JP2010534232A - 組成物および治療 - Google Patents
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Abstract
ニューロパシー、特に末梢ニューロパシーの治療のための組成物を示す。該組成物は、低分子量グリコサミノグリカンを含む。末梢ニューロパシーは癌治療薬物によってもよい。
Description
本開示は、一般に、ニューロパシーの治療用組成物に関する。
本開示は、ニューロパシー、特に末梢ニューロパシーのための、低分子量グリコサミノグリカンのような化合物、組成物、キットおよび治療に関する。
ニューロパシーは、神経系の任意の部分に影響し、たとえば、疾病、薬物副作用または他の外部傷害によって引き起こされる可能性のある任意の状態である。ニューロパシーの共通の原因は、糖尿病、帯状疱疹の感染、HIV−AIDS、神経毒を含む毒素、アルコール中毒、慢性外傷(反復運動障害など)または急性外傷(外科手術を含む)、および小径線維ニューロパシーの症例のおよそ16%を占め得る、セリアック病などの自己免疫状態である。
ニューロパシー性疼痛は、末梢神経(たとえば、腫瘍による圧迫)についての癌の直接的な結果として、多くの化学療法薬の副作用として、および電気的損傷の結果として、癌において一般的である。末梢ニューロパシーでは、患者は、感覚性運動失調が引き続く四肢遠位部の感度消失に苦しみ得る。軸索変性も生じると知られている。
ニューロパシー性疼痛は、末梢神経(たとえば、腫瘍による圧迫)についての癌の直接的な結果として、多くの化学療法薬の副作用として、および電気的損傷の結果として、癌において一般的である。末梢ニューロパシーでは、患者は、感覚性運動失調が引き続く四肢遠位部の感度消失に苦しみ得る。軸索変性も生じると知られている。
本開示は、一般的にグリコサミノグリカンに関し、繰り返し二糖単位からなる非分岐鎖ポリサッカライドである。ヘパリンは上記グリコサミノグリカンの一つである。ヘパリンにおける最も一般的な二糖単位は、2−O−硫黄化イズロン酸および6−O−硫黄化、N−硫黄化グルコサミン、IdoA(2S)−GlcNS(6S)からなる。たとえば、これは、ウシ肺に由来するヘパリンの85%にまでおよびブタの腸粘膜に由来するヘパリンの約75%を占める。他のグリコサミノグリカンは、ヒアルロン酸塩(hyluronate)、デルマタン硫酸塩、コンドロイチン硫酸塩、ヘパラン硫酸塩またはケラタン硫酸塩を含む。
特許文献1において、4500+/−1000ダルトンの分子量を有する低分子量グリコサミノグリカンを、糖尿病性ニューロパシーおよび糖尿病性ネフロパシーの治療において使用できることが開示されている。
特許文献2において、老年性認知症、特に、アルツハイマー病の治療に対する、2400+/−200ダルトンの平均分子量を有するさらに低分子量のグリコサミノグリカンが開示されている。
一側面では、本開示は、ニューロパシーの予防または治療のための3000ダルトン未満の分子量を有するグリコサミノグリカンの使用に関する;および、ニューロパシーの予防または治療のための医薬の製造における、3000ダルトン未満の分子量を有するグリコサミノグリカンの使用に関する。
一側面では、本開示は、ニューロパシーの予防または治療のための2400ダルトンの平均分子量を有するグリコサミノグリカンの使用に関する;および、ニューロパシーの予防または治療のための医薬の製造における、2400ダルトンの平均分子量を有するグリコサミノグリカンの使用に関する。
一側面では、本開示は、ニューロパシーの予防または治療において、臨床的に重要な抗凝固活性を有しない、または抗凝固活性を有しないグリコサミノグリカンの使用に関し、および、ニューロパシーの予防または治療のための医薬の製造において、臨床的に重要な抗凝固活性を有しない、または抗凝固活性を有しないグリコサミノグリカンの使用に関する。
一側面では、本開示はニューロパシーの予防または治療のための方法に関し、有効量の本開示のグリコサミノグリカンを、その必要のある被験体へ送達することを含む、前記方法に関する。
一側面では、本開示は、薬学的に許容可能な希釈剤または賦形剤と組み合わせた本開示のグリコサミノグリカンを含む組成物に関する。
一側面では、本開示は、ニューロパシーを引き起こす可能性がある薬剤または薬物と組み合わせた本開示のグリコサミノグリカンを含む組成物に関する。
一側面では、本開示は、本開示のグリコサミノグリカンおよびニューロパシーを引き起こす可能性がある薬剤または薬物を含むキットに関する。
別の側面では、ニューロパシーは末梢ニューロパシーである可能性がある。別の側面では、末梢ニューロパシーは化学療法による可能性がある。
本開示は、一般的に、末梢ニューロパシーのようなニューロパシーの予防または治療における、グリコサミノグリカン、特に低分子量グリコサミノグリカンの使用に関する。
一側面では、グリコサミノグリカンは3000ダルトン未満、一例では300ダルトン以上、一例では1500〜3000ダルトン、一例では1900〜2600ダルトン、一例では1920ダルトン〜2560ダルトンの分子量を有する。
一側面では、グリコサミノグリカンは、2400ダルトンの平均分子量を有し;一例では、平均分子量は2400±200ダルトンである。
その開示が参照によってここに組み込まれる特許文献2に示されるように、たとえば、排除クロマトグラフィー用カラムを用いたHPLCによって、グリコサミノグリカンの分子量を決定してもよい。
一側面では、次の出発物質のうちの1つの脱重合によりグリコサミノグリカンを得る:ヒアルロン酸塩(hyluronate)、デルマタン硫酸塩、コンドロイチン硫酸塩、ヘパリン、ヘパラン硫酸塩またはケラタン硫酸塩。
一側面では、特許文献2に示された方法に記載の脱重合からグリコサミノグリカンを得る。すべての適切な出発物質を該方法に適用し得る。
一側面では、部分的に照射工程によってグリコサミノグリカンを製造する。一側面では、部分的に、ゲル浸透工程または複数工程によってグリコサミノグリカンを製造する。一側面では、部分的に、限外ろ過工程によってグリコサミノグリカンを製造する。工程の組み合わせを使用してもよい。一例において、放射線、適切にはガンマ線を用いた処理、任意にゲル浸透工程が引き続くことによる脱重合により、グリコサミノグリカンが得られる。
一例では、グリコサミノグリカンの製造方法は、照射、次いでゲル浸透による分画、限外濾過および別の分画を含み、本開示における使用のためのグリコサミノグリカンを製造する。
一側面では、出発物質はヘパリンであり、特許文献2に示されるようなヘパリン脱重合からグリコサミノグリカンを得る。
