具体的には、本発明は、式(I):
(上記式中、
Xは、NR
aR
b、SR
b又はHalであり、
R
aは、H又はAであり、
R
bは、Aであり、
Aは、1〜12の炭素原子を有する分枝又は直鎖アルキル(1又は複数の、好ましくは1〜7個のH原子が、Hal、OR
3、COOR
3、CN又はN(R
3)
2によって置換されていてよく、そして、1又は複数の、好ましくは1〜7個の隣接していないCH
2基が、O、NR
3、S若しくはSO
2によって、及び/又は−CH=CH−基によって置換されていてよい)
であるか、又は3〜7個の環炭素原子を有するシクロアルキル又はシクロアルキルアルキレンを意味し、
Halは、F、Cl、Br又はIであり、
Wは、C=O、C=S、SO
2又はSOであり、
Qは、NR
3、−O−又は−S−であり、
Rは、H、A、Ar、Hetであり、
Arは、置換されていないか、あるいはHal、A、OR
3、−[C(R
3)
2]
n−OR
3、N(R
3)
2、−[C(R
3)
2]
n−N(R
3)
2、NO
2、CN、COOR
3、CF
3、OCF
3、CON(R
3)
2、NR
3COA、NR
3CON(R
3)
2、−[C(R
3)
2]
n−Het、−[C(R
3)
2]
n−Ar、−[C(R
3)
2]
n−シクロアルキル、−[C(R
3)
2]
n−CON(R
3)
2、−[C(R
3)
2]
n−COOR
3、−[C(R
3)
2]
n−NR
3−[C(R
3)
2]
n−CO
2R
3、−[C(R
3)
2]
n−NR
3−[C(R
3)
2]
n−OR
3、−SO
2−[C(R
3)
2]
n−CO
2R
3、−SO
2−N(R
3)
2−[C(R
3)
2]
n−CO
2R
3、−[C(R
3)
2]
n−SO
2−[C(R
3)
2]
n−CO
2R
3、−SO
2−[C(R
3)
2]
n−OR
3、−SO
2−N(R
3)
2−[C(R
3)
2]
n−OR
3、−[C(R
3)
2]
n−SO
2−[C(R
3)
2]
n−OR
3、NR
3CON(R
3)
2、NR
3SO
2A、COR
3、SO
2N(R
3)
2、SO
2N(R
3)A、SOA、SONR
3A、若しくはSO
2A、及び/又は−O[C(R
3)
2]
n−COOR
3によって一置換、二置換又は三置換されていてよい、6〜14個の炭素原子を有する単環式又は二環式の、飽和、不飽和、又は芳香族炭素環を意味し、
Hetは、置換されていないか、あるいはHal、A、OR
3、−[C(R
3)
2]
n−OR
3、N(R
3)
2、−[C(R
3)
2]
n−N(R
3)
2、NO
2、CN、COOR
3、CF
3、OCF
3、CON(R
3)
2、NR
3COA、NR
3CON(R
3)
2、−[C(R
3)
2]
n−Het、−[C(R
3)
2]
n−Ar、−[C(R
3)
2]
n−シクロアルキル、−[C(R
3)
2]
n−CON(R
3)
2、−[C(R
3)
2]
n−COOR
3、−[C(R
3)
2]
n−NR
3−[C(R
3)
2]
n−CO
2R
3、−[C(R
3)
2]
n−NR
3−[C(R
3)
2]
n−OR
3、−SO
2−[C(R
3)
2]
n−CO
2R
3、−SO
2−N(R
3)
2−[C(R
3)
2]
n−CO
2R
3、−[C(R
3)
2]
n−SO
2−[C(R
3)
2]
n−CO
2R
3、−SO
2−[C(R
3)
2]
n−OR
3、−SO
2−N(R
3)
2−[C(R
3)
2]
n−OR
3、−[C(R
3)
2]
n−SO
2−[C(R
3)
2]
n−OR
3、NR
3CON(R
3)
2、NR
3SO
2A、COR
3、SO
2N(R
3)
2、SO
2N(R
3)A、SOA、SONR
3A、若しくはSO
2A、及び/又は−O[C(R
3)
2]
n−COOR
3によって一置換、二置換又は三置換されていてよい、1〜4個のN、O及び/又はS原子を有する単環式又は二環式の、飽和、不飽和、又は芳香族複素環を意味し、
R
1は、H又はAを意味し、
R
2は、H、A又はHalを意味し、
R
3は、H又はAであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6、7又は8である)
の化合物、
並びに、その医薬的に許容し得る誘導体、溶媒和物、互変異性体、塩及び立体異性体、それらの全ての比率の混合物、に関する。
好ましい態様において、本発明は、構造(I’)
(上記式中、
X及びRは上に定義されている)
の化合物、
並びに、その医薬的に許容し得る誘導体、溶媒和物、互変異性体、塩及び立体異性体、それらの全ての比率の混合物、に関する。好ましくはI’におけるRはAr又はHetである。
さらに別の好ましい態様において、本発明は、
式(I’’)
(上記式中、R
a及びR
bは上に定義されている)
の化合物、
並びに、その医薬的に許容し得る誘導体、溶媒和物、互変異性体、塩及び立体異性体、それらの全ての比率の混合物、に関する。より具体的には、
R
aは、H、(C
1−C
12)アルキル、(C
1−C
12)アルキルシクロアルキル、(C
1−C
12)シクロアルキル、又は(C
1−C
12)アルキル−O−アルキルであり、
R
bは、(C
1−C
12)アルキル、(C
1−C
12)アルキルシクロアルキル、(C
1−C
12)シクロアルキル、又は(C
1−C
12)アルキル−O−アルキルであり、
Rは、Ar、Hetであり、
Ar、Hetは上に定義されている。
1態様において、本発明は、Arがアミノスルホニル又はヒドロキシル基によって置換されている、式(I)の化合物に関する。
好ましい態様において、本発明は、XがNRaRbであり、そしてRaが水素、アルキル又はシクロアルキルであり、Rbがシクロアルキルであり、Rが、4−アミノスルホニル−2−メチル−フェニル、4−アミノスルホニル−フェニル、4−(2−ヒドロキシエチル)アミノスルホニル−フェニル、4−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノスルホニル−フェニル、4−(2−メトキシエチル)アミノスルホニル−フェニル、及び4−(エチルアミノスルホニル)−フェニルから選択され、WがCOであり、QがNR3であり、そしてR1、R2がHである、式(I)の化合物に関する。
別の好ましい態様において、本発明は、XがNRaRbであり、Raがアルキルであり、Rbがシクロアルキル又はアルキルであり、Rが、4−ヒドロキシ−フェニル、4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルから選択され、WがCOであり、QがNR3であり、そしてR1、R2がHである、式(I)の化合物に関する。
極めて好ましい態様において、本発明は、XがOであり、Rbがシクロアルキルであり、Rが、4−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルから選択され、WがCOであり、QがNR3であり、そしてR1、R2がHである、式(I)の化合物に関する。
より好ましい態様において、本発明は、XがNRaRbであり、Raが水素又はアルキルであり、Rbがアルキル又はシクロアルキルであり、Rが、1H−インダゾル−5−イル及び6−メチル−1H−インダゾル−5−イルから選択され、WがCOであり、QがNR3であり、そしてR1、R2がHである、式(I)の化合物に関する。また、XがORbである式(I)の化合物も好ましい。
別の態様において、本発明は、XがNRaRbであり、Raがアルキルであり、Rbがアルキル又はシクロアルキルであり、Rが、4−(アミノメチル)フェニルであり、WがCOであり、QがNR3であり、そしてR1、R2がHである、式(I)の化合物に関する。また、R1がHalである式(I)の化合物も好ましい。
別の態様において、本発明は、XがNRaRbであり、Raが水素であり、Rbがシクロアルキルであり、Rが、2−フルオロ−4−ヒドロキシ−フェニル、2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル、又は4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルから選択され、WがCOであり、QがNR3であり、そしてR1、R2がHである、式(I)の化合物に関する。
より好ましくは、本発明は、XがNRaRbであり、Raが水素であり、Rbがアルキルであり、Rが、4−ヒドロキシ−ナフチルから選択され、WがCOであり、QがNR3であり、そしてR1、R2がHである、式(I)の化合物に関する。
最も好ましくは、本発明は、XがNRaRbであり、Raが水素又はアルキルであり、Rbがアルキルであり、Rが、キノリン−4−イル及びピリジン−4−イルから選択され、WがCOであり、QがNR3であり、そしてR1、R2がHである、式(I)の化合物に関する。
別の態様において、本発明は、XがNRaRbであり、Raがアルキルであり、Rbがアルキル又はシクロアルキルであり、Rが、4−(アミノカルボニル)フェニルであり、WがCOであり、QがNR3であり、そしてR1、R2がHである、式(I)の化合物に関する。
別の態様において、本発明は、XがNRaRbであり、Raが水素であり、Rbがアルキルであり、Rが、4−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシ−3−メチル−フェニル、3−クロロ−4−ヒドロキシ−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル、2,5−ジメチル−フェニル、又は3−フルオロ−4−ヒドロキシ−フェニルから選択され、WがCOであり、QがNR3であり、そしてR1、R2がHである、式(I)の化合物に関する。
別の態様において、本発明は、S1P1受容体に結合するためのGTPγSにおけるEC50が約5μM未満である、式(I)の化合物に関する。
別の態様において、本発明は、式I、I’及びI’’のうちの1種又は2種以上による少なくとも1種の化合物、並びに/あるいは、その医薬的に使用可能な誘導体、溶媒和物、互変異性体、塩及び立体異性体、それらの全ての比率の混合物、並びに少なくとも1種の更なる活性成分を含む医薬組成物に関する。
別の態様において、本発明は、S1P1受容体シグナル伝達の阻害、活性化、制御、及び/又は調節が役割を演じる疾患の治療及び/又は予防のための薬剤を製造するための、式I、I’及びI’’のうちの1種又は2種以上による化合物、及び全ての比のその混合物を含む、医薬的に使用可能なその誘導体、塩、互変異性体、溶媒和物及び立体異性体の使用に関する。
別の態様において、本発明は、スフィンゴシン1−ホスフェート(1)関連障害が、過剰活性免疫応答と関連する自己免疫障害又は状態である、式I、I’及びI’’のうちの1種又は2種以上の式の化合物を使用することに関する。
式1の化合物は好ましくは、スフィンゴシン1−ホスフェート(S1P)のための受容体上に結合している。S1Pは、造血細胞によって分泌され、貯蔵され、そして活性化血小板から放出される生体活性スフィンゴ脂質代謝産物である。これは、Gタンパク質結合受容体(GPCR)ファミリーに対するアゴニストとして作用する。5種のスフィンゴシン1−ホスフェート受容体が同定されており(S1P1、S1P2、S1P3、S1P4、S1P5であり、またそれぞれEdg1、Edg5、Edg3、Edg6及びEdg8である内皮分化遺伝子としても知られている)、これらの受容体は、広範囲の細胞及び組織分布を有しており、ヒト及び齧歯類において良好に保存されている。
S1Pは、数多くの細胞機能、例えば生残、増殖、及び免疫応答に関与する。本発明の化合物は好ましくはS1P1/Edg1受容体アゴニストとして作用しており、ひいては、白血球トラフィッキングを制御し、リンパ球を二次リンパ組織内に隔離し、そして効率的な免疫応答のために必要な細胞間相互作用を妨害することにより、免疫抑制活性を有する。本発明はまた、このような化合物を含有する医薬組成物及び治療又は予防の方法に関する。
非選択的S1P1アゴニストであるFTY720又はフィンゴリモドは、免疫抑制活性を発揮し、そして再発寛解型多発性硬化症の治療に際して治療効果を示す。この化合物を利用する数多くの刊行物が既に発行されている:Cyster JG Annu Rev Immunol 23:127-59, 2005, Rosen H Nat Rev Immunol 5:560-570, 2005, Rosen H Trends Immunol 28: 102-107, 2007, Yopp AC Clin Transplant 20:788-795, 2006, Kappos L N Engl J Med 355: 1124-1140, 2006, Massberg S N Engl J Med 355: 1088-1089, 2006。
免疫抑制剤はさらに、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、I型糖尿病、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎、及びその他の障害、例えばクローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫性筋炎、ヴェーゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、グレーブス眼病、アトピー性皮膚炎及び喘息を含む多種多様の自己免疫性又は慢性の炎症性疾患において有用である。これらはまた、癌、リンパ腫及び白血病の治療のための化学療法投薬計画の一部としても有用である。
本発明の化合物が、薬理学的特性及び/又はその他の特性が改善された、選択的S1P1アゴニストであることが判った。
このように、本発明は好ましくは、特にS1P3/Edg3受容体を凌ぐ選択性を有するS1P1/Edg1受容体のアゴニストである化合物を含む。S1P1/Edg1受容体選択的アゴニストは、現行の療法に勝る利点を有しており、リンパ球隔離剤の治療濃度域を広げ、より高い投与量でより良好な認容性を可能にし、ひいては効力を改善する。
「選択性」という用語は、受容体S1P1/Edg1に対する化合物のIC50が、受容体S1P3/Edg3に対するIC50よりもかなり高く、例えば10〜107倍高く、より好ましくは103〜107倍高いことを意味するために採用される。
本発明はさらに、単独で、又は他の活性化合物又は治療薬との組み合わせで血管機能を改善するための薬剤を製造することに関する。
式Iによるピリミジン化合物は、下記一般的な方法及び手順を用いて、容易に入手可能な出発材料から調製することができる。言うまでもなく、典型的又は好ましい試験条件(すなわち反応温度、時間、試薬のモル、溶媒など)が与えられている場合、他の定めのない限り、他の試験条件を用いることもできる。最適な反応条件は、使用される具体的な反応物質又は溶媒とともに変化しすることがあるが、しかしこのような条件は、日常的な最適化手順を用いて、当業者によって決定することができる。
下記略称はそれぞれ、以下の定義を意味する:
aq(水性)、h(時間)、g(グラム)、L(リットル)、mg(ミリグラム)、MHz(メガヘルツ)、min.(分)、mm(ミリメートル)、mmol(ミリモル)、mM(ミリモル)m.p.(融点)、eq(当量)、mL(ミリリットル)、μL(マイクロリットル)、ACN(アセトニトリル)、BOC(tert−ブトキシ−カルボニル)、CBZ(カルボベンズオキシ)、CDCl3(重水素化クロロホルム)、CD3OD(重水素化メタノール)、CH3CN(アセトニトリル)、c−hex(シクロヘキサン)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、DCM(ジクロロメタン)、DIC(ジイソプロピルカルボジイミド)、DIEA(ジイソプロピルエチルアミン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMSO−d6(重水素化ジメチルスルホキシド)、EDC(1−(3−ジメチル−アミノ−プロピル)−3−エチルカルボジイミド)、ESI(エレクトロスプレイイオン化)、EtOAc(酢酸エチル)、Et2O(ジエチルエーテル)、EtOH(エタノール)、FMOC(フルオレニルメチルオキシカルボニル)、HATU(ジメチルアミノ−([1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)−メチレン]−ジメチル−アンモニウムヘキサフルオロホスフェート)、HPLC(高性能液体クロマトグラフィ)、i−PrOH(2−プロパノール)、K2CO3(炭酸カリウム)、LC(液体クロマトグラフィ)、MeOH(メタノール)、MgSO4(硫酸マグネシウム)、MS(質量分析)、MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)、Mtr.(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル)、NaHCO3(炭酸水素ナトリウム)、NaBH4(水素化ホウ素ナトリウム)、NMM(N−メチルモルホリン)、NMR(核磁気共鳴)、POA(フェノキシアセテート)、PyBOP(登録商標)(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)、RT(室温)、Rt(保持時間)、SPE(固相抽出)、TBTU(2−(1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロミウムテトラフルオロボレート)、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、THF(テトラヒドロフラン)、TLC(薄層クロマトグラフィ)、UV(紫外線)。
式I中のX、W、Q、R1、R2及びRの性質に応じて、式Iの化合物の合成のために、種々異なる合成戦略が選ばれることがある。下記スキームに示された過程において、X、W、Q、R1、R2及びRは、本明細書中で上に定義した通りである。
一般に、本発明の式Iによるピリミジン化合物は、容易に入手可能な出発材料から調製することができる。このような出発材料が商業的に入手できない場合には、標準的な合成方法によってこれらを調製することができる。以後説明する下記の一般的な方法及び手順は、式Iの化合物を調製するために採用することができる。
一般に、スキーム1において概説するように、式IVのピリミジンカルボン酸と式Vのアリールアミンとをカップリングすることにより、式Iの化合物を調製することができる。式中、X、R1、R2、R3及びRは上で定義した通りである。好適な溶媒、例えばDCM、THF又はDMF中の塩基、例えばTEA、DIEA、NMMの存在下で又は不在下で、20℃〜50℃の温度、好ましくは室温で、数時間にわたって、例えば1時間〜24hにわたって、標準的なカップリング剤、例えば1−アルキル−2−クロロピリジニウム塩又は好ましくはポリマー担持1−アルキル−2−クロロピリジニウム塩(ポリマー担持Mukaiyama試薬)、1−メチル−2−クロロピリジニウムヨージド(Mukaiyama試薬)によって、アリールアミンとカルボン酸とからアミド結合を調製するために、当業者に良く知られた条件及び方法を用いて、このようなカップリングのためのプロトコルが下記例において提供される。或いは、好適な溶媒、例えばDCM、THF又はDMF中の塩基、例えばTEA、DIEA、NMMの存在下で、20℃から50℃まで上昇する温度、好ましくは室温で、数時間にわたって、例えば1時間〜24hにわたって、当業者に良く知られた条件及び方法を用いて、カルボン酸誘導体(例えば塩化アシル)をアミンとカップリングしてもよい。
スキーム2において概説するように、式IV(X、R1、R2及びRは上で定義した通りである)の化合物を、2工程プロトコルで得ることができる。第1工程は好ましくは、塩基、例えばTEA、DIEA、NMM、水素化ナトリウム、ナトリウム(0)又はナトリウムtert−ブトキシドの存在又は不在下で、20℃〜50℃の温度、好ましくは室温で、数時間にわたって、例えば1時間〜24hにわたって、アミン又はアルコールを、メチル2,4−ジクロロピリミジン−6−カルボキシレート(Apollo, OR2558)と反応させることにある。式IVの化合物を提供するためのエステルVIIの加水分解は、当業者に良く知られた条件及び方法を用いて、例えば、20℃から50℃まで上昇する温度、好ましくは室温で、数時間にわたって、例えば1時間〜24hにわたって、好適な溶媒、THF、メタノール又は水又はこれらの混合物中で、金属水酸化物、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを使用することによって達成することができる。
スキーム2aに従って、式IV(R1はHである)の化合物が好ましく得られる。第1及び第3工程は、上記のように行われる。クロロピリミジンVIIaの還元は、好適な触媒(例えばPd/C)及び好適な塩基、例えばTEA又はDIEAの存在下で、20℃〜50℃の温度、好ましくは室温で、数時間にわたって、例えば1時間〜24hにわたって、適切な還元剤、例えば水素(ガス)によって達成される。
式Vの化合物(R及びR3は上で定義した通りである)は、商業的に入手可能であるか、又は例において後で説明するように、例えば相応するニトロアリール誘導体を還元することにより、標準的な合成方法によって調製することができる。
式IIの化合物(Ra、Rb、R1、R2、R3及びRは上で定義した通りである)の別の調製ルートは、好適な溶媒、エタノール、メタノール又はテトラヒドロフランの存在下で、20℃〜200℃の温度で、又は場合によっては電子レンジを使用して、5分〜5日間の時間、好ましくは1時間にわたって、スキーム3で概説するように、式VIaのアミンと、式IXの6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド誘導体とをカップリングすることであってよい。
式IIIの化合物(Ra、Rb、R1、R2、R3及びRは上で定義した通りである)の別の調製ルートは、好適な塩基、例えばナトリウム(0)又は水素化ナトリウムのニートの状態での存在下で、又は好適な溶媒、例えばTEA又はDMFを使用して、スキーム4で概説するように、式VIbのアルコールと、式IXの6−クロロピリミジン−4−アミド誘導体とをカップリングすることであってよい。
式IXの化合物(R1、R2、R3及びRは上で定義した通りである)は、式Vのアリールアミンと6−ヒドロキシピリミジン−4−カルボン酸誘導体とをカップリングすることにより調製することができる。この誘導体は、適切な誘導体、例えば塩化アシルへの変換を介してDaves, G.C.; Baiocchi, F.; Robins, R. K.; Cheng, C.C., J. Org. Chem. 1961, 26, 2755-2763によって記載された方法に従って調製され、続いて、下記スキーム5において概説するように、好適な溶媒、例えばDCM、THF又はDMF中の塩基、例えばTEA、DIEA、NMMの存在又は不在下で、20℃〜50℃の温度、好ましくは室温で、数時間にわたって、例えば1時間〜24hにわたって、アリールアミンと反応させられる。
或いは、4−クロロピリミジン−2−カルボン酸と式Vのアリールアミンとの反応は、好適な溶媒、例えばDCM、THF又はDMF中の塩基、例えばTEA、DIEA、NMMの存在又は不在下で、20℃〜200℃の温度、5分間〜5日間にわたって、標準的なカップリング剤、例えば1−メチル−2−クロロピリジニウムヨージド(Mukaiyama試薬)、ポリマー担持1−アルキル−2−クロロピリジニウム塩(ポリマー担持Mukaiyama試薬)、又はその他のものを使用して得ることもできる。
式XIIの化合物(X、R1、R2、R3は上記のように定義され、Rx、RyはAを意味するか、又はN原子と一緒にHet基を形成する)は、好適な触媒、例えばPd/C又はその他のものの存在下で、酸、例えば酢酸、好適な溶媒、例えばDCM、THF又はトルエンの存在又は不在下で、20℃〜200℃の温度、好ましくはRTで、5分間〜5日間にわたって、イミン中間体の単離を伴って又は伴わずに、標準的なアミノ化試薬、例えば水素化ホウ素ナトリウム、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、又は水素(ガス)を使用して、式Xのアルデヒドを式XI(スキーム6)のアミンで還元的アミノ化することにより調製することができる。
スキーム7において概説するように、式(X)の化合物(X、R1、R2、R3は上記のように適宜される)を得ることができる。第1工程は、好適な溶媒、例えばDCM、THF又はDMF中の塩基、例えばTEA、DIEA、NMMの存在又は不在下で、約20℃〜約200℃の温度、5分間〜5日間にわたって、標準的なカップリング剤、例えば1−メチル−2−クロロピリジニウムヨージド(Mukaiyama試薬)、ポリマー担持1−アルキル−2−クロロピリジニウム塩(ポリマー担持Mukaiyama試薬)、又はその他のものを使用して、式(IV)の酸を式(XIII)のアリールアミンとカップリングすることにある。或いは、好適な溶媒、例えばDCM、THF又はDMF中の塩基、例えばTEA、DIEA、NMMの存在下で、約20℃から約50℃まで上昇する温度、好ましくは室温で、数時間にわたって、例えば1時間〜24hにわたって、当業者に良く知られた条件及び方法を用いて、カルボン酸誘導体(例えば塩化アシル)をアミンとカップリングしてもよい。第2工程は、化合物(XIV)を酸化することにより、式(X)の相応のアルデヒドを提供することにある。このことは、当業者に良く知られた数多くの酸化剤、例えば二酸化マンガン、Dess-Martinペルヨージナン、2−ヨードキシ安息香酸又はポリマー担持2−ヨードキシ安息香酸によって行うことができる。
式(XVI)のスルホンアミド(X、R1、R2、R3、Rx及びRyは上記のように定義される)は、好適な溶媒、例えばDCM、THF又はDMF中の塩基、例えばTEA、DIEA、NMMの存在下で、20℃から50℃まで上昇する温度、好ましくは室温で、数時間にわたって、例えば1時間〜24hにわたって、式(XI)のアミンを式(XV)の塩化スルホニルと反応させることにより(R1、R2、R3及びXは上で定義した通りである)、調製することができる。
式(XVa)の塩化スルホニル(X、Ra、Rb、R1、R2、R3は上記のように定義される)は、スキーム9において概説したように調製することができる。第1工程は、式XVIIのアリールアミンと6−ヒドロキシピリミジン−4−カルボン酸誘導体とをカップリングすることにある。この誘導体は、適切な誘導体、例えば塩化アシルへの変換を介してDaves, G.C.; Baiocchi, F.; Robins, R. K.; Cheng, C.C., J. Org. Chem. 1961, 26, 2755-2763によって記載された方法に従って調製され、続いて、好適な溶媒、例えばDCM、THF又はDMF中の塩基、例えばTEA、DIEA、NMMの存在又は不在下で、約20℃〜約50℃の温度、好ましくは室温で、数時間にわたって、例えば1時間〜24hにわたって、アリールアミンと反応させられる。第2工程は、好適な溶媒、エタノール、メタノール又はテトラヒドロフランの存在下で、約20℃〜約200℃の温度で、又は場合によっては電子レンジを使用して、5分〜5日間の時間、好ましくは1時間にわたって、式(VIa)のアミンと、式(XVIII)の6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド誘導体とをカップリングすることにある。最終工程は、式(XIX)の化合物のクロロスルホニル化にある。このことは、0℃〜100℃の温度で、好ましくは室温で、5分〜5日間の時間にわたって、好適な不活性溶媒、例えばDCM中のクロロスルホン酸と反応させることによって、達成することができる。
或いは、式(XVI)のスルホンアミド(Ra、Rb、R1、R2、R3、Rx及びRyは上記のように定義される)は、スキーム10において概説したように調製することもできる。上記(スキーム9)のように調製することができる式(XVIII)の化合物から出発して、第1工程は、約0℃〜約100℃の温度で、好ましくは室温で、5分〜5日間の時間にわたって、好適な不活性溶媒、例えばDCM中のクロロスルホン酸と反応させることにある。第2工程は、好適な溶媒、例えばDCM、THF又はDMF中の塩基、例えばTEA、DIEA、NMMの存在下で、約20℃から約50℃まで上昇する温度、好ましくは室温で、数時間にわたって、例えば1時間〜24hにわたって、式(XI)のアミンと反応させることにある。最終工程は、好適な溶媒、エタノール、メタノール又はテトラヒドロフランの存在下で、約20℃〜約200℃の温度で、又は場合によっては電子レンジを使用して、5分〜5日間の時間、好ましくは1時間にわたって、式(XXI)の化合物と、式(VIa)のアミンとを反応させることにある。
上記の一般的な合成方法は、当業者によって知られている種々の好適な調製方法を利用することができるので、式(I)の化合物を獲得するために修正されることがある。
更なる一般的な過程によれば、式(I)、(II)、(III)、(XII)及び(XVI)の化合物を、別の(I)、(II)、(III)、(XII)及び(XVI)の化合物に変換して、当業者に良く知られた好適な相互変換技術を採用することができる。
本発明の化合物及び中間体の好適な調製方法は、当業者に知られているものが用いられるべきである。一般に、いずれの個々の式Iの化合物の合成経路も、各分子の特定の置換基、及び必要な中間体の容易な入手可能性に依存し、このようなファクターもまた当業者に明らかである。
本発明の化合物は、適切な溶媒の蒸発による結晶化によって、溶媒分子と関連して単離することができる。塩基中心を含む式Iの化合物の医薬的に許容し得る酸付加塩は、従来通りの仕方で調製することができる。例えば、ニート又は好適な溶液の形の好適な酸で、遊離塩基の溶液を処理し、そして結果として生じた塩を濾過によって、又は反応溶媒の真空下での蒸発によって単離することができる。酸中心を含有する式Iの化合物の溶液を好適な塩基で処理することにより、医薬的に許容し得る塩基付加塩を同様に得ることができる。好ましくはイオン交換樹脂技術を用いて、両タイプの塩を形成又は相互変化することができる。
用いられる条件に応じて、反応時間は概ね数分間〜14日間であり、反応温度は約30℃〜140℃、通常は−10℃〜90℃、具体的には約0℃〜約70℃である。
加溶媒分解剤又は水素化分解剤で処理することにより、機能性誘導体のうちの1種から式Iの化合物を遊離させることによって、式Iの化合物を得ることができる。
加溶媒分解又は水素化分解のための好ましい出発材料は、式Iに一致するがしかし1又は複数の遊離アミノ及び/又はヒドロキシル基の代わりに、対応する保護アミノ及び/又はヒドロキシル基を含有する材料、好ましくは、N原子に結合されたH原子の代わりに、アミノ保護基を担持する材料、具体的には、HN基の代わりにR’−N基(R’はアミノ保護基である)を担持する材料、及び/又はヒドロキシル基のH原子の代わりにヒドロキシル保護基を担持する材料であり、例えば式Iに一致するがしかしCOOH基の代わりに−COOR’’基(R’’はヒドロキシル保護基を意味する)を担持する材料である。
複数の(同一の又は異なる)保護アミノ基及び/又はヒドロキシル基が出発材料の分子中に存在することも可能である。存在する保護基が互いに異なっている場合、これらは多くの場合選択的に開裂することができる。
「アミノ保護基」という用語は一般論として知られており、化学反応に対してアミノ基を保護(ブロック)するのに適してはいるが、しかし所期化学反応が分子中の他のところで行われた後には除去するのが容易な基に関する。このような基に典型的なのは、具体的には、置換されていないか、あるいは置換されたアシル、アリール、アラルコキシメチル又はアラルキル基である。アミノ保護基は所望の反応(又は一連の反応)後に除去されるので、これらのタイプ及びサイズはこれ以上重要ではない。しかしながら、炭素原子数1〜20、具体的には1〜8の基が好ましい。「アシル基」という用語は、この過程との関連において最も広義に理解されるべきである。これは、脂肪族、芳香脂肪族(araliphatic)、芳香族又は複素環式カルボン酸又はスルホン酸、そして具体的にはアルコキシ−カルボニル、アリールオキシカルボニル、及び特にアラルコキシカルボニル基から誘導されたアシル基を含む。このようなアシル基の例は、アルカノイル、例えばアセチル、プロピオニル及びブチリル;アラルカノイル、例えばフェニルアセチル;アロイル、例えばベンゾイル及びトリル;アリールオキシアルカノイル、例えばPOA;アルコキシカルボニル、例えばメトキシ−カルボニル、エトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、BOC(tert−ブトキシ−カルボニル)及び2−ヨードエトキシカルボニル;アラルコキシカルボニル、例えばCBZ(「カルボ−ベンズ−オキシ」)、4−メトキシベンジルオキシカルボニル及びFMOC;及びアリール−スルホニル、例えばMtrである。好ましいアミノ保護基は、BOC及びMtr、さらにCBZ、Fmoc、ベンジル及びアセチルである。
「ヒドロキシル保護基」という用語も一般論として知られており、化学反応に対してヒドロキシル基を保護するのに適してはいるが、しかし所期化学反応が分子中の他のところで行われた後には除去するのが容易な基に関する。このような基に典型的なのは、上述の置換されていないか、あるいは置換されたアリール、アラルキル又はアシル基、さらにアルキル基である。これらは所望の反応後又は所望の一連の反応後に除去されるので、ヒドロキシル保護基の性質及びサイズは重大ではない。好ましいのは炭素原子数1〜20、具体的には1〜10の基である。ヒドロキシル保護基の例は、とりわけベンジル、4−メトキシベンジル、p−ニトロ−ベンゾイル、p−トルエンスルホニル、tert−ブチル及びアセチルであり、ベンジル及びtert−ブチルが特に好ましい。
