JP2009509998A - ジアジンアゾール誘導体、それらの製造及び薬剤としての使用 - Google Patents

ジアジンアゾール誘導体、それらの製造及び薬剤としての使用 Download PDF

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Abstract

本発明の目的は、式(I)の化合物、それらの医薬的に許容され得る塩、エナンチオマー形態、ジアステレオ異性体及びラセミ化合物、上記化合物の調製、それらを含む医薬組成物及びそれらの製造、並びに癌等の疾病の制御または予防における上記化合物の使用である。

Description

本発明は、新規のジアジンアゾール誘導体、それらの製造方法、それらを含む医薬組成物及びそれらの製造、並びに医薬活性剤としてのそれらの化合物の使用に関する。
癌疾患の治療は、医学の分野において最も重要である。患者に適した治療及び標的に向けられた治療を達成するために有効な癌治療は、世界的規模で必要とされている。これは近年、多くの数の応用腫瘍学分野において明らかにされた科学的な研究、及び癌治療に関連する基礎研究において確認できる。
腫瘍阻害剤の効果は非常に多様なメカニズムによるものであり、そのうちのいくつかのみが知られている。公知の抗腫瘍薬に、新規の作用メカニズムが見出されることは珍しくない。これは本発明に係る化合物の場合にも予測される。多くの抗腫瘍薬は、細胞中の細胞分裂機構を遮断し、腫瘍への栄養素と酸素の供給を妨げ(抗血管形成)、転移を妨げ、腫瘍細胞への成長シグナルの受信及び伝達を妨げ、または腫瘍細胞をプログラム細胞死(アポトーシス)へ推し進めるような機構によって作用する。
それらは多様な細胞内標的との相互作用を含む多様な作用機構を有するので、臨床的に関連のある細胞増殖抑制剤がしばしば相乗的な治療効果を達成するために組み合せて投与される。
WO 98/03505、WO 01/77107、WO 03/031442及びWO 03/059907は、抗癌剤として有用なチロシンキナーゼ阻害剤としての複素環式化合物に関する。
発明の概要
本発明は、一般式Iの化合物
Figure 2009509998
式I
(式中
R1はハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシまたはハロゲンであり;
R2は水素またはハロゲンであり;
環Aは
Figure 2009509998
であり;
環Bは
Figure 2009509998
または
である);及び医薬的に許容され得るそれらの塩に関する。
本発明の化合物は抗増殖活性を示す。本発明の目的は、式Iの化合物及びそれらの医薬的に許容され得る塩、エナンチオマー形態、ジアステレオ異性体及びラセミ化合物、上記化合物の調製、それらを含む医薬組成物及びそれらの製造、並びに疾病、特に上記の一般的なヒト癌(例えば乳癌、消化器癌(結腸、直腸または胃癌)、白血病、並びに卵巣、気管支及び膵癌)のような疾病及び疾患の制御または予防における上記化合物の使用、または対応の医薬組成物の製造における使用である。
発明の詳細な説明
本明細書で使用される用語“アルキル”とは、1〜5個、好適には1〜3個の炭素原子を含む飽和した、直鎖または分岐鎖炭化水素を意味し、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、3-メチル-ブチルまたは2-メチル-ブチル等である。
本明細書で使用される用語“アルコキシ”とは、酸素を介して結合した上記定義したようなアルキル基を意味する(アルキル-O-)。
本明細書で使用される用語“ハロゲン化アルキル”とは、1個または数個のハロゲン原子、好適にはフッ素または塩素、特にフッ素で置換された上記定義したようなアルキル基を意味する。それらの例は、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、ペルフルオロエチル等であり、好適にはトリフルオロメチルである。
本明細書で使用される用語“ハロゲン化アルコキシ"とは、1個または数個のハロゲン、好適にはフッ素または塩素、特にフッ素によって置換された上記定義したようなアルコキシ基を意味する。それらの例は、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、ペルフルオロエトキシ等であり、好適にはトリフルオロメトキシ及びジフルオロメトキシであり、特にトリフルオロメトキシである。
本明細書で使用される用語“ハロゲン”とは、フッ素、塩素、及び臭素、好適にはフッ素または塩素を意味する。
好適な態様では、R1の定義において使用される用語“ハロゲン”とは、フッ素または塩素、好適には塩素を意味し、またR2の定義において使用される用語“ハロゲン”とは、フッ素または塩素、好適にはフッ素を意味する。
本明細書において質量分析(MS)に関連して使用される用語“ES+”とは、陽性のエレクトロスプレーイオン化モードを意味し、また用語“APCI+”とは、陽性の大気圧化学イオン化モードを意味する。
本明細書において使用される用語、化合物の“治療有効量”とは、疾患の兆候を予防、緩和、または改善するために、或いは処置した対象の生存を延長させるために有効な化合物の量を意味する。治療有効量の決定は、当業者の能力の範囲内にある。
本発明に係る化合物の治療有効量または投与量は、広い範囲の中で変化させることができ、且つ当業界において公知の方法において決定され得る。かかる投与量は、投与される特定の化合物、投与経路、処理される症状、並びに処理される患者を含むそれぞれの特定の症例において、個々の要求に適用されるだろう。一般に、約70 Kgの体重の成人に対する経口投与または非経口投与の場合は、上限を超えてよいと指示されていても、約10 mg〜約10,000 mgの一日投与量、好適には約200 mg〜約1,000 mgの一日投与量が適しているだろう。当該一日投与量は、単回投与または分割投与として、或いは連続注入可能な非経口投与で投与され得る。
本明細書で使用される“医薬的に許容され得る担体”とは、溶剤、分散媒体、コーティング、抗細菌剤及び抗真菌剤、等張剤、並びに吸収遅延剤を含む医薬投与と両立し得る任意及び全ての材料、並びに医薬投与と両立し得る他の材料及び化合物を含むことが意図される。任意の慣用的な媒体または試薬以外は、本発明の組成物において使用を意図された活性化合物に不適合である。補助的な活性化合物も当該組成物に導入され得る。
本発明の1つの態様は、R2 が水素である式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、R1がハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アルコキシである、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R1がハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アルコキシであり;及び
R2が水素である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R1がトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは塩素であり;及び
R2が水素またはフッ素である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、式中R1がハロゲン化アルコキシである、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R1がハロゲン化アルコキシであり;及び
R2が水素である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、式中R1がハロゲン化アルキルである、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R1がハロゲン化アルキルであり;及び
R2が水素である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、式中R1がハロゲンである、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R1がハロゲンであり;及び
R2が水素である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、式中環Aが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
かかる化合物は、例えば以下から成る群から選定され得る:
3-(4-イミダゾール-l-イル-ブチル)-6-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリダジン;
3-{2-[(E)-2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-6-(4-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ブチル)-ピリダジン;
3-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-6-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリダジン;及び
