JP2010288389A - 電力制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の構成では、個々の部屋の電力消費状況を家の中のどこでも見れてしまうため、その部屋を利用している家人のプライバシーが侵害されるおそれがあった。
【解決手段】他の電気機器と通信するための通信手段および消費電力を測定する電力算出手段を備えた電気機器と、通信手段21および宅内で消費する総電力を検知する電力算出手段13を備えた電力制御装置3と、通信手段62および設定値記憶部65および通信によって得られた情報を加工してパーソナルコンピュータまたはテレビ10などの表示装置に表示させる表示機能を有した状況通知装置9とからなり、この状況通知装置9は設定値記憶部65によって示された各部屋の表示可否情報によって表示内容を切り替えることができる電力制御システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気機器使用時に電気機器が消費する電力の検知及び制御を行い、電気の使いすぎによるブレーカ遮断の事態を未然に防いだり、家庭内の消費電力の省エネを促進する電力制御システムに関するものである。
従来から使用されている電力制御システムの一例を図10に示す。従来の電力制御システムは、分電盤21から分配され商用電源20につながっているコンセント11に接続され、電気機器10のプラグ9を接続するためのアダプタコンセント8を有するアダプタ装置101と電力制御装置110によって構成している。電気機器10としては、テレビ、エアコン、その他空調機器などである。アダプタ装置101は、アダプタプラグ12とアダプタプラグ12に接続している線路と、この線路に設けているリレー105と、電気機器10が消費している電力を検出する電力検知手段7と、前記リレー105を駆動する通電制御部104と、この通電制御部104を制御するアダプタ装置制御手段102と、電力制御装置110との間で通信を行う通信手段103と、前記線路の末端となっているアダプタコンセント8を備えている。
また、電力制御装置110は、アダプタ装置101の通信手段103と通信する通信手段112と、電力制御装置制御手段111と分電盤21の主幹ブレーカに接続される全ての電気機器が消費している電力を検知する電力検知手段18および19を備えている。アダプタ装置の通信手段103および電力制御装置の通信手段112には、電力線搬送通信手段や赤外通信手段や微弱無線通信手段や特定小電力無線通信手段が使用される。
116および118はハウスコード設定部である。これは隣家も同じシステムを使っている場合、隣家のシステムの電力制御装置やアダプタ装置と通信し合わないようにするためにひとつの家ごとに固有のコードを割り当てるための設定部であり、3ビット程度のディップスイッチが用いられる。
115はアダプタ装置の識別コード設定部であり電力制御装置110がアダプタ装置を見分けるための識別コードを設定するための識別コード設定部であり、ひとつの家の中で同じ識別コードを持つアダプタ装置が存在しないように割り当てていく。これも8ビット〜16ビット程度のディップスイッチが用いられる。
117は電力制御装置110の識別コード設定部である。通常、ひとつのシステムに電力制御装置はひとつしか用いられないため、電力制御装置110のこの識別コード設定部117は省略される場合もある。
また、識別コード設定部115は電力を抑制するときのアダプタ装置間の優先順位を兼ねる場合もある。例えば電力が不足してきた場合、識別コードの若いものから順番に電力を抑制していくなどの優先順位づけが自動的にされる。
アダプタ装置制御手段102や電力制御装置制御手段111にはマイクロコンピュータが用いられる。
アダプタ装置制御手段102は、通信手段103から電気機器の電力抑制の制御信号を受けると、通電制御部104に信号を出しリレー105を動作させ通電を切るものである(例えば、特許文献1参照)。
また、分電盤の分岐ごとにつながる電気機器の消費電力を集計し、電力制御装置から各消費電力の状況を画像データに変換し、画像データを受信したパーソナルコンピュータ、やその他表示制御装置、携帯端末等のネット端末で当該画像データをモニタできるシステもある。
表示内容としては、分岐ごとの消費電力や消費電力量を棒グラフで表したり、消費電力量の時間変化のグラフ表示や、日時表示、メニュー画面に遷移するメニューボタン、前ページや後ページに遷移する前ページボタン及び後ページボタン、過去の消費電力量のデータを表示する履歴ボタン等が設けられている。
このため、分岐ごとに供給している電力量を利用者が容易にて随時監視できるので、無駄な電力消費をしている分岐電力系統を特定することができ、利用者は、特定された分岐電力系統に接続している電気機器に対して、停止、消灯等の具体的な操作を行うことで、容易に省エネルギー化を図ることができる(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−251760号公報 特開2008−92680号公報
