JP2010521284A - 膜構造およびその製造と使用 - Google Patents

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Abstract

円筒形の多孔質セラミックモノリス内の複数の導管の内面にゼオライト膜を形成するための方法が提供される。導管はモノリスの端から端へとのび、この方法は次のステップを含む。すなわち、ゼオライト開始剤を含む前処理液体を導管内へ流すステップ;処理液体のキャリア液体成分の少なくとも一部を導管からモノリス本体の中へ、かつモノリス本体を通して外側へ流すステップ;キャリア液体成分がモノリスの中へ流れる際に、導管の多孔質内面にゼオライト結晶を堆積させるステップ。基体は、以下を含む方法によって、膜形成のために前処理されてもよい。すなわち、(a)ゼオライト粒子の水性懸濁液を作るステップと、(b)懸濁液を、(i)管状導管を通して、かつ(ii)管状導管の壁を通して外へと、交互に通過させ、管状導管の内面上にゼオライト粒子の層を堆積させるステップ。ここで多孔質基体は、例えば環状に配置されたチャンバ内で処理され、懸濁液は、第一の共通マニホルドから各配送管を介してチャンバへと供給され、第二の共通マニホルドへ通じる回収管を介して回収される。第一のマニホルドと第二のマニホルド、および供給管と回収管は、各チャンバを行き来する分岐路が実質的に同じであるように構成される。前処理後、ゲル結晶化によってゼオライト粒子上にゼオライト膜を堆積もしくは結晶化することによって、膜形成がなされてもよい。各々が(5)から(9)mmの内径を持つ管状導管が内部に形成されている、管状多孔質セラミックモノリスを含む膜構造もまた提供され、各導管の内面上にはゼオライト膜が形成され、4本の導管があり、かつモノリスが600 mmよりも長いか、あるいは5本以上の導管があるかのいずれかである。本発明はまた、例えばエタノールもしくはブタノールから残留水を除去するため、あるいは、高純度の水を作り出すために、上記の膜構造を用いて、有機液体からを水を除去するための方法と、水を精製するための方法も提供する。

Description

本発明は、膜構造、導管内に膜構造を形成するための多重導管モノリスの前処理法、内部に管状導管が形成されている複数の多孔質基体を処理して、膜形成のために基体を調整する方法、内部に管状導管が形成されている複数の多孔質基体を処理して、導管内に膜を形成する方法、多数の支持体もしくはモノリスを含むモジュール、ならびに、有機液体からの水の除去、および/または、例えば汚染流からの水の精製、に関する。
US-A-5362522(Bratton et al.、この開示は本明細書に引用により組み込まれる)は、膜の製造に関し、この開示によれば、当時、ゼオライト膜の分野では広範な研究がなされていたものの、支持体の表面に直接接続されたゼオライトの連続層を持つゼオライト膜を調製できるような開示は、以前に全くなかった。そのため、分子次元の導管(conduit)を持つ拡大ネットワークを作り出すために、酸素原子を通して結合した四面体からなる結晶構造を持つ分子篩である結晶物質の薄膜を含む膜を製造するためのプロセスが提供され、その薄膜は、多孔質支持体の孔の上に形成されていた。このプロセスは、(a)結晶物質を作り出すために、結晶化する能力を持つ合成ゲルを含む混合物の中に、多孔質支持体の少なくとも一表面を浸漬すること、(b)物質が支持体上で結晶化するようにゲルの結晶化を誘導すること、(c)結晶物質の薄膜を持つ支持体を残留混合物から除去すること、(d)膜を得るためにこれらのステップを一回以上繰り返し、膜において、物質は支持体から直接結晶化され、かつ支持体に直接結合すること、を含んでいた。
US-A-5554286(Okamoto et al., Mitsui;現在取り下げられている対応特許文献であるEP-A-0659469も参照のこと。これらの明細書の開示は引用により本明細書に組み込まれる)は、パーベーパレーションもしくは蒸気透過で使用される液体混合物分離のために充分な透過速度と分離係数を持つ膜を開示している。これは、多孔質支持体と、その支持体の表面上に保持される種結晶とを含み、この種結晶は1〜5μmの平均粒径を持ち、0.5〜5.0 mg/cm2の量で支持体の表面上に保持される。種結晶が多孔質支持体の上に保持された後、A型ゼオライト膜(例えばゼオライトA4)が多孔質支持体の上に堆積される。好ましい多孔質支持体は、30〜80 wt %のAl2O3を含むAl2O3 - SiO2セラミック材料であり、これは0.1〜2μmの平均孔径と30〜50%の多孔率を持つ。多孔質支持体の形状にはいかなる制限も課されない。しかしながら、パーベーパレーションもしくは蒸気透過で使用するためには、20〜100 cmの長さ、約10〜30 mmの外径、0.2 mmから数mmの厚さのパイプ形状でなければならない。これはまた、軸方向に平行に配置された内径2〜12 mmの複数の穴もしくは導管を持つ、20〜100 cmの長さ、30〜100 mmの外径、0.2 mmから数mmの厚さの円筒形であってもよい。実験では、管状多孔質アルミナ支持体(三井研削砥石製“マルチポアロン”:外径1 cm、長さ20 cm、厚さ1 mm、孔径1μm、多孔率40%)が使用された。支持体に粒径<345μmのゼオライト4Aの種結晶(200メッシュ)をはけ塗り(brush coat)した後、水熱合成を行って膜を形成した。この膜は、パーベーパレーション法もしくは蒸気透過による水‐エタノール混合物の分離のために使用された。
US-A-6635594(Bratton et al.、この開示は引用により本明細書に組み込まれる。WO 00/21628も参照のこと)は、膜形成を促進するための管状導管の前処理に関するものである。具体的には、この特許文献は、内部に管状導管が形成されている多孔質基体の処理方法を開示し、この方法は、20μmから0.1μmの直径を持つ、異なるサイズ分布のゼオライト粒子を混合して粒子の懸濁液を形成すること、ならびに、ゼオライト粒子の懸濁液を管状導管に通過させ、かつ、管状導管の壁から外へ通過させ、管状導管の内面上にゼオライト粒子の層を堆積することを含む。一実施形態では、粉砕化ゼオライト粒子を未粉砕粒子(unground particles)と混合し、前処理用に使用されるゼオライト粒子の混合物を得る。堆積を引き起こすために、管状導管に沿った懸濁液のフローの周期は、懸濁液が管状導管の壁を通過するクロスフローの周期と交互に行われる。
US-A-5935440(Bratton et al.、この開示は引用により本明細書に組み込まれる)は、ゼオライト膜に関する。この特許文献は小さな膜欠陥やピンホールの予防問題に関し、そういった小さな膜欠陥やピンホールは、膜の性能に著しい悪影響を及ぼす可能性があり、膜を多くの目的でほとんど価値がないものにしてしまう可能性がある。これは、多くの分離操作において、欠陥の影響により、分離されていない生成物が通過してしまう可能性がある経路が必然的に生じてしまうためである。この特許文献がさらに説明する所では、いくつかの既存の方法は、欠陥のない膜が実験室規模で得られると主張しているが、実質的に欠陥のない膜をより大きな規模で提供しようとする試みは失敗したことが証明されている。この開示された解決法は、例えばゲルもしくは溶液からの結晶化、プラズマ堆積、または、DE 4109037などに記載されているような伝導性基体上への結晶の電着といった任意の他の方法など、あらゆる方法によって形成された、セラミックもしくは他の材料の多孔質支持体上の結晶性ゼオタイプ材料の薄膜を含む膜を、ケイ酸および/またはポリケイ酸、あるいは、ケイ酸および/またはポリケイ酸の混合物で処置するものである。ケイ酸とは、モノケイ酸や、低分子量、中間分子量、高分子量のポリケイ酸、およびそれらの混合物を意味する。
ケイ酸の作製法は、GB特許出願2269377(Bratton et al.、この開示は引用により本明細書に組み込まれる)に記載されている。好ましい方法は、ケイ酸ナトリウム溶液の酸性化の後、テトラヒドロフランなどの有機溶媒を用いた相分離によってケイ酸を分離するものである。その後有機相を乾燥させ、例えばn-ブタノールを加えることによって無水ケイ酸を分離し、実質的に無水のケイ酸溶液を得ることができる。ケイ酸の重合度は、使用される実際の条件によって異なり、例えば有機溶媒を加える前にケイ酸ナトリウム溶液が酸と接触している時間や、温度などによって異なる。使用されるケイ酸は、好ましくは96から10,000、より好ましくは96から3220の範囲の平均分子量を持つ。ポリケイ酸の構造は直鎖および/または環状であってもよく、Si-O-基の縮合環状鎖を含み、例えば、直鎖もしくは非直鎖の空間分布において例えば1〜10員(2〜6員など)の縮合立方体(fused cube)を少なくとも一つ持つ、立方体もしくは縮合立方体配置のものなどを含む。各立方体は各角もしくは架橋にケイ素原子を持ち、各ケイ素原子の間に酸素原子を持ち、角にある各ケイ素原子上に水酸基を一つ持つ。立方体は少なくとも一つのSi-O-Si結合で結合してもよいが、4個のSi-O-基の環の共通面と縮合していることが好ましい。一般的に、ポリケイ酸は(SiO)4a(SiO)4b(OH)cの化学式を持ち、aは1、bは0〜6(1〜4など)、cは、シリコン原子の残りの価数を満たすことができるような整数であり、通常はc/2が4〜8の整数、特に4もしくは5であるようになっている。好ましいポリケイ酸は、分子量792、SiO基の2員縮合立方体で、角に8個のOH基を持ち、S12O20(OH)8の化学式である。ポリケイ酸は、酸もしくは塩基や水がなくても、例えば最大6ヶ月にわたって安定であり、通常は、ポリケイ酸を溶媒和し得る溶媒の存在によって、極性有機溶媒濃縮物において安定化される。
