JP2010510787A - テアフラビン類の製造方法 - Google Patents

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Abstract

テアフラビン類を豊富に含む製品を製造するための方法を提供する。本方法は、第1原料と第2原料とを接触させて、カテキン類のテアフラビン類に対する特定の重量比を有する反応混合物を形成するステップと、反応混合物を発酵させるステップと、次いで生成物を反応混合物から回収するステップとを含む。本方法は、高い値のテアフラビン類を有するリーフ茶製品を製造するのにとりわけ適している。

Description

本発明は、テアフラビン類の製造に関する。特に、本発明は、カテキン類からテアフラビン類を製造するための改良された方法およびテアフラビン類で含カテキン原料(茶葉など)の栄養価を高めることに関する。本発明はまた、テアフラビン類で栄養価を高めたリーフ茶製品に関する。
緑茶葉(摘み取ったもの)は、カテキン類として知られている無色のポリフェノールを含む。紅茶を製造するための緑葉の酸化発酵中、カテキン類は酸化的バイオトランスフォーメーションを受け、それらのキノンを経て、テアフラビン類(TF類)として知られている二量体化合物およびテアルビギン類(TR類)として知られている高分子量化合物に変化する。TF類およびTR類は、紅茶浸出液および紅茶製品の橙褐色に関与している上に、淹れた紅茶の渋味およびこくに大きく貢献している。TR類はTF類に比べてサイズが大きく、色が濃い。
TF類は、茶の色に影響を及ぼすばかりでなく、「明るさ」および「爽やかさ」といった茶の品質特性を与えるとして認知されている。実際に、TF含量は紅茶の品質に相関することが知られている。その上、TF類は、いくつかの明確な健康上の利点を有することが示されている。これらの利点のいくつかは、TF類の抗酸化性に直接関連している可能性がある。利点と称されるものには、血中脂質値(例えばコレステロール)の低下、抗炎症効果および抗腫瘍効果が含まれる。
したがって、TF類の値が高められた製品(特に茶製品)を提供する必要およびTF類を合成するためのより効率的な方法を提供する必要がある。
不幸なことに、茶製造中のTF製造の最適化は、単に、1つの化学反応を制御するという問題であるだけではない。TFおよびTR形成中に起こる酸化重合は、極めて複雑であり、反応種の直接的な化合だけでなく、葉中に存在するポリフェノールオキシダーゼ酵素および/またはペルオキシダーゼ酵素によって媒介される生物化学的酸化を含む。さらに、重合は、インビトロで茶の複雑な化学物質の非存在下において行われる場合でさえ複雑である。この複雑さを説明すると、TF形成は(キノンを経て)カテキンの二量化を必要とするが、カテキンはまた、TF類が(同様にカテキンのキノンを経て)TR類へ変換することによるTF類の破壊を起こすと考えられる。
複数の反応のこの複雑な組合せのために、TFの形成速度および破壊速度は精巧に平衡が保たれている。結果として、バッチ発酵によるTF類の従来通りの製造中に、TF値は最大値まで増加し、次いで再び減少する。発酵は、TF値がこの最大値に達した時に通常停止されるが、系がまだTF類に変換されうる活性反応物を含んでいるため、これは不経済であり、しかもなお悪いことに、これらの活性反応物は、製造後翌月間の貯蔵中にTF類をゆっくりと分解することが示されている(J.B. Cloughley、J. Sci. Food Agric.、1981年、32巻、1229頁を参照のこと)。
国際特許出願WO01/82713は、オーソドックス製法で作られた茶のような外観および感触を有するが、より完全に発酵させるCTC製法で作られた茶の浸出液特性を有するリーフ紅茶を製造する方法を記載している。この方法は、新鮮に摘採された茶葉の第1供給物を萎凋するステップと、萎凋された葉を浸軟させるステップと、浸軟させた萎凋葉を発酵させて浸軟されたドゥールを製造するステップと、新鮮に摘採された茶葉の第2供給物を萎凋するステップと、葉の第1供給物から得られた浸軟されたドゥールを葉の第2供給物から得られた萎凋葉と混合するステップと、混合物を揉捻するステップと、混合物を発酵させるステップと、発酵混合物を乾燥させてリーフ紅茶を得るステップとを含む。この方法は、結果として、第1供給物のTF値と第2供給物のTF値との間の単に追加しただけの関係によって予期されるものより多く、混合物のドゥール中のTF類が増加することが報告されている。浸軟されたドゥールは、乾燥重量を基準として混合物の10から50%の間で含むことが好ましく、このことによって、浸軟されたドゥールのカテキン値に比べて、比較的高い値のカテキン類を含む混合物が得られる。
