JP2010519418A - ネット・シェイプ部品を形成するための微細結晶粒金属シートを製造する装置及び方法 - Google Patents

ネット・シェイプ部品を形成するための微細結晶粒金属シートを製造する装置及び方法 Download PDF

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Abstract

超微細結晶粒合金、好ましくはマグネシウム材料シートを製造するための方法及び装置。この装置は、微細結晶粒前駆体を形成するために合金材料を成型し、急冷凝固させる。次に、この前駆体は、シート形状体に超微細結晶粒構造を形成するために、前駆体の結晶粒構造を変化させる変形歪を与えられる。次に、このシート形状体に超塑性成形が行われ、ネット・シェイプ成形された物品を形成することができる。

Description

本発明は、強度の大きなネット・シェイプ成形部品の製造に関するものである。より詳しくは、本発明は、強度の大きなネット・シェイプ成形シート部品の製造に使用することのできる、マイクロメートル・サイズの結晶粒構造を有するマグネシウム合金シート部品の製造に係るものである。
過去数十年にわたり、マグネシウム(Mg)合金開発はいくつかの障壁によって妨げられてきた。鍛造マグネシウムはより薄い構造体を作るための潜在的可能性を有するが、機械的性質の異方性によりMg合金及びそれらの鍛造製品の用途が制限されている。Mg合金の強度は、鋼及び析出硬化アルミニウム(Al)合金などの、最も広く使用される構造材料と比較して特定の方向でかなり低い。例えば、面内圧縮、耐力は、底面集合組織のMg合金で85MPaでしかなく、H24焼き戻しのAZ31BのMg合金シートは横断方向で3.2の高い値の垂直異方性パラメータ(R)を有する可能性がある。シートが垂直異方性の高い値を有することは深絞りに対して有用であるが、特に面内強度も異方的である場合は、他の用途には適さない可能性がある。実際、この基本元素は広範な合金強化に対して使いやすい母体ではなかった。
耐食性及び鋳造性を改善するAlなどの合金元素は、残念ながら共晶金属間化合物相をもたらす。これらは、粗く脆い形態で一次結晶粒を包囲する。さらに、Al添加不足の場合に実証されるように、結晶粒内の微細な析出物によって効果的な時効硬化を達成することが困難である。希土類金属などの時効硬化を促進させる元素は高価であり、鋳造性に対して有害であり腐蝕を阻止する効果がない。これらの障壁の結果として、強度の増加は最良の場合でも不十分であり、AZ31及びAZ91Dなどの数十年前のMg合金が依然として市販のシート及び鋳造市場の総トン数を占めている。
六方最密構造(HCP)のMg合金は、機械的性質における大きな異方性の原因となる対称性の小さな滑りシステムを有する。滑りは、結晶金属の大きな塑性変形の要因である転位滑りを伴う結晶学的剪断プロセスである。室温では、「底面(basal)a」滑り{0001}<1120>が支配的であり、一方「プリズム面(prism)a」及び<c+a>滑りは、結晶粒界及び双晶界面などの高応力集中領域で報告されている、相当に大きな臨界分解剪断応力(CRSS)のために困難である。双晶形成は、結晶又は結晶粒の小さな(しばしば平面又はレンズ形状の)領域が元の結晶に対して双晶関係を有するように結晶学的に新しい方向を向く変形機構である。変形双晶は、独立滑りシステムの不十分さを補うために多結晶Mgでしばしば観察される。最も一般的な双晶形成態様は、それぞれc軸伸張及び収縮に対応する{1012}及び{1011}双晶形成である。
多数の「引張」及び「圧縮」双晶形成が均一に起きる場合は、良好な歪硬化及び大きな延性がチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)に結果として生じることができる。しかしながら、Mgでは、双晶形成が不均一であり、双晶形成の異なる形態は同時に開始しない。単一の双晶形成形態は、塑性変形に完全に対応することができない。底面滑りが室温で妨げられると、双晶形成変形が局所的になる可能性があり、これがMgの延性の低さに繋がる。
2つの主要な欠点により鍛造Mg合金の用途が限定される。第1に六方最密構造の対称性が独立滑りシステムの数を制限する効果を有し、その結果合金に室温近くでの成形性及び延性の貧弱さをもたらす。第2に、高温(>300℃)でMg合金を成形することは、滑りの制約を克服するのに有用であるが、酸化の問題がより深刻になる。
Al及び鋼に対して相対的にMg合金を強化する別の手段は、結晶粒の微細化によるものである。確立したホール−ペッチ(Hall−Petch)の関係によれば、強度はd−1/2に比例(ここでdは結晶粒サイズ)する。従来型のMg合金シート及び押し出し品が10〜90μmの範囲の結晶粒サイズを有するのに対して、結晶粒サイズを約1μm又はそれより小さく(したがってナノ構造に、本明細書では「超微細結晶粒サイズ」と呼ぶ)することは、Mgの強度/密度をAl及び鋼よりも上のレベルに増大させる飛躍的な機会を提供する。超微細結晶粒サイズは、より低温且つより高歪速度で超塑性変形が起きることを可能にできる。室温で、結晶粒微細化は多くの多結晶金属を強化する。これはAl、銅(Cu)及び鉄(Fe)などの立方構造金属に対して正しい。しかしながらMg合金などのHCP金属に対しても、結晶粒微細化は集合組織変化及び特定の方向での不適切な強化を生じさせる可能性がある。
超微細結晶粒サイズのMgを得るための高価な手の込んだ方策が、様々な研究開発の取組みで開発されている。急冷凝固、気相蒸着、及び粉末処理などの結晶粒微細化の多数の知られた方法が研究室で実行されている。これらの方法は、高価であり、時間が掛かり、商業的な成功を享受していない。厳しい塑性変形(SPD)のためのいくつかの他の方策が、大量の超微細結晶粒金属の製造に対して実際的でないことが証明されている。バルク材料の厳しい変形を実施するために現在使用可能な技術には、往復動押し出し、3軸平面歪鍛造、水圧下での捩り、及び等角チャネル押し出し(EACE)又は等角チャネルプレス(ECAP)が含まれる。これらのプロセスが繰り返して使用されると、各ステップからのバルク材料内の剪断領域の重なりにより、広範囲に及ぶ結晶粒の再分割及び微細結晶粒構造の形成が生じる。同時に起きる回復及び再結晶プロセスが小角粒界を有する亜結晶粒を大角粒界粒に変換させる。結晶粒微細化が、耐力が大きくなる場合の加工硬化の減少に繋がることは一般に認められているが、Mg合金の結晶粒微細化に伴う歪速度感受性の変化は明瞭に文書に記載されていない。これが加工硬化の減少に起因する延性の損失を相殺する可能性がある。加工硬化及び歪速度感受性の組合せが、加工硬化指数n(=d(logσ)/d(logε))がより低い場合でさえ、引張伸びを大きくする相乗的な効果をもたらす。等しいチャンネルを通過するいくつかの変形パスによる変形(いわゆるECAP)は、研究室でMg棒に対して実施されているが、Mgシートに対しては実際的ではない。
1999年以来ミシガン大学は、ECAPで使用される閉鎖剪断金型を使用せずに、シート製品により適している可能性のある複数波付け及び平坦化(multiple corrugation and flattening)(MCF)プロセス又は正弦波変形プロセス(sine wave deformation process)(SWP)を使用することによって超微細結晶粒サイズのシート又はビレットを製造することを目指した研究を行った。このプロセスの潜在的可能性は、分散微粒子を含有する様々なアルミニウム合金で実証された。この繰り返し反転塑性変形手法はシートの表面に非常に微細な結晶粒サイズを実現させ、いくつかの繰り返しパスの後、シートの中心領域に漸次到達することが示された。その研究は、合金成分の変更、及び合金内に分散微粒子を使用することが、このより簡単なプロセスを超微細結晶粒合金の製造にうまく利用することができることを示した。マグネシウム合金に対するこの手法及び他の手法の適用は、これらの合金が本来的に低い延性を有するので、大きな関心事の主題であった。
米国科学財団からの財政的支援での基礎的な研究の下で、ミシガン大学によって、Mgのような六方最密構造金属は集合組織的な且つ双晶形成に関連する問題に起因する粗い結晶粒の破壊についての本質的問題点を有するが、例えば引張−圧縮若しくは純粋な圧縮、又は拘束SWPなどの変形歪のいずれかが、適切な温度及びプロセス条件下でこれらの問題点を克服する能力を有すると考えられることが既に実証された。
超塑性は微細結晶粒合金に伴う特質である。塑性型特性は、チタン(Ti)及びAlで複雑なネット・シェイプを形成するために自動車及び航空機で商業的に利用されている。今日まで、Mg合金はこの有利な加工を商業的に享受してこなかった。第1に、Mg合金鋳造品は、あらかじめ必要な結晶粒界結晶構造を有さず、第2に、鍛造Mgシートは、超塑性成形に対して余りに粗い結晶粒であり及び/又は余りに集合組織化されていた。
ナノ技術のより確実な論議に転じると、結晶粒内に約100nmのナノサイズ強化相があることが望ましい。これは、これまで弱く合金化されたAZ31シートでは使用できなかった別の強化機構である。しかしながら、最初からナノ粉体から、バルク構造部品用のそのようなミクロ構造体を構築及び組み立てることは非常に高価であり面倒である。同様に、作業場でそのような微細な微粒子を取り扱うことには、安全上及び健康上の問題が存在する。既に組み立てられたバルク部品の処理中にそのようなナノ強化微粒子をその場で生じさせることがより安全且つより実際的であると思われる。
