JP2010529906A - ダイカスト制御方法 - Google Patents

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Abstract

冷却ラインによって金型から除去されている熱量と冷却ラインを通る冷却液流量を使用してダイカスト作業を監視および/または制御するための方法(10、100)。

Description

本発明は一般にダイカストに関する。より詳しくは、本発明はダイカスト作業を監視しかつ制御することに関する。
ダイカストは、迅速な生産速度での迅速な製造のための、高圧の下での同義的に金型と呼ばれる鋼の鋳型内への溶融金属の射出をいう。
この溶融金属はほとんどの場合、ダイカスト製品に対する最良の性能が材料のブレンドを介して得られる理由で使用される、非鉄合金である。ダイカスト用に使用されるいくつかの典型的な合金には、シリコンなどの他の元素を含有するアルミニウム合金、マグネシウム合金および亜鉛合金がある。
溶融金属を金型内に射出するために2つの方法、コールドチャンバおよびホットチャンバを使用することができる。典型的なコールドチャンバ・ダイカストマシン500の概略図を図1Aに示す。このダイカストマシン500は、1つのパーツ・キャビティ508を一緒になって画成する少なくとも2つの金型半体504、506に、工具鋼から作られる鋳型502を備える。カバー半体504は固定マシン・プラテン505によって保持され、エジェクター半体506は、鋳型502を開閉するためにエジェクター半体506が前後に移動できるように移動マシン・プラテン507によって保持される。鋳型502は、鋳造物内に穴、ねじ、および他の所望の形状を作り出すための移動可能な摺動部、中子、または他の部分もしばしば有する。鋳型502は、あるいは金型またはツールと呼ばれる。
ダイカストマシン500は、供給部512からの溶融金属が通過しプランジャー514を使用して鋳型502内に供給または射出される圧力チャンバ510をさらに含む。カバー半体504内の1つまたは複数のショット・スリーブ516によって、溶融金属は金型に入りパーツ・キャビティ508を満たすことができる。圧力チャンバ510が溶融金属で満たされるとき、プランジャー514が前方に移動を開始し圧力を増加させ、それによって金属をショット・スリーブ516を通りパーツ・キャビティ508まで強制的に流れさせる。金属が固化した後プランジャー514はその初期位置に戻り、金型のエジェクター半体506が部品または鋳造物を鋳型502から取り出すために開く。エジェクター・ピン517が、鋳造物を鋳型502のエジェクター半体506から押し出すために使用される。この工程は、単一鋳造サイクルと呼ばれる。複数の鋳造サイクルをダイカスト作業中に完了させることができる。
典型的なコールドチャンバ・ダイカスト鋳型102の概略図を図1Bに示す。このダイカスト鋳型102は、ショットが完了した後ショット・スリーブ116内に残る材料であるビスケット118を含む。1つまたは複数のランナー120が、ショット・スリーブ116を溶融金属が通りパーツ・キャビティ108に入る対応するゲート122に接続する。1つまたは複数のオーバーフロー部124が、パーツ・キャビティ108に入る最初の溶融金属を受けるためにパーツ・キャビティ108に接続されるが、その理由はそれが前の鋳造作業で鋳型102に塗布された金型スプレーからの石油製剤で通常汚染されているからである。
冷却ライン126が鋳型102の至るところを走り、それを通り水または油などの冷却液が流れ、鋳型102から熱を除去するのを助ける。鋳造物またはショットの異なる部分を冷却する役目を果たす多数の個別の冷却ライン126が存在する。鋳型内の冷却ライン126のこの数は、鋳型のサイズに従って変化する。例えば、小さな鋳型は15の冷却ラインを有する場合があり、一方大きな鋳型は100を越える冷却ラインを有する場合がある。この冷却ライン126は全て冷却液流れシステム(図示せず)と連通しており、そこから冷却液が冷却ラインに供給され、そこに冷却液が冷却ラインを通り流れた後戻る。金型用冷却液流れシステムの多くは、工場規模の水システムの一部である。他の冷却液流れシステムは、冷却液がその冷却液流れシステムを通ってのみ循環される「閉ループ」システムである。
鋳造は、1つまたは複数の冷却ライン126によって冷却される複数の熱流れゾーンに分割することができる。この熱流れゾーンは、図1Bに破線のボックスによって全体的に示されている。鋳造のこの熱流れゾーンは、ビスケット部(ゾーン0)、主ランナー部(ゾーンI)、ゲート・ランナー部(ゾーンII)、鋳造のゲート・サイド部(ゾーンIII)、鋳造のオーバーフロー・サイド部(ゾーンIV)、およびオーバーフロー部(ゾーンV)を備える。ビスケット部(ゾーン0)は一般にビスケット118に対応する。主ランナー部(ゾーン1)は、ビスケット118に最も近接するランナー120の部分に対応する。ゲート・ランナー部(ゾーンII)はパーツ・キャビティ108に最も近接するランナー120の部分に対応する。鋳造のゲート・サイド部(ゾーンIII)は、ゲート122に最も近接する鋳造半体である。鋳造のオーバーフロー・サイド部(ゾーンIV)は、ゲート122から最も遠い鋳造半体である。オーバーフロー部(ゾーンV)は一般にオーバーフロー124に対応する。
主として3つの重要なダイカスト方法制御要件が存在する。第1の要件は、ダイカストマシンのタイミングと機能に関する。鋳型の開閉のタイミングは、パーツ内に金属を射出する、移動する摺動部を取り扱う、鋳造物内の任意の複雑な詳細部をも作り出す、およびパーツを抽出するなどの作業を順序付けるように工程中厳密に管理されなければならない。これらのおよび他の作業のタイミングは、生産速度および鋳造物の品質を最適化するように制御することができる。
第2の要件は、ダイカストマシンのショット終了時の射出方法に関する。この射出方法は、鋳型内に液体金属を射出する制御を最適化するように、ハードウエアおよびソフトウエアの両方の観点から長い時間を掛けて開発されてきた。射出速度、射出圧力、および流れ速度は全て射出方法の制御に含まれ、ダイカスト工程の設計中考慮に入れることができる。ダイカスト業者が取り組んできたこの最初の2つの問題点を管理するために、技術はマシン設計およびショット終了設計という形でこの最初の2つの要件に対処するように発展してきた。
第3の要件は、温度検出および鋳型からの熱の除去を含む、ダイカスト方法の熱的な設計、監視および制御に関する。熱的な設計は、冷却ラインの適切なサイズ、すなわち直径を使用して、冷却ラインの数、各冷却ラインのパーツ・キャビティに対する配置、各冷却ラインの金型表面に対する深さを決定すること、および各冷却ラインの適切な流量を決定することを含む、ダイカストマシン冷却システムの設計を包含する。熱監視は、金型の実際の使用中の温度および熱を監視することを言う。熱制御は、熱監視から集められた情報を受け取り、意図された熱的な設計に対してその情報に応答することを包含する。
熱的な設計は、ダイカスト方法のエンジニアリングでは伝統的に場当たりであった。これはある程度は、金型を熱的に設計するのに要する数学が複雑になりかねないためである。
熱監視および制御は、温度および流量を監視する分野でいくつかの試みが行われてきたが、ダイカスト業界ではほとんど存在しなかったと言わざるを得ない。いくつかの金型は、冷却ラインを通る冷却液の流量を監視するために、基本的に機械的な流量計である簡単な流れ監視装置を使用している。
理論的な観点からは、金型表面温度を求めるために熱電対を使用することができる。一般に熱電対は、金型表面と冷却ライン表面の間の位置まで、通常は金型表面と冷却ライン表面の間のほぼ中間まで孔をドリルで開けることによって配置される。使用の際に、金型表面温度は摂氏371度から427度(華氏700から800度)と同じ程度になる可能性があり、一方冷却ライン表面温度は摂氏37.8度(華氏100度)である可能性があり、かつ金型表面と水ライン表面の間は25.4mm(1インチ)未満である可能性がある。したがって、急な熱勾配が金型表面と水ライン表面の間に存在し、熱電対はこの急な熱勾配内に配置される。この温度勾配内の熱電対の位置、すなわち金型表面からの熱電対の距離が金型表面のところの温度を求めるために使用される。
温度を監視するために熱電対を使用することに伴う問題点の1つは、所望の位置に熱電対を正確に配置することにある。今まで、熱電対は金型表面温度を求めるのに信頼できないことが立証されてきている。鋳型を通り直線にドリルで孔開けすることは困難なので、温度勾配内の熱電対の正確な位置を知ることはほとんど不可能である。計画した位置からの熱電対の小さな逸脱でさえ温度の大きな誤りに結果としてなり得るので、これは極めて望ましくない。例えば、ドリルで開けられた孔の端部がどちらかの方向に2.54mm(1/10インチ)だけ離れている場合、温度勾配内のこの熱電対の位置は、測定される温度に+/−摂氏13.9度から27.8度(華氏25から50度)の変動を生じさせる可能性がある。