WO01/82713に開示されている方法は、オーソドックス製法で作られた茶のような外観および感触を有するが、より完全に発酵させるCTC製法で作られた茶のTF含量および浸出液特性を有するリーフ紅茶を製造するのに理想的である。しかし、我々は、さらに完全に発酵させるCTC製法で作られた茶のTF値を上回るTF値を有する製品が必要とされていることを認識していた。我々はまた、発酵中に達成可能な最大TF値を増加させる方法および/または達成されるTF値の安定化を可能にする方法を提供する必要があることを認識していた。我々は、発酵反応混合物の組成を制御することによって、かかる目標が実現できることを見いだした。
国際特許出願WO01/82713 US3649297 US3812266
J.B. Cloughley、J. Sci. Food Agric.、1981年、32巻、1229頁 「Tea - Cultivation to consumption」、K.C. WillsonおよびM.N. Clifford(編)、1992年、Chapman & Hall、London、555〜601頁の17章における構造xi〜xx S. Bonnelyら、「A model oxidation system to study oxidised phenolic compounds present in black tea」、Food Chemistry、2003年、83巻、485〜495頁
本発明は、1つには、発酵中に達成可能な最大TF類値を増加させるためにおよび/または達成されるTF値の安定化を可能にするために、発酵中に起こる種々の反応速度および反応経路を巧みに操作することができるという認識に基づく。具体的には、我々は、発酵中に、カテキン類のテアフラビン類に対する特定比(R)を有する反応混合物を形成することによって、テアフラビン類の収率が高くなることおよび/または発酵によって生成されるテアフラビン類の安定性が向上することを見いだした。
したがって、第1の態様では、本発明は、
(a)テアフラビン類を含む第1原料およびカテキン類を含む第2原料を供給するステップと、
(b)第1原料の一部と第2原料の一部とを接触させて、カテキン類のテアフラビン類に対する重量比(R)が0.07から5までである反応混合物を形成するステップと、
(c)反応混合物を発酵させるステップと、次いで
(d)生成物を反応混合物から回収するステップと
を含む、テアフラビン類を豊富に含む製品を製造するための方法を提供する。
第2の態様では、本発明は、テアフラビン類を、乾燥葉1g当たり72mgを超える量で含むリーフ茶製品を提供する。
第2の態様のリーフ茶製品は、第1の態様の方法を使用して得られることおよび/または得ることができることが好ましい。
本発明の方法の実施形態において使用する反応器の立面断面図である。
試験および定義

本明細書において使用される場合、「茶」という用語は、カメリアシネンシスシネンシス変種(Camellia sinensis var. sinensis)および/またはカメリアシネンシスアッサミカ変種(Camellia sinensis var. assamica)由来の原料を指す。「茶葉」は、浸出させていない形の茶の葉および/または茎を指す。発酵ステップを受けている茶は「紅茶」として知られており、一方、発酵されていない茶は「緑茶」として知られている。部分的に発酵されている茶は「ウーロン茶」として知られている。「リーフ茶製品」は、30重量%未満の含水量、より好ましくは1から10重量%までの含水量に乾燥されている茶葉を指す。「茶抽出物」は、茶葉から溶媒で抽出されており、沸騰水に可溶な固体を指す。
テアフラビン類
本明細書において使用される場合、「テアフラビン類」という用語は、テアフラビン、イソテアフラビン、ネオテアフラビン、テアフラビン-3-ガレート、テアフラビン-3'-ガレート、テアフラビン-3,3'-ジガレート、エピテアフラビン酸、エピテアフラビン酸-3'-ガレート、テアフラビン酸、テアフラビン酸-3'-ガレートおよびそれらの混合物の総称として使用される。これらの化合物の構造はよく知られている(例えば、「Tea - Cultivation to consumption」、K.C. WillsonおよびM.N. Clifford(編)、1992年、Chapman & Hall、London、555〜601頁の17章における構造xi〜xxを参照のこと)。テアフラビン類という用語は、これらの化合物の塩の形を含む。好ましいテアフラビン類は、テアフラビン、テアフラビン-3-ガレート、テアフラビン-3'-ガレート、テアフラビン-3,3'-ジガレートおよびそれらの混合物である。この理由は、これらのテアフラビン類が、紅茶などの天然源において最も豊富であるためである。「モノ-ガレート型テアフラビン類」という用語は、テアフラビン-3-ガレート、テアフラビン-3'-ガレートおよびそれらの混合物の総称として使用される。最も好ましいテアフラビンは、テアフラビン-3-ガレートである。この理由は、このテアフラビンが、血中脂質値を低減するのに最も有効であることが見いだされているためである。
カテキン類