しかしながら、前記従来の構成では、電気機器の使い過ぎでブレーカの定格に近づいていたり、あるいは、電気機器の使い過ぎでブレーカの定格を超えたため電気機器が電力抑制されて通電を切られているのか、故障で通電できていないのかが利用者にとっては大変わかりにくいものであった。
一方、電力制御装置の各電気機器の制御状況や各分岐ごとの消費電力を画像データにして書斎や子供部屋のパーソナルコンピュータや、各部屋のテレビなどの表示制御装置、携帯端末等のネット端末などで当該画像データをモニタできるようにすると電力使用状況が大変わかりやすくなるが、家の中のどこでも誰もが見れるため、トイレの使用状況や、子供部屋での子供の活動状況や、和室に暮らす祖父母の活動状況が電力消費から推測できるようになり、家族のプライバシーを侵害する恐れがでてくる。
本発明は上記の従来の課題に鑑み、各部屋やトイレの電力の使用状況のモニタ、あるいは、電気機器が電力抑制されて通電が切られていたり、当初利用者が設定した運転モードよりも消費電力が少ない運転モードに変更されていることを各部屋のパーソナルコンピュータやテレビなどに一律に同じ内容を表示するのではなく、書斎では書斎だけの消費電力状況を表示し、子供部屋では子供部屋だけの消費電力状況を表示し、リビングでは家全体の消費電力状況を表示し、キッチンでは全部屋の消費電力状況を表示するといった表示場所ごとに表示内容を細かく設定可能なシステムの提供を目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電力制御システムは、第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および自己の消費電力を測定する電力算出手段を備えた通信機能付き電気機器と、宅内の商用電源につながる電気機器が消費する総電力を検知する電力算出手段および第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えて宅内の電気機器の使用電力を監視または制御する電力制御装置と、Webサーバ機能および第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段およ
び第二の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えた状況通知装置と、自己の設置場所や自己の名称などの識別コードを前記状況通知装置に認識させるための識別情報記憶部およびWebブラウザ機能および第二の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えたパーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置からなり、前記状況通知装置は第一の通信媒体を介して得られた情報から現在の電力使用状況を第二の通信媒体を介して前記パーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置に表示させるようにしている。
これにより、各部屋やトイレの電力の使用状況のモニタ、あるいは、電気機器が電力抑制されて通電が切られていたり、または、当初使用者が設定した運転モードよりも消費電力が少ない運転モードに変更されているときは、使用者にそのことがわかるようにパーソナルコンピュータやテレビの画面に表示して知らせることができるが、書斎のパーソナルコンピュータでは書斎だけの消費電力状況を表示し、子供部屋のテレビでは子供部屋だけの消費電力状況を表示し、リビングのテレビでは家全体の消費電力状況を表示し、キッチンの表示装置では全部屋の消費電力状況を表示するといった表示場所ごとに表示内容を設定できるため、家族のプライバシーを侵害する恐れがない電力制御システムを提供できる。
本発明の通電制御装置は、パーソナルコンピュータやテレビなどの表示装置が置かれている部屋ごとに家の中のどの部屋またはどの箇所の電力の消費状況を表示するかを設定できるため、いろいろな人に家の中の各部屋の電力消費状況を見られてしまうことがなく、家族のプライバシーを侵害する恐れがない。
本発明の電力制御システムのシステム構成図 電力制御システムの電力制御装置の構成図 電力制御システムのエアコンに接続するアダプタ装置の構成図 電力制御システムの状況通知装置の構成図 状況通知装置の設定値記憶部のテーブルの説明図 電力消費量をモニタする画面の説明図 各部屋の電力消費量をモニタする画面の説明図 設定項目を選択する初期画面の説明図 表示装置登録画面の説明図 従来の電力制御システムの一例の構成図
