JP2010509287A - 粉末を混合する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、粉末混合物を調製する方法に関し、該方法では1つのコンポーネントが噴霧乾燥粉末からなる。本発明は、ナノスケール粒子で噴霧乾燥粒子を被覆する方法、および、噴霧乾燥粒子で担体を被覆する方法にも関する。
噴霧乾燥は、吸入可能粉末を調製するために非常に優れた方法である。この方法により、<10μmのMMADを有する粒子を、1工程で直接調製することができる。たとえば凍結乾燥または沈殿法のようなその他の粉末製造方法は、一般的に、次に研磨工程を要する。
吸入可能粉末の質の重要な基準は流動性であり、そして、粉末の分散性でもある。特に、小さな粒子、いわゆる、MMAD<10μmを有する粒子は、粒子の塊を形成する傾向があり、結果として、著しく粉末の吸入特性を損なう。粉末の特徴としてのこの劣化の原因は、粒子直径が減少するに従って、たとえばファンデルワールス力や、また、極性相互作用および静電力も粒子の重力と比較して偏って増加することである。
この作用の知見は先行技術の一環であり、その先行技術により多くの解決案がすでに展開されていることが示されている。
たとえば、マイクロ単位の粒子、いわゆる、10μm未満の粒子を、担体に適用することができる。これらの担体、たとえば、乳酸一水和物、グルコースまたはマンニトールは、実質的にマイクロ単位の粒子と比較して大きな粒子直径(50〜200μm)を有し、結果として、粒子特性に作用する重力の影響が増大する。
流動および分散特性を改良するためのさらなるストラテジーは、向上させた表面粗さであり、表面粗さは、たとえば、ナノ粒子でマイクロ単位の粒子を被覆すること(G. Huber et al., Powder technology 134 (2003) pages 181-192)、または、たとえばステアリン酸マグネシウムまたは疎水性アミノ酸でそれらを被覆することで粒子を疎水性にすることによって得られる(WO200403848)。
細かくした結晶マイクロ粒子の混合は慣用されており、従って、この分野で公知である一方で、噴霧乾燥粉末の混合は、技術的課題となっている。噴霧乾燥粉末、特にタンパク質含有粉末は、通常アモルファスである。これは、これらの粉末が吸湿性を有し、結晶変形と比較して、それらがより高い表面エネルギーおよび高い静電気もしばしば有することを意味する。これらの特性は、他の粒子集団との混和性を著しく妨げる。不十分な混合方法の医薬的な影響には、たとえば、患者に投与する際に、治療効果のある物質の投与量の減少、または、不十分な均一性がある。
ナノ粒子を噴霧乾燥粉末に適用する方法のひとつは、ジェットミルで、または、ハイブリッド機(Nara製)での、機械的な被覆である。その他実現される方法は、静電的に補助された混合であり、その動力は、噴霧乾燥粒子およびナノ粒子と逆極性の電荷である(G. Huber et al., Powder technology 134 (2003) pp. 181-192)。
担体系と噴霧乾燥材料を混合する場合に、スクリーンまたは重力混合器が一般的に用いられる。
従来の2プロセスステップにおいて、その他の重大な点は、能動的な介在が方法に必要であることである。これは、製造された粉末を回収し、混合装置にそれを移すことを意味する。この介在は、薬物製造方法の効率と安全性を損なう。
さらに、ほとんどの方法、たとえばジェットミルまたはボールミルで、最も特別にはハイブリッド機での混合のような方法は、機械的荷重を受けて、温度効果(ホットスポット)を伴う。水の吸収と同様に粉末のガラス転移温度を上回ることによって、アモルファス噴霧乾燥粉末の局所的な再結晶化が起こりうる。さらに、混合の間の機械的ストレスの結果として、噴霧乾燥粉末は、崩壊または融合によって破壊されうる。
ナノスケール粒子の微細構造の破壊からその他の問題が生じ、この破壊は、混合方法の間の機械的荷重および機械的荷重の動作の持続に起因する。ナノ粒子は、噴霧乾燥粒子上でスペーサーとしての役割を果たし、ファンデルワールス力を減弱することによって、粉末の流動性および空気力学的特性を改善する。高い荷重強度において、ナノ粒子からなるシール膜は、粒子上に形成されることができ、その結果、陽極効果を中和する(M. Eber, 2004, Dissertation for the University of Erlangen, Title: Efficacy and Performance of Nanoscale Flow Regulators)。
公開された特許出願WO03/037303は、同時に乾燥塔に2つの噴霧媒体を噴霧することによって、粒子混合物が1ステップの方法で、噴霧乾燥粉末から調製される方法を開示している。これによると、追加粒子集団は、第2の噴霧ノズルで作られ、これは実質的に噴霧乾燥機の中で活性物質を含む粉末と混合される。
