JP2010511448A - 患者の直腸に経肛門的にアクセスする外科装置 - Google Patents

患者の直腸に経肛門的にアクセスする外科装置 Download PDF

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Abstract

患者の直腸に経肛門的にアクセスする外科装置(1)は、内部を貫通する経肛門アクセス開口部を提供するために直腸内に経肛門的に挿入されるように構成された円筒形のリング壁(6)、およびリング壁(6)の近位端部に配列されており、直腸の内側にリング壁(6)を保持するように構成された接続部分(8)を有する、円形の肛門拡張器(2)と、少なくとも部分的にワーキングチャネル(14)を画定し、またこのワーキングチャネル(14)の内側から周囲組織へのアクセス領域(16)を提供する窓孔(15)を画定する第1の保持壁(13)を含む肛門鏡(3)であって、肛門鏡(3)は、肛門拡張器(2)のリング壁(6)により受容されており、肛門鏡(3)がリング壁(6)から遠位に突出するような長さを有する、肛門鏡(3)と、窓孔の組織アクセス領域(16)を変化させるために肛門鏡(3)の窓孔(15)に部分的に重なるように配列されうる第2の保持壁(26)を含む、シールド部材(4)と、を含む。

Description

開示の内容
本発明は、概して、組織病変、例えば、直腸癌、良性腫瘍、ポリープ、または直腸粘膜の孤立性潰瘍(solitary ulcers of the rectal mucosa)を経肛門的に治療するための外科器具および方法に関し、特に、患者の肛門縁から遠く離れた標的部位で湾曲カッターステープラー(いわゆるCCS)を使って、経肛門治療、例えば病変の表面切除または全層切除(superficial or full thickness excision)、を行うために経肛門アクセスを可能にする外科装置および方法に関する。
既知の経肛門アクセスシステムは、円形の肛門拡張器と、円形の肛門拡張器の経肛門配備を容易にするために滑らかに先細になるか、またはオジーブ形になった先端部(smoothly tapered or ogive shaped tip)を有する、閉塞物と、肛門鏡、例えば円形の肛門拡張器を越えて直腸内へと挿入可能ないわゆる巾着縫合肛門鏡(PSA)、と、を含む。巾着縫合肛門鏡(PSA)は、約270°の円周を通常覆っており、かつ、直腸の総円周の約90°に対応する、標準的長さの窓開口部(full-length window opening)を残す、実質的に円筒形の壁セグメントの形状を有する。窓開口部により、外科医は、処置される予定の標的部位の少なくとも一部を可視化し、そこにアクセスすることができ、肛門鏡は、270°の円周に沿って直腸壁に対して、残っている粘膜を押し戻す。巾着縫合肛門鏡(PSA)の特定の事例では、肛門鏡窓を通ってはみ出す粘膜に縫合糸を適用することができ、肛門鏡を回転させることによって、肛門の全円周の周りで巾着縫合を完了することが可能である。
既知の巾着縫合肛門鏡における、肛門鏡窓の限られたサイズのおかげで、粘膜がワーキングチャネル内に崩壊し、また可視化および作業空間の双方を制限するリスクは、比較的低い。それにもかかわらず、そのような小さな肛門鏡窓のサイズは、切断‐ステープル留め装置を使用して病変をステープル留めおよび切除することにより病変を治療するための十分なアクセス領域を提供するようには全く構成されていない。
そのような切断‐ステープル留め装置を使用した経肛門治療の場合には、病変を適切にとらえてカッターステープラーのジョー間にその病変を位置付けるために、肛門鏡窓が、肛門の円周の少なくとも約130°〜180°のアクセス領域を提供することが望まれる。
そのような広い肛門鏡窓は、治療されるべき病変を完全に受容するように構成されるが、その肛門鏡窓は、粘膜組織が肛門鏡のワーキングチャネルに落ち込むのを防ぐことができず、それによって、可視化および作業空間を妨害する。
既知の経肛門アクセス装置では、可視化は、肛門縁から6cmを越えて確実に損なわれるようになり、結果として、外科医の視野が制限され変えられて、作業空間が制限され、したがって、手術中に直腸壁を損傷するリスクを増加させる。
先行技術の欠点を考慮すると、本発明の目的は、良好な可視化および自由な作業空間、ならびに、肛門鏡窓によってもたらされる十分なアクセス領域の双方を与える、直腸に経肛門的にアクセスする外科装置を提供することである。
主な目的の一般的範囲内で、切断−ステープル留め装置用の作業空間を提供すると同時に、カッターステープラーまたは他の手術器具に起因する望ましくない損傷から内部括約筋および直腸壁を保護するなどのために特徴部を有する、直腸に経肛門的にアクセスするための外科装置を提供することが、本発明のさらなる目的である。
