JP2010502666A - 複素環ピリジルスルホンアミド誘導体、これらの製造方法、及び薬剤としての使用 - Google Patents

複素環ピリジルスルホンアミド誘導体、これらの製造方法、及び薬剤としての使用 Download PDF

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Abstract

本発明の目的は、式Iの化合物、これらの医薬的に許容可能な塩、エナンチオ異性体、ジアステレオ異性体及びラセミ体、前記化合物の調製、それらを含んでなる医薬品及びその製造、並びに病気、例えば癌の抑制又は予防における前記化合物の使用である。

Description

本発明は、新規な複素環ピリジルスルホンアミド誘導体、これらの製造方法、これらを含んでなる医薬組成物、およびこれらの製造法、並びにこれらの化合物の医薬活性剤としての使用に関する。
癌の治療とは、医療において非常に重要なものである。患者に適しており、標的指向型の治療を達成するため、有効な癌治療に対する世界的なニーズが存在している。これは、応用腫瘍学及び癌治療関連の基礎的な研究の分野において近年現れた、科学的研究の多さからも見て取れる。
腫瘍阻害剤の効果を引き起こすメカニズムは非常に広範に及び、知られているものはその一部にすぎない。既知の腫瘍薬物が、新規な作用機序を有することが発見されることも珍しくない。これは本発明に係る当該化合物の場合においても期待されることである。多くの腫瘍薬物が作用する機序としては、例えば細胞における細胞分裂メカニズムを遮断し、腫瘍への栄養や酸素の補給を予防し(抗血管新生)、転移予防し、腫瘍細胞への増殖シグナルの受信又は次なる送信を防止し、又は腫瘍細胞に細胞死をプログラムさせる(アポトーシス)が挙げられる。
臨床的に適切な細胞増殖抑制剤は、異なる作用機序、例えば異なる細胞内標的との相互作用を有しているので、相乗的な治療効果を達成するため、組み合わせによる投与がなされる場合が多い。
Delarge, J. and Ghys, A., Ann. Pharm. Fr. 41 (1983) 55-60 では、脂質低下特性を有するいくつかの4−フェニルチオピリジン−3−スルホアミドについて記載している。
米国特許第4,018,929号は、炎症阻害剤又は利尿薬としてのピリジンスルホアミドに関するものである。Owa, T., et al, Bioorg. Med. Chem. Lett. 12 (2002) 2097-2100 は、抗腫瘍剤としてのN−(7−インドイル)−3−ピリジンスルホンアミド誘導体に関するものである。
国際公開第2003/035629号は、抗腫瘍剤としてのチオフェン−及びチアゾールスルホンアミドに関するものである。国際公開第02/098848号及び国際公開第2004/048329号は、抗腫瘍剤としてのベンゾイルスルホンアミドに関するものである。
本発明は、一般式I
Figure 2010502666
(式中、
1は、フッ素、塩素、臭素、メチル、メトキシ、又はトリフルオロメチルであり;
2は、フッ素、塩素、臭素、メチル、又はトリフルオロメチルであり;
Yは、N又はCHであり;
3は、
a)未置換の、又は、アルキル、−OR、−NRR’、ハロゲン、−CN、−CF3、−OCF3、−CHF2もしくは−OCHF2により1から3回置換されているフェニル;
b)未置換の又はアルキルにより1から3回置換されているピリジル;又は
c)未置換の又はアルキルにより1から3回置換されている複素環であり;
Rは、水素又はアルキルである)
の複素環ピリジルスルホンアミド、及び全ての医薬的に許容可能なその塩に関する。
本発明に係る化合物は、抗増殖活性を示し、インビトロ(in vitro)及びインビボ(in vivo)における腫瘍細胞の増殖を抑制する。本発明の目的は、式Iの化合物及びそれらの互変異性体、医薬的に許容可能な塩、エナンチオ異性体、ジアステレオ異性体及びラセミ体、腫瘍増殖の抑制のためのそれらの使用、上記化合物の調製、それらを含んでなる医薬品及びそれらの製造、並びに病気、特に癌、例えば結腸直腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、卵巣癌、メラノーマ、神経芽腫、頸部癌、腎臓又は腎性の癌、白血病、リンパ腫の抑制又は予防における、又は対応する医薬品の製造における上記化合物の使用である。
1.定義
本明細書中で使用される「アルキル」なる語は、炭素原子数が1〜6、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜3である直鎖状又は分岐状の飽和脂肪族炭化水素を意味し、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルであり、好ましくはメチル、エチル及びイソプロピルである。