3-{2-[(E)-2-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-6-(4-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ブチル)-ピリダジン。
本発明の他の態様は、
式中
R2が水素であり;及び
環Aが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、式中環Aが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R2が水素であり;及び
環Aが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
かかる化合物は、例えば以下から成る群から選定され得る:
2-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-5-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピラジン;
2-{2-[(E)-2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-5-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピラジン;及び
2-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-5-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピラジン。
本発明の他の態様は、式中Aが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R2が水素であり;及び
環Aが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
かかる化合物は、例えば以下から成る群から選定され得る:
5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-2-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリミジン;
5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-2-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリミジン;及び
2-{2-[(E)-2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-ピリミジン。
本発明の他の態様は、式中環Bが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、式中環Bが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
環Aが
Figure 2009509998
であり;及び
環Bが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R1がトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは塩素であり;
R2が水素であり;
環Aが
Figure 2009509998
であり;及び
環Bが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、式中環Bが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R1がトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは塩素であり;
R2が水素またはフッ素であり;及び
環Bが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R1がトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは塩素であり;
R2が水素またはフッ素であり;
環Aが
Figure 2009509998
であり;及び
環Bが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、
式中
R1がトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは塩素であり;及び
R2が水素またはフッ素であり、
環Aが
Figure 2009509998
であり;及び
環Bが
Figure 2009509998
である、式Iに係る化合物である。
本発明の他の態様は、式Iの化合物の製造方法であって、当該方法は
(a) 式IIの化合物
Figure 2009509998
式II
(式中、環A及び環Bは上記式Iで与えた意味を有し、且つXは塩素または臭素である)を、式IIIの化合物
Figure 2009509998
式III
(式中、R1及びR2は上記式Iで与えた意味を有する)と反応させて、それぞれの式Iの化合物を得て;
(c)前記化合物を当該反応混合物から単離し、そして
(d)所望されるならば、医薬的に許容され得る塩に変換する。
本発明の対象である式Iの化合物、または医薬的に許容され得るそれらの塩は、化学的に関連した化合物の調製に応用され得る任意の公知の方法によって調製され得る。かかる方法は、式Iの化合物または医薬的に許容され得るそれらの塩の調製において使用される場合、以下の代表的なスキーム1及び2によって説明され、また他に断りのない限り、R1、R2、環A及び環Bの例示は、本明細書において上記に示した意味を有する。必須の出発原料は、商業的に入手可能であるか、または有機化学の標準手順によって得られるもののいずれかである。かかる出発原料の調製は、例えば添付の実施例またはスキーム1及び2に関して以下に引用した文献に発表されている。或いは必須の出発原料は、通常の有機化学の当業者の知識の範囲内で説明される類似の手順によって得られ、または例えばUS 6,743,924、Goodman, A.J., Tetrahedron 55 (1999) 15067-1507またはPieterse, K., Chemistry-A European Journal 9 (2003) 5597-5604によって調製され得る。
式Iの化合物の好適な合成方法は、スキーム1において発表され、ここでのR1、R2、環A及び環Bは上記で与えられた意味を有し、且つXは塩素または臭素である。
Figure 2009509998
スキーム1
調製は、式III のヒドロキシメチル誘導体との付加-脱離反応において反応する式IIのハロゲン化ジアジン誘導体から出発する。当該反応は、典型的にテトラヒドロフラン(THF)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)及びそれらの混合のような溶媒中で、室温から150℃の温度で(加熱条件は、オイルバスからマイクロ波反応器まで変化させることができる)行われ、式Iの化合物が得られる。当該反応は、ナトリウムtert-ブトキシド、カリウムtert-ブトキシド、N-エチル-N,N-ジイソプロピルアミン、トリエチルアミン等の非求核性塩基の存在中で実施される。
式III のヒドロキシメチル誘導体は、対応のクロロメチル誘導体から得られる。この反応は、典型的に2つのステップの手順において実施され、対応のクロロメチル誘導体の酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウムとの反応によって開始し、典型的にN,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド及びそれらの混合等の溶媒中で、50℃〜140℃の温度で、かん流で実施される。第二のステップでは、得られたアセテートの加水分解は、当業者にとって標準的な方法によって達成される。典型的に使用される塩基は、例えば0℃〜150℃の温度で、水、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノールまたはそれらの混合等の溶媒中の水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)または水酸化リチウム(LiOH)であり、式IIIのヒドロキシメチル誘導体が得られる。かかる対応のクロロメチル誘導体の調製、及びヒドロキシメチル誘導体への変換は、例えばUS 6,743,924に発表されている。
好適な式IIのハロゲン化ジアジン誘導体の合成方法はスキーム2に発表され、ここでのR1、R2、環A及び環Bは上記に示した意味を有し、LGは例えばヨウ化物、臭化物、塩化物、p-トルエンスルホネート、メタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート等の離脱基であり、Xは塩素または臭素であり、Yは臭素またはヨウ素であり、且つXとYの両方が臭素ではない。
Figure 2009509998
スキーム2
