JP6161023B2 - 乗用二輪車 - Google Patents

乗用二輪車 Download PDF

Info

Publication number
JP6161023B2
JP6161023B2 JP2012264982A JP2012264982A JP6161023B2 JP 6161023 B2 JP6161023 B2 JP 6161023B2 JP 2012264982 A JP2012264982 A JP 2012264982A JP 2012264982 A JP2012264982 A JP 2012264982A JP 6161023 B2 JP6161023 B2 JP 6161023B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
posture
vehicle
control
stabilization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012264982A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014108747A (ja
Inventor
須田 義大
義大 須田
雅彦 安藝
雅彦 安藝
遊喜 平山
遊喜 平山
ラタナチョート イングカナンタヴァリー
ラタナチョート イングカナンタヴァリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Tokyo NUC
Original Assignee
University of Tokyo NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Tokyo NUC filed Critical University of Tokyo NUC
Priority to JP2012264982A priority Critical patent/JP6161023B2/ja
Priority to PCT/JP2013/082332 priority patent/WO2014087962A1/ja
Publication of JP2014108747A publication Critical patent/JP2014108747A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6161023B2 publication Critical patent/JP6161023B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K11/00Motorcycles, engine-assisted cycles or motor scooters with one or two wheels
    • B62K11/007Automatic balancing machines with single main ground engaging wheel or coaxial wheels supporting a rider
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L2200/00Type of vehicles
    • B60L2200/12Bikes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L2200/00Type of vehicles
    • B60L2200/16Single-axle vehicles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Description

本発明は、乗用二輪車に係り、詳しくは、非同一軸上の車輪を備えた乗用二輪車に関するものである。
近年、生活環境における街路、歩道、施設内などの移動空間を、人にも環境にもやさしく構築する試みがなされており、環境にやさしい移動手段として、いわゆるパーソナルモビリティ・ビークル(PMV:Personal Mobility Vehicle)に対する注目が高まっている。