本明細書において使用される場合、「カテキン類」という用語は、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートおよびそれらの混合物の総称として使用される。「単純カテキン類(simple catechin)」という用語は、カテキン、カテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレートおよびそれらの混合物の総称として使用される。「ガロ-カテキン類」という用語は、ガロカテキン、ガロカテキンガレート、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレートおよびそれらの混合物の総称として使用される。
発酵
本明細書において使用される場合、「発酵」という用語は、カテキン類のテアフラビン類への、場合によってテアルビギン類への酸化的トランスフォーメーションを指す。
反応混合物または生成物中のカテキン類およびテアフラビン類の測定
以下の通り、反応混合物またはリーフ茶製品の一部を完全に抽出することから得られるテアフラビン類およびカテキン類の量を定量するために、逆相高速液体クロマトグラフィーが使用される。
サンプル調製
1.反応混合物またはリーフ茶製品の1重量部を70%(v/v)メタノール水溶液3重量部と混合し、70℃で10分間維持する。
2.次いで、モスリンでろ過することによって、液体抽出物をいずれの固体残渣からも除去する。
3.固体残渣(存在する場合)の抽出を、さらに2回、毎回70%(v/v)メタノール水溶液3部を使用して繰り返す。
4.この時、得られた液体抽出物をプールし、約9重量部のプールした抽出物を得る。
5.次いで、蒸留水中25mg/ml EDTAおよび25mg/mlアスコルビン酸の安定溶液1重量部を、プールした抽出物に加える。
6.次いで、プールした抽出物を微量遠心管にデカンテーションし、14000gの相対遠心力(RCF)で10分間遠心する。
カテキン類のHPLC分析条件
カラム:Luna Phenyl hexyl 5μ、250×4.60mm
流速:1ml/分
オーブン温度:30℃
溶媒:A:アセトニトリル中2%酢酸
B:水中2%酢酸および0.02mg/ml EDTA
注入量:10μl
グラジエント:
Figure 2010510787
定量化:ピーク面積を、毎日作成される検量線と比較する。検量線をカフェインから作成し、カフェインに対する個々のカテキン類の相対感度係数を使用して、カテキン類の濃度を算出する(ISOカテキン法-ISO/CD14502-2より)。個々のカフェイン標準品(Sigma、Poole、Dorset、UK)をピーク識別マーカーとして使用する。
テアフラビン類のHPLC分析条件
カラム:Hypersil C18、3μ、100×4.60mm
流速:1.8ml/分
オーブン温度:30℃
溶媒:A:アセトニトリル中2%酢酸
B:水中2%酢酸
注入量:10μl
グラジエント:A20%およびB80%でのイソクラティック
定量化:カテキン類は、分離されていない幅広いピークでクロマトグラムの初めに溶出され、テアフラビン類は、5〜15分の間に溶出される。検出は、274nmにおいてである。ピーク面積は、毎日作成される検量線と比較して測定される。純粋なテアフラビン標準品に対して予め分析しておいた既知量の茶抽出物を含む一連の溶液から、検量線を作成する。
連続撹拌槽型反応器
連続撹拌槽型反応器(CSTR)という用語は、化学工学の分野でよく知られており、撹拌手段(例えばインペラー)が装備されている槽を指し、この槽の中に一種または複数種の反応物が導入されると同時に生成物流れが除去される。撹拌手段は、適切な混合を保証するようなものであるべきである。槽の体積を、槽を通過する平均体積流量で単純に割ることによって、滞留時間(離散量の反応物が槽の内部で過ごす平均時間量)が得られる。定常状態では、槽の入口の質量流量は、出口の質量流量と等しい。
詳細な説明
方法
本発明の方法は、
(a)テアフラビン類を含む第1原料およびカテキン類を含む第2原料を供給するステップと、
(b)第1原料の一部と第2原料の一部とを接触させて、カテキン類のテアフラビン類に対する重量比Rを有する反応混合物を形成するステップと、
(c)反応混合物を発酵させるステップと、次いで
(d)テアフラビン類を豊富に含む生成物を反応混合物から回収するステップと
を含む。
我々は、比Rが0.07から5の範囲である場合、従来の方法に比べると、テアフラビン類の収率が比較的高いことおよび/または発酵によって生成されるテアフラビン類の安定性が比較的高いことを見いだした。理論によって制限されることを所望することなく、我々は、カテキン類が高い割合で存在すると、反応混合物中のテアフラビン類の破壊速度が高くなると考えており、したがって、Rは3未満、より好ましくは2.5未満、最も好ましくは2未満であることが好ましい。しかし、我々はまた、カテキン類の割合が低すぎるのは、テアフラビン類の形成速度が低くなりうるため避けられるべきであると考えており、したがって、Rは0.15を超え、より好ましくは0.3を超え、最も好ましくは少なくとも0.7であることが好ましい。