本明細書中で使用される「ハロゲン」なる語は、フッ素、塩素及び臭素であり、好ましくはフッ素又は塩素、さらに好ましくはフッ素を意味する。
本明細書中で使用される「複素環」なる語は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選択される、3以下の、好ましくは1又は2のヘテロ原子を含み、他の環原子が炭素である、5〜6員の飽和単環を意味する。前記飽和複素環の例としては、[1,3]ジオキサニル、[1,3]ジオキソラニル、ピロリジニル、モルフォリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、アゼパニル等があり、好ましくは、[1,3]ジオキサニル、[1,3]ジオキソラニル、さらに好ましくは、[1,3]ジオキサニルが挙げられる。当該複素環基は未置換であることが好ましい。
本明細書中で使用される「ピリジル」なる語は、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル又はピリド−4−イルであり、好ましくは、ピリド−2−イルを意味する。当該ピリジルは未置換であることが好ましい。
本明細書中で使用される、「医薬的に許容可能な担体」とは、医薬投与に適合する任意の又は全ての物質を意味する。例えば、溶媒、分散媒、被覆剤、抗細菌及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤、並びにその他の医薬投与に適合する物質及び化合物が挙げられる。従来の媒体又は薬剤がいずれも活性化合物に適合しない場合を除き、本発明の組成物におけるその使用を考慮するものとする。補助的活性化合物を当該組成物に組み込んでもよい。
本明細書中で使用される、化合物の「治療有効量」なる語は、疾患の症状を予防、緩和もしくは改善し、又は治療される当該患者の生存期間を延長するために有効である、化合物の量を意味する。治療有効量の決定は当業者の能力の範囲内である。
本発明に係る化合物の治療有効量又は用量は、広範な値を取り得るが、当業界において既知の手法で決定することができる。当該用量は、個別具体的な事例における個々の条件に応じて調整する。かかる条件としては、例えばその投与される特定の化合物、投与経路、処置される状態、並びに処置される患者が挙げられる。一般的に、体重が約70kgの大人に対する、経口又は非経口投与の事例においては、一日用量は、約10 mgから10,000 mg、好ましくは、約200 mgから1,000 mgが適切であるが、指示された場合にはその上限を上回ってもよい。一日用量は、単回で投与しても分割して投与してもよく、非経口投与の場合には、持続注入してもよい。
2.詳細な説明
1は、フッ素、塩素、臭素、メチル、メトキシ又はトリフルオロメチルであり;好ましくは、塩素、臭素、メトキシ又はトリフルオロメチルであり、さらに好ましくは塩素、メトキシ又はトリフルオロメチルである。
2は、フッ素、塩素、臭素、メチル又はトリフルオロメチルであり;好ましくは、フッ素、塩素又はトリフルオロメチルであり、さらに好ましくはフッ素又は塩素である。
Yは、N又はCHであり;好ましくはNである。
3は、a)未置換の、又は、アルキル、−OR、−NRR’、ハロゲン、−CN、−CF3、−OCF3、−CHF2もしくは−OCHF2により、好ましくは、アルキル、−OR、又はハロゲン(好ましくはフッ素)により、1から3回、好ましくは1又は2回置換されているフェニル、
b)未置換の、又は、アルキルにより、1から3回、好ましくは1又は2回置換されているピリジル、好適には未置換のピリジル;又は、
c)未置換の、又は、アルキルにより1から3回、好ましくは1又は2回置換されている複素環、好適には未置換の複素環である。
Rは、水素又はアルキルであり;好ましくはアルキルである。
本発明の一実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
1は、塩素、メトキシ又はトリフルオロメチルであり;
2は、フッ素又は塩素であり;
Yは、Nであり;
3は、
a)未置換の、又は、アルキル、−OR、もしくはハロゲン(好ましくはフッ素)により、1又は2回置換されているフェニル;
b)未置換のピリジル;又は、
c)未置換の複素環であり;及び、
Rは、アルキルである。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
1は、塩素、メトキシ又はトリフルオロメチルであり;
2は、フッ素又は塩素である。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
Yは、Nである。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
3は、
a)未置換の、又は、アルキル、−OR、ハロゲン、−CN、−CF3もしくは−OCF3により、1又は2回置換されているフェニル;又は、
