JP2010533160A - mTORキナーゼおよび/またはP13Kに関連する病気に用いられるモルホリノピリミジン誘導体 - Google Patents

mTORキナーゼおよび/またはP13Kに関連する病気に用いられるモルホリノピリミジン誘導体 Download PDF

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Abstract

式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩、それらの製造方法、それらを含む医薬組成物、ならびに、治療における、例えば癌、具体的にはmTORキナーゼおよび/または1種またはそれより多くのPI3K酵素が介在する病気のような増殖性疾患の治療におけるそれらの使用である。

Description

本発明は、モルホリノピリミジン化合物、それらの製造方法、それらを含む医薬組成物に関し、さらに、治療における、例えば癌、具体的にはmTORキナーゼおよび/または1種またはそれより多くのPI3K酵素が介在する病気のような増殖性疾患の治療におけるそれらの使用に関する。
現在、腫瘍遺伝子および腫瘍サプレッサー遺伝子の脱制御が、例えば細胞増殖の増加、または、細胞生存の増加による悪性腫瘍の形成に寄与することが十分に認識されている。また、PI3K/mTORファミリーが介在するシグナル伝達経路が、増殖および生存のような多数の細胞プロセスにおいて中心的な役割を有しており、これらの経路の脱制御は、広範囲なヒトの癌およびその他の病気において原因となる要因であることも知られている。
哺乳動物におけるマクロライド系抗生物質のラパマイシン(シロリムス)の標的は、mTORという酵素である。この酵素は、プロテインキナーゼのホスファチジルイノシトール(PI)キナーゼ関連キナーゼ(PIKK)ファミリーに属しており、これらには、ATM、ATR、DNA−PKおよびhSMG−1も含まれる。それ以外のPIKKファミリーのようなmTORは検出可能な脂質キナーゼ活性を有さないが、その代わりにセリン/スレオニンキナーゼとして機能する。mTORのシグナル伝達に関する知見の多くは、ラパマイシンの使用に基づいている。ラパマイシンは、まず12kDaのイムノフィリンFK506結合タンパク質(FKBP12)に結合し、この複合体は、mTORのシグナル伝達を阻害する(Tee and Blenis,Seminars in Cell and Developmental Biology,2005,16,29−37)。mTORタンパク質は、触媒性のキナーゼドメイン、FKBP12−ラパマイシン結合(FRB)ドメイン、推定のC末端近傍のリプレッサードメイン、および、N末端における20個以下のタンデム反復したHEATモチーフ、加えてFRAP−ATM−TRRAP(FAT)およびFAT C末端ドメインからなる(Huang and Houghton,Current Opinion in Pharmacology,2003,3,371−377)。
mTORキナーゼは細胞増殖の主要な調節因子であり、例えば翻訳、転写、mRNAへの転換、タンパク質の安定性、アクチン細胞骨格の再構築、および、自食作用などの多様な細胞機能を調節することが示されている(Jacinto and Hall,Nature Reviews Molecular and Cell Biology,2005,4,117−126)。mTORキナーゼは、増殖因子(例えば、インスリンまたはインスリン様増殖因子)、および、栄養素(例えば、アミノ酸およびグルコース)からのシグナルを統合し、細胞増殖を調節することができる。mTORキナーゼは、PI3K−Akt経路を介して増殖因子によって活性化される。哺乳動物細胞におけるmTORキナーゼの機能として最もよく特徴付けられているものは、2つの経路、すなわち5’末端オリゴピリミジン配列(TOP)を有するmRNAの翻訳を強化するためのリボゾームS6K1の活性化、および、CAP依存性のmRNA翻訳を行わせるための4E−BP1の抑制を介した翻訳の調節である。
一般的に、研究者は、ラパマイシンの細胞内標的としてのmTORへの特異性に基づいて、ラパマイシンおよび関連するラパマイシン類似体を用いた阻害を利用してmTORの生理学的および病理学的な役割を調査してきた。しかしながら近年のデータによれば、ラパマイシンは、mTORシグナル伝達の機能に対して不定の阻害作用を提示することが示されており、さらに、mTORキナーゼドメインの直接的な阻害は、実質的に、ラパマイシンによって達成される抗癌活性よりも広範な抗癌活性を提示する可能性があることが示唆されている(Edinger et al.,Cancer Research,2003,63,8451−8460)。この理由のために、mTORキナーゼ活性の有力で選択的な阻害剤は、mTORキナーゼの機能をよりよく理解し、有用な治療剤を提供するのに有用であると予想される。
現在、癌においてPI3K経路のようなmTOR上流の経路が活性化されることが多いことを示す相当な証拠が存在する(Vivanco and Sawyers,Nature Reviews Cancer,2002,2,489−501;Bjornsti and Houghton,Nature Reviews Cancer,2004,4,335−348;Inoki et al.,Nature Genetics,2005,37,19−24)。例えば、異なるヒト腫瘍で突然変異したPI3K経路の構成要素としては、増殖因子の受容体の突然変異体を活性化すること、ならびに、PI3KおよびAktの増幅および/または過剰発現が挙げられる。
加えて、内皮細胞増殖もmTORシグナル伝達に依存する可能性があるという証拠が存在する。内皮細胞増殖は、PI3K−Akt−mTORシグナル伝達経路の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の活性化によって刺激される(Dancey,Expert Opinion on Investigational Drugs,2005,14,313−328)。その上、mTORキナーゼのシグナル伝達は、低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)の発現に対する作用を介してVEGF合成を部分的に制御していると考えられる(Hudson et al.,Molecular and Cellular Biology,2002,22,7004−7014)。それゆえに、腫瘍の血管新生は、2つの方法、すなわち、腫瘍および間質細胞によるVEGFの低酸素誘導された合成による方法、および、PI3K−Akt−mTORシグナル伝達を介した内皮細胞増殖のVEGF刺激および生存による方法で、mTORキナーゼのシグナル伝達に依存する可能性がある。
これらの発見から、mTORキナーゼの薬理学的な阻害剤は、癌腫および肉腫のような充実性腫瘍、ならびに白血病およびリンパ球系腫瘍を含む様々な癌の形態を治療するための治療的価値を有すると予想されることが示唆される。具体的には、mTORキナーゼの阻害剤は、例えば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、および、細気管支肺胞上皮癌も含む)および前立腺癌、ならびに、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚および陰門の癌、ならびに、白血病(ALLおよびCMLも含む)、多発性骨髄腫およびリンパ腫を治療するための治療的価値を有すると予想される。
腫瘍形成に加えて、mTORキナーゼは、数々の過誤腫性症候群において役割を果たすという証拠が存在する。近年の研究によれば、TSC1、TSC2、PTENおよびLKB1のような腫瘍サプレッサータンパク質が、mTORキナーゼのシグナル伝達を強く制御していることが示されている。これらの腫瘍サプレッサータンパク質が損失すると、mTORキナーゼのシグナル伝達が高められた結果として様々な過誤腫状態が生じる(Tee and Blenis,Seminars in Cell and Developmental Biology,2005,16,29−37)。mTORキナーゼの異常調節への分子レベルの関連が実証された症候群としては、ポイツ−ジェガース症候群(PJS)、カウデン病、バナヤン・ライリー・ルバルカバ症候群(BRRS)、プロテウス症候群、レルミット−デュクロス病、および、結節性硬化症(TSC)が挙げられる(Inoki et al.,Nature Genetics,2005,37,19−24)。これらの症候群を有する患者は、特徴的に、複数の臓器において良性の過誤腫性の腫瘍を発症させる。
近年の研究から、その他の病気におけるmTORキナーゼに関する役割が解明されている(Easton&Houghton,Expert Opinion on Therapeutic Targets,2004,8,551−564)。ラパマイシンは、T細胞、B細胞の抗原誘導による増殖および抗体産生を阻害することによる有力な免疫抑制剤であることが実証されていることから(Sehgal,Transplantation Proceedings,2003,35,7S−14S)、mTORキナーゼ阻害剤はまた、有用な免疫抑制剤である可能性もある。またmTORのキナーゼ活性の阻害は、再狭窄の予防において、すなわち血管系疾患治療でステント導入に応答して起こる血管系における正常な細胞の望ましくない増殖の制御においても有用である可能性がある(Morice et al.,New England Journal of Medicine,2002,346,1773−1780)。その上、ラパマイシン類似体であるエベロリムスは、心臓同種移植片血管障害の重症度および発生率を減少させることができる(Eisen et al.,New England Journal of Medicine,2003,349,847−858)。mTORキナーゼ活性の上昇は、心不全主要な危険因子として臨床的な重要性を有し、心筋細胞の細胞の大きさが増加した結果である心臓肥大症に関連している(Tee&Blenis,Seminars in Cell and Developmental Biology,2005,16,29−37)。従って、mTORキナーゼ阻害剤は、癌に加えて多種多様の病気の予防および治療において有用であることが期待される。
また、これらの多数のモルホリノピリミジン誘導体が、キナーゼのホスファチジルイノシトール(PI)3−キナーゼファミリーに対する阻害活性も有してる可能性も考えられる。
ホスファチジルイノシトール(PI)3−キナーゼ(PI3K)は、細胞表面受容体下流のシグナルトランスデューサーとして機能し、加えて構成的な細胞内膜およびタンパク質輸送経路においても機能する普遍的な脂質キナーゼである。全てのPI3Kは、3−ヒドロキシ位でホスホイノシチドをリン酸化する脂質キナーゼ活性を有する二重特異性を有する酵素であるが、プロテインキナーゼ活性ほど十分に特徴付けられていない。ホスファチジルイノシトール3,4,5−三リン酸塩[PI(3,4,5)P]、ホスファチジルイノシトール3,4−ビスリン酸塩[PI(3,4)P]、および、ホスファチジルイノシトール3−一リン酸塩[PI(3)P]などのPI3Kが触媒する反応の脂質生成物は、様々なシグナル伝達経路における第2メッセンジャーを構成しており、このような第2メッセンジャーとしては、細胞増殖、付着、生存、細胞骨格の再構成および小胞のトラフィッキングに必須のものが挙げられる。PI(3)Pは、全ての細胞において構成的に存在しており、そのレベルは、アゴニスト刺激後でも劇的に変化することはない。逆に言えば、PI(3,4)PおよびPI(3,4,5)Pは、ほとんどの細胞で表面上は存在しないが、それらはアゴニスト刺激で迅速に蓄積する。
PI3Kによって生産された3−ホスホイノシチド第2メッセンジャーの下流における作用は、プレクストリン相同(PH)ドメイン、ならびに近年同定されたFYVEおよびphoxドメインのような3−ホスホイノシチド結合ドメインを含む標的分子が介在する。PI3Kのよく特徴付けられたタンパク質標的としては、PDK1およびプロテインキナーゼB(PKB)が挙げられる。加えて、BtkおよびItkのようなチロシンキナーゼは、PI3K活性に依存する。
脂質キナーゼのPI3Kファミリーは、それらの生理学的な基質特異性に従って3つの群に分類することができる(Vanhaesebroeck et al.,Trends in Biol.Sci.,1997,22,267)。III型PI3K酵素は、PIのみをリン酸化する。それに対して、II型PI3K酵素は、PIおよびPI4−リン酸塩[PI(4)P]の両方をリン酸化する。I型PI3K酵素は、PI、PI(4)PおよびPI4,5−ビスリン酸塩[PI(4,5)P]をリン酸化するが、PI(4,5)Pだけが生理学的な細胞基質であると考えられる。PI(4,5)Pのリン酸化により、脂質の第2メッセンジャーPI(3,4,5)Pが生産される。脂質キナーゼスーパーファミリーの比較的関連が遠い種類としては、タンパク質基質のセリン/スレオニン残基をリン酸化するmTOR(上記で考察された)、および、DNA依存性キナーゼのようなIV型キナーゼがある。PI3K脂質キナーゼのうち最も研究され、理解されているものは、I型PI3K酵素である。
I型PI3Kは、p110触媒サブユニット、および、調節サブユニットからなるヘテロ二量体である。このファミリーは、さらに調節のパートナーと調節のメカニズムに基づきIa型およびIb型酵素に分類される。Ia型酵素は、5つの別個の調節サブユニット(p85α、p55α、p50α、p85β、および、p55γ)と二量体を形成する3つの別個の触媒サブユニット(p110α、p110β、および、p110δ)からなり、全ての触媒サブユニットは、全ての調節サブユニットと相互作用して様々なヘテロ二量体を形成することが可能である。Ia型PI3Kは、一般的に、それらの調節サブユニットSH2ドメインと、活性化された受容体またはアダプタータンパク質(例えばIRS−1)の特異的なホスホ−チロシン残基の相互作用を介した受容体チロシンキナーゼの増殖因子による刺激に応答して活性化される。p110αおよびp110βはいずれも全ての細胞型で構成的に発現されるが、それに対してp110δの発現は、白血球群とある種の上皮細胞により限定される。それに対して、単一のIb型酵素は、p101調節サブユニットと相互作用するp110γ触媒サブユニットからなる。その上、Ib型酵素は、Gタンパク質共役受容体系(GPCR)に応答して活性化され、その発現は、白血球および心筋細胞に限定されているようである。
現在、Ia型PI3K酵素が、直接的または間接的のいずれかで多種多様のヒトの癌において腫瘍形成に寄与することを示す相当な証拠が存在する(Vivanco and Sawyers,Nature Reviews Cancer,2002,2,489−501)。例えば、卵巣の腫瘍(Shayesteh et al.,Nature Genetics,1999,21,99−102)、および、子宮頚の腫瘍(Ma et al.,Oncogene,2000,19,2739−2744)のようなある種の腫瘍ではp110αサブユニットが増幅される。つい最近になって、p110α触媒サブユニットの触媒部位内での活性化している突然変異は、結腸直腸領域の癌、ならびに乳癌および肺癌のような様々なその他の腫瘍と関連することがわかりつつある(Samuels et al.,Science,2004,304,554)。また卵巣癌および結腸癌のような癌においても、p85α調節サブユニットにおける腫瘍関連の突然変異が同定されている(Philp et al.,Cancer Research,2001,61,7426−7429)。直接的な作用に加えて、Ia型PI3Kの活性化は、例えばリガンド依存性またはリガンド非依存性の受容体チロシンキナーゼ、GPCR系またはインテグリン活性化によって、シグナル伝達経路の上流で起こる腫瘍形成性の現象に寄与すると考えられる(Vara et al.,Cancer Treatment Reviews,2004,30,193−204)。このような上流のシグナル伝達経路の例としては、様々な腫瘍における、PI3Kが介在する経路の活性化を引き起こす受容体チロシンキナーゼerbB2の過剰発現(Harari et al.,Oncogene,2000,19,6102−6114)、および、ras腫瘍遺伝子の過剰発現(Kauffmann−Zeh et al.,Nature,1997,385,544−548)が挙げられる。加えて、Ia型PI3Kは、様々な下流のシグナル伝達現象によって引き起こされる腫瘍形成に間接的に寄与する可能性がある。例えば、PI(3,4,5)PをPI(4,5)Pに戻す変換を触媒するPTEN腫瘍サプレッサーホスファターゼの作用が失われることは、PI3Kが介在するPI(3,4,5)Pの生産の脱制御を介して極めて広範な腫瘍に関連する(Simpson and Parsons,Exp.Cell Res.,2001,264,29−41)。その上、その他のPI3Kが介在するシグナル伝達現象の作用の増加は、例えばAktの活性化によって様々な癌に寄与すると考えられる(Nicholson and Anderson,Cellular Signalling,2002,14,381−395)。
Ia型PI3K酵素が、腫瘍細胞において血管増殖および生存に関するシグナル伝達を媒介する役割に加えて、腫瘍関連の間質細胞において腫瘍形成に寄与するという証拠が存在する。例えば、PI3Kシグナル伝達は、VEGFのような血管新生促進因子に応答した内皮細胞における血管新生現象の媒介において重要な役割を果たすことがわかっている(Abid et al.,Arterioscler.Thromb.Vasc.Biol.,2004,24,294−300)。I型PI3K酵素は運動および移動にも関与するため(Sawyer,Expert Opinion Investig.Drugs,2004,13,1−19)、PI3K酵素阻害剤は、腫瘍細胞の浸潤および転移の阻害による治療的有用性を提供するものと予想される。加えて、I型PI3K酵素は、炎症性細胞の腫瘍形成促進作用に寄与する免疫細胞の調節において重要な役割を果たす(Coussens and Werb,Nature,2002,420,860−867)。
これらの発見によれば、I型PI3K酵素の薬理学的な阻害剤は、癌腫および肉腫のような充実性腫瘍、ならびに白血病およびリンパ球系腫瘍を含む癌の様々な疾患の形態などの様々な病気の治療のための治療的価値を有することが示唆される。具体的には、I型PI3K酵素の阻害剤は、例えば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、および、細気管支肺胞上皮癌も含む)および前立腺、ならびに胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚および陰門の癌、ならびに、白血病(ALLおよびCML)、多発性骨髄腫およびリンパ腫を治療するための治療的価値を有すると予想される。
最終的にこれらの酵素が欠失したマウスで実証されているように、PI3Kγ、Ib型PI3KはGPCRによって活性化される。従って、PI3Kγが欠失した動物から誘導された好中球およびマクロファージは、様々な走化性物質(例えば、IL−8、C5a、fMLPおよびMIP−1a)刺激に応答してPI(3,4,5)Pを生産することができないが、一方Ia型PI3Kとタンパク質チロシンキナーゼとが共役した受容体を介したシグナル伝達は損なわれなかった(Hirsch et al.,Science,2000,287(5455),1049−1053;Li et al.,Science,2002,287(5455),1046−1049;Sasaki et al.,Science 2002,287(5455),1040−1046)。その上、PI(3,4,5)Pが介在するPKBのリン酸化は、PI3Kγがない細胞において、これらのGPCRリガンドによって開始されなかった。これらの結果を総合すると、少なくとも造血細胞において、PI3Kγは、インビボでGPCRによって活性化される唯一のPI3Kアイソフォームであることが実証される。インビトロでマウス骨髄から誘導された好中球、および、野生型およびPI3Kγ−/−マウス由来の腹腔マクロファージを試験したところ、走化性および付着分析において、性能が減少したもの、完全には阻害されないことが観察された。しかしながら、これは、IL−8によって促進される好中球の組織への浸潤が大幅に損なわれたとも言える(Hirsch et al.,Science,2000,287(5455),1049−1053)。近年のデータによれば、PI3Kγが欠失した細胞でもランダムな移動が損なわれなかったことから、PI3Kγは、運動するための機械的な力を生じさせることよりも経路検索プロセスに関与することが示唆されている(Hannigan et al.,Proc.Nat.Acad.of Sciences of U.S.A.,2002,99(6),3603−8)。PI3Kγと呼吸器疾患の病理学との関連を示すデータは、PI3Kγは、内毒素誘導性の肺浸潤および急性肺損傷を引き起こす好中球の活性化を調節することにおいて中心的な役割を有するという実証と共に示されている(Yum et al.,J.Immunology,2001,167(11),6601−8)。PI3Kγは白血球で高度に発現されるにもかかわらず、それらの損失は造血に干渉しないようにみえること、および、PI3Kγがないマウスは生存可能であり繁殖可能であることは、見込みのある薬剤標的としてこのようなPI3Kアイソフォームとさらなる関連を有する。またノックアウトマウスを用いた研究でも、PI3Kγは、肥満細胞の活性化において必須の増幅因子であることが実証された(Laffargue et al.,Immunity,2002,16(3),441−451)。
従って、I型PI3K酵素は、腫瘍形成に加えて、その他の病気においても役割を果たすという証拠が存在する(Wymann et al.,Trends in Pharmacological Science,2003,24,366−376)。Ia型PI3K酵素および単一のIb型酵素の両方が、免疫系の細胞において重要な役割を有するため(Koyasu,Nature Immunology,2003,4,313−319)、これらは、炎症性およびアレルギー性の徴候に関する治療標的である。近年の報告によれば、PI3KγおよびPI3Kδが欠失したマウスは生存可能であるが、弱められた炎症性およびアレルギー性応答を示すことが実証されている(Ali et al.,Nature,2004,431(7011),1007−11)。またPI3Kの阻害は、抗炎症性作用を介して、または、直接的に心筋細胞に影響を与えることによって心臓血管疾患を治療するのに有用でもある(Prasad et al.,Trends in Cardiovascular Medicine,2003,13,206−212)。従って、I型PI3K酵素の阻害剤は、癌に加えて多種多様の病気の予防および治療において有用であることが期待される。
PI3Kおよびホスファチジルイノシトール(PI)キナーゼ関連のキナーゼ(PI3KK)を阻害する数種の化合物が同定されており、例えば、ワートマニンおよびケルセチン誘導体LY294002が挙げられる。これらの化合物は、その他のキナーゼに対してPI3KおよびPI3KKに適度に特異的な阻害剤であるが、これらは効力がなく、PI3Kファミリー内でわずかな選択性しか示さない。
従って、癌、炎症性または閉塞性気道疾患、免疫または心臓血管疾患の治療に使用するためのさらなる有効なmTORおよび/またはPI3K阻害剤を提供することが望ましいといえる。
モルホリノピリミジン誘導体、および、PI3K阻害剤は、当業界でよく知られている。
国際特許出願WO2004/048365は、PI3K酵素の阻害活性を有し、癌治療において有用な化合物を開示している。これらの化合物は、アリールアミノおよびヘテロアリールアミノが置換されたピリミジンであり、これらはそれらのアリールアミノおよびヘテロアリールアミノの置換基の点で本発明の化合物とは異なる。さらにWO2004/048365は、本発明の−XR個の置換基を有する化合物を開示していない。また欧州特許出願第1277738号でも癌治療において有用なPI3K活性の阻害剤が開示されており、ここでは4−モルホリノが置換された二環式ヘテロアリール化合物、例えばキナゾリンおよびピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体、および、4−モルホリノが置換された三環式ヘテロアリール化合物が述べられているが、単環式ピリミジン誘導体は述べられていない。
WO2007/080382、WO2008/023180およびWO2008/023159は、mTORおよび/またはPI3K酵素の阻害活性を有する化合物を開示しており、これらは癌治療において有用である。WO2007/080382、WO2008/023180およびWO2008/023159は、チオ尿素置換基を含む化合物を開示していない。
ケミカル・アブストラクツ(Chemical Abstracts)のデータベースには、例えば4−モルホリン−4−イル−6−(フェニルスルホニルメチル)−2−ピリジン−4−イル−ピリミジン、および、4−{6−[(フェニルスルホニル)メチル]−2−ピリジン−2−イルピリミジン4−イル}モルホリンのような多数の化合物が登録されているが、有用性は示されておらず、これらの化合物がmTORおよび/またはPI3K阻害活性を有するか、または、有用な治療特性を有するという示唆はない。
WO2004/048365 欧州特許出願第1277738号 WO2007/080382 WO2008/023180 WO2008/023159
Tee and Blenis,Seminars in Cell and Developmental Biology,2005,16,29−37 Huang and Houghton,Current Opinion in Pharmacology,2003,3,371−377) Jacinto and Hall,Nature Reviews Molecular and Cell Biology,2005,4,117−126) Edinger et al.,Cancer Research,2003,63,8451−8460 Vivanco and Sawyers,Nature Reviews Cancer,2002,2,489−501 Bjornsti and Houghton,Nature Reviews Cancer,2004,4,335−348 Inoki et al.,Nature Genetics,2005,37,19−24 Dancey,Expert Opinion on Investigational Drugs,2005,14,313−328 Hudson et al.,Molecular and Cellular Biology,2002,22,7004−7014 Easton&Houghton,Expert Opinion on Therapeutic Targets,2004,8,551−564 Sehgal,Transplantation Proceedings,2003,35,7S−14S Morice et al.,New England Journal of Medicine,2002,346,1773−1780 )。 Eisen et al.,New England Journal of Medicine,2003,349,847−858 Vanhaesebroeck et al.,Trends in Biol.Sci.,1997,22,267 Shayesteh et al.,Nature Genetics,1999,21,99−102 Ma et al.,Oncogene,2000,19,2739−2744 Samuels et al.,Science,2004,304,554 Philp et al.,Cancer Research,2001,61,7426−7429 Vara et al.,Cancer Treatment Reviews,2004,30,193−204 Harari et al.,Oncogene,2000,19,6102−6114) Kauffmann−Zeh et al.,Nature,1997,385,544−548 Simpson and Parsons,Exp.Cell Res.,2001,264,29−41 Nicholson and Anderson,Cellular Signalling,2002,14,381−395)。 Abid et al.,Arterioscler.Thromb.Vasc.Biol.,2004,24,294−300 Sawyer,Expert Opinion Investig.Drugs,2004,13,1−19 Coussens and Werb,Nature,2002,420,860−867 Hirsch et al.,Science,2000,287(5455),1049−1053 Li et al.,Science,2002,287(5455),1046−1049 Sasaki et al.,Science 2002,287(5455),1040−1046 Hannigan et al.,Proc.Nat.Acad.of Sciences of U.S.A.,2002,99(6),3603−8 Yum et al.,J.Immunology,2001,167(11),6601−8 Laffargue et al.,Immunity,2002,16(3),441−451 Wymann et al.,Trends in Pharmacological Science,2003,24,366−376 Koyasu,Nature Immunology,2003,4,313−319 Ali et al.,Nature,2004,431(7011),1007−11 Prasad et al.,Trends in Cardiovascular Medicine,2003,13,206−212
驚くべきことに、我々は、所定のモルホリノピリミジン誘導体は、有用な治療特性を有することを発見した。理論上の制約に縛られることは望まないが、上記誘導体の治療の有用性は、mTORキナーゼおよび/または1種またはそれより多くのPI3K酵素(例えば、Ia型酵素および/またはIb型酵素)に対するそれらの阻害活性から誘導されると考えられる。PI3K/mTORファミリーが介在するシグナル伝達経路は、増殖や生存などの多数の細胞プロセスにおいて中心的な役割を有しており、さらにこれらの経路の脱制御は、広範囲なヒトの癌およびその他の病気において原因となる要素であることから、上記誘導体は治療上有用であることが期待される。具体的に言えば、上記誘導体は、増殖抑制剤および/またはアポトーシス性を有することが期待され、すなわちこれは、上記誘導体が癌のような増殖性疾患の治療において有用であると予想されることを意味する。さらに本発明の化合物は、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患または心臓血管疾患のような様々な非悪性疾患に起因する制御不能な細胞増殖を阻害することにおいても有用であり得る。
一般的に、本発明の化合物は、mTORキナーゼに対して有力な阻害活性を有するが、本化合物はまた、1種またはそれより多くのPI3K酵素(例えば、Ia型酵素および/またはIb型酵素)に対しても有力な阻害活性を有する可能性がある。
本発明の形態によれば、増殖性疾患の治療における医薬品として使用するための、式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供され:
Figure 2010533160
式中、
mは、0、1、2、3または4であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−CoC−、−CoCCR−、−CRCoC−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、および、−NRSO10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、および、−NR11COCONR1216から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO2R13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、および、−NR13SO2R14から選択され;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の炭素環または複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16およびR19は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、3〜10員環の複素環を形成し、ここで1または2個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のその他の形態によれば、増殖性疾患の治療における医薬品として使用するための、式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供され:
Figure 2010533160
式中、
mは、0、1、2、3または4であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−CoC−、−CoCCR−、−CRCoC−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、および、−NRSO10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、X−Rは、−CROHであり;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、および、−NR11COCONR1216から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、および、−NR13SO2R14から選択され;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の炭素環または複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16およびR19は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、3〜10員環の複素環を形成し、ここで1または2個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のその他の形態によれば、増殖性疾患の治療における医薬品として使用するための、式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供され:
Figure 2010533160
式中、
mは、0、1、2、3または4であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−CoC−、−CoCCR−、−CRCoC−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、および、−NRSO10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、X−Rは、−CROHであり;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、および、−NR11COCONR1216から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO2R13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、および、−NR13SO2R14から選択され;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の炭素環または複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16およびR19は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、3〜10員環の複素環を形成し、ここで1または2個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のその他の形態によれば、増殖性疾患の治療に使用する医薬品の製造における、式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される:
Figure 2010533160
式中、
mは、0、1、2、3または4であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−CoC−、−CoCCR−、−CRCoC−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、および、−NRSO10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、および、−NR11COCONR1216から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO2R13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、および、−NR13SO2R14から選択され;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の炭素環または複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16およびR19は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、3〜10員環の複素環を形成し、ここで1または2個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のその他の形態によれば、増殖性疾患の治療に使用する医薬品の製造における、式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される:
Figure 2010533160
式中、
mは、0、1、2、3または4であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−CoC−、−CoCCR−、−CRCoC−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、および、−NRSO10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、X−Rは、−CROHであり;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、および、−NR11COCONR1216から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO2R13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、および、−NR13SO2R14から選択され;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の炭素環または複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16およびR19は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、3〜10員環の複素環を形成し、ここで1または2個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のその他の形態によれば、増殖性疾患の治療に使用する医薬品の製造における、式(I)で示される化合物、または、製薬上許容できる塩の使用が提供される:
Figure 2010533160
式中、
mは、0、1、2、3または4であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−CoC−、−CoCCR−、−CRCoC−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、および、−NRSO10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、X−Rは、−CROHであり;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、および、−NR11COCONR1216から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−R13CO14、および、−NR13SO14から選択され;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の炭素環または複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16およびR19は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、3〜10員環の複素環を形成し、ここで1または2個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のさらなる形態によれば、式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩もさらに提供される:
Figure 2010533160
式中、
mは、0、1、2、3または4であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−CoC−、−CoCCR−、−CRCoC−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−O、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、および、NRSO10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、および、−NR11COCONR1216から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−R13SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、および、−NR13SO14から選択される;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の炭素環または複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16およびR19は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、3〜10員環の複素環を形成し、ここで1または2個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のさらなる形態によれば、式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩もさらに提供される:
Figure 2010533160
式中、
mは、0、1、2、3または4であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−CoC−、−CoCCR−、−CRCoC−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−O、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、および、NRSO10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、X−Rは、−CROHであり;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、および、−NR11COCONR1216から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−R13、−SOR13、−SO2R13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、および、−NR13SO2R14から選択され;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の炭素環または複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16およびR19は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、3〜10員環の複素環を形成し、ここで1または2個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のさらなる形態によれば、式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩もさらに提供される:
Figure 2010533160
式中、
mは、0、1、2、3または4であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−CoC−、−CoCCR−、−CRCoC−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−O、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、および、NRSO10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、X−Rは、−CROHであり;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、および、−NR11COCONR1216から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−R13、−SOR13、−SO2R13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、および、−NR13SO2R14から選択され;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の炭素環または複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16およびR19は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、3〜10員環の複素環を形成し、ここで1または2個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
所定の式(I)で示される化合物は、立体異性体の形態で存在していてもよい。当然のことながら、本発明は、式(I)で示される化合物の全ての幾何および光学異性体、ならびにラセミ化合物などのそれらの混合物を包含することとする。さらに互変異性体およびそれらの混合物も、本発明の一つの形態を形成する。さらに溶媒化合物およびそれらの混合物も、本発明の一つの形態を形成する。例えば、式(I)で示される化合物の適切な溶媒化合物は、例えば半水和物、一水和物、二水和物もしくは三水和物のような水和物、またはそれらに相当するものである。
本発明は、本明細書において定義された式(I)で示される化合物、加えてそれらの塩に関する。医薬組成物に使用するための塩は製薬上許容できる塩と予想されるが、その他の塩も、式(I)で示される化合物およびそれらの製薬上許容できる塩の生産おいて有用な場合もある。本発明の製薬上許容できる塩としては、例えば、このような塩を形成するするのに十分な塩基性を示す本明細書において定義された式(I)で示される化合物の酸付加塩が挙げられる。このような酸付加塩としては、これらに限定されないが、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、および、マレイン酸塩、および、リン酸および硫酸と共に形成された塩が挙げられる。加えて式(I)で示される化合物が十分な酸性を示す場合、塩は塩基性塩であり、このような塩としては、例えば、これらに限定されないが、アルカリ金属塩、例えばナトリウムまたはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムまたはマグネシウム塩、または、有機アミン塩、例えばトリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、ジベンジルアミン、または、アミノ酸(例えばリシン)の塩が挙げられる。
さらに式(I)で示される化合物は、インビボで加水分解性のエステルとして提供される可能性もある。カルボキシまたはヒドロキシ基を含む式(I)で示される化合物のインビボで加水分解性のエステルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で切断されて親の酸またはアルコールを生産する製薬上許容できるエステルである。このようなエステルは、試験される化合物を例えば試験動物の静脈内に投与して、続いて試験動物の体液を試験することによって確認することができる。
カルボキシの場合に適切な製薬上許容できるエステルとしては、C1〜6アルコキシメチルエステル、例えばメトキシメチル、C1〜6アルカノイルオキシメチルエステル、例えばピバロイルオキシメチル、フタリジルエステル、C3〜8シクロアルコキシカルボニルオキシC1〜6アルキルエステル、例えば1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、1,3−ジオキソレン−2−オンイルメチルエステル、例えば5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オンイルメチル、および、C1〜6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば1−メトキシカルボニルオキシエチルが挙げられ;さらに、このようなエステルは、本発明の化合物におけるどのカルボキシ基の位置で形成されていてもよい。
ヒドロキシの場合に適切な製薬上許容できるエステルとしては、無機エステル、例えばリン酸エステル(例えば、ホスホルアミド酸の環状エステル)、および、α−アシルオキシアルキルエーテルが挙げられ、ならびに、エステルがインビボでの加水分解した結果として破壊して親のヒドロキシ基を生じる関連化合物が挙げられる。α−アシルオキシアルキルエーテルの例としては、アセトキシメトキシ、および、2,2−ジメチルプロピオニルオキシメトキシが挙げられる。ヒドロキシの場合にインビボで加水分解性のエステルを形成する基の選択肢としては、C1〜10アルカノイル、例えばホルミル、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル、置換されたベンゾイル、および、フェニルアセチル;C1〜10アルコキシカルボニル(アルキル炭酸エステルを生じると予想される)、例えばエトキシカルボニル;ジ−C1〜4アルキルカルバモイル、および、N−(ジ−C1〜4アルキルアミノエチル)−N−C1〜4アルキルカルバモイル(カルバメートを生じると予想される);ジ−C1〜4アルキルアミノアセチル、および、カルボキシアセチルが挙げられる。フェニルアセチルおよびベンゾイルにおける環の置換基の例としては、アミノメチル、C1〜4アルキルアミノメチル、および、ジ−(C1〜4アルキル)アミノメチル、ならびに、環の窒素原子からメチレン結合基を介してベンゾイル環の3または4位に連結したモルホリノまたはピペラジノが挙げられる。その他の興味深いインビボで加水分解性のエステルとしては、例えば、RC(O)OC1〜6アルキル−CO−が挙げられ、ここでRは、例えばベンジルオキシ−C1〜4アルキル、または、フェニルである。このようなエステルのフェニル基における適切な置換基としては、例えば、4−C1〜4ピペラジノ−C1〜4アルキル、ピペラジノ−C1〜4アルキル、および、モルホリノ−C1〜4アルキルが挙げられる。
さらに式(I)で示される化合物は、ヒトまたは動物の体内で崩壊して式(I)で示される化合物を生じるプロドラッグの形態で投与される可能性もある。様々なプロドラッグの形態が当業界でよく知られている。このようなプロドラッグ誘導体の例としては、以下を参照すること:
a)Design of Prodrugs,edited by H.Bundgaard,(Elsevier,1985)and Methods in Enzymology,Vol.42,p.309−396,edited by K.Widder,et al.(Academic Press,1985);
b)A Textbook of Drug Design and Development,edited by Krogsgaard−Larsen and H.Bundgaard,Chapter 5「Design and Application of Prodrugs”,by H.Bundgaard p.113−191(1991);
c)H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews,8,1−38(1992);
d)H.Bundgaard,et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences,77,285(1988);and
e)N.Kakeya,et al.,Chem Pharm Bull,32,692(1984)。
本明細書において、一般名称「Cp〜qアルキル」は、直鎖アルキル基と分岐鎖アルキル基の両方を含む。しかしながら、例えば「プロピル」のように個々のアルキル基について言及する場合は、直鎖型のみ(すなわち、n−プロピルおよびイソプロピル)を特定しており、例えば「tert−ブチル」のように個々の分岐鎖アルキル基について言及する場合は、分岐鎖型のみを特定している。
p〜qアルキルおよびその他の用語における接頭辞Cp〜q(式中pおよびqは整数である)は、基中に存在する炭素原子数の範囲を示し、例えば、C1〜4アルキルは、Cアルキル(メチル)、Cアルキル(エチル)、Cアルキル(プロピル、例えばn−プロピル、および、イソプロピル)、および、Cアルキル(n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、および、tert−ブチル)を含む。
p〜qアルコキシという用語は、−O−Cp〜qアルキル基を含む。
p〜qアルカノイルという用語は、−C(O)アルキル基を含む。
ハロという用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、および、ヨードを含む。
「カルボシクリル」は、3〜14個の環原子を含む飽和した、不飽和の、または部分的に飽和した単環式、二環式または三環式の環系であり、ここで環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。「カルボシクリル」は、「アリール」、「Cp〜qシクロアルキル」および「Cp〜qシクロアルケニル」を含む。
「アリール」は、芳香族の単環式、二環式または三環式のカルボシクリル環系である。
「Cp〜qシクロアルケニル」は、少なくとも1個のC=C結合を含む不飽和の、または部分的に飽和した単環式、二環式または三環式のカルボシクリル環系であり、ここで環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。
「Cp〜qシクロアルキル」は、飽和した単環式、二環式または三環式のカルボシクリル環系であり、ここで環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。
「ヘテロシクリル」は、3〜14個の環原子を含む飽和した、不飽和の、または部分的に飽和した単環式、二環式または三環式の環系であり、ここで環の1、2、3または4個の環原子は窒素、硫黄または酸素から選択され、該環は、炭素または窒素と連結していてもよく、環の窒素または硫黄原子は酸化されていてもよく、環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。「ヘテロシクリル」は、「ヘテロアリール」、「シクロヘテロアルキル」および「シクロへテロアルケニル」を含む。
「ヘテロアリール」は、具体的には5〜10個の環原子を有する芳香族の単環式、二環式または三環式のヘテロシクリルであり、ここで環の1、2、3または4個の環原子は窒素、硫黄または酸素から選択され、環の窒素または硫黄は、酸化されていてもよい。
「シクロへテロアルケニル」は、具体的には5〜10個の環原子を有する不飽和の、または部分的に飽和した単環式、二環式または三環式のヘテロシクリル環系であり、ここで環の1、2、3または4個の環原子は窒素、硫黄または酸素から選択され、該環は、炭素または窒素と連結していてもよく、環の窒素または硫黄原子は酸化されていてもよく、環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。
「シクロヘテロアルキル」は、具体的には5〜10個の環原子を有する飽和した単環式、二環式または三環式複素環系であり、ここで環の1、2、3または4個の環原子は窒素、硫黄または酸素から選択され、該環は、炭素または窒素と連結していてもよく、環の窒素または硫黄原子は酸化されていてもよく、環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。
本明細書は、1個より多くの官能性を含む基を説明するために合成語を用いる場合がある。本明細書において特に他の説明がない限り、このような用語は、当業界において認識されている通りに解釈されることとする。例えばカルボシクリルCp〜qアルキルは、カルボシクリルで置換されたCp〜qアルキルを含み、ヘテロシクリルCp〜qアルキルは、ヘテロシクリルで置換されたCp〜qアルキルを含み、ビス(Cp〜qアルキル)アミノは、2個のCp〜qアルキル基(これらのアルキル基は、同一でもよいし、または異なっていてもよい)で置換されたアミノを含む。
ハロCp〜qアルキルは、1個またはそれより多いハロ置換基、具体的には1、2または3個のハロ置換基で置換されているCp〜qアルキル基である。加えて、例えばハロCp〜qアルコキシのようなその他のハロを含む一般名称は、1個またはそれより多いハロ置換基、具体的には1、2または3個のハロ置換基を含んでいてもよい。
ヒドロキシCp〜qアルキルは、1個またはそれより多いヒドロキシル置換基で置換されている、具体的には1、2または3個のヒドロキシ置換基で置換されているCp〜qアルキル基である。加えて、例えばヒドロキシCp〜qアルコキシのようなその他のヒドロキシを含む一般名称は、1個またはそれより多い、具体的には1、2または3個のヒドロキシ置換基を含んでいてもよい。
p〜qアルコキシCp〜qアルキルは、1個またはそれより多いCp〜qアルコキシ置換基、具体的には1、2または3個のCp〜qアルコキシ置換基で置換されているCp〜qアルキル基である。加えて、例えばCp〜qアルコキシCp〜qアルコキシのようなその他のCp〜qアルコキシを含む一般名称は、1個またはそれより多いCp〜qアルコキシ置換基、具体的には1、2または3個のCp〜qアルコキシ置換基を含んでいてもよい。
任意の置換基が「1または2個」、「1、2または3個」または「1、2、3または4個の」基または置換基から選択される場合、当然のことながら、この定義は、全ての置換基が、特定された基のうち1種から選択される場合、すなわち全ての置換基が同じである場合、または、置換基が、特定された基のうち2種またはそれより多くから選択される場合、すなわち置換基が同じではない場合を含む。
本発明の化合物は、コンピューターソフトウェア(ACD/Nameバージョン8.0)を利用することによって命名された。
「増殖性疾患」は、癌のような悪性疾患、加えて、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患または心臓血管疾患のような非悪性疾患を含む。
いずれかのR基またはこのような基に関するいずれかの部分もしくは置換基として適切な値としては、以下が挙げられる:
1〜4アルキルの場合:メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、および、tert−ブチル;
1〜6アルキルの場合:C1〜4アルキル、ペンチル、2,2−ジメチルプロピル、3−メチルブチル、および、ヘキシル;
3〜6シクロアルキルの場合:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、および、シクロヘキシル;
3〜6シクロアルキルC1〜4アルキルの場合:シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、および、シクロヘキシルメチル;
アリールの場合:フェニル、および、ナフチル;
アリールC1〜4アルキルの場合:ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、および、ナフチルエチル;
カルボシクリルの場合:アリール、シクロヘキセニル、および、C3〜6シクロアルキル;
ハロの場合:フルオロ、クロロ、ブロモ、および、ヨード;
1〜4アルコキシの場合:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、および、イソプロポキシ;
1〜6アルコキシの場合:C1〜4アルコキシ、ペンチルオキシ、1−エチルプロポキシ、および、ヘキシルオキシ;
1〜6アルカノイルの場合:アセチル、プロパノイル、および、2−メチルプロパノイル;
ヘテロアリールの場合:ピリジル、イミダゾリル、キノリニル、シンノリル、ピリミジニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、フラニル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、および、ベンゾチエニル;
ヘテロアリールC1〜4アルキルの場合:ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、フラニルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピリジルメチル、ピリジルエチル、ピラジニルメチル、ピラジニルエチル、ピリミジニルメチル、ピリミジニルエチル、ピリミジニルプロピル、ピリミジニルブチル、イミダゾリルプロピル、イミダゾリルブチル、キノリニルプロピル、1,3,4−トリアゾリルプロピル、および、オキサゾリルメチル;
ヘテロシクリルの場合:ヘテロアリール、ピロリジニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼチジニル、モルホリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、インドリニル、ジヒドロ−2H−ピラニル、および、テトラヒドロフラニル。
説明で用いられる用語に関して示された例は、限定的ではないことに留意すること。
m、X、YおよびY、X、R、X−R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R17、R18およびR19の具体的な値は、以下の通りである。このような値は、それぞれ個々に用いてもよいし、または、必要に応じて、本発明のあらゆる形態またはそれらの一部と組み合わせて用いてもよいし、本明細書において定義された定義、請求項または実施態様のいずれかと組み合わせて用いてもよい。

