JP2010515706A - アリール置換縮合ピリミジンの製造方法 - Google Patents

アリール置換縮合ピリミジンの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は一般式(I)(式中、L1〜L5 は水素、ハロゲン、CN、NO2、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ等であり、Y1〜Y3はC-RY又はNであり、RYは水素又は置換されていてもよいC1-C4-アルキルであるか又は2つの隣接するRY基が環を形成しており、XはOH、塩素又は臭素である)のアリール置換縮合ピリミジンの調製方法であって、(i)2-フェニルマロネートと化合物(III)又はその互変異性体を適当な塩基の存在下で反応させ、その際、反応中に放出される式R-OHのアルコールを連続的に減圧下で除去し、式(I)の化合物又はその塩(XはOHである)を得るステップと、一般式(I)の化合物のXが塩素又は臭素である場合には、(ii)ステップ(i)で得られた式(I)の化合物又はその塩とハロゲン化剤とを反応させるステップとを含む、上記方法に関する。

Description

本発明は、2-フェニルマロネートを適当な塩基及び複素環式アミンの存在下で反応させ、このようにして得られたジヒドロキシ置換化合物をハロゲン化剤と反応させることを含む、アリール置換縮合ピリミジンの調製方法に関する。
アリール-置換縮合ピリミジン、特に、5,7-ジハロ-及び5,7-ジヒドロキシ-6-アリール-1,2,4-トリアゾロ[1,5-a]ピリミジンは、多くの農薬化合物及び医薬化合物調製用の有用な構成単位である。アリール置換縮合ピリミジンは、例えば、EP 0 550 113、EP 0 782 997、EP 0 770 615又はWO98/46607に記載の殺菌性トリアゾロピリミジン誘導体の合成における重要な構成単位である。
EP 0 550 113及びEP 0 782 997には、下記式:
Figure 2010515706
で表される6-アリール-5,7-ジハロ-1,2,4-トリアゾロ[1,5-a]ピリミジンの調製であって、対応する5,7-ジヒドロキシ-置換化合物をハロゲン化剤と反応させることによる調製が記載されている。このようにして得られた5,7-ジハロトリアゾロピリミジンを、アンモニア又はアミンと反応させると7-アミノトリアゾロピリミジンが得られる。5,7-ジヒドロキシ-置換1,2,4-トリアゾロ[1,5-a]ピリミジンはマロン酸エステルと3-アミノ-1,2,4-トリアゾールから生じる。
EP 0 770 615には、5,7-ジハロ-1,2,4-トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン及び5,7-ジハロイミダゾピリミジンの調製方法が記載されており、その第1ステップにおいてはマロン酸エステルと複素環式アミンとを少なくとも100℃の温度で反応させる。このようにして得られた5,7-ジ-ヒドロキシ-置換トリアゾロ-若しくはイミダゾピリミジン又はその塩(中間体として形成)を、少なくとも100℃の温度で少なくとも2当量のハロゲン化剤と反応させることにより5,7-ジハロ-1,2,4-トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン又は5,7-ジハロイミダゾピリミジンが得られる。
EP 0 550 113 EP 0 782 997 EP 0 770 615 WO98/46607
アリール-置換縮合ピリミジンを調製するための従来公知の方法は、得られうる収率及び生成物純度に関して完全に満足いくものではない。
よって、本発明の目的は、高収率且つ高純度でアリール-置換縮合ピリミジンを得る方法を提供することである。
驚いたことに、2-フェニルマロネートを適当な塩基の存在下で複素環式芳香族2-アミノアゾールと反応させる方法であって、反応中、マロネートから放出されるアルコールを反応混合物から減圧下で除去する方法により上記目的が達成されることが見出された。驚いたことに、縮合6-アリール-5,7-ジヒドロキシピリミジン化合物を、ハロゲン化剤との反応、特に過剰のハロゲン化剤の存在下での反応により、特に良好な収率且つ高純度で対応する6-アリール-5,7-ジハロピリミジン化合物に変換し得ることも見出された。
したがって、本発明は、一般式(I):
Figure 2010515706
(式中、
L1、L2、L3、L4及びL5 は、互いに独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C2-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルカルボニル、C1-C4-ハロアルキルカルボニル、C1-C4-アルコキシカルボニル、C1-C4-アルキルアミノカルボニル又はジ-(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルであり、
Y1、Y2、Y3は、互いに独立して、C-RY又はNであり、
