JP2010505916A - DnaKの精製方法 - Google Patents

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Abstract

他のシャペロンタンパク質を加えなくともATPアーゼ活性を有し、本質的にT細胞刺激性不純物を含まない、精製された組み換えDnaK。

Description

本発明は、熱ショックタンパク質の精製方法に関する。
(HSP)の発現は、ストレス状態のもとであらゆる細胞において上方制御され得る。熱ショックタンパク質は、分子シャペロンであり、タンパク質の折り畳みに関与している。
HSPは約6つのファミリーに分類され、進化を通して非常に良く保存されている。
HSPとペプチドとの複合体は、抗原提示において役割を果たす。HSPは、また、いくつかの自己免疫疾患にも関与している。総説は、van Eden et al.、Nature Reviews.Immunology 5 (2005)318−330を参照。
DnaKは、HSP70ファミリーの細菌メンバーである。DnaKの精製方法は周知であるが、調製物の純度には疑問がある。一般的に、SDS−PAGEにおいてひとつのバンドのみが検出された場合、そのようなDnaK調整物は、純粋とみなされる。しかし、そのような調製物は、高度に純粋なわけではない。
SchOnfeld et al.J.Biol.Chem.270(1995)2183−2189は、SDS−PAGE上は純粋なDnaKを記述しているが、ゲルろ過分析により少なくとも3つのピークが示されている。
HSPの精製方法は周知であり、例えば、
Nandan et al. J.、 Immunological Methods(1994)176:255−264、
Grossmann et al.、Exp.cell Res. (2004)297:108−117、
Peng et al.、J.Immunological Methods(1997)204:13−21、および
Jindal et al.、 Biotechnology(1995)13:1105−1109
を参照のこと。
過去においては、HSP、特にDnaKの免疫学的性質に関して一貫性のないデータが報告されてきた。DnaKは、抗原提示細胞上の主要組織適合性複合体(MHC)クラスIまたはクラスIIを介する抗原処理を促進する(Tobian et al.、J. Immunological 172(2004)5277−5286;Tobian,Canaday、Harding J.Immunol.173(2004)5130−5137)。未変性の(native)DnaKは、その由来、用量および投与経路によって、異なった、相反しさえする種類の免疫学的効果を示し得る(van Eden、van der Zee and Prakken Nat Rev.Immunol.5(2005):318−330)。慢性関節リウマチ、I型糖尿病、およびアテローム性動脈硬化のような慢性炎症性疾患において、自己HSPに対する自己免疫応答が観察されてきた。細菌HSPと自己HSPとの間の抗原交叉反応が、自己免疫の発生の原因であると疑われている。その一方、I型糖尿病や慢性関節リウマチの治験において、HSPはまた、炎症性サイトカイン分泌プロフィールT細胞から調節性サイトカイン分泌プロフィールT細胞への転換を促進することが示されており、このことは、炎症性疾患の免疫調節を示唆している(Bloemendal et al.、Clin.Exp.Immunol.110(1997):72−78)。より最近には、Galdieroらが、リンパ球およびマクロファージにおいて、DnaKは共起刺激分子(CD80/CD86)の発現の増加を誘発しないことを報告している(Galdiero et al.、Int.J.Immunopathol.Pharmacol.18(2005)637−644)。
これらの不一致は、様々な不純物および混入を伴ってDnaKを産出する種々の精製方法に基づいていると信じられている。その上、DnaKはATPアーゼであるので、アデニンヌクレオチドと結合する。ATPを有するDnaK、ADPを有するDnaK、およびヌクレオチドを含まないDnaK等の異なった形のDnaKが共存して精製され得る。これら異なった形のDnaKは、異なる免疫学的効果を有し得る。
van Eden et al.、Nature Reviews.Immunology 5(2005)318−330 SchOnfeld et al.J.Biol.Chem.270(1995)2183−2189 Nandan et al.J.、Immunological Methods(1994)176:255−264, Grossmann et al.、Exp.cell Res.(2004)297:108−117 Peng et al.、J.Immunological Methods(1997)204:13−21 Jindal et al.、Biotechnology(1995)13:1105−1109 Tobian et al.、J.Immunological 172(2004)5277−5286 Tobian,Canaday、Harding J.Immunol.173(2004)5130−5137 Bloemendal et al.、Clin.Exp.Immunol.110(1997):72−78 Galdiero et al.、Int.J.Immunopathol.Pharmacol.18(2005)637−644
本発明の目的は、従来技術の少なくともいくつかの欠点を解消するDnaKの精製方法、特に、高い純度のDnaKを供給するDnaKの精製方法を提供することである。