b)未置換の、又は、1又は2回アルキルにより置換されているピリジルである。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
3は、未置換の、又は、アルキル、−ORもしくはハロゲンにより、1又は2回置換されているフェニルである。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
Yは、Nであり;
3は、未置換の、又は、アルキル、−ORもしくはハロゲンにより1又は2回置換されているフェニルである。
当該化合物は、例えば、
6−(4−m−トリル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−メトキシ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−[4−(2−メトキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−メトキシ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−[4−(4−メトキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−メトキシ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−[4−(2−メトキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−[4−(2−メトキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−[4−(2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;及び、
6−[4−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
からなる群から選択されてもよい。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
3は、未置換のピリジルである。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
Yは、Nであり;
3は、未置換のピリジルである。
当該化合物は、例えば、
6−(4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
6−(4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;及び、
6−(4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
からなる群から選択されてもよい。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
Yは、CHである。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
3は、未置換の複素環である。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物であり、式中、
Yは、CHであり;
3は、未置換の複素環である。
当該化合物は、例えば、
6−(1,5−ジオキサ−9−アザ−スピロ[5.5]ウンデク−9−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;及び
6−(1,5−ジオキサ−9−アザ−スピロ[5.5]ウンデク−9−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−メトキシ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩
からなる群より選択されてもよい。
本発明の一実施形態は、式Iの化合物を調製するための方法であって、
式Vの化合物。
Figure 2010502666
(式中、R3は式Iにおける定義と同義である)
を式IVの化合物
Figure 2010502666
(式中、R2及びR3は式Iにおける定義と同義である)
と反応させることにより式Iの化合物
Figure 2010502666
(式中、R1、R2及びR3は式Iにおける定義と同義である)
を得る工程を含んでなる方法である。
本発明の対象である、式Iの化合物又は医薬的に許容可能なその塩は、化学的に関連する化合物の調製に応用できる既知の任意の手法で調製してもよい。当該手法を、式Iの化合物又は医薬的に許容可能なその塩を調製するために用いる場合について、以下の典型的なスキーム1及び2(及び実施例)により説明する。特にことわりがない限り、R、R1、R2及びR3は、本明細書で前述した式Iにおける定義と同義である。必要な出発物質は、商業的に入手可能であるか又は有機化学の標準的手順で得ることができる。当該出発物質の調製は、例えば後述の実施例中、又はスキーム1に関して以下に引用された文献中に記載されている。あるいは、必要な出発物質は、有機化学の通常の知識の範囲内の、先に説明されたスキームと類似の手法で得ることもできる。
