JPH0847392A - スギ花粉アレルゲンCry j IIエピトープ - Google Patents

スギ花粉アレルゲンCry j IIエピトープ

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JPH0847392A
JPH0847392A JP6297840A JP29784094A JPH0847392A JP H0847392 A JPH0847392 A JP H0847392A JP 6297840 A JP6297840 A JP 6297840A JP 29784094 A JP29784094 A JP 29784094A JP H0847392 A JPH0847392 A JP H0847392A
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敏雄 曽根
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直樹 小宮山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スギ花粉症の診断、予防および治療に有用な
スギ花粉アレルゲンCryj IIの少なくとも一つのエピト
ープ、特にT 細胞エピトープを含むタンパク質またはペ
プチドを提供する。 【構成】 スギ花粉アレルゲンCry j IIをコードするcD
NAをクローニングし、Cry j IIの全アミノ酸配列を明ら
かにした。更に、該アミノ酸配列全長にわたってオーバ
ーラップペプチドを合成し、スギ花粉症患者由来のCry
j II T細胞ラインを用いて、T 細胞エピトープを含むオ
ーバーラップペプチドを同定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スギ花粉症の診断、予
防もしくは治療に有用な、スギ花粉アレルゲンCry j II
のエピトープ、特にT 細胞エピトープを含むタンパク質
またはペプチド、または該タンパク質またはペプチドを
コードするDNAに関する。
【0002】
【従来の技術】スギ花粉症は、スギ花粉が飛散する春先
にほぼ全国的に観察されるアレルギー性疾患であり、く
しゃみや鼻汁、目のかゆみ等を伴うアレルギー症状を呈
する。その患者数は、1970年以降急激に増加しており、
現在全国民の10% 弱に当たる約一千万人がスギ花粉症に
苦しめられている。
【0003】アレルギー性疾患を形成するアレルギー反
応は、R. G. H. Gell とR. R. A. Coombs によりI型〜
IV型の4 種に分類されており、スギ花粉症はI型に属す
る。I型アレルギーの発症機序は以下の通りである。
【0004】アレルギー反応を引き起こす分子をアレル
ゲン(本明細書では抗原ともいう)というが、花粉の場
合このアレルゲンがタンパク質抗原である。これらの外
来タンパク質抗原が体内に侵入すると、抗原提示細胞
(マクロファージ)に取込まれ、タンパク分解酵素によ
って分解されてペプチド断片になり、主要組織適合抗原
複合体(Major Histocompatibility Complex: MHC )ク
ラスII分子(ヒトではHLA クラスII分子)と結合した状
態で、細胞膜上に提示される。HLA クラスII分子は多型
性を示すが、CD4 + T細胞のレセプターは、HLA クラス
II分子と結合した抗原ペプチドを、そのHLA クラスII分
子の多型性を示す部分と共に認識し、抗原特異的に活性
化される。活性化されたCD4 + T細胞は、Th0 細胞、Th
1 / Th2 細胞に分化し、種々のサイトカインを産生す
る。その際、それぞれの細胞のサイトカイン産生パター
ンは異なっており、Th1 はIL-2、IFN γを、Th2 はIL-
4、IL-5、IL-10 等を、Th0 は両者のサイトカインを産
生する。
【0005】一方、B 細胞は細胞表面にIgM あるいはIg
D を表現しており、抗原を細胞内に取込むことによって
活性化される。その際、Th2 から産生されるサイトカイ
ンの作用によって、活性化されたB 細胞は抗体産生細胞
にまで分化増殖し、抗原特異的な免疫グロブリンE (Ig
E )を産生する。このようにして産生されたIgE は、気
道あるいは鼻粘膜組織中のマスト(肥満)細胞や血液中
の好塩基球にIgE レセプターを介して強固に結合し、感
作が成立した状態になる。
【0006】再び、アレルゲンが体内に侵入すると、1
分子のアレルゲンは、直ちにマスト細胞や好塩基球上の
2 分子以上のIgE と結合し、架橋構造を形成する。その
結果、IgE 分子と結合しているレセプター同士が会合
し、これが引き金となって、細胞膜内の幾種類もの酵素
が活性化され、ヒスタミンやプロスタグランジン、ロイ
コトリエンといった種々の化学伝達物質が細胞から放出
される。これらの化学伝達物質が鼻粘膜や気道などの局
所に作用して、色々なアレルギー症状を引き起こす。
【0007】なお、T 細胞によって認識されるエピトー
プをT 細胞エピトープ、B 細胞によって認識されるエピ
トープをB 細胞エピトープという。
【0008】アレルゲンのエピトープは、I型アレルギ
ーの発症及び増悪に直接関与していると考えられるの
で、アレルゲンのエピトープを同定することは、I型ア
レルギーの診断、予防及び治療に有用である。
【0009】スギ花粉の主要アレルゲンは、安枝らによ
って単離精製され、Sugi Basic Protein(SBP )と命名
された(Yasueda, H., et al., J. Allergy Clin. Immu
nol.71, 77-86, 1983)。このSBP は、分子量が45〜50k
Da で、WHO の命名法に従い現在Cry j I と呼ばれてい
る。更にその後、Cry j I の分離精製の過程で、Cryj I
とは抗原性の異なる、分子量が37kDa のCry j IIが分
離された(Taniai, M.et al. FEBS Letters 239, 329-3
32,1988、Sakaguchi, M. et al. Allergy 45,309-312,1
990 )。
【0010】これらの結果、Cry j I とCry j IIとは全
く異なるタンパクであることが明らかとなったが、スギ
花粉症患者では、Cry j I とCry j IIの両者が反応して
いることが報告された。すなわち、145 名のスギ花粉症
患者血清中、134 名(92.4%)の血清がCry j I 及びCry
j IIと反応し、6 名(4.1%)の血清がCry j I とのみ
に反応し、5 名(3.4%)の血清がCry j IIとのみ反応す
ることが判明した(1993年第43回日本アレルギー学会、
橋本ら、日獣大、予研、国立相模原病院、林原生化
研)。つまり、スギ花粉症の発症には、Cry j I 及びCr
y j IIのどちらも重要であることが示された。
【0011】Cry j I については、それをコードするcD
NAがクローニングされ、その推定アミノ酸配列に基づ
き、T 細胞エピトープを含むペプチドが同定されている
(WO94/01560、"ALLERGENIC PROTEINS AND PEPTIDES FR
OM JAPANESE CEDAR POLLEN")。Cry j IIについては、N
末端のアミノ酸配列のAla 、Ile 、Asn 、Ile 、Phe 、
Asn 、Val 、Glu 、Lys 及びTyr の10アミノ酸残基が報
告されている(Sakaguchi, M., et al., Allergy 45, 3
09-312, 1990)に過ぎない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スギ花粉症
の診断、予防及び治療に有用な、スギ花粉アレルゲンCr
y j IIの少なくとも1つのエピトープ、特にT 細胞エピ
トープを含むタンパク質またはペプチド、または該タン
パク質またはペプチドをコードするDNAを提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、上記課
題を解決するために、 (1)Cry j II の全アミノ酸配列(一次構造)の解明 (2)Cry j II の全アミノ酸配列をカバーするオーバーラ