好ましいテアフラビン類(テアフラビン、テアフラビン-3-ガレート、テアフラビン-3'-ガレート、テアフラビン-3,3'-ジガレートおよびそれらの混合物)の形成には、単純カテキンおよびガロ-カテキンの両方由来のキノンが出会って反応することが必要である。したがって、ステップ(b)における反応混合物のカテキン類は、少なくとも1種の単純カテキンおよび少なくとも1種のガロ-カテキンを含むことが好ましい。より好ましくは、ステップ(b)における反応混合物のカテキン類は、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレートおよびエピガロカテキンガレートの混合物である。
単純カテキン類およびガロ-カテキン類の相対量は、テアフラビン類の破壊速度および形成速度に影響を及ぼす。具体的には、単純カテキンのキノンはTF類の破壊を起こすことができ、ガロ-カテキン類は単純カテキンのキノンを除去することによって、この破壊を抑制することができる。したがって、我々は、TF類が分解しないように保護するガロ-カテキン類の能力のために、反応混合物中のガロ-カテキン類の割合はかなり大きいことが望ましいことを認識しており、それゆえに、第1原料および第2原料は、ステップ(b)において、反応混合物のカテキン類が、カテキン類の重量に対して少なくとも10%、より好ましくは少なくとも20%、最も好ましくは少なくとも30%のガロ-カテキン類を含むように接触させることが好ましい。しかし、ガロ-カテキン類の含量が高すぎると、ガロ-カテキン類によって単純カテキンのキノンが除去されてしまうため、TF類の形成速度が遅くなる恐れがある。したがって、第1原料および第2原料は、ステップ(b)において、反応混合物のカテキン類が、カテキン類の重量に対して70%未満、より好ましくは60%未満、最も好ましくは50%未満のガロ-カテキン類を含むように接触させることが好ましい。最も好ましいガロ-カテキンは、エピガロカテキンガレートである。
本方法は、実質的に純粋なカテキン類からテアフラビン類を合成するために使用されうるが、茶葉のテアフラビン含量を高めるために使用されることが好ましい。したがって、第1原料および第2原料のうちの少なくとも1つが、浸軟された茶葉であることが好ましい。さらに、茶葉中のある内因性酵素が、カテキン類のテアフラビン類への酸化に触媒作用を及ぼすので、第1原料および第2原料のうちの少なくとも1つは、これらの内因性酵素を失活させるような熱処理が行われていない茶葉であることが好ましい。具体的には、茶葉は、70℃を超える温度、より好ましくは60℃を超える温度、最も好ましくは50℃を超える温度に加熱されていないことが好ましい。第1原料が茶葉である場合、少なくとも部分的に発酵されている茶葉であることが好ましい。第2原料が茶葉である場合、実質的に発酵されていない茶葉であることが好ましい。第1原料および/または第2原料は、場合によって萎凋させている茶葉であってよい。
同様に、本発明において使用に適しているものは、茶抽出物、特に水性の茶抽出物である。したがって、第1原料および/または第2原料は、茶抽出物であってよい。第1原料が茶抽出物である場合、少なくとも部分的に発酵されている茶抽出物であることが好ましい。第2原料が茶抽出物である場合、実質的に発酵されていない茶抽出物であることが好ましい。
第1原料および/または第2原料が、それぞれ複数の物質を含む可能性があることは、理解されうる。第1原料は、例えば、少なくとも部分的に発酵されている茶葉、少なくとも部分的に発酵されている茶抽出物および精製されたテアフラビン類から選択される少なくとも2種の物質を含む。第2原料は、例えば、実質的に発酵されていない茶葉、実質的に発酵されていない茶抽出物、精製されたカテキン類、精製されたガロ-カテキン類および精製された単純カテキン類から選択される少なくとも2種の物質を含む。原料が複数の物質を含む場合、これらの物質は、ステップ(b)より前に、またはステップ(b)と同時に合わせられてよい。
第1原料は、テアフラビン類を、第1原料の乾燥重量に対して0.01から50%まで、より好ましくは0.1から10%まで、最も好ましくは0.5から5%までの量で含むことが好ましい。第1原料はまた、好ましくはカテキン類を含む。第1原料は、第2原料の一部を少なくとも部分的に発酵することによって適切に供給することができる。
第2原料は、カテキン類を、第2原料の乾燥重量に対して7から100%まで、より好ましくは9から50%まで、最も好ましくは10から20%までの量で含むことが好ましい。第2原料のカテキン類は、少なくとも1種の単純カテキンおよび少なくとも1種のガロ-カテキンを含むことが好ましい。第2原料のカテキン類は、ガロ-カテキン類を、カテキン類の重量に対して少なくとも10%、より好ましくは少なくとも20%、最も好ましくは少なくとも30%の量で含むことが好ましい。
