JP2010501403A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、請求項1の上位概念部に記載した形式の、自動車のトランスミッション、特にオートマチックトランスミッションのための操作装置に関する。
自動車のシフトチェンジギヤは、一般的な形式で、運転者のシフトノブ領域内に配置された操作装置によって制御されるか若しくは切り換えられる。このために、例えば自動車の前部座席間に配置されたシフトレバー又はセレクトレバー等の操作エレメントが使用される。
この場合、このような形式のシフトレバー若しくはセレクトレバーに対して、多様な構造的及び人間工学的要求が課される。例えば運転者にギヤ操作の実際の感覚を伝えるために、冒頭に述べた形式の操作装置に、操作に抗する所定の運動抵抗をもたらすようにする必要がある。しかしながらこの場合、操作エレメントの素早いスムーズな運動も望まれている。またそれと同時に、運転者の手に感触的若しくは感覚的な明確なフィードバックを伝え、このフィードバックから、運転者はギヤ操作の際に、実施された切換動作を直感的に推論することができるようにする必要がある。
さらにまた、例えばセレクトレバーの操作エレメントのそれぞれの瞬間位置若しくは角度位置を用いて、トランスミッション状態若しくは入れられたギヤ段に関する明確な視覚的フィードバックを運転者に伝達する必要がある。このような背景によって、多くの場合、シフトレバー若しくはセレクトレバーの領域内にシフトゲートが設けられており、このシフトゲートのゲート内でシフトレバー若しくはセレクトレバーが移動することができ、大抵の場合、シフトゲートは、ギヤ段を明確に表示するための符号又は数字を備えている。
しかしながら最近の自動車の構造においては、操作エレメントの取り付けスペースを最小にすることも考慮されている。これによって一方では、別の構造エレメントのためのスペースが得られ、また他方ではこのような形式で、運転者若しくは乗客の運動スペースも増大され、しかもこの場合、車両寸法を大きくする必要はない。自動車のトランスミッションのための操作エレメントの縮小に関連したその他のファクターは、最近のトランスミッション、特にオートマチックトランスミッション若しくはセミトランスミッションにおいて、現世代は、操作力が小さいことを要求するか、又は完全なアクチュエータ制御を要求する、という点にある。
これについては例えば、特に乗員室内の操作エレメントとトランスミッション内の操作エレメントとの間に機械的な接続が存在しないシフト・バイ・ワイヤー(shift−by−wire)式のトランスミッションが挙げられる。操作装置から自動車のトランスミッションへの切換指令の伝達は、例えば「シフト・バイ・ワイヤー」式のトランスミッション内においてもっぱら電気信号又は電子信号によって行われる。この場合も、重要な操作力又は操作モーメントを伝達する必要性は省かれ、それによって、スペースを占領する長い操作エレメント又はセレクトレバーに関する構造的な要求は基本的に存在しない。
このような開発によって、自動車のトランスミッションのための操作装置の構造に関連して、例えば、シフトノブ又はセレクトレバー等の操作エレメントの寸法が小型化され、操作力及びシフト運動も次第に小さくなる。
さらにまた、構造寸法及びシフト運動が小さくなることによって、シフトノブ若しくはセレクトレバーのシフト領域内に、目立ったゲート輪郭形状若しくはシフトゲートを形成する必要がなくなる。何故ならば、シフト運動が縮小され、また取り付けスペースを考慮して同様にレバー長さが縮小されることに基づいて、隣接する2つのシフト位置間においてシフトゲートの領域内でのシフトノブ若しくはセレクトレバーの運動は、レバーロッドの直径よりも部分的に小さいからである。
これによって、自動車のトランスミッションのための操作エレメントの領域内における、全体的に縮小された相対運動に基づいて、セレクトレバーの瞬間位置を確実にセンシング(検出)することはより困難になる。同様のことは、感覚的及び人間工学的な観点で、寸法が小さく角度運動が小さいセレクトレバーにおいて必要な利点が確実に得られない、セレクトレバーの係止部の力・ストローク特性曲線(Kraft−Weg−Verlauf;力とストロークとの関係を表す特性曲線)の品質にもあてはまる。
