JP2010275895A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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智久 毛路
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徳男 日置
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浩司 寺▲崎▼
Hiroaki Shibahara
浩了 柴原
Tetsuzo Ukai
徹三 鵜飼
Katsuhiro Fujita
勝博 藤田
Takayuki Kuwabara
孝幸 桑原
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Abstract

【課題】チップシールの誤組み立てにより性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止することができるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
【解決手段】固定スクロールの固定渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの旋回渦巻き状ラップの歯先面に、長さの異なるチップシール17A,17B,18A,18Bが組み込まれているスクロール圧縮機において、各チップシール17A,17B,18A,18Bのうち、長さが短い方のチップシール17A,18Bの厚さT2,T3が、長さが長い方のチップシール17B,18Aの厚さT1,T4よりも厚くされているとともに、それぞれのチップシール17A,17B,18A,18Bが組み込まれるシール溝14F,14G,15F,15Gの深さD1ないしD4が、各チップシールの厚さT1ないしT4に対応して異なる深さとされている。
【選択図】図3

Description

本発明は、固定スクロールおよび旋回スクロールの渦巻き状ラップの歯先面にそれぞれチップシールが組み込まれているスクロール圧縮機に関するものである。
一対の固定スクロールおよび旋回スクロールを噛み合わせることによって圧縮室を形成しているスクロール圧縮機では、固定スクロールおよび旋回スクロールの渦巻き状ラップの歯先面と、相手方スクロールの渦巻き状ラップの歯底面との間に形成されるチップ隙間をシールするため、渦巻き状ラップの歯先面にシール溝を設け、該シール溝内にチップシールを組み込むようにしている。
このチップシールの組み込みに際しては、様々な構成が採用されており、固定スクロールの渦巻き状ラップに組み込まれるチップシールと旋回スクロールの渦巻き状ラップに組み込まれるチップシールとを同一構成、すなわち渦巻き方向に沿う長さおよび厚さ、幅を同一としたり、固定スクロールに設けられる吐出ポートとの干渉を避けるため、旋回渦巻き状ラップに組み込まれるチップシールの内周端側を短くしたり、旋回スクロールの端板外周との干渉を避けるため、固定渦巻き状ラップに組み込まれるチップシールの外周端側を短くしたりしている。
また、特許文献1に示されているように、シール溝の深さに対して、溝深さ未満の厚さのチップシールを組み込んだり、溝深さを超える厚さのチップシールを組み込んだりすることもあり、更にはラップ幅が内周端側において広くされている渦巻き状ラップに対応させてチップシールの幅も内周端側を広くしている場合もある。
特許第3046523号公報
上記チップシールにおいて、固定スクロールと旋回スクロールに組み込まれるチップシールの構成が同一の場合、チップシールが誤組み立てされる事態は起こり得ないが、固定スクロールに組み込まれるチップシールと旋回スクロールに組み込まれるチップシールの渦巻き方向の長さが異なっている場合には、短いチップシールが長いシール溝に誤って組み込まれる可能性がある。つまり、シール溝に対して短いチップシールの代わりに長いチップシールが組み込まれることはないが、長いチップシールの代わりに短いチップシールが組み込まれる余地があり、このため、チップシールが誤って組み込まれる可能性が残っている。特許文献1に示されるようなチップシールの場合においても然りである。
