも1つのアンカーと前記少なくとも1つの表面との間に回転要素を設けるステップとを含む製造方法である。前記製造方法は更に、前記少なくとも1つのアンカーをレーザ切断するステップを含むものとすることができる。前記製造方法は更に、前記アンカーを前記アセンブリから離れる方向へ屈曲するように付勢するステップを含むものとすることができる。
前記アセンブリに連繋させて前記少なくとも1つのアンカーを設ける前記ステップと、前記アセンブリに連繋させて前記少なくとも1つの表面を設ける前記ステップとは、前記アセンブリの末端部に前記少なくとも1つのアンカーを形成するステップと、前記少なくとも1つのアンカーより基端側に前記少なくとも1つの表面を形成するステップとを含むものとすることができる。前記少なくとも1つのアンカーと前記少なくとも1つの表面との間に回転要素を設ける前記ステップは、前記少なくとも1つのアンカーを第1構成要素に固設するステップと、前記少なくとも1つの表面を第2構成要素に固設するステップとを含むものとすることができる。前記第1構成要素と前記第2構成要素とは相対回転可能とすることができる。また、前記少なくとも1つのアンカーと前記少なくとも1つの表面との間に回転要素を設ける前記ステップは、前記アセンブリに沿って延在するカニューレを形成するステップと、前記アセンブリの前記カニューレに沿って延在する螺旋形切欠部を形成するステップとを含むものとすることができる。
本発明に係る液体空間の連続性を遮断する方法の1つは、第1把掴要素を展開状態にする第1把掴要素展開ステップ、第2把掴要素を展開状態にする第2把掴要素展開ステップ、前記第1把掴要素と前記第2把掴要素との間に組織を係合させる組織係合ステップ、前記第1把掴要素と前記第2把掴要素とを相対的に回転させる相対回転ステップ、前記相対回転と並行して、または、前記相対回転の後に、または、前記相対回転とは別個に、前記組織を圧縮する組織圧縮ステップ、及び/または前記第1把掴要素と前記第2把掴要素との相対的な位置を固定する相対位置固定ステップを含む方法である。前記第2把掴要素は表面とすることができ、前記第1把掴要素から力が作用した結果として組織が前記表面に接触したときに、前記第2把掴要素が展開状態とされるようにすることができる。前記第1把掴要素展開ステップは脚状部を組織へ向けて(例えば径方向に)拡げるステップを含むものとすることができ、ここで組織へ向けて拡げるというのは、例えば組織の壁面へ向けて拡げることを含むものである。前記相対回転ステップは前記第1把掴要素だけを回転させるステップとすることができる。液体空間の連続性を遮断する前記方法は更に、前記相対回転と並行して、または、前記相対回転の後に、または、前記相対回転と別個に、組織を回転変形させるステップを含むものとすることができる。前記第1把掴要素と前記第2把掴要素との相対的な位置を固定する前記相対位置固定ステップは、前記第1把掴要素の構成要素と前記第2把掴要素の構成要素とを交互に組合せるステップ、タブをノッチに係合させるステップ、ピンを穴または凹部に係合させるステップ、ロック機構を係合状態にするステップ、及び/またはロック機構をロック位置へ移動させることによって、付勢状態のロック機構から付勢力を解除するステップとのうちの少なくとも1つのステップを含むものとすることができる。
本発明に係る方法の1つは、患者の体内の内腔を有する管体の内部にアクセスするステップ、前記管体の内壁面に力を作用させるステップ、前記管体の前記内壁面を長手軸心に沿って捻るステップ、及び/または力を作用させて捻りつつ前記管体の前記内腔を閉塞するステップを含む方法である。前記方法は更に、前記管体の前記内腔を閉塞した後に前記管体の前記内腔をロックするステップを含むものとすることができる。前記方法は更に、前記管体の前記内腔を閉塞した後に前記管体の前記内腔をロック解除するステップを含むものとすることができる。前記管体は、例えば卵管であり、また、液体を収容可能な構造などである。より具体的には、前記管体は、子宮または卵管、精管、例えば気管、喉頭、咽頭、気管支、任意の気管支のチューブまたは気管支分枝、気管支チューブ、気管内または気管チューブ、気管切開チューブ、経鼻チューブ、経口気管チューブ、Ruysch管、Carlen管、それにDurham管などの気道に関連した様々な管体、肺、任意の耳管またはユースキタス管、鼓膜換気チューブ、例えば食道、大腸、小腸、胃、胃管、経鼻胃管、Cantor管、Levin管、Miller-Abbott管、Moss管、それにCelestin管などの消化器に関連した様々な管体、腎フィステル形成管、神経管または脊髄管、括約筋、弁、例えばリンパ管、輸入管、輸出管、毛細管、網状管、それに乳糜管などの血管またはその他の様々な脈管、心臓管、心室または心房、胸郭チューブ、カテーテル、管腔を有するリード線、ステント、及び、ドレンチューブのうちの、少なくとも1つを含むものとすることができる。
本発明に係る方法の1つは、卵管の内腔へ医用デバイスを案内するステップ、卵管の中で前記医用デバイスの組織アンカーを展開状態にするステップ、卵管の組織を前記組織アンカーで把掴するステップ、卵管の内腔を前記組織アンカーで閉塞するステップ、及び/または卵管の内腔を閉塞した後に前記組織アンカーの位置を固定するステップを含む方法である。前記方法は更に、デリバリ機構から前記医用デバイスを取外すステップを含むものとすることができる。組織アンカーを展開状態にする前記ステップは、組織アンカーを組織の方へ延出させるステップ(例えば、組織アンカーを組織の壁面へ向けて径方向に拡げるステップ)を含むものとすることができる。組織を前記組織アンカーで把掴する前記ステップは、前記組織アンカーと、前記組織アンカーに対向する表面との間で、組織に力を作用させるステップを含むものとすることができる。前記方法は更に、卵管の組織を回転変形させるステップ、卵管の組織をクランプするステップ、卵管の組織を掴み寄せるステップ、卵管の組織を折り重ねるステップ、卵管の組織を圧縮するステップ、卵管の組織を屈曲させるステップ、卵管の組織を巻上げるステップ、卵管の組織を反転させるステップ、及び/または卵管の組織を押込むステップを含むものとすることができる。
本発明に係るシステムの1つは、患者の体内の腔を画成している組織を把掴するための把掴手段、前記把掴手段を回転させるための回転手段、及び/または前記腔を閉塞するための閉塞手段を備えたシステムである。前記システムは更に、前記把掴手段を展開状態にするための展開手段、前記腔内の組織を圧縮するための圧縮手段、前記把掴手段をロックするためのロック手段、及び/または、前記腔にアクセスするためのアクセス手段を備えたものとすることができる。前記把掴手段は、組織のクランプ、掴み寄せ、折り重ね、圧縮、屈曲、巻上げ、反転、押込みのうちの少なくとも1つを行うための手段を備えたものとすることができる。
本発明に係る方法の1つは、患者の体内の腔内の液体の連続性を遮断するための植込形医用デバイスにアクセスするステップ、前記デバイスの構成要素をロック解除するロック解除ステップ、前記デバイスを展開状態にする際に最初に実行した操作を逆方向に実行することにより前記デバイスを脱係合する脱係合ステップ、及び/または患者の体内から前記デバイスを除去するステップを含む方法である。前記ロック解除ステップは前記構成要素を破壊するステップを含むものとすることができる。前記脱係合ステップは、前記デバイスを展開状態にする際に最初に実行した回転操作の回転方向と逆方向に前記デバイスの部分を回転させるステップを含むものとすることができる。前記脱係合ステップは、組織から前記デバイスを脱係合するステップを含むものとすることができる。
本発明の以上に述べた様々な特徴及び利点並びにその他の様々な特徴及び利点については、以下に提示する詳細な説明並びに特許請求の範囲の記載を参照することによって更に明瞭に理解することができ、また、以下に記載する本発明の実施の形態からも了得されよう。
本発明の以上に述べた様々な特徴及び利点並びにその他の様々な特徴及び利点を実現するための形態をより容易に理解できるように、以上に概説した本発明について、添付図面に示した本発明の具体的な実施の形態に即して以下により詳細に説明する。尚、添付図面に示した実施の形態は、本発明の典型的な実施の形態を例示したに過ぎず、それゆえ本発明の範囲は、図示した実施の形態に限定されるものではない。
組織環境の中に少なくとも部分的に挿入された医用デバイスを示した断面図である。 医用デバイスの側面図である。 組織環境の中にある把掴アセンブリを示した断面図である。 組織環境の中で把掴アセンブリが半ば展開した展開状態にあるところを示した断面図である。 組織環境の中で把掴アセンブリが更に展開した展開状態にあるところを示した断面図である。 組織環境の中で把掴アセンブリがより一層展開した展開状態にあるところを示した断面図である。 組織環境の中で把掴アセンブリが回転させられた状態にあるところを示した断面図である。 組織環境の中で把掴アセンブリが折り畳まれた状態にあるところを示した断面図である。 組織環境の中で把掴アセンブリが展開状態にあり、しかも、医用デバイスのその他の構造部分から少なくとも部分的に脱係合した状態にあるところを示した断面図である。 組織環境の中で把掴アセンブリが展開状態にあり、しかも、医用デバイスのその他の構造部分から完全に脱係合した状態にあるところを示した断面図である。 把掴要素の部分側面図である。
添付図面を参照することによって、現時点で好適と考えられている本発明の実施の形態がいかなるものであるかを明瞭に理解することができる。添付図面においては、同一の構成要素ないしは機能的に対応する構成要素には、同一または対応する参照番号が付されている。容易に理解されるように、図面に示され、その概要を以下に説明する本発明の様々な構成要素は、様々な配設形態で配設し得るものであり、また、様々な形状に形成し得るものである。それゆえ、図面に示され、以下に詳細に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲を限定するものではなく、単に、現時点で好適と考えられている本発明の実施の形態を例示したものに過ぎない。