ステップ1における式IVのアゾールは、適切なブタ-1-イン誘導体によってN-アルキル化され、末端がアルキンの式Vが得られる。典型的にN-アルキル化は、水素化ナトリウム等の塩基存在下のN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)またはテトラヒドロフラン(THF)等の不活性溶媒、或いはナトリウムメチラートまたは水酸化ナトリウム等の塩基存在下のメタノール、エタノール及び2-メチルブタン-2-オール等のアルコール中で行われる。反応温度は、0℃〜150℃に変化させてよい。時々、ヨウ化カリウムまたはヨウ化ナトリウムを当該反応混合物に付加し、反応速度を上げる。適切な離脱基LGは、典型的にN-アルキル化反応において使用され、当業者に周知のものである。かかる離脱基LGの例は、特に、ハロゲンの陰イオン、特にヨウ化物、臭化物または塩化物、p-トルエンスルホネート、メタンスルホネートまたはトリフルオロメタンスルホネートである。
スキーム2のステップ2における式VIのジハロジアジンは、Sonogashiraクロスカップリング反応において、触媒量のヨウ化銅とパラジウム錯体(例えば、Pd(PPh3)4、Pd(PPh3)2Cl2等)の存在下で、式Vのアルキン誘導体と反応する。当該反応は、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、イソプロピルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはピロリジン等の塩基の存在下で、且つテトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはそれらの混合等の溶媒中で、20℃〜120℃で変化する温度で行われ、式VIIの誘導体が得られる。
式VIのジハロジアジンは、商業的に入手可能であるか、または例えばGoodman, A. J., Tetrahedron 55 (1999) 15067-1507及びPieterse, K., Chemistry- A European Journal 9 (2003) 5597-5604の文献のプロトコールによって調製される。
スキーム2のステップ3は、触媒的水素化であり、パラジウム、ニッケル、プラチナまたは二酸化白金等の多様な金属触媒を使用して行うことができる。触媒的に活性な金属は、活性炭、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の典型的な担体に支持され得る。反応は、典型的に0℃〜50℃の温度で、1〜4 atmの水素圧で、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル及びそれらの混合等の溶媒中で行われ、式IIの化合物が得られる。
式IIの化合物を調製するための代替経路もスキーム2に示され、ステップ1a、2a及び3を介して進行する。ブタ-1-エンを用いること以外は、同一の式IVのアゾールから出発し、ステップ1aにおけるN-アルキル化がステップ1と同様の方法で行われ、対応の末端がアルケンの式Vaが得られる。これらはパラジウム錯体(例えばPd(PPh3)4、Pd(PPh3)2Cl2等)の存在下で、Heckクロスカップリング反応において式VIのジハロジアジンと反応する。当該反応は、トリエチルアミンまたはトリブチルアミン等の塩基の存在中で、且つテトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはそれらの混合等の溶媒中で、20℃〜120℃で変化する温度で行われ、式IIaの誘導体が得られる。上記の触媒的水素化では、式IIの化合物が得られる。
式Iの化合物は、1個または数個のキラル中心を含むことができるので、ラセミ形態または光学活性形態で存在し得る。ラセミ化合物は、公知の方法によりエナンチオマーに分離することができる。例えば、結晶化によって分離され得るジアステレオマー塩は、光学的に活性な酸(例えばD-またはL-カンファースルホン酸)との反応によって当該ラセミ混合物から形成される。或いはエナンチオマーの分離は、商業的に入手可能なキラルHPLC相のクロマトグラフィーを用いることによっても達成され得る。
薬理活性
式Iの化合物及びそれらの医薬的に許容され得る塩は、抗増殖活性等の価値のある薬理学的な性質を有する。結果として本発明の化合物は、癌等の増殖性疾患の治療及び/または予防に有用である。抗増殖性阻害剤としての本発明の化合物の活性は、例えば以下の生物学的アッセイによって実証され得る:
HEK293細胞におけるCellTiter-Glo(商標)アッセイ
CellTiter-Glo(商標)発光細胞生存アッセイ(Promega)は、代謝的に活性な細胞の存在を示すATPの存在量の定量に基づく培養中の生存細胞の数を決定するための一様の方法である。
HEK293細胞(アデノウィルス5フラグメントによって形質変換されたヒト胚腎細胞株、ATCC-No CRL1573)は、Glutamax(商標)(Invitrogen, 31966-021)、5%ウシ胎仔血清(FCS, Sigma Cat-No. F4135 (FBS))、100単位/mlペニシリン/100μg/mlストレプトマイシン(=Pen/Strep、Invitrogen製 Cat. No.15140)を有するDulbecco改変イーグル培地(DMEM)中で培養される。アッセイに関する細胞は、同一の培地においてウェルごとに5000個の細胞が384ウェルプレートに播種される。翌日、当該試験化合物を3 μM〜0.00015 μMの範囲の多様な濃度で付加する(1:3で希釈された10種の濃度)。7日後に、CellTiter-Glo(商標)アッセイを製造業者の指示の通りに行う(CellTiter-Glo(商標)発光細胞生存アッセイ、Promega製)。簡単には:当該細胞プレートを約30分間室温に合わせ、その後、当該CellTiter-Glo(商標)試薬を付加する。内容物を注意深く15分間混合し、細胞溶解を導く。45分後に発光シグナルをVictor2(スキャニングマルチウェル分光光度計、Wallac)で測定する。
詳説:
1日目:
−培地:Glutamax(商標)(Invitrogen、31966-021)、5%ウシ胎仔血清(FCS、Sigma Cat-No.F4135(FBS))、Pen/Strep(Invitrogen Cat. No.15140)を有するDulbecco改変イーグル培地(DMEM)。
−HEK293(ATCC-No.CRL1573):384ウェルプレート(Greiner 781098、白色のプレート)のウェルあたり60μL中、5000個の細胞
−24時間、37℃、5%CO2で培養
2日目:誘導(物質試験):
一般に希釈勾配は1:3であり
a) 10 mMの化合物のストック溶液8 μlを、72 μlのDMSOに加え、
b) このDMSO希釈列(dilution row)の中で、9×1:3(常に30 μl〜60 μlのDMSO)に希釈し(1000 μM〜0.06 μMの濃度を有する10個のウェルが得られる)、
c) それぞれの濃度を1:4.8に希釈し(10 μlの化合物希釈物:38 μlの培地)、
d) それぞれの濃度を1:10に希釈し(10 μlの化合物:90 μlの培地) 、
e) 10 μlの全ての濃度を細胞プレート中の60 μlの培地に加え、
-全てのウェルにおいてDMSO:0.3%の最終濃度が得られ、
- 及び3 μM〜0.00015 μMの化合物の最終濃度が得られ、
- 168時間(7日間)、37℃、5%CO2で培養する。
分析:
- ウェルあたり30 μlのCellTiter-Glo(商標)試薬を加え、
- 15分間、室温で撹拌し、
- 更に45分間、室温で撹拌せずに培養する。
測定:
- Victor2スキャニングマルチウェル分光光度計(Wallac)、発光モード
- XL-fit (XLfitソフトウェア(ID Business Solution Ltd., Guilford, Surrey, UK))によりIC50を決定する。
HEK293細胞生存の有意な阻害が検出され、それは表1において示された化合物によって例示される。
Figure 2009509998
本発明に係る化合物は、それらの医薬的に許容され得る塩の形態で存在し得る。用語“医薬的に許容され得る塩”とは、式Iの化合物の生物学的有効性及び特質を保有する慣用の酸付加塩を言い、適宜毒性のない有機酸または無機酸から形成される。酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸及び硝酸等の無機酸、及びp-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機酸から誘導されるものを含む。医薬化合物(すなわち薬物)の塩への化学的修飾は、化合物の改良された物理的及び化学的安定性、吸湿性、流動性並びに溶解性を得るための薬化学者の周知の技術である。例えばStahl,P.H.,及びWermuth, G.,(editors), Handbook of Pharmaceutical Salts, Verlag Helvetica Chimica Acta (VHCA), Zurich, (2002)またはBastin, RJ.,等., Organic Proc. Res. Dev.4(2000)427-435を参照。
好適な医薬的に許容され得る塩は、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、メタンスルホン酸及び塩酸により形成される。