結晶粒サイズは、Mg合金シートの成形性に大きな影響を有する。現在、市販の鍛造Mg合金シートは、低強度AZ31合金でのみ入手可能である。それは、200〜1000μmの結晶粒サイズを有する直接鋳造(DC)スラブ(0.3m厚さ)から製造される。原型プロセスの双ロール鋳造(TRC)は、60〜2000μm結晶粒サイズを有する2〜5mm厚さで提供され、現行432mm幅のシートのみ可能である。DC又はTRCからの製造は、そのような大きな結晶粒サイズを有するMg合金に生じる限定されたすべりシステム及び双晶形成のために強い集合組織を生じさせる。そのような基礎材料から形成される押し出し品は、横断方向と比較すると1つの方向で強度が50%になり、靭性が72%になる程度までやはり集合組織化される。従来方式で準備されたMg合金の結晶粒界構造は、高温成形温度が使用されない限り、早期に割れが発生するために複雑な変形を行うには有利ではない。3D形状のプレス及び深絞りは、集合組織及び、例えば「イヤリング(earring)」(耳に似ている形状が結晶粒ミクロ構造の部分に形成される)などの双晶形成から結果として生じる本質的な非均一変形によって制限される。シートのいくつかの方向での双晶形成は引張試験中の延びの増大を生じさせるものの、双晶形成は、粗い結晶粒のMg合金で生じその結果加工硬化の異常及び非均一変形になる異方性のために、複雑な部品の成形に対する障害になる。さらに、成形プロセスのモデル化及び金型の性能は、構造内のそのような非均一性に伴って信頼性がなくなる。同様に、現在の粗い結晶粒Mg合金の粗い表面仕上げは、自動車シート部品としての承認には問題がある。
粗い結晶粒及び双晶形成の悪影響を最小限にするために、従来型の鍛造合金プロセスは、結晶粒サイズがより小さくなるまで複数の圧延及び焼鈍作業を使用する。TRC製品は、そのような高温処理によって7μmよりも小さい結晶粒サイズに微細化するには通常薄すぎる。TRC構造体は、中央空隙の問題も有する。連続鋳造Mg合金は期待されているものの、現行ではこの技術は完全には開発されておらず、その完全な実施のためには多くの個々の部片の技術が必要であり、それらの範囲は小さな事業運営とは相容れず、本発明のプロセスによって提供される柔軟性を有さない可能性がある。さらに、公知プロセスのスラグ及びドロスは、処理材料による耐火物への侵食を助長するであろうし、SFガス(地球温暖化ガス)が製造副産物になる可能性があり、必要なフラックスから介在物が生じる可能性がある。シート形状体を製造するために、大きな結晶粒の従来型シート先駆体を破壊するのに含まれる多くの段階は、現行の鍛造Mg合金を$11.04から$22.04/Kg($5.00から$10.00/ポンド)の程度に高価にするであろう。
上記から分かるように、合金組成及び結晶粒構造を変更することを急速且つ自動化された方式で行い、それによってそのように処理された合金を引き続きネット・シェイプ・シート製品に加工できるようにする、装置及びプロセスが求められている。
上記の目的を達成するのに本発明者らは、約2μm以下の結晶粒サイズが達成され、引き続き超塑性成形プロセス、又は任意の他の適切な成形プロセスによって変形させてネット・シェイプ成形されたシート形状体物品を形成できる、マグネシウム合金を含む安価な超微細結晶粒構造シートを製造するための実際的な新規なプロセス及び装置を見出した。
本プロセスは、超微細結晶粒前駆体を製造できる様々な急冷凝固成型方法から最初に形成される微細結晶粒構造シートの変形歪処理を含む。急冷凝固成型方法は、射出成型及び射出成型の変形形態及び押出成型を含む。その後、部品の最終ネット・シェイプ成形が、超塑性成形、引き抜き又は型押し等によって製造できる。したがって本発明は、約10μm未満の結晶粒サイズを有する微細結晶粒前駆体を最初に形成する。その後、微細結晶粒前駆体は、前駆体のミクロ構造を破壊し新たな結晶粒界を生じさせる、例えば引張−圧縮、圧縮及び/又は正弦波変形(SWP)を含む変形歪み加工が行われる。結果として得られるシートは、それ自体が超塑性成形プロセスによって最終ネット・シェイプ成形に使える超微細結晶粒構造を有する。
従って、本発明の一観点は、微細化された結晶粒構造を有するシート材料を製造する方法である。この方法は、
マグネシウム合金材料を準備する段階と、
微細結晶粒前駆体を形成するためにこの合金を成型し急冷凝固させる段階であって、合金材料を実質的に溶融させる段階を含む、成型および凝固させる段階と、
超微細結晶粒構造シート形状体を形成するために、変形歪によって微細結晶粒前駆体に塑性変形を起こさせる段階とを含む。
別の観点によれば、この微細結晶粒前駆体は等方性結晶粒構造を有する。
別の観点では、マグネシウム合金材料を準備する段階及び成型し急冷凝固させる段階は、複数の微細結晶粒前駆体を形成するように繰り返される。この方法は積層体を形成するために複数の微細結晶粒前駆体を積み重ねる段階をさらに含み、塑性変形を起こさせる段階は変形歪によってこの積層体を塑性変形させる段階を含む。
別の観点では、超微細結晶粒構造シート形状体の厚さに対する積層体の厚さの比は約3:1〜30:1の範囲にある。さらに別の観点では、積層体の平面視面積に対する超微細結晶粒構造シート形状体の平面視面積の比は約3:1〜30:1の範囲にある。
塑性変形を起こさせる段階が超微細結晶粒構造シート形状体を形成するために微細結晶粒前駆体同士を接合することは、別の観点のものである。この微細結晶粒前駆体のうちの少なくとも2つが対応する異なる特性を有するそれぞれ異なる合金から成型されることは、さらに別の観点である。この微細結晶粒前駆体のうちの少なくとも1つが、別の微細結晶粒前駆体と比較してより良好な耐食性を有することは別の観点である。別の観点では、この微細結晶粒前駆体のうちの少なくとも1つは別の微細結晶粒前駆体と比較してより大きな伸びを有する。別の観点では、この微細結晶粒前駆体のうちの少なくとも1つは、別の微細結晶粒前駆体と比較してより大きな強度を有する。さらに別の観点では、複合超微細結晶粒構造シート形状体を形成するために、微細結晶粒前駆体の間に強化要素が配置される。この強化要素が、ウイスカー、グラファイト繊維、セラミック繊維、線、網線及び金属繊維からなる群から選択されることも別の観点である。
さらに別の観点では、合金材料を急冷凝固させる段階は、微細結晶粒前駆体を形成するために少なくとも80℃/秒の冷却速度で行われる。
微細結晶粒前駆体が約4mm以下の厚さを有することも別の観点である。微細結晶粒前駆体が約2%以下の総空隙率を有することもさらに別の観点である。微細結晶粒前駆体が約1%以下のガス空隙率を有することは別の観点である。
別の観点では、変形歪はある歪速度で行われ、塑性変形を起こさせる段階は、微細結晶粒前駆体がある温度に加熱される間に行われ、歪速度、温度及び変形歪が、超微細結晶粒構造シート形状体に微細結晶粒前駆体を再結晶させるように協働する。
別の観点では、結晶粒構造体は連続動的再結晶を含むメカニズムによって再結晶させられ、少なくとも50%の大角粒界を有する超微細結晶粒構造を生じさせる。
さらに別の観点では、超微細結晶粒構造シート形状体は約5以下の強度の底面(0002)集合組織を有する。別の追加の観点では、超微細結晶粒構造シート形状体は約10%以下の耐力の異方性を有する。別の観点では、変形歪速度は、約0.1〜50s−1の範囲にある。さらに別の観点では、この温度は、約150℃〜450℃の範囲にある。
別の観点では、歪速度
Figure 2010519418

及び温度(T)が、式
Figure 2010519418

によって求められる約10−1よりも大きなZener係数(Z)を生じさせる。ここで、Qは活性化エネルギー(135kj mol−1)、Rはガス常数である。
別の観点では、変形歪は少なくとも0.5である。
さらに別の観点では、塑性変形を起こさせる段階は、結晶粒構造の約10%未満の双晶形成を伴う微細結晶粒前駆体の粒界間滑りによって実質的に起きる。別の観点では、塑性変形を起こさせる段階が結晶粒構造の実質的な剪断帯を形成しないで行われる。別の観点では、成型及び凝固段階は微細結晶粒前駆体内に多相ミクロ構造を形成させる。追加の観点では、多相ミクロ構造は結晶粒成長を最小限にするピン留め微粒子を含む。
別の観点では、塑性変形を起こさせる段階は、温間成形又は超塑性成形に適した高度な配向不整を有する新たな粒界の形成を生じさせる段階を含む。
別の観点では、成型段階及び塑性変形を起こさせる段階が一体化された装置で実施される。さらに別の観点では、成型段階及び塑性変形を起こさせる段階が別個の機械によって実施される。追加の一観点では、成型段階は金属材料の半固体金属射出成型を含む。一観点では、半固体金属材料の固体含有量は約30%以下である。別の観点では、半固体金属材料の固体含有量は約10%以下である。さらに別の観点では、半固体金属射出成型は、半固体金属材料をホット・ランナー・システムを介して鋳型に供給する段階を含む。さらに別の観点では、複数の微細結晶粒前駆体は少なくとも80%の製品歩留まりで形成される。別の観点では、半固体金属材料は少なくとも1.5m/秒のスクリュー射出速度で射出される。別の観点では、成型段階は、合金材料にアルゴンガスを供給する段階をさらに含む。別の観点では、成型段階は合金材料を押し出し加工する段階をさらに含む。さらに別の観点では、成型段階は、合金材料の真空成型段階をさらに含む。