国際公開公報WO 00/20105(Bratton et al.、この開示は引用により本明細書に組み込まれる)は、二つの成分を分離するために一般的に使用される膜構造が、管状膜から構成され、混合物は管を伝わり、分離された成分は膜を通り抜け、他方の成分、もしくは成分の混合物は管を伝わることを開示している。管は、モジュール内に含まれる管の表面積を増加させるため、連続的なジグザグ形、もしくは他の回旋状構造や類似構造をとるように曲げることができる。セラミック膜の場合、複数の管をモノリスの形で一緒に形成することが、費用効率がよく便利である。それ故、管の一体型(モノリシック)アセンブリが開発されており、単一の管状体は多数のさらに小さな導管を含む。これにより、総フロー面積の増加が可能になるので、内部のフロー条件が乱流のままであるように個々のフローチャネルを比較的小さく保ちながら、比較的低い圧力損失で、比較的高いスループットが可能になる。開示された発明は、管状膜の特定の配置が、パーベーパレーションにおいて、予想されていた結果よりも予想外に優れた結果をゼオライト膜にもたらしたという発見に基づく。この発明は、内部に少なくとも4本の管状導管が形成されている管状多孔質セラミックモノリスを含み、導管の内面上にゼオライト膜が形成されており、ゼオライト膜は5から9 mm、好ましくは6.4 mmの内径を持ち、セラミックモノリスは20から25 mm、好ましくは20 mmの外径を持つ。モノリス内の導管をゼオライト開始剤で前処理するための唯一の開示された方法は、適切なサイズのパイプクリーナーにゼオライト4A粒子を装填し、パイプクリーナーを各チャネルに順々に挿入し、パイプクリーナーを、チャネルを通して前後に引くことで、チャネルの内壁上にゼオライト4A粒子の堆積を生じさせるというものであった。この乾式処理法は実験室規模の実験には適切かもしれないが、速度が遅く多くの時間と労力を要する。
本発明が扱う問題は、後に続く膜堆積のために、多重導管モノリスの迅速かつ非労働集約的な前処理を容易にすることである。
本発明の一態様では、円筒形多孔質セラミックモノリス内の複数の導管の内面にゼオライト膜を形成するための方法を提供する。導管はモノリスの端から端へとのび、この方法は次のステップを含む。すなわち、
ゼオライト開始剤を含む前処理液体を導管の中に流すステップと、
処理液体のキャリア液体成分の少なくとも一部を、導管からモノリスの本体の中へ、かつモノリスの本体を通して外側へ流すステップと、
キャリア液体成分がモノリスの中へ流れる際に、導管の多孔質内面にゼオライト結晶を堆積させるステップ。
ある実施形態ではモノリスは4本の導管を持つ。他の実施形態では4本よりも多くの導管を持ち、導管の少なくとも一つが、他の導管もしくは導管グループとは異なる半径方向位置にあるように、かつ、個々の導管もしくは導管グループの前処理が、モノリスの中心からの半径方向距離に従って段階的に行われるように、導管が配置される。好ましくは第一の前処理段階は最も内側の導管もしくは導管グループで実行され、他の導管を通るフローは、例えば所定の前処理段階ではフローが通ることが好ましくない導管を塞ぐことによって、防止される。それに続く前処理段階、もしくは各後続の前処理段階は、この場合もやはり前処理液体のフローが通ることが好ましくない導管を塞ぐことで、モノリスの中心からより遠い距離にある導管グループで行われる。
本発明が扱うさらなる問題は、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、アセトン、THF、ジエチルエーテル、もしくは他の溶媒から、パーベーパレーションもしくは気体透過もしくは蒸気透過によって水を除去する際に使用するための、より小型で効率的な関連設備に役立つ膜構造を提供することである。パーベーパレーションにおいて、水は供給流から、膜上および膜中へ、そして最終的には膜を通って透過する。低圧透過側の膜から出る際に、液体は蒸発する。それ故、透過(permeation)と蒸発(evaporation)という二つの用語の組み合わせから、“パーベーパレーション”というプロセスが生まれる。あるいは、膜は純粋な気体もしくは蒸気の供給流で操作されてもよく、この気体透過において、膜は同様に動作し、同じ高性能をもたらす。
一態様では、本発明は、各々が約5から約9 mmの内径を持つ管状導管が内部に形成されている、管状多孔質セラミックモノリスを含む膜構造を提供し、各導管の内面上にはゼオライト膜が形成されてもよく、4本の導管があり、かつモノリスが600 mmよりも長いか、あるいは、5本以上の導管があるかのいずれかである。従って、例えば1200 mmの長さの中に4本の導管があってもよく、あるいは、600もしくは1200 mmのいずれかの長さの中に、7、19、もしくは37本の導管があってもよく、支持体もしくはモノリスの外径は例えば20から50 mm、もしくはそれ以上である。いくつかの実施形態では、2もしくは3本の導管しかなくてもよいが、これらはあまり好ましくなく、4本以上がより好ましい。導管の数の他の可能性としては、例えば6、8、18、20、36、38本が利用可能である。4本の導管を持つモノリスについて上述してきたことを前提として、モノリスはいかなる特定の長さを持つ必要もないことが理解され、上述の600および1200 mmという長さは好都合な例に過ぎない。導管の直径は、例えば約3、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、および9 mmのいずれか、もしくはそれ以上であってもよい。
各モノリスは従来技術のモノリスよりも著しく大きな表面積を持つ。従って、特定の表面積を持つ商業的実用上のパーベーパレーションモジュールを構成するために必要なモノリスの数に関する要求は軽減される。パーベーパレーションモジュールは、モジュール内の膜の面積に従って評価され、6 m2の膜面積が典型的である。この膜の動作面積を実現するために、従来技術では、モジュール(図5a〜5eおよび図6)は内径約40 cmであってよく、その内部体積内で間隔をあけた平行関係に固定され、かつその体積の端から端へとのびる、130個の支持体もしくはモノリスを持ってもよい。モノリスの動作面積の増加は、所定の膜動作面積のモジュールに必要なモノリスの数を削減し、製造コストと部品在庫を削減することも自明である。さらに、モジュールはステンレス鋼もしくは他の適切な材料の分岐管状筐体を持ち、これは、最初にスルー経路(通過路)が形成され、次に、膜を通過し、かつモノリスもしくは支持体の本体を通過した、水もしくは他の分離物質のための分岐路もしくはクロスフロー経路が形成される。モジュールが動作するために、支持体もしくはモノリスの各末端は、スルー経路の各末端において横筐体プレートもしくはシートに対して密封されなければならない。支持体もしくはモジュールのいずれかの密封が不十分である場合、処理されるエタノール、ブタノール、もしくは他の物質が膜をバイパスしてしまうので、そのモジュールは使用できない。モジュールの数の削減、ひいては作製されるべきシールの数の削減は、信頼性および製造容易性に著しく貢献する。
さらなる一態様では、スルーフロー経路とクロスフロー経路を持つ筐体と、スルーフロー経路内に間隔をあけた平行関係で固定される前述のような多数の膜構造と、各膜構造と筐体との間の各末端における密封をもたらす密封部材と、を含むモジュールが提供される。密封部材は、例えばKalresもしくはVitonなど、動作温度に適したエラストマー材料であってもよく、これはPTFE被覆されてもよく、Oリングの形であってもよく、支持体もしくはモノリスの艶出し外面領域に対して密封してもよい。
別の問題は、膜堆積のために多孔質基体もしくはモノリスを調整するプロセスを加速することであり、これは今まで、膜含有モノリス製造における律速段階であった。
内部に管状導管が形成されている複数の多孔質基体を、膜形成用に基体を調整するために処理する方法が提供される。この方法は、
(a)ゼオライト粒子の水性懸濁液を作るステップと、
(b)懸濁液を、(i)管状導管を通して、かつ(ii)管状導管の壁を通して外へと、交互に通過させ、管状導管の多孔質内面上にゼオライト粒子を堆積させるステップとを含み、
多孔質基体はチャンバ内で処理され、懸濁液は第一の共通マニホルドから各配送管を介してチャンバに供給され、第二の共通マニホルドへ通じる回収管を介して回収され、第一のマニホルドと第二のマニホルド、および供給管と回収管は、各チャンバを行き来する分岐路が実質的に同じであるように構成される。