ップペプチドの作製 (3)Cry j II アレルゲンを特異的に認識するT 細胞ライ
ンを個人別に樹立 (4) 抗原提示細胞(B 細胞株)の樹立 (5)T細胞エピトープを含むオーバーラップペプチドの同
定 を行い、本発明を完成した。なお、本発明でいうエピト
ープは、T 細胞エピトープに限られるものではないが、
以下T 細胞エピトープについて詳述する。これらの各ス
テップを以下に説明する。
【0014】(1)Cry j II の全アミノ酸配列の解明 cDNAのクローニング a. RNAの抽出 RNA を抽出する際、通常、初期段階で蛋白質を除去す
る。このため一般的な方法として、フェノール抽出方
法、グアニジウム塩、界面活性剤、尿素などの蛋白質変
性剤などを用いる方法がある。
【0015】スギ花粉からのRNA 抽出は、Breiteneder
ら(Int. Arch. Allergy Appl. Immunol. 87: 19-24, 1
988 )の方法に改良を加えて行うことができる。
【0016】スギ花粉を、10〜20倍量の抽出緩衝液(10
0mM LiCl、10mMNa2 EDTA、1%SDS 、20% メルカプト
エタノール、100mM Tris-HCl pH 9.0 )に懸濁し、これ
に等量のフェノールとクロロホルムの混液(フェノー
ル:クロロホルム:イソアミルアルコール=24:24:1
)を加えホモジェナイズする。次いで遠心(10,000g
、10〜15分)し、フェノール・クロロホルム層と、水
層の二層に分離する。このとき変性した蛋白質はフェノ
ール・クロロホルム層に、核酸は水層に移行する。水層
にフェノール・クロロホルム混液を加え、振盪し水層に
残存している蛋白質などの不純物をフェノール・クロロ
ホルム層に移行させ除去する。このような操作を2回繰
り返す。
【0017】得られた水層からRNA を抽出するには、高
濃度のLiCl(2〜4M) またはCH3 COONa(3M)が存在するとD
NA 及び蛋白質は上清に残り、tRNA以外のRNA は沈殿す
る性質を利用する。水層に同量の2 〜4MのLiClを添加
し、RNA を沈殿させる。次いでこの水層を水に溶解し、
0.1 〜0.3 容の冷エタノール(-20 ℃)を加え、RNA を
沈殿させる(エタノール沈殿)。次いで遠心(10,000g
、30分)して沈殿を回収し、水に溶解して全RNA 分画
を得る。
【0018】b. mRNA の調製とcDNAの合成 Cry j IIのmRNAは、3'末端にポリ(A) 鎖を持つので、こ
れと相補するリガンドとして12〜18塩基のデオキシチミ
ジン(dT)を結合したオリゴdTセルロースカラム(Clontec
h Laboratories Inc. 社製、CA、USA)にmRNAを吸着され
る。スギ花粉RNA に緩衝液(3M NaCl、1mM EDTA、10mM T
ris-HCl 、pH7.4)を加えてmRNAをカラムに吸着させる。
mRNAは、ベッド体積の2 〜3 倍量のNaClを含まない緩衝
液(1mM EDTA 、10mM Tris-HCl 、pH7.4)で溶出する。
【0019】得られたmRNAからのcDNAライブラリーの作
製は、現在市販されているファージをベクターに用いた
cDNAライブラリー作製キット(Amersham International
plc.社製、Buckinghamshare 、England)を用いて行うこ
とが出来る。
【0020】c. Cry j II cDNAのスクリーニング Cry j IIのN 末端アミノ酸10残基が既に判明している
が、このアミノ酸配列から推定した塩基配列を持つ合成
DNA をプローブとして、Cry j II cDNA をスクリーニン
グすることができる。プローブに用いるDNA を合成する
場合、可能性のあるコドンを含むオリゴヌクレオチドを
全て合成するよりも、可能性のある複数のコドン配列に
対してハイブリダイズするようなオリゴヌクレオチドを
設計することが望ましい。この合成オリゴヌクレオチド
プローブの5'末端を[ γ- 32P]ATPとポリヌクレオチド
キナーゼによって標識し、プラークハイブリダイゼーシ
ョン法により、前記cDNAライブラリーから陽性クローン
をスクリーニングする。
【0021】得られた陽性クローンよりファージDNA を
調製し、挿入cDNA断片を分離し、pUC18 等のプラスミド
にサブクローンする。必要に応じてオリゴヌクレオチド
プライマーを合成し、Sanger法等により塩基配列を決定
し、クローンを同定する。本発明者らが単離したCry j
II cDNA の全長の塩基配列を、配列番号5に示す。
【0022】Cry j IIをコードするcDNAは、全体で1733
bpからなり、翻訳開始と想定されるコドン(45〜47位の
ヌクレオチドATG )から終止コドン(1587〜1589位のヌ
クレオチドTAA )に至るオープンリーディングフレーム
を含み、514 アミノ酸をコードしている。オープンリー
ディングフレーム部分の塩基配列を配列番号3に示し、
また該塩基配列がコードするアミノ酸配列を配列番号1
に示す。配列番号3で示される塩基配列には、個体間で
の対立遺伝子変異による多型性(polymorphism) 及びそ
の結果としてのアミノ酸配列の変異が考えられるがその
ような変異を有するCry j IIの塩基配列及びアミノ酸配
列も本発明に包含される。207 〜236 位のDNA 配列のコ
ードするアミノ酸配列はAla 、Ile 、Asn 、Ile 、Phe
、Asn 、Val 、Glu 、Lys 、Tyr であり、成熟型Cry j
IIのN 末端アミノ酸配列(Sakaguchi, M., et al., Al
lergy 45, 309-312, 1990)と一致する。N 末端の54ア
ミノ酸は、他のシグナルペプチドに見られる疎水性アミ
ノ酸に富み、また成熟型Cryj IIに含まれていないこと
からシグナルペプチドと考えられる。
【0023】207 位から終止コドン1587〜1589位までの
DNA 配列がコードするCry j IIは、N 末端のAla からC
末端のPro まで460 個のアミノ酸残基からなり、成熟型
Cryj IIと考えられる。該成熟型Cry j IIに対応する塩
基配列を配列番号4に、該塩基配列にコードされるアミ
ノ酸配列を配列番号2に示す。配列番号2に示すアミノ
酸配列からなるCry j IIの理論上の分子量は50,444Daで
ある。一方、天然の成熟型Cry j IIは、還元条件下のSD
S-ポリアクリルアミド電気泳動(SDS-polyacrylamide g
el electrophoresis)で45KDa の位置にそのバンドが現
れる(Sakaguchi, M., et al., Allergy 45, 309-312,
1990)。このことから、Cry j IIのC 末端はプロセッシ
ングを受けているものと考えられる。また成熟Cry j II
のアミノ酸配列の中には、N-グリコシド結合の可能性の
あるAsn-X-Ser/Thr が存在する。
【0024】Cry j IIをコードするDNA の全長またはそ
の一部を含むDNA は、螢光標識、放射性標識あるいは酵
素標識等によって標識することにより、生化学検査また
は関連蛋白質若しくは類似の配列を含む蛋白質をコード
するDNA のスクリーニング等のためのプローブ、プライ
マーとして使用できる。また発現ベクターに接続して、
少なくとも1つのエピトープを含むタンパク質またはペ
プチドを発現させることもできる。
【0025】組換えCry j II(rCry j II )の発現 rCry j II または少なくとも一つのCry j IIのエピトー
プを含む組換えタンパク質またはペプチドは、それぞれ
をコードするcDNAを発現ベクターに組込み、大腸菌、昆
虫細胞、酵母または哺乳動物に導入し、培養することに
より得ることができる。しかし、大腸菌などの原核細胞
を使う発現系は、適切な糖鎖の付加(glycosylation) が
行われないために、rCry j II の発現には酵母などの真
核細胞を使用することが好ましい場合がある。
【0026】Cry j IIの幾つかの発現システムの例を以
下に示す。
【0027】a. 大腸菌での発現 T7ファージのプロモーターとRNA ポリメラーゼを用いる
系(F. W. Studier, A.H. Rosenberg, J. J. Dunn, J.