本発明の一形態において、mは、0、1、2または3である。
その他の形態において、mは、0、1または2である。
さらなる形態において、mは、0または1である。
さらにその他の形態において、mは、0である(すなわちRが存在しない)。
さらにその他の形態において、mは、1であり、Rは、メチルである。
YおよびY
本発明の一形態において、Yは、Nであり、Yは、CRである。
その他の形態において、Yは、Nであり、Yは、CHである。
さらにその他の形態において、Yは、CRであり、Yは、Nである。
さらなる形態において、Yは、CHまたはCFであり、Yは、Nである。
さらにその他の形態において、Yは、CHであり、Yは、Nである。

本発明の一形態において、Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基である。
その他の形態において、Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR、−C(O)NR−および−NRC(O)−から選択されるリンカー基である。
さらなる形態において、Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NR−、および、−NRC(O)−から選択されるリンカー基である。
さらなる形態において、Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−および−S(O)CR−から選択されるリンカー基である。
さらにその他の形態において、Xは、−SCR−、−S(O)CR−および−S(O)CR−から選択されるリンカー基である。
その他の形態において、Xは、−NRCH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−C(O)NR−および−NRC(O)−から選択されるリンカー基である。
その他の形態において、Xは、−NRCH−、−OCH−、−SCH−、−S(O)CH−、−S(O)CH−、−C(O)NR−、および、−NRC(O)−から選択されるリンカー基である。
その他の形態において、Xは、−NRCH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基である。
その他の形態において、Xは、−NRCH−、−OCH−、−SCH−、−S(O)CH−および−S(O)CH−から選択されるリンカー基である。
さらなる形態において、Xは、−NHCH−、−N(CH)CH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−C(O)NH−、−C(O)N(CH)−、−NHC(O)−および−N(CH)C(O)−から選択されるリンカー基である。
さらなる形態において、Xは、−NHCH−、−N(CH)CH−、−OCH−、−SCH−、−S(O)CH−、−S(O)CH−、−C(O)NH−、−C(O)N(CH)−、−NHC(O)−および−N(CH)C(O)−から選択されるリンカー基である。
さらにその他の形態において、Xは、−NHCH−、−N(CH)CH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基である。
さらにその他の形態において、Xは、−NHCH−、−N(CH)CH−、−OCH−、−SCH−および−S(O)CH−から選択されるリンカー基である。
その他の形態において、Xは、−SCH−または−S(O)CH−である。
その他の形態において、Xは、−SCH−、−SCH(CH)−または−SC(CH−である。
その他の形態において、Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−または−S(O)C(CH−である。
その他の形態において、Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−または−S(O)C(CH−である。
その他の形態において、Xは、−S(O)CH−である。
その他の形態において、Xは、−S(O)C(CH−である。