この方法の欠点は、この技術を用いて達成されうる2つの粒子集団の大きさが極めて限定的な範囲でしかないことである。それ故に、ナノスケールの粒子で活性物質を含む噴霧乾燥粒子を被覆することはできない。その上、この方法は、結晶、およびしたがって、熱力学的に安定な担体(50〜200μmの好適な大きさのもの)、および、噴霧乾燥粉末の混合物を調製するために用いることができない。
本発明のさらなる目的は、それ故にナノ粒子と、または結晶担体と、噴霧乾燥粉末を混合することである。
この条件下で、従来の噴霧乾燥では、出口温度は、低下するべきであり、このことは、全体の乾燥方法が準最適な様態で起こるべきであることを意味する。
乾燥方法を最適化する1つのとり得る方法は、サイクロンを冷却することである。しかしながら、この方法の欠点は、サイクロン上の粉末堆積物が絶縁効果を有し、そして、それ故にゆっくりと非効率的に冷却されうることである。
さらなる本発明の目的は、従って、高い導入温度を維持する一方で、噴霧乾燥の間、出口温度の必要かつ早急または効果的な制限に関する。
さらなる欠点は、噴霧乾燥粒子中で疎水性物質が大抵不適な結晶化効果を生じることであり、このことが再度タンパク質損傷を引き起こしうる。
このことは、噴霧乾燥粉末の満足できる流動性、または、満足できる分散性を、粉末の結晶化効果によって引き起こされるタンパク質への損傷なしで保障することというさらなる問題を引き起こす。
1.継続的に相対湿度を低減し、
2.機械的荷重の低減を示し、
3.特に粒子にやさしく、活性物質の安定性にとって好ましく、そして、加えて、
4.噴霧乾燥粉末の好適な流動性または好適な分散性の特性を保障することである。
本発明は、ナノ粒子、マイクロスケール粒子または担体系を混合する方法によって問題点を解決するものであり、それは、1工程の方法にて噴霧乾燥機で直接行われる。これは、噴霧乾燥粉末に非常にやさしい方法である。噴霧乾燥機において直接混合が行われるので、混合方法は、非常に低い相対湿度で行われうる。噴霧乾燥の後に、混合装置に粉末を移す必要がない。噴霧乾燥粉末を分散させるためのエネルギーの追加出力は必要がなく、噴霧溶液を前もって散布することによって、製造された粉末は噴霧乾燥の間、最適な分散形態で存在する。
ナノ粒子のやさしい分散の結果、さらに、好適なナノ構造の破壊がほとんど起こらない。
さらに、乾燥が終わった後に冷たい空気を吹き込むことによって、噴霧乾燥粉末への温度負荷を減少することができる。結果として、粉末はストレスが軽くなり、特に、より長いプロセス時間で有利となる。
本発明により、タンパク質安定性および粉末特性の間の関係性を主として取り消すことがこれから可能となる。噴霧溶液、および従って、粉末の形成については、タンパク質の安定性に本質的に重点がおかれうる。空気力学特性の最適化は、一方で、噴霧乾燥機に好適な賦形剤と直接混合することによって達成されうる。
さらに、不活性賦形剤を追加することによって、粉末混合物中のタンパク質含有量、および従って、活性物質の投与量を制御できる。様々な投与量の調製は、実質的に担体と混合することによって簡単になる。
これは、プロセス時間の削減および好適な機械装置の製造のコスト低減ももたらす。
噴霧溶液を乾燥してから、冷たい空気を吹き込むことによって粉末を冷却するオプションによって、粉末をさらに安定化させることができるために、熱不安定物質でさえさらに満足がいく処理がされる。
本発明の1つの応用は、粉末の開発であり、たとえば、粉末含有医薬製剤、たとえば吸入および経鼻または経口応用である。他の開発された粉末の使用方法は、それらを好適な液体に溶解(もどす)し、そのあと静脈内、皮下、筋肉内、関節内経路でそれらを投与することである。
本発明における方法の他の特別に有利な態様は、担体を用いた粉末混合物の投与量の調節である。吸入による投与用の粉末を製造する場合には、担体は、100μm未満の粒子径の粒子を高い割合(30%超過)で有するべきである(実施例7、表13参照)。
公開された特許出願WO200403848において、粉末(噴霧乾燥粉末を含む)は、アミノ酸、ステアリン酸マグネシウム、および、リン脂質と、製造の後、ミル(ジェットミル/ボールミル)で混合される。この手順の意図は、粒子表面の修飾(それらを疎水化すること)によって粉末の空力的特性を最適化することだった。この方法の目的は、粒子表面に膜を形成すること、および表面粗さを増加させないことである。しかしながら、表面粗さを増加することは、本発明の局面の重要な局面である。さらに、特許出願において説明された方法を用いると、1ステップの方法で表面修飾と噴霧乾燥粉末の製造を組合せることができない。
公開された特許出願WO2000053158およびWO2000033811は、混合プロセスを開示し、そのなかで、すでに調製された粉末は、さらなる混合プロセスで追加された粉末と混合される。これらの混合プロセスの目的は、粉末特性を最適化することと、担体に粉末をアプライすることである。スクリーンおよび重力混合機(たとえばTurbular mixers)は、ミキサーとして用いられる。さらに、混合原理は、混合がせん断応力によって引きおこされるものとして開示されている。しかしながら、この出願で開示されたプロセスは、すべての場合において2ステップの方法である。言い換えると、本発明と対比して、混合が別々のプロセスステップ中での粉末の製造の後に行われる。