式(I)の化合物は、使用される保護基に応じて、例えば強酸を使用して、有利にはTFA又は過塩素酸を使用して、しかしまた他の強無機酸、例えば塩酸又は硫酸、強有機カルボン酸、例えばトリクロロ酢酸又はスルホン酸、例えばベンゼン−又はp−トルエンスルホン酸を使用して、機能性誘導体から遊離される。付加的な不活性溶媒が存在することは可能ではあるが、いつも必要というわけではない。好適な不活性溶媒は好ましくは有機、例えばカルボン酸、例えば酢酸、エーテル、例えばテトラヒドロフラン又はジオキサン、アミド、例えばDMF、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン、さらにまたアルコール、例えばメタノール、エタノール又はイソプロパノール、及び水である。上述の溶媒の混合物はさらに好適である。TFAは好ましくは、更なる溶媒を添加することなく過剰の状態で使用され、そして過塩素酸は好ましくは酢酸と70%過塩素酸との9:1の比の混合物の形態で使用される。開裂のための反応温度は有利には約0〜約50℃、好ましくは15〜30℃(室温)である。
BOC、OBut及びMtr基は例えば好ましくは、ジクロロメタン中のTFAを使用して、又は15〜30℃のジオキサン中のほぼ3〜5N HClを使用して開裂することができ、そしてFMOC基は、15〜30℃のDMF中のジメチルアミン、ジエチルアミン又はピペリジンのほぼ5〜50%溶液を使用して開裂することができる。
水素化分解により除去することができる保護基(例えばCBZ、ベンジル、又はオキサジアゾール誘導体からのアミジノ基の遊離)を、例えば触媒(例えば貴金属触媒、例えば、有利にはPd/支持体、例えばPd/C)の存在下で水素で処理することによって開裂することができる。この場合の好適な溶媒は、具体的には上に示した溶媒、例えばアルコール、例えばメタノール又はエタノール、又はアミド、例えばDMFである。水素化分解は一般に、約0〜100℃の温度、及び約1〜200barの圧力、好ましくは20〜30℃及び1〜10barで行われる。CBZ基の水素化分解は例えば、メタノール中の5〜10%Pd/C上で、又は20〜30℃のメタノール/DMF中でPd/C上の蟻酸アンモニウムを使用するとうまく成功する。
好適な不活性溶媒の例は、炭化水素、例えばヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン又はキシレン;塩素化炭化水素、例えばトリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロメタン、トリ−フルオロ−メチルベンゼン、クロロホルム又はジクロロメタン;アルコール、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール又はtert−ブタノール;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)又はジオキサン;グリコールエーテル、例えばエチレングリコールモノメチル又はメトエチルエーテル又はエチレングリコールジメチルエーテル(diglyme);ケトン、例えばアセトン又はブタノン;アミド、例えばアセトアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン(NMP)又はジメチル−ホルムアミド(DMF);ニトリル、例えばアセトニトリル;スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド(DMSO);二硫化炭素;カルボン酸、例えば蟻酸又は酢酸;ニトロ化合物、例えばニトロメタン又はニトロベンゼン;エステル、例えば酢酸エチル、又は前記溶媒の混合物である。
酢酸を使用して、又は水、水/THF、水/THF/エタノール、水/ジオキサン中のLiOH、NaOH又はKOHを使用して、0〜100℃の温度でエステルを鹸化することができる。
遊離アミノ基はさらに、酸塩化物又は酸無水物を使用してアシル化することができ、あるいは置換されていないか、又は置換されたアルキルハロゲン化物を使用してアルキル化することができ、あるいは、有利には不活性溶媒、例えばジクロロメタン又はTHF中で、そして/あるいは塩基、例えばトリエチルアミン又はピリジンの存在下で、−60℃〜+30℃の温度で、CH3−C(=NH)−OEtと反応させることができる。
従って、本発明はまた、式(I)の化合物及びこれらの塩の製造であって、
a) 式Aの化合物
(上記式中、R
1、R
2、W、Q、Rは、上記意味を有し、そしてLは脱離基、例えばCl、Br、I、フェニルスルホネート、トシレート、ベシレート、メシレート又はトリフレートである)が、
好ましくは、好適な塩基、例えばTEA、DIEA、NMMのようなアミン、又はアルカリ炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの存在下で、
式XHの化合物(式中、Xは、上で定義した通りである)と反応させられ、
又は
b) 式Bの化合物
(上記式中、X、R
1、R
2及びWは、上記意味を有し、そしてTは、OH、OA、Cl,Br又は脱離基、例えばACO
2−、ArCO
2−、ASO
2−、ArSO
2−である)
が、HNR
3R、HOR又はHSR(R及びR
3は上記意味を有する)と反応させられ、そして任意に、基R
1及び/又はR
2を、当業界で知られた方法によって、異なる基R
1及びR
2に変換させ、
そして/あるいは
式(I)の塩基又は酸を、その塩のうちの1種に変換させる
ことを特徴とする、式(I)の化合物及びこれらの塩の製造に関する。
本発明はまた、式(I)の化合物(R
1はHである)及びこれらの塩の製造方法であって、
a) 式Cの化合物
(上記式中、X、R
2、W、Q、Rは、上記意味を有する)
が、好適な触媒及び好適な塩基の存在下で水素化されることを特徴とする、式(I)の化合物、及びその塩を製造する方法に関する。好ましくは、式Cにおいて、基−W−Q−Rは、COOH又はCOOA(Aは上に定義した通りである)を意味する。
式Aの化合物の場合、Lは脱離基を意味する。この明細書全体を通して、脱離基という用語は、好ましくはCl、Br、I又は反応的に改質されたOH基、例えば活性化エステル、炭素原子数1〜6のイミダゾリド又はアルキルスルホニルオキシ(好ましくはメチルスルホニルオキシ又はトリフルオロメチルスルホニルオキシ)又は炭素原子数6〜10のアリールスルホニルオキシ(好ましくはフェニル又はp−トリルスルホニルオキシ)を意味する。典型的なアシル化反応におけるカルボキシル基の活性化のためのこのタイプの基は、文献に記載されている(例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgartのような標準作業)。活性化エステルは有利にはその場で、例えばHOBt又はN−ヒドロキシスクシンイミドを添加することにより形成される。
式(I)は、これらの化合物の光学活性形態(立体異性体)、鏡像異性体、ラセミエステル、ジアステレオマー、並びに水和物及び溶媒和物をも含む。「化合物の溶媒和物」という用語は、化合物上への不活性溶媒分子の付加であって、相互の引力に起因して形成されるものを意味する。溶媒和物は例えば一水和物又は二水和物又はアルコラートである。
「医薬的に使用可能な誘導体」という用語は、例えば式Iの化合物の塩及びいわゆるプロドラッグ化合物を意味するために採用される。プロドラッグ誘導体は、例えばアルキル又はアシル基、糖又はオリゴペプチドで改質されている式Iの化合物、及び活性化合物を形成するように有機体内で迅速に開裂される式Iの化合物を意味するために採用される。これらはまた、Int. J. Pharm. 115, 61-67 (1995)に記載されているように、本発明による化合物の生分解性ポリマー誘導体を含む。
式(I)はまた、式Iの化合物の混合物、例えば1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:100、又は1:1000の比の、例えば2個のジアステレオマーの混合物をも含む。これらは特に好ましくは、立体異性体化合物の混合物である。
好ましいのは、下記I−1〜I−175:
から選択される本発明の化合物、及び、全ての比のその混合物を含む、その医薬的に許容し得る誘導体、溶媒和物、塩、及び立体異性体である。
2回以上発生する全ての基、例えばR又はR3に関して、これらの意味は互いに独立している。上及び下において、基又はパラメータRa、Rb、R1、R2、R3、X、W、Q、R、Ar、Het及びnは、特に明記されていない限り、式Iのもとで示された意味を有する。
Aはアルキルを意味し、非分枝状(直鎖)又は分枝状であり、炭素原子数が1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12である。Aは好ましくは、メチル、さらにエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル又はtert−ブチル、さらにペンチル、1−、2−、又は3−メチルブチル、1,1−、1,2−又は2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−又は4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−、3,3−ジメチルブチル、1−又は2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−又は1,2,2−トリメチルプロピル、さらに好ましくは、例えばトリフルオロメチルを意味する。
Aは特に好ましくは、炭素原子数が1、2、3、4、5又は6のアルキル、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル又はtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、又は1,1,1−トリフルオロエチルを意味する。Aはさらに、(CH2)nO(CH2)nOR3、(CH2)nNR3(CH2)2N(R3)2、特に(CH2)2O(CH2)2OR3、又は(CH2)2NH(CH)2N(R3)2を意味する。
アルキルは、炭素原子数が1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12の直鎖状又は分枝状の炭素鎖を意味する。アルキルは好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチルを意味する。
シクロアルキルは、任意にアルキルで置換された3〜8員環アルキルを意味する。シクロアルキルは好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、又はシクロヘプチルを意味する。
アルキルシクロアルキルは、シクロアルキルで置換されたC1−C4アルキルを意味する。アルキルシクロアルキルは好ましくは、メチルシクロプロピル、メチルシクロブチル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロプロピル、エチルシクロブチル、エチルシクロペンチル、エチルシクロヘキシルを意味する。
シクロアルキルアルキレンは好ましくは、シクロプロピルメチレン、シクロブチルメチレン、シクロペンチルメチレン、シクロヘキシルメチレン、シクロヘプチルメチレンを意味する。
アルキレンは好ましくは、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン又はヘキシレン、さらに分枝状アルキレンである。
R
aは好ましくはAである。R
bは好ましくはシクロアルキルである。最も好ましくは、R
aはH又はアルキルシクロアルキル、好ましくは
である。
基Ra及びRbのうちの一方は好ましくはn−アルキル、例えばn−プロピル、又はシクロアルキル、特にシクロヘキシルである。
Raは好ましくは、Hである。
Halは好ましくは、F、Cl又はBr、特にCl又はBrである。
Xは好ましくは、NR
aR
b又はOR
bである。Xは好ましくは下記基:
のうちの1つである。
Wは好ましくはCOである。
Qは好ましくはNR3である。QがNR3であるならば、NR3中のR3は、好ましくはHである。
R1及びR2は好ましくはHである。
nは好ましくは0、1、2、3、4又は5であり、そしてより好ましくは0、1、2、3又は4である。
Rは好ましくはAr又はHetを意味する。
芳香族炭素環は好ましくはフェニル、ナフチル又はビフェニルを意味する。
Arは例えばフェニル、o−、m−又はp−トリル、o−、m−又はp−エチルフェニル、o−、m−又はp−プロピルフェニル、o−、m−又はp−イソプロピルフェニル、o−、m−又はp−tert−ブチルフェニル、o−、m−又はp−ヒドロキシフェニル、o−、m−又はp−ニトロフェニル、o−、m−又はp−アミノフェニル、o−、m−又はp−(N−メチルアミノ)フェニル、o−、m−又はp−(N−メチルアミノカルボニル)−フェニル、o−、m−又はp−アセトアミドフェニル−、o−、m−又はp−メトキシフェニル、o−、m−又はp−エトキシフェニル、o−、m−又はp−エトキシカルボニルフェニル、o−、m−又はp−(N,N−ジメチル−アミノ)フェニル、o−、m−又はp−(N,N−ジメチルアミノカルボニル)フェニル、o−、m−又はp−(N−エチルアミノ)フェニル、o−、m−又はp−(N−ジエチルアミノ)フェニル、o−、m−又はp−フルオロフェニル、o−、m−又はp−ブロモフェニル、o−、m−又はp−クロロフェニル、o−、m−又はp−p−(メチルスルホンアミド)フェニル、o−、m−又はp−(メチルスルホニル)フェニル、o−、m−又はp−アミノ−スルファニル−フェニル、o−、m−又はp−フェノキシフェニル、さらに好ましくは、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、又は3,5−ジメチルフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、又は3,5−ジフルオロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、又は3,5−ジクロロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、又は3,5−ジブロモフェニル、2,4−、又は2,5−ジニトロフェニル、2,5−、又は3,4−ジメトキシフェニル、3−ニトロ−4−クロロフェニル、3−アミノ−4−クロロ−、2−アミノ−3−クロロ−、2−アミノ−4−クロロ−、2−アミノ−5−クロロ−、又は2−アミノ−6−クロロフェニル、2−ニトロ−4−N,N−ジメチルアミノ−、又は3−ニトロ−4−N,N−ジメチルアミノフェニル、2,3−ジアミノフェニル、2,3,4−、2,3,5−、2,3,6−、2,4,6−、又は3,4,5−トリクロロフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル、p−ヨードフェニル、3,6−ジクロロ−4−アミノフェニル、4−フルオロ−3−クロロフェニル、2−フルオロ−4−ブロモフェニル、2,5−ジフルオロ−4−ブロモフェニル、3−ブロモ−6−メトキシフェニル、3−クロロ−6−メトキシフェニル、3−クロロ−4−アセトアミドフェニル、3−フルオロ−4−メトキシフェニル、3−アミノ−6−メチルフェニル、3−クロロ−4−アセトアミドフェニル、又は2,5−ジメチル−4−クロロフェニルを意味する。
Arは好ましくは、例えば、置換されていないか、あるいはHal、A、OR3、SO2NHA、−[C(R3)2]n−Ar、−[C(R3)2]n−Het、SO2A、COOR3及び/又はCNによって一置換、二置換又は三置換されたフェニルを意味する。Arがフェニルであるならば、これは好ましくはパラ位置で置換されている。Arは好ましくはアミノスルホニル又はヒドロキシル基によって置換されている。
Arは特に好ましくは、例えば、置換されていないか、あるいはHal、A、OA、OH、SO2A、SO2NHA、SO2NH2、NHSO2A、COOR3、及び/又はCNによって一置換、又は二置換されたフェニル、例えば2−メチルスルホニルフェニル、2−アミノスルホニルフェニル、フェノキシフェニル、2−、3−又は4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−メチルフェニル、4−ブロモフェニル、3−フルオロ−4−メトキシフェニル、4−トリフルオロメトキシフェニル、4−エトキシフェニル、2−メトキシフェニル、3−シアノフェニル、4−エトキシカルボニルフェニル、4−メトキシカルボニルフェニル、4−カルボキシフェニル又は4−アミノカルボニルフェニル、4−ヒドロキシフェニル、又は4−アミノスルホニルフェニルを意味する。
Arは極めて具体的に好ましくは、下記基:
(上記式中、mは1、2、又は3であり、nは0、1、2又は3であり、R
3は上記のように定義され、好ましくはHを意味し、そしてAは上で定義された通りである)
のうちの1つを意味する。
XがHalであるならば、これは好ましくはBr又はCl、特にClである。
Hetは好ましくは6〜14員環系であり、そして更なる置換があったとしても、例えば2−又は3−フリル、2−又は3−チエニル、1−、2−又は3−ピロリル、1−、2−、4−又は5−イミダゾリル、1−、3−、4−又は5−ピラゾリル、2−、4−又は5−オキサゾリル、3−、4−又は5−イソキサゾリル、2−、4−又は5−チアゾリル、3−、4−又は5−イソチアゾリル、2−、3−又は4−チアゾリル、2−、4−、5−又は6−ピリミジニル、さらに好ましくは、1,2,3−トリアゾル−1−、−4−又は−5−イル、1,2,4−トリアゾル−1−、−3−又は−5−イル、1−又は5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾル−4−又は−5−イル、1,2,4−オキサジアゾル−3−又は−5−イル、1,3,4−チアジアゾル−2−又は−5−イル、1,2,4−チアジアゾル−3−又は−5−イル、1,2,3−チアジアゾル−4−又は−5−イル、3−又は4−ピリダジニル、ピラジニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−又は7−インドリル、インダゾリル、4−又は5−イソインドリル、1−、2−、4−又は5−ベンズイミダゾリル、1−、3−、4−、5−、6−又は7−ベンゾピラゾリル、2−、4−、5−、6−又は7−ベンゾオキサゾリル、3−、4−、5−、6−又は7−ベンズイソキサゾリル、2−、4−、5−、6−又は7−ベンゾチアゾリル、2−、4−、5−、6−又は7−ベンズイソチアゾリル、4−、5−、6−又は7−ベンズ−2,1,3−オキサジアゾリル、2−、3−、4−、5−、6−、7−又は8−キノリル、1−、3−、4−、5−、6−、7−又は8−イソキノリル、3−、4−、5−、6−、7−又は8−シノリニル、2−、4−、5−、6−、7−又は8−キナゾリニル、5−又は6−キノキサリニル、2−、3−、5−、6−、7−又は8−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、さらに好ましくは、1,3−ベンゾジオキソル−5−イル、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル、2,1,3−ベンゾチアジアゾル−4−又は−5−イル、又は2,1,3−ベンゾオキサジアゾル−5−イルを意味する。
複素環基は、部分的に又は完全に水素化されていてもよい。従ってHetは例えば、2,3−ジヒドロ−2−、−3−、−4−又は−5−フリル、2,5−ジヒドロ−2−、−3−、−4−又は−5−フリル、テトラヒドロ−2−又は−3−フリル、1,3−ジオキソラン−4−イル、テトラヒドロ−2−又は−3−チエニル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−又は−5−ピロリル、2,5−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−又は−5−ピロリル、1−、2−、3−ピロリジニル、テトラヒドロ−1−、−2−、又は−4−イミダゾリル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−又は−5−ピラゾリル、テトラヒドロ−1−、−3−、又は−4−ピラゾリル、1,4−ジヒドロ−1−、−2−、−3−又は−4−ピリジル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−又は−6−ピリジル、1−、2−、3−又は4−ピペリジニル、2−、3−又は4−モルフォリニル、テトラヒドロ−2−、−3−又は−4−ピラニル、1,4−ジオキサンイル、1,3−ジオキサン−2−、−4−又は−5−イル、ヘキサヒドロ−1−、−3−、又は−4−ピリダジニル、ヘキサヒドロ−1−、−2−、−4−又は−5−ピリミジニル、1−、2−又は3−ピペラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−又は−8−キノリル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−又は−8−イソキノリル、2−、3−、5−、6−、7−又は8−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、さらに好ましくは、2,3−メチレンジオキシフェニル、3,4−メチレンジオキシフェニル、2,3−エチレンジオキシフェニル、3,4−エチレンジオキシフェニル、3,4−(ジフルオロメチレンジオキシ)フェニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−又は−6−イル、2,3−(2−オキソメチレンジオキシ)フェニル、又は3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−又は−7−イル、さらに好ましくは、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、又は2,3−ジヒドロ−2−オキソフラニルを意味することもできる。
Hetは具体的には、下記基:
(上記式中、mは1、2、又は3であり、nは0、1、2又は3であり、R
3は上記のように定義され、好ましくはHを意味する)
のうちの1つを意味する。
式Iの化合物は、1又は複数のキラル性中心を有することができ、従って、種々の立体異性形態を成して発生することができる。式Iは全てのこれらの形態をカバーする。
従って、本発明は、前記基のうちの少なくとも1つが上記好ましい意味のうちの1つを有している、式(I)の化合物、及び、全ての比のその混合物を含む、医薬的に許容し得る誘導体、溶媒和物、塩、及び立体異性体の使用に関する。いくつかの好ましい化合物群を下記の下位の式(sub-formulae)Ia〜Iqによって表すことができる。これらの下位の式は式(I)に一致し、そしてこれらの下位の式では、より詳細に指定されていない基は、式(I)のもとで示された意味を有しているが、しかしこれらの下位の式では:
IaにおいてRは、置換されていないか、あるいはHal、アミノスルホニル、メチル、ヒドロキシル、アルキルスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アルキルスルホニルアミノ、CF3、OCF3、SO2NHA、アミノメチル、ヒドロキシアルキルアミノスルホニル、アミノアルキルアミノスルホニル及び/又はCONH2(Aは上に定義した通りである)によって一置換、又は二置換された、N、O及び/又はS原子数が0〜4の単環式又は二環式の、芳香族炭素環又は複素環を意味し、
IbにおいてRは、置換型又は無置換型のフェニル、ピリジル、キノリン−4−イル、ナフチル、好ましくは4−アミノスルホニル−2−メチル−フェニル、4−アミノスルホニル−フェニル、4−ヒドロキシ−フェニル、4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル、2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル、2−クロロ−4−ヒドロキシ−フェニル、4−ヒドロキシ−ナフチル、キノリン−4−イル、4−ヒドロキシ−3−メチル−フェニル、3−クロロ−4−ヒドロキシ−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル、2,5−ジメチル−フェニル、又は3−フルオロ−4−ヒドロキシ−フェニル、4−(2−ヒドロキシエチル)アミノスルホニル−フェニル、4−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノスルホニル−フェニル、4−(2−メトキシエチル)アミノスルホニル−フェニル、4−(エチルアミノスルホニル)フェニル、1H−インダゾル−5−イル、6−メチル−1H−インダゾル−5−イル、4−(アミノメチル)フェニル、4−(アミノカルボニル)フェニル、又は4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルであり、
IdにおいてWは、C=O又はSO2を意味し、
IeにおいてQは、NR3を意味し、
IfにおいてR1、R2はHを意味し、
IgにおいてXは、NRaRb又はORbを意味し、
IhにおいてXは、NRaRbであり、
Raは、水素、アルキル又はシクロアルキルであり、
Rbは、シクロアルキルであり、
Rは、4−アミノスルホニル−2−メチル−フェニル、4−アミノスルホニル−フェニル、4−(2−ヒドロキシエチル)アミノスルホニル−フェニル、4−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノスルホニル−フェニル、4−(2−メトキシエチル)アミノスルホニル−フェニル、及び4−(エチルアミノスルホニル)フェニルから選択され、
Wは、COであり、
Qは、NR3であり、
R1、R2は、Hであり、
IiにおいてXは、NRaRbであり、
Raは、アルキルであり、
Rbは、シクロアルキル又はアルキルであり、
Rは、4−ヒドロキシ−フェニル、及び4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルから選択され、
Wは、COであり、
Qは、NR3であり、
R1、R2は、Hであり、
IjにおいてXは、Oであり、
Rbは、シクロアルキルであり、
Rは、4−ヒドロキシフェニル、及び4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルから選択され、
Wは、COであり、
Qは、NR3であり、
R1、R2は、Hであり、
IkにおいてXは、NRaRbであり、
Raは、水素又はアルキルであり、
Rbは、アルキル又はシクロアルキルであり、
Rは、1H−インダゾル−5−イル、及び6−メチル−1H−インダゾル−5−イルからから選択され、
Wは、COであり、
Qは、NR3であり、
R1、R2は、Hであり、
IlにおいてXは、NRaRbであり、
Raは、アルキルであり、
Rbは、アルキル又はシクロアルキルであり、
Rは、4−(アミノメチル)フェニルであり、
Wは、COであり、
Qは、NR3であり、
R1、R2は、Hであり、
ImにおいてXは、NRaRbであり、
Raは、水素であり、
Rbは、シクロアルキルであり、
Rは、2−フルオロ−4−ヒドロキシ−フェニル、2−クロロ−4−ヒドロキシ−フェニル、及び4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルから選択され、
Wは、COであり、
Qは、NR3であり、
R1、R2は、Hであり、
InにおいてXは、NRaRbであり、
Raは、水素であり、
Rbは、アルキルであり、
Rは、4−ヒドロキシ−ナフチルであり、
Wは、COであり、
Qは、NR3であり、
R1、R2は、Hであり、
IoにおいてXは、NRaRbであり、
Raは、水素又はアルキルであり、
Rbは、アルキルであり、
Rは、キノリン−4−イル及びピリジン−4−イルであり、
Wは、COであり、
Qは、NR3であり、
R1、R2は、Hであり、
IpにおいてXは、NRaRbであり、
Raは、アルキルであり、
Rbは、アルキル又はシクロアルキルであり、
Rは、4−(アミノカルボニル)フェニルであり、
Wは、COであり、
Qは、NR3であり、
R1、R2は、Hであり、
IqにおいてXは、NRaRbであり、
Raは、水素であり、
Rbは、アルキルであり、
Rは、4−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシ−3−メチル−フェニル、3−クロロ−4−ヒドロキシ−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル、2,5−ジメチル−フェニル、3−フルオロ−4−ヒドロキシ−フェニル、及び4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルから選択され、
Wは、COであり、
Qは、NR3であり、
R1、R2は、Hである。
式Iの化合物及びこれらを調製するための出発材料は、さらに、前記反応に適した周知の反応条件下で、文献(例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgartのような標準作業)に記載されているような、それ自体周知の方法によって調製することができる。保護方法及び脱保護方法全てに関しては、Philip J Kocienski, “Protecting Groups”, Georg Thieme Verlag Stuttgart, New York, 1994 及びTheodora W. Greene及びPeter G. M. Wuts “Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley Interscience, 3rd Edition 1999を参照されたい。それ自体周知の変法を利用することもできるが、ここでは詳細に述べることはしない。
所望の場合、出発材料は、これらが反応混合物から単離されずに、むしろ式Iの化合物にすぐに変換されるように、その場で形成することもできる。
式Iの化合物の調製のための出発材料は、広く知られている。しかし、これらが新規のものの場合は、それ自体周知の方法によって調製することができる。
反応は好ましくは不活性溶媒中で行われる。好適な不活性溶媒の例は、炭化水素、例えばヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン又はキシレン;塩素化炭化水素、例えばトリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロメタン、クロロホルム又はジクロロメタン;アルコール、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール又はtert−ブタノール;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)又はジオキサン;グリコールエーテル、例えばエチレングリコールモノメチル又はメトエチルエーテル又はエチレングリコールジメチルエーテル(diglyme);ケトン、例えばアセトン又はブタノン;アミド、例えばアセトアミド、ジメチルアセトアミド、又はジメチル−ホルムアミド(DMF);ニトリル、例えばアセトニトリル;スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド(DMSO);二硫化炭素;カルボン酸、例えば蟻酸又は酢酸;ニトロ化合物、例えばニトロメタン又はニトロベンゼン;エステル、例えば酢酸エチル、又は前記溶媒の混合物である。
医薬塩及びその他の形態
前記式(I)の化合物は、最終的な非塩形態で使用することができる。他方において、本発明はまた、これらの化合物をその医薬的に許容し得る塩の形態で使用することに関する。これらの塩は、種々の有機及び無機酸及び塩基から、当業者に知られた手順によって誘導することができる。式(I)の化合物の医薬的に許容し得る塩の形態は、大部分が常用の方法によって調製される。式(I)の化合物が酸中心、例えばカルボキシル基を含有する場合には、その好適な塩のうちの1種は、対応する塩基付加塩を提供するように、化合物と好適な塩基とを反応させることによって形成することができる。このような塩基は例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化リチウムを含むアルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化バリウム及び水酸化カルシウム;アルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウム又はカリウムエトキシド、及びナトリウム又はカリウムプロポキシド、アルキル水素化物、例えば水素化ナトリウム又はカリウム;及び種々の有機塩基、例えばピペリジン、ジエタノールアミン及びN−メチル−グルタミン、ベンザチン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン、ベネタミン、ジエチルアミン、ピペラジン及びトロエタミンである。式Iの化合物のアルミニウム塩も同様に含まれる。塩基中心を含有する或る特定の式(I)の化合物の場合、これらの化合物を医薬的に許容し得る有機及び無機酸、例えばハロゲン化水素、例えば塩化水素、臭化水素、又はヨウ化水素、他の鉱物酸及びこれらの対応塩、例えば硫酸塩、硝酸塩、又はリン酸塩など、及びアルキル及びモノアリールスルホン酸塩、例えばエタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、及びベンゼンスルホン酸塩、及びその他の有機酸、及びこれらの対応塩、例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、及びアスコルビン酸塩などで処理することにより、酸付加塩を形成することができる。従って、式Iの化合物の医薬的に許容し得る酸付加塩は、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギニン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼン−スルホン酸塩(ベシレート)、硫酸水素塩、亜硫酸水素塩、臭化物、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳−スルホン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、シクロペンタン−プロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、二水素−リン酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル−硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、ガラクテレート(粘液酸から)、ガラクツロン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸、グルタミン酸、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタン−スルホネート、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、一水素リン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パルモエート、ペクチン酸、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、3−フェニルプロピオン酸、リン酸塩、ホスホン酸塩、フタル酸塩を含むが、しかしこれは限定を表すものではない。両タイプの塩は、好ましくはイオン交換樹脂技術を用いて形成又は相互変換されてよい。
