JP2003034652A - 粉末製剤及びその製造方法 - Google Patents
粉末製剤及びその製造方法Info
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Abstract
のため薬剤含量の均一保持が可能な粉末製剤を提供す
る。 【解決手段】 粉末状薬剤と賦形剤とを含有する平均粒
子径が20μm以下の微細粒子を空気力学的に許容される
粒径を有する担体と混和して得られる粉末製剤を提供す
る。
Description
に関し、詳しくは製剤化が難しいペプチドやタンパク質
等を容易に良好な吸入製剤とすることが可能であり、な
おかつ製剤学上ハンドリングが容易で且つ分散性向上の
ため薬剤含量の均一保持が可能であることを特徴とする
粉末製剤に関するものである。
気道疾患への治療はもとより疾病の診断、経気道全身薬
剤投与、疾患の予防、経気道免疫減感作療法などに適応
されている。しかしいずれの場合にも、この療法の適応
決定法が十分に検討されておらず、また対応する吸入剤
の開発が望まれているところである。ターゲッティング
療法として適用するにあたり、吸入剤の選択基準方法は
疾患への有効性だけではなく、薬剤粒子の発生法と到達
部位、ならびにそれらと薬剤の基礎物性の関連性から考
える必要がある。現状ではこの形態の薬剤としてはエア
ロゾル吸入療法が広く用いられている。実際には、気管
支拡張剤、粘膜溶解剤、抗生物質、抗アレルギー剤、ス
テロイド剤、ワクチン、生理食塩水などが使用されてお
り、これらの臨床への応用の際には吸入剤の作用部位、
作用機構、組成と用法などが重要な因子と考えられてい
る。
の治療において、粉末吸入剤(DryPowder Inhaler、DP
I)が注目されるようになってきた。吸入剤には他にも
先述のエアロゾル剤(定量的噴霧式吸入器、Metered Do
se Inhaler、 MDI)やネブライザー剤があるが、これら
の薬剤は標的部位となる肺が小腸に匹敵するほどの広い
表面積を有していることや、吸収された後、初回通過効
果がないなどの多くの優れた性質を備えている。一般的
な吸入剤の特徴としては、1)薬効が迅速に発現、2)漸
進的な副作用の低減、3)小用量投与が可能、4)初回通
過効果の回避等が認知されている。
も精力的に研究が行われているものの、噴射剤としてフ
ロンガスを使用しなければならないため、環境上の問題
が指摘されている。この問題を解決すべくフロンガスの
代替品開発が行われてはいるものの、それよりもむしろ
フロンガスを必要とせず、かつ携帯性に優れた DPIの開
発がより盛んに行われている。また、ネブライザーも、
薬物を溶液状態にしてデバイス中に保管しなければなら
ないという問題を抱えており、このため不安定な薬物に
は適していないと考えられ、薬物が安定な形で存在しう
る DPI は長期安定性においても有用な製剤の一つであ
る。
びブリスタータイプ、リザーバータイプなどに分類され
る。DPI の投与の際には、通常これらに包装された薬剤
を取り出すためにデバイス操作によりカプセル等に吸入
孔を開け、吸入操作により薬物が放出され、気管支や肺
等に投与される。
の粒子径と気道への沈着に密接な関係 [ファルマシア
(1997) Vol. 33, No. 6, 98-102] があり、どのような
薬物粒子径が気管および肺内部に沈着するかという空気
動力学的な相関が認められている。気管支や肺胞の部位
まで到達できる薬物粒子の最適サイズは約 1〜6 μm の
空気力学径を有する粒子であることが一般的に知られて
いる [Int. J. Pharm. (1994) 101, 1-13]。
肺粘膜から吸収され血中に移行するため、全身的な作用
を期待する場合には特にこの粒子サイズが重要となる。
しかしながら、粒子を細かくすればするほど、粉体の流
動性は悪化し、それに伴う生産時の充填精度やハンドリ
ング性の低下が懸念される。さらには投与時にデバイス
あるいはカプセル内部に付着することも想定される。そ
こで DPI 製剤を取り扱う中でこれらの問題を克服すべ
く、これら微粉末を担体となる乳糖等の粗い粒子と微細
化薬物を混合する方法が良く知られている。これは微細
化した薬物を乳糖表面に分子間相互作用により吸着させ
ることにより微細化薬物の凝集力が弱められ、さらに全
体として粒子径が大きくなり、製剤として流動性が向上
するためである。その他の方法としては薬物の造粒、表
面改質法があげられ、例えば国際公開WO99/27911号「軟
質ペレット状薬剤およびその製造方法」は薬物の造粒に
よる流動性向上を示唆している。
た剤形については、むしろその製剤化学上均一な薬物の
分布が必須条件とされる。しかし、天然物・合成品を問
わず自己凝集(self-associate)という現象が確認され
ている薬物が多々存在し、担体との均一な混合が難しい
場合も少なくない。
的に吸湿性が極めて高く、長時間、化合物によっては短
時間でも放置した場合には潮解を示すものが多い。吸湿
の製剤特性に与える影響が非常に大きいものであること
は予想にたやすいところである。このことは製剤生産時
における生産効率にも極めて大きな影響を与えうる。そ
れ故、如何にしてペプチド及びタンパク質を効果的に微
粉化し、かつそれを乾燥した粉末として維持できるかが
極めて重要な因子の一つとして考えられる。
はこのような DPI に不向きな要因が多々存在するが、
これらペプチド及びタンパク質の中には実に有用な薬物
が多く存在し、しかも極めて少ない投与量にて充分な薬
理効果が得られることが多い。それ故、医療経済学上こ
れらを有用に経肺剤および吸入剤とする製剤設計が求め
られているのである。
凝集型の薬物を均一に担体に混和させうる製剤設計、そ
して極めて少量の薬物を含量均一的に担体に混和させる
ことが可能な薬物形態を開発することにあり、溶液中で
は不安定であるが実に有用である数多くの薬物に対し
て、乾燥状態を維持し,なおかつ痛みを伴わない新規投
与形態を与えることにある。また、処方形態を工夫する
ことによって製剤生産時において良好な生産効率を維持
することも重要な課題の一つである。
解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、溶液中あるいは空
気力学的粉砕器中にて然るべき賦形剤と薬物を混合し、
ジェットミル等の粉砕器により目的とする粒子径の薬物
を製造後、得られた薬物を担体と混和することにより、
極めて均一な製剤を得ることに成功し、本発明を完成す
るに至った。なおかつ、この際に賦形剤を乳糖もしくは
エリスリトールとすることにより飛躍的に溶解性を向上
させることに成功した。なお、この製剤処方は粉末経肺
剤の他、粉末経鼻製剤としても利用することが出来る。
すなわち、本発明は以下の(1)〜(14)を提供す
る。
平均粒子径が20μm以下の微細粒子を空気力学的に許容
される粒径を有する担体と混和して得られる粉末製剤。 (2) 薬剤が分子間相互作用による自己凝集能を有す
るものである、上記(1)記載の粉末製剤。 (3) 薬剤が吸湿性及び/または潮解性を有するもの
である、上記(1)記載の粉末製剤。 (4) 薬剤がペプチドまたはタンパク質である、上記
(1)から(3)のいずれかに記載の粉末製剤。 (5) 薬剤が脂質膜に封入された形態である、上記
(1)から(4)のいずれかに記載の粉末製剤。 (6) 賦形剤が水易溶性のものである、上記(1)か
