次に、添付図面に例が示されている、本願で特許請求される主題の実施形態を詳細に参照する。特許請求される主題は、これらの実施形態に関連して説明されるが、特許請求される主題をこれらの実施形態に限定する意図はないことを理解されたい。反対に、特許請求される主題は、添付の特許請求の範囲によって規定されるような特許請求される主題の精神及び範囲内に含まれ得る代替形態、変更形態、及び均等物を包含することが意図される。さらに、本願で特許請求される主題の以下の詳細な説明では、本願で特許請求される主題を完全に理解させるために多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、本願で特許請求される主題がこれらの具体的な詳細を用いずに実施されてもよいことは、当業者には明らかであろう。他の例では、特許請求される主題の諸態様を不必要に曖昧にしないように、既知の方法、手順、構成要素、及び回路は詳細に説明されていない。
以下の詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する動作の手順、論理ブロック、処理、及び他の記号表現に関して提示される。これらの説明及び表現は、データ処理技術分野の当業者が自身の仕事の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために用いる手段である。手順、論理ブロック、プロセス等は、この場合、また一般的に、所望の結果につながる首尾一貫したステップ又は命令のシーケンスであると考えられる。ステップは、物理量の物理的操作を必要とするものである。必ずではないが通常は、これらの量は、コンピュータシステムにおいて記憶、転送、結合、比較、及び他の方法で操作されることができる電気信号又は磁気信号の形態をとる。主に使用上の理由から、これらの信号をビット、バイト、値、要素、記号、文字、項、数等と呼ぶことが時には便利であることが分っている。
しかしながら、これら及び同様の用語の全てが適当な物理量に関連するものとし、これらの量に当てはめられる便利なラベルにすぎないことに留意すべきである。以下の説明から明らかであるように、別段の明記がない限り、本願で特許請求される主題全体を通して、「設定」、「記憶」、「走査」、「受信」、「送信」、「無視」、「入力」等の用語を利用した説明は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内で物理(電子)量として表現されるデータをコンピュータシステムメモリ若しくはレジスタ又は他のそのような情報記憶、伝送、又は表示装置内で物理量として同様に表現される他のデータに操作及び変換する、コンピュータシステム又は同様の電子コンピューティングデバイスの動作及びプロセスを指すことを理解されたい。
小型軽量クライアントデバイス等、或る特定のタイプのコンピューティングデバイスでは、可動部品を用いる冷却機構は騒音レベルを高め信頼性を低下させるため望ましくない。信頼性及び低騒音レベルが最重要視される場所に小型軽量クライアントデバイスが配備される場合が多いことが、その理由の1つにある。例えば、小型軽量クライアントは、金融センター、銀行業務センター、行政センター、コールセンター、医療センター、及び様々な売店に配備される場合が多い。冷却機構の故障によって引き起こされるクラッシュが重大なトランザクションエラーにつながり得るため、例えば金融センターにおける信頼性の重要性は自明である。さらに、小型軽量クライアントデバイスのユーザは小型軽量クライアントデバイスに近接した位置にいる場合が多いため、騒音レベルが高いとユーザを苛立たせて生産性の低下につながる可能性がある。
上述の問題及び他の懸念に応じて、実施形態は、コンピュータシステムを効率的に冷却するための様々な技術を表す。一例では、一実施形態で、ファン又は他のタイプの可動部品の使用を必要としない冷却機構を説明する。また、別の例では、冷却機構は、融通性があり、コンピュータシステムの種々の物理的向きに適合することができる。したがって、コンピュータシステムは、鉛直位置、水平位置、又は装着位置のいずれにあろうと効率的に冷却される。
