JP2010512440A - 有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するためのプロセス - Google Patents

有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するためのプロセス Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は炭素繊維と共に、複合材料を形成する有機基質に対する該炭素繊維の接着を改良するプロセスに関する。
【解決手段】本発明に係る、炭素繊維と共に複合材料を形成する有機基質に対する該炭素繊維の接着を改良するプロセスにおいて、該複合材料は、連鎖重合により硬化できる樹脂と該繊維を接触させ、続いて該樹脂を重合させることにより得られ、該繊維を該樹脂と接触させる前に、該樹脂の重合の間に連鎖移動剤として機能することができる官能基を含む高分子フィルムで、該炭素繊維の表面をコーティングすることを特徴とする。

Description

本発明は、炭素繊維と共に、硬化性樹脂の連鎖重合により、複合材料を形成する有機基質に対するこれらの炭素繊維の接着を改良することを可能にするプロセスに関する。
横方向 (すなわち、炭素繊維の軸に対して垂直である方向) 、かつ縦方向(すなわち、炭素繊維の軸に沿う方向)に、耐応力の注目すべき特性を有する複合材料を得ることを可能にするこのプロセスは、航空産業及び航空宇宙産業に非常に有利であり、特に大規模の部品、例えば、翼ユニットや胴体部品などの部品の製造に有利である。
一方、このプロセスは、他のタイプの産業、例えば、造船、鉄道または自動車業界、軍需産業、例えば、ミサイルあるいはミサイル発射管の建設に関与する部品の生産、または、スポーツ及びレジャー用品の部品、例えば、水上競技及び滑ることを伴うスポーツ向きの用品生産などにも使用できる。
複合材料は、材料の特別な機械特性を利用することを可能にする不均一物質であり、それの製造が、繊維を互いに結合(bond)し、複合材料の中で応力を分配し、化学攻撃から繊維を保護することを可能にするように、これらの繊維を硬化有機ポリマー(または樹脂)により形成された基質に埋め込むことにより、繊維(バルク形態ではない)の形で知られているのみである。
高性能複合材料の生産のための必要条件は、繊維とこの繊維でできている基質との間の結合が良好であることである。これは、もし繊維/基質結合が不十分である場合、平凡な横方向機械特性(例えば剪断への抵抗など)、それゆえに非常に限られている使用可能性を有する複合材料が得られるからである。一般に、複合材料で作られた部品は三方向応力の状態で操作することを目的としている。
炭素は、化学的にかなり不活性であり、ポリマーマトリクスに対して、本来的に低接着性を示している。その結果、炭素繊維のメーカーは、複合材料で作られている部品のメーカーにより基質として使用することを目的とされる樹脂に、すぐにそれらの繊維を適応させようとした。
従って、下記のことが提案された:
1)繊維の表面に、樹脂が持っている化学官能基と反応できる官能基の生成に全面的に向ける表面処理。
それらの表面処理は主に電解または化学的酸化処理(例えば、特許文献1を参照)であり、また、他のタイプの処理、例えば、プラズマ熱処理(例えば、特許文献2を参照)、酸性または塩基性媒質における電解(特許文献3を参照)、あるいはSiまたはBタイプ原子注入 (特許文献4を参照) もすでに記載されている。
2) 特定のサイズ剤の使用、すなわち、繊維表面において、樹脂に対する繊維の適合性を高め、樹脂によるそれらの含浸を促進し、及び繊維とこれらの樹脂の重合で形成された基質との間の「付着」を提供する役割を有する製品の蒸着。
一般に、使用されるサイズ剤は、複雑な化学構造を有する重合体あるいは共重合体であり、その選択は主に経験によって導かれる。
そして、3)再び、樹脂に対する繊維の適合性を高めることができるエラストマーフェーズ(非特許文献1を参照)、あるいはポリエステル、ビニールポリマー(特にポリスチレン)またはポリアセタールタイプ(非特許文献2を参照) の重合体の繊維の表面へのグラフト。
また、サイズ剤が有機基質に対する炭素繊維の結合を改良する目的以外のためにも炭素繊維に使用されることに注意すべきである。例えば、炭素繊維取り扱いを容易にするなどのためにも使用される。
上述の処理は、樹脂の熱重合(すなわち、熱により引き起こされた重合)により得られた基質の場合において一般に比較的効果的であるが、光放射(可視光または紫外線)あるいは電離放射線(βまたはγ放射またはx線)で引き起こされる樹脂の重合により形成された基質の場合、それらが有効でないか、または十分有効でないと判明された。