ここで、置換基RYは、互いに独立して、水素及びC1-C4-アルキル(C1-C4-アルキルは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C4-アルコキシ、C1-C2-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノカルボニル又はジ-(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルで一置換又は多置換されていてもよい)からなる群から選択されるか、又は
2つの隣接する置換基RYは、それらが結合している原子と一緒になって、置換されていてもよい芳香族又は部分飽和の5〜7員環を形成しており、
Xは、ヒドロキシル、塩素又は臭素である)
で表されるアリール-置換縮合ピリミジンの調製方法であって、
(i) 一般式(II):
Figure 2010515706
(式中、Rは、C1-C8-アルキルであり、置換基L1、L2、L3、L4及びL5は、上記の意味の一つを有する)
で表される2-フェニルマロネートを、一般式(III):
Figure 2010515706
で表される複素環式化合物又はその互変異性体と適当な塩基の存在下で反応させ、その際、反応中に放出される式R-OH(式中、Rは上記のとおりである)のアルコールを反応混合物から連続的に減圧下で除去し、それによって式(I)の化合物又はその塩(ここでXはOHである)を得るステップと、
一般式(I)の化合物のXが塩素又は臭素である場合には、
(ii) ステップ(i)で得られたXがOHである式(I)の化合物又はその塩と、ハロゲン化剤とを反応させるステップと
を含む、上記方法を提供する。
有機基についての置換基の定義で使用される用語、例えば用語「ハロゲン」は、これらの有機部分の基の個々のメンバーを表す集合的な用語である。特定の場合において、接頭語Cx-Cyは、可能な炭素原子数を示す。
用語「ハロゲン」は、各場合において、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表し、特に、フッ素、塩素又は臭素を表し、とりわけフッ素を表す。
本明細書中で、C1-C4-アルキルカルボニル、C1-C4-アルキルアミノカルボニル及びジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルにおいて用いられる用語「C1-C4-アルキル」は、1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基、例えば、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル又は1,1-ジメチルエチルを表す。
本明細書中で、C1-C4-ハロアルコキシ及びC1-C4-ハロアルキルカルボニルのハロアルキル部分において用いられる用語「C1-C4-ハロアルキル」は、その水素原子の一部又は全部がハロゲン原子によって置換されている1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基を意味し、例えば、C1-C4-ハロアルキル、例えばクロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル等を意味する。
本明細書中で使用されている用語「C1-C4-アルコキシ」は、酸素原子を介して結合する1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和アルキル基を意味する。C1-C4-アルコキシの例としては、例えば、メトキシ、エトキシ、OCH2-C2H5、OCH(CH3)2、n-ブトキシ、OCH(CH3)-C2H5、OCH2-CH(CH3)2、OC(CH3)3が挙げられる。
本明細書中で使用されている用語「C1-C4-ハロアルコキシ」は、その水素原子の一部又は全部がハロゲン原子によって置換されている上記したC1-C4-アルコキシを意味し、すなわち、例えば、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシ、2-ブロモエトキシ、2-ヨードエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-クロロ-2-フルオロエトキシ、2-クロロ-2,2-ジフルオロエトキシ、2,2-ジクロロ-2-フルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、2-フルオロプロポキシ、3-フルオロプロポキシ、2,2-ジフルオロプロポキシ、2,3-ジフルオロプロポキシ、2-クロロプロポキシ、3-クロロプロポキシ、2,3-ジクロロプロポキシ、2-ブロモプロポキシ、3-ブロモプロポキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、3,3,3-トリクロロプロポキシ、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ、ヘプタフルオロプロポキシ、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエトキシ、1-(クロロメチル)-2-クロロエトキシ、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエトキシ、4-フルオロブトキシ、4-クロロブトキシ、4-ブロモブトキシ又はノナフルオロブトキシを意味する。