ら(5)のいずれかに記載の粉末製剤。 (7) 賦形剤がエリスリトールである、上記(6)に
記載の粉末製剤。 (8) 粉末状薬剤と賦形剤との比率が1:5000〜
10:1の範囲である、上記(1)から(7)のいずれ
かに記載の粉末製剤。 (9) 微細粒子と担体との比率が1:100〜10:
1の範囲である、上記(1)から(8)のいずれかに記
載の粉末製剤。 (10) 担体の粒径が10〜200μmの範囲である、上
記(1)から(9)のいずれかに記載の粉末製剤。 (11) 賦形剤を溶解した液に粉末状薬剤を溶解また
は懸濁し、そのままスプレードライ法にて微粉製剤化を
行うか、あるいはその溶解液または懸濁液を凍結乾燥し
て得られる乾燥品を粉砕した後、空気力学的に許容され
る粒径を有する担体と混合することを特徴とする、粉末
製剤の製造方法。 (12) 賦形剤と粉末状薬剤を空気力学的粉砕器によ
って同時に粉砕・混合し、空気力学的に許容される粒径
を有する担体と混合することを特徴とする、粉末製剤の
製造方法。 (13) 薬剤が分子間相互作用による自己凝集能を有
するものである、上記(11)又は(12)に記載の粉
末製剤の製造方法。 (14) 担体の平均粒径が10μm以上である、上記
(11)から(13)のいずれかに記載の粉末製剤の製
造方法。
明する。 [1] 薬剤 本発明において使用される薬剤としては、特に限定され
るものではなく、医薬として使用され、または将来使用
されるものが含まれる。薬剤としては、粉末状で入手で
きるもの、及び粉砕等の処理により粉末状に加工できる
ものを含む。本発明において使用できる粉末状薬剤の形
状及び粒径等は特に限定されないが、薬剤が分子間相互
作用による自己凝集能、吸湿性、潮解性を有するもので
ある場合、本発明を特に効果的に使用できる。分子間相
互作用による自己凝集能を有する薬剤として、例えばグ
ルカゴン[J. Biol. Chem. (1984) 259, 7031-7]、FGF
[Biochem. J. (1999) 341, 613-20]、成長ホルモン[Bio
chemistry (1993) 32, 1555-62]、エンドセリン[Pept.
Res. (1992) 5, 97-101]、カルシトニン[Biochem. Biop
hys. Res. Commun. (1998) 245, 344-8]、インスリン
[Int. J. Pharm. (1999) 191, 51-64]グルカゴン様ペ
プチド-1 [Pharmaceutical Research (1998) 15, 254-6
2]等が挙げられる。また、本発明において特に好ましく
は、薬剤は、極めて投与量が微量であるために、製剤の
ための均一な混合が難解であるものである。例えば、限
定されるものではないが、一連のアンジオテンシン変換
酵素阻害剤、LH-RH、ACTH、セルレイン(Caerulein)、
CCK、サケカルシトニン、EGF、G-CSF、GM-CSF、オキシ
トシン、ニューロテンシン、グレリン(Ghrelin)、PT
H、PTHrP、ソマトスタチン、VIP、PACAP、バソプレッシ
ン、エンケファリン、エンドルフィン、ダイノルフィ
ン、サブスタンスP、β-NGF、TGF-β、エリスロポエチ
ン、インターフェロンα、β、若しくはγ、インターロ
イキン、腫瘍壊死因子、GHRF、c-GRP、ANP、CRF、セク
レチン、シクロスポリン等免疫抑制剤、α-MSH、トロン
ビンおよびプラスミン等一連のセリンプロテアーゼ類ま
たはそれらのアゴニストおよびアンタゴニストを含む誘
導体等に本発明を用いることができる。また、肺疾患治
療例えば肺癌・肺気胸の直接投与方法としても本発明製
剤を利用することが出来る。
るにもかかわらず、高濃度条件をはじめとする特定の条
件下においては凝集することが示されており、例えば先
述のカルシトニンは 50 mg/mL 以上の濃度で自己凝集す
ることが認められている。水素結合、疎水性相互作用そ
の他多くの相互作用がペプチド性・タンパク質性化合物
群に認められ、凝集あるいは沈降といった物理化学的な
変性が生産時に起こり得ることが指摘されているが、本
発明によればそれらを未然に防ぐことも可能である。
釈、充填、補形等の目的で加えられるものであり、主薬
の放出特性に大きく影響するので、その選択あるいは変
更には注意を要する。本発明において、賦形剤は、薬剤
の溶解性を高めるため、及び/又は自己凝集能を低減さ
せるために効果的である。従って、賦形剤としては、水
易溶性のものが好ましいが、著しく吸湿するものは本製
剤の性質上好ましくない。本発明において、賦形剤は、
一般的に使用されるデンプン類、乳糖、ブドウ糖、白
糖、結晶セルロース、硫酸カルシウム、炭酸カルシウ
ム、タルク、酸化チタン等が用いられるが、生物学的に
不活性であり、かつある程度の代謝が期待されるものを
用いても良い。その他、エリスリトール、マンニトー
ル、ソルビトール、トレハロース、蔗糖、メチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、カルメロースナトリウム、プル
ラン、デキストリン、アラビアゴム、寒天、ゼラチン、
トラガント、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸等の脂肪酸
あるいはその塩、ワックス類などを用いても良い。本発
明において特に好ましい賦形剤は、乳糖及びエリスリト
ールである。
賦形剤との比率は、重量で1:5000〜10:1の範
囲であるのが好ましい。この範囲よりも薬剤が多くなる
と含量均一性に支障が生じる可能性があり、賦形剤が多
くなるとある種の薬剤では薬理活性の消失の恐れがあ
る。
せる技術として、エンハンサーを加えた製剤技術や薬物
を脂質の層に封入した製剤処方が良く知られるようにな
った。エンハンサーとしてはクエン酸、カプリン酸をは
じめとする有機酸やバシトラシンのような酵素阻害剤、
さらには NO 発生剤などが知られている(Drug Deliver
y System (2001) 16, 297; Drug Delivery System (200
1) 16, 299)。また、リポソームの基質としてはキトサ
ンなどの高分子ポリマーがよく知られている。これらは
あくまで薬剤の膜透過性を向上させることが主たる目的
であって、必ずしも製剤の目的組織(肺・気管支)到達
率が向上するわけではない。吸収率が飛躍的に向上しよ
うとも、薬剤が目的とする組織に到達しない限りは臨床
応用が可能とは必ずしも言うことはできない。従って、
本製剤処方をこのような何らかの目的による工夫が施さ
れた製剤設計にも応用することは、更なる良好な製剤特
性獲得を可能にするものである。
集を防ぐと共に、投与時には、吸入器を用いた吸入操作
の際に効率良く分離して吸収効率を高めるために使用す
る。DPI 処方設計に担体を使用する際は、薬剤がカプセ
ルまたはデバイスから確実に放出され、担体表面から高
い確率で薬物が分離されることが望ましく、十分配慮し
て製剤設計を行う必要がある。担体の使用に際しては製
剤の流動性及び薬物凝集の予防、投与量増減の可否等が
重要になる。従って担体の選択基準として毒性や物理化
学的安定性はもちろんのこと、ハンドリングの際の容易
性や作業性が問われることになり、この問題点をクリア
すべく、従来その安定性も確立され、中性で反応性が少
なくやや甘みもある乳糖は多くの点において有用であ
り、DPI 用の担体として有用性が確認されている [Int.