本発明の一形態において、Rは、C1〜4アルキル、C3〜10シクロアルキル、アリール、C3〜10シクロアルキルC1〜4アルキル、アリールC1〜4アルキル、シクロヘテロアルキル、ヘテロアリール、シクロヘテロアルキルC1〜4アルキル、ヘテロアリールC1〜4アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、および、−NRCOR10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、アダマンチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピロリジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルメチル、ピロリジニルエチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、フラニルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピリジニルメチル、ピリジニルエチル、ピリミジニルメチル、ピリミジニルエチル、ピラジニルメチル、および、ピラジニルエチルから選択される基であり、ここで該基は、で任意に、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、および、−NRCOR10から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい。
さらなる形態において、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、および、ピラジニルエチルから選択される基であり、ここで該基は、任意に、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、および、−CONHCHから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい。
さらにその他の形態において、Rは、メチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル、−CHCHOH、−、−CHCHNC(O)CH、−CHCONH、フェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、4−アセトアミドフェニル、4−アミノフェニル、ピリジン−4−イル、ピリジン−2−イル、2−オキソピロリジン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチルチアゾール−2−イル、および、3−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルから選択される基である。
さらにその他の形態において、Rは、メチル、−CHCHOH、および、フェニルから選択される基である。
さらにその他の形態において、Rは、メチル、および、フェニルから選択される基である。
さらにその他の形態において、Rは、メチルである。
さらにその他の形態において、Rは、−CHCHOHである。
さらにその他の形態において、Rは、フェニルである。
X−R
一実施態様において、X−Rは、−C(CHOH、または、−CHOHである。
一実施態様において、X−Rは、−CHOHである。
一実施態様において、X−Rは、−C(CHOHである。

本発明の一形態において、Rは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルから選択され、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
本発明の一形態において、Rは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルから選択され、ここで該基は、−NHCSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
本発明の一形態において、Rは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルから選択され、ここで該基は、−NHCSNHR19で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
本発明の一形態において、Rは、5または6員環のカルボシクリルまたはヘテロシクリルから選択され、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
本発明の一形態において、Rは、5または6員環のカルボシクリルまたはヘテロシクリルから選択され、ここで該基は、−NHCSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
本発明の一形態において、Rは、5または6員環のカルボシクリルまたはヘテロシクリルから選択され、ここで該基は、−NHCSNHR19で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
本発明の一形態において、Rは、6員環のアリール、および、5または6員環のヘテロアリールから選択され、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
本発明の一形態において、Rは、6員環のアリール、および、5または6員環のヘテロアリールから選択され、ここで該基は、−NHCSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
本発明の一形態において、Rは、6員環のアリール、および、5または6員環のヘテロアリールから選択され、ここで該基は、−NHCSNHR19で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルから選択され、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルから選択され、ここで該基は、−NHCSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルから選択され、ここで該基は、−NHCSNHR19で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルから選択され、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、および、−CON(CHから選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルから選択され、ここで該基は、−NHCSNR1819で置換されており、任意に、独立して、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、および、−CON(CHから選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルから選択され、ここで該基は、−NHCSNHR19で置換されており、任意に、独立して、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、および、−CON(CHから選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、−NR17CSNR1819で置換されたフェニルまたはピリジルであり、任意に、独立して、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、および、−CON(CHから選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、−NHCSNR1819で置換されたフェニルまたはピリジルであり、任意に、独立して、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、および、−CON(CHから選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、−NHCSNHR19で置換されたフェニルまたはピリジルであり、任意に、独立して、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、および、−CON(CHから選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、フェニルまたはピリジルであり、該フェニルまたはピリジルは、任意に、−NR17CSNR1819で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、フェニルまたはピリジルであり、該フェニルまたはピリジルは、任意に、−NHCSNR1819で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、フェニルまたはピリジルであり、該フェニルまたはピリジルは、任意に、−NHCSNHR19で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、以下に示す通りであり:
Figure 2010533160
式中、AおよびAは、CHまたはNから選択されるが、AまたはAの少なくとも一方は、CHである。
その他の形態において、Rは、以下に示す通りであり:
Figure 2010533160
式中、AおよびAは、CHまたはNから選択されるが、AまたはAの少なくとも一方は、CHである。
その他の形態において、Rは、以下に示す通りであり:
Figure 2010533160
式中、AおよびAは、CHまたはNから選択されるが、AまたはAの少なくとも一方は、CHである。
その他の形態において、Rは、以下に示す通りであり:
Figure 2010533160
式中、AおよびAは、CHである。

本発明の一形態において、Rは、水素またはメチルである。
その他の形態において、Rは、水素である。
およびR
本発明のその他の形態において、Xが、−NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−または−NRS(O)−である場合、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のその他の形態において、Xが、−NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−または−NRS(O)−である場合、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、5、6または7員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のその他の形態において、Xが、−NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−または−NRS(O)−である場合、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、5または6員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。

