JP2010287376A - 回路遮断器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対の可動接点18c,18dに凹形状の被固着部19を形成し、この被固着部内に、電源側接点アーム18a及び負荷側接点アーム18bの各々の先端側下部を挿入する。そして、先端側下部の下面の固着面18a2を、被固着部の内面19aに面接触状態で固着するとともに、被固着部が先端側下部を外側から囲むことで固着面を遮蔽する。
【選択図】図5
Description
図12は、回路遮断器を示す断面図であり、図14及び図15は、特許文献1に類似した2点切り回路遮断器における電流遮断部の投入状態を示す図であり、図16及び図17は、電流遮断部の限流開極状態を示す図である。
このように、可動接触子8が、限流開極過程で首振り挙動を示しながらストッパー壁11から衝撃を受け、大電流の遮断時に可動接点8c,8dの固着面が溶融点近くまで上昇すると、略直方体形状とされ、電源側接点アーム8a及び負荷側接点アーム8bの先端に突き合わせ状態で固着されている可動接点8c,8dは脱落するおそれがある。
この発明によると、先端側下部の固着面に対する可動接点の被固着面の固着面積をさらに増大させることが可能となる。
第1実施形態の回路遮断器は、図1から図5に示す電流遮断部15を備えている。
この電流遮断部15は、図1から図3に示すように、電源側端子に接続された第1の固定接触子6と、過電流引外し装置5の作動素子を経由して負荷側端子に接続された第2の固定接触子7と、第1及び第2の固定接触子6,7の先端に固着された固定接点6a,7aと、固定接点6a,7aを橋絡する一対の可動接点18c,18dを設けた橋絡形の可動接触子18と、可動接触子18に端部が連結し、トグルリンク機構3からのトリップ動作により可動接触子18を固定接点6a,7aから開離する方向に回動させる可動接触子アーム9と、固定接点6a,7aの夫々に対応させて可動接触子18の開極移動経路の前方に配した消弧装置10と、消弧装置10の左右側壁間に跨がって上下段に配列した消弧グリッド板10aと、カバー1bの内壁であり、開極終端位置まで回動した可動接触子18が当接するストッパー壁11とを備えている。そして、可動接触子アーム9の一端側は支軸9aに可動接触子8の開閉方向及び可動接触子アーム9の軸回りに回動自在に支持されており、可動接触子アーム9の他端側は、可動接触子18の橋絡部18eの中心部に連結されている。なお、可動接触子アーム9の他端側を可動接触子18の橋絡部18eの中心部に可動接触子アーム9の軸回りに回動自在に連結するようにしてもよい。
電源側接点アーム18aに固着される可動接点18cは、図4に示すように、略直方体形状の本体上部に、被固着部19が形成されている。
電源側接点アーム18aの先端側下部には、図4に示すように、側方が開口して凹形状に切りかかれた装着凹部18a1が形成されている。この装着凹部18a1は、図5(a)に示すように、この装着凹部18a1の天端が固着面18a2であり、この固着面18a2の先端側及び後端側の縁部から内壁18a3,18a4が下方に延在している。
電源側接点アーム18aの先端側に可動接点18cを固着するには、図5(a),(b)に示すように、装着凹部18a1内に、可動接点18cの被固着部19を嵌め込む。
そして、装着凹部18a1の固着面18a2に当接する被固着部19の被固着面19aを面接触状態で固着し、装着凹部18a1の上部の電源側接点アーム18aの両側面に当接する被固着部19の一対の立上がり壁19b,19cを面接触状態で固着し、装着凹部18a1の内壁18a3,18a4に当接する被固着部19の先端側及び基端側を向く面を面接触状態で固着する。
また、負荷側接点アーム18bの先端部にも、図5(a),(b)と同様の構造で可動接点18dを固着する。
限流開極過程では、可動接触子18の電源側接点アーム18a及び負荷側接点アーム18bが異なった大きさの電磁反発力を受ける。このため、可動接触子アーム9に連結されている可動接触子18は、最初に、電磁反発力が大きい負荷側接点アーム18bが電源側接点アーム18aよりストッパー壁11に近接するように可動接触子18が傾き、負荷側接点アーム18bがストッパー壁11に当接する。負荷側接点アーム18bの衝撃反力を受けた可動接触子18は可動接触子アーム9の軸回りに回動した後、電源側接点アーム18aが負荷側接点アーム18bよりストッパー壁11に近接するように傾き、電源側接点アーム18aがストッパー壁11に当接する。このように、回路遮断器は、限流開極過程では、負荷側接点アーム18b及び電源側接点アーム18aが交互にストッパー壁11に当接することで、可動接触子18が首振り挙動を示しながらストッパー壁11から衝撃を受ける。