可視化および作業空間が、肛門鏡のワーキングチャネルに落ち込んだ直腸壁組織によって妨害されることなく、病変へのより深い経肛門アクセス、特に肛門縁から最大で10〜15cmの経肛門アクセスを可能にする、直腸に経肛門的にアクセスする外科装置を提供することが、本発明のさらなる目的である。
肛門縁から様々な深さで組織アクセス領域を与える、直腸に経肛門的にアクセスする外科装置を提供することが、本発明のさらなる目的である。
本発明による外科装置を使用した、例えばカッターステープラーによる、直腸癌、良性腫瘍、ポリープ、または直腸粘膜の孤立性潰瘍などの病変の、特に肛門縁から6cmを越えた、経肛門治療のための方法を提供することが、本発明のさらなる目的である。
これらの目的および他の目的は、請求項1に記載の、直腸に経肛門的にアクセスする外科装置によって、また以下に説明する方法によって、達成される。従属請求項は、本発明の有利な実施形態を包含している。
本発明によると、直腸に経肛門的にアクセスする外科装置(以下、「装置」と呼ぶ)は、
内部を貫通する経肛門アクセス開口部を提供するために直腸内に経肛門的に挿入されるように構成された円筒形のリング壁、およびリング壁の近位端部に配列されており、直腸の内側にリング壁を保持するように構成された接続部分を有する、円形の肛門拡張器と、
ワーキングチャネルを画定し、またワーキングチャネルの内側から周囲組織へのアクセス領域を提供する窓孔を画定する第1の保持壁を含む、肛門鏡であって、この肛門鏡は、肛門拡張器のリング壁によって受容されており、肛門鏡がリング壁から遠位に突出するような長さを有する、肛門鏡と、
窓孔の組織アクセス領域を変化させるために肛門鏡の窓孔に部分的に重なるように配列されうる第2の保持壁を含む、シールド部材と、
を含む。
以下の説明および特許請求の範囲では、「遠位」および「近位」という表現は、別に明白に示されなければ、外科医の視点に関連している。
窓孔に重なるシールド部材のおかげで、組織アクセス領域は、治療されるべき、例えばカッターステープラーにより切除されるべき、病変のサイズに難なく適応させられることができ、実際の標的部位と外科医との間のワーキングチャネル内への組織の崩壊は、第1および第2の組織保持壁の組み合わせ保持作用により効果的に阻まれる。
本発明のある態様によると、シールド部材は、肛門鏡に対してスライド可能であり、第2の保持壁は、肛門鏡に対するシールド部材の漸進的なスライド運動に応答して、窓孔に漸進的に重なるか、または窓孔を漸進的に閉じるように構成される。特に、窓孔は、肛門鏡の長さ方向(近位‐遠位方向)に延びており、シールド部材は、同じ長さ方向(近位‐遠位方向)にスライドすることができ、このため、第2の保持壁は、その近位側から窓孔に漸進的に重なり、窓孔を漸進的に閉じることができる。このことは、外科医が、肛門縁からの組織アクセス領域の距離を変えること、および、装置によってアクセスされる予定の病変の近位側でワーキングチャネル内に組織が崩壊するのを防ぐことを可能にし、それによって、良好な可視化、および、肛門縁から約10〜15cmの比較的深い標的部位への器具によるアクセスを確実にする。
好適な実施形態によると、肛門鏡の第1の保持壁、およびシールド部材の第2の保持壁は、それらの外側長さ方向縁部の、長さ方向に延びるさねはぎ継ぎの接続部によって、スライドして互いに連結される。そのようなさねはぎ継ぎの接続部は、ワーキングチャネルの良好な形状安定性を確実にして、肛門鏡とシールド部材との間で組織をクランプするリスクを取り除く。
本発明のさらなる実施形態によると、装置は、滑らかに丸くなっているか、先細になるか、またはオジーブ型の、遠位先端部を備えた、細長く実質的に円筒形の本体を有する、長い閉塞物を含む。閉塞物は、円形の肛門拡張器のリング壁を通して、また肛門鏡およびシールド部材によって画定されたワーキングチャネルを通して、除去可能に挿入可能であり、丸い遠位先端部が肛門鏡から遠位に突出し、装置全体の経肛門挿入を容易にする。