本発明において、一般式(I)で表される化合物の「塩」という用語は、式(I)の化合物とステップ(i)で使用される塩基との凝集生成物について、また適切な場合には、式(I)のモノ-又はポリ脱プロトン化された化合物とステップ(i)で使用される塩基の各カチオン部分との凝集生成物について使用される。
好ましくは、一般式(I)及び(II)の化合物における置換基L1、L2、L3、L4及びL5 のうちの1、2又は3個は、水素ではない。特に、少なくとも置換基L1は水素ではない。
好ましくは、一般式(I)及び(II)の化合物における置換基L1、L2、L3、L4及びL5 は、互いに独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ及びC1-C2-ハロアルコキシからなる群から選択される。特に、一般式(I)及び(II)の化合物における置換基L1、L2、L3、L4及びL5 は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル及びC1-C4-アルコキシからなる群から選択される。特に好ましくは、置換基L1、L2、L3、L4及びL5 は、水素、フッ素、塩素、臭素、メチル及びメトキシからなる群から選択される。特に非常に好ましくは、置換基L1、L2、L3、L4及びL5 は、水素、フッ素、塩素、及び臭素からなる群から選択される。
本発明の方法の特別な実施形態においては、L1、L3及びL5がフッ素であり、且つL2及びL4が水素である。
本発明の方法において、式(III)の複素環式化合物は、式で表される形態、これらの化合物の互変異性体の形態、又は互変異性体の混合物の形態で使用され得る。基Y1、Y2及びY3のうちの1つ以上がNである場合、式(III)の化合物も、Y1がNである化合物を用いて一例として下記のスキームで示したように、互変異性体の形態で存在する場合が多い。
Figure 2010515706
好ましい実施形態は、一般式(III)の化合物及びその互変異性体におけるY1がNであり且つY2及びY3がN及びCHからなる群から選択される式(I)の化合物を製造する方法に関する。よって、特別な実施形態は、一般式(III)の化合物においてY1及びY3がNであり、Y2がCHである場合の方法に関する。さらなる特別な実施形態は、一般式(III)の化合物においてY1がNであり且つY2及びY3がCHである場合の方法に関する。
よって、式(III)の好適な化合物は、1H-ピロール-2-アミン、1H-イミダゾール-2-アミン、1H-イミダゾール-5-アミン、1H-ピラゾール-5-アミン、1H-1,2,3-トリアゾール-5-アミン、4H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン、1H-1,2,4-トリアゾール-5-アミン及びこれらの化合物の互変異性体、例えば、1H-イミダゾール-4-アミン、1H-ピラゾール-3-アミン、1H-1,2,3-トリアゾール-4-アミン、2H-1,2,3-トリアゾール-4-アミン及び1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミンであり、その際、これらの化合物は、無置換でも、炭素原子に結合される、水素とは異なる置換基RYを有していてもよい。特に、これらの化合物は無置換である。
本発明の方法の特に好ましい実施形態においては、ステップ(i)において、用いられる一般式(III)の複素環式化合物は、1,2,4-トリアゾール-5-アミン又はその互変異性体、1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(アミトロール)である。この実施形態において、1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミンを使用するのが特に非常に好ましい。
本発明の方法のさらなる実施形態において、一般式(I)及び(III)の化合物における2つの隣接する置換基RYは、一緒になって基-CRY1=CRY2-CRY3=CRY4-(式中、置換基RY1、RY2、RY3及びRY4は、互いに独立して、水素、CN、NO2、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ及びC1-C4-ハロアルコキシからなる群から選択される)を形成している。この特別な実施形態において、置換基RY1、RY2、RY3及びRY4は、好ましくは水素である。このような式(III)の化合物の例は、場合によって置換されていてもよい2-アミノインドール又は2-アミノベンズイミダゾールである。
本発明の方法において、RがC1-C4-アルキル、特にメチル又はエチルである一般式(II)のマロン酸エステルを使用するのが好ましい。よって、反応中に放出される式R-OHのアルコールは、C1-C4-アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール又はtert-ブタノール、特にメタノール又はエタノール、とりわけエタノールである。
一般に、式(II)のマロン酸エステルは、式(III)の化合物1モル当量当たり、0.5〜2モル当量、好ましくは0.75〜1.5モル当量の量で用いられる。特に、式(II)のマロン酸エステルは、式(III)の化合物に基づいて、ほぼ等モル量で使用されるか、あるいはわずかに準化学量論的な量で使用され、すなわち化合物(III)に基づいて0.9〜1.05モル当量のマロン酸エステルが使用される。