本発明の一形態において、Rは、水素またはメチルである。
その他の形態において、Rは、水素である。
その他の形態において、Rは、メチルである。

本発明の一形態において、Rは、水素またはメチルである。
その他の形態において、Rは、水素である。
その他の形態において、Rは、メチルである。

本発明の一形態において、Rは、水素またはメチルである。
その他の形態において、Rは、水素である。
その他の形態において、Rは、メチルである。

本発明の一形態において、Rは、水素またはハロである。
その他の形態において、Rは、水素またはフルオロである。
さらなる形態において、Rは、水素である。

本発明の一形態において、Rは、水素、または、C1〜4アルキルであり、ここで該C1〜4アルキルは、任意に、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜4アルコキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、および、ビス(C1〜4アルキル)アミノから選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい。
その他の形態において、Rは、水素、または、C1〜4アルキルであり、ここで該C1〜4アルキルは、任意に、1、2または3個のハロ置換基で置換されていてもよい。
さらなる形態において、Rは、水素、メチル、または、トリフルオロメチルである。
10
本発明の一形態において、R10は、水素である。
11
本発明の一形態において、R11は、水素、または、C1〜4アルキル、アリール、および、シクロヘテロアルキルから選択される基であり、ここで該基は、任意に、ハロ、ヒドロキシおよびシアノから選択される1、2または3個の基で置換されていてもよい。
その他の形態において、R11は、水素、メチル(該メチルは、任意にヒドロキシまたはシアノで置換されていてもよい)、フェニル、または、ピロリジニルである。
その他の形態において、R11は、水素またはメチルである。
12
本発明の一形態において、R12は、水素またはメチルである。
17
本発明の一形態において、R17は、水素、または、C1〜4アルキル、アリール、および、シクロヘテロアルキルから選択される基であり、ここで該基は、任意に、ハロ、ヒドロキシおよびシアノから選択される1、2または3個の基で置換されていてもよい。
その他の形態において、R17は、水素、メチル(該メチルは、任意にヒドロキシまたはシアノで置換されていてもよい)、フェニル、または、ピロリジニルである。
その他の形態において、R17は、水素またはメチルである。
その他の形態において、R17は、水素である。
18
本発明の一形態において、R18は、水素またはメチルである。
本発明の一形態において、R18は、水素である。
19
本発明の一形態において、R19は、水素、または、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1〜6アルキル、および、ヘテロアリールC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明の一形態において、R19は、水素、または、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ピロリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、アザインドリル、インドリル、キノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、ベンゾチエニル、フェニルC1〜6アルキル、ナフチルC1〜6アルキル、ピロリルC1〜6アルキル、イミダゾリルC1〜6アルキル、イソオキサゾリルC1〜6アルキル、ピラゾリルC1〜6アルキル、フラニルC1〜6アルキル、チエニルC1〜6アルキル、ピリジニルC1〜6アルキル、ピリミジニルC1〜6アルキル、ピリダジニルC1〜6アルキル、アザインドリルC1〜6アルキル、インドリルC1〜6アルキル、キノリニルC1〜6アルキル、ベンズイミダゾリルC1〜6アルキル、ベンゾフラニルC1〜6アルキル、ジベンゾフラニルC1〜6アルキル、ベンゾチエニルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明の一形態において、R19は、水素、または、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、チエニル、イミダゾリルメチル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、および、ピリミジニルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明の一形態において、R19は、水素、または、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH(シクロプロピル)、−CHCHNMe、−CH(CH)CHOH、−C(CHCHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、フェニル、チエン−2−イル、−CH(イミダゾール−2−イル)、−CH(イミダゾール−3−イル)、イソオキサゾリル−3−イル、6−オキソ−1H−ピリジン−2−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、−CH(1−メチルピラゾール−4−イル)、1−メチルピラゾール−4−イル、6−メトキシピリジン−3−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、および、1H−ピラゾール−3−イルから選択される基である。
本発明の一形態において、R19は、水素、または、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH(シクロプロピル)、−CHCHNMe、−CH(CH)CHOH、−C(CHCHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、チエン−2−イル、−CH(イミダゾール−2−イル)、−CH(イミダゾール−3−イル)、イソオキサゾリル−3−イル、6−オキソ−1H−ピリジン−2−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、−CH(1−メチルピラゾール−4−イル)、1−メチルピラゾール−4−イル、6−メトキシピリジン−3−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、および、1H−ピラゾール−3−イルから選択される基である。
本発明の一形態において、R19は、メチル、エチル、シクロプロピル、−CHCHNMe、−CHCHOH、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、および、フェニルから選択される基である。
本発明の一形態において、R19は、水素、または、エチル、シクロプロピル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、および、フェニルから選択される基である。
本発明の一形態において、R19は、−CHCHOHである。
18 およびR 19
本発明の一形態において、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、6員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明の一形態において、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、モルホリン環を形成する。
本発明の一形態において、式(I)で示される化合物の部分集合またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される;
mは、0、1または2であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−NRC(O)−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、および、−NRCOR10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、X−Rは、−C(CHOH、または、−CHOHであり;
は、アリールおよびヘテロアリールから選択され、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、メチルであり;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、Xが、−NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−NRC(O)−または−NRS(O)−である場合、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、5、6または7員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、および、ビス(C1〜6アルキル)アミノから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、および、ビス(C1〜6アルキル)アミノから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
および、
19は、水素、または、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1〜6アルキル、および、ヘテロアリールC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、6員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のその他の形態において、式(I)で示される化合物の部分集合、または、それらの製薬上許容できる塩が提供される;
mは、0、1または2であり;
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−NRCH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−C(O)NR−および−NRC(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、アダマンチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピロリジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルメチル、ピロリジニルエチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、フラニルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピリジニルメチル、ピリジニルエチル、ピリミジニルメチル、ピリミジニルエチル、ピラジニルメチル、および、ピラジニルエチルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、および、−NRCOR10から選択される1、2または3個の置換基で任意に置換されていてもよく;
または、X−Rは、−C(CHOH、または、−CHOHであり;
は、5または6員環のアリールおよびヘテロアリールから選択され、ここで該基は、−NHCSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、存在する場合、メチルであり;
は、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、Xが、−NRCH−または−NRC(O)−である場合、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、5または6員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、および、ビス(C1〜6アルキル)アミノから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、および、ビス(C1〜6アルキル)アミノから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;および、
19は、水素、または、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1〜6アルキル、および、ヘテロアリールC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、6員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
式(I)で示される化合物のその他の具体的な種類またはそれらの製薬上許容できる塩において;
mは、0または1であり;
Yは、CHであり、Yは、Nであり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基であり;
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、および、ピラジニルエチルから選択される基であり、ここで該基は、任意に、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、および、−CONHCHから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;
または、−XRは、−C(CHOH、または、−CHOHであり;
は、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルから選択され、ここで該基は、−NHCSNHR19で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
は、存在する場合、メチルであり;
11、R12およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、および、ビス(C1〜6アルキル)アミノから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;および、
19は、水素、または、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1〜6アルキル、および、ヘテロアリールC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
式(I)で示される化合物のさらなる具体的な種類またはそれらの製薬上許容できる塩において;
mは、1であり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基であり;
Yは、CHであり、Yは、Nであり;
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、および、ピラジニルエチルから選択される基であり、ここで該基は、任意に、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、および、−CONHCHから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;
は、−NHCSNHR19で置換されたフェニルまたはピリジルであり、任意に、独立して、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、および、−CON(CHから選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
は、メチルであり;および、
19は、水素、または、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、チエニル、イミダゾリルメチル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、および、ピリミジニルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
式(I)で示される化合物のさらなる具体的な種類またはそれらの製薬上許容できる塩において;
mは、1であり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基であり;
Yは、CHであり、Yは、Nである。
は、メチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル、−CHCHOH、−、−CHCHNC(O)CH、−CHCONH、フェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、4−アセトアミドフェニル、4−アミノフェニル、ピリジン−4−イル、ピリジン−2−イル、2−オキソピロリジン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチルチアゾール−2−イル、および、3−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルから選択される基であり;
は:
Figure 2010533160
であり、
式中、AおよびAは、CHまたはNから選択されるが、AまたはAの少なくとも一方がCHであり;
17は、水素であり;
18は、水素であり;
19は、水素、または、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH(シクロプロピル)、−CHCHNMe、−CH(CH)CHOH、−C(CHCHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、チエン−2−イル、−CH(イミダゾール−2−イル)、−CH(イミダゾール−3−イル)、イソオキサゾリル−3−イル、6−オキソ−1H−ピリジン−2−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−4−イル、−CH(1−メチルピラゾール−4−イル)、6−メトキシピリジン−3−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、および、1H−ピラゾール−3−イルから選択される基であり;
および、Rは、メチルである。
本発明の一形態において、式(Ia)または(Ib)で示される化合物の部分集合または、それらの製薬上許容できる塩が提供され:
Figure 2010533160
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−NRC(O)−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、および、−NRCOR10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、X−Rは、−C(CHOH、または、−CHOHであり;
は、アリールおよびヘテロアリールから選択され、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
は、メチルであり;
およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであるか、
または、Xが、−NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−NRC(O)−または−NRS(O)−である場合、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、5、6または7員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、および、ビス(C1〜6アルキル)アミノから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、および、ビス(C1〜6アルキル)アミノから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;および、
19は、水素、または、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1〜6アルキル、および、ヘテロアリールC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、6員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
本発明のその他の形態において、式(Ia)または(Ib)で示される化合物の部分集合または、それらの製薬上許容できる塩が提供され:
Figure 2010533160
YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
Xは、−NRCH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−C(O)NR−および−NRC(O)−から選択されるリンカー基であり;
は、アダマンチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピロリジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルメチル、ピロリジニルエチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、フラニルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピリジニルメチル、ピリジニルエチル、ピリミジニルメチル、ピリミジニルエチル、ピラジニルメチル、および、ピラジニルエチルから選択される基であり、ここで該基は、で任意に、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、および、−NRCOR10から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく;
または、X−Rは、−C(CHOH、または、−CHOHであり;
は、5または6員環のアリールおよびヘテロアリールから選択され、ここで該基は、−NHCSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
は、メチルであり;
は、水素、または、C1〜6アルキルであり;
または、Xが、−NRCH−または−NRC(O)−である場合、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、5または6員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、および、ビス(C1〜6アルキル)アミノから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
11、R12およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、および、ビス(C1〜6アルキル)アミノから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;および、
19は、水素、または、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1〜6アルキル、および、ヘテロアリールC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、6員環の複素環を形成し、ここで1個の環の炭素原子は、任意に、NまたはOで置換されていてもよく、ここで該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
式(Ia)または(Ib)で示される化合物のその他の具体的な種類またはそれらの製薬上許容できる塩において;
Figure 2010533160
Yは、CHであり、Yは、Nであり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基であり;
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、および、ピラジニルエチルから選択される基であり、ここで該基は、任意に、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、および、−CONHCHから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;
または、−XRは、−C(CHOH、または、−CHOHであり;
は、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルから選択され、ここで該基は、−NHCSNHR19で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、および、−NR11COR12から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
は、メチルであり;
11、R12およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、および、ビス(C1〜6アルキル)アミノから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;および、
19は、水素、または、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1〜6アルキル、および、ヘテロアリールC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
式(Ia)または(Ib)で示される化合物のさらなる具体的な種類または、それらの製薬上許容できる塩において:
Figure 2010533160
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基であり;
Yは、CHであり、Yは、Nであり;
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、および、ピラジニルエチルから選択される基であり、ここで該基は、任意に、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、および、−CONHCHから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;
は、−NHCSNHR19で置換されたフェニルまたはピリジルであり、任意に、独立して、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、および、−CON(CHから選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
は、メチルであり;および、
19は、水素、または、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、チエニル、イミダゾリルメチル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、および、ピリミジニルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい。
式(Ia)または(Ib)で示される化合物のさらなる具体的な種類または、それらの製薬上許容できる塩において:
Figure 2010533160
mは、1であり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基であり;
Yは、CHであり、Yは、Nであり;
は、メチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル、−CHCHOH、−CHCHNC(O)CH、−CHCONH、フェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、4−アセトアミドフェニル、4−アミノフェニル、ピリジン−4−イル、ピリジン−2−イル、2−オキソピロリジン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチルチアゾール−2−イル、および、3−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルから選択される基であり;
は、
Figure 2010533160
であり、
式中、AおよびAは、CHまたはNから選択されるが、AまたはAの少なくとも一方がCHであり;
17は、水素であり;
18は、水素であり;および、
19は、水素、または、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH(シクロプロピル)、−CHCHNMe、−CH(CH)CHOH、−C(CHCHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、チエン−2−イル、−CH(イミダゾール−2−イル)、−CH(イミダゾール−3−イル)、イソオキサゾリル−3−イル、6−オキソ−1H−ピリジン−2−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−4−イル、−CH(1−メチルピラゾール−4−イル)、6−メトキシピリジン−3−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、および、1H−ピラゾール−3−イルから選択される基であり;
および、Rは、メチルである。
式(Ia)または(Ib)で示される化合物のさらなる具体的な種類または、それらの製薬上許容できる塩において:
Figure 2010533160
mは、1であり;
Yは、CHであり、Yは、Nであり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基であり;および、
は、メチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル、−CHCHOH、−CHCHNC(O)CH、−CHCONH、フェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、4−アセトアミドフェニル、4−アミノフェニル、ピリジン−4−イル、ピリジン−2−イル、2−オキソピロリジン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチルチアゾール−2−イル、および、3−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルから選択される基であり;または、
−XRは、C(CHOHであり;
は、
Figure 2010533160
であり、
式中、AおよびAは、CHまたはNから選択されるが、AまたはAの少なくとも一方がCHであり;
17は、水素であり;
18は、水素であり;および、
19は、水素、または、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH(シクロプロピル)、−CHCHNMe、−CH(CH)CHOH、−C(CHCHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、フェニル、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、チエン−2−イル、−CH(イミダゾール−2−イル)、−CH(イミダゾール−3−イル)、イソオキサゾリル−3−イル、6−オキソ−1H−ピリジン−2−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−4−イル、−CH(1−メチルピラゾール−4−イル)、6−メトキシピリジン−3−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、および、1H−ピラゾール−3−イルから選択される基であり;
および、Rは、メチルである。
式(Ia)または(Ib)で示される化合物のさらなる具体的な種類または、それらの製薬上許容できる塩において:
Figure 2010533160
mは、1であり;
Yは、CHであり、Yは、Nであり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基であり;および、
は、メチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル、−CHCHOH、−CHCHNC(O)CH、−CHCONH、フェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、4−アセトアミドフェニル、4−アミノフェニル、ピリジン−4−イル、ピリジン−2−イル、2−オキソピロリジン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチルチアゾール−2−イル、および、3−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルから選択される基であり;または、
−XRは、C(CHOHであり;
は、
Figure 2010533160
であり、式中、AおよびAは、CHであり;
17は、水素であり;
18は、水素であり;および、
19は、水素、または、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH(シクロプロピル)、−CHCHNMe、−CH(CH)CHOH、−C(CHCHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、フェニル、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、チエン−2−イル、−CH(イミダゾール−2−イル)、−CH(イミダゾール−3−イル)、イソオキサゾリル−3−イル、6−オキソ−1H−ピリジン−2−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−4−イル、−CH(1−メチルピラゾール−4−イル)、6−メトキシピリジン−3−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、および、1H−ピラゾール−3−イルから選択される基であり;
および、Rは、メチルである。
式(Ia)または(Ib)で示される化合物のさらなる具体的な種類または、それらの製薬上許容できる塩において:
Figure 2010533160
mは、1であり;
Yは、CHであり、Yは、Nであり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基であり;および、
は、メチル、−CHCHOH、および、フェニルから選択される基であり;または、
−XRは、C(CHOHであり;
は、
Figure 2010533160
であり、式中、AおよびAは、CHまたはNから選択されるが、AまたはAの少なくとも一方がCHであり;
17は、水素であり;
18は、水素であり;および、
19は、メチル、エチル、シクロプロピル、−CHCHNMe、−CHCHOH、フェニル、4−フルオロフェニル、および、4−メトキシフェニルから選択される基であり;
および、Rは、メチルである。
式(Ia)または(Ib)で示される化合物のさらなる具体的な種類または、それらの製薬上許容できる塩において:
Figure 2010533160
mは、1であり;
Yは、CHであり、Yは、Nであり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−および−S(O)C(CH−から選択されるリンカー基であり;および、
は、メチル、−CHCHOH、および、フェニルから選択される基であり;または、
−XRは、C(CHOHであり;
は、
Figure 2010533160
であり、式中、AおよびAは、CHであり;
17は、水素であり;
18は、水素であり;および、
19は、メチル、エチル、シクロプロピル、−CHCHNMe、−CHCHOH、フェニル、4−フルオロフェニル、および、4−メトキシフェニルから選択される基であり;
および、Rは、メチルである。
式(Ia)または(Ib)で示される化合物のさらなる具体的な種類または、それらの製薬上許容できる塩において:
Figure 2010533160
mは、1であり;
Yは、CHであり、Yは、Nであり;
Xは、リンカー基−S(O)C(CH−であり;および、
は、メチル、および、フェニルから選択される基であり;または、
−XRは、−C(CHOHであり;
は、
Figure 2010533160
であり、式中、AおよびAは、CHであり;
17は、水素であり;
18は、水素であり;および、
19は、−CHCHOHであり;
および、Rは、メチルである。
本発明のその他の形態は、以下の実施例のいずれか一つから選択される化合物または化合物の組み合わせ、または、それらの製薬上許容できる塩を提供する。
本発明のその他の形態は、以下から選択される化合物または化合物の組み合わせ、または、それらの製薬上許容できる塩を提供する:
3−エチル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
3−シクロプロピル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
3−(4−フルオロフェニル)−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−フェニル−チオ尿素、
3−(4−メトキシフェニル)−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
3−シクロプロピル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
3−メチル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
3−エチル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
3−(2−ヒドロキシエチル)−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
3−(2−ジメチルアミノエチル)−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
1−[4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−メチルチオ尿素、
1−[4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−シクロプロピルチオ尿素、
1−[4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−エチルチオ尿素、
1−[4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−(2−ヒドロキシエチル)チオ尿素、
3−(2−ヒドロキシエチル)−1−[4−[4−[2−(3−ヒドロキシプロピルスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
1−[4−[4−[2−(3−ヒドロキシプロピルスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−メチルチオ尿素、
3−シクロプロピル−1−[4−[4−[2−(3−ヒドロキシプロピルスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
3−エチル−1−[4−[4−[2−(3−ヒドロキシプロピルスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
3−(2−ヒドロキシエチル)−1−[4−[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
1−[4−[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−メチルチオ尿素、
3−シクロプロピル−1−[4−[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、および、
3−エチル−1−[4−[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素。
本発明はまた、式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の製造方法を提供する。
式(I)で示される化合物は、X=−S(O)CR−の場合、例えば、室温で、水およびエタノールの混合溶媒系中でオキソン(Oxone(登録商標))を用いることによって、XはSCR−である式(I)で示される化合物を酸化させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
XがROCR−である式(I)で示される化合物は、RXがHOCR−である式(I)で示される化合物と、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である式(II)で示される化合物とを、任意に適切な塩基(例えばトリエチルアミン)、および、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、または、N,N−ジメチルホルムアミド)の存在下で反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
XがRNCR−である式(I)で示される化合物は、RXがHRNCR−である式(I)で示される化合物と、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である式(II)で示される化合物とを、任意に適切な塩基(例えばトリエチルアミン)、および、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、または、N,N−ジメチルホルムアミド)の存在下で反応させることによって製造してもよいし;または、RXがHRNCR−の式(I)で示される化合物と、式(III)で示される化合物とを、適切な還元剤(例えばNaCNBH)の存在下で反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
が−S(O)CR−、−SCR−、−OCR−、−RNCR−、−S(O)CR−である式(I)で示される化合物は、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である式(IV)で示される化合物と、式(V)で示される化合物とを、任意に適切な塩基(例えばトリエチルアミン)、および、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、または、N,N−ジメチルホルムアミド)の存在下で反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
Xが−SCR−である式(I)で示される化合物は、適切な溶媒(例えば、エタノール)中で、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である式(IV)で示される化合物とチオ尿素とを反応させ、式(VI)で示される化合物を生成し、続いてこれを、適切な塩基(例えば、水酸化ナトリウム)、および、溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド)の存在下で、式(II)で示される化合物と反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
Xが−RNC(O)−である式(I)で示される化合物は、カルボン酸を適切に活性化した後、式(VII)で示される化合物と式RNHで示されるアミンとを反応させることによって製造してもよく、これは、文献において既知の方法によってなされ、例えばHATUのようなカップリング剤の使用によって、または、塩化アシルへの変換によって行ってもよい。
Figure 2010533160
Xが−S(O)CR−である式(I)で示される化合物は、適切な塩基(例えば、水素化ナトリウム、または、カリウムtert−ブトキシド)の存在下で、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、または、N,N−ジメチルホルムアミド)中で、Xが−S(O)CH−である式(I)で示される化合物を式(VIII)で示される化合物と反応させ、続いて、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である式(IX)で示される化合物と反応させる連続反応によって製造してもよい。
Figure 2010533160
XがHOCR−の式(I)で示される化合物は、適切な溶媒中で、式(X)で示される化合物と、グリニャール試薬のような式(XI)および式(XII)で示される適切な有機金属化合物の試薬とを反応させることによって製造してもよい。RとRとが異なる場合、文献において既知の技術を用いることも可能であり、例えば、式(X)で示される化合物をワインレブアミドに変換し、式(XI)で示される有機金属試薬と反応させ、続いてその後の工程における式(XII)で示される有機金属試薬と反応させてもよい。
Figure 2010533160
式(I)で示される化合物は、式(XIII)で示される化合物から、適切な有機金属試薬(例えば、ボロン酸RB(OH)、または、ホウ素エステルRB(OR)など)を用いて、適切な溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)中の適切な金属触媒(例えば、パラジウムまたは銅)の存在下で製造してもよく、ここで式中Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)である。あるいは、Rが窒素、酸素または硫黄原子を介してピリミジン環に結合している場合、式(I)で示される化合物は、式(XIII)で示される化合物から、適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下で必要なアミン、アルコールまたはチオールと反応させることによって製造してもよく、ここで式中Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)である。
Figure 2010533160
当然のことながら、上記で列挙した技術のうちいずれか、または、それ以外の文献において既知の技術(例えば酸化、アルキル化、還元的アミノ化など)によって、式(XIII)で示される化合物をその他の式(XIII)で示される化合物に変換してもよい。
が−S(O)CR−、−SCR−、−OCR−、−RNCR−、−S(O)CR−である式(XIII)で示される化合物は、任意に適切な塩基(例えばトリエチルアミン)、および、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、または、N,N−ジメチルホルムアミド)の存在下で、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)の式(XIV)で示される化合物を式(V)で示される化合物とと反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
Xが−SCR−の式(XIII)で示される化合物は、適切な溶媒(例えば、エタノール)中で、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である式(XIV)で示される化合物とチオ尿素とを反応させ、式(XV)で示される化合物を生成し、続いてこれを、適切な塩基(例えば、水酸化ナトリウム)、および、溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド)の存在下で式(II)で示される化合物と反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
Xが−RNC(O)−の式(XIII)で示される化合物は、カルボン酸を適切に活性化した後、式(XVI)で示される化合物と式RNHで示されるアミンとを反応させることによって製造してもよく、これは、文献において既知の方法によってなされ、例えばHATUのようなカップリング剤の使用によって、または、塩化アシルへの変換によって行ってもよい。