好適な実施形態によると、第1の保持壁は、弓形の、好ましくは半円よりわずかに大きい、断面を有するまっすぐなチャネル(例えば、約180°〜230°、好ましくは約190°〜210°の角度にわたる半円筒シェル、ここで「半円筒シェル」という表現は、概して長さ方向に分割された中空の円筒を示すが、必ずしも円形の円筒の半分(one halve of a circular cylinder)とは限らない)であって、肛門鏡窓孔を形成する長さ方向に延びる外側開口部を画定している、まっすぐなチャネルを形成している。同様に、第2の保持壁も、弓形の、好ましくは半円よりわずかに小さい、断面を有するまっすぐなチャネル(例えば、約130°〜180°、好ましくは約150°〜170°の角度にわたる半円筒シェル)であって、肛門鏡窓孔の内側に配列された、まっすぐなチャネルを形成しており、第2の保持壁は、カッターステープラーのため、また他の外科器具のために、ワーキングチャネルを内部に画定する、実質的に(好ましくは円形であるが、必ずしも円形とは限らない)円筒形の管を、第1の保持壁と共に形成する。肛門鏡および窓孔の、前記に示した非制限的であるが好ましい寸法は、病変、例えば肛門壁のポリープまたは癌、を可視化し切除するための、十分に大きな組織アクセス領域を提供することを可能にし、シールド部材は、組織アクセス領域の近位側(外科医に関して)に配された粘膜または直腸組織(hemorrhoidal tissue)が、ワーキングチャネルに落ち込み、可視化および病変へのアクセスの双方を損なうことを防ぐ。
本発明のさらなる有利な実施形態によると、肛門鏡は、円形の肛門拡張器に対して回転可能かつ長さ方向にスライド可能であり、それによって、外科医は、患者の特定の解剖学的構造および病変の位置にしたがって、肛門縁からの組織アクセス領域の円周方向位置および遠位距離の双方を調整することができる。
本発明のさらなる有利な実施形態によると、肛門鏡は、距離インジケーター、好ましくは目盛りのついた一連のマーク(graduated sequence of marks)であって、第1の保持壁の内側(すなわち目に見える側)に配列されており、肛門鏡の挿入深度、肛門縁からの組織アクセス領域の距離、病変と、カッターステープラーなどの外科器具と、組織アクセス領域との間の相対位置、の即時視覚表示を提供するように構成された、目盛りのついた一連のマーク、を含む。
装置の経肛門挿入を容易にするために、肛門鏡の遠位端部は、好ましくは、肛門鏡の長さ方向軸に対して傾いた円弧型縁部を含み、シールド部材の遠位端部は、肛門鏡の長さ方向軸と一致するシールド部材の長さ方向軸に対して傾いた円弧型縁部を含む。有利には、肛門鏡の円弧型遠位縁部、および肛門鏡の外側縁部は、装置の挿入中に組織の損傷を防ぐために、滑らかに丸くなった鈍角で合流する。同様に、シールド部材の円弧型遠位縁部、および肛門鏡の外側縁部は、装置の挿入中に組織の損傷を防ぐために、好ましくは鈍角で合流する。
本発明のさらなる発展形(further development)によると、肛門鏡は、少なくとも1つ、好ましくは2つの、凹部を含み、凹部は、好ましくは第1の保持壁の対向する2つの外側縁部に形成されており、巾着縫合の速く正確な適用のため、または、より一般的には、組織把持および牽引手段を適用するための確かな基準および組織支持を提供するため、直腸壁組織部分を保持し位置付けるように構成されている。好ましくは、対向する2つの凹部は、肛門鏡の遠位端部近くに形成されており、肛門拡張器の内側で肛門鏡を回すことによって円周方向に位置付けられ、また、肛門拡張器の内側で肛門鏡をスライドさせることによって長さ方向に位置付けられることができ、それら凹部は、装置のアクセス深さの全範囲にわたって利用可能である。
本発明のさらなる実施形態によると、円形の肛門拡張器の前記の接続部分は、対向する2つの平坦な翼部を含み、この翼部は、患者の肛門および臀部の解剖学的構造によりよく適応するように、リング壁から横方向外側に突出していて、近位側に向かって傾けられている。翼部は、肛門の内側で装置の位置を固定させるために、患者の臀部の皮膚に縫合されるように構成された、好ましくはリング型の端部を含む。
ある実施形態によると、ハンドル部分が、肛門鏡の近位端部から好ましくは横方向−近位に突出しており、肛門拡張器のリング壁の内側でシールド部材と共に肛門鏡を手動で並進および回転により位置付けることを可能にするように構成されている。
本発明のこれらの詳細および利点ならびに他の詳細および利点は、添付図面およびその説明から明らかになるものとする。添付図面およびその説明は、本発明のある実施形態を示しており、前記の本発明の概説、および以下に与えられる発明の詳細な説明と共に、本発明の原理を説明するのに役立つ。
図面を参照すると、図3は、直腸に経肛門的にアクセスする外科装置1の全体等角図である。装置1は、円形の肛門拡張器2と、肛門鏡3と、シールド部材4と、長い閉塞物5と、を含む。