本開示において使用する「結紮」ないし「結紮処置」という用語は、管体などの液体流通腔の連続性を遮断する行為を意味するものであり、その遮断は、結束、焼灼、閉塞子による閉塞、ないしはその他の様々な方法を用いて行われる。また、本開示において使用する「管体」という用語は、その内腔に液体を収容可能な様々な解剖学的、または人工的に製作された、または植込された、または植込可能な管体を意味するものである。そのような管体の具体例を挙げるならば、子宮または卵管、精管、例えば気管、喉頭、咽頭、気管支、気管支分枝、気管支チューブ、気管支内チューブ、気管内又は気管内チューブ、気管切開チューブ、経鼻気管チューブ、経口気管チューブ、Ruysch管、Carlen管、それにDurham管などの気道に関連した様々な管体、肺、任意の耳管またはユースキタス管、鼓膜換気チューブ、例えば食道、大腸、小腸、胃、胃管、経鼻胃管、Cantor管、Levin管、Miller-Abbott管、Moss管、それにCelestin管などの消化器に関連した様々な管体、腎フィステル形成管、神経管または脊髄管、括約筋、弁、例えばリンパ管、輸入管、輸出管、毛細管、網状管、それに乳糜管などの血管またはその他の様々な脈管、心臓管、心室または心房、胸郭チューブ、カテーテル、管腔を有するリード線、ステント、及び、ドレンチューブなどがあり、またそれらのみに限定されず、更にその他の管体がある。
管構造の閉塞処置ないしはそれに関連したその他の処置を実施するためのシステムないし方法を記載した文献としては、以下に列挙する特許文献がある。米国特許第5026379号公報(発明者:Yoon、発行日:1991年6月25日)、米国特許第5226908号公報(発明者:Yoon、発行日:1993年7月13日)、米国特許第5766216号公報(発明者:Gangal, ほか、発行日:1998年6月16日)、米国特許第5797536号公報(発明者:Smith, ほか、発行日:1998年8月25日)、米国特許第6241740号公報(発明者:Davis, ほか、発行日:2001年6月5日)、米国特許第6527786号公報(発明者:Davis, ほか、発行日:2003年3月4日)、米国特許第6616661号公報(発明者:Wellman, ほか、発行日:2003年9月9日)、米国特許第6634361号公報(発明者:Nikolchev, ほか、発行日:2003年10月21日)、米国特許第6679892号公報(発明者:Guido, ほか、発行日:2004年1月20日)、米国特許第6736822号公報(発明者:McClellan, ほか、発行日2004年5月18日)、米国特許第6758831号公報(発明者:Ryan、発行日2004年7月6日)、米国特許第6896682号公報(発明者:McClellan, ほか、発行日:2005年5月24日)、及び、米国特許第6964274号公報(発明者:Ryan, ほか、発行日:2005年11月15日)。尚、以上に列挙した特許文献の開示内容はこの言及をもってそれらの全体が本願開示に組込まれたものとする。また、本発明の発明者は、以上に列挙した特許公報に記載の原理及び構成要素が本願の特許請求の範囲に記載した本発明に適用可能なものであることを既に確認している。
更に加えて、以下に列挙する特許出願についても、この言及をもってそれら特許出願の開示内容の全体が本願開示に組込まれたものとする。米国仮特許出願第60/926633号(出願日:2007年4月27日、発明の名称:Tubal Ligator(管結紮具))、米国仮特許出願第60/976668号(出願日2007年10月1日、発明の名称:Tubal Ligation(管結紮処置))、及び、米国特許出願第10/846375号(出願日2004年5月14日、発明の名称:Device and Method for Internal Ligation of Tubular Structures(管構造の内部結紮処置のためのデバイス及び方法))。
図1は、医用デバイス10を示した断面図であり、医用デバイス10が患者の生体組織内に少なくとも部分的に挿入された状態を示している。医用デバイス10は様々な用途に用い得るものであるが、それら用途のうちでも特に、管構造の内部結紮処置を実施するために用いられるものである。医用デバイス10は細長い管状構成要素12を備えており、管状構成要素12は基端部14と末端部16を備えている。管状構成要素12の基端部14は制御操作部18に連結されている。制御操作部18は、医用デバイス10の制御操作を行うために、複数の操作部材20、22、24、及び28を備えており、また、この制御操作部18は、医用デバイス10の使用時に医用デバイス10を支持する役割も果たすものである。制御操作部18の形態は、医用デバイス10を使用する医療技術者などの操作者が手で持ちやすいように手持ハンドルの形態としてもよく、或いは、検査台などの支持構造物に取付けるのに適した形態としてもよい。医用デバイス10は、制御操作部18によって支持され、そして制御されて、その末端部16が患者の膣32を通り、更に子宮36の内腔34、及び子宮角38を通って、卵管30の内腔28の中に挿入される。図1には更に、卵巣40も示されている。基端部14にはアクセスポート41が装備されており、このアクセスポート41から管状構成要素12の中へ麻酔薬や抗生物質などの液体を注入することによって、その液体を卵管30内の結紮部位の近傍領域へ導入することができる。その具体例を挙げるならば、例えば、卵管30の内腔28の閉塞に成功したか否かを確認するために、結紮部位の近傍領域へ放射線不透過性染料を導入することなどが行われる。医用デバイス10は更にゲート17を備えている。体外コントローラ19によってこのゲート17の開閉動作を制御することができ、この体外コントローラ19は、有線通信手段または無線通信手段21を介して通信を行うことにより、その制御を行うものである。
図2は、医用デバイス10の1つの具体例を示した側面図である。図示した医用デバイス10は様々な医療処置に用い得るものであり、それら医療処置のうちの1つに、局所麻酔を使用して診察室内処置として実施される管結紮処置がある。医用デバイス10は細長い管状構成要素12を備えており、この管状構成要素12は、鞘体である外側ハウジング(外側管状部材)42と、内側ハウジング(内側管状部材)44とを含んで構成されている。内側管状部材44は外側管状部材42の中に配設されており、それら管状部材は医用デバイス10の長手方向に延在している。医用デバイス10の末端部16には、基端側把掴要素46と末端側把掴要素48とが形成されている。それら把掴要素46、48は、例えば、外側管状部材42に連なるように列設して形成され、即ち、基端側把掴要素46の外径及び末端側把掴要素48の外径を外側管状部材42の外径と実質的に同一にして形成される。基端側把掴要素46及び末端側把掴要素48は、医用デバイス10の突端に備えられた先端部材50によって、夫々の位置に保持される。
医用デバイス10は更に制御操作部18を備えている。制御操作部18は複数の操作部材20、22、24及び/または他の操作部材も有している。操作部材20は、外側管状部材42を末端側方向54へ移動させるように、撃鉄部材52を外側管状部材42に対して展開動作させるトリガ部材であり、この展開動作中内側管状部材44は制御操作部18により保持されているため移動しない。トリガ部材20はその他の様々な機能も併せて提供するものであり、例えば、医用デバイス10の構成要素を押込む操作や、医用デバイス10の所要の機能を達成するためにこの医用デバイス10の構成要素を引出す操作、回転させる操作、それに、圧着する動作を行わせる操作を行うものである。特定の医療処置によっては、このトリガ部材の操作だけで、医用デバイス10の全ての制御機能を好適に実行できる。外側管状部材42が末端側方向54へ移動すると、それによって、基端側把掴要素46及び末端側把掴要素48が展開状態にされる。操作部材22や操作部材24などの他の操作部材は、それらを操作することによって、外側管状部材42及び/または内側管状部材44を互いに相対回転させ、及び/または、それら管状部材42、44を組織環境に対して回転させることができるようにしたものである。更に、操作部材20、22、及び/または、24を操作することによって、基端側把掴要素46及び末端側把掴要素48を、この医用デバイス10のその他の構成要素から脱係合させることができるようにしてある。
細長い管状構成要素12は、子宮内視鏡の作業チャンネルの中に収容可能とされている。この管状構成要素12の直径寸法は、例えば3mm以下とすることができる。そして、標準的な子宮内視鏡の操作法を用いて卵管口の位置を特定して、医用デバイス10を卵管内へ送り込むことができる。ただし、医用デバイス10は、子宮内視鏡を使用せずに所要の位置に定位することも可能であり、このことは、僻地国や開発途上国において、女性に非手術室的処置として不妊処置を施す場合などに大きな利点となる。また例えば、このデバイス10を使用することによって、それを子宮内視鏡と共に使用するにせよ、子宮内視鏡なしで使用するにせよ、最小限の訓練を受け、及び/または最小限の器具を有する保健従事者、及び/または専門家が、女性患者などに様々な有用な処置を施すことができる。
例えば、医用デバイス10を使用して不妊処置及び/または避妊処置を施す場合には、この医用デバイス10上か医用デバイス10と共に用いられるカニューレを、約140°の角度に彎曲してもよい。そして、医用デバイス10を手動操作して先端部材50を案内することによって、この先端部材50を、幾つかの臓器の内腔を通過させ、更に一方の子宮角を通過させて、子宮卵管境界の近傍付近におおまかに定位する。この操作を行う際には、マーカや画像形成装置などを補助手段として利用するとよい。続いて、彎曲したカニューレの先端から医用デバイス10を突出させて卵管口へ挿入し、そこから卵管内へ約5cmほど送り込む。医用デバイス10をカニューレから突出させるときには抵抗力が作用するため、操作者は先端部材50を操作して、先端部材50の非常に小さな表面の範囲内で卵管口の位置を探索しなければならない。