一方、チップシールが上記の如く誤組み立てされたとしても、スクロール圧縮機を運転する上で支障が出ることはなく、組み立て工程の回転トルクチェックでも検出することができないため、そのまま出荷されてしまう事態が生じ得る。しかし、このスクロール圧縮機は、チップシールの機能に欠陥があることから、ガス漏れが多くなり、その分圧縮性能が低下することは避けられず、製品としての信頼性を損なう恐れがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、チップシールの誤組み立てにより性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止することができるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のスクロール圧縮機は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるスクロール圧縮機は、固定スクロールの固定渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの旋回渦巻き状ラップの歯先面に長さの異なるチップシールが組み込まれているスクロール圧縮機において、前記チップシールのうち、長さが短い方のチップシールの厚さが、長さが長い方のチップシールの厚さよりも厚くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の深さが、各チップシールの厚さに対応して異なる深さとされていることを特徴とする。
本発明によれば、固定スクロールの渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの渦巻き状ラップの歯先面に組み込まれる長さの異なるチップシールのうち、長さが短い方のチップシールの厚さが、長さが長い方のチップシールの厚さよりも厚くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の深さが、各チップシールの厚さに対応して異なる深さとされているため、長さが短い方のチップシールが、長さが長い方のチップシールが組み込まれるシール溝に誤って組み込まれたとしても、そのチップシールがシール溝から突出して相手方スクロールに接触することから、組み立て工程の回転トルクチェックにおいて誤組み立てとして検出することができる。従って、チップシールが誤組み立てされて性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止でき、信頼性を向上することができる。
さらに、本発明にかかるスクロール圧縮機は、固定スクロールの固定渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの旋回渦巻き状ラップの歯先面に長さの異なるチップシールが組み込まれているスクロール圧縮機において、前記チップシールのうち、長さが短い方のチップシールの幅が、長さが長い方のチップシールの幅よりも広くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の幅が、各チップシールの幅に対応して異なる広さとされていることを特徴とする。
本発明によれば、固定スクロールの渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの渦巻き状ラップの歯先面に組み込まれる長さの異なるチップシールのうち、長さが短い方のチップシールの幅が、長さが長い方のチップシールの幅よりも広くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の幅が、各チップシールの幅に対応して異なる広さとされているため、幅が広く長さが短い方のチップシールが、長さが長い方のチップシールが組み込まれる幅の狭いシール溝に組み込まれることはなく、誤組み立て阻止することができる。従って、チップシールが誤組み立てされて性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止でき、信頼性を向上することができる。
さらに、本発明にかかるスクロール圧縮機は、固定スクロールの固定渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの旋回渦巻き状ラップの歯先面および歯底面の渦巻き方向の所定位置にそれぞれ段部が設けられ、該段部を境に外周側のラップ高さが内周側のラップ高さよりも高くされているとともに、前記各渦巻き状ラップの前記内周側ラップおよび外周側ラップの歯先面に長さの異なるチップシールが組み込まれているスクロール圧縮機において、前記チップシールのうち、長さが短い方のチップシールの厚さが、長さが長い方のチップシールの厚さよりも厚くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の深さが、各チップシールの厚さに対応して異なる深さとされていることを特徴とする。
本発明によれば、固定スクロールの渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの渦巻き状ラップの歯先面および歯底面の渦巻き方向の所定位置にそれぞれ段部が設けられている段付きスクロール圧縮機において、各渦巻き状ラップの内周側ラップおよび外周側ラップの歯先面に組み込まれる長さの異なるチップシールのうち、長さが短い方のチップシールの厚さが、長さが長い方のチップシールの厚さよりも厚くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の深さが、各チップシールの厚さに対応して異なる深さとされているため、長さが短い方のチップシールが、長さが長い方のチップシールが組み込まれるシール溝に誤って組み込まれたとしても、そのチップシールがシール溝から突出して相手方スクロールに接触することから、組み立て工程の回転トルクチェックにおいて誤組み立てとして検出することができる。従って、いわゆる段付きスクロール圧縮機においても、チップシールが誤組み立てされて性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止でき、信頼性を向上することができる。
さらに、本発明にかかるスクロール圧縮機は、固定スクロールの固定渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの旋回渦巻き状ラップの歯先面および歯底面の渦巻き方向の所定位置にそれぞれ段部が設けられ、該段部を境に外周側のラップ高さが内周側のラップ高さよりも高くされているとともに、前記各渦巻き状ラップの前記内周側ラップおよび外周側ラップの歯先面に長さの異なるチップシールが組み込まれているスクロール圧縮機において、前記チップシールのうち、長さが短い方のチップシールの幅が、長さが長い方のチップシールの幅よりも広くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の幅が、各チップシールの幅に対応して異なる広さとされていることを特徴とする。
本発明によれば、固定スクロールの渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの渦巻き状ラップの歯先面および歯底面の渦巻き方向の所定位置にそれぞれ段部が設けられている段付きスクロール圧縮機において、各渦巻き状ラップの内周側ラップおよび外周側ラップの歯先面に組み込まれる長さの異なるチップシールのうち、長さが短い方のチップシールの幅が、長さが長い方のチップシールの幅よりも広くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の幅が、各チップシールの幅に対応して異なる広さとされているため、幅が広く長さが短い方のチップシールが、長さが長い方のチップシールが組み込まれる幅の狭いシール溝に組み込まれることはなく、誤組み立て阻止することができる。従って、いわゆる段付きスクロール圧縮機においても、チップシールが誤組み立てされて性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止でき、信頼性を向上することができる。
さらに、本発明のスクロール圧縮機は、上述のいずれかのスクロール圧縮機において、前記固定渦巻き状ラップおよび前記旋回渦巻き状ラップの前記内周側ラップの歯先面に組み込まれるチップシールは、前記旋回渦巻き状ラップの内周側ラップに組み込まれるチップシールの方が、前記固定渦巻き状ラップの内周側ラップに組み込まれるチップシールに対して長さが短くかつ厚さが厚くされているか、もしくは幅が広くされていることを特徴とする。
本発明によれば、固定渦巻き状ラップおよび旋回渦巻き状ラップの内周側ラップの歯先面に組み込まれるチップシールは、旋回渦巻き状ラップの内周側ラップに組み込まれるチップシールの方が、固定渦巻き状ラップの内周側ラップに組み込まれるチップシールに対して長さが短くかつ厚さが厚くされているか、もしくは幅が広くされているため、旋回渦巻き状ラップの内周側ラップに組み込まれるチップシールの長さが短くかつ厚さが厚くされている場合は、当該チップシールが固定渦巻き状ラップの内周側ラップのシール溝に誤って組み込まれたとしても、組み立て工程の回転トルクチェックにおいて誤組み立てとして検出することができる。また、旋回渦巻き状ラップの内周側ラップに組み込まれるチップシールの幅が広くされている場合には、当該チップシールが固定渦巻き状ラップの内周側ラップの長さが長く幅が狭いシール溝に組み込まれることはなく、誤組み立て阻止することができる。従って、段付きスクロール圧縮機の内周側ラップにチップシールが誤組み立てされることによって性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止でき、信頼性を向上することができる。
さらに、本発明のスクロール圧縮機は、上述のいずれかのスクロール圧縮機において、前記固定渦巻き状ラップおよび前記旋回渦巻き状ラップの前記外周側ラップの歯先面に組み込まれるチップシールは、前記固定渦巻き状ラップの外周側ラップに組み込まれるチップシールの方が、前記旋回渦巻き状ラップの外周側ラップに組み込まれるチップシールに対して長さが短くかつ厚さが厚くされているか、もしくは幅が広くされていることを特徴とする。