これは、経験から、放射線の下で重合された樹脂により得られた合成物が、熱経路で重合された樹脂で作り出されたより良い合成物より、著しく劣る横方向の機械性能を示していることが明らかであり、メーカーにより炭素繊維に処理が適用されたにもかかわらず、繊維/基質結合が依然として不十分なままであるという事実として、慣習上解釈されている。
実際は、放射線の下での樹脂の重合は、熱経路による樹脂の重合に対してさらに多くの利点を示している。これらの利点は、オートクレーブなしで作動する可能性、それゆえにサイズが大きいあるいは構造が複雑な複合材料部品をより容易に製造する可能性、及び低コストのための一層速い生産速度を可能にするより速い重合速度を得る可能性に特に関連している。
実際には、放射線の下で重合可能な樹脂は、それの重合が連鎖機構により行われる樹脂であるため、その結果、この基質が硬化性樹脂、特に連鎖重合を有する樹脂の放射線の下での重合により得られる場合は、ポリマーマトリクスに対する炭素繊維の接着を改良することに成功するのが望ましいだろう。
JP-A-3076869 EP-A-1 484 435 EP-A-0 640 702 JP-B-2002-327374
Wu et al., Carbon, 34, 59-67, 1996 Tsubokawa, Carbon, 31, 1257-1263, 1993 Siffer et al., Analytica Chimica Acta, 539, 289-299, 2005
発明者は、彼らの研究のコンテクストにおいて、樹脂の重合の間に、連鎖移動剤として機能することができる官能基が炭素繊維の表面にグラフトされる場合、繊維/基質接着における大幅な改善が得られることを発見した。これは、恐らく、樹脂の重合の間、生長ポリマー鎖との反応により、これらの官能基が活性ラジカルあるいはイオン中心に変換され、そして、繊維の表面から新しい高分子鎖の形成を起こすことができるからである。該新しい高分子鎖は、それらが作られる時から該繊維の表面に共有結合され、その後、基質から繊維までの応力の伝達を促進する。
しかしながら、彼らは、このグラフトが行われる前に炭素繊維の表面に存在する一部の、これらの繊維を得るプロセスに固有の官能基が、樹脂の連鎖重合に抑制効果をもたらし、それゆえに連鎖移動剤として機能することができる官能基の導入により得られるプラスを制限できることも分かった。
本発明はこの二つの発見に基づいている。
本発明の対象は、炭素繊維と共に、複合材料を形成する有機基質に対するこれらの炭素繊維の接着を改良するためのプロセスである。この複合材料は、連鎖重合で硬化できる樹脂とこれらの繊維を接触させ、続いて、この樹脂の重合により得られる。該プロセスは、これらの繊維を該樹脂と接触させる前に、この樹脂の重合の間に連鎖移動剤として機能することができる官能基を含む高分子フィルムで、この炭素繊維の表面をコーティングすることを含む。
従って、本発明によれば、炭素繊維が複合材料の製造プロセスに関与する前に、炭素繊維の表面を高分子フィルムでコーティングすることにより、下記のことを同時に可能にする:
a) 繊維が発生する媒質から、特に樹脂から該繊維の表面を隔離し、その結果、この樹脂の重合が、繊維を製造するプロセスの結果として繊維の表面に存在する官能基によって抑制されることを防ぐ、
b) 繊維に均一な表面状態を付与し、これらの繊維の表面を、高分子フィルムの表面に有効に置換する、
c) 樹脂の重合の間にすべて連鎖移動剤として機能することができる官能基で繊維をカバーし、有機基質に対するこれらの繊維の接着が増加される。
ポリアクリロニトリル(PAN) 、レーヨン、ビスコース、ピッチ、および他の石油残留物の熱分解のための従来のプロセスにより得られる炭素繊維は、これらの繊維が製造される間にかけられた処理に従って互いに多少結合できるモノフィラメントの多数でそれぞれ構成される。このため、前部分及び後ろ部分における用語「複数本の繊維の表面」が、複数本のモノフィラメント自体の表面と、多くのモノフィラメントが互いに結合することによって生じる複数の集合体の表面の両方を意味すると理解される。同様に、用語「一本の繊維の表面」が、一本のモノフィラメントの表面と、数本のモノフィラメントが互いに結合することによって生じる一つの集合体の表面の両方を意味すると理解される。
さらに、前部分及び後ろ部分では、用語「重合」は、モノマーあるいはプレポリマーを互いに結合することによる高分子鎖の形成だけでなく、架橋結合として一般的に知られているこれらの高分子鎖の間の化学結合の構築による三次元ネットワークの形成も含むとして理解されるべきである。