また、配電路に大電流が流れて限流開極動作が行なわれると、図6に示すように、第1の固定接触子6の固定接点6aと電源側接点アーム18aの可動接点18cとの間に発生するアークA1が可動接点18c全体を被う。同様に、図示しないが、第2の固定接触子7の固定接点7aと負荷側接点アーム18bの可動接点18dとの間に発生するアークA2も可動接点18d全体を被う。このため、可動接点18c,18dの被固着部19は、アークA1,A2によって熱的影響を受ける。
また、電源側接点アーム18aが可動接点18cを固定する構造と同一構造で負荷側接点アーム18bの先端部が可動接点18dを固定しているので、負荷側接点アーム18b及び可動接点18dの固着面積が増大する。
次に、第2実施形態の回路遮断器は、図7から図9に示す可動接触子18及び可動接点18c,18dを備えている。
電源側接点アーム18aに固着される可動接点18cは、図7に示すように、略直方体形状の本体上部に、被固着部20が形成されている。
被固着部20は、本体上部の長手方向に延在する横断面凹形状の切欠き溝である。この被固着部20は、図9(a),(b)に示すように、底部を被固着面20aとし、この被固着面20aの互いに対向する縁部から一対の立上がり壁20b,20cが立ち上がっている。
電源側接点アーム18aの先端側下部には、図8に示すように、被固着面20aと略同一形状の段差を設けた固着面18fが形成されている。すなわち、この固着面18fは、先端側及び基端側に凹んだ面18f1,18f2を設け、これら面18f1,18f2の間に突出した面18f3を設けており、一端部の面20a2及び面18f1、中央部の面20a1及び面18f3、他端部の面20a3及び面18f2が、同時に面接触状態で当接するようになっている。
電源側接点アーム18aの先端側に可動接点18cを固着するには、図9(a),(b)に示すように、電源側接点アーム18aの先端側下部の側面を一対の立上がり壁20b,20bで囲むように可動接点18cの被固着部20を装着する。そして、電源側接点アーム18aの固着面18fに、被固着部20の被固着面20aを面接触状態で固着する(一端部の面20a2及び面18f1、中央部の面20a1及び面18f3、他端部の面20a3及び面18f2を面接触状態で固着する)。同時に、電源側接点アーム18aの両側面に当接する被固着部20の一対の立上がり壁20b,20cを面接触状態で固着する。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態によると、段差を設けた可動接点18cの被固着面20a及び電源側接点アーム18aの先端側下部の固着面18fが面接触状態で固着し、電源側接点アーム18aの両側面及び被固着部20の一対の立上がり壁20b,20cが面接触状態で固着しているので、電源側接点アーム18aの先端部と可動接点18cのとの固着面積が増大する。
また、電源側接点アーム18aの固着面18fは、被固着部20の一対の立上がり壁20b,20cで囲まれて遮蔽されているので、アークA1が可動接点18c全体を被っても、固着面18fはアークA1に曝されず、温度上昇が抑制される。また、負荷側接点アーム18bの固着面も、可動接点18cと同一構造の被固着部を有する可動接点18dの一対の立上がり壁で囲まれて遮蔽されているので、アークA2が可動接点18d全体を被っても、固着面はアークA2に曝されず、温度上昇が抑制される。
次に、第3実施形態の回路遮断器は、図10及び図11に示す可動接触子18及び可動接点18c,18dを備えている。
電源側接点アーム18aに固着される可動接点18cは、図10に示すように、略直方体形状の本体上部に、被固着部21が形成されている。
被固着部21は、有底箱形状に形成した凹部である。この被固着部21は、図11(a),(b)に示すように、底部を四角平面形状の被固着面21aとし、この被固着面21aの4辺の縁部から立上がり壁21b〜21eが立ち上がっている。
電源側接点アーム18aの先端側に可動接点18cを固着するには、図11(a),(b)に示すように、電源側接点アーム18aの先端側下部の側面を対向する一対の立上がり壁21c,21eで囲みながら、対向する立上がり壁21b,21dを切欠き部18h、18iに挿入して可動接点18cの被固着部21を装着する。そして、電源側接点アーム18aの固着面18gに、被固着部21の被固着面21aを面接触状態で固着する。同時に、電源側接点アーム18aの両側面に当接する被固着部21の一対の立上がり壁21c,21eを面接触状態で固着する。