一人乗りのパーソナルモビリティ・ビークルの代表的なものとしては、二輪車を挙げることができる。二輪車には、大きく分けて2つのタイプがある。第1のタイプは、車輪を前後方向(進行方向)に縦列に配置した縦列二輪車であり、通常の自転車や自動二輪車が知られている。第2のタイプは、車輪を左右方向に平行に配置した平行二輪車であり、倒立振子の原理を応用した立ち乗り型や座り乗り型の平行二輪車が市場にも導入され始めている。倒立振子の原理を用いた安定化制御方式については、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されている。立ち乗り型の平行二輪車については、例えば、特許文献3乃至6に記載されている。座り乗り型の平行二輪車についえては、例えば、特許文献7に記載されている。
第1のタイプは、ロール方向に不安定な構造であり、通常の自転車や自動二輪車では、前輪の操舵、人間による体重移動、高速走行等により車体の安定化が行われる。第2のタイプは、ピッチ方向に不安定な構造であり、通常の並行二輪車では、「ピッチ運動(自由度1)の安定化+速度制御」を行っており、また、モータが車両の駆動と安定化という2種類の役割を担っていた。すなわち、従来の平行二輪方式パーソナルモビリティ・ビークルは、ピッチ方向に特化した安定化手法が必要であり、設計の自由度が限られていた。
特開昭63−305082 特開2004−345030 特表2003−502002 特表2004−510637 特開2006−1385 特開2008−56037 特開2011−42200
本発明は、従来の平行二輪方式パーソナルモビリティ・ビークルに比べて設計自由度が大きい、新しいタイプの乗用二輪車を提供することを目的とするものである。
本発明のより具体的な目的は、本明細書の記載および図面から明らかとなる。
本発明に係るパーソナルモビリティ・ビークルは、
車体フレームと、
第1軸を備えた第1車輪と、
第2軸を備えた第2車輪と、
第1車輪の駆動手段と、
第2車輪の駆動手段と、
車体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、
車体の姿勢を安定化する姿勢安定化手段と、
を備え、
前記第1軸と前記第2軸は前後方向に離間して左右方向に延びる食い違い軸であり、前記第1車輪と前記第2車輪を前後方向にずらしかつ左右方向に離間して配置することで、車体のピッチ運動とロール運動を連成させてなり、
前記姿勢安定化手段は、ピッチ運動安定化手段、ロール運動安定化手段の少なくとも1つを含んでいる、
乗用二輪車、である。
食い違い軸、すなわち非同一軸上の車輪を備えた二輪車では、ロール運動とピッチ運動が連成するため、いずれか一方、あるいは両方を制御することで車体の姿勢を安定化することができる。
2つの自由度について姿勢安定化手段を採用することにより、運転者による制御と機械による制御を適宜役割分担することができる。
また、非同一軸上の車輪を有する平行二輪車は、従来の同一軸上の車輪を有する平行二輪車とは異なり、段差乗り越しのときに、一輪でまず当るという特徴を備えている。
1つの態様では、前記姿勢安定化手段は、前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて車体の姿勢安定化を行う。
1つの態様では、姿勢検出手段は、ジャイロセンサ、加速度センサ、あるいは、これらの組み合わせから構成される。
1つの態様では、姿勢安定化手段は、コンピュータ(入力部、演算部、記憶部、出力部等を備える)から構成される制御手段であり、入力された姿勢検出手段の検出データを用いて所定のプログラムによって演算を実行し、演算データを出力して、駆動手段(モータ)の駆動制御を行う。
1つの態様では、前記姿勢安定化手段は、倒立振子制御に基づくピッチ運動安定化手段を含む。
1つの態様では、前記姿勢安定化手段は、左右方向に移動可能な可動ウェイトと、前記可動ウェイトを移動させることによるロール運動安定化手段を含む。
ウェイトを車両の左右に動かすことでロール方向をアクティブに安定化させることができる。
1つの態様では、姿勢検出手段による検出データを用いて所定のプログラムによって演算を実行し、演算データを出力して、移動手段によって可動ウェイトの左右方向の位置制御を行う。
1つの態様では、前記姿勢安定化手段は、操舵手段を用いたロール運動安定化手段を含む。
操舵手段としては、姿勢検出手段の検出結果に基づく自動操舵手段と、運転者の手動操作による手動操舵手段が採り得る。
1つの態様では、前記姿勢安定化手段は、前記第1車輪および前記第2車輪と路面との接地面が平らとなるように、当該第1車輪および当該第2車輪を幅広の厚いタイヤから構成することによるものである。