本発明によれば、高分子フィルムが含む官能基は、連鎖重合において連鎖移動剤として機能できることで知られている多くの官能基から選択することができ、使用されなければならない硬化性樹脂あるいは該樹脂が重合されなければならない条件から見て、最も満足できる可能なフィルム/基質結合をもたらすことができるものを選択することが望ましいと理解される。
この点で、特定の樹脂あるいは特定の重合条件の下で得られる基質に対する炭素繊維の接着への、異なる官能基による効果を評価することは完全に可能である。例えば、これらの官能基の1つを含む高分子フィルムがあらかじめコーティングされている繊維に、繊維/基質界面の機械特性を評価するのに従来利用されているテスト、例えば、以下の実施例1において説明されているタイプの緩みテストを受けさせて、このようにしてテストされた異なる官能基により得られた結果を比較する。
連鎖移動剤として機能を果すことができる官能基として、-I、-Br、-Cl、-F、-SH、-OH、-NH-、-NH2、-PH-、-PH2または=S官能基、またヘテロ原子が欠けているが、ラジカル移動を発生させることができる炭素系官能基、例えば、随意に置換されたアリルあるいはベンジル-CH官能基などに関して特に言える。
発明者は、彼らの研究のコンテクストにおいて、チオール(-SH)官能基が有機基質に対する炭素繊維の接着について、特にこれらの基質が電離放射線の下でエポキシ・アクリル樹脂の重合により得られる場合、特に顕著な改善を得ることを可能にするということを発見した。
このため、チオール官能基は好まれるものである。
本発明によれば、前述の高分子フィルムを用いて異なる方法で炭素繊維の表面をコーティングすることが、可能である。
特に、まず、連鎖移動剤として機能を果たすことができる官能基を含む重合可能なモノマーを繊維の表面に重合することが可能である。その場合、繊維の表面におけるそれの生成の瞬間から、連鎖移動剤として機能を果たすことができる官能基を含む高分子フィルムが得られる。
従って、例えば、連鎖移動剤として機能を果たすことができる官能基がチオール官能基であることが望ましい場合では、例えば、アリル・メルカプタンという名前でも知られている2-プロピレン-1-チオール(2-propene-1-thiol)などの重合可能なメルカプタンの重合により高分子フィルムを得ることができる。
また、繊維の表面で、化学反応により、連鎖移動剤として機能を果たすことができる官能基に続いて変換できる官能基を含むモノマーを重合させることも可能である。その場合、連鎖移動剤として機能を果たすことができる官能基に次に変換される官能基を含む高分子フィルムが得られる。
また、繊維の表面で、連鎖移動剤として機能を果たすことができる官能基のグラフトを可能にするのに適する官能基を含む重合可能なモノマーを重合させることも可能である。その場合、その上に連鎖移動剤として機能を果たすことができる官能基が二次的にグラフトされる高分子フィルムが得られる。
この場合、高分子フィルムの表面に存在する官能基と、連鎖移動剤として機能を果たすことができる官能基を含むあるいは反応の間にこのような官能基を含む基を生成する有機化合物とを、反応させることにより、グラフトが行われる。
従って、例えば、連鎖移動剤として機能を果たすことができる官能基がチオール官能基であることが望ましい場合では、カルボキシル官能基を含む高分子フィルムを繊維の表面に蒸着させ、そして、これらのカルボキシル官能基とエピサルファイド(episulphide)とを反応させることが可能である。エピサルファイドは、開環により、これらのカルボキシル官能基と共有結合し、且つ同時にチオール官能基を含む基を生成する。
カルボキシル官能基を含む高分子フィルムは、例えば、重合可能な酸あるいは重合可能な酸誘導体、例えば、酸無水物などの重合により得られるフィルムである。それは無水物官能基が環境大気で自然に加水分解してカルボン酸官能基を提供するからである。重合可能な酸の例として、アクリル酸及びメタクリル酸が挙げられるが、重合可能な酸無水物の例として、無水マレイン酸が挙げられる。
エピサルファイドは、例えば、架橋ポリスチレン、エチレン硫化物、シクロヘキセン硫化物、エピチオデカン(epithiodecane)、エピチオドデカン(epithiododecane)、あるいは7-チアビシクロ[4.l.0]ヘプタン(7-thiabicyclo[4.l.0]heptane)であることができる。