この目的は、粉末、本質的にホウ砂を低密度で製造することである。この方法において、2つの異なる粉末の混合は起こらない。さらに、この特許は、乾燥塔に粉末を送ることを含まず、むしろ、2つの液体を送っている。
図面の説明
明細書において言及される全ての割合は、乾燥固体、特に噴霧乾燥によって得られた粉末の濃度および組成に関する(w/w)。
本明細書の範囲内で用いられる用語および記号表示は、下記に定義された次に意味を有する。重量および重量百分率の細目は、他に定義する場合以外は、組成物の乾燥質量または、溶液/懸濁液の固形分に基づく。一般表現「含む」は、より特定する用語「からなる」を包含する。さらに、「ひとつ」および「多数」は、制限的に用いられない。
「粉末」は、非常に微細で、粉砕した物質を意味する。「噴霧乾燥粉末」は、噴霧乾燥によって製造された粉末を意味する。
「粒子」は、物質の小さな断片を意味する。本発明の中で、用語粒子は、本発明における粉末中の粒子を表す。用語粒子および粉末は、本発明中で時折、同じ意味として用いられる。用語粉末は、その成分の粒子も含む。従って、粒子は全ての粒子、いわゆる粉末を表す。
用語「組成物」は、少なくとも2つの開始材料の液体、半固体、または固体混合物を表す。
用語「医薬組成物」は、患者に投与するための組成物を表す。
用語「混合」は、可能な限り均一に分散させる方法で異なる粉末を混ぜ合わせる工程を意味する。この工程において、混合される粒子は、同じまたは異なる平均粒子径を有してもよい。たとえば、用語混合は、2つの噴霧乾燥粉末の混合を包含する。用語混合は、ナノスケール粒子と、または、担体と噴霧乾燥粉末の混ぜ合わせも包含する。用語混合は、従って、第2の粒子集団で1つの粒子集団での被覆も包含する。
1ステップの方法は、2プロセスステップが1ユニット(たとえば装置、チャンバーのようなもの)で行われる点で、2ステップの方法とは異なる。2ステップの方法においては、2ユニットが2プロセスステップに必要とされる。たとえば乾燥工程と混合工程とからなる方法の場合に、1プロセスステップ中に乾燥および混合の双方が1つの装置または1ユニット中で起こる。このユニットは、たとえば噴霧乾燥機でありうる。2プロセスステップにおいて、粉末は乾燥後に第1装置から第2装置(次の混合工程用)に移送される。用語「医学的に許容される塩」は、たとえば以下の塩を含むが、これに限定されるものではない:無機酸の塩、たとえば、塩化物塩、硫酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化物塩、および硝酸塩である。有機酸の塩でもよく、たとえば、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、パラ-トルエンスルホン酸塩、パルモ酸塩、サリチル酸塩、およびステアラートの塩、ならびにエストラート、グルセプタートおよびラクトビアナートの塩であってもよい。
活性物質の例は、インスリン、インスリン様成長因子、ヒト成長ホルモン(hGH)、および他の成長因子、組織プラスミノーゲン活性剤(tPA)、エリスロポエチン(EPO)、サイトカイン、たとえば、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-14、IL-15、IL-16、IL-17、IL-18のようなインターロイキン(IL)、インターフェロン(IFN)−アルファ、−ベータ、−ガンマ、−オメガ、または−タウ、TNF−アルファ、ベータ、またはガンマのような腫瘍壊死因子(TNF)、TRAIL、G−CSF、GM−CSF、M−CSF、MCP−1およびVEGFである。その他の例は、モノクローナル、ポリクローナル、多特異的かつ一本鎖抗体、およびそれらの断片、たとえばFab、Fab’、F(ab’)2、FcおよびFc’断片、軽(L)および重(H)免疫グロブリン鎖およびそれらの定常、可変または超可変領域、並びに、FvおよびFd断片である(Chamovら、1999)。抗体は、ヒト起源または非ヒト起源でありうる。ヒト化およびキメラ抗体でも可能である。同様に、それは、たとえば放射性物質または化学的に定義された薬剤と結合する結合タンパク質および抗体に関する。
遺伝子クローニングによって、重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)のみからなる短縮抗体断片を調製することも可能である。それらは、Fv断片(断片可変=可変部位の断片)として知られている。定常鎖のシステイン基による共有結合は、これらのFv断片中に存在し得ないから、それらは、大抵いくつかの他の方法で安定化させる。この目的で、重鎖および軽鎖の可変領域は、約10〜30アミノ酸、好ましくは15アミノ酸の短いペプチド断片により大抵一緒につなぎ合わされる。これは、VHおよびVLがペプチドリンカーで一緒につなぎ合わされる単ポリペプチド鎖を生成する。このような抗体断片は、単鎖Fv断片(scFv)とも呼ばれる。scFV抗体の例は、公知であり、開示されている(たとえばHustonら、1988参照)。