J. Pharm. (1998) 172, 179-188]。本発明において使
用し得る担体として、乳糖の他、ブドウ糖、果糖、マン
ニトール、蔗糖、麦芽糖およびデキストラン類の糖類、
並びに硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、酸化
チタン等の一般的な賦形剤も挙げることができ、特に限
定するものではない。
するものであり、従って、担体は、空気力学的に許容さ
れる粒径を有するものである。具体的には、担体の粒径
は10〜200μmの範囲である。担体としてのみ製剤設計
上作用させたい際には、その粒径を大きくすればよいこ
とが知られているが、同時に粒径を大きくすれば担体は
咽喉あるいは口腔にて留まることも周知の事実である。
従って、担体自体は生物学的にみて不活性であるもの
の、肺にまで到達するのを防ぐ方が望ましい場合は、そ
の粒径を少なくとも 10 μm以上にすれば問題ない。さ
らに最良の条件を求める場合には主剤と混合した賦形剤
との適合性等をも考慮したうえでの素材選択が望まれる
が、特に大きな問題が認められない限りは賦形剤と同様
の材質の担体を選択することが好ましい。
と担体の比率は、1:100〜10:1の範囲とするこ
とが好ましい。この範囲よりも微細粒子が多くなると含
量均一性に支障が生じる可能性があり、担体が多くなる
とある種の薬剤では薬理活性の消失の恐れがある。
剤の混合・粉砕工程を含む。粉砕は、例えば、賦形剤を
溶解した液に粉末状薬剤を溶解または懸濁し、その溶解
液または懸濁液を凍結乾燥して得られる乾燥品を粉砕す
ることによって行う。あるいはまた、賦形剤及び粉末状
薬剤を空気力学的粉砕器によって同時に粉砕・混合する
こともできる。本発明の粉末製剤の製造方法は特に限定
されるものではなく、当業者が通常使用する方法を適宜
使用することができる。いずれの方法を使用するかは、
薬剤及び賦形剤の種類、最終的な粒子の大きさ等によっ
て適宜決定することができる。化合物の結晶状態と付着
性・分散性等の製剤特性は相関することが多く、それ故
本工程においては望ましくは後者の処理方法を選択する
べきである。但し、エリスリトールを使用する場合にお
いては、本化合物の極めて高い結晶配向性により、いず
れの工程を選択しても良好な粉砕混合物を得ることがで
きる。
は一般的な乾燥粉砕を用いることが出来るが、特に空気
力学的粉砕器を使用することが好ましい。具体的には、
一般的な乾燥粉砕器として、実験室用に乳鉢やボールミ
ル等少量を効率的に粉砕する装置が繁用されている。ボ
ールミルとしては転動ボールミル、遠心ボールミル、振
動ボールミル、遊星ボールミルが知られており、これら
は摩砕・回転・振動・衝撃などの原理で粉砕化を行うこ
とが出来る。工業用としては媒体撹拌型ミル、高速回転
摩砕・衝撃ミル、ジェットミルなどの大量の原料を効率
的に粉砕することを目的とした装置が多い。高速回転摩
砕ミルには、ディスクミル、ローラーミルがあり、高速
回転衝撃ミルにはカッターミル(ナイフミル)、ハンマ
ーミル(アトマイザー)、ピンミル、スクリーンミル等
回転衝撃に加え、剪断力によっても粉砕を行うものが存
在する。ジェットミルは主に衝撃にて粉砕を行うものが
多いが、その種類としては最もオーソドックスな粒子・
粒子衝突型、粒子・衝突板衝突型、ノズル吸い込み型
(吹き出し)型がある。この粉砕工程によって、粉末状
薬剤は賦形剤と均一に混合され、その平均粒子径が20μ
m以下の微細粒子になるように粉砕される。この粒径と
することで、投与後に担体から分離し、気管支や肺胞等
の目的の部位まで到達することができる。
と混合し、投与時まで安定な複合体を形成するようにす
る。担体と微細粒子の混合は、一般的に知られている混
合機を用いることが出来る。主に回分式と連続式があ
り、回分式にはさらに回転型と固定型の二種が存在す
る。回転型には水平円筒型混合機、V 型混合機、二重円
錐型混合機、立方体型混合機があり、固定型にはスクリ
ュー型(垂直、水平)混合機、旋回スクリュー型混合
機、リボン型(垂直、水平)混合機が存在する。連続式
もやはり回転型と固定型の二種に分かれ、回転型は水平
円筒型混合機、水平円錐型混合機、そして固定型にはス
クリュー型(垂直、水平)混合機、リボン型(垂直、水
平)混合機、回転円盤型混合機が知られている。この他
に、媒体撹拌型ミル、高速回転摩砕・衝撃ミル、ジェッ
トミル等の空気力学的粉砕器を利用した混合方法や、ナ
イロン性あるいはそれに準ずる性質からなる袋を利用
し、撹拌することにより均一な混合製剤を作ることが可
能である。
鼻投与などの経粘膜投与により、被験体に投与すること
ができる。具体的には、投与経路が経肺投与である場
合、当分野で使用されるいずれかの吸入器を使用して投
与することができる。吸入器としては、スピンヘラー、
イーヘラー、FlowCaps、ジェットヘラー、ディスクヘラ
ー、ローターヘーラー、インスパイヤーイース、インハ
レーションエイト等の吸入経肺用デバイスや定量的噴霧
器等を使用することができるが、これらに限定されるも
のではない。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 〔実施例1〕賦形剤粉末の作製 本発明において賦形剤として使用できる化合物のうち、
乳糖、マンニトール、エリスリトールについて下記の条
件にて微粉化を行った。 (粉砕条件) 使用機器: A-O-Jet Mill (セイシン企業) 原料供給方法: オートフィーダー 供給エアー圧力: 6.0 kg/cm2G 粉砕エアー圧力: 6.5 kg/cm2G 集塵方法: アウトレットバグ(ポリエチレン) 収率はそれぞれ次の通りであった。 乳糖 32.0% マンニトール 50.5% エリスリトール 75.7% この結果から乳糖よりも糖アルコールの方が収率の面で
