JP2010523701A5 - - Google Patents

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上記の装置の構成要素が腐蝕性物質にさらされる範囲内において、そのような構成要素は、好ましくは、プロセス成分による腐食に耐性の材料で製作される。カーク=オスマー化学技術百科事典(Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology)、第2版、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)、1966年、第11巻、p.323−327は、塩酸および塩化水素の設備に使用することができる金属と非金属の耐食性について広範囲な詳解を提供している。適した材料の特定の例は国際公開第2006/020234号に開示されている。特定の例としては、タンタルのような金属、適した金属合金(特にHastalloy Cのようなニッケル・モリブデン合金)またはガラスで内張りされた装置が挙げられる。
本発明のDCHの回収に、より穏やかな温度条件を使用する場合は、蒸留または分留塔(2)、ストリッピング容器および/またはそれらの構成要素をお互いにまたは他の下流の構成要素に連結する構成要素および導管のような、反応器の下流の装置の1つ以上の構成要素に、それほど高価でない耐食材料を使用することができる。これは償却される生産設備の建設のための資本投資費用を減少させ、本発明によるプロセスの全費用を減少させる。
本願発明は、次の態様を含む。
[1] ジクロロヒドリンと、クロロヒドリンのエステル、モノクロロヒドリンおよび/またはポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそれらのエステルから選択された1種以上の化合物とを含む混合物からジクロロヒドリンを回収する方法であって、
該方法が
(a)ジクロロヒドリンと、クロロヒドリンのエステル、モノクロロヒドリンおよび/またはポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそれらのエステルから選択された1種以上の化合物とを含む混合物を用意する工程、
(b)1つ以上の単位操作において工程(a)の混合物を蒸留または分留し、工程(a)の混合物からジクロロヒドリンおよび該混合物中に存在する他の低沸点成分を含む低沸点留分を分離し、蒸留または分留の残留物を含む高沸点留分を形成する工程、
(c)工程(b)によって生成した高沸点留分に少なくとも1種のストリッピング剤を導入し接触させ、少なくとも1種のストリッピング剤で高沸点留分からジクロロヒドリンをストリッピングし、ジクロロヒドリンおよび少なくとも1種のストリッピング剤に富んだ追加の低沸点留分を生成する工程、および
(d)工程(b)の間に工程(b)および(c)において生成した低沸点留分を回収する工程
を含むことを特徴とする方法。
[2] 前記混合物が、さらに水、塩素化剤、触媒、触媒のエステル、および重質副生成物からなる群から選択された1種以上の物質を含むことを特徴とする[1]に記載の方法。
[3] 高沸点留分が工程(b)で蒸留または分留されている間に、ストリッピング剤が工程(c)の高沸点留分に導入されることを特徴とする[1]または[2]に記載の方法。
[4] 工程(c)の低沸点留分と工程(b)の低沸点留分が、共蒸留によって工程(d)において同時に高沸点留分から分離されることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1つに記載の方法。
[5] 工程(b)の混合物の蒸留または分留と工程(c)の高沸点留分へのストリッピング剤の導入が、少なくとも1つの同一の気液接触装置において一緒に行なわれることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1つに記載の方法。
[6] 工程(a)において用意される混合物中のジクロロヒドリンの総量の少なくとも25%が工程(d)において回収されることを特徴とする[3]〜[5]のいずれか1つに記載の方法。
[7] 工程(b)が1kPa〜0.12MPaの範囲内の圧力で行なわれることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1つに記載の方法。
[8] 工程(b)中の高沸点留分の温度が50℃〜139℃の範囲内にあることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか1つに記載の方法。
[9] ストリッピング剤が工程(c)においてジクロロヒドリンのための共沸剤であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれか1つに記載の方法。
[10] ストリッピング剤が水蒸気を含むことを特徴とする[1]〜[9]のいずれか1つに記載の方法。
[11] 少なくとも1種のモノクロロヒドリンまたはそのエステルが、工程(a)において用意される混合物の中、および工程(b)の高沸点留分の中に存在することを特徴とする[1]〜[10]のいずれか1つに記載の方法。