高分子フィルムが連鎖移動剤として機能を果たすことができる官能基を直接持つか否かに関係なく、炭素繊維の表面にこのフィルムが連続的なコーティングを形成することが望ましい。これらの繊維の機械特性、特にそれらの弾性係数及びそれらの靭性に不利な方法で実質的に影響しないように、該連続的なコーティングは、この表面に付着し、且つ該繊維の表面とそれらが発生する媒質との間にバリアの役割を適切に果たすのに十分であるが、過度でない厚さを有する。
その結果、高分子フィルムは、一般的に10〜50nm、望ましくは10〜30nm、さらに良くは15〜25nmの厚さを示す。
このために、該ポリマーの前駆モノマーを含む気相から、基質の表面にきわめて薄い高分子フィルムを形成することを可能にする、文献においてPACVDあるいはプラズマ重合とより簡単に呼ばれる「プラズマ補助化学蒸着」技術により、この高分子フィルムを得ることが望ましい。この蒸着技術は、他の利点のうち、モノマー及び基質の両方に非常に幅広く使用できることを示している。
本発明のコンテクストにおいて、プラズマはパルス・モード高周波数で誘発される(pulsed-mode radiofrequency-induced)ことが望ましい。これは、連続活性化により得られる高分子フィルムの保有より、モノマーのパルス活性化(pulsed activation)が繊維の表面に形成される高分子フィルムの保有をより大きく得ることを可能にし、それ故にこの表面のより良好な機能化を可能にするからである。
もちろん、プラズマ重合以外に蒸着技術を使用することも可能である。炭素系基質に、薄くて接着性があるフィルムの形で、ポリマーの蒸着にそれら自身を適する場合、例えば、電着あるいは化学蒸着(CVD)を用いるケースもある。
本発明に係るプロセスにより炭素繊維がいったん処理されると、直ちにそれらを複合材料で作られる部品の製造に使用でき、または後の使用のために保存でき、または、複合材料で作られる部品のメーカーに搬送するために、例えば予備含浸マットの形で処理できる。これは、本発明に係るプロセスが、炭素繊維のメーカー及びそれらのユーザにより同様に良好に行われることができるからである。
上述の利点に加え、本発明に係るプロセスは、複合材料の製造に関与する多くのタイプの炭素繊維(長い繊維、ミディアム長さの繊維、短い繊維、酸化繊維、標準サイズの繊維(sized fiber)など)に適用でき、比較的簡単に行われ、且つ工業規模に使用するのに完全に適合するコストを有する利点を示している。
本発明の他の対象は、炭素繊維及び有機基質を含む複合材料により作られる部品の製造のためのプロセスであり、該プロセスは、該繊維を連鎖重合で硬化できる樹脂と接触させ、続いて樹脂が重合される工程を含む。また、該プロセスは、該繊維が上記樹脂と接触される前に、上記のように定義されたプロセスの実施をさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、硬化性樹脂は、熱の影響下で、あるいは光または電離放射線の影響下で、連鎖重合機構により硬化可能ないかなる樹脂から選択することが可能である。これは、発明者が、彼らの研究のコンテクストにおいて、本発明に係るプロセスが熱硬化性樹脂にも、光あるいは放射線硬化性樹脂にも有効であることを発見したからである。
しかしながら、上述の理由で、樹脂は、望ましくは、放射で重合することができる樹脂、特にマルチ-アクリレートタイプの樹脂(resins of multiacrylates type)、例えばエポキシ・アクリル、ノボラックアクリル酸、またポリウレタンアクリレート、ビスマレイミド樹脂及びエポキシ樹脂などから選択され、複合材料が宇宙あるいは航空応用向きの場合、エポキシ・アクリル樹脂が特に好まれる。
複合材料の当業者に知られているいかなる技術によっても、複合材料で作られるこの部品の製造を行うことができることは、明らかである。例えば、同時スプレー成形、真空成形、樹脂の低圧注射による成形(樹脂トランスファー成形(RTM)))、低圧「湿式ルート」(wet route)コールドプレス成形、複合射出成形(バルク成形コンパウンド (BMC))、予備含浸されたマットの圧縮による成形(シート成形コンパウンド(SMC))、フィラメント・ワインディング成形、遠心成形または引き抜き成形などである。
本発明に係るプロセスの他の特徴及び利点は、添付の図面を参照し、このプロセスの実施例に関連する、次の説明の残りの部分を読むとき明確に明らかになるだろう。
もちろん、この実施例は本発明の対象を実例として与えられただけであり、いかなる場合でも本発明に対する限定を構成しない。
本発明に係るプロセスによれば、炭素繊維と共に複合材料を形成する有機基質に対する該炭素繊維の接着を改良することができる。また、該プロセスは、複合材料の製造に関与する多くのタイプの炭素繊維に適用でき、比較的簡単に行われ、且つ工業規模に使用するのに完全に適合するコストを有する利点もある。