本発明の方法において、ステップ(i)における反応によって放出されるアルコールR-OHは反応溶液から減圧下で除去される。好ましくは、アルコールR-OHは、本質的に完全に除去され、すなわち、残存量が最大でも2重量%、好ましくは最大でも0.5重量%、特に好ましくは最大でも0.1重量%になるまで除去される。
一般に、本発明の方法のステップ(i)は、熱エネルギーを投入しながら行われる。このステップの好ましい反応温度の上限は、用いられる式(II)及び(III)の化合物の沸点及び各反応圧力における用いられる塩基の沸点によって規定される。好ましくは、反応温度は40〜250℃の範囲であり、特に好ましくは80〜200℃の範囲である。
ステップ(i)における圧力は、全反応期間にわたって、用いられる一般式(II)の2-フェニルマロネートの量の最大でも5%、特に好ましくは最大でも2%、とりわけ最大でも1%をアルコールR-OHと一緒に蒸留除去することによって低下させるのが好ましい。これは、反応過程中に、圧力を段階的にあるいは連続的に比較的長時間、例えば、2〜20時間、特に4〜10時間にわたって低下させることによって達成されるのが好ましい。反応の全期間にわたって、圧力差は10〜1000mbar、特に100〜990mbarである。
本発明の方法の開始時の圧力は、温度に依存して、700〜1100mbarの範囲、特に800mbar〜大気圧の範囲であり、反応過程中に5〜300mbarの範囲、特に10〜250mbarの範囲の圧力に減圧される。
反応継続時間及び反応混合物の成分が凝集の状態の変化を受ける圧力は、反応温度に依存する。すなわち、反応温度が上昇すると、まず反応速度が上昇し、次いで反応混合物の成分が凝集の状態の変化を受ける圧力が低下する。反応温度が下がると、反応速度が低下し、反応混合物の成分が凝集の状態の変化を受ける圧力が上昇する。よって、所与の反応温度での本発明の方法のステップ(i)に適した圧力範囲を以下に示す。これらのデータを用いて、一般に知られた物理法則を活用して計算することによって他の反応温度において好適な圧力範囲を決定することは当業者には容易であろう。
所与の温度が120〜160℃の場合、例えば、反応圧力を連続的に又は段階的に5〜10時間かけて反応開始時の1050〜700mbarの値から250〜50mbarの値まで下げることが好ましい。具体的には、約150℃の反応温度の場合、例えば、反応圧力を1時間ごとに段階的に反応開始時の約800mbarの値から約150 mbarの値まで6〜8時間かけて低下させる。これにより実質的に完全な変換が確実なものとなる。
本発明の方法の特別な実施形態においては、ステップ(i)において、圧力を一定の温度で連続的に低下させる。
本発明の方法においては、大気圧における沸点が、ステップ(i)における反応で放出されるアルコールR-OHの沸点より少なくとも30℃、好ましくは少なくとも50℃、特に少なくとも100℃高い塩基を使用するのが好ましい。
ステップ(i)で使用される好適な塩基は、例えば、3級アミンである。本発明において、用語「3級アミン」には、3個の脂肪族又は脂環式置換基を有する少なくとも1個の3級窒素原子を有する3級アミン(適切な場合には、この脂肪族又は脂環式置換基はその窒素原子とともに単環もしくは2環式骨格を形成している)と、3級窒素原子が芳香環骨格に組み込まれている窒素化合物の双方が含まれる。
特に好ましい3級アミンは、少なくとも6個、特に少なくとも8個、とりわけ少なくとも10個の炭素原子、例えば6〜20個、特に8〜18個、とりわけ10〜16個の炭素原子を含む。これらの3級アミンは、特に、反応圧力において反応温度よりも少なくとも5℃、特に好ましくは少なくとも10℃、特に非常に好ましくは少なくとも20℃高い沸点を有することを特徴とする。
ステップ(i)に適した塩基は、原則として、下記の一般式NR1R2R3(式中、R1、R2及びR3は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C5-C8-シクロアルキル、アリール(場合により1個又は2個のC1-C4-アルキル基を置換基として有する)、又はフェニル-C1-C4-アルキルである)の3級アミンである。炭素原子の総数は、一般に6〜20個、特に8〜18個、とりわけ10〜16個である。好適な3級アミンの例は、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N-エチル-N-プロピルアミンプロパン、N,N-ジメチルアニリン及びN,N-ジエチルアニリンであり、とりわけトリブチルアミンである。
ステップ(i)の塩基としての使用に適しているのは、3級アミンの中でも、ピリジン化合物、特に、炭素原子の総数が6〜18個のモノ-、ジ-及びトリ-C1-C4-アルキルピリジン、例えば、ピコリン、モノ-、ジ-、トリ(メチル)-ピリジン、さらにはフェニル-、ピリジル-、ベンジル-、ピリジルメチル-又はピリジルエチル-置換ピリジン、さらには4-ジアルキルアミノピリジン、及びモノ-及びジ-C1-C4-アルコキシピリジンである。