本発明に係る化合物及びそれらの医薬的に許容され得る塩は、例えば医薬組成物の形態にある薬剤として使用され得る。当該医薬組成物は、例えば錠剤、コート錠、糖衣錠、ハード及びソフトゼラチンカプセル、液剤、乳化剤または懸濁剤の形態にて経口で投与され得る。しかしながら投与は、例えば坐剤の形態にて経直腸でも、または例えば注射液の形態にて非経口でも達成され得る。
また本発明の化合物または医薬的に許容され得るそれらの塩及び治療的に許容され得る担体を含む薬剤または医薬組成物も本発明の目的であり、それらの製造方法であるように、本発明の1種以上の化合物及び/または医薬的に許容され得る塩、並びに所望されるならば1種以上の他の治療的に価値のある物質を、1種以上の治療的に許容され得る担体と一緒となった投与形態にすることを含んで成る。
本発明によれば、本発明の化合物及びそれらの医薬的に許容され得る塩は、疾病の制御または予防に有用である。それらのHER-シグナル伝達経路阻害及びそれらの抗増殖活性に基づく前記化合物は、ヒトまたは動物における癌等の疾患の治療、及び対応の医薬組成物の製造に有用である。投与量は、投与方法、種、年齢及び/または個体の健康状態等の多様な要因によって決まる。
本発明の他の態様は、1種以上の式Iの化合物を医薬的に許容され得る担体と一緒に含む医薬組成物である。
また本発明の他の態様は、腫瘍成長を阻害するための前記医薬組成物である。
また本発明の他の態様は、腫瘍成長を阻害するための式Iの化合物の使用である。
また本発明の他の態様は、癌を治療するための式Iの化合物の使用である。
本発明の更に他の態様は、腫瘍成長の阻害に対応する医薬組成物を製造するための式Iの化合物の使用である。
本発明の他の態様は、活性成分として治療的に有効量の式Iに係る化合物、及び医薬的に許容され得る担体を含んで成る医薬組成物である。
本発明の他の態様は、癌を治療するための方法であって、治療的に有効量の式Iに係る化合物を、それを必要とする人に投与することを含んで成る。
本発明の他の態様は、結腸直腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、卵巣癌、メラノーマ、神経芽細胞種、子宮頸癌、腎臓癌、白血病またはリンパ種を治療するための方法であって、治療的に有効量の式Iに係る化合物を、それらを必要とする人に投与することを含んで成る。
上記の医薬組成物は、本発明に係る化合物を医薬的に許容され得る無機または有機担体で処理することによって得られる。ラクトース、コーンスターチまたはそれらの誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩等は、例えば錠剤、コート錠、糖衣錠及びハードゼラチンカプセルのための担体として使用され得る。ソフトゼラチンカプセルのために適した担体は、例えば植物油、ワックス、脂肪、半個体及び液体ポリオール等である。活性物質の性質によっては、担体は存在しないが、一般にソフトゼラチンカプセルの場合には要求される。液剤及びシロップ剤を製造するために適する担体は、例えば水、ポリオール、グリセロール、植物油等である。坐薬に適する担体は、例えば天然油または硬化油、ワックス、脂肪、半液体または液体ポリオール等である。
さらに医薬組成物は、保存剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、香味剤、浸透圧を変化させるための塩、緩衝剤、マスキング剤または抗酸化剤を含み得る。さらに医薬組成物は、他の治療的に価値のある物質も含み得る。
医薬組成物は、例えば以下を含む:
a) 錠剤(湿式造粒):
Figure 2009509998
製造手順:
1. 品目1、2、3及び4を混合し、そして精製水で造粒する。
2. 当該造粒物を50℃で乾燥させる。
3. 当該造粒物を適切な粉砕装置に通して通過させる。
4. 品目5を加えて、3分間混合し;適切なプレス上で圧縮する。
b) カプセル剤:
Figure 2009509998
製造手順:
1. 品目1、2及び3を適切なミキサー中で30分間混合する。
2. 品目4及び5を加えて、3分間混合する。
3. 適宜カプセル中に充填する。
以下の実施例及び参照は、添付の特許請求の範囲において発表する真の範囲である本発明の理解を助けるために提供した。本発明の精神から逸脱せずに発表された手順において改変を成すことができることが理解される。
3-(4-イミダゾール-l-イル-ブチル)-6-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリダジン
Figure 2009509998
a) l-ブタ-3-イニル-lH-イミダゾール
50 mlの乾燥テトラヒドロフラン(THF)中の1.54 g (23 mmol)のイミダゾールの溶液に、0.54 g (23 mmol)の水素化ナトリウムを滴下付加し、当該混合物を1時間還流した。室温まで冷却した後、3.00 g (23 mmol)の4-ブロモ-ブタ-l-インを注意深く付加し、当該混合物を3時間還流した。5mlの水でクエンチした後、当該混合物を乾燥するまで蒸発させ、残渣をジエチルエーテルと水の間に分けた。層を分離して、有機層をNa2SO4で乾燥させて、真空中で溶媒を除去した。収量:無色の液体として、810 mg (10%)のl-ブタ-3-イニル-lH-イミダゾール。
MS: M = 121.1 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 2.63 (td, 6.7 Hz, 2.7 Hz, 2H), 2.89 (t, 2.7 Hz, 1H), 4.08 (t, 6.7 Hz, 2H), 6.88 (s, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.64 (s, 1H)。
b) 3-クロロ-6-(4-イミダゾール-l-イル-ブタ-l-イニル)-ピリダジン
35 mlのN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)中の1.35 g (5.6 mmol)の3-クロロ-6-ヨード-ピリダジン、810 mg (6.7 mmol)の1-ブタ-3-イニル-lH-イミダゾール、7.96 g (79 mmol)のトリエチルアミン、107 mg (0.6 mmol)のヨウ化銅(I)及び647 mg (0.6 mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の混合物を、一晩、室温で撹拌した。80 mlのジクロロメタン及び100 mlの0.5N HClを付加した後、相を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:メタノール 3:1)では、280 mg (22%)の3-クロロ-6-(4-イミダゾール-l-イル-ブタ-l-イニル)-ピリダジンを白色固体として回収した。
MS: M = 233.0 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 3.12 (t, 6.6 Hz, 2H), 4.38 (t, 6.6 Hz, 2H), 7.32 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.83 (d, 8.8 Hz, 1H), 7.96 (d, 8.8 Hz, 1H), 8.49 (s, 1H)。
c) 3-クロロ-6-(4-イミダゾール-l-イル-ブチル)-ピリダジン
50 mlのMeOH中の280 mg(3.2 mmol)の3-クロロ-6-(4-イミダゾール-l-イル-ブタ-l-イニル)-ピリダジンを、120 mgのPtO2存在下で、室温で水素化した。当該反応混合物をろ過し、真空で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:メタノール 3:1〜1:1)では、96 mg (34%)の3-クロロ-6-(4-イミダゾール-l-イル-ブチル)-ピリダジンを白色固体として回収した。
MS: M = 237.2 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.62 (五重項, 7.1 Hz, 2H), 1.74 (五重項, 6.9 Hz, 2H), 2.92 (t, 7.4 Hz, 2H), 3.99 (t, 6.7 Hz, 2H), 6.87 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.68 (d, 8.8 Hz, 1H), 7.83 (d, 8.8 Hz, 1H)。
d) 3-(4-イミダゾール-l-イル-ブチル)-6-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリダジン
5 mlのTHF中の137 mg (0.5 mmol)の{2-[2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イル}-メタノール、94 mg (0.5 mmol)の3-クロロ-6-(4-イミダゾール-l-イル-ブチル)-ピリダジン及び50 mg (0.5 mmol)のナトリウムtert-ブトキシドの混合物をマイクロ波反応器中で、5分間、150℃に加熱した。反応混合物を酢酸エチルと飽和NH4CIの間に分けた。相を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。予備的なHPLC(RP18、メタノール-水勾配)では、100 mg (42%)の表題の化合物を淡黄色の固体として回収した。