Figure 2010533160
Xが−S(O)CR−の式(XIII)で示される化合物は、適切な塩基(例えば、水素化ナトリウム、または、カリウムtert−ブトキシド)の存在下で、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、または、N,N−ジメチルホルムアミド)中で、Xが−S(O)CH−の式(XIII)で示される化合物を、式(VIII)で示される化合物と反応させ、続いて、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である式(IX)で示される化合物と反応させる連続反応によって製造してもよい。
Figure 2010533160
XがHOCR−の式(XIII)で示される化合物、は、適切な溶媒中で、式(XVII)で示される化合物と、グリニャール試薬のような式(XI)および式(XII)で示される適切な有機金属化合物の試薬とを反応させることによって製造してもよい。RとRとが異なる場合、文献において既知の技術を用いることも可能であり、例えば、式(XVII)で示される化合物をワインレブアミドに変換し、式(XI)で示される有機金属試薬と反応させ、続いてその後の工程における式(XII)で示される有機金属試薬と反応させてもよい。
Figure 2010533160
式(IV)で示される化合物は、式(XIV)で示される化合物から、適切な有機金属試薬(例えば、ボロン酸RB(OH)、または、ホウ素エステルRB(OR)など)を用いて、適切な溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)中の適切な金属触媒(例えば、パラジウムまたは銅)の存在下で製造してもよく、ここで式中Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)であり、Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である。あるいは、Rが窒素、酸素または硫黄原子を介してピリミジン環に結合している場合、式(IV)で示される化合物は、式(XIV)で示される化合物から、適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下で必要なアミン、アルコールまたはチオールと反応させることによって製造してもよく、ここで式中Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)である。
Figure 2010533160
式(X)で示される化合物は、式(XVII)で示される化合物から、適切な有機金属試薬(例えば、ボロン酸RB(OH)、または、ホウ素エステルRB(OR)など)を用いて、適切な溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)中の適切な金属触媒(例えば、パラジウムまたは銅)の存在下で製造してもよく、ここで式中Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)であり、Rは、水素またはC1〜4アルキル基である。あるいは、Rが窒素、酸素または硫黄原子を介してピリミジン環に結合している場合、式(X)で示される化合物は、式(XVII)で示される化合物から、適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下で必要なアミン、アルコールまたはチオールと反応させることによって製造してもよく、ここで式中Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)である。
Figure 2010533160
式(XVIII)で示される化合物は、式(XIX)で示される化合物から、適切な有機金属試薬(例えば、ボロン酸RB(OH)、または、ホウ素エステルRB(OR)など)を用いて、適切な溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)中の適切な金属触媒(例えば、パラジウムまたは銅)の存在下で製造してもよく、ここで式中Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)である。あるいは、Rが窒素、酸素または硫黄原子を介してピリミジン環に結合している場合、式(XVIII)で示される化合物は、式(XIX)で示される化合物から、適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下で必要なアミン、アルコールまたはチオールと反応させることによって製造してもよく、ここで式中Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)である。
Figure 2010533160
式(XX)で示される化合物は、式(XXI)で示される化合物から、適切な有機金属試薬(例えば、ボロン酸RB(OH)、または、ホウ素エステルRB(OR)など)を用いて、適切な溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)中の適切な金属触媒(例えば、パラジウムまたは銅)の存在下で製造してもよく、ここで式中Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)である。あるいは、Rが窒素、酸素または硫黄原子を介してピリミジン環に結合している場合、式(XX)で示される化合物は、式(XXI)で示される化合物から、適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下で必要なアミン、アルコールまたはチオールと反応させることによって製造してもよく、ここで式中Lは、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)である。
Figure 2010533160
が脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である式(I)で示される化合物は、適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で、任意に適切な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式(XXII)で示される化合物と式(XXIII)で示される化合物とを反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
当然のことながら、上記で列挙した技術のうちいずれか、または、それ以外の文献において既知の技術(例えば酸化、アルキル化、還元的アミノ化など)によって、式(XXII)で示される化合物をその他の式(XXII)で示される化合物に変換してもよい。
が脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である式(IV)で示される化合物は、任意に、適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式(XXIV)で示される化合物と式(XXIII)で示される化合物とを反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
が脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)であり、Rが水素またはC1〜4アルキル基である式(X)で示される化合物は、任意に適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式(XXV)で示される化合物と式(XXIII)で示される化合物とを反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
が脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)である式(XVIII)で示される化合物は、任意に適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式(XXVI)で示される化合物と式(XXIII)で示される化合物とを反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
が脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)であり、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)である式(XX)で示される化合物は、任意に適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式(XXVII)で示される化合物と式(XXIII)で示される化合物とを反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
が脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)であり、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)であるの式(XIII)で示される化合物は、任意に適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式(XXVIII)で示される化合物と式(XXIII)で示される化合物とを反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
当然のことながら、上記で列挙した技術のうちいずれか、または、それ以外の文献において既知の技術(例えば酸化、アルキル化、還元的アミノ化など)によって、式(XIII)で示される化合物をその他の式(XIII)で示される化合物に変換してもよい。
が脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)であり、Lが、脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)である式(XIV)で示される化合物は、任意に適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式(XXIX)で示される化合物と式(XXIII)で示される化合物とを反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
が脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)であり、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)であり、Rが水素またはC1〜4アルキル基である式(XVII)で示される化合物は、任意に適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式(XXX)で示される化合物と式(XXIII)で示される化合物とを反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
が脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)であり、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)であるの式(XIX)で示される化合物は、任意に適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式(XXXI)で示される化合物と式(XXIII)で示される化合物とを反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
が脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシルなど)であり、Lが脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Meなど)であるの式(XXI)で示される化合物は、任意に適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式(XXXII)で示される化合物と式(XXIII)で示される化合物とを反応させることによって製造してもよい。
Figure 2010533160
XがHNCH−の式(I)で示される化合物は、式(XVIII)で示される化合物から還元によって製造してもよく、例えば、適切な溶媒(例えば、エタノール)中での水素ガスおよび適切な触媒(例えば、炭素担持パラジウム)を用いた水素添加によって製造してもよい。
Figure 2010533160
XがHNC(O)−の式(I)で示される化合物は、式(XVIII)で示される化合物から、例えば適切な溶媒(例えば、水とエタノールとの混合物)中の水酸化ナトリウムを用いた加水分解によって製造してもよい。
Figure 2010533160
XがHNCR−の式(I)で示される化合物は、式(XVIII)で示される化合物から、有機金属試薬(XI)および(XII)との反応によって製造してもよい。
Figure 2010533160
XがHNCH−の式(XIII)で示される化合物は、式(XIX)で示される化合物から還元によって製造してもよく、例えば適切な溶媒(例えば、エタノール)中での水素ガスおよび適切な触媒(例えば、炭素担持パラジウム)を用いた水素添加によって製造してもよい。
Figure 2010533160
XがHNC(O)−の式(XIII)で示される化合物は、式(XIX)で示される化合物から、適切な溶媒(例えば、水とエタノールとの混合物)中の(例えば水酸化ナトリウム)を用いた加水分解によって製造してもよい。
Figure 2010533160
XがHNCR−の式(XIII)で示される化合物は、式(XIX)で示される化合物から、有機金属試薬(XI)および(XII)との反応によって製造してもよい。
Figure 2010533160
当然のことながら、R基は、最初は炭素環または複素環式アミン(任意に、保護された窒素を含み、ここでこのような保護基としては、これらに限定されないが、ニトロ、tert−ブトキシカルバメートなどである)としてどの段階で導入されてもよく、この炭素環または複素環式アミンは、合成中のその後の段階で(適切な脱保護の後に)、イソチオシアネート(または、それ以外の活性化された基)との直接的な反応、または、アミンの活性化(例えば、チオホスゲンまたは1,1’−チオカルボニルジイミダゾールを使用)およびそれに続く適切なアミンとの反応、または、その他の文献において既知のチオ尿素を形成する方法のいずれかによってチオ尿素に変換することができる。
当然のことながら、本発明の化合物における所定の様々な環の置換基は、標準的な芳香族置換反応によって導入されてもよいし、または、上述の工程の前か、または、その直後のいずれかに従来の官能基の修飾を行うことによって生成してもよく、これらは、そのようなものとして本発明の方法の形態に含まれる。例えば、式(I)で示される化合物は、標準的な芳香族置換反応によって、または、従来の官能基の修飾によってさらなる式(I)で示される化合物に変換してもよい。このような反応および修飾としては、例えば、芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化、および、置換基の酸化が挙げられる。このような手法のための試薬および反応条件は、化学技術においてよく知られている。芳香族置換反応の具体的な例としては、濃硝酸を用いたニトロ基の導入、例えばフリーデル・クラフツ条件下でのハロゲン化アシルおよびルイス酸(例えば、三塩化アルミニウム)を用いたアシル基の導入;フリーデル・クラフツ条件下でのハロゲン化アルキルおよびルイス酸(例えば、三塩化アルミニウム)を用いたアルキル基の導入;および、ハロゲン基の導入が挙げられる。修飾の具体的な例としては、例えば、塩酸の存在下で加熱しながらの、ニッケル触媒を用いた接触水素化または鉄での処理によるニトロ基のアミノ基への還元;アルキルチオのアルキルスルフィニル、または、アルキルスルホニルへの酸化が挙げられる。
さらに当然ながら、本明細書で述べられた反応のうちいくつかにおいて、化合物中のあらゆる反応性を示す基を保護することが必要であるか/望ましい場合があることは理解できるものと予想される。保護が必要であるか、または望ましい例、および、適切な保護方法は、当業者によく知られている。従来の保護基は、標準的な技法に従って用いることができる(説明として、T.W.Green,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley and Sons,1991を参照)。従って、本明細書で述べられた反応のうちいくつかにおいて、反応物がアミノ、カルボキシまたはヒドロキシのような基を含む場合、そのような基を保護することが望ましい場合がある。
アミノまたはアルキルアミノ基にとって適切な保護基は、例えばアシル基であり、このようなアシル基としては、例えばアルカノイル基、例えばアセチル、アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、または、tert−ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル、または、アロイル基、例えばベンゾイルが挙げられる。上記の保護基のための脱保護条件は、必然的に保護基の選択に応じて様々である。従って、例えばアルカノイルまたはアルコキシカルボニル基、または、アロイル基のようなアシル基は、例えば、適切な塩基(例えばアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウム)を用いた加水分解によって除去してもよい。あるいは、例えばtert−ブトキシカルボニル基のようなアシル基は、例えば、塩化水素酸、硫酸もしくはリン酸、またはトリフルオロ酢酸のような適切な酸での処理によってによって除去してもよいし、さらに、例えばベンジルオキシカルボニル基のようなアリールメトキシカルボニル基は、例えば、炭素担持パラジウムのような触媒上での水素添加によって除去してもよいし、または、例えばホウ素トリス(トリフルオロ酢酸塩)のようなルイス酸での処理によって除去してもよい。一級アミノ基にとって適切な代替の保護基は、例えばフタロイル基であり、これは、アルキルアミン、例えばジメチルアミノプロピルアミンでの処理、または、ヒドラジンでの処理によって除去してもよい。
ヒドロキシ基にとっての適切な保護基は、例えばアシル基であり、このようなアシル基としては、例えばアルカノイル基、例えばアセチル、アロイル基、例えばベンゾイル、または、アリールメチル基、例えばベンジルが挙げられる。上記の保護基のための脱保護条件は、必然的に、保護基の選択に応じて様々であると予想される。従って、例えばアルカノイルまたはアロイル基のようなアシル基は、例えば、適切な塩基(例えばアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウム)を用いた加水分解によって除去してもよい。あるいは、例えばベンジル基のようなアリールメチル基は、例えば、炭素担持パラジウムのような触媒上での水素添加によって除去してもよい。
カルボキシ基にとっての適切な保護基は、例えばエステルを形成する基(例えばメチルまたはエチル基)であり、これは、例えば、例えば水酸化ナトリウムのような塩基を用いた加水分解によって除去することができ、または、例えばtert−ブチル基であり、これは、例えば、例えば有機酸のような酸(例えばトリフルオロ酢酸)での処理によってによって除去することができ、または、例えばベンジル基であり、これは、例えば、炭素担持パラジウムのような触媒上での水素添加によって除去することができる。
上記保護基は、合成中のあらゆる都合のよい段階で、化学技術においてよく知られた従来技術を用いて除去することができる。
本明細書において定義された中間体の多くは新規であり、これらは本発明のさらなる特徴として提供される。
生物学的分析
mTORキナーゼ阻害剤としての、PI3キナーゼ阻害剤としての、インビトロにおけるPI3キナーゼのシグナル伝達経路活性化阻害剤としての、および、インビトロにおけるMDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞の増殖の阻害剤としての本発明の化合物の作用を測定するために以下の分析を用いることができる。
(a)(i)インビトロでのmTORキナーゼ分析
この分析では、試験化合物の、組換えmTORによるリン酸化を阻害する能力を決定するために、アルファスクリーン(Alphascreen)技術(Gray et al.,Analytical Biochemistry,2003,313:234−245)を使用した。
Vilella−Bach et al.,Journal of Biochemistry,1999,274,4266−4272によって説明されているようにして、mTOR(EMBL登録番号L34075)のアミノ酸残基1362〜2549を含むmTORのC末端のトランケーションを、HEK293細胞中でFLAGタグを付けた融合体として安定して発現させた。HEK293のFLAGタグを付けたmTOR(1362〜2549)の安定な細胞系を、37℃、5%COで、10%の熱で不活性化したウシ胎児血清(FCS;シグマ(Sigma),プール,ドーセット州,イギリス,カタログ番号F0392)、1%のL−グルタミン(ギブコ(Gibco),カタログ番号25030−024)、および、2mg/mlのゲネチシン(G418硫酸塩;インビトロジェン社,イギリス,カタログ番号10131−027)を含むダルベッコ改変イーグル増殖培地(DMEM;インビトロジェン社(Invitrogen Limited),ペーズリー,イギリス,カタログ番号41966−029)中で、70〜90%の密集度になるまで慣例的手順で維持した。哺乳動物のHEK293細胞系中で発現させた後、発現されたタンパク質を、標準的な精製技術を用いて、FLAGエピトープタグを用いて精製した。
試験化合物をDMSO中の10mMのストック溶液として製造し、最終的な各種分析濃度を得るのに必要なだけ水で希釈した。各化合物の希釈液のアリコート(2μl)を、グライナー(Greiner)の384ウェルの低容量(LV)白色ポリスチレンプレート(グライナー・バイオ・ワン(Greiner Bio−one))のウェルに入れた。30μlの組換え精製したmTOR酵素の混合物、1μMのビオチン化ペプチド基質(ビオチン−Ahx−Lys−Lys−Ala−Asn−Gln−Val−Phe−Leu−Gly−Phe−Thr−Tyr−Val−Ala−Pro−Ser−Val−Leu−Glu−Ser−Val−Lys−Glu−NH;ベイケムUK社(Bachem UK Ltd))、ATP(20μM)、および、緩衝溶液[pH7.4のトリス−HCl緩衝液(50mM)、EGTA(0.1mM)、ウシ血清アルブミン(0.5mg/mL)、DTT(1.25mM)、および、塩化マンガン(10mM)を含む]を室温で90分撹拌した。
最大の酵素活性に相当する最大のシグナルを生じたコントロールウェルを、試験化合物の代わりに5%のDMSOを用いることによって作製した。完全に阻害された酵素に相当する最小のシグナルを生じたコントロールウェルを、試験化合物の代わりにEDTA(83mM)を添加することによって作製した。これらの分析溶液を室温で2時間インキュベートした。
それぞれの反応を、EDTA(50mM)、ウシ血清アルブミン(BSA;0.5mg/mL)、および、p70S6キナーゼ(T389)1A5モノクローナル抗体(セル・シグナリング・テクノロジー(Cell Signalling Technology),カタログ番号9206B)の混合物10μlを含むpH7.4のトリス−HCl緩衝液(50mM)の添加によって止め、アルファスクリーンのストレプトアビジン供与体、および、プロテインA受容体ビーズ(200ng;パーキン・エルマー(Perkin Elmer),それぞれカタログ番号6760002Bおよび6760137R)を添加し、この分析プレートを暗所で室温で約20時間放置した。680nmにおけるレーザー光励起から生じたシグナルを、パッカード(Packard)のエンヴィジョン(EnVision)装置を用いて読み取った。
リン酸化されたビオチン化ペプチドは、mTORが介在するリン酸化の結果としてその場で形成される。アルファスクリーンのストレプトアビジン供与体ビーズに結合しているリン酸化されたビオチン化ペプチドは、アルファスクリーンのプロテインA受容体ビーズに結合しているp70S6キナーゼ(T389)1A5モノクローナル抗体と複合体を形成する。680nmでのレーザー光励起の際に、供与体ビーズと受容体ビーズとの複合体は、測定可能なシグナルを生じる。従って、mTORキナーゼ活性が存在すると、分析シグナルが生じる。mTORキナーゼ阻害剤の存在下では、シグナル強度が減少する。
所定の試験化合物に関するmTOR酵素の阻害を、IC50値で示した。
(a)(ii)インビトロでのmTORキナーゼ分析(Echo)
この分析では、試験化合物の、組換えmTORによってリン酸化を阻害する能力を決定するために、アルファスクリーン技術を使用した(Gray et al.,Analytical Biochemistry,2003,313:234−245)。
Vilella−Bach et al.,Journal of Biochemistry,1999,274,4266−4272で説明されているようにして、mTOR(EMBL登録番号L34075)のアミノ酸残基1362〜2549を含むmTORのC末端のトランケーションを、HEK293細胞中でFLAGタグを付けた融合体として安定して発現させた。HEK293のFLAGタグを付けたmTOR(1362−2549)の安定な細胞系を、37℃、5%COで、10%の熱で不活性化したウシ胎児血清(FCS;シグマ,プール,ドーセット州,イギリス,カタログ番号F0392)、1%のL−グルタミン(ギブコ,カタログ番号25030−024)、および、2mg/mlのゲネチシン(G418硫酸塩;インビトロジェン社,イギリス,カタログ番号10131−027)を含むダルベッコ改変イーグル増殖培地(DMEM;インビトロジェン社,ペーズリー,イギリス,カタログ番号41966−029)中で、70〜90%の密集度になるまで慣例的手順で維持した。哺乳動物のHEK293細胞系中で発現させた後、発現されたタンパク質を、標準的な精製技術を用いて、FLAGエピトープタグを用いて精製した。
試験化合物をDMSO中の10mMのストック溶液として製造し、最終的な各種分析濃度を得るのに必要なだけDMSOを水で希釈した。各化合物の希釈液のアリコート(120nl2μl)を、ラボサイト(Labcyte)のエコー(Echo)550を用いて、超音波によって分配し、グライナーの384ウェルの低容量(LV)白色ポリスチレンプレート(グライナー・バイオ・ワン)のウェルに入れた。1230μlの組換え精製したmTOR酵素の混合物、1μMのビオチン化ペプチド基質(ビオチン−Ahx−Lys−Lys−Ala−Asn−Gln−Val−Phe−Leu−Gly−Phe−Thr−Tyr−Val−Ala−Pro−Ser−Val−Leu−Glu−Ser−Val−Lys−Glu−NH;ベイケムUK社)、ATP(20μM)、および、緩衝溶液[pH7.4のトリス−HCl緩衝液(50mM)、EGTA(0.1mM)、ウシ血清アルブミン(0.5mg/mL)、DTT(1.25mM)、および、塩化マンガン(10mM)を含む]を室温で12090分間インキュベートした。
最大の酵素活性に相当する最大のシグナルを生じるコントロールウェルを、試験化合物の代わりに1005%のDMSOを用いることによって作製した。完全に阻害された酵素に相当する最小のシグナルを生じるコントロールウェルを、LY294002EDTA(100uM83mM)化合物を添加することによって作製した。これらの分析溶液を室温で2時間インキュベートした。
それぞれの反応を、EDTA(50mM)、ウシ血清アルブミン(BSA;0.5mg/mL)、および、p70S6キナーゼ(T389)1A5モノクローナル抗体(セル・シグナリング・テクノロジー,カタログ番号9206B)を含むpH7.4のトリス−HCl緩衝液(50mM)の混合物510μlの添加によって止め、アルファスクリーンのストレプトアビジン供与体、および、プロテインA受容体ビーズ(200ng;パーキン・エルマー,カタログ番号6760002B、および、6760137R それぞれ)を添加し、この分析プレートを暗所で室温で一晩放置した。680nmにおけるレーザー光励起から生じたシグナルを、パッカードのエンヴィジョン装置を用いて読み取った。
リン酸化されたビオチン化ペプチドは、mTORが介在するリン酸化の結果としてその場で形成される。アルファスクリーンのストレプトアビジン供与体ビーズに結合しているリン酸化されたビオチン化ペプチドは、アルファスクリーンのプロテインA受容体ビーズに結合しているp70S6キナーゼ(T389)1A5モノクローナル抗体と複合体を形成する。680nmでのレーザー光励起の際に、供与体ビーズと受容体ビーズとの複合体は、測定可能なシグナルを生じる。従って、mTORキナーゼ活性が存在すると、分析シグナルが生じる。mTORキナーゼ阻害剤の存在下では、シグナル強度が減少する。
所定の試験化合物に関するmTOR酵素の阻害を、IC50値で示した。
(b)(i)インビトロでのPI3K酵素分析
この分析では、試験化合物のリン酸化を阻害する能力を脂質PI(4,5)P2の組換えI型PI3K酵素によって決定するために、アルファスクリーン技術を使用した(Gray et al.,Analytical Biochemistry,2003,313:234−245)。
ヒトPI3K触媒および調節サブユニットをコードするDNAフラグメントを、標準的な分子生物学およびPCRクローニング技術を用いてcDNAライブラリーから単離した。選択されたDNAフラグメントを用いて、バキュロウイルス発現ベクターを製造した。具体的に言えば、p110α、p110βおよびp110δのIa型ヒトPI3Kのp110アイソフォーム(EMBL登録番号は、p110α、p110βおよびp110δそれぞれに関してHSU79143、S67334、Y10055)それぞれの全長DNAを、pDEST10ベクター(インビトロジェン社,ファウンテン・ドライブ,ペーズリー,イギリス)にサブクローニングした。このベクターは、ゲートウェイに適応させた種類の6−Hisエピトープタグを含むFastbac1である。さらに、アミノ酸残基144〜1102に相当するトランケーションされた形態のIb型ヒトPI3Kのp110γアイソフォーム(EMBL登録番号X8336A)、および、全長ヒトp85α調節サブユニット(EMBL登録番号HSP13KIN)も、6−Hisエピトープタグを含むpFastBac1ベクターにサブクローニングした。Ia型p110コンストラクトを、p85α調節サブユニットと共に発現させた。標準的なバキュロウイルス発現技術を用いてバキュロウイルス系で発現させた後、発現したタンパク質を、Hisエピトープタグを用いた標準的な精製技術を用いて精製した。
ヒトのホスホイノシチド(Grp1)PHドメインに関する総合的な受容体のアミノ酸263〜380に相当するDNAを、標準的な分子生物学およびPCRクローニング技術を用いてcDNAライブラリーから単離した。得られたDNAフラグメントを、Gray et al.,Analytical Biochemistry,2003,313:234−245)によって説明されているようにして、GSTエピトープタグ(アマシャム・ファルマシア・バイオテク(Amersham Pharmacia Biotech),レインハム,エセックス州,イギリス)を含むpGEX4T1E.コリ(E.coli)発現ベクターにサブクローニングした。GST−タグを有するGrp1PHドメインを発現させ、標準的な技術を用いて精製した。
試験化合物をDMSO中の10mMのストック溶液として製造し、最終的な各種分析濃度を得るのに必要なだけ水で希釈した。各化合物の希釈液のアリコート(2μl)を、グライナーの384ウェルの低容量(LV)白色ポリスチレンプレート(グライナー・バイオ・ワン(Greiner Bio−one),ブルネルウェイ,ストーンハウス,グロスターシャー州,イギリス,カタログ番号784075)のウェルに入れた。それぞれの選択した組換え精製したPI3K酵素(15ng)、DiC8−PI(4,5)P2基質(40μM;セル・シグナル社(Cell Signals Inc.),キニアーロード,コロンバス州,米国,カタログ番号901)、アデノシン三リン酸(ATP;4μM)、および、緩衝溶液[pH7.6のトリス−HCl緩衝液(40mM,10μl)、3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩(CHAPS;0.04%)、ジチオスレイトール(DTT;2mM)、および、塩化マグネシウム(10mM)を含む]の混合物を室温で20分撹拌した。
最大の酵素活性に相当する最小のシグナルを生じるコントロールウェルを、試験化合物の代わりに5%のDMSOを用いることによって作製した。完全に阻害された酵素に相当する最大のシグナルを生じるコントロールウェルを、試験化合物の代わりに、ワートマニン(6μM;カルバイオケム(Calbiochem)/メルク・バイオサイエンス(Merck Bioscience),パッジロード,ビーストン,ノッティンガム州,イギリス,カタログ番号681675)を添加することによって作製した。これらの分析溶液も室温で20分撹拌した。
それぞれの反応を、EDTA(100mM)、ウシ血清アルブミン(BSA、0.045%)、および、pH7.6のトリス−HCl緩衝液(40mM)の混合物10μlの添加によって止めた。
ビオチン化した−DiC8−PI(3,4,5)P3(50nM;セル・シグナル社,カタログ番号107)、組換え精製したGST−Grp1PHタンパク質(2.5nM)、および、アルファスクリーンの抗GST供与体および受容体ビーズ(100ng;パッカード・バイオサイエンス社(Packard Bioscience Limited),ステーションロード,パングボーン,バークシャー州,イギリス,カタログ番号6760603M)を添加し、この分析プレートを暗所で室温で約5〜20時間放置した。680nmにおけるレーザー光励起から生じたシグナルを、パッカードのアルファクエスト(AlphaQuest)装置を用いて読み取った。
PI(3,4,5)P3は、PI3Kが介在するPI(4,5)P2のリン酸化の結果としてその場で形成される。アルファスクリーンの抗GST供与体ビーズに結合しているGST−Grp1PHドメインタンパク質は、アルファスクリーンのストレプトアビジン受容体ビーズに結合しているビオチン化したPI(3,4,5)P3と複合体を形成する。酵素によって生産されたPI(3,4,5)P3は、PHドメインタンパク質への結合に関して、ビオチン化したPI(3,4,5)P3と競合する。680nmでのレーザー光励起の際に、供与体ビーズと受容体ビーズとの複合体は、測定可能なシグナルを生じる。従って、PI3KのPI(3,4,5)P3を形成する酵素活性、および、それに続くビオチン化したPI(3,4,5)P3との競合によって、シグナルの減少が起こる。PI3K酵素の阻害剤の存在下では、シグナル強度は回復する。
所定の試験化合物に関するPI3K酵素の阻害を、IC50値で示した。
(b)(ii)インビトロでのPI3K酵素分析(Echo)
この分析では、試験化合物のリン酸化を阻害する能力を脂質PI(4,5)P2の組換えI型PI3K酵素によって決定するために、アルファスクリーン技術を使用した(Gray et al.,Analytical Biochemistry,2003,313:234−245)。
ヒトPI3K触媒および調節サブユニットをコードするDNAフラグメントを、標準的な分子生物学およびPCRクローニング技術を用いてcDNAライブラリーから単離した。選択されたDNAフラグメントを用いて、バキュロウイルス発現ベクターを製造した。具体的に言えば、p110α、p110βおよびp110δのIa型ヒトPI3Kのp110アイソフォーム(EMBL登録番号は、p110α、p110βおよびp110δそれぞれに関してHSU79143、S67334、Y10055)それぞれの全長DNAを、pDEST10ベクター(インビトロジェン社,ファウンテン・ドライブ,ペーズリー,イギリス)にサブクローニングした。このベクターは、ゲートウェイに適応させた種類の6−Hisエピトープタグを含むFastbac1である。さらに、アミノ酸残基144〜1102に相当するトランケーションされた形態のIb型ヒトPI3Kのp110γアイソフォーム(EMBL登録番号X8336A)、および、全長ヒトp85α調節サブユニット(EMBL登録番号HSP13KIN)も、6−Hisエピトープタグを含むpFastBac1ベクターにサブクローニングした。Ia型p110コンストラクトを、p85α調節サブユニットと共に発現させた。標準的なバキュロウイルス発現技術を用いてバキュロウイルス系で発現させた後、発現したタンパク質を、Hisエピトープタグを用いた標準的な精製技術を用いて精製した。
ヒトのホスホイノシチド(Grp1)PHドメインに関する総合的な受容体のアミノ酸263〜380に相当するDNAを、標準的な分子生物学およびPCRクローニング技術を用いてcDNAライブラリーから単離した。得られたDNAフラグメントを、Gray et al.,Analytical Biochemistry,2003,313:234−245)によって説明されているようにして、GSTエピトープタグ(アマシャム・ファルマシア・バイオテク(Amersham Pharmacia Biotech),レインハム,エセックス州,イギリス)を含むpGEX4T1E.コリ(E.coli)発現ベクターにサブクローニングした。GST−タグを有するGrp1PHドメインを発現させ、標準的な技術を用いて精製した。
試験化合物をDMSO中の10mMのストック溶液として製造し、最終的な各種分析濃度を得るのに必要なだけDMSOを水で希釈した。各化合物の希釈液のアリコート(120nl2μl)を、ラボサイトのエコー550を用いて超音波によって分配し、グライナーの384ウェルの低容量(LV)白色ポリスチレンプレート(グライナー・バイオ・ワン(Greiner Bio−one),ブルネルウェイ,ストーンハウス,グロスターシャー州,イギリス,カタログ番号784075)ウェルに入れた。それぞれの選択した組換え精製したPI3K酵素(15ng)、DiC8−PI(4,5)P2基質(40μM;セル・シグナル社,キニアーロード,コロンバス州,米国,カタログ番号901)、アデノシン三リン酸(ATP;4μM)、および、緩衝溶液[pH7.6のトリス−HCl緩衝液(40mM,10μl)、3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩(CHAPS;0.04%)、ジチオスレイトール(DTT;2mM)、および、塩化マグネシウム(10mM)を含む]の混合物を室温で20分撹拌した。
最大の酵素活性に相当する最小のシグナルを生じるコントロールウェルを、試験化合物の代わりに1005%のDMSOを用いることによって作製した。完全に阻害された酵素に相当する最大のシグナルを生じるコントロールウェルを、試験化合物の代わりにワートマニン(6μM;カルバイオケム/メルク・バイオサイエンス,パッジロード,ビーストン,ノッティンガム州,イギリス,カタログ番号681675)を添加することによって作製した。これらの分析溶液も、室温で20分間インキュベートし、撹拌した。
それぞれの反応を、EDTA(100mM)、ウシ血清アルブミン(BSA、0.045%)、および、pH7.6のトリス−HCl緩衝液(40mM)の混合物10μlの添加によって止めた。
ビオチン化した−DiC8−PI(3,4,5)P3(50nM;セル・シグナル社,カタログ番号107)、組換え精製したGST−Grp1PHタンパク質(2.5nM)、および、アルファスクリーンの抗GST供与体および受容体ビーズ(100ng;パッカード・バイオサイエンス社(Packard Bioscience Limited),ステーションロード,パングボーン,バークシャー州,イギリス,カタログ番号6760603M)を添加し、この分析プレートを、暗所で室温で約5〜20時間一晩放置した。680nmにおけるレーザー光励起から生じたシグナルを、パッカードのアルファクエスト装置を用いて読み取った。
PI(3,4,5)P3は、PI3Kが介在するPI(4,5)P2のリン酸化の結果としてその場で形成される。アルファスクリーンの抗GST供与体ビーズに結合しているGST−Grp1PHドメインタンパク質は、アルファスクリーンのストレプトアビジン受容体ビーズに結合しているビオチン化したPI(3,4,5)P3と複合体を形成する。酵素によって生産されたPI(3,4,5)P3は、PHドメインタンパク質への結合に関して、ビオチン化したPI(3,4,5)P3と競合する。680nmでのレーザー光励起の際に、供与体ビーズと受容体ビーズとの複合体は、測定可能なシグナルを生じる。従って、PI3KのPI(3,4,5)P3を形成する酵素活性、および、それに続くビオチン化したPI(3,4,5)P3との競合によって、シグナルの減少が起こる。PI3K酵素の阻害剤の存在下では、シグナル強度は回復する。
所定の試験化合物に関するPI3K酵素の阻害を、IC50値で示した。
(c)インビトロでのホスホ−Ser473Akt分析
この分析は、試験化合物の、Akt中のセリン473のリン酸化を阻害する能力を決定するものであり、これは、アキュメン(Acumen)のエキスプローラー(Explorer)技術(アキュメン・バイオサイエンス社(Acumen Bioscience Limited))、レーザー走査によって得られた画像の特徴を迅速に定量するのに用いることができるプレートリーダーを用いて評価される。
MDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞系(LGCプロモケム(LGC Promochem)、テディントン,ミドルセックス州,イギリス,カタログ番号HTB−132)を、37℃、5%COで、10%の熱で不活性化したFCS、および、1%のL−グルタミンを含むDMEM中で70〜90%の密集度になるまで慣例的手順で維持した。
この分析のために、標準的な組織培養方法を用いて、「アキュターゼ(Accutase)」(イノベーティブ・セル・テクノロジーズ社(Innovative Cell Technologies Inc.),サンディエゴ,カリフォルニア州,米国;カタログ番号AT104)を用いて上記細胞を培養フラスコから取り外し、培地に再懸濁して、1mLあたり1.7×10個の細胞を得た。アリコート(90μl)を、パッカードの黒色の96ウェルプレート(パーキンエルマー(PerkinElmer),ボストン,マサチューセッツ州,米国;カタログ番号6005182)の内部の60ウェルそれぞれに植え付け、約15000細胞/ウェルの密度を得た。辺縁効果を防ぐために、外部のウェルに培養培地のアリコート(90μl)を入れた。これらの細胞を、37℃、5%COで一晩インキュベートし、それらを付着させた。
2日目に、細胞を試験化合物で処理し、37℃、5%COで2時間インキュベートした。試験化合物をDMSO中の10mMのストック溶液として製造し、増殖培地で必要なだけ連続的に希釈して、必要とされる最終的な試験濃度の10倍の各種濃度を得た。各化合物の希釈液のアリコート(10μl)をウェル中に入れ(3連で)、最終的な必要な濃度を得た。最小の反応を示すコントロールとして、それぞれ最終濃度100μMのLY294002(カルバイオケム,ビーストン,イギリス,カタログ番号440202)を含むウェルを有するプレートを用いた。最大の反応を示すコントロールとして、試験化合物の代わりに1%のDMSOを含むウェルを用いた。インキュベートの後、プレートの内容物を、1.6%のホルムアルデヒド水溶液(シグマ,プール,ドーセット州,イギリス,カタログ番号F1635)で室温で1時間処理することによって固定した。
その後の全ての吸引および洗浄工程は、テカン(Tecan)の96ウェルプレート洗浄機(吸引速度10mm/秒)を用いて行われた。固定溶液を除去し、プレートの内容物を、リン酸緩衝食塩水(PBS;50μl;ギブコ,カタログ番号10010015)で洗浄した。プレートの内容物をPBSおよび0.5%トゥイーン(Tween)−20の混合物からなる細胞透過緩衝液のアリコート(50μl)で室温で10分間処理した。この「透過」緩衝液を除去し、PBS、および、0.05%トゥイーン−20の混合物中に5%の乾燥スキムミルク[「マーベル(Marvel)」(登録商標);プレミア・ビバレッジズ(Premier Beverages),スタフォード,イギリス]からなるブロッキング緩衝液のアリコート(50μl)で室温で1時間処理することによって、非特異的な結合部位をブロックした。この「ブロッキング」緩衝液を除去し、細胞を、「ブロッキング」緩衝液で1:500に希釈されたウサギ抗ホスホAkt(Ser473)抗体溶液(50μl/ウェル;セル・シグナリング(Cell Signalling),ヒッチン,ハーツ,英国,カタログ番号9277)と共に室温で1時間インキュベートした。細胞を、PBSおよび0.05%トゥイーン−20の混合物で3回洗浄した。その後、細胞を、「ブロッキング」緩衝液で1:500に希釈されたアレクサフルオロ(Alexafluor)488で標識されたヤギ抗ウサギIgG(50μl/ウェル;モレキュラープローブス(Molecular Probes),インビトロジェン社,ペーズリー,イギリス,カタログ番号A11008)で室温で1時間インキュベートした。細胞を、PBSおよび0.05%トゥイーン−20の混合物で3回洗浄した。PBS(50μl)のアリコートを各ウェルに添加し、このプレートを黒いプレートの密封部材で密封し、蛍光シグナルを検出し、解析した。
各化合物で得られた蛍光用量反応データを解析し、Akt中のセリン473の阻害の程度をIC50値で示した。
(d)インビトロでのMDA−MB−468ヒト乳腺癌増殖分析
この分析は、試験化合物の細胞増殖を阻害する能力を決定するものであり、セロミクス・アレイスキャン(Cellomics Arrayscan)技術を用いて評価される。本明細書の生物学的分析(b)で説明されているようにして、MDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞系(LGCプロモケム(LGC Promochem),カタログ番号HTB−132)を慣例的手順で維持した。
増殖分析のために、アキュターゼを用いて細胞を培養フラスコから取り外し、パッカードの黒色の96ウェルプレートの内部の60ウェルに、100μlの完全増殖培地中で8000細胞/ウェルの密度で植え付けた。外部のウェルには100μlの滅菌PBSを入れた。これらの細胞を、37℃、5%COで一晩インキュベートし、それらを付着させた。
2日目に、細胞を試験化合物で処理し、37℃、5%COで48時間インキュベートした。試験化合物をDMSO中の10mMのストック溶液として製造し、増殖培地で必要なだけ連続的に希釈して、各種試験濃度を得た。各化合物の希釈液のアリコート(50μl)をウェル中に入れ、細胞を37℃、5%COで2日間インキュベートした。各プレートには、試験化合物を含まないコントロールウェルが含まれる。
4日目に、最終的な希釈度1:1000のBrdU標識試薬(シグマ,カタログ番号B9285)を添加し、細胞を37℃で2時間インキュベートした。培地を除去し、各ウェル中の細胞を、エタノールおよび氷酢酸の混合物(90%のエタノール、5%の氷酢酸および5%の水)100μlで室温で30分間処理することによって固定した。各ウェル中の細胞をPBS(100μl)で2回洗浄した。塩酸水溶液(2M,100μl)を、各ウェルに添加した。室温で20分間経過した後、細胞をPBSで2回洗浄した。過酸化水素(3%,50μl;シグマ,カタログ番号H1009)を、各ウェルに添加した。室温で10分間経過した後、ウェルを再度PBSで洗浄した。
1%のBSAおよび0.05%トゥイーン−20を含むPBSで1:40に希釈したマウス抗BrdU抗体(50μl;カルタグ(Caltag),バーリンゲーム,カリフォルニア州,米国;カタログ番号MD5200)と共に室温で1時間インキュベートすることによって、BrdUの取り込みを検出した。PBSで2回洗浄することによって未結合抗体を除去した。取り込まれたBrdUを可視化するため、細胞を、1:1000に希釈したアレクサフルオロ488で標識したヤギ抗マウスIgGを含むPBS(50μl)および0.05%トゥイーン−20緩衝液で室温で1時間処理した。細胞核を可視化するために、1:1000に希釈したヘキスト(Hoechst)染料(モレキュラープローブス,カタログ番号H3570)を添加した。各プレートを順にPBSで洗浄した。その後、PBS(100μl)を各ウェルに添加し、セロミクスのアレイスキャンを用いてプレートを解析し、細胞の総数およびBrdU陽性細胞の数を評価した。
