JP2010517204A - デプレションモードmosfet回路および応用 - Google Patents

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Abstract

【課題】デプレションモードMOSFET回路を用いた集積回路(IC)設計を提供する。
【解決手段】静電放電保護回路(ESD)、非反転ラッチおよびバッファ、ならびに1から3トランジスタスタティックランダムアクセスメモリセルを含むデプレションモードで動作するMOSFETを用いた正論理回路、システム、および方法。これらの新しい回路は、エンハンスメントモードMOSFET技術を補完し、相補金属酸化膜半導体(CMOS)集積回路(IC)製品の実現を改善することを目的としている。
【選択図】図9

Description

本発明は、金属酸化膜半導体限界効果トランジスタ(MOSFET)の分野、より具体的には、静電放電防止回路、ブール論理回路、バッファ回路、およびメモリ回路を含む電子回路のためのデプレションモードMOSFETのシミュレーションおよび使用に関する。
金属酸化膜半導体限界効果トランジスタ(MOSFET)技術は、1950年代に発明され、よく知られている。1970年から、使用の容易さ、低消費電流、および低生産コストのため、それは半導体業界において集積回路(IC)を生産するための標準的な技術となった。
最も単純な実装において、MOSFETは、ドレイン−ソース導電チャネル上に絶縁された制御ゲート端子を有し、通常シリコン基板上に作られた3端子スイッチである。導電チャネルに流れる電流は、ゲート端子に電圧を印加することによって通常制御される。単純なスイッチであるので、MOSFETは論理演算によく適している。主に、制御ゲートが導電チャネルから絶縁されているため、演算で非常に少ない電流を消費するので、それらは、また低電力アプリケーションにとって良い選択である。
MOSFETは、ふつうエンハンスメントモード(enhancement−mode)およびデプレションモード(depletion−mode)動作と呼ばれる2つの根本的に異なる方法で動作するように作られ得る。エンハンスメントモード動作では、MOSFETは、トランジスタを「オン」状態に切換えるため、ゲート端子に電圧が印加されない限り「オフ」状態にある。対照的に、デプレションモード動作では、MOSFETは「オン」状態にあり、トランジスタを「オフ」状態に切換えるため、ゲート端子に印加される電圧を要求する。
エンハンスメントモードで動作しているMOSFETは、たいていエンハンスメント形MOSFETと称され、NチャネルまたはPチャネルのどちらかになり得る。同様に、デプレションモードで動作しているMOSFETは、たいていデプレション形MOSFETと称され、NチャネルまたはPチャネルのどちらかになり得る。
3つの反対のデフォルトまたは初期状態のため、エンハンスメント形MOSFETの論理演算は、デプレション形MOSFETの論理演算と反対である。しかしながら、極性の違いを除いては、両方のMOSFETの形は、すべての論理演算を実行する上で理論的に同等である。
MOSFETの伝達特性が、ドレインからソースに流れる電流(Ids)に対するゲート端子とソース端子との間の電圧(Vgs)で図1に示される。
曲線142および144に示されるように、ゲート−ソース接合に電圧が印加された後だけ、ドレインとソースとの間のチャネルが導通するので、エンハンスメント形MOSFETは、使うことが簡易である。N形エンハンスメントMOSFETは、Vgsがゼロのとき電流Idsが流れずに最初オフであり、Vgsがより正になるのにつれてより導電的になり、曲線142に見られるように、より大きな電流Idsがドレインからソースに流れることを許す。同様に、P形エンハンスメントMOSFETは、Vgsがゼロのとき電流Idsが流れず最初オフであり、VGSが負になるのにつれてより導電的になり、曲線144に見られるように、より大きな電流Idsがドレインからソースに流れることを許す。
対照的に、曲線114および116に示されるように、デプレション形MOSFETは、2つの動作モードを有するものと考えられる。たとえば、N形デプレションデプレションMOSFET114は、ゲートにおけるバイアス電圧、Vgs、がゼロまたは負のデプレションモードを有する。このモードでは、N形デプレションMOSFETは、電圧がゼロのとき、「オン」であり、ドレインからソースに電流が流れることを許す。ゲートにおけるバイアス電圧、Vgs、がより負になるにつれて、電流は減少し、ついには停止して、MOSFETは「オフ」になる。
N形デプレションMOSFETの他のモードは、ゲートにおけるバイアス電圧、Vgs、がゼロからより正に変化するとき、エンハンスメントモードである。ゼロ電圧において、大きな漏れ電流と考えられる電流が流れる。ゲートにおけるバイアス電圧、Vgs、が増加されると、ちょうどN形エンハンスメントMOSFETのようにドレイン−ソース電流が増加または高められる。
曲線114および116に示されるデプレション形MOSFET動作は、エンハンスメント形MOSFETのシフトされたバージョンであるとも考えられる。たとえば、N形デプレションMOSFETの曲線114は、ゲートにおけるバイアス電圧Vgsでのシフトを伴って、N形エンハンスメントMOSFETの曲線142に類似している。この単純化した見方は、トランジスタの電位の適切な変更で、エンハンスメント形MOSFETとデプレション形MOSFETの両方に同じモデルが使用されることを許す。
デプレション形MOSFETをゲートバイアスシフトされたN形エンハンスメントMOSFETとして扱うこの単純化した方法は、不利点を有する。この単純な取り扱いは、反対の論理を実装するために2種類MOSFETが用いられるという事実を見えなくする。すなわち、エンハンスメントMOSFETはデフォルトで「オフ」であり、適切な入力により「オン」に切り替わり得るのに対し、デプレション形MOSFETは、適切な入力によりオフされるデフォルトスイッチにより「オン」として動作する。
残念ながら、デプレション形MOSFETのこの単純化した取り扱いが、スパイス(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis:SPICE)に組み込まれてきたようである。スパイスは、元々バークレー大学のナーゲル(Nagel)とペダーソン(Pederson)により開発され、1972年にパブリックドメインに公開された重要なツールである。そのときから、スパイスは集積回路の設計用に半導体業界で広く使われるようになった。
スパイスにおけるデプレションモードMOSFET論理回路のモデル化に対する試みは、ピン割り当てエラーまたはバグと思われる結果になった。このバグは、スパイスが一見するとデプレション形MOSFETのエンハンスメントモードの機能を良くシミュレートする事実によってさらに見えなくされる。
デプレション形MOSFETのために用いられる単純化したモデルの正味の影響は、IC設計におけるエンハンスメントモード論理の代償としてデプレションモード論理回路の軽視であった。エンハンスメントモードMOSFET論理が、たとえば、ANDまたはORゲートなどの「正論理」ではなく、たとえばブールNANDまたはNORゲートなどの「負論理」回路だけにしか用いられない。これは、大きな見過ごしである。
必要とされているのは、ソフトウェアがデプレション形MOSFETのデプレションモードまたは「正論理」の機能を正確に予測するために用いられるように、スパイスのピン割り当てバグを扱う方法である。そのような方法は、多くの重要な新しいデプレションモード回路のシミュレーションを許して、それらを新しい動作可能なIC設計として認める。
関連出願の相互参照
本出願は、ダブリュ・リン(W.Lin)によって2007年1月24日に出願され「集積回路のための静電放電保護および防止」と題された暫定的な米国出願第60/886,363号、ダブリュ・リンによって2007年2月13日に出願され「デプレション形MOSFETトランジスタを用いた論理回路」と題された暫定的な米国出願第60/889,614号、ダブリュ・リンによって2007年2月22日に出願され「デプレション形MOSFETトランジスタを用いた論理回路」と題された暫定的な米国出願第60/891,053号、ダブリュ・リンによって2007年5月12日に出願され「デプレション形MOSFETトランジスタを用いた論理回路」と題された暫定的な米国出願第60/894,337号、ならびにダブリュ・リンによって2007年10月17日に出願され「デプレション形MOSFETおよびその応用」と題された暫定的な米国出願第60/980,506号に関し、その優先権を主張するものであり、その全内容および要旨は、これによって参照して全体的に併合されている。
発明の概要
簡潔に述べると、本発明は、MOSFETのデプレションモード動作のソフトウェアシミュレーションを扱うピン割り当て方法により可能となったデプレションモードMOSFET回路を用いた集積回路(IC)設計を提供する。
好適な実施形態では、そのIC設計は、少なくとも1つのデプレションMOSFETトランジスタを有するメモリ、バッファセルを有するスタティックランダムアクセスメモリデバイスを含む。
さらなる実施形態では、2トランジスタスタティックランダムアクセスメモリセルを形成する、エンハンスメントMOSFETトランジスタを含む2トランジスタスタティックランダムアクセスメモリセルである。
またさらなる実施形態では、そのIC設計は、1トランジスタ、1抵抗、非反転バッファで、N形エンハンスメントMOSFETトランジスタをさらに追加することで、2トランジスタ、1抵抗、スタティックランダムアクセスメモリを形成するために用いられ得る。
もう一つの実施形態では、そのIC設計は、2つの反対の形のデプレション形MOSFETを含む2トランジスタの非反転バッファである。N形エンハンスメントMOSFETトランジスタの追加3トランジスタスタティックランダムアクセスメモリセルの形成。
他の実施形態では、そのIC設計は、ANDブール論理回路、ORブール論理回路、または混合ANDブール論理回路であり得る少なくとも2つのデプレションMOSFETトランジスタを有する4トランジスタブール論理回路である。
さらなる他の実施形態では、そのIC設計は、N形デプレションMOSFETトランジスタおよびP形デプレションMOSFETトランジスタを含む静電放電保護回路である。
本発明のこれらと他の特徴が、次の複数の図を参照することでより完全に理解されるであろう。
MOSFETの伝達特性を示す図である。 インバータ(従来技術)の回路図である。 デプレションMOSFETを用いた非反転バッファの回路図である。 図3に示す非反転バッファの物理モデルを示す図である。 ダイオード(従来技術)を用いた基本的なESD保護のための回路図である。 第1の好適な実施形態としてのデプレションMOSFETを用いたESD保護のための回路図である。 デプレションMOSFETを用いた非反転バッファのための回路図である。 デプレションMOSFETを用いたラッチの回路図である。 第2の好適な実施形態としての3T−SRAMセルの回路図である。 デプレション形MOSFETを用いたAND論理ゲートの回路図である。 デプレション形MOSFETを用いたOR論理ゲートの回路図である。 基本的なマスタスレーブフリップフロップの回路図である。 T−ゲート(従来技術)の回路図である。 リセット入力を有するマスタスレーブフリップフロップの回路図である。 セット入力を有するマスタスレーブフリップフロップの回路図である。 P形デプレションMOSFETおよび抵抗を用いた非反転バッファの回路図である。 N形デプレションMOSFETおよび抵抗を用いた非反転バッファの回路図である。 P形デプレションMOSFETおよび抵抗を用いたラッチの回路図である。 N形デプレションMOSFETおよび抵抗を用いたラッチの回路図である。 他の実施形態としてのN形デプレションMOSFETを用いた2T1R−SRAMセルの回路図である。 他の実施形態としてのP形デプレションMOSFETを用いた2T1R−SRAMセルの回路図である。 P形デプレションMOSFETを用いた逆方向バイアスされたダイオードの回路図である。 N形デプレションMOSFETを用いた逆方向バイアスされたダイオードの回路図である。 1つのP形デプレションMOSFETを用いた非反転バッファの回路図である。 1つのN形デプレションMOSFETを用いた非反転バッファの回路図である。 1つのP形デプレションMOSFETを用いたラッチの回路図である。 1つのN形デプレションMOSFETを用いたラッチの回路図である。 他の実施形態としての1つのN形デプレションMOSFETを用いた2T−SRAMセルの回路図である。 他の実施形態としての1つのP形デプレションMOSFETを用いた2T−SRAMセルの回路図である。 エンハンスメントおよびデプレションMOSFETの両方を用いた混合AND論理ゲート(/A)Bの回路図である。 エンハンスメントおよびデプレションMOSFETの両方を用いた混合OR論理ゲート(/A)+Bの回路図である。 スパイスモデルを検証するためのテスト回路#1の回路図である。 2T−SRAMのラッチされていない状態を実証するためのテスト回路#2の回路図である。