温度を監視するために熱電対を使用することに伴う別の問題点は、それらの物理的な機能性である。熱電対は正確な熱測定のために鋳型との適切な接触を必要とするが、熱電対はドリルで開けられた孔内に適切に着座させることはしばしば困難である。ダイカスト方法に使用される熱電対のタイプの、JタイプおよびKタイプ熱電対は、それらが1から2.5%の読取誤りを有するので、ダイカスト方法に使用するとき高レベルの精度を有さない。熱電対はしばしば破損し取り替えなければならない。熱電対は、熱電対からの温度を測定するためにボックス内に差し込まなければならない、金型から外に出る線を有し、これらの線は切断または別の形で損傷され易い可能性がある。金型セットアップは30分から8時間まで変動する可能性があり、このセットアップ内に完了させなければならない項目のリストには、鋳型を取り外し金型内に新たな鋳型を入れるために行わなければならない30から100程度の異なる個別の事柄が存在する。熱電対を接続しかつ熱電対の機能を検証しなければならないことによって、その工程に追加することはあまり望ましくない。
温度を監視するために熱電対を使用することに伴うさらに別の問題点は、熱電対は鋳型内の選択される領域にのみ使用できることである。ビスケット部、ランナー・システム部、オーバーフロー部、および摺動部などの領域は熱電対を取り付けることができず、したがって鋳型のこれらの領域の温度は監視されない。
過去のダイカスト・システムでの熱電対によって供給される情報を使用する熱制御は、せいぜい初歩的なものであった。熱電対によって供給されるデータは、製品品質との相関関係のために追跡され、使用することができる。いくつかのダイカスト・システムは、熱電対の読みに基づいて冷却液流れを起動させまたは停止させるように構成され、その場合鋳型から除去される熱に対する考慮は全く存在しない。この慣例に関する1つの問題は、熱電対が検出している温度と鋳型の表面のところの温度との間に遅れが存在するので、ダイカスト工程内にある熱変動を生じさせる可能性があることである。冷却液流れを起動、停止させることは、鋳型表面のところに正弦曲線の温度変動を作り出す。
現行のダイカスト熱監視、および制御に伴う別の問題点は、寸法的な正確さおよびガス有孔欠陥との関連での精密さに対してほとんど注目されてこなかったことである。ダイカスト方法はネット・シェイプ方法であると永くみなされてきているが、正確なものではない。寸法の正確さおよび精密さが不十分であることの背後の理由は、液体金属の射出温度が鋳造物の異なる区画で変動し、鋳造物がむらのある温度で取り出され、鋳造物全体が周囲温度まで冷却されなければならないので、鋳造物が被る収縮も同様にむらのあるものになることである。例えば、鋳造物の1つの区画が取り出し時に摂氏427度(華氏800度)の温度であり、鋳造物の別の区画が取り出し時に摂氏149度(華氏300度)の温度である場合、摂氏427度(華氏800度)の区画は摂氏149度(華氏300度)の温度の区画より大きな収縮を被る。このむらのある収縮は、鋳造物内に変形および寸法の不正確さを作り出し、それによって妥当な寸法制御を達成するために機械加工作業を使用することが強いられる。
不十分な熱監視および制御に伴う別の問題点は、鋳造物を鋳型から取り出す工程中に起きる。金型内に「ホット・スポット」、すなわち金型の残りより多くの熱を保持する金型の一部分が存在する場合、鋳造物のその領域は鋳造物の残りの領域より永く冷却しなければならないので、取り出しは遅延し、このことは鋳造物の残りの領域が取り出しのために必要であるより冷たくなることを意味する。鋳造物が鋳型内で冷えすぎるとき、それは金型内の細部の周りで収縮する可能性があり、その結果鋳造物を取り出すために相当な力を必要とする場合があり、そのことが鋳造物の変形または割れを生じさせる可能性がある。「ホット・スポット」に近い鋳造物の部分が冷却するのを待つことも、より永いサイクル時間に結果としてなる。
金型内の「ホット・スポット」は、金型の一部分の温度が、金型スプレーが焼き尽くされるほど極めて高く鋳造物がパーツ・キャビティの内部にくっつくときである、焼き付も生じさせる場合がある。鋳造物は依然として取り出すことができるが、鋳造材料のうちのいくらかは金型にくっつき酸化する場合がある。
米国特許出願第11/869,992号 米国特許仮出願第60/944,307号 米国特許仮出願第60/952,994号 本出願と同時に出願され、「Die Casting Design Method and Software」という名称の米国特許出願
本発明はダイカスト方法の熱的な態様に焦点を合わせる。本発明によれば、材料のショットがキャビティ内に導入され所望の期間冷却された後、この材料から部品を形成するために、キャビティ内に導入される予定の材料のショットと流体的に相互接続されるキャビティを画成する内部金型表面を有する金型を備え、この金型がキャビティから間隔をあけて配置され、金型を貫通して延びる少なくとも1つの冷却ラインをさらに備え、この少なくとも1つの冷却ラインの各々が、ある冷却液流量で中を通過する冷却液と、冷却液がある入り口温度である入り口と、この流体がある出口温度である出口とを有する、ダイカストマシンでのダイカスト作業を監視しかつ/または制御するための方法が提示される。
本発明の一態様によればこの方法は、少なくとも1つの冷却ラインの各々によって除去される熱を求めるステップと、この除去される熱を求めるステップに応答してこの少なくとも1つの冷却ラインの各々を通る冷却液流量を制御するステップとを含む。
本発明の別の態様によればこの方法は、材料の各ショットに対して少なくとも1つの冷却ラインの各々によって除去される熱を求めるステップと、この少なくとも1つの冷却ラインの各々に対する冷却ライン表面温度を求めるステップとを含む。
本発明のさらに別の態様によればこの方法は、最初の温度から目標金型表面温度まで金型表面を加熱するステップと、できるだけ少ないショットで目標金型表面温度に到達するように、最初の流量から目標流量までの所望の冷却液流量を計画する、所定の起動冷却液流量チャートを発生させるステップとを含むことができ、金型キャビティはこの流量が目標流量に到達する以前に目標金型表面温度に維持される。
本発明の完全な理解は、次の詳細な説明と共に考察されるとき、添付の図面を参照することによって得ることができる。
典型的なコールドチャンバ・ダイカストマシンの概略図である。 典型的なコールドチャンバ・ダイカスト金型または鋳型の概略図である。 本発明による「コールド・スタート」熱監視および制御方法のステップを詳細に示す流れ図である。 図2の流れ図に詳細に示される熱監視および制御方法のステップに従って流量起動チャートを発生させるステップを詳細に示す流れ図である。 図3の流れ図に詳細に示す本方法に従って発生する例示的な流量起動チャートの図である。 本発明により監視されかつ制御されるダイカスト作業中の、ショット当たりの金型温度および冷却液流量の変化を比較する例示的なグラフである。 本発明による「ホット・スタート」熱監視および制御方法のステップを詳細に示す流れ図である。 冷却ラインとチラー/ポンプ・アセンブリの間に動作的に接続される制御モジュールを備える例示的な制御モジュール・アセンブリの概略図である。 図7の制御モジュール・アセンブリと共に使用するためのマニホールドの概略図である。 図7の制御モジュール・アセンブリと共に使用するためのユーザー・インターフェイスの概略図である。 従来技術により監視されかつ制御されるダイカスト作業中の、ショット当たりの金型温度および冷却液流量の変化を比較する例示的なグラフである。 本発明による金型に対する従来技術の金型の鋼疲労を比較する例示的なグラフである。
分かり易くかつ簡潔にするために、図面を通じて同様な要素および構成部品は同じ記号および番号付けを有する。
本発明は、ダイカスト作業のための熱監視および制御システムを記載する。金型設計と金型ハードウエアの間の統合を介して、冷却システムの設計についての情報をダイカスト鋳型から除去される熱量を正確に制御するために使用することができる。本発明の態様は、金型が加熱されていない「コールド・スタート」ダイカスト作業、ならびに前のダイカスト作業から残されたいくらかの熱が金型内に存在する「ホット・スタート」ダイカスト作業に適用可能である。本明細書で本発明の方法はダイカスト作業に対する具体的な用途を有するとして説明されるが、本方法は、永久鋳型鋳造、射出成型、プラスチック成型、および他の成形作業にも一般的に適用することができる。
I.熱監視および制御方法
本発明による金型内の、ダイカスト作業の熱態様を監視しかつ制御するために使用できる、例示的な「コールド・スタート」熱監視および制御方法10の流れ図を図2に提示する。本方法10は、金型がダイカスト作業の開始時に加熱されていないので、「コールド・スタート」方法であるとして説明される。本方法の第1の部分は、起動ルーチンを発生させ、この起動ルーチンに従って所望の金型温度と冷却液流量の間で平衡状態に達するまで、金型の冷却ラインを通る冷却液の流れを監視しかつ制御することに関する。本方法の第2の部分は、冷却液温度および冷却液流量を監視し、冷却液流量を制御することによってこの平衡状態を維持することに関する。別段の言及がない限り、本監視および制御方法10の各ステップは、金型の各冷却ラインに対して個別に完了する。分かり易くするために、このステップは金型のただ1つの冷却ラインの形で大抵は論じられる。この例示的な設計方法10は、例示的な目的のためにのみ提供され、いかなる方式でも本発明を限定するためのものではない。本方法10の前述のステップの順序の妥当な変更および改変は本発明の範囲から逸脱することなく可能であることを理解されたい。