組織環境によっては、先端部材50に案内部材を装着することによって案内をより良好に行えることがある。例えば、卵管口を探索するためには、その全体形状がハート形や三角形などであって先端に丸みの付いた案内部材を先端部材50に装着するとよく、それによって、先端部材50を卵管口が位置していそうな子宮の端部へ案内することが容易になる。先端部材50が卵管内へ入ったことを操作者が確認するには、医用デバイス10の中を通して先端部材50まで、例えば20mlほどの生理食塩水を導入すればよい。その先端部材50から流出する生理食塩水が、医用デバイス10を装着したカニューレないしはそのカニューレに接続した構成部材を通過して流出してくるか、それとも子宮口を通過して流出してくるかによって、そのときの先端部材50の位置が卵管内であるのか、それとも子宮内であるのかを知ることができる。先端部材50及び/または基端側把掴要素46及び/または末端側把掴要素48が適切な位置に定位されていることの確認は、更にその他の様々な方法によって行うことも可能である。
この医用デバイス10を構成している様々な構成部材は、例えば不妊処置及び/または避妊処置などで使用することのできるものである。それら構成部材の製作材料としては、押出ナイロン素材、適当な医用グレードの様々なポリマー材料、ニチノール、ステンレス鋼、チタン、様々な金属材料、様々な合金材料、及び/またはその他の様々な生体適合性材料などが用いられる。また、それら構成部材は、患者の体内の処置対象組織の位置にアクセスすることができるだけの十分な可撓性を有すると共に、また一方では、患者の体内の組織環境にアクセスする際の案内機能を提供する部材となり得るだけの十分な剛性を有するものである。
図3は、管体などの組織環境の中にある、基端側把掴要素46と、末端側把掴要素48と、先端部材50とを示した拡大断面図である。基端側把掴要素46と末端側把掴要素48とはいずれも、中心軸線の周囲に周方向に間隔を置いて配設された複数の脚状部を備えており、それら脚状部は、作動可能な構成要素である。各々の脚状部は、腿状部58と、脛状部60と、それらを連結している膝状部56とを含んでいる。腿状部58及び/または脛状部60は、ヒンジである膝状部56において屈曲するように作動させることができる構成要素であり、この膝状部56において屈曲することによって、医用デバイス10の内側管状部材44に対して相対的に移動することができる構成要素となっている。把掴要素の1つの具体例としての脚状部を、レーザ切断法、スタンピング切断法、モールド成形法、及び/または、小径の管状部材を製作するのに適したその他の様々なマイクロマシニング加工法を用いて、製作するようにしている。小径の管状部材である把掴要素は、外側管状部材42の一部に加工を施した上で、その加工を施した部分を切り離して把掴要素とするという方法で製作するようにしてもよい。また、小径の管状部材である把掴要素は、例えば手術用注入針の一部のような適宜の材料で製作されたカニューレによって製作することもできる。
基端側把掴要素46及び/または末端側把掴要素48の複数の脚状部は、2列の脚状部列を成すように配設されており、それら2列の脚状部列は、末端側把掴要素48の脚状部列から成る末端側脚状部列と、基端側把掴要素46の脚状部列から成る基端側脚状部列とである。末端側脚状部列は基端側へ向けられ、基端側脚状部列は末端側へ向けられており、末端側把掴要素48及び基端側把掴要素46が展開状態にあるときに、末端側把掴要素48の脛状部60と基端側把掴要素46の脛状部60とが互いに対向するようにしてある。また、脚状部の寸法は、腿状部58の軸心方向長さを、脛状部60の軸心方向長さより長くしてある。脛状部60より長い腿状部58は、膝状部(即ちヒンジ)56を介して脛状部60を支持することによって、脛状部60の補強材として機能するものとなっており、特に、管体の内壁の組織あるいはその他の管体の組織環境を折り重ね部の形でクランプする際などに、脛状部60の強度を高めるものである。把掴要素46、48を展開状態にする際には、腿状部58及び脛状部60が、医用デバイス10の中心軸線から離れて組織に近付く方向に移動し、それによって膝状部56が、その組織を把掴することのできる把掴部位(即ちアンカー)となる。
使用に際しては、操作者は先ず、患者の体内に医用デバイス10を挿入する。そして、その医用デバイス10の末端部16を案内して、把掴要素46、48をそこで展開状態にするところの目標位置である処置対象組織の組織環境の中に到達させる。これは、より具体的には、例えば医用デバイス10を卵管内に挿入するということである。挿入操作を行っているときには、把掴要素46、48により構成されている把掴アセンブリは非展開状態とされている。非展開状態にある把掴アセンブリは、連続して、段差がなく、それによって、医用デバイス10の移動経路の周囲組織をできる限り傷付けずに、先端部材50及び把掴アセンブリを通過させて、確実に処置対象組織に到達させることができるようにしている。更に、把掴アセンブリの外周面は、細長い外側管状部材42の外周面との接続箇所においても、また、把掴アセンブリの先端部の近傍の外周に鞘体として嵌合されるカテーテルの外周面との接続箇所においても、連続した、段差のない、引っ掛かるおそれのない形状をなすようにしてある。
医用デバイス10を使用して医療処置を実施する操作者は、例えば、制御操作部18を把持して医用デバイス10を手に持ち、末端部16を、例えば、患者の膣から子宮内腔へ挿入して行く。更に続けて、制御操作部18を操作して医用デバイス10の末端部16を案内して、この末端部16を子宮角へ導き、そこから更に卵管の内腔へ導く。末端部16が定位すべき位置に到達したことを判定するには、例えば、末端部16が子宮角から卵管内へ入ってから後、外側管状部材42及び/または内側管状部材44の長さを監視していればよく、末端部16が子宮角から卵管内へ入ったことは、挿入に対する抵抗力が変化することによって知ることができる。操作者は挿入に対する抵抗力が変化したことを知覚してから後、外側管状部材42及び/または内側管状部材44を卵管内へ更に適切な長さだけ挿入するようにし、その適切な長さは、例えば4〜5cmである。尚、医用デバイス10を子宮から卵管内へ導入する操作を行う際には、子宮内視鏡を補助手段として用いてもよい。医用デバイス10には、末端部16の操向操作を行うための制御ワイヤを装備しておくか、或いは、カテーテルやその他の関連機器に用いられているようなその他の操向操作機構を装備しておくとよい。また、そのような制御ワイヤやカテーテル用の操向操作機構は、挿入に際して末端部16の操向操作を行うために使用される制御操作部18に装備されている。
外側管状部材42及び/または内側管状部材44の末端部16を、卵管内の適切な位置に定位したならば、続いて、把掴アセンブリを展開する。展開される前の状態では、把掴アセンブリの外周面が外側管状部材42の外周面に連続しており、把掴アセンブリは、展開されることによってその状態を脱する。把掴アセンブリを展開するには、制御操作部18に装備されている、トリガ部材20などの展開操作用の操作部材を操作すればよい。図示例のトリガ部材20は、このトリガ部材20を操作することによって、把掴アセンブリを機械的に展開させる機構ないし部材が移動するようにしたものである。把掴アセンブリを機械的に展開させる機構ないし部材としては、例えば、このトリガ部材20に連結した、相互に協働する引張力伝達部材と押圧力伝達部材とから成る機構などを用いることができる。把掴アセンブリを組織へ近付く方向に拡げるための機構としては、その他の様々な機構を用いることも可能であり、例えば、その他のトリガ機構、捻り運動機構、その他の動作を行わせる機構などを適宜使用すればよい。
内側管状部材44を基端側へ移動させ、及び/または、外側管状部材42を末端側へ移動させて、内側管状部材44及び/または外側管状部材42とを相対的に移動させることにより、それら基端側把掴要素46及び末端側把掴要素48を展開状態にすることができるようにしてある。即ち、外側管状部材42と内側管状部材44とを相対的に移動させると、それら基端側把掴要素46及び末端側把掴要素48の複数の脚状部が、座屈し、組織に近付く方向に放射状に変位するようにしてある。従って、図示例の医用デバイス10では、複数の膝状部56が径方向に拡がることによって、この医用デバイス10の外径が局所的に増大するようにしてある。また、複数の膝状部56が径方向に拡がることによって、以下に列挙する機能も得られる。第1に、複数の膝状部56が組織に向かって拡がることによって、最終的に組織が医用デバイス10により把掴される。第2に、複数の膝状部56が互いに等しい変位量をもって径方向に拡がることによって、医用デバイス10の把掴アセンブリが管体などの組織環境に対してセンタリングされ、そのため、複数の脚状部が一杯に展開した状態になったときに、その組織環境における組織の把掴状態が最終的に均一になる。また、複数の膝状部56が径方向外方に拡がることによって、その他の様々な機能も得られる。
基端側把掴要素46及び/または末端側把掴要素48が展開状態になると、それによって、卵管などの組織環境に、周方向に延在する形の組織の折り重ね部が形成される。基端側把掴要素46及び/または末端側把掴要素48の複数の膝状部56や組織の内壁に作用する摩擦力などの力によって、その内壁の組織(例えば卵管の組織)が、末端部16の軸心方向に互いに離隔した2箇所において、周方向に延在する形で把掴される。即ち、複数の膝状部56は、組織に当接したならばその組織に対して力を及ぼし、その力の方向は、最終的にその組織が把掴アセンブリの構成要素によって把掴されるような方向となっている。そして、最終的には基端側把掴要素46と末端側把掴要素48との間に、または、それらのうちの一方の把掴要素と把掴アセンブリのその他の構成部材との間に、その組織(例えば卵管の組織)の折り重ね部が形成され、即ち、掴み寄せられた組織の塊が形成される。複数の膝状部56を径方向に拡げたならば、それに続いて、基端側把掴要素46及び/または末端側把掴要素48を移動させて、それら把掴要素を互いに引き寄せるようにし、それによって、互いに対向している基端側把掴要素46の脛状部60と末端側把掴要素48の脛状部60との間に、或いは、脛状部60とその他の構成部材との間に、その組織の塊をクランプして固定する。