第1原料および第2原料は、反応混合物に所望の比Rを与えるために、任意の適したやり方で接触させてよい。しかし、好ましくは、原料は液体媒体中、最も好ましくは水性媒体中で接触される。最も好ましくは、水性媒体は、実質的に緩衝塩が入っていない水である。これらの塩は不必要であり、反応混合物からのテアフラビン類の回収を複雑にすることが見いだされているためである。
反応混合物は、少なくとも1種の酸化酵素を含むことが好ましい。「酸化酵素」とは、カテキン類のテアフラビン類への酸化的バイオトランスフォーメーションに触媒作用を及ぼすための酵素を意味する。少なくとも1種の酸化酵素は、実質的に精製された形で反応混合物に加えることができる。適した酵素には、ポリフェノールオキシダーゼおよび/またはペルオキシダーゼが含まれる。代わりとしてまたは追加として、特に第1原料および/または第2原料が茶葉を含む場合には、酵素は茶葉の一部として存在しうる。少なくとも1種の酸化酵素は、代わりとしてまたは追加として、洗浄済み茶葉調製物の一部として存在しうる。洗浄済み茶葉調製物は、水抽出可能な固体の大部分が除去されている茶葉を含み、固定化酵素源として働く。適した洗浄済み葉調製物は、例えば、S. Bonnelyら、「A model oxidation system to study oxidised phenolic compounds present in black tea」、Food Chemistry、2003年、83巻、485〜495頁に記載されている。
2つの原料間の物質移動を促進するために、機械による撹拌、例えば動翼などの押出機を通過する共押し出しによる撹拌を適用しながら、これらの原料を接触させることが好ましい。典型的には、第1原料および第2原料は、ステップ(b)において、乾燥重量を基準として、1.01:1から100:1まで、より好ましくは1.5:1から50:1まで、最も好ましくは3:1から10:1までの重量比で接触させられる。
発酵ステップ(c)は、固形発酵、液状発酵および/またはスラリー発酵を含む、任意の適した発酵を含んでよい。原料の少なくとも1種が茶葉である場合、スラリー発酵がとりわけ効果的である。適したスラリー発酵法は、例えば、US3649297 (Tenco Brooke Bond Ltd)またはUS3812266 (Thomas J. Lipton Inc.)に開示されている。
好ましい発酵温度は、10から40℃までであり、より好ましくは15から25℃までである。温度が低すぎると発酵速度が遅くなり、一方、温度が高すぎると酸化酵素の失活および/または望ましくない反応生成物の産出を招く結果となりうる。
最も効率的な発酵を行うために、反応混合物は発酵中に通気されることが好ましい。通気は、反応混合物中の酸素濃度が、20℃での空気飽和水中の酸素濃度の少なくとも25%、より好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは70から100%までの酸素濃度を実現するようなものであることが好ましい。
発酵期間は、好ましくは少なくとも5分、より好ましくは少なくとも30分、最も好ましくは少なくとも1時間である。この期間はまた、好ましくは24時間未満、より好ましくは10時間未満、最も好ましくは5時間未満である。
好ましい実施形態では、本方法は、発酵ステップ(c)の少なくとも一部の期間中、カテキン類のテアフラビン類に対する重量比を範囲Rに維持するために、第2原料のさらなる少なくとも一部を反応混合物と接触させる追加のステップを含む。より好ましくは、発酵ステップ(c)の期間の少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、最適にはこの期間の50から90%までの間、カテキン類のテアフラビン類に対する重量比を範囲Rに維持するために、第2原料の複数のさらなる部分を反応混合物と接触させる。第2原料のさらなる少なくとも一部を反応混合物と接触させるステップは、追加としてまたは代わりとして、反応混合物中のガロ-カテキン類の量を、カテキン類の重量に対して10%から70%、より好ましくは20%から60%まで、最も好ましくは30%から50%までの範囲で維持するためであってよい。
とりわけ好ましい実施形態では、Rは、発酵期間の少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、最適にはこの期間の50から90%までの間、反応混合物において定常状態で維持される。定常状態は、連続撹拌槽型反応器を用いて適切に実現される。
ステップ(d)における生成物の回収は、発酵を停止するステップを含むことが好ましい。発酵の停止は、反応混合物中のいずれの酸化酵素も失活させるために反応混合物を加熱することおよび/または反応混合物を30重量%未満の含水量、より好ましくは1から10重量%までの含水量に乾燥することを含むことが好ましい。酵素の失活および乾燥は、従来の茶製造と同様に、反応混合物を火入れすることによって同時に実現することができる。反応混合物に有機溶媒を追加するような代替手段が、酵素を失活させるために使用されうる。