ステップ(i)の塩基としての使用に適しているのは、架橋アミン、すなわちアミン窒素原子が飽和5〜8員環の環メンバーである3級アミンである。これらの例には、アザビシクロ化合物がある。少なくとも1個の窒素原子にC1-C4-アルキル基を有する飽和5-、6-、7-又は8-員窒素複素環、例えばN-アルキルピロリジン、N-アルキルピペリジン又はN-アルキルモルホリン等も好適である。
式(II)のマロン酸エステルの1モル当量に基づいて、本発明の方法のステップ(i)における塩基は好ましくは0.1〜20モル当量の量で使用される。式(II)のマロン酸エステルの1モル当量に基づいて、0.75〜1.5モル当量の塩基を使用するのが好ましい。式(II)のマロン酸エステルに基づいて、塩基はとりわけほぼ等モル量で、あるいはわずかに準化学量論的な量で使用され、すなわちマロン酸エスエル(II)に基づいて0.9〜1.05モル当量の塩基が使用される。
本発明の方法の特別な実施形態においては、ステップ(i)で使用される塩基は同時に溶媒として使用される。
本発明の方法のステップ(i)において、式(I)の縮合ジヒドロキシピリミジン又はその塩が得られ(X=OH)、次いで対応するジクロロ又はジブロモ化合物(X=Cl又はBr)に変換され得る。変換は、式(I)の縮合ジヒドロキシピリミジンの後処理後、あるいはステップ(i)における反応直後に行われる。
本発明の方法は、「ワンポット法」の形態で行われるのに特に適している。すなわち、XがOHであるステップ(i)で得られた式(I)の化合物を、さらなる後処理を行うことなくステップ(ii)に直接使用する。換言すると、ステップ(i)で得られた反応混合物を、方法のステップ(ii)で使用する。ステップ(i)で得られた反応混合物には、式(I)のジヒドロキシ置換化合物が、遊離の化合物及び/又は対応する塩の形態で含まれている。
本発明において、ハロゲン化剤は、所与の反応条件下でハロゲン原子、特に塩素又は臭素を提供する化合物である。好適なハロゲン化剤は、例えば、POCl3、PCl5、POBr3又はPBr5であり、ここでPOCl3 又はPCl5との反応により、Xが塩素である式(I)の縮合ピリミジンが得られ、POBr3又はPBr5との反応によりXが臭素である式(I)の縮合ピリミジンが得られる。特に好ましくは、本発明の方法で用いられるハロゲン化剤はPOCl3である。
本発明の方法のステップ(ii)は、好ましくは、大気圧よりも高い圧力下で行われる。ここで、圧力は、好ましくは、1〜15barの範囲、特に好ましくは2〜6barの範囲である。
本発明の方法の好ましい実施形態においては、ステップ(ii)におけるハロゲン化は、ステップ(i)で得られた式(I)の化合物及び/又はその対応する塩に基づいて過剰のハロゲン化剤、特にPOCl3の存在下で行われる。特に好ましくは、ハロゲン化剤、特にPOCl3は、ステップ(i)で得られた式(I)の化合物及び/又はその対応する塩に基づいて、10:1〜20:1の範囲、特に非常に好ましくは13:1〜17:1の範囲のモル比で使用される。
本発明の方法のさらに好ましい実施形態では、ハロゲン化剤、特にPOCl3は、ステップ(ii)で最初に仕込まれ、ステップ(i)で得られた一般式(I)の化合物及び/又はその対応する塩は反応条件下で添加される。
反応終了後、ステップ(ii)の未反応のハロゲン化剤、特にPOCl3を蒸留により除去するのが有利である。ハロゲン化剤、特にPOCl3の蒸留除去は、好ましくは、高くても60℃の温度で行われる。かかる温度でのハロゲン化剤、特にPOCl3の本質的に完全な蒸留除去を確実に行うために、この操作は、好ましくは、10〜400mbarの範囲の圧力、特に好ましくは40〜100mbarの圧力で行われる。
本発明の方法は、有利には、連続プロセスとして行われるのに適している。よって本発明はさらに、ステップ(i)又は(ii)の少なくとも一方を連続して行う本発明の方法を提供する。特に好ましくは、本発明の方法の少なくともステップ(ii)は連続的に行われる。
本発明において、用語「連続プロセス」とは、反応に関与する化合物のうちの少なくとも1つを反応系に連続的に供給し、且つ反応の中間体又は生成物のうちの少なくとも1つを反応混合物から排出(discharge)の形態で連続的に取り出す方法を意味する。具体的には、ステップ(i)において、式(II)のマロン酸エステル及び/又は式(III)の化合物を反応系に連続的に供給することができ、XがOHである式(I)の化合物を反応混合物から取り出すことができる。ここで、反応圧力を連続的に低下させることができ、あるいは、連続プロセスステップにおいて絶えず(constantly)低下させることができる。本発明の方法のステップ(ii)においては、特に連続的に実行されたプロセスステップ(i)から排出されるXがOHである式(I)の化合物及び/又はハロゲン化剤を連続的に加えることができる。好ましくは、双方を、ハロゲン化剤が連続プロセスの場合の任意の時点で反応混合物中にかなり過剰に存在するように加える。XがCl又はBrである式(I)の化合物を反応混合物の形態で取り出して、分離にかける。反応混合物の分離中に得られた出発物質及び中間体は、有利には、当該プロセスステップでリサイクルすることができる。連続反応に適した反応器は当業者に知られており、例えば、Ullmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie [Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry]、Vol. 1, 3. ed., 1951, p. 743 ffに記載されている。