さらに、式(I)の化合物の塩基塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(III)、マンガン(II)、カリウム、ナトリウム、及び亜鉛塩を含むが、これは限定を表すものではない。上記塩のうち、アンモニウム;アルカリ金属塩、ナトリウム及びカリウム、及びアルカリ土類金属塩、カルシウム及びマグネシウムが好ましい。医薬的に許容し得る有機非毒性塩基から誘導される式Iの化合物の塩は、第一、第二、及び第三アミン、天然発生置換型アミンをも含む置換型アミン、環状アミン、及び塩基イオン交換体樹脂、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N’−ジベンジル−エチレン−ジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノール−アミン、ジエチル−アミン、2−ジエチル−アミノ−エタノール、2−ジメチル−アミノ−エタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチル−ピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピル−アミン、リドカイン、リシン、メグルミン(N−メチル−D−グルカミン)、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン及びトリス(ヒドロキシ−メチル)−メチルアミン(トロメタミン)の塩を含むが、しかしこれは限定を表すものではない。
塩基性窒素含有基を含有する本発明の式Iの化合物は、(C1−C4)−アルキルハロゲン化物、例えばメチル、エチル、イソプロピル、及びtert−ブチルクロリド、ブロミド及びヨージド;ジ(C1−C4)アルキルスルフェート、例えばジメチル、ジエチル、及びジアミルスルフェート;(C10−C18)アルキルハリド、例えばデシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチル、及びステアリルクロリド、ブロミド及びヨージド;及びアリール−(C1−C4)アルキルハリド、例えばベンジルクロリド及びフェネチルブロミドのような物質を使用して四級化することができる。水溶性及び油溶性双方の式Iの化合物を、このような塩を使用して調製することができる。
好ましい上述の医薬塩は、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ベシレート、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ヘミコハク酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、イセチオン酸塩、マンデル酸塩、メグルミン、硝酸塩、オレイン酸塩、ホスホン酸塩、ピバル酸塩、リン酸ナトリウム、ステアリン酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、チオリンゴ酸、トシル酸塩、及びトロメタミンを含むが、これは限定を表すものではない。
塩基性式Iの化合物の酸付加塩は、遊離塩基形態を十分な量の所望の酸と接触させることにより調製され、従来通りの方法で塩の形成を生じさせる。遊離塩基は、塩形態を塩基と接触させ、遊離塩基を従来通りの方法で単離することにより再生させることができる。遊離塩基形態は、ある物理特性、例えば極性溶媒中の溶解度に関して、その対応する塩形態とは或る点で異なっているが、塩はその他の点ではそれぞれの遊離塩基形態に相当する。
上述のように、式(I)の化合物の医薬的に許容し得る塩基付加塩は、金属又はアミン、例えばアルカリ金属及びアルカリ土類金属又は有機アミンで形成される。好ましい金属は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウムである。好ましい有機アミンはN,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノール−アミン、エチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミン及びプロカインである。
酸性式(I)の化合物の塩基付加塩は、遊離酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させることにより調製され、従来通りの方法で塩の形成を生じさせる。遊離酸は、塩形態を酸と接触させ、遊離酸を従来通りの方法で単離することにより再生させることができる。遊離酸形態は、ある物理特性、例えば極性溶媒中の溶解度に関して、その対応する塩形態とはある点で異なっているが、塩はその他の点ではそれぞれの遊離酸形態に相当する。
式(I)の化合物が、このタイプの医薬的に許容し得る塩を形成することができる2種以上の基を含有する場合、式(I)はまた複数の塩を含有する。典型的な複数塩形態は、例えば二酒石酸塩、二酢酸塩、二フマル酸塩、ジメグルミン、二リン酸塩、二ナトリウム及び三塩酸塩を含むが、これは限定を表すものではない。
上記に関して、特に、式Iの化合物の塩の1つの形態が、活性成分の遊離形態又は以前に使用された活性成分の任意の他の塩形態と比較して、活性成分に対する改善された薬理特性を与える場合に、本発明との関連における「医薬的に許容し得る塩」という用語が、式Iの化合物をその塩形態で含む活性成分を意味するために採用されることは明らかである。
式(I)の化合物は、これらの分子構造に起因して、キラルであることが可能であり、従って種々の鏡像形態で発生することができる。そのため、化合物はラセミ形態又は光学活性形態で存在することができる。本発明による化合物のラセミ化合物又は立体異性体の医薬活性が異なっているかもしれないので、鏡像異性体を使用することが望ましい場合がある。これらの事例では、最終生成物又は中間体は当業者に知られた化学又は物理手段によって鏡像異性体化合物に分離することができ、或いは、合成に際してこのようなものとして採用することもできる。
ラセミアミンの場合、光学活性分割剤との反応により、混合物からジアステレオマーが形成される。好適な分割剤の例は、光学活性酸、例えば酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、好適なN保護型アミノ酸(例えばN−ベンゾイルプロリン又はN−ベンゼンスルホニルプロリン)、又は種々の光学活性樟脳スルホン酸のR及びS形である。やはり有利なものは、光学活性分割剤(例えばジニトロベンゾイルフェニルグリシン、セルローストリアセテート又は炭水化物の他の誘導体、又はシリカゲル上に固定化されたキラル誘導体化メタクリレートポリマー)によるクロマトグラフィ鏡像異性体分割である。この目的に適した溶離液は、水性又はアルコール性溶媒混合物、例えば比82:15:3のヘキサン/イソプロパノール/アセトニトリルである。
本発明はさらに、少なくとも1種の更なる薬剤活性成分、好ましくは多発性硬化症の治療に使用される薬剤、例えばクラドリビン又は別の補助的な物質、例えばインターフェロン、例えばペグ化又は非ペグ化インターフェロン、好ましくはインターフェロン・ベータとの組み合わせ、及び/又は、血管機能を改善する化合物との組み合わせにおいて、式(I)の化合物を使用することに関する。これらの更なる薬剤、例えばインターフェロン・ベータは、例えば皮下、筋内又は経口ルートによって同時又は順次に投与されてよい。これらの組成物は人間の医療及び獣医学における薬剤として使用することができる。
医薬製剤は、投与単位の形態で投与することができる。投与単位は、1投与単位当たり予め決められた量の活性成分を含んでいる。このような単位は、例えば治療される疾患状態、投与方法、及び患者の年齢、体重及び状態に応じて、0.5mg〜1g、好ましくは1mg〜700mg、特に好ましくは5mg〜100mgの、本発明による化合物を含むことができ、或いは、医薬製剤は、1投与単位当たり予め決められた量の活性成分を含む投与単位の形態で投与することができる。好ましい投与単位製剤は、上記の一日投与量又は部分投与量、又は活性成分の相応部分を含む製剤である。さらに、このタイプの医薬製剤は、医薬分野において一般に知られている方法を用いて調製することができる。
医薬製剤は、任意の所期の好適な方法、例えば経口(口腔又は舌下を含む)、直腸、鼻腔、局所(口腔、舌下又は経皮を含む)、膣又は非経口(皮下、筋内、静脈内又は皮内を含む)法による投与に適合させることができる。このような製剤は、例えば活性成分と賦形剤又はアジュバントと組み合わせることによって、医薬分野で知られている全ての方法を用いて調製することができる。
経口投与のために適合された医薬製剤は、別個の単位、例えばカプセル又は錠剤、粉末又は顆粒;水性又は非水性液体中の溶液又は懸濁液;食用泡状物質又は泡状食品;又は水中油液体エマルジョン又は油中水液体エマルジョンとして投与することができる。
こうして、例えば、錠剤又はカプセルの形態の経口投与の場合、活性成分は、経口用、非毒性の、医薬的に許容し得る不活性賦形剤、例えばエタノール、グリセロール、及び水などと組み合わせることができる。化合物を好適な微細なサイズに粉末化し、そしてこれを、同様に粉末化された医薬賦形剤、例えば食用炭水化物、例えば澱粉又はマンニトールと混合することにより、粉末が調製される。香味料、保存剤、分散剤及び色素が同様に存在していてもよい。
上記のように粉末混合物を調製し、そして成形ゼラチン・シェルにこれを満たすことにより、カプセルが製造される。充填作業前に粉末混合物には、流動促進剤及び潤滑剤、例えば固形の高分散ケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、又はポリエチレングリコールを添加することができる。カプセルを摂取した後、薬剤の効用を改善するために、崩壊剤又は可溶化剤、例えば寒天、炭酸カルシウム又は炭酸ナトリウムを添加することもできる。
加えて、所望の場合又は必要な場合、好適なバインダー、潤滑剤及び崩壊剤、並びに色素を混合物中に取り入れることもできる。好適なバインダーは、澱粉、ゼラチン、天然糖、例えばグルコース又はベータ−ラクトース、トウモロコシから作られた甘味剤、天然及び合成ゴム、例えばアカシア、トラガカント又はアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、及びワックスなどを含む。これらの投与形態において使用される潤滑剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、及び塩化ナトリウムなどを含む。崩壊剤の一例としては、澱粉、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、及びキサンタンガムなどが挙げられる。錠剤は、例えば、粉末混合物を用意し、混合物を顆粒化又は乾式プレスし、潤滑剤及び崩壊剤を添加し、そして混合物全体をプレスして錠剤をもたらすことにより製剤される。粉末混合物は、上記のように、好適な仕方で粉末化された化合物を希釈剤又はベースと混合し、そして任意に、バインダー、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン又はポリビニル−ピロリドン、溶解遅延剤、例えばパラジン、吸収促進剤、例えば第四級塩、及び/又は吸収剤、例えばベントナイト、カオリン又はリン酸二カルシウムと混合することにより調製される。粉末混合物は、これをバインダー、例えばシロップ、澱粉ペースト、アカシアゴム、又はセルロース又はポリマー材料の溶液で湿潤し、これを、篩を通してプレスすることにより顆粒化することができる。顆粒化の代わりとして、粉末混合物を、打錠機を通して流動させ、不均一な形状の塊をもたらし、これらを粉砕して顆粒を形成することもできる。顆粒は、錠剤鋳型にくっつくのを防止するために、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク又は鉱物油を添加することにより潤滑することができる。潤滑された混合物を次いでプレスすることにより、錠剤を提供する。活性成分を自由流動性の不活性賦形剤と合体させ、次いでプレスすることにより、顆粒化工程又は乾式プレス工程を実施することなしに直接に錠剤を提供することもできる。シェラック・シーリング層から成る透明又は不透明保護層、糖又はポリマー材料から成る層、及びワックスから成る光沢層が存在していてよい。異なる投与単位同士を区別できるようにするために、これらのコーティングに色素を添加することができる。
経口用液体、例えば溶液、シロップ及びエリキシル剤を投与単位形態で調製することができるので、所与の量が、予め指定された量の化合物を含む。シロップは、水溶液中に化合物を好適な香味剤とともに溶解することができるのに対して、エリキシル剤は、非毒性アルコール性ビヒクルを使用して調製される。懸濁液は非毒性ビヒクル中に化合物を分散させることにより製剤することができる。可溶化剤及び乳化剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール及びポリオキシエチレンソルビトールエーテル、保存剤、香味添加剤、例えばペパーミント油又は天然甘味料又はサッカリン、又はその他の人工的な甘味剤などを同様に添加することもできる。
経口投与用の投与単位製剤は、所望の場合にはマイクロカプセル内に封入することができる。この製剤は、例えば粒子状材料をポリマー、ワックスなどの中にコーティングするか又は埋め込むことにより、放出が延長又は遅延されるように調製することもできる。
式(I)の化合物及びこれらの塩、溶媒和物、及び生理学的機能性誘導体、及び他の活性成分は、リポソーム送達システム、例えば小単層ベシクル、大単層ベシクル、及び多層ベシクルの形態で投与することもできる。リポソームは、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミン又はホスファチジルコリンから形成することができる。
式(I)の化合物及びこれらの塩、溶媒和物、及び生理学的機能性誘導体、及び他の活性成分は、化合物分子がカップリングされている個々のキャリヤとしてモノクローナル抗体を使用して送達することもできる。化合物は、ターゲット薬剤キャリヤとしての可溶性ポリマーにカップリングすることもできる。このようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピル−メタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミドフェノール又はパルミトイル基によって置換されたポリエチレンオキシドポリリシンを含む。化合物はさらに、薬剤の制御放出を達成するのに適した生分解性ポリマーの類、例えばポリ乳酸、ポリ−エプシロン−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロキシピラン、ポリシアノアクリレート及びヒドロゲルの架橋型又は両親媒性のブロックコポリマーにカップリングされてもよい。
経皮投与のために適合された医薬製剤は、受容者の表皮と広範囲に密接するために独立したプラスターとして投与することができる。従って、例えば活性成分は、Pharmaceutical Research, 3(6), 318 (1986)に一般論として記載されているように、イオントフォレーゼによってプラスターから送達することができる。
局所投与のために適合された医薬化合物は、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ゲル、スプレイ、エアロゾル又はオイルとして製剤することができる。
眼又はその他の外部組織、例えば口腔及び皮膚を治療するために、製剤は好ましくは局所用軟膏又はクリームとして適用される。軟膏を投与するための製剤の場合、活性成分は、パラフィンベース又は水混和性クリームベースとともに採用することができる。或いは、活性成分は、水中油クリームベース又は油中水ベースを有するクリームを提供するように製剤することもできる。
眼への局所適用のために適合された医薬製剤は、活性成分が好適なキャリヤ、具体的には水性溶媒中に溶解又は懸濁されている点眼剤を含む。
口腔内の局所適用のために適合された医薬製剤は、キャンディ、トローチ、及びマウスウォッシュを含む。
直腸投与のために適合された医薬製剤は、坐剤又は浣腸剤の形態で投与することができる。
キャリヤ物質が固形である、鼻腔投与のために適合された医薬製剤は、粒度が例えば20〜500ミクロンの粗粉末を含み、これは嗅ぎたばこを吸うように、すなわち、鼻の近くに保持された、粉末を含有する溶液から鼻道を介して素早く吸入することにより投与される。キャリヤ物質として液体を含む鼻腔スプレー又は点鼻剤を投与するのに適した製剤は、水中又は油中の活性成分の溶液を含む。
吸入による投与のために適合された医薬製剤は、微粒子状のダスト又はミストを含んでいる。これらのダスト又はミストは、種々のタイプのエアロゾルを含む加圧ディスペンサー、ネブライザー又は吸入器によって発生させることができる。
膣投与のために適合された医薬製剤は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム又はスプレー製剤として投与することができる。
非経口投与のために適合された医薬製剤は、製剤が治療されるべき受容者の血液と等張性にされる、抗酸化剤と緩衝剤と静菌剤と溶質とを含む水性及び非水性の滅菌注射液;及び、懸濁媒質と増粘剤とを含んでよい水性及び非水性の滅菌注射液を含んでいる。製剤は、単回投与又は複数回投与用容器、例えば密閉アンプル及びバイアルで投与し、そしてフリーズドライ(凍結乾燥)状態で貯蔵することができるので、使用直前に滅菌キャリヤ液、例えば注射用水を加えるだけでよい。
処方箋に従って調製される注射液及び懸濁液は、滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製することができる。
言うまでもないが、上で具体的に述べた構成部分に加えて、製剤は、特定タイプの製剤に関して技術分野において通常に用いられる他の物質を含んでいてもよい。このように、例えば、経口投与に適した製剤は香味剤を含んでいてよい。
式Iの化合物及び他の活性成分の治療上有効量は、例えば動物の年齢及び体重、治療を必要とする正確な疾患状態、及びその重症度、製剤の製剤及び投与方法を含む数多くのファクターに依存し、そして最終的には、治療する医師又は獣医によって決定される。しかしながら、化合物の有効量は一般に、1日当たり、患者(哺乳動物)の体重1kg当たり0.1〜100mg/kgであり、特に典型的には、1日当たり体重1kg当たり1〜10mg/kgである。こうして、70kgの成体哺乳動物に対する1日当たりの実際量は、通常70〜700mgであり、この量は1日当たり単回の投与として投与することができ、或いは通常、1日当たりの一連の部分投与(例えば2、3、4、5又は6回)で投与することもできる。塩又は溶媒和物又はその生理的機能性誘導体の有効量は、化合物自体の有効量の一部として決定することができる。
本発明はさらに、スフィンゴシン1−ホスフェート関連障害患者を治療する方法であって、前記患者に、有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法に関する。本発明は好ましくは、スフィンゴシン1−ホスフェート関連障害が、過剰活性免疫応答と関連する自己免疫障害又は条件である場合の方法に関する。
本発明はさらに、免疫異常患者を治療する方法であって、前記患者に、前記免疫調節異常を治療するのに有効な量の式Iの化合物を投与することを含む方法に関する。本発明は好ましくは、免疫調節異常が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、I型糖尿病、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫性筋炎、ヴェーゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、グレーブス眼病及び喘息から成る群から選択される自己免疫性又は慢性の炎症性疾患である場合の方法である。本発明はさらに、免疫調節異常が、骨髄及び器官移植拒絶反応又は移植片対宿主病である場合の方法である。本発明はさらに、免疫調節異常が、器官又は組織の移植、移植によってもたらされる移植片対宿主病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎、糸球体腎炎を含む自己免疫症候群、リウマチ熱及び感染後糸球体腎炎を含む感染後自己免疫性疾患、炎症性及び過剰増殖性皮膚疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、湿疹様皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、表皮水疱症、じんましん、血管性浮腫、血管炎、紅斑、皮膚の好酸球増多症、紅斑性狼瘡、座瘡、円形脱毛症、角結膜炎、春季カタル、ベーチェット病と関連するブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜、角膜上皮ジストロフィー、角膜白斑、眼類天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼病、フォークト・コヤナギ・ハラダ症候群、サルコイドーシス、花粉アレルギー、可逆的閉塞性気道疾患、気管支ぜんそく、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、ダスト喘息、慢性又は常習的喘息、遅発型喘息及び気道過敏性、気管支炎、胃潰瘍、虚血性疾患及び血栓症によって引き起こされる血管損傷、炎症性腸疾患、壊死性腸炎、熱傷と関連する腸の病変、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、片頭痛、鼻炎、湿疹、間質性腎炎、グッドパスチャー症候群、溶血性尿毒症症候群、糖尿病性ネフロパシー、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、メニエール病、多発性神経炎(polyneuritis)、多発性神経炎(multiple neuritis)、単発神経炎、神経根障害、甲状腺機能亢進症、バセドー氏病、赤芽球癆、再生不良性貧血、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血、赤血球形成不全、骨粗しょう症、サルコイドーシス、肺線維症、特発性間質性肺炎、皮膚筋炎、尋常性白斑、尋常性魚鱗癬、光アレルギー性過敏症、皮膚T細胞性リンパ腫、慢性リンパ性白血病、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、大動脈炎症候群、結節性多発性動脈炎、心筋症、強皮症、ヴェーゲナー肉芽腫症、シェーグレン症候群、脂肪過多症、好酸球性筋膜炎、歯肉、歯周組織、歯槽骨、歯のセメント質の病変、糸球体腎炎、脱毛を防止すること又は毛髪発芽を提供すること及び/又は発毛及び育毛を促進することによる男性型脱毛症又は老人性脱毛症、筋ジストロフィー、膿皮症、及びセザリー症候群、アジソン病、保存、移植、又は虚血性疾患時に生じる器官の虚血再かん流傷害、内毒素性ショック、偽膜性大腸炎、薬物又は放射線によって引き起こされる大腸炎、急性虚血性腎不全、慢性腎不全、肺−酸素又は薬物によって引き起こされる中毒症、肺癌、肺気腫、白内障、鉄沈着症、網膜色素変性症、老人性黄斑変性症、硝子体瘢痕、角膜のアルカリによる火傷、多形性紅斑皮膚炎、線状IgA水疱性皮膚炎、セメント皮膚炎、歯肉炎、歯周炎、敗血症、膵炎、環境汚染、老化によって引き起こされる疾患、発癌、癌腫の転移及び高山病、ヒスタミン又はロイコトリエンC4放出、べージェット病、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変症、硬化性胆管炎、肝臓部分切除、急性肝臓壊死、毒素、ウィルス性肝炎、ショック、又は酸素欠乏症によって引き起こされる壊死、B型ウィルス肝炎、非A/非B型肝炎、肝硬変、アルコール性肝硬変、肝不全、劇症肝炎、遅発性肝不全、「急性慢性」肝不全、化学療法効果の増大、サイトメガロウイルス感染、HCMV感染、AIDS、癌、老年性認知症、外傷、及び慢性細菌感染症から成る群から選択される場合の方法に関する。
好ましい式Iの化合物が呈する、S1P1受容体との結合に関する結合定数Kiは、約5μM未満、好ましくは約1μM未満、及びさらに好ましくは約0.1μM未満である。
以下に本発明をいくつかの実施例によって説明する。これらの例は、本発明の範囲を限定するものと見なすようには解釈するべきではない。
概要:
下記例に提供されるHPLCデータは、下記のように得られた。
HPLCカラム:条件A及びBに対しては、流量2mL/minのXbridge(登録商標)C8カラム50mm x 4.6mm。
条件A:H2O中0.1% TFAからCH3CN中0.07% TFAまでの8分勾配。
条件B:95% H2Oから100% CH3CNまでの8分勾配。
条件Cに対しては、流量2mL/minのPhenomenex Luna 5m C18 (2)、100mm x 4.6mm。
条件C:95%(H2O中0.1% HCOOH)から95%(CH3CN中0.1% HCOOH)までの8分勾配。
条件Dに対しては、流量2mL/minのWaters Xterra MS 5m C18、100mm x 4.6mm。
条件D:95%(H2O中10mM 炭酸水素アンモニウム)から95% CH3CNまでの8分勾配。
全ての条件に対してUV検出(マックスプロット)。
下記例において提供されるMSデータは、次のように得られた:質量スペクトル:LC/MS Waters ZMD (ESI)又はMicromass ZQ シングル四重極LC-MS (ESI又はAPCI)。
下記例において提供されるNMRデータは、次のように得られた:1H−NMR:Bruker DPX-300 MHZ又はBruker DPX 400 MHz。
マイクロ波化学反応は、Personal Chemistryからの単一モードマイクロ波反応器Emrys(登録商標) Optimiser、又はPersonal ChemistryからのSmith TM Creator上で実施される。
Watersの質量指向自動精製Fractionlynxシステム上で調製HPLCを実施した。カラム:Sunfire prep C18 OBD 19x100mm;5ミクロン。移動相:水中0.1%蟻酸/アセトニトリル中0.1%蟻酸。
中間体1:メチル2−クロロ−6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボキシレート
THF(300mL)中のメチル2,4−ジクロロピリミジン−6−カルボキシレート(Apollo, OR2558, 10.00g;48.31mmol)の冷却された(0℃)溶液を、THF(300mL)中のシクロヘキシルアミン(Fluka, 5.53mL;48.3mmol)及びトリエチルアミン(7.37mL;53.1mmol)の溶液で処理した。反応混合物をRTで16時間にわたって攪拌した。水(50mL)を反応混合物中に注ぎ、これをEtOAcで抽出した。一まとめにした有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして濃縮することにより、粗生成物を得、この粗生成物を、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題生成物を白い固形物として得た。
中間体2:メチル2−クロロ−6−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−カルボキシレート
無水THF(200mL)中のメチル2,4−ジクロロピリミジン−6−カルボキシレート(Apollo, OR2558, 4.50g;21.7mmol)の冷却された(0℃)溶液を、DCM(60mL)中のシクロペンチルアミン(Aldrich, 2.36mL;23.9mmol)及びトリエチルアミン(3.03mL;21.7mmol)の溶液で処理した。反応混合物を1時間30分にわたって攪拌した。有機溶媒を真空で除去し、そして粗混合物をEtOAc中に再溶解し、次いで水及びブラインで洗浄した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして濃縮することにより、粗生成物を得、この粗生成物を、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題生成物を白い固形物として得た。
中間体3:メチル2−クロロ−6−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート
無水THF(95mL)中のメチル2,4−ジクロロピリミジン−6−カルボキシレート(Apollo, OR2558, 2.62g;12.7mmol)の冷却された(0℃)溶液を、THF(35mL)中のシクロヘキサンメチルアミン(Aldrich,1.68mL;12.66mmol)及びトリエチルアミン(1.93mL;13.92mmol)の溶液で処理した。反応混合物を30分間にわたって攪拌した。水(50mL)を反応混合物中に注ぎ、これをEtOAcで抽出した。一まとめにした有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして濃縮し、これを、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題生成物を白い固形物として得た。
中間体4:6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸
EtOH(1L)中のメチル2−クロロ−6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボキシレート(中間体1、9.20g;34.1mmol)、トリエチルアミン(14.3mL;102mmol)及びPd/C(750mg)の混合物を、16時間にわたって水素雰囲気下でRTで攪拌した。反応混合物をセライトを通して濾過し、溶媒を真空で蒸発させることにより、メチル6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボキシレートとエチル6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボキシレートとの混合物を提供した。この粗混合物をTHF/EtOH/H2O(3/2/1,1L)の混合物中に溶解し、これを水酸化リチウム水溶液(1N,102mmol)で処理した。1時間後、有機溶媒を真空で蒸発させ、そして水を添加した。水層をDCM(200mL)で洗浄し、次いでHCl溶液(1N)の添加によりpH4まで酸性化した。水層を蒸発させることにより、30〜50%だけ体積を減少させた。白い固形物が現れ、これを濾過することにより、標題化合物を白い固形物として得た。
中間体5:6−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸
EtOH(200mL)中のメチル2−クロロ−6−[(シクロペンチルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート(中間体2、2.20g;7.82mmol;1.00eq.)、Pd/C(750mg)、及びトリエチルアミン(3.27mL;23.5mmol)の混合物を、2時間にわたって水素雰囲気下で攪拌した。2時間後、反応混合物をセライト上で濾過し、蒸発させることにより、メチル6−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−カルボキシレートとエチル6−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−カルボキシレートとの混合物を提供した。この粗混合物をTHF/EtOH/H2O(3/2/1,120mL)の混合物中に溶解し、これを水酸化リチウム水溶液(1N,23.5mL,23.5mmol)で処理した。反応混合物を60分間にわたってRTで攪拌した。水を添加し(50mL)を添加し、そして水層をDCM(30mL)で洗浄した。水層をHCl溶液(1N)の添加によりpH5まで酸性化した。水層を真空で蒸発させることにより、30〜50%だけ体積を減少させた。結果としての白い固形物を濾過することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
中間体6:6−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸
EtOH(400mL)中のメチル2−クロロ−6−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート(中間体3、2.25g;7.93mmol)、Pd/C、及びトリエチルアミン(3.32mL;23.8mmol)の混合物を、水素雰囲気下で攪拌した。2時間後、反応混合物をセライト上で濾過し、蒸発させることにより、メチル6−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレートとエチル6−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレートとの混合物を提供した。この粗混合物をTHF/EtOH/H2O(3/2/1,84mL)の混合物中に溶解し、これを水酸化リチウム水溶液(1N,16mL,16mmol)で処理した。反応混合物を60分間にわたってRTで攪拌した。水を添加し(50mL)を添加し、そして水層をクロロホルムで洗浄し、そして水層をDCM(30mL)で洗浄した。水層をHCl溶液(1N)の添加によりpH5まで酸性化した。沈殿物を形成し、これを濾過することにより、標題化合物を提供した。
