JP2010274715A - ペダル付き平行二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】立ち乗り型の平行二輪方式パーソナルムーバーを解決する。
【解決手段】フレームと、フレームに取付けられた平行状の2つの車輪と、フレームに取り付けられたサドルと、フレームに取り付けられたペダルと、ペダルの回転に応答して作動する車輪の駆動手段と、倒立振子制御に基づく安定化制御手段と、を備えたペダル付き平行二輪車。ペダルの回転により進行指令が入力される。進行指令は、当該平行二輪車の姿勢、すなわち、安定化制御手段、から独立している。
【選択図】図1

Description

本発明は、ペダル付き平行二輪車に関するものである。
近年、倒立振子の原理を応用した平行二輪車が考案されており、実際に立ち乗り型の平行二輪方式パーソナルムーバーが市場にも導入され始めている。倒立振子の原理を用いた安定化制御方式については、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されている。平行二輪方式のパーソナルムーバーについては、例えば、特許文献3乃至7に記載されている。
平行二輪車は、低速また停止時においても、安定化制御によって容易に倒立姿勢を実現することができる。また、平行二輪車は、コンパクトな構造をとることができ、歩行空間においても歩行者との親和性が高いという利点がある。しかしながら、立ち乗り型の平行二輪方式パーソナルムーバーには以下に述べるような欠点がある。
立ち乗り型の平行二輪方式パーソナルムーバーは走行エネルギーをバッテリのみから取得するものである。したがって、バッテリが消耗したような場合には立ち往生してしまう。また、動力を用いて走行する方式のため、我が国においては公道を走行することができず、普及していない。
また、立ち乗り型の平行二輪方式パーソナルムーバーでは、走行時に平行二輪車に単に立って乗っているだけなのでちょっとした移動には便利である反面、長時間の立ち乗り運転によって運転者が疲れてしまったり、あるいは飽きてしまったりする。
また、立ち乗り型の平行二輪方式パーソナルムーバーでは、姿勢安定化制御を利用して前進・後進指令を行っている。安定化制御装置は、車両ベースが前後方向に倒れないように安定化させるために必要な駆動トルクを演算して算出する。そして、算出された駆動トルクに対応した制御信号を安定化制御装置が左右の車輪駆動ユニットに出力し、電動モータを駆動して車輪を回転させる。この安定化制御を用いることで、運転者が自身の重心を前にずらすことによって車両ベースを前方向に傾けることで前進走行を行うことができる。したがって、例えば交差点での停止時に後ろから押されたような場合には、前につんのめってバランスを崩すことで、進行指令が入力されて前進してしまうおそれがあり、安全面が問題となり得る。
特開昭63−305082 特開2004−345030 特表2003−502002 特表2004−510637 特開2006−1385 特開2008−56037 特開平4−201793
本発明は、上記立ち乗り型の平行二輪方式パーソナルムーバーの欠点の1つあるいは複数を解決することができる新しいタイプの平行二輪車を提供することを目的とするものである。
本発明のより具体的な目的は、本明細書の記載および図面から明らかとなる。
本発明が採用した技術手段は、
フレームと、
フレームに取付けられた平行状の2つの車輪と、
フレームに取り付けられたサドルと、
フレームに取り付けられたペダルと、
ペダルの回転に応答して作動する車輪の駆動手段と、
倒立振子制御に基づく安定化制御手段と、
を備えたペダル付き平行二輪車、である。
1つの態様では、ペダルの回転により進行指令が入力される。
1つの態様では、前記進行指令は、当該平行二輪車の姿勢、すなわち、安定化制御手段、から独立している。
また、ペダルの回転による進行指令と、車体の傾斜による進行指令を選択的に行なうようにしてもよい。
1つの態様では、前記車輪はモータによって回転可能である。
1つの態様では、ペダル付き平行二輪車は前記モータに電力を供給するバッテリを備えている。
1つの態様では、ペダル付き平行二輪車はペダルの回転により電力を発生させる発電機を備えている。
1つの態様では、前記発電機により発生した電力は、バッテリに蓄電される。前記発電機により発生した電力を直接モータに供給してもよい。
1つの態様では、前記駆動手段は、ペダルの回転に応答して作動するモータである。
この場合、モータはペダル付き平行二輪車を走行させるための駆動用モータ及びペダル付き平行二輪車の安定化制御のための制御用モータとして機能する。
1つの態様では、前記駆動手段は、ペダルの回転を車輪の回転に伝達する機械要素である。すなわち、ペダルの回転に機械的に応答して車輪を駆動させる。