[12] 少なくとも1種のポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物が、工程(a)において用意される混合物の中、および工程(b)の高沸点留分の中に存在することを特徴とする[1]〜[11]のいずれか1つに記載の方法。
[13] 工程(a)において用意される混合物中のポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルが、グリセリンおよび/またはそのエステルを含むことを特徴とする[12]に記載の方法。
[14] 工程(a)において用意される混合物が、さらに、モノクロロヒドリンおよび/またはそのエステル、および/またはポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルの塩化水素処理のための触媒を含むことを特徴とする[1]〜[13]のいずれか1つに記載の方法。
[15] 触媒が、工程(b)中の最も高い沸点のジクロロヒドリンの沸点より高い工程(b)中の沸点を有する、少なくとも1種のカルボン酸、少なくとも1種のカルボン酸の少なくとも1種のエステル、またはそれらの組合わせであることを特徴とする[14]に記載の方法。
[16] 触媒が、(i)2〜20個の炭素原子、およびアミン、アルコール、ハロゲン、スルフヒドリル、エーテル、エステルまたはそれらの組合わせからなる群から選択された少なくとも1種の官能基(ただし該官能基はα−炭素よりも酸官能基に近い位置には結合していない。)を含むカルボン酸誘導体、またはそれらの前駆体であり、(ii)ジクロロヒドリンよりも揮発性が低く、そして(iii)ヘテロ原子置換基を含むことを特徴とする[14]または[15]に記載の方法。
[17] 工程(a)において用意される混合物がさらに1種以上の塩素化剤を含み、そして工程(b)が混合物から塩素化剤の少なくともいくらかを分離することを特徴とする[1]〜[16]のいずれか1つに記載の方法。
[18] 混合物(a)中に存在する塩素化剤の少なくとも50質量%が、工程(b)の間に混合物(a)から除去されることを特徴とする[17]に記載の方法。
[19] 塩素化剤が塩化水素を含むことを特徴とする[17]または[18]に記載の方法。
[20] 工程(b)から工程(b)において生成した高沸点留分を取り出した後の高沸点留分にもストリッピング剤を導入して、高沸点留分と接触させ、取り出した高沸点留分からジクロロヒドリンをストリッピングすることを特徴とする[1]〜[19]のいずれか1つに記載の方法。
[21] 工程(a)において用意される混合物が液相状態にあることを特徴とする[1]〜[20]のいずれか1つに記載の方法。
[22] 工程(a)の混合物が水を含むことを特徴とする[1]〜[21]のいずれか1つに記載の方法。
[23] 工程(b)が、
(b1)工程(a)の混合物からジクロロヒドリンと水の共沸混合物を蒸発させ、
工程(a)の混合物から少なくともジクロロヒドリンと水を含む低沸点留分を分離する工程、および
(b2)工程(b1)の低沸点留分を凝縮させ、水性液相とジクロロヒドリンを含む有機液相を形成する工程
を含むことを特徴とする[22]に記載の方法。
[24] 少なくとも1種のポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルが凝縮工程(b2)に導入されることを特徴とする[23]に記載の方法。
[25] 工程(b)が、さらに、
(b3)工程(b2)の有機液相から工程(b2)の水性液相を分離する工程、および
(b4)工程(b3)の水性液相を工程(b1)および/または工程(b2)に再循環する工程
を含むことを特徴とする[23]または[24]に記載の方法。
[26] 凝縮工程(b2)が分別蒸留塔における還流を含むことを特徴とする[23]〜[25]のいずれか1つに記載の方法。
[27] 工程(b)が充填蒸留塔を用いて行なわれることを特徴とする[1]〜[26]のいずれか1つに記載の方法。
[28] 工程(b)の高沸点留分中の重質副生成物の量が、工程(a)において用意される混合物中の重質副生成物の量の110%を超えないことを特徴とする[1]〜[27]のいずれか1つに記載の方法。
[29] ジクロロヒドリンが工程(d)の低沸点留分から回収されることを特徴とする[1]〜[28]のいずれか1つに記載の方法。
[30] 工程(d)において回収された低沸点留分を、分離工程(b3)による以外は、さらなるジクロロヒドリンの精製なしに、エポキシ化に供し、エピクロロヒドリンを形成することを特徴とする[25]〜[29]のいずれか1つに記載の方法。
[31] [1]〜[30]のいずれか1つに記載の方法を含むジクロロヒドリンを製造する方法であって、工程(a)において用意される混合物が、モノクロロヒドリンおよび/またはそのエステルおよび/またはポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルの塩化水素処理によって生成されるまたは該塩化水素処理に由来するものであることを特徴とする方法。
[32] 塩化水素処理が、モノクロロヒドリンおよび/またはそのエステルおよび/またはポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルを塩化水素処理するための触媒の存在下において行なわれることを特徴とする[31]に記載の方法。
