JP2010511088A - ポリアミドグラフトコポリマー、これを含有する材料、製造方法及び用途 - Google Patents

ポリアミドグラフトコポリマー、これを含有する材料、製造方法及び用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式B−(A)[該式中、Aは0℃を越えるガラス転移温度を有する剛性ポリマーブロック、Bは0℃未満のガラス転移温度を有する可撓性ポリマーブロック、nは1であるか又は1より大なる自然数であり、nが2又はそれ以上の場合、ブロックAは同一か異なる]のブロックコポリマーから形成された骨格と;剛性ポリマーブロックによって担持されるポリアミド(PA)グラフトからなるグラフトコポリマーであって、一般式(A)m−B−(A)[該式中、A及びBは上の定義の通り、Aは少なくとも一のグラフト(PA)を担持するブロックA、m及びpは自然数で、その合計はnに等しいが、pが0に等しい場合がある]によって表されるグラフトコポリマーに関する。

Description

本発明は、(軟質ブロックとも呼ぶ場合がある)可撓性ポリマーブロックと(硬質ブロックとも呼ぶ場合がある)少なくとも一の剛性ポリマーブロックとを含有し、剛性ポリマーブロックがポリアミド(PA)グラフトを担持するグラフトコポリマーに関する。かかるグラフトコポリマーは、可撓性ポリマーブロックと官能化されている剛性ポリマーブロックとを含むコポリマーを、アミン又は酸末端を有するポリアミドと、反応させることにより、得られる。有利には、グラフトコポリマーは、特にメタクリル酸メチル(MMA)系の、その末端ブロックがPAグラフトを担持している硬質−軟質−硬質タイプのコポリマーである。
本発明によれば、良好な熱機械的性質と良好な耐薬品性を有し、更に特定の条件下では良好な透明性も有している材料が得られる。
メタクリル酸ポリメチル(PMMA)はその優れた光学的性質が評価されている材料である。しかしながら、そのガラス転移温度(Tgと標記する)が105℃(ラジカル重合により得られたPMMAの場合)であるので、熱機械抵抗が限られている。また応力破壊強度においても限られている。これらの性能レベルを改善するための幾つかの解決手段が研究によって見出されている。しかして、メタクリル酸メチル(MMA)をメタクリル酸(MAA)と共重合させることによって、熱機械抵抗が高いコポリマーを得ることができる;これは、例えば本出願人製のOroglas・HT121級である。ローム・アンド・ハース社のKamax(登録商標)として知られている材料をもたらすアミンを用いた反応性押出しによるPMMAsのイミド化法をまた挙げることができる。しかしながら、これらの解決方法には、化学的及び/又は熱的観点から特に要求される応用分野ではこれらメタクリル材料を排除するという制約があった。
欧州特許出願公開第0500361A2号は、グルタル酸無水物官能基を担持するPMMAとアミン官能基を末端に含むポリアミドを融解させることによって得られたグラフトコポリマーを、PMMAとPAの混合のための相溶化剤として使用して調製されたPMMA/PAアロイを記載している。
欧州特許出願公開第0438239A2号は、グルタル酸無水物官能基を担持するPMMAとポリアミドを融解させることによって得られたグラフトコポリマーの相溶化剤としての使用を記載している。
欧州特許出願公開第0537767A1号は、グルタル酸無水物官能基を担持するPMMAと、ポリアミドであってもよい熱可塑性樹脂と、エポキシド官能基を担持するコポリマーを反応させることによって得られた材料を記載している。
仏国特許出願公開2868785A号は、1000〜10000g/molの数平均分子量のポリアミドグラフトとPMMA骨格を含有するグラフトコポリマーと、該グラフトコポリマーを含み、透明性及び熱機械的及び耐薬品性の双方を示す材料を記載している。
欧州特許出願公開第0500361A2号 欧州特許出願公開第0438239A2号 欧州特許出願公開第0537767A1号 仏国特許出願公開2868785A号
本出願人は、軟質ブロックと少なくとも一の硬質ブロックを有するブロックコポリマー、特に軟質−硬質ジブロック又は硬質−軟質−硬質トリブロックコポリマー、あるいは別法として軟質ブロックをコアとして、少なくとも三の硬質ブロックをアームとして有し、硬質ブロックが以下の説明に示すように官能化されているスターコポリマーへポリアミドをグラフトさせることによって、上に示した性質が優れた折衷を示す材料を得ることができることを今発見した。
特に、グラフト化に使用され、ナノ構造を示すコポリマーが、グラフト化後にもそのナノ構造を維持することが明らかになった。これは、本発明を例証する硬質−軟質−硬質コポリマーの例の場合である。「ナノ構造コポリマー」又は「ナノ構造材料」なる用語は、一般的に100nm、好ましくは数十ナノメートル未満のサイズを有するドメインに分散した安定なポリマー混合物を意味するものである。この現象の結果、溶剤に非常に耐性があり高温での熱機械抵抗が改善されたグラフトコポリマーが生産される。更に、仏国特許出願公開第2868785A号の場合のように、グラフト長はナノ構造の保持には影響しないことは注目に値する。逆に、性質は、より長いグラフトの方が良好であるようである。
本発明の第一の主題は、一般式:
B−(A)
[上式中、
− Aは0℃を越えるガラス転移温度を有する剛性ポリマーブロックであり;
− Bは0℃未満のガラス転移温度を有する可撓性ポリマーブロックであり;
− nは1であるか又は1より大なる自然数であり、
nが2又はそれ以上の場合、ブロックAは同一か異なっている]
のブロックコポリマーから形成された骨格と、剛性ポリマーブロックによって担持されるポリアミド(PA)グラフトからなるグラフトコポリマーであって、一般式:
(A)−B−(A)
[上式中、
− A及びBは上の定義の通りであり;
− Aは少なくとも一のグラフト(PA)を担持するブロックAであり;
− m及びpは自然数であり、その合計はnに等しいが、pが0に等しい場合がある]
によって表されるグラフトコポリマーである。
「同一のブロックA」なる用語は、それらが同じ出発モノマー組成から得られるので同一の化学的性質の同一ブロックを意味するものである。実際には、当業者によく知られているように、同一とされるブロックAの組成及びモル質量はブロックA毎に変わりうる。
本発明の他の主題は、上に定義したグラフトコポリマーの製造方法であって、第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミドと、一般式B−(A)(該式中、A、B及びnは上に定義した通りで、ブロックAは、ポリアミドの第1級アミン又は酸官能基と反応性の官能基を担持している)のコポリマーを反応させることからなることを特徴とする方法に関する。
本発明の他の主題は、本発明に係るグラフトコポリマーを含有する材料に関する。
本発明の更に他の主題は、本発明に係るグラフトコポリマー又はそれを含有する材料の使用に関する。
これらの図面の説明及び以下の「実施例」セクションにおいて、ポリマーブロックの標記に関連した接尾語「f」は、該ブロックが官能化され、それをグラフト化ポリアミドと反応させ得ることを意味している。
図1a及び1bは、ポリアミドのグラフト前の官能化されたトリブロックコポリマー材料P(MMA−b−BA−b−MMA)のTEM顕微鏡写真である。 図2a〜2cは、実施例2において得られたグラフト化トリブロックコポリマー材料のTEM顕微鏡写真である。 本発明のグラフト化されたトリブロックコポリマー材料の様々な試料及びポリアミドのグラフト前の官能化されたトリブロックコポリマーのDMA貯蔵弾性率カーブを表す。 図4a〜4dは、それぞれ実施例2、4及び5のグラフト化トリブロックコポリマー材料、及びポリアミドグラフト化PMMAからなる材料のTEM顕微鏡写真である。 本発明のグラフト化されたトリブロックコポリマー材料の様々な試料及びポリアミドのグラフト前の官能化されたトリブロックコポリマーのDMA貯蔵弾性率カーブを表す。 図6a〜6dは、それぞれ実施例5、7及び8のグラフト化トリブロックコポリマー材料のTEM顕微鏡写真である。 本発明のグラフト化されたトリブロックコポリマー材料の様々な試料及びポリアミドのグラフト前の官能化されたトリブロックコポリマーのDMA貯蔵弾性率カーブを表す。またグラフト化に使用されたポリアミドのカーブも含む。
式B−(A)の骨格コポリマーに関して、それは、特に、ブロックAが0℃より高く、特に50℃以上、有利には80℃以上のTを有し、ブロックBが0℃未満、特に−10℃未満、有利には−30℃未満のTを有するコポリマーである。
ブロックA及びBを構成するモノマーは、ビニル、ビニリデン、ジエン、オレフィン及びアルキルモノマーから選択され得、当業者であれば、それらの各々について所望のTを得るためにそれらを如何に組み合わせるかは分かるであろう。
「ビニルモノマー」なる用語は、アクリル酸あるいはそのアルカリ金属又はアルカリ土類金属、例えばナトリウム、カリウム又はカルシウムの塩、(メタ)アクリレート、ビニル芳香族モノマー、ビニルエステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド及びモノ−及びジ−(1〜18の炭素原子を含むアルキル)−(メタ)アクリルアミド、及びマレイン酸無水物及びマレイン酸のモノエステル及びジエステルを意味することを意図している。