この場合、前記車輪を回転させるモータは、ペダル付き平行二輪車の安定化制御のための制御用モータとして機能する。また、機械的駆動手段においても、アシスト制御装置からのアシストトルク指令によってバッテリから駆動トルクをモータに供給して車輪を回転駆動してもよい。
1つの態様では、前記ペダル付き平行二輪車は、前記車輪が前後に配置された自転車モードに変換可能である。
本発明に係るペダル付き平行二輪車は次のような効果を奏する。
ペダルを有するため、足を動かす適度な機会を持ち、昨今の健康指向に合致するものであり、また立ち乗りに比べて飽きがこない。
運転者はサドルに座ってペダルをこぐ姿勢を取れるので従来の立ち乗り型平行二輪車に比べて長時間の走行も楽である。
駆動力の少なくとも一部に人力(ペダル回転)を利用するため、バッテリを備えた場合においても、従来の平行二輪車よりも長時間バッテリが持つ。ペダル回転による発電機を備えたものでは、バッテリがなくなった場合でも、人力で発電することにより、走行が可能となる。したがって、全ての動力をバッテリに依存する従来の平行二輪車に比べて環境に優しく、昨今の省エネ志向に合致する。
ペダルの回転により進行指令が入力されるものでは、傾きを進行の指令としないので、傾いてもペダルをこいでいなければ、前に進行指令は送られず、停止時に後ろから押されたような場合であっても安全である。
ペダル付き平行二輪車は従来の電動アシスト自転車と同じ範疇と考えられ、公道を走行することができる。
このように、本発明に係るペダル付き平行二輪車は人間がペダルをこいで初めて走行するものであり、エネルギー、健康面、安全面でも利点を有する。
ペダル付き平行二輪車の概略図である。 ペダル付き平行二輪車の概略図である。 平行二輪車の駆動装置部分の概略図である。 機械的駆動方式の概略図である。 機械的駆動方式のブロック図である。 電気的駆動方式の概略図である。 電気的駆動方式のブロック図である。 左図は従来の平行二輪車の進行指令、右図は本発明の平行二輪車の進行指令を示す図である。 ペダル回転に応答したモータへの指令を説明する図である。 安定化制御と進行指令が分離されたブロック図である。 倒立振子制御のモデル化を示す図である。 倒立振子制御のブロック線図である。 安定化制御における制御設計の1つの態様を示すブロック図である。 機械的な操舵手段を示す概略図である。 機械的な操舵手段のブロック図である。 電気的な操舵手段を示す概略図である。 電気的な操舵手段を示す概略図である。 電気的な操舵手段のブロック図である。 斜め二輪モードによる停止手段を示す概念図である。 トウ制動を示す概念図である。 フライホイールによる安定化制御を示す図である。 フライホイールによる安定化制御を示す図である。 自転車モードから平行二輪車モード(立ち乗り型)への変換を示す概念図である。 平行二輪車モードを示す図である。 車輪が前後に位置した姿勢を示し、この状態からさらに第1フレーム、第2フレームを拡開すると自転車モードとなる。 走行モードの変形を示す概念図である。 従来の平行二輪車が停止時に後から押された場合の動きを示す概念図である。
[A]ペダル付き平行二輪車
本発明の実施形態に係るペダル付き平行二輪車は、従来の平行二輪車が走行エネルギーをバッテリのみから得ているのに対して、走行エネルギーの少なくとも一部を人力(ペダルの回転)から得る点に特徴を有している。人のペダリングから得られる力を車両の移動に使用し、車輪に取り付けられたモータの制御トルクにより姿勢安定化を図るものである。
[A−1]基本構成
ペダル付き平行二輪車は、フレームと、フレームに取付けられた平行状の2つの車輪と、フレームに取り付けられたサドルと、フレームに取り付けられたペダルと、を備えている。図1の例では、フレームは、水平状に延出するベースと、ベースから立ち上がり状に立設された縦フレームと、縦フレームの上端から傾斜状に上方に延出する傾斜フレームと、から構成されている。ベースには左右の車輪が回転自在に取付けられている。縦フレームの上端には運転者が座るためのサドルが形成されている。縦フレームの高さ方向の中途部位には、一対のペダルが回転自在に設けてあり、運転者が左右のペダルに左右の足をそれぞれ載せてペダルをこぐようになっている。傾斜フレームの上端には運転者が手で掴むためのハンドルが設けてある。ハンドルは必ずしも必須構成要素ではなく、図2に示すように、ペダル付き平行二輪車はハンドルを有しなくてもよい。フレームの形状な構成については、色々な態様が設計し得ることが当業者に理解される。
