JP2010282673A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大容量で安価に作製可能な3次元メモリセルアレイを備えた不揮発性半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】 Z方向に整列するメモリセルの各一端が、X及びY方向に夫々複数配置されZ方向に延伸する中間選択線に、Z方向の同じ位置の各メモリセルの他端が、Z方向に複数配置された第3選択線12に接続して3次元メモリセルアレイ1が構成され、第1選択トランジスタがX及びY方向に夫々複数配置して2次元アレイ2が構成され、X方向に整列する第1選択トランジスタの各ゲートが第1選択線13に接続し、Y方向に整列する第1選択トランジスタの各ドレインが第2選択線14に、第1選択トランジスタの各ソースが中間選択線に、第1選択線がXデコーダ3に、第2選択線がYデコーダ4に、第3選択線が第2選択トランジスタ15を介してZデコーダ5に、夫々接続し、XまたはY方向に複数配置された第3選択線が第2選択トランジスタにより選択される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、不揮発性の可変抵抗素子を備えた2端子型のメモリセルが、互いに直交する第1方向、第2方向、及び、第3方向に夫々複数3次元マトリクス状に配置された3次元メモリセルアレイを備えた不揮発性半導体記憶装置に関し、特に、メモリセルを構成する2端子型の可変抵抗素子が電圧印加によって両端間の電気抵抗で規定される抵抗状態が2以上の異なる状態間で可逆的に変化し、当該状態が不揮発的に保持可能な不揮発性半導体記憶装置に関する。
携帯用電子機器等のモバイル機器の普及とともに、電源オフ時にも記憶したデータを保持することのできる大容量で安価な不揮発性メモリとしてフラッシュメモリが広く使用されている。しかし近年、フラッシュメモリの微細化限界が見えてきており、MRAM(磁気抵抗変化メモリ)、PCRAM(相変化メモリ)、CBRAM(固体電解質メモリ)、RRAM(抵抗変化メモリ:RRAMは登録商標)等の不揮発性メモリの開発が盛んに行われている。これらの不揮発性メモリの中でもRRAMは、高速書き換えが可能であり、材料に単純な二元系の遷移金属酸化物が使用可能なため作製が容易であり、既存のCMOSプロセスとの親和性が高いことに利点があることから注目されている。
RRAMのような2端子型の可変抵抗素子を使ったメモリセルで構成される記憶装置において、最も大容量化が可能なメモリセル構造とメモリセルアレイ構造の組み合わせは、単体の可変抵抗素子で構成される1R型のメモリセルを互いに直交する配線の交差部分に形成するクロスポイント型メモリセルアレイである。1R型のメモリセルは、メモリセル中に可変抵抗素子を流れる電流を制限する素子が存在しないため、容易に複数層のクロスポイント型メモリセルアレイを上下に積層して3次元メモリセルアレイを構成することができる(例えば、下記の特許文献1参照)。しかし、1R型メモリセルは、電流制限素子が存在しないため、選択された2本の配線間に形成されているメモリセル以外の非選択配線に接続するメモリセルを介して寄生電流(回り込み電流)が流れるため、該寄生電流が選択メモリセルを流れる読み出し電流に重畳して、読み出し電流が判別困難または不能となる問題がある。
1R型メモリセルにおける寄生電流対策として、寄生電流の原因となる電源供給ラインの電位変動を低減させる回路を備える方法(例えば下記の特許文献2参照)、可変抵抗素子に直列にトランジスタを接続して1T1R型のメモリセル構造とする方法、或いは、可変抵抗素子に直列にダイオード、バリスタ等の電流制限素子を接続して1D1R型のメモリセル構造とする方法がある。1T1R型メモリセルは、可変抵抗素子に流れる電流の大きさ、方向の制御が可能であり制御性に優れるが、占有面積が大きく容易に多層構造をとることができないため、メモリ容量は、チップ面積と設計ルールに制限される。一方、1D1R型メモリセルは、加工を最適化することでクロスポイント構造による最少面積単位素子が形成され、例えば下記特許文献3に示すように、多層化も可能であることから、大容量化に適している。
米国特許出願公開第2005/0230724号明細書 特開2006−155846号公報 特開2009−4725号公報
しかし、従来のクロスポイント型メモリセルアレイを多層化して3次元メモリセルアレイを構成する場合、積層数が増加すると最少サイズのパータンを形成するため高価な最先端露光装置によるフォトリソグラフィ工程が積層数に比例して増加するため、コストメリットに限界がある。
更に、メモリセルアレイは、2次元構造か3次元構造かに拘らず、メモリセルアレイ中の特定のアドレスのメモリセルに情報を書き込み、読み出すためのデコーダが必要である。従来のクロスポイント型メモリセルアレイを多層化した場合、2次元構造では、ワード線とビット線は夫々、1次元的に1方向に配列していたが、3次元構造になるとワード線とビット線は夫々、2次元的に積層方向にも配列されるため、例えば、特許文献3の図5〜図7に示されるように、少なくともワード線とビット線の一方を、2次元的にデコードする回路が必要となり、デコーダの回路構成が複雑化し、専有面積も増大し、チップコストの増大を招くことになる。
従って、大容量で安価なRRAMを実現するためには、1R型または1D1R型メモリセルが実現でき、且つ、多層化によるマスク工程の増加のない新規なメモリセルアレイ構造と単純なデコーダ回路構成の提案が必要となる。
本発明は、従来のクロスポイント型メモリセルアレイを多層化した3次元メモリセルアレイにおける問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、大容量で安価に作製可能な3次元メモリセルアレイを備えた不揮発性半導体記憶装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、不揮発性の可変抵抗素子を備えた2端子型のメモリセルが、互いに直交する第1方向、第2方向、及び、第3方向に夫々複数、3次元マトリクス状に配置され、前記第3方向に隣接する複数の前記メモリセルの各一端が、前記第1方向と前記第2方向に夫々複数2次元マトリクス状に配置され前記第3方向に延伸する中間選択線の対応する1つに共通に接続し、前記第3方向の同じ位置に前記第1方向と前記第2方向に2次元マトリクス状に配置された複数の前記メモリセルの他端の夫々が、前記第2方向及び前記第3方向に夫々複数配置され夫々前記第1方向に延伸する第3選択線の内の、前記第3方向の同じ位置に配置された複数の前記第3選択線の何れか1つに接続し、前記中間選択線を選択するための第1選択トランジスタが前記第1方向と前記第2方向に夫々複数2次元マトリクス状に、前記メモリセルの配置領域に対して前記第3方向に隣接して配置され、前記第1方向に隣接する複数の前記第1選択トランジスタのゲートが、前記第2方向に複数配置され前記第1方向に延伸する第1選択線の1つに共通に接続し、前記第2方向に隣接する複数の前記第1選択トランジスタのドレイン及びソースの一方が、前記第1方向に複数配置され前記第2方向に延伸する第2選択線の1つに共通に接続し、複数の前記第1選択トランジスタのドレイン及びソースの他方が、前記中間選択線に各別に接続し、前記複数の第1選択線が、前記第1選択線を選択する第1デコーダに接続し、前記複数の第2選択線が、前記第2選択線を選択する第2デコーダに接続し、前記複数の第3選択線が、各別に前記第3選択線を選択するための第2選択トランジスタのドレイン及びソースの一方に接続し、前記第2選択トランジスタのゲートが、前記第1選択線、または、前記第1デコーダの部分的回路或いは付加回路によって選択される第4選択線に接続し、前記第2選択トランジスタのドレイン及びソースの他方が、前記第3選択線を選択する第3デコーダに接続していることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置を提供する。
更に、上記特徴の不揮発性半導体記憶装置は、前記第3方向の各配列位置において、前記メモリセルの前記第2方向の配列数と、前記第3選択線の前記第2方向の配列数が同数の場合と、前記第3方向の各配列位置において、前記メモリセルの前記第2方向の配列数より、前記第3選択線の前記第2方向の配列数が少ない場合があるが、前者の場合、前記第2選択トランジスタのゲートが、前記第1選択線または前記第4選択線と接続し、後者の場合、前記第3方向の同じ位置に配置された複数の前記第3選択線の少なくとも1つは、当該第3選択線と他端が共通に接続する前記メモリセルの前記第2方向の配列数が複数であり、当該第3選択線と接続する前記第2選択トランジスタのゲートが、前記第4選択線と接続する。
更に、上記特徴の不揮発性半導体記憶装置は、前記第3選択線が、前記第2方向及び前記第3方向に夫々複数配置され夫々前記第1方向に延伸するのに代えて、前記第1方向及び前記第3方向に夫々複数配置され夫々前記第2方向に延伸する構成であっても構わない。この場合、前記第2選択トランジスタのゲートは、前記第1選択線、または、前記第1デコーダの部分的回路或いは付加回路によって選択される第4選択線と接続する構成に代えて、前記第2デコーダ、前記第2デコーダの部分的回路或いは付加回路、または、前記第2デコーダ或いはその部分的回路と等価な別デコーダによって選択される第5選択線と接続する構成とする。
更に、前記第3選択線が、前記第1方向及び前記第3方向に夫々複数配置され夫々前記第2方向に延伸する構成の場合、上記特徴の不揮発性半導体記憶装置は、前記第3方向の各配列位置において、前記メモリセルの前記第1方向の配列数と、前記第3選択線の前記第1方向の配列数が同数の場合と、前記第3方向の各配列位置において、前記メモリセルの前記第1方向の配列数より、前記第3選択線の前記第1方向の配列数が少ない場合があるが、前者の場合、前記第5選択線が、前記第2選択線と同数あり、前記第2デコーダまたは前記第2デコーダと等価な別デコーダに接続し、後者の場合、前記第3方向の同じ位置に配置された複数の前記第3選択線の少なくとも1つは、当該第3選択線と他端が共通に接続する前記メモリセルの前記第1方向の配列数が複数であり、当該第3選択線と接続する前記第2選択トランジスタのゲートが、前記第2デコーダの部分的回路或いは付加回路、または、前記第2デコーダの部分的回路と等価な別デコーダによって選択される前記第5選択線に接続する。
更に、上記特徴の不揮発性半導体記憶装置は、所定の基板上に、2次元マトリクス状に配置された前記第1選択トランジスタ、2次元マトリクス状に配置された前記第2選択トランジスタ、前記第1デコーダ、前記第2デコーダ、及び、前記第3デコーダが形成され、3次元マトリクス状に配置された複数の前記メモリセルが、前記第1選択トランジスタの配置領域の上方に形成され、前記第1方向と前記第2方向が前記基板の表面と平行し、前記第3方向が前記基板の表面と直交しているのが好ましい。
上記特徴の不揮発性半導体記憶装置によれば、複数のメモリセルを第1方向と第2方向に夫々複数2次元マトリクス状に配列した2次元メモリセルアレイを第3方向に多層化して3次元メモリセルアレイを形成する場合に、2次元メモリセルアレイの各層においては、2次元メモリセルアレイ中の各メモリセルに接続する2次元メモリセルアレイと平行な面内に存在する選択線は第1方向または第2方向に複数配置された第3選択線だけであり、当該複数の第3選択線は2次元メモリセルアレイの全てのメモリセルに接続し、また、各メモリセルに接続する他の配線は、2次元メモリセルアレイと平行な面と直交する中間選択線であるので、2次元メモリセルアレイの各層の形成時において、第3選択線を必ずしも最小加工寸法で形成する必要がなく、3次元メモリセルアレイを形成する場合に高価な最先端露光装置によるフォトリソグラフィ工程を各層で夫々使用する必要がなく、製造コストの高騰を抑制できる。
また、従来のクロスポイント型メモリセルアレイを多層化した3次元メモリセルアレイでは、メモリセルの一方端と接続する選択線(ワード線またはビット線)は2次元的に分散して存在するため、その選択線を選択するためのデコーダが複雑化するが、本発明では、2次元マトリクス状に分散して配列された中間選択線には、各別に対応する第1選択トランジスタが同様に2次元マトリクス状に分散して配置されているため、個々の第1選択トランジスタによって任意の中間選択線が選択可能な構成となっている。そして、第1選択トランジスタのゲートと接続する第1選択線と、中間選択線と接続していない側のドレインまたはソースと接続する第2選択線によって、第1選択トランジスタが選択されることで、2次元マトリクス状に分散して配列された中間選択線が任意に選択可能な構成となっている。ここで、第1選択線と第2選択線は、何れも1次元的に配列しているため、そのデコーダは、従来の2次元メモリセルアレイのデコーダと同様の回路構成のものが使用可能である。
更に、第3選択線は、第1方向または第2方向に複数配置されているが、当該複数の第3選択線の選択には、第2選択トランジスタを介在させることで、第1選択線を選択するための第1デコーダ或いは第2選択線を選択するための第2デコーダ(またはその部分的回路或いは付加回路、更には、第2デコーダと等価な別デコーダ等)が利用できるため、別途独立したデコーダを必要とせず、また、第1デコーダまたは第2デコーダによって選択される第3選択線は、第3方向に1次元的に配置されているため、そのデコーダ(第3デコーダ)は多層化された2次元メモリセルアレイの少なくとも1つを単純に選択できれば良いので、簡単な回路構成で実現可能である。
つまり、上記特徴の不揮発性半導体記憶装置によれば、3次元メモリセルアレイと第1選択トランジスタの2次元アレイを組み合わせることにより、デコーダを3次元メモリセルアレイの3つの方向成分に分解して構成できるため、デコーダをメモリセルと同様に多重化でき、従来のクロスポイント型メモリセルアレイを多層化した3次元メモリセルアレイのデコーダと比較してデコーダの専有面積を抑制でき、チップコストの削減が一層図れることになる。
ここで、上記特徴の不揮発性半導体記憶装置では、第3方向の各配列位置において、2次元メモリセルアレイと平行な面内に存在する第3選択線は1つではなく、第1方向または第2方向に複数分割されている。つまり、第3方向の各配列位置において、2次元メモリセルアレイが、第1方向または第2方向に複数に区分され、区分毎に、メモリセルの他端の夫々が対応する1つの第3選択線に共通に接続する構成となるため、メモリ容量を増大させるべく、2次元メモリセルアレイ内のメモリセル数が増加しても、1つの第3選択線に共通に接続するメモリセル数を一定数に制限することが可能となる。従って、メモリセルが可変抵抗素子だけからなる1R型メモリセルの場合、或いは、1D1R型メモリセルであっても、可変抵抗素子と直列に接続されるダイオード等の電流制限素子が、第3方向に配列されるメモリセル毎に形成する必要から、シリコン基板中に形成される結晶シリコンのPN接合ダイオード等と比較して逆方向バイアス時の電流を十分に抑制できずリーク電流が大きくなる可能性が高い場合には、1R型メモリセルで問題となる寄生電流(回り込み電流)が、1つの第3選択線に共通に接続するメモリセル数を一定数に制限されることで、寄生電流の影響を抑制して読み出し動作マージンを改善することができる。
更に、上記特徴の不揮発性半導体記憶装置は、複数の前記第3選択線の夫々が、前記第1方向及び前記第2方向に平面的に拡張する平板状の導電体で形成され、前記第1方向及び前記第2方向に平面的に拡張する平板状の層間絶縁膜によって前記第3方向に分離され、前記第3選択線と前記層間絶縁膜が交互に積層された積層構造に対して前記第3方向に貫通する貫通孔が、前記第1方向と前記第2方向に夫々複数2次元マトリクス状に配列するように形成され、前記貫通孔の夫々に柱状の前記中間選択線が貫通するように設けられ、前記貫通孔内の前記中間選択線と前記第3選択線の間の環状部分に前記メモリセルが環状に形成されていることが好ましい。