実施形態では、チャンバは環状配置で配置され、4個よりも多くのチャンバが存在する。さらなる実施形態では、各基体はその端面において、およびその側面に沿って部分的に、艶出しされ、各チャンバは、基体がチャンバ内にある時に基板に対して密封するように構成されたエラストマー密封部材(例えばOリング)を持ち、流体の正流が管状導管のみを通り、その多孔質本体のみを通って、流体が基体の外側と筐体との間の環状領域に移動できるようになっている。筐体の外側環状領域から共通の排出パイプへとホースが通じてもよい。
さらに、内部に管状導管が形成されている複数の多孔質基体を、その導管内に膜を形成するために処理する方法が提供され、この方法は、
(a)ゼオライト粒子の水性懸濁液を作るステップと、
(b)懸濁液を、(i)管状導管を通して、かつ(ii)管状導管の壁を通して外へと、交互に通過させ、管状導管の多孔質内面上にゼオライト粒子を堆積するステップと、
(c)ゲル結晶化により、ゼオライト粒子上にゼオライト膜を堆積もしくは結晶化するステップとを含み、
多孔質基体は、ステップ(b)においてチャンバ内で処理され、懸濁液は第一の共通マニホルドから各配送管を介してチャンバに供給され、第二の共通マニホルドへ通じる回収管を介して回収され、第一のマニホルドと第二のマニホルド、および供給管と回収管は、各チャンバを行き来する分岐路が実質的に同じであるように構成される。
さらなる態様では、本発明は、水を含む有機液体から水を除去するための方法を提供し、この方法は、上記のような、もしくは上記のような方法で作製された、一つ以上の膜構造における導管を通して有機液体を流すステップと、その膜構造の膜を横断して水を流すステップと、水含有量が減少した有機液体をその導管から回収するステップとを含む。
さらなる態様では、本発明は、塩もしくは他の不純物を含む水を精製するための方法を提供し、この方法は、上記のような、もしくは上記のような方法で作製された、一つ以上の膜構造における導管を通して水を流すステップと、導管膜を横断して、かつ一つもしくは複数のモノリスを通して流れた水を回収するステップとを含む。
本発明は例として添付の図面を参照して説明される。
中に膜が形成されることになるチャネルを持つ支持体もしくはモノリスを示す。 前処理装置を図示する。 圧力試験装置を図示する。 前処理装置のさらなる実施形態を示す。 図5aに示される支持体もしくはモノリスを保持するための処理モジュールの前面図である。 図5aに示される線上の縦断面図である。 図5aと図5bのモジュールの一部を成すモノリス支持プレートの部分立面図である。 図5cのモノリス支持プレートの一部分の一断面であり、断面で示される支持プレートおよびカバープレートの中に固定されたモノリスの一端の図である。 処理モジュールの実用的実施形態の一対の画像を提供する。上の画像は膜カバープレートが適所にあり、下の画像はモノリスを暴露するために膜カバープレートが除去され、そのうちの一部は部分的に挿入されているように見えている。
本発明の実施形態は、多孔質アルミナ基体上に支持されたゼオライト連続薄膜の膜を作製する。本質的にゼオライト製であるため、膜は優れた耐溶剤性を示す。実施形態では、有機液体もしくは水性分散値(aqueous dispersed value)、もしくは廃棄物を乾燥させることができ、任意の水分レベルから0.1%未満の水分レベルにまで濃縮させることができ、共沸混合物は容易に分解される。処理可能な液体は以下のものを含むが、これらに限定はされない。すなわち、アルコール(エタノールもしくはブタノールなど)、ケトン、エーテル(例えばTHFもしくはジエチルエーテル)、アミン、DMF、鉱油(例えば変圧器油)、生物由来の油(例えばコーン油および他の種子由来の油)、精油、農薬、洗剤および洗浄剤、香味料および香料、インクおよび接着剤、化粧品および洗面用品、廃水および水性廃液、脱塩される食品および飲料、バイオテクノロジー液体、塗料および染料、ならびに、例えば水の除去が反応を促進するような平衡反応系などがある。膜の高温耐性により、高温での使用が可能であり、高い透過流束と、膜面積の削減、もしくは乾燥時間の短縮がもたらされる。高い膜選択性により、生じる透過物は高純度の水から構成され、さらなる処理を行わずに再利用もしくは放出することができる。
別の実施形態では、膜は、例えば純度の低い水、あるいは含塩水、あるいは有機不純物および/または無機不純物を有する他の水性原料などの水性原料から、高純度の水を製造するために使用され得る。精製水の伝導率は、純度の指標を与える。例えば海水は典型的には33,000μジーメンス/cmの伝導率を持ち、尿は約13,000μジーメンス/cmの伝導率を持ち、水道水は約700μジーメンス/cmの伝導率を持ち、高品質脱イオン水は20μジーメンス/cmの伝導率を持つ。この種の膜の使用経験に基づき、発明者らは、本発明の膜が、従来の蒸留および/またはイオン交換を用いて得られる純度に少なくとも等しい、またある実施形態ではそれよりも著しく優れた水準にまで、例えば20μジーメンス/cm未満の伝導率にまで、水を精製するために有用であろうと予想する。当然のことながら、高純度の水は、例えば半導体産業およびカーボンナノチューブの製造などにおいて、多くの工業用途を持つ。
本発明の膜は、新たなグリーン燃料であるバイオエタノールを製造するための、バイオエタノール乾燥用膜パーベーパレーションシステムにとってとりわけ有用である。この燃料の利点は、その多くの特性と、以下のことによる大気質へのプラスの効果のために、既に広く認識されている。すなわち、
・よりクリーンな燃焼
・CO2排出削減および他の大気汚染物質削減
・再生可能資源(農作物)からの製造
・低所得層の雇用/農業をベースにした経済
・ガソリンと混合し燃料増量剤として使用できる能力
・改良なくそのまま現在の全自動車エンジンに30%まで組み込むことができる。
本発明の技術は、例えば約96%の共沸混合物から、99.8%にまでエタノールを乾燥させるために使用することができる。さらにこの技術は、上記に挙げたものと同じ理由から、バイオブタノールの乾燥にとっても、また、医薬や精製化学製品の産業における幅広い溶媒の乾燥にとっても、商業的に魅力的である。
使用され得る膜形成プロセスは、多孔質支持体もしくはモノリスの存在下でのゼオタイプ材料の合成を含む。本発明で使用可能な典型的なゼオライトは、例えばゼオライト3A、4A、5A、13X、X、Y、ZSM5、MAPO、SAPO、AlPO、Silicaliteβ,θ、柱状粘土などの膜形成材料を含む。20μmを超える孔径のゼオライト膜は非常に弱く、使用中に高圧に耐えられない。小さな孔径は水の流出を制限し、透過性、従って性能を低下させる。そのため本発明の実施形態では、α-アルミナにとって理想的な孔径は3〜12μmであり、ゼオライト4Aはその孔径が〜4.2Åという理由で多くの用途にとって好ましく、メタノールもしくはエタノールから水を効率的に分離することを可能にする。ゼオライト膜は、99.95%を超える純度にまで溶媒を濃縮することができるので、96%から99.8%までエタノールを乾燥させることは、充分に本発明の技術の性能の範囲内である。
[支持体]
上にゼオライト膜が形成される多孔質支持体もしくはモノリスは、α-アルミナ、チタニア、ジルコニア、または、その上にゼオライトが核を成し成長するような、押出および焼結が可能な他の適切な媒体などの、焼結セラミック粉末で形成されることが好ましい。本発明は任意の適切なサイズの多孔質支持体で使用できるが、膜を通る流動速度を大きくするためには、大きな孔径が好ましい。好ましくは0.01から2,000μmの孔径、より好ましくは0.1から200μmの孔径、および理想的には0.1から20μmの孔径が使用される。最大で300μmまでの孔径は、ISO 4003で規定された沸点圧力によって決定できる。さらに大きな孔径は、顕微鏡法によって測定できる。
セラミック膜の場合、複数の管をモノリスの形で形成することが費用効率が高く便利である。そのため、管のモノリスアセンブリが開発されており、単一の管本体は多数の小さな導管を含む。内部導管もしくはチャネルの数は異なってもよい。例えば、4、7、19、もしくは37、もしくはそれ以上の数の導管を持つモノリスが開発されている。典型的には、モノリスの単位長さあたりの表面積を最大化し、それと相まって、高い総透過性を維持しながら圧力損失を最小限にするために、そういった設計が開発されてきた。導管の壁の厚さ、つまり、導管同士の間の壁の厚さ、および、導管とセラミック支持体もしくはモノリスの外側との間の壁の厚さは、構造的強度を与えるために充分である必要があり、かつ、膜製造の際、膜筐体への配置の際、および使用中に、わずかな衝撃や衝突で壊れないよう充分に頑丈である必要があるが、孔が水詰まりして性能(高透過性)を妨げることなく、可能な限り容易に水を透過させて除去できるように、充分薄くかつ充分多孔質である必要もある。導管同士の間の理想的な壁厚は2 mmであり、導管と支持体の外側との間の理想的な壁厚は4 mmである。管状膜の場合、管の直径が大きいほど、管の単位長さあたりの表面積は大きくなり、管に沿った圧力損失は低くなる。これは本来なら望ましい原則である。しかしながら、管の直径が大きいほど、流線のある任意の流速において管を流れる可能性は増大し、管の中心から膜までの距離は大きくなる。これはそれに対応する性能の損失につながる。他方で、管が狭いほど、単位長さあたりの表面積は小さくなり、同じ乱流度をもたらすために必要な流速は低くなるが、高い圧力損失をもたらす。これらの特性のバランスを取るために、モジュール内で一連の平行管を使用することができ、各管の直径は最適性能のために選ばれ、管の数はモジュール内で所望の表面積を有するように選ばれる。