図4について説明すると、同図は、組織環境の中にある医用デバイス10の把掴アセンブリを示した側面図である。図示した状態では、複数の膝状部56が径方向に拡げられ、即ち、組織に近付く方向に拡げられており、それら膝状部56が組織に(即ち組織の壁面に)当接している。また、図から明らかなように、脛状部60の長さは腿状部58の長さよりも短い。
図5は、図3及び図4の把掴アセンブリを示した側面図であり、ただし、複数の膝状部56が更に展開して周囲の組織に係合した状態を示した図である。そのため、複数の脚状部も把掴アセンブリ上でより大きく展開しており、内側管状部材44の外周面がより広く見えている。
図6は、図3〜図5の把掴アセンブリを側方から見た斜視図であり、だたし、把掴アセンブリがより一層展開しており、それによって、脛状部60が医用デバイス10の軸心に対して垂直な方向に延在するようになった状態を示している。複数の膝状部56は更に大きく拡がって、周囲の組織にめり込んでおり、複数の腿状部58が夫々に膝状部56及び脛状部60を支持している。尚、基端側の複数の膝状部56と末端側の複数の膝状部56との間につままれた組織から加わる力が、膝状部56を支持している腿状部58の強度を上回ることがないようにしてある。把掴アセンブリを所望の展開度(例えば、脛状部60が医用デバイス10の把掴アセンブリの軸心に対して垂直に延在するような展開度)にまで展開させたならば、基端側把掴要素46及び/または末端側把掴要素48を相対的に回転させたり、或いは捻ったり、さもなければ、その他の相対移動を発生させることによって、夫々の把掴要素46、48に係合している組織に更なる変形操作を加えるようにしてもよい。1つの実施の形態では、基端側把掴要素46及び/または末端側把掴要素48とを相対的に回転さたり、捻ったりさせるのではなく、単に軸心方向に移動させて、互いに近付け、或いは、互いから離れるように移動させるようにしている。
例えば、図7に示すように、基端側把掴要素46及び/または末端側把掴要素48を相対的に回転させることにより、アンカー(膝状部)56で組織(例えば卵管の組織)の両側を相対的に回転させ、もって、組織を強く絞った状態にすることで組織を引き込んでいる。組織は強く絞られることによって、内側管状部材44の外周面へ近付いて行く。そして、その強く絞られた組織が内側管状部材44の外周面(即ち、医用デバイス10の主アセンブリの表面)に当接するようになったときには、その組織の内部に、もはや隙間は存在していない。更に、組織を互いに逆方向に捻ることにより、医用デバイス10の全周のうちのどこかで、その組織の折り目やしわの中で長手方向に存在するかもしれない隙間が、圧縮され或いは折曲げられて閉塞される。従って、医用デバイス10の把掴アセンブリまたはその他の構成部材から組織に作用する回転力によって、ないしは、それらから組織の両側に作用する互いに逆方向の回転力によって、患者の組織環境の中または近傍に存在する空間が閉塞ないし遮断されるのである。
このように、基端側把掴要素46と末端側把掴要素48とを相対的に移動させる(例えば相対的に回転させる)ことによって、或いは、それら把掴要素とその他の構成要素ないし構成部材とを相対的に移動させる(例えば相対的に回転させる)ことによって、壁面の組織(例えば卵管の内壁の組織)を、捻り、圧縮し、回転させ、回転変形させ、ないしは壁面の組織にその他の変形操作を加え、或いは、壁面の組織を移動させることができ、もって、管腔組織の内腔の径を全体として縮小することができる。例えば、このような管体の内腔の径の縮小、それに、患者の体内のその他の空間の遮断を、医用デバイス10の細長い管状部材の外周面の周囲にある管体の閉塞しようとする箇所において、発生させるようにすればよい。また、その回転角度は所望の角度とすることができる。例えば、操作者は、基端側把掴要素46と末端側把掴要素48とを約270°の回転角度で相対回転させた後に、それら把掴要素46、48の間に、掴み寄せた組織の塊部をクランプして固定するようにしてもよい。
既述のごとく、最初は外側管状部材42に連続して延在していた把掴アセンブリを拡げたならば、即ち、基端側把掴要素46及び末端側把掴要素48の複数の膝状部56を径方向に拡げたならば、それら膝状部56は組織アンカーとして機能して、内腔の壁面の組織を把掴する。そして、それら組織アンカー56は、把掴した組織を、回転させ、クランプし、掴み寄せ、折り重ね、圧縮し、屈曲させ、巻上げ、反転させ、押込み、ないしは、更にその他の様々なアンカーとしての作用をその把掴した組織に及ぼし、それによって、腔を閉塞し、ないしは遮断するように機能する。制御操作部18(図1及び図2)は、例えば図2に関連して先に言及した操作部材22や24などを、把掴アセンブリによって組織を把掴する動作を制御するための把掴動作操作部材としておくとよい。また、把掴アセンブリは、例えば、その膝状部などに、鈎爪部や列設突起部などの当業者に周知の構造部を形成するとよく、それによって、把掴機構ないし把掴部材が組織に及ぼす作用をより効果的なものとすることができる。
把掴アセンブリの構成部材が組織を把掴したならば、それによって、既述のごとく、周方向に延在する形の組織の折り重ね部または環状の塊部が形成される。この周方向に延在する形の組織の折り重ね部または環状の塊部は、医用デバイス10の外周面の全周に亘って延在する形で形成されることもあり、また、医用デバイス10の外周面の全周のうちの一部のみに延在する形で形成されることもある。把掴アセンブリが組織を適切に把掴したならば、続いて、その把掴した組織をクランプして固定することによって、その組織の塊部を永久的ないし半永久的に固定した状態にすることができる。
図8は、図3〜図7を参照して説明した把掴アセンブリの側面図であり、ただし、把掴アセンブリが組織の塊部をクランプして固定した状態を示した図である。この状態は、基端側把掴要素46の複数の脚状部及び/または末端側把掴要素48の複数の脚状部を回転させることによって、少なくとも最小限それら脚状部どうしを相対的に回転させた後に、把掴アセンブリを更に大きく展開して、医用デバイス10の中心軸線に対する基端側把掴要素46及び末端側把掴要素48の脛状部60の成す角度が90°を超えるまでに展開したものである。脛状部60が拡げられて当該角度が90°を超えたならば、腿状部58は医用デバイスの中心軸線に近付く方向へ収縮するか又は戻りはじめる。そして、腿状部58が戻りはじめると、脛状部58の一端と脛状部60の一端とを連結している膝状部56も医用デバイスの中心軸線に近付く方向へ戻され、それによって、膝状部56によってクランプされている組織の塊部が医用デバイス10の中心軸線に近付く方向へ引き寄せられる。こうして医用デバイス10の外周面と組織との間に存在する空間が、さらに閉塞される。
図8に示したように、基端側把掴要素46の複数の脚状部の夫々の膝状部56と、末端側把掴要素48の複数の脚状部の夫々の膝状部56とが、両手を組んだときの左手の指と右手の指のように交互に相手の間に入り込んで組み合うことによって、把掴アセンブリに付与された基端側把掴要素46及び/または末端側把掴要素48の間の相対回転が、元に戻ってしまうのを阻止する抵抗力が得られている。更に、基端側把掴要素46の複数の脚状部と末端側把掴要素48の複数の脚状部とが、このように交互に相手の間に入り込んで組み合うことによって、基端側把掴要素46と末端側把掴要素48との間にクランプされている組織の塊部が更に絞られて締め上げられ、医用デバイス10の外周面と組織との間の空間が閉塞される。基端側把掴要素46と末端側把掴要素48とが十分に組み合って、組織の塊部がそれらの間にしっかりとクランプされて固定されたならば、把掴アセンブリの内部に装備されているスプリングにより付勢された構成部材が作動して、把掴アセンブリをロック状態にするようにしておくのもよい。また、その場合に、把掴アセンブリのロック状態は、不可逆的なロック状態としてもよく、可逆的なロック状態としてもよい。より具体的には、例えば、タブをノッチに係合させることによって、或いは、ピンを穴または凹部に係合させることによって、及び/または、ロック機構を係合状態にすることによって(これらは自動的に行われるようにしてもよく、操作者が手動で制御操作することによって行われるようにしてもよい)、基端側把掴要素46の脚状部と末端側把掴要素48の脚状部との相対位置を固定するようにしてもよく、また、ロック機構を係合状態とし、ロック機構をロック位置へ移動させることによって、付勢状態のロック機構から付勢力を解除するようにしてもよい。
把掴アセンブリは、ロック解除可能にしておくこともでき、そのロック解除は、医用デバイス10を用いて行うようにしてもよく、或いは、把掴アセンブリの内部のロック部材のロック状態ないし係合状態を解除することができるように構成した、医用デバイス10と同様のデバイスを用いて行うようにしてもよい。把掴アセンブリのように、身体にとっては異物である医用デバイスないしその構成部材は、将来、患者がそれを除去することを希望することもあり、また、医療上の理由でそれを除去することが必要となることもあり得るからである。