第1の発明は、他の電気機器と通信するための通信手段および消費電力を測定する電力算出手段を備えた電気機器と、通信手段および宅内で消費する総電力を検知する電力算出手段を備えた電力制御装置と、通信手段および通信によって得られた情報を加工して1つまたは複数のパーソナルコンピュータまたは1つまたは複数のテレビなどの表示装置に表示させる表示機能を有した状況通知装置とからなり、この状況通知装置は情報を表示させるパーソナルコンピュータまたはテレビごとに表示内容を切り替えることができるため、各部屋の電力消費から個々の部屋内での活動状況が不特定の人に推測されることもなく、家族のプライバシーを侵害する恐れがない。
第2の発明は、第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および自己の消費電力を測定する電力算出手段を備えた通信機能付き電気機器と、宅内の商用電源につながる電気機器が消費する総電力を検知する電力算出手段および第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えて宅内の電気機器の使用電力を監視
または制御する電力制御装置と、Webサーバ機能および第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および第二の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えた状況通知装置と、自己の設置場所や自己の名称などの識別コードを前記状況通知装置に認識させるための識別情報記憶部およびWebブラウザ機能および第二の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えたパーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置からなり、前記状況通知装置は第一の通信媒体を介して得られた情報から現在の電力使用状況を第二の通信媒体を介して前記パーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置に表示させる際に、パーソナルコンピュータまたはテレビごとに表示内容を切り替えることができるため、各部屋の電力消費から個々の部屋内での活動状況が不特定の人に推測されることもなく、家族のプライバシーを侵害する恐れがない。
第3の発明は、第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および商用電源コンセントと電気機器の間に接続され電気機器の消費電力を測定する電力算出手段を備えたアダプタ装置と、宅内の商用電源につながる電気機器が消費する総電力を検知する電力算出手段および第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えて宅内の電気機器の使用電力を監視または制御する電力制御装置と、Webサーバ機能および第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および第二の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えた状況通知装置と、自己の設置場所や自己の名称などの識別コードを前記状況通知装置に認識させるための識別情報記憶部およびWebブラウザ機能および第二の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えたパーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置からなり、
前記状況通知装置は第一の通信媒体を介して得られた情報から現在の電力使用状況を第二の通信媒体を介して前記パーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置に表示させる際に、パーソナルコンピュータまたはテレビごとに表示内容を切り替えることができるため、各部屋の電力消費から個々の部屋内での活動状況が不特定の人に推測されることもなく、家族のプライバシーを侵害する恐れがない。
第4の発明は、状況通知装置が部屋名によって個々のパーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置を識別するため、どの部屋で何を表示するかなどの初期設定が容易にできる。
第5の発明は、状況通知装置が利用者を識別する認証手段を有し、各部屋ごとに表示する内容を決める初期設定を行うことができる利用者を特定の利用者に限定できるため、操作に不慣れな家族が誤って設定を変えてしまう恐れがない。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における電力制御システムの構成図を示すものである。