支持体もしくはモノリスの末端は艶出しする必要がある。なぜなら、艶出しをしないと、供給材料が管の末端に衝突し、膜層を通って各導管もしくはチャネルに入ることなく、支持体もしくはモノリスのセラミック本体を通過してしまうためである。この経路を移動する供給材料の割合は、組成内で決して変わらず、エタノールもしくは他の有機液体からの水の分離の場合には、透過物が有機材料で汚染されてしまう。艶出しした末端であれば、こういったことは起こらず、透過物が水であるように、かつ供給材料内の有機成分が濃縮されるように、全供給材料は導管もしくはチャネル内の膜によって処理される。ポリマー膜の場合、選択性が悪いので、以前はこの問題は明らかではなく、対処される必要がなかったが、ゼオライト膜の場合、透過物はいくつかの実施形態では低給水濃度に至るまで純水であり、純水の透過物は容易にかつ費用効率よく廃棄することができるが、一方有機液体で汚染された透過物は廃棄の前にさらにコストのかかる処理を必要とするため、このことが重要である。
[支持体前処理]
多孔質支持体もしくはモノリスはゼオライト開始剤で前処理されることが好ましい。
ゼオライト開始剤は、コバルト、モリブデン、もしくは酸化ニッケルであってよく、または、多孔質支持体上に堆積することを目的としたゼオライトなどのゼオライト粒子、またはこれらの組み合わせであってもよい。適切なサイズ分布のゼオライト結晶は、製造時のままの粉末として作られてもよく、あるいは、粉砕、ボールミル粉砕、微粒子化によって作られてもよく、溶液法から作られてもよく、あるいはプラズマ溶射によって作られてもよく、異なる材料の混合物であってもよい。開始剤の別の例としては、例えばケイ酸もしくはポリケイ酸、TEO、または他の有機ケイ酸、または正しい孔径分布の沈降シリカなど、ゼオタイプ前駆体材料を堆積できる化合物であり、Sol Gel法はサイズをナノ粒子にまで制御できる。
ゼオライト開始剤は、好ましくは湿式プロセスによって、もしくは乾式プロセスによって、多孔質支持体もしくはモノリスと接触させることができる。
乾式プロセスが使用される場合、ゼオライト開始剤の粒子は多孔質材料の表面に塗り込むことができ、または、多孔質材料表面を粒子に塗りこむことができる。あるいは、ゼオライト開始剤の粒子を、多孔質支持体の上、および/または多孔質支持体を通して流すことができ、あるいは、真空を用いて支持体の中に入れることができる。
湿式プロセスが使用される場合、ゼオライト開始剤の粉末の懸濁液が作られ、懸濁液を多孔質支持体に接触させて、支持体上にゼオライト開始剤を堆積させる。多孔質支持体の表面にゼオライト開始剤を接触させる前に、アルコール、水、もしくはこれらの混合物などの湿潤剤で表面を濡らすことが好ましい。
前処理の好ましい方法は、未粉砕ゼオライト4A粒子と微粒子化ゼオライト4A粒子の混合物を用いる湿式プロセスであり、いくつかの実施形態でUS-A-6635594に大まかに記載されている。その明細書で説明されているように、いくつかの実施形態では、ゼオライト粒子の狭いサイズ範囲は予想外に優れた結果をもたらす。好ましい粒径の範囲は、いくつかの実施形態では、異なるサイズ分布の粒子を混合することによって実現できる。調製されたゼオライト粒子は独自の粒径分布を持つことになる。ゼオライト粒子が粉末化もしくは粉砕される場合、その平均サイズは低減し、サイズ分布が変化する。こうした粉末化もしくは粉砕された粒子が未粉砕粒子と混合される場合、いくつかの実施形態では修正フラー曲線におおよそ一致する好ましいサイズ分布を持つ混合物を得ることができる。背景として、フラー曲線とは、様々なサイズの粒子を包含する砂および他の鉱物骨材の最小ボイド空間と最密充填を与える粒度曲線であると説明され得る。フラー曲線の形状は最大粒径によって異なるが、所定のいかなる最大粒径に対しても単一曲線である。フラー曲線は、Transactions of the American Society of Civil Engineers, 1907, 59、ページ67-172に発表された、表題“The laws of Proportioning Concrete”のフラーとトムソンによる論文に記載されている。各曲線は最大粒径によって同定され、例えばこの発明のいくつかの実施形態では、好ましい粒子分布は20μmフラー曲線である。固形材料は、設定された粒径分布に篩過もしくは調製されてもよく、あるいは、0.1から20μmの所望の狭い範囲の粒径分布(フラー曲線、Fritsch粒径分析器)を与えるために異なる粒径と混合してもよい。固体は水などの液体に懸濁され、開管条件と閉管条件を交互にしながら、流され、引き出され、汲み出され、もしくはクロスフローされる。
本発明の実施形態は、例えば中心導管と異なる相対位置にある導管を持ち、それぞれモノリスの中心から同じ半径方向距離に位置する導管の一つ以上のグループを持つ。例えば下記に記載する図1の実施形態では、単一の中心導管と、中心導管の周囲の環内に配置された6個の外側導管がある。そのような配置を持って得られる膜構造の特性が不規則になることを避けるために、いくつかの実施形態では、少なくとも、異なる位置にある導管もしくは導管グループを異なる前処理段階において別々に前処理することが好ましい。従って、その外側環もしくは各外側環にある導管を最初に密封し、最初に中心導管を前処理し、その後引き続いて、中心導管と、必要に応じて一つもしくは複数の任意の内側環の導管を遮断して、その外側環もしくは各外側環の導管を前処理することが望ましいことがある。遮断は、例えば合成ゴムなどのエラストマー材料のプラグを、この処理段階では前処理されない一つもしくは複数の導管の対向末端に挿入することによってなされてもよい。処理の段階は、外側環が最初に処理されてから次第に内側へ進んでいくよう、逆になってもよいが、前処理は中心環から開始して次第に外側へ進んでいくことが好ましい。当然のことながら、必要な前処理段階の数は、半径方向に異なって位置する導管のグループの数に等しい。
[膜形成]
本発明で使用可能な膜は、例えばゲルもしくは溶液からの結晶化、プラズマ堆積、または、例えばDE 4109037に記載されているような伝導性基体への結晶の電着といった任意の他の方法など、任意の方法によって形成することができる。最も一般的には、ゲルは加熱によって結晶化される。ゲルは、比較的小容量の成長溶液、もしくは高pH材料である合成ゲルを用いて、適切に前処理されたモノリス上に単一ステップでの膜形成を可能にするので、ゲルを使うことが好ましい。
合成ゲルは、所望の結晶性ゼオタイプ材料を作ることができる任意のゲルであってよい。ゼオタイプ材料の合成用のゲルはよく知られており、上記の従来技術、もしくは例えばEP-A-57049、EP-A-104800、EP-A-0002899、EP-A-0002900に記載されている。John Wileyにより出版された(1974)、D W Breckによる標準的な教科書(“Zeolites Molecular Sieves, Structure Chemistry and Use”)、および、Elsevierにより出版された(1987)、P. A JacobsとJ. A MartensのStudies is Surface Science and Catalysis No. 33、“Synthesis of High Silica Alumino silicate Zeolites”は、そのような多くの合成ゲルを記載している。あるいは/加えて、溶液法が使用されてもよい。
膜を形成するためのゲル法(方法1)では、膜を形成するために使用されるゲル(ヒドロゲル)は、(1.5-3.0)Na2O:(1)Al2O3:(2.0)SiO2:(50-200)H2Oの範囲の分子組成を持つことが好ましく、使用される方法は、上記に挙げた参考文献に開示されている方法のいずれにおいても使用できる。ヒドロゲルは、ゼオライト結晶形成の結晶化プロセス中に水相から結晶化しているゼオタイプ材料成分を補給するために、絶えず水相に溶解する大きな固形成分の反応物質を有する。ヒドロゲル由来のケイ酸は表面に付着し、特に表面が予め種添加(pre-seeded)されている場合、最初は非晶質であることがわかっている。これはまだ非晶質のまま、次第に領域内で蓄積し、その一部は後程、結晶化の前にアルミニウムによるシリコンの同形置換を示す。これは、反応物質から水溶液へ、そして再度そこから、結晶化しているゼオライト生成物へと溶解する、ケイ酸および水和アルミニウムイオンの溶解度と可溶化速度の要因でもある。どのゼオライト結晶間にも空間がない層が形成されるまで、かつ、均一な膜が形成されて支持体に化学結合するまで、他の結晶へ“双晶形成”して、表面に物理的に保持されるこれらの初期結晶から、さらにゼオライトがこれらの既にある結晶から成長する。