用語「二重特異性抗体」は、本分野において、二価ホモ二量体型scFv誘導体を示すものである。scFv分子におけるペプチドリンカーを5〜10アミノ酸に短くすることで、スーパーインポーズするVH/VL鎖によってホモダイマーの形成が生じる。二重特異的抗体は、さらに、挿入ジスルフィド橋により確立される。二重特異的抗体の例は、文献、たとえばPerisicら、1994に確認することができる。
用語「ミニボディ」は、本分野において、二価ホモ二量体型scFv誘導体を示すものである。それは、二量化領域として免疫グロブリン、好ましくはIgG、最も好ましくはIgG1のCH3領域を含む融合タンパク質からなる。これは、ヒンジ領域、IgGのおよびリンカー領域によって、scFv断片と結合する。このようなミニボディの例は、Huら、1996により記載されている。
用語「三重特異性抗体」は、本分野において、三価ホモ三量体scFv誘導体を示すものである(Korttら、1997)。リンカー配列を用いることなくVH−VLの直接融合で、三量体の形成にいたる。
用語「賦形剤」は、製剤に追加される物質を表し、本発明において、粉末、特に噴霧乾燥粉末を表す。賦形剤は、通常それ自体に活性が無く、特に、医学的活性が無く、そして、実際の成分、たとえば活性物質の調合を改善すること、または、それらの何らかの側面を最適化することに役立つ(たとえば保存性)。
医薬的な「賦形剤」は、薬剤または医薬組成物の一部であり、とりわけ、活性物質が活性部位に到達し、そこで放出されることを確かにする。賦形剤は、3つの基本的な役割がある:担体機能、活性物質の放出制御、および安定性の増加である。賦形剤は、効果の持続性または速度を変化する医薬的態様を生み出すことにも用いられる。
用語「ペプチド」、「ポリペプチド」または「タンパク質」は、2アミノ酸基より多くからなるアミノ酸のポリマーを表す。
さらに、用語「ペプチド」、「ポリペプチド」または「タンパク質」は、10アミノ酸基より多くからなるアミノ酸のポリマーを表す。
用語ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質は、仮名として用いられ、ホモペプチドおよびヘテロペプチドの双方、いわゆる、同一または異なるアミノ酸基からなるアミノ酸のポリマーを含む。「ジペプチド」は、それ故に、2つのペプチド性結合アミノ酸で構成され、「トリペプチド」は、3つのペプチド性結合アミノ酸で構成される。
本明細書で用いられる用語「タンパク質」は、20アミノ酸基より多い、特に100アミノ酸基より多いアミノ酸のポリマーを表す。
用語「タンパク質安定性」は、90%より大きい、好ましくは95%より大きいモノマー含有量を示す。
用語「オリゴサッカライド」または「ポリサッカライド」は、少なくとも、3つの単量体糖分子からなるポリサッカライドを表す。
用語「%(w/w)」は、噴霧乾燥粉末中の活性物質または賦形剤の質量に基づく百分率量を表す。定まった百分率は、粉末の乾燥物質に基づく。粉末中の残留水分は、それ故考慮されない。
言葉「吸入可能」は、粉末が肺経路投与に適していることを意味する。吸入可能粉末は、吸入器により分散し吸入され、粒子が肺に入り、肺胞を通して、適宜、全身性活性を発現させることができる。吸入可能な粒子は、たとえば、0.4−30μm(MMD=質量中央径)の平均粒子直径を有することができ、通常0.5−20μm、好ましくは1−10μmおよび/または0.5−10μ、好ましくは0.5−7.5μm、さらに好ましくは0.5−5.5μm、さらにより好ましくは1−5μm、そして最も好ましくは1−4.5μmまたは3−10μmの平均空気力学的粒子径(MMAD=空気動力学的中央粒子径)を有することができる。
用語「平均空気力学的粒子径」(=空気動力学的中央粒子径(MMAD))は、粉末の粒子の50%がより小さい空気力学的直径を標準的に有する空気力学的粒子径を示す。懸念がある場合には、MMADを測定する参照方法は、本発明の明細書で示した方法である(実施例、方法参照)。
MMDおよびMMADは、互いに異なっても良く、たとえば、噴霧乾燥で製造された中空球は、MMADよりもMMDが大きくなり得る。
用語「飛行時間」は、測定の標準方法の名前であり、さらに詳細は、実施例で記載する。飛行時間測定において、MMADは、定義された測定距離を超える粒子の飛行時間を計測することで測定される。MMADは飛行時間と相関がある。これは、大きなMMADを有する粒子は、対応する小さな粒子より飛行時間が長くなることを意味する(これに関しては実施例、方法参照)。
用語「送達質量」は、吸入器を使用する場合に、送達される粉末の量を示す。送達は、この場合において、たとえばカプセルを用いて、排出前後のカプセルを計量することで測定される。排出質量は、排出前後のカプセル質量の差異に対応する。