本発明によれば、固定渦巻き状ラップおよび旋回渦巻き状ラップの外周側ラップの歯先面に組み込まれるチップシールは、固定渦巻き状ラップの外周側ラップに組み込まれるチップシールの方が、旋回渦巻き状ラップの外周側ラップに組み込まれるチップシールに対して長さが短くかつ厚さが厚くされているか、もしくは幅が広くされているため、固定渦巻き状ラップの外周側ラップに組み込まれるチップシールの長さが短くかつ厚さが厚くされている場合は、当該チップシールが旋回渦巻き状ラップの外周側ラップのシール溝に誤って組み込まれたとしても、組み立て工程の回転トルクチェックにおいて誤組み立てとして検出することができる。また、固定渦巻き状ラップの外周側ラップに組み込まれるチップシールの幅が広くされている場合には、当該チップシールが旋回渦巻き状ラップの外周側ラップの長さが長く幅が狭いシール溝に組み込まれることはなく、誤組み立てを阻止することができる。従って、段付きスクロール圧縮機の外周側ラップにチップシールが誤組み立てされることによって性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止でき、信頼性を向上することができる。
本発明によると、チップシールの誤組み立てを検出、もしくはチップシールの誤組み立てを阻止することができるため、チップシールが誤組み立てされることによって性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止でき、信頼性を向上することができる。
本発明の第1実施形態に係るスクロール圧縮機の縦断面図である。 図1に示すスクロール圧縮機に適用される固定スクロールの斜視図(A)と旋回スクロールの斜視図(B)である。 図1に示すスクロール圧縮機に適用される固定スクロール用チップシールの平面図(A)と旋回スクロール用チップシールの平面図(B)である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1ないし図3を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係るスクロール圧縮機の縦断面図が示されている。スクロール圧縮機1は、外殻を構成するハウジング2を有している。ハウジング2は、フロントハウジング3とリアハウジング4とをボルト5で一体的に締め付け固定することにより構成されている。フロントハウジング3およびリアハウジング4には、円周上の複数箇所、例えば4箇所に等間隔で締め付け用のフランジ3A,4Aが一体に形成され、このフランジ3A,4A同士をボルト5で締め付けることによって、フロントハウジング3とリアハウジング4とが一体に結合されている。
フロントハウジング3の内部には、クランク軸(駆動軸)6がメイン軸受7およびサブ軸受8を介してその軸線L回りに回転自在に支持されている。クランク軸6の一端側(図1において左側)は小径軸部6Aとされ、該小径軸部6Aはフロントハウジング3を貫通して図1の左側に突出されている。小径軸部6Aの突出部には、公知の如く動力を受ける図示省略の電磁クラッチ、プーリー等が設けられ、エンジン等の駆動源からVベルト等を介して動力が伝達されるようになっている。メイン軸受7とサブ軸受8との間には、メカニカルシール(リップシール)9が設置されており、ハウジング2内と大気との間を気密にシールしている。
クランク軸6の他端側(図1において右側)には、大径軸部6Bが設けられ、この大径軸部6Bには、クランク軸6の軸線Lより所定寸法だけ偏心した状態でクランクピン6Cが一体に設けられている。クランク軸6は、大径軸部6Bおよび小径軸部6Aがフロントハウジング3にメイン軸受7およびサブ軸受8を介して支持されることにより、回転自在に支持されている。クランクピン6Cには、ドライブブッシュ10、円筒環(フローティングブッシュ)11およびドライブ軸受12を介して後述の旋回スクロール15が連結され、クランク軸6が回転されることにより旋回スクロール15が旋回駆動されるようになっている。
ドライブブッシュ10には、旋回スクロール15が旋回駆動されることで発生するアンバランス荷重を除去するバランスウェイト10Aが一体に形成され、旋回スクロール15の旋回駆動と共に旋回されるようになっている。また、ドライブブッシュ10には、その中心に対して偏心した位置にクランクピン6Cが嵌合されるクランクピン穴10Bが設けられている。これにより、クランクピン6Cに嵌合されたドライブブッシュ10および旋回スクロール15がガスの圧縮反力を受けてクランクピン6Cの周りに回動され、旋回スクロール15の旋回半径を可変とする公知の従動クランク機構が構成されている。
また、ハウジング2内には、一対の固定スクロール14および旋回スクロール15により構成されるスクロール圧縮機構13が組み込まれている。固定スクロール14は、固定端板14Aと該固定端板14Aに立設されている固定渦巻き状ラップ14Bとから構成され、旋回スクロール15は、旋回端板15Aと該端板15Aに立設されている旋回渦巻き状ラップ15Bとから構成されている。