反応混合物からの生成物の回収は、例えば、溶媒抽出、電気透析、膜分離およびクロマトグラフィーから選択される少なくとも1つの単位操作を含むことができる。
溶媒抽出は、テアフラビン類が非常によく溶ける溶媒で、反応混合物を抽出することを含んでよい。溶媒は、通常有機溶媒である。
クロマトグラフィーは、反応混合物中のテアフラビン類を、吸着剤などのクロマトグラフィー媒体と接触させることを含む。好ましくは、クロマトグラフィー媒体と接触させる前に、反応混合物は上記のように抽出される。
生成物は、単一の画分として、または複数の画分として回収されうる。例えば、生成物は、それぞれの画分が個々のテアフラビンを豊富に含んでいる複数の画分に回収されうる。クロマトグラフィー媒体の使用は、かかる複数の画分中に生成物を回収するのにとりわけ適している。
リーフ茶製品
本発明の方法は、非常に高い値のテアフラビン類を有するリーフ茶製品を製造することが可能であることを見いだしている。リーフ茶製品は、テアフラビン類を、乾燥葉1g当たり72mgを超える量で含み、好ましくは乾燥葉1g当たり少なくとも75mg、最も好ましくは乾燥葉1g当たり80から150mgまでの量で含む。
本方法によって製造されるリーフ茶製品は、カテキン類を追加として含むことができる。カテキン類のテアフラビン類に対する重量比は、本明細書における上記のように、Rの範囲であることが好ましい。
リーフ茶製品のテアフラビン類は、テアフラビン、テアフラビン-3-ガレート、テアフラビン-3'-ガレートおよびテアフラビン-3,3'-ジガレートの混合物を、テアフラビン類の重量に対して少なくとも90%、より好ましくは95から100%まで含むことが好ましい。テアフラビン類は、テアフラビン類の重量に対して少なくとも25%、より好ましくは少なくとも30%、最も好ましくは35から50%までのテアフラビン-3-ガレートを含むことが好ましい。
リーフ茶製品は、ティーバッグなどの浸出パッケージにパッケージされることが好ましい。
リーフ茶製品は、例えば水性媒体に製品を浸出することによって、飲料を調製するために使用することができる。
本発明は、以下の実施例を参照して、さらに説明される。
(実施例1)
この実施例は、スラリー発酵において比Rがテアフラビン類の収率に及ぼす影響を実証する一連の実験を詳述するものである。
原料
使用した茶葉は、新鮮な状態でケニヤから英国ベッドフォードシャー州にある我々の研究所まで空輸されたKenya Clone 35であり(摘み取りから到着までの時間は約20時間であった)、到着時の水分は76.8重量%であった。葉をトレイの中で、気温20℃にて18時間萎凋させ(水分は70.8重量%に減少した)、その後、ベジタブルカッター(Alexanderwerk(商標)AWBS150)を使用して浸軟させ、CTC機を3回通過させた(回転子速度比10:1)。次いで、浸軟されたばかりの葉をブラストフリーザー中で急速冷凍した。葉の最初の切断から冷凍までの時間は最小限にとどめられ、常に15分未満であった。
使用したすべての水は、脱イオン化水(18MΩ)であった。
反応器
すべての実験は、図1に概略的に示されているような槽型反応器を使用して行った。反応器は、半径13cmおよび高さ22cmを有する円筒形槽(1)を含んでいた。空気は、半径4.5cmのリングスパージャー(3)の注入管(3a)を通じて、反応器の底に供給された。リングスパージャーは、上部に11穴(3b)および下部に2穴を有していた。リングスパージャー(3)は、槽(1)と同心円をなすように配置された。これは、気体の良好な物質移動を実現するために、気泡が容器の側面に接触することは避けるべきであるとされているためである。スパージャーの真上の位置に、半径9cmに及ぶ下向流型タービン撹拌機(2)を置いた。使用中、撹拌機(2)は600rpmで回転させた。反応器の直径約10%にわたってそれぞれ半径方向内向きに伸びている4枚のバッフル(4)は、撹拌される反応混合物(10)の循環パターンを制御するために、槽(1)の内側周囲に配置された。酸素電極(図示せず)は、溶存酸素量を測定するために、バッフルの後方に取り付けた。反応器(1)の上部にある出入口(5)によって、反応物の追加および/または生成物の除去が可能であった。反応器全体を水浴中に据え置き、温度20〜25℃に制御した。酸素濃度は、空気飽和濃度の60〜100%であった。
実験1〜3