Xがハロゲンである一般式(I)の化合物の連続製造のため、ハロゲン化剤及びXがOHである一般式(I)の化合物は、好ましくは、冷やして、すなわち反応温度より低くして混合し、この混合物をプロセスのステップ(ii)に供給し、同時にXがハロゲンである式(I)の化合物を含む反応混合物を排出させる。
以下、本発明の方法を非限定的な実施例によって説明する。
実施例1:
6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-5,7-ジオール又はその対応する塩の調製(減圧下)
25℃にて、2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)マロン酸ジエチル(290.2 g、1.0 mol)、トリブチルアミン(185.4 g、1.0 mol) 及び3-アミノ-1,2,4-トリアゾール (85.8 g、1.02 mol)を混合する。撹拌容器内の圧力を800 mbarまで下げて、次いで反応器の内容物を150℃まで加熱する。加熱してかかる温度に到達するまでの間、反応において放出されたエタノールの一部がすでに留去される。内部温度が150℃に到達したら、反応混合物を150℃で7時間撹拌する。その間、反応容器内の圧力は下記のように設定する:最初、800 mbarで1時間、次に650 mbarで1時間、500 mbarで1時間、400 mbarで1時間、300 mbarで1時間、最後に150 mbarで2時間。このようにして、反応中に放出されたエタノールはほぼ完全に留去される。このようにして、粘性溶液(463.8 g)が得られた。この粘性溶液の生成物含量は定量的HPLC分析によれば59%であった。これは収率97%に相当する。
比較例1:
6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]-ピリミジン-5,7-ジオール 又はその対応する塩の調製(大気圧下)
25℃で、2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)マロン酸ジエチル(290.2 g、1.0 mol)、トリブチルアミン (185.4 g、1.0 mol)及び3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(85.8 g、1.02 mol)を混合する。大気圧下で反応器の内容物を150℃まで加熱する。加熱してかかる温度に到達するまでの間、エタノールの一部がすでに留去される。内部温度が150℃に到達したら、反応混合物を150℃で7時間撹拌する。このとき、さらにエタノールが留去される。このようにして、粘性溶液(451.6 g)が得られた。この粘性溶液の生成物含量は定量的HPLC分析によれば56%であった。これは収率89.8%に相当する。
この反応排出物には、2.2%の未反応の2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-マロン酸ジエチルと、約2%のエタノールが含まれていた。
実施例2:
5,7-ジクロロ-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]-ピリミジンの調製
ステップ(i):室温にて、2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)マロン酸ジエチル(純度99.5%、240.6 g、0.825 mol)、3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール(アミトロール、純度98.3%、70.6 g、0.825 mol)及びトリブチルアミン(153.5 g、0.825 mol)を蒸留ブリッジを備えた撹拌容器内に最初に仕込む。撹拌容器内の圧力を800 mbarまで低下させ、反応器の内容物を150℃まで加熱する。加熱してかかる温度に到達するまでの間、反応において放出されたエタノールの一部がすでに留去される。内部温度が150℃に到達したら、反応混合物を内部温度150℃、下記の圧力で7時間撹拌する:最初、800 mbarで1時間、次に650 mbarで1時間、500 mbarで1時間、400 mbarで1時間、300 mbarで1時間、最後に150 mbarで2時間。反応中に放出されたエタノールはほぼ完全に留去される。
ステップ(ii)(大気圧力下):150℃にて、粘性油状物の形態で得られた反応混合物を加熱可能な滴下漏斗に移し、100℃〜107℃の温度で17分間かけて撹拌しながらPOCl3(1897 g、12.38 mol)に滴下添加する。添加終了後、反応混合物を107〜115℃の温度でさらに10時間還流下で撹拌する。過剰のPOCl3(1575.3 g)を減圧下(200 mbar)、60〜105℃の温度で蒸留することによって除去する。蒸留終了後、トルエン(420 ml)を蒸留残留物に加え、次いで40℃に冷却する。次に、得られた溶液を20〜26℃で撹拌しながらトルエン(420 ml)と水(1048 ml)の混合物に加える。50℃に加熱した後、相分離を行い、有機相の一部(5-15%)を200 mbarの圧力で留去する。このようにして、トルエン溶液1006 gが得られた。このトルエン溶液には、定量的HPLC分析によれば、所望の化合物が20.9%含まれていた。塩素化ステップの収率は85.2%であった。これは、両方の合成ステップについての収率82.4%に相当する。