図3には、ベースに対する車輪の取り付け構造の1つの態様を示している。ベースは、ペダル付き平行二輪車の左右方向(幅方向)に延出する長方形状のプレートであり、ベースの下面には長さ方向両端に近接して左右のブラケットが垂下状に固定されている。ベースの上面を立ち乗り用のステップとして用いることもできる。ベースの下面に位置して左右方向に延出する支軸が固定具によって固定されている。支軸の長さ方向両端部は、それぞれ左右のブラケットの上半部を貫設して、ベースの長さ方向両端から突出しており、支軸の長さ方向両端には左右の車輪がベアリングを介して回転自在に設けてある。左右の車輪の回転中心となる支軸は、1本の支軸である必要はなく、左右の各車輪に対応してそれぞれ支軸を設けてもよい(図4A、図5A参照)。
左右のブラケットの下半部には、内側面に位置して、左右のモータが片持ち状に固定されている。ブラケットの下半部には、外面側に位置してモータ側ギアが設けてあり、モータの回転に伴ってモータ側ギアが回転するようになっている。左右の車輪の内側には、車輪側ギアが設けてあり、車輪側ギアは、ブラケットの上半部の外側に位置している。モータ側ギアと車輪側ギアは噛合しており、モータの回転は、モータ側ギア、車輪側ギアを介して車輪に伝動される。左右のモータは、バッテリからの電力供給によって作動する。典型的な態様では、ペダル付き平行二輪車は、ペダルの回転により電力を発生させる発電機を備えている。ペダルをこぐことで発電機により発生された電力はバッテリに蓄電されるが、直接モータの駆動に用いてもよい。
ペダル付き平行二輪車は、左右の車輪を駆動させるための駆動機構、及び、安定化制御機構を備えている。駆動機構が電気的駆動方式の場合には、左右のモータは、車輪駆動+安定化制御用モータとして機能する。駆動機構が機械的駆動方式の場合には、左右のモータは、安定化制御用モータとして機能する。
各モータには、左右の各車輪の回転数を検出するエンコーダからなる車速検出センサが設けてある。車速検出センサを設ける位置はモータに限定されるものではない。また、モータは1つの好ましい態様では、インホイールモータである。車速検出センサにより得られた左右の車輪の回転情報(回転速度、加速度)はコントローラに送信される。コントローラは、前後傾き検出センサ(1つの態様ではベースの傾きを検出するジャイロセンサ)からの情報、車速検出センサからの情報に基づいて、モータから制御トルクを出力して安定化制御を行なう。コントローラはコンピュータから構成することができる。さらに、ペダル付き平行二輪車には、ペダルの回転数を取得する手段が備わっている。ペダルの回転数の検出手段として、エンコーダ、ポテンショメータ、スリップリング等の手段が用いられることは当業者に理解される。ペダルの回転数は、アシスト制御等の制御に用いることができる。
[A−2]駆動方式
走行時において、左右の車輪は、運転者がペダルをこぐことに基づくペダルの回転に応答して駆動する。本発明の実施形態において、車輪の駆動方式には、機械的駆動方式と電気的駆動方式がある。人力(ペダルの回転)を駆動力として使用し、また安定化制御のためにペダルの回転情報(ペダルの回転速度または回転角)をフィードバックし、制御指令に用いる。ペダルの回転に応答する駆動の態様には、以下のようなものが考えられる。機械的駆動の場合は、ペダル回転が機械的に車輪に伝達される。電気的駆動の場合は、ペダルの回転を検出して信号を出力してモータを駆動する、あるいは、ペダルの回転により発電機から生成された電気を信号として用いてモータを駆動する。
[A−2-1]機械的駆動方式
機械的駆動方式では、ペダルの回転の力を、機械的に各車輪に伝動連結する。力を伝達するための機械要素として、歯車、巻掛伝動、リンク、カム等が当業者に周知であり、これらを1種類又は複数種類用いてペダルの回転に連動させて車輪を回転させることは当業者において適宜設計し得ることが理解される。以下に、チェーンを用いた伝動機構について説明するが、チェーンに代えてベルトやシャフトドライブ等も用いてもよいことが当業者に理解される。
1つの態様では、図4A、図4Bに示すように、ペダル駆動部の力をチェーン、スプロケット、シャフトによって、左右の車輪に伝達する。左右のペダルの基端部にはそれぞれ左右の第1スプロケットが設けてあり、左右の第1スプロケットは左右のペダルの回転に伴って回転する。ベースには、左右の第1スプロケットと同一鉛直線上に位置して左右の第2スプロケットが設けてある。左右の第1スプロケットと左右の第2スプロケットは、それぞれ第1チェーンによって伝動連結されている。第2スプロケットはベースに回転自在に設けた水平状のシャフトの一端に設けてあり、シャフトの他端には第3スプロケットが設けてある。したがって、第2スプロケットが回転すると第3スプロケットが回転する。左右の車輪の外側には第4スプロケットがそれぞれ設けてあり、第4スプロケットの回転に伴って車輪が回転するようになっている。第3スプロケットと第4スプロケットとは同一鉛直線上に位置しており、第3スプロケットと第4スプロケットとは第2チェーンによって伝動連結されている。運転者によるペダリングによって発生した駆動トルクが、第1スプロケット、第1チェーン、第2スプロケット、シャフト、第3スプロケット、第2チェーン、第4スプロケットを介して車輪に伝達される。