発明を実施するための最良の形態
ソースおよびドレインピンの定義に関してのMOSFET用のコンピュータシミュレーション技術には、根本的な難点がある。MOSFETの対称構造により、これらの2つのピンは実際問題として交換可能であり、ソースおよびドレインの名称についての定義はただの命名に過ぎず、実体的なものではない。しかしながら、これらの2つのピンは、コンピュータシミュレーションプログラムの中では計算が始まる前に正確に定義されなければならない。伝統的に、MOSFETのピンを定義するため、DC電圧または多数電流キャリア(majority current carrier)のどちらかを用いた2つの方法がある。電圧法では、より低いDC電圧のピンがソースとして取り扱われ、より高いDC電圧のピンがドレインとして取り扱われる。ソースおよびドレインを識別する他の伝統的な方法は、多数電流キャリアを供給するピンがソースとして評価される多数電流キャリアの概念を用いることである。これらの方法は、残念なことにどちらも完全ではない。
図2に示すように、N形エンハンスメントMOSFET142およびP形エンハンスメントMOSFET144で作られた伝統的なインバータ111を取り上げる。もし、電圧の概念がソースとドレインとを識別するために用いられるならば、P形MOSFET144のソースが、N形MOSFET142のドレインと、インバータ111の出力ピン108にも接続される。出力ピンが論理的にハイ(high)になることを保証する方法はないので、ゲートにおける入力が論理的にロー(low)のとき、これは問題を生じさせる。この問題を解決するため、上で述べたDC電圧を用いたピン割り当ての方法がN形デバイスのみに適用され、P形デバイスに対してはピン割り当てが反転されなければならない。P形デバイスに対しては、より高いDC電圧を有するピンがソースになり、より低いDC電圧を伴うピンがドレインでなければならない。
この僅かな変更で、これらの電圧規則はエンハンスメント形MOSFETに用いられる。これが、スパイスプログラムがシミュレーションを実行する前にMOSFETのピンを識別する方法である。スパイスの中では、デプレションMOSFETはエンハンスメントMOSFETの派生物として扱われているので、エンハンスメントMOSFETおよびデプレションMOSFETの両方に同じ電圧規則が用いられる。
もし、ソースとドレインを識別するため、代わりに多数電流キャリアの概念が用いられるならば、図2のインバータの例におけるP形MOSFETのソースは、Vdd電源供給ピンに、そしてN形MOSFETのソースはグラウンドに接続される。両方のトランジスタのドレインは出力ピンとして互いに接続される。ソースとドレインピンを識別するため、多数電流キャリアを用いる方法は、より正確であり、エンハンスメントMOSFETの動作をよく説明できる。残念ながら、多数電流キャリアを用いることは、デプレションモードMOSFET動作をシミュレートすることを妨げる。この制約は、N形デプレションMOSFETが正の電力供給電圧端子Vddに接続されるか、または、P形デプレションMOSFETがグランド端子に接続されることを、ソフトウェアが妨げる結果であるが、実際のデプレションMOSFET動作では、これらの接続は作られる。
N形デプレションMOSFET114とVddピン110、P形デプレションMOSFET116とグランドピン112が接続されない実際的な理由は何もない。デプレションモードにおいて動作されるデプレション形MOSFETは、ゲートとソースとの間の接合に電圧が印加されるまで通常オンの単純なスイッチである。デプレション形MOSFETは、ドレインとソースとが何ボルトに接続されているのかはまったく気にしない。デプレションモードで動作されているデプレション形MOSFETにとって唯一問題になるのは、トランジスタに電圧を印加し、ドレインとソースとの間のチャネルをピンチオフ(pinchi off)するゲートとソースとの間の接合と交差する電圧があるか否かである。ソースとドレインとの間のチャネルをピンチオフするため、N形デプレションMOSFET114のゲートは、ドレインとソースとの間のチャネルにおいて正電荷を誘導するため、ソースに対して負の電圧が必要である。N形デプレションMOSFET114が、系の中で最も高電圧となり得るVdd110に接続されるとき、Vddピン110は、ゲートにおける電圧に対して最も高い負の電位差を生成してドレインとソースとの間のチャネルをピンチオフする。ピンチオフが最初に起きる場所のため、シミュレーション目的のためのVdd110に接続されるピンは、N形デプレションMOSFET114に対してはソースピンとして見なされる。
同様に、グランド112に接続されるP形デプレションモードMOSFET116については、ドレインとソースとの間のチャネルにおいて負電荷を誘導してチャネルをピンチオフするため、ゲートにおいてソースに対して正の電圧が必要とされる。グランド112は系の中で最も低電圧なので、ゲートにおける電圧に対して最も高い電位差を生成してP形デプレションMOSFET116のチャネルをピンチオフする。結果的に、ピンチオフが最初に起きる場所なので、グランド112はP形デプレションMOSFET116のソースとなるべきである。
ピンチオフがデプレションMOSFETの出力状態を決定するので、デプレションMOSFETの最もピンチオフするピンが、それゆえにデプレションMOSFETのシミュレーションにとってのソースピンであると考えられる。同様に、エンハンスメントMOSFETに対して、ドレインとソースとの間のチャネルに誘導された多数電流キャリアがエンハンスメントMOSFETの出力状態を決定するので、最も誘導多数電流キャリアを生成したピンがエンハンスメントMOSFETのソースになるはずである。
結論として、MOSFETのソースピンは、単純に最も多数電流キャリアまたはピンチオフを生成したピンである。ソースピンのこの定義は、すべての動作条件下のすべての種類のMOSFETに対して正確で正しい結果を生成するものであり、ソースとドレインピンとを識別するためのコンピュータシミュレーションのための唯一の法則である。
残念ながら、現行のスパイスプログラムには、正論理の概念が欠けており、ソースとドレインを割り当てるためにエンハンスメントおよびデプレション形MOSFETの両方のピンに対して同じ電圧法を用いており、デプレションモードで動作されるデプレション形MOSFETに対するピン割り当ては、それゆえに正しくない。ピン割り当て問題は、次の例により説明され得る。
図3に示されるように、次の例は、スパイスプログラムが単純なバッファ回路がどのようにピンチオフし損なうかをフィリップスモデル(Philips model)11020MOSFETを用いて示す。このフィリップスモデルは、MOSFETを表現するために電位を用いるので、エンハンスメントとデプレションデバイスの違いはゲートにおける電位だけである。
図1に示されるように、P形デプレションMOSFET116に対して、デプレションデバイスに対するデプレションモード動作の境界は、VGSについて0からVddである。
スパイスプログラムは、P形トランジスタに対して、つねにソースピンをより高いDC電圧ノードに割り当てるので、グランドピン112は、スパイスプログラムに対してドレインピンであり、ソースピンはまた出力ピン108でもある。ゲート入力106の電圧がグランド電位であるとき、ソース108の電圧は、グランド電位よりつねに高いので、VGSはつねに負となり、IDSS103よりも大きい電流がドレイン−ソースチャネルに流れる。しかしながら、ゲート入力106の電圧がVddのとき、ソース108の電圧は、ゲート入力106の電圧よりも決して高くならないので、VGSは正になり、ドレインとソースのチャネルを通じて流れる電流は、IDSS103よりも小さくなる。それにも関わらず、ピンチオフを生じるためにゲート入力106の電圧は、ソースの電圧よりもずっと高くなくてはならないので、スパイスプログラムは、ゲート入力106の電圧がグランド112とVdd110との間の範囲のとき、P形デプレションMOSFET116がピンチオフになることを決して許さない。しかしながら、VGSが高くなるにつれて、ドレイン−ソースチャネルを通じてより少ない電流が流れ、ソース108の電圧より高くなり、VGSを減少させる。結果的に、一旦、チャネルがピンチオフされるとソース108の電圧がVdd110になり、IDSS103の電流がチャネルに再び流れるので、スパイスプログラムにとって、ドレイン−ソースチャネルを完全にピンチオフさせることは不可能である。その結果、VGSはドレインとソースとの間のチャネルを完全にピンチオフするほど大きくならない。スパイスプログラムを用いてピンチオフを生じさせる唯一の方法は、ソース出力108の電圧がVddよりも決して高くならないことから、ゲート入力106の電圧をVdd110よりもずっと高く上げることである。
しかしながら、図3に示される回路の図4に示される物理的構造を考慮する。ゲート入力106の電圧がVddのとき、正の電位がゲート106とグランドピン112との間の接合にわたって現れる。ゲート入力106におけるこの正の電位は、グランドピン112付近のPチャネルに大量の負の電荷を誘導する可能性があり、ピンの名前にも関わらず、ピンチオフを生じる。この例では、出力ピン108の電圧は、グランドピン112の電圧よりもつねに高いので、ゲート入力106とグランドピン112との間の電位差は、ゲート入力106と出力ピン108との間の電位差よりもつねに大きい。結果的に、ピンチオフは、つねにゲート入力106とグランドピン112との間の接合で最初に起きるはずである。残念なことに、これはスパイスプログラムが予測することではない。スパイスプログラムは、その代わりピンチオフがゲート入力106と出力ピン108との間で最初におきると予測する。結果的に、P形デプレションMOSFET116を用いてスパイスプログラムでピンチオフをシミュレートする唯一の方法は、ゲート入力106の電圧をVdd110よりもずっと高く上げることである。図4の図は、デプレション形MOSFETに対するスパイスプログラムの誤ったピン割り当てを説明する。
しかしながら、もし、ソースピンがピンチオフの生成に応じて割り当てられるのであれば、グランドピン112は、Pデプレション形MOSFET116に対してスパイスの目的のために、ソースピンと名づけられるべきである。結果的に、ゲート入力106の電圧がグランド電位のとき、ゲート−ソース接合は電圧が印加されておらず、VGS=0であり、ドレイン−ソースチャネルは導通するので、ドレイン108の電圧はグランド電圧になる。しかしながら、ゲート入力106の電圧がVdd110のとき、ゲート−ソース接合は電圧が印加され、VGSは正になり、ドレイン−ソースチャネルはピンチオフとなり、ドレイン108の出力電圧はVdd110である。図3の回路は、非反転バッファとなる。
好適な実施形態において、図3の非反転バッファは、P形トランジスタであるデプレションMOSFETトランジスタを含む。このデプレションMOSFETトランジスタは、好適には、入力端子に連結されるゲート端子と、正の電圧供給源端子に連結される基板端子と、グランド端子に連結されるソース端子とを有する。その回路は、P形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子に連結された第1の端子を有する抵抗と、正の電圧供給源端子に連結された第2の端子とを有し、それによって、1トランジスタ、1抵抗、1非反転バッファを形成する。
ピン割り当ての問題が修正されるまで、エンジニアが通常の電圧範囲内においてデプレションモードで動作されるデプレション形MOSFETを用いてピンチオフを生成することをスパイスプログラムは決して許すことはないが、実際には、デプレション形MOSFETに対してピンチオフは容易に生成され得る。一旦、ピン割り当ての問題が特定されて修正されれば、我々は、デプレション形MOSFETに基づく正論理出力を生成する多数の新しい回路を開発することができ、MOSFETの開発は最終的に完了する。正論理に加え、デプレションMOSFETは、MOSFETのための、静電放電被害からの完全な保護回路を生成することもできる。
本発明の好適な実施形態が、可能な限り、同様な要素には同様な番号を指定した添付の図面を参照して、これから詳細に説明される
複数の実施形態の様々な要素を相対的なスケールで表現するため、添付の図面においてあらゆる合理的な試みがなされたが、2次元の紙面ではつねにそれが可能ということではない。したがって、表現された実施形態中の様々な部分にわたる互いの関係を適切に表現し、合理的に簡易な方法で本発明を適切に説明するため、添付の図面では、ときには絶対的なスケールからずらすことが必要である。しかしながら、そのようなスケールのずれは、通常の知識を有する当業者であれば、十分に理解し了解しうることであり、開示された実施形態の使用可能性を制限するものではない。
静電放電(ESD)保護