優れていることが明らかとなった。
薬)及びグルカゴン乳糖百倍散凍結乾燥品について約 1
0 g ずつ粉砕化を行った。10 g というある程度の量を
処理する場合にはそれぞれの収率は表 1 に示すとおり
ほぼ同等であり、目視による性状確認においても両者ほ
ぼ同等であった。懸念されていたグルカゴンの凝集性は
目で見える範囲では少なくとも問題は解決されており、
殆ど乳糖と同じ性状を示す粉体であることを確認した。
さらに両者の粒度分布についてレーザー回折/散乱式粒
径分布測定装置 (日機装社製) にて評価を行った。図1
及び2に示すように、分布の幅は多少異なるものの、ピ
ークトップは約 3 μm 程度であり、またほぼ100%の粉
末が粒径10μm以下であった。
乾燥品およびグルカゴンエリスリトール百倍散について
2 g の粉砕化を行った。この際の収率を表2に示す。
この結果が示すとおり、少量の製造になった場合には吸
着、吸湿をはじめとする収率を低下させる多くの要因が
より明確な形で表面に出てくるため,エリスリトール利
用混合物の方が製造収率が高くなった。懸念されていた
グルカゴンの凝集性は目で見える範囲では少なくとも問
題は解決されており、殆ど実施例1において作製した賦
形剤微粉末と同じ性状を示す粉体であることを確認し
た。
ン-乳糖混合物(570倍散)、酢酸ブセレリン-マンニト
ール混合物(570 倍散)、酢酸ブセレリン-エリスリト
ール混合物(570 倍散)について実施例1と同様にして
微粉化を行った。
しいことが示され、乳糖もしくはエリスリトール等の賦
形剤添加の効果が明らかとなった。乳糖混合物は非常に
付着性が強く、バグフィルターからの回収はやや難しか
ったが、その反対にマンニトール、エリスリトール混合
物は非常に付着性も低く、回収率の飛躍的な向上が確認
された。
の作製 実施例1記載の方法と同様にジェットミルを用いてグル
カゴン-エリスリトール混合物(3, 5, 10, 20 倍散)に
ついて次の条件にて微粉化を行った。すなわち、グルカ
ゴンとエリスリトールを下記表の様に混和し、ジェット
ミルを用いて実施例1にて示した条件下で微細粒子加工
を施し、粉体捕集用バグフィルターから微粉化されたグ
ルカゴン-エリスリトール混合物を得た。回収率はいず
れも30〜40%前後であった。グルカゴンの粉体中含量は
ほぼ理論値であることを HPLCによる定量法にて確認し
た。本製剤処方では、このような高濃度ペプチド製剤の
作製も可能であることが示された。
(VIP)誘導体粉末の作製 実施例1記載の方法と同様にジェットミルを用いてVIP-
エリスリトール混合物(400 倍散)について次の条件に
て微粉化を行った。すなわち、特開平 8-333276 に記載
の VIP 誘導体 His-Ser-Asp-Ala-Val-Phe-Thr-Asp-Asn-
Tyr-Thr-Arg-Leu-Arg-Arg-Gln-Met-Ala-Val-Arg-Arg-Ty
r-Leu-Asn-Ser-Ile-Leu-Asn-Gly-Arg-Arg-NH2(配列番
号1)5 mg をエリスリトール 2 g と適度に混和し、ジ
ェットミルを用いて実施例1にて示した条件下で微細粒
子加工を施し、粉体捕集用バグフィルターから約 70%
の回収率で微粉化された VIP 誘導体-エリスリトール混
合物を得た。VIP 誘導体の粉体中含量はほぼ理論値であ
ることを HPLCによる定量法にて確認した。
スリン-エリスリトール混合物(20 倍散)について次の
条件にて微粉化を行った。すなわち、ブタインスリン
(伊藤ハム株式会社製) 100 mg をエリスリトール 1.9
g と適度に混和し、ジェットミルを用いて実施例1に
て示した条件下で微細粒子加工を施し、粉体捕集用バグ
フィルターから約 60% の回収率で微粉化されたインス
リン-エリスリトール混合物を得た。インスリンの粉体
中含量はほぼ理論値であることを HPLC による定量法に
て確認した。
製 実施例1記載の方法と同様にジェットミルを用いてサケ
カルシトニン-乳糖混合物(200 倍散)およびサケカル
シトニン-エリスリトール混合物(200 倍散)について
次の条件にて微粉化を行った。すなわち、サケカルシト
ニン(伊藤ハム株式会社製)15 mg を乳糖またはエリス
リトール約 3.0 g と適度に混和し、ジェットミルを用
いて実施例1にて示した条件下で微細粒子加工を施し、
粉体捕集用バグフィルターから約 70%(サケカルシトニ
ン-乳糖混合物)および約 80%(サケカルシトニン-エリ
スリトール混合物)の回収率で微粉化されたサケカルシ
トニン混合粉末を得た。サケカルシトニンの粉体中含量
はほぼ理論値であることを HPLC による定量法にて確認
した。
カトニン-乳糖混合物(200 倍散)およびエルカトニン-
エリスリトール混合物(200 倍散)について次の条件に
て微粉化を行った。すなわち、エルカトニン(伊藤ハム
株式会社)15mg を乳糖またはエリスリトール約 3.0 g
と適度に混和し、ジェットミルを用いて実施例1にて示
した条件下で微細粒子加工を施し、粉体捕集用バグフィ
ルターから約 20%(エルカトニン-乳糖混合物)および
約 70%(エルカトニン-エリスリトール混合物)の回収
率で微粉化されたエルカトニン混合粉末を得た。エルカ
トニンの粉体中含量はほぼ理論値であることを HPLC に
よる定量法にて確認した。
粉末の作製 実施例1記載の方法と同様にジェットミルを用いてヒト
成長ホルモン-エリスリトール混合物(50 倍散)につい
て次の条件にて微粉化を行った。すなわち、ヒト成長ホ
ルモン混合物(Jiangxi Chinese Import & Export Co.