実施例1に従ってQ−セファロースHPクロマトグラフィー後のSDS−PAGE分析を示した図である。 実施例1に従ってヒドロキシアパタイトII型クロマトグラフィー後のSDS−PAGE分析を示した図である。 ダイアフィルトレーション/サイズ排除クロマトグラフィー後のSDS−PAGE分析を示した図である。 ゼラチンセファロースクロマトグラフィー後のSDS−PAGE分析を示した図である。試料(5μgの各調製物)を変性し、12%ビス/トリスNU−PAGEゲルにロードした。電気泳動後、タンパク質を銀染色で染色した。QSHP=QセファロースHP;HA=ヒドロキシアパタイト;GS=ゼラチンセファロース。 精製DnaKのSDS−PAGE分析を示した図である。薬物物質を変性し、4〜12%ビス/トリスNU−PAGEゲルにロードした。電気泳動に続いて、タンパク質を、クマシーブルーR250で染色した。 DnaKのATPアーゼ活性を示した図である。 DnaKの炎症性効果を示した図である。全血を種々の濃度のDnaKまたは細菌リポ多糖類(LPS)の存在下で培養した。サイトカインであるインターロイキン−1b(IL−1b)、インターロイキン−6(IL−6)、および腫瘍壊死因子−α(TNFa)は、ELISAで定量した。 T細胞応答へのDnaKの効果を示した図である。ヒトPBMCをDnaK(10μg/mL)またはフィトヘマグルチニン(5μg/mL)の存在下で6日間培養した。種々のサイトカインを、培地中でELISAにより定量した。結果は、6人の異なるドナーの2回の測定の平均±偏差として表される。CTRL=コントロール。 カンジジンによって誘導されたIFN−γ産生へのDnaKの効果を示した図である。ヒトPBMCを、カンジジン(3.5μg/mL)および、濃度を増加させたDnaKの存在下で3日間培養した。IFN−γ産生を、培地中でELISAにより定量した。結果は、4回の測定の平均±偏差として表わされる。 TregによるIL−10産生を示した図である。精製されたCD4+/CD25+細胞、および/またはCD4+/CD25-細胞を、DnaK(10μg/mL)またはBSA(10μg/mL)で3日間前処理した精製樹状細胞に、正確な分量で加えた。細胞をDnaKまたはBSAの存在下でさらに培養し、PHAで刺激を与えるか、または刺激を与えなかった。IFN−γおよびIL−10を、培地中でELISAにより定量した。25-/25+は、2つの集団を1対1の比率で混合したものを表す。 ヒト血清中での抗DnaK抗体の存在を示した図である。DnaKまたはBSAを96穴プレートにコートし、ELISA試験用の捕捉タンパク質として用いた。健康なボランティアおよびアレルギー患者の血清を1/100に希釈して使用した。IgGを、抗ヒトIgG−HRP抗体で検出した。
ある態様において、前記課題は、
・他のシャペロンタンパク質を加えなくともATPアーゼ活性を有し、
・T細胞刺激性不純物を含まない
精製された組み換え熱ショックタンパク質HSP、好ましくはDnaKによって解決される。
精製された組み換え熱ショックタンパク質は、他のシャペロンタンパク質を加えなくともATPアーゼ活性を有することによって特徴付けられる。適切なATPアーゼ活性の試験方法は、実施例に説明されている。
さらに、前記調製物は、T細胞刺激性不純物を含まない。これには、エンドトキシン含有量が非常に低いことが求められる。前記調製物は、TH−1(インターフェロン−γ産生)、およびTH−2(IL−5またはIL−13産生)に対して効果を示さない。このことは、実施例でさらに説明される。
前記調製物は、好ましくは、T細胞刺激性不純物を含などの免疫刺激性不純物を含まない。
「本質的に免疫刺激性不純物を含まない」とは、
・最大で30μg/mLまでT細胞の増殖がみられないこと、
・最大で10μg/mLまでTNF−αの産生がみられないこと
を意味する。
本発明のさらなる目的は、
a)95重量%以上の純度、
b)タンパク質1mg当たり1ng以下の残存DNA混入、
c)5重量%未満の残存宿主細胞タンパク質(HCP)混入、
d)タンパク質1μg当たり0.5E.U.未満のエンドトキシン混入
を有するDnaKである。
精製されたDnaKの純度は、「タンパク質あたりの重量」基準で計算される。すなわち、全タンパク質の少なくとも95%がDnaKである。好ましくは、含有量は、タンパク質の重量で、少なくとも97%であり、さらに好ましくは、少なくとも98%である。
好ましくは、この値は、SDS−PAGEゲル分析に続く、クマシー染色および濃度測定によって決定される。
DNAの含有量は、好ましくは、非常に低い。すなわち、タンパク質1mg当たり1ng以下、好ましくは、タンパク質1mg当たり0.5ng以下である。DNA混入は、特異的プライマーを用いたRT−PCRで測定される。
試験条件は、発現系の種類に依存する。例えば、大腸菌における発現に対しては、23S DNAに特異的なプライマーが適切である。P.pasteurisに対しては、適切なプライマーは18S DNAから選択される。これらの方法は、当業者に周知である。
さらに、残存宿主細胞タンパク質混入は5重量%未満で、好ましくは、1重量%未満、さらに好ましくは、0.0001重量%以下である。好ましくは、これは、Cygnus Technologies Inc.社、アメリカ合衆国から、大腸菌細胞タンパク質測定用に「Kit E. coli host cell proteins」の商品名で市販されているELISA試験で決定される。試験系は、発現系に対応して選択されなければならない。すなわち、Cygnus Technologies Inc.社はまた、他の発現系用に対応するELISAも開発している。他の選択肢として、SDS−PAGEと銀染色、HPLC、またはウェスタンブロッティングのような方法が適切である。