(メタ)アクリレートは特に次の各式のものである:
CH=C(CH)−COOR° 及び CH=CH−COO−R°
[上式中、R°は次の基から選択される:1〜18の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状の、第1級、第2級又は第3級アルキル、5〜18の炭素原子を含むシクロアルキル、(1〜18の炭素原子を含むアルコキシ)−1〜18の炭素原子を含むアルキル、(1〜18の炭素原子を含むアルキルチオ)−1〜18の炭素原子を含むアルキル、アリール及びアリールアルキルで、該基は少なくとも一のハロゲン原子(例えばフッ素)及び/又は該ヒドロキシル基の保護後に少なくとも一のヒドロキシル基で置換されていてもよく、上記アルキル基は直鎖状又は分枝状であるもの;及びグリシジル、ノルボルニル又はイソボニル(メタ)アクリレート。
メタクリレートの例としては、メタクリル酸メチル、エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−アミル、i−アミル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、i−オクチル、ノニル、デシル、ラウリル、ステアリル、フェニル、ベンジル、β−ヒドロキシエチル、イソボルニル、ヒドロキシプロピル又はヒドロキシブチルが挙げられる。
上式のアクリレートの例としては、アクリル酸メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、イソオクチル、3,3,5−トリメチルヘキシル、ノニル、イソデシル、ラウリル、オクタデシル、シクロヘキシル、フェニル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル又はパーフルオロ−オクチルが挙げられる。
本発明の目的に対して、「ビニル芳香族モノマー」なる用語は、エチレン性不飽和芳香族モノマー、例えばスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、2−ヒドロキシメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−エトキシスチレン、3,4−ジメチルスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロ−3−メチルスチレン、tert−3−ブチルスチレン、2,4−ジクロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン及び1−ビニルナフタレンを意味することを意図している。
ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニル及びフッ化ビニルを挙げることができる。
ビニリデンモノマーとしては、フッ化ビニリデンを挙げることができる。
「ジエンモノマー」なる用語は、直鎖状又は環状の、共役又は非共役ジエン、例えばブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,9−デカジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、2−アルキル−2,5−ノルボルナジエン、5−エチレン−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル−2−ノルボルネン)、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン、ビシクロ[2,2,2]オクタ−2,5−ジエン、シクロペンタジエン、4,7,8,9−テトラヒドロインデン及びイソプロピリデンテトラヒドロインデンから選択されるジエンを意味することを意図している。
オレフィンモノマーとしては、エチレン、ブテン、ヘキセン及び1−オクテンを挙げることができる。フッ素化オレフィンモノマーもまた挙げることができる。
更に、nは1又は有利には2〜20の自然数である。
特定の一実施態様によれば、nが少なくとも2である場合、全てのブロックAは同一であり、及び/又は全てのブロックAは同一である。有利には、p=0である。
特にグラフトコポリマーA−B−Aを生じるトリブロック骨格コポリマーA−B−Aを挙げることができる。
本発明に係るブロックAに関しては、それらは、出発コポリマー中に、グラフト化を可能にするように官能化されたブロックである。
出発ブロックコポリマーの調製は当業者によく知られており、ここでは繰り返さない。この点について、特許文献・国際公開第2004/087796号、国際公開第2003/062293号及び仏国特許第2807439号を参照のこと。特に、モノマーと官能性nのアルコキシアミンを混合し、ついでブロックAを形成することが意図されたモノマー混合物中にブロックBを希釈させることからなる一般的な方策を使用してブロックBを調製することからなる重合プロセスを挙げることができる(制御ラジカル重合)。
特に、ブロックAは、主としてメタクリル酸メチル(MMA)単位を含有する官能性メタクリルブロックである。
その又は各メタクリルブロックAはよって70重量%〜99.5重量%、有利には80重量%〜99.5重量%、好ましくは85重量%〜99.5重量%のMMA単位を含有しうる。
従って、その又は各ブロックAは、グラフト化を可能にし、酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基から、有利には酸及び無水物官能基から選択される少なくとも一の官能基を担持する少なくとも一の単位を含有する。
酸、酸塩、無水物及びポキシド官能基から選択される少なくとも一の官能基を担持するその又は各単位は、特に、
・ 酸、酸塩、無水物及びポキシド官能基から選択される少なくとも一の官能基を担持する当該ブロックAを形成する主モノマーと共重合性のC=C二重結合を含む少なくとも一のモノマーから誘導された単位;及び
・ 式:
(上式中、R及びRはH又はメチル基を示す)のグルタル酸無水物単位
から選択される。
特にその又は各ブロックAは、少なくとも一のグルタル酸無水物単位及び/又は少なくとも一のアクリル酸単位及び/又は少なくとも一のメタクリル酸単位を含有する。
その又は各ブロックAは、よって、0.5重量%〜30重量%、有利には0.5重量%〜20重量%、好ましくは0.5重量%〜15重量%の、少なくとも一の酸、酸塩、無水物又はポキシド官能基、有利には少なくとも一の酸及び/又はを担持する単位を含有しうる。
上記単位がMMAと共重合性で、少なくとも一の酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持するC=C二重結合を含むモノマーから誘導される場合、該モノマーはラジカル機構を介してMMAと共重合する。
少なくとも一の酸官能基を担持するモノマーの例としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アルキルアリルスルホコハク酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸及びマレイン酸を挙げることができる。
好ましくは、上記モノマーはアクリル酸又はメタクリル酸であるが、これはこれらの二種のモノマーがMMAと非常に良好に共重合するためである。メタクリル酸が特に最も好ましい。これは、共重合が水性分散媒質中で実施される場合、アクリル酸は多くが水に溶解して残るが、メタクリル酸の場合にはそうはならないためである。酸官能基を担持する基は、その場合、次の通りである:
酸塩官能基は既知の技術によって酸官能基から得ることができる。よって、少なくとも一の酸塩官能基を担持するモノマーは、少なくとも一の酸官能基を担持するモノマーから中和反応によって誘導される。少なくとも一の酸官能基を担持するモノマーは、上記のリストの少なくとも一の酸官能基を担持するモノマーから誘導される。酸塩のカチオンは、例えばLi、Na、K又は第4級アンモニウム塩である。
少なくとも一の無水物官能基を担持するモノマーの例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸又は無水シトラコン酸を挙げることができる。
少なくとも一のエポキシド官能基を担持するモノマーの例としては、脂肪族グリシジルエステル又は脂肪族グリシジルエーテル、例えばアリルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、マレイン酸グリシジル及びイタコン酸グリシジル、アクリル酸グリシジル及びメタクリル酸グリシジル、脂環式グリシジルエステル又は脂環式グリシジルエーテル、例えば2−シクロヘキセン−1−グリシジルエーテル、シクロヘキセン−4,5−ジグリシジルカルボキシレート、シクロヘキセン−4−グリシジルカルボキシレート、5−ノルボルネン−2−メチル−2−グリシジルカルボキシレート及びエンド−シス−ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジグリシジルジカルボキシレートを挙げることができる。メタクリル酸グリシジルが好ましいモノマーであるが、これは、MMAと同様に、メタクリル酸エステルであるから、MMAと効率的に共重合するためである。