Ltd) 30 mg(ヒト成長ホルモン 10 mg, ヒトアルブミ
ン 10 mg, グリシン 10 mg)をエリスリトール約 470 m
g と適度に混和し、ジェットミルを用いて実施例1にて
示した条件下で微細粒子加工を施し、粉体捕集用バグフ
ィルターから約 50% の回収率で微粉化されたヒト成長
ホルモン-エリスリトール混合物を得た。ヒト成長ホル
モンの粉体中含量はほぼ理論値であることをHPLCによる
定量法にて確認し、なおかつその安定性についても同時
に確認した。これにより、非常に不安定で扱い難いとさ
れるヒト成長ホルモンのような高分子化合物においても
本製剤処方は適用可能であることが示された。
製 実施例1記載の方法と同様にジェットミルを用いてシク
ロスポリン-エリスリトール混合物(10 倍散)について
次の条件にて微粉化を行った。すなわち、シクロスポリ
ンA(和光純薬株式会社製) 100 mg をエリスリトール
約 900 mg と適度に混和し、ジェットミルを用いて実施
例1にて示した条件下で微細粒子加工を施し、粉体捕集
用バグフィルターから約 60% の回収率で微粉化された
シクロスポリン-エリスリトール混合物を得た。シクロ
スポリンの粉体中含量はほぼ理論値であることを HPLC
による定量法にて確認した。
粉末の作製 実施例1記載の方法と同様にジェットミルを用いてグル
カゴン-クエン酸混合物およびグルカゴン-クエン酸-エ
リスリトール混合物について次の条件にて微粉化を行っ
た。すなわち、グルカゴン(伊藤ハム株式会社製) 80
mg をクエン酸80 mg と混和するか、あるいはグルカゴ
ン 80 mg をクエン酸 80 mg とエリスリトール約 640 m
g と適度に混和し、ジェットミルを用いて実施例1にて
示した条件下で微細粒子加工を施した。グルカゴン-ク
エン酸混合物の粉砕物は速やかに潮解を起こし、回収が
極めて難しかったが、グルカゴン-クエン酸-エリスリト
ール混合物は吸湿による潮解を認めず非常に取り扱いや
すく、粉体捕集用バグフィルターからの回収率は約 40%
であった。このことから,潮解性を示す添加物混入に
おいても本製剤設計は有用であることが示された。グル
カゴンの粉体中含量はほぼ理論値であることを HPLC に
よる定量法にて確認した。
封入物作製 グルカゴン(伊藤ハム株式会社製)を 0.1% トリフルオ
ロ酢酸水溶液にて 10mg/mL に調製し、これを L-α-ジ
パルミトイルホスファチジルコリン、コレステロール、
L-α-ジパルミトイルホスファチジルグリセロールから
構成される乾燥中空リポソーム(粒径:100_300 nm, コ
ートソーム EL シリーズ,日本油脂株式会社)に添加し
た。数分間振盪後、凍結乾燥(バーチス社製凍結乾燥
機,ユニトップ HL,フリーズモビル 25 EL)した。凍
結乾燥前のサンプルから 約 200 μL採取し、遠心式少
量限外ろ過ユニット ULTRAFREE-0.5 (Mw 10000 以下カ
ット)を用いて遠心(10 分間,12,000 x g)した。ろ液
中のグルカゴン含量を定量し、これをリポソームに封入
されなかった量として算出した。定量 (HPLC) 条件は下
記の通りである。 (HPLC 条件) 使用カラム: TSK gel ODS-120 T (TOSO) 検出器: RF_535 (Shimadzu) 励起波長: 280 nm 蛍光波長: 346 nm Pump: LC-10AD (Shimadzu) Mobile Phase: 35% CH3CN (0.1% TFA acidified) 移動相流速: 1.0 mL/min HPLC による定量の結果、グルカゴンのリポソームへの
封入率は 98%であり、極めて高い封入効率であること
が示された。
ン粉末(1% グルカゴン粉体)の作製 実施例13記載の方法によって得られたグルカゴン-リ
ポソーム封入物約200 mg に、エリスリトール 約 800 m
g を適度に混和し、実施例1と同様にしてジェットミル
にて微粉化を行った。粉体捕集用バグフィルターから約
50% の回収率で微粉化されたグルカゴン-リポソーム封
入物-エリスリトール混合物を得た。得られた粉体は極
めて流動性が高く、製剤特性上良好な粒子であった。こ
の粉体中グルカゴン含量はほぼ理論値であることを HPL
C による定量法にて確認した。これによって、リポソー
ム製剤にも本製剤処方が利用可能であり、製造中に薬物
が潮解することなく生産可能であることが示された。
のそれぞれの粉末を速やかに表4記載の条件で担体(Ph
armatose 325 M;DMV社製;平均粒径 50±10μm)と混
合し、50 mL ディスポチューブにて乾燥・保管した。な
お、その際の(目視での)性状を併せて表4に記載す
る。乳糖粉末とグルカゴン乳糖百倍散粉末を担体に添加
した際には、その流動性を含む多くの性状は両者同じで
あり、これはグルカゴンの望ましくない性質である自己
凝集性を抑制できたものと判断することができた。な
お、担体との混合をしていないグルカゴン乳糖百倍散微
粉化物について着目した際、少なくとも 24 時間経過時
には顕著な凝集塊の形成を認めた。この結果から明らか
な如く、本発明の粉末製剤は、自己凝集が抑制され、投
与にとって非常に好適なものであった。
砕物の混合物粒度分布について SK レーザーマイクロンサイザー LMS-30 (セイシン企
業) にて、担体(Pharmatose 325 M)のみ、および担体
とグルカゴン百倍散粉砕物を混和したものの双方につい
てそれぞれ粒度分布を検討した(図3及び4)。その結
果、2.0 kg/cm2の圧力にて粉体を分散させたところ、図
4に示すように、明瞭に担体と薬物の分離が示されてお
り、しかも分離したグルカゴン百倍散は自己凝集による
粒度増大を示さなかった。この結果から明らかな如く、
本発明の粉末製剤は、自己凝集が見られない上、投与の
際には容易に薬剤が担体と分離し、薬剤を含有する微細
粒子のみが目的部位まで到達可能となる。
価 グルカゴンの自己凝集性を抑制し、なおかつ流動性を向
上させることにより、担体混合後の薬物含量均一性が極
めて向上するであろうと推測される。そこで、実施例1
6で得られた粉末からランダムに薬物を採取し、HPLC
による定量分析を行うことにより、その均一性を評価し
た。以下方法を示す。
マトグラフィー(HPLC) 分析条件は以下の通りである。 (HPLC分析条件) 使用カラム: TOSO ODS-120 T(トーソー) 検出器: Jusco 870-UV UV 検出波長: 220 nm 移動相流速: 1.0 mL/min 移動相: 35 % CH3CN aq (0.1 % TFA acidified) ポンプ: Jusco 880-PU Inject 量: 50 μL カラムオーブン温度 : 40 ℃ (方法)対象サンプル グルカゴン粉体(DPG080700)Pharmatose 混合物 (混合比、グルカゴン乳糖百倍散:担体 = 1:2)