この監視および制御方法10は、ダイカスト設計および工程に関するデータを取得するステップ12で開始する。このデータは、使用者の入力またはデータ・ベースからのデータのダウンロードによるなどの任意の適切な手段を介して取得することができる。このデータは金型の各冷却ラインに対して取得され、目標熱除去割合Q、目標冷却液流量F、目標金型表面温度TD0、目標冷却ライン表面温度TCL0、冷却ラインの型式(すなわち冷却ラインのサイズまたは直径)、ショット当たり除去される熱の目標量H、時間当たりのショットの数S(すなわちショット割合)、冷却液が起動されるまでのショットの数、金型材料の冷却定数k、冷却ライン表面と金型表面の間の距離W、冷却液の密度D、および冷却ライン長Lを、ただし限定ではなく含む。
これらの値を、使用者は任意の適切な計算または方法を使用して求めることができる。例えば目標熱除去割合Qは、金型の各冷却ラインに対して、適切な目標流量F、ショット当たり除去される熱の目標量H、ショット割合S、および冷却ライン長Lを選択することによって求めることができる。これらの値から、冷却ラインに対する目標熱除去割合は式
Figure 2010529906
を使用して計算することができ、上式でHは、Qによって表示される目標熱除去割合Qを計算する目的のためのショット当たり除去される熱の目標量Hである。
各冷却ラインに対する目標冷却ライン表面温度TCL0は、試験データに最も良く適合する1つまたは複数の回帰方程式を求めるために1セットの実際の試験データに適用される、回帰分析を使用して計算された目標熱除去割合Qから求めることができる。この実際の試験データは、冷却ラインの直径および冷却ライン表面温度が既知の値または一定である場合、冷却液流量を変更したときの冷却ラインの測定される熱除去割合であることができる。そのような試験データの回帰分析は、結果として一連の4次の回帰方程式になる。所与の冷却ライン表面温度に対して、この回帰方程式は一般に、
y=a+bx+cx+dx (2)
として表現することができ、上式で変数yは熱除去割合、変数xは冷却液流量かつ「定数」a、b、c、およびdは、回帰分析によって推定される回帰パラメータである。
この回帰方程式は、目標熱除去割合Qなどの所与の熱除去割合、および所与の冷却ライン型式を有する冷却ラインに対する目標冷却ライン表面温度TCL0を見積もるために使用することができる。しかしながら、この回帰方程式は試験データからの冷却ライン表面温度によって限定されているので、2つの回帰方程式に対する値の間の内挿を、目標熱除去割合を有する冷却ラインに対する目標冷却ライン表面温度を見積もるために使用することができる。
本出願と同時に出願され、「Die Casting Design Method and Software」という名称の米国特許出願に開示される設計方法を、ステップ12で取得されるデータ値を求めるために有利に使用することができる。この同時出願の出願に記載される設計方法およびソフトウエアを使用して、これらの値をあらかじめ定め、データ・ベースまたは他の適切なデータ記憶装置に保存することができる。
ステップ12で取得されたデータに基づいて金型の冷却ライン用の起動チャートを発生させることによって、ステップ14で、ダイカスト作業のための起動ルーチンが求められる。この起動チャートは、金型が適切に冷却されているように、金型からの適切な割合の熱除去を維持するための冷却液の必要流量を詳細に示す。
この起動チャートは、図3として図示される流れ図に示される方法14Aによって発生させることができる。この方法14Aは、当初のまたは開始冷却液流量Fおよび流量増分ΔFを選ぶステップ14Bで開始する。この開始冷却液流量は、ダイカスト作業の最初のショットの開始時の冷却液の流量である。金型が最初のショット中比較的低い温度であり、金型を適切な温度に維持するために低い冷却液流量で十分であるので、この開始冷却液流量は低くすることができる。流量増分は、起動チャートの段階の間の流量の変更である。
ステップ14Cで、冷却ラインを目標冷却ライン表面温度TCL0に維持するのに必要な熱除去割合Qが求められる。ステップ12で説明した回帰方程式を、目標冷却ライン表面温度のところでの、開始または現行の流量で中を流れる冷却液を有する冷却ラインのための熱除去割合を見積もるために使用することができる。
ステップ14Dで、ショット当たり除去される熱量Hを、熱除去割合Qから式(1)を使用して求めることができる。
次いでステップ14Eで、温度変更閾値ΔTが求められる。この温度変更閾値は、入り口冷却液温度と出口冷却液温度の間の温度差が金型が適切に冷却されていないほど大きくなり、冷却液流量を増加させなければならない点である。この温度変更閾値は、式
Figure 2010529906
を使用して計算することができ、上式でDは冷却液の密度、Fは開始冷却液流量F、Hは、開始流量Fで冷却ラインを通り流れる冷却液を有する冷却ラインをステップ12で求められた目標冷却ライン表面温度TCL0に維持するために必要な、ショット当たり除去される熱量である。
次にステップ14Fで、ステップ14Bで求められた流量増分だけ冷却液流量は増加され、ステップ14Gで、この増分された冷却液流量は目標冷却液流量Fに対して比較される。冷却液流量が目標流量より少ない場合、この方法14Aはステップ14Cに戻り、熱除去割合Q、ショット当たり除去される熱量H、および温度変更閾値ΔT値が具体的な冷却液流量に対してステップ14C〜14Eに従って求められる。ステップI4Fおよび14Gも繰り返される。このような方法で、図4に示す図に類似する起動チャートを発生させることができる。
冷却液流量が目標流量と等しい、あるいは目標流量より大きい場合、方法14Aはステップ14Hに続き、そこで図4に示す図に類似する起動チャートが終了し、方法14Aは終る。次いでこの監視および制御方法10は、ステップ16に移動することができる。
ステップ16で、ダイカストマシンは生産を開始し、金型内に射出される鋳造材料の最初のショットで最初の鋳造サイクルが開始し、それが金型表面を加熱し始める。このダイカストマシンは、本方法10のこれらのステップに従ったダイカスト作業の自動制御を達成するための、制御器などのハードウエアを備えることができる。さもなければ、本方法は手動で実施することができる。ステップ18で、ダイカストマシンは図4に示すチャートの次の段階数に増分的に移動する。最初の鋳造サイクルの開始中、ステップ18は図4に示す起動チャートの段階1に移動することに対応し、そこでは冷却液流れは開始冷却液流量Fのところにある。
ステップ20で、冷却液の入り口温度Tおよび出口温度Tが測定され、温度変化ΔTが式
ΔT=T−T (4)
を使用して計算され、現行の段階に対する起動チャート内の温度変更閾値ΔTの値に対して比較される。実際のΔTがΔTより大きくない場合、制御器はステップ22によって示すようにあらかじめ定め時間待ち、次いで測定されたΔTを起動チャート内のΔTに再度比較するためにステップ20に戻る。制御器は、測定されたΔTがグラフの値より大きくなるまで、すなわち金型が適切に冷却されていないと判断されるときまで、ステップ20と22の間を往復する。これがその状況であると判断されるとき、本方法10はステップ24に移動する。
ステップ24で制御器は、所望の金型温度と冷却液流量の間の平衡状態に達したかどうかを判定する。方法10に従って監視され制御されたダイカスト作業の開始からのショット当たりの金型の温度と冷却液流量の変化を比較する図5の例示的なグラフに示すように、金型温度および冷却液流量の両方がステップ12で取得されたデータから求められたそれらの目標値の100%に到達するとき、平衡状態に達する。x軸はダイカスト作業中に完了したショットの数を示す。各ショットは、製造される1つの鋳造物または部品に結果としてなるダイカストマシンの1つの鋳造サイクルに対応する。このダイカスト作業は、金型内に射出される鋳造材料の最初のショットで開始する。これは、図5に示すグラフ上のショット番号1に対応する。y軸は、所望の金型温度および水流量のパーセントを示す。
平衡状態に達していない場合、本方法10はステップ18に戻り、そこでダイカストマシンは図4に示す起動チャートの次の段階に増分的に移動する。本方法10は、平衡状態に達したと判定されるまで、すなわち目標冷却液流量Fに到達するまで、すなわち起動チャートの段階Nが完了するまで、ステップ18〜24を周期的に繰り返す。ステップ16〜24中、金型はステップ12で設定される目標金型表面温度TD0まで加熱される。図5に示すように、金型は平衡状態に達する以前に目標金型表面温度TD0に到達する可能性がある。
平衡状態に到達した後、本方法10は冷却液流量を自動的に制御することができる残りのステップ26〜40に移動する。本方法10のステップ26〜40は、金型温度および冷却液流量が平衡状態または安定した状態のままであることを保証する。
ステップ26で、冷却液の入り口温度Tおよび出口温度Tが測定される。これらの温度は、各ショット中に一回測定することができる。あるいは、入り口および出口温度を各ショット中に周期的な割合で複数回測定することができ、この複数回測定値から入り口および出口温度の平均を求めることができる。この平均入り口および出口温度は、ショット供給されるときショットの熱が時間と共に変化する可能性があるので、しばしばより正確である。