図1において、本発明の実施の形態では、単相3線式200Vを家庭内に引き込んだ分電盤1の出口側の電源ラインL1とL2をクランパ式の電流センサ2で挟み、電力制御装置3にて家庭内で消費する電力を測定する。家庭内で消費する電力を正確に測定するためには、電圧も測定しかつ電圧位相と電流位相も見て力率を算出しなければならないが、電流値だけからでも家庭内の消費電力の大小は観測できるため、電流測定だけで電力を推定する方式をとっている。
分電盤の出力ラインには、AC200V系としてIHクッキングヒータ4、AC100V系として、L1相にはエアコン7aが接続されたアダプタ装置5aとドライヤ8が、L2相にはエアコン7bが接続されたアダプタ装置5bと、状況通知装置9とテレビ10が接続されている。
また、電力制御装置3とアダプタ装置5a、5b、および状況通知装置9には、第一の通信媒体として無線電波で通信する通信手段(図示なし)が内蔵されていて互いに情報の伝達を行うことができる。なお、無線電波の通信方式としては、特定小電力無線を使用し400MHz帯の周波数を用いている。6は第一の通信媒体にて通信する通信手段のアンテナである。
状況通知装置9は、同一システム内の空間で伝送される無線通信データを傍受し各電気機器の情報を収集することもできる。また、内部にはソフトウェアとしてWebサーバを搭載していて、文字や画像などが表示できるような表示手段は持たないため安価に構築できるユニットである。
さらに、状況通知装置9とテレビ10は、第二の通信媒体である汎用的なLANケーブル150を介して互いに通信するための第二の通信手段(図示なし)を内部に備えている。テレビ10にはWebブラウザが備えられていて、汎用的なLANケーブルを介して、テレビ10やパーソナルコンピュータ(図示なし)などのWebクライアント機能を備えた電気機器のWebブラウザを利用して画面表示により状況通知装置9で収集した情報などを閲覧することができる。
汎用的なLANとは、物理的に特に指定するものではなく、HTTPプロトコルで送受信が可能なネットワーク網であれば、何でも良く、また、有線である必要もない。
また、151はLANケーブルを分岐分配するためのハブである。テレビは、モデム/ルータ152を介して、インターネット153に接続可能である。
なお、実際の家庭では、他にも多数の電気機器が接続されるが、説明を簡略化するため上記構成として、以下、説明していく。
図2は電力制御システムの電力制御装置3のブロック図であり、電力制御装置3は、単相3線式200VのL1相に付けられたクランパ式の電流センサ(図1における2)の信号から電源系統ラインに流れる電流を測定するL1電流検知部11aと、同様に単相3線式200VのL2相に付けられたクランパ式の電流センサ(図1における2)の信号から電源系統ラインに流れる電流を測定するL2電流検知部11bがあり、L1電流検知部11aとL2電流検知部11bで測定した電流値をもとに電力算出手段13で電力値を算出する。
21は第一の通信媒体である無線電波で通信するための通信手段である。制御部14は、計測した電力データを演算処理したり、通信手段21で受信した電文を解析したり、制御信号やデータを送信するための送信電文の生成を行う。
上限値記憶部15は、L1相とL2相に流れる電流値やこの電流値を元に算出される電力の上限値を記憶する。上限値の設定は、デフォルト値として予め制御部のマイクロコンピュータのプログラムの中に記述しておいても良い。変更が必要な場合は、後述する手順により記憶内容を変更できる。
16はシステム設定情報記憶部であり、ハウスコードや各電気機器の識別コード、およ
び各電気機器の電力抑制の優先順位などを記憶する。
図3は、電力制御システムのエアコンなどの電気機器に接続するアダプタ装置のブロック図である。
リモコン送信部41は、赤外線発光ダイオードからリモコン信号を送信するものであり、エアコン7aの冷房や暖房などの運転モードや温度、風量等をリモコン信号として送信することができる。
リモコン受信部42は、リモコン信号を受信するものであり、エアコンに付属するリモコンで操作した場合に送信したリモコン信号を傍受して、リモコン信号データを記憶する。この記憶したリモコン信号データは、電力抑制状態を解除する場合に、記憶したリモコン信号を生成しエアコンにリモコン信号を送信する。
制御部46は、電力制御装置3から削減電力や使用可能電力の情報を受信して電力抑制が必要な場合に、エアコンにリモコン送信部41から電力抑制するリモコン信号を出力する。具体的には、運転モードを「送風モード」に変更する。「送風モード」にする利点としては、エアコンのコンプレッサを停止するため、エアコンの消費電力を数十ワット程度に削減できることと、ユーザがエアコンの室内機を見ても送風で風が出ていることがわかるため、エアコンを停止したと勘違いすることもないもないため、エアコンの付け忘れを防止できる。