静電放電(ESD)は、非常に被害を与える現象であり、IC、とくに本質的に高い入力インピーダンスを有するCMOS IC製品の信頼性に影響がある。ESDは、ICに対して高い電位差を伴う望まれない帯電粒子が大きな電圧ノイズ(voltage spike)を生成し、ICにとって永久的な被害を引き起こすのに十分な熱を発生するとき、IC製品の試験、ハンドリング(handling)、出荷(shipment)、こん包(packaging)の間に起こり得る。ほとんどのESDは、ICの内部で起き、被害が発生するまでは目立たないので、取り扱うことが困難な問題である。ESDの大きな電圧ノイズは、ふつう入力トランジスタのゲートにおいて発生するので、ESDは、通常、CMOS ICの入力トランジスタのゲートの下の絶縁体を引き裂く。CMOSトランジスタのゲートの下の絶縁体は、小さく薄く、微小な容量しかないので、少量の静電荷で高電圧ノイズが発生し得る。絶縁体は、ふつう熱をすぐ消散させない貧弱な熱伝導体であるので、CMOS ICのゲート構造は、脆弱で被害を受け易い。この問題は、ICの機能と同様にスピードを向上させるためにCMOS ICの物理的なサイズが小さくなるにつれて深刻になってきている。ESDによる被害からのCMOS ICデバイスの保護は、IC設計エンジニアにとって最も挑戦的な仕事である。
潜在的には、ESDの被害からCMOS ICを保護する最も実用的な解決策は、外部の帯電粒子がCMOS ICの入力トランジスタのゲートと残りの入力トランジスタとの間に電位差を生じさせないことである。それによって、入力トランジスタのゲートの下の被害を回避する。その代わり、ESDのエネルギーは、より丈夫なグランドおよび/または基板および/または電力供給線に向けられるはずである。
異なる場所の作業者の間の電位差から発生した電圧ノイズの問題を取り扱うための、一般的な解決法は、図5に示されるように、CMOS ICのすべての入力リードにESD電圧のノイズの振幅を制限する電圧クランプ回路を取り付けることである。作業者の指の帯電した油または油脂粒子は、負に帯電しており、負に帯電した粒子は、ICが触れられたときCMOS ICのゲート上に負の電位を生成する。工場の第1の作業者の帯電粒子の電位が−V1であり、1万マイル離れた超高層ビルの30階にあるアセンブリラインの第2の作業者の電位がより負の−V2であると仮定する。CMOS全体は浮いている(floated)ので、第1の作業者によって触れられたのち、CMOS ICのゲート、電源、グランド、および基板の電位はすべて−V1になる。第2の作業者の帯電粒子はより高い負の電位を有するので、第2の作業者によって触れられるとすぐに入力トランジスタのゲートに負の電圧ノイズが生じる。入力ピンはすでに電位−V1を有しているが、ICは電源が入っていないので、第2の作業者によってピンが触れられる前、IC全体のどのピンの電圧もゼロである。第2の作業者によって入力ピンが触れられ、電位を等化する電流が生成されたのち、入力ピン106の電圧はさらに負になり、グランドクランプダイオード104が導通するので、ESD電圧が−Vfを下回ったのち基板および/またはグランド112の電圧は入力ピン106においてESD電圧に従う。ここで、Vfはダイオード104の順方向電圧である。入力106ならびにグランドおよび/または基板112の電圧の両方とも、電力供給電圧ノードVdd110の電圧がゼロにとどまっている間にさらに負になる。入力ピン106ならびにグランドおよび/または基板112の電圧の負の方向への上昇は、入力ピン106の電圧がVddクランプダイオード102を降伏へ至らせるとき最終的に止められる。入力ピン106に発生するESD電圧ノイズの振幅は、それゆえにクランプダイオードの順方向電圧と逆方向降伏電圧との差の範囲内に制約され、第2の作業者の帯電粒子の電位がより負であるとき、ESD電圧ノイズがCMOS ICの入力トランジスタのゲート108と電力供給線Vdd110との間に生じる。もし、第2の作業者の帯電粒子の電位が何かの理由で正、または、第1の作業者よりも弱い負になるとすれば、正の電圧ノイズが代わりに形成され、保護ダイオードは、クランプダイオードの順方向電圧と逆方向降伏電圧との差の間と同じ範囲内で依然としてESD電圧ノイズをクランプできる。しかしながら、正のESD電圧ノイズが、代わりに入力トランジスタのゲート108とグランドおよび/または基板112との間に生じる。ゲートの下の絶縁体がこのクランプされた電圧ノイズを切り抜けられる限り、入力トランジスタのゲート108はどちらにしても保護される。
現在の解決法には2つの問題がある。第1に、降伏電圧が生じたのち、CMOS ICの入力ピン106と電力供給線Vdd110との間の電位差が、Vddクランプダイオード102の降伏電圧に等しいと仮定される。しかしながら、電力供給線Vdd110は多くのトランジスタと、おそらく大きなバイパスキャパシタにも接続されているので、実際には入力ピン106の電圧は、電力供給線Vdd110の電圧よりもずっと速く上昇する。電力供給線Vdd110は、本質的に入力トランジスタのゲート107よりもずっと大きな容量性の負荷を有するので、電力供給線Vdd110の電圧の立ち上がり時間は、それゆえに入力ピン106の電圧の立ち上がり時間よりもずっと長く、ダイオードの降伏電圧を超える振幅を伴う電圧ノイズが生じて、余分な熱を生成し、入力トランジスタのゲート107の下の絶縁体に亀裂を生じさせる可能性がある。他の問題は、より小さなゲートがより大きな速い電圧ノイズを生じさせ、さらに速いクランプ回路を要求するため、ゲートのサイズが縮まるにつれ、それが入力ピン106の電圧をクランプするための定常的な苦戦(uphill battle)であることである。
入力トランジスタのゲートにおける抵抗が非常に高いので、現行のESD保護技術の大きな問題は、それらのすべてが、帯電粒子がCMOS ICの入力トランジスタのゲートと残りの入力トランジスタとの間に電圧ノイズを生成することを許してしまうことである。単一の帯電粒子の動きでさえCMOS ICに被害を与える。ESDによる被害を回避するための正しい方法は、帯電粒子がCMOS ICの入力トランジスタのゲート107と残りの入力トランジスタとの間の電位差が形成することを防止することである。
2つのダイオード102および104は、CMOS ICの入力回路に対する過電圧保護を提供するためだけにもともと設計された。Vddクランプダイオード102の目的は、単純にハイ論理レベル入力の電圧が、電力供給電圧Vdd110にダイオードの順方向電圧を加えたものを超えることを防止し、グランドクランプダイオード104の目的は、単純にロー論理入力レベルが、ダイオードの順方向電圧の負よりもさらに負に降下することを防止することである。2つのダイオードを用いた現行のESD保護技術は、実際には過電圧保護の偶然的な副産物である。
ESD保護のための改善された戦略は、CMOS ICの電源が入っていないとき、CMOS ICのすべての入力ピンと内部回路との間に電位差が無いことを保証するため、CMOS ICのすべての入力ピン106を保護短絡回路接続(protective short−circuit connections)でグランドおよび/または基板112と、電力供給線110とに接続することだろう。入力ピン106がグランドおよび/または基板112ならびに電力供給線Vdd110とつねに同じ電位にとどまっている限り、CMOS ICの入力ピン106にどれだけ高い電位の帯電粒子があるかに関係なく、入力トランジスタのゲートに電圧ノイズを生じさせる抵抗がCMOS ICの入力トランジスタのゲート107と残りの入力トランジスタとの間に存在しない。したがって、別の場所でずっと高い電位を有する第2の作業者がCMOS ICの入力ピン106に触れたとしても、電圧ノイズは、入力トランジスタのゲート108の下の全体的に脆弱で貧弱な熱導電絶縁体に代わって大部分のエネルギーをCMOS ICの丈夫な金属製のグランドおよび/または基板112と、電力供給線Vdd110とに放出する。入力ピン106とグランドおよび/または基板112との間の短絡保護回路と、電力供給線Vdd110がESD電圧ノイズを切り抜けられることができる限り、CMOS ICは保護される。入力ピン106と基板および/またはグランド112の保護短絡回路接続と電力供給線110は、必要とする分だけ電流を通過させることができるように設計できるので、CMOS ICはESDを容易に切り抜けられる。短絡回路保護接続で、CMOS ICの入力ピンのゲート107と残りのCMOS ICの間の抵抗は、今度は低すぎてゲート構造に被害を及ぼす電圧ノイズを生じさせることができない一方、CMOS IC全体が浮いているので、グランドおよび/または基板ならびに電力供給線の抵抗は非常に高い。ESD電圧ノイズは、それゆえに、入力ピン107のゲートの代わりにグランドおよび/または基板および電力供給線に生じる。
図6に第1の実施形態として新しいESD保護回路101が説明される。CMOS ICに電源が入っていないとき、CMOS ICの入力ピン106が、CMOS ICのグランド112および/または基板ならびに電力供給線Vdd110とつねに同じ電位にとどまることを保証することを試みるため、この設計はデプレション形MOSFETを用いる。この図化された回路では、P形デプレションMOSFET116がCMOS ICの入力ピン106とグランドおよび/または基板112との間の短絡回路接続を提供する。P形デプレションMOSFET116のドレインは、保護されるCMOS ICの入力トランジスタの入力ピン106とゲート107とに接続される一方、P形デプレションMOSFET116のソースはCMOS ICのグランドおよび/または基板112に接続される。P形デプレションMOSFET116のゲートに電圧が印加されていないとき、P形デプレションMOSFET116のドレインとソースとの間のチャネルは電気的に短絡しているため、CMOS ICの電源が入っていないとき、CMOS ICの入力ピン106は、つねにCMOS ICのグランドおよび/または基板112と同じ電位にある。CMOS ICに電源が入るとき、P形デプレションMOSFET116のゲートは電力供給線Vdd110に接続されているので、CMOS ICに電源が入るとすぐに、P形デプレションMOSFET116のゲートとソースとの間の接合には電圧が印加される。結果的に、CMOS ICに電源が入るとき、P形デプレションMOSFET116のドレインとソースとの間のチャネルはすぐにピンチオフされ、CMOS ICに電源が入ったのちは、P形デプレションMOSFET116のチャネルを通じて非常に少量のピンチオフ電流が許される。
N形デプレションMOSFET114は、CMOS ICに電源が入っていないとき、CMOS ICの入力ピン106と電力供給線Vdd110との間に短絡回路接続を提供するためにも用いられる。N形デプレションMOSFET114のソースは、電力供給線Vdd110に接続される一方、N形デプレションMOSFET114のドレインは、保護されるCMOS ICの入力トランジスタ107の入力ピン106とゲートとに接続される。N形デプレションMOSFET114のゲートは、グランドおよび/または基板112と接続されており、N形デプレションMOSFET114のソースは電力供給線Vdd110に接続されているため、N形デプレションMOSFET114のソースの電源が入っていないとき、N形デプレションMOSFET114のドレインおよびソースとの間のチャネルは短絡回路接続になる。結果的に、CMOS ICの入力ピン106の電位は、CMOS ICに電源が入っていないとき、CMOS ICのグランドおよび/または基板112ならびに電力供給線110の両方と等しくなるので、CMOS ICに電源が入っていないとき、CMOS ICの入力トランジスタのゲート107と残りの入力トランジスタとの間の電位差はなく、帯電粒子は、ESDの間CMOS ICの入力トランジスタのゲート107に決して電圧ノイズを生じさせない。
CMOS ICに電源が入ると、N形デプレションMOSFET114のゲートとソースとの間の接合には、電圧が印加され、CMOS ICに電源が入るとき、N形デプレションMOSFET114のチャネルは、ほとんどすぐにピンチオフされ、N形デプレションMOSFET114を通じて小さなピンチオフ電流が通過する。もし、N形デプレションMOSFET114のピンチオフ電流がほぼP形デプレションMOSFET116のピンチオフ電流と等しいならば、CMOS ICの電源が入るとき、保護的な短絡回路接続101は開放され、CMOS ICにとって見分けがつかない。
N形114もP形116も、残りの通常のエンハンスメントトランジスタと共にCMOS IC中に作製され得る。デプレションMOSFETは、通常エンハンスメント形トランジスタ用のチャネルの長さを定義するために用いられる第1のポリ(poly)層なしで作製され得る。代わりに、デプレションMOSFETのドレインとソースとの間の全体のチャネルが保存され、デプレション形MOSFETのゲートのための異なるポリ層がのちに追加され得る。デプレション形MOSFETドレインとソースとの間のチャネルは第1ポリ層なしで形成されるので、デプレション形MOSFETのゲートとソースとの間の接合に電圧が印加されていないとき、デプレション形MOSFETのドレインとソースとの間のチャネルは多数電流キャリアで満ちており、つねに電気的に短絡回路接続である。デプレション形MOSFETのすべての目的は、CMOS ICの入力ピン106からグランドおよび/または基板112ならびに電力供給線Vdd110への低いインピーダンス電流経路を作ることであるので、デプレション形MOSFETに対する要求は、多くの電流を安全に整合して通過させることである。