溶液法(方法2)では、膜を形成するために使用される溶液は、(6-10)Na2O:(0.2)Al2O3:(1.0)SiO2:(150-250)H2Oの範囲の分子組成を持つことが好ましい。溶液は、まだ溶液を残したままゼオタイプ材料を形成するために、結晶化できる最大量の化合物を含むことが好ましい。最大量とは、ゼオライト形成前に沈殿が全く生じないように溶液中で維持できる最大の量を意味する。この方法は方法1を用いて得られるものよりも小さな結晶をもたらす。
方法(1)と(2)は下記に挙げる条件下で使用でき、方法(1)と方法(2)はいずれか単独で使用でき、あるいは方法(1)の後に方法(2)を行うか、その逆でも使用できる。
多孔質支持体もしくはモノリスは、浸漬によって成長媒体に接触させることができ、成長媒体は静止状態に維持され得る。圧力もまた加えられてもよいが、通常は自己(autogenous)圧力下で結晶化を行うことが好都合である。多孔質支持体もしくはモノリスは成長媒体内に完全に浸漬されることが好ましい。あるいは、必要に応じて、支持体もしくはモノリスの一表面のみ(例えば管状導管の内面)が成長媒体と接触してもよい。これは例えば、各導管内に管状膜を作り出すことが望まれる場合、管の内側のみが成長媒体と接触する必要があるので、有用となり得る。本発明の実施形態では、膜を形成するために使用可能な条件は、成長溶液の温度が50〜100℃の範囲で、水酸化ナトリウムもしくはアンモニアを加えることによってpHを12.5〜14の範囲内に調節する。必要であれば、塩化ナトリウムなどのナトリウム塩の添加により、pHを増加することなくナトリウムイオン濃度を増加させることができる。成長溶液は、合成されるべき所望のゼオライトの結晶を種結晶として添加され得る(seeded)。ゼオライト4Aの成長時間は6時間を超えさせた場合(実際には5時間が使用され得る)、ゼオライト4Aは小花状のゼオライトPに変化し、膜形成に必要な、ゼオライト4Aのような双晶を形成しない。
本発明の実施形態では一段階の処理が好ましいが、他の実施形態では、必要に応じて、より厚い膜被覆材を得るために、ゲルもしくは溶液を用いる処理を一回以上繰り返すことができる。さらに、方法(1)と(2)は下記に挙げる条件下で使用でき、方法(1)と方法(2)はいずれか単独で使用でき、あるいは方法(1)の後に方法(2)を行うか、逆でも使用できる。
膜形成後、任意の後処理の前に、膜をpH中性に洗浄することができる。成長後、膜がpH中性に洗浄されない場合、ゼオライトPが再度形成する可能性があり、また残留pHが後処理材料の沈殿を早めてしまうことになる。その後モノリスは100℃で3時間乾燥され、真空試験される。その後、モノリスの内側導管内に形成される膜を通り、その後モノリスの本体を通って通過する空気の量から、モノリスの内側導管内に堆積されている膜の品質を測定する。
[膜の後処理]
後処理はモノリスの導管内のゼオライト膜製造における最終プロセスである。このプロセスは、約70℃、真空下において、ポリケイ酸と随意にポリジメチルシロキサンをイソプロピルアルコール(IPA)に含む溶液で導管を処理することを含む。これは、膜の成長プロセス後に、膜のゼオライト結晶構造に残存するいかなる欠陥をも密封する効果を持つ。後処理は、膜含有モノリスの回分試験と発送前の最終段階であってもよい。ポリジメチルシロキサンは市販の製品であるが、ポリケイ酸は現在のところ自家で合成する必要がある。
ケイ酸を作る方法はGB-A-2269377とUS-A-5935440に記載されている。好ましい方法は、ケイ酸ナトリウム溶液の酸性化の後、テトラヒドロフランなどの有機溶媒を用いる相分離によってケイ酸を分離する方法である。その後有機相を乾燥させることができ、実質的に無水のケイ酸溶液を得るために、例えばn-ブタノールの添加によって無水ケイ酸が分離される。ケイ酸の重合度は使用される実際の条件によって異なり、例えば有機溶媒の添加前にケイ酸ナトリウム溶液が酸と接触している時間、温度などによって異なる。本発明で使用されるケイ酸は、96〜10,000、より好ましくは96〜3220の範囲の平均分子量を持ってもよい。ケイ酸は既知の化合物であり、通常は様々な分子量を持つ酸の混合物として調製され、この混合物は本発明での使用に適している。ケイ酸は、末端に-OH基を持つ、ポリケイ酸の場合酸素架橋で結合した、ケイ素、酸素、および水素の組み合わせである。ケイ酸は一般式SinOp(OH)rを持ち、n、p、rは、モノケイ酸の場合のn=1、p=0、r=4から、中間分子量ケイ酸の場合のn=8〜12、p=12〜20、r=8〜12、高分子量ポリマーの場合のn=20〜32、p=36〜60、r=8〜20まで、様々であってよい。上記の特許文献は、平均分子量は96〜10,000(モノケイ酸〜ポリケイ酸)の範囲であるが、96〜3220が好ましく、低分子量(96)、低〜中間分子量(800)、高〜中間分子量(1600)、高分子量(3200)のケイ酸の別々の溶液があってもよく、その後これらが混合されてもよいと述べている。従って本発明で使用されるケイ酸は、形成された“狭い”分子量分布で使用することができ、あるいは、異なる分子量範囲の組み合わせで使用することができる。膜の処理前に、例えば市販されているポリジメチルシロキサンなどの末端水酸基ポリシロキサンをケイ酸溶液に加えることによって、軟化剤で膜を処理することにより、最終的な膜により大きな可撓性をもたらすことができる。今や当然のことながら、上記で引用した平均分子量範囲は、縮重合プロセスを説明するには正確で狭過ぎる可能性がある。上記の4種のケイ酸溶液の各々は、96から10,000を充分に超えるまでの分子量を含み、これらを作製し使用することは依然として有利であるが、4種の溶液間の違いは、これまで考えられていたほど大きくなくてもよい。
本発明がどのように実施され得るかについて、ほんの一例として以下の実施例に説明する。
[モノリス材料]
使用され得るモノリス材料は、気孔率34〜39%、密度2.4〜2.6 g/cm3、および最大孔径の平均が≦7μm、孔の平均10%≦5μmで、孔の平均50%が2.7〜4.1μmよりも大きい孔径分布を持つアルミナを基礎とする、セラミックパーベーパレーション基体もしくはモノリスを含む。
図1は、この例ではモノリスの対向端面12を貫通している7本の軸方向導管16を持つ多孔質モノリス10の斜視図である。艶出し領域14は端面12を覆い、一定量のエンドフロート(end float:末端の浮き)が製造公差を許容するように、流体密封O-リングシールをモノリスの外面に作製することを可能にするために、図示のように少なくともモノリスの外面に沿って部分的にのびる。このように、モノリス10の対向末端にシールが作製されてもよく、流体の自由な流れは、モノリスの一方の端面12から、軸方向導管16のみに沿って、他方の端面12へと流れるように強いられる。モノリスの多孔質本体を通る流体のクロスフローの範囲は、その気孔率、流体の性質、および導管16の円筒形内面上に形成される任意の膜によって異なる。
4本の導管を持つモノリスは長さ1200 mm、直径20 mm、導管内径は6 mmである。艶出し末端シールはモノリスの各末端から15 mmのび、艶出しは、完全な艶出し被覆率(glaze coverage)で滑らかである。7本および19本の導管を持つモノリスは、長さ600 mmもしくは1200 mm、導管内径はこれもまた6 mmである。モノリスの導管は少なくとも直径5 mmでなければならず、さもなければ、成長溶液の粘性のために(壁紙用糊のように;方法1)、一回の成長で膜を形成するために充分なヒドロゲルゼオライト成長溶液を導管に入れることができない。均一なゼオライト膜は、円形タイプの導管のみで形成する。鋭角を持つものはいかなるものでも均一な膜形成を妨げる。対照的に、高pH溶液法に関して開示された溶液(上記;方法2)は粘性がなく、より狭い導管を通るが、一回の成長で膜を形成するためにより少量の反応物質を包含する。
[前処理]
16リットルの脱塩水に、粒径2〜5μmの4A型ゼオライト粒子4 kgを撹拌しながら分散させることにより、ゼオライト分散を作る。その後、分散が最初に形成された時から、分散がマイクロナイザーに供給されるまで継続的に撹拌し続けながら、分散を微粒子化する。マイクロナイザーは、203 MPa(29500 psi)で操作されるMicrofluidics M210c microfluidizerである。形成直後のサブミクロンサイズのゼオライト分散を48時間静置してから、新しい容器に静かに注ぎ、既に堆積している固形物があれば廃棄する。一つのモノリスの前処理では、2〜5μmのゼオライト4A粉末30 gが100 mlの脱塩水に分散され、均質なスラリーを形成する。その後、微粒子化された分散(〜9 g固体、μm未満)720 mlを加え、得られた混合物を7リットルの体積に希釈する(いくつかのモノリスにはさらに大きな体積が必要であることがわかるかもしれない)。結果として得られる水分散液における、ミクロンサイズの粒子と、さらに小さなサイズの粒子の組み合わせは、その後に続く前処理ステップ中にさらに効率的な充填を可能にすると考えられる。