また、アダプタ装置5aには、電源プラグ44と、コンセント45が備えられていて、電源プラグ44は、家庭内のコンセントに差し、エアコンはコンセント45に差し込むことによって、エアコンの使用電力を把握することができる。
また、第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および自己の消費電力を測定する電力算出手段をエアコンに内蔵すれば、通信機能付きエアコン(電気機器)となりアダプタ装置は不要となる。
さらに、第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および自己の消費電力を測定する電力算出手段をIHクッキングヒータに内蔵すれば、通信機能付きIHクッキングヒータ(電気機器)となり電力制御装置や他の電気機器と情報をやり取りすることができるようになり、湯沸し中に電力が不足した場合に、自動的に湯沸しの火力を落として電力を他の機器にまわすということも可能になる。
図4は状況通知装置9のブロック図である。64は状況通知装置9の制御部であるが基本的にはパーソナルコンピュータと同等の機能を有するものである。61は第一の通信媒体である無線電波で電力制御装置3やアダプタ装置5aまたはアダプタ装置5bと通信する第一の通信手段である。
62は第二の通信媒体である汎用的なLANケーブル150を介して互いに通信するための第二の通信手段である。63はWebサーバとして機能するときの相手の端末(パーソナルコンピュータやWeb対応テレビなど)の画面に表示するためのWebサーバ情報を持つWebサーバ機能部である。
65は設定値記憶部である。この設定値記憶部65は、その家にある表示装置とそれぞれの表示装置の設置場所、表示しても良い電力情報などがテーブルにして記憶されている。
図5は設定値記憶部65のテーブル構成と内容の一例である。図5において23は部屋名を記述する列、22は各部屋を識別するためのID番号、24は各部屋に設置されている電力制御システムの表示装置となるパーソナルコンピュータやテレビのLAN上のローカルIPアドレスであり、表示装置がない部屋は「−」が記入されている。25は各部屋の表示装置で表示が許される内容を記述する列で部屋のID番号が記入されるが、「00」は家全体を意味する。
ここで、ID番号が「01」は「キッチン」であり、キッチンで表示が許されるのは「00,01,02,03,04,05,06,07,08」となっており、家全体の総電力消費状況と全ての部屋の電力消費状況を表示することが許されていることを示している。また、ID番号が「02」は「リビング」であり、リビングで表示が許されるのは「00,01,02」となっており、家全体の総電力消費状況とキッチンとリビングの電力消費状況を表示することが許されていることを示している。以下、同様にID番号が「03」は「書斎」で、書斎で表示が許されるのは、家全体の総電力消費状況とキッチンとリビングと書斎の電力消費状況を表示することが許されており、ID番号が「07」は「子供部屋1」で、子供部屋1で表示が許されるのは、家全体の総電力消費状況と子供部屋1の電力消費状況を表示することが許されている。
ID番号が「04」の「和室」、ID番号が「05」の「1F洋間」、ID番号が「06」の「2F洋間」および、ID番号が「08」の「子供部屋2」には表示装置がないので表示が許される部屋のID番号が記入されていない。
次に動作について説明する。通常、状況通知装置9は、第二の通信手段からデータを送信することで、Webクライアント機能を備えたテレビ10に、図6(a)のように家全体の消費電力として、その日の朝からの時間変化を示すグラフ画面を表示させている。
そこで、例えばIHクッキングヒータで湯沸しを始めて、主幹電力が定格を超えてしまった場合は、エアコン7aおよび7bの2台はそれぞれアダプタ装置5aおよび5bに接続されているため、アダプタ装置のリモコン送信部41からエアコンの動作を制御できる。そしてIHクッキングヒータでの湯沸しを優先させて、エアコンの電力を落とす。このように他の機器を優先するためにエアコンの電力を落としたときには、図6(b)のテレビ10の画面のメッセージ枠82に「電気機器を使い過ぎのためリビングのエアコンの電力を落としました。」のような表示をして利用者にエアコンの故障ではないことを通知する。
もちろんこのような家の中の電力の使用状況をテレビ10で見るときはテレビ10にてWebブラウザが起動されている必要はある。テレビ10にて状況通知装置9からのメッセージ画面を見るためには、あらかじめ状況通知装置9の第二の通信媒体上でのIPアドレスを状況通知装置9に設定し、さらにテレビ10のWebブラウザにも状況通知装置9のIPアドレスを登録しておく必要がある。この状況通知装置9の第二の通信媒体上でのIPアドレスは工場出荷時にデフォルト値として「192.168.1.80」などの値が記憶されておりこの値で問題なければこのまま使用し、他のLANにつながる電気機器とIPアドレスが同じであれば後述する手順でIPアドレスを変更できる。