更に、その又は各ブロックAは、上記ブロックを形成する主モノマーと共重合性の少なくとも一のC=C二重結合を含み、酸、酸塩、無水物又はポキシド官能基を担持しないコモノマー(a)の少なくとも一の単位をまた含みうる。
該コモノマー(a)は例えば次のモノマーから選択されうる:
・式CH=CH−C(=O)−O−Rのアクリルモノマー、ここで、Rは、直鎖状、環状又は分枝状のC−C40アルキル基で、ハロゲン原子又はヒドロキシル、アルコキシ又はシアノ基で置換されていてもよいもの、例えばメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル又は2−エチルヘキシルアクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレート、アクリロニトリル;
・式CH=C(CH)−C(=O)−O−Rのメタクリルモノマー、ここで、Rは、直鎖状、環状又は分枝状のC40アルキル基で、ハロゲン原子又はヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、アミノ又はエポキシ基で置換されていてもよいもの、例えばエチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル又は2−エチルヘキシルメタリレート、ヒドロキシアルキルメタクリレート、メタクリロニトリル;及び
・ビニル芳香族モノマー、例えばスチレン、置換スチレン、例えばα−メチルスチレン、モノクロロスチレン、tert−ブチルスチレン。
有利には、コモノマー(a)はC=C二重結合を一つだけ含む。好ましくは、コモノマー(a)はアクリルモノマーCH=CH−C(=O)−O−R(該式中、RはC−Cアルキルである)、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル又は2−エチルヘキシルアクリレート、あるいは又はメタクリルモノマーCH=C(CH)−C(=O)−O−R(該式中、RはC−Cアルキルである)、例えばエチル、プロピル、ブチル又は2−エチルヘキシルメタクリレートである。
その又は各ブロックAは、MMAベースであり、
・70重量%〜99.5重量%のMMA;
・MMAと共重合性の少なくとも一のC=C二重結合を含み、酸、酸塩、無水物又はポキシド官能基を担持しない0〜20重量%のコモノマー(a);
・少なくとも一の酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持する0.5重量%〜30重量%少なくとも一の基
を含みうる。
特に、その又は各ブロックAは、MMAベースであり、
・80重量%〜99.5重量%のMMA;
・MMAと共重合性の少なくとも一のC=C二重結合を含み、酸、酸塩、無水物又はポキシド官能基を担持しない0〜10重量%のコモノマー(a);
・少なくとも一の酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持する0.5重量%〜20重量%少なくとも一の基
を含みうる。
より詳細には、その又は各MMAベースのブロックAは、
・85重量%〜99.5重量%のMMA;
・MMAと共重合性の少なくとも一のC=C二重結合を含み、酸、酸塩、無水物又はポキシド官能基を担持しない0〜5重量%のコモノマー(a);
・少なくとも一の酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持する0.5重量%〜15重量%少なくとも一の基
を含みうる。
メタクリル官能ブロックAは、一般には、場合によってはMMAと共重合性の少なくとも一のC=C二重結合を有し、酸、酸塩、無水物又はポキシド官能基を担持しないコモノマーAの存在下で、少なくとも一の酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持する少なくとも一のモノマーとMMAを共重合させることによって得られる。共重合は、バルク中、溶媒中の溶液中、又は分散媒質(懸濁液、エマルション、ミニエマルション)中で実施されうる。
メタクリル官能性ブロックAはまた次の式:
(上式中、R及びRはH又はメチル基を示す)によって表されるグルタル酸無水物を含みうる。該基は、隣り合う二つの官能基間、例えば二つの酸官能基間、酸官能基とエステル官能基又は2つのエステル官能基間の分子内反応によって得られる。この主の基は、ポリアミドの第1級アミン官能基に対するその高い反応性のために特に評価される。
グルタル酸無水物基を含有するメタクリル官能性ブロックAがアクリル又はメタクリル酸から調製される場合、グルタル酸無水物官能基への酸官能基の転化がしばしば不完全になる。従って、メタクリル官能性ブロックは、グルタル酸無水物基と(反応してグルタル酸無水物官能基を生じなかった)アクリル又はメタクリル酸基の双方を含む。このタイプのメタクリル官能性ブロックが特に最も好ましく、これは、グルタル酸無水物基が、特に第1級アミン官能基と高度に反応性であるためである。更に、グルタル酸無水物基は、無水マレイン酸又は他の無水物基を担持するモノマーとのMMAの直接の共重合よりもメタクリル官能性ブロックにより速やかに導入される。
酸官能基とグルタル酸無水物官能基の相対的割合は、最初の酸官能基の量と脱水条件(温度、反応時間、圧力、触媒の有無等々)に依存する。酸官能基とグルタル酸無水物官能基の全体の含量は、0.5%〜30%、有利には0.5%〜20%、好ましくは0.5%〜15%の間である。グルタル酸無水物官能基及び酸官能基に対するグルタル酸無水物官能基の相対的割合(重量規準)(つまり、グルタル酸無水物官能基/(グルタル酸無水物官能基+酸官能基)の重量百分率)は、その部分で、1%〜100%、好ましくは10%〜90%、より好ましくは50%〜90%である。
グルタル酸無水物基を担持するメタクリル官能性ブロックを得るために、欧州特許0318197−B1号、特開昭平60−231756号、特開昭61−254608号又は特開昭61−43604号、英国特許第1437176号、米国特許第4789709号なる文献に記載されている方法の一つを使用することができる。グルタル酸無水物基を得るための反応は、150℃を超え、好ましくは200〜280℃の温度で、場合によっては1bar未満の減圧下で酸性又は塩基性触媒下で実施される。これは、通気ウェルを装備した押出機又は他の液化装置で実施留津ことができる。第2級アミンは欧州特許出願公開第0318197号に記載されたものと同様な方法で使用されてもよい。
ブロックBは、本発明では、有利にはアクリル酸ブチル単位又は主としてアクリル酸ブチル単位を含有する。
官能性コポリマーB−(A)の重量平均分子量(M)は一般に10000〜500000g/molである。好ましくは、Mは50000〜200000g/molであるが、これは非常に低い分子量はポリマーのガラス転移温度(T)に影響を及ぼす一方、非常に高い分子量はその流動性に影響を及ぼし、その融解転換を困難にするためである。当業者であれば、例えば移動剤を導入し及び/又は重合温度パラメータを使用することによって、重量平均分子量を如何にして調節するかは分かるであろう。
ポリアミドに関しては、それは、第1級アミン官能基又は酸官能基を末端に有するホモポリアミド又はコポリアミドでありうる。好ましくは、それは、酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基に対して良好な反応性を示す第1級アミン官能基である。第1級アミン官能基は酸又は無水物官能基に対して非常に反応性である。
有利には、熱機械抵抗を有する本発明に係る材料を提供するためには、ポリアミドは100〜300℃、好ましくは140〜250℃の融点を有している。
「ホモポリアミド」なる用語は、ラクタム(又は対応するアミノ酸)又は二酸のジアミン(又はその塩)との縮合産物を意味することを意図している。ラクタムの場合には二酸、一酸、ジアミン又はモノアミンであり、ジアミンと二酸の縮合から生じるポリアミドの場合には他の二酸又は他のジアミンでありうる連鎖停止剤は考慮に入れない。「コポリアミド」なる用語は、更に必要な少なくとも一のモノマーが存在する上記の場合を意味することを意図しており、例えば二つのラクタム又は一つのジアミン及び二つの酸又は一つのジアミン、一つの二酸及び一つのラクタムである。
ポリアミドはPA6、PA6−6、PA11、PA12及びそのコポリマーから選択される。好ましくは、それはPA6であり、これは、該ポリアミドがその結晶性の故に良好な溶媒耐性とまた良好な熱機械抵抗をもたらすためである。
第一のタイプによれば、コポリアミドは、少なくとも二つのα,ω−アミノカルボン酸又は6〜12の炭素原子を含む少なくとも二つのラクタム又は同数の炭素原子を有していないラクタム及びアミノカルボン酸の縮合から生じる。この第一のタイプのコポリアミドはジアミン及びジカルボン酸の残基である単位をまた含みうる。
ジカルボン酸の例としては、二酸、例えばイソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、ノナン二酸及びドデカン二酸を挙げることができる。