CSTRを設計するために、滞留時間(RT)を変えて3つの実験を行った。CSTRを設計するために、最初に作業用スラリーを得た。これは、種々の発酵段階にある所望の葉量が反応器中に出来上がるまで、反応器中の水750mLに凍結浸軟葉のアリコートを加えること(散布および撹拌しながら)を含めた。凍結葉は計量することが容易であり、所望の量は、0.1gの範囲内で毎回追加した。作業用スラリーが反応器中に出来上がると、追加は続けるが、全質量を一定に保つために、反応混合物のアリコートの除去も行った。同時の追加および除去を4滞留時間行った。次いで、テアフラビン類およびカテキン類の含量を測定するために、反応混合物を定期的にサンプリングしながら、発酵を180分間続けた。3つの実験条件を表1に示す。
Figure 2010510787
実験4
対照用のバッチ発酵を以下の通り行った。凍結葉(175g)を水750mLに1つのアリコートで、混合物を散布および撹拌しながら加えた。次いで、テアフラビン類の含量を測定するために、反応混合物を定期的にサンプリングしながら、発酵を180分間続けた。
実験5
新鮮な葉が大部分を占め発酵葉が小部分を占める反応混合物の発酵(国際特許出願WO01/82713に教示されている)を、以下の通り検討した。凍結葉(61.25g)を水750mlに加え、散布および撹拌しながら、30分間発酵させた。次いで、この発酵スラリーを、追加の凍結葉113.75gと合わせた。次いで、テアフラビン類の含量を測定するために、反応混合物を定期的にサンプリングしながら、発酵を180分間続けた。
結果
表2に実験1〜5の結果を示す。
・R0は、凍結葉の最終アリコートを追加した直後の、反応混合物中のカテキン類のテアフラビン類に対する重量比である。したがって、実験1〜3については、R0はRの定常状態値である。
・Cmaxは、反応混合物中のテアフラビン類の最大量である。
・tmaxは、葉の最終アリコートを追加した後、Cmaxが得られた時の時間である。
・Cfは、実験終了時(凍結葉の最終アリコートの追加後180分)の反応混合物中のテアフラビン類量である。
Figure 2010510787
表2の結果から明らかであるが、カテキン類の量に比べてテアフラビン類の量が比較的高い反応混合物を発酵することによって、テアフラビン類の比較的高い収率が可能となるだけでなく(高Cmax)、反応混合物中のテアフラビン類の安定性を向上させることが可能となる(高Cf)。
(実施例2)
この実施例は、精製されたカテキンを加えて茶葉を発酵させることによって第1原料が形成される本発明による方法と、バッチ発酵とを比較するものである。
実験6
エピカテキン(Sigma-Aldrich Co. Ltd、Gillingham、UK)0.6gを脱イオン水750mlに溶かした。次いで、(実施例1に記載の)凍結葉30gを、(実施例1に記載の)反応器中のエピカテキン溶液と混合した。次いで、発酵している反応混合物に、凍結葉の10gアリコートを2分毎に24分間追加した。次いで、テアフラビン類の含量を測定するために、反応混合物を定期的にサンプリングしながら、発酵を180分間続けた。
実験7
実験6を繰り返したが、但し凍結葉(150g)は、反応開始時に単一アリコートで加えた。
実験8
実験6を繰り返したが、但しエピカテキンは脱イオン水に溶かさなかった。
結果
実験6から8の結果を表3に示す。ここでは、表2と同じ表示法を使用している。
Figure 2010510787
表3中のデータは、既にTF類を含む反応混合物に、発酵されていない葉を動的に追加することによって(実験6および8)、対応するバッチ発酵(実験7)と比較して、テアフラビン類の収率が高くなることを実証している。
さらに、実験6の方法はまた、結果的に、価値のあるモノ-ガレート型テアフラビン類を比較的高収率で得ることにつながった。発酵終了時、実験6の反応混合物は、乾燥葉1g当たり、テアフラビン-3-ガレートを22mgおよびテアフラビン-3'-ガレートを13mg含んでいたが、これに比べて、実験7の反応混合物では、乾燥葉1g当たり、それぞれ12mgおよび7mgであった。実験8の方法はまた、結果的に、価値のあるモノ-ガレート型テアフラビン類を比較的高収率で得ることにつながったが、この場合は、テアフラビン-3-ガレートの量がテアフラビン-3'-ガレートの量に満たなかった。発酵終了時、実験8の反応混合物は、乾燥葉1g当たり、テアフラビン-3-ガレートを16mgおよびテアフラビン-3'-ガレートを18mg含んでいた。
実験6および8の結果の比較は、反応混合物中の単純カテキン類のガロ-カテキン類に対する相対量が、テアフラビン類の収率に及ぼす影響を実証している。実験6では、精製されたエピカテキンを加え、実験8に比べて反応混合物中のガロ-カテキン類の割合を必然的に減少させた。結果として、テアフラビン類の全収率は、実験6が実験8よりも低くなった。実験4(単純カテキンを加えなかったもの)および実験7(単純カテキンを加えたもの)における収率の比較から明らかであるが、バッチ発酵ではさらに大きな影響が観察される。
(実施例3)
この実施例は、高い値のテアフラビン-3-ガレートを有するリーフ茶製品の製造を実演するものである。
実験9