用語「担体」は、噴霧乾燥粉末と比較して大きな粒子を意味する。この特性により、噴霧乾燥粉末を担体にアプライすることができる。たとえば、約5μmの平均直径を有する噴霧乾燥粒子を製造した場合に、担体は50−200μmの平均粒子径を有するべきである。典型的な担体は、糖およびポリオールである。担体の選択は、しかしながら、これらの物質のカテゴリーに限定されない。
用語「ナノ粒子」または「ナノスケール粒子」は、噴霧乾燥粉末と比較して非常に小さな粒子を表す。この特性により、噴霧乾燥粉末をナノスケール粒子で被覆することができる。たとえば、約5μmの平均直径を有する噴霧乾燥粒子が製造された場合、ナノ粒子は1nm−500nm、または5nm−250nm、または10nm−100nmの平均粒子径を有するべきである。
「エアロジル(登録商標)」は、二酸化シリコン(SiO2)、または、デグサ製のエアロジル(登録商標)R812のような修飾疎水性(アシル鎖)の二酸化シリコンのナノ粒子を示す。ナノ粒子の他の例は、たとえば二酸化チタン(TiO2)である。
用語「生分解性ナノ粒子」は、好ましくは、有害または非天然崩壊生成物を製造することなく、ヒトまたは動物の体内で崩壊することができる以下のようなナノ粒子を意味する。
用語「希釈」は、噴霧乾燥粉末、特に活性物質を含有する噴霧乾燥粉末の減少させた投与量を表す。
用語「混合コンポーネント」は、噴霧乾燥粉末とは別に粉末として噴霧乾燥機に移送される物質を意味する。混合コンポーネントは、ナノスケール若しくはマイクロスケール粒子、または担体からなり得る。
本発明は、噴霧乾燥粉末を、ナノ粒子、マイクロスケール粒子と、および/または、担体と混合する方法であって、混合工程を噴霧乾燥機で行う方法に関する。
本発明の方法は、特に噴霧乾燥の後に粉末を混合装置へ移送しないことを特徴とする。
本発明は、さらに以下の工程から特徴付けられる粉末を混合する方法に関する:
a.噴霧される1以上の物質を含み、さらに、1以上の賦形剤を含んでもよい噴霧溶液を、コンパートメントに噴霧/散布する工程、
b.工程(a)中と同じコンパートメントで得られた液滴を乾燥する工程、
c.たとえば担体またはナノ粒子を含む1以上の他の粉末を、工程(b)中と同じコンパートメントに、混合物を形成する条件下で導入する工程、および、
d.形成された粉末を回収する工程。
混合溝で空気霧化する代わりに、混合は、たとえばベンチュリノズルのような他のガスフローノズルを用いて、特に行うことができる。追加された担体およびナノ粒子の空気分散の代わりに、超音波または静電気誘導分散も起こりうる。
a.噴霧乾燥粉末が、0.5〜10μm、1〜10μm、好ましくは2〜7.5μmの平均空気力学的粒子径(MMAD)を有する粉末であり、
b.ナノ粒子が、500nm未満の平均粒子径(MMD)、200nm未満のMMD、または、1nm〜500nm、5〜250nm、好ましくは10〜100nmのMMDを有する粒子であり、
c.マイクロスケール粒子が、0.5〜10μm、1〜10μm、好ましくは2〜7.5μmの平均空気力学粒子径(MMAD)を有する粒子であり、そして、
d.担体が50μm超過、または、50〜200μm、好ましくは60〜100μmの平均粒子径(MMD)を有する物質である。
特別な態様において、本発明の方法は、少なくとも30%(w/w)の担体が100μmよりも小さいことを特徴とする。
他の態様において、方法は、ナノ粒子または担体が、糖、ポリオール、または、アミノ酸であることを特徴とする。
好ましい態様において、本発明は、担体が、医薬的に許容される結晶賦形剤(たとえば、ラクトース一水和物、グルコース、キトサンのような結晶糖、または、結晶ポリオール(たとえばマンニトール))であることを特徴とする。
他の態様において、方法は、ナノ粒子が、修飾または非修飾の態様の二酸化シリコン(SiO2)、酸化チタン(TiO2)、または、炭酸カルシウム(CaCO3)のような無機化合物であることを特徴とする。
その他の特別な態様において、方法は、ナノ粒子がエアロジル(登録商標)(二酸化シリコン)および/または二酸化チタンではないことを特徴とする。
その他の態様において、本発明における方法は、工程(b)中の乾燥が乾燥塔で行われることを特徴とする。
特別な態様において、工程(b)が、並流方法で行われることを特徴とする。
特別な態様において、工程(b)が、向流方法で行われないことを特徴とする。
特別な態様において、工程(d)中の粒子がサイクロンで回収されることを特徴とする。
その他の態様において、工程(a)による噴霧溶液が、水溶液、または、好適な医学的に許容される有機溶媒からなる溶液のいずれかであることを特徴とする。
その他の態様において、工程(b)中の乾燥媒体が空気または窒素のいずれかであることを特徴とする。
その他の態様において、本発明における方法は、工程(b)中の乾燥の間、乾燥ガスの入口温度は50℃〜200℃であり、乾燥工程後の乾燥ガスの出口温度は25℃〜150℃であることを特徴とする。
