JP2010288414A - 車両の電源装置 - Google Patents

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賢樹 岡村
Naoyoshi Takamatsu
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Abstract

【課題】車両の電気負荷に電力変動が生じた場合にも応答良く過剰な電力を蓄電することが可能な車両の電源装置を提供する。
【解決手段】車両の電源装置は、バッテリBと、電圧コンバータ12と、平滑コンデンサC2と、付加コンデンサC3と、電圧コンバータ42と、電圧コンバータ12,42を制御する制御装置30とを備える。制御装置30は、電圧コンバータ12を通過する電流値ILを、第1の温度では第1の値に制限し、第1の温度より低い第2の温度では第1の値よりも制限された第2の値に制限し、かつ、制御装置30は、第2の温度では第1の温度におけるよりも正極母線PL2に生じた余剰電力がバッテリBよりも付加コンデンサC3に優先的に吸収されるように電圧コンバータ12,42を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両の電源装置に関し、特に二次電池と付加コンデンサとを有する、車両の電源装置に関する。
近年、環境に配慮した自動車として、電気自動車、ハイブリッド自動車および燃料電池自動車などの、バッテリとそのバッテリの電力を使用して動作する車輪駆動用のモータとを搭載する車両が登場している。
特開2006−94616号公報(特許文献1)は、バッテリ等の蓄電装置に充電できない場合に、電力を有効的に回収することができる車両の制御装置が開示されている。
特開2006−94616号公報 特開2008−199782号公報 特開2005−340211号公報 特開2008−35581号公報
上記の特開2006−94616号公報には、昇圧コンバータ内部のコンデンサに蓄電することについて開示があるが、蓄電電力の利用方法や蓄電容量の確保に関しての開示は無い。また、バッテリの電圧を昇圧して電気負荷に供給するための昇圧コンバータを電圧制御することによって蓄電するため、応答が遅くなる。
この発明の目的は、車両の電気負荷に電力変動が生じた場合にも応答良く過剰な電力を蓄電することが可能な車両の電源装置を提供することである。
この発明は、要約すると、車両の電源装置であって、二次電池と、車両に搭載される電気負荷装置の電源ノードと二次電池との間に接続される第1の電圧コンバータと、電源ノードに接続される平滑コンデンサと、電源ノードに生じた余剰電力を吸収するための付加コンデンサと、電源ノードと付加コンデンサとの間に接続される第2の電圧コンバータと、第1、第2の電圧コンバータを制御する制御装置とを備える。制御装置は、第1の電圧コンバータを通過する電流値を、第1の温度では第1の値に制限し、第1の温度より低い第2の温度では第1の値よりも制限された第2の値に制限し、かつ、制御装置は、第2の温度では第1の温度におけるよりも電源ノードに生じた余剰電力が二次電池よりも付加コンデンサに優先的に吸収されるように第1、第2の電圧コンバータを制御する。
好ましくは、制御装置は、電源ノードの電圧を二次電池の電圧以上に維持し、付加コンデンサの電圧を電源ノードの電圧以上に維持するように、第1、第2の電圧コンバータを制御する。
より好ましくは、付加コンデンサは、平滑コンデンサよりも高い電圧に耐え得る特性を有する。
好ましくは、電気負荷装置は、車輪を駆動するためのモータを含む。制御装置は、付加コンデンサに蓄積されたエネルギが所定量を超えた場合には、モータの駆動力を所定値以下に制限する。
好ましくは、制御装置は、二次電池の温度がしきい値より下の場合には、付加コンデンサに入出力する電力を二次電池に入出力可能な電力と電気負荷装置で要求される電力とに応じて決定し、二次電池の温度がしきい値より上の場合には、付加コンデンサに入出力する電力を電気負荷装置で要求される電力に応じて、かつ二次電池に入出力可能な電力を考慮せずに決定する。
好ましくは、車両の電源装置は、電気負荷装置に流れる電流を検出する電流センサをさらに備える。付加コンデンサは、電流センサに起因する電源ノードの変動周波数を吸収しうる周波数特性を有する。
好ましくは、付加コンデンサは、平滑コンデンサよりも高い周波数の変動を吸収しうる周波数特性を有する。
本発明によれば、車両の電気負荷に電力変動が生じた場合にも応答良く過剰な電力を蓄電し、車両のエネルギ効率を向上させることができる。
この発明の実施の形態に係る車両の構成を示す回路図である。 バッファ回路40の制御方法の切り替えの概念を説明するための図である。 バッファ回路40の制御方法の切り替えについて説明するためのフローチャートである。 制御装置30の構成を示したブロック図である。 図4の電圧指令演算部32、バッファ回路制御部33およびコンバータ制御部34の構成を示したブロック図である。 電圧指令演算部32において電圧指令値VC*を増減させる制御を説明するためのフローチャートである。 負荷で電力変動が生じたときのバッファ回路40の動作を説明するための波形図である。 車輪のスリップ、グリップについて説明するための図である。 バッファ回路の電圧VCの変化の一例を示した波形図である。 バッファ回路40からの放電処理を説明するためのフローチャートである。 バッファ回路の変形例を説明するための回路図である。 制御装置の変形例である制御装置30Aの構成を示したブロック図である。 図12におけるIL制限部109の制御を説明するための図である。 ILを制限した場合の動作を説明するための波形図である。 バッファ回路の指令値VC*の決定処理を説明するためのフローチャートである。 電気負荷が力行の場合にバッファ回路の電力の一部を負荷で消費し、かつ残りを電池へ戻す処理について示した図である。 図16に対応する電力の流れを示したブロック図である。 電気負荷が回生の場合に回生電力を電池に戻しつつ、かつバッファ回路の電力も電池に戻す処理について示した図である。 図16に対応する電力の流れを示したブロック図である。 バッファ回路のエネルギ吸収の限度を超えないように、駆動力を制限する処理について説明するためのフローチャートである。 図20に示した駆動力制限処理が実行された場合について説明するための波形図である。 システム効率を向上させる処理(図3のステップS3)の一例を説明するためのフローチャートである。 バッファ回路の制御構成例を示した図である。 電気負荷が力行の場合にバッファ回路の電力を負荷で消費する処理について示した図である。 電気負荷が回生の場合に回生電力をバッファ回路で吸収する処理について示した図である。 コンバータ制御部とバッファ制御部に与える電圧検出値を変形する変形例を説明するための図である。 図26に示した制御ブロックで制御が行なわれた場合の動作について説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[車両の全体的構成の説明]
図1は、この発明の実施の形態に係る車両の構成を示す回路図である。
図1を参照して、車両100は、バッテリBと、電圧センサ10,13と、システムリレーSR1,SR2と、コンデンサC1,C2と、電圧コンバータ12と、インバータ14と、電流センサ11,24,25と、モータM1と、レゾルバ54と、アクセル開度センサ52と、制御装置30とを備える。