出発物質としてヘパリンを使用する場合、それはヘパリンナトリウムの形態をしていてもよい。一側面では、ヘパリンはブタ腸粘膜に由来し、たとえば、14000ダルトンの分子量を有し、および、たとえば、190u/mgの活性を有する。[ヘパリン活性の1単位は、一般的に、24時間、0℃にて1mlのネコ(cats)血液を維持するのに必要とされるヘパリンの量として定義される。それは、純粋ヘパリンの0.002mgにおよそ等価である]。
より詳細に以下に与えられているように、ヘパリンを脱重合または精製して低分子量グリコサミノグリカンを製造することに対する任意の言及を、ヒアルロン酸塩、デルマタン硫酸塩、コンドロイチン硫酸塩、ヘパリン、ヘパラン硫酸塩またはケラタン硫酸塩のような他の適切な出発物質の脱重合を参照して得てもよい。
任意の方法によって、および任意の適切な出発物質から、およびここに示された方法に限定せずに、グリコサミノグリカンを得てもよいことを、当業者は理解するだろう。当該技術分野において知られている技術によって、グリコサミノグリカンを化学的に合成してもよい。
特許文献2において、本開示に記載のグリコサミノグリカンを製造するための一つの方法を提供する。たとえば、欧州特許第0269937号明細書および国際公開第03/076474号パンフレットに、低分子量グリコサミノグリカンを得るための別の方法が記載されている。実例のためだけに、特許文献2に示された製造方法について以下に詳細に記載する。本開示のグリコサミノグリカンは、特許文献2に示されるような方法の生成物の特徴のうちの一部またはすべてを有していてもよい。
本開示の一側面では、グリコサミノグリカンは、特許文献2の方法によって製造され、または、入手可能であり、およびそのような特徴のすべてを有している。
特許文献2は、下記工程を含む方法によるヘパリンの脱重合によって平均分子量が2400ダルトンであるグリコサミノグリカンを得ることができることを具体的に開示する:
a)米国特許第4,987,222号明細書に記載のCo60由来のガンマ線を用いて、ヘパリンの水溶液を処理する;
b)セファデックスG/50ミディアム樹脂でのゲル浸透により、工程a)から得られた溶液を分画する;
c)1,000〜3,000ダルトンの分子量を有する画分の混合物を、600ダルトン分画にて限外ろ過し、洗浄し、および凍結乾燥する;
d)凍結乾燥された生成物を溶解し、およびセファデックスG/25ミディアム樹脂でのゲル浸透により分画する;
e)2,400ダルトンに等しい平均分子量に対応する、1,920〜2,560ダルトンの範囲にある分子量を有する画分を回収および混合する。
a)米国特許第4,987,222号明細書に記載のCo60由来のガンマ線を用いて、ヘパリンの水溶液を処理する;
b)セファデックスG/50ミディアム樹脂でのゲル浸透により、工程a)から得られた溶液を分画する;
c)1,000〜3,000ダルトンの分子量を有する画分の混合物を、600ダルトン分画にて限外ろ過し、洗浄し、および凍結乾燥する;
d)凍結乾燥された生成物を溶解し、およびセファデックスG/25ミディアム樹脂でのゲル浸透により分画する;
e)2,400ダルトンに等しい平均分子量に対応する、1,920〜2,560ダルトンの範囲にある分子量を有する画分を回収および混合する。
2,400ダルトンと等しい平均分子量を有するグリコサミノグリカンの画分の調製について、詳細な実施例では、10% ヘパリン水溶液を、最初にヘパリン分子量について120KGy〜150KGyに及ぶ強度、次いで25KGyの線量にてCo60由来のガンマ線で処理する。
照射された溶液を300ダルトン分画で限外ろ過し、精製し、無菌的にろ過し、および凍結乾燥して、「母脱重合型」ヘパリンを得る。
NaClの0.3M溶液にこの「母脱重合型」ヘパリンを溶かし、次いでセファデックスG/50ミディアム樹脂でのゲル浸透による分画に供する。
分子量が<3,000ダルトンである画分(合計の約10%)が、方法の原料を形成する。
この混合物の最初の処理は、脱重合工程に起因する分子断片の除去のための600ダルトン分画の限外ろ過にある。
限外ろ過された混合物を0.3M NaClで洗浄し、ろ液中のカルバゾールへの反応を失わせる。
最終混合物を、蒸留水にて8%にほぼ等しい濃度にして、0.2μm膜で無菌ろ過し、および凍結乾燥した。
10%〜15%(w/v)に及ぶ濃度で0.3M NaCl溶液に凍結乾燥した生成物を溶解する。
2,400ダルトンと等しい平均分子量がある画分を得るために、最初のゲル浸透のほぼ同じパラメーターを維持して第二のゲル浸透の処理を適用し、しかしながら、セファデックスG/25ミディアムの特定の特性を使用した。
使用された試験的カラムは次の特性を有するBP252/15種であってもよい:
高さ 105cm
樹脂量 5,200mi
流量 1,000ml/h
高さ 105cm
樹脂量 5,200mi
流量 1,000ml/h
採用されたパラメーターは次により示される:
Ve=17,000ml
Ve/Vo=1/R=1.26
R=0.79
K=0.09=(Ve−Vo):(Vt−Vo)
(式中、
Ve=溶出容量
Vt=全樹脂容量
Vo=デッド容量(出口開始溶液)
R=溶液(ピーク振幅))
Ve=17,000ml
Ve/Vo=1/R=1.26
R=0.79
K=0.09=(Ve−Vo):(Vt−Vo)
(式中、
Ve=溶出容量
Vt=全樹脂容量
Vo=デッド容量(出口開始溶液)
R=溶液(ピーク振幅))
第二のゲル浸透から、10〜12画分を得て、これは3,000ダルトンから約1,500ダルトンへ及ぶ一連の分子量を含む。グリコサミノグリカンの画分の調製については、1,920ダルトンから2,560ダルトンへ及ぶ分子量を有する画分だけを集めて混合する。
結果として得た溶液を、分画300により限外ろ過し、塩化ナトリウムを除去する。
該溶液を約10%までの濃縮に供し、0.2μmでろ過し、および凍結乾燥する。
この画分は、分子量が<3,000ダルトンである画分の全体の約80%を形成する。
特許文献2は、上記の方法を使用して生成した生成物をさらに特徴づける。
一側面では、本開示のグリコサミノグリカンには、特許文献2に示されるような次の生理化学的特性の1つ、もしくはそれ以上、またはそのすべてを有する:
外観 淡黄色粉状
平均分子量 2,400ダルトン(+/−200)
分子量分布 95%<2,560ダルトン−>1,920ダルトン
多分散指数 <1.20
有機硫黄 9.5−11.5%
SO3/COOH比 2.3−2.6
比旋光度 >+35°
HPLC 特許文献2の図1を参照
NMR 特許文献2の図2を参照
外観 淡黄色粉状
平均分子量 2,400ダルトン(+/−200)
分子量分布 95%<2,560ダルトン−>1,920ダルトン