図1は、本願で特許請求される主題の一実施形態によるコンピューティングデバイス100を示す。コンピューティングデバイス100は、筐体102、リモートフィン104、リモートフィン106、第1のヒートシンク110、第2のヒートシンク108、第1のヒートパイプ114、第2のヒートパイプ112、第1のディバイダ118、及び第2のディバイダ116を含む。また、コンピューティングデバイス100は、プロセッサ(図1には図示せず)及びチップセット(図1には図示せず)を含む。プロセッサは、筐体102内にあり、第1のヒートシンク110の下に位置付けられる。チップセット(例えば、ノースブリッジ及びサウスブリッジチップセット)は、筐体102内にあり、第2のヒートシンク108の下に位置付けられる。また、コンピューティングデバイス100は、或る特定の数及びタイプの要素を有するものとして図示及び説明されるが、本願で特許請求される主題はこれに限定されない。すなわち、コンピューティングデバイス100は、図示のもの以外の要素を含んでいてもよく、図示の要素の2つ以上を含んでいてもよい。例えば、コンピューティングデバイス100は、さらなる冷却機構を含むことができる。さらに、コンピューティングデバイス100は、現在の要素配置で示されているが、実施形態は図1に示す現在の要素配置に限定されない。
図1を引き続き参照すると、筐体102は、コンピューティングデバイス100の周囲の空気に熱を移動させる種々の熱経路を提供するために、筐体の種々の部分にわたって分配される複数のベントを有する。ベントは、一例では、等間隔に離間した円形孔である。別の例では、ベントは、筐体にわたって分配される他のタイプの孔(例えば、矩形孔)であり得る。
また、コンピューティングデバイス100は、種々の向きで(例えば、フラットスクリーンの背部に装着されて、机上に水平に載せられて、又は机上に鉛直に載せられて)動作可能であるように構成される。コンピューティングデバイス100は、コンピューティングデバイス100が特定の向きで動作しているときに、利用可能な熱経路の少なくとも1つ又は複数がコンピューティングデバイス100の周囲の空気に熱を移動させることができるように設計される。
さらに、第1のディバイダ118及び第2のディバイダ116は、第1の領域176、第2の領域172、及び第3の領域174を画定するように筐体102内にある。第1のディバイダ118が果たす機能は、第1の領域176内にあるリモートフィン106によって放散される熱が第3の領域174に向かって逆流しないように、第1の領域176と第3の領域174との間に熱壁を形成することである。第1のディバイダ118があることにより、第1の領域176内にあるリモートフィン106によって放散される熱は、コンピューティングデバイス100から離れる方向により効果的に向けられる。
同様に、第2のディバイダ116が果たす機能は、第2の領域172内にあるリモートフィン104によって放散される熱が第3の領域174に向かって逆流しないように、第2の領域172と第3の領域174との間に熱壁を形成することである。第2のディバイダ116があることにより、第1の領域176内にあるリモートフィン104によって放散される熱は、コンピューティングデバイス100から離れる方向により効果的に向けられる。
プロセッサ及びチップセット(いずれも図示せず)は、筐体102の第3の領域174内にある。第1の冷却アセンブリ(例えば、ヒートシンク及びヒートパイプ)が、プロセッサに熱的に結合される。第1の冷却アセンブリは、プロセッサから周囲空気に熱を移動させる第1のヒートシンク110と、第1のヒートシンク110からリモートフィン106への熱の移動を促進させるように第1のヒートシンク110に熱的に結合される第1のヒートパイプ114とを含む。リモートフィン106は、第1の領域174内にある。位置実施形態では、第1のヒートパイプ114は、プロセッサ及びリモートフィン106が互いに実質的に平行であるように適当に湾曲している。一実施形態では、第1のヒートパイプ114は、熱を伝導させるための金属編みの内部を含む。別の実施形態では、第1のヒートパイプ114は、液体(例えば、水)を移動させるためのウィッキング構造を有する銅筐体を含む。
場合によっては、第2の冷却アセンブリ(例えば、ヒートシンク及びヒートパイプ)がチップセットに熱的に結合される。第2の冷却アセンブリは、チップセットから周囲空気に熱を移動させる第2のヒートシンク108と、第2のヒートシンク108からリモートフィン104への熱の移動を促進させるようにチップセットに熱的に結合される第2のヒートパイプ112とを含む。リモートフィン104は、第2の領域172内にある。
図2は、コンピューティングデバイス100から周囲空気に熱を移動させることができる第1の熱経路1102及び第2の熱経路1104を示す。第1の熱経路1102は、コンピューティングデバイス100から離れるように垂直方向に熱を移動させる。第2の熱経路1104は、コンピューティングデバイス100の鉛直軸と平行な方向にコンピューティングデバイス100から離れるように熱を移動させる。
図3は、筐体102が熱を逃がすことができる有孔部126を含む、コンピューティングデバイスの図を示す。一実施形態では、有孔部126は、等間隔に離間した円形孔を有する金属製である。コンピューティングデバイス100がこの向きにあるとき、少なくとも熱経路1108及び熱経路1106を経て熱が放散され得る。熱経路1108では、有孔部126を通って垂直方向にコンピューティングデバイス100の内部領域から離れるように熱が流れる。熱経路1106では、コンピューティングデバイス100の鉛直軸と平行な方向に筐体102(図3には図示せず)の上部のベントを通ってコンピューティングデバイス100から離れるように熱が流れる。
リモートフィン104、リモートフィン106、第1のヒートシンク110、第2のヒートシンク108、第1のヒートパイプ114、及び第2のヒートパイプ112のより詳細な図を図4に示す。第1のヒートシンク110は、プロセッサと熱的に結合され、第2のヒートシンク108は、ノースブリッジ及びサウスブリッジチップセット等のチップセットと熱的に結合される。一実施形態では、第1のヒートシンク110は、銅インサート122(図7に示す)を介してプロセッサと熱的に結合される。同様に、別の実施形態では、第2のヒートシンク108は、銅インサート120(図7に示す)を介してチップセットと熱的に結合される。
熱的に結合されると、第1のヒートシンク110はプロセッサから熱を吸収する。吸収された熱は、少なくとも2つの方法で放散される。第1に、第1のヒートシンク110が、吸収した熱を複数のヒートシンクフィン130(図5に示す)を介して周囲空気に放散する。第2に、第1のヒートパイプ114が、第1のヒートシンク110からリモートフィン106(例えば、アルミニウムフィン)に熱を移動させる。リモートフィン106は、続いて周囲空気に熱を放散する。
同様に、熱的に結合されると、第2のヒートシンク108はチップセットから熱を吸収する。吸収された熱は、少なくとも2つの方法で放散される。第1に、第2のヒートシンク108が、吸収した熱を複数のヒートシンクフィン132(図5に示す)を介して周囲空気に放散する。第2に、第2のヒートパイプ112が、第2のヒートシンク108からリモートフィン104(例えば、アルミニウムフィン)に熱を移動させる。リモートフィン104は、続いて周囲空気に熱を放散する。
図6は、熱を放散することができる方法の斜視図を示す。図6は、熱経路1134、熱経路1136、熱経路1138、及び熱経路1140を示す。具体的には、熱経路1134はリモートフィン106から周囲空気に熱を移動させ、熱経路1136はヒートシンク110から周囲空気に熱を移動させ、熱経路1138はヒートシンク108から周囲空気に熱を移動させ、熱経路1140はリモートフィン104から周囲空気に熱を移動させる。
このように、実施形態は、プロセッサ及びチップを冷却するための少なくとも2つの手法を表す。また、第1のヒートパイプ114及び/又は第2のヒートパイプ112は、焼結ヒートパイプであり得る。一実施形態では、焼結ヒートパイプは、流体(例えば、水)を移動させるためのウィッキング構造を有する銅筐体を含む。流体は、ヒートパイプの或る場所からヒートパイプの別の場所に熱を移動させるために用いられる。特に、本願で特許請求される主題に関して、ヒートパイプ内の流体は、プロセッサから複数の放熱フィンに向けて熱を移動させるために用いられる。
さらに、上述のように、本願で特許請求される主題の利点は、冷却機構に融通性があり、コンピュータデバイス100の種々の物理的向きに適合することができることである。したがって、コンピュータシステム100は、鉛直位置、水平位置、又は装着位置のいずれにあろうと効率的に冷却される。説明のために、図8は、水平位置にあるコンピューティングデバイス100が効率的に冷却される方法を示す。図8は、そこから熱が放散される熱経路1110及び1112を示す。具体的には、熱は、熱経路1110を経てコンピューティングデバイス100から鉛直方向に離れるように上昇して進むことができる。また、熱は、ベント150等の側部ベントを通って放散され、熱経路1112を経て周囲空気に移動することができる。
図9は、異なる水平位置にあるコンピューティングデバイス100を示す。ヒートシンク110が上向きになっている図8とは対照的に、図9は、ヒートシンク110を下向きにしたコンピューティングデバイス100を示す。この場合、熱経路1114及び1116を経て熱が放散される。熱経路1116は、コンピューティングデバイス100からベント152を通して周囲空気に熱を移動させる。熱経路1114は、コンピューティングデバイス100から、穿孔されている筐体の上部(図9には図示せず)を通して熱を移動させる。