ステップ28で、実際の冷却液流量Fが測定される。ステップ26での温度測定のように、冷却液流量は各ショット中一回、または各ショット中周期的な割合で複数回測定することができる。複数回測定が行われる場合、平均冷却液流量を求めることができる。
ステップ30で、ショット当たり各冷却流路によって除去される熱である、実際の熱除去割合Qが、ステップ26で測定された入り口温度Tおよび出口温度T、ステップ28で測定された実際の冷却液流量F、および冷却液の比熱Cおよび密度Dに基づいて、式
Q=ΔT×F×C×D (5)
を使用して計算され、上式で温度変化ΔTは式(4)に従って計算される。
ステップ32、34、36、および38で、冷却液流量が実際の熱除去割合Qを求めるステップ30に応答して制御される。ステップ32で、ステップ30で計算された実際の熱除去割合Qが、ステップ12で取得されたデータに従った所定の目標熱除去割合Qに対して比較され、実際の熱除去割合が目標熱除去割合と等しいか、それより大きいかまたは小さいかの判定が行われる。実際の熱除去割合が目標熱除去割合と等しい場合、本方法10は冷却液流量がその現行の流量に維持されるステップ34に続く。実際の熱除去割合が目標熱除去割合より大きい場合、多すぎる熱が冷却液によって金型から除去されており、本方法10は冷却液流量を減少させるステップ36に続く。実際の熱除去割合が目標熱除去割合より少ない場合、十分な熱が冷却液によって金型から除去されていなく、本方法は冷却液流量を増加させるステップ38に続く。
ステップ34、36または38のいずれかから、本方法はステップ40に移動し、そこで実際の金型表面温度Tが求められる。金型表面温度が鋳造物の表面仕上げに影響を及ぼすので、多くの鋳造作業では実際の金型表面温度を測定することが望ましい。金型表面温度が低すぎるあるいは高すぎる場合、不十分な表面仕上げを有する鋳造物が製造される可能性がある。同様に、取り出し近くのまたは取り出し時の金型表面温度は、異なる金型スプレーが異なる温度範囲に対してランク付けされているので、どのような種類の金型スプレーを取り出し中に使用できるかを示す。
実際の金型表面温度Tは、実際の冷却ライン表面温度TCLから求めることができる平均金型表面温度TAVEから求めることができる。次いでこの実際の冷却ライン表面温度TCLは、ステップ28で測定される実際の流量Fおよび上記で論じた回帰方程式を使用する回帰分析によってステップ30で計算される実際の熱除去割合Qに基づいて求めることができる。回帰方程式が基づいている試験データのために熱除去割合が測定されたユニットに応じて、ステップ30で計算される、ショット当たり除去される熱の形で表現される実際の熱除去割合Qは、式
Figure 2010529906
を使用して時間当たり、長さ当たり除去される熱の形で表現する必要がある可能性があり、上式でQは時間当たり、長さ当たり除去される熱の形の実際の熱除去割合であり、ショット割合Sおよび冷却ライン長Lはステップ12に従って取得されている。内挿も実際の冷却ライン表面温度を求めるために実施する必要がある可能性がある。
次いでこの平均金型表面温度TAVEは、金型表面と冷却ライン表面の間の距離W、ステップ12で取得された金型材料冷却定数kおよびショット割合S、およびステップ30で計算された実際の熱除去割合Qに基づいて、式
Figure 2010529906
を使用して計算され、上式でAは熱流れ面積である。この熱流れ面積は、熱の流れの方向に沿って鋳造物表面から冷却ラインまで延びるベクトル内での鋳造物表面の面積である。任意の熱勾配に対して、熱は高温の領域から低温の領域へ流れる。したがって、ダイカスト作業では熱は、より高い温度にある鋳造物表面からより低い温度にある冷却ラインに流れる。熱流れ面積は、CADモデルなどの金型の3次元モデルから有利に計算することができる。
最後に、実際の金型表面温度Tが、平均金型表面温度TAVEおよびステップ20で測定された冷却液の入り口温度Tから求められる。平均金型表面温度と入り口温度の間の関係は、
Figure 2010529906
として表現することができる。
この関係は、入り口温度Tが式(8)に当てはめられ、かつ計算された平均金型表面温度TAVEが式(7)から上記で求められた平均金型表面温度と等しくなるまで実際の金型表面温度が変更される反復計算方法を介して、実際の金型表面温度Tを求めるために使用することができる。この反復計算方法は、制御器によって自動的に完了させることができるので有利である。
ステップ40の後で本方法10はステップ26に戻り、本方法はダイカスト作業の残りのためにステップ26〜40を周期的に繰り返し続ける。ステップ26〜40は、鋳造サイクル当たり少なくとも1回、すなわちショット当たり少なくとも一回実施され、あるいは単一の鋳造サイクル中、周期的な割合で一回より多く繰り返すことができる。前者がその状況である場合、ステップ40からステップ26への移行は、新たな鋳造サイクルの開始に対応する。
本発明による金型内の、ダイカスト作業の熱的な態様を監視しかつ制御するために使用できる例示的な「ホット・スタート」熱監視および制御方法100の流れ図を図6に提示する。別段の言及がない限り、本監視および制御方法100の各ステップは、金型の各冷却ラインに対して個別に完了する。分かり易くするために、このステップは金型のただ1つの冷却ラインの形で大抵は論じられる。この例示的な設計方法100は、例示的な目的のためにのみ提供され、いかなる方式でも本発明を限定するためのものではない。本方法100の前述のステップの順序の妥当な変更および改変は本発明の範囲から逸脱することなく可能であることを理解されたい。
本方法100は、方法100が開始するとき金型が加熱されているので、「ホット・スタート」方法であるとして説明される。方法100は、ダイカスト作業中に不稼働時間事象が起きる場合開始させることができる。不稼働時間事象はある期間ダイカストマシンの作業を中断させ、その後ダイカストマシンは作業を再開することができる。例示的な不稼働時間事象には、作業者の休憩または整備のためにダイカストマシンを手動で停止させること、またはリミット・スイッチが故障した場合自動的にダイカストマシンを停止させることが含まれる。不稼働時間事象後にダイカストマシンが作業を再開するとき、不稼働時間事象に先立つダイカスト作業からのいくらかの熱が金型に残る場合がある。本方法100は、不稼働時間事象後に作業を再開するとき、この金型熱を考慮する。
不稼働時間事象が短い場合、金型は多くの熱を失わない可能性があり、ダイカストマシンはそれが中止したところからダイカスト作業を再開できる可能性がある。前のダイカスト作業を再開するかあるいは本方法100に従って決定される起動ルーチンに入るかの判定は、どれくらい永く不稼働時間事象が続いたかによって決まる。不稼働時間事象が所定の期間より短い場合、ダイカストマシンはそれが停止したところでダイカスト作業を再開することができる。不稼働時間事象が少なくとも所定の期間続いた場合、本方法100が起動し、ダイカストマシンは方法100を使用して求められる起動ルーチンに従ってダイカスト作業を再開することができる。
本監視および制御方法100は、目標サイクル時間の1.5倍より永いなどの、所定の期間より永く続いた不稼働時間事象の後、ダイカストマシン製造再開のステップ102で開始し、不稼働時間後の最初の鋳造サイクルは、金型内に射出される鋳造材料の最初のショットと共に開始する。ステップ104で、図4に示す起動チャートが最初の段階で起動し、そこでは冷却液流れは開始冷却液流量Fである。
ステップ106、108、および110は、方法10のステップ20、22、および24と類似する。ステップ106で、冷却液の入り口温度Tおよび出口温度Tが測定され、式(4)を使用して計算される温度変化ΔTが、現行の段階に対する起動チャート内の温度変更閾値ΔTの値と比較される。実際のΔTがΔTより大きくない場合、制御器はステップ108によって示されるように所定の期間待ち、次いで測定されたΔTを起動チャート内のΔTと再度比較するためにステップ106に戻る。この制御器は、測定されたΔTがグラフのこの値より大きくなるまでステップ106と108の間を往復動する。これがその状況であると判定されるとき、本方法10はステップ110に移動する。
ステップ110でこの制御器は、所望の金型温度と冷却液流量の間で平衡状態に到達したかどうかを判定する。ステップ112で平衡状態に到達している場合、方法10がステップ26のところで起動する。ダイカスト作業の監視および制御は、金型温度および冷却液流量が確実に平衡状態または安定状態のままであるように、方法10のステップ26〜40に従って実施される。
平衡状態に到達していない場合、本方法100はステップ114に移動し、そこでショット当たり除去される熱量Hが求められる。これは一般に、方法14Aのステップ14Dで起動チャートに対してショット当たり除去される熱Hを求めるのと同じ方式で行うことができる。