ここで、テレビ10がリビングに設置されていたものとしてさらに説明する。図6(a)または(b)の画面中の個別ボタン90をテレビのリモコンを使ってクリックすると、そのユーザ操作情報がLANを介して状況通知装置9に伝えられる。状況通知装置9は個別ボタン90は、家全体の消費電力表示から個別の部屋の消費電力表示に切り替えるための要求であると判断し、個別の部屋の消費電力をテレビ10の画面に出すための処理を行う。
状況通知装置9は図5における設定値記憶部65のテーブルを参照してテレビ10のIPアドレス「192.168.1.21」からこの表示装置はリビングにあると認識し、さらに、表示可の部屋を示す欄25の「00,01,02」の記述から、リビングで表示可能なのは、家全体の総電力消費状況とキッチンとリビングの電力消費状況を表示することが許されていることを認識する。この結果、図7に示すようなキッチンの電力消費の推移グラフとリビングの電力消費の推移グラフが入った画面データをLANを介してテレビ10に送る。このため、子供部屋1および子供部屋2、和室、書斎、1F洋間および2F洋間の電力消費データを状況通知装置9は持っているにもかかわらず、リビングのテレビ10にはこれらの部屋の電力消費の推移グラフを表示しない。
このように状況通知装置9の設定記憶部65のテーブルを参照して、電力消費状況の表示が許される部屋を表示装置ごとに選定できるため、無用な場所での無用な部屋の電力消費状況の表示をすることがなく、家族のプライバシーを侵害する恐れがない。
次に設定手順について説明する。図8は図6における画面上の設定ボタン70を押したときに表示される画面である。ここでパスワード枠23にあらかじめ決められているパスワードをリモコンのキーを使って入力したあと、72の表示装置登録ボタンをテレビ10のリモコンを使ってクリックすると、その操作が第二の通信媒体であるLANケーブルを介して状況通知装置9に伝わり、状況通知装置9のWebサーバ機能がテレビ10のWebブラウザに対し表示装置登録画面を送り出す。このとき、パスワード枠23に正しいパスワードを入れないと戻るボタン75以外のボタンを押しても無効になる。
図9は表示装置登録画面であり、メッセージ枠80にあるように、部屋名枠82に部屋名を入力し、設定枠81にてその部屋でのモニタを許可する部屋にマークをつけていく。
その他、図6の設定ボタン70をクリックすると、ハウスコードの確認や変更ができたり、電力または電流の上限値を確認や変更ができたり、状況通知装置9のIPアドレスを確認や変更ができたり、電気機器を新しく登録する画面などが用意されている。(図示なし)
このような手順で表示が可能な部屋の設定を行っていくが、パスワードを用いて表示装置の設定を行える利用者を限定することができるため、操作に不慣れな家族が誤って設定を変えてしまう恐れがない。
また、本実施の形態では、各部屋の電力消費状況の表示の可否ができるシステムについて説明したが、部屋ではなく各電気機器の電力消費状況の表示についても同じような考え方で利用者のプライバシーを守ることができる。例えば食器洗い乾燥機や洗濯機あるいは温水洗浄暖房便座などの使用状況が判ってしまう電力消費のグラフ表示は、特定の部屋でだけ見られるようにしたい場合なども、部屋ごとの電力消費モニタの場合と同じような設定ができるように容易に構成できる。
また、本実施の形態では、第一の通信媒体として配線が不要な特定小電力の無線通信でデータの送受信を行ったが、電灯線通信や有線接続であっても構わない。
なお、本実施の形態はいずれも電力制御システムの手段の全てもしくは一部として、コンピュータを機能させるためのプログラムとしても同様の構成でできるものである。
なお、本実施の形態で説明した手段・部は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報電気機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態
であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
以上のように、本発明にかかる電力制御システムは、家庭内の小規模なシステムや家庭以外の大規模なシステムにも同様の方法が適用でき、省エネを促進しながらも他人のプライバシーを尊重したい場合には、同様の方法で適用できる。
3 電力制御装置
4、IHクッキングヒータ
5a、5b アダプタ
6 アンテナ
9 状況通知装置
10 テレビ
11a L1電流検知部(電流検知部)
11b L2電流検知部(電流検知部)