W. Dubendonff, "Methods in Enzymology", ed. by D.
D. V. Goeddel, vol. 185, p. 60, Academic Press, N
ew York, 1990)は、極めて発現の成功率が高いので、本
発明に好適に使用できる。この系は、T7ファージのポリ
メラーゼ遺伝子を持つ大腸菌宿主BL21(DE3) に、T7ファ
ージプロモーターの下流のマルチクローニングサイトに
目的の遺伝子を挿入した組換えプラスミドを導入して、
IPTG存在下で、目的の遺伝子を発現させるシステムであ
る。例えば発現ベクターとしてpGEMEX-1(Promega 社)
などが使用できる。
【0028】また、目的の蛋白質を、大量発現可能な蛋
白質と融合させて発現させる系が市販されており、これ
らの系は精製にアフィニティーカラムが使え、精製効率
がよく、本発明に好適に使用できる。例えば、融合蛋白
質にβ- ガラクトシダーゼを有する発現ベクターpUEX(A
mersham)を用いると、rCry j II はβ- ガラクトシダー
ゼとの融合蛋白質として得られ、アフィニティカラムで
効率よく精製することが出来る。また、グルタチオンS-
トランスフェラーゼを有するpGEX(Pharmacia)や、マル
トース結合蛋白質を用いたpMAL(New England Biolabs、
Berverly, MA)などは、その融合部位に血液凝固因子Xa
の切断部位が導入されており、Cry j IIを分離すること
ができる。
【0029】b. 酵母での発現 酵母を宿主とする系は発現産物のグリコシレーションが
可能であり、このことは糖蛋白質であるCry j IIの発現
に好都合である。例えば酵母による異種蛋白質の発現系
としては、ピキア酵母を宿主として用いる方法が知られ
ており(特開昭61-108383 号公報、特開昭61-173781 号
公報、特開昭63-44899号公報、特開平1-128790号公報
等)、本発明に好適に使用できる。その他の酵母による
発現系については、D. Emr Scott, "Methods in Enzymo
logy", ed. by D. V. Goeddel, vol. 185, p.231, Acad
emic Press, New York (1990) に詳述されており、本発
明で使用できる。
【0030】c. 昆虫細胞での発現 昆虫細胞中を宿主とする系は発現産物のグリコシレーシ
ョンが可能である。バキュロウイルスを用いた外来遺伝
子発現システムは市販されており(PharMingen,San Dieg
o, CA, USA)、本発明に好適に使用できる。このシステ
ムについては、Luckow, V. A. らの Trends in the Dev
elopment of Baculovirus Expression Vector, Bio/Tec
hnology (1987年9 月11日)に記載されている。
【0031】d. 哺乳動物細胞での発現 哺乳類プロモーター(例えばメタロチオネイン)、ウイ
ルスプロモーター(例えばSV40初期プロモーター)等を
持つ発現ベクターに組み込み、哺乳動物細胞に導入する
ことにより高発現させることができる。
【0032】(2) オーバーラップペプチドの合成 花粉症患者のT 細胞が認識するCry j IIのT 細胞エピト
ープを分子レベルで解明するために、配列番号2に記載
のCry j II cDNA のコードするアミノ酸配列に基づき、
N 末端のAla からC 末端のPro に至る全460 アミノ酸残
基をカバーするオーバーラップペプチドを作製する。こ
れらのオーバーラップペプチドは、市販されているペプ
チド自動合成装置により容易に合成することができる。
これらのオーバーラップペプチドの中から、少なくとも
一つのエピトープを含むペプチドを同定する。特に、T
細胞エピトープを同定するためには、花粉症患者の末梢
血リンパ球から、Cry j IIを特異的に認識し増殖応答す
るT 細胞ラインを樹立する必要がある。一般に、患者毎
に反応するT 細胞エピトープが異なるので、患者毎にT
細胞ラインを樹立することが望ましい。
【0033】(3)T細胞ラインの樹立 Cry j II抗原特異的なT 細胞ラインを樹立するには、通
常患者の末梢血リンパ球をCry j II抗原の存在下、7 日
間程度培養して抗原刺激によりT 細胞を活性化し、さら
に、活性化T 細胞を、抗原と抗原提示細胞と共に7 日間
培養することを数回繰り返して抗原刺激することによ
り、抗原特異的T 細胞ラインを作製することができる。
しかしながら、T 細胞が増殖因子のIL-2の存在下でよく
増殖している場合は、抗原刺激は最初だけにすることが
望ましい。T 細胞ラインを数度抗原刺激すると、増殖率
の高いT 細胞が選択的に取れ、T 細胞エピトープを含む
ペプチドを同定する場合において、エピトープによって
は十分な増殖応答を示さない場合が生じる。
【0034】使用する抗原としては、原理的には天然型
Cry j II抗原が望ましいが、極微量しかスギ花粉から抽
出できないことから、組換えCry j II(rCry j II )あ
るいはオーバーラップペプチドの混合物も好適に使用で
きる。rCry j II は、大腸菌で発現させ精製したものが
利用できる。
【0035】(4) 抗原提示細胞(B 細胞株)の樹立 抗原提示細胞としては、T 細胞ラインと同一人の末梢血
リンパ球を、マイトマイシンC 処理あるいは放射線照射
して増殖能力を失わせたものが望ましい。しかし、採血
回数が多くなるため、Epstein-Barr virus(EBV )を自
己のB リンパ球に感染させトランスフォーメーションを
起こさせたものは、in vitroで増殖し続けリンパ芽球様
細胞株(B 細胞株)となるので、このB 細胞株を抗原提
示細胞として用いてもよい。B 細胞株の樹立方法は既に
確立されている[組織培養の技術第二版、187-191 頁、
日本組織学会編(1988.8.10) ]。
【0036】(5)T細胞エピトープを含むオーバーラップ
ペプチドの同定 それぞれの患者固有のT 細胞ラインが認識する、T 細胞
エピトープを含むペプチドは以下のようにして同定され
る。ここで「認識する」という意味は、T 細胞レセプタ
ーが抗原エピトープ(MHC 分子を含めて)と特異的に結
合し、その結果、T 細胞が活性化されることを意味し、
活性化の状態は、リンホカインの産生や、DNA の合成を
[ 3H] チミジンの取込み量を指標として測定すること
により観察される。すなわち、T 細胞ラインとマイトマ
イシンC 処理した同一人のB 細胞株とを、96穴平底プレ
ートに播種し、オーバーラップペプチドと共に混合培養
し、 [ 3H] チミジンの取込み量(cpm )を液体シンチ
レーションカウンターで測定する。その際、 [ 3H] チ
ミジンの取込みは、個々の培養系で異なるため、例え
ば、個々のペプチドに対するT 細胞ラインの [ 3H] チ
ミジン取込み量(cpm)を、抗原を添加していないコン
トロールの [ 3H] チミジン取込み量(cpm )で除した
数(stimulation index: SI )が2 以上をT 細胞エピト
ープを含むペプチドと同定する。同定されたT 細胞エピ
トープを含むペプチドは、図4に列挙されている。
【0037】このようにして得られた本発明のCry j II
の少なくとも一つのT 細胞エピトープを含むペプチドに
ついては以下のことが考えられる。HLA クラスII分子と
結合して抗原提示されるペプチドの長さは、ペプチドの
解析結果(Chicz, R. M. etal.: J. Exp. Med., 178: 2
7-47, 1993 )から、およそ10〜34のアミノ酸残基から
なるものと考えられるので、本発明のT 細胞エピトープ
を含むペプチドはこのような長さのペプチドも含まれ
る。また、本発明のペプチドにアミノ酸置換、欠失ある
いは付加などの修飾を行い、これらの修飾ペプチドに対
する患者毎のT 細胞ラインの増殖応答を測定することに
よって、本発明のCry j IIの少なくとも一つのT 細胞エ
ピトープを含むペプチドと免疫学的に同機能を有する修
飾ペプチドを容易に作製することは、当業者が容易に実
施しうることであるので、これらの修飾ペプチドも本発
明に包含される。
【0038】現在、減感作療法で使用されている減感作
剤はスギ花粉から抽出された粗抗原であり、多量の多糖
類を含んでいる。ロット差がかなりあり、一旦減感作療
法を開始した後、ロットを変えるとアナフィラキシーを
起こすことが稀にある。また、減感作の治療効果も、減
感作治療が開始されて以来余り改善されておらず、減感
作療法で著効と診断されるのは約30% の患者である。
【0039】本発明のT 細胞のエピトープを含むペプチ
ドのうち、花粉症患者の半分以上のT 細胞ラインと反応
する各々のペプチドは、これらの各ペプチドを単独もし
くはいくつかを混合したペプチドを用いて減感作療法を
行った場合には、治療した患者の半分以上で減感作が行
える可能性がある。また、使用するペプチドは、化学的
に合成されたペプチドであるため、アナフィラキシーの
ような副作用を生じる可能性は低くなると考えられる。
例えば、図5は、18名の花粉症患者から樹立されたT 細
胞ラインがそれぞれ認識するオーバーラップペプチド
を、重要度指数[「平均刺激係数」(「オーバーラップ
ペプチド刺激によるT 細胞ラインの [ 3H] チミジン取
込み量(cpm) 」を「抗原を添加しない場合の [ 3H] チ
ミジン取込み量(cpm) 」で割った値の平均値)と「出現
頻度(%) 」(「試験した全T 細胞ライン」に対する「被
験ペプチドをT 細胞エピトープとして認識したT 細胞ラ
イン」の割合(%) )とを乗じた値]で示したものである
が、図中の番号14、17、29、38、48、68、70および71の
ペプチドは平均刺激係数が約3.9 以上である上、重要度
指数が200 を超えており、減感作治療に特に有効である
と考えられる。
【0040】なお、本発明者が明らかにし、図5に示さ
れた少なくとも一つのT 細胞エピトープを含むペプチド
の中には、後述のB 細胞エピトープを含むことが判明し
た2種類のペプチドと共通部分を有するペプチドは含ま
れていない。従って本発明のペプチドは、B 細胞エピト
ープを刺激しないと考えられるので、減感作剤として実
用化可能であると考えられる。
【0041】また、本発明のT 細胞のエピトープを含む
ペプチドを経口投与して、経口免疫寛容を行うことも可
能と考えられる。経口免疫寛容(経口減感作)は現在開
発中の治療法であるが、効果を示す結果が報告され始め
ている。例えば、Myelin Basic ProteinのT 細胞エピト
ープ(ペプチド配列21-40 、71-90 )をマウスに経口投
与すると「Experimental Autoimmune Encephalomyeliti