多分散指数 <1.20
有機硫黄 9.5−11.5%
SO3/COOH比 2.3−2.6
比旋光度 >+35°
HPLC 特許文献2の図1を参照
NMR 特許文献2の図2を参照
特許文献2では、検定標準物質バッチ(Calibration Reference Substance Batch)1a番(PH.EUR.)の分子量=3,700ダルトンのLMWヘパリンと比較して、排除クロマトグラフィー用カラムを使用したHPLCによって平均分子量を測定した。
一側面では、本開示のグリコサミノグリカンには、特許文献2に示されるような次の構造的特性の1つ、もしくはそれ以上、またはそのすべてを有する:
特許文献2の図1の特性を有するプロファイルは、2,560ダルトンから1,920ダルトンの95%に及ぶ分子量の分布を有するグリコサミノグリカンの画分のHPLCによって得られたプロットを報告し、約4〜5構造性二糖類に対応する。
特許文献2の図2の特性を有するプロファイルは、同じ画分のNMRプロットを報告し、ガンマ線を用いた脱重合によって除かれる結合部位の信号84〜85ppmの特性の欠失を気付かせる。ガラクトシド(galactosidic)鎖およびその窒素成分の分離は、異なるアミノ酸性(aminoacidic)組成を有するペプチド構造の存在に由来する干渉、通常病理学的な特性の干渉なしで作用することを可能にするこの単糖性(saccharidic)画分の特定の性質を表わす。
特許文献2では、NMR分析は、末端領域では、唯一の完全な環または脂肪族「残基」から結局なることをさらに明らかにする。
還元末端の環を脱硫黄化しない。
ガンマ線がそれらを破壊するので、還元末端にて脱硫黄化されたグルクロン酸構造を指摘していない。
特許文献2において、非還元末端の環において、末端C4sは非末端C4sと区別することは困難である。なぜなら、それらすべては同じ領域に入る;明白な方法で同定されるただ一つのものは、活性な五量体のグルクロン酸に密接に隣接している3Sグルコサミン、NSのうちの一つのものである。構造の中心は、実際に不変の硫酸化指数を有する最初のヘパリンに該当する。群を還元するGIcNSO36SO3およびIdoA2SO3に由来するアノマー信号は、天然のヘパリンに由来する断片のものに類似した末端単位を有する物質としてグリコサミノグリカンの画分を制限する。
一側面では、本開示のグリコサミノグリカンは、1.20未満の多分散指数を有し、別の側面では、ペプチド成分の完全な欠失を有し、別の側面では、再硫酸化処理なしで、および触媒がない状態で得られる、還元末端の脱硫黄化単位がない。
一側面では、本開示のグリコサミノグリカンは特許文献2に示される次の生物学的特性の1つ以上を有する:
Ph.E.ヘパリン活性=欠失
USPヘパリン活性=欠失
抗Xa活性=<50UaXa/mg
抗Ila活性=<10Ualla/mg
Ph.E.ヘパリン活性=欠失
USPヘパリン活性=欠失
抗Xa活性=<50UaXa/mg
抗Ila活性=<10Ualla/mg
ヘパリン活性(抗凝固活性)に対する試験は、当業界および当業者においてよく知られている。任意の適切な試験を使用できる。
たとえば、プロトロンビン時間(PT)試験、および活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)試験を、ヘパリンの広範囲な抗凝固効果を測定するために使用できる。市販のHEPTESTアッセイ[アメリカ・ダイアグノスティカ社(American Diagnostica Inc)]は、自然発生血漿アンタゴニストの存在で抗トロンビンIIIによってヘパリンが外因性のウシ因子Xaの不活性化を触媒する能力に依存する。因子Xa阻害の割合は、存在するヘパリンの濃度に正比例する。血漿試料の再石灰化時間の延長によって、間接的にこれを測定する。HEPTESTアッセイは、37℃で定時期間の因子Xaの等容量を有する非希釈血漿または全血試料をインキュベートすることからなる。次いで、因子Vおよびフィブリノーゲンにおいて豊富なウシ血漿画分に塩化カルシウムおよび脳ケファリンの最適な濃度を含む、RECALMIXa試薬の添加によって、この反応混合物を再石灰化する。次いで、前もって構築した標準検量線を使用して、血漿混合物が凝固するのに要する時間(秒で)を、ml血漿当たりのヘパリンの単位に変換する。
抗Xaアッセイは、ヘパリンが試薬における活性化因子X(Xa)の活性を阻害する能力に基づく。試薬は過剰な抗トロンビンを含み、試料中のヘパリンをXa阻害用の律速的な試薬にする。
特許文献2では、上記で製造されたグリコサミノグリカンの画分は、ヘパリン分子の構造的特性を維持しているにもかかわらず、凝固のパラメーターに対してヘパリン活性の欠失を証明していることがわかる。
本開示の一側面では、たとえば、米国薬局方の標準または他の適当なバリデートされたアッセイによって測定されるように、本開示のグリコサミノグリカンは臨床的に重要な抗凝固性活性がなく、または抗凝固活性がない。
一側面では、ヘパリン、たとえば、ブタ腸ヘパリン、または他の適当な対照と比較して、グリコサミノグリカンでは同じ試験において抗凝固性活性が減少している。
一側面では、グリコサミノグリカンには抗Xa活性=<50UaXa/mgを有し、および/または抗Ila活性=<10Ualla/mgを有する。
一側面では、グリコサミノグリカンの臨床的に重要な抗凝固活性は、患者における使用を妨げるまたは遠ざける示唆があるであろうという活性、たとえば、抗凝固効果が潜在的に有害であり、または患者への利点がないであろうという活性であると考えられる。
本開示のさらなる側面では、1.20未満の多分散指数を有する2,400ダルトンの平均分子量を有するグリコサミノグリカンを含み、一例では、ペプチド成分の欠失、およびさらなる例では、還元末端の脱硫黄化された単位がない。
一側面では、本開示は、ニューロパシーの予防または治療において、ここに示されるようなグリコサミノグリカンの使用に関する。
一側面では、ニューロパシーは末梢ニューロパシーであり、中枢神経系(脳および脊髄)にある、またはその外側に伸びる神経およびニューロンへの損傷に関する。
一側面では、ニューロパシーは、外部薬剤、たとえば、組織または生命体に由来しないが、投与され、または送達され、またはそれに不随され、および神経に損傷をもたらし得る試薬によって引き起こされ、または引き起こされてもよい。試薬は、たとえば、被験体または組織に送達される薬物または化学薬品であってもよい。
外部薬剤はまた、たとえば、外科手術によってもたらされる組織外傷またはそのような外傷の将来的な危険であってもよい。