上記のように構成することで、第3方向に対するメモリセルの分離が、層間絶縁膜によってなされるため、第3方向でのメモリセル間の離間距離は、層間絶縁膜の膜厚で規定されることになる。従って、メモリセルを柱状の中間選択線の外周面に沿って環状に形成することで、各素子幅は、平板状の導電体の膜厚で規定され、メモリセルを構成する可変抵抗素子や電流制限素子(1D1R型の場合)の各素子長は、柱状の導電体の外周面に沿って形成する各膜厚で規定されるため、従来のようにエッチング加工精度の制約を受けることなく、メモリセルを3次元的に形成することができる。
更に、従来のクロスポイント型メモリセルアレイを多層化して3次元メモリセルアレイを形成する場合には、各層の2次元メモリセルアレイ内のメモリセルの可変抵抗素子や電流制御素子を層毎に形成する必要から、メモリセルの製造工程を多層化する層数分繰り返す必要があるが、上記構成によれば、第1方向と第2方向に夫々複数2次元マトリクス状に配列した貫通孔の夫々に、複数層分のメモリセルを同時に形成することが可能となり、製造工程の単純化が図れ、製造コストの低廉化が期待できる。
ところで、平板状の導電体は金属であっても、不純物拡散により低抵抗化した半導体であっても良く、メモリセルが1R型の場合には金属を使用し、メモリセルが1D1R型の場合には、形成する電流制御素子に応じた導電材料を使用すれば良い。第3選択線を平板状に形成することで、従来のクロスポイント型メモリセルアレイのような線状の選択線でなくなるため、例えば、第3選択線を不純物拡散した多結晶シリコンで形成しても配線抵抗の低抵抗化が可能となり、メモリセルへのデータの書き込み或いは読み出しに伴う電気的特性の高性能化が図れる。
更に、上記特徴の不揮発性半導体記憶装置は、読み出し動作時に選択された前記メモリセルの抵抗状態を、選択された前記メモリセルの他端と接続する選択された前記第3選択線に流れる電流を検知して判定するセンス回路と、当該選択された第3選択線と接続する前記第2選択トランジスタと前記第3デコーダ間の配線における前記電流による電位変動を抑制する電位変動抑制回路を備えているか、或いは、読み出し動作時に選択された前記メモリセルの抵抗状態を、選択された前記メモリセルの一端と接続する前記中間選択線に前記第1選択トランジスタを介して接続する前記第2選択線を流れる電流を検知して判定するセンス回路と、前記電流による前記第2選択線の電位変動を抑制する電位変動抑制回路を備えていることが好ましい。
上述のように、メモリセルが可変抵抗素子だけからなる1R型メモリセルの場合、或いは、1D1R型メモリセルであっても、可変抵抗素子と直列に接続されるダイオード等の電流制限素子の逆方向バイアス時の電流が大きくなる可能性が高い場合には、1R型メモリセルで問題となる寄生電流(回り込み電流)を抑制する必要がある。そこで、1つの第3選択線に共通に接続するメモリセル数を一定数に制限することに加えて、上記のような電位変動抑制回路を備える構成とすることで、更に、寄生電流の影響を抑制して読み出し動作マージンを改善することができる。
本発明により、大容量で安価に作製可能な3次元メモリセルアレイを備えた不揮発性半導体記憶装置が提供できるようになった。特に、1R型または1D1R型のメモリセルを用いたRRAMにおいて、多層化が可能となり、且つ、多層化によるメモリセルアレイ製造用のマスク工程の増加がなく、従来のデコーダの一部を、第1選択トランジスタの2次元アレイとして構成することで、周辺回路の大半をメモリセルアレイと重ねて配置することで周辺回路の専有面積を最小化し、大容量で安価なRRAMを実現できる。更に、3次元メモリセルアレイを第1または第2方向に分割する構成としたことで、大容量化に伴う寄生電流の影響を抑制でき、読み出し動作マージンが改善される。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の概略の構成を模式的に示すブロック図 1D1R型メモリセルを用いて構成される3次元メモリセルアレイの立体的な回路構成を示す等価回路図 ダイオード以外の非線形素子を備えた1D1R型メモリセルで構成される3次元メモリセルアレイ、及び、1R型メモリセルで構成される3次元メモリセルアレイの要部回路構成を示す等価回路図 第1選択トランジスタの2次元アレイの回路構成を示す等価回路図 Zドライブ回路及びYドライブ回路の一回路構成例を示す回路図 3次元メモリセルアレイと第1選択トランジスタの2次元アレイの2つのYZ平面における要部断面構造の一実施例を模式的に示す要部複合断面図 第1選択トランジスタの2次元アレイのXY平面内でのレイアウト図 3次元メモリセルアレイと第1選択トランジスタの2次元アレイのYZ平面での断面構造を模式的に示す断面図 3次元メモリセルアレイと第1選択トランジスタの2次元アレイのXZ平面での断面構造を模式的に示す断面図 第1実施形態における3次元メモリセルアレイと第1選択トランジスタの2次元アレイの立体俯瞰図 第2実施形態における不揮発性半導体記憶装置の概略の構成を模式的に示すブロック図 第2実施形態における1D1R型メモリセルを用いて構成される3次元メモリセルアレイの立体的な回路構成を示す等価回路図 第2実施形態における3次元メモリセルアレイと第1選択トランジスタの2次元アレイの立体俯瞰図 第2実施形態における単位3次元メモリセルアレイ、第1選択トランジスタの2次元アレイ、第2選択トランジスタ、Xデコーダ、Yデコーダ、Zデコーダの相互間の接続関係を模式的に示すブロック図 第3実施形態における不揮発性半導体記憶装置の概略の構成を模式的に示すブロック図 第3実施形態における1D1R型メモリセルを用いて構成される3次元メモリセルアレイの立体的な回路構成を示す等価回路図 第3実施形態における3次元メモリセルアレイと第1選択トランジスタの2次元アレイの立体俯瞰図 第3実施形態における単位3次元メモリセルアレイ、第1選択トランジスタの2次元アレイ、第2選択トランジスタ、Xデコーダ、Yデコーダ、Zデコーダの相互間の接続関係を模式的に示すブロック図 第3実施形態における第2選択トランジスタとXデコーダの相互間の接続関係の別実施例を模式的に示すブロック図 第4実施形態における不揮発性半導体記憶装置の概略の構成を模式的に示すブロック図 第4実施形態における1D1R型メモリセルを用いて構成される3次元メモリセルアレイの立体的な回路構成を示す等価回路図 第4実施形態における3次元メモリセルアレイと第1選択トランジスタの2次元アレイの立体俯瞰図 第4実施形態における単位3次元メモリセルアレイ、第1選択トランジスタの2次元アレイ、第2選択トランジスタ、Xデコーダ、Yデコーダ、Zデコーダの相互間の接続関係を模式的に示すブロック図 第5実施形態における不揮発性半導体記憶装置の概略の構成を模式的に示すブロック図 第5実施形態における1D1R型メモリセルを用いて構成される3次元メモリセルアレイの立体的な回路構成を示す等価回路図 第5実施形態における3次元メモリセルアレイと第1選択トランジスタの2次元アレイの立体俯瞰図 第5実施形態における単位3次元メモリセルアレイ、第1選択トランジスタの2次元アレイ、第2選択トランジスタ、Xデコーダ、Yデコーダ、Zデコーダの相互間の接続関係を模式的に示すブロック図 第5実施形態における第2選択トランジスタとYデコーダの相互間の接続関係の別実施例を模式的に示すブロック図 1D1Rメモリセルに対する初期化動作、データの書き込み動作(セット動作とリセット動作)、データの読み出し動作における、選択ビット線、非選択ワード線、選択ワード線、非選択ワード線、選択コモンプレート、非選択コモンプレートに印加する電圧条件の一例を一覧表示した図 1D1R型メモリセルの初期化前の抵抗状態、初期化後の高抵抗状態と低抵抗状態の各状態における電流電圧特性と、第1選択トランジスタを負荷回路とした初期化動作時、セット動作時、リセット動作時の電流電圧特性を夫々模式的に示す電流電圧特性図 双方向に電流を流す非線形素子の電流電圧特性の一例を模式的に示す特性図 図31に示す電流電圧特性の非線形素子を備えたメモリセルに対するバイポーラ型の書き込み動作(セット動作とリセット動作)における、選択ビット線、非選択ワード線、選択ワード線、非選択ワード線、選択コモンプレート、非選択コモンプレートに印加する電圧条件の一例を一覧表示した図 図31に示す電流電圧特性の非線形素子を備えたメモリセルに対するバイポーラ型の書き込み動作(セット動作とリセット動作)における、選択ビット線、非選択ワード線、選択ワード線、非選択ワード線、選択コモンプレート、非選択コモンプレートに印加する電圧条件の他の一例を一覧表示した図
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置(以下、適宜「本発明装置」という。)の実施の形態につき、図面に基づいて説明する。尚、本発明装置の構造を説明するための断面図、平面図、俯瞰図等では、必要に応じて要部を強調して表示しているため、図示された寸法比は必ずしも実物の寸法比と一致するものではない。
〈第1実施形態〉
本発明装置は、図1に模式的に示すように、3次元メモリセルアレイ1、第1選択トランジスタの2次元アレイ2、Xデコーダ3、Yデコーダ4、及び、Zデコーダ5を備えて構成されている。2次元アレイ2、Xデコーダ3(第1デコーダに相当)、Yデコーダ4(第2デコーダに相当)、及び、Zデコーダ5(第3デコーダに相当)は共通の基板6上に形成されており、3次元メモリセルアレイ1は、2次元アレイ2の上方に配置されている。尚、以下の説明において、基板6の表面に平行で互いに直交する第1方向と第2方向を夫々X方向とY方向とし、基板6の表面と直交する第3方向をZ方向とする。
本実施形態では、1つの3次元メモリセルアレイをX方向またはY方向に複数に分割したメモリセルアレイ構造における分割後の基本単位となる単位3次元メモリセルアレイについて説明する。本実施形態では、図1に示す3次元メモリセルアレイ1は、当該単位3次元メモリセルアレイを表しており、単位3次元メモリセルアレイを単に3次元メモリセルアレイと呼称する。後述する第2乃至第5実施形態では、当該単位3次元メモリセルアレイが、X方向またはY方向に複数配列して3次元メモリセルアレイが構成される場合について具体的に説明する。
本実施形態では、3次元メモリセルアレイ1は、2端子型のメモリセル7を、X方向とY方向とZ方向の夫々に複数配列して構成されている。図2に、3次元メモリセルアレイ1をX方向とZ方向の各方向から見た等価回路図を示す。尚、Y方向から見た等価回路図は、X方向から見た等価回路図と同じであるので、図示を省略する。
3次元メモリセルアレイ1は、図2(A)に示すXY平面内における1層分の2次元メモリセルアレイ1aを、図2(B)に示すように、Z方向に複数層積層した構造となっている。尚、第1実施形態では、2次元メモリセルアレイ1aは、後述する第3及び第5実施形態における単位2次元メモリセルアレイに相当するものであるが、図1に示す3次元メモリセルアレイ1が単位3次元メモリセルアレイを表し、単位3次元メモリセルアレイを単に3次元メモリセルアレイと呼称するのと同様に、単位2次元メモリセルアレイを単に2次元メモリセルアレイと呼称する。
図2(A)に示すように、各層の2次元メモリセルアレイ1aは、2端子型のメモリセル7をX方向とY方向の夫々に複数配列して構成され、各メモリセル7の一方端は、各メモリセル7に各別に対応してXY平面内のメモリセル7と同数設けられたZ方向に延伸する中間選択線11に接続し、各メモリセル7の他方端は、各層に1つずつ設けられたコモンプレート12(第3選択線に相当)に共通に接続している。各層の2次元メモリセルアレイ1a内で同じ位置に配置されたメモリセル7の一方端は、同じ中間選択線11に接続する。
図2(A),(B)では、メモリセル7として、可変抵抗素子8と2端子型の電流制御素子であるダイオード9を直列に接続した1D1R型メモリセルを例示している。この場合、ダイオード9は、例えばツェナーダイオード、トンネルダイオードのような特性でも構わない。また、ダイオード9の極性は反転しても構わない。
更に、メモリセル7は、図3(A)に示すように、可変抵抗素子8と2端子型の電流制御素子を直列に接続した1D1R型メモリセルの場合に、電流制御素子としてダイオード(整流素子)とは異なる非線形素子9aを用いても構わない。図3(A)では、非線形素子9aとして、通常の整流素子のダイオードを2つ、一方が順方向で他方が逆方向となるように直列接続した構造の素子を想定しており、両端に印加する正負の何れの電圧極性でも低電圧の逆バイアス降伏電圧が存在する特性、つまり、夫々の電圧極性に応じた閾値電圧(降伏電圧)以上の電圧印加で双方向に電流が流れる特性を有している。更に、メモリセル7は、1D1R型メモリセルに限定されるものではなく、図3(B)に示すように、可変抵抗素子8だけで構成される1R型メモリセルであっても良い。以下、説明の便宜上、電流制御素子がダイオード(整流素子)の場合の1D1R型メモリセルを限定的に1D1R型メモリセルと呼称し、電流制御素子が双方向に電流を流す非線形素子の場合の1D1R型メモリセルを1B1R型メモリセルと呼称する。
図2(A)では、コモンプレート12は便宜的にX方向とY方向に延伸する格子状の直線群として図示されているが、実際のコモンプレート12の形状を示すものではなく、各メモリセル7の他方端同士が相互に電気的に接続され、層毎に引き出されてZデコーダ5と接続可能な構成であれば、コモンプレート12は、面状、メッシュ状、短冊状等の形状に形成でき、特定の形状に限定されるものでない。
図4に示すように、2次元アレイ2は、XY平面内において、MOSトランジスタからなる第1選択トランジスタ10をX方向とY方向の夫々に複数配列して構成されている。尚、第1選択トランジスタ10のX方向及びY方向の各配列数は、2次元メモリセルアレイ1aのX方向及びY方向の各配列数と同じである。本実施形態では、図1に示す3次元メモリセルアレイ1は、1つの単位3次元メモリセルアレイとして図示されているが、当該単位3次元メモリセルアレイが、X方向またはY方向に複数(例えばR個)配列している場合は、第1選択トランジスタ10のX方向またはY方向の配列数は、1つの単位3次元メモリセルアレイの2次元メモリセルアレイ1aのX方向またはY方向の配列数のR倍となる。
図4に示すように、2次元アレイ2では、X方向に隣接する一連の第1選択トランジスタ10のゲートは、同じワード線13(第1選択線に相当)に共通に接続している。また、Y方向に隣接する一連の第1選択トランジスタ10のドレイン(またはソース)は、同じビット線14(第2選択線に相当)に共通に接続している。各第1選択トランジスタ10のソース(またはドレイン)は、XY平面内の同じ位置に配置されたメモリセル7の一方端が接続する中間選択線11に接続する。
Xデコーダ3は、複数のワード線13と接続し、選択ワード線と非選択ワード線に分離して、後述するメモリセルの初期化動作、メモリセルへのデータの書き込み動作、及び、メモリセルからのデータの読み出し動作の各動作別に、選択ワード線電圧VWL1と非選択ワード線電圧VWL0を印加する。選択ワード線電圧VWL1が印加されたワード線が選択され、非選択ワード線電圧VWL0が印加されたワード線が非選択となる。Yデコーダ4は、複数のビット線14と接続し、選択ビット線と非選択ビット線に分離して、上記各動作別に、選択ビット線電圧VBL1と非選択ビット線電圧VBL0を印加する。選択ビット線電圧VBL1が印加されたビット線が選択され、非選択ビット線電圧VBL0が印加されたビット線が非選択となる。
Zデコーダ5は、複数のコモンプレート12と、第2選択トランジスタ15とプレート選択線16(第2選択トランジスタ15とZデコーダ5間の配線に相当)を介して接続し、選択コモンプレートと非選択コモンプレートに分離して、上記各動作別に、選択コモンプレート電圧VCP1と非選択コモンプレート電圧VCP0を印加する。選択コモンプレート電圧VCP1が印加されたコモンプレートが選択され、非選択コモンプレート電圧VCP0が印加されたコモンプレートが非選択となる。