s (略してEAE )発症」を抑制したことが報告されてい
る[上野川修一、久恒辰博、八村敏志、経口免疫寛容の
分子生物学、蛋白質核酸酵素、39、2090-2101 (記載頁
2098右、9-24行)1994年]。これらの例から、スギ花粉
症においても、同定したT 細胞エピトープペプチドをそ
のまま経口投与するか、あるいは胃で消化されないよう
に何らかのカプセルに封入する等の工夫を行って経口投
与すれば、免疫寛容状態になる可能性がある。スギ花粉
飛散時期の前、具体的には12〜1 月期に経口的にエピト
ープペプチドを投与し、免疫寛容状態を誘導しておく。
この状態だとスギ花粉が飛散して鼻粘膜に花粉が付着し
ても、症状が出ないか、あるいは症状が軽くなることが
期待される。
【0042】さらにまた、本発明のT 細胞のエピトープ
を含むペプチドに、アミノ酸置換、欠失あるいは付加な
どの修飾を加えたアナログペプチドを合成し、HLA クラ
スII分子には結合するが、T 細胞には情報が伝わらない
アナログペプチドを同定する。これらのペプチドは、例
えば点鼻薬として患者に使用すれば、天然のT 細胞エピ
トープを競合的に阻害するので、発症予防が期待され
る。
【0043】なお、本発明でいうエピトープには、B細
胞エピトープも含まれる。B細胞エピトープの同定は、
オーバーラップペプチドと患者血清IgE 抗体との反応性
の測定、オーバーラップペプチドによる患者血清と抗原
との結合の阻害の検出等の公知の方法によって行うこと
ができる(特開平6−69336号参照)。既に、1価
のB 細胞エピトープは、アレルギー反応の抑制に有用で
あることが知られている。これは、1価のB 細胞エピト
ープは、肥満細胞または好塩基球上の対応するIgE 分子
と結合し、多価エピトープによるIgE 分子架橋の形成を
阻害することによるものと考えられている。本発明者ら
は、本発明のCry j IIの全アミノ酸配列をカバーするオ
ーバーラップペプチドを合成し、これらのペプチドとス
ギ花粉症患者血清IgE 抗体との反応を酵素抗体法で測定
した結果、ペプチド「Gln Cys Lys Trp Val Asn Gly Ar
g Glu Ile Cys (アミノ酸配列113 〜123 )」および
「Cys Thr Ser Ala Ser Ala Cys Gln Asn (アミノ酸配
列293 〜301 )」はB 細胞エピトープを含んでいること
を明らかにした。このようなCry j IIのB 細胞エピトー
プを含むペプチドは、スギ花粉症の診断、予防及び治療
に有用である。
【0044】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されない。
【0045】<スギ花粉の採取>スギ花粉は静岡県及び
神奈川県内で2 月に伐採されたスギの枝に着花した雄花
から採取した。Cryj II 抗原性精製用のスギ花粉は-70
℃で保存し、RNA 調製用のスギ花粉は液体窒素中で急速
凍結した後、-70 ℃で保存した。
【0046】<RNA の抽出>Breiteneder ら(Int. Arc
h. Allergy Appl. Immunol. 87:19-24 1988) の方法を
基にして改良を加えることによりスギ花粉からRNA を抽
出した。
【0047】凍結保存したスギ花粉1gを氷冷した15mlの
抽出緩衝液(100mM LiCl 、10mMNa2EDTA、1%SDS 、20% 2
-メルカプトエタノール、100mM Tris-HCl、pH 9.0)に
懸濁し、さらに、15mlのフェノール:クロロフォルム:
イソアミルアルコール(24:24:1) を添加した。この懸濁
液をテフロンホモジェナイザーに移し、テフロンペステ
ルをモーターで最高回転で回しながら、20〜30ストロー
クホモジェナイズした。この後、遠心操作(10,000g、15
分) で水層と有機層に分離して水層を得た。水層に同量
のフェノール:クロロフォルム:イソアミルアルコール
を加え、5 分間振蕩の後、遠心分離(10,000g、15分) で
水層を得た。同様の操作を2 回繰り返し、さらに15mlの
クロロフォルム:イソアミルアルコール(24:1)を用いて
1 回行った。得られた水層に同量の4M LiCl を添加して
-20 ℃で一晩放置した。凍結した溶液を室温で溶解し、
遠心操作(20,000g、30分) で沈澱を得た。この沈澱を少
量の滅菌蒸留水に溶解し、0.3 容の3M CH 3 COONa 、pH
5.2と2.5 容のエタノールを加え、-20 ℃で60分間放置
した。遠心操作(10,000g、30分) により回収した沈渣を
滅菌蒸留水に再溶解して全RNA 分画とした。
【0048】<スギ花粉mRNAの調製とcDNAの合成>スギ
花粉全RNA1mgを出発材料として同量の結合緩衝液(3M Na
Cl、1mM EDTA、10mM Tris-HCl 、pH 7.4) を添加した
後、オリゴdTセルロースを事前にパックしたスパンカラ
ム(CLONETECH Laboratories Inc.社製、CA、USA)に吸着
させ、溶出緩衝液(1mM EDTA 、10mM Tris-HCl 、pH 7.
4) で溶出することにより約10μg のmRNAを精製した(CL
ONETECH Lab. Inc.社添付プロトコールに従った)。続
いて、精製mRNA 5μg からcDNA合成システムプラス(Ame
rsham International plc.社製、Buckinghamshare 、En
gland)を使用し、添付されているプロトコールに従って
cDNA約4 μg を合成した。
【0049】<オリゴヌクレオチドプローブの合成>Cr
y j IIのN 末端から10残基のアミノ酸配列を図1Aに示
す。このアミノ酸配列から予想されるcDNAの配列は図1
Bである。オリゴヌクレオチドプローブ(Oligo CJII)
としてその配列に相補的に、また4カ所で2種類の塩基
を用いているので、合計16種類の混合物として合成した
(図1C)。混合物として種類を減らすためにG:T 塩基
対を許容している。
【0050】<Cry j II cDNA のクローニング>cDNAラ
イブラリーの作製はcDNAクローニングシステムλgt10
(Amersham International plc. 社製、Buckinghamshar
e 、England )を使用し、添付されているプロトコール
に従って行った。上述のcDNA 1μg をλgt10に組み込み
cDNAライブラリーを作製した。約50万のライブラリーの
うち約5,000 のクローンを直径150mm のプレート1枚に
まいた。スクリーニングのためのプローブは上記のオリ
ゴヌクレオチド(Oligo CJII)をT4 polynucleotide ki
naseにより[ γ- 32P]ATP (7,000Ci/mmol ICN Biochem
icals, Inc. 社製)で標識して用いた。ファージDNAを
固定化したニトロセルロースフィルターを5 ×SSPE(1
×SSPE:0.18M NaCl 、10mMリン酸ナトリウム、1mM EDT
A)、5 ×FBP (1 ×FBP:0.02% Ficoll、0.02%牛血清ア
ルブミン、0.02% ポリビニルピロリドン)、0.3%SDS 、
100 μg/ml tRNA を含む溶液に48℃1 時間以上浸すこと
によりプレハイブリダイズした。この後ニトロセルロー
スフィルターを新たに調製した同溶液に浸し、32P ラベ
ルしたプローブ(Oligo CJII)を加えて48℃で一晩ハイ
ブリダイゼイションを行った。この後フィルターを6 ×
SSC (1 ×SSC:0.15M NaCl、0.015Mクエン酸ナトリウ
ム)と0.1%SDS を含む溶液で室温30℃、48℃5 分洗浄し
た後、オートラジオグラフィーを行った。4 個の強いシ
グナルが検出され、そのうちの1つのファージDNA を抽
出し、制限酵素EcoRI で切断したところ約1.7KbpのDNA
断片が挿入されていることが判明した。挿入断片をpUC1
18にサブクローニングし、キロシークエンスデレーショ
ンキット(宝酒造社製)を用いてデレーションミュータ
ントを作製し全塩基配列の決定に用いた。塩基配列は合
成プライマーと色素標識ジデオキシターミネイターを用
いてプライマー伸長反応を行い、自動シークエンサー
(モデル370A、Applied Biosystems、Japan )で判読す
ることにより決定した。決定されたcDNA全塩基配列を配
列番号5に示す。また、オープンリーディングフレーム
のみの塩基配列を配列番号3に(該塩基配列がコードす
るアミノ酸配列を配列番号1に)、成熟Cry j IIをコー
ドする塩基配列を配列番号4に(該塩基配列がコードす
るアミノ酸配列を配列番号2に)示す。
【0051】<組換えCry j IIの大腸菌での発現>Prom
ega 社より市販されている大腸菌発現ベクターpGEMEX-1
はT7プロモーター、T7 gene10 のコーディングシークエ
ンスおよびT7ターミネーターをもち、オープンリーディ
ングフレームをT7 gene10 の下流のマルチクローニング
サイトに挿入してT7 RNAポリメラーゼを発現する大腸菌
(例BL21(DE3) )に導入することにより高発現を行うベ
クターである。Cry j II cDNA をBamHI (cDNAの両端に
連結したアダプターはBamHI サイトを含む)で消化して
cDNAフラグメントを切り出しpGEMEX-1のBamHI サイトに
組み込みCry j IIの発現ベクターpEXCJII を構築した。
pEXCIIはT7 gene10 発現産物(23kD)とCry j II蛋白質
(50kD)との融合蛋白質(T7 Cry j II 、73kD)を発現
し得る。pEXCIIを大腸菌BL21(DE3) に導入した形質転換
体を培養しIPTGでT7 RNAポリメラーゼを誘導してCry j
IIの発現を行った。発現した大腸菌の細胞抽出液をSDS
ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけた。pEXCIIを保
持するBL21(DE3) には、約73kDのT7 Cry j II と思われ
るバンドが見られた。しかし、対照のpGEMEX-1を保持す
るBL21(DE3) または親株BL21(DE3) には、これらのバン
ドは見られなかった。
【0052】<Cry j IIとT7 gene10 との融合タンパク
質(T7Cry j II)のスギ花粉症患者血清との反応性>T7
Cry j II を発現した大腸菌の抽出液を、SDS ポリアク
リルアミドゲル電気泳動した後、Millipore 社製PVDF膜
にウェスタンブロッティング(Western Blotting)し、
スギ花粉症患者5 人、健常人3 人の血清との反応性を検
討した。対照としてpGEMEX-1を保持するBL21およびT7 g
ene10 とCry j I との融合蛋白質(T7Cry j I)を発現