ジアミンの例としては、ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、ビス−p−アミノシクロヘキシルメタン及びトリメチルヘキサメチレンジアミンを挙げることができる。
α,ω−アミノカルボン酸の例としては、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸及びアミノドデカン酸を挙げることができる。
ラクタムの例としては、カプロラクタム、エナントラクタム(oenantholactam)及びラウロラクタムを挙げることができる。
第二のタイプによれば、コポリアミドは、少なくとも一のα,ω−アミノカルボン酸(又はラクタム)、少なくとも一のジアミン及び少なくとも一のジカルボン酸の縮合から生じる。α,ω−アミノカルボン酸、ラクタム及びジカルボン酸は上述したものから選択することができる。ジアミンは分枝状、直鎖状又は環状の、又はアリール、脂肪族ジアミンでありうる。例としては、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、イソホロンジアミン(IPD)、メチルペンタメチレンジアミン(MPDM)、ビス(アミノシクロヘキシル)メタン(BACM)又はビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン(BMACM)を挙げることができる。
ポリアミドが第1級アミン官能基を末端に有するためには、式:
の連鎖停止剤を使用することができ、ここで、Rは水素又は20の炭素原子までを含む直鎖状又は分枝状のアルキルであり、Rは20の炭素原子までを含む直鎖状又は分枝状のアルキル又はアルケニル基であり;停止シクロ脂肪族基は、例えばラウリルアミン又はオレイルアミンでありうる。
第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミドは、1000〜50000g/mol、むしろ1000〜40000g/mol、有利には1000〜30000g/mol、好ましくは1000〜20000g/molの数平均分子量(M)を有している。この平均分子量は、PMMAサンプルを用いて校正されたサイズ排除クロマトグラフィーによって決定される。したがって、MはPMMA等価物として与えられる。
好ましい一官能性重合停止剤は、ラウリルアミン及びオレイルアミンである。ポリアミドは、当業者に知られた方法、例えばオートクレーブ重縮合によって製造することができる。重縮合は、反応混合物を攪拌しながら真空下又は不活性雰囲気下で、一般に200〜300℃の温度で実施される。ポリアミドの平均鎖長は、重縮合性モノマー又はラクタムと連鎖停止剤との間の初期モル比によって決定される。平均鎖長を計算するためには、オリゴマー鎖当たり1モルの連鎖停止剤1分子を許容する。
グラフトコポリマー:
本発明に係るグラフトコポリマーは特に次の特徴を含みうる:
− 一又は各ブロックの数平均分子量は5000〜100000g/mol、むしろ10000〜70000g/mol、有利には15000〜50000g/molであり;
− ブロックBの数平均分子量は5000〜100000g/mol、むしろ5000〜60000g/mol、有利には5000〜40000g/mol、好ましくは10000〜40000g/molであり;及び
− ポリアミドグラフトの数平均分子量は1000〜50000g/mol、むしろ1000〜40000g/mol、有利には1000〜30000g/mol、好ましくは1000〜20000g/molである。
ポリアミド(PA)グラフトに対する上で定義されたコポリマーB−(A)の分子量比は特に10:90〜95:5、有利には50:50〜90:10、好ましくは60:40〜80:20である。
本発明に係るグラフトコポリマーは、コポリマーB−(A)(ブロックAは官能化されている)と第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミドを反応させることによって得られる。ポリアミドが第1級アミン官能基を末端に有する場合、ブロックAは好ましくは酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持している。ポリアミドが酸官能基を末端に有する場合は、ブロックAは好ましくはエポキシド官能基を担持している。
コポリマーと第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミドの反応の間、骨格とポリアミドグラフトからなるグラフトコポリマーが形成される(グラフトコポリマーに関する更なる詳細は、Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,3版,6巻,798頁が参照される)。ブロックAを優先的に形成するメタクリル官能性ブロックの性質、導入される官能性PMMA及びポリアミドの量、及びまた反応条件に依存して、程度の差はあれグラフトに富んだグラフトコポリマーを得ることができる。
平均で、一般に、ブロックA当たり1から100、好ましくは1〜50のポリアミド(PA)が存在する。
反応は溶媒中の溶液中又は溶融状態で実施されうる。好ましくは、反応は、溶融状態で実施されるが、これは、反応がひとたび完了すればついで除去されなければならない溶媒の使用を避けることができるためである。溶融状態はまた反応速度を加速させうる。熱可塑性樹脂に対して適した任意の混合ツールを使用することができる。ツインスクリュー、特に共回転ツインスクリュー式の押出し機が完全に適しており、これは、溶融状態での混合を実施することが可能になり、連続的に操作でき、出発コポリマーとポリアミドの良好な均一化をもたらすからである。反応は180〜320℃、好ましくは180〜280℃の温度で実施される。押出し機中における溶融材料の平均滞留時間は1秒から15分、むしろ1秒から10分でありうる。押出し機が使用される場合、押出し機の出口で顆粒が回収される。これらの顆粒は、ついで、例えば押出し機のような当業者に知られた熱可塑性樹脂を転換するための道具を使用して、所望の形態(フィルム、射出部品、成形部品)にすることができる。
反応に対しては、5%〜90%、むしろ10%〜50%、有利には20%〜40%の、第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミドが、それぞれ、10%〜95%、むしろ50%〜90%、有利には60%〜80%の出発コポリマーに対して使用される。20%〜40%の第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミドと60%〜80%の出発コポリマーの反応により、良好な透明性を有する材料を得ることができ、AはMMAベースである。
コポリマーB−(A)及びポリアミドの最初の量、及び反応条件(例えば接触時間、温度)に応じて、反応しなかった出発コポリマー及び/又はポリアミドが残りうる。したがって、反応により、
− 本発明のグラフトコポリマー;
− 反応しなかったコポリマーB−(A)(ブロックAは第1級アミン又は酸官能機と反応可能な官能基を担持する);
− 反応しなかった第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミド
からなる材料が得られる。
より詳細には、材料は、重量基準で、
− 10%〜98%の本発明のグラフトコポリマー;
− 1%〜50%の反応しなかった上記(官能性)コポリマーB−(A)
− 1%〜50%の反応しなかった第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミド
からなり、全体が100%になる。
好ましくは、材料は、重量基準で、
− 20%〜80%の本発明のグラフトコポリマー;
− 5%〜50%の反応しなかった上記(官能性)コポリマーB−(A)
− 5%〜50%の反応しなかった第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミド
からなり、全体が100%になる。
反応しなかった出発コポリマー及び/又はポリアミドの存在は、必ずしも材料の最終の性質に有害ではなく、その性質の幾らかを改善さえしうる。反応しなかった出発コポリマーは、グラフトコポリマーの骨格と強い親和性を有しており、反応しなかったポリアミドはグラフトコポリマーのグラフトと強い親和性を有している。骨格及びグラフトコポリマーのグラフトの膨らみの現象が従って観察され得、該現象は他のタイプのグラフトコポリマーに対して既に指摘されている(この点について、次の論文を参照のこと:H.Pernot等,Nature Mater.2002,Vol.1,page54)。
本出願人は、特にAがMMAベースの場合、出発の官能化コポリマーと同様にグラフトコポリマーはナノドメイン、つまり平均サイズが100nm未満であるドメインにおいて組織化されるようになることに気付いた。この組織化により、上述の性質の全てを有する均質な材料を得ることが可能になる。
衝撃添加剤:
コア−シェルタイプの衝撃改質剤を、その衝撃強度を改善する目的で材料に添加することができる。この衝撃改質剤は、エラストマーコアと少なくとも一の熱可塑性シェルを有する微細粒子の形態であり、粒子のサイズは、一般に1μm未満で有利には50〜300nmである。衝撃改質剤は乳化重合によって調製される。材料に対して0〜60重量%、好ましくは0〜30重量%のコア−シェルタイプの衝撃改質剤が材料に添加される。