チューブにてほぼ均等に三等分し、それぞれのセクショ
ンからランダムに 3 検体(サンプル1〜3)を約 10 m
g 量り取る。0.1 N HCl にて10 mg/mL に調製し、RP-HP
LC にて分析を行い、各検体間のグルカゴン相当ピーク
面積の値に関して比較検討する。各セクション間でのグ
ルカゴン相当ピークについて、図5に示す。図5から明
らかな如く、ランダムに採取したサンプルにおいてほぼ
同量の薬剤が検出でき、本発明の粉末製剤は、流動性が
改善され、ほぼ均一に担体と混和していることが示され
ている。
によるグルカゴンおよびエルカトニン製剤評価 粉体の空気力学的粒径に関して調査を行うため、人工気
道および肺モデルであるカスケードインパクターにて検
討を行った。本体は8段のステージと最終フィルターを
重ねたものであり、これに流速計と吸引ポンプを組み合
わせたものである。基本的な方法はUSP 2000 "Physical
Tests and Determinations/Aerosols"中 "Multistage
Cascade Impactor Apparatus"記載の手法を適用した。
具体的な方法は次の通りである。 (方法) 装置:アンダーセンサンプラー(AN-200,柴田化学製) ポンプ流量:28.3 L/min 使用デバイス:ジェットヘラー((株)ユニシアジェックス製) 検体:グルカゴン粉体Pharmatose混合物 (混合比、グルカゴン乳糖百倍散:担体=1:2) エルカトニン粉体Pharmatose混合物 (混合比、エルカトニン乳糖百倍散:担体=1:2) 本製剤を日局2号カプセルに適量充填し、デバイスに設置した。 薬物定量方法:実施例17記載のHPLC条件にて検討 (結果)HPLCにおける各定量値を下記に示す。
れる薬物は気管支および肺へと移行するが、両製剤につ
いてはステージ3以降に約3〜4割の主剤が存在してい
ることを考慮に入れれば、体内に入る薬物のうち約3〜
4割に望ましい薬効を期待できる。
による製剤特性への影響 実施例1に記載した製造方法と同様に日局乳糖(吉田製
薬)を微粉化し、得られた粉末を非帯電袋を用いて下記
の条件で担体(Pharmatose 325M, DMV 社製)と混和し
DPI 用製剤とした。
ターによる分析を検討した。基本的な分析条件は実施例
18と同様である。RF 値について表8に示す。この RF
値は各ステージに捕集された粉体重量を秤量し、ステ
ージ 2〜5 における捕集総量を製剤中含有微粉化物総量
で割った数字である。
大きく製剤特性に関与していることが示され、担体に対
する薬物の含量は少ない方が好ましいことが明らかとな
った。
ン製剤の含量均一性評価 実施例14にて作製したグルカゴン-リポソーム封入物
の粉末を非帯電袋を用いて担体(Pharmatose 325M, DMV
社製)と混和し DPI 用製剤とした。実施例17にて示
した方法に従い、3 つのセクションから一定量秤量し、
その中に含まれるグルカゴン含量について HPLC にて定
量を行った。HPLC 条件を下記に示す。 (HPLC 条件) 使用カラム: TOSO ODS-120 T(トーソー) 検出器: RF-535 (Shimadzu) 励起波長: 280 nm 蛍光波長: 346 nm 移動相流速: 1.0 mL/min 移動相: 35% CH3CN aq (0.1% TFA acidified) ポンプ: LC-10 AD (Shimadzu) カラムオーブン温度 : 40 ℃ 3 つのセクションから抜き出した検体について上記条件
における定量を行ったところ、それぞれ 2.32 μg/mg-
製剤、2.43 μg/mg-製剤、2.41 μg/mg-製剤であり、平
均値は 2.39 μμg/mg-製剤 であった。リポソームのよ
うに会合・凝集しやすい分子を用いた本ケースのような
場合においても、発明製剤処方は概ね含量均一な製剤を
供給可能であることを確認した。
含量均一性評価 実施例8にて作製したサケカルシトニン粉末を非帯電袋
を用いて担体(Pharmatose 325M, DMV 社製)と混和し
DPI 用製剤とした。実施例17にて示した方法に従い、
3 つのセクションから一定量秤量し、その中に含まれる
サケカルシトニン含量について HPLC にて定量を行っ
た。HPLC 条件を下記に示す。 (HPLC 条件) 使用カラム: TOSO ODS-120 T(トーソー) 検出器: RF-535 (Shimadzu) 励起波長: 280 nm 蛍光波長: 320 nm 移動相流速: 1.0 mL/min 移動相: 38% CH3CN aq (0.1% TFA acidified) ポンプ: Jusco 880-PU カラムオーブン温度 : 40 ℃ 3 つのセクションから抜き出した検体について上記条件
における定量を行ったところ、それぞれ 3.95 μg/mg-
製剤、4.29 μg/mg-製剤、4.05 μg/mg-製剤であり、平
均値は 4.09 μg/mg-製剤 であった。含量が極めて低い
本ケースのような場合においても、発明製剤処方は概ね
含量均一な製剤を供給可能であることを確認した。
によるグルカゴン製剤評価 実施例3の方法で作成したグルカゴン粉末について非帯
電袋を用いて担体(Pharmatose 325M, DMV 社製)と混
和し DPI 用製剤とした。この製剤を対象としてカスケ
ードインパクターによる分析を検討した。基本的な分析
条件は実施例18と同様である。RF 値とカプセル残存
について表9に示す。この RF 値は各ステージに捕集さ
れた製剤中グルカゴンを HPLC にて定量し、ステージ 2
〜 5 におけるグルカゴン総量をカプセル充填製剤中グ
ルカゴン総量で割った数字である。なお、HPLC におけ
る分析条件を下記に示す。 (対象製剤) グルカゴン-乳糖百倍散-乳糖担体混合物 グルカゴン-エリスリトール百倍散-乳糖担体混合物 (HPLC分析条件) 使用カラム: ODS-120 T (トーソー) 検出器: RF-535 (島津) ポンプ: LC-10 AD (島津) 励起波長: 280 nm 蛍光検出波長: 346 nm 移動相流速: 1.0 mL/min 移動相: 35 % CH3CN aq (0.1 % TFA acidified) カラムオーブン温度: 室温 この検討によって乳糖使用製剤とエリスリトール使用製
剤のカプセルからの放出特性およびその後の分散性、そ
して担体との解離の容易さは明瞭に示された。
によるグルカゴン高濃度含有製剤評価 実施例3の方法で作成したグルカゴン-エリスリトール
混合粉末について非帯電袋を用いて担体(Pharmatose 3
25M, DMV 社製)と混和し DPI 用製剤とした。この製剤
を対象としてカスケードインパクターによる分析を検討
した。基本的な分析条件は実施例18と同様である。 R
F 値について表10に示す。この RF 値は各ステージに
捕集された製剤中グルカゴンを HPLC にて定量し、ステ