中間体7:6−クロロ−N−(4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド 工程1 6−クロロピリミジン−4−カルボニルクロリド
6−ヒドロキシピリミジン−4−カルボン酸(10.0g,71.4mmol、Daves, G.C.; Baiocchi, F.; Robins, R. K.; Cheng, C.C., J. Org. Chem. 1961, 26, 2755-2763によって記載された方法に従って調製)と五塩化リン(58.0g,0.27mol)との攪拌混合物を、オキシ塩化リン(100mL,1.07mol)で処理し、そしてその結果生じた混合物を窒素下で16時間にわたって還流させた。過剰なオキシ塩化リンを蒸留により除去し、残留物をトルエンと3回にわたって共沸し、真空で乾燥させた。得られた固形生成物を乾燥ジクロロメタン(100mL)中で懸濁させ、冷却し(0℃)、そして乾燥DMF(2mL)及び塩化オキサリル(7.9mL,91mmol)で処理した。結果として生じた混合物を15時間にわたって室温で攪拌し、真空で蒸発させることにより、6−クロロピリミジン−4−カルボニルクロリドを褐色の液体として提供し、これを次の工程のために使用した。
工程2 6−クロロ−N−(4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
乾燥ジクロロメタン(100mL)中の4−アミノフェノール(Aldrich, 8.85g,82mmol)及びトリエチルアミン(57mL,0.410mol)の冷却された(0℃)溶液を、上記のように得られた6−クロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(14.5g,82mmol)で処理し、そしてその結果としての混合物を12時間にわたって室温で攪拌した。反応混合物を真空で濃縮し、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。一まとめにした有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして真空で蒸発させた。この粗生成物を、溶離液として石油エーテル/EtOAcを使用するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を褐色固形物として提供した。
中間体8:6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
乾燥ジクロロメタン(100mL)中の4−アミノ−m−クレゾール(Fluka, 4.17g,33.9mmol)及びトリエチルアミン(23.6mL,0.170mol)の冷却された(0℃)溶液を、中間体7の工程1に関して上記のように得られた6−クロロピリミジン−4−カルボニルクロリドで処理し、そしてその結果としての混合物を12時間にわたって室温で攪拌した。反応混合物を真空で濃縮し、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。一まとめにした有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして真空で蒸発させた。この粗生成物を、溶離液として石油エーテル/EtOAcを使用するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を黄色固形物として提供した。
中間体9:メチル2−クロロ−6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート
THF(500mL)中のメチル2,4−ジクロロピリミジン−6−カルボキシレート(Apollo, OR2558, 25.00g;120mmol)の冷却された(0℃)溶液を、THF(250mL)中のn−メチルシクロヘキシルアミン(Aldrich, 15.7mL;121mmol)及びトリエチルアミン(18.4mL;133mmol)の溶液で処理した。反応混合物をRTで16時間にわたって攪拌した。水(250mL)を反応混合物中に注ぎ、これをEtOAcで抽出した。一まとめにした有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして濃縮することにより、粗生成物を得、この粗生成物を、MTBEからの再結晶化によって精製した。標題生成物をベージュ色の固形物として得た(25.7g,75%)。
中間体10:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸
EtOH(1L)中のメチル2−クロロ−6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート(中間体9、10.00g;35.2mmol)、トリエチルアミン(14.7mL;105mmol)、及びPd/C(750mg)の混合物を、16時間にわたって水素雰囲気下でRTで攪拌した。反応混合物をセライトを通して濾過し、溶媒を真空で蒸発させることにより、メチル6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレートとエチル6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレートとの混合物を提供した。この粗混合物をTHF/EtOH/H2O(3/2/1,1L)の混合物中に溶解し、これを水酸化リチウム水溶液(1N,105mL,105mmol)で処理した。1時間後、有機溶媒を真空で蒸発させ、水(900)を添加した。水層をDCM(200mL)で洗浄し、次いでHCl溶液(1N)の添加によりpH4まで酸性化した。水層を蒸発させることにより、30〜50%だけ体積を減少させた。沈殿物が現れ、これを濾過することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
中間体11:メチル2−クロロ−6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート
THF(50mL)中のメチル2,4−ジクロロピリミジン−6−カルボキシレート(Apollo, OR2558, 5.00g;24.1mmol)の冷却された(0℃)溶液を、トリエチルアミン(7.38ml;53.1mmol)及びシクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミンヒドロクロリド(Chembridge,4.58g;24.1mmol)で処理した。反応混合物をRTで2日間にわたって攪拌した。反応混合物を2日間にわたってRTで攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を100mlの酢酸エチルとNH4Clの飽和水溶液(50mL)との間で分割した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして濃縮することにより、粗生成物を得た。この粗生成物を、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題生成物を黄色固形物として得た。これは静置すると固化した(6.14g,78%)。
中間体12:メチル6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート
150mlのiPrOH中のメチル2−クロロ−6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート(中間体11,4.77g;14.7mmol)の溶液を、780mgのパラジウム(C上10%)で処理した。懸濁液を脱ガスし、そして水20ml中の蟻酸アンモニウム(6.96g;110mmol)の溶液を添加した。45分間RTで攪拌したあと、懸濁液をセライトのパッド上で濾過し、残留物を50mlのiPrOHで濯ぎ、そして一まとめにした濾液を減圧下で蒸発させた。残りの無色の残留物を150mlのMTBEと150mlの水との間で分割した。両層を分離した。有機相を100mlのブラインで一回洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、そして減圧下で濃縮することにより、標題化合物を無色の油(4.14g,97%)として提供した。
中間体13:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸
THF/EtOH/H2O(3/2/1,120mL)中のメチル6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート(中間体12,4.14g;14.3mmol)の溶液を、水酸化リチウム一水和物の水溶液(42.9ml;1.00M;42.9mmol)で周囲温度で処理した。1時間後、有機溶媒を真空で蒸発させ、そして残りの水層をHCl(1N)でpH=6まで酸性化し、DCM(4x50mL)で抽出した。一まとめにした有機層をMgSO
4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発させることにより、標題化合物をオフホワイトの固形物(3.64g,92.5%)として提供した。
中間体14:4−アミノ−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミド 工程1 N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−ニトロベンゼンスルホンアミド
DCM(20mL)中の4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(Fluka, 1.00g;4.51mmol)の溶液を、トリエチルアミン(1.25ml;9.02mmol)及び3−アミノ−1,2−プロパンジオール(Aldrich, 518μl;6.77mmol)で処理した。2時間後、有機溶媒を真空で蒸発させ、残留物をEtOAc中に取り込み、そして飽和NH
4Cl溶液で抽出した。合体有機層をMgSO
4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発させることにより、標題化合物を黄色の固形物として提供した。
工程2 4−アミノ−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミド
MeOH(40ml)中のN−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−ニトロベンゼンスルホンアミド(493mg;1.78mmol)の溶液をH-Cubeフロー水素化装置(10%Pd/Cカートリッジ(30mm),25℃,流量1mL/min,フルH2モード)で水素化した。溶媒を減圧下で除去することにより、標題化合物を無色の油(388mg,88%)として提供した。
中間体15:4−アミノ−N−(2−メトキシエチル)ベンゼンスルホンアミド 工程1 N−(2−メトキシエチル)−4−ニトロベンゼンスルホンアミド
DCM(30mL)中の4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(Fluka, 1.00g;4.51mmol)の溶液を、2−メトキシエチルアミン(Fluka, 1.9ml;22.6mmol)で処理した。2時間後、有機溶媒を真空で蒸発させ、残留物をEtOAc中に取り込み、そして飽和NH
4Cl溶液で抽出した。合体有機層をMgSO
4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発させることにより、標題化合物を淡黄色の固形物(1.077g,92%)として提供した。
工程2 4−アミノ−N−(2−メトキシエチル)ベンゼンスルホンアミド
MeOH(100ml)中のN−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−ニトロベンゼンスルホンアミド(1.07g;4.23mmol)の溶液をH-Cubeフロー水素化装置(10%Pd/Cカートリッジ(30mm),25℃,流量1mL/min,フルH
2モード)で水素化した。溶媒を減圧下で除去することにより、標題化合物を無色の油(1.00g,定量)として提供した。
中間体16:6−クロロ−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド
中間体7の工程1に関して上記のように得られた、DCM(60mL)中の6−クロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(798mg;4.51mmol)の冷却された(0℃)溶液に、乾燥DMF(5mL)中の5−アミノインダゾール(Aldrich, 500mg;3.76mmol)及びDIEA(1.29ml;7.51mmol)の溶液を、30分間にわたって液滴状に添加した。添加終了時に反応混合物を真空で濃縮し、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。有機相から白い沈殿物を分離した。これを濾過し、そして真空で乾燥させることにより、標題化合物をベージュ固形物として提供した。
中間体17:6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−4−スルファモイル−フェニル)−アミド
DCM(80ml)中の6−クロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(4.56g;25.8mmol)の冷却された(0℃)溶液を、無水DMF(10mL)中4−アミノ−3−メチル−ベンゼンスルホンアミド(4.00g;21.5mml)及びDIEA(7.40ml;43.0mmol)の溶液で液滴状に30分間にわたって処理した。添加終了時に反応混合物を真空で濃縮し、残留物をEtOAc(200mL)中に取り込んだ。有機相を水/ブライン(80mL)で洗浄した。沈殿物が形成され、これを濾過し、そして真空下で乾燥させることにより、粗生成物を提供し、これをEtOHから再結晶化した。標題化合物を白い固形物として得た。
中間体18:6−クロロ−N−(2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
中間体7の工程1に関して上記のように得られた、無水DCM(270mL)中の6−クロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(26.76g;151mmol)の溶液を、無水DCM(100mL)中のo−トルイジン(13.6ml;126.0mml)及びDIEA(43.4ml;252mmol)の溶液で液滴状に25分間にわたって処理した。添加終了時に反応混合物を水、次いでブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、そして真空下で乾燥させることにより、さらなる精製を伴わずに使用される標題化合物を褐色固形物として提供した。
中間体19:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
EtOH(30ml)中の6−クロロ−N−(2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体18;3.00g;12.11mmol)を、DIEA(4.17mol;24.2mmol)及びシクロヘキシル−シクロプロパンメチル−アミン(Chembridge,3.71g;24.2mmol)で処理し、そして1時間にわたって160℃で加熱した。添加終了時に、反応混合物を真空で濃縮し、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。合体有機層をNH4Cl、NaHCO3及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして真空で蒸発させることにより、標題化合物を褐色の固形物として提供し、これをシクロヘキサンからの析出によって調製することにより、標題化合物をベージュの固形物として提供した。
中間体20:4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルベンゼンスルホニルクロリド
DCM(27ml)中の6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体19;2.70g;7.41mmol)を、DCM(2mL)中のクロロスルホン酸(2.48ml;37.0mmol)の溶液で液滴状に処理した。反応混合物をRTまで加熱しておき、次いで16時間にわたってRTで攪拌した。溶液を再び冷却し(−78℃)、そしてクロロスルホン酸の第2アリコート(0.99ml;14.8mmol)で処理し、そして反応混合物を4時間にわたってRTで攪拌した。混合物を5℃まで冷却し、氷/水の混合物を注意深く添加した。結果として生じた沈殿物を濾過し、そして真空下で乾燥させることにより標題化合物を提供した。
中間体21:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸 工程1 メチル2−クロロ−6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート
乾燥THF(200mL)中のメチル2,4−ジクロロピリミジン−6−カルボキシレート(Apollo,10.00g;48.3mmol)の冷却された(0℃)溶液を、THF(100mL)中のN−(シクロプロピルメチル)プロパン−1−アミン(6.92ml;48.3mmol)及びトリエチルアミン(7.37ml;53.1mmol)の溶液で液滴状に1時間にわたって処理した。反応混合物を室温で18時間にわたって攪拌した。水(200mL)を反応混合物中に注ぎ、これをEtOAcで抽出した。一まとめにした有機抽出物をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮することにより、粗生成物を提供し、これをMTBE(50mL)から析出させることにより、標題化合物をベージュの固形物として提供した。
工程2 メチル6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート
IPrOH(219ml)中のPd/C(1.2g)の懸濁液を、水35mL中の蟻酸アンモニウム(12.16g;193mmol)の溶液で、続いてメチル2−クロロ−6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート(7.30g;25.7mmol)で処理し、そして混合物を室温で1hにわたって攪拌した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、そしてMeOHで濯いだ。溶媒を真空下で濃縮した。粗混合物をDCM中に溶解し、そして水及びブラインで洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮することにより、標題化合物を黄色の油(5.24g,81.7%)として提供した。
工程3 6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸
THF/EtOH/H2O(3/2/1,総体積400mL)中のメチル6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキシレート(5.10g;20.5mmol)の溶液を、水溶液(1N)LiOH(60mL;60mmol)で処理した。反応混合物を1時間にわたって室温で攪拌した。溶媒を真空下で濃縮し、次いで水(200mL)を添加した。水層をDCMで洗浄し、次いで、1N HCl溶液(60mL)の添加によって、pH5まで酸性化した。水層をDCMで抽出し(3回)、そして一まとめにした有機層をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮することにより、標題化合物を黄色の固形物(3.71g,77.1%)として提供した。
中間体22:tert−ブチル(4−{[(6−クロロピリミジン−4−イル)カルボニル]アミノ}ベンジル)カルバメート
中間体7の工程1に関して上記のように得られた、DCM(30mL)中の6−クロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(1.43g;8.10mmol)の冷却された(0℃)溶液に、DCM(5mL)中の(4−アミノ−ベンジル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(Astatech, 1.50g;6.75mmol)及びDIEA(2.33ml;13.5mmol)の溶液を、15分間にわたって液滴状に添加した。添加終了時に反応混合物を真空で濃縮し、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。結果として生じた沈殿物を濾過し、そして真空下で乾燥させた。母液をMgSO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮することにより、残留物をもたらし、これをシクロヘキサンから析出した。2つの固形物を合体させることにより、標題化合物を褐色の固形物として提供した。
中間体23:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
乾燥DMF(100ml)中の6−(シクロヘキシル−シクロプロピルメチル−アミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13,1.99g;3.63mmol)を、“S. Crosignani他, Org. Lett. 2004, 6(24), 4579-4582”に記載されているように調製されたポリマー担持Mukaiyama試薬(2987mg;6.54mmol)、4−アミノベンジルアルコール(Fluka, 492mg;3.99mmol)及びトリエチルアミン(1.52ml;10.9mmol)で処理した。
次いで反応混合物を室温で18時間にわたって攪拌した。DCMを添加し、生成物をSPEカラム(Isolute NH2, 10g)を通して濾過し、カラムをDCMで洗浄した。混合物を濃縮し、次いでAcOEt中に再希釈した。有機相を5回ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、そして溶媒を真空下で除去することにより、標題化合物(990mg,72%)を提供した。
中間体24:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−ホルミルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(100ml)中の6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体23,990mg;2.60mmol)の溶液をMnO
2(2262mg;26.0mmol)で処理し、そして反応混合物を室温で18時間にわたって攪拌し、混合物をセライトを通して濾過し、溶媒を真空下で除去して,標題化合物を黄色固形物(912mg;79%)として提供した。これを、後続の工程のためにさらに精製することなしに使用した。
中間体25:メチル4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−2−フルオロベンゾエート
例1において概説するように、6−(シクロヘキシル−シクロプロピルメチル−アミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13)及び4−アミノ−2−フルオロ−安息香酸メチルエステル(Bepharm)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を白い固形物として得た。
中間体26:N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサンアミン
トルエン(100ml)中のシクロヘキサノン(10g,0.10mol)の溶液を、2−メトキシエチルアミン(8.4g,0.11mol)で処理し、110℃で3時間にわたって還流させた。反応塊を冷却し、エタノール(50ml)で希釈し、そして水素化ホウ素ナトリウム(5.8g,0.15mol)を0℃でポーションで添加した。反応塊を12時間にわたってRTで攪拌し、減圧下で濃縮した。残留物を水(100ml)中に溶解し、DCM(2x100ml)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて蒸発させた。溶離剤としてDCM及びメタノール(98:2)を使用して、カラム・クロマトグラフィによって粗材料を精製することにより、標題化合物を淡黄色の液体として提供した。
中間体27:N−シクロペンチル−N−イソブチルアミン
シクロペンタノン(10g,0.12mol)とイソブチルアミン(29.5ml,0.297mol)との混合物を、窒素下で3時間にわたって70℃で加熱した。0℃まで冷却した後、反応混合物に、無水エタノール(50ml)を添加し、続いて水素化ホウ素ナトリウム(6.59g,0.178mol)をポーションで添加した。反応混合物をRTで12時間にわたって攪拌し、溶媒を真空下で除去した。残留物をMTBE中に取り込み、水及びブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発させ、そして粗材料を、シリカゲル(60〜120メッシュ)、ジクロロメタン/メタノールを溶離剤として使用するクロマトグラフィによって精製することにより、標題化合物を黄色固形物として得た。
中間体28:(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタノール
MeOH(90ml)中の3−メチル−4−ニトロベンジルアルコール(Aldrich; 2.000g;12.0mmol)の溶液をH-Cubeフロー水素化装置に通した。この装置には、完全水素オプションが可能な、25℃まで加熱される10モル%Pd/C触媒カートリッジ(30x4mm)が設けられている。流量は1mL/minに設定する。溶媒を除去することにより、更なる精製なしに標題化合物(1.50g,91.4%)を提供した。
中間体29:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(80ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[4−(ヒドロキシメチル)−2−メチルフェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド(例85;510mg;1.44mmol)の溶液を酸化マンガン(iv)(1.250g;14.4mmol)で処理し、そして反応物を2hにわたって室温で攪拌した。反応混合物をセライトのパッド上で濾過し、DCMで濯ぎ、そして濾液を真空下で濃縮することにより、標題化合物を黄色の油(432mg,85.2%)として提供した。
中間体30:4−{[(6−クロロピリミジン−4−イル)カルボニル]アミノ}−3−メチルベンゼンスルホニルクロリド
DCM(280ml)中の6−クロロ−N−(2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体18;(14.00g;56.52mmol)の冷却された(0℃)溶液を、DMF(100mL)中のクロロスルホン酸(37.8ml;565mmol)の溶液で液滴状に処理した。反応混合物を0℃から室温まで温めておき、次いで室温で一晩にわたって攪拌した。混合物を15℃まで冷却し、氷/水の混合物を加え、そしてこれを数分間攪拌した。相が分離され、有機層を冷水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮することにより、標題化合物をベージュの油として提供した。
中間体31:シクロヘキシル2,4−ジクロロピリミジン−6−カルボキシレート
シクロヘキサノール(3.82ml;36.2mmol)の冷却された(0℃)溶液を、乾燥THF(100mL)中の水素化ナトリウム(869mg;36.2mmol)で処理し、そして0℃で30分にわたって攪拌した。これを、乾燥THF(200mL)中のメチル2,4−ジクロロピリミジン−6−カルボキシレート(Apollo,10.00g;48.3mmol)の冷却された(0℃)溶液にゆっくりと添加し、その結果の混合物を24hにわたって攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残留物をEtOAc中に取り込み、有機層を水、次いでブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮することにより、粗生成物を提供した。これをcHex−EtOAc8:2で溶離するフラッシュ・クロマトグラフィによって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
中間体32:6−(シクロヘキシルオキシ)ピリミジン−4−カルボン酸 工程1: シクロヘキシル2−クロロ−6−(シクロヘキシルオキシ)ピリミジン−4−カルボキシレート
シクロヘキサノール(2.35ml;22.3mmol)の冷却された(0℃)溶液を、乾燥THF(25mL)中の水素化ナトリウム(534mg;22.3mmol)で処理し、そして0℃で30分にわたって攪拌した。これを、乾燥THF(70mL)中のシクロヘキシル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシレート(中間体31,3.50g;12.72mmol)の冷却された(0℃)溶液にゆっくりと添加し、その結果の混合物を50℃で攪拌した。4h後、反応物を、上記のように得られた乾燥THF(3mL)中のシクロヘキサノール(0.34ml;3.18mmol)及び水素化ナトリウム(76.3mg;3.18mmol)の溶液で再び処理し、そしてこれをさらに1時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をEtOAc中に取り込み、有機層を水、次いでブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮することにより、更なる精製なしで粗生成物(4.80g,99%)を提供した。
工程2: シクロヘキシル−6−(シクロヘキシルオキシ)ピリミジン−4−カルボキシレート
水(30ml)中の蟻酸アンモニウム(13.40g;212mmol)を溶解することにより、蟻酸アンモニウムの溶液を調製した。IPrOH(144ml)中のパラジウム/炭酸カルシウム(754mg;0.71mmol)懸濁液を、7.5mLの蟻酸アンモニウム溶液及びシクロヘキシル2−クロロ−6−(シクロヘキシルオキシ)ピリミジン−4−カルボキシレート(4.80g;14.2mmol)で処理した。10分間後、蟻酸アンモニウム溶液の7.5mLの第2アリコートを添加し、そして混合物を24時間にわたって室温で攪拌した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、そしてMeOHで濯いだ。溶媒を真空下で濃縮した。粗混合物をDCM中に溶解し、そして水及びブラインで洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮することにより、標題化合物を、更なる精製なしの橙色の固形物として提供した。
工程3: 6−(シクロヘキシルオキシ)ピリミジン−4−カルボン酸
THF/EtOH/H
2O(3/2/1,総体積200mL)中のシクロヘキシル−6−(シクロヘキシルオキシ)ピリミジン−4−カルボキシレート(2.00g;6.57mmol)の溶液を、水酸化ナトリウムの5N溶液(3.94mL;19.7mmol)で処理した。反応混合物を2時間にわたって室温で攪拌した。混合物を真空下で濃縮し、次いで水を添加した。水層をDCMで洗浄し、次いで、1N HCl溶液の添加によって、pH5まで酸性化した。水層をEtOAcで抽出し(150mL)、次いで凍結乾燥し、そして得られた固形物をDCMで洗浄した。懸濁液を濾過し、濾液を真空下で濃縮することにより、標題化合物をベージュの固形物として提供した。
中間体33:メチル2−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)アセテート
THF(100ml)中の4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(中間体30,1.2g;3.47mmol)を、メチル2−アミノアセテート(540mg;4.34mmol)及びジイソプロピルアミン(2ml;14.3mmol)で処理した。18時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去し、そして残留物をDCM中に再溶解し、そして水で洗浄した。有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題生成物を白い固形物として得た(1.05g,76%)。
中間体34:tert−ブチル3−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)プロパノエート
THF(100ml)中の4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(中間体30,1.2g;3.47mmol)を、tert−ブチル3−アミノプロパノエートヒドロクロリド(800mg;4.4mmol)及びジイソプロピルアミン(2ml;14.3mmol)で処理した。18時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去し、そして残留物をDCM中に再溶解し、そして水で洗浄した。有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題生成物を白い固形物として得た。