スキーム1:
本発明の化合物は、スキーム1により調製することができ、これらをIと名づける:
Figure 2010502666
スキーム1において、R1、R2、R3及びYは、上記式Iにおける定義と同義である。
ステップ1:
反応シークエンス(スキーム1)のステップ1は1段階プロセスであり、当業者に周知の手法、例えばジアゾ化とそれに続く求核置換法を用いることで、アミノピリジンを塩化ピリジンスルホニルに変換する。この反応は、典型的には溶媒、例えば酢酸、硫酸、塩酸、水及びこれらの混合物を用い、−78℃から100℃の間の温度で行う。
ステップ2:
反応シークエンス(スキーム1)のステップ2は1段階プロセスであり、当業者に周知の手法、例えばアンモニア分解法を用いることで、塩化ピリジンスルホニルをピリジンスルホンアミドに変換する。この反応は、典型的には溶媒、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド及びこれらの混合物を用い、−78℃から30℃の間の温度で行う。
ステップ3:
反応シークエンス(スキーム1)のステップ3は1段階プロセスであり、当業者に周知の手法を用いることで、III のアシル化により式IVのアシルスルホンアミド誘導体を得る。この反応は、典型的には溶媒、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド及びこれらの混合物中で、−10℃から100℃の間の温度で行う。典型的に使用される塩基は、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンである。
ステップ4:
反応シークエンス(スキーム1)のステップ4は1段階プロセスであり、当業者に周知の手法を用いて、式Vの2−ピペリジン又は2−ピペラジン誘導体を用いた反応により、式IVの2−クロロピリジンスルホンアミドを、式Iの2−ピペリジン−又は2−ピペラジン−ピリジンスルホンアミドに変換する。この反応は、典型的には溶媒、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン及びこれらの混合物の存在又は不存在下で、0℃から100℃の間の温度で行う。この反応は、塩基の存在又は不存在下で実施され、典型的な塩基は、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンである。
式Iの化合物は、1又は複数のキラル中心を含んでもよく、ラセミ体、エナンチオ異性体又はジアステレオ異性体として存在してもよい。ラセミ体は既知の手法によりエナンチオマーに分離することができる。例えば、結晶化により分離可能なジアステレオメリック塩は、光学活性な酸、例えばD−又はL−カンファスルホン酸と共に反応させることで、ラセミ混合物から形成することができる。あるいは、エナンチオマーの分離は、商業的に入手可能なキラルHPLC相でのクロマトグラフィを使用することでも達成できる。
本発明の化合物又は医薬的に許容可能なその塩、及び医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物又は医薬品も本発明の目的である。また、それらの製造方法であって、本発明の1又は複数の化合物及び/又は医薬的に許容可能な塩、及び、所望により1又は複数の他の治療的に価値ある物質を、1又は複数の医薬的に許容可能な担体と共に製剤的な投与形態にすることを含む方法も本発明の目的である。
本発明の一実施形態は、医薬的に許容可能な担体と共に、式Iによる1又は複数の化合物を含んでなる医薬組成物である。
本発明の他の実施形態は、式Iによる1又は複数の化合物を含んでなる、腫瘍増殖の阻害のための医薬組成物である。
本発明の他の実施形態は、式Iによる1又は複数の化合物を含んでなる、癌治療のための医薬組成物である。
本発明の他の実施形態は、医薬的に許容可能な担体と共に、式Iによる1又は複数の化合物を活性成分として含んでなる医薬組成物であって、結腸直腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、卵巣癌、メラノーマ、神経芽腫、頸部癌、腎臓もしくは腎性の癌、白血病又はリンパ腫の治療のための医薬組成物である。
本発明の他の実施形態は、腫瘍増殖の阻害用の医薬組成物の製造における、式Iによる1又は複数の化合物を含んでなる医薬組成物の使用である。
本発明の他の実施形態は、癌治療用の医薬組成物の製造における、式Iによる1又は複数の化合物を含んでなる医薬組成物の使用である。
本発明の他の実施形態は、抗増殖剤としての、式Iの化合物の使用である。