左右の車輪の回転速度は車速検出センサによって取得されてコントローラに送られ、コントローラは、車速検出センサ及びジャイロセンサからの情報に基づいて左車輪駆動モータ、右車輪駆動モータから制御トルクを出力させることで安定化制御を行なう。この場合、車輪駆動モータは主として安定化制御に用いられる。
さらに、車輪駆動モータを電動アシスト用に用いてもよい。例えば、ペダルの回転数をアシスト制御装置が観測し、回転数に応じてアシストトルク指令をバッテリに送信し、バッテリからの車輪駆動モータに電力を供給して車輪駆動モータを駆動する。機械的駆動方式においても、ペダル付き平行二輪車に発電機を搭載し、ペダルの回転により電気を生成してバッテリに蓄電するようにしてもよい。
[A−2-2]電気的駆動方式
電気的駆動方式の1つの態様では、ペダルをこぐことにより発電機で電力を発生させ、人の力(ペダルの回転)と電気の力を効率よく組み合わせて走行する。発電機により発生した電気はバッテリに蓄電する。運転者のペダリングによってペダルが回転し、ペダルの回転によって生成された電気信号によってバッテリから左右の車輪駆動モータに電力が供給されてモータが回転して車輪が回転する。図5Bにおいて、双方向に矢印がある部分は、バッテリからのエネルギーを利用する場合と、回生したエネルギーをバッテリに貯める場合があることを意味する。
1つの態様では、ペダルの回転速度を検出するセンサ(例えば、ロータリエンコーダから形成される)を設け、ペダルの回転速度に応じた電流をバッテリから車輪駆動ユニットに供給する。すなわち、ペダルの回転速度が大きければそれだけ大きな電流がモータに供給されより高速でモータを回転させる。さらに、ペダルの回転数(回転速度)をアシスト制御装置が観測し、回転数に応じてアシストトルク指令をバッテリに送信し、バッテリからの車輪駆動モータに電力を供給して車輪駆動モータを駆動する。
アシスト制御装置がどのようなアシストトルクを出力するかについては当業者が適宜設定し得る。例えば、以下のように、ペダル回転数の何倍かをアシストトルクとすることができる。
T(アシストトルク)=a(係数)×θ(回転速度)
aは可変としてもよい。
ペダルの回転数(回転速度)と車輪の回転速度との関係についても当業者が適宜設定し得る。例えば、
ペダルの回転速度×ギア比(任意)=車輪の回転速度、
とすることができる。ただし、右辺は指令値であり、実際には、安定化制御によって多少増減し得る。
電気的駆動方式において、1つの態様では、ペダルを回転させないとモータは回転しないように制御されている。したがって、ペダルの回転に応答してモータが始動し、ペダルの回転が継続することでモータが継続して駆動される。また、アシスト制御装置は、あくまで、アシストという位置づけであり、ペダルの回転無しには、アシスト動作をしないように制御される。尚、ペダルを回転させていなくても、指令を送ってアシストさせることは技術的に可能である。
1つの態様では、惰性での走行を再現するような制御を行なうことで、ペダルが回転していなくても、モータを回転させることができる。例えば、ペダルのトルクに比例したアシストトルクを与えるのではなく、ある時間区間の中でのペダルで発生したエネルギー量を駆動モータに適度に配分させる等の制御を行なってもよい。
[A−3]進行指令方法
従来の平行二輪車では、進行指令は、ステップ台の傾斜によって行っていた(図6A左図)。例えば交差点での停止時に後ろから押されたような場合には、前につんのめってバランスを崩すことで、進行指令が入力されて前進してしまうおそれがあり、ある程度前進した上で姿勢の安定化制御が行われるため、安全面が問題となり得る(図17)。これに対して、本発明の実施形態では、進行指令は、ペダルの回転によって行う(図6A右図)。車体の傾斜情報は、安定化制御に使用される。すなわち、平行二輪車の進行指令と平行二輪車の倒立振子制御、すなわち安定化制御が独立している。進行指令を車体の傾斜から独立させることで、上記の場合に、車体の前進を最小限に留めて安定化制御がおこなわれる。
平行二輪車の進行指令と安定化制御とを分離した制御のブロック図を図6Cに示す。図6Cにおいて、車輪駆動ユニットには、車輪、車輪を回転させるモータ、車輪の回転速度を検出する車速検出センサ(エンコーダ)、減速機(ギア)を含んでいる。運転者がペダルをこぐと、ペダルの回転により発電機から電気が生成され、生成した電気信号に基づいてバッテリから右車輪駆動ユニット、左車輪駆動ユニットに電力が供給されて右車輪駆動ユニット、左車輪駆動ユニットのモータが駆動して左右の車輪が回転して平行二輪車が進行する。
また、アシスト制御装置はペダルの回転数を監視し、アシスト制御装置からアシストトルク指令が送信されてバッテリから右車輪駆動ユニット、左車輪駆動ユニットに電力が供給される。
安定化制御装置は、ペダルの回転情報から、駆動の指令と、安定化制御の指令と、をする。駆動の指令とは、ペダルの回転速度を用いて、どれだけ前進させるかということであり、安定化制御の指令とは、ペダルの回転速度を用いて、指令に必要な目標前進速度情報を使用する(フィードバックで)ということである。
一方、前後傾き検出センサにより検出された車体の角度、角速度が安定化制御装置に送信され、安定化制御装置から右車輪駆動ユニット、左車輪駆動ユニットに電力が供給されて右車輪駆動ユニット、左車輪駆動ユニットのモータが駆動して左右の車輪が回転して安定化制御が行なわれる。
図6Cは、電気的駆動方式に基づいて作成されているが、平行二輪車の駆動と安定化制御との分離は機械的駆動方式にも用いられ得る。なお、ペダルには回転情報のみを読み取るセンサをつけ、エネルギーはすべてバッテリから補うという形にして、ペダル用モータ(発電機)を設けないこともできる。この場合は、走行の指令方法がペダル回転により、走行エネルギーがバッテリからとなる。
[A−4]安定化制御
ペダル付平行二輪車モデルを図7Aに示す。運動方程式は以下のとおりである。
ここで、
M:台車質量、
m:振子質量、
J:振子慣性モーメント、
2l:振子長さ、
r:車輪半径、
τu:安定化制御トルク、
τh:ペダル駆動トルク、
θ:姿勢角度(ジャイロセンサより)、
ddθ(二階微分):角加速度、
x:位置(車輪のエンコーダより)、
ddx(二階微分):加速度、
g:重力加速度、
μ0:転がり抵抗係数、
である。
制御系設計において、ブロック線図を図7Bに示す。人間のペダル駆動トルクは平行二輪車(倒立振子型車両)への外乱と考えられる。
ここで、
X:状態変数(数4参照)、
dX:状態変数の一階微分、
A:状態行列、
U:安定化制御入力に対応する入力ベクトル、
W:人間のペダル駆動トルクに対応する入力ベクトル、
Bu:安定化制御入力に対応する入力行列、
Bw:人間のペダル駆動トルクに対応する入力行列、
である。
フィードバックゲインKは、最適制御で求める。評価関数は、
である。
ここで、
Q,R:重み行列、
dt:微小時間幅、
である。
目標移動距離の指令方法において、状態変数の目標値は、
となる。
ここで、
Xdes:目標位置、
dxdes:目標速度、
である。
車両の現在位置、車両の姿勢角度(およびそれらの速度成分)を検知し、コントローラによって、目標値との差にフィードバックをかけて左右車輪トルクを制御する。コントローラ(安定化制御手段)は、車両が前後方向に倒れないように安定化させるために必要な駆動トルクを演算して算出する。そして、算出された駆動トルクに対応した制御信号を左右の車輪駆動ユニットに出力し、それぞれの電動モータを回転駆動する。倒立振子の原理を用いた安定化制御方式(角度、角速度、位置、速度をフィードバックして倒立させる)は公知であって、例えば、特許文献1、2に記載されている。また、既に実現されている平行2輪式のパーソナルムーバーの制御方式を採用して倒立振子制御を行うことも可能である。本発明に係るペダル付き平行二輪車においては、左右の傾きの検出は必須ではないが、左右の傾き制御を、段差に片輪のみ乗り上げたときに、台の傾きを軽減したり、左右の傾きを利用して旋回を行ったりするなどの場面で使用してもよい。
制御設計としては、次の二つの態様が採用し得る。第1の制御設計は、人間の重心がなるべく平衡点付近となるよう車両を設計し、外乱に強い制御系を設計する。目標状態は、台車が水平な状態である。第2の制御設計は、人間の重心変動情報を利用して、制御系設計をする。目標状態は、台車が傾いていても、系(ペダル付き平行二輪車+運転者)の重心が車輪の回転軸の鉛直線上に位置するように制御する。
第2の制御設計、すなわち重心位置を利用した倒立目標姿勢制御のブロック図を図8に示す。ペダル付き平行二輪車では、サドルに座ってペダルをこぐ姿勢を取ることで長時間の走行も楽である一方、サドルに座る姿勢を取ることで、系全体の重心が必ずしも、車体が水平時に安定するとは限らない。
重心位置オブザーバとしては、例えば、以下の2つの手段が採用し得る。第1の手段では、感圧センサを左右の車軸に対して、前後となる位置に貼り付け、圧力差から重心位置を導出する。例えば、車軸から等距離に圧力センサをとりつけ、その値と台車角度を用いて計算し、重心位置を導出する。第2の手段は、前後傾き検出センサで得られた角度、角速度を利用し、学習制御によって、重心位置を推定する。学習制御では、何回か前の試行の偏差情報(台車角度と角速度)を用いて、望ましい制御入力を繰り返し生成していく。より具体的には、人間が乗車しようと重心付近でふらふら乗ってみて、何回かのふらふらゆれている情報から望ましい制御入力を計算する。