中間体35:エチル4−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)ブタノエート
THF(100ml)中の4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(中間体30,1.2g;3.47mmol)を、エチル4−アミノブタノエート(720mg;4.34mmol)及びジイソプロピルアミン(2ml;14.3mmol)で処理した。18時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去し、そして残留物をDCM中に再溶解し、そして水で洗浄した。有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題生成物を白い固形物として得た。
中間体36:メチル2−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−N,3−ジメチルフェニルスルホンアミド)アセテート
THF(100ml)中の4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(中間体30,1.2g;3.47mmol)を、メチル2−(メチルアミノ)アセテート(666mg;4.77mmol)及びジイソプロピルアミン(2ml;14.3mmol)で処理した。18時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去し、そして残留物をDCM中に再溶解し、そして水で洗浄した。有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題生成物を白い固形物として得た。
中間体37:6−クロロ−N−(2−メチル−4−(N−メチルスルファモイル)フェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
THF(20ml)中の4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(中間体30,400mg;1.15mmol)を、メチルアミン(0.7ml、THF中2M;1.4mmol)及びジイソプロピルアミン(0.4ml;2.9mmol)で処理した。18時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去し、そして残留物をDCM中に再溶解し、そして水で洗浄した。有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題生成物を白い固形物として得た。
中間体38:6−クロロ−N−(4−(N−(2−メトキシエチル)スルファモイル)−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
THF(20ml)中の4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(中間体30,400mg;1.15mmol)を、2−メトキシエタンアミン(125ml、1.4mmol)及びジイソプロピルアミン(0.4ml;2.9mmol)で処理した。18時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去し、そして残留物をDCM中に再溶解し、そして水で洗浄した。有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題生成物を白い固形物として得た。
中間体39:エチル2−(5−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−1H−インダゾル−1−イル)アセテート
DMF(4ml)中の6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)−N−(1H−インダゾル−5−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド(例45,350mg;1mmol)を、炭酸カリウム(140mg;1mmol)、及びエチル2−ブロモアセテート(184mg;1.1mmol)で処理した。18時間にわたってRTで攪拌した後、混合物を水(20ml)中に注ぎ、そして30分間にわたってRTで攪拌した。固形物を濾過によって除去し、そして増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、エチル{5−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル)カルボニル)アミノ]−2H−インダゾル−2−イル)アセテート(下記例120)と一緒に、標題化合物をオフホワイト固形物として提供した。
中間体40:エチル3−(4−ニトロベンジルチオ)プロパノエート
アセトン(100ml)中の1−(ブロモメチル)−4−ニトロベンゼン(Aldrich, 3.8g;17.6mmol)を、炭酸カリウム(2.22g;15.9mmol)及びエチル3−メルカプトプロパノエート(Aldrich, 2.14g;15.9mmol)で処理した。18時間にわたってRTで攪拌した後、混合物を濾過し、そして固形物をアセトンで洗浄した。有機画分を合体し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEt2Oを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイト固形物(3.6g,84%)として提供した。
中間体41:エチル3−(4−ニトロベンジルスルホニル)プロパノエート
DCM(100ml)中のエチル3−(4−ニトロベンジルチオ)プロパノエート(中間体40,3.5g;13mmol)の溶液を、mCPBA(7.0g;41mmol)で処理した。RTで72時間にわたって攪拌した後、混合物を濾過し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液中に注いだ。層を分離し、有機相を飽和硫酸水素ナトリウム溶液、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、次いで疎水性フリットに通した。溶媒を真空で除去することにより、標題化合物をオフホワイト固形物として提供した(3.9g,定量)。
中間体42:エチル3−(4−アミノベンジルスルホニル)プロパノエート
EtOAc(100ml)及びエタノール(200ml)中のエチル3−(4−ニトロベンジルスルホニル)プロパノエート(中間体41,3.9g;12.9mmol)をパラジウム(400mg,C上5%)で処理した。混合物を、5分間にわたって水素下で攪拌し、濾過し、そして溶媒を真空で除去することにより、標題化合物をオフホワイト固形物として提供した(3.5g,定量)。
中間体43:3−ヨード−5−ニトロ−1H−インダゾール
DMF(60ml)中の5−ニトロ−1H−インダゾールの溶液(Aldrich, 5.0g;30.7mmol)を、ヨウ素(15.6g;61.4mmol)及び水酸化カリウム(6.45g;115mmol)で65℃で処理した。1時間にわたって65℃で攪拌した後、混合物を飽和メタ硫酸水素ナトリウム溶液(200ml)中に注ぎ、そして固形物を濾過により取り出し、水で洗浄し、そして乾燥させることにより、標題化合物を、淡褐色固形物(8.9g、定量)として提供した。
中間体44:tert−ブチル3−ヨード−5−ニトロ−1H−インダゾール−1−カルボキシレート
MeCN(100ml)中の3−ヨード−5−ニトロ−1H−インダゾール(中間体43,5.0g;17.3mmol)の溶液をDMAP(100mg)、トリエチルアミン(2.65ml;19.0mmol)及び炭酸水素ditert−ブチル(4.0g;18.3mmol)で処理した。2時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を、DCMと水との間で分割し、そして混合物を、疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、石油エーテルとともに粉砕することにより、標題化合物を淡褐色の固形物(5.2g,77%)として提供した。
中間体45:tert−ブチル5−アミノ−3−(3−メトキシ−3−オキソプロピル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレート
DMF(76ml)及び水(12ml)中のtert−ブチル3−ヨード−5−ニトロ−1H−インダゾール−1−カルボキシレート(中間体44,4.6g;11.8mmol)を、トリエチルアミン(12ml;86mmol)、メチルアクリレート(10.4ml;115mmol)及びテトラブチルアンモニウムヨージド(8.6g;23mmol)で処理した。混合物を脱ガスし、次いでジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(1.68g;2.4mmol)を添加した。混合物を18時間にわたって50℃まで加熱し、揮発性溶媒を真空で除去した。混合物を水(600ml)中に注ぎ、EtOAcで抽出した。一まとめにした有機抽出物を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、tert−ブチル3−(3−メトキシ−3−オキソプ−1−エニル)−5−ニトロ−1H−インダゾール−1−カルボキシレートを淡褐色(1.5g,37%)として提供した。メタノール(100ml)中のこの残留物(200mg;0.58mmol)の溶液をパラジウム(100mg、C上5%)で処理した。混合物を18時間にわたって水素下で攪拌し、濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイト固形物として得た。
中間体46:エチル4−(4−ニトロフェニルチオ)ブタノエート
アセトン(110ml)中の4−ニトロベンゼンチオール(Aldrich, 2.5g;16.1mmol)を、炭酸カリウム(2.22g;16.1mmol)及びエチル4−ブロモブタノエート(Aldrich, 3.43g;17.6mmol)で処理した。18時間にわたってRTで攪拌した後、混合物を濾過し、固形物をアセトンで洗浄した。有機画分を合体させ、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEt2Oを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイト固形物(4.0g,92%)として提供した。
中間体47:エチル4−(4−ニトロフェニルスルホニル)ブタノエート
DCM(100ml)中のエチル4−(4−ニトロフェニルチオ)ブタノエート(中間体46,4.0g;14.9mmol)の溶液を、mCPBA(8.0g;47mmol)で処理した。72時間にわたってRTで攪拌した後、混合物を濾過し、飽和炭酸水素ナトリウム中に注いだ。層を分離し、有機相を飽和硫酸水素ナトリウム溶液、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、次いで疎水性フリットに通した。溶媒を真空で除去することにより、標題化合物をオフホワイト固形物として提供した(4.5g,定量)。
中間体48:エチル4−(4−アミノフェニルスルホニル)ブタノエート
エタノール(200ml)中のエチル4−(4−ニトロフェニルスルホニル)ブタノエート(中間体47,4.5g;14.9mmol)の溶液を、パラジウム(450mg,C上5%)で処理した。混合物を、18時間にわたって水素下で攪拌し、濾過し、そして溶媒を真空で除去することにより、標題化合物をオフホワイト固形物として提供した(4.0g,定量)。
例1:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
乾燥DMF(5.00mL)中の4−アミノ−m−クレゾール(Fluka,40.00g;0.32mmol)、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸、中間体4(86.2mg;0.39mmol)及びトリエチルアミン(136μl;0.97mmol)を、ポリマー担持Mukaiyama試薬(520mg;0。65mmol)で処理し、そして16時間にわたって攪拌した。反応生成物にDCMを添加し、そして溶液をSPE−NH
2カラム(2g)を通して濾過した。DCMを真空で蒸発し、その結果として生じた溶液をEtOAcで希釈し、ブラインで3回洗浄し、次いで有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして真空で蒸発させた。得られた固形物をアセトニトリル中で粉砕することにより、この化合物を黄色の固形物として提供した。
例2:6−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]−N−(4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体6)及び4−アミノ−フェノール(Aldrich)から出発して、EtOAc中の粉砕後、標題化合物を白色固形物として得た。
例3:6−(シクロペンチルアミノ)−N−(4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体5)及び4−アミノ−フェノール(Aldrich)から出発して、アセトニトリル中の粉砕後、標題化合物を黄色固形物として得た。
例4:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−o−クレゾール(Aldrich)から出発して、標題化合物を褐色固形物として得た。
例5:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−(4−ヒドロキシ−1−ナフチル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−1−ナフトール(Aldrich)から出発して、標題化合物を灰色固形物として得た。
例6:N−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−2−クロロフェノール(Aldrich)から出発して、ジクロロメタン中の粉砕後に標題化合物を白色固形物として得た。
例7:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−2−フルオロフェノール(Apollo)から出発して、ジクロロメタン中の粉砕後に標題化合物を白色固形物として得た。
例8:N−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−3−クロロフェノール(Chontech)から出発して、ジクロロメタン中の粉砕後に標題化合物を白色固形物として得た。
例9:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−(4−ヒドロキシ−2,3−ジメチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−2,3−キシレノール(TCI)から出発して、ジクロロメタン中の粉砕後に標題化合物を白色固形物として得た。
例10:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−2,5−ジメチルフェノール(Aldrich)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を白色固形産出物として得た。
例11:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−2,6−ジクロロフェノール(ABCR)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を黄色固形物として得た。
例12:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−ピリジン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノピリジン(Aldrich)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を黄色固形物として得た。
例13:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−{4−[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及びN−(4−アミノフェニル)メタンスルホンアミド(Bioorg. Med. Chem. Lett. 2005, 15, 4136-4142においてLee他によって記載された方法に従って調製)から出発して、ジクロロメタン中の粉砕後に標題化合物を白色固形物として得た。
例14:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−2−クロロフェノール(Bull. Soc. Chim. Fr. 1980, 3-4, 175-178においてAymes, D.J.; Paris, M.R.によって記載された方法に従って調製)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を無色の油として得た。
例15:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−[4−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−3−(トリフルオロメチル)フェノール(Filler, R.; Novar, H. J. in Org. Chem. 1961, 26, 2707-2710によって記載された方法に従って調製)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を白い固形物として得た。
例16:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−キノリン−N−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノキノリン(Tyger)から出発して、メタノール中の粉砕後に標題化合物を赤色固形物として得た。
例17:N−[4−(アミノスルホニル)フェニル]−6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及びスルファニルアミド(Acros)から出発して、メタノール中の粉砕後に標題化合物を白い固形物として得た。
例18:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノ−3−メチル−ベンゼンスルホンアミド(Biofocus)から出発して、メタノール中の粉砕後に標題化合物を白色固形物として得た。
例19:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−N−(4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
THF(4mL)中の6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体7,75.0mg;0.03mmol)の溶液を、トリエチルアミン(42μL,0.30mmol)及びN−メチルシクロヘキシルアミン(Aldrich, 43μL,0.33mmol)で処理した。反応混合物を24時間にわたって攪拌した。溶媒を真空で除去し、次いで粗生成物を、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題化合物を黄色の固形物として得た。
例20:N−(4−ヒドロキシフェニル)−6−[(2−メチルフェニル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
エタノール(3mL)中の6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド、中間体7(50.0mg;0.20mmol)の溶液を、N−エチルジイソプロピルアミン(69μL,0.4mmol)及びo−トルイジン(Fluka, 21.5μL,0.20mmol)で処理した。反応混合物をマイクロ波照射下で3時間にわたって160℃で加熱した。溶媒を真空で除去し、EtOAcを添加し、有機相をクエン酸溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次いで真空で蒸発させた。粗生成物を、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより精製した。標題化合物を黄色の固形物として得た。
例21:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体8)及びN−メチルシクロヘキシルアミン(Aldrich)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を黄色の固形物として得た。
例22:6−(ジプロピルアミノ)−N−(4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体7)及びジプロピルアミン(Aldrich)から出発して、標題化合物を褐色の固形物として得た。
例23:6−(シクロヘプチルアミノ)−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体8)及びシクロヘプチルアミン(Aldrich)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に標題化合物を、ベージュの固形物として得た。
例24:N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−6−[(2−メチルシクロヘキシル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体8)及び2−メチルシクロヘキシルアミン(Aldrich)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に標題化合物を、白い固形物として得た。
例25:6−[シクロヘキシル(エチル)アミノ]−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体8)及びN−エチルシクロヘキシルアミン(Aldrich)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を黄色の固形物として得た。
例26:6−(シクロヘキシルオキシ)−N−(4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
シクロヘキサノール(Fluka, 4.00mL;37.8mmol)を水素化ナトリウム(35.0mg;0.80mmol)で処理し、そして10分間攪拌した。テトラヒドロフラン(3mL)を添加し、続いて、6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド、中間体7(50.0mg;0.20mmol)を添加した。2時間後、溶媒を真空で除去し、粗材料をEtOAc中に再溶解した。有機相を飽和塩化アンモニウム及びブラインで洗浄し,硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして真空で蒸発させることにより、残留物をもたらした。この残留物を、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題化合物を白い固形物として得た。
例27:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−{2−メトキシ−4−[(メトキシスルホニル)アミノ]フェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及びN−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)メタンスルホンアミド(Kaironkem)から出発して、DCM中の粉砕後に標題化合物を白い固形物として得た。
例28:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び5−アミノインダゾール(Aldrich)から出発して、DCM中の粉砕後に標題化合物をピンクの固形物として得た。
例29:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体10)及び4−アミノ−3−メチル−ベンゼンスルホンアミド(Biofine)から出発して、調製HPLCによる精製後に、標題化合物を白い固形物として得た。
例30:N−[4−(アミノスルホニル)フェニル]−6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体10)及び4−アミノ−3−メチル−ベンゼンスルホンアミド(Biofine)から出発して、調製HPLCによる精製後に、標題化合物を白い固形物として得た。
例31:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−N−{4−[(エチルアミノ)スルホニル]フェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体10)及び4−アミノ−N−エチル−ベンゼンスルホンアミド(Oakwood)から出発して、メタノール中の粉砕後に標題化合物を白い固形物として得た。
例32:N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−6−[メチル(4−メチルシクロヘキシル)アミノ]−ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体8)及びN,4−ジメチルシクロヘキサンアミン(Enamine)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を、cis−trans立体異性体の混合物として、黄色の固形物として得た。
例33:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体8)及びシクロヘキシルシクロプロパンメチルアミン(Chembridge)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を黄色の固形物として得た。
例34:6−(シクロヘキシルオキシ)−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例26において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体8)及びシクロヘキサノール(Fluka)から出発して、調製HPLCによる精製後、標題化合物を黄色の固形物として得た。
例35:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体10)及び5−アミノインダゾール(Aldrich)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を白い固形物として得た。
例36:6−(2−ブトキシ)−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例26において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体8)及び2−ブタノール(Fluka)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を黄色の固形物として得た。
例37:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−N−(4−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]スルホニル}フェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体10)及び4−アミノ−N−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼンスルホンアミド(R.N. Misra他, Bioorg. Med. Chem. Lett. 2004, 14, 2973-2977に記載された方法に従って調製)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を白い固形物として得た。
例38:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13)及び4−アミノ−3−メチル−ベンゼンスルホンアミド(Biofine)から出発して、メタノール中の粉砕後に標題化合物をオフホワイトの固形物として得た。
例39:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−N−(6−メチル−1H−インダゾル−5−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体10)及び5−アミノ−6−メチルインダゾール(Bionet)から出発して、DCM中の粉砕後に標題化合物をベージュの固形物として得た。
例40:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−N−(4−{[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]スルホニル}フェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体10)及び4−アミノ−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミド(中間体14)から出発して、DCM中の粉砕後に標題化合物を白い固形物として得た。
例41:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−N−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドル−5−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体10)及び4−アミノオキシンドール(Apollo)から出発して、DCM中の粉砕後に標題化合物を白い固形物として得た。
例42:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−N−(4−{[(2−メトキシエチル)アミノ]スルホニル}フェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体10)及び4−アミノ−N−(2−メトキシエチル)ベンゼンスルホンアミド(中間体15)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を白い固形物として得た。
例43:6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−N−キノリン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体10)及び4−アミノキノリン(Tyger)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物をオフホワイトの固形物として得た。
例44:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド(中間体16)及びシクロヘキシルシクロプロパンメチルアミン(Chembridge)から出発して、標題化合物を淡黄色の発泡体として得た。
例45:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド(中間体16)及びn−プロピルシクロプロパンメチルアミン(Aldrich)から出発して、標題化合物を収率89%でベージュの発泡体として得た。
例46:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−キノリン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13)及び4−アミノキノリン(Tyger) から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に標題化合物を、白い固形物として得た。
例47:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(6−メチル−1H−インダゾル−5−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13)及び5−アミノ−6−メチルインダゾール(Bionet)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物をオフホワイトの固形物として得た。
例48:N−[4−(アミノメチル)フェニル]−6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−ピリミジン−4−カルボキサミド,ジヒドロクロリド 工程1 tert−ブチル{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}カルバメート
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13)及びtert−ブチル(4−アミノ−ベンジル)−カルバメート(Astatech)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に標題化合物を、82%の収率で白い固形物として得た。