さらに、本発明に係る炭素繊維及び有機基質を含む複合材料により作られる部品の製造のためのプロセスは、航空産業及び航空宇宙産業に非常に有利であり、特に大規模の部品、例えば、翼ユニットや胴体部品などの部品の製造に有利である。また、このプロセスは、他のタイプの産業、例えば、造船、鉄道または自動車業界、軍需産業などにも使用できる。
以下、実施形態及び図1を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
図1は、本願発明に係るプロセスの例となる実施形態の各段階を概略的に示す。該実施形態において、炭素繊維の表面が、チオール官能基を含む高分子フィルムでコーティングされている。
この実施例は、炭素繊維の表面にチオール官能基を含む高分子フィルムをコーティングするための炭素繊維の処理に関する。
この処理の段階を概略的に示す図1から分かるように、該処理は以下の段階を含んでいる:
1)無水マレイン酸のパルス高周波プラズマ重合による繊維の表面におけるポリ(無水マレイン酸)フィルムの蒸着;そして、
2) このようにして得られたポリ(無水マレイン酸) フィルムへのチオール官能基を含む基のグラフト。
使用される炭素繊維は、東邦TenaxヨーロッパGmbHにより販売されているTenax(登録商標) IMS5001繊維である。該繊維は、中間モジュラスを有する、且つ製造中に表面電解酸化処理を受けたex-PAN繊維である。
図1の段階1に対応する無水マレイン酸のプラズマ重合は、非特許文献3において説明されている装置に類似するPACVD装置を使用して行われている。つまり、この装置は、プラズマにおいて放電を引き起こすことを可能にする銅の巻きコイルをその周囲に有する筒状のガラス反応器と、無線周波発生器と、該反応器のインピーダンスを該無線周波発生器のインピーダンスに合わせる同調ボックスとを備えている。
炭素繊維は、房(tuft)の形で反応器に入れられ、それらの端部が、ボードあるいはガラスで作られた垂直な台の二つの対向縁部に取り付けられている。
運転パラメータは以下の通りである:
放電出力: 5 W
圧力: 2.6 x l0-1mbar
無水マレイン酸の流量:1.6 x l0-9 kg.s-1
パルスオンタイム (pulse on-time):20μs
パルスオフタイム (pulse off-time):1200μs
蒸着時間:30min
処理の終わりに、該発生器のスイッチが切られ、蒸気フェーズの無水マレイン酸は反応器を5分間通過し続ける。
このようにして炭素繊維が得られ、該炭素繊維の表面には、厚さ20nmのポリ (無水マレイン酸)フィルム(図1における符号10を参照)で完全にコーティングされ、それの無水物官能基の約32%がまだ重合していない。
図1の段階2により示されているように、これらの無水物官能基は、カルボン酸官能基を生み出すために環境大気中で急速に加水分解する。
図1の段階3に対応する、チオール官能基を含む基のグラフトは、これらのカルボン酸官能基を、有機溶媒の中でトリエチルアミンが存在下で架橋ポリスチレンと反応させることにより行われる。この反応により、図1に示されている化学構造を有する、チオール官能基を含む2つのタイプの基は、ポリ(無水マレイン酸)フィルムに結合することができる。
使用される溶剤は、トルエンであり、これはトルエンの低極性が望ましくない副反応の発生を制限することを可能にするからである。
反応が、0.6gの炭素繊維につき、53.6mmolの架橋ポリスチレンと、5.7mmolのトリエチルアミンと、45mlのトルエンとを用いて行われる。
該反応は、閉鎖環境において、90℃で、圧力を追加せずに10時間行われる。
実際には、ガラス製の丸底フラスコが使用されている。攪拌と所望温度とは、加熱する磁性撹拌器と磁気バーとによって提供される。また、繊維がバーの周りでもつれることを防ぐために、あらかじめ繊維を、透過性がありながらトルエンに抵抗力がある不織布ポリプロピレンバッグに封入してから該丸底フラスコ内に入れる。
10時間反応した後に、該繊維は、トリエチルアミンを取り除くために酢酸/トルエン/(10/90、v/v)溶液で二回洗浄され、最終的にトルエンで二回洗浄される。各洗浄操作はビーカーで迅速に行われる。
次に、繊維の表面に存在しがちなすべての不純物を取り除くために、トルエンで5〜6時間、該繊維にソックスレー抽出をかけ、その後、低真空で、40℃で12時間乾燥させる。そして、繊維はポリエチレンバッグに保存されてデシケーターに保管される。