その他の態様において、本発明における方法は、1以上の担体またはナノ粒子を、別々の分散および測定ユニットを通してコンポーネントに、直接導入することを特徴とする。
その他の態様において、本発明における方法は、1以上の担体またはナノ粒子をプレ混合し、さらに、分散および測定ユニットを通して直接噴霧乾燥機に、一緒に導入することを特徴とする。
その他の態様において、本発明の方法は、噴霧乾燥粉末を分散するために必要な追加エネルギー導入量なしであることを特徴とする。
その他の態様において、本発明における方法は、2つのタンパク質を一緒に混合することを特徴とする。
特別な態様では、本発明における方法は、洗浄剤も無機混合物も調製せず、混合物も調製しないことを特徴とし、該方法中で無機粉末を乾燥して製造し、さらに、その他の粉末と混合する。
本発明は、さらに、ナノ粒子で噴霧乾燥粒子を被覆する方法であって、本発明における記載された方法のひとつを用いた方法に関する。
本発明は、担体を混合することによって噴霧乾燥粉末の規定量(w/w)を含む組成物または投与量を調製する方法であって、本発明における記載された方法のひとつを用いた方法にも関する。
好ましい態様において、本発明における噴霧乾燥粉末がタンパク質含有粉末であることを特徴とする。
好ましい態様において、タンパク質が抗体である。
本発明は、さらに、本発明における方法のひとつで調製された組成物に関する。
特別な態様において、組成物が、薬剤用としての組成物である。
好ましい態様において、組成物が吸入薬剤用である。
本発明は、さらに、1%(w/w)超過、特に30%(w/w)超過、35%(w/w)超過、40%(w/w)超過、45%(w/w)超過、50%(w/w)超過、55%(w/w)超過、60%(w/w)超過、65%(w/w)超過、70%(w/w)超過、80%(w/w)超過および90%(w/w)超過の噴霧乾燥タンパク質含有物を有し、少なくとも1つのナノ粒子、または、担体を含み、15%(w/w)超過、25%(w/w)超過、35%(w/w)超過、45%(w/w)超過、55%(w/w)超過、65%(w/w)超過の微粒子画分を有することに特徴を有する混合粉末に関する。
特別な態様において、本発明における粉末混合物は、タンパク質含有物が、抗体を含むことを特徴とする。
この実施例では、固形分に基づいて70%IgG2および30%トレハロース二水和物を含む噴霧溶液を調製した。溶液の固形分は3%だった。噴霧溶液を、いわゆる高性能サイクロン(HPC)を利用するBuchi B−191で乾燥した。標準サイクロンと比較して、HPCは、よりちいさな直径のために、低い沈殿の限界点を有し、従って、より良い沈殿効率を有する。
乾燥条件:
導入温度:160℃
溶液の噴霧速度:3.0mL/分
噴霧機ガス速度:700L/h
混合物の調製は、乾燥塔にて、ラクトース一水和物(Granulac140)に直接吹き入れることによって行った。ラクトースの分散は、せん断作用により溝で行った(溝幅1mm)。分散圧力は、1.75バールだった。
3種類の粉末、または、粉末混合体を調製した。
粉末2および粉末3の双方において、Granulac140なしの噴霧乾燥粉末(粉末1)と比較して、混合物の空気力学特性(FPFおよび送達質量)を改良することができた(図2参照)。微粒子画分を、送達前のカプセル中の活性物質に基づいて、湿式化学で測定した。送達質量を、粉末吸入器(ハンディヘラー(登録商標))からの粉末の排出前後の質量差異から得た。
図3は、粉末2の粉末混合体の走査型電子顕微鏡像を示す。
この実施例では、噴霧乾燥粉末および担体(Granulac140)の混合物の送達される投与量の均質性を測定した。噴霧乾燥の条件は、実施例1に説明したものと同様とした。
本実施例においては、噴霧乾燥機中での粉末混合物の調製の再現性を調べた。この目的は、実施例1で記載したように粉末処方物の3つのバッチを調製した。Granulac140を1.75バールの分散圧力で2mmのスロット幅に送り込んだ。表5は、重量に基づく微粒子画分および吸入器からの粉末の送達質量を示す。双方の測定条件は、非常に狭い変動幅を示した。このことは、噴霧乾燥機における混合工程は、非常に正確な方法で実行できることを意味する。
本実施例は、噴霧乾燥粉末およびエアロジル(Aerosil)R812からからなる様々な混合物を示す。
図4は、エアロジルで被覆された噴霧乾燥粉末の例を示す。
図5は、分散圧力によって決定する様々な混合物で得られる微粒子画分を示す。
エアロジルR812で被覆することによって、微粒子画分を増加することができる。