ステップ116で、ステップ114で求められたショット当たり除去される熱量Hがどの段階に対応するかを判定するためにこの起動チャートが参照され、ダイカストマシンはその段階に「スキップする」。冷却液流量はその段階に対する冷却液流量に設定され、本方法100はステップ106に戻る。この手法を使用して冷却液流量は、高品質の鋳造物をより少ない鋳造サイクルで製造できるように、金型内の熱レベルに追いつく。本方法100は、平衡状態に到達したと判定されるまでステップ106〜116を循環する。
II.制御モジュール
上記で簡単に説明したように、本監視および制御方法10、100は、ダイカストマシンのハードウエアによって実施することができる。利用できるハードウエアの1つの型式は、「熱電対なし」熱制御モジュールと呼ぶことができる。この制御モジュールは、方法10、100により冷却媒体の流量を制御することによって熱除去割合を制御し、その結果所望の金型温度を制御する。一般に、この制御モジュールは、冷却ラインの入り口と出口の間の温度の差を監視することによって機能する。この制御モジュールは、入り口および出口冷却液温度から周期的な間隔で実際の熱除去割合を求めることによって所望の熱除去割合を維持する。この熱除去割合が高すぎるあるいは低すぎる場合、所望の熱除去割合を達成するために冷却液流量を増加させあるいは低下させることができる。これは、所望の熱除去割合を達成するために適切な流量を維持するように制御弁を調整することによって行うことができる。所望の熱除去割合は、金型の設計中にあらかじめ定め、工程進行につれてさらに正確にすることができる。この所望の熱除去割合は、制御モジュール内にプリセットすることができる。
図7は、方法10、100を実施するのに使用できる制御モジュール202を備える例示的なダイカスト・システム200の概略図である。一般にこの制御モジュール202は、実際の熱除去割合Qを求め、この実際の熱除去割合が目標熱除去割合とどのように比較されるかに従って冷却液流量Fを調整するように、周期的なベースで式(5)を解くことによって目標熱除去割合Qを維持する。
この制御モジュール202は、冷却ライン204とチラー/ポンプ・アセンブリ206の間に動作的に接続される。冷却ライン204は、金型208の一部分を冷却するように金型208を貫通して延びる。制御モジュール202は、金型208全体に対して、または金型208の1つの熱流れゾーンに対して上記で論じた監視および制御方法10を成し遂げるために使用することができる。後者の場合、このダイカスト・システム200は、金型208の各熱流れゾーンに対して制御モジュール202を備えることができる。分かり易くするためにただ1つの冷却ライン204が示されているが、いくつかの制御モジュール202は、チラー/ポンプ・アセンブリ206が全ての冷却モジュール202に共通な状態で、複数の冷却ライン204を備えることができることを理解されたい。
このチラー/ポンプ・アセンブリ206は、冷却液を所望の基準温度に維持するためのチラー210と、チラー/ポンプ・アセンブリ206と流体的に相互接続される制御モジュール202に冷却液を供給しかつ制御モジュール202から冷却液を戻すために設けられるポンプ212とを備える。
この制御モジュール202は、冷却液を冷却ライン204に供給するモジュール入り口214と冷却液をチラー/ポンプ・アセンブリ206に戻すモジュール出口216とを備える。制御モジュール202の内部には、モジュール入り口214から冷却ライン入り口220まで延びる第1の冷却液チャンバ218と冷却ライン出口224からモジュール出口216まで延びる第2の冷却液チャンバ222が存在する。冷却ライン入り口220および冷却ライン出口224は、冷却ライン204と流体連通している。
各冷却液チャンバ218、222は、それぞれの冷却液チャンバ218、222内の冷却液の温度を測定するように構成される温度測定装置226、228を備える。したがって、第1の温度測定装置226は金型208に入る前の冷却液の温度を測定し、第2の温度測定装置228は金型を貫通して流れ、金型を冷却した後の冷却液の温度を測定する。この温度測定装置226、228は、冷却液の温度を測定するための任意の適切な装置を備えることができる。適切な温度測定装置のうちの1つは、抵抗温度検出器(Resistance Temperature Detector)(「RTD」)またはサーミスターである。
これらの温度測定装置226、228は、流れ監視器232および流れ制御器234に動作的に接続される主制御器230に動作的に接続される。主制御器230は、冷却液チャンバ218、222内の冷却液の温度に関する情報を温度測定装置226、228から、第1の冷却液チャンバ218を通る冷却液流量に関する情報を流れ監視器232から受け取るように構成されている。この情報に基づいて主制御器230は、冷却ライン204を通る冷却液流量を制御する制御信号を発生させる。この主制御器230は、チラー/ポンプ・アセンブリ206が作動しており冷却液を所望の基準温度まで冷やしているかを主制御器230が判定できるように、線236によって示すように、チラー/ポンプ・アセンブリ206にも動作的に接続されている。この主制御器は、プログラマブル論理制御装置(「PLC」)を備えることができる。
流れ監視器232は、第1の冷却液チャンバ222を通る冷却液流量を監視し、主制御器230が受け取る冷却液流量を示す信号を発生させるように構成される。企図される一構成では、この流れ監視器232は、特定の容積の冷却液が流れ監視器232を通過する毎に信号を発生させ信号を主制御器230に送ることができる。この流れ監視器232は、冷却液流量を監視するための任意の適切な装置を備えることができる。適切な流れ監視器232の1つは、外車型装置として知られている。
流れ制御器234は、主制御器230によって発生する制御信号に基づいて第1の冷却液チャンバ222を通る冷却液流量を制御するように構成される。この流れ制御器234は、主制御器230によって発生する制御信号に応答して冷却液流れが通るオリフィスのサイズを変更するダム装置を備えることができる。冷却液流量を増加させる必要があると制御信号が示す場合、このオリフィスはサイズが増加する。冷却液流量を減少させる必要があると制御信号が示す場合、このオリフィスはサイズが減少する。
ダイカスト作業中の動作では、この主制御器230は、第1の温度測定装置226から入り口温度Tを示す信号を、第2の温度測定装置228から出口温度Tを示す信号を、流れ監視器232から冷却液流量Fを示す信号を受け取り、実際の熱除去割合Qを式(5)を使用して計算する。冷却液の比熱Cおよび密度Dは、主制御器230内に事前プログラムすることができる。
次いで主制御器230は、実際の熱除去割合Qを目標熱除去割合Qと比較し、この比較の結果に基づいて制御信号を発生させることができる。実際の熱除去割合が目標熱除去割合より大きい場合、主制御器230は、流れ制御器234に冷却液流量を減少させるように指示する制御信号を発生させる。実際の熱除去割合が目標熱除去割合より少ない場合、主制御器230は、流れ制御器234に冷却液流量を増加させるように指示する制御信号を発生させる。実際の熱除去割合が目標熱除去割合と等しい場合、主制御器230は、制御信号を発生させないことができ、あるいは流れ制御器234に現行の冷却液流量を維持するように指示する制御信号を発生させることができる。
流れ制御器234は、冷却液流量を不連続な間隔で調整するように構成することができる。不連続な間隔の数は、実際の熱除去割合と目標熱除去割合の間の差に従って決めることができる。例えば、実際の熱除去割合が目標熱除去割合の5%内の場合、冷却液流量は不連続な一間隔で調整され、実際の熱除去割合が目標熱除去割合の33%内の場合、冷却液流量は不連続な5つ間隔で調整され、実際の熱除去割合が目標熱除去割合の33%内よりさらに離れている場合はいつでも、冷却液流量は不連続な25の間隔で調整される。
流れ制御器234は、実際の熱除去割合と目標熱除去割合の差に従って冷却液流量を比例的に制御するように、代わりに無限に調整可能であることができる。
図8は、図7のダイカスト・システム200と共に使用するための制御モジュール202の概略図である。この制御モジュール202によって、チラー/ポンプ・アセンブリ206に複数の冷却ライン204を動作的に接続するのが可能になる。基本的に、この制御モジュール202は、チラー/ポンプ・アセンブリ206からの冷却液を冷却ライン204の各々のための個別の供給に分割し、各冷却ライン204から戻る冷却液をチラー/ポンプ・アセンブリ206に戻す前に統合する内部マニホールド(図示せず)を備える。この制御モジュール202は、複数の冷却ライン入り口220および冷却ライン出口224を備え、1つの冷却ライン204に相互接続可能な入り口/出口セットを形成するように、各冷却ライン入り口220は冷却ライン出口224と対をなす。図示のように、15個の入り口/出口セットが存在し、したがって15個までの冷却ライン204を制御モジュール202に接続することができる。このモジュール入り口214は各冷却ライン入り口220と流体連通しており、モジュール出口216は各冷却ライン出口224と連通している。
図9は、図7のダイカスト・システム200と共に使用するためのユーザー・インターフェイス248の概略図である。このユーザー・インターフェイス248は、制御モジュール202の主制御器230に動作的に接続され、選択される冷却ラインに対するダイカスト作業に関する情報を表示するためのスクリーン250を備える。あるいはこのスクリーン250は、金型内の全ての冷却ラインに対するダイカスト作業に関する情報を同時に表示することができる。