円形の肛門拡張器2(CAD)は、直腸内に経肛門的に挿入されるように構成された円形の円筒リング壁6であって、通路開口部7を内部で画定している、円形の円筒リング壁6を含み、通路開口部7は、可視化および手術のための経肛門アクセス開口部をもたらし、内部括約筋および肛門壁を損傷から保護する。接続部分8が、リング壁6の近位端部で配列されており、直腸の内側にリング壁6を保持するように構成される。接続部分8は、対向する2つの平坦な翼部9、10を含み、これら翼部は、患者の肛門および臀部の解剖学的構造に適応するように、リング壁6から横方向外側に突出していて、近位に傾けられている。各翼部9、10は、肛門の内側で装置1の位置を固定させるために、患者の臀部の皮膚に縫合されるように構成された、狭いボトルネックセクション11、およびリング型端部12を形成する。
肛門鏡3は、第1の保持壁13を含み、第1の保持壁13は、弓形の断面を備えた長さ方向にまっすぐな半円筒シェルの形状を有しており、また、少なくとも部分的にワーキングチャネル14と、窓孔15を形成する長さ方向に延びる外側開口部と、を画定しており、窓孔15は、ワーキングチャネル14の内側から周囲組織へのアクセス領域16をもたらす。第1の保持壁13は、挿入可能であり、円形の肛門拡張器2Aのリング壁6の内側で長さ方向(遠位‐近位方向D−P)に並進可能かつ回転可能であり、近位フランジ17を含み、近位フランジ17は、リング壁6の内面を越えて半径方向に延びており、往復運動終了面(end of stroke surface)を定め、往復運動終了面は、肛門鏡3が直腸の内側でリング壁6を通ってあまりに遠くへ挿入されることを防ぐ。平坦なハンドル部分18が、近位フランジ17から横方向−近位に突出しており、アクセス領域16の位置を調整するために、肛門拡張器のリング壁6の内側で肛門鏡3を手動で回転および並進させることを可能にするように構成されている。肛門鏡3の、または言い換えれば第1の保持壁13の、遠位端部は、肛門鏡3の長さ方向軸Lに対して傾いている、円弧型で滑らかに丸くなった縁部19を形成し、第1の保持壁13の断面は、実質的にその遠位端部まで、絶えず湾曲した半円筒形状を保っている。有利には、肛門鏡3の円弧型遠位縁部19および外側縁部21は、装置1の挿入中の組織損傷を防ぐために、滑らかに丸くなった鈍角で合流する。
第1の保持壁13の遠位端部19近くには、2つの凹部20が、第1の保持壁13の対向する2つの外側縁部21に形成されている。凹部20は、丸みを帯びた実質的に半円の形状を有しており、巾着縫合または牽引縫合の速く正確な適用のために直腸壁組織部分を保持し、位置付けるように構成されている。
第1の保持壁13の内側凹状表面22では、例えばセンチメートルの目盛りを示す、目盛りのついた一連のマーク23が印刷されるか、エンボス加工されるか、または別様に適用されて、肛門鏡の挿入深度、および肛門縁からの組織アクセス領域の距離の即時視覚表示を提供する。各マーク23は、第1の保持壁13の近位端部領域における固定基準点からの距離を示す中心にある数字(central numeral)と、その数字の両側で延びる1つまたは2つの基準線と、を含み、比較的長い管状ワーキングチャネル14によりもたらされる困難な視覚的見通し(difficult visual prospective)により害されることなく、数字にあまり近くにない組織または器具にも、特定の距離が容易に関連付けられうる。
肛門鏡3の外側長さ方向縁部21は、互いに、また、長さ方向軸Lに平行であり、各縁部21は、以下で説明する、シールド部材4で形成された対応する長さ方向のさね25(corresponding longitudinal tongue)をスライド可能に受容するように構成された、長さ方向溝24を形成する。
既に言及したように、肛門鏡3は、円形の肛門拡張器2のリング壁6によりスライド可能かつ回転可能に受容され、肛門縁から10〜15cmの深さまで遠位に延びるワーキングチャネル16を提供するために、肛門鏡3がリング壁6から遠位に突出するような長さを有する。
シールド部材4は、弓形の断面を有する長さ方向にまっすぐな半円筒シェルとして成形される第2の保持壁26を形成する。第2の保持壁26の外側長さ方向縁部27は双方が、互いに、また長さ方向軸Lに平行であり、前記の長さ方向に延びるさね25を形成している。さね25は、第1の保持壁13の長さ方向溝24によりスライド可能に受容され、このため、シールド部材4は、肛門鏡3にスライド可能に形状連結され(slidably shape-coupled)、それらの第1の保持壁13および第2の保持壁26は共に、管状で円筒形のワーキングチャネル14、および組織アクセス領域16を画定し、組織アクセス領域16のサイズおよび位置は、窓孔15が第2の保持壁26により幾分覆われるように、肛門鏡3に対して長さ方向にシールド部材4をスライドさせることにより変えることができる。