一側面では、外部薬剤は化学療法剤である。一側面では、外部薬剤はDNA橋架剤である。一側面では、外部薬剤は抗有系分裂化合物である。一側面では、外部薬剤はDNAアルキル化剤、たとえば、シスプラチン、[シスプラチナムまたはシス−ジアミンジクロロプラチナム(II)(CDDP)]、ネダプラチン、サトラプラチナム、カルボプラチンおよびオキサリプラチンなどの化合物の「プラチン」群の一員である。「プラチン」は非細胞周期依存アルキル化剤である。DNAとの直接的な相互作用がある。しかし、細胞死もDNA結合およびその後のDNAのプラチン化(platinating)により生じる。分子レベルでは、プラチン化合物は、膜過酸化を引き起こす活性酸素および窒素種の生成を引き起こし、細胞内防御機構を圧倒する。非常に反応的な水イオンによって細胞内に分子上の塩素基が置き換えられる場合、シスプラチンはプロドラッグである。塩素原子がシス型である場合に限り、それは活性である(異性体、トランスプラチンは活性ではない)。シスプラチンは、グアニンまたは隣接したグアニン/アデニン成分に関連した様々な鎖内および鎖間架橋を引き起こす。
副作用、たとえば、ゼリットのような抗レトロウイルス治療、HIV感染症に対するジダノシンおよびスタブジンを加えたヒドロキシ尿素による治療、ダプソン、イソニアジド、メトロニダゾールおよびビンクリスチンの副作用として、ニューロパシーに関係していると知られている任意の内科治療または方法に対する、ニューロパシーの治療または予防において、本開示のグリコサミノグリカンを使用してもよい。ニューロパシーの発生、特に末梢ニューロパシーの発生に関係していると知られる他の治療は、当業者によく知られている。
帯状疱疹の感染、HIV−AIDS、毒素、アルコール中毒、慢性外傷(反復運動障害のような)、または急性外傷(外科手術を含む)、様々な神経毒およびセリアック病などの自己免疫状態に起因するニューロパシーを治療するために本開示のグリコサミノグリカンを使用できる。
一側面では、圧迫性ニューロパシーが抗血液凝固の合併症になり得るので、外部薬剤は抗凝固治療剤である。
一側面では、ニューロパシーを治療または予防するのに使用されるグリコサミノグリカンは、ヘパリンと比べると、臨床的に重要な抗凝固効果を有してない、または、抗凝固効果が減少している、または抗凝固効果がない。ニューロパシーの原因が抗凝固剤である場合、これは潜在的な利点を備えている。
任意の条件によって引き起こされる末梢ニューロパシーを治療またはこれに対して防御するために、ここに示されるような低分子量グリコサミノグリカンを使用できることは、当業者によって評価されるだろう。ここに提供される例は、実例としてのみあり、および本開示のグリコサミノグリカンの使用は特定の例によって制限されない。
本開示に記載のニューロパシーにおけるグリコサミノグリカンの使用は、たとえば、外的事象によって引き起こされず、糖尿病のような疾病の結果として生ずるニューロパシーと対照をなす。本開示は、予測可能な将来のニューロパシーの事象を防ぐまたは改善することを可能にする。
特に、ニューロパシーが必ずしも続いて生じるとは限らなくても、ニューロパシーが生じる危険がある場合、本開示のグリコサミノグリカンの使用は熟考される。たとえば、ある薬物はある場合には副作用としてニューロパシーに関係している。しかし、これはすべての場合で生じるわけではない。しかしながら、副作用の危険を減らすために、予防医学的な意味においても本開示のグリコサミノグリカンを使用してもよい。
したがって、一側面では、本開示は、薬物誘導型ニューロパシーの減少または予防における本開示のグリコサミノグリカンの使用に関し、および一側面では、シスプラチンや抗レトロウイルス剤などの薬剤によって引き起こされるニューロン損傷の予防に関する。
本開示は新規な用途と同様に新規な組成物も提供する。
本開示の別の側面では、薬学的に許容可能な希釈剤または賦形剤と混合した有効量のグリコサミノグリカンを含むニューロパシーの治療に適した、ここに示されるようなグリコサミノグリカンを含む医薬組成物に関する。
さらに別の側面では、本開示は、ニューロパシーを引き起こす場合がある薬物または他の薬剤と組み合わせた本開示のグリコサミノグリカンを含む組成物に関する。
疑問の回避のために、本開示のグリコサミノグリカンは、たとえば、3000ダルトン未満の分子量であるグリコサミノグリカン;または、2400ダルトンの平均分子量であるグリコサミノグリカン;または、2400±200ダルトンの平均分子量であるグリコサミノグリカン;または、臨床的に重要な抗凝固活性がないもしくは抗凝固活性がないグリコサミノグリカン;または、一例では、これらの特性の1つ以上を有するグリコサミノグリカン、を含むニューロパシーの治療または予防において使用するための、ここに示されたもののいずれかである。
例として、平均分子量が2400ダルトンであるグリコサミノグリカンと組み合わせたシスプラチンの送達は、特定の例において開示される方法によって評価されるように、別の面でシスプラチンによって引き起こされるニューロパシー効果を防ぐ場合があることを実証した。
一側面では、該組み合わせは、ここで示される任意の薬剤または薬物、または、そうでなければニューロパシーに関連した、当業者に知られるもの、との本開示のグリコサミノグリカンを含む。そのような薬剤または薬物は、直接的または間接的にニューロパシーを引き起こしてもよい。薬物または他の薬剤は、薬物治療の副作用として、ニューロパシーに関係していてもよい。
一側面では、本開示の組成物は、ニューロパシーに関連した化学療法剤と一緒の本開示のグリコサミノグリカンを含む。そのような薬剤の一例は、シスプラチン、ネダプラチン、サトラプラチナム、カルボプラチンおよびオキサリプラチンを含む、プラチンファミリーの一員である。
一側面では、グリコサミノグリカンは、それらがともに送達される薬剤または薬物と関係したニューロパシーを防ぐ、または改善する、または治療するのに適した量で存在する。
別の側面では、組成物は、本開示および薬剤または薬物のグリコサミノグリカンと組み合わせた薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物である。
一側面では、本開示は、さらにニューロパシーを引き起こす、薬物などの、薬剤および本開示のグリコサミノグリカンを含むキットに関する。薬物は、たとえば、シスプラチンなどのプラチンであってもよい。この場合、薬物およびグリコサミノグリカンは、本質的に付随的な送達用であってもよく、またはニューロパシーに関係している薬物または薬剤の送達前に、グリコサミノグリカンを送達してもよい。
ニューロパシーを引き起こす薬剤と比較したとき、異なる送達手段によって、本開示のグリコサミノグリカンを送達してもよい。たとえば、ニューロパシーに関連した薬剤は経口薬でもよい。しかし、注射または他の適切な投与法によってグリコサミノグリカンを送達してもよい。