MS: M = 486.1 (APCI+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.62 (五重項, 7.7 Hz, 2H), 1.77 (五重項, 7.3 Hz, 2H), 2.85 (t, 7.6 Hz, 2H), 4.03 (t, 7.0 Hz, 2H), 5.41 (s, 2H), 6.98 (s, 1H), 7.19 (d, 9.1 Hz, 1H), 7.21 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.40 (d, 8.5 Hz, 2H), 7.52 (d, 9.1 Hz, 1H), 7.58 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.86 (d, 8.5 Hz, 2H), 8.23 (s, 1H)。
3-{2-[(E)-2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-6-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピリダジン
Figure 2009509998
a) l-ブタ-3-イニル-1H-[1,2,4]トリアゾール
225 mlの2-メチル-ブタン-2-オール中の10.0 g (145 mmol)の1,2,4-トリアゾール、6.21 g (155 mmol)の水酸化ナトリウム及び17.17 gのヨウ化カリウムの混合物を1時間還流した。室温まで冷却した後、15.33 g (103 mmol)のメタンスルホン酸ブタ-3-イニルエステルを付加し、当該混合物を3時間還流した。溶媒を真空中で取り除き、残渣を水に溶かして、酢酸エチルで数回抽出した。組み合せた有機層をNa2SO4で乾燥させて、溶媒を真空中で取り除いた。収量:黄色の液体として、8.0 g (46%)の1-ブタ-3-イニル-1H-[1,2,4]トリアゾール。
MS: M = 122.1 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 2.71 (td, 6.7 Hz, 2.6 Hz, 2H), 2.87 (t, 2.6 Hz,
1H), 4.31 (t, 6.6 Hz, 2H), 7.98 (s, 1H), 8.53 (s, 1H)。
b) 3-クロロ-6-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブタ-l-イニル)-ピリダジン
35 ml DMF中の2.00 g (8.3 mmol)の3-クロロ-6-ヨード-ピリダジン、1.21 g (10.0 mmol)の1-ブタ-3-イニル-lH-[l,2,4]トリアゾール、11.79 g (116 mmol)のトリエチルアミン、175 mg (0.9 mmol)のヨウ化銅(I)及び485 mg (0.4 mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の混合物を、室温で一晩撹拌した。80 mlのジクロロメタン及び100 mlの0.5N HClを付加した後、相を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン 0:1〜1:1)では、1.30 g (67%)の3-クロロ-6-(4-[l,2,4]トリアゾール-1-イル-ブタ-l-イニル)-ピリダジンを白色固体として回収した。
MS: M = 234.0 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 3.11 (t, 6.4 Hz, 2H), 4.49 (t, 6.4 Hz, 2H), 7.78 (d, 8.9 Hz, 1H), 7.94 (d, 8.9 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 8.65 (s, 1H)。
c) 3-クロロ-6-(4-[1,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピリダジン
120mlのMeOH中の1.30 g (5.6 mmol)の3-クロロ-6-(4-[1,2,4]トリアゾール-l-イル-ブタ-l-イニル)-ピリダジンを、室温で500 mgのPtO2存在下で水素化した。当該反応混合物をろ過し、真空中で濃縮した。カラムクロマトフラフィー(シリカ、酢酸エチル 9:1)では、290 mg (22%)の3-クロロ-6-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピリダジンを白色の固体として回収した。
MS: M = 238.2 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.65 (五重項, 7.8 Hz, 2H), 1.82 (五重項, 7.7 Hz, 2H), 2.93 (t, 7.6 Hz, 2H), 4.22 (t, 6.8 Hz, 2H), 7.68 (d, 8.9 Hz, 1H), 7.83 (d, 8.9 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 8.51 (s, 1H)。
d) 3-{2-[(E)-2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-6-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピリダジン
5 mlのTHF中の107 mg (0.5 mmol)の{2-[2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イル}-メタノール、94 mg (0.4 mmol)の3-クロロ-6-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピリダジン及び47 mg (0.5 mmol)のナトリウムtert-ブトキシドの混合物を、マイクロ波反応器中で5分間、150℃まで加熱した。当該反応混合物を酢酸エチルと飽和水性NH4CIの間に分けた。相を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。予備的なHPLC(RP18、メタノール-水勾配)では、120 mg (60%)の表題の化合物を融点が165〜167℃の淡黄色の固体として回収した。
MS: M = 437.3 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO):δ= 1.62 (五重項, 7.6 Hz, 2H), 1.83 (五重項, 6.9 Hz, 2H), 2.85 (t, 7.6 Hz, 2H), 4.22 (t, 6.9 Hz, 2H), 5.40 (s, 2H), 7.19 (d, 8.6 Hz, 1H), 7.20 (d, 16.7 Hz, 1H), 7.47 (d, 8.6 Hz, 1H), 7.53 (d, 8.6 Hz, 2H), 7.54 (d, 16.7 Hz, 1H), 7.76 (d, 8.6 Hz, 2H), 7.95 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.51 (s, 1H)。
3-(4-[1,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-6-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリダジン
Figure 2009509998
5 ml THF中の123 mg (0.5 mmol)の{2-[2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イル}-メタノール、90 mg (0.4 mmol)の3-クロロ-6-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピリダジン及び47 mg (0.5 mmol)のナトリウムtert-ブトキシドの混合物を、マイクロ波反応器中で5分間、150℃に加熱した。当該反応混合物を酢酸エチルと飽和水性NH4CIの間に分けた。相を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。予備的なHPLC(RP18、メタノール-水勾配)では、110 mg (51%)の表題の化合物を、融点が145〜146℃の白色の固体として回収した。
MS: M = 471.3 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.62 (五重項, 7.7 Hz, 2H), 1.83 (五重項, 7.3 Hz, 2H), 2.85 (t, 7.6 Hz, 2H), 4.22 (t, 6.9 Hz, 2H), 5.41 (s, 2H), 7.19 (d, 8.8 Hz, 1H), 7.34 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.53 (d, 8.8 Hz, 1H), 7.63 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.76 (d, 8.0 Hz, 2H), 7.94 (s, 1H), 7.95 (d, 8.0 Hz, 2H), 8.26 (s, 1H), 8.51 (s, 1H)。