ところで、メモリセルに書き込まれるデータが2値の場合には、書き込み動作として、可変抵抗素子の抵抗状態を高抵抗状態から低抵抗状態に遷移させるセット動作と、可変抵抗素子の抵抗状態を低抵抗状態から高抵抗状態に遷移させるリセット動作の2種類が存在する。以下、セット動作とリセット動作を総称して書き込み動作と称する。また、セット動作とリセット動作で可変抵抗素子の両端に印加する電圧極性が同じ書き込み動作をモノポーラスイッチング動作、異なる書き込み動作をバイポーラスイッチング動作と称する。上述の1D1R型メモリセルでは、整流素子であるダイオードが存在するため、バイポーラスイッチング動作には適さない。
尚、本実施形態では、図示しないが、3次元メモリセルアレイ1が、X方向またはY方向に複数(例えばR個)に分割され、各層の2次元メモリセルアレイ1aも同様に、X方向またはY方向に複数(例えばR個)に分割されているため、各層のコモンプレート12も同様に、X方向またはY方向に複数(例えばR個)に分割されている。第2選択トランジスタ15は、各層においてX方向またはY方向に複数(例えばR個)に分割されたコモンプレート12を選択するための選択トランジスタで、第1選択トランジスタと同様に、MOSトランジスタで構成されており、Z方向の層数(例えばN層)にX方向またはY方向の分割数Rを乗じた個数(N×R)存在し、図示しないが、2次元アレイ2と同様に共通の基板6上に2次元マトリクス状に配置されている。第2選択トランジスタ15のドレイン(またはソース)が、対応するコモンプレート12に各別に接続し、各層R個の第2選択トランジスタ15のソース(またはドレイン)が共通のプレート選択線16に接続している。
第2選択トランジスタ15のゲート電圧を制御して第2選択トランジスタ15のオンオフを切り替えることによって、X方向またはY方向に分割されたコモンプレート12の選択・非選択を行い、オン状態の第2選択トランジスタ15によって選択されたZ方向各層のコモンプレート12が、Zデコーダ5によって選択される。従って、図2に示す3次元メモリセルアレイ1は、XY平面内に2次元マトリクス状に配置されZ方向に延伸する中間選択線11が、第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2を介して、Xデコーダ3とYデコーダ4によって選択され、X方向とZ方向、または、X方向とZ方向に配列したコモンプレート12が、Xデコーダ3とYデコーダ4の何れか一方とZデコーダ5によって選択される構成となっている。当該構成により、3次元メモリセルアレイ1内に3次元マトリクス状に配置されたメモリセル7の任意のメモリセル7を選択可能となる。尚、図1では図示しないが、第2選択トランジスタ15のゲートには、コモンプレート12の分割方向に応じて、Xデコーダ3(Xデコーダ3の部分的回路或いは付加回路を含む)、または、Yデコーダ4(Yデコーダ4の部分的回路或いは付加回路、または、Yデコーダ4或いはその部分的回路と等価な別デコーダを含む)からの信号が入力される。これについては、第2乃至第5実施形態において詳述する。
本発明装置では、メモリセル7の一方端が、中間選択線11と第1選択トランジスタ10とビット線14を介して、Yデコーダ4に接続し、メモリセル7の他方端が、コモンプレート12と第2選択トランジスタ15とプレート選択線16を介して、Zデコーダ5に接続する。従って、Yデコーダ4からオン状態の第1選択トランジスタ10を介して、中間選択線11に選択ビット線電圧VBL1が印加され、Zデコーダ5からオン状態の第2選択トランジスタ15を介して、コモンプレート12に選択コモンプレート電圧VCP1が印加されることで、選択されたメモリセルの両端に電圧が印加され、各印加電圧に応じた動作が実行される。
本実施形態では、Zデコーダ5とプレート選択線16の間に、プレート選択線16を駆動するZドライブ回路17が介装され、Yデコーダ4とビット線14の間に、ビット線14を駆動するYドライブ回路18が介装されている。本実施形態では、Zドライブ回路17毎にセンス回路19が1つ接続している。従って、各層でメモリセル7が1つ選択され、選択された各層のメモリセルの記憶データが同時に並列的に読み出し可能な構成となっている。尚、選択された各層のメモリセルの記憶データを同時に読み出さない場合には、Zドライブ回路17をZデコーダ5によって選択して、選択されたZドライブ回路17からの信号だけをセンス回路19に入力する回路構成としても良い。この場合、センス回路19は、Zドライブ回路17毎に設ける必要はない。尚、第2選択トランジスタ15、Zドライブ回路17、Yドライブ回路18、及び、センス回路19も、2次元アレイ2、Xデコーダ3、Yデコーダ4、及び、Zデコーダ5と同様に、共通の基板6上に形成されている。
図5に、Zドライブ回路17及びYドライブ回路18の一回路構成例を示す。Zドライブ回路17とYドライブ回路18は、プレート選択線16またはビット線14を流れる電流によるプレート選択線16またはビット線14の電位変動を抑制する電位変動抑制回路20を備えている。電位変動抑制回路20は、プレート選択線16またはビット線14の電位変動をインバータ回路20aで検出して、インバータ回路20aの出力をゲート入力とするMOSトランジスタ20bのドレイン電流によりプレート選択線16またはビット線14を流れる電流を制御し、電位変動を抑制する構成となっている。図5に示すドライブ回路の2つの電源ノードV1、V2には、所定の電圧(電源電圧或いは接地電圧等)が供給され、メモリセルへのデータの書き込み動作、及び、メモリセルからのデータの読み出し動作の各動作別に定まる選択コモンプレート電圧VCP1と非選択コモンプレート電圧VCP0、或いは、選択ビット線電圧VBL1と非選択ビット線電圧VBL0が、プレート選択線16またはビット線14と接続する接続ノードNCから出力されるように、バイアスレベルVbが調整される。尚、図示しないが、電位変動抑制回路20は読み出し動作時にのみ活性化し、その他の動作では、MOSトランジスタ20bを常時オン状態とする回路構成とするのも好ましい。センス回路19は、プレート選択線16に接続するZドライブ回路17のノードN1またはN2を入力とし、選択されたメモリセルの抵抗状態に応じてプレート選択線16に流れる電流が変化するのを、ノードN1またはN2の電位変化として検出する。センス回路19として周知のセンス回路が利用できるため、具体的な回路構成についての説明は割愛する。
図6に、1つの第1選択トランジスタ10とそれに接続する1本の中間選択線11と、当該中間選択線11に接続するZ方向に複数配列されたメモリセル7の断面構造の一実施例を示す。図6は、ビット線14を通過する第1のYZ面と中間選択線11を通過する第2のYZ面で切断した2つの断面を合成した複合断面図である。また、図6では、メモリセル7はZ方向に4段積層されている例を示している。
本実施形態の第1選択トランジスタ10は、シリコン基板6の表面に例えばn型の不純物拡散によって形成されたドレイン21とソース22、及び、ドレイン21とソース22間のチャンネル領域23上にゲート酸化膜24を介して形成されたゲート25を備えて構成される標準的なプレーナ構造のn型MOSトランジスタである。第1選択トランジスタ10は、Xデコーダ3、Yデコーダ4、Zデコーダ5、第2選択トランジスタ15等の周辺回路で使用されるMOSトランジスタと同じく、標準的なMOSトランジスタ形成工程で作製される。第1選択トランジスタ10を覆う第1の層間絶縁膜26上にY方向に延伸するビット線14が形成され、層間絶縁膜26に形成されたコンタクト孔27を介して第1選択トランジスタ10のドレイン21に接続する。尚、第2のYZ面では、ビット線14は破線で図示されている。また、図6中、ゲート25は、X方向(図6の紙面垂直方向)に延伸してワード線13を形成する。
ビット線14と層間絶縁膜26の上方に3次元メモリセルアレイ1が形成されている。3次元メモリセルアレイ1は、第2の層間絶縁膜28とコモンプレート12を交互に積層した積層構造体と第1の層間絶縁膜26を貫通して第1選択トランジスタ10のソース22の表面に達する貫通孔の側壁内側に可変抵抗素子8を構成する金属酸化膜からなる可変抵抗体29と金属電極膜からなる第1電極30が順に形成され、その内側に中間選択線11となるタングステン等の金属材料31が柱状に充填され、第1選択トランジスタ10のソース22と接続している。
コモンプレート12はp型不純物が拡散されたp型多結晶シリコン膜32で形成され、可変抵抗体29側の端部33が、貫通孔側からn型不純物が拡散されてn型化している。これにより、コモンプレート12の可変抵抗体29側の端部にPN接合によるダイオード9が形成されている。従って、コモンプレート12はダイオード9のアノード電極と一体化し、また、ダイオード9のカソード電極は、可変抵抗素子8の第2電極と一体化している。メモリセル7を構成する可変抵抗素子8の第2電極とダイオード9が、第2の層間絶縁膜28によってZ方向に対して電気的に絶縁分離されている。尚、可変抵抗体29を構成する金属酸化膜はZ方向に連続して形成されているが、後述するように初期化処理前は高抵抗状態であり、第2の層間絶縁膜28と対向している部分は初期化されないため、可変抵抗素子8はZ方向に複数分離して形成されることになる。
また、コモンプレート12はn型不純物が拡散されたn型多結晶シリコン膜で形成されても良い。この場合、可変抵抗体29側の端部は、貫通孔側からp型不純物が拡散されてp型化している。従って、ダイオード9は、図2に示す等価回路とは極性が反転し、コモンプレート12はダイオード9のカソード電極と一体化し、また、ダイオード9のアノード電極は、可変抵抗素子8の第2電極と一体化している。尚、ダイオード9は上述のPN接合によるものではなく、貫通孔の側壁に露出した多結晶シリコン膜32の端面に選択的に金属または金属シリサイドを形成して、当該金属または金属シリサイドと多結晶シリコン膜32の界面に環状にショットキー接合を形成し、ダイオード9を構成するようにしても良い。多結晶シリコン膜32の端面に選択的に金属または金属シリサイドを形成するには、公知の選択シリサイド法(一般にサリサイドと呼ばれる)で行うことができる。PN接合を形成する場合、微細な貫通孔の側壁部に不純物を拡散するのが難しいのに比べ、金属シリサイドを用いたショットキー接合の場合、金属が孔の側壁に堆積できさえすれば、容易に選択的なショットキー接合を形成できることや、順方向での抵抗がPN接合に比べて低く、読み出し動作の高速化を実現できる等の利点がある。
また、図6に示す1D1R型メモリセル構造において、p型不純物濃度を1021/cmで、n型不純物濃度を1017/cm以上に高くすると、ダイオード9は逆バイアスでの降伏電圧が低下しツェナーダイオード的な特性となり、可変抵抗体29がバイポーラスイッチング動作可能な特性の場合、本構造でもバイポーラスイッチング動作を実現できる。また、貫通孔側からp型不純物を拡散した後、更に、n型不純物を拡散し、NPN型構造を形成することで、図3(A)に示す非線形素子9aを備えた1B1R型メモリセルが作製できる。また、コモンプレート12(32)に、多結晶シリコン膜の代わりとして金属膜のTiNを用いれば、図3(B)に示す可変抵抗素子8だけで構成される1R型メモリセルが作製できる。
次に、上記要領で作製された3次元メモリセルアレイ1と第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2のアレイ構造についてより詳細に説明する。図7は、第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2のXY平面内でのレイアウト図で、2次元マトリクス状に配置された複数の第1選択トランジスタ10と、ワード線13(ゲート25)、ビット線14、コンタクト孔27、貫通孔34、素子分離領域35、素子分離用のダミーゲート36が夫々図示されている。
図7に示すように、第1選択トランジスタ10のドレイン21、ソース22、チャンネル領域23を形成する活性領域が、Y方向に延伸するストライプ状の素子分離領域35によってX方向に複数分離され形成されている。理解を容易にするために、ドレイン21とソース22にハッチングを付し、素子分離領域35を破線で囲んでいる。Y方向に隣接する第1選択トランジスタ10間では、ソース22が夫々ダミーゲート36によって電気的に分離されている。つまり、ダミーゲート36の下方のチャンネル領域23に反転層が形成されないように所定の電位(例えば、接地電位)がダミーゲート36に印加される。また、ドレイン21は、Y方向に隣接する第1選択トランジスタ10間で一体化し、共通のコンタクト孔27を介してY方向に延伸する同じビット線14に接続する。Y方向に隣接する2つの第1選択トランジスタ10は、一方側ではドレイン21同士が接続して一体化し、他方側ではダミーゲート36を介して各ソース22が電気的に分離されている。
ゲート25とダミーゲート36は、ドレイン21を挟んで形成される2本のゲート25の両側にソース22を挟んでダミーゲート36が形成され、夫々がX方向に延伸する。2本のゲート25と2つの素子分離領域35に囲まれてY方向に隣接する2つの第1選択トランジスタ10のドレイン21が形成され、1本のゲート25と1本のダミーゲート36と2つの素子分離領域35に囲まれて1つの第1選択トランジスタ10のソース22が形成される。ドレイン21上には、ビット線14と接続するためのコンタクト孔27が形成され、ソース22上には、貫通孔34が形成されている。貫通孔34の内部には、環状の可変抵抗体29(金属酸化膜)、環状の第1電極30(金属電極膜)、柱状金属からなる中間選択線11が形成されているが、図7では図示を省略している。図7に示すように、ビット線14は、直線状にY方向に延伸するため、貫通孔34と接触しないように、同じ第1選択トランジスタ10内のコンタクト孔27と貫通孔34はX方向にずれて配置されている。
図7中に一点鎖線(太線)で囲まれた領域が1つの第1選択トランジスタ10の専有領域で、その上方に位置する3次元メモリセルアレイ1の1つのメモリセル7のXY平面内での専有領域と等しくなる。
図8(A)〜(C)は、図7に示すA−A’線、B−B’線、C−C’線を夫々通過する3つのYZ平面での断面構造を夫々示している。図8(A)では、4つの第1選択トランジスタ10がY方向に配列され、4本の柱状金属からなる中間選択線11の外周部に形成された環状の可変抵抗素子8と環状のダイオード9からなるメモリセル7が、Y方向とZ方向に夫々4つずつ配列されているYZ平面での断面構造が示されている。図8(A)に示すように、4本の中間選択線11は、夫々4つの第1選択トランジスタ10のソース22と接続している。また、Y方向に隣接する第1選択トランジスタ10のソース22間は、ダミーゲート36によって分離されている。図8(B)では、4つの第1選択トランジスタ10がY方向に配列され、夫々のドレイン21とY方向に延伸するビット線14がコンタクト孔27を介して接続しているYZ平面での断面構造が示されている。図8(B)に示すように、Y方向に隣接する第1選択トランジスタ10間でドレイン21が接続して一体化し、コンタクト孔27を共用している。図8(C)では、4本のゲート25と2本のダミーゲート36がY方向に延伸する素子分離領域35をX方向に跨いでいるYZ平面での断面構造が示されている。