したBL21の抽出液、スギ花粉より精製した天然型Cry j
I を同時にブロットして反応を調べた。図2に示すよう
に、2 人の患者血清がT7 Cry jII と反応した。2 人の
患者血清ともT7 Cry j II 、天然型 Cry j Iには反応し
ているがpGEMEX-1を保持するBL21抽出液およびT7 Cry j
Iには反応していない。これらの結果からT7Cry j IIは
スギ花粉症患者血清中のIgE と反応する抗原性を持って
いることが確認された。
【0053】<オーバーラップペプチドの合成>オーバ
ーペプチドの合成は、Peptide Synthesizer PSSM-8(島
津製作所製)を用いて行なった。配列番号2に示すCry
j IIの一次構造を基にして、N 末端側55番目のAla から
始まり、C 末端のPro まで、10残基のオーバーラップ部
分を含む15量体のオーバーラップペプチド90種類を合成
した。図3〜6にアミノ酸の1文字コードを用いて、合
成した全てのオーバーラップペプチドを示す。
【0054】<B 細胞株の樹立>Ficoll-Paque比重遠心
法で得た末梢血リンパ球(1 ×106 )を、約1 ×106 PF
U (plaque forming units)のEpstein-Barr virus(EB
V )と共に37℃で1 時間インキュベートし、ウイルスを
細胞に感染させた。このウイルス感染細胞を24ウェル培
養プレートに移し、100ng/mlのサイクロスポリンA の存
在下で2 週間前後培養すると、B 細胞コロニーが出現し
てくる。この時点で半分に分け、新しいウェルに植え継
いだ。順次この操作を繰り返して継代培養を行っていく
と、自己増殖可能なB 細胞が出現してくる場合がある。
この自己増殖B 細胞を含むウェルの細胞をイクスパンド
(expand)し、増殖を確認した後、25cm2 培養フラスコ
に移して更に30〜50日間培養を行い、EBV によってトラ
ンスフォームされた(EBV-transformed )B 細胞株を得
た。B 細胞株の一部は凍結保存した。
【0055】<Cry j II抗原特異的T 細胞ラインの樹立
>スギ花粉症患者18名末梢血からリンパ球を通常用いら
れているFicoll-paque比重遠心法で単離し、使用するま
で液体窒素中に保存した。スギ花粉症患者の末梢血リン
パ球(4 ×106 個)を、2 mlの自己の血漿20% を添加し
たRPMI-1640 に懸濁し、10μg/mlの大腸菌で発現させ精
製した組換えCry j II抗原と共に24穴培養プレート上で
7-8 日間培養した。Cry j II抗原刺激を受けて活性化さ
れた(幼弱化反応、blastogenesis )T 細胞が顕微鏡下
で確認できた時点で5 Unit/ml のIL-2を添加し、一晩培
養した。翌日からは、20 Unit/ml IL-2 、20% ヒトAB型
血清(市販品)を添加したRPMI-1640 で毎日培養液を代
えながら、9 日間培養した。この時点で、Cry j II抗原
を特異的に認識する増殖したT 細胞ラインの一部を凍結
保存した。さらにT 細胞ラインを上記培養液中で4 日間
培養し、エピトープの同定用の細胞とした。
【0056】<T 細胞エピトープを含むオーバーペプチ
ドの同定>18名の花粉症患者から樹立したT 細胞ライン
についてそれぞれスギ花粉アレルゲンオーバーラップペ
プチドとともに培養し、Cry j II抗原特異的T 細胞エピ
トープを含むペプチドの同定を行った。
【0057】T 細胞ラインと同一の患者から樹立した培
養B 細胞株を50μg/mlのマイトマイシンC で30分間処理
し、細胞をRPMI-1640 で4 回洗浄した。このB 細胞を96
穴平底プレート(96-well flat-bottomed plate )に播
種(5 ×104 /well )した後、Cry j II(25μg/ml最終
濃度)あるいは各オーバーラップペプチド(最終濃度0.
5 μM )を各々のウェルに添加し、約60〜90分間培養し
た。T 細胞ライン(2×104 /well )を各ウェルに播種
し、48時間培養の後、0.5 μl/Ci[ 3 H]チミジンをウェ
ルに添加し、さらに16時間培養した。細胞を細胞ハーベ
スターを用いてガラスフィルター上に捕集し、乾燥して
から、細胞内に取込まれた[ 3 H]チミジンのカウント
(cpm )を液体シンチレーションカウンターで測定し
た。
【0058】測定はtriplicate cultureで行い、結果
は、オーバーラップペプチド刺激によるT 細胞ラインの
[ 3 H]チミジン取込み量(cpm )を、抗原を添加しない
場合(コントロール)の[ 3 H]チミジン取込み量(cpm
)で割った値である刺激係数(stimulation index; SI
)で算出し、SIが2 以上の値を示したオーバーラップ
ペプチドを、T 細胞エピトープを含むオーバーペプチド
と同定した。図7及び図8は、18名の花粉症患者からそ
れぞれ樹立されたCry j II抗原特異的T 細胞ラインの少
なくとも1種類が認識する少なくとも一つのT 細胞エピ
トープを含むペプチドを示す。また、図9は、全てのオ
ーバーラップペプチドの「平均刺激係数」(複数の実験
によって得られた刺激係数の平均値)「出現頻度(%) 」
「重要度指数」を示している。
【0059】
【発明の効果】本発明のCry j IIの少なくとも一つのエ
ピトープを含むペプチド、T 細胞エピトープを含むペプ
チドは、スギ花粉症の診断、予防及び治療に有用であ
る。
【0060】さらにまた、HLA クラス 分子には結合す
るが、T 細胞には情報が伝わらないようなアナログペプ
チドを合成し、これらのペプチドを競争阻害によるスギ
花粉症発症予防に用いることも可能である。
【0061】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:514 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列: Met Ala Met Lys Leu Ile Ala Pro Met Ala Phe Leu Ala Met Gln Leu 5 10 15 Ile Ile Met Ala Ala Ala Glu Asp Gln Ser Ala Gln Ile Met Leu Asp 20 25 30 Ser Val Val Glu Lys Tyr Leu Arg Ser Asn Arg Ser Leu Arg Lys Val 35 40 45 Glu His Ser Arg His Asp Ala Ile Asn Ile Phe Asn Val Glu Lys Tyr 50 55 60 Gly Ala Val Gly Asp Gly Lys His Asp Cys Thr Glu Ala Phe Ser Thr 65 70 75 80 Ala Trp Gln Ala Ala Cys Lys Asn Pro Ser Ala Met Leu Leu Val Pro 85 90 95 Gly Ser Lys Lys Phe Val Val Asn Asn Leu Phe Phe Asn Gly Pro Cys 100 105 110 Gln Pro His Phe Thr Phe Lys Val Asp Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln 115 120 125 Asn Pro Ala Ser Trp Lys Asn Asn Arg Ile Trp Leu Gln Phe Ala Lys 130 135 140 Leu Thr Gly Phe Thr Leu Met Gly Lys Gly Val Ile Asp Gly Gln Gly 145 150 155 160 Lys Gln Trp Trp Ala Gly Gln Cys Lys Trp Val Asn Gly Arg Glu Ile 165 170 175 Cys Asn Asp Arg Asp Arg Pro Thr Ala Ile Lys Phe Asp Phe Ser Thr 180 185 190 Gly Leu Ile Ile Gln Gly Leu Lys Leu Met Asn Ser Pro Glu Phe His 195 200 205 Leu Val Phe Gly Asn Cys Glu Gly Val Lys Ile Ile Gly Ile Ser Ile 210 215 220 Thr Ala Pro Arg Asp Ser Pro Asn Thr Asp Gly Ile Asp Ile Phe Ala 225 230 235 240 Ser Lys Asn Phe His Leu Gln Lys Asn Thr Ile Gly Thr Gly Asp Asp 245 250 255 Cys Val Ala Ile Gly Thr Gly Ser Ser Asn Ile Val Ile Glu Asp Leu 260 265 270 Ile Cys Gly Pro Gly His Gly Ile Ser Ile Gly Ser Leu Gly Arg Glu 275 280 285 Asn Ser Arg Ala Glu Val Ser Tyr Val His Val Asn Gly Ala Lys Phe 290 295 300 Ile Asp Thr Gln Asn Gly Leu Arg Ile Lys Thr Trp Gln Gly Gly Ser 305 310 315 320 Gly Met Ala Ser His Ile Ile Tyr Glu Asn Val Glu Met Ile Asn Ser 325 330 335 Glu Asn Pro Ile Leu Ile Asn Gln Phe Tyr Cys Thr Ser Ala Ser Ala 340 345 350 Cys Gln Asn Gln Arg Ser Ala Val Gln Ile Gln Asp Val Thr Tyr Lys 355 360 365 Asn Ile Arg Gly Thr Ser Ala Thr Ala Ala Ala Ile Gln Leu Lys Cys 370 375 380 Ser Asp Ser Met Pro Cys Lys Asp Ile Lys Leu Ser Asp Ile Ser Leu 385 390 395 400 Lys Leu Thr Ser Gly Lys Ile Ala Ser Cys Leu Asn Asp Asn Ala Asn 405 410 415 Gly Tyr Phe Ser Gly His Val Ile Pro Ala Cys Lys Asn Leu Ser Pro 420 425 430 Ser Ala Lys Arg Lys Glu Ser Lys Ser His Lys His Pro Lys Thr Val 435 