この方法が、塑性変形を起こさせる段階の後でナノサイズの結晶粒構造シートをネット・シェイプ成形する段階をさらに含むことも、一観点である。この方法が、ネット・シェイプ成形された部品に耐クリープ性を付与するためにネット・シェイプ成形された部品を熱処理する段階をさらに含むことは、さらに別の観点である。ネット・シェイプ成形する段階が、型押し、引き抜き、深絞り及び超塑性成形段階のうちの1つを含むことは別の観点である。別の観点では、ネット・シェイプ成形する段階は自動車構成部品を形成する。
別の観点では、この方法を実施するための装置が提供される。さらに別の観点では、この方法によって形成される物品が提供される。
塑性変形を与える段階が微細結晶粒前駆体を金型プレスする段階を含むことも一観点である。塑性変形を起こさせる段階が微細結晶粒前駆体を圧延する段階を含むことはさらに別の観点である。塑性変形を起こさせる段階が、微細結晶粒前駆体の縁部を拘束する段階をさらに含むことはさらに別の観点である。微細結晶粒前駆体の縁部がタークスヘッド(Turks Head)装置によって拘束されることはさらに別の観点である。
塑性変形を起こさせる段階が、微細結晶粒前駆体を複数の圧延パスにおいて複数のそれぞれの変形歪で圧延する段階を含むことは、別の観点である。別の観点では、各圧延パスの変形歪は少なくとも50%である。別の観点では、圧延する段階は、周囲温度よりも高い温度での第1の圧延パスを含み、引き続く各パスはより低い温度で行われる。さらに別の観点では、複数の圧延パスはクロス圧延される。
追加の観点では、塑性変形を起こさせる段階は微細結晶粒前駆体の押し出し加工を含む。別の観点では、塑性変形を起こさせる段階は微細結晶粒前駆体の鍛造を含む。さらに別の観点では、塑性変形を起こさせる段階は微細結晶粒前駆体のフロー・フォーミングを含む。
別の観点では、シート形状体が約5μm未満の結晶粒構造を有する。別の観点では、シート形状体が約2μm未満の結晶粒構造を有する。さらに別の観点では、シート形状体が約1μm未満の結晶粒構造を有する。
別の観点では、前駆体が約10μm未満の結晶粒構造を有する。別の観点では、前駆体が約5μm未満の結晶粒構造を有する。
追加の観点では、塑性変形を与える段階は前駆体が周囲温度よりも高温に加熱される間に行われる。
さらに別の観点では、このマグネシウム合金は、約0.1%未満の水分含有量を有する。
別の観点では、塑性変形を起こさせる段階は、SWPシートを形成するために交互する引張歪と圧縮歪の組合せによって微細結晶粒前駆体を塑性変形させる段階を含む。金属材料を準備する段階、成型し急冷凝固させる段階及び塑性変形させる段階が複数のSWPシートを形成するために繰り返される段階と、SWP積層体を形成するために複数のSWPシートを積み重ねる段階と、超微細結晶粒構造シート形状体を形成するためにSWP積層体を塑性的に圧縮する段階とを含む。
別の観点では、塑性変形させる段階は、微細結晶粒前駆体を第1の方向に波付けし、引き続き微細結晶粒前駆体を第2の方向に波付けする段階を含む。別の観点では、微細結晶粒前駆体を塑性変形させる段階は、波形付けされた微細結晶粒前駆体を平坦化する段階をさらに含む。さらに別の観点では、被加工体が延びることを少なくとも1つの方向で制約しながら、被加工体を平坦化することによって、圧縮歪が少なくとも部分的に与えられる。
別の観点では、結晶粒構造を微細化し超微細結晶粒金属材料シートを製造するための装置が提供される。この装置は、
入口、入口から離隔された排出出口、入口と排出出口との間に形成されたチャンバを有する容器と、
金属材料を入口を介してチャンバ内に導入するように構成された、入口に連結された供給器と、
金属材料がその固相線温度よりも高温になるように、チャンバ内に入れられた金属材料に熱を伝達するための加熱装置と、
金属材料を排出出口を介して容器から排出させるための排出手段と、
排出された金属材料を微細結晶粒前駆体に成形し急冷凝固させるための成形手段と、
前駆体物品に変形歪を与えて、超微細結晶粒サイズを有する金属材料のシートを製造するための、1対の対向する成形部材を含む塑性変形手段とを備える。
別の観点では、対向する成形部材は金型である。さらに別の観点では、対向する成形部材はロールである。
別の観点では、この装置は複数の前駆体物品を積層体に積み重ねるための手段をさらに含み、1対の対向する成形部材は、超微細結晶粒サイズを有する金属材料のシートを形成するために、積層体に変形歪を与えるように構成される。
別の観点では塑性変形手段はさらに、前駆体物品を波の付けられた被加工体に変形させる、前駆体物品内に引張歪及び圧縮歪を与えるための手段を含み、表面に突起部の形成された対向する第2の成形部材の対を含み、一方の第2の成形部材の突起部が対向する第2の成形部材の突起部から離されて(オフセットされて)おり、塑性変形手段は波の付けられたワークピースを平坦化するための平坦化手段をさらに含み、積層体手段が複数の平坦化された被加工体を積み重ねて積層体を形成する。
さらに別の観点では、第2の対向する成形部材は金型である。別の観点では、第2の対向する成形部材はロールである。追加の観点では、積み重ね手段は、強化要素を前駆体物品間に配置するための手段をさらに含む。さらに別の観点では、積み重ね手段は、前駆体物品を所定の位置に配列させるための手段をさらに含む。別の観点では、この装置は、金属材料のシート形状体をネット・シェイプ成形物品に成形するためのネット・シェイプ成形手段をさらに備える。別の観点では、このシェイプ成形手段は引き抜きプレス及び超塑性成形機械のうちの1つである。別の観点では、容器、供給器、加熱手段、排出手段及び成形手段は、射出成型機械の一部をなす。別の観点では、この容器、供給器、加熱手段、排出手段及び成形手段は、半固体金属射出成型機械の一部をなす。
本発明の原理を具体化した製造セル及び方法の概略図。 本発明の一実施例によるロール金型の側面図。 本発明の原理を具体化した製造セル及び方法の概略図。 本発明の原理を具体化した製造セル及び方法の概略図。 図4に見られる、本発明と共に使用される長手方向ロール金型の斜視図。 図4に見られる、本発明と共に使用される横断方向ロール金型の斜視図。 本発明による1つの可能なプロセスの流れ図。 押出機器を組み込んだ本発明の線図。 SWP AZ9ID及びAZ31Bの硬さ(Hr)への結晶粒サイズ(d)の影響の比較のグラフ。 (280℃及び1.379MPa(200psi)で処理された)超塑性バルジ試験の結果の初期結晶粒の関数としての図。
本発明の一観点及び実施例によれば、微細結晶粒前駆体は、ミシガン州アン・アーボー(Ann Arbor)のチキソマット社(Thixomat,Inc.)のチキソモールディング(Thixomolding)(商標)プロセスによるなどの、金属の射出成型(IM)によって形成される。このプロセスの使用によって、融解温度は、DC又はTRCにおけるよりも約80〜100℃低い、液相線近くまで低下させることができる。これらのより低い温度は、凝固に際してより微細な結晶粒を核生成させるためのより速い冷却の助けとなる。射出成型の場合、チキソモールディングされたMg合金は、4〜5μmの結晶粒サイズα相を有する等方性である(即ち均一なミクロ構造を有している)。さらに、射出成型されたMg合金は、ガス及び収縮空隙のより少ない非円柱結晶粒を有する。複数の供給ポートの使用により、大きなシート・バーの急速射出成型が可能である。さらに、凝固のための鋳型への液体金属の供給のためにホット・ランナー・システムを使用することができ、これによって大きなシート・バーの生産歩留まりを改善できる。約5×400×400mmまでのシート寸法を有する1000トンまでのサイズの、適切なシート・バーが、既存の市販のチキソモールディング機械で容易に成型されるであろう。
表1は、シート・バーなどの前駆体である被加工体について、及び結果として得られる結晶粒サイズの範囲について、現行の生産方法を本発明(IM+SWP及びIM+変形歪付与)に対して比較する。
Figure 2010519418
図1を参照すると、この図は、本発明の原理を具体化全体的に8で指示される装置を概略的に図示する。装置8は、シート・バーの金属射出成型用の成型機械10を含む。図1を見れば分かるように、成型機械10の構造は、ある点で、プラスチック射出成型機械に類似する。機械10に、ホッパー12を介して供給原料11が加熱された往復動スクリュー式射出成型システム14に供給される。このシステムは、供給原料をアルゴンなどの保護雰囲気に維持する。より具体的には、供給原料は、胴体15の一端に配置された入口16を介して胴体15内に受けられる。胴体15内で、供給原料はスクリュー18の回転動作又は他の手段によって前方に移動させられる。スクリュー18によって供給原料が前方に移動させられると、スクリュー18の作動によってかき混ぜられ剪断されながら、(抵抗、誘導又は他の型式の加熱器であり得る)加熱器20によって加熱もされる。加熱及び剪断は、供給原料材料が射出可能になるように、供給原料材料を実質的に溶融した状態に至らせるために行われる。この射出可能な材料は、逆止弁22を通過しスクリュー18の前方端部を越えて胴体15に配置された蓄積ゾーン24に入る。蓄積ゾーン24に射出可能な材料の必要量が蓄積すると、サイクルの射出部分が、油圧又は他のアクチュエータ25によるスクリュー18の前進によって開始される。スクリュー18の前進により、蓄積チャンバ24内の材料がノズル26を介して鋳型28内に押し出され、それによって画成された鋳型空洞を充填し、シート・バー30などの前駆体被加工体を形成する。少なくとも1つの実施例では、スクリュー18の射出速度は少なくとも1.5メートル/秒である。ホット・ランナー・システム(図示せず)が、材料の鋳型空洞への供給を助け、それによって熱損失を最小限にするために、任意選択で使用できる。さらに、このプロセスは結果として「凍結プラグ(frozen plug)」になる(即ち鋳型が射出可能な材料を受け取るところで金属が凝固する)可能性があるので、成型中に鋳型を真空に引くことが実現可能であり、さらにシート・バー30の結果としてできる空隙を減少させるために使用することができる。前駆体の最初の形成によって、粒成長を最小限にするために粒界をピン留めするピン留め微粒子又は相を有する多相ミクロ構造の形成が可能になる。