コアは、例えば、
・イソプレン又はブタジエンのホモポリマー、又は
・多くとも30mol%のビニルモノマーとのイソプレンのコポリマー又は
・多くとも30mol%のビニルモノマーとのブタジエンのコポリマー
からなりうる。
ビニルモノマーは、スチレン、アルキルスチレン、アクリロニトリル又はアルキル(メタ)アクリレートでありうる。
コアはまた、
・アルキル(メタ)アクリレートのホモポリマー又は
・他のアルキル(メタ)アクリレート及びビニルモノマーから選択される多くとも30mol%のモノマーとのアルキル(メタ)アクリレートのコポリマーからなりうる。
アルキル(メタ)アクリレートは有利にはアクリル酸ブチルである。ビニルモノマーは、スチレン、アルキルスチレン、アクリロニトリル、ブタジエン又はイソプレンでありうる。
コアは有利には全体的に又は部分的に架橋されていてもよい。コアの調製中に少なくとも二官能性であるモノマーを添加するので十分である;これらのモノマーはポリオールのポリ(メタ)アクリル酸エステル、例えばブチレンジ(メタ)アクリレート及びトリメチロールプロパントリメタクリレートから選択されうる。他の二官能性モノマーは、例えばジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ビニルアクリレート及びビニルメタクリレートである。コアは、また、不飽和無水カルボン酸、不飽和カルボン酸及び不飽和エポキシドのような不飽和官能性モノマーをグラフト化により又は重合中にコモノマーとしてそこに導入することにより架橋されうる。例としては、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸及びメタクリル酸グリシジルを挙げることができる。
シェルは、スチレン、アルキルスチレン又はメタクリル酸メチルのホモポリマー、あるいはこれらモノマーの一つを少なくとも70mol%と、上記の他のモノマー、他の(メタ)アクリル酸アルキル、酢酸ビニル及びアクリロニトリルから選択される少なくとも一のコモノマーを含有するコポリマーからなる。シェルは、また、不飽和無水カルボン酸、不飽和カルボン酸及び不飽和エポキシドのような不飽和官能性モノマーをグラフト化により又は重合中にコモノマーとしてそこに導入することにより架橋されうる。例としては、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸及びメタクリル酸グリシジルを挙げることができる。
衝撃改質剤の例としては、ポリスチレンシェルを有するコア−シェルコポリマー及びPMMAシェルを有するコア−シェルコポリマーを挙げることができる。一つがポリスチレンで他方が外側でPMMAの二つのシェルを有するコア−シェルコポリマーもある。衝撃改質剤の例、並びにその調製方法は次の特許に記載されている:米国特許第4180494号、同第3808180号、同第4096202号、同第4260693号、同第3287443号、同第3657391号、同第4299928号、同第3985704号、同第5773520。
有利には、コアは衝撃改質剤の70重量%〜90重量%を占め、シェルは30重量%〜10重量%を占める。
衝撃改質剤はソフト/ハードタイプのものとできる。ソフト/ハードタイプの衝撃改質剤としては、
(i)少なくとも93モル%のブタジエン、5モル%のスチレン及び0.5モル%〜1モル%のジビニルベンゼンを含有する75〜80部のコアと、
(ii)一方が内側でポリスチレンからなり他方が外側でPMMAからなる本質的に同重量の25〜20部の二つのシェルと
からなるものを挙げることができる。
ソフト/ハードタイプの衝撃改質剤の他の例としては、ポリ(アクリル酸ブチル)又はアクリル酸ブチル/ブタジエンコポリマーコア及びPMMAシェルを有するものを挙げることができる。
衝撃改質剤はまたハード/ソフト/ハードタイプのもの、つまりハードコア、ソフトシェル及びハードシェルをこの順で含むものでもよい。ハード部分は上記のソフト/ハード改質剤のシェルのポリマーから構成され得、ソフト部分はソフト/ハード改質剤のコアのポリマーから構成され得る。
ハード/ソフト/ハードタイプの衝撃改質剤の例としては、
(i)メタクリル酸メチル/アクリル酸エチルコポリマー製のコア、
(ii)アクリル酸ブチル/スチレンコポリマー製の層、
(iii)メタクリル酸メチル/アクリル酸エチルコポリマー製のシェル
からなるものを挙げることができる。
衝撃改質剤は、またハード(コア)/ソフト/セミハードタイプのものでありうる。この場合、「セミハード」外側シェルは、一方が中間シェルで他方が外側シェルの二つのシェルからなる。中間シェルはメタクリル酸メチルと、スチレンと、アクリル酸アルキル、ブタジエン及びイソプレンから選択される少なくとも一のモノマーとのコポリマーである。外側シェルはPMMAホモポリマー又はコポリマーである。
ハード/ソフト/セミハード衝撃改質剤の一例は、次の順で、
(i)メタクリル酸メチル/アクリル酸エチルコポリマーからなるコア、
(ii)アクリル酸ブチル/スチレンコポリマーからなるシェル、
(iii)メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/スチレンコポリマーからなるシェル、及び
(iv)メタクリル酸メチル/アクリル酸エチルコポリマーからなるシェル
からなるものである。
衝撃改質剤及び本発明に係る材料は、熱可塑性樹脂に適した混合ツール、例えば押出機を使用して混合される。
他の添加剤:
他の添加剤を材料にまた添加することができる。それらは、抗UV添加剤、抗酸化剤、離型剤、潤滑剤等でありうる。抗UV添加剤の例としては米国特許第5256472号に記載されたものを挙げることができる。ベンゾトリアゾール及びベンゾフェノンが好適に使用される。例としては、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製のTinuvin(登録商標)213又はTinuvin(登録商標)109、好ましくはTinuvin(登録商標)234又はTinuvin P(登録商標)又はTinuvin770(登録商標)を使用することができる。
グラフトコポリマー及びこれを含む材料の用途:
本発明に係るグラフトコポリマー及びこれを含む材料は、フィルム、押出ブロー成型部品又は射出部品の形態で使用することができる。それはまた衛生用途(バスタブ、洗面台、シャワートレイ等)に使用される押出シートの形態でもある。衛生分野では、材料の耐薬品性と亀裂強度が二つの高く評価される性質である。
本発明に係るグラフトコポリマー及びそれを含む材料はまた有機窓ガラス、窓枠、配管、通気孔、シール材等等に変形されうる。例えば、輸送分野では、自動車、トラック、鉄道車両及び飛行機における装飾パネルを製造するために使用することができる。スポーツの分野では、スポーツシューズ、ゴルフクラブ等々における射出部品として使用することができる。それはまたファイバー、例えば光ファイバーのためのコーティング剤としてだけでなく、医療用途、電気電子用途の分野、そして包装での用途を排除しないで、より一般的にテクニカルポリマーとしての用途が見出される。
本発明に係るグラフトコポリマー及びそれを含む材料はまたポリアミドとPMMA、PVDF、PVC及びアクリルポリマーから選択されるポリマーとをベースとするアロイを得るための相溶化剤として使用することができる。共回転押出機を、例えば混合を実施するために使用することができる。好ましくは、アロイのポリマーはPMMA又はPVDFである。
ポリアミドはPA6、PA6−6、PA11又はPA12でありうる。アロイのポリアミドは、グラフトを得るために使用される第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミドと同じ性質のものである。よって、例えば、MMAにポリアミド12を相容化させるためには、グラフトはポリアミド12からなる。
PMMAは50重量%を越えるMMAを含有するMMAのホモ−又はコポリマーを示す。PMMAがコポリマーである場合、MMAは次のものから選ばれる少なくとも一のコモノマーと共重合される:
− 式CH=CH−C(=O)−O−Rのアクリルモノマー、ここで、Rは直鎖状、環状又は分枝状のC−C40アルキル基で、ハロゲン原子又はヒドロキシル、アルコキシ又はシアノ基で置換されていてもよいもの、例えばメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル又は2−エチルヘキシルアクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレート、アクリロニトリルを表す;
− 式CH=C(CH)−C(=O)−O−Rのメタクリルモノマー、ここで、Rは直鎖状、環状又は分枝状のC−C40アルキル基で、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、アミノ又はエポキシ基で置換されていてもよいもの、例えばエチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル又は2−エチルヘキシルメタクリレート、ヒドロキシアルキルメタクリレート、メタクリロニトリルを表す;