上記固定スクロール14および旋回スクロール15には、それぞれ渦巻き状ラップ14B,15Bの歯先面と歯底面の渦巻き方向に沿う所定位置に、それぞれ段部14D,14Eおよび15D,15E(図2参照)が設けられている。この段部14D,14Eおよび15D,15Eを境に、ラップの歯先面においては、旋回軸線方向に外周側の歯先面が高く、内周側の歯先面が低くされている。また、ラップの歯底面においては、旋回軸線方向に外周側の歯底面が低く、内周側の歯底面が高くされている。これによって、各渦巻き状ラップ14B,15Bは、その外周側におけるラップ高さが内周側のラップ高さよりも高くされている。
この固定スクロール14および旋回スクロール15は、その中心を旋回半径分だけ離すとともに、各渦巻き状ラップ14B,15Bの位相を180度ずらして噛合され、該渦巻き状ラップ14B,15Bの歯先面と歯底面との間に常温で僅かなラップ高さ方向のクリアランス(数十〜数百ミクロン)を有するように組み付けられている。これにより、図1に示されるように、両スクロール14,15間には、各端板14A,15Aと各渦巻き状ラップ14B,15Bとにより限界される複数対の圧縮室16がスクロール中心に対して点対称に形成されるとともに、旋回スクロール15が固定スクロール14の周りをスムーズに旋回できるように構成されている。
圧縮室16は、旋回軸線方向の高さが各渦巻き状ラップ14B,15Bの外周側において内周側の高さよりも高くされることにより、各渦巻き状ラップ14B,15Bの周方向および高さ方向の双方にガスを圧縮できる三次元圧縮可能なスクロール圧縮機構13を構成している。固定スクロール14および旋回スクロール15のそれぞれの渦巻き状ラップ14B,15Bの歯先面には、相手方スクロールの歯底面との間に形成されるチップ隙間をシールする後述のチップシール17,18が、それぞれ歯先面に設けられているシール溝14F,14Gおよび15F,15Gに嵌合されて組み込まれている。
固定スクロール14は、リアハウジング4の内面にボルト27を介して固定設置されている。また、旋回スクロール15は、旋回端板15Aの背面に設けられているボス部15Cに対して、上述のとおり、クランク軸6の一端側に設けられているクランクピン6Cがドライブブッシュ10、円筒環(フローティングブッシュ)11およびドライブ軸受12を介して連結され、旋回駆動されるように構成されている。
更に、旋回スクロール15は、フロントハウジング3のスラスト受け面3Bに旋回端板15Aの背面が支持され、該スラスト受け面3Bと旋回端板15Aの背面との間に設けられている自転阻止機構19を介して自転が阻止されながら固定スクロール14の周りに公転旋回駆動されるようになっている。本実施形態の自転阻止機構19は、旋回スクロール15の旋回端板15Aに設けられたリング穴に組み込まれている自転阻止リング19Aの内周面に対して、フロントハウジング3に設けられたピン穴に組み込まれている自転阻止ピン19Bが摺動自在に嵌合されたピンリング式の自転阻止機構19とされている。
固定スクロール14には、固定端板14Aの中央部位に圧縮された冷媒ガスを吐出する吐出ポート14Cが開口されており、該吐出ポート14Cには、固定端板14Aにリテーナ20を介して取り付けられている吐出リード弁21が設置されている。また、固定端板14Aの背面側には、リアハウジング4の内面と密接されるようにOリング等のシール材22が介装されており、リアハウジング4の内面との間にハウジング2の内部空間から区画された吐出チャンバー23を形成している。これにより、吐出チャンバー23を除くハウジング2の内部空間が、吸入チャンバー24として機能するように構成されている。
吸入チャンバー24には、フロントハウジング3に設けられている吸入口25を介して冷凍サイクルから戻ってくる冷媒ガスが吸入され、この吸入チャンバー24を経て圧縮室16に冷媒ガスが吸い込まれるようになっている。フロントハウジング3とリアハウジング4との間の接合面には、Oリング等のシール材26が介装され、ハウジング2内に形成される吸入チャンバー24を大気に対して気密にシールしている。
固定渦巻き状ラップ14Bおよび旋回渦巻き状ラップ15Bの歯先面に組み込まれるチップシール17,18は、図2に示されるように、段部14D,15Dを境に、外周側ラップの歯先面に設けられているシール溝14F,15Fに組み込まれるチップシール17A,18Aと、内周側ラップの歯先面に設けられているシール溝14G,15Gに組み込まれるチップシール17B,18Bと、に各々分割され、各シール溝14F,14Gおよび15F,15Gに嵌合されるように組み込まれている。この固定スクロール14に組み込まれるチップシール17A,17Bと、旋回スクロール15に組み込まれるチップシール18A,18Bとは、以下のように構成されている。