[33] 塩化水素処理工程が混合物中の最も低い沸点のクロロヒドリンの沸点より低い温度で液相において行なわれ、そして工程(a)において用意される混合物が塩化水素処理工程の液相流出液の少なくとも一部を含むことを特徴とする[31]または[32]に記載の方法。
[34] 塩化水素処理が塩化水素処理剤として塩化水素ガスを用いて行なわれることを特徴とする[33]に記載の方法。
[35] 塩化水素処理が塩化水素処理剤として超大気圧分圧の塩化水素源を用いて行なわれることを特徴とする[33]または[34]に記載の方法。
[36] 液体流出液に溶解した塩化水素の逃散を可能にする圧力低下によって、工程(b)前に液体流出液から少なくともいくらかの塩化水素を除去することを特徴とする[34]または[35]に記載の方法。
[37] 塩化水素の少なくとも50%が工程(b)の前に液相流出液から除去されることを特徴とする[34]〜[36]のいずれか1つに記載の方法。
[38] 1%未満のジクロロヒドリンが工程(b)の前に液相流出液から除去されることを特徴とする[33]〜[37]のいずれか1つに記載の方法。
[39] 塩化水素の少なくともいくらかが、工程(b)の間に混合物から除去され、塩化水素処理剤として塩化水素処理工程に再循環されることを特徴とする[34]〜[38]のいずれか1つに記載の方法。
[40] 該方法の工程のすべてがお互いに同時に行なわれ、そして該方法が少なくとも1時間にわたって連続的に行なわれることを特徴とする[31]〜[39]のいずれか1つに記載の方法。
[41] 工程(b)の高沸点留分の少なくともいくらかが塩化水素処理工程に再循環されることを特徴とする[31]〜[40]のいずれか1つに記載の方法。
[42] 塩化水素処理の間に生成したジクロロヒドリンの少なくとも95%が工程(d)において回収されることを特徴とする[41]に記載の方法。
[43] ポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルからジクロロヒドリンを生成するのに適した装置であって、該装置は、
(1)少なくとも1つの反応器、
(2)塔内の物質に下端部から上端部へ徐々に減少する温度勾配を付与するための下端部と上端部を有する少なくとも1つの気液接触装置を含む少なくとも1つの分離装置、および
(3)気液接触装置の下端部にストリッピング剤を導入するための、少なくとも1つの分離装置(2)の気液接触装置の下端部に近接した少なくとも1つのポート
を含み、
少なくとも1つの反応器(1)は、少なくとも1つの反応器(1)からの反応器流出液流れを蒸留および/または分留のための少なくとも1つの分離装置(2)の少なくとも1つの気液接触装置に導くために、少なくとも1つの分離装置(2)に直接または間接的に接続され、そして
少なくとも1つのポート(3)が少なくとも1つのストリッピング剤源に接続されていることを特徴とする装置。
[44] 少なくとも1つの反応器(1)からの反応器流出液流れを導くための接続は、少なくとも1つの反応器(1)からの液相反応器流出液流れを導くように構成されていることを特徴とする[43]に記載の装置。
[45] 少なくとも1つの分離装置(2)は少なくとも1つのフラッシュ室を含み、そして少なくとも1つの反応器(1)は少なくとも1つのフラッシュ室経由で少なくとも1つの分離装置(2)の少なくとも1つの気液接触装置に接続され、それによって、反応器(1)から導かれた供給原料流れは液相への圧力を低下させることによってフラッシュ室の中で蒸気相と液相に分離され、そして分離された液相は蒸留または分留のために分離装置(2)の気液接触装置に導入されることを特徴とする[43]または[44]に記載の装置。
[46] 少なくとも1つの分離装置(2)から少なくとも1つの反応器(1)に蒸留かつストリッピング剤処理された留分を含む循環原料流れを導くために、少なくとも1つの分離装置(2)は再循環導管経由で少なくとも1つの反応器(1)に接続されていることを特徴とする[43]〜[45]のいずれか1つに記載の装置。
[47] 再循環導管中に重質副生成物を除去するためのパージをさらに含む[46]に記載の装置。
[48] 少なくとも1つの気液接触装置内の圧力を周囲の大気圧未満に低下するための、少なくとも1つの分離装置(2)の少なくとも1つの気液接触装置に真空を付与するための手段をさらに含む[43]〜[47]のいずれか1つに記載の装置。
[49] 前記手段が蒸気噴射エゼクターであることを特徴とする[48]に記載の装置。
[50] 少なくとも1つの分離装置(2)の少なくとも1つの気液接触装置は、気液接触装置の上端部に気体を除去するためのガス抜を有することを特徴とする[43]〜[49]のいずれか1つに記載の装置。
[51] 少なくとも1つの気液接触装置が充填蒸留塔であることを特徴とする[43]〜[50]のいずれか1つに記載の装置。
[52] 気液接触装置が、還流を行なうことのための還流ゾーンを有する、還流条件下で分別蒸留を行なうように構成された蒸留塔であることを特徴とする[43]〜[51]のいずれか1つに記載の装置。
[53] 分離装置(2)が、凝縮有機液相から凝縮水性液相を分離するための、そして液−液相分離器から少なくとも1つの気液接触装置の還流ゾーンに水性液相を導くための、少なくとも1つの気液接触装置の上端部の近くに直接または冷却機経由で接続された少なくとも1つの液−液相分離器を含むことを特徴とする[52]に記載の装置。