同じ保護短絡回路接続101が、CMOS ICのすべての出力ピンについても同様に用いられ得る。CMOS ICの出力ピンは、つねにMOSFETのドレインまたはソースのどちらかに接続され、それらはつねに微細なMOSFETのゲート構造に比べてずっと強固に形成されるので、出力ピン用の保護的な短絡回路接続回路101は、物理的により小さくなり得る。
CMOS ICの基板は、ふつうIC全体の最も低い電位のグランド網に接続されるべきであるので、グランドと基板はふつう互いに電気的に接続される。グランドと基板が互いに接続されているとき、CMOS ICで保護短絡回路接続網101を実装することは非常に明解である。しかしながら、いくつかの用途では、基板はグランドの代わりに負の電位に接続される可能性もあるので、保護短絡回路接続網101をどのピンに接続するかを決める必要がある。基板は熱を放散するためにグランド網よりもつねに物理的に大きいので、短絡回路保護回路101は、通常、グランド網の代わりに入力ピン106および電力供給線110を基板に接続する。それにも関わらず、基板は、ふつう金属のグランド網ほどには熱を急速に放散しない半導体材料で作られているので、より小さいグランド網が、実際には大きな基板よりも効率的に熱を放散する可能性がある。この場合、グランド網が、保護短絡回路接続網101を入力106および電力供給線に接続するためのより良い選択となる。保護短絡回路接続網101は、ESD電圧ノイズから生じた熱をより効率的に放散できるグランドピンまたは基板ピンのいずれか、あるいは、両方のピンに入力ピン106と電力供給線110とを接続するべきである。
要約すれば、静電放電保護回路の好適な実施形態では、N形デプレションMOSFETトランジスタ、P形デプレションMOSFETトランジスタ、前記P形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子と前記N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子および基板端子とに連結されたグランド端子と、前記N形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子と前記P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子および基板端子とに連結された正の電力端子と、前記N形デプレションMOSFETトランジスタおよび前記P形デプレションMOSFETトランジスタ両方のドレイン端子に連結された入力端子と、前記入力端子に連結された出力端子とを含むことによって、静電放電保護回路を提供する。
非反転バッファ
図7に示すように、デプレション形MOSFETを用いる比較的単純な論理回路は非反転バッファ100である。非反転バッファ100は、N形デプレションMOSFET114およびP形デプレションMOSFET116で作られる。両方のMOSFETのゲートは入力ピン106として互いに接続され、両方のMOSFETのドレインは出力108として互いに接続される。Pデプレション形MOSFET116のソースは、グランドおよび/または基板112に接続されているので、Pデプレション形MOSFET116のゲート−ソース接合に電源が印加されておらず、入力ピン106が0ボルトのロー論理レベルになるとき、Pデプレション形MOSFET116のドレインはグランドおよび/または基板112に短絡される。Nデプレション形MOSFET114に対して、入力ピン106のロー論理レベルはゲート−ソース接合に電圧を印加するので、Nデプレション形MOSFET114のドレインとソースとの間のチャネルは、ピンチオフされ、ハイインピーダンス状態に保持される。結果的に、バッファ108の出力は、入力ピン106がロー論理のとき、ロー論理に維持される。入力ピン106がVddのハイ論理レベルに切り替わるとき、Nデプレション形MOSFET114のソースがVdd110にも接続されているので、Nデプレション形MOSFET114のゲート−ソース接合は電圧が印加されないので、Nデプレション形MOSFET114のドレインは、ソースにVdd110で短絡され、出力ピン108はハイ論理になる。Pデプレション形MOSFET116に対して、ゲート−ソース接合は、今度、電圧が印加されているので、ドレイン−ソースチャネルはピンチオフされ、ハイインピーダンス状態に保持される。結果的に、バッファ108の出力はハイ論理に維持され、バッファ出力108の状態はつねにバッファ入力106に従う。
要約すれば、図7の非反転バッファは、N形デプレションMOSFETトランジスタとP形デプレションMOSFETトランジスタとを含む。N形デプレションMOSFETトランジスタは、正の電圧供給端子に連結されたソース端子と、グランド端子に連結された基板端子と、入力端子に連結されたゲート端子と、出力端子に連結されたドレイン端子とを有する。P形デプレションMOSFETトランジスタは、グランド端子に連結されたソース端子と、正の電圧供給端子に連結された基板端子と、入力端子に連結されたゲート端子と、出力端子に連結されたドレイン端子とを有し、それによって、2トランジスタ、非反転バッファを形成する。
非反転バッファ100により消費される電流は、ドレイン−ソースチャネルの多数電流キャリアによって与えられ、最小限のレベルに制御され得るデバイスのピンチオフ電流に等しいので、デプレション形MOSFETで形成された非反転バッファ100の消費電流は、非常に低くすることができる。ピンチオフ電流は、基板を通じて流れる漏れ電流とは非常に異なる。漏れ電流は、トランジスタの基板およびドレイン領域の両方の少数電流キャリアにより与えられる。漏れ電流の量はふつう少ないが、漏れ電流を正確に制御することは非常に難しく、漏れ電流の量はデバイス全体で広範囲にわたって変化する。漏れ電流のもう一つの問題は、漏れ電流はデバイスの熱的性質によって生じるので、それが長い熱時定数を有することである。対照的に、ピンチオフ電流は漏れ電流と同程度に低くなるように正確に制御することが可能である。
非反転ラッチ
非反転バッファ100は、図8に示すように、入力ピン106と出力ピン108とを互いに短絡させることにより容易に非反転ラッチ回路120になり得る。非反転ラッチ120は、したがってメモリセルになる。出力ピン108の状態と入力ピン106の状態はつねに同相であるので、入力ピン106を出力ピン108と短絡することは、非反転ラッチ120に対して出力ピン108の状態でロックする正帰還を提供する。結果として、非反転ラッチ120の出力ピン108の状態は、永久に現在の状態を保持する。のちに入力信号106が取り除かれても電源供給がアクティブである限り、N形デプレションMOSFET114によってハイ論理出力状態が保持され、Pデプレション形MOSFET116によってロー論理出力状態が保持される。
3T−SRAMセル
第2の好適な実施形態として図9に示されるように、非反転ラッチ120は、したがって3T−SRAM126(3トランジスタスタティックランダムアクセスメモリ)用のメモリセルとして用いられ得る。この設計では、ワード線124によって制御されるデータスイッチトランジスタ128は、ビット線122上のデータをメモリセル120から読取りまたはメモリセル120へ書込みすることができる。データスイッチトランジスタ128は、図9に示される通常のエンハンスメント形MOSFETまたは他のどのようなデバイスでも形成され得る。ワード線124信号はデータスイッチトランジスタ128を制御するためのイネーブル信号であり、ビット線122上の信号はI/Oデータである。3T−SRAMセル126は、それゆえに、メモリセル120としてのたった2つのデプレション形MOSFETと、データスイッチングトランジスタ128とで形成することができ、3T−SRAMセル126のデータは、単一のデータI/Oビット線122および単一のイネーブルワード線124だけでアクセスされ得る。新しい3T−SRAMセル126は、半分のハードウェアしか使用しないので、従来の6T−SRAMに比べてはるかに優れている。新しい3T−SRAMセル126は、実際にはトランジスタおよびキャパシタで作られるDRAMセルにより良く似ている。
好適な実施形態では、3T−SRAMは、N形デプレションMOSFETトランジスタおよびP形デプレションMOSFETトランジスタを含む。N形デプレションMOSFETトランジスタは、正の電圧供給端子と連結されたソース端子と、グランド端子に連結された基板端子とを有する。P形デプレションMOSFETトランジスタは、グランド端子に連結されたソース端子と、正の電圧供給端子に連結された基板端子とを有する。さらに、N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子は、N形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子と、P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と、P形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子とに連結されている。さらに、N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子に連結されたドレイン端子を有するN形エンハンスメントMOSFETトランジスタと、グランド端子に連結される基板端子と、データ線に連結されるソース端子と、アドレス線に連結されるゲート端子とがあり、それにより3トランジスタスタティックランダムアクセスメモリを形成する。
もし、電力供給が除かれれば、記憶を維持することができないので、SRAMとDRAMは共に揮発性メモリセルに属する。不揮発性メモリセルは、電力供給なしで非常に長時間データを維持することができる。不揮発性メモリセルは、揮発性メモリセルと完全に異なる技術により形成されているので、この特許公開ではこれ以上議論されない。
伝統的に、SRAMおよびDRAMの2種類の揮発性メモリセルがある。従来のSRAMメモリセルは、データをラッチするため4つのエンハンスメント形MOSFETトランジスタを使用し、データI/Oスイッチとしてさらに2つのMOSFETを必要とする。2つのエンハンスメント形MOSFETトランジスタだけで非反転ラッチを形成することは、負論理の性質上不可能なので、データビットをラッチするため、それは4つのエンハンスメント形MOSFETを要求する。正帰還を生成してデータをラッチするため、それぞれ2つのエンハンスメント形MOSFETトランジスタで作られた2つのインバータが正帰還を生成するために必要とされ、データビットをラッチするため、それゆえに合計4つのエンハンスメント形MOSFETトランジスタが必要とされる。ラッチの中の4つのエンハンスメント形MOSFETのうちの2つは定常的にオンであり、他の2つは定常的にオフであり、6T−SRAMセルの消費電流は高い。サイズと消費電流の不利点があるにも関わらず、6T−SRAMセルのデータは高速にアクセスされ、電力供給がアクティブである限りは維持管理することなしに永久に保持され得るため、6T−SRAMセルは、非常に容易に使用することができ、デスクトップコンピュータまたは大量のデータを高速に動かす必要のあるゲームなどの用途でいまだに評判が良い。しかしながら、CMOS ICのサイズが小さくなるのにしたがって、6T−SRAMを生産することがより困難になっている。6T−SRAMの問題は、正帰還を生成してデータをラッチするため、2つのインバータが必要とされることである。もし、2つのインバータが完全に整合していなければ、データの内容が変更されたとき、一方のインバータが他方より速くスルー(slew)する。インバータ間でのスルーの速度の違いは、より小さいノイズが6T−SRAMを不正な状態に捉え、不安定になり得るのでノイズマージンを低める。CMOS ICが小さくなるにつれて、インバータの動作電流が小さくなる一方で漏れ電流はより大きくなるので、CMOS ICが小さくなるとき、6T−SRAMのノイズマージンはすぐに低下する。この問題を克服するため、6T−SRAMのサイズは、相当に大きく、縮小する過程において残りのCMOS ICほどには縮小することができない。
新しい3T−SRAMセル126は、データ入力をラッチする正帰還を生成する正論理の簡素化による従来の6T−SRAMに関する改良である。3T−SRAMのセル126はより少ない電流を消費し、より少ない空間を占め、本質的に安定であるので容易に縮小することができる。3T−SRAMのノイズマージンは、すべてのその他の回路と同じであるので、3T−SRAMの動作電流が漏れ電流よりもはるかに大きい限り、メモリセルのデータ内容は安定である。3T−SRAMは、実際には従来の6T−SRAMよりもDRAMのメモリセルによく似ている。