タイヤを厚くするとロール方向およびピッチ方向が共にパッシブに安定化される。より具体的には、例えば、ロール時に、タイヤの変形の復元モーメントが作用することが安定化に寄与する。
1つの態様では、車体を直進させるための斜行規制手段を含む。
非同一軸上の車輪を有する車両は走行時に、自然に斜行ないし旋回する特徴を持っている。具体的には、左右の第1軸を備えた第1車輪、第2軸を備えた第2車輪において、第1軸が前側、第2軸が後側に位置している場合に、第2車輪側に斜行する傾向がある。
斜行規制手段を設けることで、車体の斜行を規制して直進させることができる。
1つの態様では、前記斜行規制手段は、前記第1車輪、前記第2車輪の駆動トルクを制御することを含む。
1つの態様では、前記斜行規制手段は、車体の横方向の変異を検出する手段を備え、横方向の変異量=0を目標値として、前記第1車輪、前記第2車輪の駆動トルクを制御する。
1つの態様では、前記斜行規制手段は、操舵手段を含む。
操舵手段としては、横方向変異検出手段の検出結果に基づく自動操舵手段と、運転者の手動操作による手動操舵手段が採り得る。
二つの車輪を平行に配置しながら、それぞれの車輪の回転軸を前後にずらした配置構造とすると、車両のロール方向とピッチ方向の自由度が連成する。そのため、2つの自由度について安定化方策をとることが可能となり、設計の自由度が増える。
2つの自由度を利用して、運転者による安定化と、自動制御系による安定化を組み合わせることで、従来にない特性を持つ二輪車が構築できる。
本実施形態に係る平行二輪車の概念図である。 本実施形態に係る平行二輪車の概念図である。 本実施形態に係る平行二輪車の姿勢安定化制御を示す概念図である。 本実施形態に係る平行二輪車の姿勢安定化制御を示す概念図である。 本実施形態に係る平行二輪車の姿勢安定化制御を示す概念図である。 本実施形態に係る平行二輪車の姿勢安定化制御を示す概念図である。 平行二輪モードと、縦列二輪モードと、の間の変換を示す概念図である。 平行二輪モードと、縦列二輪モードと、の間の変換を示す概念図である。 平行二輪モードと、縦列二輪モードと、の間の変換を示す概念図である。 実験で用いた平行二輪車の分解斜視図である。 実験に用いた車両を示す。並行二輪車モードから縦列二輪車モードを5つの車輪配置として定義し、各車輪配置で固定した状態において実験できるよう車両を設計した。 被験者実験の走行軌跡であり、上から順に状態1、状態2、状態3、状態4における走行軌跡である。 ピッチ方向に基づいた姿勢安定化の制御図である。 ピッチ方向に基づいた姿勢安定化及び斜行規制の制御図である。 ロール方向に基づいた姿勢安定化の制御図である。 従来の平行二輪車の概念図である。
本発明者等は、二つの車輪を平行に配置しながら、それぞれの車輪の軸を前後にずらした配置構造とすると、縦列二輪車におけるロール運動と並行二輪車におけるピッチ運動が連成するかのような運動をしながら走行することに着目することで、新しいタイプのパーソナルモビリティ・ビークルを提案する。
図1、図2に、本発明に係る乗用二輪車の概念図を示す。乗用二輪車の車体フレーム1には、左右の第1車輪2、第2車輪3が回転自在に取り付けられている。第1車輪2は第1軸4に支持されており、図示しない第1モータによって回転駆動される。第2車輪3は第2軸5に支持されており、図示しない第2モータによって回転駆動される。車体には、第1モータおよび第2モータに電力を供給する図示しないバッテリが搭載されている。モータは乗用二輪車を走行させるための駆動用モータ及び乗用二輪車の姿勢安定化制御のための制御用モータとして機能する。すなわち、車輪2、3に取り付けられたモータの制御トルクにより車両走行及び姿勢安定化を実行する。好ましい態様では、第1モータと第2モータは別々のモータから構成されるが、共通のモータから出力された回転力を、第1伝動機構で第1軸に伝達し、第2伝動機構で第2軸に伝達してもよい。
第1軸4と、第2軸5とは、前後方向(進行方向)に離間して左右方向に平行状に延びる食い違い軸であり、第1車輪2と第2車輪3は、前後方向にずらしかつ左右方向に離間して平行状に配置されている。
車体フレーム1は平面視方形状のベース10を備え、ベースから立ち上がり状に立設されたT字状のハンドル6を備えている。ベース10の上面は運転者の足載せ台となっている。ハンドルは、第1車輪2、第2車輪3の一方あるいは両方を操舵できるように当該第1車輪2、第2車輪3と連携されていてもよい。ハンドルは必ずしも必須構成要素ではなく、ハンドルを有しなくてもよい。フレームの形状な構成については、色々な態様が設計し得ることが当業者に理解される。