3-{2-[(E)-2-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-6-(4-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ブチル)-ピリダジン
Figure 2009509998
5 mlのTHF中の131 mg (0.5 mmol)の{2-[2-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イル}-メタノール、90 mg (0.4 mmol)の3-クロロ-6-(4-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ブチル)-ピリダジン及び54 mg (0.6 mmol)のナトリウムtert-ブトキシドの混合物を、マイクロ波反応器中で、5分間、150℃に加熱した。当該反応混合物を酢酸エチルと飽和水性NH4Clの間に分けた。相を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させて、真空中で濃縮した。予備的なHPLC(RP18、メタノール-水勾配)では、42 mg (19%)の表題の化合物を、融点が141〜143℃である白色の固体として回収した。
MS: M = 489.3 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.62 (五重項, 7.5 Hz, 2H), 1.83 (五重項, 7.1 Hz, 2H), 2.85 (t, 7.6 Hz, 2H), 4.22 (t, 6.9 Hz, 2H), 5.42 (s, 2H), 7.19 (d, 9.1 Hz, 1H), 7.39 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.53 (d, 9.1 Hz, 1H), 7.60 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.64 (d, 8.6 Hz, 1H), 7.78 (d, 10.6 Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 8.15 (t, 7.7 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.51 (s, 1H)。
2-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-5-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピラジン
Figure 2009509998
a) 2-ブロモ-5-(4-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ブタ-1-イニル)-ピラジン
30 ml DMF中の2.00 g (7.0 mmol)の2-ブロモ-5-ヨード-ピラジン、1.02 g (8.4 mmol)の1-ブタ-3-イニル-1H-[1,2,4]トリアゾール、9.95 g (98.3 mmol)のトリエチルアミン、147 mg (0.8 mmol)のヨウ化銅(I)及び404 mg (0.3 mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の混合物を、室温で一晩撹拌した。80 mlのジクロロメタン及び100 mlの0.5N HClを付加した後、相を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン 0:1〜1:1)では、0.90 g (46%)の2-ブロモ-5-(4-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ブタ-l-イニル)-ピラジンを黄色の固体として回収した。
MS: M = 278.0 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 3.08 (t, 6.5 Hz, 2H), 4.47 (t, 6.5 Hz, 2H), 8.02 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.82 (s, 1H)。
b) 2-ブロモ-5-(4-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ブチル)-ピラジン
100mlのMeOH 中の900 mg (3.2 mmol)の2-ブロモ-5-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブタ-l-イニル)-ピラジンを、400 mgのPtO2存在下で、室温で水素化した。当該反応混合物をろ過し、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:メタノール 1:0〜3:1)では、300 mg (33%)の2-ブロモ-5-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピラジンを淡黄色の固体として回収した。
MS: M = 281.9 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.57-1.67 (m, 2H), 1.76-1.86 (m, 2H), 2.78 (t, 7.4 Hz, 2H), 4.20 (t, 6.8 Hz, 2H), 7.94 (s, 1H), 8.40 (d, 1.2 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.75 (d, 1.2 Hz, 1H)。
c) 2-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-5-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピラジン
5 mlのTHF中の105 mg (0.4 mmol)の{2-[2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イル}-メタノール、100 mg (0.4 mmol)の2-ブロモ-5-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピラジン及び41 mg (0.4 mmol)のナトリウムtert-ブトキシドの混合物を、マイクロ波反応器中で5分間、150℃に加熱した。当該反応混合物を酢酸エチルと飽和水性NH4Clの間に分けた。相を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させて、真空中で濃縮した。予備的なHPLC(RP18、メタノール-水勾配)では、80 mg (48%)の表題の化合物を、融点が147〜148℃である淡黄色の固体として回収した。
MS: M = 471.2 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.65 (五重項, 7.4 Hz, 2H), 1.86 (五重項, 7.3 Hz, 2H), 2.77 (t, 7.4 Hz, 2H), 4.26 (t, 6.9 Hz, 2H), 5.35 (s, 2H), 7.38 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.67 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.81 (d, 8.3 Hz, 2H), 7.99 (s, 1H), 8.00 (d, 8.3 Hz, 2H), 8.16 (d, 1.2 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.32 (d, 1.2 Hz, 1H), 8.56 (s, 1H)。
2-{2-[(E)-2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-5-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピラジン
Figure 2009509998
5 mlのTHF中の92 mg (0.4 mmol)の{2-[2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イル}-メタノール、100 mg (0.4 mmol)の2-ブロモ-5-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピラジン及び41 mg (0.4 mmol)のナトリウムtert-ブトキシドの混合物を、マイクロ波反応器中で5分間、150℃に加熱した。当該反応混合物を酢酸エチルと飽和水性NH4Clの間に分けた。相を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させて、真空中で濃縮した。予備的なHPLC(RP18、メタノール-水勾配)では、90 mg (58%)の表題の化合物を、融点が157〜158℃である白色固体として回収した。