DRAMメモリセルはとても小さく、非常に少ない電流を消費する。DRAMメモリセルは、通常、データスイッチとしてのMOSFETトランジスタと、データを蓄えるためのキャパシタで作られる。それは、これまでのところあらゆる種類のうちで最も簡易な構造のメモリセルであり、最も少ない空間を占有し、最も少ない電流を消費する。しかしながら、ICの基板を介して一定の漏れ電流があるので、キャパシタは、格納されたハイ論理レベルを時間とともに失う。結果的に、DRAMメモリセルは、データを維持管理するため、定期的にリフレッシュされる必要がある。リフレッシュの要求はDRAMの動作を複雑にし、DRAMセルに対するアクセス時間を長くする。これらの困難にも関わらず、DRAMセルは、高密度にパッケージされるので、多数のピクセルを格納するカメラなどの用途に非常に評判が良い。DRAMの利点は非常に少ない電流を消費することである。DRAMセルによって消費される唯一の電流はキャパシタの漏れ電流を通じてである。DRAMセルの節電の特徴は、携帯電話などの携帯機器応用で非常に評判が良い。
DRAMは、SRAMよりもはるかにたくさんの利点を示すので、DRAMは、とくに携帯機器応用でメモリ製品を独占してきた。DRAMを使い易くし、DRAMをSRAMのように振舞わせるため、過去20年間でDRAMセルのリフレッシュを簡易化するために多くの技術が発明された。たとえば、追加的なハードウェアまたはソフトウェアを使うことによって、アプリケーションからリフレッシュを隠すことである。それにも関わらず、一般的には1T−SRAM(登録商標)またはpseudo−SRAM技術として知られている、これらの賢い技術は、使うことが難しく、これらの技術がいかに賢くなったとしても、リフレッシュ機構とデータ読出し/書込み動作は同時に行われないため、通常メモリアクセスタイムに制約がある。
新しい3T−SRAMセル126はスタティックRAMセルなので、維持管理が必要なく、ちょうどふつうの6T−SRAMセルのように非常に簡単に使用できる。3T−SRAMセル126は、キャパシタを置き換えるために2つのデプレション形MOSFETを用いることができ、ドレイン−ソースチャネルが完全に容易にピンチオフされるほど非常に狭くなくてはならないので、2つのデプレション形MOSFETのサイズは、非常に小さくなり得る。3T−SRAMセル126の2つのデプレション形MOSFETは、特別のプロセスを要求せず、その他のふつうのエンハンスメント形MOSFETと一緒に製造され得るので、3T−SRAM126は、キャパシタを生成する複雑なプロセスで悪名高いDRAMよりもはるかに容易に形成される。3T−SRAM126メモリセルからの出力信号のレベルは、つねに電力供給レールの電圧と等しいので、3T−SRAMメモリセル126は、大きな電圧振幅を伴う出力信号を生成する。結果的に、我々は、単一のI/Oビット線122と単一のイネーブルワードライン124のみを使用して、十分に自信を持って3T−SRAMメモリセル126からデータを読取ることができ、3T−SRAMメモリセル126は、信号対ノイズ比を改善するための補完的な差動ビット線を要求しない。単一のデータI/Oビット線122および単一のワード線124をメモリセルのデータにアクセスするために使用する能力は、それを従来のSRAMおよびDRAMと比較した場合、3T−SRAMメモリセル126の密度を倍増させる。
3T−SRAMメモリセル126は、DRAMと同程度に少なく電力を消費し、DRAMとほぼ同程度の密度でパッケージされることができ、タイミングの抑制なしにすばやく格納されたデータにアクセスすることができ、大きな出力信号を生成することができ、DRAMのほぼ半分の労力で製造される。それは、SRAMとDRAMの両方の利点をすべて有するが、難点は有しない。それは、単に最も望ましい揮発性メモリセルである。
AND論理ゲート
図10に示されるように、正のAND論理ゲート132は、2つのNデプレション形MOSFET114および2つのPデプレション形116MOSFETで形成され得る。この設計では、2つのNデプレション形MOSFET114は直列に接続され、2つのPデプレション形MOSFET116は並列に接続されているので、入力A129または入力B130のいずれか一方がロー論理レベルのとき、出力108はロー論理レベルでグランドに短絡される。出力108は、入力A129および入力B130の両方がハイ論理レベルのときのみハイ論理レベルとなり、出力108をVdd110に短絡する。正のAND論理ゲート132がそれゆえに達成される。
好適な実施形態では、正のAND論理ゲートは、第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタ、および第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタを含む。第1入力端子は、第1P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と第2N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結される。第2入力端子は、第1N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と第2P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結される。正の電圧供給端子は、第1N形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子と第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタ双方の基板端子とに連結される。グランド端子は、第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタ双方のソース端子と、第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタ双方の基板端子に連結される。出力端子は、第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタ双方のドレイン端子と、第2N形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子とに連結され、それによって、ANDブール論理回路を作り出す。
OR論理ゲート
図11に示されるように、正のOR論理ゲート134は、2つのNデプレション形MOSFET114と2つのPデプレション形MOSFET116で形成される。この設計では、2つのPデプレション形MOSFET116は直列に接続され、2つのNデプレション形MOSFET114は並列に接続されているので、入力A129または入力B130のいずれか一方がハイ論理レベルのとき、出力108はハイ論理レベルでVdd110に短絡される。出力108は、入力A129および入力B130の両方がロー論理レベルのときのみロー論理レベルとなり、出力108をグランドおよび/または基板112に短絡する。正のOR論理ゲート134がそれゆえに達成される。
好適な実施形態では、正のOR論理ゲートは、第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタ、および第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタを含む。第1入力端子は、第1P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と第2N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結される。第2入力端子は、第1N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と第2P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結される。正の電圧供給端子は、第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタの双方のソース端子と第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタ双方の基板端子とに連結される。グランド端子は、第2P形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子と、第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタ双方の基板端子に連結される。出力端子は、第1P形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子と、第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタの双方のドレイン端子とに連結され、それによって、ORブール論理回路を作り出す。
マスタスレーブフリップフロップ
マスタスレーブフリップフロップは、信頼性の高いデータサンプルを提供できるため、ほぼすべての論理設計において広範囲に用いられている。図12に示されるように、基本的なマスタスレーブフリップフロップ158は、マスタセクション166およびスレーブセクション168の2つのセクションからなる。マスタセクション166もスレーブセクション168もデータスイッチおよびバッファ/ラッチ回路から作られる。マスタセクション166もスレーブセクション168も、データを受け取るバッファモードとデータを送るラッチモードとの間で二者択一的に位相を違えてトグルするので、マスタセクション166がバッファモードのとき、スレーブセクション168はラッチモードであり、逆も成り立つ。マスタセクション166またはスレーブセクション168のそれぞれはそれ自体によりクロック入力付きのラッチとして用いられ得る。
クロック入力がハイ論理レベルのとき、マスタセクション166はバッファモードであり、データ入力138は、入力スイッチ160を介して非反転バッファ/ラッチ150に渡されることが許可される。この期間、入力バッファ/ラッチ150の帰還経路は開らかれるので、入力バッファ/ラッチ150はバッファモードにある。クロック入力が状態をロー論理レベルに変化させるとすぐに、入力スイッチ160は開らかれ、入力バッファ/ラッチ150の帰還経路は閉じられ、入力バッファ/ラッチ150はラッチモードに切り替わり、データ入力138はラッチされる。同時に、出力スイッチ162は、閉じられてラッチされた入力データは、帰還経路が開らかれているため現時点でバッファモードにある出力バッファ/ラッチ152を介して出力140に渡されることが許可される。しかしながら、クロック入力が状態を変化させて再びハイ論理レベルになると、出力スイッチ162は開かれ、出力バッファ/ラッチ152の帰還経路は閉じられ、出力バッファ/ラッチ152は、出力140への同じデータを維持するためにラッチモードにとどまる。結果として、データ入力138は、クロックがハイ論理レベルのときサンプリングされ、クロックがロー論理レベルのとき出力140へ送られ、クロック信号の負の立下りエッジが効果的に入力データ138のサンプリングをトリガする。
伝統的に、マスタスレーブフリップフロップがエンハンスメント形MOSFETで形成されるとき、3T−SRAMの項で説明したように、正論理出力の欠如により、バッファ/ラッチ回路を形成するには、それぞれ2つのエンハンスメントMOSFETから作られる2つのインバータが必要とされる。マスタスレーブフリップフロップにおいて、非反転バッファ/ラッチを形成するための、2つのインバータの使用は、空間をさらに取るだけではなく、出力信号にさらに伝播遅延を加え、データの保全性を保証するためにトリガの前のより長いセットアップタイムとトリガ後のより長いホールドタイムとを要求し、より電力を消費する。正の非反転バッファ100が、それゆえにマスタスレーブフリップフロップ158のバッファ/ラッチ用に用いられることが理想である。
図12に説明されている基本的なマスタスレーブフリップフロップ158の設計は、設計を完成させるため、4つのT−ゲート136を要求する。図13に示されるように、T−ゲート136は、2つのエンハンスメント形MOSFETトランジスタから作られる。T−ゲート136は、2つの相補的な制御入力および2つのI/Oピン、入力146、および出力148を有する。T−ゲート136のI/Oピンは分極してないので、入力146および出力148は双方向である。T−ゲート136の目的は、T−ゲート136がイネーブルされているとき、T−ゲート136の入力146から出力148への通行を許可し、T−ゲート136がディスエーブルされているとき、通行を妨げることである。T−ゲート136は、T−ゲート136のN入力がハイ論理レベルにある一方でP入力が同時にロー論理レベルにあるときのみイネーブルとなる。T−ゲート136がイネーブルされているとき、ハイ論理レベル入力がT−ゲート136の入力146から出力148へP形エンハンスメントMOSFET144を介して渡され、ロー論理レベル入力がT−ゲート136の入力146から出力148へN形エンハンスメントMOSFET142を介して渡される。T−ゲート136をディスエーブルするため、T−ゲート136のN入力はロー論理レベルである一方、T−ゲート136のP入力は同時にハイ論理レベルでなければならない。T−ゲート136がディスエーブルされるとき、T−ゲート136の入力146と出力148との間は通路がない。結果的に、T−ゲート136は、単に単極単投(single−pole−single−throw)スイッチである。