基端側把掴要素46の複数の脚状部の夫々の膝状部と末端側把掴要素48の複数の脚状部の夫々の膝状部とが、両手を組んだときの左手の指と右手の指のように交互に相手の間に入り込んで組み合い、そこに摩擦力が作用すると共に、更にそれら脚状部の間にクランプされた組織から力が作用することによって、おのずからロック機構として機能する構造ができあがっており、それに加えて、上で述べたロック部材によるロック機構が備えられているのであるが、更にそれらに加えて、把掴アセンブリの把掴要素46、48間の相対回転が戻ってしまうのを阻止している、それら把掴要素46、48の互いに組み合った脚状部どうしが互いに離れてしまうような、それら把掴要素46、48の移動に対して抵抗力を発揮するラチェット付き案内部材を設けるようにしてもよい。このラチェット付き案内部材は、ジップタイなどに備えられている戻り止め機構と同様のものとすることができる。また、その戻り止め機構は、可逆的動作を行うものとするとよい。即ち、ロックを解除して、戻り移動ができるようにすることで、医用デバイス10を除去できるようにするとよい。また、以上に説明した把掴アセンブリに採用されている様々な固定のための特徴のうちの1つまたは幾つかだけを備えた別構成例のクランプ機構なども本開示の範疇に入るものである。以上の把掴アセンブリないしクランプ機構を例えば卵管に適用した場合には、それを展開状態にすることで即座に卵管が閉塞されるため、瞬時にして避妊処置を完了することができる。展開した把掴アセンブリに対して持続的に曝露されることによって、炎症反応が発生することがあり、その場合には長期的な傷痕組織の形成が生起するため、それによって卵管の閉塞が更に確実なものになる。
図9は、図3〜図8を参照した上で説明した把掴アセンブリを側方から見た断面図であり、把掴されて形成された組織の掴み寄せ部を併せて示した図である。クランプ機構(把掴アセンブリ)を展開状態にして組織の掴み寄せ部による閉塞即ち結紮を行った後に、医用デバイス10を抜去して、組織を把掴している把掴アセンブリを現在位置に残置することができる。こうしてクランプ機構(把掴アセンブリ)を残置したならば、卵管の内腔はこのクランプ機構によって2つの内腔部分に仕切られ、その一方は卵巣に近い側の末端側内腔部分であり、他方は子宮に近い側の基端側内腔部分である。医用デバイス10の把掴アセンブリ(クランプ機構)は、その閉塞部位に固定されて卵管内に残置される。医用デバイス10の把掴アセンブリ以外の部分である基端側部分(把掴アセンブリを装着位置へデリバリするための部分)は、医用デバイス10の末端側部分である把掴アセンブリから取外されて抜去される。医用デバイス10の基端側部分を末端側部分から取外す方式は、使用している把掴アセンブリ(クランプ機構)に適合した方式とするのがよく、そうすることによって、把掴アセンブリ(クランプ機構)のデリバリ操作及び抜去操作を高効率で行うことができる。この取外しに続いて、医用デバイス10の基端側部分を抜去する。それには、外部ハンドルである制御操作部18を手前に引いて、患者の体内から医用デバイス10の植込部分以外の部分を完全に抜去する。
例えば、図9に示したように、先ず、細長い外側管状部材42を基端側へ引き戻すことによって、この外側管状部材42を把掴アセンブリから抜去する。
図10は、図3〜図9を参照して上で説明した把掴アセンブリの側面図であり、ただし細長い外側管状部材42及び内側管状部材44を、医用デバイス10の把掴アセンブリから取外して、完全に除去した状態を示した図である。内側管状部材44などの医用デバイス10の構成部材を、把掴アセンブリから取外し可能にするには、ジップ機構、フランジ機構、ボタン機構、軸心方向スライド部材を備えた回転式ロック機構、等々をはじめとして、取外し機能を提供し得る様々な適宜の機構ないし手段を用いることができる。更に、図2に示したトリガ部材20のような、単一のトリガ部材の操作によって送り移動することのできる、1本の案内溝が形成された軌道部材を装備して、医用デバイス10の複数の構成要素ないし構成部材がその案内溝に従って回転するように構成し、それによって、医用デバイス10の操作者が、回転機能、係合機構、及び、脱係合機能のうちの所望の機能を実行させるようにするのもよい。
患者の体内の腔の閉塞ないし遮断に成功したことに確信が持てない場合には、以上に説明した手順による処置を、それを最初に実施した組織環境と同一の組織環境内で、或いはその組織環境の近傍の別の組織環境内で再度実施することも可能であり、例えば、最初に処置を実施した卵管内の部位よりも基端側の部位において、再度処置を実施するようにすればよい。不妊処置を実施する場合には、いうまでもなく、2本の卵管の両方を結紮する(即ちクランプする)必要がある。そのため一方の卵管内で実施した処置を、他方の卵管内で再度実施することになる。尚、医用デバイス10の軸心上に設けられているゲート17を利用して、医用デバイス10の基端側の液体空間と末端側の液体空間との間で流通する液体の流量を制御することも可能となっている。
図11は、把掴要素の1つの具体例を示した拡大側面図であり、この具体例の把掴要素は基端側把掴要素としても、また末端側把掴要素としても用い得るものである。この具体例では、把掴要素の材料である板材に様々な切り抜き部が形成されている。そしてそれら切り抜き部によって、複数の膝状部56、複数の腿状部58、及び複数の脛状部60が形成されている。この具体例では、脛状部の端部62から把掴要素の端部64までの長さ寸法は約5mmである。脛状部の長さ寸法は約2.5mm、腿状部の長さ寸法は約3.75mm、そして、腿状部58の端部66からこのシャフト部材である管状要素68の残余部分の端部までの長さ寸法は約141mmである。既述のごとく、このシャフト部材である管状要素68の残余部分は、先に図示して説明した外側管状部材42を形成するものである。この管状要素68を切断して分離することによって外側管状部材42(図2)と把掴要素とが形成される。管状要素68は、その直径が略々一定しており、その直径寸法は約1mmである。ただしこの直径寸法は、特許請求の範囲に記載した本発明の概念に適合する寸法であれば、その他の寸法とすることも可能である。更に、把掴要素の断面形状は、例えば円形、正方形、三角形、規則形、それに不規則形などの様々な形状とすることができ、また、その断面寸法も様々な寸法とすることができるため、医用デバイス10の操作者にとって好都合な形状及び寸法とすればよい。複数の脚状部を形成するための上述した様々な切り抜き部のうちには、直径寸法が約0.381mmの複数の円形切り抜き部70が含まれている。また、それら円形切り抜き部70どうしを接続しているスリット状切り抜き部72の幅寸法は約0.127mmである。
複数の脚状部には、製作時にそれら脚状部を一度屈曲させることによって、膝状部56が径方向外方へ突出しようとする傾向を持つように、癖付けを施してある。脚状部にこの癖付けを施すことによって、組織環境の中で把掴要素を展開状態にするときに、脚状部が膝状部56において確実に屈曲するようにすることができる。膝状部56ないしその他の組織アンカーとして機能する構成要素の形態は、以上に説明した形態だけに限られず、特許請求の範囲に記載した本発明の原理に則って組織と係合し或いは組織との間で相互作用を発揮することのできる形態であれば、いかなる形態としてもよい。例えば、膝状部56ないしその他のなどのアンカーの側縁部の形状は、例えば、尖った形状、彎曲部を有する形状、鈍角の角部を有する形状、角張った形状、針状の突起を有する形状、棘状の突起を有する形状、ないしは更にその他の形状であって、組織に効果的に係合することのできる形状とすることができる。また、そのようなアンカーの先端縁は、組織と好適に係合するように形成されたものであればよく、例えば、鈎爪部、列設突起部、掛歯部、掛鈎部、尖端突起部、剛毛状突起部、針金状突起部、高摩擦係合部、粘着部、及び/または、膨出部を備えたものとすることができる。また、そのような構成部分は、把掴要素のアンカーや膝状部などの構成部を製作する際に、レーザ切断法、スタンピング切断法、モールド成形法、溶着法、接着法、ないしはその他の製作法を用いて形成することができる。
以上に説明した把掴要素には、更に、医用デバイス10の2つの構成要素の間に組織を把掴するための、ないしは、医用デバイス10の2つの構成要素の間にクランプされた組織にその他の作用を及ぼすための、構成要素を付加及び/または代替にするようにしてもよい。例えば、1つの実施の形態として、把掴要素に1個または2個の自己展開型の金属製網篭を付加したものがあり、その自己展開型の金属製網篭は、自己展開型のステントを形成している金属網体と同様の構成のものである。また、別の実施の形態として、2つの把掴要素に夫々に円板部を形成し、それら円板部が、拡がり、回転し、互いに近付く方向に圧縮する機能を提供し、ないしは、他の構造部材を押圧する機能を提供するようにしたものがある。また、別の実施の形態として、把掴要素に螺旋形の複数の掛鈎を備え、それら掛鈎の先端縁が、医用デバイス10の外側管状部材42の中心軸線から離れる方向に拡がるようにしたものがある。把掴要素は、組織を把掴したならば移動方向が反転して医用デバイス10の中心軸線に近付く方向に戻り、それによって組織を医用デバイス10に近付く方向へ引き込むように機能する。
把掴アセンブリ、把掴要素、それにアンカーの形態は、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲内で、様々な別形態ないし変更形態とすることができる。例えば、その両端部の外周面に鈎爪部や掛歯部などのアンカーを複数備えた螺旋コイル部材を、予め巻き縮めるようにして縮装しておくようにするのもよい。この複数の鈎爪部を備えた螺旋コイル部材の外周面から外周カニューレを除去すると、複数の鈎爪部が周囲の組織へ向かって径方向外方へ拡がると共に、巻き縮めるようにして縮装されていた螺旋コイル部材が巻き戻し方向に拡がることによって、その両端部の鈎爪部どうしが互いに近付く方向に移動して組織を把掴し、そして更に、その移動に伴って、把掴した組織を捻るように機能する。そして最終的に、その把掴により形成された組織の折り重ね部または環状の塊部が、鈎爪部によって、拡がった状態にある螺旋コイル部材の表面へ引き寄せられ、それに伴って、把掴アセンブリと組織の塊部との間の空間が少なくとも部分的に閉塞される。