図1に示されたモノリスは筐体22(図2)内に置かれ、O-リングシールを用いて艶出し末端においてモノリスの末端が筐体に密封され、そこを通って軸方向にのびる管に沿って、モノリスの端から端までフローが流れるようになっている。筐体22は、流体をタンク30から汲み出して筐体22を通して循環させるポンプ20と、タンク30へと戻す弁26とを含む流体回路内に接続される。回路内には、弁26の上流に圧力ゲージ24があり、筐体22から通じている廃液回収ホース28がある。タンク30はスタンド34上に支持され、冷却コイル32を備える。
支持体もしくはモノリスの多孔質面の中へゼオライトの結晶を押し込むためにストップフロー法を用いるモノリスの前処理では、上記のように調製された7リットルの分散がタンク30に導入され、撹拌し続けながら12℃に冷却される。その後分散をタンク30から汲み出し、モノリスの内側導管を通るモノリスに沿ったフローと、弁26の開弁、およびモノリスを通ってホース28へ入るクロスフローと、弁26の閉弁とを60秒周期で交互に行う。モノリスの本体を通るクロスフローの周期は、モノリスの内側導管の表面上へのゼオライト粒子の堆積を引き起こし、循環の周期は、堆積されていない材料を除去し、新鮮な分散を導入する。堆積されたゼオライトの量の進展を観察するために、クロスフロー周期中の毎分15秒間で、廃液(すなわちモノリスを通って流れた材料)が回収されて計量され、その後廃液はタンク30へ戻される。モノリス内のチャネルの多孔質面上にゼオライトが堆積されるにつれ、膜を横断して流れる材料の体積もしくは質量は徐々に減少する。上記の手順は9分間継続され、その時点でのクロスフローの最終測定値が取られる。最終測定値と前の測定値との間の差は、管あたり10 g/分未満でなければならず、さもなければモノリスは成長段階へと進められない。その後モノリスを筐体22から取り外し、120℃で2〜4時間乾燥させる。
図1のモノリスを処理する際には、導管16が異なる位置にあり、6本の導管の外側環と、単一の中心環があることに留意されたい。中心導管からのクロスフロー液体は、外部に到達する前に多孔質モノリス材料のかなりの深さを通過しなければならないため、クロスフロー周期中、中心導管は6本の外側導管に比べて流量が減少する。この結果、ゼオライト材料の堆積速度は中心導管と6本の外側導管との間で異なる。各導管の処理の程度をさらにうまく制御することで、異なる導管内に最終的に生じる膜の特性をより均一にするには、異なって配置された環を別々のステップで処理することによって実現可能である。例えば、外側導管の対向末端にプラグが取り付けられてもよく、内側導管が前処理された後に、内側導管の末端がプラグで塞がれ、外側導管からプラグを抜いて前処理してもよい。逆の順序も可能であるが、既に述べたように、あまり好ましくはない。
いくつかの支持体もしくはモノリスを同時に処理するための別の装置が図4に示される。タンク50は適切な体積のゼオライト分散を保持し、ゼオライト分散は加熱コイル52によって必要な温度にまで冷却され、分散供給パイプ56を介して、供給マニホルド58へとポンプ54で汲み出される。上記のようなモノリスを処理するためのいくつかの筐体62は、環状配置で配置され、その中で一つ以上の環状支持体(不図示)によって支持される。図示された実施形態では、筐体の数は6であるが、数は任意であり、例えば最大で20もしくはそれよりもさらに多くてもよい。分散は、マニホルド58から各筐体62の底へとのびる配送パイプ60を介して、各環内の支持体もしくはモノリスへ供給される。スルーフローの周期中、分散は、各筐体62の上端から共通マニホルド66へと通じる各回収パイプ64によって各筐体62から回収され、そこから弁70と返送パイプ72を介してタンク50へと回収される。圧力ゲージ68は回収ライン72における圧力を監視する。弁70が閉じている時、各筐体62内の支持体もしくはモノリスの本体を通るクロスフローが発生し、各チャンバ62の外側環状領域の中へ入った廃液は、各チャンバ62から共通放出パイプ76へとのびるホース74によって回収される。そのパイプからの廃液は容器80内に回収される。前述同様、クロスフロー周期中に毎分15秒間、廃液が容器80内に回収され、堆積された材料の量を記録するために計量され、廃液はその後タンク50へと戻される。
図4の装置はいくつかの利点を持つ。前処理は膜含有支持体もしくはモノリスの製造における律速段階であり、この装置はいくつかの支持体もしくはモノリスを同時に処理することを可能にする。ポンプ54からマニホルド58と配送パイプ60を介した分散の供給路は、各筐体62に共通であり、回収パイプ64と返送パイプ72を介した返送路も同様であり、いずれの筐体62も、他の筐体と異なる条件になることがない。従って、任意の数の支持体もしくはモノリスが、前処理、あるいは異なって配置された導管の処理のための上記のような前処理段階を、一つのステップで受けてもよく、任意の数の支持体もしくはモノリスの各々に与えられる条件は実質的に同一である。
その後、モノリスを通る導管の内面上に膜材料を成長させる。脱塩水を40℃に加熱した後、水酸化ナトリウムを加えて混合し、アルミン酸ナトリウム粉末を加えてさらに50〜55℃へ加熱し、その後ケイ酸ナトリウム溶液を途切れなくゆっくりと加え、その後得られる混合物を95〜98℃に加熱して、2.01 Na2O:Al2O3:2.0 SiO2:143.10 H2Oの分子組成の合成ゲルを得る。モノリスを成長容器内に浮かせた後、合成ゲルを成長容器へ汲み入れ、モノリスの上端よりも約2 cm上になるまで、モノリスを通る導管に沿って、かつモノリスの外側に上方へ流す。その後、導管の合成ゲルでの充填を促進するために、モノリスを起こして少し下げた後、さらに少量の合成ゲルを成長容器に加える。成長容器を120℃に予熱したオーブンの中に1時間置いた後、温度を100℃に下げ、成長容器をさらに4時間(全部で5時間)オーブンの中に維持する。バルク溶液内に形成する結晶の空間が、重力で成長容器の底に沈み、モノリスの導管の近くにないようにするために、モノリスの底は、成長容器の底から十分な距離/容量でなければならない。さもなければ、こうした残留ゼオライト結晶が、成長中の膜が成長溶液を利用できるはずの空間を塞いでしまうことにより、成長を妨げることになる。
成長が完了した後、膜は中性pHに洗浄される。これがなされない場合、ゼオライトPが再度形成してしまう可能性があり、また残留pHが後処理の沈殿を早めてしまうことにもなる。モノリスは個別に洗浄され、モノリスの外側を覆っているゼオライトを除去した後、モノリスを洗浄装置で一晩洗浄し、100℃で3時間乾燥させる。
乾燥させたモノリス36は、その後図3の装置を用いて真空試験される。モノリス36の艶出し末端に対して気密に密封するO-リング42を持つ末端部材40を用いて、モノリスは筐体38内に固定される。モノリスの内側導管は末端部材40を介して大気に開放されている。モノリスの外面と筐体38との間の環状空間は、真空ゲージ46とポンプ48に接続された可撓性ホース44に通じる。試験を実行するために、モノリス36を適所に置いてポンプ48を約1分間動作させた後、真空を測定する。ゲージ46で記録される圧力が20 mbarを超える管は、膜の多孔性が高過ぎるという理由で排斥される。
後処理で使用されるポリケイ酸は次のように調製されてもよい。ガラスビーカーに入った塩酸の3M溶液(1リットル)を含む脱イオン水を氷/水で冷却し、300 rpmで撹拌した。撹拌と冷却を続けながら、冷却した塩酸に、結晶性ケイ酸ナトリウム(200 g)を含む脱イオン水をピペットで滴下する(20 ml/分、総滴下時間45分)。表に従ってさらにX分間、溶液の冷却と撹拌を続ける。継続される時間の長さは、所望の重合度によって異なる。すなわち、高分子量では180分間撹拌し、中間〜高分子量では90分間撹拌し、低〜中間分子量では45分間撹拌し、低分子量では0分間撹拌する。その後ビーカーの中身にテトラヒドロフランを加えた後、直ちに塩化ナトリウム(500 g)を加え、さらに60分間撹拌/冷却する。その後スターラーを停止し、混合物を30分間静置する。その後、溶解していない塩を残して、ビーカーから液体を2リットルの分液漏斗に静かに注ぎ、2分間静置する。下の水層を捨てることによって、水層から有機層を分離する。水性部分を廃棄し、有機部分を2リットルの丸底フラスコに入れる。予め乾燥させた分子篩(200 g、密封容器で冷却させる)をフラスコの中身に加え、生成物から微量の水を全て除去した後、乾燥させた生成物を5リットルの蒸留用丸底フラスコに注ぐ。ブタノール(1.28リットル)をいくつかに等分して加え、分子篩から生成物を洗浄する。その後溶媒の大部分を蒸留によって生成物から除去し、フラスコ内に約500 mlが残る時に蒸留を止める。その後、生成直後の生成物を、冷却装置内に置かれたねじぶた付ボトルへ、折畳み(fluted)濾紙(Whatman No 1)を通して濾過する。最適な貯蔵安定性のために、溶液内の活性物質のパーセンテージは15〜25% w/wの範囲であるべきである。