実施例3:
5,7-ジクロロ-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]-ピリミジンの調製
ステップ(i):室温にて、2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)マロン酸ジエチル(純度99.8%、572.9 g、1.98 mol)、3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール(アミトロール、純度98.3%、170.7 g、2.0 mol)及びトリブチルアミン(366.3 g、1.96 mol)を蒸留ブリッジを備えた撹拌容器内に最初に仕込む。撹拌容器内の圧力を800 mbarまで低下させ、反応混合物を150℃まで加熱する。加熱してかかる温度に到達するまでの間、反応において放出されたエタノールの一部がすでに留去される。内部温度が150℃に到達したら、反応混合物を内部温度150℃、下記の圧力で7時間撹拌する:最初、800 mbarで1時間、次に650 mbarで1時間、500 mbarで1時間、400 mbarで1時間、300 mbarで1時間、最後に150 mbarで2時間。反応中に放出された残りのエタノールはほぼ完全に留去される。
ステップ(ii)(高圧下):このようにして得られた反応混合物を、融解物として150℃の温度で、熱トレースパイプ(heat-traced pipe)を介して第1撹拌容器からさらなる容器(HC圧力撹拌容器(HC pressure stirring vessel)内に25℃で最初に仕込んだPOCl3(4875.9 g、31.49 mol)に加える。次に圧力撹拌容器を閉じて、140℃に加熱する。これにより圧力が約2.4 barとなる。さらに1.5時間後、反応が終了した。その間、圧力は約2.6 barまで上昇する。圧力容器の内容物を25℃に冷却すると、圧力は約0.15 barに下がる。次いで圧力容器をゆっくりと通気させる。過剰のPOCl3を減圧下(100 mbar)、60℃以下の温度で留去する。次に、60℃で、圧力を段階的に40 mbarに下げる。合計4005 gのPOCl3留出物が得られ、これを新しいPOCl3の代わりに次の実験に使用することができる。蒸留残留物をトルエン(955.7 g)を加えて溶解する。これにより約2620 gの溶液が得られる。さらなる撹拌容器内に水(2747.8 g)及びトルエン(960.5 g)を最初に仕込む。次に、蒸留残留物のトルエン溶液(2620 g)を50℃の温度で2〜3時間かけて加える。50℃の温度で相分離を行うことにより、2527.8 gのトルエン相が得られた。定量的HPLC分析の結果、この相には22.7%の5,7-ジクロロ-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジンが含まれていた。これは、ステップ(ii)についての収率93.6%に相当し、本発明の方法のステップ(i)及び(ii)についての収率90.8%に相当する。
比較例2:
5,7-ジクロロ-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジンの調製
ステップ(i)(本発明の方法ではない):室温で、2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)マロン酸ジエチル(純度96%、226.7 g、0.75 mol)、3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール(アミトロール、純度96%、65.7 g、0.75 mol)及びトリブチルアミン(139.5 g、0.75 mol)を蒸留ブリッジを備えた装置内に最初に仕込み、撹拌しながら、混合物を150℃に加熱し(混合物に窒素をバブリングしながら)、150℃で6時間加熱する。これにより、約61 gの留出物が得られる。
ステップ(ii):得られた反応混合物(粘性油状物)を120℃まで冷やし、次いで120〜130℃の温度で塩化ホスホリル(689.9 g、4.5 mol)を約1時間かけて加える。添加終了後、混合物を125℃(還流)で7時間撹拌する。塩化ホスホリルを130〜135℃で留去する。蒸留終了後、蒸留底部(粗ジクロロトリアゾロピリミジン)を100℃まで冷やし、40〜50℃で838 mlのトルエン及び1048 mlの水の混合物に滴下添加する。50℃で30分間撹拌した後、相を分離させる。有機相には、19.4%の所望のジクロロトリアゾロピリミジン(=179.6 g)が含まれている。両合成ステップについての収率:74.9%。塩素化ステップの収率:78.9%。

Claims (15)

  1. 一般式(I):
    Figure 2010515706
    (式中、
    L1、L2、L3、L4及びL5 は、互いに独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルカルボニル、C1-C4-ハロアルキルカルボニル、C1-C4-アルコキシカルボニル、C1-C4-アルキルアミノカルボニル又はジ-(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルであり、