本実施例は、疎水性の二酸化シリコン(エアロジルR972,Degussa)と噴霧乾燥粉末との混合物、および、分散性が高い親水性の二酸化シリコン(Merck,Darmstadt,CAS no.7631−86−9)の混合物を示す。噴霧乾燥の工程条件を表6に示す。疎水性または親水性のナノスケール混合コンポーネントを、空気圧で供給した。このことを行うために、貯蔵容器(全体積1.1L)を200mLのナノスケール粉末でいっぱいにした。粉末層の上に、0.5L/分で空気を貯蔵容器に接線方向に導入した。粉末層を均質化するために、粉末をさらに機械的に攪拌した(300rpm)。次に、ベンチュリノズルを通して噴霧乾燥機に粉末を入れた。ベンチュリノズルの予備圧力は2バールであった。その他の容器を貯蔵容器とベンチュリノズルとの間に入れた。粒子のより粗い凝集体をこの容器に入れた。任意に、この容器を通して噴霧乾燥機に追加混合空気を導入することが可能であり、そして、追加粒子エアロゾルを導入することも可能である。
噴霧溶液を調製するために、0.9gのトレハロース二水和物を約70mlの水で溶解した。溶解後、IgG1含有15.4mlの溶液(タンパク質濃度:104mg/mL)を加えて、水を100mlになるまで加えた。追加混合コンポーネントなしで、噴霧乾燥後の粉末中の平均タンパク質含有量は58%だった。疎水性SiO2と混合した後に、粉末中のタンパク質の割合は47%に減少した。親水性SiO2の場合において、タンパク質含有量は54%だった。表7は、製造した、異なる粉末の空気力学特性を示す。測定は、図2に記載したように行った。明細書中で記載された方法と対比して、微粒子画分は、測定装置への粉末の送達の前後に、封入カプセルを秤量することによる、重量測定法で測定した。
ナノスケール粒子の追加による重量測定法で測定したFPFの増加(親水性SiO2の場合は33%FPFの増加、および、親水性SiO2の場合は29%FPFの増加)は、本質的に噴霧乾燥粉末の表面品質の改善がなされたことによるものである。これは、混合物中の追加コンポーメントの割合は11%未満であり、従って、FPFの増加は、粉末中の吸入可能なSiO2の増加した質量割合に主として起因するものではない。
この例示は、粉末中のタンパク質含有量調節の可能性を示し、従って、噴霧乾燥粉末とマイクロスケール賦形剤とを直接混合することによる活性物質の投与量の調節の可能性を示す。
噴霧乾燥粉末を製造する噴霧条件は、表8に記載している。
噴霧溶液を調製するために、0.9gのトレハロース二水和物を約70mLの水に溶解した。溶解後に、14.5mLのIgG1含有溶液(タンパク質濃度:104mg/mL)を加えて、水を100mLになるまで加えた。追加混合コンポーネントなしで、噴霧乾燥後の粉末中のタンパク質の割合は、60%だった。
噴霧乾燥粉末および微粒化されたラクトース一水和物の混合割合は、表9に示した。粉末2において、たとえば、62%(w/w)の噴霧乾燥粉末および38%(w/w)の微粒化ラクトース一水和物の比率で2つのコンポーネントを混合することによって、粉末中のタンパク質含有量が38.8%であることが分かった。
表9で示すように、微粒子画分中のタンパク質含有量は、混合コンポーネントと混合することでかなり減少させることができた。
噴霧乾燥粉末を様々なPharmatoses(DMV)と、噴霧乾燥機中で混合した(表13参照)。含有物を計量スクリュー(ZD9F、スリーテック)を用いて10rpmで計測した。排出粉末を気流20L/分で直接噴霧乾燥機に導入した。
Claims (31)
- 噴霧乾燥粉末を、ナノ粒子、マイクロスケール粒子と、および/または、担体と混合する方法であって、
混合工程を噴霧乾燥機で行なう方法。 - 噴霧乾燥の後に粉末を混合装置へ移送しない請求項1に記載の方法。
- a.噴霧される1以上の物質を含み、さらに、1以上の賦形剤を含んでもよい噴霧溶液を、コンパートメントに噴霧/散布する工程、
b.工程(a)中と同じコンパートメントで得られた液滴を乾燥する工程、
c.たとえば担体またはナノ粒子を含む1以上の他の粉末を、工程(b)中と同じコンパートメントに、混合物を形成する条件下で導入する工程、および、
d.形成された粉末を回収する工程、
を備える粉末を混合する方法。 - a.噴霧乾燥粉末が、0.5〜10μm、1〜10μm、好ましくは2〜7.5μmの平均空気力学的粒子径(MMAD)を有する粉末であり、
b.ナノ粒子が、500nm未満の平均粒子径(MMD)、200nm未満のMMD、または、1nm〜500nm、5〜250nm、好ましくは10〜100nmのMMDを有する粒子であり、
c.マイクロスケール粒子が、0.5〜10μm、1〜10μm、好ましくは2〜7.5μmの平均空気力学粒子径(MMAD)を有する粒子であり、そして、
d.担体が50μm超過、または、50〜200μm、好ましくは60〜100μmの平均粒子径(MMD)を有する物質である、
請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 - 担体が、100μm未満の粒子径を有する粒子で、少なくとも割合30%(w/w)占められる、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- ナノ粒子または担体が、糖、ポリオール、または、アミノ酸である請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 担体が、医薬的に許容される結晶賦形剤である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 賦形剤が、たとえば、ラクトース一水和物、グルコース、キトサンのような結晶糖、または、マンニトールのような結晶ポリオールである請求項7に記載の方法。