440 445 Met Val Glu Asn Met Arg Ala Tyr Asp Lys Gly Asn Arg Thr Arg Ile 450 455 460 Leu Leu Gly Ser Arg Pro Pro Asn Cys Thr Asn Lys Cys His Gly Cys 465 470 475 480 Ser Pro Cys Lys Ala Lys Leu Val Ile Val His Arg Ile Met Pro Gln 485 490 495 Glu Tyr Tyr Pro Gln Arg Trp Ile Cys Ser Cys His Gly Lys Ile Tyr 500 505 510 His Pro 配列番号:2 配列の長さ:460 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列: Ala Ile Asn Ile Phe Asn Val Glu Lys Tyr Gly Ala Val Gly Asp Gly 5 10 15 Lys His Asp Cys Thr Glu Ala Phe Ser Thr Ala Trp Gln Ala Ala Cys 20 25 30 Lys Asn Pro Ser Ala Met Leu Leu Val Pro Gly Ser Lys Lys Phe Val 35 40 45 Val Asn Asn Leu Phe Phe Asn Gly Pro Cys Gln Pro His Phe Thr Phe 50 55 60 Lys Val Asp Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln Asn Pro Ala Ser Trp Lys 65 70 75 80 Asn Asn Arg Ile Trp Leu Gln Phe Ala Lys Leu Thr Gly Phe Thr Leu 85 90 95 Met Gly Lys Gly Val Ile Asp Gly Gln Gly Lys Gln Trp Trp Ala Gly 100 105 110 Gln Cys Lys Trp Val Asn Gly Arg Glu Ile Cys Asn Asp Arg Asp Arg 115 120 125 Pro Thr Ala Ile Lys Phe Asp Phe Ser Thr Gly Leu Ile Ile Gln Gly 130 135 140 Leu Lys Leu Met Asn Ser Pro Glu Phe His Leu Val Phe Gly Asn Cys 145 150 155 160 Glu Gly Val Lys Ile Ile Gly Ile Ser Ile Thr Ala Pro Arg Asp Ser 165 170 175 Pro Asn Thr Asp Gly Ile Asp Ile Phe Ala Ser Lys Asn Phe His Leu 180 185 190 Gln Lys Asn Thr Ile Gly Thr Gly Asp Asp Cys Val Ala Ile Gly Thr 195 200 205 Gly Ser Ser Asn Ile Val Ile Glu Asp Leu Ile Cys Gly Pro Gly His 210 215 220 Gly Ile Ser Ile Gly Ser Leu Gly Arg Glu Asn Ser Arg Ala Glu Val 225 230 235 240 Ser Tyr Val His Val Asn Gly Ala Lys Phe Ile Asp Thr Gln Asn Gly 245 250 255 Leu Arg Ile Lys Thr Trp Gln Gly Gly Ser Gly Met Ala Ser His Ile 260 265 270 Ile Tyr Glu Asn Val Glu Met Ile Asn Ser Glu Asn Pro Ile Leu Ile 275 280 285 Asn Gln Phe Tyr Cys Thr Ser Ala Ser Ala Cys Gln Asn Gln Arg Ser 290 295 300 Ala Val Gln Ile Gln Asp Val Thr Tyr Lys Asn Ile Arg Gly Thr Ser 305 310 315 320 Ala Thr Ala Ala Ala Ile Gln Leu Lys Cys Ser Asp Ser Met Pro Cys 325 330 335 Lys Asp Ile Lys Leu Ser Asp Ile Ser Leu Lys Leu Thr Ser Gly Lys 340 345 350 Ile Ala Ser Cys Leu Asn Asp Asn Ala Asn Gly Tyr Phe Ser Gly His 355 360 365 Val Ile Pro Ala Cys Lys Asn Leu Ser Pro Ser Ala Lys Arg Lys Glu 370 375 380 Ser Lys Ser His Lys His Pro Lys Thr Val Met Val Glu Asn Met Arg 385 390 395 400 Ala Tyr Asp Lys Gly Asn Arg Thr Arg Ile Leu Leu Gly Ser Arg Pro 405 410 415 Pro Asn Cys Thr Asn Lys Cys His Gly Cys Ser Pro Cys Lys Ala Lys 420 425 430 Leu Val Ile Val His Arg Ile Met Pro Gln Glu Tyr Tyr Pro Gln Arg 435 440 445 Trp Ile Cys Ser Cys His Gly Lys Ile Tyr His Pro 450 455 460 配列番号:3 配列の長さ:1542 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列: ATGGCCATGA AATTAATTGC TCCAATGGCC TTTCTGGCCA TGCAATTGAT TATAATGGCG 60 GCAGCAGAAG ATCAATCTGC CCAAATTATG TTGGACAGTG TTGTCGAAAA ATATCTTAGA 120 TCGAATCGGA GTTTAAGAAA AGTTGAGCAT TCTCGTCATG ATGCTATCAA CATCTTCAAT 180 GTGGAAAAAT ATGGCGCAGT AGGCGATGGA AAGCATGATT GCACTGAGGC ATTTTCAACA 240 GCATGGCAAG CTGCATGCAA AAACCCATCA GCAATGTTGC TTGTGCCAGG CAGCAAGAAA 300 TTTGTTGTAA ACAATTTGTT CTTCAATGGG CCATGTCAAC CTCACTTTAC TTTTAAGGTA 360 GATGGGATAA TAGCTGCGTA CCAAAATCCA GCGAGCTGGA AGAATAATAG AATATGGTTG 420 CAGTTTGCTA AACTTACAGG TTTTACTCTA ATGGGTAAAG GTGTAATTGA TGGGCAAGGA 480 AAACAATGGT GGGCTGGCCA ATGTAAATGG GTCAATGGAC GAGAAATTTG CAACGATCGT 540 GATAGACCAA CAGCCATTAA ATTCGATTTT TCCACGGGTC TGATAATCCA AGGACTGAAA 600 CTAATGAACA GTCCCGAATT TCATTTAGTT TTTGGGAATT GTGAGGGAGT AAAAATCATC 660 GGCATTAGTA TTACGGCACC GAGAGACAGT CCTAACACTG ATGGAATTGA TATCTTTGCA 720 TCTAAAAACT TTCACTTACA AAAGAACACG ATAGGAACAG GGGATGACTG CGTCGCTATA 780 GGCACAGGGT CTTCTAATAT TGTGATTGAG GATCTGATTT GCGGTCCAGG CCATGGAATA 840 AGTATAGGAA GTCTTGGGAG GGAAAACTCT AGAGCAGAGG TTTCATACGT GCACGTAAAT 900 GGGGCTAAAT TCATAGACAC ACAAAATGGA TTAAGAATCA AAACATGGCA GGGTGGTTCA 960 GGCATGGCAA GCCATATAAT TTATGAGAAT GTTGAAATGA TAAATTCGGA GAACCCCATA 1020 TTAATAAATC AATTCTACTG CACTTCGGCT TCTGCTTGCC AAAACCAGAG GTCTGCGGTT 1080 CAAATCCAAG ATGTGACATA CAAGAACATA CGTGGGACAT CAGCAACAGC AGCAGCAATT 1140 CAACTTAAGT GTAGTGACAG TATGCCCTGC AAAGATATAA AGCTAAGTGA TATATCTTTG 1200 AAGCTTACCT CAGGGAAAAT TGCTTCCTGC CTTAATGATA ATGCAAATGG ATATTTCAGT 1260 GGACACGTCA TCCCTGCATG CAAGAATTTA AGTCCAAGTG CTAAGCGAAA AGAATCTAAA 1320 TCCCATAAAC ACCCAAAAAC TGTAATGGTT GAAAATATGC GAGCATATGA CAAGGGTAAC 1380 AGAACACGCA TATTGTTGGG GTCGAGGCCT CCGAATTGTA CAAACAAATG TCATGGTTGC 1440 AGTCCATGTA AGGCCAAGTT AGTTATTGTT CATCGTATTA TGCCGCAGGA GTATTATCCT 1500 CAGAGGTGGA TATGCAGCTG TCATGGCAAA ATCTACCATC CA 1542 配列番号:4 配列の長さ:1380 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列: GCTATCAACA TCTTCAATGT GGAAAAATAT GGCGCAGTAG GCGATGGAAA GCATGATTGC 60 ACTGAGGCAT TTTCAACAGC ATGGCAAGCT GCATGCAAAA ACCCATCAGC AATGTTGCTT 120 GTGCCAGGCA GCAAGAAATT TGTTGTAAAC AATTTGTTCT TCAATGGGCC ATGTCAACCT 180 CACTTTACTT