ージ 2〜5 におけるグルカゴン総量をカプセル充填製剤
中グルカゴン総量で割った数字である。なお、HPLC に
おける分析条件は実施例22と同様である。
示されており、5倍散というペプチド製剤としては極め
て高濃度な条件においても良好な製剤特性を保持してい
ることを確認した。先の実施例22においても認められ
たように賦形剤非存在下では、臨床使用に耐えうる製剤
供給が極めて難しいことから、本発明製剤処方の有用性
が強く示唆される。
によるクエン酸含有グルカゴン製剤評価 実施例12の方法で作成したグルカゴン-クエン酸-エリ
スリトール混合粉末(グルカゴン 10 倍散)について非
帯電袋を用いて担体(Pharmatose 325M, DMV社製)と混
和し DPI 用製剤とした。この製剤を対象としてカスケ
ードインパクターによる分析を検討した。RF 値につい
て表11に示す。この RF 値は各ステージに捕集された
製剤中グルカゴンを HPLC にて定量し、ステージ 2〜 5
におけるグルカゴン総量をカプセル充填製剤中グルカ
ゴン総量で割った数字である。なお、HPLC における分
析条件は実施例17と同様である。
剤にも製剤学上取り扱いにくい化合物は多々知られてい
る。今回使用したクエン酸もその一つであり、エリスリ
トール非存在下においては速やかな潮解を示しており、
臨床使用においては非常に大きな問題点を提示してい
る。しかしながら、本発明による製剤処方によれば、ク
エン酸存在下で、かつペプチド性薬剤の濃度が非常に高
い本実施例のようなケースでも非常に良好な製剤特性を
示すことが明らかとなった。
によるリポソーム封入グルカゴン製剤評価 実施例14の方法で作成したリポソーム封入グルカゴン
粉末について非帯電袋を用いて担体(Pharmatose 325M,
DMV 社製)と混和し DPI 用製剤とした。この製剤を対
象としてカスケードインパクターによる分析を検討し
た。基本的な分析条件は実施例18と同様である。各ス
テージに捕集された粉体重量を測定した結果、気管支ま
たは肺に相当するステージ 2〜5 には約 30% の微細粒
子が捕集されていることを確認した。脂質のみで構成さ
れるリポソーム封入薬剤は脂質の特性上凝集塊を形成し
やすいが、本実施例にて示されるように、臨床使用に耐
えうる肺到達率を獲得させることができる。
による VIP 誘導体製剤評価 実施例6の方法で作成した VIP 誘導体-エリスリトール
混合粉末(VIP 誘導体400 倍散)について非帯電袋を用
いて担体(Pharmatose 325M, DMV 社製)と混和し DPI
用製剤とした。この製剤を対象としてカスケードインパ
クターによる分析を検討した。基本的な分析条件は実施
例18と同様である。各ステージに捕集された粉体重量
を測定した結果、気管支または肺に相当するステージ 2
〜5 には約 40% の微細粒子が捕集されていることを確
認した。
によるインスリン製剤評価 実施例7の方法で作成したインスリン-エリスリトール
混合粉末について非帯電袋を用いて担体(Pharmatose 3
25M, DMV 社製)と混和し DPI 用製剤とした。この製剤
を対象としてカスケードインパクターによる分析を検討
した。基本的な分析条件は実施例18と同様である。な
お、HPLC における分析条件は下記の通りである。 (HPLC分析条件) 使用カラム: ODS-120 T (トーソー) 検出器: SPD-10 A (島津) ポンプ: LC-10 AD (島津) 検出波長: 220 nm 移動相流速: 1.0 mL/min 移動相: 34% CH3CN aq (0.1 % TFA acidified) カラムオーブン温度 : 室温 本検討の結果、インスリン製剤の RF 値は 22% である
ことが示され、本インスリン吸入製剤は充分臨床応用可
能であることを確認した。
によるサケカルシトニン製剤評価 実施例8の方法で作成したサケカルシトニン−乳糖およ
びサケカルシトニン−エリスリトール混合粉末について
非帯電袋を用いて担体(Pharmatose 325M, DMV社製)と
混和し DPI 製剤とした。この製剤についてカスケード
インパクターによる分析を検討した。基本的な分析条件
は実施例18と同様である。分析後算出された RF 値に
ついて表12に示す。この RF 値は各ステージに捕集さ
れた製剤中カルシトニンを HPLC にて定量し、ステージ
2〜 5 におけるカルシトニン総量をカプセル充填製剤
中カルシトニン総量で割った数字である。なお、HPLC
における分析条件を下記に示す。
ル使用製剤のカプセルからの放出特性およびその後の分
散性、そして担体との解離の容易さは明瞭に示された。
によるエルカトニン製剤評価 実施例9の方法で作成したエルカトニン-エリスリトー
ル混合粉末について非帯電袋を用いて担体(Pharmatose
325M, DMV 社製)と混和し DPI 用製剤とした。この製
剤を対象としてカスケードインパクターによる分析を検
討した。基本的な分析条件は実施例18と同様である。
各ステージに捕集された粉体重量を測定した結果、気管
支または肺に相当するステージ 2〜5 には約 40% の微
細粒子が捕集されていることを確認した。
による成長ホルモン (GH) 製剤評価 実施例10の方法で作成した成長ホルモン (GH)-エリス
リトール混合粉末について非帯電袋を用いて担体(Phar
matose 325M, DMV 社製)と混和し DPI 用製剤とした。
この製剤を対象としてカスケードインパクターによる分
析を検討した。基本的な分析条件は実施例18と同様で
ある。各ステージに捕集された粉体重量を測定した結
果、気管支または肺に相当するステージ 2〜5 には約 4
7% の微細粒子が捕集されていることを確認した。
によるシクロスポリン製剤評価 実施例11の方法で作成したシクロスポリン-エリスリ
トール混合粉末について非帯電袋を用いて担体(Pharma
tose 325M, DMV 社製)と混和し DPI 用製剤とした。こ
の製剤を対象としてカスケードインパクターによる分析
を検討した。基本的な分析条件は実施例18と同様であ
る。各ステージに捕集された粉体重量を測定した結果、
気管支または肺に相当するステージ 2〜5 には約 40%
の微細粒子が捕集されていることを確認した。
による賦形剤粉砕物評価 実施例1の方法で作成した各種賦形剤粉末(乳糖,マン
ニトール,エリスリトール)について非帯電袋を用いて
担体(Pharmatose 325M, DMV 社製)と混和しDPI 用製
剤とした。
デルであるカスケードインパクターにて USP 記載の方
法に従い分析を行い、各種サンプルの分散性および組織
到達度を検討した。検討方法は実施例18に記載してい
る内容と同様である。 賦形剤微粉化物-担体混合物のカスケードインパクター
による分析結果を図6〜8に示す(棒グラフ部位は各ス
テージにおける捕集量の装置総捕集量に対するパーセン
テージを表し、折れ線グラフ部位は累積捕集 % を示