本発明の他の実施形態は、癌治療のための、1又は複数の式Iの化合物の使用である。
本発明による化合物は、医薬的に許容可能な塩の状態で存在してもよい。「医薬的に許容可能な塩」なる語は、従来の酸付加塩であって、式Iの化合物の生物学的有効性及び特性を維持し、適切な無毒性の有機もしくは無機塩、又は、式Iの化合物がR1に塩基性基を含む場合には有機もしくは無機酸から形成されるものである。塩基付加塩の例は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、水酸化第4級アンモニウム(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)であり、特にナトリウム由来のものが挙げられる。酸付加塩の例は、無機酸、例えば塩酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミ酸、リン酸及び硝酸等に由来する塩、並びに有機酸、例えばp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、マレイン酸、乳酸、フマル酸等に由来する塩が挙げられる。医薬組成物(例えば薬物)の塩への化学修飾は、化合物の物理的及び化学的安定性、吸湿性、流動性並びに溶解性を改善するための手法として、薬理化学者に周知である。例えば、Stahl, P. H., and Wermuth, G. (editors), Handbook of Pharmaceutical Salts, Verlag Helvetica Chimica Acta (VHCA), Zurich (2002), or Bastin, RJ., et al., OrganicProc. Res. Dev. 4 (2000) 427-435 を参照のこと。
薬理活性
式Iの化合物及びそれらの医薬的に許容可能な塩は、貴重な薬理学的特性を有している。当該化合物は抗増殖活性を示すことが発見されている。従って、本発明の化合物は、癌などの病気の治療及び/又は予防において有用である。抗増殖活性剤としての当該化合物の活性は、以下の生物学的アッセイにより実証する:
HCT 116細胞における CellTiter−Glo(登録商標)アッセイ
CellTiter−Glo(登録商標)発光細胞生存性試験(プロメガ)は、代謝活性細胞の存在を示す既存のATPの定量値に基づいて、培養液中の生存細胞数を決定する均質な手法である。
HCT 116細胞(ヒト結腸癌、ATCC−No.CCl−247)をRPMI1640倍地中で、GlutaMAX(商標)I (インビトロジェン, Cat−No. 61870−010)、5% ウシ胎仔血清(FCS,Sigma Cat−No.F4135(FBS));100ユニット/mL ペニシリン / 100μ/mL ストレプトマイシン(=ペニシリン/ストレプトマイシン はインビトロジェン Cat.No. 15140から)と共に培養した。アッセイのために、384ウェルプレートに、1ウェル当たり1000細胞ずつ、前記培地中に播種した。試験の翌日、30μMから0.0015μMに渡る種々の濃度で、当該試験化合物を添加した(希釈率1:3で10濃度)。5日後、CellTiter−Glo(登録商標)アッセイを製品の説明書に従い実施した(CellTiter−Glo(登録商標)発光細胞生存性試験、プロメガ)。簡単に説明すると、細胞プレートを室温で約30分間平衡化し、CellTiter−Glo(登録商標)試薬を添加した。内容物を慎重に約15分間混合し、細胞の溶解を誘導した。45分後、Victor2,(スキャニングマルチウェル分光光度計(Wallac))で発光シグナルを測定した。
詳細:
第一日目:
培地:RPMI 1640倍地に、GlutaMAX(商標)I (インビトロジェン, Cat−No.61870−010)、5%FCS(Sigma Cat−No.F4135(FBS))、ペニシリン/ストレプトマイシン(インビトロジェン、Cat−No.15140)を添加
HCT 116(ATCC−No.CCl−247):384ウェルプレートの1ウェル当たり60μLに1000細胞(Greiner 781098, マイクロクリア‐プレート白)
播種の後、プレートを37℃,5%CO2 条件下で24時間インキュベート
第2日目:インダクション(化合物での処理、10濃度):
最高濃度である30μMの終濃度については、3.5μLの10mM化合物保存溶液を、163μLの培地に直接添加し、その後、以下に述べる希釈工程のステップe)を続けて行うことにより得た。
二番目に高い濃度から最低濃度までについては、以下に述べる工程(a−e)に従い、1:3の希釈段階を用いた連続希釈法を行うことにより得た。
a)2番目に高い濃度のために、ジメチルスルホキシド(DMSO)20μLに、10mM化合物保存溶液を10μL添加