電圧コンバータ12は、リアクトルL1と、NPNトランジスタQ1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。リアクトルL1の一方端はバッテリBの正極母線PL1に接続され、他方端はNPNトランジスタQ1とNPNトランジスタQ2との中間点、すなわち、NPNトランジスタQ1のエミッタとNPNトランジスタQ2のコレクタとの間に接続される。
NPNトランジスタQ1,Q2は、正極母線PL2と負極母線SLとの間に直列に接続される。そして、NPNトランジスタQ1のコレクタは正極母線PL2に接続され、NPNトランジスタQ2のエミッタは負極母線SLに接続される。また、各NPNトランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD1,D2がそれぞれ配置されている。
インバータ14は、U相アーム15と、V相アーム16と、W相アーム17とを含む。U相アーム15、V相アーム16、およびW相アーム17は、正極母線PL2と負極母線SLとの間に互いに並列に設けられる。
U相アーム15は、直列接続されたNPNトランジスタQ3,Q4を含む。V相アーム16は、直列接続されたNPNトランジスタQ5,Q6を含む。W相アーム17は、直列接続されたNPNトランジスタQ7,Q8を含む。また、各NPNトランジスタQ3〜Q8のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ向けて電流を流す向きにダイオードD3〜D8がそれぞれ接続されている。
交流モータM1は、ハイブリッド自動車または電気自動車の駆動輪を駆動するためのトルクを発生するための駆動モータである。交流モータM1の回転速度MRNは、回転速度センサの一種であるレゾルバ54によって検出される。
なお、このモータはエンジンにて駆動される発電機の機能を持つように、そして、エンジンに対して電動機として動作し、たとえば、エンジン始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組み込まれるようにしてもよい。また主として発電機として動作するモータおよび主として駆動輪を駆動するトルクを発生するモータを含む複数のモータを搭載するように車両が構成されていてもよい。
交流モータM1は、3相の永久磁石モータである。モータM1のU,V,W相の3つのステータコイルの各一端が中性点に共通に接続される。U相コイルの他端はNPNトランジスタQ3,Q4の中間点に接続されている。V相コイルの他端はNPNトランジスタQ5,Q6の中間点に接続されている。W相コイルの他端はNPNトランジスタQ7,Q8の中間点に接続されている。
なお、NPNトランジスタQ1〜Q8等に代えて、他のパワースイッチング素子たとえばIGBT(insulated gate bipolar transistor)やパワーMOSFETを用いることもできる。
バッテリBは、ニッケル水素電池またはリチウムイオン電池等の二次電池を含む。電圧センサ10は、バッテリBから出力される直流電圧VBを検出し、その検出した直流電圧VBを制御装置30へ出力する。電流センサ11は、バッテリBから出力される直流電流Ibを検出し、その検出した直流電流Ibを制御装置30へ出力する。システムリレーSR1,SR2は、制御装置30からの信号SEによりオン/オフされる。
コンデンサC1は、バッテリBから供給された直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧を電圧コンバータ12へ供給する。
電圧コンバータ12は、コンデンサC1から供給された直流電圧を昇圧してコンデンサC2へ供給する。より具体的には、電圧コンバータ12は、制御装置30から制御信号PWC1を受けると、NPNトランジスタQ2がオンされた期間またはNPNトランジスタQ1がオンされた期間のスイッチング周期に対する割合(デューティ比)に応じて、電圧VBと電圧VHの電圧差を制御することができる。
コンデンサC2は、電圧コンバータ12からの直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ14へ供給する。電圧センサ13は、コンデンサC2の両端の電圧、すなわち、電圧コンバータ12の出力電圧VH(インバータ14への入力電圧に相当する。以下同じ。)を検出し、その検出した出力電圧VHを制御装置30へ出力する。
インバータ14は、制御装置30からの制御信号PWIに基づいて、コンデンサC2の直流電圧VHを交流電圧に変換して交流モータM1を駆動したり、交流モータM1が発電した交流電圧を直流電圧VHに変換したりする。
これにより、交流モータM1は、車速やアクセル開度センサの出力ACC等によって決定されるトルク指令値TRによって指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ14は、車両100が搭載されたハイブリッド自動車または電気自動車の回生制動時、変換した直流電圧をコンデンサC2を介して電圧コンバータ12へ供給する。
なお、ここで言う回生制動とは、ハイブリッド自動車または電気自動車を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動や、フットブレーキを操作しないが走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させる制動を含む。
電流センサ24は、交流モータM1に流れるモータ電流MCRTを検出し、その検出したモータ電流MCRTを制御装置30へ出力する。なお、中性点に接続されており総和がゼロになるため、三相のうちの二相分を検出しておけば他の一相のコイル電流は演算によって求めることができる。
車両100は、さらに、バッファ回路40を含む。バッファ回路40は、正極母線PL2に生じた余剰電力をバッテリBに充電するよりも高速に吸収することができる。また、バッファ回路40は、正極母線PL2で不足する電力をバッテリBから放電するよりも高速に供給することができる。バッファ回路40は、付加コンデンサC3と、電圧コンバータ42と、電圧センサ44とを含む。
電圧コンバータ42は、リアクトルL2と、NPNトランジスタQ11,Q12と、ダイオードD11,D12とを含む。
NPNトランジスタQ11,Q12は、付加コンデンサC3の2つの電極の間に直列に接続される。そして、NPNトランジスタQ11のコレクタは付加コンデンサC3の一方の電極に接続され、NPNトランジスタQ12のエミッタは付加コンデンサC3の他方の電極とともに負極母線SLに接続される。また、各NPNトランジスタQ11,Q12のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD11,D12がそれぞれ配置されている。
リアクトルL2の一方端は正極母線PL2に接続される。リアクトルL2の他方端は、NPNトランジスタQ11のエミッタおよびNPNトランジスタQ12のコレクタの接続ノードに接続される。
電圧センサ44は、付加コンデンサC3の電圧VCを検出する。なお、特に限定されるものではないが、付加コンデンサC3の容量値は平滑コンデンサC2の容量値よりも小さいのが普通である。
バッファ回路40において電圧コンバータ42は正極母線PL2に過多エネルギが生じた場合に電圧VCを電圧VHよりも昇圧させて、この過多エネルギを吸収させる。付加コンデンサC3に蓄えられるエネルギは1/2CV2で表わされる。昇圧させずにエネルギを吸収させる場合に較べて、電圧を増加させれば同じエネルギを吸収させる場合に付加コンデンサC3の容量が小さくてもよくなる。