す)。
ニトール混合物、図8は乳糖混合物を示すが、この結果
から明らかにエリスリトールとマンニトール粉砕物は担
体である乳糖との付着性が低く、その結果同担体からの
解離が容易であることを見出した。特筆すべきはエリス
リトールの低吸湿性であり、これによって経時的な重量
変化が顕著に抑えられることも、製剤特性の向上に大き
く貢献していると考えられる。
レリン製剤の特性 実施例4にて作成した酢酸ブセレリン含有吸入製剤につ
いてカスケードインパクターにて分析を行い、それぞれ
の特性について比較検討した。基本的分析方法は実施例
18と同様であるが、本検討においてはデバイスを使用
した。分析に際しての変更点を下記に示す。 使用デバイス:ジェットヘラー((株)ユニシアジェックス製) 検体: ブセレリン乳糖 570 倍散粉砕物-担体混合製剤 ブセレリンエリスリトール 570 倍散粉砕物-担体混合製剤 ブセレリンマンニトール 570 倍散粉砕物-担体混合製剤 本製剤を日局 2 号カプセルに適量充填し、デバイスに設置した。 吸引時間: 基本的に 10 秒間としたが、カプセルに残存が認められた場合には 再度 10 秒間の吸引を行った。
表13に示すように エリスリトールを賦形剤として適
用した製剤は極めてカプセルからの放出能が高く、かつ
高いRF 値を示すことが明らかとなった。また、マンニ
トールは流動性が悪く、カプセルに残存する製剤の量が
比較的多いため、 RF 値も必然的に低くなることが推測
される。
ン製剤の特性 実施例3の方法で作成したグルカゴン製剤についてカス
ケードインパクターによる分析を検討した。基本的な分
析条件は実施例18と同様である。 RF 値とカプセル残
存について表14に示す。この RF 値は各ステージに捕
集された製剤中グルカゴンを HPLC にて定量し、ステー
ジ 2〜 5 におけるグルカゴン総量をカプセル充填製剤
中グルカゴン総量で割った数字である。なお、HPLC に
おける分析条件を下記に示す。 (対象製剤) グルカゴン-乳糖百倍散-乳糖担体混合物([微粉化物]/
[325M] = 0.4) グルカゴン-エリスリトール百倍散-乳糖担体混合物
([微粉化物]/[325M] = 0.2) (HPLC分析条件) 使用カラム: TOSO ODS-120 T (トーソー) 検出器: RF-535 (島津) ポンプ: LC-10 AD (島津) 励起波長: 280 nm 蛍光検出波長: 346 nm 移動相流速: 1.0 mL/min 移動相: 35 % CH3CN aq (0.1 % TFA acidified) カラムオーブン温度 : 室温 この結果でも乳糖使用製剤とエリスリトール使用製剤の
カプセルからの放出特性およびその後の分散性、そして
担体との解離の容易さは明瞭に示された。
肺からの吸収率 実施例3にて作製したグルカゴン-DPI 製剤および実施
例14にて作製したリポソーム封入グルカゴン-DPI を
下記の通り実験動物に投与し、経時的に血糖値をモニタ
リングした。体重 300 〜 400 g の雄性 SD ラットをネ
ンブタール麻酔下、気道内投与デバイスにて各種グルカ
ゴン製剤を肺内に投与した。投与後、経時的に頸静脈よ
り約 1 mL の採血を行い、4.8 mg の EDTA (2 Na) を添
加後、遠心分離処理を行い、血漿サンプルを得た。血漿
は直ちに −40℃ に保存した。血漿中グルコース濃度は
酵素法にて算出した。リポソームに封入していないグル
カゴン-DPI の経肺投与における血糖値変化を図9(a)
に示す。リポソーム封入グルカゴン-DPI の投与結果を
図9(b) に示す。両者共に投与前よりも血糖値が有意に
上昇しており、更に特筆すべきは図9(c) にて示される
リポソーム封入グルカゴン-DPI のより強力な効果であ
る。
常に有用であるペプチド・タンパク類が特定条件下にて
自己凝集を起こすことを阻害し、含量均一な製剤として
提供できるのみならず、かつ当該医薬化合物の性質も損
なうことなく臨床に提供され、医療経済学的な見地から
もその有用性がある。
分布を示す。
る微細粒子の粒子径分布を示す。
す。
の複合体の粒子径分布を示す。
積を示す。
スケードインパクターによる分析結果を示す。
ケードインパクターによる分析結果を示す。
ンパクターによる分析結果を示す。
を示す。 (a)リポソームに封入していないグルカゴン-DPIの投
与前に対する投与後(15分)の血糖値上昇率 (b)リポソーム封入グルカゴン-DPIの投与前に対する
投与後(15分)の血糖値上昇率 (c)リポソームに封入していないグルカゴン-DPIとリ
ポソーム封入グルカゴン-DPIにおける血糖値変化の比較
Claims (14)
- 【請求項1】 粉末状薬剤と賦形剤とを含有する平均粒
子径が20μm以下の微細粒子を空気力学的に許容される
粒径を有する担体と混和して得られる粉末製剤。 - 【請求項2】 薬剤が分子間相互作用による自己凝集能
を有するものである、請求項1記載の粉末製剤。 - 【請求項3】 薬剤が吸湿性及び/または潮解性を有す
るものである、請求項1記載の粉末製剤。 - 【請求項4】 薬剤がペプチドまたはタンパク質であ
る、請求項1から3のいずれか1項記載の粉末製剤。 - 【請求項5】 薬剤が脂質膜に封入された形態である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の粉末製剤。 - 【請求項6】 賦形剤が水易溶性のものである、請求項
1〜5のいずれか1項に記載の粉末製剤。 - 【請求項7】 賦形剤がエリスリトールである、請求項
6に記載の粉末製剤。 - 【請求項8】 粉末状薬剤と賦形剤との比率が1:50
00〜10:1の範囲である、請求項1から7のいずれ
か1項に記載の粉末製剤。 - 【請求項9】 微細粒子と担体との比率が1:100〜
10:1の範囲である、請求項1から8のいずれか1項
に記載の粉末製剤。 - 【請求項10】 担体の粒径が10〜200μmの範囲
である、請求項1から9のいずれか1項に記載の粉末製
剤。 - 【請求項11】 賦形剤を溶解した液に粉末状薬剤を溶
解または懸濁し、そのままスプレードライ法にて微粉製
剤化を行うか、あるいはその溶解液または懸濁液を凍結
乾燥して得られる乾燥品を粉砕した後、空気力学的に許
容される粒径を有する担体と混合することを特徴とす
る、粉末製剤の製造方法。 - 【請求項12】 賦形剤と粉末状薬剤を空気力学的粉砕
器によって同時に粉砕・混合し、空気力学的に許容され
る粒径を有する担体と混合することを特徴とする、粉末
製剤の製造方法。 - 【請求項13】 薬剤が分子間相互作用による自己凝集
能を有するものである、請求項11または12に記載の
粉末製剤の製造方法。 - 【請求項14】 担体の平均粒径が10μm以上である、
請求項11から13のいずれか1項に記載の粉末製剤の
製造方法。
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