シールド部材4の遠位端部は、丸い円弧型縁部28を形成し、縁部28は、装置1の挿入中、および肛門鏡3に対してシールド部材4が近位にスライドしている間に、組織がシールド部材4の円弧型遠位縁部28と肛門鏡3の外側縁部21との間に詰め込まれるのを防ぐために、これらの縁部28、21が鈍角で合流するように、シールド部材4の長さ方向軸に対して傾けられている。肛門鏡3と同様に、シールド部材4も、円形の肛門拡張器2の通路開口部7を越えて半径方向に第2の保持壁26の近位端部から延びる、近位フランジ29を含み、それによって、シールド部材4が肛門拡張器2のリング壁6に完全に押し通されるのを防ぐ、停止面を提供する。
標的部位での十分な組織アクセス、および標的部位の周りでの、かつ装置1のワーキングチャネルに沿った十分な組織保持の双方をもたらすように、組織アクセス領域16のサイズおよび位置を適応させるために、近位フランジ29は、第2の保持壁26を手動で位置付けるためのハンドルとして直接使用されうる。
長い閉塞物5は、滑らかに丸くなって、先細りしている遠位先端部32を備えた、細長く実質的に円筒形の本体31を有する。閉塞物5は、円形の肛門拡張器2のリング壁6を通して、また肛門鏡3およびシールド部材4によって画定されたワーキングチャネル14を通して、除去可能に挿入可能であり、丸い遠位先端部32は、肛門鏡から遠位に突出し、装置1全体の経肛門挿入を容易にする。肛門鏡およびシールド部材の組み合わせのおかげで、経肛門アクセス装置1は、ワーキングチャネル内への組織崩壊なしで、また、見ること(viewing)が損なわれることなく、比較的長くすることができる(10cm〜15cm)。したがって、閉塞物5も、その遠位先端部32が肛門鏡の導入を容易にするため肛門鏡の遠位端部から突出することができるように、既知の閉塞物より長くされる必要がある。
本発明による経肛門アクセスのための装置1は、Ethicon Endo-Surgery, Incによる湾曲カッターステープラーCCS−30などのカッターステープラー30によって、特に肛門縁から6cmを越える、経肛門治療または全層経肛門治療(transanal or full thickness transanal therapy)のための方法を実行することを可能にする。そのような経肛門治療は、直腸癌、良性腫瘍、ポリープまたは直腸粘膜の孤立性潰瘍の切除を伴うことができる。
例えば患者病歴の調査による、および/または、S字結腸鏡(sigmoscope)、結腸鏡、直腸鏡、TULIPなどでの検査による、疑わしい病変の初期の識別の後、装置1は、長い閉塞物5の周りで完全に組み立てられ、患者の肛門の中に導入される。円形の肛門拡張器2は、その外側翼部9を体外で患者の臀部の皮膚に縫合することによって、いまや固定されることができる。装置1の導入後、長い閉塞物5は、肛門鏡3およびシールド部材4によって画定されたワーキングチャネル14を解放するために装置から取り外される。外科医に病変が見えるように、肛門鏡窓孔15によって画定されたアクセス領域16内に病変が現れるまで、円形の肛門拡張器2の内側で肛門鏡3を単独で、またはシールド部材4と共に、回転および並進させることが、いまや可能である。ワーキングチャネル14および肛門鏡窓孔15を介して病変の位置および範囲(extension)を特定した後で、外科医は、切除されるかまたは別様に処置される予定の病変および周囲組織の位置および寸法に、アクセス領域16の位置および寸法を合わせるために、シールド部材4を近位または遠位にスライドさせることができる。シールド部材4は、病変と外科医との間のワーキングチャネル14の空間に組織が落ち込むのを防ぎ、距離インジケーター23は、器具および目的の組織部分の位置ならびに距離の即時視覚的制御をもたらす。
病変を処置または切除するために、少なくとも1つの位置で組織を把持することが必要であろう。このことは、例えば、牽引縫合糸33を設置すること、好ましくは第1の保持壁の基準凹部20によって特定され保持された組織部分中に縫合糸を縫い付けること、によって、場合によっては前記の基準凹部20により補助されてもいるグラスパーで組織を把持することによって、スネア(図示せず)により組織(例えば、キノコ型ポリープ)を輪で囲むことによって、または、他の適切な牽引装置を組織に取り付けることによって、行われうる。もちろん、これらの可能な牽引手段はすべて、アクセス装置1のワーキングチャネル14を通して、また、装置の第1の保持壁13および第2の保持壁26によって画定された組織アクセス領域16を通して、標的部位に運ばれる。
牽引手段で組織を把持した後または把持する前に、外科用カッターステープラー30、好ましくは湾曲ステープル適用組立体を備えたカッターステープラー、が、標的部位まで、または言い換えれば、肛門鏡窓孔15およびシールド部材4によって画定された組織アクセス領域16の深さまで、アクセス装置1のワーキングチャネル14を通して導入される。