別の実施の形態として、把掴アセンブリが、患者の体内の管体の内腔などに間隔を空けて固定することのできる2つの構成要素を備えているものがある。それら2つの構成要素の各々は、膨張させるなどの方法で固定することによって、その構成要素を囲繞している組織の全周に密接させることができ、それによって、それら2つの構成要素の間の空間及び組織を完全に封止状態即ち閉塞状態にすることができる。続いて、2つの構成要素のうちの一方の構成要素を利用して、それら2つの構成要素と周囲の組織とで画成された閉空間に存在する空気ないし液体を抜き取ってその閉空間を負圧にする。この閉空間内の圧力が低下するにつれて、封止材として機能しているそれら2つの構成要素の間の組織は変形してそれら構成要素へ引き寄せられて行き、その閉空間から液体が抜き取られる。このように組織が変形することによって、封止材として機能しているそれら2つの構成要素の間の閉空間は、更に閉塞され、容積が減少し、及び/または、遮断される。
更に別の実施の形態として、把掴アセンブリが、コイルスプリング状のコイル部材から成るものがあり、このコイル部材は、管体の長手軸心を中心として回転させることができる。このコイル部材はその両端部が大径に形成され、その中央部が小径に形成されている。このコイル部材をその軸心が管体の長手軸心と平行になるように配置して、このコイル部材をコルク抜きのように回転させると、このコイル部材の一方の大径の端部において、このコイル部材を形成している線材の尖端が、管体の壁面の組織に突き刺さり組織内を貫通して再び組織の壁面から外へ出るということを繰り返す。コイル部材を回転させるにつれて、コイル部材の線材の残りの部分が管体の壁面の組織に出入りしながら尖端に続いて行くため、コイル部材の線材が管体に縫い付けられた形となり、そして、コイル部材の端部では大径であったコイル径が、コイル部材の中央へ近付くにつれて次第に小径となるため、ついには、コイル部材の小径部分が管体の壁面の組織に縫い付けられた形となる。そして、管体の壁面の組織に縫い付けられた形となるコイル部材の部分が次第に小径となるにつれて、その部分によって管体の壁面の組織がコイル部材の中心軸心へ向かって引き込まれ、それによって管体の壁面が縫い縮められ、管体内の液体空間が閉塞ないしは遮断される。
更に別の実施の形態として、把掴アセンブリが、捻り操作部を手動操作することで捻り操作が可能な2つの鈎爪部などのアンカーを備えており、それら2つのアンカーを互いに逆方向に捻るようにしたものがある。更に別の実施の形態として、把掴アセンブリが、手動操作によって捻り操作が可能な1つの鈎爪部などのアンカーと、更なる構成要素とを備えており、それらの間に組織を把掴するようにしたものがある。
更に別の実施の形態として、把掴アセンブリが、図面に示し上で説明した脚状部と同様の方式で展開することのできる展開可能なテント型の構成要素を備えているようにしたものがある。このテント型の構成要素はその内部にトグルボルト機構を備えており、そのトグルボルト機構が回動することによって、このテント型の構成要素はそのトグルボルトと同様に作動して展開状態となり、それによって、膝状部が屈曲して径方向外方へ拡がるようにしてある。また、この実施の形態の変更構成例として、テント型の構成要素を単に圧縮することによって、そのテント型の構成要素の膝状部を屈曲させて径方向外方へ拡げることができるようにするのもよい。展開したテント型の構成要素は、組織把掴して、その組織を別の構成要素へ押し付け、それによって、その拡張するテント型の構成要素と、その別の構成要素との間に組織を把掴する。そのテント型の構成要素、及び/または、その別の構成要素は、それら構成要素と組織との係合をより強固にするためのアンカーを備えたものとするとよく、そのアンカーの形態及び個数は任意である。また、テント型の構成要素は、複数の脚状部を備えたものとすることができ、それら脚状部は互いに長さが等しいものとしてもよく、互いに長さが異なるものとしてもよい。以上に説明したどの実施の形態に関しても、アンカーの角度及び表面形態は任意とすることができ、個々の実施の形態に応じて、アンカーとそれに係合する組織との接触強度が高くなるように、或いは、構成要素と組織との接触の当たりが柔らかくなって、接触による組織の損傷がより少なくなるように、適宜調節するのがよい。
更に別の実施の形態として、把掴アセンブリが、少なくとも1つの膨張可能なバルーンを備えており、そのバルーンが、膨張する際に同時に旋回運動を発生する構成要素によって構成されているものがある。バルーンの構成要素が膨張しつつ旋回運動をするため、その周囲に存在する組織の壁はそのバルーンの構成要素に接触して捻られ、この組織の捻りはバルーンの構成要素の旋回運動によって生じるものである。組織の壁が捻られると、バルーン構成要素と組織との間の腔が更に閉塞され、また、バルーンの構成要素と組織との間に作用する圧縮力のために、それらの間の空間を通過しようとする液体の流通が阻止される。膨張可能なバルーンは、複数個装備するようにしてもよく、それらの全てが膨張の際に旋回するようなものとするとよい。以上に説明した様々な実施の形態のいずれにも適用可能な変更構成例として、腔内に、シリコン、接着剤、粘着材などを塞栓形成材料として充填するようにしてもよい。更に別の実施の形態として、膨張可能なバルーンと同様に動作して、液体空間の壁を画成している組織に接触してその組織を捻るように機能する、展開可能な網篭を備えるようにしてもよい。
卵管の内腔内で使用するための医用デバイス10は、その直径寸法を1mm(3フレンチ)以下とするとよい。また、大血管などのその他の管体の内腔内で使用するための医用デバイス10では、その直径寸法を1mm以上とすることもある。本明細書に記載した実施の形態はいずれも、放射線不透過性のドットやマーカなどの可視化手段を備えることができ、そのような可視化手段は、例えば、カテーテル、カニューレ、アンカー、把掴アセンブリ、或いはその他の、以上に言及した様々な構成要素に設けることができる。そのような放射線不透過性あるいは他の可視化手段は、医用デバイス10を使用する際に操作者が実行するところの、植込操作、展開操作、外植操作、及びその他の様々な操作を補助するものである。また、可視化手段を用いるなどして医用デバイス10の構成要素の位置を確認するための方法としては、例えば、画像形成法、超音波法、触知法、X線法、ドップラー法、それに更にその他の様々な方法がある。また、医用デバイス10が適切な位置に定位されたことを確認するために、或いは、医用デバイス10を使用して処置を実施する上で有用な情報を得るために、様々な注入法を利用するのもよく、それら注入法のうちには、例えば、生理食塩水や放射線不透過性染料などの液体を注入する液体注入法や、圧力空気注入法などがあり、その液体や圧力空気は、医用デバイス10の適宜の構成要素を介して注入することができる。
医用デバイス10の把掴アセンブリを卵管内で展開する場合には、その展開位置を、前述のごとく子宮頸口から4〜5cmほど入った位置とすることが好ましい。展開した把掴アセンブリは、経子宮頸部の壁外にあり、また、このようにして行われる医用デバイス10の把掴アセンブリの植込操作は、原状復元可能な操作である。体内に植込まれた医用デバイスの除去を希望する患者は、管体を切開して把掴アセンブリが係合している部分の組織を切除する手術か、または、内視鏡などの器具を用いて把掴アセンブリのロック状態(固定状態)を解除してその把掴アセンブリを除去する処置かの、いずれかを要請することになる。切開手術においては、把掴アセンブリを除去した後に、残った管体の組織を縫合して再結合することで、その組織環境における液体空間の連続性を確保するようにする。例えば、卵管に関しては、切開手術によって、仕切壁として植込まれていた把掴アセンブリを除去して卵管を再接合する。必要に応じて、再度把掴アセンブリを植込むことが希望された場合には、卵管内の適当な位置に新たな把掴アセンブリを植込むことが可能であり、その植込は卵管筋層やその近傍組織などに固定することで行われる。
本明細書に記載したどの実施の形態も、原状復元可能性ないし制御可能性を備えたものとすることができ、そうすることによって、医用デバイス10の少なくとも一部を患者の体内に植込んだ後に、その植込によって失われた組織領域の機能のうちの少なくとも最小限の機能を回復することが可能になる。そのような原状復元可能性ないし制御可能性は、一時的な避妊や制御処置などのように、患者の体内の液体空間を一時的に閉塞する場合に有用な特徴である。
様々な実施の形態のうちには、制御を行うことによって、少なくとも最小限の液体空間の開閉を患者の意のままに行えるようにした実施の形態がある。液体空間の開閉を制御することによって、患者の生活様式を改善することができるという処置効果が得られる。また、その制御を実施するための手段としては、電磁式開閉ゲート、機械式開閉ゲート、化学式開閉ゲートなどの動作機構であって、患者の体外から、患者の体内に植込まれたデバイスに通信を行うことによって制御される動作機構などが用いられる。
その具体例を挙げるならば、例えば、医用デバイス10に可逆作動式ゲートを装備しておき、体外制御システムによってその可逆作動式ゲートを制御して開閉させるようにすればよい。その可逆作動式ゲートを医用デバイス10の内部に配設して、その可逆作動式ゲートを開放状態として液体が流通できるようにしたならば、医用デバイス10の一方の側からその可逆作動式ゲートを通過して他方の側へ液体が流動できるような構成とするのもよい。体外制御システムは、可逆作動式ゲートと直接的に通信を行うものとしてもよく、或いは、医用デバイス10の内部に装備した可逆作動式ゲートを制御するための制御回路と通信を行うものとしてもよい。その通信方式は、無線周波数(RF)テレメトリ方式、磁気通信方式、有線通信方式、光通信方式、それに、その他の経皮的通信方式などとすることができる。体外制御システムと、植込まれた医用デバイスとの間で通信を行うための通信手段として、ペースメーカ、薬剤投与システム、心除細動システム、電気刺激供給システム、及びその他の植込形システムに用いられている様々な通信手段が文献に記載されている。例えば、米国特許第6243608号公報(発明者:Pauly, ほか、発行日:2001年6月5日)には、光テレメトリ方式で体外コントローラと通信を行う植込デバイスについての記載があり、同米国特許公報の開示内容はこの言及をもってその全体が本願開示に組込まれたものとする。