したがって、より高電圧で使用されるので、好ましくは、付加コンデンサC3は、平滑コンデンサC2よりも耐圧が高いものを使用するほうが良い。なお、平滑コンデンサC2の耐圧が十分高い場合には、付加コンデンサC3は平滑コンデンサC2と同じ耐圧であってもかまわない。
制御装置30は、アクセル開度センサ52から得られるアクセル開度ACCや車速等に基づいてトルク指令値TRを決定する。そしてトルク指令値TR、モータ回転速度MRN、電圧センサ10からの直流電圧VB、電圧センサ13からの出力電圧VH、および電流センサ24からのモータ電流MCRTに基づいて、電圧コンバータ12を駆動するための信号PWC1とインバータ14を駆動するための信号PWIとを生成し、その生成した信号PWC1および信号PWIをそれぞれ電圧コンバータ12およびインバータ14へ出力する。
信号PWC1は、電圧コンバータ12がコンデンサC1からの直流電圧を出力電圧VHに変換する場合に電圧コンバータ12を駆動するための信号である。そして、制御装置30は、電圧コンバータ12が直流電圧を出力電圧VHに変換する場合に、出力電圧VHをフィードバック制御し、出力電圧VHが目標値と一致するように電圧コンバータ12を駆動するための信号PWC1を生成する。
また、制御装置30は、ハイブリッド自動車または電気自動車が回生制動モードに入ったことを示す信号を外部ECUから受けると、交流モータM1で発電された交流電圧を直流電圧に変換するように制御信号PWIを生成してインバータ14へ出力する。これにより、インバータ14は、交流モータM1で発電された交流電圧を直流電圧に変換して電圧コンバータ12へ供給する。
さらに、制御装置30は、ハイブリッド自動車または電気自動車が回生制動モードに入ったことを示す信号を外部ECUから受けると、インバータ14から供給された直流電圧を降圧するように制御信号PWC1を生成し、その生成した信号PWC1を電圧コンバータ12へ出力する。これにより、交流モータM1が発電した交流電圧は、直流電圧に変換され、降圧されてバッテリBに供給される。
さらに、制御装置30は、システムリレーSR1,SR2をオン/オフするための信号SEを生成して、システムリレーSR1,SR2へ出力する。また、制御装置30は、バッファ回路40を制御する制御信号PWC2を生成する。
[バッファ回路40の制御の詳細]
図2は、バッファ回路40の制御方法の切り替えの概念を説明するための図である。
図2を参照して、横軸には、バッテリBの温度(℃)が示され、縦軸にはバッテリBの許容出力が示される。WOUTは、バッテリBから放電可能な電力が温度によってどのように変化しているかを示す。WINは、バッテリBへ充電可能な電力が温度によってどのように変化しているかを示す。なお、充電可能な電力WINはバッテリBに負の電力を出力するというように図2では負の値で示される。
温度範囲R1は、バッテリBの電池の充電可能電力を超えないように充電を行なう電池保護動作またはバッテリBの電池の電池許容出力を超えないように放電を行なう電池補助動作をするように、バッファ回路40を制御する低温の温度範囲である。温度範囲R2は、バッテリBに許容される入出力電力が十分大きい中高温の温度範囲であり、車両の駆動システムの効率が向上するようにバッファ回路40を制御する温度範囲である。温度T1は、温度範囲R1,R2の境界であり、バッファ回路40の制御方法を切り替える温度である。
本実施の形態では、バッファ回路40の充放電制御を、電池温度もしくは電池の入出力特性に基づいて切り替える。電池の入出力特性が良くない低温時(温度範囲R1)には、電池保護と電池性能補助の観点でバッファ回路40を制御する。電池の入出力特性が良い中・高温時(温度範囲R2)には、駆動システムの効率向上の観点で制御を実行する。同じバッファ回路40を、観点を切り替えて制御手法を変更することがポイントとなる。
図3は、バッファ回路40の制御方法の切り替えについて説明するためのフローチャートである。このフローチャートの処理は、所定のメインルーチンから一定時間ごとまたは所定の条件が成立するごとに呼び出されて実行される。
図3を参照して、まず、バッファ回路制御ルーチンの実行が開始されると、ステップS1において制御装置30は温度センサ9で検出した電池温度TBが所定値T1以下か否かを判断する。なお、ステップS1の処理に代えて、電池入出力特性(WIN、WOUT)の絶対値が所定値以下か否かを判定するようにしてもよい。
ステップS1において、電池温度TBが所定値T1以下である場合には、バッテリBの入出力特性が良くないので、ステップS2に処理が進む。ステップS2では、制御装置30は電池保護および電池補助制御を選択する。
一方、ステップS1において、電池温度TBが所定値T1以下でない場合には、バッテリBの入出力特性が良いので、ステップS3に処理が進む。ステップS3では、制御装置30はシステム効率向上制御を選択する。システム効率向上制御を選択することにより、バッファ回路40を用いて車両の燃費の改善や性能の向上を図ることができる。
図4は、制御装置30の構成を示したブロック図である。
図4を参照して、制御装置30は、駆動力制御部31と、電圧指令演算部32と、バッファ回路制御部33と、コンバータ制御部34と、インバータ制御部35とを含む。
駆動力制御部31は、アクセル開度センサ52で検出されたアクセル開度ACC等に基づいて駆動トルクTRや駆動パワーPを算出する。電圧指令演算部32は、駆動パワーP等に基づいて電圧コンバータ12の昇圧目標値を示す電圧指令値VH*およびバッファ回路40の付加コンデンサC3の電圧の目標値を示す電圧指令値VC*を出力する。
バッファ回路制御部33は、電圧指令値VH*または電圧指令値VC*に基づいて、バッファ回路40の電圧コンバータ42に対する制御信号PWC2を出力する。コンバータ制御部34は、電圧指令値VH*に基づいて、電圧コンバータ12に対する制御信号PWC1を出力する。インバータ制御部35は、トルク指令値TR、モータ回転速度MRNおよびモータ電流MCRTに基づいて、インバータ14に対する制御信号PWIを出力する。
図5は、図4の電圧指令演算部32、バッファ回路制御部33およびコンバータ制御部34の構成を示したブロック図である。
図5を参照して、電圧指令演算部32は、VH電圧指令生成部102と、VC電圧指令生成部112とを含む。コンバータ制御部34は、減算部104と、電圧制御演算部106と、減算部108と、電流制御演算部110と、PWM制御部111とを含む。
VH電圧指令生成部102は、モータM1への要求トルクTRやモータ回転速度等に基づいて、電圧コンバータ12の出力電圧VHの電圧指令値VH*を生成する。
減算部104は、VH電圧指令生成部102から与えられる電圧指令値VH*と、電圧センサ13により検出された電圧コンバータ12の出力電圧VHとの電圧偏差を演算し、演算結果を電圧制御演算部106に出力する。
電圧制御演算部106は、減算部104によって演算された電圧偏差をPI(比例積分)演算することによって、リアクトルL1に流れるリアクトル電流指令値を演算する。
このように、減算部104と電圧制御演算部106によって、電圧VHのフィードバック制御を行なうことによって、リアクトル電流指令値が演算される。
減算部108は、電圧制御演算部106からのリアクトル電流指令値と電流センサ25で検出されたリアクトル電流ILとの電流偏差を演算し、電流制御演算部110に出力する。
電流制御演算部110は、減算部108により演算された電流偏差をPI演算することによって、NPNトランジスタQ1,Q2のデューティ比を演算する。