[A−5]ステア方式
ステア方式、すなわちカーブ走行の方法については、左右の車輪の回転差を利用する方式、車輪の操舵角を利用する方式、キャンバを利用する方式が当業者に知れている。キャンバを利用する方式では、左右の車輪間に平行リンクを形成する必要がある。
ステア入力、すなわちカービングの指令方法についても、ステアの回転、ステアのロール、ステア上あるいはフレームにおける他の場所のスイッチ(手または足で入力)、車体のロール、ペダルへの加重(ロードセル等)等が挙げられる。
図9A、図9Bに機械的なステア方式を示す。フレームにはハンドルが回転可能に取り付けてあり、ハンドルの左右方向への回転に伴ってハンドルに連結された操舵軸が回転する。操舵軸は例えばフレームの中空部内を下方に向かってベースにまで延出しており、下端には第1歯車が設けてある。左右の車輪はベースに対して鉛直状の回動軸を介して水平方向に回動可能に支持されており、回動軸には第2歯車が設けてある。第1歯車と第2歯車とはチェーンを介して伝動されており、ハンドルの回転に伴って左右の車輪の操舵角が変化する。
図10A、図10Bに電気的なステア方式を示す。図10Aは左右の車輪駆動モータに指令を与えることで左右の車輪に回転差を与える方式であり、図10Bは左右の車輪操舵モータに指令を与えることで左右の車輪の操舵角を変化させる方式である。モータに指令を出すまでの基本的な流れは共通しており、図10Cに示す。
[A−6]停止
ペダル付き平行二輪車は比較的低速での移動を前提としているため、必ずしもブレーキ手段は必要ではないが、車輪の回転に制動を付与するハンドブレーキ、ペダルを逆転させる手法、体重移動等を利用してブレーキ手段を構成してもよい。
また、図16を参照して後述するように、停止時に斜め二輪モードとしてもよい(図11)。また、平行状の左右の車輪14´、24´にトウ角をつけることにより制動させてもよい(図12)。走行中に斜め二輪モードに変形したりやトウ角を付けて停止姿勢をとるためには、フレーム本体1´と車輪14´、24´とを連結するリンク10´、20´(例えば、後述する図15A、図15Bの第1ベース10、第2ベース20に対応する要素)の回動部にモータ等のアクチュエータを配置し、運転者が操作スイッチを入力することでアクチュエータを作動させて行う。
[A−7]フライホイールの搭載
ペダル付き平行二輪車に、フライホイールを設けてもよい(図13A、図13B)。フライホイールはそのジャイロ効果を利用することで安定化制御に用いることができると同時に、バッテリに兼用することができる。例えば、横断歩道など停止時に後から押されたような場合に、車輪の前後へ移動による安定化制御を行わないで、その場でフライホイールによって安定化を行うようにしてもよい。
[A−8]サドルの傾斜
平行二輪モードから運転車を降車させるために、自動的(危険を察知したような場合等)にあるいは運転者の操作(例えば、ハンドルに降車スイッチを設ける)によって、サドルがお辞儀するように下向き傾動させてもよい。サドルを傾動させる手段としてはアクチュエータ(モータ等)、バネやウエイトを用いて下向きに付勢する(通常時は下向きの回動を規制しておく)等が挙げられる。また、サドルを傾斜させる代わりにあるいは加えて、自動的(危険を察知したような場合等)にあるいは運転者の操作(例えば、ハンドルに降車スイッチを設ける)によって、サドルを支持するシートポストを降下させてもよい。
[A−9]人力とバッテリの協働
本発明の実施形態に係るペダル付き平行二輪車は、人力とバッテリを有効に組み合わせることで、従来の平行二輪車よりも長時間バッテリが持つと共に、バッテリがなくなった場合でも、人力で発電することにより、走行が可能となって、全ての動力をバッテリに依存する従来の平行二輪車に比べて環境に優しく、昨今の省エネ志向に合致する。
バッテリからのエネルギと人力とをどのように組み合わせて用いるかについては幾つかの態様がある。上述のように、アシスト制御装置からの指令によって、バッテリからアシストトルクを出力してモータを駆動することで、人力による走行を補助することができる。
一方、バッテリの消耗時に、先にアシストトルクとして出力する走行用の補助パワーを打ち切り、優先的に安定化制御用パワーをモータに供給してもよい。例えば、安定化制御用パワーはバッテリが完全に消耗するまで引き続き供給する。このような制御は主としてコンピュータから構成されるコントローラによって行うことができ、バッテリ残量を監視しておき、バッテリからのパワーの供給を自動的に制御することができる。また、バッテリ残量が予め設定した一定量以下になったら、ペダルこぎおよび/または(下り坂などの)惰力走行によりバッテリへの充電を行うようにしてもよい。バッテリ残量を運転者に表示して、ペダルこぎを促してもよい。