二つの車輪を平行に配置しながら、それぞれの車輪の軸を前後にずらした配置構造とすることで、乗用二輪車は、ロール運動と並行二輪車におけるピッチ運動が連成するかのような運動をしながら走行する。従来の並行二輪車はピッチ運動(自由度=1)を車両+人間で制御するものであり、車両+人間の制御で「ピッチ運動の安定化+速度制御」を行う(図14参照)のに対して。軸が食い違う二輪車では、ピッチ運動+ロール運動(2自由度)を車両と人間のそれぞれで制御であり、車両と人間で安定化制御の役割分担が可能となる。例えば、人間はロール制御を行い機械はピッチ制御を行うという制御方法(図3)や、機械はロール制御を行い人間はピッチ制御を行うという制御方法(図4)が考えられる。また、ピッチ自由度及びロール自由度を共に車両側で制御してもよい。これらを表1にまとめる。
本実施形態に係る非同一軸上の車輪を有する並行二輪車型PMVは、倒立振子車両の従来の車輪トルク制御のみで車両を安定化することが可能である。車体フレームには、車体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、姿勢検出手段の検出結果に基づいて車体の姿勢を安定化する姿勢安定化手段と、が備わっている。姿勢検出手段は、ジャイロセンサ、加速度センサ、あるいは、これらの組み合わせから構成され得ることが当業者に理解される。例えばジャイロセンサは、ベースの傾きを検出することで前後傾き検出センサとして機能する。ジャイロセンサによって左右傾きを検出してもよい。姿勢安定化手段は、コンピュータ(入力部、演算部、記憶部、出力部等を備える)から構成される制御手段ないしコントローラである。
各モータには、左右の各車輪の回転数を検出するエンコーダからなる車速検出センサが設けてある。車速検出センサを設ける位置はモータに限定されるものではない。また、モータは1つの好ましい態様では、インホイールモータである。車速検出センサにより得られた左右の車輪の回転情報(回転速度、加速度)はコントローラに送信される。
コントローラは、前後傾き検出センサからの情報、車速検出センサからの情報に基づいて、モータから制御トルクを出力して安定化制御を行なう。左右の車輪の回転速度は車速検出センサによって取得されてコントローラに送られ、コントローラは、車速検出センサ及びジャイロセンサ(前後傾き検出センサ)からの情報(車体の角度、角速度)に基づいて左車輪駆動モータ、右車輪駆動モータから制御トルクを出力させることで安定化制御を行なう。
車両の現在位置、車両の姿勢角度(およびそれらの速度成分)を検知し、コントローラによって、目標値との差にフィードバックをかけて左右車輪トルクを制御する。コントローラ(安定化制御手段)は、車両が前後方向に倒れないように安定化させるために必要な駆動トルクを演算して算出する。そして、算出された駆動トルクに対応した制御信号を左右の車輪駆動ユニットに出力し、それぞれの電動モータを回転駆動する。倒立振子の原理を用いた安定化制御方式(角度、角速度、位置、速度をフィードバックして倒立させる)は公知であって、例えば、特許文献1、2に記載されている。また、既に実現されている平行2輪式のパーソナルモビリティ・ビークルの制御方式を採用して倒立振子制御を行うことも可能である。ピッチ運動の安定化制御については、平行二輪車の制御に用いられているいかなる手法をも採用することができる。
ロール運動の安定化制御としては、
(ア)パッシブな安定化:タイヤを厚くすることでロール方向・ピッチ方向共にパッシブに安定化させること、
(イ)アクティブな安定化:重りを車両の左右に動かすことでロール方向を安定化すること、
が考えられる。
図5(A)には、幅広の第1車輪2´、第2車輪3´を備えた乗用二輪車が示してあり、(B)には、細幅の第1車輪2、第2車輪3を備えた乗用二輪車が示してある。タイヤを厚くするとロール方向およびピッチ方向が共パッシブに安定化される。
図6には、ベース10の下方に位置して、左右方向に移動可能な可動ウェイトWが設けられており、可動ウェイトWを移動させることでロール運動を安定化させる。可動ウェイトWは、リニアガイド等のスライド機構に支持されており、ボールねじ機構等の駆動手段によって左右方向に移動される。あるいは、リンク機構によって可動ウェイトを左右方向に移動可能に支持してもよい。姿勢検出手段による検出データ(例えば、ジャイロセンサによってベース10の左右方向の傾きを検出する)を用いて所定のプログラムによって演算を実行し、演算データを出力して、移動手段によって可動ウェイトWの左右方向の位置制御を行う。可動ウェイトWは所定の重量を備えていればよく、バッテリを可動ウェイトとして利用してもよい。