エンドトキシン混入は、Cambrex Corporation社、アメリカ合衆国から、「Kinetic−QCL(登録商標)」の商品名で市販されているLAL動態試験によって示されるように、タンパク質1μg当たり0.5E.U.未満である。好ましくは、含有量は、タンパク質1μg当たり0.1E.U.未満であり、好ましくは、タンパク質1μg当たり0.01E.U.未満である。
現在では、DnaKは免疫刺激性不純物とともに、特に、
・タンパク質、
・ペプチド、
・核酸、
・リポ多糖類(LPS)、
の混入を有する可能性があると理解されている。
DnaKは、シャペロンタンパク質であるので他のタンパク質およびペプチドと結合する。
従来技術の精製方法では、明らかに、DnaK調製物中の結合不純物および非結合不純物の両方を取り除くことはできなかった。驚くべきことに、本発明の精製方法により、本質的に免疫刺激性不純物を含まない純度の高い組み換えDnaKを得ることが可能になる。
医薬調製物において、特に、免疫賦活剤として用いるためには、DnaKが免疫刺激性不純物を含まないことが絶対に必要である。
本発明のさらなる態様は、細胞溶解物から組み換え熱ショックタンパク質、好ましくはDnaKを精製する方法であって、
a)イオン交換クロマトグラフィー、
b)ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、
c)ゼラチンクロマトグラフィー、
のステップを含む。
本発明の好適な態様において、DnaKは、大腸菌のような腐生細菌由来であるか、またはヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis)のような病原菌由来である。
好適な実施形態において、イオン交換クロマトグラフィーは、陰イオン交換クロマトグラフィーである。
ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーとしては、ヒドロキシアパタイトII型クロマトグラフィーが好ましい。
一実施形態では、ゼラチンクロマトグラフィーは、ゼラチンセファロースで行われる。好ましくは、DnaKはヌクレオチド、例えば、ADP、ATPを用いてゼラチンから脱着される。
本発明のさらなる態様は、組み換えDnaKと、少なくとも1つのペプチドまたは少なくとも1つのタンパク質との複合体を形成する方法であって、
a)本発明の組み換えDnaKとATPを、1:1〜1:10のDnaK:ATPモル比で混合するステップ、
b)少なくとも1つのペプチド、または少なくとも1つのタンパク質を添加するステップ、
c)10℃〜60℃、好ましくは20℃〜45℃の温度でインキュベートするステップ
を含む。
さらなる態様は、本発明の組み換え精製DnaKと、少なくとも1つのペプチドまたは少なくとも1つのタンパク質との混合物もしくは複合体である。好ましくは、タンパク質は変性された形で用いられる。
本発明は、DnaKと2つ以上の異なるペプチドとの組み合わせ、またはDnaKといくつかの(任意に変性された)タンパク質との組み合わせ、ならびにDnaKとペプチドおよび(任意に変性された)タンパク質との複合体もまた範囲に含む。
適切なペプチドは、例えば、インスリン、サイログロブリン、甲状腺ペルオキシダーゼ、II型コラーゲン、グリアジン、GAD65、プロテオリピドタンパク質、S抗原、アセチルコリン受容体、ハプテン化結腸タンパク質、光受容体間レチノイド結合タンパク質、ミエリン塩基性タンパク質、ミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質、末梢神経P2、細胞質TSH受容体、内因子、水晶体タンパク質、血小板、ヒストンのような核タンパク質、熱ショックタンパク質、MHC I、MHC II、MHC−ペプチド複合体、牛乳アレルゲン、毒アレルゲン、卵アレルゲン、雑草アレルゲン、草アレルゲン、樹木アレルゲン、潅木アレルゲン、花アレルゲン、穀物アレルゲン、菌類アレルゲン、果物アレルゲン、液果(berry)アレルゲン、ナッツアレルゲン、種子アレルゲン、豆アレルゲン、魚アレルゲン、貝アレルゲン、肉アレルゲン、香辛料アレルゲン、昆虫アレルゲン、ダニアレルゲン、動物アレルゲン、動物鱗屑アレルゲン、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)のアレルゲン、凝固因子および血液型抗原、野菜アレルゲン、カビアレルゲン、サイトカイン、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)に関与するタンパク質またはペプチド、中毒物質を含むペプチドおよびその断片である。これらタンパク質は、直接的に、好ましくは変性した形で、またはより小さな断片に加水分解した後に利用され得る。
本発明のさらなる態様は、医薬組成物において、担体タンパク質、または、液性応答や、他のT細胞応答が無い場合に調節性T細胞応答を誘発する免疫賦活剤として、本発明のDnaKを利用することである。
さらなる態様は、本発明のDnaKまたは本発明の混合物もしくは本発明の複合体を、インビボおよび/またはインビトロ診断のために使用すること、および本発明の組み換え精製DnaKまたは本発明の複合体を、寛容を誘発する医薬組成物の調製のために使用することであって、寛容は、アレルギー、自己免疫疾患もしくは移植片拒絶、あるいは神経変性疾患の治療および/または予防に適している。
あらゆる種類の応用において、本発明のDnaKは、ATPとの複合体、ADPとの複合体、またはヌクレオチドを含まない形態で使用され得る。いくつかの用途では、本発明のDnaKを加水分解することもまた有用である。「ヌクレオチドを含まない」とは、モル基準で5%未満のヌクレオチドとして理解される。