1つの好ましい実施例では、機械10の冶金的プロセスは結果として、微粒子供給原料を鋳型28への射出に先立って、固体+液相に加工する。この基本的なプロセスの様々な変形が知られており、2つのそのような変形が参照により本明細書に援用されている米国特許第4694881号及び第4694882号に開示されている。このプロセスは、デンドライト状固体の成長を防止しスラリー内に部分的にチキソトロピー特性から結果として生じる改善された成型特性を有する非デンドライト状固体をスラリー内に生じさせることができるような、半固体金属の剪断を一般に含む(半固体非デンドライト状材料は、加えられた剪断速度に比例し、デンドライト状態にあるときの同じ合金のものよりも低い粘性を示す)。このシート・バー30を形成するプロセスの変形形態は、最初に微粒子以外の形態の合金材料を準備すること、合金材料を全て液相まで加熱し引き続き固体+液相に冷却すること、合金の処理及び射出のために別個の容器を使用すること、合金を胴体を通り蓄積ゾーンまで前進させるために重力又は他の機構を利用すること、電磁気を含む代替の供給機構、及びこのプロセスに対する他の変形を含むことができる。
別の好ましい実施例では機械10の冶金的プロセスは、結果として、微粒子供給原料を、鋳型28内に射出され急冷凝固される全液相に処理する。
別の好ましい実施例では、鋳型内の液相材料は少なくとも80℃/秒の冷却速度で急冷凝固される。
別の好ましい実施例では、シート・バー30は約4mmを超えない厚さを有する。
別の好ましい実施例では、機械10の冶金的プロセスは、約2%以下の総空隙率を有するシート・バー30を作る。総空隙率は、金属の収縮に由来する収縮空隙率とガス空隙率の両方を含む。収縮空隙率は、より直線的な又は平らな形状の、結晶粒界の周りの共晶領域に形成される空洞を含み、他方、ガス空隙率は、より球状の、結晶粒界の間に形成される空洞を含む。
別の好ましい実施例では、約0.1%未満の供給原料水分含有量を有する保護アルゴン雰囲気が、酸化物の最小限の形成を伴う、ガス空隙率を1%を超えないように最小限にする。
微細結晶粒シート・バー30が形成された後、それは変形歪を受けさせられる。この変形歪は、例えば、引張−圧縮歪、圧縮歪又はそうではなく歪テンソル又は複数のテンソルによって定義される歪又は歪の組合せであることができる。少なくとも1つの他の実施例では、この変形歪は、シート・バー30を少なくとも圧縮的に歪ませることによって塑性変形を与えることを含む。変形歪のこの第2の段階によって、ミクロ構造内の転位の蓄積が可能になり、これが引き続く温間成形又は超塑性成形に適した高度の配向不整を有する新たな結晶粒界の形成に繋がる。
この変形プロセスの一実施例では、シート・バー30はある歪速度で変形歪を受ける間にある温度に加熱される。変形歪及び歪速度とこの温度の組み合せが、結晶粒構造を超微細結晶粒構造に再結晶させるために協働する。この再結晶は、少なくとも50%の大角粒界と約5以下の強度の底面(0002)集合組織を生じさせる、連続動的再結晶機構を含むことができる。さらに、歪速度
Figure 2010519418

及び温度(T)は、式
Figure 2010519418

によって求められる約10−1よりも大きなゼーナー(Zener)係数(Z)を生じさせることが好ましい。ここでQは活性化エネルギー(135kj mol−1)、及びRはガス常数である。
少なくとも1つの実施例では、この変形歪速度は、ほぼ0.1〜50s−1の範囲にある。変形歪を受ける間のシート・バー30の温度は、ほぼ150℃〜450℃の範囲であることができ、さらに、変形歪は少なくとも0.5であることができる。この変形歪は、大部分が、10%より少ない双晶形成を伴い且つ実質的に剪断帯のない結晶粒ミクロ構造の滑り機構によって、シート・バーをさらに塑性変形させることができる。
この変形プロセスのさらなる一実施例では、前駆体は、成形表面を有する1対の部材の間で、材料の成形が行われる。成形表面の形状は、大きな歪又は複数の歪を与え、鋳造ミクロ構造を破壊し前駆体内に新たな結晶粒界を生じさせる。10μm又はそれ未満の微細結晶粒構造を有することができるように最初に形成されたシート・バーから開始し、前駆体被加工体は次いで対応する平滑な成形表面を有する2つの成形部材の間で、例えば圧縮されて、より薄い平らな部片に成形される。この変形プロセスが温間で行われる。成形表面の間の追加のパスが行われる場合には、材料の温度を徐々に下げることが好ましい。
シート・バー30を変形させるための様々な手法を構想することができる。シート・バー30は、どれも加熱することができる少なくとも第1のセットの揃いのロール202又は一連の揃いのロール(図示せず)又は対向するプレス金型(図示せず)を有する圧延ミル200を通過させることができる。同様に、この変形プロセスは、シート・バー30の形成と別個に実施することができ、或いは処理セル内に直接組み込むことができる。その場合はシート・バー30を鋳型28から圧延又はプレス・ミル200に移動させるための(任意の知られた種類であることができ、線204によって示される)移動機構を有する装置8が設けられる。
図示の圧延ミル200では、シート・バー30は、対向するローラー206の少なくとも1つのセット202を通過する。ローラー206の表面208はそれぞれ、シート・バー30を圧縮により平らにするように設計される。これを実現するために、ロール206にシート・バー30がローラー206の間を通過する際にそれと係合し圧縮する平滑な表面208を設けることができる。このロール202又はロールセットは、一般に知られているように(想像線で示される)バックアップ・ロール33によって互いに向かって押し付けることができる。
図2を参照すると、別法として、対向するローラーは、フロー・フォーミング装置230の一部をなすことができる。フロー・フォーミング装置230は、第1の形状234及び/又は第2の形状236を有する第1のロール232を備えることができる。被加工体30は、第1のロール232の第1の端部242から第2の端部244まで移動する第2のロール240によって回転成形され、第1のロールに押し付けられることによって第1のロール232に押し付けて塑性変形させることができ、それにより超微細結晶粒の成形された部片238を形成する。一般にフロー・フォーミングと呼ばれるそのような技術は、例えば、円筒状形状を生じさせるために使用できる。
少なくとも1つの実施例では、シート・バーの横方向拡張は制約される。図1に戻り参照すると、これはロール206の両端部上に高くされたランド210を設けた、ロールのうちの1つ(例えば、下側ロール206)によって達成することができる。高くされたランド210は、シート・バー30がロール206のランド210を越えて横方向に拡張することを制約するような方式で上側ロール206の端部と合致する。さらに、ロール206の横方向位置とランド210によって設けられる制約を調整することによって、結果として得られるシート素材材料212の厚さをシート・バー30の当初の厚さに対して制御することができる。
別法として、タークスヘッド(Turks Head)装置(図示せず)をシート・バー30の縁部を制約するために使用できる。タークスヘッド装置は、1対が垂直に他の対が水平に配置される2つ又はそれより多くの対のロールを利用する。この垂直ロールは、それらの間にシート・バー30が位置付けられるように間隔をあけて配置され、水平ロールがシート・バー30を圧縮し平坦化する間、シート・バー30の縁部が垂直ロールと接触して、拡張を制限する。
少なくとも1つの他の実施例では、被加工体30は第1のセットのロール202を通過し、第1のセットのロール202の表面208と同様な実質的に平滑な表面を有することができる第2のセットのロール(図示せず)によって受けられる。この第2のセットのロールは、変形歪を与えることによって被加工体30をさらに平坦化する。第2のセットのロールに引き続くロールの追加のセット(図示せず)を、追加の変形歪を与えることによって被加工体をさらに平坦化するために使用することができる。少なくとも別の実施例では、被加工体30は、例えば第1のセットのロール202を通過した後で、第2のセットのロールによって受け採られる前に、被加工体30を90度回転させるなど、連続するロールセットの間で回転させられる。
図3を参照すると、少なくとも1つの他の実施例が提供される。この実施例では、シート・バー30の1つのセットが積み重ねられ250、この積層体250が変形歪を受けさせられる。層を形成するシート・バー30の積層体250は、圧延ミル200を通過させることができる。この場合も、変形プロセスはシート・バー30の形成と別個に実施することができ、或いは処理セル内に直接組み込むことができ、その際はシート・バー30を鋳型28から積層体250に、及びそれに加えて圧延又はプレス・ミル200に移動させるための、例えばロボット又はレール・ガントリー装置などの任意の知られた種類であり得る移動機構252を有する装置8が設けられる。