車両の旋回方式としては、左右の車輪の回転差を利用する方式、車輪の操舵角を利用する方式、キャンバを利用する方式が当業者に知られており、これらの手段を用い得ることが当業者に理解される。また、今回、PMVの車輪を非同一軸上に配置すると旋回半径が生じるという知見が得られたことで、一方の側へのカーブ走行については、旋回性能を積極的に利用することも考えられる。
図示の態様では、車体フレームは、立ち乗り用の足載せベースを備えているが、車体フレームは、座り乗り用のサドルを備えていてもよい。また、車体フレームは、着座して足こぎにより走行させるためのペダルを備えていてもよい。車両がペダルを備えているものにおいて、ペダルの回転を車輪の回転に伝達する機械要素から第1車輪、第2車輪の駆動手段を構成してもよい。すなわち、ペダルの回転に機械的に応答して車輪を駆動させる。ペダルによる回転力をモータの回転でアシストしてもよい。この場合、車輪を回転させるモータは、車両の安定化制御のための制御用モータとして機能する。また、ペダルによる回転力をモータの回転でアシストしてもよい。
1つの態様では、第1軸を備えた第1車輪及び第2軸を備えた第2車輪は、車体フレームに対する位置が可変である(図8A〜図8C)。第1軸を備えた第1車輪及び第2軸を備えた第2車輪は、平行二輪モードを採り得る。第1軸を備えた第1車輪及び第2軸を備えた第2車輪は、縦列二輪車モードを採り得る。1つの態様では、縦列二輪車モードは、自転車モードである(ペダル付き)。また、縦列二輪車モードは、モータバイクモードでもよい。縦列二輪車モードと平行二輪車モードという二形態を互いに変換可能で状況に応じて使い分けることができる乗用二輪車となる。走行モードの切り替えのタイミングについては、1つの態様では停止時に行うが、走行中に走行モードを切り替えるように構成してもよい。走行中の切り替え手段としては、フレームと車輪とを連結するリンクの回動部にモータ等のアクチュエータを配置し、運転者が操作スイッチを入力することでアクチュエータを作動させて走行モードを変換させる等が考えられる。
本実施形態に係る食い違い軸車両は、縦列二輪車モードと平行二輪車モードという2つのモード間の変換過程におけるモードと位置付けることもでき、縦列二輪車モードと並行二輪車モードの両者の特徴を有する非同一軸上に車輪が配置されるモードである。PMVの車輪配置は低速・近距離移動においては平行二輪型の走行モードが適しているとされ、中速・中距離移動においては自転車型の走行モードが適しているとされる。自転車モードと平行二輪車モードという2つのモード変換を走行中に実施することを考えると、自転車モードと並行二輪車モードの両者の特徴を有する非同一軸上に車輪が配置されるモードが発生する。平行二輪型車両の車軸配置をそれぞれ前方と後方にずらし、この領域を安定化させることで、低速における並行二輪型モードと中速における自転車型モードをシームレスにモード変換することができる。平行二輪車モードと自転車モードを走行中に変換することに当たって、左右輪の制御ゲインを調節し、直進する制御系を追加することで、走行中にモード変換なPMVが実現可能である。また、食い違い軸平行二輪車を二輪車の一般的な車輪配置と捉えた場合には、特殊な場合として、平行二輪車:前後軸が一致する場合、縦列二輪車モード:軸が不一致でトレッド(輪距)がゼロの場合、と位置付けることもできる。
[車両運動評価実験]
非同一軸上の車輪を有するPMVの車両運動は研究されていない。そこで、車両実験による車両運動評価を行った。実験で用いた車両を図8に示す。実験車両の車体フレーム1は、平面視方形状のベース10を備え、ベース10の下側には、第1車輪モジュール、第2車輪モジュールが、着脱可能に装着される。第1車輪モジュール、第2車輪モジュールの取付位置は、ベース10の横方向及び縦方向に可変である。第1車輪モジュールは、第1車輪2、第1軸4、第1モータ7と、を備え取付プレートを介してベース10の下面に取り付けられる。第2車輪モジュールは、第2車輪3、第2軸5、第2モータ8と、を備え、取付プレートを介してベース10の下面に取り付けられる。モータ7、8の回転はギア機構を介して車輪2、3にそれぞれ伝動される。モータ7、8は、図示しないバッテリからの電力供給によって作動する。ベース10の上面の中央部位には、ジャイロセンサ9が搭載されている。ジャイロセンサ9、第1モータ7、第モータ8は、図示しないコントローラに電気的に接続されている。実験では、便宜上、バッテリ及びPMV制御用のパソコン(コントローラ)を被験者側に設けた。