− ビニル芳香族モノマー、例えばスチレン、又は置換スチレン、例えばα−メチルスチレン、モノクロロスチレン又はtert−ブチルスチレンを表す。
PVDFは50重量%を越えるVFを含有するフッ化ビニリデン(VF)のホモ−又はコポリマーを示す。PVDFがコポリマーである場合、VFは、重合するように開放しうるビニル基を含み、該ビニル基に直接結合して、少なくとも一のフッ素原子、一のフルオロアルキル基又は一のフルオロアルコキシ基を含む化合物から選択される少なくとも一のコモノマーと共重合される。コモノマーの例としては、フッ化ビニル;トリフルオロエチレン;クロロトリフルオロエチレン(CTFE);1,2−ジフルオロエチレン;テトラフルオロエチレン(TFE);ヘキサフルオロプロピレン(HFP);パーフルオロ(アルキルビニル)エーテル、例えばパーフルオロ(メチルビニル)エーテル(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニル)エーテル(PEVE)及びパーフルオロ(プロピルビニル)エーテル(PPVE);パーフルオロ(1,3−ジオキソール);パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)(PDD);式CF=CFOCFCF(CF)OCFCFX(該式中、XはSOF、COH、CHOH、CHOCN又はCHOPOHである)の生成物;式CF=CFOCFCFSOFの生成物;式F(CF)CHOCF=CF(該式中、nは1、2、3、4又は5に等しい)の生成物;式RCHOCF=CF(該式中、Rは水素又はF(CF)であり、zは1、2、3又は4である)の生成物;式ROCF=CH(該式中、RはF(CF)−であり、zは1、2、3又は4である)の生成物;パーフルオロブチルエチレン(PFBE);3,3,3−トリフルオロプロペン及び2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペンを挙げることができる。
アロイは、
・2%〜20%の本発明に係るグラフトコポリマー又はそれを含む材料;
・PA6、PA6−6、PA11又はPA12から選択されうる10%〜90%のポリアミド;
・PMMA、PVDF、PVC及びアクリルポリマーから選択される10%〜90%のポリマー
を含有する。
本発明に係るグラフトコポリマー又はそれを含む材料はまたポリアミドと、PMMA、PVDF、PVC及びアクリルポリマーから選択されるポリマーとに基づく多層構造における共押出バインダーともなりうる。従って、多層構造は、次の順で、次の層:
− ポリアミドの層c1;
− 本発明に係る材料の層c2;
− PMMA、PVDF、PVC及びアクリルポリマーから選択されるポリマーの層c3
からなり、該層は互いに接着している。
ポリアミド、PMMA及びPVDFなる用語の定義は上に与えた。
多層構造は、例えばフィルム、シート、管又は中空体の形態とされうる。フィルムの形態の多層構造の場合には、各層c1、c2及びc3は2〜300μm、有利には5〜200μm、好ましくは10〜100μmの厚みを有しうる。シート、管又は中空体の形態の多層構造の場合は、本発明に係る材料の層c2は2〜300μm、好ましくは2〜100μmの厚みを有している。外部層c1及びc3は100μmより大きく、むしろ0.1〜100μmmの厚みを有している。
次の実施例は本発明を例証するが、その範囲を限定するものではない。
これらの実施例において、次の略語を使用した:
MMA : メタクリル酸メチル;
BA : アクリル酸ブチル;
MAA : メタクリル酸;
THF : テトラヒドロフラン;
PTA : リンタングステン酸;
BzOH : ベンジルアルコール;
CDCl : 重水素化クロロホルム;
PA : ポリアミド;
PMMA : MMA及び無水グルタル酸ジメチル基を含むMMAのコポリマーのブロック;
P(MMA−b−BA−b−MMA): 末端ブロックがPMMAブロックであり、中央ブロック がポリ(アクリル酸ブチル)ブロックであり,メタクリル酸及び無水グルタル酸ジメチル基は反応性部位を構成するトリブロックコポリマー;
P(MMA−b−BA−b−MMA)−g−PA:本発明に係るトリブロックグラフトコポリマー;
R : 本発明を例証する実施例において使用した2つのポリマー(骨格及びグラフト)の分子量P(MMA−b−BA−b−MMA):PAの比;
SEC : サイズ排除クロマトグラフィー;
FTIR : フーリエ変換赤外線分光法;
TEM : 透過電子顕微鏡法;
H NMR : プロトン核磁気共鳴;
DSC : 示差走査熱量測定;
DMA : 動的機械分析;
Mn : 数平均分子量;
: 多分散度 (数平均分子量に対する重量平均分子量の比);
Mp : 融点。
本発明のグラフトトリブロックコポリマー材料を調製するための一般的条件
グラフトトリブロックコポリマー材料はP(MMA−b−BA−b−MMA)と末端第1級アミン官能基を含むPAを、窒素雰囲気下で200rpmの回転速度で6分間、250℃にて、3g容量のDACA製マイクロ押出機で、反応性押出によって調製した。
材料の安定性を観察するために、サンプルに、真空下で1時間、235℃での熱アニールを施した。
P(MMA−b−BA−b−MMA)
P(MMA−b−BA−b−MMA)コポリマーの特徴は次の通りである:
− 標準としてPMMAを用いてSECによって決定したMn及びIはそれぞれ70000g/mol及び2.1である;
− BAのモル百分率はH NMRによって評価して34%である;
− MMA、MAA及び無水グルタル酸ジメチルのモル百分率はクロロホルム中の溶液でFTIRによって評価して、それぞれ58%、6%及び2%である。
P(MMA−b−BA−b−MMA)コポリマーの形態をTEMによって研究した;二つの相補的な標識を試験した、つまり、
− アクリル酸ブチルの密度を増加させることを可能にする液相ルテニウム標識で、図1aで黒く見える;
− 標識プロモータとしてBzOHを用いる水溶液中でのPTA標識で、PMMAを標識することを可能にする(図1bで灰色)。
P(MMA−b−BA−b−MMA)コポリマーは、迷路のようなラメラ相として記述できる長い距離のオーダーのない波状で互いにつながったラメラ形態を示す。
末端第1級アミン官能基を含むPA
末端第1級アミン官能基を含む様々なPAsを用いた。これらのポリアミドは、無水トリフルオロ酢酸を用いてCDCl中でH NMRによって決定したそのMnと、DSCによって測定したそのMpによって特徴付けた。
PA1 : 218℃のMpを有している2550g/molのMnの一アミノ化PA6である。
PA2 : 219℃のMpを有している5320g/molのMnの一アミノ化PA6である。
PA3 : 222℃のMpを有している16500g/molのMnの一アミノ化PA6である。
本発明のグラフトトリブロックコポリマー材料の特徴付け:
熱機械抵抗:
得られたサンプルの熱機械的挙動をDMAによってモニターした。ロッドを250℃にて長方形棒の形態にプレスした後、3℃/分の傾斜で−80から250℃の間で、1Hzの周波数で大きさが20ミクロンの撓みの変形を施した。貯蔵弾性率(E’)を、TAインストルメンツDMA9980マシーンを使用して測定する。得られた貯蔵弾性率をMPa単位で与える。
耐薬品性:
試験は、室温で3日間クロロホルム中に配したロッドの耐性を観察することからなる(ロッドはクロロホルムに対して3重量%を占める)。耐性の評価は定性的で、ロッドがその形状を維持するかどうか又は溶媒に接触したときに崩壊するかどうかを決定することからなる。ロッドが崩壊すれば、耐薬品性は非常に乏しく、ロッドがその形状を維持すれば、耐薬品性は非常に良好である。

透明性:
透明性は定性的に評価される。
顕微鏡での分析:
押出機から出るか又はアニール(真空下で235℃にて1時間)の後、TEMによって形態を研究した。サンプルを室温でミクロトーム化した後:
− ルテニウムを用いて標識した:ポリ(アクリル酸ブチル)ブロック、ポリ(メタクリル酸メチル)ブロック及びポリアミドグラフトによって形成されたドメインは、それぞれ黒、白及び灰色に見える;
− 又はBzOHの存在下でPTAを用いて標識した:ポリアミド(遊離又はグラフトの形態)、及びポリ(メタクリル酸メチル)ブロック及びポリ(アクリル酸ブチル)によって形成されたドメインは、それぞれ黒、灰色及び白に見える;
実施例1〜3:
反応性押出によるP(MMA−b−BA−b−MAA):PA1コポリマー材料の調製
表題のグラフトトリブロックコポリマーを、上に示した条件下で、それぞれ80:20(実施例1);70:30(実施例2)及び60:40(実施例3)の比Rで、調製した。
図2a及び2bは、TEM:ルテニウム標識(図2a)及びPTA/BzOH標識(図2b)によって観察された、押出機を出た際の実施例2の材料の形態を示す。
1時間アニールした同じ材料は、図2c(PTA/BzOH標識)に見られるように変化しなかった。
従って、グラフト材料は安定であり、残留ホモポリマーはグラフトコポリマーの構造中に取り込まれている。
実施例1及び3の材料の形態はまた非常に微細でアニーリングに対して安定であった。