既知のように、そのようなカッターステープラーは、対向する2つのジョー、すなわち、ステープル駆動装置およびナイフ駆動装置を備えた近位ジョーと、ステープル列用のステープル成形面、および近位ジョーから出るナイフのための切断ブロックを与える、アンビルと呼ばれる反対側の遠位ジョーと、を含む。
カッターステープラー30は、ジョーが開位置もしくは閉位置にある状態、またはカッターステープラーが牽引手段に沿って案内されるようにジョーが開いていて牽引手段がジョー間に画定された隙間に通されている状態のいずれでも、装置1のワーキングチャネル14を通して導入されることができる。
カッターステープラー30を位置付けた後で、疑わしい病変、また、場合によっては一部の周囲組織が、牽引手段の制御牽引によって、例えば以前に組織に適用されている縫合糸を引っ張ることによって、ジョー間に置かれて引っ張られる。
カッターステープラー30のジョー間での病変の位置付けおよび牽引は、ワーキングチャネルがシールド部材により閉塞組織のない状態に保たれるおかげで、また、ワーキングチャネル内側の距離マーク23のおかげで、組織アクセス装置および手術器具の互いの位置および距離の連続した視覚的制御下で行われる。
カッターステープラーのジョー間に組織を位置付けた後に、ジョーは、組織をクランプするため組織に近づけられ、ステープルは、表面的なステープル留め縫合線として、または、全層非円周方向吻合ステープル留め縫合線(full thickness non-circumferential anastomotic stapled seam)として機能されうるステープルラインに沿って組織を固定させるために発射され、ナイフは、組織標本を切除するために、好ましくは2つの隣接したステープル列間で、前進させられる。
例えば牽引手段を近位に引っ張ることによって組織標本を取り除き、部位を視覚的に検査することが、いまや可能である。ステープル留め縫合線が申し分ないものでなければ、例えば縫合糸の縫い目の追加により、ステープル留め縫合線は完成されることができる。
処置全体にわたって、スライド可能なシールド部材4は、組織アクセス領域16の必要な形状および位置を調整および提供するため、また、周囲組織を保持し、その組織がワーキングチャネル14に落ち込むのを阻むために、体外の手動の作用により位置付けられる。
当業者は前述の説明から認識するであろうが、装置1、および装置1を使用した経肛門手術のための方法は、先行技術の方法論と比べて、直腸癌、良性腫瘍、ポリープ、孤立性潰瘍などがある患者を、外科医が、より単純にかつ終始一貫して治療することを可能にする。本発明による装置および方法は、外科医が、Ethicon Endo-Surgery, Inc.による湾曲カッターステープラーCCS−30などの外科用カッターステープラーを使用して、有効な直腸の経肛門全層ステープル留め局所切除術(effective rectal transanal full thickness stapled local excisions)を実行することを、さらに可能にする。
本発明による装置および方法により、マクロバイオプシー組織学的評価(macrobiopsy histological evaluation)が、さらなる治療の選択肢の助けとなり、一部の患者では単独で病気に効く(curative)ようになることが可能になる。
前記に説明した特徴およびその技術的効果によって、本発明による装置および方法は、病変の非全層切除に比べて、疾患の再発を潜在的に制限する。
本発明は、実施形態の説明により例示され、また例示的な実施形態が相当詳細に説明されてきたが、請求項の範囲をそのような細部に限定するか、または何らかの方法で制限することは意図されていない。さらなる利点および改変は、当業者には容易に明らかとなるであろう。
図1は、患者の直腸に置かれた先行技術の経肛門アクセス装置の部分断面図である。 図2は、患者の直腸に置かれた先行技術の経肛門アクセス装置の部分断面図である。 図3は、本発明のある実施形態による経肛門アクセス装置の近位等角側面図である。 図4は、図1の装置、および装置の導入を容易にするように構成された長い閉塞物の側面図である。 図5は、図1の装置、および長い閉塞物のさらなる側面図である。 図6は、装置の導入を容易にするように、長い閉塞物と共に組み立てられた図1の装置の側面図である。 図7は、肛門鏡が肛門拡張器に対して回転されている、図6の装置の遠位端面図である。 図8は、図1の装置の円形の肛門拡張器の側面図である。 図9は、円形の肛門拡張器および長い閉塞物が取り外されていて、シールド部材が第1の位置にある、図6の装置の側面図である。 