各化合物で得られた蛍光用量反応データを解析し、MDA−MB−468細胞の増殖の阻害の程度をIC50値で示した。
式(I)で示される化合物の薬理学的特性は構造変化に応じて様々であると予想されるが、一般的には、上記の試験(a)〜(d)の1種またはそれより多くにおいて、式(I)で示される化合物が有する活性は以下の濃度または用量で実証されると考えられる:−
試験(a)(i):−多くの化合物に関して、mTORキナーゼに対するIC50は、10μM未満(具体的には0.001〜0.5μM)であり;
IC50が測定された実施例1bに関して、その値は0.55μMであった。
試験(b)(i):−多くの化合物に関して、p110γのIb型ヒトPI3Kに対するIC50は、10μM未満(具体的には0.001〜0.5μM)であり;および、多くの化合物に関して、p110αのIa型ヒトPI3Kに対するIC50は、10μM未満(具体的には0.001〜0.5μM)であり;
IC50が3回測定された実施例1bに関して、その値は、39.75、11.74、および、3.20μMであった。
試験(c):−多くの化合物に関して、Akt中のセリン473に対するIC50は、10μM未満(具体的には0.1〜20μM)であり;
IC50が2回測定された実施例1bに関して、その値は、1.93、および、1.74μMであった;
試験(d):−IC50は20μM未満である。
以下の実施例を酵素分析試験(a)(ii)で試験した:
Figure 2010533160
本発明の化合物は、薬理活性を有するという点で有利である。具体的に言えば、本発明の化合物は、mTORキナーゼおよび/またはホスファチジルイノシトール−3−キナーゼ(PI3K)酵素、例えばIa型のPI3K酵素(例えば、PI3Kアルファ、PI3Kベータ、および、PI3Kデルタ)、および、Ib型のPI3K酵素(PI3Kガンマ)を調節する(具体的には阻害する)。より具体的には、本発明の化合物は、mTORキナーゼを調節する(具体的には阻害する)。より具体的には、本発明の化合物は、1種またはそれより多くのPI3K酵素を調節する(具体的には阻害する)。式(I)で示される化合物の阻害特性は、本章および実験の章において記載された試験法を用いて実証することができる。従って、式(I)で示される化合物は、mTORキナーゼおよび/または1種またはそれより多くのPI3K酵素が介在する、具体的にはmTORキナーゼが介在する、ヒトおよびヒト以外の動物の状態/病気の処置(治療または予防)で使用することができる。
本発明はまた、製薬上許容できる希釈剤またはキャリアーと共に、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩を含む医薬組成物を提供する。
本発明の組成物は、経口での使用に適した形態(例えば、錠剤、ロゼンジ、ハードもしくはソフトカプセル、水性もしくは油性懸濁液、エマルジョン、分散性の粉末もしくは顆粒、シロップ、または、エリキシルとして)、外用での使用に適した形態(例えば、クリーム、軟膏、ゲル、または、水性または油性溶液、または、懸濁液として)、吸入による投与に適した形態(例えば、微粉、または、液体エアロゾルとして)、通気による投与に適した形態(例えば、微粉として)、または、非経口投与に適した形態(例えば、静脈内、皮下、腹膜内または筋肉内投与の場合は滅菌水性または油性溶液として、または、直腸投与の場合は坐剤として)であってもよい。
本発明の組成物は、従来の手法により当業界公知の従来の医薬品賦形剤を用いて得てもよい。従って、経口での使用を目的とする組成物は、例えば、1種またはそれより多くの着色剤、甘味剤、矯味矯臭薬剤、および/または、保存剤を含んでいてもよい。
単一の投薬形態を生産するために1種またはそれより多くの賦形剤と組み合わされる活性成分の量は、必然的に、治療される宿主および具体的な投与経路に応じて様々であると予想される。例えばヒトへの経口投与を目的とした調合物は、一般的に、例えば1mg〜1gの活性物質(より適切には1〜250mg,例えば1〜100mg)を含むと予想され、ここで上記活性物質は適切で便利な量の賦形剤と共に配合され、賦形剤の量は、組成物総量の約5〜約98重量パーセントの範囲で様々であってよい。
治療または予防目的での式Iで示される化合物の用量の規模は、当然ながら、病状の性質および重症度、動物または患者の年齢および性別、ならびに投与経路に従って、さらに周知の医療の原則に従って様々であると予想される。
治療または予防目的で式(I)で示される化合物を用いる際に、これら化合物は、一般的に、1日用量(例えば1mg/kg〜100mg/kg体重の範囲)が摂取されるように投与されると予想され、必要があれば数回に分けた用量で投与される。一般的に、非経口経路が用いられる場合、比較的少ない用量が投与されると予想される。従って、例えば静脈内投与の場合、例えば1mg/kg〜25mg/kg体重の範囲の用量が一般的に用いられると予想される。加えて、吸入法による投与の場合、例えば1mg/kg〜25mg/kg体重の範囲の用量が用いられると予想される。典型的には、1回投与量には、約10mg〜0.5gの本発明の化合物が含まれると予想される。
本明細書において述べられているように、mTORキナーゼおよびPI3K酵素は、腫瘍形成において役割を有しており、加えて多数のその他の病気においても役割を有することが知られている。我々は、式(I)で示される化合物は、有力な抗腫瘍活性を有することを発見し、この活性は、mTORキナーゼおよび/または1種またはそれより多くのPI3K酵素の阻害により得られると考えられる。
従って、本発明の化合物は抗癌剤として有用である。具体的に言えば、本発明の化合物は、充実性および/または液性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または治療において、増殖抑制剤、抗アポトーシス剤および/または抗浸潤剤として有用である。具体的に言えば、本発明の化合物は、mTORおよび/または1種またはそれより多くのPI3K酵素、例えばIa型のPI3K酵素およびIb型のPI3K酵素の阻害に対して感受性を有する腫瘍の予防または治療において有用であることが期待される。さらに、本発明の化合物は、mTOR、および/または、1種またはそれより多くのPI3K酵素、例えばIa型のPI3K酵素およびIb型のPI3K酵素が単独で、または、部分的に介在する腫瘍の予防または治療において有用であることが期待される。従って、本化合物は、治療が必要な温血動物においてmTOR酵素の阻害作用を生じさせるのに用いられる可能性がある。このような治療が必要な温血動物においてPI3K酵素の阻害作用を生じさせるのに、所定の化合物が用いられる可能性がある。
本明細書において述べられているように、mTORキナーゼおよび/または1種またはそれより多くのPI3K酵素の阻害剤は、例えば癌のような増殖性疾患、具体的には癌腫および肉腫のような充実性腫瘍、ならびに白血病およびリンパ球系腫瘍の治療に治療的価値を有すると予想され、具体的には、例えば乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、および、細気管支肺胞上皮癌も含む)および前立腺癌の治療、ならびに、胆管、骨、膀胱、頭頸部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚および陰門の癌の治療、ならびに、白血病[急性リンパ性白血病(ALL)、および、慢性骨髄性白血病(CML)も含む]、多発性骨髄腫およびリンパ腫の治療に治療的価値を有すると予想される。
本発明のさらなる形態によれば、温血動物(例えばヒト)における医薬品として使用するために、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
本発明のさらなる形態によれば、温血動物(例えばヒト)において増殖抑制効果を生じさせるのに使用するために、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
本発明のさらなる形態によれば、温血動物(例えばヒト)においてアポトーシス作用を生じさせるのに使用するために、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、温血動物(例えばヒト)において、癌のような増殖性疾患の封じ込めおよび/または治療で使用するための抗浸潤剤として、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
本発明のさらなる形態によれば、温血動物(例えばヒト)において増殖抑制効果を生じさせるために、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のこの形態のさらなる特徴によれば、温血動物(例えばヒト)において増殖抑制効果を生じさせるのに使用する医薬品の製造における、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のさらなる形態によれば、温血動物(例えばヒト)においてアポトーシス作用を生じさせるために、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のこの形態のさらなる特徴によれば、温血動物(例えばヒト)においてアポトーシス作用を生じさせるのに使用する医薬品の製造における、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、温血動物(例えばヒト)において癌のような増殖性疾患の封じ込めおよび/または治療で使用するための抗浸潤剤としての医薬品の製造における、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のこの形態のさらなる特徴によれば、治療が必要な温血動物(例えばヒト)において増殖抑制効果を生じさせる方法が提供され、本方法は、前記動物に、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む。
本発明のこの形態のさらなる特徴によれば、治療が必要な温血動物(例えばヒト)における充実性腫瘍関連の疾患の封じ込めおよび/または治療によって浸潤抑制作用を生じさせる方法が提供され、本方法は、前記動物に、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む。
本発明のさらなる形態によれば、温血動物(例えばヒト)において癌のような増殖性疾患の予防または治療に使用する医薬品の製造における、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のこの形態のさらなる特徴によれば、治療が必要な温血動物(例えばヒト)における癌のような増殖性疾患の予防または治療方法が提供され、本方法は、前記動物に、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む。
本発明のさらなる形態によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、侵入および移動に関する能力をもたらすシグナル伝達工程に関与するmTORキナーゼおよび/または1種またはそれより多くのPI3K酵素(例えば、Ia型酵素および/またはIb型のPI3K酵素)の阻害に対して感受性を有する腫瘍の予防または治療に使用するための、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
本発明のこの形態のさらなる特徴によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、侵入および移動に関する能力をもたらすシグナル伝達工程に関与するmTORキナーゼおよび/または1種またはそれより多くのPI3K酵素(例えば、Ia型酵素および/またはIb型のPI3K酵素)の阻害に対して感受性を有する腫瘍の予防または治療に使用する医薬品の製造における、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のこの形態のさらなる特徴によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、侵入および移動に関する能力をもたらすシグナル伝達工程に関与するmTORキナーゼおよび/または1種またはそれより多くのPI3K酵素(例えば、Ia型酵素および/またはIb型のPI3K酵素)の阻害に対して感受性を有する腫瘍の予防または治療方法が提供され、本方法は、前記動物に、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む。
本発明のさらなる形態によれば、mTORキナーゼ阻害作用および/またはPI3K酵素の阻害作用(例えば、Ia型のPI3K酵素、または、Ib型のPI3K酵素の阻害作用)の提供に使用するための、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
本発明のこの形態のさらなる特徴によれば、mTORキナーゼ阻害作用、および/または、PI3K酵素の阻害作用(例えば、Ia型のPI3K酵素、または、Ib型のPI3K酵素の阻害作用)の提供に使用する医薬品の製造における、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のさらなる形態によれば、mTORキナーゼ阻害作用、および/または、PI3K酵素の阻害作用(例えば、Ia型のPI3K酵素、または、Ib型のPI3K酵素の阻害作用)を提供する方法も提供され、本方法は、本明細書において定義された式Iで示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む。
本発明のさらなる特徴によれば、上記癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患または心臓血管疾患の治療に使用するための、本明細書において定義された式Iで示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、癌腫および肉腫のような充実性腫瘍、ならびに白血病およびリンパ球系腫瘍の治療に使用するための、本明細書において定義された式Iで示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、および、細気管支肺胞上皮癌も含む)、および前立腺癌の治療に使用するための、本明細書において定義された式Iで示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、胆管、骨、膀胱、頭頸部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚および陰門の癌の治療、ならびに白血病(ALLおよびCMLも含む)、多発性骨髄腫およびリンパ腫の治療に使用するための、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患または心臓血管疾患の治療に使用する医薬品の製造における、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、癌腫および肉腫のような充実性腫瘍、ならびに白血病およびリンパ球系腫瘍の治療に使用する医薬品の製造における、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、および、細気管支肺胞上皮癌も含む)、および、前立腺癌の治療に使用する医薬品の製造における、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、胆管、骨、膀胱、頭頸部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚および陰門の癌の治療、ならびに白血病(ALLおよびCMLも含む)、多発性骨髄腫およびリンパ腫の治療に使用する医薬品の製造における、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、治療が必要な温血動物(例えばヒト)における癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患または心臓血管疾患の治療方法が提供され、本方法は、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む。
本発明のさらなる特徴によれば、治療が必要な温血動物(例えばヒト)における癌腫および肉腫のような充実性腫瘍、ならびに白血病およびリンパ球系腫瘍の治療方法が提供され、本方法は、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む。
本発明のさらなる特徴によれば、治療が必要な温血動物(例えばヒト)における乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、および、細気管支肺胞上皮癌も含む)、および、前立腺の治療方法が提供され、本方法は、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む。
本発明のさらなる特徴によれば、治療が必要な温血動物(例えばヒト)における、胆管、骨、膀胱、頭頸部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚および陰門の癌の治療方法、および、白血病(ALLおよびCMLも含む)、多発性骨髄腫およびリンパ腫の治療方法が提供され、本方法は、本明細書において定義された式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む。
本明細書において述べられているように、式(I)で示される化合物のインビボにおける作用は、部分的には、式(I)で示される化合物を投与した後にヒトまたは動物の体内で形成される1種またはそれより多くの代謝産物によって発揮される可能性がある。
本発明はさらに、併用療法に関し、その場合、式(I)で示される化合物もしくはそれらの製薬上許容できる塩、または、式(I)で示される化合物を含む医薬組成物もしくは調合物は、腫瘍学的な病気の制御に有用なその他の治療と同時に、または、連続的に投与されるか、または、それらと組み合わされた製剤として投与される。
具体的には、本明細書において定義された治療は、単独療法として適用してもよいし、または、本発明の化合物に加えて、従来の外科手術、または、放射線治療、または、化学療法を併用してもよい。従って、本発明の化合物はまた、現存の癌治療のための治療剤と併用することもできる。
併用することができる適切な物質としては、以下が挙げられる:−
(i)臨床腫瘍学で用いられるような抗増殖性/抗新生物薬、およびそれらの組み合わせ、例えばアルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、および、ニトロソウレア類);代謝拮抗物質(例えば、抗葉酸剤、例えばフルオロピリミジン、例えば5−フルオロウラシルおよびテガフール、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素、および、ゲムシタビン);抗腫瘍抗生物質(例えば、アントラサイクリン、例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシン、および、ミトラマイシン);細胞分裂抑制薬(例えば、ビンカアルカロイド、例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビン、ならびに、タキソイド、例えばパクリタキセル、および、タキソテール);および、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エピポドフィロトキシン、例えばエトポシドおよびテニポシド、アムサクリン、トポテカン、および、カンプトテシン);
(ii)細胞増殖抑制性剤、例えば抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、および、ヨードキシフェン)、エストロゲン受容体のダウンレギュレーター(例えば、フルベストラント)、抗アンドロゲン剤(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、および、酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニスト、または、LHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロレリン、および、ブセレリン)、プロゲストーゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール(vorazole)、および、エキセメスタン)、および、5α−レダクターゼの阻害剤、例えばフィナステリド;
(iii)抗浸潤剤(例えば、c−Srcキナーゼファミリーの阻害剤、例えば4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願WO01/94341)、および、N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}チアゾール−5−カルボキサミド(ダサチニブ、BMS−354825;J.Med.Chem.,2004,47,6658−6661)、および、メタロプロテイナーゼ阻害剤、例えばマリマスタット、および、ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子受容体の機能の阻害剤);
(iv)増殖因子の機能の阻害剤:例えば、増殖因子抗体、および、増殖因子受容体抗体などの阻害剤(例えば、抗erbB2抗体トラスツズマブ[ハーセプチンTM]、および、抗erbB1抗体セツキシマブ[C225]);このような阻害剤としては、例えば、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、EGFRファミリーのチロシンキナーゼ阻害剤、例えばN−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)、および、6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033)、および、erbB2チロシンキナーゼ阻害剤、例えばラパチニブ)、肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤、血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、例えばイマチニブ、セリン/スレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、Ras/Rafシグナル伝達阻害剤、例えばファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばソラフェニブ(BAY43−9006))、および、MEKおよび/またはAktキナーゼを介した細胞シグナル伝達の阻害剤も挙げられる;
(v)抗血管新生剤、例えば、血管内皮増殖因子の作用を阻害するもの[例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ(アバスチンTM)、および、VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えば4−(4−ブロモ−2−フルオロアニリノ)−6−メトキシ−7−(1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ)キナゾリン(ZD6474;WO01/32651に記載の実施例2)、4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;WO00/47212に記載の実施例240)、バタラニブ(Vatalanib)(PTK787;WO98/35985)、および、SU11248(スニチニブ;WO01/60814)、および、その他のメカニズムで作用する化合物(例えば、リノマイド(linomide)、インテグリンαvβ3の機能の阻害剤、および、アンギオスタチン)];
(vi)血管に障害を与える物質、例えばコンブレタスタチンA4、および、国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434、および、WO02/08213で開示された化合物;
(vii)アンチセンス療法、例えば上記で列挙した標的に向けられたアンチセンス療法であり、例えばISIS2503、抗rasアンチセンス剤;
(viii)遺伝子治療アプローチ、例えば異常なp53または異常なBRCA1またはBRCA2のような異常な遺伝子を交換するアプローチ、GDEPT(遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法)アプローチ、例えばシトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ、または、細菌のニトロレダクターゼ酵素を用いたアプローチ、および、多剤耐性遺伝子治療のような化学療法または放射線治療に対する患者の耐性を増加させるアプローチ;および、
(ix)免疫療法アプローチ、例えば、患者の腫瘍細胞の免疫原性を増加させるためのエクスビボおよびインビボでのアプローチ、例えばインターロイキン2、インターロイキン4、または、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子のようなサイトカインとのトランスフェクション、T細胞のアネルギーを減少させるアプローチ、トランスフェクションされた免疫細胞を用いたアプローチ、例えばサイトカインでトランスフェクションされた樹状細胞、サイトカインでトランスフェクションされた腫瘍細胞系を用いたアプローチ、および、抗イディオタイプ抗体を用いたアプローチ。
ここで、以下の説明に役立つ実施例を参照しながら本発明をさらに説明する。
特に他の指定がない限り、出発原料は市販のものを用いた。全ての溶媒および市販の試薬は実験用グレードを有し、入手した状態のままで用いた。
実施例において、H NMRスペクトルは、ブルカー(Bruker)のDPX300(300MHz)、ブルカーのDRX400(400MHz)機器、または、ブルカーのDRX500(500MHz)装置で記録した。クロロホルム−d(δ7.27ppm)、ジメチルスルホキシド−d(δ2.50ppm)、または、アセトン−d(δ2.05ppm)の中央のピークを内部基準として用いた。以下の略語を用いた:s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;m、多重項;br、幅広。
カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(0.04〜0.063mm、メルク(Merck))を用いて行った。一般的に、分取用HPLCにはクロマシルKR−100−5−C18逆相カラム(250×20mm,アクゾノーベル(Akzo Nobel))を用い、溶出液としてアセトニトリルと水との混合物[0.1%のトリフルオロ酢酸(TFA)を含む]を10mL/分の流速で用いた。液体クロマトグラフィー(LC)/マススペクトル(MS)解析に関して以下の方法を用いた:−
HPLC:アジレント(Agilent)1100、または、ウォーターズ(Waters)のアライアンス(Alliance)HT(2790および2795)
マススペクトロメーター:ウォーターズのZQESCi。
HPLCカラム
用いられる標準的なHPLCカラムは、フェノメネックス(Phemonenex)のジェミニ(Gemini)C18(5μm,50×2mm)である。
酸を用いたHPLC法
用いられる移動相は、以下の通りである:
移動相A:水、
移動相B:アセトニトリル、
移動相C:50:50の水:MeCN(v/v)中の1%のギ酸。
それぞれの方法を行った後、流速5mLを0.45分間用いて迅速に平衡状態にする。
4種の一般的なHPLC方法が利用可能である:
Figure 2010533160
Figure 2010533160
Figure 2010533160
Figure 2010533160
塩基を用いるHPLC方法
場合によっては、標準的な酸を用いる方法は、必要とされる化合物のイオン化またはクロマトグラフィーでの分離のいずれかにとって不適切な場合がある。このようなケースにおいて、4種の類似した塩基を用いるHPLC方法を用いてもよい。
用いられる移動相は、以下の通りである:
移動相A:水、
移動相B:アセトニトリル、
移動相D:アセトニトリル中の0.1%の880アンモニア。
それぞれの方法を行った後、流速5mLを0.45分間用いて迅速に平衡状態にする。
Figure 2010533160
Figure 2010533160
Figure 2010533160
Figure 2010533160
液体クロマトグラフィー(LC)/マススペクトル(MS)解析には、以下の方法を用いた:−
機器:アジレント1100;カラム:ウォーターズの「シンメトリー(Symmetry)」2.1×30mm;マススペクトル解析では、化学イオン化(APCI)を使用;流速:0.7mL/分;吸収波長:254nm;
溶媒A:水+0.1%のTFA;
溶媒B:アセトニトリル+0.1%のTFA ;
溶媒の濃度勾配:15〜95%の溶媒B(2.7分間)、続いて95%の溶媒B(0.3分間)。
LC解析には、以下の方法を用いた:−
方法A:−
機器:アジレント1100;カラム:クロマシルC18逆相シリカ、100×3mm、粒度5μm;溶媒A:0.1%のTFA/水、溶媒B:0.08%のTFA/アセトニトリル;流速:1mL/分;溶媒の濃度勾配:10〜100%の溶媒B(20分間)、続いて100%の溶媒B(1分間);吸収波長:220、254および280nm。一般的に、生成物の保持時間を記録した。
方法B:−
機器:アジレント1100;カラム:ウォーターズの「Xテラ(Xterra)」C8逆相シリカ、100×3mm、粒度5μm;溶媒A:0.015Mアンモニア水溶液、溶媒B:アセトニトリル;流速:1ml/分、溶媒の濃度勾配:10〜100%の溶媒B(20分間)、続いて100%の溶媒B(1分間);吸収波長:220、254および280nm。一般的に、生成物の保持時間を記録した。
本明細書または以下の説明に役立つ実施例において、以下の略語が用いられる:−
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N¢,N¢−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩;
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N¢,N¢−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩;
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール;
HOAT 1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール;
NMP N−メチルピロリジン−2−オン;
DMSO ジメチルスルホキシド;
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;
DMA N,N−ジメチルアセトアミド;
THF テトラヒドロフラン;
DME 1,2−ジメトキシエタン;
DCCI ジシクロヘキシルカルボジイミド;
MeOH メタノール;
MeCN アセトニトリル;
DCM ジクロロメタン;
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン;
DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン;
RT 室温(約17〜25oC);
tR 保持時間;
m/z 質量/電荷比。
化学名は、IUPACに従った名称を作製するためのオープンアイ・サイエンティフィック・ソフトウェア(OpenEye Scientific Software)(www.eyesopen.com)製のレキシケム・ツールキット(Lexichem Toolkit)(バージョン1.60)を使用したソフトウェアによって作製した。
実施例1:3−シクロプロピル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素
Figure 2010533160
ジイミダゾール−1−イルイルメタンチオン(55mg,0.28mmol)をDCM(1mL)に溶解させ、この溶液を、室温で、DCM(1.5mL)中の4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]アニリン(100mg,0.28mmol)の撹拌溶液に添加した。90分撹拌した後、トリエチルアミン(0.039mL,0.28mmol)、および、シクロプロピルアミン(0.096mL,1.38mmol)を添加し、この混合物を室温で2時間撹拌した。この反応液を乾燥するまで蒸発させ、シリカでのフラッシュクロマトグラフィーで、DCM中の0〜4%メタノールで溶出させることによって精製した。これらの材料をプレップHPLCによってさらに精製し、望ましい材料を白色の固体として得た(60mg)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 0.58 -0.62 (2H, m), 0.74 -0.79 (2H, m), 1.25 (3H, d), 3.21 (3H, s), 3.23-3.28 (1H, m), 3.48 -3.54 (1H, m), 3.64 -3.68 (1H, m), 3.78 (2H, d), 3.97 -4.01 (2H, m), 4.18 (1H, d), 4.51 (2H, s), 6.83 (1H, s), 7.62 -7.65 (2H, m), 8.25 -8.29 (2H, m), 9.52 (1H, s)
LCMSスペクトル:MH+462,保持時間1.65分,酸をモニターする方法を使用。
類似の方法で、4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]アニリン、および、適切なアミンから以下の化合物を作製した。
Figure 2010533160
実施例1a: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.14 (3H, t), 1.25 (3H, d), 3.21 (3H, s), 3.23 -3.27 (1H, m), 3.48 -3.53 (2H, m), 3.50 -3.54 (1H, m), 3.64 -3.67 (1H, m), 3.78 (1H, d), 3.97 -4.01 (1H, m), 4.15 -4.19 (1H, m), 4.50 (3H, s), 6.82 (1H, s), 7.56 -7.59 (2H, m), 7.89 (1H, s), 8.25 -8.29 (2H, m), 9.63 (1H, s)。
実施例1b: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.25 (3H, d), 3.21 (3H, s), 3.24 (1H, m), 3.48 -3.54 (1H, m), 3.64 -3.68 (1H, m), 3.78 (1H, d), 3.97 -4.01 (1H, m), 4.18 (1H, d), 4.50 (2H, s), 4.51 (1H, s), 6.83 (1H, s), 7.12 -7.17 (1H, m), 7.32 -7.37 (2H, m), 7.51 (2H, s), 7.66 (2H, s), 8.27 -8.30 (2H, m), 9.89 (1H, s), 9.98 (1H, s)。
実施例1c: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.25 (3H, d), 3.21 (3H, s), 3.24 (1H, m), 3.48 -3.54 (1H, m), 3.64 -3.68 (1H, m), 3.76 (3H, s), 3.78 (1H, d), 3.97 -4.01 (1H, m), 4.18 (1H, d), 4.50 (2H, s), 4.51 (1H, s), 6.82 (1H, s), 6.90 -6.94 (2H, m), 7.36 (2H, d), 7.65 (2H, d), 8.28 (2H, d), 9.71 (1H, s), 9.83 (1H, s)。
実施例1d: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.25 (3H, d), 3.21 (3H, s), 3.24 (1H, d), 3.48 -3.54 (1H, m), 3.64 -3.68 (1H, m), 3.77 (1H, d), 3.97 -4.01 (1H, m), 4.18 (1H, d), 4.51 (2H, s), 4.51 (1H, s), 6.83 (1H, s), 7.15 -7.21 (2H, m), 7.46 -7.52 (2H, m), 7.63 -7.69 (2H, m), 8.28 -8.32 (2H, m), 9.85 (1H, s), 9.99 (1H, s)。
4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]アニリンの製造を以下で説明する。
4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]アニリン
Figure 2010533160
tert−ブチルN−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]カルバメート(1.09g,2.35mmol)を、メタノール(5mL)に溶解させ、ジオキサン(5mL)中の4M塩化水素を添加した。この溶液を室温で一晩撹拌し、続いてこの混合物を蒸発させて暗褐色の油を得て、酢酸エチル(10mL)に溶解させた。水(5mL)を添加し、続いて中性pHが達成されるまで炭酸水素ナトリウム溶液(約2mL)を添加した。相を分離し、有機相を水(10mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて薄黄色の発泡体を得た(805mg)。
NMRスペクトル: 1H NMR (399.9 MHz, DMSO-d6) δ 1.23 (3H, d), 3.31 (3H, s), 3.5 (1H, m), 3.64 (1H, m), 3.78 (1H, m), 4.13 (1H, m), 4.49 (2H, m), 5.57 (2H, s), 6.61 (2H, d), 6.68 (1H, s), 8.08 (1H, d)
LCMSスペクトル:MH+363,保持時間1.02分,酸を5分用いる方法。
tert−ブチルN−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]カルバメート
Figure 2010533160
2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン(1.0g,3.27mmol)を、7:3:2のDME:水:エタノールの混合物中の18%DMF溶液(7mL)に溶解させた。続いてこの溶液に、[4−[(2−メチルプロパン−2−イル)オキシカルボニルアミノ]フェニル]ボロン酸(1.165g,4.91mmol)、2M炭酸ナトリウム溶液(4mL)、および、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム触媒(115mg,0.16mmol)を添加し、窒素雰囲気下で90℃で5時間還流した。この反応液を自然に室温に冷却し、続いて酢酸エチルと水との間で分配した。有機物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、乾燥するまで濃縮した。この原油をジクロロメタンに溶解させ、ろ過して不溶性物質を除去した。ろ液から沈殿したベージュ色の固形とろ液を再度ろ過した。この固体を解析したところ、過量のボロン酸であることがわかり、さらにろ液には生成物と多少の不純物が含まれていたことがわかった。このろ液をシリカを用いたクロマトグラフィーでイソヘキサン中の0〜40%酢酸エチルで溶出させることによって精製し、望ましい化合物をオレンジ色の油として得た(530mg)。
LCMSスペクトル:MH+463,保持時間2.23分間,酸を5分用いる方法。
2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン
Figure 2010533160
2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン(30g,0.13mol)をジクロロメタンに溶解させ、(窒素下で)−5℃で撹拌した。トリエチルアミン(17.4mL,0.13mol)を添加して、透明な茶色の溶液を得た。(3S)−3−メチルモルホリンを、ジクロロメタンに溶解させ、これを一滴ずつ添加して反応液を−5℃未満に保った。続いて冷却槽を取り除き、この混合物を1時間撹拌した。この反応混合物を還流下で2時間加熱し、続いてこの反応混合物を水で洗浄し、乾燥させ、続いて蒸発させた。粗生成物を、分取用HPLCで精製し、望ましい材料を固体として得た(19.3g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ1.21 -1.23 (m, 3H), 3.11 (s, 3H), 3.19 -3.26 (m, 1H), 3.42 -3.49 (m, 1H), 3.58 -3.62 (1H, m), 3.73 (d, 1H), 3.92 -3.96 (m, 2H), 4.27 -4.31 (m, 1H), 4.45 (s, 2H), 6.92 (s, 1H)
LCMSスペクトル:MH+306,保持時間1.42分,酸を5分用いる方法。
2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン
Figure 2010533160
6−(メチルスルホニルメチル)−1H−ピリミジン−2,4−ジオン(132g,0.65mol)をオキシ塩化リン(1.2L)に添加し、この混合物を16時間加熱還流し、続いて室温に冷却した。過量のオキシ塩化リンを真空中で除去し、残留物をトルエン(2×500mL)と共沸させ、ジクロロメタンに溶解させた。続いてこの混合物をゆっくり氷(4L)に注ぎ、20分撹拌し、続いてジクロロメタン(3×1L)(不溶性黒色の物質をろ過して除き、捨てた)、および、酢酸エチル(2×1L)で抽出した。抽出物を合わせて、乾燥させ、続いて蒸発させ、望ましい材料を暗褐色の固体として残留させた(51g)。この材料をそれ以上精製しないで用いた。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ3.13 (s, 3H), 4.79 (s, 2H), 7.87 (s, 1H)
LCMSスペクトル:MH+239,保持時間1.21分,酸を5分用いる方法。
6−(メチルスルホニルメチル)−1H−ピリミジン−2,4−ジオン
Figure 2010533160
6−(クロロメチル)−1H−ピリミジン−2,4−ジオン(175g,1.09mol)をDMF(2L)に溶解させ、メタンスルフィン酸のナトリウム塩(133.5g,1.31mol)を添加した。この反応液を125℃で2時間加熱し、続いて冷却し、懸濁液をろ過し、真空中で濃縮して、黄色の固体を得た。粗生成物を水で洗浄し、ろ過し、続いてトルエンで粉砕した。続いて固体をろ過し、イソヘキサンで粉砕し、望ましい化合物を黄色の固体として残留させた(250g)。この材料をそれ以上精製しないで用いた。
6−(クロロメチル)−1H−ピリミジン−2,4−ジオンは市販の材料である。
2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジンはまた、以下で説明する方法で製造することもできる。
2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン
Figure 2010533160
メタンスルフィン酸のナトリウム塩(11.75g,115.11mmol)を、アセトニトリル(900mL)中の2−クロロ−4−(ヨードメチル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン(37g,104.64mmol)に一部ずつ添加し、得られた溶液を85℃で24時間撹拌した。有機層を合わせ、水で洗浄し(3×100mL)、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、蒸発によって溶媒を除去し、粗生成物を暗褐色の油として得て、これを固化した(36g)。未精製の固体をフラッシュシリカクロマトグラフィーによってDCM中の0〜30%酢酸エチルの溶出勾配で精製し、望ましい材料をクリーム色の固体として得た(22g)(これは前述のサンプルと同一であった)。
2−クロロ−4−(ヨードメチル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン
Figure 2010533160
塩化メタンスルホニル(0.245mL,3.14mmol)を、0℃の窒素下で、DCM(30mL)中のトリエチルアミン(0.875mL,6.28mmol)、および、[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メタノール(510mg,2.09mmol)の溶液に5分にわたり一滴ずつ添加した。得られた溶液を室温で45分撹拌した。この反応混合物を水(20mL)で希釈した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過した。ヨウ化ナトリウム(1569mg,10.46mmol)を添加し、この反応液を50℃で20時間加熱した。この反応混合物をろ過し、蒸発させ、望ましい材料を得た(761mg)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, DMSO) δ 1.19 -1.25 (3H, m), 3.18 -3.22 (1H, m), 3.40 -3.47 (1H, m), 3.57 -3.60 (1H, m), 3.71 (1H, d), 3.90 -3.94 (1H, m), 3.96 -3.98 (1H, m), 4.28 -4.32 (3H, m), 6.94 (1H, s)。
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=354;HPLC保持時間=2.10分。
2−クロロ−4−(ヨードメチル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジンはまた、空気下、0℃で、DCM(2293mL)中の[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メタノール(190g,779.68mmol)、および、トリエチルアミン(163mL,1169.52mmol)に塩化メタンスルホニル(91mL,1169.52mmol)を一滴ずつ添加することによって製造することもできる。得られた溶液を4時間にわたりゆっくり室温に温めた。この反応混合物を水でクエンチし、DCMで抽出し、有機層をMgSO上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させ、[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メタンスルホン酸メチルを黄色のゴムとして得た(251g)。この材料にアセトン(3679mL)中でヨウ化ナトリウム(234g,1560.07mmol)を添加し、得られた懸濁液を室温で16時間撹拌した。この反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、DCM中に再溶解させ、水で3回洗浄し、続いてチオ硫酸ナトリウムの飽和水溶液で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させ、未精製の望ましい生成物を得た(270g)。これをクロマトグラフィーで精製し、オフホワイト色の固体を得て、これをさらにエーテルで粉砕して、望ましい材料を得た(これは、前述のサンプルと同一であった)。
2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メタノール
Figure 2010533160