[B]自転車モードとの間で変換可能なペダル付き平行二輪車
本願の発明者らは、パーソナルモビリティ・ビークルとして、二つの車輪が前後に位置した自転車モードと二つの車輪が平行状に位置した平行二輪車モードという2形態を持ち合わせ、お互いのモードに変換可能で、状況に応じて使い分けることができる乗り物を提案している(特開2008−62769)。基本コンセプトは、自転車モードは、中速、中距離移動用であり、高速で安定となる。平行二輪車モードは、低速、近距離移動用であり、低速でも姿勢制御によって安定する。自転車モードと立ち乗り式の平行二輪車モードとの間のフレームの折り畳み構成を図14に示す。
このような自転車モードと平行二輪車モードとの間で変姿可能な乗用移動車両の平行二輪車モードとして、本発明にペダル付き平行二輪車を採用することができる。ペダル付き平行二輪車を用いることによって、両モードにおいて、ペダル、サドルを共用することができる。このような乗用移動車両は、展開時は自転車、折り畳んだペダル付き平行二輪車モードでは電動アシスト型のパーソナルモビリティ・ビークルとして用いることができる。平行二輪車モードの具体的な説明については、既述の記載を援用することができる。自転車モードでは、1つの態様では、人の力と電気の力を効率よく組み合わせて走行できるようにするため、ペダルをこぐことにより発電機で電力を発生させ、バッテリに電力を蓄電する。発生した電力を用い、独立の前後車輪のモータによって駆動する。すなわち、チェーンを廃止したドライブバイワイヤを実現する。また、前後輪の操舵角についても、ステアバイワイヤによって制御することができる。ハンドル軸を廃止したバイワイヤを用いる場合、折り畳み機構の自由度が増え、よりコンパクトなパーソナルモビリティ・ビークルを設計することができる。
以下にフレームの折り畳み構成について、図15A、図15Bに基づいて説明する。図15Aはペダル付き平行二輪車として使用される第1姿勢、図15Bは車輪が前後に位置する第2の姿勢を表している。移動車両のフレームは、第1フレーム1と第2フレーム2とからなる。第1フレーム1は、第1ベース10と、第1ベース10の基端から立ち上がり状に立設された第1縦フレーム11と、第1縦フレーム11の上端から傾斜状に上方に延出する傾斜フレーム11Aと、からなる。第2フレーム2は、第2ベース20と、第2ベース20の基端から立ち上がり状に立設された第2縦フレーム21と、からなる。第1縦フレーム11と第2縦フレーム21には、それぞれペダル12、22が回転自在に取り付けられている。第1フレーム1の傾斜フレーム11Aの上端にはハンドル13が取付けられている。ハンドル13は傾斜フレーム11Aの上端に対して回動可能であり、ハンドル13を回転させることで旋回指令を送るようになっている。傾斜フレーム11Aは第1縦フレーム11に対して前方に傾動可能となっている(図では、傾斜フレーム11を前方に傾動させた状態を示している。)。第2フレーム1の第2縦フレーム21の上端にはサドル23が設けてある。第1ベース10の先端には、第1車輪ユニット14が取付けられている。第2ベース20の先端には、第2車輪ユニット24が取付けられている。
第1縦フレーム11と第2縦フレーム21とは近接して上下に延出していると共に、回動軸(図示せず)を介して回転自在に連結されている。したがって、第1フレーム1と第2フレーム2とは、第1縦フレーム11と第2縦フレーム21とが回転軸(図示せず)を介して連結されていることによって、互いに回動可能である。
第1縦フレーム11の下端に対して第1ベース10は水平方向に回動可能(少なくとも90度)である。同様に、第2縦フレーム21の下端に対して第2ベース20は水平方向に回動可能(少なくとも90度)である。
第1車輪ユニット14は、第1ベース10に対して水平方向に回動可能(少なくとも90度)である。第2車輪ユニット24は、第2ベース20に対して水平方向に回動可能(少なくとも90度)である。
平行二輪車モードと自転車モードの間の変換は、水平状の第1ベース10、第2ベース20をそれぞれ第1縦フレーム11、第2縦フレーム21の下端に対して90度回転させ、かつ、第1車輪ユニット14、第2車輪ユニット24の向きを第1ベース10、第2ベース20に対して90度回転させ、第1縦フレーム11と第2縦フレーム21とを回動軸を中心に拡開ないし閉じることで行われる。平行二輪車モードでは、第1フレーム1と第2フレーム2は左右方向に並設した状態であり、自転車モードでは、第1フレーム1と第2フレーム2は側面視X形状の姿勢となる。