一般的な自己免疫疾患は、とりわけ、全身性エリテマトーデス病、シェーグレン症、リウマチ性多発性関節炎、ならびに、サルコイドーシスおよび骨減少症、脊椎関節炎、強皮症、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、甲状腺機能亢進症、アディソン病、自己免疫溶血性貧血、クローン病、グッドパスチャー症候群、グレーヴス病、橋本甲状腺炎、特発性紫斑出血、インスリン依存性糖尿病、筋無力症、尋常性天疱瘡、悪性貧血、溶連菌感染後糸球体腎炎、乾癬および自然不妊症のような病状である。
薬剤は、例えば、静脈内、筋肉内、経口、鼻腔内、または肺内に投与されうる。好適な手段は、舌下送達、経口腔送達または腸管送達である。
「舌下投与」および「経口腔投与」は、口腔粘膜で少なくとも1つの物質が吸収されるよう医薬製剤中に物質を混合する方法である。舌下投与は、物質が口内を覆う粘膜を通して口内に拡散するあいだ、患者が(舌下)医薬組成物または剤形を舌下に保持するものである。経口腔投与において、患者はバックル(buckle)医薬組成物または剤形を、舌下の代わりに頬と歯肉(歯茎)の間に保持する。経口腔投与では、より速やかな口腔内吸収または放出を可能とするように咀嚼される場合がある。従って、本発明は、好適な実施形態において、ガムを基にした製剤、またはチェーイングガム製剤を提供する。
「腸管送達」は、腸に入る前の吸収および/または分解から活性成分を保護する医薬製剤中に、物質が含まれている方法である。好ましくは、吸収は、回腸、十二指腸、または空腸でなされる。好適な一実施形態においては、前記医薬製剤は、坐薬であってもよい。
特に適切な製剤には、例えば、Degussa社、ドイツから市販され、Eudragit(登録商標)の商標で販売されているもの、またはFagron社より入手可能な酢酸フタル酸セルロース、あるいは信越化学工業株式会社より入手可能なヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸エステルなどの高分子コーティングが含まれる。これら高分子は、腸で放出される固形経口製剤に適している。好適な実施形態において、適切な医薬製剤は、患者における塩酸(胃分泌物)の中和、および/またはペプシンの阻害、ならびに/または炭酸水素塩および粘液分泌を刺激するために必要な、任意の結合剤または賦形剤を含む。
胃での塩酸の中和および/またはペプシンの阻害は、例えば、スクラルファート、またはこれらに限定はされないが、ポリエチレンイミンのようなプロトン結合高分子、またはアルミニウム塩、ビスマス塩、マグネシウム塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、クエン酸カリウム、酒石酸カリウムナトリウム、リン酸三カルシウム、およびそれらの混合物からなる群から選択される任意の中和制酸剤(制酸薬)もしくは任意の酸遮断薬により達成され得る。
適切な製剤において使用できるいくつかの他の種類の酸遮断薬は、胃プロトンポンプ阻害剤(または胃H+/K+ATPアーゼ阻害剤)、プロスタグランジン類似物、およびヒスタミンH2受容体拮抗薬と呼ばれる。これらには、ミソプロストール、ラニチジン(ザンタック(登録商標)に用いられる)、シメチジン(タガメット(登録商標)に用いられる)、ニザチジン(アクシド(登録商標)に用いられる)、ファモチジン(ペプシド(登録商標)に用いられる)、スホチジン(sufotidine)、ロキサチジン、ビスフェンチジン(bisfentidine)、チオチジン(tiotidine)、ラムチジン(lamtidine)、ニペロチジン(niperotidine)、ミフェンチジン(mifentidine)、ザルチジン(zaltindine)、ロクスチジン(loxtidine)、オメプラゾール(PRISOLEC(登録商標)に用いられる)、およびラベプラゾールが含まれるが、これらに限定されるものではない。
好ましくは、DnaKは非還元糖から選ばれる増量剤とともに用いられる。
他の好適な実施形態では、適切な製剤は、どのような大きさまたは形であってもよい非活性粒子と結合、または非活性粒子にカプセル化された、少なくとも1つの前記物質の微小球を含む。該粒子は、約30〜35メッシュ(約600μm〜500μm)、または約40メッシュより大きいメッシュサイズ、および最も好ましくは約45〜200メッシュの範囲のメッシュサイズを有し、例えばノンパレイユ(nonpareil)、シリカ粉末、塩結晶、または糖結晶であってもよい。
本発明を、次の実施例によって詳細に説明する。
実施例1:DnaK産生および精製
DnaK産生
細菌株
大腸菌株JS219/pOFXtac−1/KJ1を、大腸菌DnaKをコードするプラスミドを導入することによって、遺伝子改変する。クローニングステップおよびベクターpOFXtac−1/KJ1の構築は、Castanie MP、Berges H、Oreglia J、Prere MF、Fayet O A set of pBR322−compatible plasmids allowing the testing of chaperone−assisted folding of proteins overexpressed in Escherichia coli; Anal Biochem(1997)254(1):150−152に記述されている。
前培養
種菌(Master Seed)のバイアル1本(1.5mL)を室温まで解凍する。500mLのYES+カナマイシン培地(30g/L 酵母抽出物、5g/L 塩化ナトリウム、および50mg/L 硫酸カナマイシン)を含む3つの2L振盪フラスコに、それぞれ400μLの種菌を播種し、OD600nmが0.7単位を超えるまで、6±0.5時間、37℃で振盪(270rpm)培養する。
醗酵