TTAAGGTAGA TGGGATAATA GCTGCGTACC AAAATCCAGC GAGCTGGAAG 240 AATAATAGAA TATGGTTGCA GTTTGCTAAA CTTACAGGTT TTACTCTAAT GGGTAAAGGT 300 GTAATTGATG GGCAAGGAAA ACAATGGTGG GCTGGCCAAT GTAAATGGGT CAATGGACGA 360 GAAATTTGCA ACGATCGTGA TAGACCAACA GCCATTAAAT TCGATTTTTC CACGGGTCTG 420 ATAATCCAAG GACTGAAACT AATGAACAGT CCCGAATTTC ATTTAGTTTT TGGGAATTGT 480 GAGGGAGTAA AAATCATCGG CATTAGTATT ACGGCACCGA GAGACAGTCC TAACACTGAT 540 GGAATTGATA TCTTTGCATC TAAAAACTTT CACTTACAAA AGAACACGAT AGGAACAGGG 600 GATGACTGCG TCGCTATAGG CACAGGGTCT TCTAATATTG TGATTGAGGA TCTGATTTGC 660 GGTCCAGGCC ATGGAATAAG TATAGGAAGT CTTGGGAGGG AAAACTCTAG AGCAGAGGTT 720 TCATACGTGC ACGTAAATGG GGCTAAATTC ATAGACACAC AAAATGGATT AAGAATCAAA 780 ACATGGCAGG GTGGTTCAGG CATGGCAAGC CATATAATTT ATGAGAATGT TGAAATGATA 840 AATTCGGAGA ACCCCATATT AATAAATCAA TTCTACTGCA CTTCGGCTTC TGCTTGCCAA 900 AACCAGAGGT CTGCGGTTCA AATCCAAGAT GTGACATACA AGAACATACG TGGGACATCA 960 GCAACAGCAG CAGCAATTCA ACTTAAGTGT AGTGACAGTA TGCCCTGCAA AGATATAAAG 1020 CTAAGTGATA TATCTTTGAA GCTTACCTCA GGGAAAATTG CTTCCTGCCT TAATGATAAT 1080 GCAAATGGAT ATTTCAGTGG ACACGTCATC CCTGCATGCA AGAATTTAAG TCCAAGTGCT 1140 AAGCGAAAAG AATCTAAATC CCATAAACAC CCAAAAACTG TAATGGTTGA AAATATGCGA 1200 GCATATGACA AGGGTAACAG AACACGCATA TTGTTGGGGT CGAGGCCTCC GAATTGTACA 1260 AACAAATGTC ATGGTTGCAG TCCATGTAAG GCCAAGTTAG TTATTGTTCA TCGTATTATG 1320 CCGCAGGAGT ATTATCCTCA GAGGTGGATA TGCAGCTGTC ATGGCAAAAT CTACCATCCA 1380 配列番号:5 配列の長さ:1733 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列: AGTTGAGTTC GAGACAAGTA TAGAAAGAAT TTTCTTTTAT TAAAATGGCC ATGAAATTAA 60 TTGCTCCAAT GGCCTTTCTG GCCATGCAAT TGATTATAAT GGCGGCAGCA GAAGATCAAT 120 CTGCCCAAAT TATGTTGGAC AGTGTTGTCG AAAAATATCT TAGATCGAAT CGGAGTTTAA 180 GAAAAGTTGA GCATTCTCGT CATGATGCTA TCAACATCTT CAATGTGGAA AAATATGGCG 240 CAGTAGGCGA TGGAAAGCAT GATTGCACTG AGGCATTTTC AACAGCATGG CAAGCTGCAT 300 GCAAAAACCC ATCAGCAATG TTGCTTGTGC CAGGCAGCAA GAAATTTGTT GTAAACAATT 360 TGTTCTTCAA TGGGCCATGT CAACCTCACT TTACTTTTAA GGTAGATGGG ATAATAGCTG 420 CGTACCAAAA TCCAGCGAGC TGGAAGAATA ATAGAATATG GTTGCAGTTT GCTAAACTTA 480 CAGGTTTTAC TCTAATGGGT AAAGGTGTAA TTGATGGGCA AGGAAAACAA TGGTGGGCTG 540 GCCAATGTAA ATGGGTCAAT GGACGAGAAA TTTGCAACGA TCGTGATAGA CCAACAGCCA 600 TTAAATTCGA TTTTTCCACG GGTCTGATAA TCCAAGGACT GAAACTAATG AACAGTCCCG 660 AATTTCATTT AGTTTTTGGG AATTGTGAGG GAGTAAAAAT CATCGGCATT AGTATTACGG 720 CACCGAGAGA CAGTCCTAAC ACTGATGGAA TTGATATCTT TGCATCTAAA AACTTTCACT 780 TACAAAAGAA CACGATAGGA ACAGGGGATG ACTGCGTCGC TATAGGCACA GGGTCTTCTA 840 ATATTGTGAT TGAGGATCTG ATTTGCGGTC CAGGCCATGG AATAAGTATA GGAAGTCTTG 900 GGAGGGAAAA CTCTAGAGCA GAGGTTTCAT ACGTGCACGT AAATGGGGCT AAATTCATAG 960 ACACACAAAA TGGATTAAGA ATCAAAACAT GGCAGGGTGG TTCAGGCATG GCAAGCCATA 1020 TAATTTATGA GAATGTTGAA ATGATAAATT CGGAGAACCC CATATTAATA AATCAATTCT 1080 ACTGCACTTC GGCTTCTGCT TGCCAAAACC AGAGGTCTGC GGTTCAAATC CAAGATGTGA 1140 CATACAAGAA CATACGTGGG ACATCAGCAA CAGCAGCAGC AATTCAACTT AAGTGTAGTG 1200 ACAGTATGCC CTGCAAAGAT ATAAAGCTAA GTGATATATC TTTGAAGCTT ACCTCAGGGA 1260 AAATTGCTTC CTGCCTTAAT GATAATGCAA ATGGATATTT CAGTGGACAC GTCATCCCTG 1320 CATGCAAGAA TTTAAGTCCA AGTGCTAAGC GAAAAGAATC TAAATCCCAT AAACACCCAA 1380 AAACTGTAAT GGTTGAAAAT ATGCGAGCAT ATGACAAGGG TAACAGAACA CGCATATTGT 1440 TGGGGTCGAG GCCTCCGAAT TGTACAAACA AATGTCATGG TTGCAGTCCA TGTAAGGCCA 1500 AGTTAGTTAT TGTTCATCGT ATTATGCCGC AGGAGTATTA TCCTCAGAGG TGGATATGCA 1560 GCTGTCATGG CAAAATCTAC CATCCATAAT GAGATACATT GAAACTGTAT GTGCTAGTGA 1620 ATATTCTTGT GGTACAATAT TAGAACTGAT ATTGAAAATA AATCATCAAT GTTTCTAAGG 1680 CATTTATAAT AGATTATATT AATGGTTCAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAA 1733
【図面の簡単な説明】
【図1】スギ花粉アレルゲンCry j IIのN 末端から10残
基のアミノ酸配列(A) 。スギ花粉アレルゲンCry j IIの
N 末端から10残基のアミノ酸配列から予想されるDNA 配
列(B) 。スギ花粉アレルゲンCry j IIをコードするcDNA
をスクリーニングするためのプローブのDNA 配列(C) 。
【図2】T7 Cry j II の抗原性を、2 名のスギ花粉症患
者の血清を用いて、ウェスタンブロット法により同定し
た結果を示す。レーン1はpMGEMEX-1 (陰性対照)を保
持するBL21(DE3) 、レーン2はT7 Cry j Iを発現したBL
21(DE3) 、レーン3はT7Cry j II を発現したBL21(DE3)
、レーン4はスギ花粉より精製したCry j I をそれぞ
れ示す。A 、B は血清の由来する患者が異なるのみで、
他は同じである。
【図3】Cry j IIの全アミノ酸配列をカバーするオーバ
ーラップペプチドを示す。
【図4】Cry j IIの全アミノ酸配列をカバーするオーバ
ーラップペプチドを示す。
【図5】Cry j IIの全アミノ酸配列をカバーするオーバ
ーラップペプチドを示す。
【図6】Cry j IIの全アミノ酸配列をカバーするオーバ
ーラップペプチドを示す。
【図7】Cry j IIの少なくとも一つのT 細胞エピトープ
を含むペプチドを示す。
【図8】Cry j IIの少なくとも一つのT 細胞エピトープ
を含むペプチドを示す。
【図9】18名のスギ花粉症患者から樹立されたCry j II
アレルゲンに特異的なT 細胞ラインがそれぞれ認識する
オーバーラップペプチドの重要度指数を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12Q 1/68 A 9453−4B G01N 33/53 Q

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表1記載のアミノ酸配列の全部また
    は一部を含み、少なくとも1つのエピトープを保持する
    タンパク質またはペプチド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のタンパク質またはペプチ
    ドをコードするDNA。
  3. 【請求項3】 配列表3記載の塩基配列の全部または一
    部を含むことを特徴とする、請求項2記載のDNA。
  4. 【請求項4】 配列表2記載のアミノ酸配列の全部また
    は一部を含み、少なくとも1つのエピトープを保持する
    タンパク質またはペプチド。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のタンパク質またはペプチ
    ドをコードするDNA。
  6. 【請求項6】 配列表4記載の塩基配列の全部または一