b)このDMSO希釈系列において、1:3(常に20μLのDMSOに10μL)で8回希釈(3333.3μMから0.51μMの濃度で9ウェル得られる)
c)各濃度を1:47.6で希釈(163μLの培地に3.5μLの化合物希釈液)
e)細胞プレートにおける60μLの培地に、各濃度10μLずつ添加
DMSOの終濃度は、各ウェルにおいて0.3%となる
また、化合物の終濃度は30μMから0.0015μMの範囲となる
各化合物は3重に試験する
37℃,5%CO2 条件下で120時間(5日間)インキュベート
分析:
1ウェル当たりCellTiter−Glo(登録商標)試薬を30μL添加
室温で15分間振とう
さらに、振とうせずに45分間室温でインキュベート
測定:
Victor 2 スキャニングマルチウェル分光光度計(Wallac)、発光モード(0.5秒/読込、477nm)
非線形カーブフィット(XLfitソフトウェア(ID Business Solution Ltd., Guilford, Surrey, UK))を用いてIC50の決定
全ての化合物で、HCT 116細胞生存の顕著な阻害が検出された。これは、表1に示す化合物により例証される。
Figure 2010502666
本発明に係る化合物及びその医薬的に許容可能な塩は、医薬品として、例えば医薬組成物の形態で使用してもよい。
医薬組成物は経口投与してもよく、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠、ハード及びソフトのゼラチンカプセル、液状、乳状又は懸濁状の形態が挙げられる。但し、例えば座薬の形態による直腸投与や、又は、例えば注入液の形態による非経口投与でも投与可能である。
上記医薬組成物は、医薬的に許容可能な無機又は有機担体と共に、本発明に係る化合物を処理して得ることができる。乳糖、コーンスターチもしくはその誘導体、タルク、ステアリン酸もしくはその塩等が、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠及びハードゼラチンカプセルに使用できる。ソフトゼラチンカプセルに適した担体は、例えば、植物油、ワックス、脂肪、半固体状及び液状のポリオール等である。但し、活性物質の性質によっては、ソフトゼラチンカプセルの場合通常担体は必要とされない。溶液及びシロップの製品のための適切な担体は、例えば水、ポリオール、グリセロール、植物油等である。座薬のために適切な担体は、例えば、天然又は硬化油、ワックス、脂肪、半液体又は液体ポリオール等である。
医薬組成物は、さらに、防腐剤、流動化剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、調香剤、浸透圧を変えるための塩、緩衝剤、マスキング剤又は抗酸化剤を含んでもよい。それらはさらに他の治療的に価値ある物質を含んでもよい。
医薬組成物は例えば以下のものを含んでなる:
Figure 2010502666
製造方法:
1.項目1,2,3及び4を混合し精製水で造粒する。
2.顆粒を50℃で乾燥させる。
3.顆粒を適切な粉砕機に通す。
4.項目5を添加し3分混合し、適切なプレスで圧縮する。
Figure 2010502666
製造方法:
1.項目1,2及び3を適切な混合機で30分間混合する。
2.項目4及び5を添加し3分間混合する。
3.適切なカプセルに充填する。
以下の実施例は、本発明の理解を助けるために提供するものであり、真の範囲は添付した特許請求の範囲に記載の通りである。本発明の精神から逸脱しない限り、説明する当該手順に変更を加えてもよいと解すべきである。
実験手順:
ピリジンスルホン酸アミド物質の一般的調製方法
6−クロロ−ピリジン−3−スルホニルクロリド
6−クロロ−ピリジン−3−イルアミン(6.4g、0.05mol)の、酢酸(56mL)及び濃塩酸(9.92mL)溶液を攪拌しながら、15℃未満の温度に維持し、亜硝酸ナトリウム(3.45g、0.05mol)を少しずつ添加した。二酸化硫黄(17.2g、0.27mol)、塩化(第二)銅(1.85g、0.011mol)及び水(2.2mL)の、酢酸(37mL)溶液を攪拌しながら、5℃で前記溶液を滴下添加した。反応混合物を室温になるまで放置し、その後氷水中に注ぎ入れ、さらに15分間攪拌した。得られた沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄した後に真空乾燥機で一晩乾燥することにより、6−クロロ−ピリジン−3−スルホニルクロリド(6.41g、収率60.5%)を得た。(400MHz; d6−DMSO)8.54 (1H, d), 7.96 (1H, dd), 7.50 (1H, d)であった。
6−クロロ−ピリジン−3−スルホン酸アミド