そこで本発明の課題は、冒頭に述べた形式の、自動車のトランスミッションのための操作装置で、従来技術の装置において存在する欠点を克服することができるようなものを提供することである。この場合、本発明は、操作装置のために提供された縮小された取り付けスペースにおいて、かつ/または小さいシフト運動において、目立ったゲート輪郭形状若しくはシフトゲートを形成することも、またセレクトレバー位置の確実なセンシングも実現できるようにすることである。さらにまた、取り付けスペースの縮小及び/又はシフト運動の縮小にも拘わらず、切換動作の触感的なフィードバックに関して限定されることのない高品質の力・ストローク特性曲線が得られるようなものでなければならない。
この課題は、請求項1に記載した特徴を有する操作装置によって解決された。
有利な実施態様は、従属請求項に記載されている。
本発明による操作装置は、まず公知な形式でシフトノブ若しくはセレクトレバーと、操作装置からトランスミッションに切換指令を伝達するための伝達装置とを有している。この伝達装置は、ロッド、ロープ、又は操作装置とトランスミッションとの間で電気信号若しくは電子信号伝達装置を備えたセンサだけに限定されるものではない。この操作装置はやはり公知の形式で、少なくとも1つのセレクトレバー運動平面内でシフトノブ又はセレクトレバーをシフト運動可能に支承するためのジョイント装置を有している。
本発明の操作装置は、前記ジョイント装置が、前記セレクトレバーを可動に支承する、少なくとも1つの4リンク伝動装置を有していることを特徴としている。シフトノブ又はセレクトレバーが一般的な形式で玉継手又はカルダン自在継手によって自動車構造部に接続されている従来技術のものに対して、本発明のものでは、セレクトレバーと自動車構造部との間の接続が、少なくとも1つの4リンク伝動装置の制御を介して行われるという点で相違している。
これは、4リンク伝動装置を使用することによって、セレクトレバーの回転中心点若しくは旋回軸線の箇所を、従来技術におけるように操作装置自体の中に配置する必要がないという利点を有している。セレクトレバーの回転中心点若しくは旋回軸線の箇所を操作装置の中に配置すると、冒頭に述べたような、セレクトレバーの運動学に関連した限定が生じることになる。4リンク伝動装置を使用したことによって、セレクトレバーの実際の旋回軸線若しくは回転中心点を、仮想の回転中心点若しくは旋回軸線によって置き換えることができる。
この場合、仮想の回転中心点若しくは仮想の旋回軸線は、スペース内で自由に位置決めすることができる。その結果、例えば仮想の回転中心点(操作員によって本当の回転中心点であると実感される)を操作装置の外側に配置するだけではなく、必要であれば、車体フロアの下に設けることもできる。この場合、操作装置は(セレクトレバーの実際の長さがほぼ任意であるにも拘わらず)、変わらずに小型かつコンパクトに構成することができる。
本発明に従って、操作エレメントの回転中心点若しくは旋回軸線をほぼ任意に位置決めすることができることによって、操作装置の著しく縮小された取り付けスペース(シフトストロークも短い)において、伝達装置も、また操作エレメントの係止部も、さらに操作エレメントにおけるシフトゲートも、構造的に高い自由度をもって配置することができるか、若しくは実現することができる。
さらに、4リンク伝動装置を備え、かつこの4リンク伝動装置によって実現可能な、操作エレメントの仮想の回転中心点による運動学(例えばセレクトレバーの運動時に、高い並進運動成分と同時に減少された回転運動成分を有する)に基づいて、操作員によって感知される、操作エレメントの人間工学も改善される。言い換えれば、実際には多くの短い操作エレメントが4リンク伝動装置によって著しくコンパクトなハウジング内に支承されていて、仮想の回転中心点がもっぱら操作装置のハウジングの外に位置しているにも拘わらず、操作員は、相応の力・ストローク特性曲線を有する長いレバーを手に持ったような感覚を得るということである。