図10は、シールド部材が第2の位置にある、図9と同じ図である。 図11は、本発明による装置のシールド部材の側面等角図である。 図12は、本発明による装置のシールド部材の側面等角図である。 図13は、本発明による装置のシールド部材の側面等角図である。 図14は、本発明による経肛門アクセス装置を使用した直腸壁組織の病変の経肛門治療または経肛門全層治療(transanal full thickness therapy)のための方法のステップを示す。 図15は、本発明による経肛門アクセス装置を使用した直腸壁組織の病変の経肛門治療または経肛門全層治療のための方法の別のステップを示す。 図16は、本発明による経肛門アクセス装置を使用した直腸壁組織の病変の経肛門治療または経肛門全層治療のための方法の別のステップを示す。 図17は、本発明による経肛門アクセス装置を使用した直腸壁組織の病変の経肛門治療または経肛門全層治療のための方法の別のステップを示す。

Claims (17)

  1. 患者の直腸に経肛門的にアクセスする外科装置(1)において、
    内部を貫通する経肛門アクセス開口部を提供するために前記直腸に経肛門的に挿入されるように構成された円筒形のリング壁(6)、および前記リング壁(6)の近位端部に配列されており、前記直腸の内側に前記リング壁(6)を保持するように構成された接続部分(8)を有する、円形の肛門拡張器(2)と、
    少なくとも部分的にワーキングチャネル(14)を画定し、また前記ワーキングチャネル(14)の内側から周囲組織へのアクセス領域(16)を提供する窓孔(15)を画定する第1の保持壁(13)を含む肛門鏡(3)であって、前記肛門鏡(3)は、前記肛門拡張器(2)の前記リング壁(6)によって受容されており、前記肛門鏡(3)が前記リング壁(6)から遠位に突出するような長さを有する、肛門鏡(3)と、
    前記窓孔(15)の前記組織アクセス領域を変化させるために前記肛門鏡(3)の前記窓孔(15)に部分的に重なるように配列されうる第2の保持壁(26)を含む、シールド部材(4)と、
    を含む、外科装置。
  2. 請求項1に記載の外科装置(1)において、
    前記シールド部材(4)は、前記肛門鏡(3)に対してスライド可能であり、
    第2の前記保持壁(26)は、前記肛門鏡(3)に対する前記シールド部材(4)の漸進的なスライド運動に応答して前記窓孔(15)に漸進的に重なるか、または前記窓孔(15)を漸進的に閉じるように構成されている、外科装置。
  3. 請求項2に記載の外科装置(1)において、
    前記窓孔(15)は、前記肛門鏡(3)の長さ方向(近位‐遠位方向)に延びており、
    前記シールド部材(4)は、第2の保持壁(26)がその近位側から前記窓孔(15)に漸進的に重なり、前記窓孔(15)を漸進的に閉じるように構成されている、外科装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の外科装置(1)において、
    前記肛門鏡(3)の前記第1の保持壁(13)および前記シールド部材(4)の前記第2の保持壁(26)は、長さ方向に延びるさねはぎ継ぎの接続部(24、25)によってスライドして互いに連結される、外科装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の外科装置(1)において、
    前記第1の保持壁(13)は、弓形の断面を有するまっすぐなチャネルであって、前記肛門鏡窓孔(15)を形成する長さ方向に延びる外側開口部を画定する、まっすぐなチャネルを形成し、
    前記第2の保持壁(26)は、弓形の断面を有するまっすぐなチャネルであって、前記肛門鏡窓孔(15)の内側に配列された、まっすぐなチャネルを形成し、前記第1の保持壁(13)および前記第2の保持壁(26)は、前記ワーキングチャネル(14)を内部に画定する実質的に円筒形の管を形成する、外科装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の外科装置(1)において、
    前記肛門鏡(3)は、肛門縁からの前記組織アクセス領域(16)の遠位距離の調整を可能にするために、前記円形の肛門拡張器(2)に対して長さ方向にスライド可能である、外科装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の外科装置(1)において、
    前記肛門鏡(3)は、前記ワーキングチャネル(14)の内側で組織部分および/もしくは器具の位置または距離を視覚的に示すように構成された距離インジケーター(23)を含む、外科装置。
  8. 請求項7に記載の外科装置(1)において、