図10は、装着位置にあるコンピューティングデバイス100を示す。熱経路1118、1121、及び1120が、コンピューティングデバイス100から周囲空気に熱を移動させる。一例では、熱経路1118、1121、及び1120は、基本的に互いに直角を成す。換言すれば、熱経路1118、1121、及び1120は、互いに実質的に直交する。
図11は、異なる装着位置にあるコンピューティングデバイス100を示す。具体的には、図11に示すコンピューティングデバイス100の向きは、図10に示すコンピューティングデバイス100の向きと180度異なる。換言すれば、壁に対して垂直な仮想軸を中心に、図10に示すコンピューティングデバイス100を180度回転させると、図11に示すコンピューティングデバイス100と同じ向きになる。
同様に、図11は、コンピューティングデバイス100から周囲空気に熱を移動させる熱経路1126、1127、及び1128を示す。図12は、有孔部126を有するコンピューティングデバイス100を示す。有孔部126の孔は、熱経路1124を経て熱を放散することを可能にする。
図13は、フラットスクリーンディスプレイ300の背部に装着されているコンピューティングデバイス100を示す。この装着位置にあるとき、少なくとも熱経路1130、1132、及び1134を経て熱を放散することができる。熱経路1130、1132、及び1134は、互いに実質的に直角を成し得る。
図14は、本願で特許請求される主題による実施形態が実施され得るコンピューティングデバイス100の冷却のフローチャート1400を示す。フローチャート1400には具体的なステップが開示されているが、このようなステップは例示である。すなわち、本願で特許請求される主題の実施形態は、様々な他のステップ若しくは付加的なステップ、又はフローチャート1400に挙げられているステップの変形形態を実施するのに適している。フローチャート1400のステップが提示されているのとは異なる順序で実施され得ることを理解されたい。ブロック1402において、プロセスを開始する。
ブロック1404において、コンピューティングデバイス100内にあるプロセッサ(例えば、中央処理装置)から離れる方向に熱を向ける。特に、少なくともブロック1408及び1410に記載の方法で、プロセッサから離れる方向に熱を向ける。ブロック1406において、第1のヒートシンク110をプロセッサに熱的に結合する。一実施形態では、第1のヒートシンク110は、複数の等間隔に離間したアルミニウムフィン(例えば、ヒートシンクフィン130)を有する。アルミニウムフィン同士の間隔は、放熱を最大にするように計算される。また、一実施形態では、第1のヒートシンク110は、銅インサート122を介してプロセッサに取り付けられる。さらに、第1のヒートシンク110は、銅及びアルミニウム以外の種々のタイプの熱導体製であり得る。例えば、金及び銀が効率的な熱導体である。
ブロック1408において、プロセッサからの熱を、第1のヒートシンク110を介して周囲空気に放散する。一例では、銅インサート122は、プロセッサと熱的に接触してプロセッサからの熱を吸収する。吸収された熱は、続いて複数のフィン(例えば、ヒートシンクフィン130)によって放散される。
ブロック1410において、プロセッサからの熱を第1のヒートパイプ114によって第1の複数のリモートフィン106に移動させる。このように、第1のヒートパイプ114は、第1のヒートシンク110から熱を放散する別の方法を提供する。複数のリモートフィン106は、一例では、効率的に熱を放散する矩形のアルミニウムフィンの配列を含む。
また、一実施形態では、第1のヒートシンク110は熱パッドと結合し、熱パッドはコンピューティングデバイス100のシャーシと物理的に接触する。このように、第1のヒートシンク110からの熱はシャーシ内に向けられ、シャーシが周囲空気に熱を放散する。
ブロック1412(オプションのステップ)において、コンピューティングデバイス100内にあるチップセットから離れる方向に熱を向ける。この場合も、ブロック1416及び1418に記載の少なくとも2つの方法で、チップセットから離れる方向に熱を向ける。ブロック1414において、第2のヒートシンク108をチップセットに熱的に結合する。ブロック1416において、第2のヒートシンク108からの熱を周囲空気に放散する。ブロック1418において、第2のヒートシンク108からの熱を第2のヒートパイプ112によって第2の複数のリモートフィン104に移動させる。