当該前培養液を、50LのNRJ18+カナマイシン培地(5.2g/L KH2PO4、10.7g/L K2HPO4、0.4g/L グリセロール、50g/L 酵母抽出物、30g/L 大豆ペプトン、2.5g/L MgSO4・7H2O、0.6mL/L SAG471、100mg/L 硫酸カナマイシン)を含む、予め殺菌した発酵槽に加える。温度を37℃±5℃に、圧力を360mbarに維持する。吸光度が25±1になったとき、IPTG(最終濃度1mM)を添加することによって培養液を誘導する。その後、誘導条件を4時間維持する。培養液を20℃未満に急速冷却する。培養液を50pm Sartopure PP2濾過装置を通して濾過する。細胞沈殿物を4500rpm(5000×g)、30分間、4℃の遠心分離により回収し、使用まで−20℃で凍結する。
細胞の破壊および上清の濾過
細胞沈殿物は、室温において20mM Tris−HCI、pH8中で解凍する。次いで、細胞ペースト濃度を、緩衝液を加えることによって、1L当たり166.6gの新鮮細胞重量に調節する。細胞懸濁液を、氷上においたタンクに充填する。ホモジナイズした細胞を、Niro Soavi Panda高圧力破壊器を用いて、800および50barsの平均圧力で、2サイクル破壊する。
細胞溶解物を、30分間、16000g(8000rpm)、4℃で遠心分離する。上清を回収し、Sartobran P Maxicap 10インチ(0.2μm)を通して濾過する。濾過した上清を、次のステップまで4℃で一晩保存する。
DnaKの精製
QセファロースHPクロマトグラフィー(QHP)
陰イオン交換クロマトグラフィーは、QセファロースHP(Amersham Biosciences)を用いて行う。高度精製水を68cm/h(33.4L/h)の線流速でカラムに充填する。充填カラムベッドの寸法は、直径250mm、断面積132cm2、ベッド高25.0cm、充填容積約12.27Lである。
濾過した上清を20mMTris−HCI、pH8.0で2倍に希釈し、必要に応じて、1M Tris溶液(pHを調節してない溶液)で、pHをpH8±.0.1に調節する。最終伝導率は、10mS/cm未満でなければならない。次に、希釈した上清を、流速22.1L/h(45cm/h)でカラムにロードする。ロード完了後、カラムを2.0〜3.0CVの20mMTris−HCI、pH8.0を用いて、19.6L/h(41.5cm/h)で、ベースラインが0に達するまで洗浄する。22.1L/h(45cm/h)で、2つのステップで溶出を行う:第1のステップは、2〜3CVの20mM Tris−HCI+0.25M NaCl pH8.0緩衝液を用いて行う。第2のステップは、2〜3CVの20mM Tris−HCI+0.45M NaCl pH8.0緩衝液を用いて行う。このステップで捕集した画分を、次の精製ステップのため保存する。吸光度を280nmで測定する。溶出液は次の精製ステップまで、2〜8℃で一晩保存する。
試料(各画分20μL)を変性し、4〜12%ビス/トリスNU−PAGEゲルにロードした。電気泳動後、タンパク質をクマシーブルーで染色した。(図1参照)
ヒドロキシアパタイトII型クロマトグラフィー(HA)
第2のクロマトグラフィーは、ヒドロキシアパタイトII型−40μm(Bio−Rad)を用いて行う。樹脂(2000g)を、緩やかに攪拌しながら、3.2LのNa2HPO4・12H2O+NaH2PO4・2H2O 200mM、pH6.8に注ぎ入れる。Na2HPO4・12H2O+NaH2PO4・2H2O 200mM、pH6.8を、線流速175cm/h(26.9L/h)でカラムに充填する。充填したカラムベッドの寸法は:直径14cm、断面積=154cm2、ベッド高=21.5cm、充填容量=3.31Lである。
QHP溶出液を、6等分した画分でHAカラムにロードする。すべてのヒドロキシアパタイト工程は、流速150cm/h(23.1L/h)で行う。
カラムを、2.5〜3.5CVの200mM NaH2PO4/Na2HPO4 pH6.8で、次いで、2.5〜3.5CVの5mM NaH2PO4/Na2HPO4 pH6.8で、pHおよび伝導率が安定するまで平衡化する。
50%塩酸を用いてpHを6.8±0.1に調節した後、QHP溶出液(全容量の6分の1)をカラムにロードする(先のクロマトグラフィーステップのNaCl濃度は、HA吸着には重要ではないことに注意することが大切である。)。ロード完了後、カラムを1.5〜2.5CVの5mM NaH2PO4+Na2HPO4 pH6.8緩衝液で、U.V.がベースラインに戻るまで洗浄する。吸光度は280nmで測定する。
その後、10CVの0%〜100%勾配の200mM NaH2PO4/Na2HPO4 pH 6.8緩衝液を用いて溶出を行う。通常、溶出は約6CVで完了する。
溶出のピークを捕集し、プール画分を0.22μmのフィルターを通して濾過し、2〜8℃で保存する。
溶出後、次の試料をロードする前に、2.5〜3.5CVの5mM NaH2PO4+Na2HPO4 pH6.8緩衝液で再生ステップを行う。
試料を変性し、4〜12%ビス/トリスNU−PAGEゲルにロードした。電気泳動後、タンパク質をクマシーブルーで染色した(図2参照)。
ダイアフィルトレーション/サイズ排除クロマトグラフィー
30kDaメンブランでのダイアフィルトレーション、およびSephacryl S100 HR樹脂でのクロマトグラフィーによって不純物を分離することを試みた。これら二つの方法で、不純物を取り除くことはできなかった。実際、ダイアフィルトレーションの滞留物中に、不純物がDnaKとして回収される。Sephacryl S100 クロマトグラフィーにおいては、不純物がDnaKと共溶出した。
これら異なる試料のSDS−PAGE分析を図3に示す。試料を変性し、4〜12%ビス/トリスNU−PAGEゲルにロードした。電気泳動後、タンパク質をクマシーブルーで染色した。
ゼラチンセファロースファストフロークロマトグラフィー(GSFF)