少なくとも別の実施例では、積層体250は、シート・バー層30同士を接合させる圧延又はプレス・ミル200によって塑性的に変形させられる。一実施例ではこの接合プロセスは、シート・バー層30の摩擦歪溶接により行われる。
さらに、複合構造を設けるために強化要素を任意のシート・バー層30の間に配置することができる。例えばウイスカー、グラファイト繊維、セラミック繊維、線、線網目及び金属繊維からなる群から選択される強化要素を、2枚又はそれより多くのシート・バー層30の間に、ロボット又はレール・ガントリー装置などの任意の適切な自動化されたプロセスによって、或いは手動プロセスによって、層30の積層中に配置することができる。次に積層体250が、圧延又はプレス・ミル200によって塑性変形させられると、シート・バー層30は強化要素を含んで互いに接合され、強化要素により複合シート212は荷重担持機能が高められる。
別法として、シート212の特性は、積層体250内に選択的に配置されるシート・バー層30を使用することによって高めることができる。このシート・バー層30は対応する異なる特性を有するそれぞれ異なる合金から成型される。例えば積層体250は、例えば塩水噴霧に対して高い耐食性を有する合金材料から成型された頂部及び/又は底部シート・バー層30を含むことができる。さらに、積層体250は、より大きい耐力及び/又は引張強度及び/又はより大きい伸びを有する合金材料から成型された他のシート・バー層30を含むことができる。これらの層30の積み重ねは、仕上げられたシート212の特性を所望の性能に調整できるように所定の方式で行うことができる。例えば、論理シーケンスを行うことができる制御器、又は他の装置をそれに応じてプログラムでき、これらの層30の自動化された積み重ねを特定の順番で実施するロボット又はレール・ガントリー装置と結合させることができる。
シート・バー30又は積層体250を変形させるための代替の方策として、少なくとも1つのセットのプレス・プレート(図示せず)を圧延ミル200の代わりに使用できる。このプレートは、シート・バー30又は、積層体250を圧縮的に変形させる平滑な実質的に平らな表面又は任意の他の適切な輪郭を有することもできる。
図4を参照すると、少なくとも1つの他の実施例が提供される。この仕上げシートは、積み重ねられ変形歪を与えられた、SWPプロセスから形成された層を含むことができる。SWPプロセスは、交互する引張及び圧縮歪又は変形の組合せにより塑性変形を与えることを含む。変形歪を与える段階は、ミクロ構造の転位の蓄積を可能にし、それが高度の配向不整を有する新たな結晶粒界の形成に繋がる。
SWPプロセスの一実施例では、前駆体は、波形の又は正弦波形形状の成形表面を有する1対の対応する部材の間で材料の繰り返し成形を受けさせられる。成形表面の形状は、大きな歪を与え、鋳造ミクロ構造を破壊し前駆体内に新たな結晶粒界を生じさせる。10μm以下の小さな微細結晶粒構造を有することができるように最初に形成されたシート・バー30から開始し、次に前駆体被加工体は、横方向制約あり又はなしで、本質的に平面歪伸張曲げ作用である、対応する波付きの成形表面を有する2つの部材の間で成形される。第1の成形の後、被加工体は再度成形される。しかし、第2の成形中に、この波形化は第1の成形の波形化と異なる方向に向けられるのが好ましいが、必須ではない。第2の成形の直交する向きが、最良の最終結果を生じさせると考えられている。次に、波形化を伴う2つの成形段階が、最初の2つの成形段階に見られるものと「逆」の第3及び第4の段階で繰り返されることが好ましい。用語「逆」によって意味することは、第3の波形化のリッジ及び谷が第1の波形のリッジ及び溝と反対にされる、或いは位相が不一致にされることを意味する。したがって、これらの引き続く成形は、第1の2つの成形の後で結果として生じるリッジの逆変形(反対方向に押すこと)を生じさせる。すべての4つの成形段階(所望の場合追加の成形段階)の後、被加工体は形状に対するどのような波形も取り除くように平らにすることが好ましい。
SWPは温間温度で行われることが好ましい。材料の変形温度は、各パスの後で漸次低下する。例えば、350℃で開始し最終の平坦化段階で170℃まで低下することが好ましい。これは、以下で説明するように加熱された成形部材又はロールを設けることを含めて、いくつかの方法で達成することができる。
図4を見れば分かるとおり、シート・バー30は、対向する波付きのロール334の第1のセット332を通過する。ロール334の表面に各々、ロール334の周りを円周方向に延びる波形336が設けられている。各ロール334の波形336は、ロール334のうちの1つの上のリッジが対向するロール334の谷に受けられるように、全体的に互いに対応する。シート・バー30がロール334の第1のセット332を通過すると、シート・バー30の移動の方向に平行な長手方向の波形がシート・バー30に与えられる。これが結果として、被加工体が圧延ミル331を通過する方向と直交する方向を向いた、正弦波形状を被加工体に与える。したがって、この誘起される引張及びその後圧縮の歪は一般に、正弦波形状それ自体の方向にあるであろう。
ロール334の第1のセット332によって波形にされ又は加工された後、この加工されたシート・バー又は被加工体はロール342の第2のセット340に移動する。ロール342の第2のセット340にくると、被加工体は、ロール334の第1のセット332の波形336から90度、直交して向いた波形344に接触する。したがって、波形344はロール342の軸線方向およびシート・バー30の移動の方向に対して横断方向を向いている。ロール334の以前のセット332でのように、ロール342の第2のセット340の波形344は、上側ロール342上の波形のリッジが下側ロール342の波形344の谷に受けられるように設けられる。
加工されたシート・バーは、図示の圧延ミル331内でローラー342の第2のセット340から、加工されたシート・バーを平らにするように設計されたロール350の第3のセット348の間に移動する。ロール350は、加工されたシート・バーがロール350の間を移動する際、シート・バーと係合し圧縮する平滑な表面352を有することができる。被加工体が平坦化されると、圧縮歪が被加工体に与えられ、SWPシート原材料378を形成する。ロール340及び350をより詳細に図5A及び5Bに示す。
これまで説明したように、SWPは一般に図6の流れ図によって示されるプロセスに従って製造される。そこに示すように、SWPはシート・バー30が受けられるボックス366で開始し、ボックス368で長手方向に又は平行な方向で波付けを受けさせられる。シート・バー30の長手方向の波付け後に、被加工体はボックス370で横断方向波付けを行い、引き続きボックス372に示すように平坦化される。ボックス372で平坦化された後、被加工体の長手方向のおよび横断方向の波付けが線374によって示すように繰り返すことができる。細線376によって示すように任意選択で、ボックス372で平坦化される前に被加工体に引き続き長手方向且つ横断方向波付けを行うことができる。しかしながら、ボックス372による平坦化が被加工体の引き続く波付けに先立って起きることが好ましいと考えられている。長手方向および横断方向の両方の波付けが2回(したがって、被加工体の波付けが4回)起きる波形付けプロセスを進んだ後、この被加工体は最終的にボックス372で最終的に平坦化され、平らなシート原材料378が出力され、このプロセスはボックス380で終了する。
図4に図示するように、SWPシート原材料378の積層体380は、圧延ミル200を通過させて、超微細結晶粒仕上げシート212を形成することができる。この場合も、変形歪付与プロセスは、シート・バー30の形成と別個に実施することができ、或いは処理セル内に直接組み込むことができる。その際はシート・バー30を鋳型28からSWP圧延プロセス331に、さらに積層体380に、及びそれに加えて圧延又はプレス・ミル200に移動させるための、例えば、ロボット又はレール・ガントリー装置などの任意の知られた種類であり得る移動機構329、382を有する装置8が設けられる。
前に述べたように、上記で論じた最初の前駆体、シート・バー30を製造するための様々な方策は、製造プロセス及びその急冷凝固の適切且つ正確な制御が行われる場合、可能であると考えられる。図7は、第1の実施例の射出成型機械10が押出機械400に代替で交換された追加の製造法を概略的に図示する。
この押出機械400は、中にスクリュー404が配置された胴体402を含む。押出機械の他の構成部品は当業者によく知られているので、押出機械400の追加の論議は本明細書では行わない。材料は押出機械400から押し出され、1対の鋳型406の間で急速に凝固され、固体材料の連続シートが押出機械から圧延ミル408に移動される。押出機械のプロセスを精確に制御することによって、本発明による圧延ミル408に入る前駆体材料となる必要な微細結晶粒ミクロ構造を連続シートに実現できると考えられる。図7に図示される圧延ミル408は、前の実施例と共に論じた圧延ミル200又は331のいずれかに類似する。したがって、それが参照されるので、さらなる論議は必要ではない。
前駆体としての5×400×400mmシート・バー30を用いると、上記で説明したプロセスにより、シート厚さを約1から2mmに減少させることができ、最終シート寸法は、1250×1250mmにすることができる。少なくとも1つの実施例では、前駆体の積層体は、最終シートの厚さに対する積層体の厚さの比がほぼ3:1〜30:1の範囲になるように厚さを減少させられる。その上、積層体の平面視面積に対する最終シートの平面視(上面視)面積の比は、ほぼ3:1〜30:1の範囲になる。