図9(A)〜(C)は、図7に示すD−D’線、E−E’線、F−F’線を夫々通過する3つのXZ平面での断面構造を示している。図9(A)では、4つの第1選択トランジスタ10(ソース22が図示されている)がX方向に配列され、4本の柱状金属からなる中間選択線11の外周部に形成された環状の可変抵抗素子8と環状のダイオード9からなるメモリセル7が、X方向とZ方向に夫々4つずつ配列されているXZ平面での断面構造が示されている。図9(A)に示すように、4本の中間選択線11は、夫々4つの第1選択トランジスタ10のソース22と接続している。4本のビット線14は、4本の中間選択線11の側方を互いにX方向に分離してY方向に延伸している。また、X方向に隣接する第1選択トランジスタ10のソース22間は、素子分離領域35によって分離されている。図9(B)では、4つの第1選択トランジスタ10(チャンネル領域23とゲート25が図示されている)がX方向に配列され、コモンプレート12がZ方向に4段積層されているXZ平面での断面構造が示されている。図9(B)に示すように、各第1選択トランジスタ10のゲート25が素子分離領域35を跨いで互いに接続して1本のワード線13を形成している。図9(C)では、4つの第1選択トランジスタ10(ドレイン21が図示されている)がX方向に配列され、コモンプレート12がZ方向に4段積層されているXZ平面での断面構造が示されている。図9(C)に示すように、X方向に隣接する第1選択トランジスタ10のドレイン21間は、素子分離領域35によって分離され、各ドレイン21は、コンタクト孔27を介してY方向に延伸するビット線14に夫々接続している。
図10に、3次元メモリセルアレイ1と第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2の立体俯瞰図を示す。XY平面内に2次元マトリクス状に配列した第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2の上方に、3次元メモリセルアレイ1が形成されている。中間選択線11の柱状金属のコモンプレート12の境界部分に、積層された可変抵抗素子8とダイオード9が自己整合的に形成されている。積層されたコモンプレート12は、3次元メモリセルアレイ1の端部で階段状に加工され、各層のコモンプレート12からコンタクト金属37と信号配線38が夫々引き出されている。信号配線38は、図10には示されていないが、第2選択トランジスタ15のドレイン(またはソース)と各別に接続し、プレート選択線16を介してZデコーダ5に接続される。
〈第2実施形態〉
上記第1実施形態では、3次元メモリセルアレイ1が単位3次元メモリセルアレイの場合について、本発明装置における単位3次元メモリセルアレイと2次元アレイ2の回路構成及び構造、単位3次元メモリセルアレイ及び2次元アレイ2と、Xデコーダ3、Yデコーダ4、Zデコーダ5等の周辺回路との接続関係等、単位3次元メモリセルアレイに関する基本的な構成について説明したが、第2実施形態では、3次元メモリセルアレイ1が、Y方向に複数に分割されて単位3次元メモリセルアレイが形成される場合の具体例について説明する。第2実施形態では、3次元メモリセルアレイ1のY方向の分割数と、3次元メモリセルアレイ1におけるメモリセル7のY方向の配列数が同じ場合、つまり、単位3次元メモリセルアレイ内のメモリセル7のY方向の配列数が1の場合について説明する。従って、第2実施形態では、単位3次元メモリセルアレイは、メモリセル7がX方向及びZ方向の2方向に複数配列した2次元メモリセルアレイとなっている。尚、以降の実施形態の説明の便宜のため、適宜、メモリセル7或いは第1選択トランジスタ10のX方向の各配列を「行」と称し、Y方向の各配列を「列」と称する。更に、第2乃至第5実施形態に共通して、3次元メモリセルアレイ1におけるメモリセル7のX方向、Y方向、Z方向の各配列数を、夫々L個、M個、N個とする。
第2実施形態に係る本発明装置は、図11に模式的に示すように、第1実施形態と同様に、3次元メモリセルアレイ1、第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2、Xデコーダ3、Yデコーダ4、Zデコーダ5、第2選択トランジスタ15、Zドライブ回路17、Yドライブ回路18、及び、センス回路19を備えて構成されている。
3次元メモリセルアレイ1を構成するメモリセル7の構造、2次元アレイ2の構造、2次元アレイ2を構成する第1選択トランジスタ10とワード線13、ビット線14、Xデコーダ3、Yデコーダ4の接続関係、及び、Zドライブ回路17、Yドライブ回路18、センス回路19の回路構成等については、第1実施形態と同じであるので、重複する説明は割愛する。
3次元メモリセルアレイ1の全体は、第1実施形態で示した単位3次元メモリセルアレイと同様に、2端子型のメモリセル7を、X方向とY方向とZ方向の夫々に複数配列して構成されている。図12に、3次元メモリセルアレイ1をX方向とZ方向の各方向から見た等価回路図を示す。第2実施形態では、Y方向から見た等価回路図は、X方向から見た等価回路図と異なるが、3次元メモリセルアレイ1はX方向には分割されていないので、第1実施形態の単位3次元メモリセルアレイをX方向(Y方向も同じ)から見た等価回路図の図2(B)と同様となる。
3次元メモリセルアレイ1は、図12(A)に示すXY平面内における1層分の2次元メモリセルアレイ1aを、図12(B)に示すように、Z方向に複数層積層した構造となっている。図11、図12に示すように、各層の2次元メモリセルアレイ1aは、M個の単位2次元メモリセルアレイ1bに分割され、各単位2次元メモリセルアレイ1bがZ方向に積層して単位3次元メモリセルアレイ1cとなっている。
図12(A)に示すように、各層の2次元メモリセルアレイ1aは、2端子型のメモリセル7をX方向とY方向の夫々に複数配列して構成され、各メモリセル7の一方端は、各メモリセル7に各別に対応してXY平面内のメモリセル7と同数設けられたZ方向に延伸する中間選択線11に接続し、各行のメモリセル7の他方端は、各層にメモリセル7のY方向の配列数Mと同数設けられたX方向に延伸するコモンプレート12の対応する行のコモンプレート12に共通に接続している。各層の2次元メモリセルアレイ1a内で同じ位置に配置されたメモリセル7の一方端は、同じ中間選択線11に接続する。従って、各層において、コモンプレート12はY方向にM個に分割され、Y方向に隣接する単位2次元メモリセルアレイ1b間で相互に電気的に絶縁されている。
尚、図12では、メモリセル7として、可変抵抗素子8と整流素子であるダイオード9を直列に接続した1D1R型メモリセルを例示しているが、第1実施形態と同様、メモリセル7は、図3(A)及び図3(B)に示すように、双方向に電流を流す非線形素子9aを用いた1B1R型メモリセルや、可変抵抗素子8だけで構成される1R型メモリセルであっても良い。
図13に、3次元メモリセルアレイ1と第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2の立体俯瞰図を示す。尚、図13では、3次元メモリセルアレイ1の層数が4で、3次元メモリセルアレイ1中のメモリセル7がY方向に4個配列している部分において、コモンプレート12がY方向に4分割されている様子を例示している。
図14に、或る1行の単位3次元メモリセルアレイ1cと、当該1行の2次元アレイ2内の第1選択トランジスタ10と、当該1行の第2選択トランジスタ15と、Xデコーダ3、Yデコーダ4、Zデコーダ5の相互間の接続関係を示す。図14に示すように、各層のコモンプレート12は、夫々に対応して設けられた第2選択トランジスタ15のドレイン(またはソース)に各別に接続し、各第2選択トランジスタ15のソース(またはドレイン)は、プレート選択線16とZドライブ回路17を介してZデコーダ5の各出力に接続している。各行の第2選択トランジスタ15の個数は、3次元メモリセルアレイ1の層数(Z方向の配列数、例えばN)と等しく、第2選択トランジスタ15の総数は、N×Mとなる。また、プレート選択線16、Zドライブ回路17及びZデコーダ5の出力も、3次元メモリセルアレイ1の層数Nと同数設けられている。
各行のX方向に配列した中間選択線11は、夫々に対応して設けられた第1選択トランジスタ10のドレイン(またはソース)に各別に接続し、各第1選択トランジスタ10のソース(またはドレイン)は、他の単位3次元メモリセルアレイ1cの下方に位置する同一列の第1選択トランジスタ10のソース(またはドレイン)とともに、共通のビット線14に接続して、Yドライブ回路18を介してYデコーダ4の各出力に接続している。各行の第1選択トランジスタ10及び第2選択トランジスタ15の各ゲートは、その行の1本のワード線13と共通に接続し、Xデコーダ3の対応する行の出力と接続している。従って、Xデコーダ3によって、選択メモリセルが属する行の第1選択トランジスタ10と第2選択トランジスタ15の全てが同時にオン状態となって選択される。従って、第2実施形態では、第1選択トランジスタ10と第2選択トランジスタ15は何れも同じ導電型のn型MOSトランジスタを想定している。この結果、選択された各行において、Yデコーダ4とZデコーダ5の各出力を選択することで、Yドライブ回路18、ビット線14、第1選択トランジスタ10、中間選択線11、メモリセル7、コモンプレート12、第2選択トランジスタ15、プレート選択線16、Zドライブ回路17を夫々経由する経路が確立され、当該経路上のメモリセル7が選択される。
以上に説明したように、第2実施形態では、各層において、コモンプレート12がY方向に隣接する単位2次元メモリセルアレイ1b間で相互に電気的に絶縁されているため、読み出し動作時において上述した寄生電流(回り込み電流)の発生要因となる非選択メモリセルは、単位3次元メモリセルアレイ1c内に限定される。つまり、単位3次元メモリセルアレイ1c内のメモリセル数を一定数以下に限定することで、寄生電流のもととなる非選択メモリセルのリーク電流量の総和が抑制され、3次元メモリセルアレイ1を分割しない場合に比べて、読み出し動作における動作マージンや動作速度が改善される。
〈第3実施形態〉
上記第2実施形態では、3次元メモリセルアレイ1が、Y方向に複数に分割されて単位3次元メモリセルアレイが形成される場合の具体例について、3次元メモリセルアレイ1のY方向に分割数と、3次元メモリセルアレイ1におけるメモリセル7のY方向の配列数が同じ場合を説明したが、第3実施形態では、3次元メモリセルアレイ1のY方向に分割数が、3次元メモリセルアレイ1におけるメモリセル7のY方向の配列数より少ない場合の具体例について、一例として、全ての単位3次元メモリセルアレイ内のメモリセル7のY方向の配列数が複数の場合について説明する。
第3実施形態に係る本発明装置は、図15に模式的に示すように、第1及び第2実施形態と同様に、3次元メモリセルアレイ1、第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2、Xデコーダ3、Yデコーダ4、Zデコーダ5、第2選択トランジスタ15、Zドライブ回路17、Yドライブ回路18、及び、センス回路19を備えて構成されている。
3次元メモリセルアレイ1を構成するメモリセル7の構造、2次元アレイ2の構造、2次元アレイ2を構成する第1選択トランジスタ10とワード線13、ビット線14、Xデコーダ3、Yデコーダ4の接続関係、及び、Zドライブ回路17、Yドライブ回路18、センス回路19の回路構成等については、第1実施形態と同じであるので、重複する説明は割愛する。
第3実施形態では、3次元メモリセルアレイ1と単位3次元メモリセルアレイ1cの両方とも、2端子型のメモリセル7を、X方向とY方向とZ方向の夫々に複数配列して構成されている。図16に、3次元メモリセルアレイ1をX方向とZ方向の各方向から見た等価回路図を示す。第3実施形態では、Y方向から見た等価回路図は、X方向から見た等価回路図と異なるが、3次元メモリセルアレイ1はX方向には分割されていないので、第1実施形態の単位3次元メモリセルアレイをX方向(Y方向も同じ)から見た等価回路図の図2(B)と同様となる。
3次元メモリセルアレイ1は、図16(A)に示すXY平面内における1層分の2次元メモリセルアレイ1aを、図16(B)に示すように、Z方向に複数層積層した構造となっている。図15、図16に示すように、各層の2次元メモリセルアレイ1aは、K個の単位2次元メモリセルアレイ1bに分割され、各単位2次元メモリセルアレイ1bがZ方向に積層して単位3次元メモリセルアレイ1cとなっている。図15、図16に示す例では、2次元メモリセルアレイ1aの分割数Kは、メモリセル7のY方向の配列数Mの4分の1(K=M/4)となっている。
図16(A)に示すように、各層の2次元メモリセルアレイ1aは、2端子型のメモリセル7をX方向とY方向の夫々に複数配列して構成され、各メモリセル7の一方端は、各メモリセル7に各別に対応してXY平面内のメモリセル7と同数設けられたZ方向に延伸する中間選択線11に接続し、各行のメモリセル7の他方端は、各層にK個設けられたX方向に延伸するコモンプレート12の対応する行のコモンプレート12に共通に接続している。各層の2次元メモリセルアレイ1a内で同じ位置に配置されたメモリセル7の一方端は、同じ中間選択線11に接続する。従って、各層において、コモンプレート12はY方向にK個に分割され、各コモンプレート12には、Y方向に4個のメモリセル7が配列され、Y方向に隣接する単位2次元メモリセルアレイ1b間で相互に電気的に絶縁されている。
尚、図16では、メモリセル7として、可変抵抗素子8と整流素子であるダイオード9を直列に接続した1D1R型メモリセルを例示しているが、第1実施形態と同様、メモリセル7は、図3(A)及び図3(B)に示すように、双方向に電流を流す非線形素子9aを用いた1B1R型メモリセルや、可変抵抗素子8だけで構成される1R型メモリセルであっても良い。
図17に、3次元メモリセルアレイ1と第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2の立体俯瞰図を示す。尚、図17では、3次元メモリセルアレイ1の層数が4で、3次元メモリセルアレイ1中のメモリセル7がY方向に4個配列している部分において、コモンプレート12がY方向に2分割されている様子を例示している。
図18に、2次元メモリセルアレイ1aの分割数Kがメモリセル7のY方向の配列数Mの4分の1(K=M/4)である場合における、或る4行分のメモリセル7に対応する1つの単位3次元メモリセルアレイ1cと、当該4行分の2次元アレイ2内の第1選択トランジスタ10と、当該1つの単位3次元メモリセルアレイ1cに対応する第2選択トランジスタ15と、Xデコーダ3、Yデコーダ4、Zデコーダ5の相互間の接続関係を示す。尚、図18では、単位3次元メモリセルアレイ1c内のメモリセル7と2次元アレイ2内の第1選択トランジスタ10は4行分の内の1行分だけを図示している。
図18に示すように、各層のコモンプレート12は、夫々に対応して設けられた第2選択トランジスタ15のドレイン(またはソース)に各別に接続し、各第2選択トランジスタ15のソース(またはドレイン)は、プレート選択線16とZドライブ回路17を介してZデコーダ5の各出力に接続している。各行の第2選択トランジスタ15の個数は、3次元メモリセルアレイ1の層数(Z方向の配列数、例えばN)と等しく、第2選択トランジスタ15の総数は、N×Kとなる。また、プレート選択線16、Zドライブ回路17及びZデコーダ5の出力も、3次元メモリセルアレイ1の層数Nと同数設けられている。
1つの単位3次元メモリセルアレイ1cの下方においてX方向及びY方向に配列した中間選択線11は、夫々に対応して設けられた第1選択トランジスタ10のドレイン(またはソース)に各別に接続し、各列の第1選択トランジスタ10のソース(またはドレイン)は、共通のビット線14に接続し、Yドライブ回路18を介してYデコーダ4の各出力に接続している。
第3実施形態では、同一行の第1選択トランジスタ10の各ゲートは、その行の1本のワード線13と共通に接続し、Xデコーダ3の対応する各行の出力と接続しているが、第2選択トランジスタ15の各ゲートは、対応する4行分の4本のワード線13を入力とする4入力OR回路40(付加回路に相当)の出力である第2ワード線41(第4選択線に相当)と共通に接続している。従って、Xデコーダ3によって、選択メモリセルが属する行の第1選択トランジスタ10の全てが同時にオン状態となって選択されるとともに、選択メモリセルが属する単位3次元メモリセルアレイ1cに対応する第2選択トランジスタ15の全てが同時にオン状態となって選択される。従って、第3実施形態では、第1選択トランジスタ10と第2選択トランジスタ15は何れも同じ導電型のn型MOSトランジスタを想定している。この結果、選択された各行において、Yデコーダ4とZデコーダ5の各出力を選択することで、Yドライブ回路18、ビット線14、第1選択トランジスタ10、中間選択線11、メモリセル7、コモンプレート12、第2選択トランジスタ15、プレート選択線16、Zドライブ回路17を夫々経由する経路が確立され、当該経路上のメモリセル7が選択される。但し、同じ単位3次元メモリセルアレイ1c内の非選択行については、第1選択トランジスタ10がオフ状態であるので、Yデコーダ4とZデコーダ5の各選択された出力間の経路は確立されず、非選択行のメモリセル7は選択されないが、当該非選択行のメモリセル7は、コモンプレート12を介して選択行のメモリセル7と接続しているため、選択メモリセルに対して寄生電流(回り込み電流)の影響を及ぼすことになる。
しかしながら、第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、各層において、コモンプレート12がY方向に隣接する単位2次元メモリセルアレイ1b間で相互に電気的に絶縁されているため、読み出し動作時において上述した寄生電流(回り込み電流)の発生要因となる非選択メモリセルは、単位3次元メモリセルアレイ1c内に限定される。つまり、単位3次元メモリセルアレイ1c内のメモリセル数を一定数以下に限定することで、寄生電流のもととなる非選択メモリセルのリーク電流量の総和が抑制され、3次元メモリセルアレイ1を分割しない場合に比べて、読み出し動作における動作マージンや動作速度が改善される。
図18では、第2選択トランジスタ15、4入力OR回路40、第2ワード線41は、Xデコーダ3と2次元アレイ2の間に配置されているように図示しているが、これらは、2次元アレイ2を挟んで、Xデコーダ3の反対側に配置しても構わない。この場合、ワード線13と干渉することなく、2次元アレイ2の周辺部に第2ワード線41及び第2選択トランジスタ15を配置できるので好ましい。
尚、図15及び図18に示す回路構成では、単位2次元メモリセルアレイ1b毎に1つの第2選択トランジスタ15を設け、各第2選択トランジスタ15のゲートと4入力OR回路40の出力を、第2ワード線41を介して接続する構成としたが、図19に示すように、Xデコーダ3を前段部3a(部分的回路に相当)と後段部3bに分けて段階的にデコードする回路構成とし、前段部3aのプリデコード出力を第2ワード線41に接続し、第2ワード線41を後段部3bにして、後段部3bから最終のデコード信号をワード線13に出力する構成とすることもできる。
〈第4実施形態〉
上記第2実施形態では、3次元メモリセルアレイ1が、Y方向に複数に分割されて単位3次元メモリセルアレイが形成される場合の具体例について、3次元メモリセルアレイ1のY方向に分割数と、3次元メモリセルアレイ1におけるメモリセル7のY方向の配列数が同じ場合を説明したが、第4実施形態では、3次元メモリセルアレイ1が、X方向に複数に分割されて単位3次元メモリセルアレイが形成される場合の具体例について、3次元メモリセルアレイ1のX方向に分割数と、3次元メモリセルアレイ1におけるメモリセル7のX方向の配列数が同じ場合について説明する。
第4実施形態に係る本発明装置は、図20に模式的に示すように、第1実施形態と同様に、3次元メモリセルアレイ1、第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2、Xデコーダ3、Yデコーダ4、Zデコーダ5、第2選択トランジスタ15、Zドライブ回路17、Yドライブ回路18、及び、センス回路19を備えて構成されている。
3次元メモリセルアレイ1を構成するメモリセル7の構造、2次元アレイ2の構造、2次元アレイ2を構成する第1選択トランジスタ10とワード線13、ビット線14、Xデコーダ3、Yデコーダ4の接続関係、及び、Zドライブ回路17、Yドライブ回路18、センス回路19の回路構成等については、第1実施形態と同じであるので、重複する説明は割愛する。
3次元メモリセルアレイ1の全体は、第1実施形態で示した単位3次元メモリセルアレイと同様に、2端子型のメモリセル7を、X方向とY方向とZ方向の夫々に複数配列して構成されている。図21に、3次元メモリセルアレイ1をY方向とZ方向の各方向から見た等価回路図を示す。第4実施形態では、X方向から見た等価回路図は、Y方向から見た等価回路図と異なるが、3次元メモリセルアレイ1はY方向には分割されていないので、第1実施形態の単位3次元メモリセルアレイをX方向から見た等価回路図の図2(B)と同様となる。
3次元メモリセルアレイ1は、図21(A)に示すXY平面内における1層分の2次元メモリセルアレイ1aを、図21(B)に示すように、Z方向に複数層積層した構造となっている。図20、図21に示すように、各層の2次元メモリセルアレイ1aは、L個の単位2次元メモリセルアレイ1bに分割され、各単位2次元メモリセルアレイ1bがZ方向に積層して単位3次元メモリセルアレイ1cとなっている。
図21(A)に示すように、各層の2次元メモリセルアレイ1aは、2端子型のメモリセル7をX方向とY方向の夫々に複数配列して構成され、各メモリセル7の一方端は、各メモリセル7に各別に対応してXY平面内のメモリセル7と同数設けられたZ方向に延伸する中間選択線11に接続し、各列のメモリセル7の他方端は、各層にメモリセル7のX方向の配列数Lと同数設けられたY方向に延伸するコモンプレート12の対応する列のコモンプレート12に共通に接続している。各層の2次元メモリセルアレイ1a内で同じ位置に配置されたメモリセル7の一方端は、同じ中間選択線11に接続する。従って、各層において、コモンプレート12はX方向にL個に分割され、X方向に隣接する単位2次元メモリセルアレイ1b間で相互に電気的に絶縁されている。
尚、図21では、メモリセル7として、可変抵抗素子8と整流素子であるダイオード9を直列に接続した1D1R型メモリセルを例示しているが、第1実施形態と同様、メモリセル7は、図3(A)及び図3(B)に示すように、双方向に電流を流す非線形素子9aを用いた1B1R型メモリセルや、可変抵抗素子8だけで構成される1R型メモリセルであっても良い。
図22に、3次元メモリセルアレイ1と第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2の立体俯瞰図を示す。尚、図22では、3次元メモリセルアレイ1の層数が4で、3次元メモリセルアレイ1中のメモリセル7がX方向に4個配列している部分において、コモンプレート12がX方向に4分割されている様子を例示している。
図23に、或る1列の単位3次元メモリセルアレイ1cと、当該1列の2次元アレイ2内の第1選択トランジスタ10と、当該1列の第2選択トランジスタ15と、Xデコーダ3、Yデコーダ4、Zデコーダ5の相互間の接続関係を示す。図23に示すように、各層のコモンプレート12は、夫々に対応して設けられた第2選択トランジスタ15のドレイン(またはソース)に各別に接続し、各第2選択トランジスタ15のソース(またはドレイン)は、プレート選択線16とZドライブ回路17を介してZデコーダ5の各出力に接続している。各列の第2選択トランジスタ15の個数は、3次元メモリセルアレイ1の層数(Z方向の配列数N)と等しく、第2選択トランジスタ15の総数は、N×Lとなる。また、プレート選択線16、Zドライブ回路17及びZデコーダ5の出力も、3次元メモリセルアレイ1の層数Nと同数設けられている。
各列のY方向に配列した中間選択線11は、夫々に対応して設けられた第1選択トランジスタ10のドレイン(またはソース)に各別に接続し、各第1選択トランジスタ10のソース(またはドレイン)は共通のビット線14に接続して、Yドライブ回路18を介してYデコーダ4の各出力に接続している。2次元アレイ2の各行の第1選択トランジスタ10の各ゲートは、その行の1本のワード線13と共通に接続し、Xデコーダ3の対応する行の出力と接続している。
第4実施形態では、L本のビット線14に各別に対応するL本のY方向に延伸する第2ビット線42(第5選択線に相当)を、2次元アレイ2の周辺部に配置し、各列のN個の第2選択トランジスタ15の各ゲートは、対応する列の第2ビット線42と共通に接続する。第2ビット線42は、対応するビット線14が選択された場合に同時に活性化され、対応する列の第2選択トランジスタ15をオン状態にして選択する。第2ビット線42は、Yデコーダ4からYドライブ回路18に出力されるデコード信号或いは当該デコード信号によって駆動される信号が入力されるか、或いは、Yデコーダ4と同じアドレス入力の同じデコード処理を行うYデコーダ4と等価な別デコーダ(図示せず)のデコード信号が入力される構成となっている。第4実施形態では、第2選択トランジスタ15は、第2及び第3実施形態と同様に、n型MOSトランジスタで構成される場合を想定しており、第2ビット線42の活性化状態における電圧レベルは、所定の電圧レベルの正電圧である。この結果、選択された各列において、Xデコーダ3とZデコーダ5の各出力を選択することで、Yドライブ回路18、ビット線14、第1選択トランジスタ10、中間選択線11、メモリセル7、コモンプレート12、第2選択トランジスタ15、プレート選択線16、Zドライブ回路17を夫々経由する経路が確立され、当該経路上のメモリセル7が選択される。
以上に説明したように、第4実施形態では、各層において、コモンプレート12がX方向に隣接する単位2次元メモリセルアレイ1b間で相互に電気的に絶縁されているため、読み出し動作時において上述した寄生電流(回り込み電流)の発生要因となる非選択メモリセルは、単位3次元メモリセルアレイ1c内に限定される。つまり、単位3次元メモリセルアレイ1c内のメモリセル数を一定数以下に限定することで、寄生電流のもととなる非選択メモリセルのリーク電流量の総和が抑制され、3次元メモリセルアレイ1を分割しない場合に比べて、読み出し動作における動作マージンや動作速度が改善される。
〈第5実施形態〉
上記第4実施形態では、3次元メモリセルアレイ1が、X方向に複数に分割されて単位3次元メモリセルアレイが形成される場合の具体例について、3次元メモリセルアレイ1のX方向に分割数と、3次元メモリセルアレイ1におけるメモリセル7のX方向の配列数が同じ場合を説明したが、第5実施形態では、3次元メモリセルアレイ1のX方向に分割数が、3次元メモリセルアレイ1におけるメモリセル7のX方向の配列数より少ない場合の具体例について、一例として、全ての単位3次元メモリセルアレイ内のメモリセル7のX方向の配列数が複数の場合について説明する。
第5実施形態に係る本発明装置は、図24に模式的に示すように、第1及び第4実施形態と同様に、3次元メモリセルアレイ1、第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2、Xデコーダ3、Yデコーダ4、Zデコーダ5、第2選択トランジスタ15、Zドライブ回路17、Yドライブ回路18、及び、センス回路19を備えて構成されている。
3次元メモリセルアレイ1を構成するメモリセル7の構造、2次元アレイ2の構造、2次元アレイ2を構成する第1選択トランジスタ10とワード線13、ビット線14、Xデコーダ3、Yデコーダ4の接続関係、及び、Zドライブ回路17、Yドライブ回路18、センス回路19の回路構成等については、第1実施形態と同じであるので、重複する説明は割愛する。
第5実施形態では、3次元メモリセルアレイ1と単位3次元メモリセルアレイ1cの両方とも、2端子型のメモリセル7を、X方向とY方向とZ方向の夫々に複数配列して構成されている。図25に、3次元メモリセルアレイ1をY方向とZ方向の各方向から見た等価回路図を示す。第5実施形態では、X方向から見た等価回路図は、Y方向から見た等価回路図と異なるが、3次元メモリセルアレイ1はY方向には分割されていないので、第1実施形態の単位3次元メモリセルアレイをX方向から見た等価回路図の図2(B)と同様となる。
3次元メモリセルアレイ1は、図25(A)に示すXY平面内における1層分の2次元メモリセルアレイ1aを、図25(B)に示すように、Z方向に複数層積層した構造となっている。図24、図25に示すように、各層の2次元メモリセルアレイ1aは、J個の単位2次元メモリセルアレイ1bに分割され、各単位2次元メモリセルアレイ1bがZ方向に積層して単位3次元メモリセルアレイ1cとなっている。図24、図25に示す例では、2次元メモリセルアレイ1aの分割数Jは、メモリセル7のX方向の配列数Lの4分の1(J=L/4)となっている。
図25(A)に示すように、各層の2次元メモリセルアレイ1aは、2端子型のメモリセル7をX方向とY方向の夫々に複数配列して構成され、各メモリセル7の一方端は、各メモリセル7に各別に対応してXY平面内のメモリセル7と同数設けられたZ方向に延伸する中間選択線11に接続し、各行のメモリセル7の他方端は、各層にL個設けられたY方向に延伸するコモンプレート12の対応する列のコモンプレート12に共通に接続している。各層の2次元メモリセルアレイ1a内で同じ位置に配置されたメモリセル7の一方端は、同じ中間選択線11に接続する。従って、各層において、コモンプレート12はX方向にJ個に分割され、各コモンプレート12には、X方向に4個のメモリセル7が配列され、X方向に隣接する単位2次元メモリセルアレイ1b間で相互に電気的に絶縁されている。
尚、図25では、メモリセル7として、可変抵抗素子8と整流素子であるダイオード9を直列に接続した1D1R型メモリセルを例示しているが、第1実施形態と同様、メモリセル7は、図3(A)及び図3(B)に示すように、双方向に電流を流す非線形素子9aを用いた1B1R型メモリセルや、可変抵抗素子8だけで構成される1R型メモリセルであっても良い。
図26に、3次元メモリセルアレイ1と第1選択トランジスタ10の2次元アレイ2の立体俯瞰図を示す。尚、図26では、3次元メモリセルアレイ1の層数が4で、3次元メモリセルアレイ1中のメモリセル7がX方向に4個配列している部分において、コモンプレート12がX方向に2分割されている様子を例示している。
図27に、2次元メモリセルアレイ1aの分割数Jがメモリセル7のX方向の配列数Lの4分の1(J=L/4)である場合における、或る4列分のメモリセル7に対応する1つの単位3次元メモリセルアレイ1cと、当該4列分の2次元アレイ2内の第1選択トランジスタ10と、当該1つの単位3次元メモリセルアレイ1cに対応する第2選択トランジスタ15と、Xデコーダ3、Yデコーダ4、Zデコーダ5の相互間の接続関係を示す。尚、図27では、単位3次元メモリセルアレイ1c内のメモリセル7と2次元アレイ2内の第1選択トランジスタ10は4列分の内の1列分だけを図示している。
図27に示すように、各層のコモンプレート12は、夫々に対応して設けられた第2選択トランジスタ15のドレイン(またはソース)に各別に接続し、各第2選択トランジスタ15のソース(またはドレイン)は、プレート選択線16とZドライブ回路17を介してZデコーダ5の各出力に接続している。各列の第2選択トランジスタ15の個数は、3次元メモリセルアレイ1の層数(Z方向の配列数N)と等しく、第2選択トランジスタ15の総数は、N×Jとなる。また、プレート選択線16、Zドライブ回路17及びZデコーダ5の出力も、3次元メモリセルアレイ1の層数Nと同数設けられている。