このユーザー・インターフェイス248は、ダイカスト作業の状態の表示を行うためのいくつかの表示器252、254、256を備える。表示器252(「サイクルのDCM」)は、ダイカストマシンが作業中かどうかを表示する。表示器254(「ポンプOn/Off」)は、チラー/ポンプ・アセンブリ206のポンプが作業中かどうかを表示する。表示器256(「安定状態流れ」)は、選択された冷却ラインで目標冷却液流量に到達したかどうかを表示する。表示器252、254、256は、ダイカスト作業が正のとき、すなわちダイカストマシンまたはポンプが動作しており、選択された冷却ラインがその目標冷却液流量に到達しているとき、明るくされる擬似灯であることができる。スクリーン250上に情報が表示され、表示器256によってその状況が表示される冷却ラインを使用者が選択するのを可能にするボタン258が設けられる。
このスクリーン250は、選択される冷却ラインに対するダイカスト作業に関する情報が使用者に示される複数のデータ領域を備える。この領域内のデータは、リアル・タイムで表示することができる。各データ領域に示される情報を示す説明は各データ領域の左に設けられ、各データ領域に示される情報に対する測定の単位は、存在する場合、各データ領域の右に設けられる。本明細書で示されるもの以外の測定の単位を使用することができることを理解されたい。
データ領域260(「冷却流路番号」)は、それに対する情報がスクリーン250上に示されている、選択された冷却ラインの番号を表示する。データ領域260は、冷却ラインの熱流れゾーンも示すことができる。
データ領域262(「熱除去割合」)は、制御モジュール202の主制御器230によって求められるような、選択される冷却ラインに対する実際の熱除去割合Qを表示する。
データ領域264(「冷却液流量」)は、制御モジュール202の流れ監視器によって測定されるような、選択される冷却ラインに対する実際の冷却液流量Fを表示する。
データ領域266(「冷却液ΔT」)は、制御モジュール202の温度測定装置によって求められる出口温度Tおよび入り口温度Tを使用して、式(4)を使用して計算することができる冷却液温度変化ΔTを表示する。
データ領域268(「冷やされた冷却液温度」)は、図7のチラー/ポンプ・アセンブリ206内の冷却液の温度を表示する。
データ領域270(「サイクル時間」)は、1つの鋳造サイクルを完了させるための時間、すなわちサイクル時間を表示する。このサイクル時間は、現行の鋳造サイクルで費やされた時間の計数器として表示することができる。
データ領域272(「冷却液がOnになるまでのショット数」)は、冷却液が選択された冷却ラインを通り流れ始めるまでのショットの数を表示する。
データ領域274(「平衡までのショット数」)は、平衡状態に到達するまで、すなわち金型表面温度および冷却液流量の両方がそれらの目標値に到達するまでに要したショット数を表示する。
データ領域276(「冷却ライン深さ」)は、選択される冷却ラインの表面から金型表面までの距離Wを表示する。
データ領域278(「冷却ライン長」)は、選択される冷却ラインの長さLを表示する。
データ領域280(「冷却ライン表面温度」)は、選択される冷却ラインに対する冷却ライン表面温度Tcを表示する。
データ領域282(「金型表面温度」)は、選択される冷却ラインに隣接する金型表面の部分に対する、実際の金型表面温度を表示する。
III.結論および利益
結論として、材料のショットがキャビティ(508)内に導入され所望の期間冷却された後その材料から部品を形成するために、キャビティ(508)内に導入される予定の材料のショットと流体的に相互接続されるキャビティ(508)を画成する内部金型表面を有する金型(502)を備え、この金型(502)がキャビティ(508)から間隔をあけて配置される、金型(502)を貫通して延びる少なくとも1つの冷却ライン(126、204)をさらに備え、この少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々が、ある冷却液流量で中を通過する冷却液と、冷却液がある入り口温度である入り口(220)と、この流体がある出口温度である出口(224)とを有する、ダイカストマシン(500)でのダイカスト作業を監視しかつ制御するための方法(10)が提示される。
第1の態様では、本方法は、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々によって除去される熱を求めるステップ(30)と、この除去される熱を求めるステップ(30)に応答して少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々を通る冷却液流量を制御するステップ(32、34、36、38)とを含むことができる。
本方法は、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対して除去される目標熱を求めるステップ(12)をさらに含むことができる。この制御ステップ(32、34、36、38)は、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対して除去される熱を除去される目標熱と比較(30)し、その冷却ライン(126、204)によって除去される熱がその冷却ライン(126、204)に対して除去される目標熱より少ない場合、その冷却ライン(126、204)に対する冷却液流量を増加させ(38)、あるいはその冷却ライン(126、204)によって除去される熱がその冷却ライン(126、204)に対して除去される目標熱より大きい場合、その冷却ライン(126、204)に対する冷却液流量を減少させる(36)ステップとをさらに含むことができる。除去される熱を求めるステップ(30)と冷却液流量を制御するステップ(32、34、36、38)とは、ショット当たり少なくとも一回繰り返すことができる。
この除去される熱は、入り口温度、出口温度、冷却液流量、冷却液の密度、および冷却液の比熱から、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々の熱除去割合を計算することによって求める(30)ことができる。
本方法(10)は、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対する冷却ライン表面温度を求めるステップ(28、30)をさらに含むことができる。
本方法(10)は、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に隣接するキャビティ(508)の一部分の実際の金型表面温度を、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対する冷却ライン表面温度と、キャビティ(508)のその部分からの少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々の距離とから求めるステップ(40)をさらに含むことができる。
別の態様では本方法は、材料の各ショットに対して少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々によって除去される熱を求めるステップ(30)と、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対して冷却ライン表面温度を求めるステップ(28、30)とを含むことができる。
本方法(10)は、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に隣接するキャビティ(508)の一部分の実際の金型表面温度を、少なくとも1つの冷却ラインの各々に対する冷却ライン表面温度と、キャビティ(508)のその部分からの少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々の距離とから求めるステップ(40)をさらに含むことができる。
さらに別の態様では本方法は、金型表面を最初の温度から目標金型表面温度まで加熱するステップ(16〜24)と、できるだけ少ないショットで目標金型表面温度を達成するために、最初の流量から目標流量までの所望の冷却液流量を計画する所定の起動冷却液流量チャートを発生させるステップ(14、14A)とを含むことができ、キャビティ(508)はこの流量が目標流量に到達する以前に目標金型表面温度に維持される。
本方法(10)は、目標冷却液流量が達成されるまで起動冷却液流量チャートに従って冷却液流量を増加させるステップ(18〜24)をさらに含むことができる。この発生させるステップ(14、14A)は、各所望の冷却液流量に対して金型から除去される熱量を求めるステップ(14D)をさらに含むことができ、冷却液流量を増加させるステップ(18〜24)は、金型が適切に冷却されていないことを判定するステップ(20、22)と冷却液流量を起動チャートの対応する所望の冷却液流量まで増加させるステップ(18)とを含む。冷却液流量を増加させるこのステップ(18〜24)は、ショット当たり少なくとも一回繰り返すことができる。
本方法(10)は、目標金型表面温度と目標冷却液流量の両方が達成された後、冷却液流量を自動的に制御するステップ(26〜40)をさらに含むことができる。冷却液流量を自動的に制御するステップ(26〜40)は、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々によって除去される熱を求めるステップ(30)と、除去される熱を求めるこのステップに応答して少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々を通る冷却液流量を制御するステップ(32、34、36、38)とを含むことができる。本方法(10)は、この少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対して除去される目標熱を求めるステップ(12)をさらに含むことができる。制御ステップ(32、34、36、38)は、少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対して除去される熱を除去される目標熱と比較するステップ(30)と、その冷却ライン(126、204)によって除去される熱がその冷却ライン(126、204)に対して除去される目標熱より少ない場合、その冷却ライン(126、204)に対する冷却液流量を増加させるステップ(38)と、あるいはその冷却ライン(126、204)によって除去された熱がその冷却ライン(126、204)対して除去される目標熱より大きい場合、その冷却ライン(126、204)に対する冷却液流量を減少させるステップ(36)とをさらに含むことができる。
発生させるステップ(14、14A)は、目標熱除去割合、目標金型表面温度、目標冷却液流量、冷却液が起動されるまでのショットの数、金型表面からの冷却液ライン深さ、および少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対する冷却液ライン長のうちの少なくとも1つを取得するステップ(12)をさらに含むことができる。
本監視および制御方法10、100および/または本発明による制御ハードウエアを使用するダイカストマシンは、従来技術金型より優れた多くの利益を提供する。各冷却ラインに対する金型からの熱の除去を監視しかつ制御する中で、このダイカスト作業は金型の設計に従って制御される。ショットからショットへの一貫性を改善することができる。
図10は、図5に類似する例示的なグラフであり、従来技術に従って監視され制御されたダイカスト作業中の、ショット当たりの金型温度と冷却液流量の変化を比較する。従来技術ダイカスト作業では、冷却液流れが所定のショットのところで起動される。このショットは、金型表面温度がその目標値に近づくときによって判定することができる。例えばこのグラフに示すように、冷却液流れはほぼ4番目で起動させることができる。このグラフによって表示されるように、冷却液は目標冷却液流量まで即座に起動される。しかしながら、冷却液がより早く起動されていないので、金型表面温度は依然として加熱されているので当初目標温度をオーバーシュートする。次いで、金型内の大量の熱がまだ存在しないので、金型表面温度は目標温度より下に戻り落ちる。徐々に、時には数時間を越えて、金型表面温度は最後に目標金型表面温度に到達する。上記で論じた平衡状態を意味する目標金型表面温度および目標冷却液流量の両方に到達するまでに、多くの鋳造サイクルまたはショットを必要とする可能性がある。このグラフに示すように、この金型がその目標金型表面温度に到達しかつそこにとどまるために、ほぼ27ショットが必要になる。これに先立つサイクルで製造される鋳造物は、ほとんどの場合使用可能ではなくスクラップとして捨てられる。
比較して図5を参照すると、金型表面温度は約8ショットでその目標値に到達しそこにとどまり、約21ショットで平衡状態に到達する。冷却液流量が比例的に制御されるので、目標金型表面温度により少ないサイクル数で到達する。始動スクラップは減少する。その上本方法10は金型表面温度が熱電対の使用なしで測定されるので、ダイカストマシンのためのセットアップ時間が減少する。金型表面温度の制御は焼き付も最小限にする。
本発明による金型に対する冷却液温度変化ΔTは、金型表面温度がきっちりと監視されるので、従来技術金型に対するものより低い。例えば、典型的な従来技術金型に対する冷却液温度変化は、約900〜1000°Fである可能性があり、一方本発明による金型に対する冷却液温度変化は約600°Fであることができる。冷却液温度変化が最小限になり、より極端でない熱サイクルしか金型が受けないので金型の熱疲労は減少する。図11を参照すると、本発明による金型が受ける熱疲労を従来技術金型と比較した例示的なグラフが示されている。この金型は両方ともH13鋼から作られている。従来技術金型に対して冷却液温度変化がより極端であるので、従来技術金型は本発明による金型より少ない数のサイクルでその疲労限界に到達する。鋳型が作られる材料の疲労限界を超えることは、「熱亀裂」と呼ばれる現象を生じさせる可能性がある。熱亀裂は熱的に金型を断熱し、金型からの可能な熱除去を減少させる。
鋳型が各冷却ラインの熱除去割合の制御を介して熱的にバランスするので、鋳造物内のガスの主要な源であるスプレーが鋳型を冷却するためにあまり必要ではなくなるので、鋳造物のガス空孔を大きく改善することができる。
鋳造物の取り出し温度をよりきっちりと制御することができ、これが収縮、寸法の正確さ、およびサイクル時間の領域で利点を提供する。一貫して高温で確実に鋳造物を取り出すことによって、鋳造物のむらのある収縮は避けられる。同様に、鋳造物が確実に均一に冷却されることによって、鋳造物の部分を取り出すために十分な量冷却するために待ち、一方鋳造物の他の部分が永すぎて冷却されることがなく、鋳造物はより早く取り出すことができる。鋳造物の熱制御および熱バランスは、射出力の大きさおよび鋳造物を金型の外に取り出すのに必要なインジェクター・ピンの数も減少させる。
寸法の正確さは金型設計によって主として影響されるが、ダイカスト作業を制御することによってもいくらか影響を与えることができる。鋳造物の寸法の正確さは、取り出し時の鋳造物の異なる部分内の温度の変動によって促進される。鋳造物内の取り出し温度の変動が大きいほど、鋳造物は寸法的により正確になりそうもない。本発明の方法および装置は、取り出しに先立って鋳造物から正しい量の熱が除去されているのを検証し、鋳造物の取り出し温度を寸法の正確さのための適切な範囲内に維持する。結果として、鋳造物に必要な鋳造後機械加工の量も同様に減少させることができる。
図7は、チラー/ポンプ・アセンブリを有するダイカスト・システムを図示するが、本発明の方法は、冷却ラインの内側に石灰が蓄積するときなどの、工場規模の水システムを使用することによって引き起こされる汚染に自動的に応答するように有利に使用することもできる。冷却ラインの内側表面上に汚染物の蓄積が存在する場合、冷却ラインを介した熱伝達が減少する。結果的に、冷却ラインの熱除去割合は減少する。冷却ラインの熱除去割合を監視することによって汚染問題を自動的に検出し、その冷却ライン用の冷却液流量を増加させることによって対処することができる。例えば、冷却ラインはショット当たり25.2Kcal(100BTU)除去するように設計することができる。使用中に冷却ラインがショット当たり22.7Kcal(90BTU)しか除去していないと判断される場合、冷却ラインを通る冷却液の流量を増加させることができ、それが冷却ラインによって除去されるKcalの数字をショット当たり25.2Kcal(100BTU)除去する所望の設計パラメータまで増加させる。
特定の動作要件および環境に適合させるために変更される他の改変および変化は当業者に明らかなので、本発明は、開示の目的で選ばれた実施例に限定されるとみなすべきではなく、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の真の趣旨および範囲からの逸脱を構成しない全ての変更および改変を包含する。

Claims (18)

  1. 材料のショットがキャビティ(508)内に導入され所望の期間冷却された後、前記材料から部品を形成するために前記キャビティ(508)内に導入される予定の前記材料のショットと流体的に相互接続される前記キャビティ(508)を画成する内部金型表面を有する金型(502)を備え、前記金型(502)が前記キャビティ(508)から間隔をあけて配置され、前記金型(502)を貫通して延びる少なくとも1つの冷却ライン(126、204)をさらに備え、前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々が、ある冷却液流量で中を通過する冷却液と、前記冷却液がある入り口温度である入り口(220)と、前記流体がある出口温度である出口(224)とを有する、ダイカストマシン(500)でのダイカスト作業を監視しかつ制御するための方法(10)であって、
    前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々によって除去される熱を求めるステップ(30)と、