典型的な後処理手順では、全4種の上記の平均分子量が約1400のポリケイ酸の混合物にポリジメチルシロキサンを加えたものを、5% wt.固体になるまでエタノールもしくはイソプロピルアルコールで希釈する。この溶液500 mlを、例えば蠕動ポンプを用いて膜の供給側(すなわちモノリスを通る導管の内側)全体に循環させ、70℃に加熱しながら、表面を処理するためにモノリス全体に真空を加えることによって膜を通して汲み出し、真空を5時間維持して、膜の孔の中にケイ酸の架橋が生じるようにする。透過物は冷却トラップで回収されてもよい。後処理溶液をその後モノリスから排出し、処理されたモジュールを空気中で乾燥させる。
[処理モジュール]
膜もしくは支持体105(図5e)は処理モジュール内に組み込まれ、処理モジュールは、大まかに参照番号80で示される、ステンレス鋼もしくは他の適切な材料のT型管状筐体を含み、T型管状筐体は、矢印82、86で示される、処理される流体用のスルーフロー経路と、パーベーパレーションもしくは気体透過によって分離される気体用のクロスフロー経路84とを持ち、その両方の直径は例えば約40 cmである。取り付け穴を備えるフランジ88、90は、隣接配管にモジュールをボルトで取り付けることを可能にする。メインフロー経路に組み込まれる膜もしくは支持体ホルダは、溶接もしくは他の方法で流体密封に筐体80の内面に取り付けられた、一対の膜支持プレート96を含み、プレート96内の取り付け穴104(図5a)の中にねじ込まれるねじ末端を持つ4個のスペーサーバーによって、適切な間隔に保持される。プレート96は、スルーフロー経路内に間隔をあけた平行関係で固定される多数の膜構造105を支持するように構成され、その目的のため、配列に配置された多数の膜構造受け穴99を備えて形成される。穴99は、プレート96の外面に開いている所で、例えばPTFE被覆されてもよいKalresもしくはVitonのO-リングシール109を受けるための、半径方向に拡大された領域103を備えて形成される。図5eで明らかなように、支持体もしくはモノリス105の末端は艶出し末端領域107を持ち、これはプレート96の外面をわずかに超えて突出し、O-リングシール109によって流体密封に密封される。O-リングシール109は、望ましい密封力を生み出すために、元々の円形から実質的に変形する。このようにして、82においてモジュールに入る流体は、モジュール105内の内側チャネルに沿って、矢印86で示されるように下流側へと通過しなければならず、クロスフロー経路84へ分離されずに通過することができない。モジュールが適所にある時、各モジュール位置に対応するスルーホール112を備えて形成されるカバープレート98が、ねじ穴101に入るボルト98を用いて支持プレート96に取り付けられる。カバープレート98内のホール112は、支持体もしくはモノリス105の末端を受ける、半径方向に拡大された先端が短くなった領域110を介して、行き止まり面(blind face)に開かれている。支持体もしくはモノリスはO-リングシール109のみと直接接触し、プレート96内の穴99もしくはカバープレート98のいずれにも接触しないことがわかるだろう。支持体もしくはモノリスは、金属‐セラミックの接触なく効果的に浮遊しており、モノリスもしくは支持体のセラミックと、筐体80のステンレス鋼もしくは他の材料と、他の金属部品との間の熱膨張係数の差が問題を生じることがない。
必要な膜表面積を与えるための配列内の多数のモノリス105、およびO-リング109における多数のシールのために、モジュールは機械的に複雑であることが明らかであろう。モジュール105のいずれかの末端に、充分に効果的なシールを形成することができないと、82において分離されない流体がクロスフロー経路84に入ってしまうことになり、もしこれが起きると、どのモノリスもしくは複数のモノリスが不良シールを持つのかを同定することは、困難でかつ時間がかかってしまう。そのため、必要な筐体80の直径を減らすことに加えて、各モノリスの内側膜面積を増加することによって、必要なモノリスの数を減らすことが、顕著な実用上の利点を有する。
[使用中のメンテナンス]
膜はその耐用期間中、汚れた供給物で汚染される。膜は、乾燥される溶媒と脱イオン水(洗浄水/溶媒洗浄 90:10)で洗うことによって、定期的に洗浄することができる。溶媒/脱イオン水の組み合わせは、常に溶媒が少なくとも10%でなければならず、さもなければ脱イオン水が膜からナトリウムイオンを除去してしまい、ゼオライト4A構造の崩壊による性能の低下につながり、最終的には、ゼオライト結晶格子内の内部歪みの増加に起因する亀裂を通して、膜の損傷につながる。実際の所、上記の要因、もしくは膜の経年劣化のいずれかに起因する性能の低下を克服するために、このことを考慮して、かつ膜の耐用期間(供給物の性質によって1から3年)にわたって工場設備が役目を果たすことを確実にするために、工場設備では10から20%に拡大される。
耐用期間の使用中、特に供給物が高い水分量を含む場合、上記のように、ナトリウムイオンがゼオライト構造から浸出してしまう。従って、これを克服し、膜の耐用期間をのばすために、わずかなパーセンテージのナトリウムイオン(最大で1%)を含む90:10の溶媒:脱イオン水の混合物で、膜を洗浄することができる。ナトリウムイオンは、例えば塩化ナトリウムではなく酢酸ナトリウムなど、硬い塩基源ではなく軟らかい塩基源から得るべきである。
[競合技術に勝る利点]
三井ゼオライト膜は、一端がセラミックである管もしくはシンブル型の管の外側に成長する。従ってこの膜は、モジュールに搭載される際に損傷しやすく、シンブル型では、ガイドロッドで筐体内部に支持される必要があり、これもまた膜の損傷につながる可能性がある。三井の膜は管の外側に成長するので、管あたりの膜表面積は、マルチチャネル管のチャネル内に成長する本発明の膜の表面積よりもはるかに小さい。従って三井の膜は、同じ膜面積を実現するためにより多くの管を必要とし、これはα-アルミナ管の場合には費用がかかる。ムライト由来の支持体は安価であるが、よりもろく、容易に壊れたり折れたりしてしまう。
ポリマー膜は、ゼオライト(40%)に比べて気孔率が低い(2%)ので、ゼオライト膜よりもかなり低い流束を持つ。ポリマー膜における分離は、ポリマー鎖同士の間の水のフロー(透過)に起因し、その選択性は、分子のサイズと形状に基づいて分離するゼオライトの選択性ほど良くはない。多くのポリマー膜は、膜自身の構造内からも水が除去されてしまう可能性があり、これは膜の劣化と損傷につながる可能性があるため、水含有量の低い供給物ではあまり良くない。ポリマー膜はまさにその性質によって、有機性であり、供給物内の有機不純物によって容易に汚染される。またポリマー膜は、一旦汚染されると洗浄することが極めて難しく、通常は交換しなければならない。親水性のゼオライトは容易に汚染されず、既に説明したように、あるいは蒸気清浄と過酸化物処理によって、洗浄することができる。
分子篩は、それからゼオライト膜が作られるゼオライト4A結晶を含み、これらは粘度結合材(最大で30%まで)で球体/ビーズもしくはペレットに結合される。分子篩設備は二つの土台(bed)を持つ。一方が溶媒を乾燥させながら、もう一方が300℃で最大48時間まで加熱することによって、前の乾燥プロセスから水を除去する。これはエネルギーを大量消費する。使用中にこすり合うビーズによって生じる磨耗が原因で、細粒(粘度材料)が乾燥溶媒中に残るので、その後除去する必要がある。
通常の蒸留は溶媒を共沸混合物に乾燥させることしかできず、例えばエタノールでは96%エタノールにまで乾燥させることしかできない。これよりもさらに乾燥させるためには、共沸混合物蒸留を使用しなければならず、これは蒸留プロセスに高価で発癌性のある第三の材料を加えることを含む。代案として、ほとんど乾燥した溶媒を分子篩で磨く方法がある。

Claims (37)

  1. 各々が5から9 mmの内径を持つ管状導管が内部に形成されている、管状多孔質セラミックモノリスを含み、前記導管の各々の内面上にゼオライト膜が形成され、(a)4本の導管があり、かつ前記モノリスが600 mmよりも長いか、あるいは(b)5本以上の導管があるかのいずれかを特徴とする、膜構造。
  2. 7本の導管があることを特徴とする、請求項1に記載の構造。
  3. 19本の導管があることを特徴とする、請求項1に記載の構造。
  4. 前記導管同士の間の壁厚が約2 mmであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の構造。
  5. 前記導管と前記モノリスの外面との間の壁厚が約4 mmであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の構造。
  6. 前記モノリスは約1200 mmの長さであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の構造。