本発明は、4リンク伝動装置が操作エレメントの所望の運動学の実現を可能にする限りは、4リンク伝動装置が構造的にどのように構成され、寸法設計され、かつ配置されているかとは無関係に、実現することができる。本発明の有利な実施態様によれば、4リンク伝動装置のセレクトレバー側の2つの枢支点間の間隔は、4リンク伝動装置の車体側の2つの枢支点間の間隔よりも大きい。
これによって、セレクトレバーの仮想の回転中心点若しくは仮想の旋回軸線がセレクトレバーから遠い方の車体側に配置されているという、セレクトレバー運動学の利点が得られる。感じられた切換動作は、実際の回転中心点が車体フロアの領域内の比較的低い位置に配置されている従来一般的な操作エレメント又はセレクトレバーの切換動作にほぼ相当する。
本発明によれば、4リンク伝動装置が、セレクトレバーをシフト運動可能に支承するために、互いに垂直に位置する2つの運動平面内に設けられている。つまり換言すれば、このような形式で、セレクトレバーは4リンク伝動装置によって、1つの運動平面内でのみ旋回可能なだけではない。むしろ、操作エレメント若しくはセレクトレバーは、本発明のこの実施態様によれば、4リンク伝動装置によって、例えば走行方向に沿って移動可能であり、また走行方向に対して横方向の付加的な切換動作を実施することもできる。これによって、例えばオートマチックトランスミッションにおいて、ギヤ段の切換(走行方向でのレバー運動/走行方向に抗するレバー運動)も、またシフトゲート切換(走行方向に対して横方向のレバー運動)も実施することができる。
この場合、操作エレメントの、シフト運動可能な支承が、互いに垂直に位置する2つの運動平面内でどのようにして行われるかは、構造的に任意である。従って例えば、このために少なくとも2つの4リンク伝動装置をケージ状(かご形)に配置し、この際に、4リンク伝動装置の、それぞれ2つの隣接し合うレバー回転中心点を、レバー回転中心点の回転軸線に対して垂直に配置された共通の旋回軸線に配置することも考えられる。このような形式で、かご形に配置された4リンク伝動装置は、操作エレメントの運動を、例えば走行方向に沿って実施することも、また走行方向に対して横方向に実施することもできる。
本発明の有利な実施態様によれば、4リンク伝動装置の枢支点が玉継手として構成されている。このような形式で、特に2つの4リンク伝動装置のかご形の組み合わせ構成において、セレクトレバーのシフト運動可能な支承を、互いに垂直に位置する2つの運動平面内で特に簡単に実現することができる。
本発明の別の有利な実施態様によれば、伝達装置のセレクトレバー側の作用点又は切換指令を伝達するためのセンサ装置、若しくは操作エレメントにおける所定の力・ストローク特性曲線を生ぜしめるための係止装置は、それぞれ4リンク伝動装置の車体側の枢支点の領域内に配置されている。
伝達装置の作用点、若しくは操作エレメントの係止装置を、4リンク伝動装置の車体側の枢支点の近傍に配置することによって、操作装置の特にコンパクトな構造が得られる。何故ならば、このような形式で、操作エレメントの車体側の端部領域内における取り付けスペースも構造的に利用できるからである。
これは、従来技術においてはまったく不可能であった。何故ならば、従来技術において公知の操作装置においては、セレクトレバーで読み取り可能なシフトストロークは、この読み取りが行われる箇所がセレクトレバーの車体側端部に近づけば近づく程、より小さくなるからである。これによって、従来技術においては、切換指令の伝達装置のための確実な読み取り、若しくは高品質な力・ストローク特性曲線の表示は、読み取り部若しくは係止部がセレクトレバーの車体側端部の領域に近づけば近づく程、より困難になる。
本発明によれば、これによって可能な仮想の回転中心点のために、セレクトレバーの運動学は、主に並進運動(僅かに回転運動)で行われるように設定され得るので、伝達装置の読み取り部の配置若しくはセレクトレバーの係止部の配置において、構造的により大きい自由度が得られる。
