JP2010280388A - トラクタのセミクローラ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トラクタ車体の車軸に、駆動スプロケットを着脱自由に取り付けて設け、前記車軸を支持するアクスルケースの下側部に、該車軸と平行に軸架する揺動支持軸の左右両端部を軸受して支持する軸受装置を構成し、該軸受装置に支持した前記揺動支持軸は、下方において前後方向に配置するトラックローラフレームに下部を連結している支持フレームの上部を取り付けて支持し、無端帯状のクローラは、前記駆動スプロケットと、前記トラックローラフレームに軸架している複数の転輪とに巻き掛けて構成したトラクタのセミクローラ装置の構成とする。
【選択図】図1
Description
まず、トラクタ15は、図4に示すように、トラクタ車体1の前部には左右一対の前輪16,16が軸架して設けられ、後部の後輪を軸着する車軸2には、後述するクローラ9を装備して構成している。そして、トラクタ車体1は、上側にキャビン17が搭載され、その前側にはボンネット18によって覆われたエンジンルーム19が構成され、エンジンが内装されている。
まず、セミクローラ装置は、図1、乃至図3に示すように、通常後輪を軸架する車軸2に着脱自由に取り付けた駆動スプロケット3と、その下側に配置しているトラックローラフレーム7に軸架した複数の転輪10(後述するテンションローラ10a、下部転輪10b、後部転輪10c)とに無端帯状のクローラ9を巻き掛けて構成している。そして、セミクローラ装置は、上述もしたが、湿地帯において、湿田の作業時に後輪に代えて装着するものである。
そして、上記トラックローラフレーム7には、図3に示すように、複数の転輪10を設けているが、前側からテンションローラ10aと、下側に下部転輪10b、後部には後部転輪10cがそれぞれ軸架されている。そして、クローラ9は、図3に示すように、前記駆動スプロケット3と、上記トラックローラフレーム7に軸架している各転輪10a,10b,10cに巻き掛けてセミクローラ装置を構成している。
この種のトラクタ15は、圃場において、左右のクローラ9を圃場内の溝に入れて走行させながら、間の畝上の作物を収穫する等の作業を行うとき、左右の溝幅の異なる場合があり、トレッド調節が必要である。
すなわち、図6(A)(B)は、外輪3aに対して内輪3bを内側と外側とに付け替えた実施例を示している。つぎに、図7(A)(B)は、外輪3aを、内外反転させた状態にして、その外輪3aに対して、内輪3bを内側と外側とに付け替えた実施例を示している。そして、図8(A)(B)は、内輪3bを内外反転させて車軸2の端部に取り付けて、その内輪3bを、外輪3aの内側と外側とに付け替えた実施例を示している。最後の図9(A)(B)は、上記図8(A)(B)における外輪3aを内外反転させて取り付け替えた実施例を示している。
そして、支持フレーム8は、図1、及び図2に示すように、揺動支持軸5に連結する上部位置と、トラックローラフレーム7に連結する下部位置とが、正面視で左右にずれて形成しており、これの左右を反転して取り付け替える構成にしている。そして、実施例の場合、支持フレーム8は、トラックローラフレーム7との連結部において、左右に微調整ができる構成にしている。
そして、実施例のセミクローラ装置は、図11に示すように、駆動スプロケット3の内側において、支持フレーム8を揺動支持軸5に支持し、この支持フレーム8にトラックローラフレーム7を連結して支持した構成にしているから、クローラ9を左右(内外)に貫通する空間33の容積が広くなって泥溜りがなくなった利点がある。
そして、実施例の駆動スプロケット3は、図13に示すように、外周に近い位置に等間隔で配列して取り付けるピン35の内側部分に広くクリアランスをとる構成としている。したがって、駆動スプロケット3は、内部における泥だまりや雪だまりがなくなって、泥土中や雪上の走行が楽になる特徴もある。
つぎに、揺動支持軸5の両端部分を軸受けする軸受装置6a,6bを潤滑する実施例について、図5に基づいて説明する。
2 車軸
3 駆動スプロケット
3a 外輪
3b 内輪
4 アクスルケース
5 揺動支持軸
6a 軸受装置
6b 軸受装置
7 トラックローラフレーム
8 支持フレーム
9 クローラ
10 転輪
10a テンションローラ
10b 下部転輪
10c 後部転輪
11 油路孔
Claims (4)
- トラクタ車体(1)の車軸(2)に、駆動スプロケット(3)を着脱自由に取り付けて設け、前記車軸(2)を支持するアクスルケース(4)の下側部に、該車軸(2)と平行に軸架する揺動支持軸(5)の左右両端部を軸受して支持する軸受装置(6a,6b)を構成し、該軸受装置(6a,6b)に支持した前記揺動支持軸(5)は、下方において前後方向に配置するトラックローラフレーム(7)に下部を連結している支持フレーム(8)の上部を取り付けて支持し、無端帯状のクローラ(9)は、前記駆動スプロケット(3)と、前記トラックローラフレーム(7)に軸架している複数の転輪(10)とに巻き掛けて構成したトラクタのセミクローラ装置。
- 前記トラックローラフレーム(7)は、側面視において、前記駆動スプロケット(3)の車軸(2)を基準にして、後部側より前部側を長くして設け、前記駆動スプロケット(3)と複数の転輪(10)とに巻き掛けた前記クローラ(9)は、略三角形に近い形状で前側が長く接地する構成とし、前記トラックローラフレーム(7)の揺動支点Pとなる前記揺動支持軸(5)は、前記車軸(2)の下側で、且つ車軸(2)より前寄りの位置に軸架して構成した請求項1記載のトラクタのセミクローラ装置。
- 前記駆動スプロケット(3)は、クローラ(9)を係止して推進する外輪(3a)と、車軸(2)の外側端部に連結する内輪(3b)とから構成し、該内輪(3b)を椀状として前記外輪(3a)との連結部に対して、内側と外側とに付け替え可能に構成し、前記支持フレーム(8)は、揺動支持軸(5)に連結する上部位置と、トラックローラフレーム(7)に連結する下部位置とが、正面視で左右にずれて形成されて左右を反転して取り付け可能に構成した請求項1記載のトラクタのセミクローラ装置。
- 前記揺動支持軸(5)は、軸方向に貫通した油路孔(11)を内部に形成し、該油路孔(11)は、一方の軸受装置(6a)から他方の軸受装置(6b)に潤滑油を供給できる構成とした請求項1又は請求項2又は請求項3記載のトラクタのセミクローラ装置。
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