[54] 分離装置(2)が、さらに、少なくとも1つの反応器(1)および/または少なくとも1つの気液接触装置と接続された、蒸留塔、フラッシュ室、抽出塔、吸収塔、リボイラー、および凝縮器、ならびにそれの組合わせの1つ以上を含むことを特徴とする[43]〜[53]のいずれか1つに記載の装置。
[55] 少なくとも1つの分離装置(2)が、少なくとも1つの気液接触装置に導かれた供給原料流れを加熱するための、少なくとも1つの気液接触装置に接続されたリボイラーを含むことを特徴とする[43]〜[54]のいずれか1つに記載の装置。
[56] 反応器(1)が栓流反応器を含むことを特徴とする[43]〜[55]のいずれか1つに記載の装置。
[57] 少なくとも1つの気液接触装置がフラッシュ室経由で栓流反応器に接続されていることを特徴とする[56]に記載の装置。

Claims (21)

  1. ジクロロヒドリンと、クロロヒドリンのエステル、モノクロロヒドリンおよび/またはポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそれらのエステルから選択された1種以上の化合物とを含む混合物からジクロロヒドリンを回収する方法であって、
    該方法が
    (a)ジクロロヒドリンと、クロロヒドリンのエステル、モノクロロヒドリンおよび/またはポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそれらのエステルから選択された1種以上の化合物とを含む混合物を用意する工程、
    (b)1つ以上の単位操作において工程(a)の混合物を蒸留または分留し、工程(a)の混合物からジクロロヒドリンおよび該混合物中に存在する他の低沸点成分を含む低沸点留分を分離し、蒸留または分留の残留物を含む高沸点留分を形成する工程、
    (c)工程(b)によって生成した高沸点留分に少なくとも1種のストリッピング剤を導入し接触させ、少なくとも1種のストリッピング剤で高沸点留分からジクロロヒドリンをストリッピングし、ジクロロヒドリンおよび少なくとも1種のストリッピング剤に富んだ追加の低沸点留分を生成する工程、および
    (d)工程(b)の間に工程(b)および(c)において生成した低沸点留分を回収する工程
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記混合物が、さらに水、塩素化剤、触媒、触媒のエステル、および重質副生成物からなる群から選択された1種以上の物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 高沸点留分が工程(b)で蒸留または分留されている間に、ストリッピング剤が工程(c)の高沸点留分に導入されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程(c)の低沸点留分と工程(b)の低沸点留分が、共蒸留によって工程(d)において同時に高沸点留分から分離されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 工程(b)が1kPa〜0.12MPaの範囲内の圧力で行なわれること、そして工程(b)中の高沸点留分の温度が50℃〜139℃の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 少なくとも1種のポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物が、工程(a)において用意される混合物の中、および工程(b)の高沸点留分の中に存在すること、そして工程(a)において用意される混合物中のポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルが、グリセリンおよび/またはそのエステルを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 工程(a)において用意される混合物が、さらに、モノクロロヒドリンおよび/またはそのエステル、および/またはポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルの塩化水素処理のための触媒を含むこと、そして触媒が、工程(b)中の最も高い沸点のジクロロヒドリンの沸点より高い工程(b)中の沸点を有する、少なくとも1種のカルボン酸、少なくとも1種のカルボン酸の少なくとも1種のエステル、またはそれらの組合わせであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 工程(b)が、
    (b1)工程(a)の混合物からジクロロヒドリンと水の共沸混合物を蒸発させ、
    工程(a)の混合物から少なくともジクロロヒドリンと水を含む低沸点留分を分離する工程、および
    (b2)工程(b1)の低沸点留分を凝縮させ、水性液相とジクロロヒドリンを含む有機液相を形成する工程
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 工程(b)が、さらに、
    (b3)工程(b2)の有機液相から工程(b2)の水性液相を分離する工程、および
    (b4)工程(b3)の水性液相を工程(b1)および/または工程(b2)に再循環する工程