PWM制御部111は、電流制御演算部110からのデューティ比と、図示しないキャリア信号との比較に基づいて、電圧コンバータ12のNPNトランジスタQ1,Q2のオン・オフを制御するスイッチング制御信号PWC1を生成する。
このスイッチング制御信号PWC1によって、モータM1が力行運転をする場合は、電圧コンバータ12は、バッテリBからの出力電圧VBをインバータ14の入力電圧である電圧VHまで昇圧する。また、モータM1が回生運転をする場合は、電圧コンバータ12は、モータM1により発電されインバータ14によって変換された直流電力を、バッテリBが充電可能な電圧まで降圧する。
バッファ回路制御部33は、演算部114と、PWM制御部116とを含む。
VC電圧指令生成部112は、電圧VHの変化に基づいてバッファ回路制御部33への電圧指令値VC*を出力する。演算部114は、VC指令値VC*と電圧VHからデューティ比dutyを算出する。デューティ比dutyは、duty=VH/VC*という式に基づいて算出される。
PWM制御部116は、演算部114からのデューティ比dutyと、図示しないキャリア信号との比較に基づいて、電圧コンバータ42のNPNトランジスタQ11,Q12のオン・オフを制御するスイッチング制御信号PWC2を生成する。
[電池の保護や補助を優先させる処理]
以下、図3のステップS2に対応する電池の保護や補助を優先させる処理の例をいくつか説明する。説明する例は、いずれかの例を選択しても良いし、適宜組み合わせて用いても良い。
図6は、電圧指令演算部32において電圧指令値VC*を増減させる制御を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの処理は、所定のメインルーチンから一定時間ごとまたは所定の条件が成立するごとに呼び出されて実行される。
図1、図6を参照して、この処理が開始されると、電圧指令演算部32はステップS11において電圧センサ13で検出された電圧VHの上昇レートがバッテリBの許容範囲を超えるか否かを判断する。上昇レートが許容範囲を超えるとバッテリBの保護の点からは望ましくない。そこで、ステップS11において上昇レートが許容範囲を超えた場合には、ステップS13に処理が進み、電圧指令演算部32は電圧指令VC*を増加させることにより、バッファ回路40に過多エネルギを吸収させ電圧VHの上昇レートを低減させる。
一方、ステップS11において上昇レートが許容範囲を超えない場合には、ステップS12に処理が進む。電圧指令演算部32はステップS12において電圧センサ13で検出された電圧VHが所定値以下であるか否かを判断する。この所定値は、付加コンデンサC3が十分に過多エネルギを吸収できる基準状態であるか否かを判定する電圧である。次回の過多エネルギの発生に備えて、付加コンデンサC3の電圧は所定値(たとえば、電圧VHと同等程度)まで放出されていることが望ましい。
ステップS12において電圧VHが所定値以下でなかった場合には、ステップS14に処理が進み、電圧指令演算部32はバッテリBの受け入れ可能な範囲内で指令値VC*を減少させ、付加コンデンサC3からバッテリBに電力を戻す。一方、ステップS12において電圧VHが所定値以下であった場合には、これ以上付加コンデンサC3を放電させなくても、次回の過多エネルギの吸収が可能であるので、ステップS15に処理が進む。ステップS15では、電圧指令演算部32は指令値VC*を現状のまま維持する。
ステップS13〜S15のいずれかの処理が終了すると、ステップS16において制御はメインルーチンに移される。
図7は、負荷で電力変動が生じたときのバッファ回路40の動作を説明するための波形図である。
図1、図7を参照して、時刻t0からt1の間はバッファ回路40のエネルギEbufは、所定値E1以下となっている。所定値E1は、付加コンデンサC3が十分に過多エネルギを吸収できる基準状態であるか否かを判定する電圧である。したがって、バッファ回路40は過多エネルギを受け入れ可能な状態にある。なお、コンデンサにおいて、Eをエネルギ、Cを容量値、Vを電圧とすると、E=1/2CV2の関係であるから、所定値E1は電圧VCが所定値V1であることにも相当する。
時刻t0〜t1において、たとえば、車輪にスリップが発生し、時刻t1において車輪が路面にグリップしたとする。
図8は、車輪のスリップ、グリップについて説明するための図である。
図1、図8を参照して、走行時に路面に接していた(グリップしていた)車輪が段差に乗り上げて空転が発生することをスリップと呼び、着地により車輪が再び路面に接し空転が停止されることをグリップと呼ぶ。
このようなスリップやグリップ時には、モータで消費される電力が変動する。スリップ時には、トルク指令TRが同じで、モータ回転速度MRNが増加するため、モータで消費される電力Pが増加する。すると、電圧VHの低下を防ぐため、電圧コンバータ12は正極母線PL2に電力を多く送る。
スリップ後に車輪がグリップすると、モータの回転速度が低下するのでモータで消費される電力は急に減少する。このとき電圧コンバータ12から送られていた電力が過多となり電圧VHが上昇しようとする。この過多となった電力をバッファ回路40で吸収できるように電圧VCの指令値VC*が決定される。
再び、図7を参照して、時刻t1〜t2の間には、バッファ回路40でエネルギが吸収された結果、エネルギEbufは増加する。図7のハッチング部分が吸収されたエネルギに相当する。電池に入出力される電力は過多エネルギの吸収が無い場合には、波形W2に示すように最大値Winmaxを下方にはみ出すが、バッファ回路40にエネルギが吸収されたことにより波形W1に示すように変化しないで前の状態を維持する。
そして時刻t3〜t4では、電池に受け入れ可能なレートの範囲内でなるべく早期にバッファ回路40のエネルギを電池に戻すことが行われる。したがって、時刻t3〜t5ではバッテリBにWinmaxでの充電が実行されている。
すなわち、バッテリBへのエネルギ入力過多による上限電圧超えを抑圧するため、入力過多時にはバッファ回路40で入力過多分を吸収させる。この吸収を可能にさせるために、バッファ回路40のエネルギEbufを事前に所定のレベルE1以下にしておくことが図6、図7で説明した制御の特徴である。なお、エネルギのレベルE1を設定する代わりに所定のレベルV1を電圧VCに対して設定してもよい。E=1/2VC2がエネルギであり、Cは付加コンデンサC3の容量値で固定であるので、エネルギEbufに関する所定値E1と電圧VCに関する所定値V1は互いに換算が可能である。
このように制御することで、自動車などの負荷が急変するシステムで、いつ発生するか分からない路面変化や、アクセルやブレーキの操作の急変等による負荷変動発生時に、過多となったエネルギをバッファ回路40に吸収することができる。また、吸収したエネルギは、次回の吸収に備えて、電池の受け入れ可能なレートで早期に電池へ戻すように制御が実行される点も特徴である。
以下、バッファ回路40でのエネルギ吸収に備え、バッファ回路40のエネルギを予め所定値以下とする方法について説明する。
図1のバッファ回路40は、ダイオードD11の順方向から考えて、電圧VCを電圧VH以下にすることはできない。したがって、エネルギ吸収に備えるためにバッファ回路40のエネルギを最小にすることを、電圧VCの指令値VC*を電圧VHと同等に設定することで実現する。
図9は、バッファ回路の電圧VCの変化の一例を示した波形図である。