デプレション形とエンハンスメント形MOSFETの使用を混合することは、可能な限り最も少ない量のハードウェアで形成された基本的なマスタスレーブフリップフロップ158を生成する。混合マスタスレーブフリップフロップ158は、半分のセットアップタイムおよびホールドタイムを要求して出力信号を2倍の速度でトグルできるため、エンハンスメント形MOSFETのみで形成された従来のマスタスレーブフリップフロップよりも優れている。基本的なマスタスレーブフリップフロップ158は、それゆえに最適な論理設計を達成するためにデプレション形MOSFETがなぜ重要なのかを示す最も良い例である。
図14および15に示されるように、Set156または/Reset154が基本的なマスタスレーブフリップフロップに追加され得る。非反転バッファ100は、追加的なset156またはreset154入力ピンを許可するため、非反転AND132または非反転OR134のいずれかに置き換えられる必要がある。マスタスレーブフリップフロップをセットまたはリセットする追加的なset156または/reset154入力ピンを除いては、170および172は、マスタスレーブフリップフロップ158と全く同じように機能する。
他の実施形態
図16および17に示されるように、抵抗190を用いてMOSFETの1つを置き換えることにより、非反転バッファ100は、他の2つの方法によっても形成される。図16に示される設計では、入力106がハイ論理のとき、P形デプレションMOSFET116はピンチオフされ、ハイインピーダンス状態を維持し、出力ピン108の出力電圧は、負荷レジスタ190によってVdd110に引き付けられ、消費される唯一の電流は、P形デプレションMOSFET116を介したピンチオフ電流である。入力106がロー論理のとき、P形デプレションMOSFET116のドレインは、グランドに短絡され、出力ピン108を論理ローに維持する。出力ピン108の状態がロー論理のとき、負荷抵抗190を通じた電流がそれゆえに消費される。同様に、図17に示される設計に対して、入力が論理ハイのとき、N形デプレションMOSFET114のドレインはVdd電力供給線110に短絡され、出力ピン108の状態がハイ論理のとき、負荷電流190を通じて流れる電流が消費される。入力106が論理ローのとき、N形デプレションMOSFET114はピンチオフされ、ハイインピーダンス状態を維持し、出力108はロー論理になり、電流はほとんど消費されない。
1トランジスタ、1抵抗非反転バッファの特定の実施形態では、デプレションMOSFETトランジスタは、入力端子に連結されているゲート端子と、出力端子に連結されているドレイン端子と、グランド端子に連結されている基板端子と、正の電圧供給端子と連結されているソース端子とを有するN形トランジスタである。N形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子に連結される第1端子と、グランド端子に連結される第2端子とを有する抵抗を含み、それによって1トランジスタ、1抵抗、非反転バッファを形成する。
その結果として、図18および19に示されるように、非反転ラッチ120はデプレション形MOSFETと抵抗190とによっても形成され得る。小さな抵抗はより多くの電流を消費し避けられるべきであるので、抵抗190を用いる不利点は、大きな抵抗を形成するために大きな空間を取る可能性があることである。デプレション形MOSFETを抵抗で置き換える唯一の利点は、NウェルまたはPウェルを残しておくことである。N形およびP形のMOSFETが使われるとき、NウェルまたはPウェルは不可避的でありNウェルまたはPウェルは大きな空間を占めうる。ウェルなしで抵抗および1種類のMOSFETメモリセルを使うことにより密度を増加させることが可能である。
抵抗190は、たくさんの異なった方法、たとえば、ポリ抵抗(poly resistor)、ウェル抵抗、またはトラジスタをアクティブ抵抗として用いることによって形成され得る。図20および21に示されるように、メモリセルのMOSFETのうちの1つが抵抗で置き換えられるとき、SRAMメモリセルは、それゆえに2T1R−SRAM127と呼ぶことができる。
2T1R−SRAMの特定の実施形態では、グランド端子に連結された基板端子と、正の電圧供給端子と接続されているソース端子と、N形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子に連結された第1端子、グランド端子に連結された第2端子を有する抵抗とを有するN形デプレションMOSFETトランジスタがある。N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子は、そのドレイン端子に連結されている。N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子に連結されるドレイン端子と、グランド端子に連結される基板端子と、データ線に連結されるソース端子と、アドレス線に連結されるゲート端子とを有するN形エンハンスメントMOSFETトランジスタも存在し、それによって、2トランジスタ、1抵抗スタティックランダムアクセスメモリを形成する。
2T1R−SRAMの他の実施形態では、正の電圧供給端子に連結された基板端子と、グランド端子に連結されたソース端子とを有するP形デプレションMOSFETトランジスタがある。P形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子に接続された第1端子と、正の電圧供給端子に連結された第2端子とを有する抵抗もある。P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子は、そのドレイン端子に連結される。P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子に連結されるソース/ドレイン端子のうちの1つと、グランド端子に連結される基板端子と、データラインに連結されるソース/ドレイン端子うちの他方と、アドレス線に連結されるゲート端子とを有し、それによって2トランジスタ、1抵抗スタティックランダムアクセスメモリを形成する。
抵抗190は、非常に高いインピーダンスの抵抗に相当する逆方向バイアスダイオードによって置き換えられ得る。逆方向バイアスダイオードは、単純な逆方向バイアスPN接合なので、IC内部に様々な方法で作られ得る。図22は、P形デプレションMOSFET116を用いて逆方向バイアスダイオードを作るためのいくつかの可能な方法を説明し、図23は、N形デプレションMOSFET114を用いて逆方向バイアスダイオードを作るためのいくつかの可能な方法を説明する。負荷抵抗として逆方向バイアスダイオードを用いるメモリセルに対して、バルクからドレイン−ソースチャネルへ向けて流れ込むか、または逆方向バイアスダイオードのドレイン−ソースチャネルからバルクへ流れ出る漏れ電流は、メモリセルトランジスタのピンチオフ電流が格納されたデータの状態を変化させることを防止するため、メモリセルトランジスタのピンチオフ電流よりもかなり大きくなければならない。たとえば、図20に示されるとおり、2T1R−SRAMセル127の設計において、図23に示されるような負荷抵抗190としてN形デプレションMOSFETトランジスタ114によって作られる逆方向バイアスダイオードを用いる。メモリセル120の状態がハイ論理のとき、電力供給がアクティブである限りハイ論理出力を維持するように、ハイ論理出力の状態はメモリセルトランジスタ114によって永久に維持される。しかしながら、メモリセル120の状態がロー論理のとき、ロー論理出力の状態は出力ピン108における浮遊容量によって維持される。メモリセルトランジスタ114のドレイン−ソースチャネルを介したピンチオフ電流と、ビット線122のハイ論理入力状態からデータスイッチトランジスタ128を介した漏れ電流は、出力ピン108においてロー論理出力をポンプアップ(pump up)することができるので、これらの2つの電流は、出力ピン108においてローレベル論理出力の状態を変え得る。幸いにも、逆方向バイアスダイオードを介するバルクへの漏れ電流が、メモリセルトランジスタ114からのピンチオフ電流と、ビット線122におけるデータスイッチトランジスタ128を介するハイ論理入力状態からの漏れ電流との合計よりも大きいならば、出力ピン108におけるロー論理出力は充電されず、ロー論理出力は永久に維持される。同様に、図21に示される2T1R−SRAMメモリセル127の設計において、図22に示されるように、負荷抵抗190を置き換えるため、P形デプレションMOSFETトランジスタ116によって作られる逆方向バイアスダイオードを用いる。メモリセル120の状態がロー論理のとき、ロー論理出力の状態はメモリセルトランジスタ116によって永久に維持される。しかしながら、メモリセル120の状態がハイ論理のとき、ハイ論理出力の状態は出力ピン108における浮遊容量によって維持される。メモリセルトランジスタ116を介するピンチオフ電流と、ビット線122におけるデータスイッチトランジスタ128を介したロー論理入力状態への漏れ電流は、浮遊電流に格納された電圧を放電し得るので、出力ピン108におけるハイ論理出力は変更され得る。幸いにも、メモリセルトランジスタ116からのピンチオフ電流と、ビット線122におけるデータスイッチトランジスタ128を介するロー論理入力状態からの漏れ電流との合計が、逆方向バイアスダイオードを介するバルクからドレインへの漏れ電流よりも小さいならば、出力ピン108における浮遊容量上の電圧は、メモリセルトランジスタ116のピンチオフ電流によって放電されず、ビット線122におけるデータスイッチトランジスタ128を介するロー論理入力状態への漏れ電流と出力ピン108におけるハイ論理出力は、電力供給線がアクティブである限り永久に維持される。
逆方向バイアスダイオードのドレインは、メモリセルトランジスタのドレインと同様であるので、逆方向バイアスダイオードは除去できる。結果として、もし、バルクからメモリセルトランジスタ116のドレインへ、または、メモリセル114のドレインからバルクへの漏れ電流がピンチオフ電流よりもずっと大きく、ピンチオフ電流が出力状態を変化させないならば、図16および17に示される非反転バッファ100の負荷抵抗190さえも、図24および25に示されるように、完全に除去することができる。そして、その結果、単一デプレションMOSFETを用いた非反転ラッチ120が図26および27に示され、2T−SRAMメモリセル131が図28および29に示される。
図28に示されるように、2T−SRAM131に対して、メモリセルトランジスタ114は、電力供給線がアクティブである限り、出力ピン108においてハイ論理出力状態を永久に維持する一方、ロー論理出力状態は、出力ピン108において浮遊容量により維持される。先に説明したように、メモリセルトランジスタ114のドレイン−ソースチャネルを介してのピンチオフ電流と、ビット線122におけるデータスイッチトランジスタ128を介するハイ論理入力状態からの漏れ電流は、出力ピン108を充電することができる。幸いにも、メモリセルトランジスタ114のドレインからバルクへの漏れ電流が、メモリセルトランジスタ114からのピンチオフ電流と、ビット線122におけるデータスイッチトランジスタ128を介するハイ論理入力状態からの漏れ電流との合計よりも大きいならば、出力ピン108におけるロー論理出力は、出力ピン108における浮遊容量によりまだ維持される。同様に、図29に示されるように、2T−SRAM131に対して、メモリセルトランジスタ116は、出力ピン108においてロー論理出力を永久に維持する一方で、ハイ論理状態は、出力ピン108において浮遊容量によって維持される。先に説明したように、メモリセルトランジスタ116のドレイン−ソースチャネルを通じたピンチオフ電流と、ビット線122におけるデータスイッチトランジスタ128を介したロー論理入力への漏れ電流は、出力ピン108において電圧を放電することができる。幸いにも、バルクからメモリセルトランジスタ116のドレインへの漏れ電流が、メモリセルトランジスタ116通じたピンチオフ電流と、ビット線122におけるデータスイッチトランジスタ128を介するロー論理入力状態への漏れ電流との合計よりも大きいならば、出力ピン108における浮遊容量によるハイ論理出力は、電力供給線がアクティブである限り、出力ピン108における浮遊容量により永久に維持される。