1つの単位3次元メモリセルアレイ1cの下方においてX方向及びY方向に配列した中間選択線11は、夫々に対応して設けられた第1選択トランジスタ10のドレイン(またはソース)に各別に接続し、2次元アレイ2の各列の第1選択トランジスタ10のソース(またはドレイン)は、共通のビット線14に接続し、Yドライブ回路18を介してYデコーダ4の各出力に接続している。2次元アレイ2の各行の第1選択トランジスタ10の各ゲートは、その行の1本のワード線13と共通に接続し、Xデコーダ3の対応する行の出力と接続している。
第5実施形態では、L本のビット線14の隣接する4本毎に1本(合計J本)のY方向に延伸する第3ビット線43(第5選択線に相当)を対応させて、2次元アレイ2の周辺部に配置し、X方向に同位置にある各層のコモンプレート12に接続するN個の第2選択トランジスタ15の各ゲートは、対応する第3ビット線43と共通に接続する。第2ビット線43は、対応する4本のビット線14の何れか1つが選択された場合に同時に活性化され、対応する列に属するN個の第2選択トランジスタ15をオン状態にして選択する。第3ビット線43は、一例として、Yデコーダ4からYドライブ回路18に出力されるデコード信号の隣接する4本を入力とする4入力OR回路または4入力NAND回路からなるポストデコード回路44(付加回路に相当。OR回路とNAND回路の何れとするかは4本の入力信号の選択時の信号レベルに依存する)の出力と接続する。従って、Yデコーダ4によって、選択メモリセルが属する列のビット線14が選択されるとともに、対応する第3ビット線43が選択され、選択メモリセルが属する単位3次元メモリセルアレイ1cに対応する第2選択トランジスタ15の全てが同時にオン状態となって選択される。尚、第5実施形態では、第1選択トランジスタ10と第2選択トランジスタ15は何れも同じ導電型のn型MOSトランジスタを想定している。この結果、選択された列において、Xデコーダ3とZデコーダ5の各出力を選択することで、Yドライブ回路18、ビット線14、第1選択トランジスタ10、中間選択線11、メモリセル7、コモンプレート12、第2選択トランジスタ15、プレート選択線16、Zドライブ回路17を夫々経由する経路が確立され、当該経路上のメモリセル7が選択される。但し、同じ単位3次元メモリセルアレイ1c内の非選択列については、読み出し動作時において、非選択のビット線14の電位を選択されたコモンプレート12と同電位とすることで、当該非選択列のメモリセル7の両端には電圧が印加されずに理想的には非選択状態となるが、当該非選択列のメモリセル7は、コモンプレート12を介して選択列のメモリセル7と接続しているため、選択メモリセルに対して寄生電流(回り込み電流)の影響を及ぼすことになる。
しかしながら、第5実施形態においても、第4実施形態と同様に、各層において、コモンプレート12がX方向に隣接する単位2次元メモリセルアレイ1b間で相互に電気的に絶縁されているため、読み出し動作時において上述した寄生電流(回り込み電流)の発生要因となる非選択メモリセルは、単位3次元メモリセルアレイ1c内に限定される。つまり、単位3次元メモリセルアレイ1c内のメモリセル数を一定数以下に限定することで、寄生電流のもととなる非選択メモリセルのリーク電流量の総和が抑制され、3次元メモリセルアレイ1を分割しない場合に比べて、読み出し動作における動作マージンや動作速度が改善される。
尚、図24及び図27に示す回路構成では、単位2次元メモリセルアレイ1b毎に1つの第2選択トランジスタ15を設け、各第2選択トランジスタ15のゲートとポストデコード回路44の出力を、第3ビット線43を介して接続する構成としたが、図28に示すように、Yデコーダ4を前段部4a(部分的回路に相当)と後段部4bに分けて段階的にデコードする回路構成とし、前段部4aのプリデコード出力を第3ビット線43に接続し、第3ビット線43を後段部4bに入力して、後段部4bから最終のデコード信号をYドライブ回路18に出力する構成とすることもできる。
更に、上述の図24、図27、図28に示す第3ビット線43とYデコーダ4との接続関係において、Yデコーダ4に代えて、Yデコーダ4と同じアドレス入力の同じデコード処理を行うYデコーダ4と等価な別デコーダ(図示せず)を使用しても良い。尚、図28の構成では、別デコーダは前段部4aだけで十分であり、ポストデコード回路44も不要なため、別デコーダの回路規模を小さくできる利点がある。
〈動作説明1〉
次に、上記各実施形態の3次元メモリセルアレイ1の各メモリセルに対する初期化動作、各メモリセルへのデータの書き込み動作(セット動作とリセット動作)、及び、各メモリセルからのデータの読み出し動作について説明する。
本発明装置における上記各動作は、基本的には、2次元マトリクス状に配列された既に公知の1D1R型メモリセル或いは1R型メモリセルの各動作と同様である。そのため、ここでは、本発明の3次元メモリセルアレイ構造に沿って、各動作について動作条件等の実施例を、図面を参照して説明する。図29は、2端子型の電流制御素子が整流素子(ダイオード)である1D1R型メモリセルを想定した場合の各動作における、選択ビット線、非選択ワード線、選択ワード線、非選択ワード線、選択コモンプレート、非選択コモンプレートに印加する電圧条件の一例を一覧表示したものである。また、図30は、当該1D1R型メモリセルの初期化前の抵抗状態RI(高抵抗状態)、初期化後の高抵抗状態RH、初期化後の低抵抗状態RLの各状態におけるIV特性と、第1選択トランジスタ10を負荷回路とした初期化動作時QI、セット動作時QS、リセット動作時QRのIV特性を、夫々模式的に示す。図中、Vi、Vs、Vrは、夫々、初期化動作、セット動作、及び、リセット動作に要するメモリセル7の両端に印加する最低電圧(閾値電圧)を示している。
また、図29に示す各動作における電圧条件は、図6に示すメモリセル構造において、所定の金属酸化物(例えば、CoO)からなる可変抵抗体29と金属電極膜30(例えば、Ta)を備えた可変抵抗素子8を想定したものであり、示された電圧条件は一例であり、また、可変抵抗素子8の組成や構造が変われば電圧条件もそれに応じて適宜変更される。
上述のように、上記各実施形態では、Yドライブ回路18、ビット線14、第1選択トランジスタ10、中間選択線11、メモリセル7、コモンプレート12、第2選択トランジスタ15、プレート選択線16、Zドライブ回路17を夫々経由する経路が確立され、当該経路上のメモリセル7が選択される構成となっているため、メモリセル7を中心にして対称な回路構成となっている。即ち、メモリセル7の両側に、中間選択線11とコモンプレート12が配置され、その両側に、第1選択トランジスタ10と第2選択トランジスタ15が配置され、更にその両側に、ビット線14とプレート選択線16が配置され、更にその両側に、Yドライブ回路18とZドライブ回路17が配置され、その両側に、Yデコーダ4とZデコーダ5が配置される構成となっている。尚、Yドライブ回路18とZドライブ回路17は、夫々、Yデコーダ4とZデコーダ5の一部として捉えることもできる。
上記回路構成において、1D1R型のメモリセル7を構成する電流制限素子9が整流素子のダイオードである場合は、その整流方向に依存して中間選択線11とコモンプレート12の一方側が他方側より高電圧となるが、高電圧側に位置する第1選択トランジスタ10と第2選択トランジスタ15の何れか一方においては、それらがn型MOSトランジスタで構成されているので、ゲート電圧を、高電圧側の中間選択線11またはコモンプレート12の印加電圧より高電圧に設定する必要がある。従って、コモンプレート12側が高電圧の場合には、選択コモンプレート電圧VCP1、非選択コモンプレート電圧VCP0は、Zドライブ回路17からプレート選択線16に印加された電圧が、第2選択トランジスタ15を介してコモンプレート12に印加されるため、Zドライブ回路17の出力電圧及び第2選択トランジスタ15のゲート電圧によってその電圧値が規定される。尚、高電圧側に位置する第1選択トランジスタ10と第2選択トランジスタ15の何れか一方をp型MOSトランジスタで構成することも可能である。尚、図29に示す電圧条件は、コモンプレート12側が高電圧となる整流方向を想定している。
尚、図29に示す選択コモンプレート電圧VCP1、非選択コモンプレート電圧VCP0は、何れも第2選択トランジスタ15を介してコモンプレート12に印加されるため、第2選択トランジスタ15によって選択されている単位3次元メモリセルアレイに供給される。第2選択トランジスタ15がオフ状態の非選択状態の単位3次元メモリセルアレイにおいては、コモンプレート12にはZドライブ回路17から電圧印加されないため、上述のメモリセル7を中心とするZドライブ回路17とYドライブ回路18間の経路は確立されないため、以下に示す各動作で必要な電流が流れないため、各動作は実行されない。以下の動作説明では、第2選択トランジスタ15によって選択されている単位3次元メモリセルアレイにおける各動作について説明する。
[初期化動作(フォーミング)]
図6に示すメモリセル構造において、可変抵抗体となる金属酸化物の多くは、成膜時に絶縁膜に近い高抵抗状態である場合が多い。特に、Co、Ni等のp型の金属の酸化物においては、通常の成膜方法でこのような傾向を示す。斯かる金属酸化物を用いた可変抵抗素子は、製造直後の通常の書き込み動作前に書き込み時の動作電圧より高い所定の電圧を可変抵抗素子の両端に印加し、可変抵抗体をスイッチング動作可能な状態に変化させ、初期化する必要がある。この初期化動作を一般にフォーミングと呼ぶ。
図30に示すように、選択されたメモリセルと第1選択トランジスタの直列回路の両端には、選択ビット線電圧VBL1(0V)と選択コモンプレート電圧VCP1(5V)が夫々印加され、メモリセルの両端には、選択ビット線電圧VBL1が0Vであるので、選択コモンプレート電圧VCP1から第1選択トランジスタの電圧降下分を差し引いた電圧が印加される。このとき、メモリセルの両端に印加される電圧が初期化動作の閾値電圧Viを超えると、初期化動作の開始により低抵抗化してメモリセルを流れる電流が増大し、第1選択トランジスタの負荷曲線に沿って矢印Aで示すように初期化動作が進行し、メモリセルの抵抗状態は、初期化後の高抵抗状態に遷移する。つまり、初期化前の抵抗状態RIのIV曲線と初期化動作時QIの第1選択トランジスタの負荷曲線の交点が、閾値電圧Viより低電圧の領域に存在すると、そこが安定点となって初期化動作が進行しない。従って、上記交点が閾値電圧Viより低電圧の領域に存在しないように、第1選択トランジスタの動作条件(ゲート電圧等)が設定される。尚、可変抵抗素子の両端には、メモリセルの両端への印加電圧から更にダイオードの電圧降下分を差し引いた電圧が印加される。メモリセルの両端への電圧印加時間は、選択ビット線電圧VBL1、選択ワード線電圧VWL1、及び、選択コモンプレート電圧VCP1が同時に印加されている期間の長さで規定される。本実施例では、当該電圧印加時間が1μs、初期化時に選択された可変抵抗素子に流れる電流が100μA以下で所望の初期化が完了する。
尚、初期化は、3次元メモリセルアレイ内の全てのメモリセルに対して実行する必要があるため、例えば、複数のビット線、ワード線、或いはコモンプレートを同時に選択して複数のメモリセルを選択して同時に初期化を行い、当該複数メモリセルの初期化動作を繰り返して、全てのメモリセルに対して初期化を完了するようにしても良い。これにより、初期化に要する総時間を短縮できる。例えば、全てのコモンプレートに選択コモンプレート電圧を印加すると、選択された中間選択線を単位として初期化動作を繰り返すことができる。
[書き込み動作(セット動作とリセット動作)]
書き込み対象のメモリセルは、初期化動作と同様に、選択ビット線、非選択ワード線、選択ワード線、非選択ワード線、選択コモンプレート、非選択コモンプレートの夫々に、図29に示す動作電圧を印加することで選択される。図30に示すように、セット動作とリセット動作の夫々において、選択されたメモリセルと第1選択トランジスタの直列回路の両端には、選択ビット線電圧VBL1(0V)と選択コモンプレート電圧VCP1(2V、1.2V)が夫々印加され、メモリセルの両端には、選択ビット線電圧VBL1が0Vであるので、選択コモンプレート電圧VCP1から第1選択トランジスタの電圧降下分を差し引いた電圧が印加される。
セット動作時には、メモリセルの両端に印加される電圧がセット動作の閾値電圧Vsを超えると、セット動作の開始により低抵抗化してメモリセルを流れる電流が増大し、第1選択トランジスタの負荷曲線に沿って矢印Bで示すようにセット動作が進行し、メモリセルの抵抗状態は、初期化後の低抵抗状態に遷移する。つまり、初期化後の高抵抗状態RHのIV曲線とセット動作時QSの第1選択トランジスタの負荷曲線の交点が、セット動作の閾値電圧Vsより低電圧の領域に存在すると、そこが安定点となってセット動作が進行しない。従って、上記交点が閾値電圧Vsより低電圧の領域に存在しないように、第1選択トランジスタの動作条件(ゲート電圧等)が設定される。
リセット動作時には、メモリセルの両端に印加される電圧がリセット動作の閾値電圧Vrを超えると、リセット動作の開始により高抵抗化してメモリセルを流れる電流が減少し、負荷曲線に沿って矢印Cで示すようにリセット動作が進行し、メモリセルの抵抗状態は、初期化後の高抵抗状態に遷移する。つまり、初期化後の低抵抗状態RLのIV曲線とリセット動作時QRの第1選択トランジスタの負荷曲線に交点が、リセット動作の閾値電圧Vrより低電圧の領域に存在すると、そこが安定点となってリセット動作が進行しない。従って、上記交点が閾値電圧Vrより低電圧の領域に存在しないように、第1選択トランジスタの動作条件(ゲート電圧等)が設定される。尚、上記各実施形態において、各層のコモンプレート12に共通に選択コモンプレート電圧を印加して、選択された中間選択線11を単位としてリセット動作を繰り返すようにしても良い。この場合、後述する逆バイアス状態となる非選択メモリセルが発生せず、逆バイアス状態の非選択メモリセルに起因するリーク電流の発生が回避できる。
更に、非選択メモリセルに対しては、セット動作とリセット動作の何れにおいても、第1選択トランジスタがオフ状態となりメモリセルの両端に電圧印加されないか、メモリセルの両端に印加される電圧、つまり、選択コモンプレート電圧から非選択ビット線電圧と第1選択トランジスタの電圧降下分を差し引いた電圧、または、非選択コモンプレート電圧から選択ビット線電圧と第1選択トランジスタの電圧降下分を差し引いた電圧が、各動作の閾値電圧Vs、Vrより低くなるか、或いは、逆バイアス状態となるように、非選択コモンプレート電圧と非選択ビット線電圧が設定されている。尚、非選択の単位3次元メモリセルアレイ中の非選択メモリセルに対しては、第2選択トランジスタがオフ状態となりメモリセルの両端に電圧印加されない。
[読み出し動作]
読み出し対象のメモリセルは、初期化動作や書き込み動作と同様に、選択ビット線、非選択ワード線、選択ワード線、非選択ワード線、の夫々に、図29に示す動作電圧を印加することで選択される。上記各実施形態においては、選択された単位3次元メモリセルアレイの各層のコモンプレートは、全て選択され、選択コモンプレート電圧VCP1が印加される。従って、選択された単位3次元メモリセルアレイ内の選択された中間選択線に接続する各層のメモリセルは一旦読み出し対象として全て選択される。コモンプレートの選択は、各プレート選択線に接続するZドライブ回路からセンス回路への信号伝達経路を、Zデコーダによって選択することで実現するか、或いは、各プレート選択線に対応してセンス回路を各別に設け、センス回路で各層の読み出し動作を夫々行った後に、読み出し結果をZデコーダによって選択することで実現する等の方法がある。