患者の体内の管体などの組織を閉塞ないし結紮するために従来から用いられている様々な構成要素ないし技法を組込むことも可能である。例えば、本発明に関連して以上に言及した組織の閉塞ないし結紮を「FILSHIE(登録商標)クリップ」や、Hulkeクリップを用いて行うようにすることも可能である。また、以上に説明した原理に様々な組織クランプ技法を併用することも可能である。更に、既述のごとく、以上に説明した原理に閉塞子を併用することも可能である。
更に、以上に言及した様々な構成要素ないし構成部材には、それらの表面に、組織に対して何らかの影響を及ぼす刺激剤ないし化学触媒として機能する、例えば金属などの物質をコーティングし或いは浸透させるのもよい。例えば、把掴アセンブリの外周面に刺激剤をコーティングすることによって、細胞死反応、炎症反応、傷痕形成反応、化学的拒絶反応、熱的拒絶反応、犠牲反応、それに刺激反応などをはじめとする、患者の体内の液体空間の結紮、閉塞、ないしは遮断を促進する上で望ましい様々な反応を活性化することができる。或いはまた、以上に言及した様々な構成要素ないし構成部材の表面に、組織の成長を促進し、組織焼灼性を有し、組織の治癒を促進し、組織に対する処置効果を強化し、ある種の構成要素ないし構成部材を組織に挿入することを容易にし、痛みを緩和し、及び/または、先に言及した様々な有用ないし重要な機能を提供するような、様々な薬剤をコーティングし或いは浸透させるのもよい。
本発明は、以上に概説しまた特許請求の範囲に記載した様々な構造上の特徴、方法上の特徴、ないしはその他の本質的な特徴から逸脱することなく、以上に説明した様々な実施の形態以外のその他の形態でも実施することができる。例えば、以上に言及した幾つもの構成要素は、それらを様々な配設個数及び配設形態で組合せることによって、様々な結紮システム及び様々な結紮方法を提供し得るものである。以上に説明した様々な実施の形態は、そのいかなる点に関しても、具体例を提示することを目的としたものであって、本発明の範囲を限定するものではない。従って本発明の範囲は、以上の説明によって規定されず、特許請求の範囲の記載によって規定されるものである。本発明の範囲には、特許請求の範囲の記載に該当する変更形態の全て、並びに、特許請求の範囲に記載されたものと均等な変更形態の全てが包含されるものである。

Claims (57)

  1. 医用デバイスにおいて、
    軸心を有するアセンブリと、
    前記アセンブリに連繋したアンカーと、
    前記アンカーに連繋したヒンジと、
    前記アンカーに対向した表面とを備え、
    前記アンカーが前記ヒンジにおいて枢動することにより前記アンカーの少なくとも一部が前記アセンブリから離れる方向へ移動するように構成されており、
    前記アンカーが前記軸心を中心として回転するように構成されており、
    前記アンカーが前記ヒンジにおいて枢動することにより前記アンカーの少なくとも一部が前記表面に近付く方向へ移動するように構成されている、
    ことを特徴とする医用デバイス。
  2. 前記アンカーは、脚状部を有する把掴要素を含んでおり、前記脚状部は、腿状部と、脛状部と、それら腿状部と脛状部とを連結する膝状部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の医用デバイス。
  3. 前記アンカーは、スプリング式の鈎爪部を含んでいることを特徴とする請求項1記載の医用デバイス。
  4. 前記アンカーは、掛鈎部を有する細長い構成要素を含んでいることを特徴とする請求項1記載の医用デバイス。
  5. 前記アンカーは、展開状態とされたときに尖端を形成する展開可能なテント型の構成要素を含んでいることを特徴とする請求項1記載の医用デバイス。
  6. 前記アンカーは、ニッケル−チタン合金材料から成ることを特徴とする請求項1記載の医用デバイス。
  7. 前記アンカーは、ポリマー材料から成ることを特徴とする請求項1記載の医用デバイス。
  8. 前記アンカーは、組織と係合するように形成された先端縁を備えており、該先端縁は、鈎爪部、列設突起部、掛歯部、掛鈎部、尖端突起部、剛毛状突起部、針金状突起部、高摩擦係合部、粘着部、及び、膨出部のうちの少なくとも1つを備えていることを特徴とする請求項1記載の医用デバイス。
  9. 前記アンカーに対向している前記表面は、更なるアンカーを含み、前記更なるアンカーが更なるヒンジにおいて枢動することにより前記更なるアンカーの少なくとも一部が前記アセンブリから離れる方向へ移動するように構成されており、前記更なるアンカーが前記更なるヒンジにおいて枢動することにより前記更なるアンカーの少なくとも一部が前記アンカーに近付く方向へ移動するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の医用デバイス。
  10. 医用デバイスにおいて、
    末端側把掴要素を備えており、該末端側把掴要素は、該末端側把掴要素が挿入されている管体の挿入部位を拡げることで、前記管体に重畳部を形成することができるように構成されており、
    基端側把掴要素を備えており、該基端側把掴要素は、該基端側把掴要素が挿入されている管体の挿入部位を拡げることで、前記重畳部を増強することができるように構成されており、
    引き寄せ手段を備えており、該引き寄せ手段は、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素を互いに近付く方向へ移動させることにより、それら把掴要素の間で前記重畳部をクランプするように構成されている、
    ことを特徴とする医用デバイス。
  11. 前記末端側把掴要素は脚状部を備えており、該脚状部は、腿状部と、脛状部と、それら腿状部と脛状部とを連結している膝状部とを備えていることを特徴とする請求項10記載の医用デバイス。
  12. 前記基端側把掴要素は脚状部を備えており、該脚状部は、腿状部と、脛状部と、それら腿状部と脛状部とを連結している膝状部とを備えていることを特徴とする請求項11記載の医用デバイス。
  13. 前記腿状部の軸心方向長さは、前記脛状部の軸心方向長さより長いことを特徴とする請求項12記載の医用デバイス。
  14. 前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素はいずれも、中心線の周囲に周方向に等間隔で配設された複数の脚状部を備えており、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素のそれら複数の脚状部は2列の脚状部列を成すように配設されており、それら2列の脚状部列は、前記末端側把掴要素の前記脚状部から成る末端側脚状部列と、前記基端側把掴要素の前記脚状部から成る基端側脚状部列とであることを特徴とする請求項13記載の医用デバイス。
  15. 前記末端側脚状部列は基端側へ向けられ、前記基端側脚状部列は末端側へ向けられており、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素が展開状態にあるときに、前記末端側把掴要素の前記脛状部と前記基端側把掴要素の前記脛状部とが互いに対向するようにしてあることを特徴とする請求項14記載の医用デバイス。
  16. 結紮デバイスを収容するための内視鏡用カニューレと、
    結紮デバイスを備えており、
    前記結紮デバイスは、
    −末端側把掴要素を備えており、該末端側把掴要素は、該末端側把掴要素が挿入されている管体の挿入部位を拡げることで、前記管体に重畳部を形成することができるように構成されており、
    −基端側把掴要素を備えており、該基端側把掴要素は、該基端側把掴要素がその中に挿入された管体の挿入部位を拡げることで、前記重畳部を増強することができるように構成されており、
    −引き寄せ手段を備えており、該引き寄せ手段は、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素を互いに近付く方向へ移動させることにより、それら把掴要素の間で前記重畳部をクランプするように構成されている、
    ことを特徴とするシステム。
  17. 前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素を展開状態にするためのトリガ手段を更に備えたことを特徴とする請求項16記載のシステム。
  18. 結紮アセンブリを更に備えており、該結紮アセンブリは、前記内視鏡用カニューレの中に収容されており、該結紮アセンブリは、前記結紮デバイスに分離可能に取付けられており、前記トリガ手段は、前記結紮デバイスを前記結紮アセンブリから脱係合させることができるように構成されていることを特徴とする請求項17記載のシステム。
  19. 前記トリガ手段は、前記末端側把掴要素と前記基端側把掴要素とを相対的に回転させるように構成されていることを特徴とする請求項18記載のシステム。
  20. 前記末端側把掴要素は脚状部を備えており、該脚状部は、腿状部と、脛状部と、それら腿状部と脛状部とを連結している膝状部とを備えていることを特徴とする請求項19記載のシステム。
  21. 前記基端側把掴要素は脚状部を備えており、該脚状部は、腿状部と、脛状部と、それら腿状部と脛状部とを連結している膝状部とを備えていることを特徴とする請求項20記載のシステム。
  22. 前記腿状部の軸心方向長さは、前記脛状部の軸心方向長さより長いことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  23. 前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素はいずれも、中心線の周囲に周方向に等間隔で配設された複数の脚状部を備えており、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素のそれら複数の脚状部は2列の脚状部列を成すように配設されており、それら2列の脚状部列は、前記末端側把掴要素の前記脚状部から成る末端側脚状部列と、前記基端側把掴要素の前記脚状部から成る基端側脚状部列とであることを特徴とする請求項22記載のシステム。