図28および29に示される2T−SRAMメモリセル131は、それゆえに可能な限り最も単純なスタティックメモリセルである。2T−SRAMメモリセル131のこれらの2つの設計は、正確に制御して2つの出力状態のうちの1つを維持することが非常に困難な漏れ電流に依存しているので、2T−SRAMメモリセル131の歩留りは、3T−SRAM126の歩留りより低い可能性がある。残念ながら、漏れ電流も2T−SRAMメモリセル131の消費電力を増加させ得る。2T−SRAMメモリセル131はウェルなしの少ないハードウェアで形成され得るので、2T−SRAMメモリセル131は、3T−SRAMメモリセル126に比べてずっと高い密度で形成され得る。2T−SRAMメモリセル131からの高い密度の利点は、その低い歩留りおよび高い消費電力よりも重みがあり得る。
従来のDRAMセルでは、基板への漏れ電流は、メモリセルがハイ論理出力状態を長時間維持することを妨げ、基板への漏れ電流の量を減少させることは非常に重要である。基板への漏れ電流は、DRAMメモリセルの欠陥の発端である。対照的に、2T−SRAMセル131にとって、基板へ、または、基板からの漏れ電流は、メモリセルの2つの出力状態のうちの1つを維持し、可能であればあるレベルの範囲で制御されるべきである。基板へ、または、基板からの漏れ電流は、親切な助手となる。3T−SRAMセル126の設計において、基板へ、または、基板からの漏れ電流は、出力状態がメモリセルトランジスタにのみよって維持されるので無関係である。SRAMセルの新しい設計は、それゆえにDRAMセルの漏れ電流問題を完全に解決する。
2T−SRAMの1つの実施形態では、ドレイン端子に連結されるゲート端子と、グランド端子または正の電圧端子に連結される基板端子と、正の供給電圧端子、あるいは、基板端子が正の供給電圧端子に連結されるのならば、グランドに連結されるソース端子とを有するデプレションMOSFETトランジスタがある。デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子に連結されるソース/ドレイン端子のうちの1つと、グランド端子に連結される基板端子と、データ線に連結されるソース/ドレイン端子の他方と、アドレス線に連結されるゲート端子とを有するN形エンハンスメントMOSFETがあり、それによって、2トランジスタスタティックランダムアクセスメモリ(2T−SRAM)を形成する。
2T−SRAMの1つの実施形態では、デプレションMOSFETトランジスタは、グランド端子に連結される基板端子と、正の供給電圧端子に連結されるソース端子とを有するN形トランジスタである可能性があり、それによって、2トランジスタスタティックランダムアクセスメモリセルを形成する。
2T−SRAMの他の実施形態では、デプレションMOSFETトランジスタは、正の供給電圧端子に連結される基板端子と、グランド端子に連結されるソース端子とを有するP形トランジスタである可能性があり、それによって、2トランジスタスタティックランダムアクセスメモリセルを形成する。
2TSRAMメモリセル回路の動作を検証するため、Philips MOSFET model 11020を用いて次のSPICEシミュレーションが実行された。このシミュレーションは、2T−SRAMセルがラッチされていない出力を永久に維持することを示す。Philips MOSFET model11020は、トランジスタを記述するために電位を用いるので、エンハンスメントとデプレションデバイスとの間の差はゲート(スパイスモデルファイルのVBF)における電圧のみである。
図1に示されるように、デプレションデバイスのデプレションモードの境界は、N形デプレションMOSFETのVGSに対して0から−Vddである。
デプレション形MOSFETは決してピンチオフされず、現行のSPICEプログラムを現状のままで用いて2T−SRAM回路の通常動作をテストすることは不可能であるので、スパイスプログラムは、ソースピンをN形MOSFETのより低い電圧ノードに割り当て、この割り当てはデプレションモードで動作しているデプレションデバイスでは正しくない。それにも関わらず、2T−SRAMの動作のシミュレーションは、下に示される順序にしたがってラッチモード(latched mode)およびアンラッチモード(unlatched mode)に対して独立になされ得る。2T−SRAMのシミュレーションが開始する前に、まず、トランジスタモデルが正しいことを確認する必要がある。
図32に示されるテスト回路#1は、N形デプレションMOSFETの動作のラッチモードを検証するのに用いられる。ラッチモードでは、Vdd110は2.2Vに設定され、抵抗Rは10Kオームに設定され、トランジスタのVBF値は−2.5Vであり、SPICEプログラムに対してゲートとソースとの間の電圧はゼロボルトなので、抵抗の電圧はIDSS103の量を示す。出力電圧は719mVと認められ、IDSSは71.9uAに相当すると認められる。出力電圧に40uVのピークからピークの変動を伴う小さな発振がある。この小さな発振は、正帰還またはスパイスプログラムの収束に起因する。望ましくはないが、スプリアス発振は非常に小さいので、発振は出力の状態に害を及ぼすことはない。このテスト#1は、それゆえにVGS=0におけるN形デプレションMOSFETの第1動作点を検証する。
ピンチオフにおけるデプレションモードの第2動作点を検証するため、負荷抵抗の抵抗は1011オームに変更され、VBFは−0.5Vに変更される。VBF=−.5Vの設定は、VGS=0Vにおいてでさえチャネルをピンチオフさせる。トランジスタの現在の動作点は抵抗を通じて流れる電流が非常に少ないピンチオフであるので、電流を読むために高い値の抵抗が必要とされる。出力における電圧は200mVと認められるので、抵抗を通じての電流は2pAであり、トランジスタはもちろんピンチオフされる。ピンチオフ点およびゼロバイアス点の両方においてトランジスタの検証をしたのち、スイッチトランジスタ128がそれから追加され、図33に示されるテスト回路#2が2T−SRAMのアンラッチ動作を試験することができる。
スイッチトランジスタ128を介した最大漏れ電流を生成するため、ビット線入力122として+3.3Vが用いられる。ピークのハイ論理が3.3Vのディジタル信号が、スイッチ128をイネーブルするため、ワード線信号124として用いられる。スイッチ128はシミュレーションの始めの短い期間だけイネーブルされてスイッチ128の動作を示す。その後、スイッチ128は残りの試験の間スイッチ128はディスエーブルされている一方、出力電圧108はモニタされる。出力電圧108は423.08mVと認められ、スイッチングトランジスタ128の追加は、出力電圧108を2倍超にする。ビット線入力122の電圧が0Vに切り替わるとき、出力電圧108は183mVに降下する。スイッチトランジスタ128のインピーダンスは、メモリセル120の出力電圧108に影響するように見える。テスト回路#2の両方のトランジスタは、最小限のサイズで作られる。トランジスタのサイズは、出力電圧108を決定するための要因とは認められなかった。
2T−SRAMメモリセルのアンラッチモードの出力電圧108は、基本的にビット線入力122からの電圧入力とメモリセルの電力供給Vdd110との合計である。アンラッチモードの間、メモリセル114およびスイッチ128は両方ともハイインピーダンス状態にあり、ハイインピーダンス抵抗となる。2つの電圧源は、トランジスタによって分割され、足し合わされて出力電圧108になる。メモリセルトランジスタ114に対して、電圧源はVdd110であり、抵抗分配(resistor divider)は、デプレションMOSFET114のD−Sチャネルを通じたピンチオフ電流と、ドレインから基板への漏れ電流とで作られる。スイッチトランジスタ128に対して、電圧源はビット線入力122における電圧であり、抵抗分配は、スイッチトランジスタ128のD−Sチャネルを通じた漏れ電流と、ドレインから基板への漏れ電流とで作られる。これらの2つの電流の割合は、トランジスタによって決定され、室温が固定されているならば一定であり、出力電圧は一定で安定しており暴走しない。もし、温度が上がったとしても、温度が上昇するとき漏れ電流は大きくなるので、大きな漏れ電流は出力電圧が安定であることを保証する。それにも関わらず、漏れ電流の拡がりにより出力電圧は広範囲にわたり変化し得る。アンラッチモードの間、より少ない出力電圧を生成するので、出力電圧118を安定させるため、大きな漏れ電流が実際にはとても望ましい。これは現在のすべてのDRAM技術からの思い切った離脱である。DRAMに問題を起こした同じ漏れ電流が、今度は安定した望まれた状態を維持するために必要とされている。
混合論理ゲート
エンハンスメント形およびデプレション形MOSFETを一緒に混合して混合ANDおよびORゲートを形成することも可能である。単純な論理ゲートを生成するために両方の形のMOSFETを使用する利点は、負論理および正論理出力の両方が追加的なインバータを必要とせずに同時に生成されることである。たとえば、(/A)Bの論理を生成する混合ANDゲート202は、図10に示される元のAND論理回路132の入力信号のうち1つについて、デプレション形MOSFETをエンハンスメント形MOSFETに置き換えることにより図30のように示され得る。混合ANDゲート202のこの設計では、A入力129はN形およびP形エンハンスメントMOSFETの両方のゲートに接続され、B入力130はN形およびP形デプレションMOSFETの両方のゲートに接続される。エンハンスメントデバイスおよびデプレションデバイスは論理出力において反対であるので、AND論理を生成するため、N形デプレションMOSFET114は、P形エンハンスメントMOSFET144と直列に接続されなければならず、P形デプレションMOSFET116はN形エンハンスメントMOSFET142と並列に接続されなければならない。結果的に、混合ANDは、反転されたAおよび通常のBから生成されるので、B入力130がロー論理で、Pデプレション形MOSFET116に電圧が印加されて(energized)いないとき、または、A入力129がハイ論理でNエンハンスメント形MOSFET142に電圧が印加されているときのいずれかに出力108はロー論理になる。出力108は、B入力130がハイ論理でN形デプレションMOSFET114に電圧が印加されていないとき、かつ、A入力がロー論理でP型エンハンスメントMOSFET144に電圧が印加されているときのみ、ハイ論理になることができる。
混合ANDゲートの1つの実施形態では、N形デプレションMOSFETトランジスタ、P形デプレションMOSFETトランジスタ、N形エンハンスメントMOSFETトランジスタ、およびP形エンハンスメントMOSFETトランジスタがある。第1入力端子は、P形エンハンスメントMOSFETトランジスタのゲート端子と、N形エンハンスメントMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結される。第2入力端子は、N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と、P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結される。正の電圧供給端子は、N形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子と、P形エンハンスメントMOSFETトランジスタとP形デプレションMOSFETトランジスタの両方の基板端子とに連結される。グランド端子は、P形デプレションMOSFETトランジスタおよびN形エンハンスメントMOSFETトランジスタの両方のソース端子と、N形エンハンスメントMOSFETトランジスタおよびN形デプレションMOSFETトランジスタの基板端子に連結される。出力端子は、P形デプレションMOSFETトランジスタ、P形エンハンスメントMOSFETトランジスタ、およびN形エンハンスメントMOSFETトランジスタのドレイン端子に連結され、それによって、混合ANDブール論理回路を作る。
同様に、(/A)+Bを生成するための混合ORゲート204は、図11に示される元のOR論理回路134の入力信号のうち1つについて、デプレション形MOSFETをエンハンスメント形MOSFETに置き換えることにより図31のように示され得る。混合ORゲート204のこの設計では、A入力129はN形およびP形エンハンスメントMOSFETの両方のゲートに接続され、B入力130はN形およびP形デプレションMOSFETの両方のゲートに接続される。エンハンスメントデバイスおよびデプレションデバイスは論理出力において反対であるので、OR論理を生成するため、N形デプレションMOSFET114は、P形エンハンスメントMOSFET144と並列に接続されなければならず、P形デプレションMOSFET116はN形エンハンスメントMOSFET142と直列に接続されなければならない。結果的に、混合ORは反転されたAまたは通常のBから生成されるので、B入力130がハイ論理でNデプレション形MOSFET114に電圧が印加されていないとき、または、A入力129がロー論理でPエンハンスメント形MOSFET144に電圧が印加されているときのいずれかに出力108はハイ論理になる。出力108は、B入力130がロー論理でP形デプレションMOSFET116に電圧が印加されていないとき、かつ、A入力ハイ論理でN型エンハンスメントMOSFET142に電圧が印加されているときのみ、ロー論理になることができる。