図9を参照して、時刻t2〜t3は、図7の時刻t2〜t3に対応する部分であり、バッファ回路40への過多エネルギの吸収が完了した状態である。そして時刻t3〜t4は、図7の時刻t3〜t4に対応する部分であり、バッファ回路40からバッテリBにエネルギが戻されている状態である。時刻t4においてバッファ回路40からの放電は完了し、電圧VCが電圧VHに等しくなる。時刻t4以降は、VCがVHと略等しい状態を保ち、過多エネルギ発生時には速やかにそのエネルギを吸収することが可能な状態となっている。
図10は、バッファ回路40からの放電処理を説明するためのフローチャートである。
図10に示すフローチャートは、図6のステップS14の処理の詳細を示したものに相当する。まず、ステップS20において図4の電圧指令演算部32がバッファ回路40の電圧制御を開始する。続いてステップS21において、バッファ回路40への電圧指令値VC*が平滑コンデンサC2の電圧VHに等しく設定される。しかし、バッファ回路40で吸収していたエネルギをバッテリBに短時間で移動させると、充電電力がバッテリBの受け入れ可能電力Winを超えてしまいバッテリBの保護の点からは望ましくない。
そこで、ステップS22においてレート処理が実行される。レート処理では、バッテリBの受け入れ可能電力を超えない範囲内で電圧VCを電圧VHに近づけてエネルギをバッテリBに移動するように電圧指令値VC*を算出する。
そして、ステップS23において、バッファ回路40の最終的な電圧指令値VC*が図4の電圧指令演算部32からバッファ回路制御部33に出力される。
図11は、バッファ回路の変形例を説明するための回路図である。
図11に示されるバッファ回路の変形例は、図1の電圧コンバータ42に代えて電圧コンバータ42Aを含む。
電圧コンバータ42Aは、リアクトルL2と、NPNトランジスタQ11,Q12、Q13,Q14と、ダイオードD11,D12,D13,D14とを含む。
NPNトランジスタQ11,Q12は、付加コンデンサC3の2つの電極の間に直列に接続される。そして、NPNトランジスタQ11のコレクタは付加コンデンサC3の一方の電極に接続され、NPNトランジスタQ12のエミッタは付加コンデンサC3の他方の電極とともに図1の負極母線SLに接続される。また、各NPNトランジスタQ11,Q12のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD11,D12がそれぞれ配置されている。
NPNトランジスタQ13,Q14は、平滑コンデンサC2の2つの電極すなわち図1の正極母線PL2および負極母線SLの間に直列に接続される。そして、NPNトランジスタQ13のコレクタは平滑コンデンサC2の一方の電極に接続され、NPNトランジスタQ14のエミッタは平滑コンデンサC2の他方の電極に接続される。また、各NPNトランジスタQ13,Q14のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD13,D14がそれぞれ配置されている。
リアクトルL2の一方端は、NPNトランジスタQ13のエミッタおよびNPNトランジスタQ14のコレクタの接続ノードに接続される。リアクトルL2の他方端は、NPNトランジスタQ11のエミッタおよびNPNトランジスタQ12のコレクタの接続ノードに接続される。
電圧コンバータ42Aは、いわゆるHブリッジ回路である。図1に示した電圧コンバータ42の場合、ダイオードD11がリアクトルL2を介して正極母線PL2に接続されているため、付加コンデンサC3の電圧VCを電圧VHよりも下げることができないことは先に説明した。
図11に示すように、Hブリッジ回路とすると、電圧VHから電圧VCへの降圧が可能、すなわちVC<VHとなるように電圧VCを制御することも可能となる。したがって、エネルギ吸収前の待機時において付加コンデンサC3の電圧VCをゼロ付近まで下げることが可能となるので、同じ量のエネルギを吸収させる場合でも容量値を小さくすることが可能となる。したがって、付加コンデンサC3を大きな容量から小さな容量に変更することによるコスト減少分と、電圧コンバータ42を電圧コンバータ42Aに変更することによるコスト増加分とを比較し、合計でコストの低減が可能であれば図11のHブリッジの構成を採用することが望ましい。
[電圧コンバータ12の制御との連携]
ところで、負荷変動で発生した過多エネルギは、電圧コンバータ12とバッファ回路40の電力受け入れ分担を適正に行なうように制御しないと、エネルギがバッテリBに戻ってしまうので、バッファ回路40が所望のエネルギバッファとしての機能を果たせない。したがって、特に低温時にバッファ回路40へ優先的にエネルギを吸収させる必要がある。
バッファ回路40のエネルギ吸収を電圧コンバータ12によるバッテリBの充電よりも優先させたい場合、電圧コンバータ12を通過する電流ILに制限を加えればよい。
図12は、制御装置の変形例である制御装置30Aの構成を示したブロック図である。
図12を参照して、制御装置30Aは図5の制御装置30の構成において電圧指令演算部32、バッファ回路制御部33およびコンバータ制御部34に代えてそれぞれ電圧指令演算部32A、バッファ回路制御部33Aおよびコンバータ制御部34Aを含む。
電圧指令演算部32Aは、VH電圧指令生成部102を含む。コンバータ制御部34Aは、減算部104と、電圧制御演算部106と、減算部108と、IL制限部109と、電流制御演算部110と、PWM制御部111とを含む。電圧指令演算部32AにIL制限部109を設ける点が図12の構成の特徴である。
VH電圧指令生成部102は、モータM1への要求トルクTRやモータ回転速度等に基づいて、電圧コンバータ12の出力電圧VHの電圧指令値VH*を生成する。
減算部104は、VH電圧指令生成部102から与えられる電圧指令値VH*と、電圧センサ13により検出された電圧コンバータ12の出力電圧VHとの電圧偏差を演算し、演算結果を電圧制御演算部106に出力する。
電圧制御演算部106は、減算部104によって演算された電圧偏差をPI演算することによって、リアクトルL1に流れるリアクトル電流指令値を演算する。
このように、減算部104と電圧制御演算部106によって、電圧VHのフィードバック制御を行なうことによって、リアクトル電流指令値が演算される。
減算部108は、電圧制御演算部106からのリアクトル電流指令値と電流センサ25で検出されたリアクトル電流ILとの電流偏差を演算し、電流制御演算部110に出力する。
IL制限部109は、減算部108の出力を温度に応じて制限する。電流制御演算部110は、IL制限部109により制限された電流偏差をPI演算することによって、NPNトランジスタQ1,Q2のデューティ比を演算する。
PWM制御部111は、電流制御演算部110からのデューティ比と、図示しないキャリア信号との比較に基づいて、電圧コンバータ12のNPNトランジスタQ1,Q2のオン・オフを制御するスイッチング制御信号PWC1を生成する。
このスイッチング制御信号PWCによって、モータM1が力行運転をする場合は、電圧コンバータ12は、バッテリBからの出力電圧VBをインバータ14の入力電圧である電圧VHまで昇圧する。また、モータM1が回生運転をする場合は、電圧コンバータ12は、モータM1により発電されインバータ14によって変換された直流電力を、バッテリBが充電可能な電圧まで降圧する。
バッファ回路制御部33は、加算部112Aと、演算部114Aと、PWM制御部116とを含む。