  24. 前記末端側脚状部列は基端側へ向けられ、前記基端側脚状部列は末端側へ向けられており、前記末端側把掴要素及び前記基端側把掴要素が展開状態にあるときに、前記末端側把掴要素の前記脛状部と前記基端側把掴要素の前記脛状部とが互いに対向するようにしてあることを特徴とする請求項23記載のシステム。
  25. 医用デバイスの製造方法において、
    患者の体内の腔にアクセス可能な医用デバイスのアセンブリを用意するステップと、
    前記アセンブリに連繋させて少なくとも1つのアンカーを設けるステップと、
    前記アセンブリに連繋させて少なくとも1つの表面を設けるステップと、
    前記少なくとも1つのアンカーと前記少なくとも1つの表面との間に回転要素を設けるステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  26. 前記少なくとも1つのアンカーをレーザ切断するステップを更に含むことを特徴とする請求項25記載の方法。
  27. 前記アセンブリに連繋させて前記少なくとも1つのアンカーを設ける前記ステップと、前記アセンブリに連繋させて前記少なくとも1つの表面を設ける前記ステップとは、前記アセンブリの末端部に前記少なくとも1つのアンカーを形成するステップと、前記少なくとも1つのアンカーより基端側に前記少なくとも1つの表面を形成するステップとを含むことを特徴とする請求項25記載の方法。
  28. 前記少なくとも1つのアンカーと前記少なくとも1つの表面との間に回転要素を設ける前記ステップは、前記少なくとも1つのアンカーを第1構成要素に固設するステップと、前記少なくとも1つの表面を第2構成要素に固設するステップとを含み、前記第1構成要素と前記第2構成要素とは相対回転可能とされていることを特徴とする請求項25記載の方法。
  29. 前記少なくとも1つのアンカーと前記少なくとも1つの表面との間に回転要素を設ける前記ステップは、前記アセンブリに沿って延在するカニューレを形成するステップと、前記アセンブリの前記カニューレに沿って延在する螺旋形切欠部を形成するステップとを含むことを特徴とする請求項25記載の方法。
  30. 前記アンカーを前記アセンブリから離れる方向へ屈曲するように付勢するステップを更に含むことを特徴とする請求項25記載の方法。
  31. 液体空間の連続性を遮断する方法において、
    第1把掴要素を展開状態にする第1把掴要素展開ステップと、
    第2把掴要素を展開状態にする第2把掴要素展開ステップと、
    前記第1把掴要素と前記第2把掴要素との間に組織を係合させる組織係合ステップと、
    前記第1把掴要素と前記第2把掴要素とを相対的に回転させる相対回転ステップと、
    前記組織を圧縮する組織圧縮ステップと、
    前記第1把掴要素と前記第2把掴要素との相対的な位置を固定する相対位置固定ステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  32. 前記第2把掴要素は表面であり、前記第1把掴要素から力が作用した結果として組織が前記表面に接触したときに、前記第2把掴要素が展開状態とされることを特徴とする請求項31記載の方法。
  33. 前記第1把掴要素展開ステップは脚状部を組織へ向けて拡げるステップを含むことを特徴とする請求項31記載の方法。
  34. 前記相対回転ステップは前記第1把掴要素だけを回転させるステップであることを特徴とする請求項31記載の方法。
  35. 前記相対回転ステップにおいて更に組織を回転変形させることを特徴とする請求項34記載の方法。
  36. 前記第1把掴要素と前記第2把掴要素との相対的な位置を固定する前記相対位置固定ステップは、前記第1把掴要素の構成要素と前記第2把掴要素の構成要素とを交互に組合せるステップと、タブをノッチに係合させるステップと、ピンを穴または凹部に係合させるステップと、ロック機構を係合状態にするステップと、ロック機構をロック位置へ移動させることによって、付勢状態のロック機構から付勢力を解除するステップとのうちの少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする請求項35記載の方法。
  37. 患者の体内の内腔を有する管体の内部にアクセスするステップと、
    前記管体の内壁面に力を作用させるステップと、
    前記管体の前記内壁面を長手軸心に沿って捻るステップと、
    力を作用させて捻りつつ前記管体の前記内腔を閉塞するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  38. 前記管体の前記内腔を閉塞した後に前記管体の前記内腔をロックするステップを更に含むことを特徴とする請求項37記載の方法。
  39. 前記管体の前記内腔を閉塞した後に前記管体の前記内腔をロック解除するステップを更に含むことを特徴とする請求項38記載の方法。
  40. 前記管体は、卵管を含むことを特徴とする請求項37記載の方法。
  41. 前記管体は、液体を収容可能な構造を含むことを特徴とする請求項37記載の方法。
  42. 前記管体は、子宮または卵管、精管、例えば気管、喉頭、咽頭、気管支、任意の気管支のチューブまたは気管支分枝、気管支チューブ、気管内または気管チューブ、気管切開チューブ、経鼻チューブ、経口気管チューブ、Ruysch管、Carlen管、それにDurham管などの気道に関連した様々な管体、肺、任意の耳管またはユースキタス管、鼓膜換気チューブ、食道、大腸、小腸、胃、胃管、経鼻胃管、Cantor管、Levin管、Miller-Abbott管、Moss管、それにCelestin管などの消化器に関連した様々な管体、腎フィステル形成管、神経管または脊髄管、括約筋、弁、リンパ管、輸入管、輸出管、毛細管、網状管、それに乳糜管などの血管またはその他の様々な脈管、心臓管、心室または心房、胸郭チューブ、カテーテル、管腔を有するリード線、ステント、及び、ドレンチューブのうちの、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項41記載の方法。
  43. 卵管の内腔へ医用デバイスを案内するステップと、
    卵管の中で前記医用デバイスの組織アンカーを展開状態にするステップと、
    卵管の組織を前記組織アンカーで把掴するステップと、
    卵管の内腔を前記組織アンカーで閉塞するステップと、
    卵管の内腔を閉塞した後に前記組織アンカーの位置を固定するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  44. デリバリ機構から前記医用デバイスを取外すステップを更に含むことを特徴とする請求項43記載の方法。
  45. 組織アンカーを展開状態にする前記ステップは、組織アンカーを組織の壁面へ向けて径方向に拡げるステップを含むことを特徴とする請求項44記載の方法。
  46. 組織を前記組織アンカーで把掴する前記ステップは、前記組織アンカーと、前記組織アンカーに対向する表面との間で、組織に力を作用させるステップを含むことを特徴とする請求項45記載の方法。
  47. 卵管の組織を回転変形させるステップと、
    卵管の組織をクランプするステップと、
    卵管の組織を掴み寄せるステップと、
    卵管の組織を折り重ねるステップと、
    卵管の組織を圧縮するステップと、
    卵管の組織を屈曲させるステップと、
    卵管の組織を巻上げるステップと、
    卵管の組織を反転させるステップと、
    前記医用デバイスの少なくとも一部を患者から除去するステップと、
    前記医用デバイスの非植込部分を患者から除去するステップと、
    前記医用デバイスの挿入用カテーテル部分を患者から除去するステップと、
    卵管の組織を押込むステップと、
    のうちの、少なくとも1つのステップを更に含むことを特徴とする請求項43記載の方法。
  48. 患者の体内の腔を画成している組織を把掴するための把掴手段と、
    前記把掴手段を回転させるための回転手段と、
    前記腔を閉塞するための閉塞手段と、
    を備えたことを特徴とするシステム。
  49. 前記把掴手段を展開状態にするための展開手段を更に備えたことを特徴とする請求項48記載のシステム。
  50. 前記腔内の組織を圧縮するための圧縮手段を更に備えたことを特徴とする請求項48記載のシステム。
  51. 前記把掴手段をロックするためのロック手段を更に備えたことを特徴とする請求項48記載のシステム。
  52. 前記腔にアクセスするためのアクセス手段を更に備えたことを特徴とする請求項48記載のシステム。
  53. 前記把掴手段は、組織のクランプ、掴み寄せ、折り重ね、圧縮、屈曲、巻上げ、反転、押込みのうちの少なくとも1つを行うための手段を備えていることを特徴とする請求項48記載のシステム。
  54. 患者の体内の腔内の液体の連続性を遮断するための植込形医用デバイスにアクセスするステップと、
    前記デバイスの構成要素をロック解除するロック解除ステップと、
    前記デバイスを展開状態にする際に最初に実行した操作を逆方向に実行することにより前記デバイスを脱係合する脱係合ステップと、
    患者の体内から前記デバイスの少なくとも一部を除去するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  55. 前記ロック解除ステップは前記構成要素を破壊するステップを含むことを特徴とする請求項54記載の方法。
  56. 前記脱係合ステップは、前記デバイスを展開状態にする際に最初に実行した回転操作の回転方向と逆方向に前記デバイスの部分を回転させるステップを含むことを特徴とする請求項54記載の方法。
  57. 前記脱係合ステップは、組織から前記デバイスを脱係合するステップを含むことを特徴とする請求項54記載の方法。
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