このようにして処理された炭素繊維の、樹脂の連鎖重合により得られる有機基質に対する接着は、ゆるめ試験で評価される。この評価のため、UCB化学(UCB Chemicals)により販売されているエポキシアクリレート樹脂を用い、EB600を参照して評価を行う。
つまり、このゆるみ試験が、モノフィラメントの端部を樹脂の微滴に浸し、また環境温度において、電子ビームあるいはUV照射で樹脂の重合を引き起こし、さらに樹脂の滴を安定しているように保ちながら、1mm/minのレートで、モノフィラメントの他方の端部に引張応力をかけることである。
引張力は時間が経過するにつれ、記録される。記録された最大の引張力は、硬化樹脂滴からモノフィラメントのゆるみに必要な力と見なされる。
界面せん断強度(IFSS)は、以下の式を用いて測定される:
Figure 2010512440
そのうち、dはモノフィラメントの直径を示し、メートルに表れ、
rはモノフィラメントの半径を示し、メートルに表れ、
Lは、最初に樹脂滴の中に挿入されたモノフィラメントの長さを示し、メートルに表れ、
Fは、硬化樹脂滴からのモノフィラメントのゆるみに必要な力を示し、ニュートンに表れ、且つ
Figure 2010512440
本発明に従って処理されたIMS 5001繊維に対して得られたIFSS値は、以下の表1に示されている。
そして、最初に、いかなる処理も受けていないIMS 5001繊維に対して得られたIFSS値と、次に、これらの繊維の表面に存在するカルボン酸基と架橋ポリスチレンとが上述の条件と類似する条件での反応により、それらの表面にチオール官能基を含む基が直接グラフトされたIMS 5001繊維(すなわち、ポリ(無水マレイン酸)フィルムの予備蒸着がなし)に対して得られたIFSS値とも、比較のために、この表に記録されている。
Figure 2010512440
この表は、樹脂重合の間に連鎖移動剤の役割を果たすことができるチオール官能基を含む高分子フィルムが、あらかじめ繊維の表面にコーティングされる場合、光放射あるいは電離放射線の下で樹脂の重合により得られる基質に対するこれらの炭素繊維の接着が、著しく増加されたことを示している。
また、未処理の炭素繊維の場合、基質に対する繊維の接着は、樹脂の重合が紫外線の照射または電子ビームにより引き起こされたか否かによって、大いに異なり、本願発明に従って処理された繊維の場合、これらの2つの誘導方法の間に著しい相違がもはや存在しないことも、この表に示されている。
本願発明は、具体的に説明された実施形態に少しも限定されない。よって、例えば、本願発明に係るプロセスで処理されているサイズの(treating sized)炭素繊維を予想することが、完全に可能であり、その場合、この分野に周知である、例えば、溶剤による溶解によりこれらの繊維からあらかじめサイズ剤を除去する。
本発明に係る炭素繊維と共に、硬化性樹脂の連鎖重合により、複合材料を形成する有機基質に対する該炭素繊維の接着を改良するプロセスは、横方向かつ縦方向に耐応力の注目すべき特性を有する複合材料の製造に適用できる。
本発明に係る炭素繊維及び有機基質を含む複合材料により作られる部品の製造のためのプロセスは、航空産業及び航空宇宙産業に非常に有利であり、特に大規模の部品、例えば、翼ユニットや胴体部品などの部品の製造に有利である。また、このプロセスは、他のタイプの産業、例えば、造船、鉄道または自動車業界、軍需産業、例えば、ミサイルあるいはミサイル発射管の建設に関与する部品の生産、または、スポーツ及びレジャー用品の部品、例えば、水上競技及び滑ることを伴うスポーツ向きの用品生産などにも使用できる。

Claims (18)

  1. 炭素繊維と共に、複合材料を形成する有機基質に対する該炭素繊維の接着を改良するプロセスであって、
    前記複合材料は、連鎖重合により硬化できる樹脂と該繊維を接触させ、続いて該樹脂を重合させることにより得られ、
    前記繊維を前記樹脂と接触させる前に、前記樹脂の重合の間に連鎖移動剤として機能することができる官能基を含む高分子フィルムで、前記炭素繊維の表面をコーティングすることを含むことを特徴とするプロセス。