メチル2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−カルボキシレート(3.15g)を乾燥THF(20mL)に溶解させ、窒素下で0℃に冷却した。水素化ホウ素リチウム(THF中の2.0M,6.09mL)の溶液を一滴ずつ添加し、この溶液を室温に温め、1時間撹拌した。この反応液を水(20mL)でクエンチし、続いて乾燥するまで蒸発させ、残留物を酢酸エチル(150mL)に溶解させ、水(150mL)で洗浄し、続いてブライン(50mL)で洗浄した。有機物を乾燥するまで蒸発させ、望ましい材料を白色の固体として得た(2.44g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, DMSO) δ 1.20 -1.21 (3H, m), 3.18 -3.22 (1H, m), 3.40 -3.47 (1H, m), 3.56 -3.60 (1H, m), 3.71 (1H, d), 3.91 -3.94 (1H, m), 3.98 (1H, d), 4.35 (3H, d), 5.51 (1H, t), 6.74 (1H, s)。
マススペクトル;M+H244。
[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メタノールはまた、水素化ホウ素リチウム(THF中の2M)(454mL,908.17mmol)を、15分にわたり0℃で、THF(4701mL)中のメチル2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−カルボキシレート(235g,864.92mmol)の溶液に一滴ずつ添加することによっても製造できる。この混合物を室温で2時間撹拌し、続いて水(1500mL)をゆっくり添加した。形成された白色の固体をデカントして除去し、THFを真空中で除去した。残留物に追加の水(500mL)を添加し、酢酸エチル(3×700mL)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、濃縮し、白色の固体を得た(これは、前述のサンプルと同一であった)。
メチル2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−カルボキシレート
Figure 2010533160
メチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシレート(5g)をDCM(120mL)に溶解させた。(3S)−3−メチルモルホリン(2.49g)をトリエチルアミン(3.70mL)に溶解させ、この溶液にDCM(10mL)を10分にわたり一滴ずつ添加した。この反応液を室温で1時間撹拌して放置した。続いてこの反応液を乾燥するまで蒸発させ、DCM(300mL)に溶解させた。有機物を水(150mL)で1回洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発させた。粗生成物をシリカでのクロマトグラフィーにかけ、DCM中の2.5%メタノールで溶出させ、望ましい材料を白色の固体として得た(3.15g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, DMSO) δ 1.22 -1.24 (3H, m), 3.25 (1H, d), 3.41 -3.48 (1H, m), 3.57 -3.61 (1H, m), 3.71 (1H, d), 3.87 (3H, s), 3.91 -3.95 (1H, m), 4.25 (1H, s), 4.45 (1H, s), 7.29 (1H, s)。
マススペクトル;M+H272。
メチル2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−カルボキシレートはまた、メチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシレート(250g,1207.65mmol)をDCM(2500mL)に添加することによっても製造できる。トリエチルアミン(185mL,1328.41mmol)を添加し、この反応液を0℃に冷却した。DCM(300mL)に溶解させた(3S)−3−メチルモルホリン(128g,1268.03mmol)を30分にわたり一滴ずつ添加し、この混合物を5℃で一晩撹拌した。水(800mL)を添加し、相を分離し、水層をDCM(300mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(300mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、濃縮し、クリーム色の固体を得た。未精製の固体を熱した酢酸エチル(3倍量)に溶解させ、続いてイソヘキサン(5倍量)を添加し、この混合物を撹拌しながら冷却して週末放置し、望ましい材料を固体として得た(これは、前述のサンプルと同一であった)。
実施例2:3−シクロプロピル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素
Figure 2010533160
DCM(2mL)中の4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]アニリン(100mg,0.26mmol)の溶液に、DCM(1mL)中のジ(イミダゾール−1−イル)イルメタンチオン(50.2mg,0.28mmol)の溶液を添加し、この溶液を室温で2時間撹拌した。シクロプロピルアミン(0.089mL,1.28mmol)、続いてトリエチルアミン(0.036mL,0.26mmol)を添加し、この溶液を室温で一晩撹拌した。粗生成物を、溶出液として水(1%NHを含む)およびMeCNの極性が徐々に減少する混合物を用いた分取用HPLCで精製し、望ましい材料を白色の固体として得た(64.0mg,51.0%)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 0.59 -0.62 (2H, m), 0.74 -0.79 (2H, m), 1.24 (3H, d), 1.78 (6H, s), 2.90 -2.95 (1H, m), 3.04 (3H, s), 3.19 -3.25 (1H, m), 3.47 -3.54 (1H, m), 3.64 -3.67 (1H, m), 3.78 (1H, d), 3.96 -4.00 (1H, m), 4.22 -4.26 (1H, m), 4.59 -4.66 (1H, m), 6.78 (1H, s), 7.62 (2H, d), 8.14 (1H, s), 8.29 (2H, d), 9.51 (1H, s)。
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=490;HPLC保持時間=2.08分。
以下の化合物を、適切なアミンを用いて4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]アニリンから類似の様式で製造した。
Figure 2010533160
実施例2a: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.24 (3H, d), 1.78 (6H, s), 2.95 (3H, d), 3.04 (3H, s), 3.17 -3.25 (1H, m), 3.48 -3.53 (1H, m), 3.63 -3.67 (1H, m), 3.77 (1H, d), 3.96 -3.99 (1H, m), 4.24 (1H, d), 4.60 -4.65 (1H, m), 6.78 (1H, s), 7.55 (2H, d), 7.85 (1H, s), 8.30 (2H, d), 9.73 (1H, s)。
実施例2b: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.14 (3H, t), 1.24 (3H, d), 1.77 (3H, s), 1.78 (3H, s), 3.03 (3H, s), 3.18 -3.25 (1H, m), 3.47 -3.52 (3H, m), 3.63 -3.67 (1H, m), 3.77 (1H, d), 3.96 -4.00 (1H, m), 4.22 -4.25 (1H, m), 4.59 -4.65 (1H, m), 6.77 (1H, s), 7.56 (2H, d), 7.88 (1H, s), 8.30 (2H, d), 9.63 (1H, s)。
実施例2c: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.24 (3H, d), 1.78 (6H, s), 3.04 (3H, s), 3.17 -3.25 (1H, m), 3.47 -3.53 (1H, m), 3.57 (4H, s), 3.63 -3.66 (1H, m), 3.77 (1H, d), 3.96 -4.00 (1H, m), 4.24 (1H, d), 4.59 -4.65 (1H, m), 4.81 (1H, s), 6.78 (1H, s), 7.63 (2H, d), 7.87 (1H, s), 8.30 (2H, d), 9.81 (1H, s)。
実施例2d: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.24 (3H, d), 1.78 (6H, s), 2.21 (6H, s), 2.45 (2H, t), 3.04 (3H, s), 3.18 -3.25 (1H, m), 3.47 -3.57 (3H, m), 3.63 -3.67 (1H, m), 3.77 (1H, d), 3.96 -4.00 (1H, m), 4.22 -4.25 (1H, m), 4.59 -4.65 (1H, m), 6.78 (1H, s), 7.65 (2H, d), 7.77 (1H, s), 8.30 (2H, d), 9.90 (1H, s)。
以下、4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]アニリンの製造を説明する:
4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]アニリン
Figure 2010533160
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.287g,0.41mmol)を、室温、窒素下で、DMF(15mL)、DME(15mL)、エタノール(15mL)および水(37.5mL)中の2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン(2.73g,8.18mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(2.329g,10.63mmol)、および、2M炭酸ナトリウム水溶液(15mL,29.44mmol)に添加した。この反応液を窒素で15分間パージし、得られた混合物を80℃で3時間撹拌した。この反応混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、連続的に水(150mL)および飽和ブライン(150mL)で2回洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発させ、粗生成物を暗褐色のゴムとして得た。粗生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーでDCM中の0〜20%酢酸エチルで溶出させることによって精製し、望ましい材料を白色の固体として得た(2.16g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.33 (3H, d), 1.87 (6H, s), 2.93 (3H, s), 3.28 -3.35 (1H, m), 3.56 -3.63 (1H, m), 3.72 -3.76 (1H, m), 3.82 (1H, d), 3.90 (2H, s), 4.01 -4.05 (1H, m), 4.11 -4.15 (1H, m), 4.46 -4.53 (1H, m), 6.55 (1H, s), 6.71 (2H, d), 8.21 (2H, d)
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=391;HPLC保持時間=2.05分。
2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン
Figure 2010533160
ナトリウムtert−ブトキシド(278mg,2.89mmol)を、0℃の窒素下で、DMF(25mL)中の2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン(883mg,2.89mmol)に添加した。ヨードメタン(0.180mL,2.89mmol)を添加し、得られた溶液を0℃で15分撹拌した。さらなるナトリウムtert−ブトキシド(278mg,2.89mmol)、続いてヨードメタン(0.180mL,2.89mmol)を添加し、得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。この反応液をDCM(100mL)で希釈し、水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を蒸発させ、ゴムを得て、これをゆっくり結晶化させた。粗生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーでDCM中の0〜5%メタノールで溶出させることによって精製し、望ましい材料を白色の固体として得た(691mg)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.26 (3H, d), 1.72 (6H, s), 2.87 (3H, s), 3.19 -3.27 (1H, m), 3.44 -3.51 (1H, m), 3.60 -3.63 (1H, m), 3.72 (1H, d), 3.92 -3.96 (2H, m), 4.23 -4.32 (1H, m), 6.53 (1H, s)。
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=334;HPLC保持時間=1.95分。
2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジンの製造は上述した通りである。
実施例3:1−[4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−メチルチオ尿素
Figure 2010533160
THF(1.0mL)中の4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]アニリン(0.091g,0.2mmol)の溶液を、DCM(1.0mL)中のジ(イミダゾール−1−イル)イルメタンチオン(0.050g,0.28mmol)溶液に添加し、得られた溶液を40℃で30分撹拌した。メチルアミン(THF中の2.0M,0.5mL,1.0mmol)の溶液を添加し、この反応液を40℃で30分撹拌し、溶媒を蒸発させた。粗生成物を分取用HPLCで精製し、望ましい材料を固体として得た(63mg)。
NMRスペクトル: 1H NMR (300.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.20 (3H, d), 1.77 (3H, s), 1.78 (3H, s), 2.93 (3H, d), 3.11 -3.20 (1H, m), 3.45 -3.52 (1H, m), 3.61 -3.66 (1H, m), 3.76 (1H, d), 3.94 -3.98 (1H, m), 4.14 (1H, d), 4.50 -4.59 (1H, m), 6.69 (1H, s), 7.40 (2H, d), 7.46 -7.53 (4H, m), 7.61 -7.68 (1H, m), 7.78 -7.88 (3H, m), 9.73 (1H, s)
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+526,HPLC保持時間=2.41分。
以下の化合物を類似の様式で適切なアミンを用いて製造した。
Figure 2010533160
実施例3a: 1H NMR (300.13 MHz, DMSO-d6) δ 0.56 -0.62 (2H, m), 0.72 -0.78 (2H, m), 1.21 (3H, d), 1.77 (3H, s), 1.78 (3H, s), 2.81 -2.99 (1H, m), 3.11 -3.22 (1H, m), 3.45 -3.52 (1H, m), 3.61 -3.66 (1H, m), 3.76 (1H, d), 3.94 -3.99 (1H, m), 4.13 -4.17 (1H, m), 4.51 4.59 (1H, m), 6.70 (1H, s), 7.40 -7.53 (6H, m), 7.62 -7.68 (1H, m), 7.84 (2H, d), 8.14 (1H , s), 9.48 (1H, s)。
実施例3b: 1H NMR (300.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.13 (3H, t), 1.20 (3H, d), 1.77 (3H, s), 1.78 (3H, s), 3.11, 3.22 (1H, m), 3.43 -3.51 (3H, m), 3.61 -3.66 (1H, m), 3.76 (1H, d), 3.94 -3.99 (1H, m), 4.11 -4.16 (1H, m), 4.51 4.58 (1H, m), 6.69 (1H, s), 7.41 (2H, d), 7.46 -7.53 (4H, m), 7.62 -7.68 (1H, m), 7.85 (3H, d), 9.62 (1H, s)。
実施例3c: 1H NMR (300.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.20 (3H, d), 1.77 (3H, s), 1.78 (3H, s), 3.11 -3.21 (1H, m), 3.44 -3.50 (1H, m), 3.52 -3.58 (4H, m), 3.60 -3.67 (1H, m), 3.76 (1H, d), 3.94 -3.98 (1H, m), 4.08 -4.16 (1H, m), 4.50 -4.59 (1H, m), 4.84 (1H, s), 6.69 (1H, s), 7.46 -7.52 (6H, m), 7.62 -7.68 (1H, m), 7.83 -7.87 (3H, m), 9.79 (1H, s)。
以下、4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]アニリンの製造を説明する:
4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]アニリン
Figure 2010533160
炭酸ナトリウム(2M水溶液)(3.21mL,6.43mmol)を、DME(8.0mL)、エタノール(4.0mL)、DMF(4.0mL)および水(4.0mL)の混合物中で、窒素下で、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(391mg,1.79mmol)、および、4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン(707mg,1.79mmol)に添加した。この混合物を脱気し、窒素で3回でパージした。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(63mg,0.09mmol)を添加し、この混合物を脱気し、窒素でさらに3回パージした。得られた懸濁液を80℃で30分撹拌した。この反応混合物を濃縮し、酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(2×25mL)および飽和ブライン(25mL)で連続的に洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させ、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーでDCM中の0〜2%メタノールの溶出勾配を用いて精製し、望ましい材料をベージュ色の固体として得た(578mg)。
NMRスペクトル: 1H NMR (300.13 MHz, CDCl3) δ 1.33 (3H, d), 1.85 (3H, s), 1.85 (3H, s), 3.25 -3.35 (1H, m), 3.58 -3.67 (1H, m), 3.74 -3.85 (4H, m), 4.02 -4.07 (1H, m), 4.10 -4.15 (1H, m), 4.47 -4.50 (1H, m), 6.55 -6.59 (2H, m), 6.63 (1H, s), 7.30 -7.36 (2H, m), 7.45 -7.51 (1H, m), 7.53 -7.57 (2H, m), 7.74 -7.78 (2H, m)
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=453;HPLC保持時間=2.22分。
4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン
Figure 2010533160
ヨードメタン(0.156mL,2.50mmol)を、DMF(14mL)中の4−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン(0.920g,2.5mmol)、および、ナトリウムtert−ブトキシド(0.240g,2.50mmol)に添加し、0℃に冷却した。この反応混合物を10分撹拌し、続いてさらに当量のナトリウムtert−ブトキシド(0.240g,2.50mmol)、および、ヨードメタン(0.156mL,2.50mmol)を添加した。この反応液を室温に温め、続いて1時間撹拌した。この混合物を水(50mL)およびDCM(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水(2×50mL)およびブライン(2×50mL)で連続的に洗浄した。続いて有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発させ、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーでDCM中の0〜2%メタノールの溶出勾配を用いて精製し、望ましい材料を白色の固体として得た(0.742g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (300.13 MHz, CDCl3) δ 1.34 (3H, d), 1.75 (3H, s), 1.75 (3H, s), 3.26 -3.35 (1H, m), 3.53 -3.62 (1H, m), 3.69 -3.74 (1H, m), 3.79 -3.83 (1H, m), 4.00 -4.05 (2H, m), 4.34 (1H, d), 6.76 (1H, s), 7.45 -7.50 (2H, m), 7.56 -7.65 (3H, m)
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=396;HPLC保持時間=2.46分。
4−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン
Figure 2010533160
ベンゼンスルフィン酸のナトリウム塩(4.22g,25.74mmol)を、アセトニトリル(200mL)中の2−クロロ−4−(ヨードメチル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン(7.0g,19.80mmol)に添加し、得られた混合物を窒素雰囲気下で80℃で20時間撹拌した。この反応液を冷却し、溶媒を除去した。DCMを添加し、この溶液を水で洗浄した。DCMを乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を除去した。粗生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーでDCM中の0〜30%酢酸エチルの溶出勾配を用いて精製し、望ましい化合物をクリーム色の固体として得た(6.21g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.15-1.16 (3H, d), 3.11-3.18 (1H, td), 3.38-3.45 (1H, td), 3.55-3.58 (1H, dd), 3.70-3.73 (1H, d), 3.85-3.94 (2H, m), 4.15 (1H, bs), 4.64 (2H, s), 6.67 (1H, s), 7.63-7.66 (2H, m), 7.74-7.80 (3H, m)。
LCMSスペクトル:m/z(ES+)(M+H)+=368;HPLC保持時間=2.05分間。
2−クロロ−4−(ヨードメチル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジンの製造は上述した通りである。
実施例4:3−シクロプロピル−1−[4−[4−[2−(3−ヒドロキシプロピルスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素
Figure 2010533160
ジ(イミダゾール−1−イル)イルメタンチオン(46mg,0.20mmol)を、DCM(2mL)およびTHF(1mL)中の3−[2−[2−(4−アミノフェニル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−イルスルホニル]プロパン−1−オール(100mg,0.17mmol)に添加し、この反応液を室温で3時間撹拌した。シクロプロピルアミン(1.20mmol)、続いてトリエチルアミン(0.043mL,0.17mmol)を添加し、この反応液を50℃で2時間撹拌した。この混合物を自然に冷却し、分取用HPLCによって精製し、望ましい材料を固体として得た(97mg)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 0.57 -0.65 (2H, m), 0.72 -0.82 (2H, m), 1.24 (3H, d), 1.72 -1.85 (8H, m), 3.21 -3.35 (4H, m), 3.41 -3.54 (3H, m), 3.65 (1H, d), 3.77 (1H, d), 3.98 (1H, d), 4.24 (1H, d), 4.56 -4.66 (2H, m), 6.79 (1H, s), 7.62 (2H, d), 8.16 (1H, s), 8.29 (2H, d), 9.51 (1H, s)。
LCMSスペクトル:m/z(ES+)(M+H)+=534;HPLC保持時間=1.94分。
以下の化合物を、3−[2−[2−(4−アミノフェニル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−イルスルホニル]プロパン−1−オール、および、適切なアミンから類似の様式で製造した。
Figure 2010533160
実施例4a: 1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.24 (3H, d), 1.70 -1.81 (8H, m), 3.17 -3.34 (6H, m), 3.41 -3.46 (2H, m), 3.47 -3.55 (1H, m), 3.65 (1H, d), 3.77 (1H, d), 3.98 (1H, d), 4.24 (1H, d), 4.56 -4.63 (2H, m), 4.81 (1H, s), 6.79 (1H, s), 7.63 (2H, d), 7.87 (1H, s), 8.30 (2H, d), 9.81 (1H, s)。
実施例4b: 1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.24 (3H, d), 1.71 -1.82 (8H, m), 2.96 (3H, s), 3.16 -3.34 (3H, m), 3.42 -3.55 (3H, m), 3.65 (1H, d), 3.77 (1H, d), 3.98 (1H, d), 4.23 (1H, d), 4.56 -4.64 (2H, m), 6.79 (1H, s), 7.55 (2H, d), 7.85 (1H, s), 8.30 (2H, d), 9.73 (1H, s)。
実施例4c: 1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.14 (3H, t), 1.24 (3H, d), 1.74 -1.82 (8H, m), 3.19 -3.34 (5H, m), 3.39 -3.57 (3H, m), 3.65 (1H, d), 3.77 (1H, d), 3.98 (1H, d), 4.22 (1H, d), 4.57 -4.64 (2H, m), 6.79 (1H, s), 7.57 (2H, d), 7.89 (1H, s), 8.30 (2H, d)。
3−[2−[2−(4−アミノフェニル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−イルスルホニル]プロパン−1−オールの製造を以下で説明する。
3−[2−[2−(4−アミノフェニル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−イルスルホニル]プロパン−1−オール
Figure 2010533160
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.176g,0.25mmol)を、DMF(5mL)、DME(8mL)、水(2mL)、および、エタノール(1.5mL)の溶媒混合物中の、3−[2−[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−イルスルホニル]プロポキシ−トリ(プロパン−2−イル)シラン(2g,3.74mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(1.107g,5.05mmol)、および、2M炭酸ナトリウム溶液(3mL,6.00mmol)に添加し、得られた混合物を90℃で5時間、不活性雰囲気下で撹拌した。この反応混合物を、酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(2×100mL)で洗浄した。有機層をNa2SO上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させ、残留物を得て、これをDCM(100mL)に溶解させ、フッ化テトラブチルアンモニウム(18.72mL,18.72mmol)を添加した。この混合物を室温で2時間撹拌した。この反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和水溶液(50mL)および水(2×100mL)で連続的に洗浄した。有機層をNa2SO上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させ、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーで、イソヘキサン中の20〜100%酢酸エチル、続いて酢酸エチル中の4%メタノールの溶出勾配を用いて精製し、材料を得て、これをSCXカラムを用いたイオン交換クロマトグラフィーでメタノール中の7N アンモニアで溶出させることによってさらに精製し、望ましい材料をベージュ色の固体として得た(1.0g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.21 (3H, d), 1.72 -1.81 (8H, m), 3.14 -3.22 (1H, m), 3.26 -3.35 (3H, m), 3.41 -3.52 (3H, m), 3.64 (1H, d), 3.76 (1H, d), 3.97 (1H, d), 4.19 (1H, d), 4.50 -4.60 (2H, m), 5.54 (2H, d), 6.58 -6.69 (3H, m), 8.06 (2H, d)
LCMSスペクトル:なし。
3−[2−[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−イルスルホニル]プロポキシ−トリ(プロパン−2−イル)シラン
Figure 2010533160
ナトリウムtert−ブトキシド(5.93mmol)を、−5℃で、DMF(10mL)中の3−[[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メチルスルホニル]プロポキシ−トリ(プロパン−2−イル)シラン(3g,5.93mmol)の溶液に添加し、続いて−5℃でヨードメタン(0.33mL)を一滴ずつ添加した。ナトリウムtert−ブトキシドおよびヨードメタンの添加を繰り返し、この反応液を−5℃で1時間、続いて室温で16時間撹拌した。この反応混合物を酢酸エチル(250mL)で希釈し、水(2×150mL)で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させ、粗生成物を得て、これをジエチルエーテルおよびイソヘキサンの混合物で粉砕し、望ましい化合物をクリーム色の固体として得た(2.0g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 0.96 -1.04 (21H, m), 1.20 (3H, d), 1.79 -1.89 (2H, m), 3.12 -3.22 (3H, m), 3.39 -3.48 (1H, m), 3.58 (1H, d), 3.69 -3.78 (3H, m), 3.94 (1H, d), 4.08 (1H, s), 6.88 (1H, s)
LCMSスペクトル:m/z(ES+)(M+H)+=534;HPLC保持時間=3.98分。
3−[[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メチルスルホニル]プロポキシ−トリ(プロパン−2−イル)シラン
Figure 2010533160
DMF(25mL)中の3−[[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メチルスルホニル]プロパン−1−オール(5.04g,14.41mmol)を、DMF(25mL)中のクロロトリイソプロピルシラン(3.70mL,17.29mmol)、および、イミダゾール(2.354g,34.58mmol)に、室温で5分にわたり、窒素雰囲気下で添加した。得られた溶液を室温で18時間撹拌した。この反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、DCM(200mL)中に再溶解させ、続いて水(100mL)および飽和ブライン(100mL)で連続的に洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発させ、望ましい材料を油として得た(7.29g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, CDCl3) δ 0.99 -1.07 (21H, m), 1.33 (3H, d), 2.06 -2.13 (2H, m), 3.20 -3.24 (2H, m), 3.26 -3.34 (1H, m), 3.50 -3.57 (1H, m), 3.66 -3.70 (1H, m), 3.77 -3.83 (3H, m), 3.99 -4.03 (2H, m), 4.16 (2H, s), 4.25 -4.37 (1H, m), 6.54 (1H, s)
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=506;HPLC保持時間=3.42分。
3−[[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メチルスルホニル]プロパン−1−オール
Figure 2010533160
3−クロロベンゾペルオキシ酸(4.00g,23.16mmol)を、室温で5分にわたり、DCM(100mL)中の3−[[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メチルスルファニル]プロパン−1−オール(3.68g,11.58mmol)に添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。3−クロロベンゾペルオキシ酸(2.00g,11.58mmol)の一部を追加で添加し、得られた溶液を室温でさらに1時間撹拌した。この反応混合物を10%のメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(2×100mL)、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(100mL)および飽和ブライン(100mL)で連続的に洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発させ、望ましい材料をゴムとして得た(4.05g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, CDCl3) δ 1.34 (3H, d), 2.12 -2.18 (2H, m), 3.27 (2H, t), 3.31 -3.35 (1H, m), 3.51 -3.57 (1H, m), 3.67 -3.70 (1H, m), 3.77 -3.82 (3H, m), 3.99 -4.03 (1H, m), 4.18 (2H, s), 4.26 -4.37 (1H, m), 6.51 (1H, s)
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=350;HPLC保持時間=1.30分。
3−[[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]メチルスルファニル]プロパン−1−オール
Figure 2010533160
DCM(50mL)中の2−クロロ−4−(ヨードメチル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン(12.4g,35.07mmol)の溶液を、室温で、40分にわたり、窒素雰囲気下で、DCM(100mL)中の3−メルカプト−1−プロパノール(3.64mL,42.08mmol)、および、DIPEA(9.77mL,56.11mmol)の撹拌溶液に添加した。得られた溶液を室温で18時間撹拌した。この反応混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(2×50mL)および飽和ブライン(50mL)で連続的に洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発させ、粗生成物を暗褐色の油として得た。粗生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーでDCM中の0〜75%酢酸エチルで溶出させることによって精製し、望ましい材料を黄色のゴムとして得た(5.86g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, CDCl3) δ 1.32 (3H, d), 1.84 -1.90 (2H, m), 1.94 (1H, s), 2.69 (2H, t), 3.24 -3.32 (1H, m), 3.51 -3.58 (1H, m), 3.61 (2H, s), 3.67 -3.71 (1H, m), 3.73 -3.80 (3H, m), 3.98 -4.04 (2H, m), 4.28 -4.34 (1H, m), 6.45 (1H, s)
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=318;HPLC保持時間=1.55分。
2−クロロ−4−(ヨードメチル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジンの製造は上述した通りである。
実施例5:3−(2−ヒドロキシエチル)−1−[4−[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素
Figure 2010533160
DCM(2mL)中のジ(イミダゾール−1−イル)イルメタンチオン(84mg,0.46mmol)の溶液を、DCM(2mL)およびTHF(1mL)中の2−[2−(4−アミノフェニル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−オール(100mg,0.3mmol)の撹拌溶液に2分にわたり窒素下で添加した。この反応混合物に、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。エタノールアミン(91.5mg,0.46mmol)およびトリエチルアミン(0.1mL)を添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。この反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、DMF中に再溶解させた。粗生成物を、分取用HPLCで精製し、望ましい材料を白色の固体として得た(5mg)。
NMRスペクトル: 1H NMR (399.902 MHz, DMSO) δ 1.23 (3H, d), 1.46 (6H, s), 3.20 (1H, m), 3.50 (1H, m), 3.57 (4H, m), 3.64 (1H, m), 3.77 (1H, m), 3.98 (1H, m), 4.16 (1H, m), 4.54 (1H, m), 4.84 (1H, m), 5.24 (1H, s), 6.84 (1H, s), 7.59 (2H, d), 7.85 (1H, s), 8.29 (2H, d), 9.81 (1H, s)
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=432;HPLC保持時間=1.76分。
以下の化合物を、適切なアミンを用いて2−[2−(4−アミノフェニル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−オールから類似の様式で製造した。
Figure 2010533160
実施例5a: 1H NMR (399.902 MHz, DMSO) δ 1.29 (3H, d), 1.52 (6H, s), 3.00 (3H, d), 3.28 (1H, m), 3.55 (1H, m), 3.70 (1H, m), 3.83 (1H, m), 4.03 (1H, m), 4.22 (1H, m), 4.59 (1H, m), 5.30 (1H, m), 6.90 (1H, s), 7.56 (2H, d), 7.87 (1H, s), 8.35 (2H, d), 9.83 (1H, s)。
実施例5b:1H NMR (399.902 MHz, DMSO) δ 0.60 (2H, m), 0.76 (2H, m), 1.24 (3H, d), 1.46 (6H, s), 2.93 (1H, m), 3.22 (1H, m), 3.50 (1H, m), 3.65 (1H, m), 3.77 (1H, m), 3.98 (1H, m), 4.16 (1H, m), 4.54 (1H, m), 5.24 (1H, s), 6.85 (1H, s), 7.57 (2H, d), 8.10 (1H, s), 8.29 (2H, d), 9.52 (1H, s)。
実施例5c: 1H NMR (399.902 MHz, DMSO) δ 1.14 (3H, t), 1.24 (3H, d), 1.46 (6H, s), 3.21 (1H, m), 3.50 (3H, m), 3.65 (1H, m), 3.77 (1H, m), 3.98 (1H, m), 4.16 (1H, m), 4.54 (1H, m), 5.24 (1H, s), 6.84 (1H, s), 7.52 (2H, d), 7.88 (1H, s), 8.30 (2H, d), 9.65 (1H, s)。
以下、2−[2−(4−アミノフェニル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−オールの製造を説明する:
2−[2−(4−アミノフェニル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−オール
Figure 2010533160
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.492g,0.70mmol)を、DME(80mL)および水(20.00mL)中の2−[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−オール(3.81g,14.02mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(3.38g,15.42mmol)、および、炭酸ナトリウム(4.46g,42.06mmol)に窒素下で添加した。得られた溶液を80℃で6時間撹拌した。この反応混合物をDCM(200mL)で希釈し、水(400mL)で2回洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させ、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーでイソヘキサン中の20〜60%酢酸エチルの溶出勾配を用いて精製し、材料を得て、これをSCXカラムを用いたイオン交換クロマトグラフィーでメタノール中の2Mアンモニアで溶出させることによってさらに精製し、望ましい材料をピンク色のゴムとして得た(2.78g)。
NMRスペクトル: 1H NMR (399.902 MHz, DMSO) δ 1.21 (3H, d), 1.43 (6H, s), 3.17 (1H, m), 3.47 (1H, m), 3.63 (1H, m), 3.76 (1H, m), 3.97 (1H, m), 4.13 (1H, m), 4.48 (1H, m), 5.18 (1H, s), 5.50 (2H, m), 6.59 (2H, d), 6.71 (1H, s), 8.07 (2H, d)
LCMSスペクトル:m/z(ESI+)(M+H)+=329;HPLC保持時間=1.95分。
2−[2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−イル]プロパン−2−オール
Figure 2010533160
メチル2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−カルボキシレート(300mg)を乾燥THFに溶解させ、−78℃に冷却した。臭化メチルマグネシウム(ジエチルエーテル中の3.0M,0.74mL)を2分にわたり一滴ずつ添加し、続いてこの反応液を−78℃で20分撹拌して、4自然に室温に温めた。この反応液をさらに20分撹拌し、続いて水(2mL)でクエンチした。この反応液を乾燥するまで体積を減少させ、酢酸エチル(50mL)と水(50mL)との間で分配し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空にして乾燥させ、望ましい材料を白色の固体として得た(291mg)。
NMRスペクトル: (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.16 -1.23 (3H, m), 1.36 (6H, s), 3.15 -3.23 (1H, m), 3.40 -3.47 (1H, m), 3.56 -3.60 (1H, m), 3.71 (1H, d), 3.91 -3.94 (2H, m), 4.34 (1H, s), 5.28 (1H, s), 6.87 (1H, s)。
マススペクトル; M+H+ 272。
メチル2−クロロ−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−4−カルボキシレートの製造は上述した通りである。