段部14D,15Dよりも内周側に組み込まれるチップシール17Bおよびチップシール18Bは、図3に示されるように、固定側のチップシール17Bの方が旋回側のチップシール18Bよりも長さが長くされている。これは、旋回スクロール15に組み込まれるチップシール18Bの内周端側が固定スクロール14に設けられている吐出ポート14Cと干渉するのを避けるためであり、チップシール18Bの内周端側が所定寸法だけ短くされている。つまり、図3のX−Y座標上において、X軸のX+側を基準にしたとき、固定側のチップシール17Bの長さは、角度θ1の内周端位置から角度θ2の外周端位置までであるのに対して、旋回側のチップシール18Bの長さは、角度θ3の内周端位置から角度θ2の外周端位置までであり、角度θ3が角度θ1より大きくされている分だけチップシール18Bの長さがチップシール17Bの長さよりも短くなっている。
このため、固定側の長いチップシール17Bが旋回スクロール15側の短いシール溝15Gに組み込まれることはないが、旋回側の短いチップシール18Bが固定スクロール14側の長いシール溝14Gに誤って組み込まれる可能性がある。そこで、かかる誤組み立てを防止するため、旋回側の短いチップシール18Bの厚さT2を固定側の長いチップシール17Bの厚さT1よりも厚くし(T1<T2)、このチップシール17B,18Bの厚さT1,T2に対応させて各々のシール溝14G,15Gの深さを異なる深さD1,D2としている。これによって、旋回側のチップシール18Bが固定側のシール溝14Gに誤って組み込まれた場合、組み立て工程の回転トルクチェックにおいて誤組み立てとして検出できるようにしている。
同様に、段部14D,15Dよりも外周側に組み込まれるチップシール17Aおよびチップシール18Aは、図3に示されるように、旋回側のチップシール18Aの方が固定側のチップシール17Aよりも長さが長くされている。これは、固定スクロール14に組み込まれるチップシール17Aの外周端側が外径が小さくされている旋回スクロール15の端板15A外周と干渉するのを避けるためであり、チップシール17Aの外周端側が所定寸法だけ短くされている。つまり、図3のX−Y座標上において、X軸のX+側を基準にしたとき、固定側のチップシール17Aの長さは、角度θ4の内周端位置から角度θ5の外周端位置までであるのに対して、旋回側のチップシール18Aの長さは、角度θ4の内周端位置から角度θ6の外周端位置までであり、角度θ5が角度θ6より大きくされている分だけチップシール17Aの長さがチップシール18Aの長さよりも短くなっている。
このため、旋回側の長いチップシール18Aが固定スクロール14側の短いシール溝14Fに組み込まれることはないが、固定側の短いチップシール17Aが旋回スクロール15側の長いシール溝15Fに誤って組み込まれる可能性がある。そこで、かかる誤組み立てを防止するため、固定側の短いチップシール17Aの厚さT3を旋回側の長いチップシール18Aの厚さT4よりも厚くし(T3>T4)、このチップシール17A,18Aの厚さT3,T4に対応させて各々のシール溝14F,15Fの深さを異なる深さD3,D4としている。これによって、固定側のチップシール17Aが旋回側のシール溝15Fに誤って組み込まれた場合、組み立て工程の回転トルクチェックにおいて誤組み立てとして検出できるようにしている。
なお、チップシール17A,18Bの厚さT2,T3は、チップシール17B,18Aの厚さT1,T4に対して、0.2ないし0.4mm程度厚くし、組み立て状態で相手方スクロールの歯底面に接触されるようにしておけばよい。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
外部駆動源から図示省略のプーリーおよび電磁クラッチを介して回転駆動力をクランク軸6に伝達し、クランク軸6を回転すると、そのクランクピン6Cにドライブブッシュ10、円筒環(フローティングブッシュ)11およびドライブ軸受12を介して旋回半径が可変に連結されている旋回スクロール14が、ピンリング式自転阻止機構19により自転を阻止されながら、固定スクロール15の周りに所定の旋回半径で公転旋回駆動される。
この旋回スクロール15の公転旋回駆動により、半径方向最外周に形成される一対の圧縮室16内に、吸入チャンバー24内の冷媒ガスが取り込まれる。圧縮室16は、所定の旋回角位置で吸入締め切りされた後、その容積が周方向およびラップ高さ方向に減少されながら中心側へと移動される。この間に冷媒ガスは圧縮され、当該圧縮室16が吐出ポート14Cに連通する位置に達すると、吐出リード弁21を押し開く。その結果、圧縮された高温高圧のガスは、吐出チャンバー23内に吐き出され、該吐出チャンバー23を経てスクロール圧縮機1の外部へと送出される。
この圧縮運転の間、固定渦巻き状ラップ14Bの歯先面に設けられているシール溝14F,14Gに組み込まれているチップシール17A,17Bは、旋回渦巻き状ラップ15Bの歯底面との間のチップ隙間をシールしてガス漏れを低減し、また、旋回渦巻き状ラップ15Bの歯先面に設けられているシール溝15F,15Gに組み込まれているチップシール18A,18Bは、固定渦巻き状ラップ14Bの歯底面との間のチップ隙間をシールしてガス漏れを低減している。これにより、圧縮効率が高められているが、これらのチップシールが誤組み立てされると、シール機能が損なわれてガス漏れが増大するため、圧縮性能が低下されることになる。