前に説明したもののうちの1つなどの、一体化された自動化製造セルが、金属射出成型の急冷凝固を変形歪付与プロセスと同じ製造サイクルの一部分として組み合わせる場合、1つの機械の製造速度は、20秒当り約1シート・バーであると予想される。さらに、このシート・バーの微細結晶粒ミクロ構造のおかげで、少なくとも80%の製造歩留まりも予想される。
本発明の前述の論議から総括されるように、成型されたままの結晶粒サイズ及び射出成型金属シート・バーのα含有量は、引き続き塑性変形されるシートで、サブミクロン結晶粒サイズ及び通常耐力で10%を超えない低異方性を達成するための有利な開始点となる。積極的な熱機械的加工を伴う変形歪付与プロセスは、金属間微粒子をナノサイズに再分割し、おそらく部分的な溶解と粒内の微細な配列によるより均一な再析出を助長すると思われる。いくつかの再分割された残留β相は、動的再結晶及び熱処理中に粒界をピン留めするのに役立つことができる。この本来粗いベータ相の再分割は、Mg合金の延性に対して有益である。より具体的には、双晶形成を約10%未満に最小限にすることによって、変形は、実質的な剪断帯を形成しないで実質的に結晶粒及び粒界内の滑りによって起き、結果としてより延性のある合金になる。
前述のβ相効果は、この新規なプロセスにとってMgを再設計するための新たな機会の1つの観点にすぎない。この文献は低コストのシート形状体にさらに適用すべきである新たなMg合金化の発見で満ちている。これらの合金化添加物は、特に「ブレンド(blending)」技術を利用することによって、本発明によって容易にシート形状体に変形される。Ca、Sr、Y、Zr及びZn−Yなどの合金化添加物は、市販のシート合金AZ31の控えめな強度を増大させることができる。その上、DC及びTRCに内在する大きな溶解物及び合金の2次汚染は、上記で述べた射出成型変形歪付与プロセスを使用することによって避けることができる。前の合金の一掃及び新たな混合物の粒の添加は、通常DC又はTRC操作に伴う廃棄坩堝費用、スラグ及びドロスなしで、射出成型機械内で数分で行うことができる。
金属の温間型押し(及び超塑性成形)中の延性は、多くの結晶粒界の存在によって高められるが、現行の鋳造プロセスによって発達する結晶粒界は、結晶粒間の回転又は滑りが可能ではないために成形用途に適さない。結晶粒界の性質は、変形中の結晶粒界の滑り及び剪断特性の現象に大きな影響を与える。控えめに上昇させた温度(150〜200℃)でさえ、Mg合金は、微細結晶粒構造(約1〜3μm)及び変形処理により生じた都合のよい結晶粒界を有するならば、温間成形プロセスによって容易に成形することができる。室温での合金の成形は好ましいが、150〜200℃の温度は安価な成形用途では珍しいものではない(プラスチックはしばしばそのような温度で成形される)。しかし、プラスチックと異なり、Mg部品は、より大きな結晶粒サイズに成長させ耐クリープ性を持たせるために熱処理することができ、或いはそれらを耐クリープ性を付与するために適切に合金化することができる。しかしながら低温成形は、成形中のエネルギー使用を低く保ち、超塑性成形プロセス中に遭遇する望ましくない酸化を避けることができる。
射出成型プロセス中の急冷凝固は、引き続く変形中に双晶形成を示さない微細結晶粒構造をもたらす。しかしながら、液体状態から作られた粒界は、結晶学的に関連しており、粒界滑りを可能にしない「特別な」境界を有している可能性がある。特別な境界は大配向不整角を有する可能性があるが、それらは滑りを困難にするコインシデンスサイト格子(coincident lattice sites)(CSL)を相当量の割合含み、低い粒界エネルギーを有する可能性がある。温間成形中の粒界滑りが寄与する歪は大きくないが、局所的に適応を与えることが可能である場合、それは粒界に沿った材料の破断を防止するであろう。したがって、成形性を高めるために必要な境界は、鋳造プロセスによって生じるものではなく、塑性加工プロセスによって発生するものでなければならない。この塑性加工は粒界近くに追加の転位を発生させ、次に成形性を高めるのに適したより高い無秩序又はより高いエネルギーの形態にする。
粒界の性質を変えるための、射出成型材料等の広範な変形は、本手法で達成される広範な変形プロセスを必要とする。そのような広範な変形のために使用可能な他の手法(例えば、ECAP、高圧捩り)は、商業的なスケールアップに適切であるとは思われず、薄い幅広のシートを製造するために容易に自動化することもできない。
したがって、均一なミクロ構造および成形中の急冷による10μm未満の当初の微細結晶粒サイズを有し、材料の厚さを通して最小限の偏析を有するネット・シェイプ・シート・バー合金を最初に準備することによって、本発明により、最終結果物を得ることができる。これは、射出成型及び半固体金属射出成型、及び押出成型を含む射出成型の他の変形形態を含む様々な成形方法によって達成できる。その後このミクロ構造は、シートを処理することによってナノ構造に微細化し、超成形性を示す集合組織化されないシートにすることができる。これは、前に論じたような高温プレス、圧延又は金型内に適切に成形された表面を利用する他のプロセスによって達成できる。それによって、最終のネット・シェイプ成形部品は、超塑性成形(SPF)、温間引き抜き、温間型押し又は他の方法のいずれかによって後成形される。(最初の結晶粒サイズは、SPF加工応力を低下させ、よりよい表面仕上げのためにSPF温度を低下させるために、及びSPF速度を上昇させるために小さくすることができる。)ネット・シェイプ部品が形成された後、SPFを中止させ最終物品に耐クリープ性を与えることができるように、最終部品に結晶粒を成長させるための任意選択の熱処理(焼鈍等)を行うことができる。結果として、安価な、向上した靭性と共に、重量比で非常に高い強度を有する軽量な部品が得られる。
上記から分かるように、このプロセスは、10μm未満の微細結晶粒サイズを有する集合組織化されないシート合金から開始する。しかし、このシート合金は、2つの相であり、及び/又は大角粒界を含むことができる。前者は粒成長を制御し、SPF中の粒界剪断を促進し、最終部品を強化するためであり、後者は最終ネット・シェイプ成形を促進し、集合組織を減少させるためである。約1μmの結晶粒サイズを得るためにミクロ構造を微細化する際に、大角粒界に面したミクロン・サイズの結晶粒に同時的な再結晶を発生させるために厳しい滑り変形が与えられる。その後、この粗い第2の相はさらに再分割され及び/又はナノサイズの配列に再析出する。上記で、双晶形成及び集合組織の発生は両方とも最小限にされる。
一実施例として、とりわけ半固体射出成型されていない熱間圧延プレートの形態の6.35mmの厚さを有する市販のAZ31B Mg合金が前駆体材料被加工体として使用された。この合金の化学成分は、3.0重量%Al、1.0重量%Zn、0.45重量%Mn及び残部はMgである。89×89mmの正方形被加工体が受け取られたままのプレートから切り取られ、次に上記で説明したSWPによって処理された。受け取られたままの合金の最初の双峰構造は、ほとんど均一な超微細結晶粒構造に微細化された。最初の構造の双峰性及びより均一な構造に向かう変化は、公知のコンピュータ画像解析ソフトウエアを使用して詳細な結晶粒サイズ分布解析によって特徴付けられた。画像解析に基づくと、受け取られたままの合金の最初の双峰ミクロ構造は、31%の面積割合のサイズ22.1μmの粗い結晶粒を含むが、9.8μmの平均結晶粒サイズを有する。SWP後の最終ミクロ構造は、粗い結晶粒の3%未満の面積割合を含む、1.4μmの平均結晶粒サイズを有していた。
室温で異なる合金処理条件でのAZ31B Mg合金の機械的性質を、強度、(均一及び均一後の伸びを含む)伸び、及び垂直異方性比(R)について表2に示す。
Figure 2010519418
表2は、微細結晶粒の処理されたままの合金は、より高い引張耐力及びより高い後均一伸び、及びより高い(R)値などの改善された機械的特性を有することを示す。焼鈍は、引張伸び値をさらに増加させる。ミクロ構造変化を調査しても、処理された材料に双晶形成はまったく観察されなかった。さらに、受け取ったままの合金は、「オレンジ・ピール(orange peel)」のホワイト・エフェクトに類似する粗い表面を示し、微細結晶粒処理された合金は試験後平滑な表面を示した。その上、ネッキングの程度は処理されたままの合金でより緩やかであることが分かる。
比較のために、100×150×3mmの寸法のMg−9AI合金(AZ91D)シート・バーが、チキソマット社(ミシガン州Ann Arbor)で商業的な280トンのチキソモールディング(商標)機械で半固体金属射出成型された。このシート・バーは、190℃で波形表面パターンを有する対向する正弦波金型の間で、サイクルの間でシートを90°転回させながら4サイクル、プレスされた。このシートは、4回目のプレス・サイクルの後プレスで平坦化された。厚さの合計圧下率は3mmから0.8mmまで、即ち73%であった。結果として得られた引っ張り強度は、市販のAZ31(Mg−3A1)シートと表3に比較されている。
Figure 2010519418
表3から分かるように、耐力は、当初のシート・バー及び市販のAZ31と比較して73%増加した。引張強さはそれぞれ36%及び18%増加した。