材料の安定性を証明するために、1時間真空下で235℃でアニーリングした押出体のロッドを130℃のベンジルアルコールに溶解させることができたが、これは、P(MMA−b−BA−b−MMA)が不可逆的な架橋を受けなかったことを示している。
図3は、実施例1〜3のサンプルとP(MMA−b−BA−b−MMA)のサンプルに対して温度の関数として得られた貯蔵弾性率カーブを表す:
− P(MMA−b−BA−b−MMA):実線
− 実施例1のグラフトコポリマー材料: ++++++++++++
− 実施例2のグラフトコポリマー材料: 破線
− 実施例3のグラフトコポリマー材料: 「−」符号の連続。
以下の表1に、20℃での貯蔵弾性率をまとめる。
図3では、混合物の成分の全ての転移が観察できる:
− −50℃のポリ(アクリル酸ブチル)のガラス転移;
− 約30℃のポリアミドのガラス転移;及び
− 約130℃のポリ(メタクリル酸メチル)のガラス転移;及び
最後に、220℃のPAの結晶性部分の融解。
実施例1〜3の系では、雰囲気温度(20℃)での弾性率は基準値よりも僅かに高い。
弾性率安定期は材料中の30%のPA−1ぁら始まるポリ(メタクリル酸メチル)ブロックの転移温度を上回るように思われる。安定期は混合物中のPA−1の結晶性から生じる。従って、グラフト化は確かに起こっている。
実施例4及び5:
反応性押出によるP(MMA−b−BA−b−MAA):PA2及びPA3コポリマーの調製
R=70:30の比で、PA2(実施例4)及びPA3(実施例5)でグラフト化した表題のグラフトを、上に示した条件下で調製した。
グラフトのサイズの増加はサンプルの透明性を有意には損なわない一方、同じ条件で調製されたR=70:30のPMMA/PA3ロッドは白色であることが観察された。
実施例2、4及び5及び上記PMMA/PA3の材料の形態はまたそれぞれ図4a,4b,4c及び4dに示され、そこには、235℃で真空下で1時間アニーリングした後のTEMによって観察され、PTA(ポリアミドによって形成されたドメインは黒くみえる)によって標識された様々なサンプルの顕微鏡写真が示されている。
グラフトのサイズがP(MMA−b−BA−b−MMA)/PA系において増加すると、分散対が非常に微細で均質なままであることが分かる。この結果はポリ(アクリル酸ブチル)のあるブロックの不存在下で得られたものとは非常に異なっており、後者がグラフト化反応に対して重要な役割を果たしていることを示唆している。全ての系において、グラフトコポリマーと可能な残留ポリマーP(MMA−b−BA−b−MMA)が存在し、PAは構造中に非常に良好に取り込まれる。
DMAによって得られた、温度の関数としての貯蔵弾性率における変化のカーブを、実施例2、4及び5のサンプルに対して、及びP(MMA−b−BA−b−MMA)のサンプルに対して図5に与える:
− P(MMA−b−BA−b−MMA):実線
− 実施例2のグラフトコポリマー: 破線
− 実施例4のグラフトコポリマー: ++++++++++++
− 実施例5のグラフトコポリマー: oooooooooooo
以下の表1に、20℃での貯蔵弾性率の値をまとめた。
実施例4の材料は実施例2の材料のように挙動する。実施例5の材料は、それがポリ(メタクリル酸メチル)ブロックのガラス転移を有意に超えて流動しないので、有利な挙動を有している。更に、ポリ(メタクリル酸メチル)ブロックのTを越える弾性率安定期の値は、同じ組成の他の混合物におけるよりも更に高い。
比R=70:30のこれらの押出サンプルの耐溶媒性を、押出物から生じた部分を数日の間、クロロホルム中に浸漬することによって試験した。耐クロロホルム性は使用したPAグラフトのサイズに応じて増加する:サンプルの形状は維持され、膨らみは減少する。これは、サンプルにおけるPAの良好な連結性の特徴を表している。これらの知見は熱機械的解析の結果と相関しえる(図5)。
従って、高分子量(PA3)のPA6を用いた材料により、PAが非常に微細に分散し、有利な性質を有している材料を得ることが可能になった。
実施例6〜8:
反応性押出によるP(MMA−b−BA−b−MAA):PA3コポリマーの調製
R=80:20(実施例6)、R=50:50(実施例7)及びR=30:70(実施例8)で表題のコポリマーを、上に示した条件下で調製した。
得られた材料(押出品)は、実施例8の材料を除いて、比較的透明である。
真空下で235℃にて1時間アニールされた実施例6、5、7及び8の材料のTEM顕微鏡写真はそれぞれ図6aから6d(PTAで標識)に与える。
PA含量が混合物中で増加すると、形態は非常に微細で均質のままである。形態はまたPA含量と共に変化する。70%のPAの場合、実はPA中P(MMA−b−BA−b−MMA)を分散させる傾向がある(図6d);従って、得られた生成物は白い。逆に、PAが混合物の20%だけであると、PAの小塊を観察できる(図6a)。
温度の関数としての貯蔵弾性率の変化のカーブは、P(MMA−b−BA−b−MMA)、実施例5、7及び8の材料及びPA3に対して図7に与える:
− P(MMA−b−BA−b−MMA) : 実線
− 実施例5のグラフトコポリマー材料 : oooooooooooo
− 実施例7のグラフトコポリマー材料 : ++++++++++++
− 実施例8のグラフトコポリマー材料 : ggxx
− PA3 : 破線
以下の表1に、これらの5種の材料について、20℃及び180℃における貯蔵弾性率値を与えた。雰囲気温度及び180℃の安定期の弾性率はPA含量と共に増加する。
また、約80℃でのPAの挙動が改善されることが図7から分かる。
結論:
本発明のグラフトトリブロック材料は、使用されるPA鎖のサイズにかかわらず、微細で均質な形態を示す。グラフトトリブロックコポリマーの含量は高く、残留P(MMA−b−BA−b−MMA)及びPA ポリマーは構造中に十分に取り込まれる。更に、混合物の形態はアニール(真空下で235℃で1時間)中変化しない。これらの結果は、中央PBAブロックがない場合に得られたものとは異なる。従って、P(MMA−b−BA−b−MMA)の構造化は、グラフト化プロセス及びえられた混合物の安定性について重要な役割を担っている。
これらの混合物の性質を、DMAによって、またトリブロックに対する良好な溶媒中にロッドを浸漬することによって研究した。最良の熱機械的及び耐溶媒性特性が、高分子量 (15000g/mol)のPAで押出しされた混合物の場合に観察される。これは、DMAにおいて、雰囲気条件下でのより高い弾性率、ブロックのTまで安定で、70質量%のPA含量を有する混合物に対するPAの融解まで高弾性率である材料によって反映される。

Claims (30)

  1. 一般式:
    B−(A)
    [上式中、
    − Aは0℃を越えるガラス転移温度を有する剛性ポリマーブロックであり;
    − Bは0℃未満のガラス転移温度を有する可撓性ポリマーブロックであり;
    − nは1であるか又は1より大なる自然数であり、
    nが2又はそれ以上の場合、ブロックAは同一か異なっている]
    のブロックコポリマーから形成された骨格と、剛性ポリマーブロックによって担持されるポリアミド(PA)グラフトからなるグラフトコポリマーであって、一般式:
    (A)m−B−(A)
    [上式中、
    − A及びBは上の定義の通りであり;
    − Aは少なくとも一のグラフト(PA)を担持するブロックAであり;
    − m及びpは自然数であり、その合計はnに等しいが、pが0に等しい場合がある]
    によって表されるグラフトコポリマー。
  2. nが1であるか、又は2から20の自然数であることを特徴とする請求項1に記載のグラフトコポリマー。
  3. nが少なくとも2である場合、全てのブロックAは同一であり、及び/又は全てのブロックAは同一であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のグラフトコポリマー。
  4. − 一又は各一のブロックAの数平均分子量が5000〜100000g/mol、むしろ10000〜70000g/mol、有利には15000〜50000g/molであり;
    − ブロックBの数平均分子量が5000〜100000g/mol、むしろ10000〜60000g/mol、有利には5000〜40000g/mol、好ましくは10000〜40000g/molであり;
    − ポリアミドグラフトの数平均分子量が1000〜50000g/mol、むしろ1000〜40000g/mol、有利には1000〜30000g/mol、好ましくは1000〜20000g/molである