    前記距離インジケーターは、前記第1の保持壁(13)の凹状内側表面(22)において、目盛りのついた一連のマーク(23)を含む、外科装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の外科装置(1)において、
    前記肛門鏡(3)は、前記第1の保持壁(13)の対向する2つの外側縁部(21)において形成された2つの凹部(20)であって、巾着縫合の適用のために組織部分を保持し位置付けるように構成された、2つの凹部(20)を含む、外科装置。
  10. 請求項9に記載の外科装置(1)において、
    対向する前記2つの凹部(20)は、前記肛門鏡(3)の遠位端部(19)の近くに形成される、外科装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の外科装置(1)において、
    前記肛門鏡(3)の遠位端部が、前記肛門鏡(3)の長さ方向軸(L)に対して傾けられた円弧型縁部(19)を含み、それによって、前記装置(1)の前記直腸内への挿入を容易にする、外科装置。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の外科装置(1)において、
    前記シールド部材(4)の遠位端部が、前記装置(1)の前記直腸内への挿入を容易にするために、前記シールド部材(4)の長さ方向軸(L)に対して傾けられた円弧型縁部(28)を含む、外科装置。
  13. 請求項11および12に記載の外科装置(1)において、
    前記シールド部材(4)の前記円弧型遠位縁部(28)、および前記肛門鏡(3)の前記外側縁部(21)は、前記装置(1)の挿入中、および前記シールド部材(4)の動きの間の組織損傷を防ぐために鈍角で合流する、外科装置。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の外科装置(1)において、
    前記円形の肛門拡張器(2)の前記接続部分(8)は、前記リング壁(6)から横方向外側に突出している、対向する2つの平坦な翼部(9)であって、前記円形の肛門拡張器(2)の位置を前記直腸の内側で固定させるために患者の臀部の皮膚に縫合されるように構成されたリング型端部(12)を形成している、対向する2つの平坦な翼部(9)を含む、外科装置。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の外科装置(1)において、
    滑らかに丸くなった遠位先端部(32)を備えた細長い本体(31)を有する閉塞物(5)であって、前記閉塞物(5)は、前記円形の肛門拡張器の前記リング壁(6)を通して、また前記肛門鏡および前記シールド部材によって画定された前記ワーキングチャネル(14)を通して、除去可能に挿入可能であり、前記丸くなった遠位先端部(32)が、前記装置(1)の経肛門挿入を容易にするために前記肛門鏡から遠位に突出する、閉塞物(5)、
    を含む、外科装置。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の外科装置において、
    前記肛門鏡(3)は、前記肛門鏡(3)の近位端部から好ましくは横方向に突出したハンドル部分(18)であって、前記肛門拡張器(2)の前記リング壁(6)の内側で前記肛門鏡(3)を手動で回転および並進により位置付けることを可能にするよう構成された、ハンドル部分(18)を含む、外科装置。
  17. 特に肛門縁から6cmを越える、経肛門治療または全層経肛門治療のための外科的方法において、
    請求項1に記載の装置(1)を準備するステップと、
    患者の肛門に前記装置(1)を導入するステップと、
    円形の肛門拡張器(2)を体外で固定させるステップと、
    肛門鏡窓孔(15)によって画定されたアクセス領域(16)内に病変が現れるまで、前記円形の肛門拡張器(2)の内側で肛門鏡(3)を回転および並進させるステップと、
    前記装置(1)のワーキングチャネル(14)を介して前記病変を処置するステップと、
    前記病変と外科医との間の前記ワーキングチャネル(14)の空間に組織が落ち込むのを防ぐステップと、
    を含み、
    前記ワーキングチャネル(14)の前記空間に組織が落ち込むのを防ぐ前記ステップは、前記窓孔(15)の前記組織アクセス領域(16)を変化させるために前記肛門鏡(3)の前記窓孔(15)に部分的に重なるように、前記シールド部材(4)を配列させるステップを含む、方法。
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