DnaKから不純物を分離するために試験した第3の方法には、ゼラチンセファロースファストフロー樹脂(GE Healthcare)でのクロマトグラフィーが含まれる。高度精製水を線流速150cm/h(19.9L/h)でカラムに充填する。充填したカラムベッドの寸法は:直径13cm、断面積133cm2、ベッド高15cm、充填容積1.99Lである。
HA溶出液のプールを、GSFFカラムに9等分した画分でロードする。GSFFサイクルの合間に、6Mの塩酸グアニジンで洗浄を行う。すべてのゼラチンセファロース工程は、流速120cm/h(15.9L/h)で行う。
カラムを、1.5〜2.5CVの70%エタノール+0.1M酢酸で、一時間の接触時間で浄化する。次いで、2.5〜3.5CVの0.5M NaCl+5mM HEPES、pH7.5で平衡化する。
溶出液のHAプール(全容量の9分の1)をカラムにロードする。ロード完了後、カラムを1.5〜2.5CVの0.5M NaCl+5mM HEPES、pH7.5緩衝液で、U.V.がベースラインに戻るまで洗浄する。吸光度を280nmで測定する。
その後、3〜4CVの0.5M NaCl+5mM HEPES+3mM ATP+1mM MgCI2、pH7.5で溶出を行う。
吸光度が上昇するとき、画分を2CVの間に捕集する。9番目のGSFFサイクルの後、カラムを1.5〜2.5CVの6M塩酸グアニジンで清浄し、次に、3CVの0.5M NaCl+5mM HEPES、pH7.5緩衝液で洗浄し、20%エタノール中に保存する。
図4に示されるように、ゼラチンセファロース樹脂でのクロマトグラフィーにより、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー後に得られた試料と比較して、明らかにDnaKの純度が向上される(レーン2とレーン3の比較)。この場合、DnaKの純度は、98.25%より高い(実施例2および図5参照)。
細胞溶解物の上清をゼラチンセファロースカラムに直接ロードする場合は、このステップ後のDnaKの純度は約95%である。
QセファロースHP後にゼラチンセファロースステップを行う場合は、QセファロースHPおよびヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー後に得られる試料と比較して、DnaK調製物の純度は増加しない(図4のレーン2とレーン4の比較)。
これらの結果は、これら3種のクロマトグラフィー(IEX、HA、およびGSFF)の組み合わせが、純度98%を超えるDnaK調製物を得るために絶対的に必要であることを証明している。
濃縮、および接線流濾過によるダイアフィルトレーション
濃縮は、2つのPLCTK pellicon 2 メンブラン(カットオフ分子量30kDa、0.1m2、Millipore)で、Proflux M 12(Millipore)を用いて行う。
メンブランを3Lの注入用水で2回洗浄し、操作の前にメンブランの完全性を試験した。0.5Mの水酸化ナトリウムで、60分間継続的に再循環することによって浄化を行う。次に、メンブランを30mM Na2HPO4・12H2O+20mM NaH2PO4・2H2O、pH7.3緩衝液で、透過物のpHが7.3±0.1に達するまで洗浄する。
プールしたゼラチンセファロース溶出液(GSFF−Eプール)を、2000mLに濃縮し、次いで、緩衝液を交換するために、10倍量の30mM Na2HPO4・12H2O+20mM NaH2PO4・2H2O、pH7.3緩衝液に対してダイアフィルトレートする。次の工程パラメーターを用いる:Pin=1.5±0.1bar、Pout=0.5±0.1bar、TMP=1bar。
ダイアフィルトレーションに続いて、システムおよびメンブランを、200mLの30mM Na2HPO4・12H2O+20mM NaH2PO4・2H2O、pH7.3緩衝液で、2回洗浄する。使用した洗浄溶液を、ダイアフィルトレートした滞留物に加える。
ダイアフィルトレーションに続いて、システムおよびメンブランを注入用水で洗浄する。0.5Mの水酸化ナトリウムで60分間継続的に再循環することによって浄化を行う。システムを0.1Mの水酸化ナトリウムで保存する。
無菌濾過
ダイアフィルトレートした滞留物で行ったUVアッセイに従って、その濃度を、30mM Na2HPO4・12H2O+20mM NaH2PO4・2H2O、pH7.3緩衝液で2.5mg/mLに調節する。
ステップ4の、ダイアフィルトレートしたDnaK−ATP画分の濾過は、Millipak60(0.22μmフィルター)で行う。濾過の前に、フィルターを、30mM Na2HPO4・12H2O+20mM NaH2PO4・2H2O、pH7.3緩衝液で洗浄する。すべてのDnaK−ATPアリコートを−20℃で保存する。
実施例2:DnaK特性
実施例1によって得られたDnaKは非常に純粋である。
タンパク質純度
タンパク質に関しては、SDS−PAGEゲルのクマシー染色で決定されたように、純度は98.25%を超える(図5)。当該物質を変性し、量を減少させながら4〜12%ビス/トリスNU−PAGEゲルにロードした。タンパク質を電気泳動で分離し、クマシーブルーR250(0.1%)で染色した。産物の純度を、異なる希釈度におけるDnaKのバンド強度と、レーン2で検出可能な、混入物と考えられる各バンドの強度とを比較することで評価する。
残存DNA含有量
23S染色体DNAに対する細菌DNA特異的プライマーを用いてRT−PCRで定量した残存DNA含有量は、タンパク質1mg当たり0.22ngである。定量リアルタイムPCRは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法によるゲノムDNAの増幅に基づいている。この方法においては、増幅されたDNAの量を、新しく形成された二本鎖DNAに結合するSYBRグリーン色素を用いた蛍光測定によってリアルタイムで追跡する。細菌DNAに対するプライマーは、Smithらによって提案されているように23S染色体DNAから選択された(Smith et al.、BioTechnique(1999)26:518−526)。