従って本発明によれば、操作装置の係止装置若しくは伝達装置のための読み取り部は、特にスペースを節約して、4リンク伝動装置の車体側の回転中心点の領域にも配置することができる。
以下に図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明による操作装置の1実施例の概略的な側面図を示す。図面には、操作ノブなしのセレクトレバー1と、4リンク伝動装置2とが示されており、該4リンク伝動装置2は、前記セレクトレバー1を支承する2つの旋回レバー3,4と、これら2つの旋回レバー3,4間に配置されたコネクタロッド5とより成っている。この場合、コネクタロッド5はやはりセレクトレバー1に接続されていて、それによってセレクトレバー1を動作機構的に、4リンク伝動装置2のコネクタロッド5の旋回運動と一致させてガイドする。
操作装置の実施例において、4リンク伝動装置2の、セレクトレバー側つまり図平面で上側の2つの枢支点6,7の互いの間隔は、4リンク伝動装置2の、車体側つまり図平面で下側の2つの枢支点8,9の互いに間隔よりも大きい。4リンク伝動装置2の枢支点6,7,8,9の配置に基づいて、4リンク伝動装置2内でのコネクタロッド5及びひいてはセレクトレバー1の仮想回転中心点11の位置若しくは運動学(図1に破線10で示されている)が得られる。
換言すれば、4リンク伝動装置2及びセレクトレバー1の図示の位置において4リンク伝動装置2内のコネクタロッド5の仮想回転中心点11は、4リンク伝動装置2の2つの旋回レバー3,4の枢支点を通る接続ライン10の交点にある。仮想回転中心点11は、操作装置の図示の実施例では、仮想回転中心点11の実際の位置が、図面上にもはや示すことができない程度に、図面に関連して下方にあるので、4リンク伝動装置2の2つの旋回レバー3,4の枢支点6,7,8,9を通る破線10は、折り曲げて示されている。
4リンク伝動装置2の特別な運動学に基づいて、本発明による操作装置のセレクトレバー1を操作すると、図3に示したようなレバー運動が実施される。換言すれば、操作員にとって、まず本発明による図示の操作装置のセレクトレバー1は、あたかもセレクトレバー1が比較的長くなって、セレクトレバーの仮想回転中心点11が図面で見て操作装置の下方の遠くにあるように(図3に、レバー長手方向軸線の破線で示した延長ライン10によって2つの操作位置が示されている)、挙動し、移動し、かつ感じられる。
これによって、図1及び図3に示された操作装置のセレクトレバー1の実感される運動学は、より長い一般的なセレクトレバーの運動学に一致する。しかしながらこれは、図1及び図3に示した本発明による著しくコンパクトに構成された操作装置におけるよりも、自動車内に非常に大きい取り付けスペースを必要とする。
図示の実施例では、図平面と一致する、自動車におけるセレクトレバー1の運動平面が、車両長手方向に延在しているか又は車両横方向に延在しているかは、問題ではない。2つの実施例では、図示の運動平面に対してそれぞれ垂直に延びるレバー運動(もっぱら図平面に侵入し、かつ図平面から退出するレバー運動)は、例えば4リンク伝動装置2のコネクタロッド5に配置される一般的なピボット軸受(Gelenklager)によって行われる。しかしながら4リンク伝動装置2は、図平面内に示されたレバー運動も、また図平面に対して垂直なレバー運動も、4リンク伝動装置2の相応の運動によって実施することができる。この場合、本発明の利点は、車両長手方向でのレバー運動においても、また車両横方向でのレバー運動においても得られる。