読み出し動作において、選択されたメモリセルと第1選択トランジスタの直列回路の両端には、選択ビット線電圧VBL1(0V)と選択コモンプレート電圧VCP1(0.5V)が夫々印加され、メモリセルの両端には、選択ビット線電圧VBL1が0Vであるので、選択コモンプレート電圧VCP1から第1選択トランジスタの電圧降下分を差し引いた電圧(読み出し電圧)が印加される。但し、読み出し動作における第1選択トランジスタの電圧降下は、メモリセルを流れる電流(読み出し電流)が、初期化動作や書き込み動作と比較して極めて小さいため、その電圧降下も小さい。当該読み出し電流は、上記各実施形態では、Zドライブ回路側に設けられたセンス回路によって電圧変換され、当該読み出し電流の大小に対応したメモリセルの抵抗状態が判定され、記憶情報が読み出される。尚、選択メモリセルの両端に印加される読み出し電圧は、セット動作の閾値電圧Vs及びリセット動作の閾値電圧Vrの何れに対しても低電圧となるように、選択コモンプレート電圧VCP1が設定されている。
更に、非選択メモリセルに対しては、第1選択トランジスタがオフ状態となるか、メモリセルの両端に印加される電圧が、整流素子であるダイオードの順方向の閾値電圧を超えないように非選択ビット線電圧VBL1を設定することで、非選択メモリセルに不要な読み出し電流が流れないようにする。しかし、上述のように、ダイオードの逆バイアス時のリーク電流が大きい場合には、選択コモンプレート電圧VCP1を印加するZドライブ回路と、非選択ビット線に非選択ビット線電圧VBL0を印加するYドライブ回路に、図5に例示する電位変動抑制回路20を備えることで、非選択メモリセルの寄生電流の増加が抑制され、読み出し動作時の動作マージンや動作速度の向上が図れる。
以上、電流制御素子が整流素子(ダイオード)である1D1R型メモリセルを想定した場合の各動作について説明したが、図6に示すメモリセル構造において現実に作製し得るダイオードは、逆バイアス時に或る一定のリーク電流が流れる。このため、特にセット動作では、オン状態の第1選択トランジスタに接続する非選択中間選択線と、オン状態の第2選択トランジスタに接続する非選択コモンプレートに接続する非選択メモリセルは、逆バイアス状態となるため、当該非選択メモリセルの全てで大きな逆バイアスリーク電流が流れる結果となる。上記第2乃至第5実施形態のように、3次元メモリセルアレイにおいて、各層のコモンプレートをX方向またはY方向に分割することで、当該逆バイアスリーク電流を抑制することが可能となる。
また、セット動作時において、Y方向のメモリセルの配列数が2以上の単位3次元メモリセルアレイでは、オフ状態の第1選択トランジスタに接続する非選択中間選択線がフローティング状態として存在するため、当該非選択中間選択線に接続する非選択メモリセルの内、選択コモンプレートに接続する非選択メモリセルと非選択コモンプレートに接続する非選択メモリセルが、フローティング状態の非選択中間選択線を介して直列に接続され、選択コモンプレートと非選択コモンプレート間が電気的に接続され、非選択コモンプレートと当該非選択中間選択線に接続する非選択メモリセルが逆バイアス状態となり、上記逆バイアスリーク電流が選択コモンプレートと非選択コモンプレート間に流れる。しかし、上記第3乃至第5実施形態のように、3次元メモリセルアレイにおいて、各層のコモンプレートをX方向またはY方向に分割することで、フローティング状態となる非選択中間選択線の数が制限されるため、当該非選択中間選択線を経由する逆バイアスリーク電流を抑制することが可能となる。
尚、上述のように選択された単位3次元メモリセルアレイにおいて、各層のコモンプレートを全て選択して中間選択線単位でリセット動作を行うことにより、上述の2種類の逆バイアス状態の非選択メモリセルの発生を回避できる。
一方、読み出し動作時には、選択された単位3次元メモリセルアレイにおいて、各層のコモンプレートに、Zドライブ回路から第2選択トランジスタを介して、選択コモンプレート電圧VCP1を印加する。ここで、Zドライブ回路及び第2選択トランジスタのオン抵抗が、可変抵抗素子の抵抗より十分に小さければ、各層のコモンプレートは同電位となり、非選択メモリセルを経由する寄生電流(回り込み電流)は無視できる。しかし、単位3次元メモリセルアレイ内の非選択メモリセルの可変抵抗素子が低抵抗状態では、Zドライブ回路及び第2選択トランジスタのオン抵抗が、非選択メモリセルの抵抗値に対して無視できなくなり、各層の単位2次元メモリセルアレイ内の低抵抗状態にある非選択メモリセルの個数に依存して、各層のコモンプレートの間で電位差が生じる。従って、Y方向のメモリセルの配列数が2以上の単位3次元メモリセルアレイでは、フローティング状態の非選択中間選択線を介して、当該電位差のある2つのコモンプレート間に直列に接続する2つの非選択メモリセルの一方が順バイアス状態、他方が逆バイアス状態となって、逆バイアスリーク電流が上記回り込み電流として流れる。当該逆バイアスリーク電流は、フローティング状態となる非選択中間選択線の数が大きい程大きくなるため、上記第2乃至第5実施形態のように、3次元メモリセルアレイにおいて、各層のコモンプレートをX方向またはY方向に分割することで、当該逆バイアスリーク電流による回り込み電流を抑制することが可能となる。更に、Zドライブ回路に、図5に例示する電位変動抑制回路20を備えることで、プレート選択線の電位変動が抑制されるため、各層のコモンプレート間の電位差もある程度抑制されることになる。
他方、オン状態の第1選択トランジスタを介して非選択ビット線と接続する複数の非選択中間選択線には、選択コモンプレート電圧VCP1と同電圧の非選択ビット線電圧VBL0が印加される。ここで、Yドライブ回路及び第1選択トランジスタのオン抵抗が、可変抵抗素子の抵抗より十分に小さければ、当該非選択中間選択線は夫々コモンプレートと同電位となるが、コモンプレートの電圧にバラツキが生じるため、非選択メモリセルを介して各層のコモンプレートに接続する当該非選択中間選択線の間においても電位差が発生する。従って、上記第2乃至第5実施形態のように、3次元メモリセルアレイにおいて、各層のコモンプレートをX方向またはY方向に分割することで、当該電位差に起因する回り込み電流も抑制される。更に、Yドライブ回路に、図5に例示する電位変動抑制回路20を備えることで、非選択ビット線の電位変動が抑制されるため、当該非選択中間選択線の間の電位差の発生もある程度抑制されることになる。
〈動作説明2〉
次に、2端子型の電流制御素子が図3(A)に示す双方向に電流を流す非線形素子である1B1R型メモリセルを想定した場合の各動作に説明する。図31に、当該非線形素子のIV特性の一例を示す。図31に示す例では、非線形素子の閾値電圧は、印加する電圧極性によって差があり、閾値電圧が低い方(0.1V)の電圧印加を順バイアスとし、閾値電圧の高い方(1.0V)の電圧印加を逆バイアスとする。従って、図31に示す非線形素子を備えた1B1R型メモリセルの場合、書き込み動作において、セット動作とリセット動作の間で、電圧印加極性を逆転させたバイポーラスイッチング動作が可能となる。
初期化動作と読み出し動作については、選択メモリセルに対する電圧印加を順バイアスとすることで、図29に示す電圧条件で、上述の電流制御素子としてダイオードを用いた1D1R型メモリセルの場合と同様の動作が可能であるので、重複する説明は割愛する。
[書き込み動作(セット動作とリセット動作)]
1B1R型メモリセルにおけるバイポーラスイッチング動作では、セット動作とリセット動作の何れか一方を逆バイアス状態で行う。先ず、セット動作を逆バイアス状態で行う場合について説明する。ところで、1B1R型メモリセルの非線形素子の逆バイアス状態での閾値電圧が1.0Vであるとすると、逆バイアス状態で行うセット動作に要する閾値電圧Vs’は、1D1R型メモリセルの場合におけるセット動作の閾値電圧Vsより絶対値で1.0V高くなる。但し、可変抵抗素子自体のセット動作の閾値電圧が、印加電圧の極性に依存しない対称性がある場合を想定する。
上述のように、Yドライブ回路とZドライブ回路の間の選択メモリセルを経由する経路は、選択メモリセルを中心として対称な回路構成となっているので、選択メモリセルに印加される電圧極性を反転させる場合には、選択ビット線に印加する選択ビット線電圧VBL1を、選択プレート選択線に印加し、選択コモンプレートに印加する選択コモンプレート電圧VCP1を、選択中間選択線に印加すれば良い。この場合、第2選択トランジスタがセット動作時における負荷回路となるので、第2選択トランジスタの電圧降下が、1D1R型メモリセルの場合におけるセット動作時の第1選択トランジスタの電圧降下と等しくなるように、バイアス条件を調整することになる。しかし、セット動作に要する閾値電圧Vs’は、1D1R型メモリセルの場合におけるセット動作の閾値電圧Vsより絶対値で1.0V高くなるので、図29に示す1D1R型メモリセルのセット動作と比較して、選択コモンプレート電圧を、1.0V高くした3.0Vとする必要がある。但し、セット動作の対象でない非選択メモリセルの内、非選択コモンプレートと非選択の中間選択線に接続する非選択メモリセルは、順バイアス状態となっているため、誤ってセット動作される場合の閾値電圧は、閾値電圧Vs’より0.9V低い閾値電圧Vs”(=Vs’−0.9V)となっている。従って、当該非選択メモリセルに印加される電圧は、閾値電圧Vs”及び順バイアス状態でのリセット動作の閾値電圧Vrの何れに対しても低電圧となるように、非選択コモンプレート電圧及び非選択ビット線電圧を設定する必要がある。
一方、負荷回路となる選択トランジスタをセット動作とリセット動作で共通化する場合には、第1選択トランジスタを共通の負荷回路とすべく、選択ビット線に印加する選択ビット線電圧VBL1を、選択コモンプレートに印加し、選択コモンプレートに印加する選択コモンプレート電圧VCP1を、選択ビット線に印加するようにする。しかし、セット動作に要する閾値電圧Vs’は、1D1R型メモリセルの場合におけるセット動作の閾値電圧Vsより絶対値で1.0V高くなるので、第1選択トランジスタ10の電圧降下が1D1R型メモリセルの場合と同電圧になると仮定すると、図29に示す1D1R型メモリセルのセット動作と比較して、選択コモンプレート電圧と非選択ビット線電圧を、1.0V高くした3.0Vとする必要がある。従って、1B1R型メモリセルにおけるセット動作とリセット動作の電圧条件は、一例として、図32に示すようになる。ここで、オン状態の第1選択トランジスタのゲート電圧である選択ワード線電圧は、電圧降下が1D1R型メモリセルの場合と同電圧以下となり、選択メモリセルに閾値電圧Vs’以上が印加されるように、例えば、4〜5V程度の高電圧が必要となる。
しかし、セット動作の対象でない非選択メモリセルの内、非選択コモンプレートと非選択の中間選択線に接続する非選択メモリセルは、順バイアス状態となっているため、誤ってセット動作される場合の閾値電圧は、閾値電圧Vs’より0.9V低い閾値電圧Vs”(=Vs’−0.9V)となっている。従って、当該非選択メモリセルに印加される電圧は、閾値電圧Vs” 及び順バイアス状態でのリセット動作の閾値電圧Vrの何れに対しても低電圧となるように、非選択コモンプレート電圧VCP0及び非選択ビット線電圧VBL0を設定する必要がある。しかし、たとえ当該非選択メモリセルに印加される電圧が、閾値電圧Vs”及び閾値電圧Vrより低電圧であっても、非線形素子の順バイアス時の閾値電圧(0.1V)を超える電圧が印加されるので、1D1R型メモリセルの場合と異なり、逆バイアスリーク電流より非常に大きな電流が非選択メモリセルに流れることになる。
従って、セット動作は、1D1R型メモリセルの場合と同様に順バイアス状態で行い、リセット動作を逆バイアス状態で行うようにするのが好ましい。順バイアス状態でセット動作を行った場合、選択コモンプレート電圧を、1.0V高くした3.0Vとする必要がなく、更に、セット動作の対象でない非選択メモリセルの内、非選択コモンプレートと非選択の中間選択線に接続する非選択メモリセルは、逆バイアス状態となっているため、誤ってセット動作される場合の閾値電圧は、逆バイアス状態での閾値電圧Vs’である。従って、当該非選択メモリセルに印加される電圧は、閾値電圧Vs’より低電圧であれば良いので、当該非選択メモリセルに印加される電圧を、非線形素子の逆バイアス時の閾値電圧(1.0V)を超えないように設定することが可能となる。この場合の1B1R型メモリセルにおけるセット動作とリセット動作の電圧条件の一例を、図33に示す。
リセット動作を逆バイアス状態で行う場合、1B1R型メモリセルの非線形素子の逆バイアス状態での閾値電圧が1.0Vであるとすると、逆バイアス状態で行うリセット動作に要する閾値電圧Vr’は、1D1R型メモリセルの場合におけるリセット動作の閾値電圧Vrより絶対値で1.0V高くなる。従って、1D1R型メモリセルの場合の選択コモンプレート電圧に相当する選択ビット線電圧は、1.2Vから2.2Vに増大している。ここで、リセット動作を、選択された単位3次元メモリセルアレイの各層のコモンプレートを全て選択し、中間選択線単位で行うようにすると、順バイアス状態となる非選択メモリセルの発生を回避でき、リセット動作中に非選択メモリセルを介して大きな順バイアス電流が流れるのを防止できる。
尚、セット動作を順バイアス状態で行う場合には、Y方向のメモリセルの配列数が2以上の単位3次元メモリセルアレイでは、1D1R型メモリセルの場合と同様に逆バイアス状態の非選択メモリセルに逆バイアスリーク電流が流れるが、当該逆バイアスリーク電流は、上記第2乃至第5実施形態のように、3次元メモリセルアレイにおいて、各層のコモンプレートをX方向またはY方向に分割することで、当該逆バイアスリーク電流を抑制することが可能となる。
〈動作説明3〉
次に、図3(B)に示す電流制限素子を備えない1R型メモリセルを想定した場合の各動作に説明する。1R型メモリセルの場合は、選択された単位3次元メモリセルアレイ内に存在する非選択メモリセルが、例えばセット動作等において電圧印加状態となると、電流制限素子による電流抑制作用がないため、非選択メモリセルの抵抗状態と印加電圧に応じた電流が流れることになるため、単位3次元メモリセルアレイを構成するメモリセル数は自ずと、1D1R型メモリセルや1B1R型メモリセルの場合と比較して大きく制限されることになる。従って、上記第2乃至第5実施形態のように、3次元メモリセルアレイにおいて、各層のコモンプレートをX方向またはY方向に分割することで、単位3次元メモリセルアレイを構成するメモリセル数を一定数に制限できる。
1R型メモリセルでは、セット動作とリセット動作については、1D1R型メモリセルと同様のモノポーラスイッチング動作や、上述の1B1R型メモリセルの場合と同様のバイポーラスイッチング動作の何れのスイッチング動作も可能である。この場合、セット動作とリセット動作の何れにおいても、選択メモリセルに印加される電圧が、各動作の閾値電圧を超え、非選択メモリセルには、各動作の閾値電圧(印加電圧極性によって異なる場合は、絶対値の低い方の閾値電圧)より低電圧となるように、選択コモンプレート電圧、非選択コモンプレート電圧、選択ビット線電圧、非選択ビット線電圧を設定する必要がある。但し、上述のように、非選択メモリセルには、電流制限素子による電流抑制作用がないため、非選択メモリセルの抵抗状態と印加電圧に応じた電流が流れることになる。
初期化動作と読み出し動作については、図29に示す電圧条件で、上述の電流制御素子としてダイオードを用いた1D1R型メモリセルの場合と同様の動作が可能であるので、重複する説明は割愛する。但し、読み出し動作において、コモンプレート間に発生する電位差に伴う寄生電流は、1D1R型メモリセルや1B1R型メモリセルの電流制限素子の逆バイアスリーク電流ではなく、当該電位差によって可変抵抗素子に流れる電流であるため、当該寄生電流は、1D1R型メモリセルや1B1R型メモリセルの場合と比較して大幅に増加するため、上記第2乃至第5実施形態のように、3次元メモリセルアレイにおいて、各層のコモンプレートをX方向またはY方向に分割することで、単位3次元メモリセルアレイを構成するメモリセル数を一定数に制限し、当該寄生電流の影響を軽減することができる。尚、1R型メモリセルの場合には、選択コモンプレート電圧を印加するZドライブ回路と、非選択ビット線に非選択ビット線電圧を印加するYドライブ回路に、図5に例示する電位変動抑制回路20を備えることが特に重要となる。