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  5. ポリアミド(PA)グラフトに対する請求項1に定義したコポリマーB−(A)の質量比が、10:90〜95:5、有利には50:50〜90:10、好ましくは60:40〜80:20であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  6. 該ブロックAが50℃以上、有利には80℃以上のガラス転移温度を有するポリマーのブロックであることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  7. ブロックBが−10℃以下、有利には−30℃以下のガラス転移温度を有するポリマーのブロックであることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  8. 該ブロックAが、主にメタクリル酸メチル(MMA)単位を含有するメタクリルブロックであることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  9. 該ブロックAが、70重量%〜99.5重量%、有利には80重量%〜99.5重量%、好ましくは85重量%〜99.5重量%のMMA単位を含有していることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  10. 該ブロックAが、グラフトを可能にしたもので、酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基から、有利には酸及び無水物官能基から選択される少なくとも一の官能基を担持する少なくとも一の単位を含むことを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  11. 酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基から選択される少なくとも一の官能基を担持する単位が、
    ・ 当該ブロックAを形成する主モノマーと共重合性のC=C二重結合を含み、酸、酸塩、無水物及びエポキシド官能基から選択される少なくとも一の官能基を担持する少なくとも一のモノマーから誘導される単位;及び
    ・ 式:
    (上式中、R及びRはH又はメチル基を示す)のグルタル酸無水物
    から選択されることを特徴とする請求項10に記載のグラフトコポリマー。
  12. 該ブロックAが、少なくとも一のグルタル酸無水物単位及び/又は少なくとも一のアクリル酸単位及び/又は少なくとも一のメタクリル酸単位を含むことを特徴とする請求項11に記載のグラフトコポリマー。
  13. 該ブロックAが、0.5重量%〜30重量%、有利には0.5重量%〜20重量%、好ましくは0.5重量%〜15重量%の、少なくとも一の酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基、有利には少なくとも一の酸及び/又は無水物官能基を担持する単位を含有していることを特徴とする請求項1から12の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  14. 該ブロックAが、当該ブロックAを形成する主モノマーと共重合性の少なくとも一のC=C二重結合を含み、酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持しないコモノマー(a)の少なくとも一の単位を含有することを特徴とする請求項1から13の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  15. コモノマー(a)が次のモノマー:
    ・式CH=CH−C(=O)−O−R(該式中、Rは、ハロゲン原子又はヒドロキシル、アルコキシ又はシアノ基で置換されていてもよい直鎖状、環状又は分枝状のC−C40アルキル基を示す)のアクリル酸モノマー;
    ・式(該式中、Rは、ハロゲン原子又はヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、アミノ又はエポキシ基で置換されていてもよい直鎖状、環状又は分枝状のC−C40アルキル基を示す)
    ・ビニル芳香族モノマー
    から選択されることを特徴とする請求項14に記載のグラフトコポリマー。
  16. 該ブロックAが、MMAベースであり、
    ・70重量%〜99.5重量%のMMA;
    ・MMAと共重合性の少なくとも一のC=C二重結合を有し、酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持しない0〜20重量%のコモノマー(a);
    ・少なくとも一の酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持する0.5重量%〜30重量%の少なくとも一の基
    を含むことを特徴とする請求項1から15の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  17. 該ブロックAが、MMAベースであり、
    ・80重量%〜99.5重量%のMMA;
    ・MMAと共重合性の少なくとも一のC=C二重結合を有し、酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持しない0〜10重量%のコモノマー(a);
    ・少なくとも一の酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持する0.5重量%〜20重量%の少なくとも一の基
    を含むことを特徴とする請求項16に記載のグラフトコポリマー。
  18. 該MMAベースのブロックAが、
    ・85重量%〜99.5重量%のMMA;
    ・MMAと共重合性の少なくとも一のC=C二重結合を有し、酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持しない0〜5重量%のコモノマー(a);
    ・少なくとも一の酸、酸塩、無水物又はエポキシド官能基を担持する0.5重量%〜15重量%の少なくとも一の基
    を含むことを特徴とする請求項17に記載のグラフトコポリマー。
  19. ブロックBが、アクリル酸ブチル単位又は主としてアクリル酸ブチル単位を含有することを特徴とする請求項1から19の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  20. グラフト形成ポリアミドが、PA6、PA6−6、PA11、PA12及びそのコポリマーから選択されることを特徴とする請求項1から19の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  21. ポリアミドが100〜400℃、有利には120〜300℃、好ましくは140〜250℃の融点を有することを特徴とする請求項20に記載のグラフトコポリマー。
  22. ブロックA当たり、平均で1〜100、好ましくは1〜50のポリアミド(PA)グラフトが存在していることを特徴とする請求項1から21の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  23. トリブロックコポリマーA−B−Aからなることを特徴とする請求項1から22の何れか一項に記載のグラフトコポリマー。
  24. 請求項1から23の何れか一項に定義されたグラフトコポリマーの製造方法であって、第1級アミン又は酸官能基を末端に有するポリアミドと、一般式B−(A)(該式中、A、B及びnは請求項1に定義した通りでり、ブロックAは、ポリアミドの第1級アミン又は酸官能基と反応性の官能基を担持している)のコポリマーを反応させることからなることを特徴とする方法。
  25. 180〜320℃、好ましくは180〜280℃の温度で、1秒〜15分、好ましくは1秒〜10分の間、反応性押出によって実施されることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. − 特に10重量%〜98重量%の割合の、請求項1から23の何れか一項に記載のグラフトコポリマー(A)−B−(A)
    − 特に1重量%〜50重量%の反応しなかったコポリマーB−(A)で、該ブロックAは第1級アミン又は酸官能基と反応可能な官能基を担持するもの;
    − 特に1重量%〜50重量%の割合の、反応しなかった第1級アミン又は酸官能基を末端に有する1重量%〜50重量%のポリアミド
    からなり、全体が100重量%になる材料。
  27. 材料に対して0〜60重量%、好ましくは0〜30重量%のコア−シェルタイプの衝撃改質剤が添加されていることを特徴とする請求項26に記載の材料。
  28. フィルム、押出ブロー成形部品、射出部品又は押出シートの形態である、請求項1から23の何れか一項に記載のグラフトコポリマー又は請求項26又は27の何れかに記載の材料の使用。
  29. ポリアミドと、PMMA、PVDF、PVC及びアクリルポリマーから選択されるポリマーとをベースとするアロイを得るための相溶化剤としての、請求項1から23の何れか一項に記載のグラフトコポリマー又は請求項26又は27の何れかに記載の材料の使用。
  30. ポリアミドと、PMMA、PVDF、PVC及びアクリルポリマーから選択されるポリマーとをベースとし、次の順で次の層:
    − ポリアミドの層c1;
    − 材料の層c2;
    − PMMA,PVDF、PVC及びアクリルポリマーから選択されるポリマーの層c3
    を有し、該層は互いに接着している多層構造のための共押出バインダーとしての、請求項1から23の何れか一項に記載のグラフトコポリマー又は請求項26又は27の何れかに記載の材料の使用。
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