一側面では、ニューロパシーの予防または治療の評価は、神経突起密度および/またはニューロン細胞死の欠失(ニューロン細胞体の欠失)の減少に基づく。これらのパラメーターの評価にふさわしい方法についてここに記載し、ならびに、細胞体に結合するモノクローナル抗MAP−2抗体および神経炎に結合する抗β−チューブリン抗体の分析を含む。抗MAP−2抗体で標識された細胞体数の分析、および抗β−チューブリン抗体で標識された神経突起の全体長の分析を、たとえば、インセルアナライザー1000 3.2.ワークステーションソフトウェア(In Cell Analyzer 1000 3.2.Workstation software)を用いて実施できる。
一側面では、ここに示されるようなグリコサミノグリカンを用いてラット後根神経節を治療することにより、細胞培養中で、グリコサミノグリカンを使用したニューロパシーの予防または治療を評価できる。適切であれば、ニューロパシーの治療を評価するために治験もまた使用できる。
本開示のグリコサミノグリカンが賦形剤と組み合わされる場合、医薬品組成物における使用のための適した賦形剤はよく知られており、生理食塩水、緩衝生理食塩水、デキストロース、水、グリセリン、エタノールおよびそれらの組み合わせを含む。
上記で説明されているように、医薬組成物はニューロパシーに関係している薬剤または薬物をさらに含んでもよい。
本開示のグリコサミノグリカンまたは該グリコサミノグリカンを含む組成物を、投与経路、たとえば、全身投与または経口投与に適合させてもよい。全身投与の形式は、注射、典型的には静脈内注射を含む。皮下、筋肉内または腹腔内などの他の注射投与を使用できる。全身投与のための代替手段は、口腔粘膜投与および経皮的投与を含む。さらに、経口投与もまた熟考する。投与はさらに、軟膏、ペースト、ゲル、溶液、粉状などの形態で、局所的および/または局所化してもよい。錠剤、散剤、懸濁剤、溶剤、カプセル剤、クリーム剤、軟膏剤およびエアゾール剤を含む剤形によって、本開示の組成物を送達してもよい。
哺乳動物、特にヒトへの投与については、活性薬剤の毎日投与量は、0.01mg/kg〜10mg/kg、典型的には1mg/kg程度であってもよい。任意の事例における医師は、個体にとって最も適する実際の投与量を決定し、特定の個体の年齢、体重および応答に応じて変えるであろう。もちろん、投与量の範囲がより高いまたはより低いのが有益である個体例があり得るし、そのようなものはこの開示の範囲内にある。
必要とされる投与量の範囲は、正確なグリコサミノグリカンの選択、投与経路、処方の性質、被験体の状態の性質、および参加する医師の判断に依存する。
本開示の別の側面では、単位投与量当たり10〜200mgと同値の前記グリコサミノグリカンの量を含む組成物に関する。
本開示の別の側面は、ニューロパシーに苦しむまたは苦しむと予想される患者の治療のための治療方法または予防方法に関し、本開示のグリコサミノグリカンの1日当たり10〜400mgまでの量の投与下にあり、任意に薬学的に許容可能な希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物の形にある。
本開示の別の側面は、NGFなどのニューロパシーの予防または治療のための別の薬剤またはデュロキセチンなどのセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)と組み合わせた、ここに示されるようなグリコサミノグリカンの使用に関する。ニューロパシーの治療のための別の薬剤は当業者によく知られている。
例としてのみ、上記記載の側面および実施例が与えられ、および当業者が様々な改良をなしてもよいということが理解されるだろう。本開示から別の面で明白でなければ、特定の実施例の個々の特徴は他の実施例の個々の特徴と組み合わせてもよい。用語「含む」が使用される場合、その開示はまた、開示されたそれらの要素からなる、または本質的になる実施例に関係する。
本開示は、その開示について制限していない以下の例への言及によって、例証される。
この研究では、シスプラチン誘導型毒性から構成される末梢ニューロパシーモデルにおけるラット感覚性ニューロンについて、2400ダルトンの平均分子量を有するグリコサミノグリカンの神経防護作用効果を評価した。低分子量グリコサミノグリカンを例の中では2400Dとよぶ。
シスプラチンは癌の治療に使用される抗有糸分裂化合物である。しかしながら、その使用は一部の副作用によって制限され、その中に末梢ニューロパシーがある。シスプラチン誘導型ニューロパシーは主に感覚ニューロパシーである。患者は感覚性運動失調が後続する肢遠位部における感度障害を患う。組織学的研究は軸索変性を示した(トンプソンら(Thompson et al.)(1))。細胞培養では、シスプラチンによる感覚ニューロンの治療は、細胞体退化が後続する神経突起網密度の減少を引き起こした(ギルら(Gill et al.)(2))。神経成長因子(NGF)、感覚性ニューロンに対する特定の成長因子は、この中毒に対するニューロンについて保護効果を有する。シスプラチンによる培養中の感覚ニューロン中毒は、このように末梢ニューロパシー中の化合物の神経防護効果に関する研究のための適切なモデルである。
解離後根神経節の感覚ニューロンの初代培養を、3μg/ml シスプラチンを用いて、48時間および72時間2400Dとともに、および2400Dなしでインキュベートし、次のパラメーターを評価した:
1.抗MAP2抗体(微小管関連タンパク質)で染色されたニューロン細胞体、および
2.抗β−チューブリン抗体で染色された神経突起網密度。
2.抗β−チューブリン抗体で染色された神経突起網密度。
1.ニューロンの培養
ホールら(Hall et al)1997(3)によって記載された方法によってラット感覚ニューロンを用意した。要するに、雌ラット(15日妊娠)を頸椎脱臼により殺し(ラット・ウィスター(Wistar);ジャニバー(Janvier),レゲネスト−St−イスル(Le Genest−St−Isle)、フランス)、および子宮から胎児を除いた。後根神経節(DRG)を有するそれらの脊髄を取り除き、ペニシリン50Ul/ml−ストレプトマイシン50μg/ml(PS、1%)およびウシ血清アルブミン(BSA 1%、シグマA6003)を含むリーボビッツ(Leibovitz)(L15、フィッシャー(Fisher)11415−049)の氷冷培地に置いた。DRGを回収し、20分間、37℃にてトリプシン処理により解離し(トリプシンEDTA10X、10%、フィッシャー15400054)、カルシウムおよびマグネシウムを含まないPBS(フィッシャー2007−03)で希釈した。DNアーゼI等級II(0.1mg/ml ロッシュ・ダイアグノスティック(Roche diagnostic)104159)およびウシ胎児血清(FBS 10%、フィッシャー10270−098)を含むダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM、フィッシャー21969−035)を添加して、反応を停止させた。10mlのピペットで細胞懸濁液を練和し、および10分間室温にて、350xgで遠心分離した。次いで、規定された培養培地中で、解離した細胞のペレットを再懸濁した。