本実施形態では、長さが短くされている方のチップシール17Aおよびチップシール18Bの厚さT3,T2を、長さが長い方のチップシール18Aおよびチップシール17Bの厚さT4,T2に対して厚く(T3>T4、T1<T2)しており、万が一チップシール17A,18Bが誤ってシール溝15F,14Gに組み込まれた場合でも、チップシール17A,18Bがシール溝15F,14Gから突出して相手方スクロールの歯底面に接触するようにしている。
このため、固定スクロール14の固定渦巻き状ラップ14Bおよび旋回スクロール15の旋回渦巻き状ラップ15Bの段部14D,15Dよりも内周側Kラップの歯先面および外周側のラップの歯先面に組み込まれるチップシール17A,18Bが万が一誤って組み込まれたとしても、当該チップシール17A,18Bが相手方スクロールの歯底面に接触して回転トルクが増大することから、組み立て工程の回転トルクチェックにおいて誤組み立てとして検出することが可能となる。
従って、チップシール17A,18Bが誤組み立てされて性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止でき、信頼性を向上することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図3を参照して説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、長さが短くされている方のチップシール17A,18Bの幅W1,W2を広くした構成としている点が異なっている。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、長さが短くされている方のチップシール17A,18Bの幅W1,W2を、長さが長くされている方のチップシール17B,18Aの幅Wよりも広く(W1>W、W2>W)した構成とするとともに、該チップシール17B,18Aが組み込まれるシール溝14F,15Gの幅をチップシール17B,18Aの幅W1,W2に対応させてシール溝14G,15Fの幅と異なる幅としている。
なお、上記幅WとW1,W2との寸法差は、幅Wのチップシール17B,18Aが組み込まれるシール溝14G,15Fに、幅W1,W2のチップシール17B,18Aが嵌合されない程度の差でよく、具体的には0.1mm前後もあれば十分である。
このように、固定渦巻き状ラップ14Bの段部14Dよりも外周側ラップの歯先面に組み込まれる長さが短いチップシール17Aの幅W1が、旋回側のチップシール18Aの幅Wよりも広くされているため、当該チップシール17Aが旋回渦巻き状ラップ15Bの段部15Dよりも外周側ラップの歯先面に設けられている長さが長く幅が狭いシール溝15Fに組み込まれることはなく、誤組み立てを防止することができる。
同様に、旋回渦巻き状ラップ15Bの段部15Dよりも内周側ラップの歯先面に組み込まれる長さが短いチップシール18Bの幅W2が、固定側のチップシール17Bの幅Wよりも広くされているため、当該チップシール18Bが固定渦巻き状ラップ14Bの段部14Dよりも内周側ラップの歯先面に設けられている長さが長く幅が狭いシール溝14Gに組み込まれることはなく、誤組み立て阻止することができる。
従って、段付きスクロール圧縮機1において、段部14D,15Dよりも内周側のラップおよび外周側のラップに、それぞれチップシール18B、17Aが誤組み立てされることによって性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止でき、信頼性を向上することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、いわゆる段付きスクロール圧縮機1に適用した例について説明したが、段部を有しないコンベンショナルなスクロール圧縮機にも同様に適用できることは云うまでもない。かかるスクロール圧縮機は、固定スクロールおよび旋回スクロールに段部が設けられず、チップシールも一体とされるが、固定側と旋回側とで長さが異なるチップシールが用いられる場合がある。
つまり、図3と同様のX−Y座標上において、固定側チップシールと旋回側チップシールの内周端位置が同角度で外周端位置が異なる角度とされることにより、固定側と旋回側とで長さが異なるチップシールが用いられる場合や、内周端位置が異なる角度で外周端位置が同角度とされることにより、固定側と旋回側とで長さが異なるチップシールが用いられる場合がある。この場合、長さが短い方のチップシールが、長い方のチップシールが組み込まれるシール溝に誤って組み込まれる可能性があるので、長さが短い方のチップシールの厚さを厚くしたり、幅を広くしたりすることによって、上記実施形態と同様に誤組み立てを防止、若しくは誤組み立ての検出を可能とし、チップシールの誤組み立てで性能低下された製品が出荷される事態を確実に防止することができる。