13、33 電力算出部
14、34、46、64 制御部
15 上限記憶部
16 システム設定情報記憶部
21 通信処理部
31 電流検知部
32 電圧検知部
37 状態記憶部
41 リモコン送信部
42 リモコン受信部
61 第一の通信処理部
62 第二の通信処理部
63 Webサーバ機能部
65 設定値記憶部
150 LANケーブル
153 インターネット

Claims (5)

  1. 他の電気機器と通信するための通信手段および消費電力を測定する電力算出手段を備えた電気機器と、
    通信手段および宅内で消費する総電力を検知する電力算出手段を備えた電力制御装置と、通信手段および通信によって得られた情報を加工して1つまたは複数のパーソナルコンピュータまたは1つまたは複数のテレビなどの表示装置に表示させる表示機能を有した状況通知装置とからなり、
    この状況通知装置は情報を表示させるパーソナルコンピュータまたはテレビごとに表示内容を切り替えることができる電力制御システム。
  2. 第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および自己の消費電力を測定する電力算出手段を備えた通信機能付き電気機器と、
    宅内の商用電源につながる電気機器が消費する総電力を検知する電力算出手段および第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えて宅内の電気機器の使用電力を監視または制御する電力制御装置と、
    Webサーバ機能および第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および第二の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えた状況通知装置と、
    自己の設置場所や自己の名称などの識別コードを前記状況通知装置に認識させるための識別情報記憶部およびWebブラウザ機能および第二の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えたパーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置からなり、
    前記状況通知装置は第一の通信媒体を介して得られた情報から現在の電力使用状況を第二の通信媒体を介して前記パーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置に表示させる請求項第1に記載の電力制御システム。
  3. 第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および商用電源コンセントと電気機器の間に接続され電気機器の消費電力を測定する電力算出手段を備えたアダプタ装置と、
    宅内の商用電源につながる電気機器が消費する総電力を検知する電力算出手段および第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えて宅内の電気機器の使用電力を監視または制御する電力制御装置と、
    Webサーバ機能および第一の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および第二の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えた状況通知装置と、
    自己の設置場所や自己の名称などの識別コードを前記状況通知装置に認識させるための識別情報記憶部およびWebブラウザ機能および第二の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段を備えたパーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置からなり、
    前記状況通知装置は第一の通信媒体を介して得られた情報から現在の電力使用状況を第二の通信媒体を介して前記パーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置に表示させる請求項第1に記載の電力制御システム。
  4. 状況通知装置は、部屋名によって個々のパーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置を識別する請求項第1から請求項第3に記載の電力制御システム。
  5. 状況通知装置は利用者を識別する認証手段を有し、各部屋ごとに表示する内容を決める初期設定を行うことができる利用者を特定の利用者に限定できる請求項第1から請求項第3に記載の電力制御システム。
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