0.5Mアンモニアのジオキサン(125mL)溶液に、6−クロロ−ピリジン−3−スルホニルクロリド(5.0g、0.0024mol)を−5℃で溶解させた。混合物を室温になるまで放置し、その後約1時間攪拌した。セライト(登録商標)を通して濾過し、ジオキサンで2回洗浄した後に減圧下で濃縮することにより、灰白色固体状の6−クロロ−ピリジン−3−スルホン酸アミド4.55g(収率98%)を得た。LC @UV215nm;Rt1.05:100%, m/z (ES+):193/195(400MHz;d6−DMSO) 8.79 (1H, d), 8.21 (1H, dd), 7.75 (1H, d) 7.70 (2H, br S)であった。
6−クロロ−ピリジン−3−スルホン酸2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミドナトリウム塩
6−クロロ−ピリジン−3−スルホン酸(4g、0.0207mol)の、ジオキサン(75mL)懸濁液に、水素化ナトリウム(ミネラルオイルにおける60%v分散,2.5g,0.062mol)を0℃で少しずつ添加し、全体を1時間攪拌した。2,4−ジクロロ−ベンゾイルクロリド(5.2g、0.0248mol)のジオキサン(75mL)溶液を、0℃で滴下して加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。混合物を減圧下で濾過し、得られた固体をジオキサン(200mL)で2回洗浄した。この固体を熱アセトニトリル(150mL)に溶解させた。アセトニトリルを乾燥させ(MgSO4)、濃縮し、白色固体状のスルホンアミド6.7gを得た(収率88%)。LC @UV215nm;Rt1.92:98%, m/z (ES+):365/367(M+H)δH(400MHz;d6−DMSO)8.65 (1H, d), 8.10 (1H, dd), 7.50 (1H, d), 7.41-7.38 (2H, m), 7.25 (1H, dd)であった。
最終生成物
ナトリウム塩形成
ワークアップ手順すなわちHPLC精製条件によって、下記(実施例1−1から1−20)の最終生成物は、直接的にスルホンアミドナトリウム塩(中性HPLC条件、例えば水溶性溶出液は、水(pH7)/アセトニトリル=9:1であり、有機性溶出液はアセトニトリルである)として得られるか、あるいは当初はスルホンアミドアンモニウム塩(塩基性HPLC条件、例えばpH10の緩衝液として炭酸アンモニウム)として、又は遊離形態のスルホンアミド(酸性HPLC条件、例えば水溶性溶出液は酢酸0.2%添加の水であり、有機性溶出液は、酢酸0.2%添加のアセトニトリル)として得られた。
得られたスルホンアミド又はスルホンアミドアンモニウム塩は、以下の方法を用いてナトリウム塩型に変換した。またかかる方法によりナトリウム塩型に変換される。
スルホンアミド又はスルホンアミドのアンモニウム塩(1等量、例えば1mmol)のテトラヒドロフラン(例えば10mL)溶液に、1等量(例えば1mmol)のナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を加え、混合物を室温で1時間攪拌する。減圧下でテトラヒドロフランを除去し、残存物をジエチルエーテル(例えば50から100mL)で懸濁し、1時間加熱還流し、室温まで冷却し、濾別してから乾燥させた。
実施例1−1
6−(4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−ピペラジン−3−スルホン酸2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミド;アンモニウム塩
6−クロロ−ピペリジン−3−スルホン酸 2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミドナトリウム塩(70mg、0.18mmol)のジオキサン溶液に、トリエチルアミン(26μL、0.18mmol)及び1−ピリジン−2−イル−ピペラジン(82mg、0.5mmol)を攪拌しながら室温で添加した。反応混合物を80℃で48時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗生成固体をアセトニトリル 水(1:1、1.5mL)に溶解し、調製用のHPLCで精製し(pH10の緩衝液として炭酸アンモニウム、塩基性HPLC条件)、最終生成物を得た。MS(ESI+):492/494(M+H)であった。
1H−NMR(500MHz,D6−DMSO): 3.66 (t, 4H), 3.84 (t, 4H), 6.69 (m, 1H), 6.88 (d, 1H), 7.00 (d, 1H), 7.49 (m, 2H), 7.58 (m, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.97 (m, 1H), 8.15 (d, 1H), 8.62 (d, 1H)
実施例1−2から1−20
以下の実施例は、適切な出発物質を使用し、実施例1−1について説明したのと同様の手法で調製した。