また、負荷側接点アーム18bの先端部にも、図11(a),(b)と同様の構造で可動接点18dを固着する。
本実施形態によると、可動接点18cの被固着面21a及び電源側接点アーム18aの先端側下部の固着面18gが面接触状態で固着し、電源側接点アーム18aの両側面及び被固着部21の一対の立上がり壁21c,21eが面接触状態で固着しているので、電源側接点アーム18aの先端部と可動接点18cとの固着面積が増大する。
また、電源側接点アーム18aの固着面18gは、被固着部21の被固着面21aの4辺の縁部から立ち上がっている立上がり壁21b〜21eにより周囲が囲まれて遮蔽されているので、アークA1が可動接点18c全体を被っても、固着面18gはアークA1に曝されず、温度上昇が抑制される。また、負荷側接点アーム18bの固着面も、可動接点18cと同一構造の被固着部を有する可動接点18dの一対の立上がり壁で囲まれて遮蔽されているので、アークA2が可動接点18d全体を被っても、固着面はアークA2に曝されず、温度上昇が抑制される。
Claims (5)
- 電源側端子に接続された第1の固定接点と、負荷側端子に接続された第2の固定接点と、これら第1及び第2の固定接点を橋絡する一対の可動接点を設けた橋絡形の可動接触子と、この可動接触子に端部が連結し、過電流発生時に開閉機構の限流開極動作により前記可動接触子を開極終端位置に向けて回動させる回動アームと、前記可動接触子の回動を前記開極終端位置で停止させるストッパー部と、を備え、前記可動接触子は、橋絡部の両端部から電源側接点アーム及び負荷側接点アームが同一方向に延在し、これら電源側接点アーム及び負荷側接点アームの先端部に前記一対の可動接点がそれぞれ固着されているとともに、前記橋絡部が前記回動アームの軸回りに回動自在である回路遮断器において、
前記一対の可動接点に凹形状の被固着部を形成し、この被固着部内に、前記電源側接点アーム及び前記負荷側接点アームの各々の先端側下部を挿入し、
前記先端側下部の下面の固着面を、前記被固着部の内面に面接触状態で固着するとともに、前記被固着部が前記先端側下部を外側から囲むことで前記固着面を遮蔽することを特徴とする回路遮断器。 - 前記一対の可動接点の前記被固着部を、底部を前記被固着面とし、この被固着面の互いに対向する縁部から立ち上がる一対の前記立上がり壁が直線状に延在する横断面凹形状の切欠き溝とし、
前記被固着部の前記被固着面に、前記先端側下部の前記固着面が面接触状態で固着されているとともに、前記被固着部の一対の立上がり壁が前記先端側下部の両側面に当接し、面接触状態で固着されていることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。 - 前記一対の可動接点の前記被固着部を、四角形状の底部を前記被固着面とし、この被固着面の周縁から前記立上がり壁が立ち上がる有底箱形状とし、
前記先端側下部の前記固着面に対して先端側及び基端側の位置に、前記立上がり壁を挿入可能な切欠き部を設け、
前記被固着部の前記被固着面に、前記先端側下部の前記固着面が面接触状態で固着されているとともに、前記先端側下部の先端側及び基端側に位置する前記立上がり壁が前記切欠き部に挿入されて固着され、他の立上がり壁が前記先端側下部の両側面に当接し、面接触状態で固着されていることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。 - 前記被固着面を、段差を設けた面として形成し、前記先端側下部に設けた前記固着面を、前記被固着面と同一形状の段差を設けた面として形成していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の回路遮断器。
- 前記先端側下部に、凹形状に切り欠いて前記可動接点の前記被固着部全体が嵌まり込む装着凹部を形成し、この装着凹部の天端に設けた前記固着面は前記可動接点の被固着面に面接触状態で固着され、
前記先端側下部の両側面に、前記被固着部の立上がり壁が当接して面接触状態で固着され、
前記固着面の先端側及び基端側の縁部から立ち上がる前記装着凹部の内壁に、前記被固着部の先端側及び基端側を向く面が面接触で固着されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の回路遮断器。
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