    部を含むことを特徴とする、請求項5記載のDNA。
  7. 【請求項7】 T 細胞エピトープであることを特徴とす
    る、請求項1または4記載のタンパク質またはペプチ
    ド。
  8. 【請求項8】 下記のそれぞれのアミノ酸配列の全部ま
    たは一部を含むことを特徴とする、請求項7記載のタン
    パク質またはペプチド。 1. Ala Ile Asn Ile Phe Asn Val Glu Lys Tyr Gly Ala
    Val Gly Asp 4. Gly Lys His Asp Cys Thr Glu Ala Phe Ser Thr Ala
    Trp Gln Ala 5. Thr Glu Ala Phe Ser Thr Ala Trp Gln Ala Ala Cys
    Lys Asn Pro 6. Thr Ala Trp Gln Ala Ala Cys Lys Asn Pro Ser Ala
    Met Leu Leu 7. Ala Cys Lys Asn Pro Ser Ala Met Leu Leu Val Pro
    Gly Ser Lys 8. Ser Ala Met Leu Leu Val Pro Gly Ser Lys Lys Phe
    Val Val Asn 9. Val Pro Gly Ser Lys Lys Phe Val Val Asn Asn Leu
    Phe Phe Asn 10. Lys Phe Val Val Asn Asn Leu Phe Phe Asn Gly Pr
    o Cys Gln Pro 14. Val Asp Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln Asn Pro Al
    a Ser Trp Lys 16. Pro Ala Ser Trp Lys Asn Asn Arg Ile Trp Leu Gl
    n Phe Ala Lys 17. Asn Asn Arg Ile Trp Leu Gln Phe Ala Lys Leu Th
    r Gly Phe Thr 18. Leu Gln Phe Ala Lys Leu Thr Gly Phe Thr Leu Me
    t Gly Lys Gly 25. Glu Ile Cys Asn Asp Arg Asp Arg Pro Thr Ala Il
    e lys Phe Asp 26. Arg Asp Arg Pro Thr Ala Ile Lys Phe Asp Phe Se
    r Thr Gly Leu 27. Ala Ile Lys Phe Asp Phe Ser Thr Gly Leu Ile Il
    e Gln Gly Leu 28. Phe Ser Thr Gly Leu Ile Ile Gln Gly Leu Lys Le
    u Met Asn Ser 29. Ile Ile Gln Gly Leu Lys Leu Met Asn Ser Pro Gl
    u Phe His Leu 30. Lys Leu Met Asn Ser Pro Glu Phe His Leu Val Ph
    e Gly Asn Cys 31. Pro Glu Phe His Leu Val Phe Gly Asn Cys Glu Gl
    y Val Lys Ile 32. Val Phe Gly Asn Cys Glu Gly Val Lys Ile Ile Gl
    y Ile Ser Ile 33. Glu Gly Val Lys Ile Ile Gly Ile Ser Ile Thr Al
    a Pro Arg Asp 34. Ile Gly Ile Ser Ile Thr Ala Pro Arg Asp Ser Pr
    o Asn Thr Asp 37. Gly Ile Asp Ile Phe Ala Ser Lys Asn Phe His Le
    u Gln Lys Asn 38. Ala Ser Lys Asn Phe His Leu Gln Lys Asn Thr Il
    e Gly Thr Gly 41. Asp Asp Cys Val Ala Ile Gly Thr Gly Ser Ser As
    n Ile Val Ile 42. Ile Gly Thr Gly Ser Ser Asn Ile Val Ile Glu As
    p Leu Ile Cys 44. Glu Asp Leu Ile Cys Gly Pro Gly His Gly Ile Se
    r Ile Gly Ser 47. Leu Gly Arg Glu Asn Ser Arg Ala Glu Val Ser Ty
    r Val His Val 48. Ser Arg Ala Glu Val Ser Tyr Val His Val Asn Gl
    y Ala Lys Phe 49. Ser Tyr Val His Val Asn Gly Ala Lys Phe Ile As
    p Thr Gln Asn 50. Asn Gly Ala Lys Phe Ile Asp Thr Gln Asn Gly Le
    u Arg Ile Lys 51. Ile Asp Thr Gln Asn Gly Leu Arg Ile Lys Thr Tr
    p Gln Gly Gly 52. Gly Leu Arg Ile Lys Thr Trp Gln Gly Gly Ser Gl
    y Met Ala Ser 53. Thr Trp Gln Gly Gly Ser Gly Met Ala Ser His Il
    e Ile Tyr Glu 54. Ser Gly Met Ala Ser His Ile Ile Tyr Glu Asn Va
    l Glu Met Ile 60. Ala Ser Ala Cys Gln Asn Gln Arg Ser Ala Val Gl
    n Ile Gln Asp 61. Asn Gln Arg Ser Ala Val Gln Ile Gln Asp Val Th
    r Tyr Lys Asn 62. Val Gln Ile Gln Asp Val Thr Tyr Lys Asn Ile Ar
    g Gly Thr Ser 63. Val Thr Tyr Lys Asn Ile Arg Gly Thr Ser Ala Th
    r Ala Ala Ala 64. Ile Arg Gly Thr Ser Ala Thr Ala Ala Ala Ile Gl
    n Leu Lys Cys 65. Ala Thr Ala Ala Ala Ile Gln Leu Lys Cys Ser As
    p Ser Met Pro 66. Ile Gln Leu Lys Cys Ser Asp Ser Met Pro Cys Ly
    s Asp Ile Lys 68. Cys Lys Asp Ile Lys Leu Ser Asp Ile Ser Leu Ly
    s Leu Thr Ser 69. Leu Ser Asp Ile Ser Leu Lys Leu Thr Ser Gly Ly
    s Ile Ala Ser 70. Leu Lys Leu Thr Ser Gly Lys Ile Ala Ser Cys Le
    u Asn Asp Asn 71. Gly Lys Ile Ala Ser Cys Leu Asn Asp Asn Ala As
    n Gly Tyr Phe 72. Cys Leu Asn Asp Asn Ala Asn Gly Tyr Phe Ser Gl
    y His Val Ile 73. Ala Asn Gly Tyr Phe Ser Gly His Val Ile Pro Al
    a Cys Lys Asn 74. Ser Gly His Val Ile Pro Ala Cys Lys Asn Leu Se
    r Pro Ser Ala 78. Lys Ser His Lys His Pro Lys Thr Val Met Val Gl
    u Asn Met Arg 79. Pro Lys Thr Val Met Val Glu Asn Met Arg Ala Ty
    r Asp Lys Gly 86. Cys Ser Pro Cys Lys Ala Lys Leu Val Ile Val Hi
    s Arg Ile Met 87. Ala Lys Leu Val Ile Val His Arg Ile Met Pro Gl
    n Glu Tyr Tyr
  9. 【請求項9】 下記のそれぞれのアミノ酸配列の全部ま
    たは一部を含むことを特徴とする、請求項7記載のタン
    パク質またはペプチド。 14. Val Asp Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln Asn Pro Al
    a Ser Trp Lys 17. Asn Asn Arg Ile Trp Leu Gln Phe Ala Lys Leu Th
    r Gly Phe Thr 29. Ile Ile Gln Gly Leu Lys Leu Met Asn Ser Pro Gl
    u Phe His Leu 38. Ala Ser Lys Asn Phe His Leu Gln Lys Asn Thr Il
    e Gly Thr Gly 48. Ser Arg Ala Glu Val Ser Tyr Val His Val Asn Gl
    y Ala Lys Phe 68. Cys Lys Asp Ile Lys Leu Ser Asp Ile Ser Leu Ly
    s Leu Thr Ser 70. Leu Lys Leu Thr Ser Gly Lys Ile Ala Ser Cys Le
    u Asn Asp Asn 71. Gly Lys Ile Ala Ser Cys Leu Asn Asp Asn Ala As
    n Gly Tyr Phe
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載のタンパク質
    またはペプチドをコードするDNA。
  11. 【請求項11】 請求項8または9に記載のタンパク質
    またはペプチドと免疫学的に交差反応性を有するタンパ
    ク質またはペプチド。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のタンパク質または
    ペプチドをコードするDNA。
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