    を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 工程(b)の高沸点留分中の重質副生成物の量が、工程(a)において用意される混合物中の重質副生成物の量の110%を超えないことを特徴とする請求項の1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. ジクロロヒドリンが工程(d)の低沸点留分から回収されること、そして工程(d)において回収された低沸点留分を、分離工程(b3)による以外は、さらなるジクロロヒドリンの精製なしに、エポキシ化に供し、エピクロロヒドリンを形成することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法を含むジクロロヒドリンを製造する方法であって、工程(a)において用意される混合物が、モノクロロヒドリンおよび/またはそのエステルおよび/またはポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルの塩化水素処理によって生成されるまたは該塩化水素処理に由来するものであることを特徴とする方法。
  13. 塩化水素処理が、モノクロロヒドリンおよび/またはそのエステルおよび/またはポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルを塩化水素処理するための触媒の存在下において行なわれることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 塩化水素処理工程が混合物中の最も低い沸点のクロロヒドリンの沸点より低い温度で液相において行なわれ、そして工程(a)において用意される混合物が塩化水素処理工程の液相流出液の少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
  15. 塩化水素処理が塩化水素処理剤として塩化水素ガスを用いて行なわれること、そして塩化水素処理が塩化水素処理剤として超大気圧分圧の塩化水素源を用いて行なわれることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 液体流出液に溶解した塩化水素の逃散を可能にする圧力低下によって、塩化水素の少なくとも50%が工程(b)の前に液相流出液から除去されること、そして1%未満のジクロロヒドリンが工程(b)の前に液相流出液から除去されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. ポリヒドロキシ脂肪族炭化水素化合物および/またはそのエステルからジクロロヒドリンを生成するのに適した装置であって、該装置は、
    (1)少なくとも1つの反応器、
    (2)塔内の物質に下端部から上端部へ徐々に減少する温度勾配を付与するための下端部と上端部を有する少なくとも1つの気液接触装置を含む少なくとも1つの分離装置、および
    (3)気液接触装置の下端部にストリッピング剤を導入するための、少なくとも1つの分離装置(2)の気液接触装置の下端部に近接した少なくとも1つのポート
    を含み、
    少なくとも1つの反応器(1)は、少なくとも1つの反応器(1)からの反応器流出液流れを蒸留および/または分留のための少なくとも1つの分離装置(2)の少なくとも1つの気液接触装置に導くために、少なくとも1つの分離装置(2)に直接または間接的に接続され、そして
    少なくとも1つのポート(3)が少なくとも1つのストリッピング剤源に接続されていることを特徴とする装置。
  18. 少なくとも1つの反応器(1)からの反応器流出液流れを導くための接続は、少なくとも1つの反応器(1)からの液相反応器流出液流れを導くように構成されていることを特徴とする請求項17に記載の装置。
  19. 少なくとも1つの分離装置(2)は少なくとも1つのフラッシュ室を含み、そして少なくとも1つの反応器(1)は少なくとも1つのフラッシュ室経由で少なくとも1つの分離装置(2)の少なくとも1つの気液接触装置に接続され、それによって、反応器(1)から導かれた供給原料流れは液相への圧力を低下させることによってフラッシュ室の中で蒸気相と液相に分離され、そして分離された液相は蒸留または分留のために分離装置(2)の気液接触装置に導入されることを特徴とする請求項17または18に記載の装置。
  20. 少なくとも1つの分離装置(2)から少なくとも1つの反応器(1)に蒸留かつストリッピング剤処理された留分を含む循環原料流れを導くために、少なくとも1つの分離装置(2)は再循環導管経由で少なくとも1つの反応器(1)に接続されていること、そして装置が再循環導管中に重質副生成物を除去するためのパージをさらに含むことを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項に記載の装置。
  21. 少なくとも1つの気液接触装置内の圧力を周囲の大気圧未満に低下するための、少なくとも1つの分離装置(2)の少なくとも1つの気液接触装置に真空を付与するための手段をさらに含む請求項17〜20のいずれか1項に記載の装置。
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