ホールら(Hall et al)1997(3)によって記載された方法によってラット感覚ニューロンを用意した。要するに、雌ラット(15日妊娠)を頸椎脱臼により殺し(ラット・ウィスター(Wistar);ジャニバー(Janvier),レゲネスト−St−イスル(Le Genest−St−Isle)、フランス)、および子宮から胎児を除いた。後根神経節(DRG)を有するそれらの脊髄を取り除き、ペニシリン50Ul/ml−ストレプトマイシン50μg/ml(PS、1%)およびウシ血清アルブミン(BSA 1%、シグマA6003)を含むリーボビッツ(Leibovitz)(L15、フィッシャー(Fisher)11415−049)の氷冷培地に置いた。DRGを回収し、20分間、37℃にてトリプシン処理により解離し(トリプシンEDTA10X、10%、フィッシャー15400054)、カルシウムおよびマグネシウムを含まないPBS(フィッシャー2007−03)で希釈した。DNアーゼI等級II(0.1mg/ml ロッシュ・ダイアグノスティック(Roche diagnostic)104159)およびウシ胎児血清(FBS 10%、フィッシャー10270−098)を含むダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM、フィッシャー21969−035)を添加して、反応を停止させた。10mlのピペットで細胞懸濁液を練和し、および10分間室温にて、350xgで遠心分離した。次いで、規定された培養培地中で、解離した細胞のペレットを再懸濁した。
トリパンブルー排除試験(シグマ)を使用して、ニューバー(Neubauer)血球計にて生細胞を数え、および96ウェルプレート(ヌンク)中に30000細胞/ウェルの密度で播いた。超精製滅菌水(メルク・ユーロラボ(Merck Eurolab)60759.01)中のポリ−L−リジン(10μg/ml、シグマP2636)でウェルをあらかじめコートした。
2時間細胞を付着させ、および5% CO2/95% 空気雰囲気中で37℃にて、湿気のあるインキュベーターの中で維持した。
2.2400Dを有するニューロン培養のインキュベーション
5日間の培養後、培養培地を以下に記載した異なる条件にしたがって規定された培養培地に変更した:
賦形剤(DMSO 0.1%)
賦形剤(DMSO 0.1%)+シスプラチン(3μg/ml、シグマ参照:p4394)
試験化合物2400D(100nM、10nMおよび1nM)+シスプラチン(3μg/ml)
対照化合物NGF(10ng/ml)+シスプラチン(3μg/ml)
5日間の培養後、培養培地を以下に記載した異なる条件にしたがって規定された培養培地に変更した:
賦形剤(DMSO 0.1%)
賦形剤(DMSO 0.1%)+シスプラチン(3μg/ml、シグマ参照:p4394)
試験化合物2400D(100nM、10nMおよび1nM)+シスプラチン(3μg/ml)
対照化合物NGF(10ng/ml)+シスプラチン(3μg/ml)
ニューロン生存数を評価するために条件当たり6ウェルを実施した。48時間および72時間のインキュベーション後、−20℃にてエタノール/酢酸溶液(95%/5%)中で5分間ニューロン細胞を固定し、および、PBSで3回すすいだ。
化合物、NGF(10ng/ml)および2400D(100nM、10nMおよび1nM)の神経栄養効果の調節について、48時間および72時間インキュベートした。インキュベーション終了時に、−20℃にてエタノール/酢酸溶液(95%/5%)中で5分間細胞を固定し、およびPBSで3回すすいだ。
3.面積あたりの細胞体および神経突起網の数の分析
感覚ニューロンの細胞体を、モノクローナル抗MAP−2抗体により標識付けし(シグマM4403、写真1Aを参照)、および感覚ニューロンの神経突起を、モノクローナルβ−チューブリン抗体によって標識付けした(シグマT8660)。インキュベーション溶液(5% FCSおよび0.1% サポニンを含むPBS、シグマS−7900)で1:400にこれらの抗体を希釈した。これらの抗体は、特にそれぞれニューロン細胞体および神経炎を標識する。
感覚ニューロンの細胞体を、モノクローナル抗MAP−2抗体により標識付けし(シグマM4403、写真1Aを参照)、および感覚ニューロンの神経突起を、モノクローナルβ−チューブリン抗体によって標識付けした(シグマT8660)。インキュベーション溶液(5% FCSおよび0.1% サポニンを含むPBS、シグマS−7900)で1:400にこれらの抗体を希釈した。これらの抗体は、特にそれぞれニューロン細胞体および神経炎を標識する。
2時間のインキュベーション後、細胞を、PBSで洗浄し、インキュベーション溶液で1:300に希釈された、アレクサ・フルーアー(Alexa Fluor)488ヤギ抗マウスIgG(モレキュラー・プローブ(Molecular Probes)A11001)でインキュベートして、MAP−2およびβ−チューブリン抗体を明らかにした。蛍光マーカー(ヘキスト染色溶液、シグマH6024、1時間インキュベーション溶液において1μg/ml)で細胞核を染色した。
各条件について、ウェルごとに2つの写真(条件当たり12の写真)を、イン・セル・アナライザー1000 3.2のコンピューター・ソフトウェアによって制御された、イン・セル・アナライザー1000(アマシャム・バイオサイエンス)を用いて得た。MAP−2標識については、拡大率は10倍であり、β−チューブリン標識については、拡大率は20倍だった。各標識については、同じ条件ですべての画像を得た。
抗MAP−2抗体で標識付けした細胞体の数の分析、および抗β−チューブリン抗体で標識付けした神経突起の全長の分析を、イン・セル・アナライザー1000 3.2.ワークステーション・ソフトウェアを用いて実施した。賦形剤と比較した100分率で結果を表わした。対応のないt検定を使用して、各群の比較を実施した。
4.シスプラチン誘導型の神経突起密度消失に対する2400Dによる保護