エピカテキン(Sigma-Aldrich Co. Ltd、Gillingham、UK)1.2gを脱イオン水750mlに溶かした。次いで、(実施例1に記載の)凍結葉30gを、(実施例1に記載の)反応器中のエピカテキン溶液と混合した。次いで、発酵している反応混合物に、凍結葉の10gアリコートを2分毎に24分間追加した。次いで、発酵を60分間続け、次いで、反応混合物を5%未満の含水量に乾燥してリーフ茶製品を製造した。
結果
リーフ茶は、乾燥葉1g当たり、全テアフラビン含量79mgおよびテアフラビン-3-ガレート含量30mgを有していた。
1 円筒形槽
2 下向流型タービン撹拌機
3 リングスパージャー
3a 注入管
3b 穴
4 バッフル
5 出入口
10 反応混合物

Claims (20)

  1. (a)テアフラビン類を含む第1原料およびカテキン類を含む第2原料を供給するステップと、
    (b)第1原料の一部と第2原料の一部とを接触させて、カテキン類のテアフラビン類に対する重量比Rを有する反応混合物を形成するステップと、
    (c)反応混合物を発酵させるステップと、次いで
    (d)生成物を反応混合物から回収するステップと
    を含み、Rが0.07から5までであることを特徴とする、テアフラビン類を豊富に含む製品を製造するための方法。
  2. 第1原料が、少なくとも部分的に発酵されている茶葉である、請求項1に記載の方法。
  3. 第2原料が、実質的に発酵されていない茶葉および/または実質的に発酵されていない茶抽出物である、請求項1または2に記載の方法。
  4. Rが3未満であり、好ましくは2.5未満である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. Rが0.15を超え、好ましくは0.3を超える、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 第1原料および第2原料が、ステップ(b)において、乾燥重量を基準として、1.01:1から100:1まで、好ましくは1.5:1から10:1までの重量比で接触される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 第1原料および第2原料のうちの少なくとも1つが、浸軟された茶葉である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 第1原料が、テアフラビン類を、第1原料の乾燥重量に対して0.1から10%までの量で含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 第2原料が、カテキン類を、第2原料の乾燥重量に対して7から100%までの量で含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. ステップ(b)における反応混合物のカテキン類が、少なくとも1種の単純カテキンおよび少なくとも1種のガロ-カテキンを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 第1原料および第2原料が、ステップ(b)において、反応混合物のカテキン類が、カテキン類の重量に対して10%から70%までのガロ-カテキン類を含むように接触される、請求項10に記載の方法。
  12. 発酵ステップ(c)がスラリー発酵を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 発酵ステップ(c)の少なくとも一部の期間中、カテキン類のテアフラビン類に対する重量比を範囲Rに維持するために、第2原料のさらなる少なくとも一部を反応混合物と接触させる追加のステップを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 発酵の少なくとも一部が、連続撹拌槽型反応器中で行われる、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 比Rが、発酵期間の少なくとも20%の間、反応混合物において定常状態で維持される、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. テアフラビン類を、乾燥葉1g当たり72mgを超える量で含むリーフ茶製品。
  17. テアフラビン類を、乾燥葉1g当たり少なくとも75mg、より好ましくは乾燥葉1g当たり80から150mgまでの量で含む、請求項16に記載のリーフ茶製品。
  18. カテキン類を更に含む、請求項16または17に記載のリーフ茶製品。
  19. カテキン類のテアフラビン類に対する重量比が、0.07から5までの範囲である、請求項18に記載のリーフ茶製品。
  20. テアフラビン類が、テアフラビン類の重量に対して少なくとも25%のテアフラビン-3-ガレートを含む、請求項16から19のいずれか一項に記載のリーフ茶製品。
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