フレームの折り畳み構成等については、図示の態様に限定されるものではない。フレームの折り畳みの態様は、当業者において適宜設計し得る事項である。また、フレームの折り畳み構成を簡単にするためには、ドライブバイワイヤ・ステアバイワイヤにより、チェーンやギアを廃止することが有利である。
発電機、バッテリが第1フレーム1ないし第2フレーム2に設けられる。一つの態様では、第1フレーム1、第2フレーム2は中空部材であり、第1フレーム1、第2フレーム2の内部に、各種制御部品や配線が設けられる。第1車輪ユニット14、第2車輪ユニット24には、それぞれ駆動モータ、車輪の回転速度を検出するエンコーダが設けてある。ペダル12、22が回転すると発電機によって発電が行われ、電力が各駆動モータに供給される。また、発電機による発電された電力を、バッテリに蓄電することも可能である。ジャイロセンサ、加速度センサ等のセンサは、第1ベース10、第2ベース20に設けることができる。傾斜フレーム11Aには、ハンドル角度・角速度を検出するセンサ、ハンドル反力モータを内装してもよい。また、図面は本発明の説明に最低限必要な部品のみを表しており、例えば、ブレーキ、各可動フレームを固定する手段は省略してある。また、ライト、ミラー、荷台等を設けることは任意である。
走行モードの切替のタイミングについては、1つの態様では停止時に行うが、走行中に走行モードを切り替えるように構成してもよい。例えば、自転車モード、平行二輪モードの変形途中の中間モード(斜め二輪モード)においても、走行を可能とし、モード変換を走行中において連続的に行うようにしてもよい。走行中のモード変換については、例えば、高速時に自転車モードとし、低速時に平行二輪車モードとすることができる。図16において、自転車モードでは、車輪14´、24´は、車両の進行方向の軸線上に位置して前後に配置されている。斜め二輪モードでは、車輪14´、24´は、車両の進行方向の軸線を挟んで前後に配置されている。平行二輪モードでは、車輪14´、24´は、車両の進行方向の軸線を挟んで対向して配置されている。フレーム本体1´と車輪14´、24´とを連結するリンク10´、20´(例えば、上記第1ベース10、第2ベース20に対応する要素)の回動部にモータ等のアクチュエータを配置し、運転者が操作スイッチを入力することでアクチュエータを作動させて走行モードを変換させる。図11に示すように、この斜め二輪モードを、停止姿勢としてもよい。例えば、横断歩道など停止時に後から押され時に、平行二輪車モードから斜め二輪モードに切り替え、前への転倒を防ぐ。斜め二輪モードでは、足を着くことも可能である。
平行二輪車モードと自転車モードでフライホールのジャイロ機能を共用してもよい。自転車モード時のフライホイールの回転軸は、自転車の車輪回転軸と同じとし、直進安定性を高める。平行二輪車モード時のフライホイールの回転軸は、ステップ台の垂直方向とし、ジャイロ機能を安定化制御に用いる。
本発明は、人力を用いた平行二輪車として利用可能である。

Claims (11)

  1. フレームと、
    フレームに取付けられた平行状の2つの車輪と、
    フレームに取り付けられたサドルと、
    フレームに取り付けられたペダルと、
    ペダルの回転に応答して作動する車輪の駆動手段と、
    倒立振子制御に基づく安定化制御手段と、
    を備えたペダル付き平行二輪車。
  2. ペダルの回転により進行指令が入力される請求項1に記載のペダル付き平行二輪車。
  3. 前記進行指令は、当該平行二輪車の姿勢から独立している、請求項2に記載のペダル付き平行二輪車。
  4. 前記車輪はモータによって回転可能である、請求項1乃至3いずれかに記載のペダル付き平行二輪車。
  5. 前記モータに電力を供給するバッテリを備えている、請求項4に記載のペダル付き平行二輪車。
  6. ペダルの回転により電力を発生させる発電機を備えている、請求項1乃至5いずれかに記載のペダル付き平行二輪車。
  7. 前記発電機により発生した電力は、バッテリに蓄電される、請求項6に記載のペダル付き平行二輪車。
  8. 前記駆動手段は、ペダルの回転に応答して作動するモータである、請求項1乃至7いずれかに記載のペダル付き平行二輪車。
  9. 前記駆動手段は、ペダルの回転を車輪の回転に伝達する機械要素である、請求項1乃至7いずれかに記載のペダル付き平行二輪車。
  10. 前記ペダル付き平行二輪車は、前記車輪が前後に配置された自転車モードに変換可能である、請求項1乃至9いずれかに記載のペダル付き平行二輪車。
  11. 前記ペダル付き平行二輪車は、平行二輪車モードと自転車モードとの間の中間モードを備えており、
    前記中間モードでは、前記車輪は車両の進行方向の軸線を挟んで前後に配置されている、請求項10に記載のペダル付き平行二輪車。
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