また、上記実施形態では、外部から駆動力を受けて駆動される開放型のスクロール圧縮機に適用した例について説明したが、駆動源として電動モータを内蔵している密閉型または半密閉型のスクロール圧縮機にも同様に適用できることはもちろんである。更に、チップシール17,18の構成材料については、特に制約はないが、カーボンファイバー入りのPTFE等が好適である。
1 スクロール圧縮機
14 固定スクロール
14B 固定渦巻き状ラップ
14D,14E 段部
14F,14G シール溝
15 旋回スクロール
15B 旋回渦巻き状ラップ
15D,15E 段部
15F,15G シール溝
17,17A,17B,18,18A,18B チップシール
T1,T2,T3,T4 チップシールの厚さ
D1,D2,D3,D4 シール溝の深さ
W,W1,W2 チップシールの幅

Claims (6)

  1. 固定スクロールの固定渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの旋回渦巻き状ラップの歯先面に長さの異なるチップシールが組み込まれているスクロール圧縮機において、
    前記チップシールのうち、長さが短い方のチップシールの厚さが、長さが長い方のチップシールの厚さよりも厚くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の深さが、各チップシールの厚さに対応して異なる深さとされていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 固定スクロールの固定渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの旋回渦巻き状ラップの歯先面に長さの異なるチップシールが組み込まれているスクロール圧縮機において、
    前記チップシールのうち、長さが短い方のチップシールの幅が、長さが長い方のチップシールの幅よりも広くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の幅が、各チップシールの幅に対応して異なる広さとされていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 固定スクロールの固定渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの旋回渦巻き状ラップの歯先面および歯底面の渦巻き方向の所定位置にそれぞれ段部が設けられ、該段部を境に外周側のラップ高さが内周側のラップ高さよりも高くされているとともに、前記各渦巻き状ラップの前記内周側ラップおよび外周側ラップの歯先面に長さの異なるチップシールが組み込まれているスクロール圧縮機において、
    前記チップシールのうち、長さが短い方のチップシールの厚さが、長さが長い方のチップシールの厚さよりも厚くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の深さが、各チップシールの厚さに対応して異なる深さとされていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 固定スクロールの固定渦巻き状ラップおよび旋回スクロールの旋回渦巻き状ラップの歯先面および歯底面の渦巻き方向の所定位置にそれぞれ段部が設けられ、該段部を境に外周側のラップ高さが内周側のラップ高さよりも高くされているとともに、前記各渦巻き状ラップの前記内周側ラップおよび外周側ラップの歯先面に長さの異なるチップシールが組み込まれているスクロール圧縮機において、
    前記チップシールのうち、長さが短い方のチップシールの幅が、長さが長い方のチップシールの幅よりも広くされているとともに、それぞれのチップシールが組み込まれるシール溝の幅が、各チップシールの幅に対応して異なる広さとされていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 前記固定渦巻き状ラップおよび前記旋回渦巻き状ラップの前記内周側ラップの歯先面に組み込まれるチップシールは、前記旋回渦巻き状ラップの内周側ラップに組み込まれるチップシールの方が、前記固定渦巻き状ラップの内周側ラップに組み込まれるチップシールに対して長さが短くかつ厚さが厚くされているか、もしくは幅が広くされていることを特徴とする請求項3または4に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記固定渦巻き状ラップおよび前記旋回渦巻き状ラップの前記外周側ラップの歯先面に組み込まれるチップシールは、前記固定渦巻き状ラップの外周側ラップに組み込まれるチップシールの方が、前記旋回渦巻き状ラップの外周側ラップに組み込まれるチップシールに対して長さが短くかつ厚さが厚くされているか、もしくは幅が広くされていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
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