i)48時間の3μg/ml シスプラチンを用いたインキュベーション−表1を参照
神経突起密度は、培地(「賦形剤」)を用いて、つまり、シスプラチンを用いずに、48時間感覚ニューロンのインキュベーション後に、面積あたり合計の神経突起長さの平均5459μmを表した。48時間のシスプラチンを用いたインキュベーションによって、約4585μmについて、面積あたり合計の神経突起長さは減少した。賦形剤と比較した場合、シスプラチンによる神経突起網密度におけるこの減少は統計的に有意だった(−16%、p<0.001)。
i)48時間の3μg/ml シスプラチンを用いたインキュベーション−表1を参照
神経突起密度は、培地(「賦形剤」)を用いて、つまり、シスプラチンを用いずに、48時間感覚ニューロンのインキュベーション後に、面積あたり合計の神経突起長さの平均5459μmを表した。48時間のシスプラチンを用いたインキュベーションによって、約4585μmについて、面積あたり合計の神経突起長さは減少した。賦形剤と比較した場合、シスプラチンによる神経突起網密度におけるこの減少は統計的に有意だった(−16%、p<0.001)。
48時間、10ng/mlのNGFを用いたインキュベーションは、培地のみでインキュベートした培養と比べて、神経突起のシスプラチン誘導型消失を防ぎ、および、神経突起長さの著しい増加を引き起こした。
1nMおよび10nM 2400Dを用いたインキュベーションは48時間でシスプラチン誘導型神経突起消失から感覚ニューロンを保護した。この効果は統計的に有意だった。合計神経突起長さは、1nMおよび10nM 2400Dを用いた48時間のインキュベーションの後にそれぞれ5029μmおよび5071μmであり、シスプラチン誘導型毒性の減少は、それぞれ49.3および44.5%を示す。
ii)72時間の3μg/mlシスプラチンを用いたインキュベーション−表2を参照
シスプラチンを含まない培地「賦形剤」中の感覚ニューロンでは、面積あたり合計の神経突起長さは平均5320μmを示した。72時間のシスプラチンを用いたインキュベーションは、約4046μmへと、面積あたりの合計の神経突起長さを減少させた。賦形剤と比較した場合、シスプラチンによる神経突起網密度のこの減少は統計的に有意だった(−24%、p<0.001)。
シスプラチンを含まない培地「賦形剤」中の感覚ニューロンでは、面積あたり合計の神経突起長さは平均5320μmを示した。72時間のシスプラチンを用いたインキュベーションは、約4046μmへと、面積あたりの合計の神経突起長さを減少させた。賦形剤と比較した場合、シスプラチンによる神経突起網密度のこの減少は統計的に有意だった(−24%、p<0.001)。
72時間の10ng/mlのNGFを用いたインキュベーションは、培地のみでインキュベートした培養と比べた場合、シスプラチン誘導型の神経突起の消失を防ぎ、神経突起長さの著しい増加を引き起こした。
10nMおよび100nMで試験した2400Dを用いたインキュベーションは、72時間でシスプラチン誘導型の神経突起の消失に対して感覚ニューロンを保護した。この結果は統計的に有意だった。合計の神経突起長さは、10nMおよび100nM 2400Dを用いた72時間のインキュベーション後ではそれぞれ5125μmおよび4698μmであり、シスプラチン誘導型毒性の減少がそれぞれ84.7および51.2%であることを示す。
5.シスプラチン誘導型のニューロンの細胞死(ニューロン細胞体の消失)に対する2400Dによる保護
i)48時間の3μg/ml シスプラチンを用いたインキュベーション−表3を参照
48時間でシスプラチンを用いない「賦形剤」と一緒の培地中でのインキュベーションの後に、面積あたり平均61の感覚ニューロンを観察した。3μg/ml シスプラチンを用いたインキュベーションによって、面積あたり平均40の感覚ニューロンへと、ニューロンの数が減少することが観察された。シスプラチンを用いない、つまり、賦形剤のみを含む培地で、48時間後に評価された細胞体の数と比較した場合、シスプラチンによるニューロンの細胞体のこの消失は統計的に有意だった(−33%、p<0.001)。
i)48時間の3μg/ml シスプラチンを用いたインキュベーション−表3を参照
48時間でシスプラチンを用いない「賦形剤」と一緒の培地中でのインキュベーションの後に、面積あたり平均61の感覚ニューロンを観察した。3μg/ml シスプラチンを用いたインキュベーションによって、面積あたり平均40の感覚ニューロンへと、ニューロンの数が減少することが観察された。シスプラチンを用いない、つまり、賦形剤のみを含む培地で、48時間後に評価された細胞体の数と比較した場合、シスプラチンによるニューロンの細胞体のこの消失は統計的に有意だった(−33%、p<0.001)。
48時間の10ng/ml NGFを用いたインキュベーションは、シスプラチン誘導型の細胞体の消失を完全に防いだ。
1nM、10nMおよび100nM 2400Dを用いたインキュベーションは48時間にてシスプラチン誘導型の細胞死から感覚ニューロンを保護した。この効果は統計的に有意だった。面積あたりの感覚ニューロンの総数は、1nMおよび10nM 2400Dを用いた48時間のインキュベーションの後、それぞれ49、52および52であり、シスプラチン誘導型の細胞死の減少はそれぞれ58.5%、44%および44%を表わす。
ii)72時間の3μg/ml シスプラチンを用いたインキュベーション−表4を参照
48時間でシスプラチンを用いない「賦形剤」と一緒の培地中でのインキュベーション後に、面積あたり平均53の感覚ニューロンを観察した。3μg/mlシスプラチンを用いたインキュベーションによって、面積あたり平均32の感覚ニューロンへと、ニューロンの数が減少した。シスプラチンを用いない、つまり、賦形剤のみを含む培地を用いて、48時間後に評価された細胞体の数と比較した場合、シスプラチンによるニューロンの細胞体のこの消失は統計的に有意だった(−39%、p<0.001)。
48時間でシスプラチンを用いない「賦形剤」と一緒の培地中でのインキュベーション後に、面積あたり平均53の感覚ニューロンを観察した。3μg/mlシスプラチンを用いたインキュベーションによって、面積あたり平均32の感覚ニューロンへと、ニューロンの数が減少した。シスプラチンを用いない、つまり、賦形剤のみを含む培地を用いて、48時間後に評価された細胞体の数と比較した場合、シスプラチンによるニューロンの細胞体のこの消失は統計的に有意だった(−39%、p<0.001)。
48時間の10ng/ml NGFを用いたインキュベーションは、シスプラチン誘導型の細胞体の消失を完全に防いだ。