並行二輪車モードから縦列二輪車モードを5つの車輪配置として定義し、各車輪配置で固定した状態において実験できるよう車両を設計した。PMVの姿勢制御は車輪の回転によるピッチ制御のみである。制御はPD制御によって行い、車体のピッチ角およびピッチ角速度信号をフィードバックする。車輪配置を変更することで、図9に示される5つのモードを実現する。状態1は並行二輪車モードであり、状態5は縦列二輪車自モードである。状態2〜4は並行二輪車モードから順次縦列二輪車モードに近づけた車輪配置に相当する。この状態2〜4において車両進行方向における右車輪は後方に、左車輪は前方に車輪配置をずらしている。また状態3が並行二輪車モードと縦列二輪車モードの中間に相当する車輪配置である。車輪配置変化による車両挙動を調査することが目的であるため、車両は直進走行のみとし、実験車両にステアリング機能は持たせていない。また各状態の車両走行特性を検証するために、全ての状態では同一の制御ゲインを用いた。走行実験は体格の異なる4名(男性3名、女性1名)の被験者に、状態1〜4の車輪配置のそれぞれの状態で一定速度(2km/h)の走行をしてもらい、その時の走行軌跡を記録した。実験本番の前に同じコースを4回(往復2回)練習してもらった後、本番を6回(往復3回)走行してもらった。
被験者実験の走行軌跡を図10に示す。上から順に状態1、状態2、状態3、状態4における走行軌跡である。実験車両はステアリング機構を設置しておらず、車輪配置変更による車両走行特性のみによって車両が旋回した結果である。PMVの車輪を非同一軸上に配置すると旋回半径が生じることが被験者実験により確認できた。
[シミュレーション]
自転車モードと平行二輪車モードという二形態を互いに変換可能で状況に応じて使い分けることができる乗用二輪車を考えた場合、並行二輪車モードは従来のピッチ制御で安定化でき、自転車モードは従来の人間による前輪の操舵で安定化できる。また、モード変換の間の全ての状態で変換を止めて、その状態で走行することも可能とする。モード変換の際は、例えば、以下の2つのパターンが考えられる。
(ア)平行二輪車モード状態からある決まった状態まで連続的に変換し、一旦変換が止まりライダに制御方式が変わることを知らせる。以下ではこの状態を状態4とする。それから、状態4から自転車モード状態までは人間が前輪を操舵することで車両の安定化を行う。
(イ)全て自動で行われる。即ち状態1−状態4は車両側のピッチ制御のみで、状態4から状態5までは車両側によるピッチ制御と自動操舵で安定化を行う。
図11は、ピッチ方向に基づいた姿勢安定化の制御図であり、この制御に基づいてシミュレーションを行った。入力:左右車輪のトルク、出力:ピッチ角、ピッチレート、速度、目標値:ピッチ角、ピッチレート0rad/s、速度3km/h、である。以下のことが確認できた。状態1−4では従来の平行二輪車の姿勢安定化制御手法、つまり車輪のトルクによるピッチ制御のみで、PMVを安定化することが可能である。ただし自転車モードに近付くとともに、PMVを安定化するための最小ゲインは大きくなる。平行二輪車モード状態である状態1ではY方向の変異はないが、状態2−4では車輪軸がずれていることで、PMVは先進するとY方向の変異が発生する(斜めに進む)。状態2−4で発生したY方向の変異は制御ゲインを上げることで、減少する。状態2−4ではピッチとロールが連成しているため、 PMVのピッチ角の変化とともにロール角の変化も見られる。
状態1−状態4の車両を直進させる手法としては、
(ア)モータ制御ゲインを調整することで車両単体で真っ直ぐ走るようにすること、
(イ)ステアリング機構を導入し、車両が真っ直ぐになるように運転者がハンドルをコントロールすること、
が考えられる。この場合、計測項目は、横方向変位、ピッチ角、ロール角、ステア角となる。
図12は、ピッチ方向に基づいた姿勢安定化及び斜行規制の制御図であり、この制御に基づいてシミュレーションを行った。入力:左右車輪のトルク、出力:ピッチ角、ピッチレート、速度、横方向の変位、目標値:ピッチ角、ピッチレート0rad/s、速度3km/h、横方向の変位0mである。状態2−4の車両の持つ旋回特性を、左右輪の駆動トルクを制御することによって解消することが可能であることが確認できた。