- ナノ粒子が、修飾または非修飾の態様の二酸化シリコン(SiO2)、酸化チタニウム(TiO2)、または、炭酸カルシウム(CaCO3)である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- ナノ粒子が、生分解性ナノ粒子である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 生分解性ナノ粒子が、
ナノスケール単糖、
グルコースまたはマンニトールのようなナノスケールポリオール、
たとえばラクトース一水和物、サッカロース、デンプン、アミロース、アミロペクチン、加水分解デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、カラギーナン、キトサン、またはデキストランのようなナノスケール二糖類、オリゴ糖類またはポリ糖類、
たとえばバリンまたはグリシンのようなナノスケールアミノ酸、
ゼラチン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリシアノアクリレート(たとえばポリ(イソヘキシルシアノアクリレート))、ポリ(メチルシアノアクリレート)、ポリ(エチルシアノアクリレート)、PLGA(乳酸−グリコール酸共重合体)、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリカプロラクトン、または、ヒト血清アルブミン(HSA)のようなナノスケールポリマー、または、
たとえば、トリパルミチン−含有、または、ホスファチジルコリン−含有ナノ粒子のようなナノスケール脂質である請求項10に記載の方法。 - 工程(a)、(b)および(c)のコンパートメントが噴霧乾燥機である請求項3〜11のいずれかに記載の方法。
- 工程(b)中の乾燥が乾燥塔で行なわれる請求項3〜12のいずれかに記載の方法。
- 工程(b)が、並流方法で行なわれる請求項3〜13のいずれかに記載の方法。
- 工程(d)中の粒子がサイクロンで回収される請求項3〜14のいずれかに記載の方法。
- 工程(a)による噴霧溶液が、水溶液、または、好適な医学的に許容される有機溶媒からなる溶液のいずれかである請求項3〜15のいずれかに記載の方法。
- 工程(b)中の乾燥媒体が空気または窒素のいずれかである請求項3〜16のいずれかに記載の方法。
- 工程(b)中の乾燥の間、乾燥ガスの入口温度は50℃〜200℃であり、乾燥工程後の乾燥ガスの出口温度は25℃〜150℃である請求項3〜17のいずれかに記載の方法。
- 噴霧乾燥粉末の温度負荷を、乾燥後に冷却空気に吹き入れることによって低減させる(たとえば、乾燥塔からの出口)請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
- 1以上の担体またはナノ粒子を、別々の分散および測定ユニットを通してコンパートメントに、直接導入する請求項1〜19のいずれかに記載の方法。
- 1以上の担体またはナノ粒子をプレ混合し、さらに、分散および測定ユニットを通して直接噴霧乾燥機に、一緒に導入する請求項1〜20のいずれかに記載の方法。
- ナノ粒子で噴霧乾燥粒子を被覆する方法であって、
請求項1〜21のいずれかに記載の方法を用いた、前記方法。 - 担体を混合することによって噴霧乾燥粉末の規定量(w/w)を含む組成物または投与量を調製する方法であって、
請求項1〜21のいずれかに記載の方法を用いた、前記方法。 - 噴霧乾燥粉末がタンパク質含有粉末である請求項1〜23のいずれかに記載の方法。
- タンパク質が抗体である請求項24に記載の方法。
- 請求項1〜25のいずれかに記載の方法で調製された組成物。
- 薬剤用としての請求項26に記載の組成物。
- 吸入薬剤用としての請求項27に記載の組成物。
- 肺疾患または全身性疾患の治療用薬剤を調製するための請求項26に記載の組成物の使用。
- 1%(w/w)超過、特に30%(w/w)超過、35%(w/w)超過、40%(w/w)超過、45%(w/w)超過、50%(w/w)超過、55%(w/w)超過、60%(w/w)超過、65%(w/w)超過、70%(w/w)超過、80%(w/w)超過および90%(w/w)超過の噴霧乾燥タンパク質含有物を有し、
少なくとも1つのナノ粒子、または、担体を含み、
15%(w/w)超過、25%(w/w)超過、35%(w/w)超過、45%(w/w)超過、55%(w/w)超過、65%(w/w)超過の微粒子画分を有する、
粉末混合物。 - タンパク質含有物が、抗体を含む請求項30に記載の粉末混合物。
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