従来技術による一般的なセレクトレバー12を、本発明による操作装置と同様にコンパクトな取り付けスペース内に収納しようとする場合、例えば図2に示された構成が得られる。図2に示した従来のセレクトレバー12においてはまず、レバー端部の領域内若しくは(図示していない)シフトノブにおいて符号Bで示した、図3に符号Aで示した本発明の操作装置におけるのと同じ操作運動B=Aが得られる。しかしながら、図2に示した従来形式で支承されたセレクトレバー12においては、回転中心点13が本発明のものよりも著しく上に位置していて、ひいてはレバー運動の回転分力がより強いので、長いレバーによる所望の運動学はもはや得られない。
本発明による操作装置と全体的に比較され得る運動学を有しているべきである従来形式のセレクトレバー12は、本発明による操作装置の取り付けスペースの数倍の取り付けスペースを必要とする。何故ならば、このような従来形式のセレクトレバー12の回転中心点は大きく下にずらして配置する必要があるからである。図面では、本発明による操作装置における仮想のレバー回転中心点11と(図示していない)シフトゲートの平面Eとの間の短縮して示された大きい間隔14が、4リンク伝動装置2の実際に下の位置にある回転中心点8,9と平面Eとの間の、短く、ひいては取り付けスペースが節約された間隔15と比較して示されている。
しかしながら特に、図2に示した従来技術に従って支承されたセレクトレバー12は、シフトゲートカバーの平面Eの高さにおいて視覚的に目立ったシフトゲートを備えることも、ましてシフトゲートカバーの平面Eの高さにおいてシフトゲートを備えることもできない。これは、シフト運動時に戻り移動せしめられる、図2に記された領域B′内における従来のセレクトレバー12のレバー行程が、例えばセレクトレバー12の種々異なるシフト平面間で、シフトゲートのウエブ(Stege)を配置するために、若しくは種々異なるセレクトレバー位置を明らかに表示するだけのために或いは説明文を設けるだけのためにも、小さすぎるからである。
図2及び図3を用いてさらに詳しく説明する。図2及び図3には特に、隣接し合うセレクトレバー位置若しくはシフト平面間のレバー表面の、符号A′若しくはB′で示した間隔が比較されている。図3に示した、本発明に従って構成されたセレクトレバー1における間隔A′は、図2に示した、従来技術に従って支承されたセレクトレバー12における対応する間隔B′(図示の実施例ではゼロよりも小さくなる)よりも、著しく大きい。
これによって、シフトゲートのウエブを問題なく配置すること、若しくはセレクトレバー位置及びシフトゲートの表示及び説明文は、図3に示した本発明に従って構成されたセレクトレバー1において問題なく設けることができる。何故ならば、4リンク伝動装置2によって可能な、セレクトレバー運動の特別な運動学に基づいて、例えばセレクトレバーの2つのシフト平面間のスペースA′内にシフトゲートのウエブを配置できるために、シフトゲートカバー若しくはシフトゲートの平面Eの高さ位置に、各セレクトレバー位置間に十分な間隔が残存しているからである。
図2に示した、従来技術に従って支承されたセレクトレバー12は、セレクトレバー位置の確実なセンサ装置若しくは伝達装置の配置においても、また所望の力・ストローク特性曲線を有するセレクトレバー12の係止部を実現する場合にも問題がある。従来技術に従って支承されたセレクトレバー12では、伝達装置(例えばボーデンケーブル、ロッド又はこれと類似のもの)若しくはセレクトレバー位置をセンシングする部材(例えばホールセンサ、マイクロスイッチ又はこれと類似のもの)は、係止装置(Rastierungseinrichtung)と同様に、一般的な形式で、セレクトレバー支承部の、セレクトレバーに向き合う側で、図2の符号B″で示された領域内に配置されている。従って、センシング(検出)若しくは係止のために提供されたストロークB″も、セレクトレバーストロークの減少に伴って若しくは取り付けスペースが小さくなるのに伴って常に小さくなり、それと同時に、必要な力は、相応の構成部材がレバー12の回転中心点13のより近づくのに伴って、次第に大きくなる。
しかしながらこのような問題は、図1若しくは図3に示した本発明に従って構成されたセレクトレバー1においては生じない。何故ならば、(図示していない)伝達装置を操作するために、若しくはセレクトレバー位置を係止するために提供された、図3に示した本発明によるセレクトレバー1における間隔A″は、これに対応する、従来技術に従って構成された間隔B″に対して、著しく大きいからである。