Claims (17)

  1. 式(I):
    Figure 2010533160
    式(I)
    で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩であって;
    式中、
    mは、0、1、2、3または4であり;
    YおよびYは、独立して、NまたはCRであり、ただしYおよびYの一方がNであり、他方がCRであり;
    Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−CoC−、−CoCCR−、−CRCoC−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−および−NRS(O)−から選択されるリンカー基であり;
    は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、および、−NRSO10から選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
    は、C1〜6アルキル、カルボシクリル、および、ヘテロシクリルから選択される基であり、ここで該基は、−NR17CSNR1819で置換されており、任意に、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、および、−NR11COCONR1216から選択される1個またはそれより多くの置換基で置換されていてもよく;
    各Rは、存在する場合、独立して、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、および、−NR13SO14から選択され;
    およびRは、独立して、水素、または、C1〜6アルキルであり;
    または、RおよびRは、それらが結合している原子または原子群と共に、4〜10員環の炭素環または複素環を形成し、ここで1、2または3個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
    およびRは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、および、C1〜6アルキルから選択され;
    は、水素、ハロ、シアノ、および、C1〜6アルキルから選択され;
    およびR10は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
    11、R12、R17およびR18は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
    13、R14、R15、R16およびR19は、独立して、水素、または、C1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、および、ヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよく;
    または、R18およびR19は、それらが結合している窒素原子と共に、3〜10員環の複素環を形成し、ここで1または2個の環の炭素原子は、任意に、N、OまたはSで置換されていてもよく、さらに該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい、上記化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
  2. YがCHであり、YがNである、請求項1に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
  3. −X−Rが、−C(CHOHであるか、または
    Xが、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−または−S(O)C(CH−であり;および、
    が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、および、ピラジニルエチルから選択される基であり、ここで該基は、任意に、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、および、−CONHCHから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、請求項1または2に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
  4. −X−Rが、−C(CHOHであるか、または、
    Xが、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−または−S(O)C(CH−であり;および、
    が、メチル、−CHCHOH、および、フェニルから選択される基である、請求項3に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
  5. が、
    Figure 2010533160
    であり、式中、AおよびAは、CHまたはNから選択されるが、AまたはAの少なくとも一方は、CHである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
  6. およびAが、CHである、請求項5に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
  7. 19が、水素、または、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、チエニル、イミダゾリルメチル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、および、ピリミジニルから選択される基であり、ここで該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、および、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個またはそれより多くの置換基で任意に置換されていてもよい、請求項5または6に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
  8. 19が、メチル、エチル、シクロプロピル、−CHCHNMe、−CHCHOH、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、および、フェニルから選択される基である、請求項7に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
  9. 以下のいずれか一つから選択される、請求項1に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩:
    3−エチル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    3−シクロプロピル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    3−(4−フルオロフェニル)−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−フェニル−チオ尿素、
    3−(4−メトキシフェニル)−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    3−シクロプロピル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    3−メチル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    3−エチル−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    3−(2−ヒドロキシエチル)−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    3−(2−ジメチルアミノエチル)−1−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(2−メチルスルホニルプロパン−2−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    1−[4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−メチルチオ尿素、
    1−[4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−シクロプロピルチオ尿素、
    1−[4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−エチルチオ尿素、
    1−[4−[4−[2−(ベンゼンスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−(2−ヒドロキシエチル)チオ尿素、
    3−(2−ヒドロキシエチル)−1−[4−[4−[2−(3−ヒドロキシプロピルスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    1−[4−[4−[2−(3−ヒドロキシプロピルスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−メチルチオ尿素、
    3−シクロプロピル−1−[4−[4−[2−(3−ヒドロキシプロピルスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    3−エチル−1−[4−[4−[2−(3−ヒドロキシプロピルスルホニル)プロパン−2−イル]−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    3−(2−ヒドロキシエチル)−1−[4−[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、
    1−[4−[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]−3−メチルチオ尿素、
    3−シクロプロピル−1−[4−[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、および、
    3−エチル−1−[4−[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−2−イル]フェニル]チオ尿素、または、それらの製薬上許容できる塩。
  10. 増殖性疾患の治療における医薬品として使用するための、請求項1〜9のいずれか一項に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
  11. 増殖性疾患の治療に使用する医薬品の製造における、請求項1〜9のいずれか一項に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用。
  12. 温血動物(例えばヒト)において増殖抑制効果を生じさせるための、請求項1〜9のいずれか一項に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用。
  13. 温血動物(例えばヒト)において増殖抑制効果を生じさせるのに使用する医薬品の製造における、請求項1〜9のいずれか一項に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の使用。
  14. 治療が必要な温血動物(例えばヒト)において増殖抑制効果を生じさせる方法であって、該方法は、前記動物に、請求項1〜9のいずれか一項に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む、上記方法。
  15. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩の有効量を投与することを含む、治療が必要な温血動物(例えばヒト)における癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患または心臓血管疾患の治療方法。
  16. 製薬上許容できる希釈剤またはキャリアーと共に、請求項1〜9のいずれか一項に記載の式(I)で示される化合物、または、それらの製薬上許容できる塩を含む医薬組成物。
  17. 医薬品として使用するための、請求項1〜9のいずれか一項に記載の式(I)で示される化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
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