MSl M = 437.1 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.59 (五重項, 7.6 Hz, 2H), 1.80 (五重項, 7.3 Hz, 2H), 2.72 (t, 7.4 Hz, 2H), 4.20 (t, 6.9 Hz, 2H), 5.28 (s, 2H), 7.19 (d, 16.4 Hz,1H), 7.47 (d, 8.4 Hz, 2H), 7.53 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.75 (d, 8.4 Hz, 2H), 7.94 (s, 1H), 8.10 (d, 1.3 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.26 (d, 1.3 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H)。
2-(4-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ブチル)-5-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピラジン
Figure 2009509998
5 mlのTHF中の111 mg (0.4 mmol)の{2-[2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イル}-メタノール、100 mg (0.4 mmol)の2-ブロモ-5-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピラジン及び41 mg (0.4 mmol)のナトリウムtert-ブトキシドの混合物を、マイクロ波反応器中で5分間、150℃に加熱した。当該反応混合物を酢酸エチルと飽和水性NH4Clの間に分けた。相を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させて、真空中で濃縮した。予備的なHPLC(RP18、メタノール-水勾配)では、110 mg (64%)の表題の化合物を、融点が121〜123℃である白色の固体として回収した。
MS: M = 487.3 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO):δ= 1.59 (五重項, 7.6 Hz, 2H), 1.80 (五重項, 7.4 Hz, 2H), 2.72 (t, 7.6 Hz, 2H), 4.21 (t, 6.9 Hz, 2H), 5.28 (s, 2H), 7.20 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.40 (d, 8.4 Hz, 2H), 7.57 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.86 (d, 8.4 Hz, 2H), 7.94 (s, 1H), 8.10 (d, 1.3 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.26 (d, 1.3 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H)。
5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-2-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリミジン
Figure 2009509998
a) l-ブタ-3-エニル-lH-ピラゾール
100 mlのブタン-2-オン中の5.0 g (7.3 mmol)のピラゾール及び10.15 g (7.3 mmol)の炭酸カリウムの混合物を1時間還流させた。室温に冷却した後、9.92 g (7.3 mmol)の4-ブロモ-ブタ-2-エンを付加し、当該混合物を一晩、還流で加熱した。室温に冷却した後、沈殿物をろ過し、ろ液を濃縮して、カラムクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン 1:1)で精製し、1.04 g (12%)の1-ブタ-3-エニル-lH-ピラゾールを黄色の液体として得た。
MS: M = 123.0 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 2.48-2.58 (m, 2H), 4.16 (t, 7.1 Hz, 2H), 4.96- 5.08 (m, 2H), 5.74 (ddt, 17.4 Hz, 10.3 Hz, 6.8 Hz, 1H), 6.20 (t, 1.9 Hz, 1H), 7.41 (d, 1.7 Hz, 1H), 7.69 (d, 2.0 Hz. 1H) 。
b) 2-クロロ-5-(4-ピラゾール-l-イル-ブタ-l-エニル)-ピリミジン
窒素環境下で、30 mlのDMF中の1.93 g (10 mmol)の5-ブロモ-2-クロロピリミジン、1.04 g (8.5 mmol)のl-ブタ-3-エニル-lH-ピラゾール、105 mg (0.4 mmol)のトリフェニルホスフィン、2.73 g (27 mmol)のトリエチルアミン及び45 mg (0.2 mmol)のパラジウム(II)アセテートの混合物を、一晩140℃に加熱した。室温に冷却後、60 mlの1N HClを付加し、水性層を80 mlの酢酸エチルで3回抽出した。組み合せた有機層をNa2SO4で乾燥させて、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン 0:1〜1:1)では、540 mg (23%)の2-クロロ-5-(4-ピラゾール-l-イル-ブタ-l-エニル)-ピリミジンを黄色の固体として回収した。
MS: M = 235.1 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 2.72 (四重項, 6.9 Hz, 2H), 4.27 (t, 6.9 Hz, 2H), 6.21 (t, 2.0 Hz, 1H), 6.41 (d, 16.1 Hz, 1H), 6.57 (dt, 16.1 Hz, 6.9 Hz, 1H), 7.43 (d, 1.7 Hz, 1H), 7.73 (d, 2.0 Hz. 1H), 8.79 (s, 1H)。
c) 2-クロロ-5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-ピリミジン
75mlのMeOH中の540 mg (5.6 mmol)の2-クロロ-5-(4-ピラゾール-l-イル-ブタ-l-エニル)-ピリミジンを、250 mgのPtO2存在下で、室温で水素化した。当該反応混合物をろ過して、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル)では、淡黄色の280 mg (52%)の2-クロロ-5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-ピリミジンを回収した。
MS: M = 236.9 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.52 (五重項, 7.6 Hz, 2H), 1.77 (五重項, 7.3 Hz, 2H), 2.61 (t, 7.7 Hz, 2H), 4.12 (t, 6.9 Hz, 2H), 6.21 (t, 1.9 Hz, 1H), 7.41 (d, 1.8 Hz, 1H), 7.71 (d, 2.0 Hz, 1H), 8.64 (s, 2H)。
d) 5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-2-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリミジン
5 mlのTHF中の120 mg (0.4 mmol)の{2-[2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イル}-メタノール、90 mg (0.4 mmol)の2-クロロ-5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-ピリミジン及び49 mg (0.4 mmol)のナトリウムtert-ブトキシドの混合物を、マイクロ波反応器中で5分間、150℃に加熱した。当該反応混合物を酢酸エチルと飽和水性NH4Clの間に分けた。相を分離して、有機層をNa2SO4で乾燥させて、真空中で濃縮した。予備的なHPLC(RP18、メタノール-水勾配)では、110 mg (60%)の表題の化合物を、融点が143〜145℃である白色の固体として回収した。