1nM、10nMおよび100nM 2400Dを用いたインキュベーションは、72時間にてシスプラチン誘導型の細胞死から感覚ニューロンを完全に保護した。この結果は統計的に有意だった。面積あたりの感覚ニューロンの総数は、1nM、10nMおよび100nM 2400Dを用いた72時間のインキュベーション後、それぞれ51、52および54であり、シスプラチン誘導型の細胞死の減少がそれぞれ90.5%、95.2%および104.7%であることを表わす。
表1−シスプラチン(3μg/ml)がある状態での48時間のインキュベーション後の感覚ニューロンの神経突起長さについての賦形剤(0.1% DMSO)、NGF(10ng/ml)および2400D(100nM、10nMおよび1nM)の効果。
表2−シスプラチン(3μg/ml)がある状態での72時間のインキュベーション後の感覚ニューロンの神経突起長さについての賦形剤(0.1% DMSO)、NGF(10ng/ml)および2400D(100nM、10nMおよび1nM)の効果。
表3−シスプラチン(3μg/ml)を用いた48時間のインキュベーション後の、面積あたりの細胞体の数についての賦形剤(0.1% DMSO)、NGF(10ng/ml)および2400D(100nM、10nMおよび1nM)の効果。
表4−シスプラチン(3μg/ml)を用いた72時間のインキュベーション後の、面積あたりの細胞体の数についての賦形剤(0.1% DMSO)、NGF(10ng/ml)および2400D(100nM、10nMおよび1nM)の効果。
例が平均分子量が2400ダルトン±200ダルトンである低分子量グリコサミノグリカンを含む、2400Dを使用している一方、他の適したグリコサミノグリカンを使用してもよく、ここに一般的に示されるものを含むことが認識されるだろう。
参考文献
1.Thompson SW、Davis LE、Kornfeld M、Hilgers RD、Standefer JC Cisplatine neuropathy. 臨床的、電気生理学的、形態学的、および毒物学的研究の癌.1984 Oct 1;54(7):1269−75。
2.Gill JS, Windebank AJ. 細胞周期の計画された介入に関係したラット後根神経節ニューロン中のシスプラチン誘導型細胞死 J Clin Invest. 1998 Jun 15;101(12):2842−50。
3.Hall AK, Ai X, Hickman GE, MacPhedran SE, Nduaguba CO, Robertson CP. ラット知覚神経節中のニューロンの異成分の生成 J Neurosci. 1997 Apr 15;17(8):2775−84.
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Claims (22)
- ニューロパシーの予防または治療における使用のための3000ダルトン未満の分子量を有するグリコサミノグリカン。
- グリコサミノグリカンは2400ダルトンの平均分子量を有する、請求項1に記載のグリコサミノグリカン。
- グリコサミノグリカンは2400±200ダルトンの平均分子量を有する、請求項2に記載のグリコサミノグリカン。
- グリコサミノグリカンは、臨床的に関連した抗凝固活性を有する、または抗凝固活性を有しない、請求項1、2または3に記載のグリコサミノグリカン。
- グリコサミノグリカンは、ヘパリン、ヒアルロン酸塩(hyluronate)、デルマタン硫酸塩、コンドロイチン硫酸塩、ヘパラン硫酸塩またはケラタン硫酸塩の脱重合によって得られる、前記請求項のいずれかに記載のグリコサミノグリカン。
- グリコサミノグリカンは1.20未満の多分散指数を有し、ペプチド成分の欠失を有しており、および還元末端にて脱硫黄化単位がない、前記請求項のいずれかに記載のグリコサミノグリカン。
- ニューロパシーは、末梢ニューロパシーである、前記請求項のいずれかに記載のグリコサミノグリカン。
- 外部薬剤の投与または暴露によって、被験体がニューロパシーを引き起こす、前記請求項のいずれかに記載のグリコサミノグリカン。
- 薬剤は、化学療法剤、DNA橋架剤、抗有系分裂化合物およびDNAアルキル化剤から選ばれる、請求項8に記載のグリコサミノグリカン。
- 薬剤は、シスプラチン、ネダプラチン、サトラプラチナム(satraplatinum)、カルボプラチンおよびオキサリプラチンから選ばれるプラチンファミリーの薬物である、請求項8に記載のグリコサミノグリカン。
- 請求項1〜6のいずれかにおいて規定されるようなグリコサミノグリカンを、薬剤または薬物の送達の前に投与する、請求項7〜9のいずれかに記載のグリコサミノグリカン。
- 請求項1〜6のいずれかにおいて規定されるようなグリコサミノグリカンを、薬剤または薬物との混合剤として投与する、または薬剤または薬物と同時に投与する、請求項8〜10のいずれかに記載のグリコサミノグリカン。
- 請求項1〜6のいずれかにおいて規定されるようなグリコサミノグリカンおよび薬学的に許容可能な希釈剤または賦形剤を含む、ニューロパシーの予防または治療のための医薬組成物。
- ニューロパシーの予防または治療のための医薬の製造における、請求項1〜12のいずれかに記載のグリコサミノグリカンの使用または請求項13に記載の組成物。
- ニューロパシーの予防または治療に対して知られている別の薬剤と組み合わせてグリコサミノグリカンを送達する、前記請求項のいずれかに記載のグリコサミノグリカン、使用または医薬組成物。
- 薬学的に許容可能な希釈剤または賦形剤と組み合わせた請求項1〜6のいずれかにおいて規定されるようなグリコサミノグリカンを含む医薬組成物。
- ニューロパシーを引き起こす可能性がある薬物または他の薬剤と組み合わせて請求項1〜6のいずれかにおいて開示されるようなグリコサミノグリカンを含む医薬組成物。
- 薬学的に許容可能な希釈剤または賦形剤をさらに含む、請求項17に記載の医薬組成物。
- 請求項1〜6のいずれかにおいて規定されるようなグリコサミノグリカン、およびニューロパシーを引き起こす可能性がある薬物または他の薬剤を含むキット。
- 薬物がプラチンファミリーのメンバーである、請求項17または18に記載の組成物または請求項19に記載のキット。
- 薬物がシスプラチン、ネダプラチン、サトラプラチナム、カルボプラチンまたはオキサリプラチンから選ばれる、請求項20に記載の組成物またはキット。
- ニューロパシーの予防または治療のための方法であって、請求項1〜6および15〜17のいずれかにおいて規定されるような有効量のグリコサミノグリカンまたは医薬組成物を、その必要のある被験体へ送達することを含む、前記方法。
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