この結果として得られたSWPシートは次に、150又は250℃で焼鈍された。射出成型された半固体のままの金属で当初の液相から由来する、SWPされた、SWP+圧延/焼鈍された状態の微細結晶粒材料の硬さが測定され、その結果は表4に示されている。
Figure 2010519418
半固体金属射出成型されたままのシート・バーの微細結晶粒化された当初の液体であった領域は772MPaの硬さを有していたが、それはSWPによって932MPaまで増大した。150℃での焼鈍は、硬度をさらに958MPaまで増加させた。AZ31の前のデータと比較すると、図8のグラフに示すように、AZ91DからのSWP材料は等価の結晶粒サイズのAZ31よりも硬かった。AZ31を超える硬度増分の一部は、Alの多いAZ91D合金内のナノサイズβ相に帰すことができると考えられる。ミクロ構造によって、開始材料の粗いβ相が再分割され、いくらかが粒界に、ナノ微粒子として再析出したことが確認された。
SWPシートのSPFの実現性も、本発明者によって実証された。図9が明示するように、SWP AZ91Dのバルジ試験を介して製造されたカップの深さは、チキソモールディング(ミシガン州、Ann Arbor、チキソマット社の半固体金属射出成型プロセス)のみによって成形された開始材料の(対応する厚さの)シートのものよりも深かった。実際、この深さは市販の10〜20μmのAZ31シートに成形されたものよりもずっと大きかった。
別の実施例では、AM60マグネシウム合金が3×50×150mmシート・バーを製造するために市販のチキソモールディング(商標)機械で半固体射出成型された。このバーは375℃に加熱され、積み重ねられた配置及び積み重ねられない配置の両方で、ミル内で圧延された。表5はこれらの試験の結果を示す。
Figure 2010519418
表5に図示するように、76%以上の圧下を伴う場合は、超微細結晶粒ミクロ構造並びに積み重ねられたサンプルのシート・バー層の間の優秀な接合が達成された。
本発明によって製造される製品用の潜在的市場は、特に、鋼及びアルミニウムをマグネシウムに置き換えることによって重量節約が得られる、自動車及び航空機分野が見込まれる。複雑な3Dネット形状がSPFされて、サブアセンブリの数及び多数を製造し組み立てるコストを大きく減らすことができる。高引張強度及び高靭性が、サブミクロン結晶粒サイズの第2相ナノ結晶によって、および延性合金の選択によって達成されるであろう。そのように達成される独特のミクロ構造は、集合組織及びその成形性に対する通常の障壁を大きく減少させるであろう。
自動車会社は、自動車用のMgトン数が、5Kg/車から200Kg/車までの程度の大きな増加で、極めて著しく増加することを予測している。米国の自動車産業が軽量化でのこの大転換をリードすることを可能にする必要がある。その他の市場は、航空機、防衛及び他の産業にさらに開かれるはずである。
適切な合金の変形歪処理は、圧延及び焼鈍の多数の段階をなくすことによって薄いシート材料を作るコストを低減させるはずである。このプロセスは、粒界の性質を変化させ、温間成形又は超塑性変形による成形能を増加させる。変形歪処理が射出成型に続いて直ちに行われる場合は、成型された半製品内の顕熱を利用できる。シート・バーの直ちに行われる圧延又はプレス加工に続いて、SPFによってそれを複雑な部品形状に成形することができる。そのような成形は、200℃で実施できる。したがって、全部品製造技術は、シートのコイルの貯蔵、多数のコイル焼鈍、並びに巻取り及び巻き戻し作業をなくして連続作業内に設定することができる。巻取り及びコイルのクレーン取り扱い輸送に伴うすべての段階をなくすことは、プラントへの投資額を最小限にするであろう。部品用のより無駄のない製造プロセスが出現するであろう。
この変形歪処理は、金属用の射出成型機械を従来型のプレス加工又は圧延機器と一体化することによって実施でき、航空機及び自動車産業で既に使用される処理装置で実行可能であるはずであることが予想される。深絞りも従来型のプレスで実施可能である。
当業者が容易に理解するように、上記の説明は本発明の原理の実施の例示である。この説明は本発明の範囲又は用途を限定するためのものではなく、本発明は添付の特許請求の範囲に定義される本発明の趣旨から逸脱することなく、改変、変形形態及び変更を受けることができる。

Claims (70)

  1. 微細な結晶粒構造を有するシート材料を形成する方法において、該方法が、
    マグネシウム合金材料を準備する段階と、
    前記マグネシウム合金材料を成型し、急冷凝固させて、10μm未満の結晶粒構造を有する微細結晶粒前駆体を形成する段階であって、成型により前記合金材料を実質的に溶融させる段階を含む、成型および急冷凝固させる段階と、
    変形歪によって前記微細結晶粒前駆体に塑性変形を起こさせて、5μm未満の結晶粒構造を有する超微細結晶粒構造のシート形状体を形成する、塑性変形を起こさせる段階と
    を含む、シート材料を形成する方法。
  2. 前記微細結晶粒前駆体が等方性の結晶粒構造を有する、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  3. 前記マグネシウム合金材料を準備する段階及び成型および急冷凝固させる段階が繰り返されて、複数の微細結晶粒前駆体を形成し、
    前記方法が、積層体を形成するために前記複数の微細結晶粒前駆体を積み重ねる段階をさらに含み、
    前記塑性変形を起こさせる段階が、前記変形歪によって前記積層体を塑性変形させる段階を含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  4. 前記超微細結晶粒構造のシート形状体の厚さに対する前記積層体の厚さの比が3:1〜30:1の範囲にある、請求項3に記載されたシート材料を形成する方法。
  5. 前記積層体の平面視面積に対する前記超微細結晶粒構造シート形状体の平面視面積に比が3:1〜30:1の範囲にある、請求項3に記載されたシート材料を形成する方法。
  6. 前記塑性変形を起こさせる段階が、前記超微細結晶粒構造シート形状体を形成するために前記微細結晶粒前駆体同士を接合する、請求項3に記載されたシート材料を形成する方法。
  7. 前記微細結晶粒前駆体のうちの少なくとも2つが、対応する異なる特性を有するそれぞれ異なる合金から成型される、請求項3に記載されたシート材料を形成する方法。
  8. 前記微細結晶粒前駆体のうちの少なくとも1つが、別の微細結晶粒前駆体と比較してより良好な耐食性を有する、請求項7に記載されたシート材料を形成する方法。
  9. 前記微細結晶粒前駆体のうちの少なくとも1つが、別の微細結晶粒前駆体と比較してより大きい伸びを有する、請求項7に記載されたシート材料を形成する方法。
  10. 前記微細結晶粒前駆体のうちの少なくとも1つが、別の微細結晶粒前駆体と比較してより大きい強度を有する、請求項7に記載されたシート材料を形成する方法。
  11. 複合超微細結晶粒構造シート形状体を形成するために、前記微細結晶粒前駆体の間に強化要素が配置される、請求項6に記載されたシート材料を形成する方法。
  12. 前記強化要素が、ウイスカー、グラファイト繊維、セラミック繊維、線、網線及び金属繊維からなる群から選択される、請求項11に記載されたシート材料を形成する方法。
  13. 前記合金材料を急冷凝固させる段階が、前記微細結晶粒前駆体を形成するために少なくとも80℃/秒の冷却速度で行われる、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  14. 前記微細結晶粒前駆体が4mm以下の厚さを有する、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  15. 前記微細結晶粒前駆体が2%以下の総空隙率を有する、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  16. 前記微細結晶粒前駆体が1%以下のガス空隙率を有する、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  17. 前記変形歪がある歪速度で付与され、前記塑性変形を起こさせる段階が、前記微細結晶粒前駆体がある温度に加熱される間に行われ、
    前記歪速度、前記温度及び前記変形歪が、前記微細結晶粒前駆体を再結晶させて、前記超微細結晶粒構造シート形状体になるように協働する、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  18. 前記微細結晶粒前駆体が連続動的再結晶を含むメカニズムによって再結晶させられ、少なくとも50%の大角粒界を有する前記超微細結晶粒構造シート形状体を生じさせる、請求項17に記載されたシート材料を形成する方法。
  19. 前記超微細結晶粒構造シート形状体の底面(0002)集合組織の強度が約5以下である、請求項17に記載されたシート材料を形成する方法。
  20. 前記超微細結晶粒構造シート形状体が、約10%以下の耐力の異方性を有する、請求項17に記載されたシート材料を形成する方法。
  21. 前記歪速度が、約0.1〜50s−1の範囲にある、請求項17に記載されたシート材料を形成する方法。
  22. 前記温度が、約150℃〜450℃の範囲にある、請求項17に記載されたシート材料を形成する方法。
  23. 前記歪速度
    Figure 2010519418

    及び前記温度(T)が、式
    Figure 2010519418