Figure 2010502666
Figure 2010502666
Figure 2010502666
Figure 2010502666

Claims (10)

  1. 式Iの化合物
    Figure 2010502666
    (式中、
    1は、フッ素、塩素、臭素、メチル、メトキシ、又はトリフルオロメチルであり;
    2は、フッ素、塩素、臭素、メチル、又はトリフルオロメチルであり;
    Yは、N又はCHであり;
    3は、
    a)未置換の、又は、アルキル、−OR、−NRR’、ハロゲン、−CN、−CF3、−OCF3、−CHF2もしくは−OCHF2により1から3回置換されているフェニル;
    b)未置換の又はアルキルにより1から3回置換されているピリジル;又は
    c)未置換の又はアルキルにより1から3回置換されている複素環であり;
    Rは、水素又はアルキルである)、
    及び全ての医薬的に許容可能なその塩。
  2. 1が、塩素、メトキシ、又はトリフルオロメチルであり;
    2が、フッ素又は塩素である、
    請求項1記載の化合物。
  3. Yが、Nである、
    請求項1又は請求項2記載の化合物。
  4. Yが、CHである、
    請求項1又は請求項2記載の化合物。
  5. 6−(4−m−トリル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−メトキシ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−[4−(2−メトキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−メトキシ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−[4−(4−メトキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−メトキシ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−[4−(2−メトキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−[4−(2−メトキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−[4−(2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−[4−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−(4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−(4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−(4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;
    6−(1,5−ジオキサ−9−アザ−スピロ[5.5]ウンデク−9−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩;及び
    6−(1,5−ジオキサ−9−アザ−スピロ[5.5]ウンデク−9−イル)−ピリジン−3−スルホン酸 4−クロロ−2−メトキシ−ベンゾイルアミド;ナトリウム塩
    からなる群から選択される、請求項1記載の化合物。
  6. 医薬的に許容可能な担体と共に請求項1〜5のいずれか1項に記載の1又は複数の化合物を含んでなる医薬組成物。
  7. 腫瘍増殖の阻害のための、請求項6記載の医薬組成物。
  8. 腫瘍増殖の阻害のための、対応する医薬組成物の製造のための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  9. 癌の治療のための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の1又は複数の化合物の使用。
  10. 請求項1記載の式Iの化合物を調製するための方法であって、
    式Vの化合物。
    Figure 2010502666
    (式中、R3は請求項1記載の式Iにおける定義と同義である)
    を式IVの化合物
    Figure 2010502666
    (式中、R2及びR3は請求項1記載の式Iにおける定義と同義である)
    と反応させることにより式Iの化合物
    Figure 2010502666
    (式中、R1、R2及びR3は請求項1記載の式Iにおける定義と同義である)
    を得る工程を含んでなる方法。
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