産業上の利用性
家庭用電化製品の分野においては、たとえばPC、ラップトップ、プリンタ、デジタルカメラ、そして携帯電話など、ずらりと並んだ揮発性のメモリに対するかなりの需要がある。これらの製品は、すべて、多数の小さな安定した揮発性メモリを生産することによりこの発明から著しい利益を得ることができる。この発明は、すべてのCMOS IC製品をESDによる被害から保護することもできるので、これからは人員に対する物理的な制約なしにCMOS IC製品を容易に取り扱うことができる。
構造的な部位および/または方法的な行為に特化した言葉で本発明が説明されてきたが、添付された特許請求の範囲は、説明された特定の部位または行為に限定される必要はない。むしろ、特定の部位または行為は、請求された発明を実施する例示的な形を開示したものである。改良は、当業者によって本発明の精神または範囲を逸脱せずに容易に案出され得るだろう。

Claims (16)

  1. メモリと、少なくとも1つのデプレションMOSFETトランジスタを含むバッファセルと、を含む、スタティックランダムアクセスメモリデバイス。
  2. 前記少なくとも1つのデプレションMOSFETトランジスタは、ドレイン端子に連結されるゲート端子と、グランド端子/正の電圧端子に連結される基板端子と、正の供給電圧端子/グランド端子に連結されるソース端子とを有する、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記少なくとも1つのデプレションMOSFETトランジスタの前記ゲート端子に連結されるドレイン端子と、前記グランド端子に連結される基板端子と、データ線に連結されるソース端子と、アドレス線に連結されるゲート端子と、を有するN形エンハンスメントMOSFETトランジスタをさらに含むことにより、2トランジスタスタティックランダムアクセスメモリを形成する、請求項2に記載のデバイス。
  4. 前記デプレションMOSFETトランジスタは、前記グランド端子に連結される前記基板端子と、前記正の供給電圧端子に連結される前記ソース端子と、を有するN形トランジスタであることによって、2トランジスタスタティックランダムアクセスメモリセル(2T(NN)−SRAM)を形成する、請求項3に記載のデバイス。
  5. 前記デプレションMOSFETトランジスタは、前記正の供給電圧端子に連結される前記基板端子と、前記グランド端子に連結される前記ソース端子と、を有するP形トランジスタであることによって、2トランジスタスタティックランダムアクセスメモリセル(2T(NP)−SRAM)を形成する、請求項3に記載のデバイス。
  6. 前記少なくとも1つのデプレションMOSFETトランジスタは、入力端子に連結されるゲート端子と、出力端子に連結されるドレイン端子と、グランド端子に連結される基板端子と、正の電圧供給端子に連結されるソース端子と、を有するN形トランジスタであり、前記N形デプレションMOSFETトランジスタの前記ドレイン端子に連結される第1端子と、前記グランド端子に連結される第2端子とを有する抵抗をさらに含むことによって、1トランジスタ、1抵抗、非反転バッファ(1T(N)1R)を形成する、請求項1に記載のデバイス。
  7. 前記N形デプレションMOSFETトランジスタの前記ゲート端子は、前記N形デプレションMOSFETトランジスタの前記ドレイン端子に連結され、前記N形デプレションMOSFETトランジスタの前記ゲート端子に連結されるドレイン端子と、前記グランド端子に連結される基板端子と、データ線に連結されるソース端子と、アドレス線に連結されるゲート端子とを有するN形エンハンスメントMOSFETトランジスタをさらに含むことによって、2トランジスタ、1抵抗、スタティックランダムアクセスメモリ(2T(NN)1R−SRAM)を形成する、請求項6に記載のデバイス。
  8. 前記少なくとも1つのデプレションMOSFETトランジスタは、入力端子に連結されるゲート端子と、正の電圧供給端子に連結される基板端子と、グランド端子に連結されるソース端子と、を有するP形トランジスタであり、前記P形デプレションMOSFETトランジスタの前記ドレイン端子に連結される第1端子と、前記正の電圧供給端子に連結される第2端子とを有する抵抗をさらに含むことによって、1トランジスタ、1抵抗、非反転バッファを形成する、請求項1に記載のデバイス。
  9. 前記P形デプレションMOSFETトランジスタの前記ゲート端子は、前記P形デプレションMOSFETトランジスタの前記ドレイン端子に連結され、前記P形デプレションMOSFETトランジスタの前記ゲート端子に連結されるソース/ドレイン端子のうちの1つと、前記グランド端子に連結される基板端子と、データ線に連結される他のソース/ドレイン端子と、アドレス線に連結されるゲート端子とを有するN形エンハンスメントMOSFETトランジスタをさらに含むことによって、2トランジスタ、1抵抗、スタティックランダムアクセスメモリ(2T(NP)1R−SRAM)を形成する、請求項8に記載のデバイス。
  10. N形デプレションMOSFETトランジスタおよびP形デプレションMOSFETトランジスタを含み、前記N形デプレションMOSFETトランジスタは、正の電圧供給端子に連結されるソース端子と、グランド端子に連結される基板端子と、入力端子に連結されるゲート端子と、出力端子に連結されるドレイン端子と、を有し、前記P形デプレションMOSFETトランジスタは、前記グランド端子に連結されるソース端子と、前記正の電圧供給端子に連結される基板端子と、前記入力端子に連結されるゲート端子と、出力端子に連結されるドレイン端子と、を有することによって、2トランジスタ、非反転バッファを形成する、請求項1に記載のデバイス。
  11. 前記N形デプレションMOSFETトランジスタの前記ゲート端子は、前記N形デプレションMOSFETトランジスタの前記ドレイン端子と、前記P形デプレションMOSFETトランジスタの前記ゲート端子と、前記P形デプレションMOSFETトランジスタの前記ドレイン端子とに連結され、前記N形デプレションMOSFETトランジスタの前記ゲート端子に連結されるドレイン端子と、前記グランド端子に連結される基板端子と、データ線に連結されるソース端子と、アドレス線に連結されるゲート端子とを有するN形エンハンスメントMOSFETトランジスタをさらに含むことによって、3トランジスタスタティックランダムアクセスメモリ(3T−SRAM)を形成する、請求項10に記載のデバイス。
  12. 少なくとも2つのデプレションMOSFETトランジスタを含む4トランジスタブール論理回路。
  13. 第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタと、第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタと、を含み、第1入力端子は、前記P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と、前記N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結され、第2入力端子は、前記N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と、前記P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結され、正の電圧供給端子は、前記N形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子と、前記第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタの両方の基板端子とに連結され、グランド端子は、前記第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタの両方のソース端子と、前記第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタの両方の基板端子とに連結され、出力端子は、前記第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタの両方のドレイン端子と、前記第2N形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子に連結されることによって、ANDブール論理回路を作る、請求項12に記載の論理回路。
  14. 第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタと、第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタと、を含み、第1入力端子は、前記第1P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と、前記第2N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結され、第2入力端子は、前記第1N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と、前記第2P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結され、正の電圧供給端子は、前記第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子と、前記第1および第2P形デプレションMOSFETトランジスタの両方の基板端子とに連結され、グランド端子は、前記第2P形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子と、前記第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタの両方の基板端子とに連結され、出力端子は、前記第1P形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子と、前記第1および第2N形デプレションMOSFETトランジスタのドレイン端子とに連結されることによって、ORブール論理回路を作る、請求項12に記載の論理回路。
  15. N形デプレションMOSFETトランジスタと、P形デプレションMOSFETトランジスタと、N形エンハンスメントMOSFETトランジスタと、P形エンハンスメントMOSFETトランジスタとを含み、第1入力端子は、前記P形エンハンスメントMOSFETトランジスタのゲート端子と、前記N形エンハンスメントMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結され、第2入力端子は、前記N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子と、前記P形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子とに連結され、正の電圧供給端子は前記N形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子と、前記P形エンハンスメントMOSFETトランジスタおよび前記P形デプレションMOSFETトランジスタの両方の基板端子とに連結され、グランド端子は、前記P形デプレションMOSFETトランジスタおよび前記N形エンハンスメントMOSFETトランジスタの両方のソース端子と、前記N形エンハンスメントMOSFETトランジスタおよび前記N形デプレションMOSFETトランジスタの両方の基板端子とに連結され、出力端子は、前記P形デプレションMOSFETトランジスタ、前記P形エンハンスメントMOSFETトランジスタ、およびN形エンハンスメントMOSFETトランジスタのドレイン端子に連結されることによって、混合ANDブール論理回路を作る、請求項12に記載の論理回路。
  16. 静電放電保護回路であって、
    N形デプレションMOSFETトランジスタと、
    P形デプレションMOSFETトランジスタと、
    前記P形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子と前記N形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子および基板端子の両方とに連結されるグランド端子と、
    前記N形デプレションMOSFETトランジスタのソース端子とP形デプレションMOSFETトランジスタのゲート端子および基板端子の両方とに連結される正の電力端子と、
    前記N形デプレションMOSFETトランジスタおよび前記P形デプレションMOSFETトランジスタの両方のドレイン端子に連結される入力端子と、
    前記入力端子に連結される出力端子とを含むことによって、静電放電保護回路を提供する、静電放電保護回路。
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