  2. 連鎖移動剤として機能することができる官能基は、-I、-Br、-Cl、-F、-SH、-OH、-NH-、-NH2、-PH-、-PH2または=S官能基であることを特徴とする請求項1に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  3. 連鎖移動剤として機能することができる官能基はチオール官能基であることを特徴とする請求項2に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  4. 前記炭素繊維の表面に、連鎖移動剤として機能することができる官能基を含む重合可能なモノマーを重合することにより、該炭素繊維の表面に前記高分子フィルムをコーティングすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  5. a) 連鎖移動剤として機能することができる官能基に変換できる官能基を含む重合可能なモノマーを前記炭素繊維の表面に重合し、そして
    b) このようにして得られた高分子フィルムに含まれている官能基を変換すること
    により前記炭素繊維の表面に前記高分子フィルムをコーティングすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  6. a) 前記炭素繊維の表面に重合可能なモノマーを重合し、そして
    b) このようにして得られた高分子フィルムに、連鎖移動剤として機能することができる官能基をグラフトすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  7. グラフトは、前記高分子フィルムの表面に存在する官能基と有機化合物とを反応させることにより行われ、開環により前記有機化合物が前記官能基と共有結合し、且つ連鎖移動剤として機能することができる官能基を含む基を生成することを特徴とする請求項6に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  8. 前記高分子フィルムの表面に存在する官能基は、カルボキシル官能基であり、且つチオール官能基を含む基を生成するエピサルファイドと反応することを特徴とする請求項7に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  9. カルボキシル官能基を含む高分子フィルムは、重合可能な酸あるいは重合可能な酸誘導体の重合により得られることを特徴とする請求項8に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  10. 重合可能な酸誘導体は、酸無水物、好ましくは無水マレイン酸であることを特徴とする請求項9に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  11. 前記エピサルファイドは、架橋ポリスチレン、エチレン硫化物、シクロヘキセン硫化物、エピチオデカン、エピチオドデカン、また7-チアビシクロ [4.l.0]ヘプタンから選択することを特徴とする請求項9または10に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  12. 前記高分子フィルムは、10〜50nm、望ましくは10〜30nm、さらに良くは15〜25nmの厚さを有することを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  13. 前記高分子フィルムは、プラズマ補助化学蒸着(PACVD)により得られることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  14. 前記プラズマはパルス・モード高周波数で誘発されることを特徴とする請求項13に記載の有機基質に対する炭素繊維の接着を改良するプロセス。
  15. 炭素繊維及び有機基質を含む複合材料により作られる部品の製造のためのプロセスであって、
    前記繊維を連鎖重合により硬化できる樹脂と接触させる工程と、前記樹脂を重合させる工程とを有し、
    前記繊維と前記樹脂と接触される前に、請求項1乃至14の何れか1項に記載のプロセスの実施を更に有することを特徴とする炭素繊維及び有機基質を含む複合材料により作られる部品の製造のためのプロセス。
  16. 前記樹脂は放射の下で重合できる樹脂であることを特徴とする請求項15に記載の炭素繊維及び有機基質を含む複合材料により作られる部品の製造のためのプロセス。
  17. 前記樹脂は、エポキシアクリル酸樹脂、ノボラックアクリル酸、ポリウレタンアクリレート、ビスマレイミド樹脂及びエポキシ樹脂から選択されることを特徴とする請求項16に記載の炭素繊維及び有機基質を含む複合材料により作られる部品の製造のためのプロセス。
  18. 前記樹脂はエポキシ・アクリル樹脂であることを特徴とする請求項17に記載の炭素繊維及び有機基質を含む複合材料により作られる部品の製造のためのプロセス。
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