  7. 前記モノリスは20から50 mmの外径を持つことを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の構造。
  8. 前記ゼオライト膜はそれぞれ、5〜9 mm、例えば約6.4 mmの直径を持つことを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の構造。
  9. 支持体は焼結セラミック粉末であり、孔径が0.1〜20μmであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の構造。
  10. 前記モノリスは焼結α-アルミナであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の構造。
  11. 前記膜はゼオライト4Aであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の構造。
  12. 前記膜は、実質的に欠陥のない膜を形成するために、前記ゼオライトと架橋した表面改質剤をさらに含むことを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の構造。
  13. 前記表面改質剤は架橋したケイ酸もしくはケイ酸アルキルであることを特徴とする、請求項12に記載の構造。
  14. 内部に管状導管が形成されている複数の多孔質基体を、膜形成用に調整するために処理する方法であって、
    (a)ゼオライト粒子の水性懸濁液を作るステップと、
    (b)前記懸濁液を、(i)前記管状導管を通して、かつ(ii)前記管状導管の壁を通して外へと、交互に通過させ、前記管状導管の内面上にゼオライト粒子の層を堆積するステップと、を含み、
    前記多孔質基体はチャンバ内で処理され、前記懸濁液は、第一の共通マニホルドから各配送管を介して前記チャンバに供給され、第二の共通マニホルドへ通じる回収管を介して回収され、前記第一のマニホルドと前記第二のマニホルド、および前記供給管と前記回収管は、各チャンバを行き来する分岐路が実質的に同じであるように構成されることを特徴とする、
    方法。
  15. 前記チャンバは環状配置に配置されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  16. 4個よりも多くのチャンバがあることを特徴とする、請求項14もしくは15に記載の方法。
  17. 各基体は、その端面において、およびその側面に沿って部分的に、艶出しされ、各チャンバは、基体が前記チャンバ内にある時に基体に対して密封するよう構成されたエラストマー密封部材を持ち、流体の正流が前記管状導管のみを通り、その多孔質本体のみを通って、流体が前記基体の外側と筐体との間の環状領域に移動できるようになっていることを特徴とする、請求項14、15、もしくは16に記載の方法。
  18. 前記筐体の外側環状領域から共通の排出パイプへとホースが通じていることを特徴とする、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記懸濁液は、20μmから0.1μmの直径を持つ異なるサイズ分布のゼオライト粒子を混合して、前記粒子の懸濁液を形成することによって形成されることを特徴とする、請求項14から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記ゼオライト粒子の混合物を得るために、ゼオライト粒子を粉砕するステップと、前記粉砕粒子を未粉砕粒子と混合するステップとを含む、請求項19に記載の方法。
  21. 内部に管状導管が形成されている複数の多孔質基体を、前記導管上に膜を形成するために処理する方法であって、
    (a)ゼオライト粒子の水性懸濁液を作るステップと、
    (b)前記懸濁液を、(i)前記管状導管を通して、かつ(ii)前記管状導管の壁を通して外へと、交互に通過させ、前記管状導管の内面上にゼオライト粒子の層を堆積するステップと、
    (c)ゲル結晶化によって、前記ゼオライト粒子上にゼオライト膜を堆積もしくは結晶化するステップと、を含み、
    前記多孔質基体は、ステップ(b)においてチャンバ内で処理され、前記懸濁液は第一の共通マニホルドから各配送管を介して前記チャンバに供給され、第二の共通マニホルドへ通じる回収管を介して回収され、前記第一のマニホルドと前記第二のマニホルド、および前記供給管と前記回収管は、各チャンバを行き来する分岐路が実質的に同じであるように構成されることを特徴とする、
    方法。
  22. スルーフロー経路とクロスフロー経路を持つ筐体と、前記スルーフロー経路内で間隔をあけた平行関係に固定される請求項1から13のいずれか一項に記載の多数の膜構造と、各膜構造と前記筐体との間の各末端において密封をもたらす密封部材と、を含むモジュール。
  23. ほぼ円筒形の多孔質セラミックモノリス内の複数の導管の内面にゼオライト膜を形成するための方法であって、前記導管は前記モノリスの端から端までのび、前記方法は、
    ゼオライト開始剤を含む前処理液体を前記導管内へ流すステップと、
    前記処理液体のキャリア液体成分の少なくとも一部を、前記導管から前記モノリスの本体の中へ、かつ前記モノリスの本体を通して外側へ流すステップと、
    前記キャリア液体成分が前記モノリスの中へ流れる際に、前記導管の多孔質内面にゼオライト結晶を堆積させるステップと、
    を含む方法。
  24. 前記モノリスは4本の導管を持つことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
  25. 前記モノリスは、前記導管の少なくとも一つが他の導管もしくは導管グループとは異なる半径方向位置にあるように位置付けられた4本よりも多くの導管を持ち、個々の導管もしくは導管グループの前処理は、前記モノリスの中心からの半径方向距離に従って段階的に実行されることを特徴とする、請求項24に記載の方法。
  26. 第一の前処理段階が、最も内側の導管もしくは導管グループで実行され、他の導管を通るフローは妨げられ、それに続く前処理段階、もしくは各後続の前処理段階は、前記モノリスの中心から遠い距離にある導管グループで実行されることを特徴とする、請求項25に記載の方法。
  27. 前記前処理液体は水性液体であることを特徴とする、請求項23から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記前処理液体は懸濁したゼオライト粒子を含むことを特徴とする、請求項23から27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記ゼオライト粒子は未粉砕粒子と微粒子化粒子の混合物を含むことを特徴とする、請求項28に記載の方法。
  30. 前記キャリア液体成分を、前記モノリスの中へ、かつ前記モノリスを通して流すために、ストップフローを用いて実行される、請求項23から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 合成ゲルを用いる単一ステップで、前処理された前記導管内にゼオライト膜を形成するステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  32. 膜の欠陥もしくはピンホールの削減のために、前記導管内の前記ゼオライト膜を、ケイ酸もしくはポリケイ酸またはそれらの混合物で処理するステップをさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. 水を含む有機液体から水を除去するための方法であって、請求項1から13のいずれか一項に記載の一つ以上の膜構造、または請求項14から32のいずれか一項に記載の方法によって作製された一つ以上の膜構造における導管を通して前記有機液体を流すステップと、前記膜構造の膜を横断して水を流すステップと、水含有量が減少した有機液体を前記導管から回収するステップと、を含む方法。
  34. 前記有機液体はアルコールであることを特徴とする、請求項33に記載の方法。
  35. 前記有機液体はエタノールもしくはブタノールであることを特徴とする、請求項33に記載の方法。
  36. 塩もしくは他の不純物を含む水を精製するための方法であって、請求項1から13のいずれか一項に記載の一つ以上の膜構造、または、請求項14から32のいずれか一項に記載の方法によって作製された一つ以上の膜構造における導管を通して前記水を流すステップと、前記導管膜を横断して、かつ前記モノリスもしくは複数のモノリスを通して流れた水を回収するステップと、を含む方法。
  37. 回収される前記水は20μジーメンス/cm未満の伝導率を持つことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
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