    前記除去される熱を求める前記ステップ(30)に応答して前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々を通る前記冷却液流量を制御する(32、34、36、38)ステップとを含む、方法(10)。
  2. 前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対して除去される目標熱を求めるステップ(12)をさらに含む、請求項1に記載の方法(10)。
  3. 前記制御ステップ(32、34、36、38)が、前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対して前記除去される熱を前記除去される目標熱と比較(30)し、かつ、
    (i)その冷却ライン(126、204)によって除去される前記熱がその冷却ライン(126、204)に対して除去される前記目標熱より少ない場合、その冷却ライン(126、204)に対する前記冷却液流量を増加させる(38)ステップと、
    (ii)その冷却ライン(126、204)によって除去される前記熱がその冷却ライン(126、204)に対して除去される前記目標熱より大きい場合、その冷却ライン(126、204)に対する前記冷却液流量を減少させる(36)ステップとをさらに含む、請求項2に記載の方法(10)。
  4. 前記除去される熱を求める前記ステップ(30)と前記冷却液流量を制御する前記ステップ(32、34、36、38)が、ショット当たり少なくとも一回繰り返される、請求項3に記載の方法(10)。
  5. 前記除去される熱が、前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々の熱除去割合を前記入り口温度、出口温度、冷却液流量、前記冷却液の密度、および前記冷却液の比熱から計算する(30)ことによって求められる、請求項1に記載の方法(10)。
  6. 前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対する冷却ライン表面温度を求めるステップ(28、30)をさらに含む、請求項1に記載の方法(10)。
  7. 前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に隣接する前記キャビティ(508)の一部分の実際の金型表面温度を、前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対する前記冷却ライン表面温度と、前記キャビティ(508)の前記部分からの前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々の距離とから求めるステップ(40)をさらに含む、請求項1に記載の方法(10)。
  8. 材料のショットがキャビティ内に導入され所望の期間冷却された後、前記材料から部品を形成するために前記キャビティ(508)内に導入される予定の前記材料のショットと流体的に相互接続される前記キャビティ(508)を画成する内部金型表面を有する金型(502)を備え、前記金型(502)が前記キャビティ(508)から間隔をあけて配置され、前記金型(502)を貫通して延びる少なくとも1つの冷却ライン(126、204)をさらに備え、前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々が、ある冷却液流量で中を通過する冷却液と、前記冷却液がある入り口温度である入り口(220)と、前記流体がある出口温度である出口(224)とを有する、ダイカストマシン(500)でのダイカスト作業を監視するための方法(10)であって、
    材料の各ショットに対して前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々によって除去される熱を求めるステップ(30)と、
    前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対する冷却ライン表面温度を求めるステップ(28、30)とを含む、方法(10)。
  9. 前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に隣接する前記キャビティ(508)の一部分の実際の金型表面温度を、前記少なくとも1つの冷却ラインの各々に対する前記冷却ライン表面温度と、前記キャビティ(508)の前記部分からの前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々の距離とから求めるステップ(40)をさらに含む、請求項8に記載の方法(10)。
  10. 材料のショットがキャビティ(508)内に導入され所望の期間冷却された後、前記材料から部品を形成するために前記キャビティ(508)内に導入される予定の前記材料のショットと流体的に相互接続される前記キャビティ(508)を画成する内部金型表面を有する金型(502)を備え、前記金型(502)が前記キャビティ(508)から間隔をあけて配置され、前記金型(502)を貫通して延びる少なくとも1つの冷却ライン(126、204)をさらに備え、前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々が、ある冷却液流量で中を通過する冷却液と、前記冷却液がある入り口温度である入り口(220)と、前記流体がある出口温度である出口(224)とを有する、ダイカストマシン(500)でのダイカスト作業を監視しかつ制御するための方法(10)であって、
    前記金型表面を最初の温度から目標金型表面温度まで加熱するステップ(16〜24)と、
    できるだけ少ないショットで前記目標金型表面温度に到達するように、最初の流量から目標流量までの所望の冷却液流量を計画する所定の起動冷却液流量チャートを発生させるステップ(14、14A)であって、前記流量が前記目標流量に到達する以前に前記キャビティ(508)が前記目標金型表面温度に維持されるステップとを含む、方法(10)。
  11. 前記目標冷却液流量に到達するまで前記起動冷却液流量チャートに従って前記冷却液流量を増加させるステップ(18〜24)をさらに含む、請求項10に記載の方法(10)。
  12. 前記発生させるステップ(14、14A)が、各所望の冷却液流量に対して前記金型から除去される前記熱量を求めるステップ(14D)をさらに含み、前記冷却液流量を増加させる前記ステップ(18〜24)が、前記金型が適切に冷却されていないことを判定するステップ(20、22)と前記冷却液流量を前記起動チャートの対応する所望の冷却液流量まで増加させるステップ(18)とを含む、請求項11に記載の方法(10)。
  13. 前記冷却液流量を増加させる前記ステップ(18〜24)が、ショット当たり少なくとも一回繰り返される、請求項11に記載の方法(10)。
  14. 前記目標金型表面温度と前記目標冷却液流量の両方に到達した後、前記冷却液流量を自動的に制御するステップ(26〜40)をさらに含む、請求項11に記載の方法(10)。
  15. 前記冷却液流量を自動的に制御する前記ステップ(26〜40)が、
    前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々によって除去される熱を求めるステップ(30)と、
    前記除去される熱を求める前記ステップに応答して、前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々を通る前記冷却液流量を制御するステップ(32、34、36、38)とを含む、請求項14に記載の方法(10)。
  16. 前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対して除去される目標熱を求めるステップ(12)をさらに含む、請求項15に記載の方法(10)。
  17. 前記制御ステップ(32、34、36、38)が、前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対して前記除去される熱を前記除去される目標熱と比較(30)し、かつ、
    (i)その冷却ライン(126、204)によって除去される前記熱がその冷却ライン(126、204)に対して除去される前記目標熱より少ない場合、その冷却ライン(126、204)に対する前記冷却液流量を増加させる(38)ステップと、あるいは
    (ii)その冷却ライン(126、204)によって除去される前記熱がその冷却ライン(126、204)対して除去される前記目標熱より大きい場合、その冷却ライン(126、204)に対する前記冷却液流量を減少させる(36)ステップとをさらに含む、請求項16に記載の方法(10)。
  18. 前記発生させるステップ(14、14A)が、前記目標熱除去割合、前記目標金型表面温度、前記目標冷却液流量、前記冷却液が起動されるまでのショットの数、前記金型表面からの前記冷却液ライン深さ、および前記少なくとも1つの冷却ライン(126、204)の各々に対する前記冷却液ライン長のうちの少なくとも1つを取得するステップ(12)をさらに含む、請求項10に記載の方法(10)。
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