しかも、図1若しくは図3に示した、本発明に従って構成された、セレクトレバー1を備えた操作装置は、全体的に著しくコンパクトであり、従って車両内室内の有効な取り付けスペースが節約され、その代わりに乗員のために提供されるか、若しくは構造的に別の目的で使用することができる。
その結果、本発明によれば、従来技術のものに対して、一方では短いシフトストロークと小さい必要スペースとの対立の克服に関する重要な利点、また他方では質的に及び人間工学的に高価値の力・ストローク特性曲線を実現することと確実なセンシング若しくは信号伝達との対立の克服に関する重要な利点を有する、自動車のトランスミッションのための操作装置が提供されている。さらに、本発明によれば、著しくコンパクトで、しかも取り付けスペースが節約された操作装置が提供されていることによって、場合によっては、特徴的なシフトゲート形状が実現される。
これによって、本発明は、シフト操作の人間工学的な改良のために大きく貢献すると共に、特に要求の多いオートマチックトランスミッション及びセミオートマチックトランスミッションの領域内に用いる際に、トランスミッションのための操作装置の領域内の所要取り付けスペースを減少させることができる。
1 セレクトレバー、2 4リンク伝動装置、3,4 旋回レバー、5 コネクタロッド、6,7 セレクトレバー側の枢支点、8,9 車体側の枢支点、10 車体側の枢支点(接続ライン、延長ライン)、11 仮想回転中心点、12 セレクトレバー(従来技術)、13 巻取機の回転中心点、14,15 間隔、A,B 間隔、A′,B′ 間隔(中間室)、A″,B″ 間隔(ストローク、領域)、E シフトゲートの平面
Claims (5)
- 自動車のトランスミッションのための操作装置であって、セレクトレバー(1)と、前記操作装置からトランスミッションに切換指令を伝達するための伝達装置と、少なく1つの運動平面内でセレクトレバー(1)をシフト運動可能に支承するためのジョイント装置とを有している形式のものにおいて、
前記ジョイント装置が、前記セレクトレバー(1)を可動に支承する、少なくとも1つの4リンク伝動装置(2)を有していること、前記4リンク伝動装置(2)が、セレクトレバー(1)をシフト運動可能に支承するために、互いに垂直に位置する2つの運動平面内に設けられており、この場合、操作装置が、少なくとも2つの4リンク伝動装置を、ケージ状に配置して備え、この少なくとも2つの4リンク伝動装置のそれぞれ2つの隣接し合うレバー回転中心点が、レバー回転中心点の回転軸線に対して垂直に配置された共通の旋回軸線に配置されていることを特徴とする、自動車のトランスミッションのための操作装置。 - 前記トランスミッションが、オートマチックトランスミッションであり、前記4リンク伝動装置(2)のセレクトレバー側の2つの枢支点(6,7)間の間隔が、前記4リンク伝動装置(2)の車体側の2つの枢支点(8,9)間の間隔よりも大きい、請求項1記載の操作装置。
- 前記4リンク伝動装置(2)のすべての枢支点(6,7,8,9)が玉継手として構成されている、請求項1または2記載の操作装置。
- 前記伝達装置のセレクトレバー側の作用点が、4リンク伝動装置(2)の車体側の枢支点(8,9)の領域内に配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の操作装置。
- 前記トランスミッションが、オートマチックトランスミッションであり、前記4リンク伝動装置(2)の車体側の枢支点(8,9)の領域内でセレクトレバー(1)に、所定の力・ストローク特性曲線を形成するための係止装置が配置されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の操作装置。
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