状態4−状態5の車両の安定化する制御手法として、自転車と同じような操舵機構を入れて、前輪を操舵することが考えられる。図13は、ロール方向に基づいた姿勢安定化の制御図であり、この制御に基づいてシミュレーションを行った。入力:操舵角速度、出力:ロール角、ロールレート、速度、目標値:ロール角、ロールレート0rad/s、速度3km/hである。前輪を操舵することで、自転車モードである状態5、また、状態4の車両を安定することができることが確認できた。
従来の平行二輪車の姿勢安定化制御手法である車輪のトルクによるピッチ制御と従来の自転車の姿勢安定化制御手法である前輪操舵を適宜組み合わることで、モード変換状態のPMVを安定化が可能であると考えられる。
このモード変換状態の非同一軸上の車輪を有する並行二輪車型PMVにおいては、平行行二輪型車両の車軸配置をそれぞれ前方と後方にずらしてなる形態、または自転車の車軸配置をそれぞれ左右にずらしてなる形態となり、車両にはロール運動とピッチ運動の連成した運動が生じる。ロール運動とピッチ運動が連成する車両を、ロール制御のみまたはピッチ制御のみで車両安定化し得る。ライダがピッチ制御のみまたはロール制御のみを行うことで、駆動軸と安定化が必要な軸を分離することができる。従来の並行二輪車では、モータに駆動と安定化という2種類の役割を与えていたが、この提案モードによって非同一軸上の車輪を有するPMVのモータによる駆動とライダによる安定化という役割を分離した制御も可能となる。

Claims (7)

  1. 車体フレームと、
    第1軸を備えた第1車輪と、
    第2軸を備えた第2車輪と、
    第1車輪の駆動手段と、
    第2車輪の駆動手段と、
    車体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、
    車体の姿勢を安定化する姿勢安定化手段と、
    を備え、
    前記第1軸と前記第2軸は前後方向に離間して左右方向に延びる食い違い軸であり、前記第1車輪と前記第2車輪を前後方向にずらしかつ左右方向に離間して配置することで、車体のピッチ運動とロール運動を連成させてなり、
    前記姿勢安定化手段は、ピッチ運動安定化手段、ロール運動安定化手段の少なくとも1つを含んでおり
    前記姿勢安定化手段は、前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて車体の姿勢を安定化する姿勢安定化手段を含み、当該姿勢安定化手段は、左右方向に移動可能な可動ウェイトと、前記可動ウェイトを移動させることによるロール運動安定化手段を含む、
    乗用二輪車。
  2. 前記姿勢安定化手段は、倒立振子制御に基づくピッチ運動安定化手段を含む、請求項に記載の乗用二輪車。
  3. 前記姿勢安定化手段は、操舵手段を用いたロール運動安定化手段を含む、請求項1、2いずれか1項に記載の乗用二輪車。
  4. 前記姿勢安定化手段は、前記第1車輪および前記第2車輪と路面との接地面が平らとなるように、当該第1車輪および当該第2車輪を幅広の厚いタイヤから構成することによるものである、請求項1〜いずれか1項に記載の乗用二輪車。
  5. 車体を直進させるための斜行規制手段を含む、請求項1〜いずれか1項に記載の乗用二輪車。
  6. 前記斜行規制手段は、前記第1車輪、前記第2車輪の駆動トルクを制御することを含む、請求項に記載の乗用二輪車。
  7. 前記斜行規制手段は、操舵手段を含む、請求項に記載の乗用二輪車。
JP2012264982A 2012-12-04 2012-12-04 乗用二輪車 Expired - Fee Related JP6161023B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012264982A JP6161023B2 (ja) 2012-12-04 2012-12-04 乗用二輪車
PCT/JP2013/082332 WO2014087962A1 (ja) 2012-12-04 2013-12-02 乗用二輪車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012264982A JP6161023B2 (ja) 2012-12-04 2012-12-04 乗用二輪車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014108747A JP2014108747A (ja) 2014-06-12