残存宿主細胞タンパク質含有量
ELISAで決定された残存宿主細胞タンパク質含有量は0.00004%である。Cygnus Technologies Inc.により開発された細菌タンパク質含有量測定は、サンドイッチELISAの原理に基づいている。簡潔に言うと、96穴プレートを、抗大腸菌捕捉抗体でコーティングする。試料に含まれる大腸菌タンパク質は、これらの抗体に捕捉され、アルカリホスファターゼと結合した別の特異的大腸菌抗体を用いて検出される。洗浄して非結合の試薬を取り除いた後、酵素の基質(p−ニトロフェニルリン酸:pNPP)を加える。吸光度測定は、反応生成物濃度、すなわち試料中に存在する宿主細胞タンパク質に比例する。
エンドトキシン含有量
エンドトキシン含有量(LAL法で測定)は、タンパク質1μg当たり0.002E.U.である。エンドトキシンを定量するために用いた方法は、Cambrex社によって開発されたKinetic−QCL(登録商標)テストである。この方法は、グラム陰性細菌エンドトキシンが、カブトガニ血球細胞溶解物(LAL)中の酵素前駆体の活性化を触媒する次の原理に基づいている。この酵素の活性化に際し、p−ニトロアニリン(pNA−yellow)がAc−Ile−Glu−Ala−Ag−pNa(無色)から遊離される。培養中、405nmでの吸光度を継続的に測定する。吸光度は培地中のpNA濃度に比例する。試料中のエンドトキシン濃度を、その反応時間から、既知の量の大腸菌エンドトキシンスタンダードの反応時間と比較することによって計算する。
ヌクレオチド含有量
この方法で得られた精製DnaKの40%はヌクレオチドを含まないDnaKに相当し、残りの60%がDnaK−ADPである。
実施例3:DnaKのATPアーゼ活性
DnaKの機能性を確認するため、そのATPアーゼ活性を測定した。外因性のATPを加え、ADP産生を経時的に追跡した。ヌクレオチドはC18カラムを用いたイオン対逆相クロマトグラフィーによって分析する。ATP加水分解の速度は、0.05分-1であり、これは、文献(Jordan et McMacken、J.Biol.Chem.(1995)270:4563−4569)で報告された値に一致している。詳細には、外因性のATP(6モル当量)を、50mM Tris、pH7.4、3mM MgCl2、および10mM KClの存在下でDnaKに加えた。反応培地のアリコート(500μL)を5、15、30、45、および60分後に収集し、100μLの1M塩酸を加えることによって反応を停止した。10kDaフィルターで濾過してDnaKからヌクレオチドを分離し、濾液を中和した後、C18カラムでのイオン対逆相クロマトグラフィーによって分析した(図6)。溶離液は、100mMリン酸緩衝液、および20%メタノールからなり、テトラブチルアンモニウムを対試薬として用いた。
実施例4:DnaKの生物学的特性
DnaKは炎症性効果を有しない:
DnaKは、全血に添加された場合、細菌リポ多糖類(LPS)と比較して、インターロイキン1β(IL−1β)、インターロイキン6(IL−6)、または腫瘍壊死因子α(TNFα)の非常に低い産生しか誘導しなかった。これらサイトカインの産生は、高濃度のDnaK(30μg/mL)でのみ検出可能であった(図7)。サイトカイン産生は、DnaKまたはLPSの存在下で24時間培養した全血で定量し、測定はELISAで行った。
DnaK自身はTH1応答またはTH2応答を誘発しない:
ヒトPBMC(末梢血リンパ球)をDnaKのみの存在下で培養(6日間)したとき、TH1タイプのリンパ球の活性化を示すインターフェロン−γ(IFN−γ)は産生されなかった(図8)。TH1リンパ球の活性化およびIFN−γ産生は、炎症性応答を活性化する。
H2リンパ球の活性化に続いて産生されるインターロイキン5またはインターロイキン13(IL−5、IL−13)の産生は、みられない(図8)。TH2応答は、IgE抗体の産生およびマスト細胞の脱顆粒に関与している。
ポジティブコントロールは、非特異的にリンパ球を活性化するPHA(フィトヘマグルチニン)である。5人の異なるボランティアに対して、培地中でELISAによりサイトカイン産生を測定した(各測定は二度ずつ行った。)。
6試料中2試料において、DnaKに応答したインターロイキン10(IL−10)の弱い産生が検出された。IL−10は寛容現象の発現に関与する。
DnaKはPBMC増殖を刺激しない:
ヒト血液から精製したPBMCを、DnaK(1〜9μg/mL)または水痘帯状疱疹ウイルス抗原(ポジティブコントロールとして、1CPAU/mL)の存在下で、96穴プレートで5日間培養した。100μLの培地を、1μCiのトリチウム標識チミジンを含む新鮮培地に置換し、細胞をさらに16時間培養した。第6日目、トリチウム標識チミジンの取り込みを、液体シンチレーションを用いたベータ計数器で測定した。
DnaKは、他の抗原によって誘発されたIFN−γ産生を阻害する:
ヒトPBMCを、カンジジンのみ、またはカンジジンと濃度を増加させたDnaK(1〜20μg/mL)の存在下で3日間培養した。培地中のIFN−γをELISAで定量した。結果は4回測定の平均±SDとして表す。
IFN−γは抗原への炎症性応答に関与するので、その産生がDnaKの存在下で阻害されたという事実は、DnaKが何らかの抗炎症性効果を有し得ることを示唆している(図9)。
DnaKはTreg細胞によるIL−10産生を刺激する:
IL−10は、寛容のひとつのメディエーターである。IL−10は、細胞表面にCD25を強く発現するいくつかのTreg細胞(これらはCD25+細胞である)によって産生される。
ヒト血液から、樹状細胞、CD25+細胞、およびCD25-細胞を精製し、正確な比率でそれらを混合した。樹状細胞を、まずBSAまたはDnaK(10μg/mL)の存在下で培養し、次いでリンパ球:CD25-のみ、CD25+のみ、またはCD25-/CD25+(比1:1)の混合物を加えた。培養を3日間維持し、細胞をPHAで刺激を与えるか、または刺激を与えなかった。
予想された通り、培養中のCD25+細胞の存在により、CD25-細胞によるIFN−γの産生が阻害された(図10)。CD25+細胞によるIL−10産生は、BSAで培養した細胞と比べて、DnaKで培養した細胞にとってより重要であり、IL−10産生は、細胞集団の混合物においてさらに増加した。このことは、PHAによるT細胞の活性化に続いて、DnaKがTregによるIL−10産生を刺激することを示唆している。
ヒト血液中には、抗DnaK抗体が存在する:
ELISA試験を用いて、ヒト血清中に抗DnaK IgGが存在することを指摘した。(健康なボランティア、およびアレルギー患者からの)試験試料の40%において、OD405nmは、BSAの場合よりもDnaKの場合のほうが大きかった(図11)。これは、BSAに対してよりもDnaKに対してのほうがよりIgGの力価が高いことを示している。

Claims (18)

  1. 精製された組み換えDnaK調製物であって、
    他のシャペロンタンパク質を加えなくともATPアーゼ活性を有し、
    本質的にT細胞刺激性不純物を含まない
    調製物。
  2. a)95重量%以上の純度、
    b)タンパク質1mg当たり1ng以下の残存DNA混入、
    c)5重量%未満の残存宿主細胞タンパク質(HCP)混入、
    d)タンパク質1μg当たり0.5E.U.未満のエンドトキシン混入
    を有する請求項1に記載の精製された組み換えDnaK調製物。
  3. 純度が98%以上、好ましくはペプチド含有量がモル基準で1%未満である請求項1または2に記載の組み換えDnaK調製物。
  4. 残存DNA混入が、0.5ng/mg以下、および/またはHCPが0.1重量%未満、より好ましくは0.0001重量%未満である請求項1〜3のいずれか1項に記載の組み換えDnaK調製物。
  5. DnaKが加水分解されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の組み換えDnaK調製物。
  6. エンドトキシン混入が、タンパク質1μg当たり0.01E.U.未満である請求項1〜5のいずれか1項に記載の組み換えDnaK調製物。
  7. DnaKが、本質的にヌクレオチドを含まないか、ADPとの複合体の形であるか、ATPとの複合体の形であるか、またはそれらの混合物である請求項1〜6のいずれか1項に記載の精製された組み換えDnaK調製物。
  8. DnaKが、少なくとも98重量%の純度を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の精製された組み換えDnaK調製物。
  9. 細胞溶解物から請求項1〜8のいずれか1項に記載の組み換えDnaK調製物を精製する方法であって、
    a)イオン交換クロマトグラフィー、
    b)ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、
    c)ゼラチンクロマトグラフィー
    のステップを含む方法。
  10. DnaKが、腐生細菌由来、好ましくは大腸菌由来である請求項9に記載の方法。
  11. イオン交換クロマトグラフィーが、陰イオン交換クロマトグラフィーである請求項9〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーが、ヒドロキシアパタイトII型クロマトグラフィーである請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. ゼラチンクロマトグラフィーが、ゼラチンセファロースで行われる請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 組み換えDnaKと少なくともひとつのペプチドまたは少なくともひとつのタンパク質との間の複合体を形成する方法であって、
    a)請求項1〜8のいずれか1項に記載の組み換えDnaKとATPを、1:1〜1:10のHSP:ATPモル比で混合するステップ、
    b)少なくとも1つのペプチド、または少なくとも1つのタンパク質を加えるステップ、
    c)10℃〜60℃、好ましくは20℃〜45℃の温度でインキュベートするステップ
    を含む方法。
  15. 請求項1〜8に記載の組み換えDnaKと、少なくとも1つのペプチドまたは少なくとも1つのタンパク質との混合物であって、好ましくは複合体の形である混合物。
  16. インビボおよび/またはインビトロ診断のための、請求項1〜8に記載のDnaKまたは請求項15に記載の混合物もしくは複合体の使用。
  17. アレルギー、自己免疫疾患、移植片拒絶もしくは神経変性疾患の寛容、治療もしくは予防を誘発するための医薬組成物の調製のため、または液性応答もしくは調節性T細胞応答を誘発する免疫賦活剤としての、請求項1〜8に記載の精製された組み換えDnaKまたは請求項15に記載の混合物もしくは複合体の使用。
  18. 請求項1〜8に記載の精製された組み換えDnaK調製物または請求項15に記載の混合物もしくは複合体を含む、医薬品。
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