次に、本発明装置の別実施形態について説明する。
〈1〉上記動作説明において例示した各選択線の電圧条件は一例であり、適宜変更可能である。特に、可変抵抗素子と2端子型の電流制御素子であるダイオードを直列に接続した1D1R型メモリセルでは、ダイオードの整流方向に依存して電圧条件を設定する。上述のように、Yドライブ回路とZドライブ回路の間の選択メモリセルを経由する経路は、選択メモリセルを中心として対称な回路構成となっているので、選択メモリセルに印加される電圧極性を整流方向に応じて反転させる場合には、選択ビット線に印加する選択ビット線電圧VBL1を、選択プレート選択線に印加し、選択コモンプレートに印加する選択コモンプレート電圧VCP1を、選択中間選択線に印加すれば良い。また、第1選択トランジスタのゲート電圧(ワード線電圧)と、第2選択トランジスタのゲート電圧は、上記電圧条件の変更に応じて調整すれば良い。また、1B1R型メモリセル或いは1R型メモリセルにおいて、選択メモリセルに印加される電圧極性を反転させる場合においても同様である。但し、1B1R型メモリセルでは、2端子型の電流制御素子である非線形素子の印加電圧極性による閾値電圧の差を考慮して、動作説明2で説明した要領で電圧条件を調整する必要がある。
〈2〉上記各実施形態では、センス回路19は、Zドライブ回路17側に配置し、プレート選択線16を流れる電流の変化(つまり、記憶情報に応じて選択メモリセルに流れる電流の差)を検知する構成であったが、Yドライブ回路18側に配置し、ビット線14を流れる電流の変化を検知する構成としても良い。但し、Yドライブ回路18が、図5に示すような回路構成の場合には、読み出し動作時のYドライブ回路18から印加される選択ビット線電圧VBL1は、Zドライブ回路17から印加される選択コモンプレート電圧VCP1より高電圧となり、メモリセル7には、中間選択線側からコモンプレートに読み出し電流が流れるので、メモリセル7が、1D1R型メモリセルの場合には、ダイオード9の整流方向を同じ方向に揃える必要がある。
〈3〉上記動作説明では、第1選択トランジスタを負荷回路として、初期化動作、セット動作、リセット動作の間で、選択ワード線電圧を調整して、各動作に応じた負荷特性を設定するようにしたが、第1選択トランジスタを負荷回路とするのに代えて、第2選択トランジスタを負荷回路としても構わない。
〈4〉上記各実施形態では、第1選択トランジスタ10としてプレーナ構造のn型MOSトランジスタを想定して説明したが、第1選択トランジスタ10は、p型MOSトランジスタであっても良い。また、プレーナ構造ではなく、ドレイン、ゲート、ソースが基板面と垂直な方向(Z方向)に配列した縦型のMOSトランジスタや、バイポーラトランジスタで構成することも可能である。
〈5〉また、上記各実施形態では、第1選択トランジスタ10と第2選択トランジスタ15の何れもが、n型MOSトランジスタを想定して説明したが、モノポーラスイッチング動作を想定した場合には、Yドライブ回路18とZドライブ回路17の何れか一方側から常時他方より高電圧を供給する構成とし、当該高電圧を供給する側の第1選択トランジスタ10と第2選択トランジスタ15の内の当該高電圧を供給する側の一方をp型MOSトランジスタとするのも好ましい。上記第2実施形態では、各ワード線13を同じ行の第1選択トランジスタ10と第2選択トランジスタ15のゲートに共通に接続する構成であったが、高電圧を供給する側の選択トランジスタをp型MOSトランジスタとする場合、第1及び第2選択トランジスタの各ゲート電圧レベルを、一方が高レベル時に他方が低レベルとなる相補な関係とする。従って、第2選択トランジスタ15のゲートに接続する配線(第4選択線に相当)は、Xデコーダの出力を反転させるインバータ回路(付加回路に相当)、或いは、Xデコーダ内の反転出力を生成する回路(部分的回路)に相当と接続する構成となる。
〈6〉上記各実施形態では、各第1選択トランジスタ10が、X方向及びY方向の夫々に対して、直線状に複数配列される場合を想定したが、第1選択トランジスタ10をX方向及びY方向に繰り返して配列する方法は、例えば、交互に向きを反転させ、或いは、交互に位置を僅かにずらしながら配列するようにしても良い。この場合に、貫通孔34がX方向及びY方向の夫々に対して、直線状に配列されずに、例えば、ジグザグ状に蛇行して配置されても構わない。更に、ワード線13或いはビット線14も、必ずしも直線状に延伸するのではなく、ジグザグ状に蛇行して形成されても構わない。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法は、不揮発性の可変抵抗素子を備えた2端子型のメモリセルが、互いに直交する第1方向、第2方向、及び、第3方向に夫々複数3次元マトリクス状に配置された3次元メモリセルアレイを備えた不揮発性半導体記憶装置に利用可能である。
1: 3次元メモリセルアレイ
1a: 2次元メモリセルアレイ
1b: 単位2次元メモリセルアレイ
1c: 単位3次元メモリセルアレイ
2: 第1選択トランジスタの2次元アレイ
3: Xデコーダ
3a: Xデコーダの前段部
3b: Xデコーダの後段部
4: Yデコーダ
4a: Yデコーダの前段部
4b: Yデコーダの後段部
5: Zデコーダ
6: 基板
7: メモリセル
8: 可変抵抗素子
9: 電流制御素子(ダイオード)
9a: 非線形素子
10: 第1選択トランジスタ
11: 中間選択線
12: コモンプレート(第3選択線)
13: ワード線(第1選択線)
14: ビット線(第2選択線)
15: 第2選択トランジスタ
16: プレート選択線
17: Zドライブ回路
18: Yドライブ回路
19: センス回路19
20: 電位変動抑制回路
20a: インバータ回路
20b: MOSトランジスタ
21: ドレイン
22: ソース
23: チャンネル領域
24: ゲート酸化膜
25: ゲート
26: 第1の層間絶縁膜
27: コンタクト孔
28: 第2の層間絶縁膜
29: 可変抵抗体
30: 第1電極
31: 金属材料
32: 多結晶シリコン膜(p型多結晶シリコン膜)
33: 多結晶シリコン膜(n型多結晶シリコン膜)
34: 貫通孔
35: 素子分離領域
36: ダミーゲート
37: コンタクト金属
38: 信号配線
40: 4入力OR回路
41: 第2ワード線(第4選択線)
42: 第2ビット線(第5選択線)
43: 第3ビット線(第5選択線)
44: ポストデコード回路
N1、N2: Zドライブ回路内のノード
NC: Zドライブ回路またはYドライブ回路の接続ノード
V1、V2: 電源ノード
Vb: バイアスレベル

Claims (10)

  1. 不揮発性の可変抵抗素子を備えた2端子型のメモリセルが、互いに直交する第1方向、第2方向、及び、第3方向に夫々複数、3次元マトリクス状に配置され、
    前記第3方向に隣接する複数の前記メモリセルの各一端が、前記第1方向と前記第2方向に夫々複数2次元マトリクス状に配置され前記第3方向に延伸する中間選択線の対応する1つに共通に接続し、
    前記第3方向の同じ位置に前記第1方向と前記第2方向に2次元マトリクス状に配置された複数の前記メモリセルの他端の夫々が、前記第2方向及び前記第3方向に夫々複数配置され夫々前記第1方向に延伸する第3選択線の内の、前記第3方向の同じ位置に配置された複数の前記第3選択線の何れか1つに接続し、
    前記中間選択線を選択するための第1選択トランジスタが前記第1方向と前記第2方向に夫々複数2次元マトリクス状に、前記メモリセルの配置領域に対して前記第3方向に隣接して配置され、
    前記第1方向に隣接する複数の前記第1選択トランジスタのゲートが、前記第2方向に複数配置され前記第1方向に延伸する第1選択線の1つに共通に接続し、
    前記第2方向に隣接する複数の前記第1選択トランジスタのドレイン及びソースの一方が、前記第1方向に複数配置され前記第2方向に延伸する第2選択線の1つに共通に接続し、
    複数の前記第1選択トランジスタのドレイン及びソースの他方が、前記中間選択線に各別に接続し、
    前記複数の第1選択線が、前記第1選択線を選択する第1デコーダに接続し、
    前記複数の第2選択線が、前記第2選択線を選択する第2デコーダに接続し、
    前記複数の第3選択線が、各別に前記第3選択線を選択するための第2選択トランジスタのドレイン及びソースの一方に接続し、
    前記第2選択トランジスタのゲートが、前記第1選択線、または、前記第1デコーダの部分的回路或いは付加回路によって選択される第4選択線に接続し、
    前記第2選択トランジスタのドレイン及びソースの他方が、前記第3選択線を選択する第3デコーダに接続していることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記第3方向の各配列位置において、前記メモリセルの前記第2方向の配列数と、前記第3選択線の前記第2方向の配列数が同数であり、
    前記第2選択トランジスタのゲートが、前記第1選択線または前記第4選択線と接続していることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記第3方向の各配列位置において、前記メモリセルの前記第2方向の配列数より、前記第3選択線の前記第2方向の配列数が少なく、
    前記第3方向の同じ位置に配置された複数の前記第3選択線の少なくとも1つは、当該第3選択線と他端が共通に接続する前記メモリセルの前記第2方向の配列数が複数であり、当該第3選択線と接続する前記第2選択トランジスタのゲートが、前記第4選択線と接続していることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 不揮発性の可変抵抗素子を備えた2端子型のメモリセルが、互いに直交する第1方向、第2方向、及び、第3方向に夫々複数、3次元マトリクス状に配置され、
    前記第3方向に隣接する複数の前記メモリセルの各一端が、前記第1方向と前記第2方向に夫々複数2次元マトリクス状に配置され前記第3方向に延伸する中間選択線の対応する1つに共通に接続し、
    前記第3方向の同じ位置に前記第1方向と前記第2方向に2次元マトリクス状に配置された複数の前記メモリセルの他端の夫々が、前記第1方向及び前記第3方向に夫々複数配置され夫々前記第2方向に延伸する第3選択線の内の、前記第3方向の同じ位置に配置された複数の前記第3選択線の何れか1つに接続し、
    前記中間選択線を選択するための第1選択トランジスタが前記第1方向と前記第2方向に夫々複数2次元マトリクス状に、前記メモリセルの配置領域に対して前記第3方向に隣接して配置され、
    前記第1方向に隣接する複数の前記第1選択トランジスタのゲートが、前記第2方向に複数配置され前記第1方向に延伸する第1選択線の1つに共通に接続し、
    前記第2方向に隣接する複数の前記第1選択トランジスタのドレイン及びソースの一方が、前記第1方向に複数配置され前記第2方向に延伸する第2選択線の1つに共通に接続し、
    複数の前記第1選択トランジスタのドレイン及びソースの他方が、前記中間選択線に各別に接続し、
    前記複数の第1選択線が、前記第1選択線を選択する第1デコーダに接続し、
    前記複数の第2選択線が、前記第2選択線を選択する第2デコーダに接続し、
    前記複数の第3選択線が、各別に前記第3選択線を選択するための第2選択トランジスタのドレイン及びソースの一方に接続し、
    前記第2選択トランジスタのゲートが、前記第2デコーダ、前記第2デコーダの部分的回路或いは付加回路、または、前記第2デコーダ或いはその部分的回路と等価な別デコーダによって選択される第5選択線と接続し、
    前記第2選択トランジスタのドレイン及びソースの他方が、前記第3選択線を選択する第3デコーダに接続していることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記第3方向の各配列位置において、前記メモリセルの前記第1方向の配列数と、前記第3選択線の前記第1方向の配列数が同数であり、
    前記第5選択線が、前記第2選択線と同数あり、前記第2デコーダまたは前記第2デコーダと等価な別デコーダに接続していることを特徴とする請求項4に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 前記第3方向の各配列位置において、前記メモリセルの前記第1方向の配列数より、前記第3選択線の前記第1方向の配列数が少なく、
    前記第3方向の同じ位置に配置された複数の前記第3選択線の少なくとも1つは、当該第3選択線と他端が共通に接続する前記メモリセルの前記第1方向の配列数が複数であり、当該第3選択線と接続する前記第2選択トランジスタのゲートが、前記第2デコーダの部分的回路或いは付加回路、または、前記第2デコーダの部分的回路と等価な別デコーダによって選択される前記第5選択線に接続していることを特徴とする請求項4に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 所定の基板上に、2次元マトリクス状に配置された前記第1選択トランジスタ、2次元マトリクス状に配置された前記第2選択トランジスタ、前記第1デコーダ、前記第2デコーダ、及び、前記第3デコーダが形成され、
    3次元マトリクス状に配置された複数の前記メモリセルが、前記第1選択トランジスタの配置領域の上方に形成され、
    前記第1方向と前記第2方向が前記基板の表面と平行し、前記第3方向が前記基板の表面と直交していることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 複数の前記第3選択線の夫々が、前記第1方向及び前記第2方向に平面的に拡張する平板状の導電体で形成され、前記第1方向及び前記第2方向に平面的に拡張する平板状の層間絶縁膜によって前記第3方向に分離され、
    前記第3選択線と前記層間絶縁膜が交互に積層された積層構造に対して前記第3方向に貫通する貫通孔が、前記第1方向と前記第2方向に夫々複数2次元マトリクス状に配列するように形成され、
    前記貫通孔の夫々に柱状の前記中間選択線が貫通するように設けられ、
    前記貫通孔内の前記中間選択線と前記第3選択線の間の環状部分に前記メモリセルが環状に形成されていることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  9. 読み出し動作時に選択された前記メモリセルの抵抗状態を、選択された前記メモリセルの他端と接続する選択された前記第3選択線に流れる電流を検知して判定するセンス回路と、
    当該選択された第3選択線と接続する前記第2選択トランジスタと前記第3デコーダ間の配線における前記電流による電位変動を抑制する電位変動抑制回路と、を備えていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 読み出し動作時に選択された前記メモリセルの抵抗状態を、選択された前記メモリセルの一端と接続する前記中間選択線に前記第1選択トランジスタを介して接続する前記第2選択線を流れる電流を検知して判定するセンス回路と、
    前記電流による前記第2選択線の電位変動を抑制する電位変動抑制回路と、を備えていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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