加算部112Aは、VH指令値VH*と電圧許容値ΔVHとを加算してVH指令値VH2*を出力する。この電圧許容値ΔVHを加算することで、コンバータ制御部34およびバッファ回路制御部33Aの両方でVHに対する電圧制御を実行しても電圧の振動等が生じにくくなる。
演算部114Aは、VH指令値VH2*と電圧VCからデューティ比dutyを算出する。デューティ比dutyは、duty=VH2*/VCという式に基づいて算出される。
PWM制御部116は、演算部114Aからのデューティ比dutyと、図示しないキャリア信号との比較に基づいて、電圧コンバータ42のNPNトランジスタQ11,Q12のオン・オフを制御するためのスイッチング制御信号PWC2を生成する。
なお、演算部114Aにおけるデューティ比dutyの算出は、duty=VH2*/VCという式で演算される値に指令値VH2*と電圧VHとの差分をPI演算した結果を加算するように変形しても良い。
図13は、図12におけるIL制限部109の制御を説明するための図である。
図13を参照して、横軸には、リアクトルL2に流れる電流の制御指令値の入力値が示され、縦軸には、リアクトルL2に流れる電流の制御指令値の出力値(制限後の値)が示される。一例として、低温時に適用される制限値が波形K1に示され、高温時に適用される制限値が波形K2に示される。低温時の方がバッテリBの入出力特性がよくないので、バッテリ保護のために波形K2よりも波形K1の方が制限がきつくなっている。
このように、バッファ回路40でのエネルギ吸収をバッテリBへの充電よりも優先させたい場合、電圧コンバータ12の制御において、電流指令値にリミットを設ける。電流指令値のリミットは、図13のような制限値に限定されるものではなく、バッテリ保護の観点からバッテリ入出力特性から求められる値を用いてもよく、温度に応じて可変とすることもできる。
また、電池上限電圧を監視している場合、その監視信号が上限電圧の検出を示した時を電流上限とし、リアルタイムに電流を制限してもよい。
図14は、ILを制限した場合の動作を説明するための波形図である。
図14には、上から順に、バッファ回路40のエネルギEbuf、電池入出力電力、リアクトル電流IL、平滑コンデンサ電圧VH、バッファ回路電圧VCの波形が示されている。
時刻t1A〜t2Aの間で、リアクトル電流ILが、バッテリBへの受け入れ可能電力から決まるILリミット値ILLIMに制限される。したがって、バッファ回路40が設けられておらず電流ILが制限されていない場合に破線で示すように変化する電池入出力電力は、時刻t1A〜t2Aの間は、実線で示すように受け入れ可能電力Winmaxに制限される。
その結果電流ILを制限することによってバッテリBよりもバッファ回路40に優先的に充電されることとなり、電圧VCは時刻t1A〜t2Aの間上昇する。
[バッファ回路40の放電制御]
以下に、バッファ回路40で吸収させたエネルギをなるべく早期に放電させる制御方法について説明する。負荷変動により発生し、バッファ回路40に吸収されたエネルギは、次回の吸収に備え、電池の受け入れ可能な電力レートで電池に戻すか、電気負荷で優先的に消費させるか等して、早期に付加コンデンサC3の電圧VCを電圧VHと一致させておきたい。
図15は、バッファ回路の指令値VC*の決定処理を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの処理は所定のメインルーチンから一定の制御サイクル時間ごとに呼び出されて実行される。このフローチャートの処理は、図5のVC電圧指令生成部112が電圧検出値VHではなくてアクセル開度などに基づいてVC*を算出することに相当する。
図15を参照して、ステップS31において、アクセルペダルまたはブレーキペダルの操作量が検出される。そして、ステップS32において、駆動力制御ルーチンが実行されて、アクセルペダルまたはブレーキペダルの操作量等に基づいて、要求駆動力が算出される。ステップS33では、要求駆動力からパワー(電力P)が計算される。
バッファ回路40の出力をWbuf_out,負荷が消費する電力をP、電池が受け入れ可能な電力をWinとすると、Winを最大に活用するのは以下の式(1)が成立する場合である。
Win=Wbuf_out+P …(1)
移項すると、式(2)が得られる。この式(2)が成立するようにバッファ回路40の出力を制御すればよい。
Wbuf_out=Win−P …(2)
バッファ回路40の出力制御は、コンデンサC3の容量をC、電圧VCの値をV(t)とすると、バッファ回路40の付加コンデンサC3の電圧を次式(3)のように制御すればよい。なお、V(t+1)は、制御周期1サイクル後のV(t)の値である。
1/2CV(t+1)2−1/2CV(t)2=Wbuf_out=Win−P
V(t+1)=√(2/C(Win−P+1/2CV(t)2)) …(3)
そこで、ステップS34では式(3)に基づいて、電圧指令値VC*が算出される。そしてステップS35において電圧指令値VC*が出力される。ステップS36において制御は一旦メインルーチンに移される。
バッファ回路40の電圧制御における電圧指令値VC*を式(3)のV(t+1)とし、所定の演算周期毎に演算を繰返して電圧指令値VC*を更新する。
図16は、電気負荷が力行の場合にバッファ回路の電力の一部を負荷で消費し、かつ残りを電池へ戻す処理について示した図である。
図17は、図16に対応する電力の流れを示したブロック図である。図17においては、Win、Wbuf_out、Pの各値の正の向きが括弧内の矢印の向きで示されている。
図16、図17を参照して、式(2)からWbuf_out=Win−Pが成立するので、図16に示す☆印のパワーPが要求される場合、バッファ回路40から放出された電力は、一部は負荷でPとして消費され、残りはバッテリBに充電されることが示されている。
図18は、電気負荷が回生の場合に回生電力を電池に戻しつつ、かつバッファ回路の電力も電池に戻す処理について示した図である。
図19は、図16に対応する電力の流れを示したブロック図である。
図18、図19を参照して、☆印のパワーPが回生される場合、バッテリBに充電される電力は、パワーPの受け入れを行なった上で残りがバッファ回路40から供給される。
以上説明した制御を行なえば、バッファ回路40のエネルギの放電先を、電池に戻す/付加で消費させるという切り替えを行なうことなく、自動的に比率を決定でき、なおかつ最速でバッファ回路40のエネルギを放電することができる。
[駆動力の制限の適用]
ここで、エネルギ吸収後には、早期にバッファ回路40のエネルギをバッテリBに戻すか、または電気負荷で消費してしまうことが好ましい。しかし、バッファ回路40が吸収したエネルギを十分に放出しきれていない状態で、再度負荷変動により過多エネルギが発生すると、バッファ回路40が吸収可能なエネルギ量を超えてしまい、バッテリBへの入力過多は避けられない。このことを防止するため、一度バッファ回路40でエネルギを吸収したら、その後電気負荷で過多エネルギが発生しにくいようにするとよい。具体的には、車両を駆動するモータが電気負荷である場合には、駆動力またはトルクを所定の値にまで制限する。これにより、スリップは発生しにくくなる。
図20は、バッファ回路のエネルギ吸収の限度を超えないように、駆動力を制限する処理について説明するためのフローチャートである。このフローチャートの処理は、所定のメインルーチンから一定時間ごとまたは所定の条件が成立するごとに呼び出されて実行される。
図20を参照して、まず駆動力制御ルーチンが開始されると、ステップS41においてバッファ回路40のエネルギは所定値以下か否かが判断される。付加コンデンサC3の容量値が固定値であるので、ステップS41の処理は、例えば電圧センサ44で検出した電圧VCが所定値以下であるか否かで判断することが可能である。
ステップS41において、バッファ回路40のエネルギが所定値以下であった場合には、まだ過多エネルギをバッファ回路40が吸収することが可能であるので、ステップS42に処理が進み、インバータ14において駆動力の制限は行なわれない。一方、ステップS41において、バッファ回路40のエネルギが所定値以下でなかった場合には、過多エネルギをバッファ回路40が十分には吸収できないので、ステップS43に処理が進み、インバータ14において駆動力は所定値以下に制限される。
ステップS42またはS43の処理が終了すると、ステップS44において制御はメインルーチンに移される。このような駆動力の制限を図15のステップS32に適用すれば良い。
図21は、図20に示した駆動力制限処理が実行された場合について説明するための波形図である。
図21には、上から順に、バッファ回路40のエネルギEbuf、電池入出力電力、リアクトル電流IL、バッファ回路電圧VC、駆動力制限フラグおよび駆動力の波形が示されている。バッファ回路40のエネルギEbuf、電池入出力電力、リアクトル電流IL、バッファ回路電圧VCについては、図14に示した場合と同じであるので説明は繰返さない。
バッファ回路電圧VCが増加し始める時刻t1Aからバッファ回路電圧VCが所定値よりも低下するまで駆動力制限フラグがオンされる。これにより、駆動力はフラグがオンの間要求値よりも低下するように制御されるので、車輪のスリップが生じにくくなり、バッファ回路40で吸収すべき過多エネルギの発生が抑制される。
[システム効率を向上させる処理]
以上、図3のステップS2の電池保護または電池補助処理のいろいろなバリエーションを示した。次に、図3のステップS3に対応するシステム効率を向上させる処理についての例を説明する。
電池温度が中高温時には、電池保護の観点からバッファ回路40を制御することは不要となる。そこで、システム効率向上を目的としてバッファ回路40を活用する。二次電池は内部抵抗値が大きく、一般的に電池への電力入出力損失を伴う。これと比較し、バッファ回路40に内蔵されている付加コンデンサC3(キャパシタとも呼ばれる)は、内部抵抗が小さく、入出力に伴う電力損失は小さい。また入出力の応答性も電池よりも付加コンデンサC3の方が優れている。したがって、電池を保護する必要がある場合以外は、付加コンデンサC3を燃費向上に活用した方が良い。具体的には、通常の加減速時に優先的に付加コンデンサC3の電力を使用する。
図22は、システム効率を向上させる処理(図3のステップS3)の一例を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの処理は所定のメインルーチンから一定の制御サイクル時間ごとに呼び出されて実行される。このフローチャートの処理は、図5のVC電圧指令生成部112が電圧検出値VHではなくてアクセル開度などに基づいてVC*を算出することに相当する。
図22を参照して、ステップS51において、アクセルペダルまたはブレーキペダルの操作量が検出される。そして、ステップS52において、駆動力制御ルーチンが実行されて、アクセルペダルまたはブレーキペダルの操作量等に基づいて、要求駆動力が算出される。ステップS53では、要求駆動力からパワー(電力P)が計算される。
バッファ回路40の出力をWbuf_out、負荷が消費する電力をPとすると、Wbuf_outを最大活用できるのは、Wbuf_out=Pが成立する時である。
バッファ回路40の出力制御は、バッファ回路40の付加コンデンサC3の電圧VCを以下の式(4)で示すように制御すればよい。
1/2CV(t+1)2−1/2CV(t)2=Wbuf_out=P
V(t+1)=√(2/C(−P+1/2CV(t)2)) …(4)
そこで、ステップS54では式(4)に基づいて、電圧指令値VC*が算出される。そしてステップS55において電圧指令値VC*が出力される。ステップS56において制御は一旦メインルーチンに移される。
バッファ回路40の電圧制御における電圧指令を式(4)のV(t+1)とし、所定の演算周期毎に演算を繰返してV(t)の値を更新する。
図23は、バッファ回路の制御構成例を示した図である。
図23には、図5のVC電圧指令生成部112、演算部114をそれぞれVC電圧指令生成部112B、演算部114Bに置換すればよいことが示されている。VC電圧指令生成部112Bは、図22に示したフローチャートの制御を実行し、VC電圧指令値VC*を出力する。演算部114Bは、VC指令値VC*と電圧VHからデューティ比dutyを算出する。デューティ比dutyは、duty=VH/VC(t+1)*という式に基づいて算出される。なお、VC(t+1)*は、指令値VC*として式(4)のV(t+1)を与えることを示す。
図24は、電気負荷が力行の場合にバッファ回路の電力を負荷で消費する処理について示した図である。
図24を参照して、Wbuf_outを最大活用できるのは、Wbuf_out=Pが成立する時であり、☆印のパワーPが要求される場合、バッファ回路40から放出された電力が、すべて負荷でPとして消費されるように制御されることが示されている。
つまり、力行の場合、バッファ回路40のエネルギが残っている限りは、優先的にバッファ回路40から負荷にエネルギが出力される。そして、電圧VCが低下して平滑コンデンサC1の電圧VHと等しくなると、バッファ回路40の出力が停止するため、自動的に電池から電力が供給される。
図25は、電気負荷が回生の場合に回生電力をバッファ回路で吸収する処理について示した図である。
図25を参照して、☆印のパワーPが回生される場合、バッファ回路40にすべての回生エネルギが吸収される。
回生の場合、バッファ回路40にエネルギを充電できる限りは、式(4)から優先的にバッファ回路40に充電できる。バッファ回路40の方がバッテリBよりも内部抵抗が小さいため損失が小さくて済むので燃費の向上につながる。そして、電圧VCが所定値まで到達し充電が停止すると、自動的に電池への充電となる。
[その他の処理]
平滑コンデンサC2の電圧VHは、タイヤのスリップ・グリップなどの車両負荷変動以外にも、モータ電流センサ等のセンサ誤差によっても変動する。この変動を吸収させるために対応する周波数特性を有するコンデンサ容量が必要となり車両のコストアップの要因となっている。
センサ誤差に起因する変動周期は、一般にインバータ周波数の一次周波数から二次周波数程度であり数百Hz〜数kHzである。これは、車両負荷変動時の変動周波数の数十Hzと比較して高速である。
この特性を利用して、平滑コンデンサの電圧変動を周波数で層別し、センサ誤差起因の電圧変動はバッファ回路40で吸収する点がこの変形例の特徴である。このセンサ誤差起因の電圧変動は、電池で吸収させようとすると応答性が満足されない。または数kHz単位の電力の出し入れが内部抵抗の大きい電池で発生すると、損失の増大等が問題となる。
一方バッファ回路40の場合、電池と比べて応答性も速く、損失も最小限に抑えられるので、以下の制御が有効である。
図26は、コンバータ制御部とバッファ制御部に与える電圧検出値を変形する変形例を説明するための図である。
図27は、図26に示した制御ブロックで制御が行なわれた場合の動作について説明するための図である。
図26、図27を参照して、電圧センサ13で検出された電圧VHは、LPF(ローパスフィルタ)202を介して高周波数成分(たとえば、100Hz〜10kHz以上)が除去された信号VHLとなる。また電圧センサ13で検出された電圧VHは、HPF(ハイパスフィルタ)204を介して低周波数成分(たとえば、100Hz以下)が除去された信号VHFとなる。コンバータ制御部34は、信号VHLに応じて制御を実行し、一方バッファ回路制御部33は、信号VHFに応じて制御を実行する。このようなLPF、HPFによって周波数成分を分離し、図5のコンバータ制御部34、バッファ回路制御部33に与える。
付加コンデンサC3は、電流センサ24に起因する電源ノード(正極母線PL2)の変動周波数を吸収しうる周波数特性を有する。
より好ましくは、付加コンデンサC3は、平滑コンデンサC2が吸収しうる周波数(たとえば、100Hz以下)よりも高い周波数(たとえば、100Hz〜10kHz以上)の変動を吸収しうる周波数特性を有する。
したがって、電池と比べて応答性も速く、損失も低いバッファ回路40をさらに有効に活用して一層好適な電力の分配が行なうことができる。
最後に再び図1等を参照して本実施の形態について総括する。本実施の形態の車両の電源装置は、バッテリBと、車両に搭載される電気負荷装置の電源ノード(正極母線PL2)とバッテリBとの間に接続される電圧コンバータ12と、電源ノード(正極母線PL2)に接続される平滑コンデンサC2と、電源ノード(正極母線PL2)に生じた余剰電力を吸収するための付加コンデンサC3と、電源ノード(正極母線PL2)と付加コンデンサC3との間に接続される電圧コンバータ42と、電圧コンバータ12,42を制御する制御装置30とを備える。図13に示すように、制御装置30は、電圧コンバータ12を通過する電流値ILを、第1の温度(中・高温時)では第1の値(K2)に制限し、第1の温度より低い第2の温度(低温時)では第1の値よりも制限された第2の値(K1)に制限し、かつ、制御装置30は、第2の温度では第1の温度におけるよりも電源ノード(正極母線PL2)に生じた余剰電力がバッテリBよりも付加コンデンサC3に優先的に吸収されるように電圧コンバータ12,42を制御する。
好ましくは、制御装置30は、電源ノード(正極母線PL2)の電圧をバッテリBの電圧VB以上に維持し、付加コンデンサC3の電圧を電源ノード(正極母線PL2)の電圧VH以上に維持するように、電圧コンバータ12,42を制御する。
より好ましくは、付加コンデンサC3は、平滑コンデンサC2よりも高い電圧に耐え得る特性を有する。
好ましくは、電気負荷装置は、車輪を駆動するためのモータM1を含む。制御装置30は、付加コンデンサC3に蓄積されたエネルギが所定量を超えた場合には、モータM1の駆動力を所定値以下に制限する。
好ましくは、制御装置30は、バッテリBの温度がしきい値より下の場合には、付加コンデンサC3に入出力する電力Wbuf_outをバッテリBに入出力可能な電力Winと電気負荷装置で要求される電力Pとに応じて決定し、バッテリBの温度がしきい値より上の場合には、付加コンデンサC3に入出力する電力Wbuf_outを電気負荷装置で要求される電力Pに応じて、かつバッテリBに入出力可能な電力Winを考慮せずに決定する。
好ましくは、車両の電源装置は、電気負荷装置に流れる電流を検出する電流センサ24をさらに備える。付加コンデンサC3は、電流センサ24に起因する電源ノード(正極母線PL2)の変動周波数を吸収しうる周波数特性を有する。
より好ましくは、付加コンデンサC3は、平滑コンデンサC2よりも高い周波数の変動を吸収しうる周波数特性を有する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 制御周期、9 温度センサ、10,13,44 電圧センサ、11,24,25 電流センサ、12 電圧コンバータ、14 インバータ、15 U相アーム、16 V相アーム、17 W相アーム、30 制御装置、30A 制御装置、31 駆動力制御部、32,32A 電圧指令演算部、33,33A バッファ回路制御部、34,34A コンバータ制御部、35 インバータ制御部、40 バッファ回路、42,42A 電圧コンバータ、52 アクセル開度センサ、54 レゾルバ、100 車両、102 VH電圧指令生成部、104,108 減算部、106 電圧制御演算部、109 IL制限部、110 電流制御演算部、111 PWM制御部、112,112B VC電圧指令生成部、112A 加算部、114,114A,114B 演算部、116 PWM制御部、202 LPF、204 HPF、B バッテリ、C1,C2 平滑コンデンサ、C3 付加コンデンサ、D1〜D8,D11〜D14 ダイオード、L1,L2 リアクトル、M1 交流モータ、PL1,PL2 正極母線、Q1〜Q8,Q11〜Q14 NPNトランジスタ、SL 負極母線、SR1,SR2 システムリレー。

Claims (7)

  1. 二次電池と、
    車両に搭載される電気負荷装置の電源ノードと前記二次電池との間に接続される第1の電圧コンバータと、
    前記電源ノードに接続される平滑コンデンサと、
    前記電源ノードに生じた余剰電力を吸収するための付加コンデンサと、
    前記電源ノードと前記付加コンデンサとの間に接続される第2の電圧コンバータと、
    前記第1、第2の電圧コンバータを制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記第1の電圧コンバータを通過する電流値を、第1の温度では第1の値に制限し、前記第1の温度より低い第2の温度では前記第1の値よりも制限された第2の値に制限し、かつ、前記制御装置は、前記第2の温度では前記第1の温度におけるよりも前記電源ノードに生じた余剰電力が前記二次電池よりも前記付加コンデンサに優先的に吸収されるように前記第1、第2の電圧コンバータを制御する、車両の電源装置。
  2. 前記制御装置は、前記電源ノードの電圧を前記二次電池の電圧以上に維持し、前記付加コンデンサの電圧を前記電源ノードの電圧以上に維持するように、前記第1、第2の電圧コンバータを制御する、請求項1に記載の車両の電源装置。
  3. 前記付加コンデンサは、前記平滑コンデンサよりも高い電圧に耐え得る特性を有する、請求項2に記載の車両の電源装置。
  4. 前記電気負荷装置は、
    車輪を駆動するためのモータを含み、
    前記制御装置は、前記付加コンデンサに蓄積されたエネルギが所定量を超えた場合には、前記モータの駆動力を所定値以下に制限する、請求項1に記載の車両の電源装置。
  5. 前記制御装置は、前記二次電池の温度がしきい値より下の場合には、前記付加コンデンサに入出力する電力を前記二次電池に入出力可能な電力と前記電気負荷装置で要求される電力とに応じて決定し、前記二次電池の温度がしきい値より上の場合には、前記付加コンデンサに入出力する電力を前記電気負荷装置で要求される電力に応じてかつ前記二次電池に入出力可能な電力を考慮せずに決定する、請求項1に記載の車両の電源装置。
  6. 前記電気負荷装置に流れる電流を検出する電流センサをさらに備え、
    前記付加コンデンサは、前記電流センサに起因する前記電源ノードの変動周波数を吸収しうる周波数特性を有する、請求項1に記載の車両の電源装置。
  7. 前記付加コンデンサは、前記平滑コンデンサよりも高い周波数の変動を吸収しうる周波数特性を有する、請求項1に記載の車両の電源装置。
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