工程2 N−[4−(アミノメチル)フェニル]−6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド,ジヒドロクロリド
ジオキサン(2mL)中のtert−ブチル{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}カルバメート(175.00mg;0.36mmol)の溶液を、ジオキサン(1.82ml;4.00M;7.30mmol)中の塩化水素の溶液で処理した。結果としての溶液を2hにわたって攪拌し、次いで溶媒を減圧下で蒸発させることにより、標題化合物を淡黄色固形物として提供した(163.1mg,99%)。
例49:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−ピリジン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13)及び4−アミノピリジン(Tyger) から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に標題化合物を、白い固形物として得た。
例50:N−[4−(アミノメチル)フェニル]−6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13)及び4−アミノベンズアミド(Aldrich) から出発して、DCM中の粉砕後に標題化合物を85%収率で、褐色の固形物として得た。
例51:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−{[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]スルホニル}フェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13)及び4−アミノ−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミド(中間体15)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に標題化合物を、褐色固形物として得た。
例52:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−(4−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び4−アミノフェノール(Aldrich)から出発して、標題化合物を僅かに黄色がかった固形物として得た。
例53:6−(シクロヘキシルアミノ)−N−[4−(2−ヒドロキシエチル)−フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体4)及び2−(4−アミノフェニル)エタノール(Fluka)から出発して、アセトニトリル中の粉砕後に標題化合物を白い固形物として得た。
例54:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−[シクロヘキシル(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−4−スルファモイル−フェニル)−アミド(中間体17)及びシクロヘキシルシクロプロピルアミン(Chembridge)から出発して、標題化合物を82%収率でベージュの固形物として得た。
例55:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−[シクロヘキシル(2−メトキシエチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−4−スルファモイル−フェニル)−アミド(中間体17)及びシクロヘキシル−(2−メトキシエチル)アミン(中間体26)から出発して、標題化合物を82%収率で白い固形物として得た。
例56:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−4−スルファモイル−フェニル)−アミド(中間体17)及びプロピルシクロプロパンメチルアミン(Aldrich)から出発して、標題化合物を86%収率でオフホワイトの固形物として得た。
例57:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−(ジプロピルアミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−4−スルファモイル−フェニル)−アミド(中間体17)及びジプロピルアミン(Aldrich)から出発して、標題化合物を87%収率で白い固形物として得た。
例58:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−[シクロペンチル(イソブチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−4−スルファモイル−フェニル)−アミド(中間体17)及びシクロペンチル−イソブチルアミン(中間体27)から出発して、標題化合物を80%収率で白い固形物として得た。
例59:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−4−スルファモイル−フェニル)−アミド(中間体17)及びビス(2−メトキシエチル)アミン(Aldrich)から出発して、標題化合物を84%収率で白い固形物として得た。
例60:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−[イソプロピル(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−4−スルファモイル−フェニル)−アミド(中間体17)及びプロピル−イソプロピルアミン(Matrix)から出発して、標題化合物を白い固形物として得た。
例61:N−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルフェニル}スルホニル)グリシン
エタノール(4ml)中のメチル2−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)アセテート(中間体33,123mg;0.31mmol)及びジイソプロピルアミン(105.5mL;0.61mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)シクロヘキサンアミン(56.6mg;0.4mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、メチル2−(4−(6−(シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)アセテート及びエチル2−(4−(6−(シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)アセテートの混合物を提供した。この混合物は更なる精製なしに直接に使用した。残留物をメタノール(10ml)及びテトラヒドロフラン(10ml)中に再溶解し、そして5N NaOH溶液(1ml)で処理した。5時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を水(10ml)中に再溶解し、そして濃HClで酸性化した。水性相をEtOAcで抽出し、有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を石油エーテルと一緒に粉砕することにより、標題化合物を白い固形物として産出した(136mg,87%)。
例62:N−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルフェニル}スルホニル)ベータ・アラニン
エタノール(4ml)中のtert−ブチル3−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)プロパノエート(中間体34,140mg;0.31mmol)及びジイソプロピルアミン(105.5mL;0.61mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)シクロヘキサンアミン(56.6mg;0.4mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、溶媒を真空で、10分の1の体積まで除去した。形成された固形物を水と一緒に粉砕し、残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、tert−ブチル3−(4−(6−(シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)プロパノエートを提供した。この混合物は更なる精製なしに直接に使用した。残留物をDCM(4.5ml)及びTFA(0.5ml)で処理した。2時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去することにより、標題化合物をオフホワイト固形物として提供した。
例63:4−[({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルフェニル}スルホニル)アミノ]ブタン酸
エタノール(4ml)中のエチル4−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)ブタノエート(中間体35,123mg;0.31mmol)及びジイソプロピルアミン(105.5mL;0.61mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)シクロヘキサンアミン(56.6mg;0.4mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、エチル4−(4−(6−(シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)ブタノエートを提供した。この混合物は更なる精製なしに直接に使用した。残留物をメタノール(10ml)及びTHF(10ml)中に溶解し、そして5N NaOH溶液(1ml)で処理した。5時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を水(10ml)中に再溶解し、そして濃HClで酸性化した。水性相をEtOAcで抽出し、有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を石油エーテルと一緒に粉砕することにより、標題化合物を白い固形物として産出した(120mg,73%)。
例64:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−{4−[(ジメチルアミノ)スルホニル]−2−メチルフェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
THF(5ml)中の4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルベンゼンスルホニルクロリド(中間体20,50mg;0.11mmol)の溶液を、ポリマー担持ジイソプロピルエチルアミン(60.7mg;0.22mmol)及びジメチルアミン(8μl;0.13mmol,Aldrich)で処理し、そして反応混合物を3時間にわたって室温で攪拌した。樹脂を濾過し、そして溶媒を蒸発させることにより残留物を提供した。溶離剤として石油エーテル/EtOAcを使用してカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって残留物を精製することにより、標題化合物を黄色の油として得た。
例65:N−[4−(アミノスルホニル)−2−メチルフェニル]−6−(シクロヘキシルオキシ)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシルオキシ)ピリミジン−4−カルボン酸(中間体32)及び4−アミノ−3−メチルベンゼンスルホンアミド(Biofine)から出発して、標題化合物を白い固形物として得た。
例66:6−[シクロヘキシル(2−メトキシエチル)アミノ]−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(1H−インダゾル−5−イル)−アミド(中間体16)及びシクロヘキシル−(2−メトキシ−エチル)−アミン(中間体26)から出発して、標題化合物を黄色の固形物として得た。
例67:N−1H−インダゾル−5−イル−6−[イソプロピル(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(1H−インダゾル−5−イル)−アミド(中間体16)及びプロピル−イソプロピルアミン(Matrix)から出発して、標題化合物を白い固形物として得た。
例68:6−(ジプロピルアミノ)−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(1H−インダゾル−5−イル)−アミド(中間体16)及びジプロピルアミン(Aldrich)から出発して、標題化合物を白い固形物として得た。
例69:6−[シクロペンチル(イソブチル)アミノ]−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(1H−インダゾル−5−イル)−アミド(中間体16)及びN−シクロペンチル−N−イソブチルアミン(中間体27)から出発して、標題化合物を収率78%で白い固形物として得た。
例70:6−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(1H−インダゾル−5−イル)−アミド(中間体16)及びビス(2−メトキシエチル)アミン(Aldrich)から出発して、標題化合物を白い固形物として得た。
例71:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(6−メチル−1H−インダゾル−5−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21)及び6−メチル−1H−インダゾル−5−イル−アミン(Bionet)から出発して、標題化合物を薄茶色の固形物として得た。
例72:N−[4−(アミノメチル)フェニル]−6−(ジプロピルアミノ)ピリミジン−4−カルボキサミドヒドロクロリド 工程1: tert−ブチル[4−({[6−(ジプロピルアミノ)ピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)ベンジル]カルバメート
EtOH(7ml)中のtert−ブチル(4−{[(6−クロロピリミジン−4−イル)カルボニル]アミノ}ベンジル)カルバメート(中間体22,70mg;0.19mmol)をジプロピルアミン(40μl;0.29mmol)及びトリエチルアミン(54μl;0.39mmol)で処理した。混合物を密閉マイクロ波管内で加熱し、2時間30分間にわたって100℃で照射した。溶媒を真空下で除去し、そして残留物をAcOEt中に再溶解した。有機層を10%クエン酸溶液で2回洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、そして溶媒を真空下で除去することにより、標題化合物(175mg,定量)を提供した。
工程2 N−[4−(アミノメチル)フェニル]−6−(ジプロピルアミノ)ピリミジン−4−カルボキサミドヒドロクロリド
アセトニトリル(5ml)中のtert−ブチル[4−({[6−(ジプロピルアミノ)ピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)ベンジル]カルバメート(83.0mg;0.19mmol)を、ジオキサン(4M,730μl;2.9mmol)中の塩化水素の溶液で処理した。30分後、沈殿物を濾過し、そしてアセトニトリルで洗浄することにより、標題化合物をベージュの固形物として提供した。
例73:tert−ブチルN−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}グリシネート
DCM(8ml)中の6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−ホルミルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体24,80mg;0.18mmol)をグリシンtert−ブチルエステル塩酸塩(Bachem, 60.6mg;0.36mmol)及びトリエチルアミン(50μl;0.36mmol)で処理した。2分後に、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(96mg;0.45mmol)及び酢酸(2μl;0.04mmol)を添加し、そして反応物を室温で20時間にわたって攪拌した。溶媒を真空下で除去し、そして残留物をAcOEt中に再溶解した。有機相をNaOHの水溶液(1N)で2回、そしてブラインで1回洗浄し、そして乾燥させ(MgSO4)、そして溶媒を真空下で除去することにより、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を無色の油(62.7mg,70%)として得た。
例74:メチル2−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}アミノ)ブタノエート
例73において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−ホルミルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体24,80.00mg;0.18mmol)及び2−アミノ−酪酸メチルエステル塩酸塩(Sigma, 55mg;0.36mmol)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を無色の油として得た。
例75:tert−ブチルN−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}−N−メチルグリシネート
例73において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−ホルミルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体24)及びサルコシンtert−ブチルエステル塩酸塩(Aldrich)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を収率74%で黄色の油として得た。
例76:メチルN−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}−ベータ・アラニネート
例73において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−ホルミルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体24)及びベータ・アラニンメチルエステル塩酸塩(Fluka)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を白い固形物として得た。
例77:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−{4−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
例73において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−ホルミルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体24)及びジメチルアミンから出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を無色の油として得た。
例78:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−[4−(ピペラジン−1−イルメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド 工程1 tert−ブチル4−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}ピペラジン−1−カルボキシレート
[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−ホルミルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体24)及び1−boc−ピペラジン(Fluka)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を白い固形物として得た。
工程2 6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−[4−(ピペラジン−1−イルメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミドジトリフルオロアセテート
DCM(5mL)中のtert−ブチル4−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}ピペラジン−1−カルボキシレート(60.00mg;0.11mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(500μl;6.53mmol)で処理し、そして反応混合物を18時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させることにより、標題化合物を黄色の固形物(73mg,99%)として提供した。
例79:N−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}グリシントリフルオロアセテート
DCM(5ml)中のtert−ブチルN−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}グリシネート(例73;60mg;0.12mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(200μl;2.61mmol)で処理し、そして反応混合物を24時間にわたって室温で攪拌した。溶媒を除去することにより、標題化合物を収率77%で、黄色の油として提供した。
例80:2−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}アミノ)ブタン酸
MeOH(2ml)及びTHF(2ml)の混合物中のメチル2−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}アミノ)ブタノエート(例74,50mg;0.10mmol)の溶液を、水酸化ナトリウム(300μl;1.5mmol)の水溶液(5N)で処理し、そして反応混合物を24時間にわたって室温で攪拌した。混合物をpH4までHCl 1Nで酸性化した。沈殿物を濾過し、そして真空下で乾燥させることにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例81:N−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}−N−メチルグリシントリフルオロアセテート
例79において概説したような一般法に従って、tert−ブチルN−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}−N−メチルグリシネート(例75)から出発して、標識化合物を黄色の油として得た。
例82:N−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}ベータ・アニリン
例80において概説したような一般法に従って、メチルN−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}−ベータ・アラニネート(例76)から出発して、標識化合物を収率82%で淡黄色の固形物として得た。
例83:メチルN−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}−2−メチルアラニネート
例73において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−ホルミルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体24)及びアミノイソ酪酸メチルエステル塩酸塩(Sigma)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に、標題化合物を無色の油として得た。
例84:1−{4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}アゼチジン−3−カルボン酸
例73において概説したような一般法に従って、6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−ホルミルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体24)及びアゼチジン−3−カルボン酸(Apollo)から出発して、DCM/MeOHからの沈殿後、標題化合物を黄色の固形物として得た。
例85:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[4−(ヒドロキシメチル)−2−メチルフェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21)及び(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタノール(中間体28)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を白い固形物として得た。
例86:tert−ブチルN−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルフェニル}スルホニル−ベータ・アラニネート
無水THF(10ml)中の4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルベンゼンスルホニルクロリド(中間体20,100mg;0.22mmol)の溶液をベータ・アラニンtert−ブチルエステル塩酸塩(Bachem, 43mg;0.24mmol)及びトリエチルアミン(60μl;0.43mmol)で処理した。4時間にわたって攪拌した後、沈殿物を濾過し、そして、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を黄色の固形物として提供した。
例87:N−1H−インダゾル−5−イル−6−[イソプロピル(2−メトキシエチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(1H−インダゾル−5−イル)−アミド(中間体16)及びN−(2−メトキシエチル)イソプロピルアミン(ABCR)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を黄色の固形物として得た。
例88:N−[4−(アミノメチル)フェニル]−6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例72(工程1及び2)において概説したような一般法に従って、tert−ブチル(4−{[(6−クロロピリミジン−4−イル)カルボニル]アミノ}ベンジル)カルバメート(中間体22)及びN−プロピルシクロプロパンメチルアミン(Aldrich)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物をベージュの固形物として得た。
例89:N−[4−(アミノメチル)フェニル]−6−[(シクロプロピルメチル)(2−メトキシエチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミドヒドロクロリド
例72(工程1及び2)において概説したような一般法に従って、tert−ブチル(4−{[(6−クロロピリミジン−4−イル)カルボニル]アミノ}ベンジル)カルバメート(中間体22)及びN−(シクロプロピルメチル)−2−メトキシエタンアミンから出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を淡黄色の固形物として得た。
例90:6−[(シクロプロピルメチル)(2−メトキシエチル)アミノ]−N−1H−インダゾル−5−イルピリミジン−4−カルボキサミド
例20において概説したような一般法に従って、6−クロロ−ピリミジン−4−カルボン酸(1H−インダゾル−5−イル)−アミド(中間体16)及びN−(シクロプロピルメチル)−2−メトキシエタンアミンから出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物をベージュの固形物として得た。
例91:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)ピリミジン−4−カルボキサミドヒドロクロリド
例48(工程1及び2)において概説したような一般法に従って、6−[(シクロプロピルメチル)プロピルアミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21)及び6−アミノ−2−N−Boc−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン(ABCR)から出発して、標題化合物を淡黄色の固形物として得た。
例92:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)ピリミジン−4−カルボキサミドヒドロクロリド
例48(工程1及び2)において概説したような一般法に従って、6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21)及び7−アミノ−2−N−Boc−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン(JW-Pharmlab)から出発して、標題化合物を淡黄色の固形物として得た。
例93:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[2−メチル−4−(モルホリン−4−イルメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,80mg;0.23mmol)をモルホリン(40mL;0.46mmol)で、続いてポリマー担持トリアセトキシボロヒドリド(150mg)で処理した。15時間にわたる攪拌の後、混合物を濾過し、そして水で洗浄した。有機画分を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイトの固形物(90mg,92%)として提供した。
例94:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{4−(ジメチルアミノ)メチル]−2−メチルフェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,100mg;0.28mmol)の溶液を、ジメチルアミン(Aldrich, 0.25ml,THF中2M;0.5mmol)で、続いてポリマー担持トリアセトキシボロヒドリド(150mg)で処理した。18時間にわたる攪拌の後、混合物を濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイトの固形物として提供した。
例95:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−{[(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,100mg;0.28mmol)の溶液を、2−メトキシエタンアミン(Aldrich, 112.7mg;0.42mmol)で、続いてポリマー担持トリアセトキシボロヒドリド(150mg)で処理した。15時間にわたる攪拌の後、混合物を濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイトの固形物として提供した。
例96:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−{[(2− ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]メチル}−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,100mg;0.28mmol)の溶液を、2−(メチルアミノ)エタノール(Aldrich, 112.7mg;0.42mmol)で、続いてポリマー担持トリアセトキシボロヒドリド(150mg)で処理した。15時間にわたる攪拌の後、混合物を濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイトの固形物として提供した。
例97:N−{4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルベンジル}−ベータ・アラニン