    Y1、Y2、Y3は、互いに独立して、C-RY又はNであり、
    ここで、置換基RYは、互いに独立して、水素及びC1-C4-アルキル(C1-C4-アルキルは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C4-アルコキシ、C1-C2-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノカルボニル又はジ-(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルで一置換又は多置換されていてもよい)からなる群から選択されるか、又は
    2つの隣接する置換基RYは、それらが結合している原子と一緒になって、置換されていてもよい芳香族又は部分飽和の5〜7員環を形成しており、
    Xは、ヒドロキシル、塩素又は臭素である)
    で表されるアリール-置換縮合ピリミジンの調製方法であって、
    (i) 一般式(II):
    Figure 2010515706
    (式中、Rは、C1-C8-アルキルであり、置換基L1、L2、L3、L4及びL5は、上記の意味の一つを有する)
    で表される2-フェニルマロネートを、一般式(III):
    Figure 2010515706
    で表される複素環式化合物又はその互変異性体と適当な塩基の存在下で反応させ、その際、反応中に放出される式R-OH(式中、Rは上記のとおりである)のアルコールを反応混合物から連続的に減圧下で除去し、それによって式(I)の化合物又はその塩(ここでXはOHである)を得るステップと、
    一般式(I)の化合物のXが塩素又は臭素である場合には、
    (ii) ステップ(i)で得られた式(I)の化合物又はその塩と、ハロゲン化剤とを反応させるステップと
    を含む、上記方法。
  2. ステップ(i)において、3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾールを一般式(III)の複素環式化合物として使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 式(II)中のRがメチル又はエチルである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. ステップ(i)において、反応によって放出されるアルコールR-OHを、その残留濃度が最大でも1重量%になるまで除去する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. ステップ(i)において、一定温度で圧力を連続的に低下させる、請求項4に記載の方法。
  6. ステップ(i)における塩基が、少なくとも6個の炭素原子を含む3級アミンから選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. ステップ(i)における塩基がトリブチルアミンである、請求項6に記載の方法。
  8. 一般式(I)及び(II)の化合物における置換基L1、L2、L3、L4及びL5が、互いに独立して、水素、フッ素、塩素又は臭素である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 一般式(I)及び(II)の化合物における置換基 L1、L2、L3、L4及びL5のうちの1、2又は3個が水素ではない、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. ステップ(i)で得られたXがOHである式(I)の化合物及び/又はその対応する塩を、ステップ(i)で得られた反応混合物の形態で方法のステップ(ii)で使用する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. ステップ(ii)における反応を2〜6 barの範囲の圧力で行う、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. ハロゲン化剤を、ステップ(i)で得られた式(I)の化合物及び/又はその対応する塩に基づいて、13:1〜17:1のモル比で使用する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. ステップ(ii)において、ハロゲン化剤を最初に仕込み、ステップ(i)で得られた一般式(I)の化合物及び/又はその対応する塩を反応条件下で加える、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. ステップ(ii)における未反応のハロゲン化剤を反応終了後に蒸留によって除去する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. ハロゲン化剤がPOCl3である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
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