ブロック1420において、コンピューティングデバイス100からの熱を、コンピューティングデバイス100の内部領域からコンピューティングデバイス100の周囲の空気に空気を流すことができる複数のベント(例えば、図9のベント152)によって放散する。ベントは、一例では、コンピューティングデバイス100の複数の面に分配される等間隔に離間した孔(例えば、円形孔)である。一例では、ベントがコンピューティングデバイス100の全面にあるため、コンピューティングデバイス100は、空気流を遮断することなく種々の向きで配置することができる。ブロック1422において、プロセスを終了する。
図15は、本願で特許請求される主題による実施形態が実施され得るコンピューティングデバイス100の形成のフローチャート1500を示す。フローチャート1500には具体的なステップが開示されているが、このようなステップは例示である。すなわち、本願で特許請求される主題の実施形態は、様々な他のステップ若しくは付加的なステップ、又はフローチャート1500に挙げられているステップの変形形態を実施するのに適している。フローチャート1500のステップが提示されているのとは異なる順序で実施され得ることを理解されたい。ブロック1502において、プロセスを開始する。
ブロック1504において、筐体102を形成する。一実施形態では、筐体102は、コンピューティングデバイス100が特定の向きで動作している場合に、熱経路の少なくとも1つ又は複数がコンピューティングデバイス100の周囲の空気に熱を移動させることができるように設計される。
ブロック1506において、筐体102内に第1のディバイダ118(例えば、有孔板)を設ける。ブロック1508において、筐体102内に第2のディバイダ116を設ける。第1のディバイダ118及び第2のディバイダ116は、第1の領域176、第2の領域172、及び第3の領域174を画定する。第3の領域174(例えば、内部領域)は、第1の領域176と第2の領域172との間にある。また、プロセッサ及びチップセットが筐体102の第3の領域174内にある。
ブロック1510において、筐体102の第3の領域174内にプロセッサを設ける。ブロック1512において、筐体102の第3の領域174内にチップセットを設ける。
ブロック1514において、第1の冷却アセンブリをプロセッサに熱的に結合する。第1の冷却アセンブリは、プロセッサから周囲空気に熱を移動させる第1のヒートシンク110と、第1のヒートシンク110から第1の領域176内にある1組のリモートフィン106への熱の移動を促進させるように第1のヒートシンク110に熱的に結合される第1のヒートパイプ114とを含む。第1のディバイダ118の主要な目的は、第1の領域176内にある1組のリモートフィン106によって放散される熱が第3の領域174に向かって逆流しないように、第1の領域176と第3の領域174との間に熱壁を形成することである。第1のディバイダ118があることにより、第1の領域176内にある1組のリモートフィン106によって放散される熱は、コンピューティングデバイス100から離れる方向により効果的に向けられる。
ブロック1516において、オプションで、第2の冷却アセンブリをチップセットに熱的に結合する。第2の冷却アセンブリは、チップセットから周囲空気に熱を移動させる第2のヒートシンク108と、第2のヒートシンク108から第2の領域172内にある別の組のリモートフィン104への熱の移動を促進させるようにチップセットに熱的に結合される第2のヒートパイプ112とを含む。ブロック1522において、プロセスを終了する。
実施形態は、コンピューティングデバイス100を種々の向き(例えば、鉛直位置、水平位置、装着位置)で動作させながら効率的に冷却することを可能にする、種々の方法及びシステム等の様々な技術を表す。さらに、実施形態は、ファン等の可動部品を含む冷却機構を用いずにこれを達成する。結果として、エンドユーザは、冷却機構を麻痺させることなくコンピューティングデバイス100(例えば、小型軽量クライアントコンピュータ)を種々の向きに位置決めすることができる。さらに、冷却機構が可動部品を利用しないため、コンピューティングデバイス100は、高い信頼性及び低い騒音レベルの恩恵を受ける。
上記明細書では、実施態様ごとに変わり得る多くの具体的な詳細を参照して実施形態が説明されている。したがって、本願で特許請求される主題であり本出願人らが本願で特許請求される主題であることを意図するものを唯一排他的に示すのは、以後の補正を含む具体的な形態で本願から得られる一連の特許請求項である。それゆえ、特許請求項に明記されていないいかなる制限、要素、特性、特徴、利点、又は属性も、その特許請求項の範囲を決して限定すべきではない。したがって、本明細書及び図面は、限定的意味ではなく例示的意味で扱われるものとする。