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,100mg;0.28mmol)の溶液を、tert−ブチル3−アミノプロパノエートヒドロクロリド(Bachem, 227.1mg;1.24mmol)及びポリマー担持炭酸塩(150mg)で、続いてポリマー担持トリアセトキシボロヒドリド(150mg)で処理した。18時間にわたる攪拌の後、混合物を濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、tert−ブチル3−(4−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルベンジルアミノ)プロパノエートを提供した。これを更なる精製なしに直接に使用した。残留物をDCM(4.5ml)中に取り込み、そしてTFA(0.5ml)を添加した。2時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を希HCl中に取り込み、pH3〜4まで塩基化することによって沈殿させた。固形物を濾過により取り出し、水で洗浄し、そして乾燥させることにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例98:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{2−メチル−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]フェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,100mg;0.28mmol)の溶液を、tert−ブチル4−アミノブタノエートヒドロクロリド(Bachem, 224.6mg;1.25mmol)及びポリマー担持炭酸塩(150mg)で、続いてポリマー担持トリアセトキシボロヒドリド(150mg)で処理した。18時間にわたる攪拌の後、混合物を濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物(85mg,70%)として提供した。
例99:N−({4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルフェニル}スルホニル)−ベータ・アラニン
エタノール(4ml)中のtert−ブチル3−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)プロパノエート(中間体34,140mg;0.31mmol)及びジイソプロピルアミン(105.5mL;0.61mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)プロパン−1−アミン(45.3mg;0.4mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、次いで濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、tert−ブチル3−(4−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)プロパノエートを提供した。この混合物は更なる精製なしに直接に使用した。残留物をDCM(4.5ml)中に再溶解し、そしてTFA(0.5ml)で処理した。2時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去することにより、標題化合物をオフホワイト固形物として提供した。
例100:N−{4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルベンジル}グリシン
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,100mg;0.28mmol)の溶液を、tert−ブチル3−アミノアセテート(164mg;1.25mmol)で、続いてポリマー担持トリアセトキシボロヒドリド(150mg)で処理した。18時間にわたる攪拌の後、混合物を濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、tert−ブチル3−(4−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルベンジルアミノ)プロパノエートを提供した。これを更なる精製なしに直接に使用した。残留物をDCM(4.5ml)中に取り込み、そしてTFA(0.5ml)を添加した。2時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を希HCl中に取り込み、pH3〜4まで塩基化することによって沈殿させた。固形物を濾過により取り出し、水で洗浄し、そして乾燥させることにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例101:N−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルフェニル}スルホニル)−N−メチルグリシン
メタノール(4ml)中のメチル2−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−N,3−ジメチルフェニルスルホンアミド)アセテート(中間体36,123mg;0.30mmol)及びジイソプロピルアミン(105.5mL;0.61mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)シクロヘキサンアミン(45.3mg;0.37mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、次いで溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、メチル2−(4−(6−(シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−N,3−ジメチルフェニルスルホンアミド)アセテートを提供した。これを更なる精製なしに直接に使用した。残留物をメタノール(10ml)及びTHF(10ml)中に再溶解し、そして5N NaOH(1ml)で処理した。5時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を水(10ml)中に再溶解し、そして濃HClで酸性化した。水性相をEtOAcで抽出し、そして有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を石油エーテルと一緒に粉砕することにより、標題化合物を白い固形物として得た。
例102:N−({4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルフェニル}スルホニル)−N−メチルグリシン
メタノール(4ml)中のメチル2−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−N,3−ジメチルフェニルスルホンアミド)アセテート(中間体36,123mg;0.30mmol)及びジイソプロピルアミン(105.5mL;0.61mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)プロパン−1−アミン(45.3mg;0.4mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、次いで溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、メチル2−(4−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−N,3−ジメチルフェニルスルホンアミド)アセテートを提供した。これを更なる精製なしに直接に使用した。残留物をメタノール(10ml)及びTHF(10ml)中に再溶解し、そして5N NaOH(1ml)で処理した。5時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を水(10ml)中に再溶解し、そして濃HClで酸性化した。水性相をEtOAcで抽出し、そして有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を石油エーテルと一緒に粉砕することにより、標題化合物を白い固形物として得た。
例103:N−({4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルフェニル}スルホニル)グリシン
エタノール(4ml)中のメチル2−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)アセテート(中間体33,123mg;0.31mmol)及びジイソプロピルアミン(105.5mL;0.61mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)プロパン−1−アミン(45.3mg;0.4mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、次いで溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、メチル2−(4−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)アセテート及びエチル2−(4−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)アセテートを提供した。これを更なる精製なしに直接に使用した。残留物をメタノール(10ml)及びテトラヒドロフラン(10ml)中に再溶解し、そして5N NaOH溶液(1ml)で処理した。5時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を水(10ml)中に再溶解し、そして濃HClで酸性化した。水性相をEtOAcで抽出し、そして有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を石油エーテルと一緒に粉砕することにより、標題化合物を白い固形物として得た。
例104:N−{4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルベンジル}アラニン
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,100mg;0.28mmol)の溶液を、tert−ブチル2−アミノプロパノエートヒドロクロリド(Bachem, 227.1mg;1.24mmol)及びポリマー担持炭酸塩(150mg)で、続いてポリマー担持トリアセトキシボロヒドリド(150mg)で処理した。18時間にわたる攪拌の後、混合物を濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、tert−ブチル2−(4−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルベンジルアミノ)プロパノエートを提供した。これを更なる精製なしに直接に使用した。残留物をDCM(4.5ml)中に取り込み、そしてTFA(0.5ml)を添加した。2時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を希HCl中に取り込み、pH3〜4まで塩基化することによって沈殿させた。固形物を濾過により取り出し、水で洗浄し、そして乾燥させることにより、標題化合物を白い固形物(85mg,71%)として提供した。
例105:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−{2−メチル−4−[(メチルアミノ)スルホニル]フェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
エタノール(2.5ml)中の6−クロロ−N−(2−メチル−4−(N−メチルスルファモイル)フェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体37,80mg;0.235mmol)及びジイソプロピルアミン(82mL;0.47mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)シクロヘキサンアミン(49.1mg;0.29mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、そして濾過した。固形物を、水:エタノールの1:1混合物で洗浄し、乾かしておくことにより、標題化合物を白い固形物(75mg,70%)として提供した。
例106:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−{[(2−メトキシエチル)アミノ]スルホニル}−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
エタノール(2.5ml)中の6−クロロ−N−(4−(N−(2−メトキシエチル)スルファモイル)−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体38,100mg;0.26mmol)及びジイソプロピルアミン(91mL;0.52mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)プロパン−1−アミン(0.7ml;0.33mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例107:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−(4−{[(2−メトキシエチル)アミノ]スルホニル}−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
エタノール(2.5ml)中の6−クロロ−N−(4−(N−(2−メトキシエチル)スルファモイル)−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体38,100mg;0.26mmol)及びジイソプロピルアミン(91mL;0.52mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)シクロヘキサンアミン(54.4mg;0.33mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物(110mg,84%)として提供した。
例108:4−[({4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルフェニル}スルホニル)アミノ]ブタン酸
エタノール(4ml)中のエチル4−(4−(6−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)ブタノエート(中間体35,123mg;0.31mmol)及びジイソプロピルアミン(105.5mL;0.61mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)プロパン−1−アミン(45.3mg;0.4mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、エチル4−(4−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルフェニルスルホンアミド)ブタノエートを提供した。この混合物は更なる精製なしに直接に使用した。残留物をメタノール(10ml)及びTHF(10ml)中に溶解し、そして5N NaOH溶液(1ml)で処理した。5時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を水(10ml)中に再溶解し、そして濃HClで酸性化した。水性相をEtOAcで抽出し、有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を石油エーテルと一緒に粉砕することにより、標題化合物を白い固形物として産出した。
例109:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{2−メチル−4−[(メチルアミノ)スルホニル]フェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
エタノール(2.5ml)中の6−クロロ−N−(2−メチル−4−(N−メチルスルファモイル)フェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体37,80mg;0.235mmol)及びジイソプロピルアミン(82mL;0.47mmol)の溶液を、N−(シクロプロピルメチル)プロパン−1−アミン(0.7ml;0.29mmol)で処理した。混合物を1時間にわたってマイクロ波中で160℃まで加熱し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例110:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[4−(メチルスルホニル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21)及び4−(メチルスルホニル)アニリン(Enamine)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した後、標題化合物を白い固形物として得た。
例111:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{2−メチル−4−[(メチルアミノ)フェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,100mg;0.28mmol)をメチルアミン(0.25ml;THF中2M;0.5mmol)で、続いてポリマー担持トリアセトキシボロヒドリド(150mg)で処理した。15時間にわたる攪拌の後、さらに1ポーションのメチルアミン(1ml;THF中2M;2mmol)を添加した。さらに24時間にわたって攪拌した後、混合物を濾過し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイトの固形物として提供した。
例112:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−[4−(メチルスルホニル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロヘキシル−シクロプロピルメチル−アミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13)及び4−(メチルスルホニル)アニリン(Enamine)から出発して、増加量のEtOAcを含有するシクロヘキサンで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)による精製後に標題化合物を、白い固形物として得た。
例113:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−1H−インドル−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,0.23g;0.98mmol)の冷却された(0℃)溶液を、DMF(DCM10%溶液の1滴)、続いて(COCl)
2(0.1ml;1.15mmol)で処理した。30分間にわたって0℃で攪拌した後、混合物を1H−インドル−4−アミン(Aldrich, 146mg;1.1mmol)及びジイソプロピルアミン(0.5ml;2.9mmol)で処理した。一晩にわたって攪拌した後、水を添加し、層を分離した。有機抽出物を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製した。標題化合物をオフホワイトの固形物として得た。
例114:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2H−インダゾル−5−イル}ピリミジン−4−カルボキサミド
DMF(4ml)中の6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)−N−(1H−インダゾル−5−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド(例45,350mg;1mmol)を、炭酸カリウム(140mg;1mmol)、ヨウ化カリウム(1mg)、及び2−クロロ−N,N’−ジメチルアセトアミド(140mg;1.15mmol)で処理した。72時間にわたってRTで攪拌した後、混合物を水(20ml)中に注ぎ、そして1時間にわたってRTで攪拌した。固形物を濾過によって除去し、水で洗浄し、そして乾燥させた。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インダゾル−5−イル}ピリミジン−4−カルボキサミド(下記例115)と一緒に、標題化合物をオフホワイト固形物として提供した。
例115:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インダゾル−5−イル}ピリミジン−4−カルボキサミド
6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2H−インダゾル−5−イル}ピリミジン−4−カルボキサミド(上記例114)の合成に関する上記反応から、標題化合物を単離した。
例116:{5−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−1H−インダゾル−1−イル}酢酸
エタノール(10ml)中のエチル2−(5−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−1H−インダゾル−1−イル)アセテート(中間体39,106mg;0.24mmol)の溶液を、10% NaOH溶液(5ml)で処理した。2時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒をその元の体積の4分の1まで真空で低減し、そして水(20ml)を添加した。混合物を希HClで酸性化し、そしてDCM(50ml)を添加した。30分間にわたってRTで攪拌した後、混合物を疎水性フリットに通し、溶媒を真空で除去した。形成された固形物を水で洗浄し乾燥させることにより、標題化合物を淡黄色の固形物として提供した。
例117:N−[1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1H−インダゾル−5−イル]−6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
DMF(4ml)中の6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)−N−(1H−インダゾル−5−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド(例45,350mg;1mmol)を、炭酸カリウム(140mg;1mmol)、ヨウ化カリウム(1mg)、及び2−ブロモアセトアミド(160mg;1.16mmol)で処理した。72時間にわたってRTで攪拌した後、混合物を水(20ml)中に注ぎ、そして1時間にわたってRTで攪拌した。固形物を濾過によって除去し、水で洗浄し、そして乾燥させた。残留物を、増加量のMeOHを含有するEtOAcで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、N−[2−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2H−インダゾル−5−イル]−6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド(下記例118)と一緒に、標題化合物をオフホワイト固形物として提供した。
例118:N−[2−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2H−インダゾル−5−イル]−6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
N−[1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1H−インダゾル−5−イル]−6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド(例117)の合成に関する上記反応から、標題化合物を単離した。
例119:エチル3−({4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}スルホニル)プロパノエート
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,0.2g;0.85mmol)の冷却された(0℃)溶液を、トリエチルアミン(0.13ml;0.93mmol)及びメチルクロロホルメート(0.085ml;1.1mmol)で処理した。30分間にわたって0℃で攪拌した後、エチル3−(4−アミノベンジルスルホニル)プロパノエート(中間体42,230mg;0.85mmol)を添加した。5分間にわたって0℃で、そして1時間にわたってRTで攪拌した後、水を添加し、混合物を疎水性フリットに通した。溶媒を真空で除去し、残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として得た。
例120:エチル{5−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−2H−インダゾル−2−イル}アセテート
エチル2−(5−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−1H−インダゾル−1−イル)アセテート(上記中間体39)の合成に関する上記反応から、標題化合物を単離した。
例121:{5−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−2H−インダゾル−2−イル}酢酸
エタノール(10ml)中のエチル{5−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−2H−インダゾル−2−イル}アセテート(例120,90mg;0.20mmol)の溶液を、10% NaOH溶液(5ml)で処理した。2時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒をその元の体積の4分の1まで真空で低減し、そして水(20ml)を添加した。混合物を希HClで酸性化し、そして固形物を濾過によって除去し、水で洗浄し、乾燥させることにより、標題化合物を黄色の固形物として提供した。
例122:4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−2−フルオロ安息香酸
THF(5ml)及びMeOH(5ml)中のメチル4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−2−フルオロベンゾエート(中間体25,85mg;0.20mmol)の溶液を、水酸化ナトリウム(198μl;0.99mmol)の水溶液(5M)で処理した。40時間にわたる攪拌後、pH3までHCl 1Nを添加し、次いで溶液を真空下で濃縮し、AcOEtを添加し、そして有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、そして真空下で除去することにより、油性残留物を提供し、この残留物を、調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を非晶質の白い固形物として提供した。
例123:メチル3−{5−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−1H−インダゾル−3−イル}プロパノエート
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,31mg;0.13mmol)の溶液を、tert−ブチル5−アミノ−3−(3−メトキシ−3−オキソプロピル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレート(中間体45,35mg;0.11mmol)及びポリマー担持Mukaiyama試薬(300mg)で処理した。3時間にわたってRTで攪拌した後、混合物を濾過し、そして水で洗浄した。有機相を疎水性フリットに通し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、tert−ブチル5−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−(3−メトキシ−3−オキソプロピル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレートを提供する。中間体をDCM(2ml)中に再溶解し、そしてTFA(1ml)及び水(1滴)で処理した。3時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物をDCMと飽和炭酸水素ナトリウム溶液との間で分割した。分離された有機層を疎水性フリットに通し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイトの固形物として提供した。
例124:4−({4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]フェニル}スルホニル)ブタン酸
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,100mg;0.43mmol)の冷却された(0℃)溶液を、トリエチルアミン(0.1ml;0.72mmol)及びメチルクロロホルメート(0.060ml;0.78mmol)で処理した。30分間にわたって0℃で攪拌した後、エチル4−(4−アミノフェニルスルホニル)ブタノエート(中間体48,125mg;0.46mmol)を添加した。5分間にわたって0℃で、1時間にわたってRTで攪拌した後、水を添加し、混合物を疎水性フリットに通した。溶媒を真空で除去し、残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、エチル4−(4−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)フェニルスルホニル)ブタノエートを提供した。中間体をエタノール(3ml)中に再溶解し、そして10%水酸化ナトリウム溶液(2ml)で処理した。18時間にわたってRTで攪拌した後、混合物を希HClでpH3まで酸性化し、そしてEtOAcを添加した。有機相を真空で除去し、水性相をEtOAcで抽出した。一まとめにした有機抽出物を疎水性フリットに通し、溶媒を真空で除去した。残留物をジイソプロピルエーテルと一緒に粉砕し、そして乾かしておくことにより、標題化合物をオフホワイトの固形物として提供した。
例125:N−1H−ベンズイミダゾル−5−イル−6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
例1において概説したような一般法に従って、6−(シクロプロピルメチル−プロピル−アミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21)及びアミノベンズイミダゾール(ABCR)から出発して、調製HPLCによって調製した後、標題化合物を白い固形物として得た。
例126:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−1H−インドル−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13,110mg;0.40mmol)の溶液を、ポリマー担持Mukaiyama試薬(1.1g)で、続いて1H−インドル−4−アミン(Aldrich, 58.2mg;0.44mmol)で処理した。RTで72時間にわたって攪拌した後、混合物を濾過し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を疎水性フリットに通し、そして、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した(120mg,77%)。
例127:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−1H−インダゾル−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13,110mg;0.40mmol)の溶液を、ポリマー担持Mukaiyama試薬(1.1g)で、続いて1H−インダゾル−4−アミン(Key Organics, 58.6mg;0.44mmol)で処理した。RTで72時間にわたって攪拌した後、混合物を濾過し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を疎水性フリットに通し、そして、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例128:N−{4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルベンジル}−N−メチルグリシン
DCM(5ml)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,100mg;0.28mmol)の溶液を、tert−ブチル2−(メチルアミノ)アセテートヒドロクロリド(227.1mg;1.24mmol)及びポリマー担持炭酸塩(150mg)で、続いてポリマー担持トリアセトキシボロヒドリド(150mg)で処理した。18時間にわたる攪拌の後、混合物を濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、tert−ブチル2−((4−(6−((シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ)ピリミジン−4−カルボキサミド)−3−メチルベンジル)(メチル)アミノ)アセテートを提供した。これを更なる精製なしに直接に使用した。残留物をDCM(4.5ml)中に取り込み、そしてTFA(0.5ml)を添加した。2時間にわたってRTで攪拌した後、溶媒を真空で除去した。残留物を希HCl中に取り込み、pH3〜4まで塩基化することによって沈殿させた。固形物を濾過により取り出し、水で洗浄し、そして乾燥させることにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例129:3−{5−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−1H−インダゾル−3−イル}プロパン酸