    によって求められる約10−1よりも大きなZener係数(Z)を生じさせ、前記式中のQは活性化エネルギー(135kj mol−1)、Rはガス常数である、請求項17に記載されたシート材料を形成する方法。
  24. 前記変形歪が少なくとも0.5である、請求項17に記載されたシート材料を形成する方法。
  25. 前記塑性変形を起こさせる段階が、前記結晶粒構造の約10%未満の双晶形成を伴って、前記微細結晶粒前駆体の粒界の滑りによって実質的に起こさせる、請求項17に記載されたシート材料を形成する方法。
  26. 前記塑性変形を起こさせる段階が、前記結晶粒構造の実質的な剪断帯を生じないで起こさせる、請求項17に記載されたシート材料を形成する方法。
  27. 前記成型および急冷凝固させる段階により、前記微細結晶粒前駆体に多相ミクロ構造が形成される、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  28. 前記多相ミクロ構造が、粒成長を最小限にするピン留め微粒子を含む、請求項27に記載されたシート材料を形成する方法。
  29. 前記塑性変形を起こさせる段階が、温間成形又は超塑性成形に適した大きな配向不整を有する新たな粒界の形成を生じさせる段階を含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  30. 前記成型段階及び前記塑性変形を起こさせる段階が一体化された装置で実施される、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  31. 前記成型段階及び前記塑性変形を起こさせる段階が別個の機械によって実施される、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  32. 前記成型段階が前記合金材料の半固体金属射出成型する段階を含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  33. 前記半固体金属材料の固体含有量が約30%以下である、請求項32に記載されたシート材料を形成する方法。
  34. 前記半固体金属材料の固体含有量が約10%以下である、請求項32に記載されたシート材料を形成する方法。
  35. 前記半固体金属射出成型が、前記半固体金属材料をホット・ランナー・システムを介して鋳型に供給する段階を含む、請求項32に記載されたシート材料を形成する方法。
  36. 複数の前記微細結晶粒前駆体が少なくとも80%の製品歩留まりで形成される、請求項35に記載されたシート材料を形成する方法。
  37. 前記半固体金属材料が少なくとも1.5m/秒のスクリュー射出速度で射出される、請求項32に記載されたシート材料を形成する方法。
  38. 前記成型段階が、前記合金材料にアルゴンガスを供給する段階をさらに含む、請求項32に記載されたシート材料を形成する方法。
  39. 前記成型段階が前記合金材料を押し出す段階をさらに含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  40. 前記成型段階が、前記合金材料の真空成型段階をさらに含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  41. 前記塑性変形を起こさせる段階の後に、部品を形成するために前記超微細結晶粒構造シートをネット・シェイプ成形する段階をさらに含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  42. 前記ネット・シェイプ成形された部品に耐クリープ性を与えるために前記ネット・シェイプ成形された部品を熱処理する段階をさらに含む、請求項41に記載されたシート材料を形成する方法。
  43. 前記ネット・シェイプ成形する段階が、型押し、引き抜き、深絞り及び超塑性成形のうちの1つを含む、請求項41に記載されたシート材料を形成する方法。
  44. 前記ネット・シェイプ成形する段階により自動車部品を形成する、請求項41に記載されたシート材料を形成する方法。
  45. 請求項1に記載されたシート材料を形成する方法を実施するための装置。
  46. 請求項1に記載されたシート材料を形成する方法によって形成される物品。
  47. 前記塑性変形を起こさせる段階が前記微細結晶粒前駆体を金型プレスする段階を含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  48. 前記塑性変形を起こさせる段階が前記微細結晶粒前駆体を圧延する段階を含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  49. 前記塑性変形を起こさせる段階が、前記微細結晶粒前駆体の縁部を拘束する段階をさらに含む、請求項48に記載されたシート材料を形成する方法。
  50. 前記微細結晶粒前駆体の前記縁部がタークスヘッド装置によって拘束される、請求項49に記載されたシート材料を形成する方法。
  51. 前記塑性変形を起こさせる段階が、前記微細結晶粒前駆体を複数のそれぞれの変形歪で複数の圧延パスにより圧延する段階を含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  52. 各圧延パスの変形歪が少なくとも50%である、請求項51に記載されたシート材料を形成する方法。
  53. 前記圧延する段階が、周囲温度よりも高い温度での第1の圧延パスを含み、引き続く各パスがより低い温度で行われる、請求項52に記載されたシート材料を形成する方法。
  54. 前記複数の圧延パスがクロス圧延される、請求項52に記載されたシート材料を形成する方法。
  55. 前記塑性変形を起こさせる段階が前記微細結晶粒前駆体を押し出し加工する段階を含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  56. 前記塑性変形を起こさせる段階が前記微細結晶粒前駆体を鍛造する段階を含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  57. 前記塑性変形を起こさせる段階が前記微細結晶粒前駆体をフロー・フォーミングする段階を含む、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  58. 前記シート形状体が約2μm未満の結晶粒構造を有する、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  59. 前記シート形状体が約1μm未満の結晶粒構造を有する、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  60. 前記微細結晶粒前駆体が約5μmの結晶粒構造を有する、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  61. 前記塑性変形を起こさせる段階は、前記微細結晶粒前駆体が周囲温度よりも高温に加熱される間に実施される、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  62. 前記マグネシウム合金が、約0.1%未満の水分含有量を有する、請求項1に記載されたシート材料を形成する方法。
  63. 結晶粒構造を微細化し超微細結晶粒金属材料シートを製造するための装置において、該装置が、
    入口、該入口から離隔された排出出口、および前記入口と前記排出出口との間に形成されたチャンバを有する容器と、
    金属材料を前記入口を介して前記チャンバ内に導入するように構成された、前記入口に連結された供給器と、
    前記金属材料が固相線温度よりも高温になるように、前記チャンバ内に入れられた前記金属材料に熱を伝達するための加熱装置と、
    前記金属材料を前記容器から前記排出出口を介して排出させるための排出手段と、
    排出された前記金属材料を10μm未満の結晶粒構造を有する微細結晶粒前駆体に成形し、急冷凝固させるための成形手段と、
    前記前駆体物品に変形歪を与えて、5μm未満の結晶粒構造の超微細結晶粒サイズを有する前記金属材料のシートを形成するための、1対の対向する成形部材を含む塑性変形手段と
    を備える、装置。
  64. 前記対向する成形部材が金型である、請求項63に記載された装置。
  65. 前記対向する成形部材がロールである、請求項63に記載された装置。
  66. 複数の前記前駆体物品を積層体に積み重ねるための手段をさらに含み、前記1対の対向する成形部材が、前記超微細結晶粒サイズを有する前記金属材料のシートを形成するために、前記積層体に変形歪を与えるように構成された、請求項63に記載された装置。
  67. 金属材料のシート形状体をネット・シェイプ成形物品に成形するためのネット・シェイプ成形手段をさらに備える、請求項63に記載された装置。
  68. 前記ネット・シェイプ成形手段が、引き抜きプレス及び超塑性成形機械のうちの1つである、請求項67に記載された装置。
  69. 前記容器、前記供給器、前記加熱手段、前記排出手段及び前記成形手段が射出成型機械の一部である、請求項63に記載された装置。
  70. 前記容器、前記供給器、前記加熱手段、前記排出手段及び前記成形手段が半固体金属射出成型機械の一部である、請求項63に記載された装置。
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