MS: M = 486.2 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.50 (五重項, 7.3 Hz, 2H), 1.77 (五重項, 7.3 Hz, 2H), 2.54 (t, 7.6 Hz, 2H), 4.13 (t, 6.9 Hz, 2H), 5.28 (s, 2H), 6.21 (t, 2.0 Hz, 1H), 7.20 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.40 (d, 8.4 Hz, 2H), 7.41 (d, 1.8 Hz, 1H), 7.57 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.71 (d, 2.0 Hz, 1H), 7.86 (d, 8.4 Hz, 2H), 8.19 (s, 1H), 8.47 (s, 2H)。
5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-2-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリミジン
Figure 2009509998
5 mlのTHF中の、113 mg (0.4 mmol)の{2-[2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イル}-メタノール、90 mg (0.4 mmol)の2-クロロ-5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-ピリミジン及び44 mg (0.4 mmol)のナトリウムtert-ブトキシドの混合物を、マイクロ波反応器中で5分間、150℃に加熱した。当該反応混合物を酢酸エチルと飽和水性NH4Clの間に分けた。相を分離して、有機層をNa2SO4で乾燥させて、真空中で濃縮した。予備的なHPLC(RP18、メタノール-水勾配)では、80 mg(45%)の表題の化合物を融点が156〜157℃である淡黄色の固体として回収した。
MS: M = 470.1 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.55 (五重項, 7.4 Hz, 2H), 1.82 (五重項, 7.1 Hz, 2H), 2.60 (t, 7.6 Hz, 2H), 4.18 (t, 6.9 Hz, 2H), 5.35 (s, 2H), 6.26 (t, 2.0 Hz, 1H), 7.39 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.47 (d, 1.8 Hz, 1H), 7.67 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.76 (d, 2.0 Hz, 1H), 7.81 (d, 8.1 Hz, 2H), 8.00 (d, 8.1 Hz, 2H), 8.28 (s, 1H), 8.52 (s, 2H)。
5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-2-{2-[(E)-2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリミジン
Figure 2009509998
5 mlのTHF中の99 mg (0.4 mmol)の{2-[2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イル}-メタノール、90 mg (0.4 mmol)の2-クロロ-5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-ピリミジン及び44 mg (0.4 mmol)のナトリウムtert-ブトキシドの混合物を、マイクロ波反応器中で5分間、150℃に加熱した。当該反応混合物を酢酸エチルと飽和水性NH4Clの間に分けた。相を分離して、有機層をNa2SO4で乾燥させて、真空中で濃縮した。予備的なHPLC(RP18、メタノール-水勾配)では、110 mg (67%)の表題の化合物を、融点が149〜150℃である淡黄色の固体として回収した。
MS: M = 436.1 (ES+)
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ= 1.50 (五重項, 7.4 Hz, 2H), 1.77 (五重項, 7.3 Hz, 2H), 2.54 (t, 7.6 Hz, 2H), 4.13 (t, 6.9 Hz, 2H), 5.28 (s, 2H), 6.21 (t, 1.9 Hz, 1H), 7.19 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.41 (d, 1.8 Hz, 1H), 7.47 (d, 8.4 Hz, 2H), 7.53 (d, 16.4 Hz, 1H), 7.71 (d, 2.0 Hz, 1H), 7.76 (d, 8.4 Hz, 2H), 8.18 (s, 1H), 8.47 (s, 2H)。

Claims (8)

  1. 式Iの化合物
    Figure 2009509998
    式I
    (式中
    R1はハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシまたはハロゲンであり;
    R2は水素またはハロゲンであり;
    環Aは
    Figure 2009509998
    であり、
    環Bは
    Figure 2009509998
    である);及び医薬的に許容され得るそれらの塩。
  2. 前記R2が水素である、請求項1に記載された化合物。
  3. 前記R1がハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アルコキシである、請求項1または2に記載された化合物。
  4. 以下から成る群から選定される、請求項1に記載された化合物:
    3-(4-イミダゾール-l-イル-ブチル)-6-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリダジン;
    3-{2-[(E)-2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-6-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-ピリダジン;
    3-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-6-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリダジン;
    3-{2-[(E)-2-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-6-(4-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ブチル)-ピリダジン;
    2-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-5-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピラジン;
    2-{2-[(E)-2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-5-(4-[1 ,2,4]トリアゾール-1-イル-ブチル)-ピラジン;
    2-(4-[l,2,4]トリアゾール-l-イル-ブチル)-5-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピラジン;
    5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-2-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリミジン;
    5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-2-{2-[(E)-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-ピリミジン;及び
    2-{2-[(E)-2-(4-クロロ-フェニル)-ビニル]-オキサゾール-4-イルメトキシ}-5-(4-ピラゾール-l-イル-ブチル)-ピリミジン。
  5. 請求項1における式Iの化合物の製造方法であって、
    (a) 式IIの化合物
    Figure 2009509998
    式II
    (式中、環A及び環Bは上記請求項1で与えた意味を有し、且つXは塩素または臭素である)を式IIIの化合物
    Figure 2009509998
    式III
    (式中、R1及びR2は上記請求項1で与えた意味を有する)と反応させて、請求項1におけるそれぞれの式Iの化合物を得て;
    (c) 前記化合物を該反応混合物から単離し、そして
    (d) 所望されるならば、医薬的に許容され得る塩に変換する方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載された1種以上の化合物を医薬的に許容され得る担体と一緒に含む医薬組成物。
  7. 腫瘍成長を阻害するための請求項6に記載された医薬組成物。
  8. 腫瘍成長を阻害するための請求項1〜4のいずれか1項に記載された化合物の使用。
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