エタノール(1ml)中のメチル3−{5−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−1H−インダゾル−3−イル}プロパノエート(例123,20mg;0.05mmol)の溶液を、10%水酸化ナトリウム溶液(1ml)で処理した。2時間にわたってRTで攪拌した後、混合物を希HClでpH3まで酸性化し、そしてEtOAcで抽出した。一まとめにした有機抽出物を疎水性フリットに通し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のMeOHを含有するEtOAcで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例130:エチル3−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}スルホニル)プロパノエート
DCM中の6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13,130mg;0.47mmol)の冷却された(0℃)の溶液を、ジイソプロピルアミン(90mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(40mL;0.52mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、エチル3−(4−アミノベンジルスルホニル)プロパノエート(中間体42,130mg;0.48mmol)を添加した。30分間にわたって0℃で、1時間にわたってRTで攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を添加し、そして混合物を15分間にわたって攪拌した。DCMを添加し、そして層を分離した。有機抽出物を疎水性フリットを通して濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイト固形物として得た。
例131:エチル4−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]フェニル}スルホニル)ブタノエート
DCM中の6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13,130mg;0.47mmol)の冷却された(0℃)の溶液を、ジイソプロピルアミン(90mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(40mL;0.52mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、エチル4−(4−アミノフェニルスルホニル)ブタノエート(中間体48,130mg;0.48mmol)を添加した。30分間にわたって0℃で、1時間にわたってRTで攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を添加し、そして混合物を15分間にわたって攪拌した。DCMを添加し、そして層を分離した。有機抽出物を疎水性フリットを通して濾過し、そして溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物をオフホワイト固形物として得た。
例132:4−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]フェニル}スルホニル)ブタン酸
THF(5ml)中のエチル4−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]フェニル}スルホニル)ブタノエート(例131,80mg;0.16mmol)の溶液を10%水酸化ナトリウム溶液(20ml)で処理した。45分間にわたって攪拌した後、混合物を0℃まで冷却し、濃HClで酸性化した。混合物をEtOAcで抽出し、一まとめにした有機抽出物を水で洗浄し、疎水性フリットに通し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のメタノールを含有するDCMで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した(65mg,81%)。
例133:3−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}スルホニル)プロパン酸
THF(5ml)中のエチル3−({4−[({6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}スルホニル)プロパノエート(例130,130mg;0.25mmol)の溶液を濃HCl(4ml)で処理した。24時間にわたってRTで、そして24時間にわたって45℃で攪拌した後、溶媒を真空で体積の半分まで低減し、混合物をEtOAcで抽出し、一まとめにした有機抽出物を水で洗浄し、疎水性フリットに通し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のメタノールを含有するDCMで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した(75mg,77%)。
例134:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−1H−インダゾル−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,230mg;0.98mmol)の溶液を、ポリマー担持Mukaiyama試薬(400mg)及びトリエチルアミン(0.41ml;2.9mmol)で、続いて1H−インダゾル−4−アミン(Key Organics, 150mg;1.12mmol)で処理した。RTで72時間にわたって攪拌した後、混合物を濾過し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を疎水性フリットに通し、そして、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例135:3−({4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}スルホニル)プロパン酸
THF(5ml)中のエチル3−({4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]ベンジル}スルホニル)プロパノエート(例119,120mg;0.25mmol)の溶液を濃HCl(2ml)で処理した。48時間にわたってRTで攪拌した後、さらに1ポーションの濃HCl(5ml)を添加した。さらに72時間にわたって攪拌した後、溶媒を真空で体積の半分まで低減し、混合物をEtOAcで抽出し、一まとめにした有機抽出物を水で洗浄し、疎水性フリットに通し、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のメタノールを含有するDCMで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した(90mg,78%)。
例136:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−[4−(4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(4ml)中の6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13,100mg;0.36mmol)の溶液を、ポリマー担持Mukaiyama試薬(400mg)で、続いてトリエチルアミン(100mL;0.73mmol)及び4−(4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イル)アニリン(Maybridge, 63.2mg;0.36mmol)で処理した。RTで24時間にわたって攪拌した後、混合物を濾過し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を疎水性フリットに通し、そして、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例137:6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]−N−[4−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(4ml)中の6−[シクロヘキシル(シクロプロピルメチル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体13,100mg;0.36mmol)の溶液を、ポリマー担持Mukaiyama試薬(400mg)で、続いてトリエチルアミン(100mL;0.73mmol)及び4−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)メチル)アニリン(Maybridge, 63.2mg;0.36mmol)で処理した。RTで24時間にわたって攪拌した後、混合物を濾過し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を疎水性フリットに通し、そして、溶媒を真空で除去した。残留物を、増加量のEtOAcを含有する石油エーテルで溶離するカラム・クロマトグラフィ(シリカ)によって精製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例138:1−{4−[({6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]−3−メチルベンジル}ピペリジン−4−カルボン酸
THF(4mL)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,100mg;0.27mmol)の攪拌溶液に、メチルピペリジン−4−カルボキシレート(Aldrich, 41.1μL;0.3mmol)を添加した。30分間にわたって攪拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(87mg;0.41mmol)を添加し、反応物を18時間にわたって攪拌した。追加のナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(174mg;0.82mmol)を添加し、反応物をさらに18時間にわたって攪拌した。THFを蒸発によって除去した。残留物をDCM(5ml)中に懸濁させ、水(2ml)で洗浄し、そして疎水性フリットに注いだ。有機相を捕集し、そして蒸発させることにより、生成物を無色の油として提供した(130mg)。油をTHF(2mL)中に溶解し、水(1mL)中の水酸化リチウム(30mg;1.25mmol)の溶液を添加し、そして混合物を18時間にわたって攪拌した。反応物を2時間にわたって40℃で加熱し、次いで、溶媒を蒸発させた。残留物を水(1ml)中に溶解し、そしてHCl(2N)でpH5に調節した。無色の沈殿物を濾過により捕集し、氷水で洗浄し、そして真空下で乾燥させることにより、標題化合物を提供した。
例139:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−{[(2R)−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]メチル}−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(1mL)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,52.9mg;0.15mmol)の攪拌溶液に、(R)−2−(メトキシメチル)ピロリジン(Merck, 37.1μL;0.3mmol)を添加した。30分間にわたって攪拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(95.4mg;0.45mmol)を添加し、反応物を18時間にわたって攪拌した。反応物をDCM(6ml)で希釈し、水(2ml)で洗浄し、そして疎水性フリットに注いだ。有機相を捕集し、そして蒸発させることにより、生成物を無色の油として提供した。粗生成物をメタノールHCl中に溶解し、そしてSCXカートリッジに加えた。カートリッジをメタノールで、続いてメタノール中のNH3で溶離することにより、生成物を溶離した。蒸発により、標題化合物を無色の油(57mg,85%)として提供した。
例140:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{4−[(4ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−2−メチルフェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(1mL)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,52.9mg;0.15mmol)の攪拌溶液に、4−ピペリジノール(Aldrich, 30.3mL;0.3mmol)を添加した。30分間にわたって攪拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(95.4mg;0.45mmol)を添加し、反応物を18時間にわたって攪拌した。反応物をDCM(6ml)で希釈し、水(2ml)で洗浄し、そして疎水性フリットに注いだ。有機相を捕集し、そして蒸発させることにより、生成物を無色の油として提供した。粗生成物をメタノールHCl中に溶解し、そしてSCXカートリッジに加えた。カートリッジをメタノールで、続いてメタノール中のNH3で溶離することにより、生成物を溶離した。蒸発により、標題化合物を無色の油(59mg,90%)として提供した。
例141:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−{[3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル]メチル}−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(1mL)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,52.9mg;0.15mmol)の攪拌溶液に、3−ピペリジンメタノール(Aldrich, 33.7mL;0.3mmol)を添加した。30分間にわたって攪拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(95.4mg;0.45mmol)を添加し、反応物を18時間にわたって攪拌した。反応物をDCM(6ml)で希釈し、水(2ml)で洗浄し、そして疎水性フリットに注いだ。有機相を捕集し、そして蒸発させることにより、生成物を無色の油として提供した。粗生成物をメタノールHCl中に溶解し、そしてSCXカートリッジに加えた。カートリッジをメタノールで、続いてメタノール中のNH3で溶離することにより、生成物を溶離した。蒸発により、標題化合物を無色の油(59mg,90%)として提供した。
例142:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{4−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−2−メチルフェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(1mL)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,52.9mg;0.15mmol)の攪拌溶液に、3−ピロリジノール(Aldrich, 24.9mL;0.3mmol)を添加した。30分間にわたって攪拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(95.4mg;0.45mmol)を添加し、反応物を18時間にわたって攪拌した。反応物をDCM(6ml)で希釈し、水(2ml)で洗浄し、そして疎水性フリットに注いだ。有機相を捕集し、そして蒸発させることにより、生成物を無色の油として提供した。粗生成物をメタノールHCl中に溶解し、そしてSCXカートリッジに加えた。カートリッジをメタノールで、続いてメタノール中のNH3で溶離することにより、生成物を溶離した。蒸発により、標題化合物を無色の油(61mg,96%)として提供した。
例143:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[(3−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(1mL)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.45mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、3−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)アニリン(Maybridge, 108mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例144:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[(3−(2−メチル−1H−イミダゾル−1−イル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(1mL)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、3−(2−メチル−1H−イミダゾル−1−イル)アニリン(Maybridge, 117mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例145:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[(4−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、4−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル)アニリン(Maybridge, 117mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例146:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[(4−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、4−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)アニリン(Maybridge, 108mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例147:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[(4−(1H−イミダゾル−1−イルメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、4−(1H−イミダゾル−1−イルメチル)アニリン(Maybridge, 117mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例148:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[3−(1H−ピラゾル−1−イルメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、3−(1H−イミダゾル−1−イルメチル)アニリン(Flrochem, 117mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例149:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[3−(1H−ピラゾル−3−イル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、3−(1H−ピラゾル−3−イル)アニリン(Apollo, 107mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例150:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−{4−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−4−イル)メチル]フェニル}ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、4−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−4−イル)メチル]アニリン(Specs, 130mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例151:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、3−フルオロ−4−モルホリン−4−イルアニリン(Bionet, 132mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例152:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[3−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、3−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル)アニリン(Maybridge, 117mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例153:6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−[3−(1H−イミダゾル−1−イルメチル)フェニル]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボン酸(中間体21,112mg;0.45mmol)の冷却された(0℃)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(78.4mL;0.52mmol)及びメチルクロロホルメート(36.2mL;0.47mmol)で処理した。15分間にわたって0℃で攪拌した後、3−(1H−イミダゾル−1−イルメチル)アニリン(Maybridge, 117mg;0.67mmol)を添加し、混合物を72時間にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させ、化合物を調製HPLCによって調製することにより、標題化合物を白い固形物として提供した。
例154:N−[4−(アゼチジン−1−イルメチル)−2−メチルフェニル]−6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]ピリミジン−4−カルボキサミド
DCM(1mL)中の6−[(シクロプロピルメチル)(プロピル)アミノ]−N−(4−ホルミル−2−メチルフェニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(中間体29,52.9mg;0.15mmol)の攪拌溶液に、アゼチジン(Aldrich, 17.1mg;0.3mmol)を添加した。30分間にわたって攪拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(95.4mg;0.45mmol)を添加し、そして反応物を18時間にわたって攪拌した。反応物をDCM(6ml)で希釈し、水(2ml)で洗浄し、そして疎水性フリットに通した。有機相を捕集し、そして蒸発させることにより、生成物を無色の油として提供した。粗生成物をメタノールHCl中に溶解し、そしてSCXカートリッジに加えた。カートリッジをメタノールで、続いてメタノール中のNH3で溶離することにより、生成物を溶離した。蒸発により、標題化合物を無色の油として提供した。
例155:in vitroアッセイ受容体結合アッセイ:
リガンド及び35S−GTPγSの結合研究に使用するために、S1P1又はS1P3を発現するCHO細胞から、膜を調製した。50mM TRIS、pH7.4、2mM EDTA、250mMスクロース(緩衝剤A)及び1xCompleteプロテアーゼ阻害剤カクテル(Roche)中に細胞を懸濁し、そして細胞破壊爆弾(Parr Instrument)を使用して、窒素減圧によって4℃で細胞を破壊した。4℃で10分間にわたって1000RPMで遠心分離した後、上澄みを緩衝剤A中に懸濁し、そして4℃で60分間にわたって19000RPMで再び遠心分離した。次いでペレットを、10mM HEPES、pH7.4、1mM EDTA、250mMスクロース(緩衝剤B)及び1xComplete EDTAフリー・プロテアーゼ阻害剤カクテル中に懸濁し、そしてポッターを使用して均質化した。膜を液体窒素中で急速冷凍し、そして−80℃で保存した。[33P]スフィンゴシン1−ホスフェート(3000Ci/mmol;American Radiolabeled Chemicals, Inc.)を、DMSO中の試験化合物に添加した。膜及びWGA SPAビード(GE Healthcare)を添加することにより、アッセイ濃度が(それぞれS1P1又はS1P3に対して)25pM又は10pMの[33P]スフィンゴシン1−ホスフェート、50mM HEPES、pH7.5、5mM MgCl2、100mM NaCl、0.4%脂肪酸フリーBSA、1〜5μg/ウェルのタンパク質、100μg/ウェルのWGA SPAビードを含む最終体積100μlを96ウェル・プレート内に与えた。シェーカー上で60分間にわたって室温で結合を行い、PerkinElmer 1450 MicroBetaカウンターで結合放射能を測定した。1000倍過剰の無標識S1Pの存在における残存放射能を差し引くことにより、特異的結合を計算した。GraphPad Prism プログラムを使用して、結合データを分析した。
35S−GTPγS結合の測定:上記のように調製された膜(1〜10μgのタンパク質)を、180μlの20mM HEPES、pH7.4、10mM MgCl2、2μg/ウェルのサポニン、0.2%の脂肪酸フリーBSA(アッセイ緩衝剤)、140mM NaCl及び1.7μM GDP中で、DMSO中に希釈された試験化合物と一緒に、96ウェルScintiplates (PerkinElmer)内でインキュベートした。アッセイ緩衝剤中に20μlの1.5nM[35S]−GTPγS(1100Ci/mmol;GE Healthcare)を添加することにより、アッセイを開始した。シェーカー上で30℃で60分間インキュベーションを行った後、プレートを2000RPMで10分間にわたって遠心分離した。上澄みを廃棄し、そして膜結合放射能をPerkinElmer 1450 MicroBetaカウンター上で測定した。三部の試料を平均し、化合物の不在におけるS1P活性化に対する応答率%として表した(n=2)。
本明細書中に開示された例は、上記アッセイにおいて測定して、S1P3受容体を凌ぐS1P1受容体の強力且つ選択的なアゴニストとしてのこれらの活性によって実証されるように、免疫調節剤としての有用性を有している。具体的には、本明細書中に開示された例は、上記
35S−GTPγS結合アッセイにおいて評価されるようにS1P1受容体のEC50とS1P1受容体のEC50との比によって測定して、S1P3受容体を凌ぐS1P1受容体に対する選択性を有している。
例156:マウスにおけるS1Pアゴニスト誘発リンパ球減少症のS1Pアゴニストモデルのin vivo効力に対する動物モデル評価
雌性C57BL/6マウス(Elevage Janvier)(8週齢)が、経口ルートでS1Pアゴニストを受ける。薬物処理から2〜120時間後に、イソフルラン麻酔下で心内又は後眼窩穿刺によって、ヘパリン化(100 IU/kg,ip)マウスにおいて血液をサンプリングする。Beckman/Coulterカウンターを使用して、白血球(リンパ球及び好中球)をカウントする。赤血球及び血小板をカウントすることによって、血液サンプリングの質を評価する。
マウスにおけるMOG誘発試験的自己免疫脳脊髄炎(EAE)のモデル
MOGに対する免疫化によって、9週齢の雌性マウス(C57BL/6, Elevage Janvier)においてEAEを誘発させた。マウスは、百日咳毒素(Alexis, PBS200μl中300ng/マウス)をipルートによって、そして100μlのMOG35-55ペプチド含有エマルジョン(NeoMPS, 200μg/マウス)、完全フロインドアジュバント(DIFCO)中の結核菌(0.25mg/マウス)を、背中への皮下注射によって受けた。2日後、百日咳毒素(Alexis, PBS200μl中300ng/マウス)の更なる注射をipルートで施した。EAE誘導後、マウスを毎日計量し、そして麻痺(尾、後肢、及び前肢)、失禁、及び死を評価する15ポイント臨床スケールを使用して、神経障害を定量化した。
臨床スコア
−1− 尾
−スコア=0 健常マウスは動くときに尾を立てたままにする。
−スコア=1 尾の先端が、垂れ下がる傾向とともに弛緩している場合。
−スコア=2 尾が完全に弛緩してテーブル上を引きずる場合。
−2− 後肢
−スコア=0 健常マウスは、力強く歩き、足を引きずることはない。
−スコア=1 下記テストのうちのいずれか1つが陽性である:
−a− 反転テスト:親指と人差し指との間に尾を持ちながら、動物を仰向けにし、正しい姿勢にもどるのにかかる時間を観察する。健常マウスであれば、すぐに向き直る。多くの時間がかかるのは後肢が弱いことを示唆する。
−b− ワイヤ・ケージの屋根にマウスを置き、一方の側から他方の側へ横切るのを観察する。一方又は両方の肢がしばしば棒の間で滑るならば、我々は部分麻痺があると考える。
−スコア=2 前記両テストが陽性である。
−スコア=3 一方又は両方の後肢が麻痺の兆候を示すが、しかしいくつかの運動は維持される。例えば、動物は手放す前の僅かな時間、ワイヤケージの屋根の裏側を掴み、これにしがみつくことができる。
−スコア=4 両方の後肢が麻痺し、マウスは動くときにこれらを引きずる。
−2− 前肢
−スコア=0 健常マウスは、ものを掴み、歩行するために活発に前足を使用し、そして頭を真直ぐにしている。
−スコア=1 歩行は可能ではあるが、しかし足の一方又は両方の弱さのために困難である。例えば、マウスがワイヤケージの屋根の裏側を掴むことが困難であるときには、その前足は弱いと考えられる。弱さの別の兆候は、うなだれた頭である。
−スコア=2 一方の前肢が麻痺している(ものを掴むことができず、マウスは麻痺肢の周りで転回する)。この時点で頭はその筋緊張のほとんどを失っている。
−スコア=3 マウスは動くことができず、また餌及び水を得ることができない。
−4− 膀胱
−スコア=0 健常マウスは膀胱を完全にコントロールしている。
−スコア=1 下半身が尿でひどく濡れているとき、そのマウスは失禁したと考えられる。
−5−死亡:
−スコア=15
各動物の最終スコアは、上述の全てのカテゴリーを加算することにより決定される。生きている動物の最大スコアは10である。
12日目(麻痺の最初の兆候)に、臨床スコア及び体重減少に従って、マウスを試験群(n=10)に階層化した。半治癒的処理が14日目に始まった。
下記例は医薬組成物に関する。
例A:注射バイアル
3Lの2蒸留水中の100gの式I活性成分及び5gのリン酸1水素2ナトリウムの溶液を、2N塩酸を使用してpH6.5に調節し、滅菌濾過し、注射バイアル内に移し、滅菌条件下で凍結乾燥し、そして滅菌条件下で密封する。各注射バイアルは5mgの活性成分を含有する。
例B:坐剤
20gの式I活性成分と、100gの大豆レシチン及び1400gのココアバターとの混合物を溶融し、型内に注入し、そして冷やしておく。各坐剤は、20mgの活性成分を含有する。
例C:溶液
940Lの2蒸留水中の1gの式I活性成分、9.38gのNaH2PO4・2H2O、28.48gのNa2HPO4・12H2O、及び0.1gの塩化ベンザルコニウムから、溶液を調製する。pHを6.8に調節し、溶液を1Lまで形成し、照射により滅菌する。この溶液は点眼薬の形態で使用することができる。
例D:軟膏
500mgの式I活性成分を、無菌条件下で99.5gのワセリンと混合する。
例E:錠剤
1kgの式I活性成分と、4kgのラクトースと、1.2kgのジャガイモ澱粉と、0.2kgのタルクと、0.1kgのステアリン酸マグネシウムとを圧縮することにより、各錠剤が10mgの活性成分を含有するように、常用の形式で錠剤を提供する。
例F:コーティングされた錠剤
例Eと同様に錠剤を圧縮し、続いてスクロース、ジャガイモ澱粉、タルク、トラガカント、及び色素で、常用の形式でコーティングする。
例G:カプセル剤
2kgの式I活性成分を硬質ゼラチンカプセル内に、各カプセルが20mgの活性成分を含有するように、常用の形式で導入する。
例H:アンプル
60Lの2蒸留水中の1kgの式I活性成分の溶液を滅菌濾過し、アンプル内に移し、滅菌条件下で凍結乾燥し、そして滅菌条件下で密封する。各アンプルは10mgの活性成分を含有する。