JP6161023B2 true JP6161023B2 (ja) 2017-07-12

Family

ID=50883379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012264982A Expired - Fee Related JP6161023B2 (ja) 2012-12-04 2012-12-04 乗用二輪車

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6161023B2 (ja)
WO (1) WO2014087962A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106564546B (zh) * 2015-10-10 2020-08-14 杭州骑客智能科技有限公司 全姿态电动平衡扭扭车
US11260905B2 (en) 2015-10-10 2022-03-01 Hangzhou Chic Intelligent Technology Co., Ltd. Human-machine interaction vehicle
WO2018017051A1 (en) * 2016-07-19 2018-01-25 Ford Global Technologies, Llc Transportation device
US11408498B2 (en) * 2018-10-22 2022-08-09 Piaggio Fast Forward, Inc. Shifting assembly and mobile carrier comprising same

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4833776B2 (ja) * 2006-09-06 2011-12-07 義大 須田 乗用移動車両
JP5270307B2 (ja) * 2008-11-12 2013-08-21 トヨタ自動車株式会社 移動体
JP5436119B2 (ja) * 2009-09-24 2014-03-05 本田技研工業株式会社 倒立振子型移動体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014108747A (ja) 2014-06-12
WO2014087962A1 (ja) 2014-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3115241B1 (en) Mobile body
US8838338B2 (en) Mobile vehicle
JP5955306B2 (ja) 移動車両
US8831833B2 (en) Vehicle
US9688342B2 (en) Mobile vehicle
JP5147542B2 (ja) 倒立振子移動体
JP4577442B2 (ja) 走行装置及びその制御方法
JP6307695B2 (ja) 車両
US20140265224A1 (en) Mobile vehicle
JP2007099218A (ja) 乗り物
JP6161023B2 (ja) 乗用二輪車
JP2012011995A (ja) 車両
JP6898428B2 (ja) 車両
JP2011025843A (ja) 車両
JP2019137115A (ja) 電動アシスト車両
JP5504496B2 (ja) ペダル付き平行二輪車
Nakagawa et al. Stability of the two-wheeled inverted pendulum vehicle moved by human pedaling
KR101500699B1 (ko) 후륜조향유닛을 가진 전동스쿠터
TWI684546B (zh) 車輛
JP5458722B2 (ja) 車両
WO2011102106A1 (ja) 車両
JP6748211B2 (ja) 車両
JP2011046275A (ja) 車両
JP2011194953A (ja) 車両
JP5617652B2 (ja) 車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6161023

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees