JP2010274536A - 金型開閉制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のパーティングラインを所望の順序で開閉制御可能な金型開閉制御装置において、部品点数が少なく、簡単な構成で確実な金型開閉制御を行うことができると共に、耐久性の高い金型開閉制御装置を提供する。
【解決手段】 本体ブロック3に第1及び第2シャフト4,5を平行に設ける。本体ブロック3にはスライドロックカム15を収納したトンネル12を設け、このスライドロックカム15を前記各シャフト4,5の一位置に設けた各くびれ13,14に係合可能に構成し、常時いずれか一方のシャフト4,5と係合した状態を作る。第1及び第2シャフト4,5に金型プレート固定用のブロック6,9を設け、各ブロック3,6,9を3個の金型プレートに固定して、金型プレート間に生ずるパーティングラインS1,S2を順次開き、その後、逆の順序で順次閉じる形で開閉制御する金型開閉制御装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、3つ以上の金型プレートを備えた金型に装着され、金型プレートの開閉の順序を制御するための金型開閉制御装置に関する。
金型プレート間の複数のパーティングラインを順序よく開閉制御できる金型開閉制御装置としては、実開平6−7915号公報と、特開平9−300100号公報に示されるものの例がある。
実開平6−7915号公報に示される金型の開閉制御機構は、第1、第2及び第3の3枚のプレートを備えた金型について、第1及び第2のプレート間の第1のパーティングラインを開けてから、第2及び第3のプレート間の第2のパーティングラインを開くようにしたもので、第3のプレートには、係合凹部を備えたロックを、第2のプレートには、第2、第3のプレートを閉じた状態で、この係合凹部に係合するローラを備えたボディを設け、第1のプレートには第1のパーティングラインを開くとき、前記の係合を外すリリースバーを設けている。
前記リリースバーは、一定幅の長尺部材で構成され、その先端にテーパ面を設けており、金型離反のとき、このテーパ面が前記の係合凹部から外れることによって、前記係合凹部に係合したローラをスプリングの弾発力で係合凹部から外し、係合を解き、第2のパーティングラインを開くことができるようになっている。
第1に次いで第2のパーティングラインを開ききった後に、金型から製品を取り出し、次いで第2、第1のパーティングラインの順で金型を閉じなければならない。また、次の行程で同一操作を行うためには、係合凹部にローラを嵌合させた状態を作っておかねばならない。
このために、実開平6−7915号公報の金型の開閉制御機構では、リリースバーの先端に設けたテーパ面の先に窪みを設け、この窪みに前記のローラを嵌合させ、第2のパーティングラインが閉じきり、より強い力が加わって嵌合を解き、次いで第1のパーティングラインを閉じるようにしている。
また、特開平9−300100号公報に記載の金型開閉制御装置は、一方のプレートに筒状の係止部を備えた凸部材を設け、他方のプレートに、前記係止部と係合される係止片を備えた収納部材を設けたことを骨子とする発明で、係止片を係止部に係止させることでプレート間のパーティングラインの開閉を制御しようとしている。
特開平9−300100号公報には、係止部に係止片を設けて一対のプレートを固定することを骨子として、一般的な大型スプリングを加えて、3面プレートを順序制御する方式や、リリースバーを加えて、係止片を作動させてロック解除するなどの応用例が挙げられている。
実開平6−7915号公報、図1 特開平9−300100号公報、図9
しかしながら、上記特許文献1のリリースバー方式は、係合部で第2、第3のプレートの係合を行って、第2のパーティングラインを開ける前に第1のパーティングラインを開けることはできるが、リリースバーの先端に設けた凹部にローラを嵌合させ、適当な力で第1及び第2のプレートをロックするというロック機構を別途設けなければならない。また、ローラの係合を解除するためには、スプリングが必要で、動作部材の点数が多く、微調整も大変で、金型の繰り返し使用による耐久性にも問題がある。
また、上記特許文献2において、係止部に係止片を係合させて一対のプレートを開閉制御する方式は、係止片を作動させるための機構が複雑になり、部品点数も多く、当然に作動部分も多くなり、調整が大変で、耐久性にも問題がある。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされた発明であり、複数のパーティングラインを所望の順序で開閉制御可能な金型開閉制御装置において、部品点数が少なく、簡単な構成で確実な金型開閉制御を行うことができると共に、耐久性の高い金型開閉制御装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ストロークの調整や作動状態の微調整を容易に行うことができ、汎用性のある金型開閉制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の金型開閉制御装置は、少なくとも3層の金型プレートA,B,Cを有する金型に設置され、複数のパーティングラインを順序立てて開閉制御するための金型開閉制御装置において、中間プレートである前記金型プレートBに固定設置されるに本体ブロックと、前記金型プレートBの一方側に位置する金型プレートAに固定設置される第1ブロックと、前記金型プレートBの他方側に位置する金型プレートCに固定設置されると第2ブロックと、前記本体ブロックに遊嵌されると共に、スライド方向において前記第1ブロックに対して固定された第1シャフトと、前記第1シャフトと平行に前記本体ブロックに遊嵌されると共に、スライド方向において前記第2ブロックに対して固定された第2シャフトと、を備え、前記本体ブロックの内部には、前記第1シャフトと前記第2シャフトの間を連通するトンネルが設けられ、前記金型プレートAと前記金型プレートBとが開ききった状態で、前記第1シャフトの前記トンネルの開口にちょうど面する位置には、他の部分よりも細い第1くびれが形成され、前記金型プレートBと前記金型プレートCが型締めされた状態で、前記第2シャフトの前記トンネルの開口にちょうど面する位置には、他の部分よりも細い第2くびれが形成され、前記トンネル内部に設置され、当該トンネルの全長と前記くびれの深さとを合わせた長さのスライドロックカムであって、その両端に、前記第1又は前記第2くびれに当接したときに前記第1又は第2シャフトのスライドを阻止するための係合面が形成され、前記係合面が前記第1くびれ又は前記第2くびれと当接することで前記トンネル内部をスライドするように構成されたスライドロックカムをさらに備え、前記スライドロックカムのスライドにより、前記第1シャフト又は第2シャフトを選択的に前記本体ブロックに対してスライド可能に制御することを特徴とする。
さらに、前記スライドロックカムの係合面は、前記第1及び第2くびれの周面に対応するアール面になっていることを特徴とする。
また、前記第1及び第2シャフトの少なくとも一方には、当該シャフトに挿通された調整リングであって、その厚み調整により前記第1又は第2シャフトと前記第1又は第2ブロックとのスライド方向の位置を微調整することができる調整リングが設置されていることを特徴とする。
また、前記第2シャフトには、当該シャフトに挿通された調整リングであって、その厚み調整により前記本体ブロックと前記第2ブロックとの最大開き量を微調整するための調整リングが設置されていることを特徴とする。
本発明によれば、第1及び第2シャフトの移動に伴ってトンネル内のスライドロックカムを作動させるのみで、第1シャフト側のパーティングラインと第2シャフト側のパーティングラインを順序立てて制御することができる。スライドロックカムの係合でシャフトの移動を順次規制する形を取るので、開閉順序の精度を極めて高くすることができる。実質、消耗部品はスライドロックカムのみであり、動作部品の点数少なくして、耐久性の高い金型開閉制御装置を提供できる。
第1パーティングラインの型開き、あるいは第2パーティングラインの型閉め状態の完了に応じて、スライドロックカムを各シャフトのくびれに向けて相互に移行させる形であるので、動作が確実で、誤った動作をする可能性がなく、確実な順序制御ができる。
第1及び第2シャフトに調整リングを設けておけば、リングの研磨や交換等による厚み調整のみで各種調整を行うことができるので、各種金型に対して容易に対応でき、汎用性が高くなる。
本発明の第一実施形態に係る金型開閉制御装置を一部切り欠いて示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る金型開閉制御装置を金型表面に取付けた状態で示す正面図である。 本発明の第一実施形態に係るスライドロックカムの正面図である。 本発明の第一実施形態に係るスライドロックカムの平面図である。 図3に示すスライドロックカムの右側面図である。 本発明の第一実施形態に係る金型開閉制御装置の動作を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る金型開閉制御装置を金型表面に取り付けた状態で示す正面図である。 本発明の第二実施形態に係る金型開閉制御装置の動作を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る金型開閉制御装置の動作を示す説明図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について、図1〜図6を参照しながら説明する。図1は本発明の第一実施形態に係る金型開閉制御装置を一部切り欠いて示す斜視図、図2は、本発明の第一実施形態に係る金型開閉制御装置を金型表面に取付けた状態で示す正面図、図3は、本発明の第一実施形態に係るスライドロックカムの正面図、図4は、図3の平面図、図5は、図3の右側面図、図6は、本発明の第一実施形態に係る金型開閉制御装置の動作を示す説明図である。なお、図2及び図6では、一部を断面図で示している。
図2に示すように、本発明の第一実施形態に係る金型開閉制御装置1は、3層の金型プレートA,B,Cを備えた金型2に適用される。第一実施形態に係る金型開閉制御装置1は、3層の金型プレートA,B,Cを有する金型2に適用される例で説明する。金型2は、各層間に第1及び第2のパーティングラインS1,S2を有している。金型開閉制御装置1は、本体ブロック3と、第1ブロック6と、第2ブロック9と、第1シャフト4と、第2シャフト5とを備えている。
本体ブロック3は、金型プレートA,B,Cのうち、その中間プレートである金型プレートBに固定設置され、第1ブロック6は、金型プレートBの一方側(図中、上側)に位置する金型プレートAに固定設置され、第2ブロック9は、金型プレートBの他方側(図中、下側)に位置する金型プレートCに固定設置される。
第1シャフト4及び第2シャフト5は、本体ブロック3に平行に設けられた二つの貫通穴をそれぞれ貫通しており、本体ブロック3に対して、金型2の開閉方向(図1,2において上下)に沿って摺動自在に貫挿されている。すなわち、第1シャフト4及び第2シャフト5は、本体ブロック3に平行に遊嵌されている。
また、第1シャフト4は、第1ブロック6にも遊嵌されており、第1シャフト4の本体ブロック3側の先端には、ヘッド7が設けられ、第1ブロック6側の先端には、ストップリング8が設けられている。
第1シャフト4の第1ブロック6側のストップリング8の内側には、ストローク調整用の調整リング16を設け、この調整リング16をストップリング8で押え込み、深ネジ17で固定する。ストップリング8を確実に定位置に固定するために、ストップリング押え18を止めネジ19で第1ブロック6に固定している。
このような構成により、第1シャフト4は、遊嵌された第1ブロック6に対して回動することはできるが、スライド方向(金型の開閉方向)には移動できず、固定されている。そして、第1パーティングラインS1が型開き状態の際には、ヘッド7が本体ブロック3の端面に当接することで、それ以上の本体ブロック3と第1ブロック6の間が開かないように制限される。
そして、第1シャフト4の調整リング16の厚みを研磨して調整することで、第1シャフト4の第1ブロック6に対するスライド方向の位置を、0.01mm単位で微調整することができ、これにより、第1シャフト4のスライド時のストローク量、ここでは、本体ブロック3に対する第1ブロック6の閉じ位置を微調整することができる。
また、第2シャフト5は、第2ブロック9にも遊嵌されており、第2シャフト5の本体ブロック3側の先端には、ヘッド10が設けられ、第2ブロック9側の先端には、ストップリング11が設けられている。
第2シャフト5のヘッド10の内側には、ストローク調整用の調整リング20が設けられている。また、第2シャフト5の他端に設けたストップリング11の内側には、ギャップ調整用の調整リング21が設けられている。
ストップリング11は深ネジ22を用いて第2シャフト5に固定すると共に、ストップリング11を第2ブロック9に対し確実に固定するために、ストップリング11を押え込むストップリング押え23が設けられている。このストップリング押え23は図示しない止めネジによって第2ブロック9に固定される。
このような構成により、第2シャフト5は、遊嵌された第2ブロック9に対して回動することはできるが、スライド方向(金型の開閉方向)には移動できず、固定されている。そして、第2パーティングラインS2が型開きの際には、ヘッド10の内側の調整リング20が本体ブロック3の端面に当接することで、それ以上本体ブロック3と第2ブロック9の間が開かないように制限される。
そして、第2シャフト5の調整リング20の厚みを研磨して調整することで、第2シャフト5のスライド時のストローク量、ここでは、本体ブロック3に対する第2ブロック9の最大開き量を0.01mm単位で微調整することができる。
また、第2シャフト5の調整リング21の厚みを研磨して調整することで、第2シャフト5の第2ブロックに対するスライド方向の位置を、0.01mm単位で微調整することができる。後述するように、本実施形態に係る金型開閉制御装置1では、第2パーティングラインS2が閉まりきった型閉め状態において、第2シャフト5の第2くびれ14が本体ブロック3のトンネル12の開口にちょうど位置する基準状態になる必要があるが、この調整リング21により、このギャップ調整の微調整を高精度に容易に行うことができる。
もちろん、この調整リング21の厚みの調整により、本体ブロック3に対する第2シャフト5の閉じ位置を調整することにもなるので、第2シャフト5のストローク量も変化することになる。したがって、金型開閉制御装置1を金型に設置する際の第2シャフト5の調整については、まず、調整リング21により基準状態のギャップ調整を行った後に、調整リング20によるストローク調整を行えば良い。
このように、本実施形態では、調整リング16,21の厚み調整により、第1及び第2シャフト4,5の第1及び第2ブロック6,9に対するスライド方向の位置調整が可能となり、各パーティングラインS1,S2の閉じ位置を調整(ストローク量調整)することができると共に、第2シャフト4については、基準状態における第2くびれ14の位置調整もできるため、金型開閉制御装置1の確実な作動や耐久性の向上を図ることができる。
また、調整リング20の厚み調整により、パーティングラインS2が開ききった際の第2ブロック9の本体ブロック3に対する位置(最大開き量)、すなわち第2シャフト5のスライド量を調整することができる。なお、第1シャフト4のスライド量を調整するために、第1シャフト4のヘッド7側に調整リングを設置するようにしても良い。
次に、本体ブロック3の内部には、両シャフト4,5の間を連通するトンネル12が穿設されている。また、第1シャフト4には、本体ブロック3及び第1ブロック6によって開閉制御される金型プレートA,Bが完全に型開きした状態で、トンネル12の開口にちょうど面する位置に、他のシャフト部分よりも細く、軸に平行な断面が略台形状となる第1くびれ13が設けられている。
また、第2シャフト5には、本体ブロック3及び第2ブロック9によって開閉制御される金型プレートB,Cが型閉めされた状態で、トンネル12の開口にちょうど面する位置に、他のシャフト部分よりも細く、軸に平行な断面が略台形状となる第2くびれ14が設けられている。
トンネル12の内部には、該トンネル12の内部を移動可能で、スライド方向の長さが、トンネル12の全長とくびれ13,14の深さ(一つ分)を合わせた長さであるスライドロックカム15が設置されている。
スライドロックカム15の両端には、第1シャフト4の第1くびれ13又は第2シャフト5の第2くびれ14に当接されたとき、第1シャフト4又は第2シャフト5の移動(スライド)をそれぞれ阻止するための係合面が形成されている。
図3〜図5に拡大して示すように、スライドロックカム15は、トンネル12の長さ方向に対して前後対称に形成され、その両端には、各シャフト4,5に設けられたくびれ13,14に対しそれぞれ係合可能な係合面15a,15bが形成されている。
スライドロックカム15は、正面から見た断面が八角形の八角柱基材を加工して成形され、係合面15a,15bの形状は、図3の正面図では、第2くびれ14の台形状に合わせて、同様の台形状に成形されており、第2くびれ14の最深面である台形上辺に相当する部分に係合するのが係合面15a、くびれ15のテーパ面である台形斜辺に相当する部分に係合するのが係合面15bである。
また、図4の平面図では、第2くびれ14の周面に合わせて、先端の係合面15a及びテーパ面の係合面15bをアール加工している。これにより、係合面15a,15bは、くびれ13,14の最深面及びテーパ面の曲面と線接触、面接触することができ、平面で点接触してしまう場合と比べて、大幅に磨耗を防止できる。
スライドロックカム15は、基材を八角柱とする場合で説明したが、四角柱や六角柱を基材としても良いし、円柱や楕円柱等を基材としても良い。係合精度を向上するためには、八角柱を基材にするのが好ましい。
以上の通り構成された金型開閉制御装置1は、ブロック3,6,9にそれぞれ設けられた取付穴3a,6a,9aに図示しないボルトを通し、金型プレートA,B,Cにそれぞれ固定される。固定方法は確実な固定を行うため、金型プレートA,B,Cに埋め込み穴を設け、この埋め込み部にブロック3,6,9の取付穴3a,6a,9aが形成された部分を埋め込む形とされる。
具体的には、図1及び図2において、第1ブロック6は、金型プレートAの上面に、本体ブロック3は金型プレートBの上面に、第2ブロック9は、金型プレートCの上面に埋め込み固定される。
図2は、このようにして3個の金型プレートA,B,Cにブロック3,6,9を固定し、金型開閉制御装置1を金型2の側面に取付けた状態を示している。図2に示す状態では、金型2は全て型閉め状態にあり、パーティングラインS1,S2は閉じられている。この状態で、樹脂の射出が行われる。
図2の状態において、第1シャフト4では、ストップリング8を第1ブロック6に当接させた状態にある。また、第1シャフト4の表面(第1くびれ13以外の部分)でスライドロックカム15の一端を第2シャフト5側に押圧している状態にある。このとき、スライドロックカム15は、第2シャフト5の第2くびれ14に係合されている。
以下、図6を用いて、金型2の開閉動作について説明する。金型プレートCを固定側として説明する。
step1(完全閉じ状態)では、両パーティングラインS1,S2は閉じている。このとき、スライドロックカム15は第2シャフト5の第2くびれ14と係合し、第2シャフト5の移動を阻止している。したがって、成形機の開き動作がはじまっても、金型プレートB,Cは閉じたままとなる。
step2(成形機開き動作)では、成形機の開き動作が開始され、金型プレートA,Cを引き離す力Fが加わり、第1シャフト4はヘッド7が本体ブロック3に当るまで移動し、第1パーティングラインS1が開く。この間、スライドロックカム15は、第2シャフト5の第2くびれ14に係合したままであるので、金型プレートB,Cは閉じたままとなる。
第1パーティングラインS1が開ききると、第1シャフト4の第1くびれ13が基準状態に到達し、図2で示したトンネル12の開口に位置する。このとき、第1シャフト4は、固定ブロック3に対してさらに開く方向(図中、上方)にスライドすることができないため、力Fが第2シャフト5を第2パーティングラインS2が開く方向(図中、下方)にスライドさせるように作用する。そうすると、第2シャフト5の第2くびれ14のテーパ面がスライドロックカム15の接合面15a,15bに対して、第1シャフト4側に押し込む分力を作用させる。
このとき、トンネル12の対向する開口に両シャフト4,5のくびれ13,14が対向しており、スライドロックカム15が、第2シャフト5側から第1シャフト4側へと押し込まれる。第2シャフト5がスライドしてトンネル12の開口に第2くびれ14以外の部分が位置すると、スライドロックカム15は、第2シャフト5の第2くびれ14から完全に離れ、第1シャフト4の第1くびれ13に完全に係合する。
スライドロックカム15が第1シャフト4のくびれに係合したのち、第2シャフト5はフリー状態になるので、成形機の開き動作に応じて、第2パーティングラインS2が開かれることになる。
step3(開き完)では、第1及び第2パーティングラインS1,S2が開ききり、このとき、スライドロックカム15は第1シャフト4と係合している。第2シャフトのヘッド10は、本体ブロック3に当接している。したがって、この間に金型プレート戻りなどの現象が起こることはない。この状態で製品取り出し作業が遂行される。
製品取り出し作業の終了後、成形機の閉じ動作が開始される。このとき第1シャフト4はスライドロックカム15で係合されているので動かず、第2シャフト5が移動し、第2パーティングラインS2を閉じる。
step4(成形機閉じ動作)では、第2パーティングラインが閉じきるまで動作が進み、金型プレートB,Cが接合すると、第2シャフト5の第2くびれ14が、ちょうどトンネル12の開口に達し、スライドロックカム15の到来を待つ状態となる。そのとき、第1シャフト4の第1くびれ13は、スライドロックカム15の一端を押し飛ばすように作用し、スライドロックカム15を第2シャフト5側に送り込む。
第1シャフト4の係合が解かれると、第1シャフト4は本体ブロック3に対して移動可能となり、第1パーティングラインS1を閉じてゆくことができる。step5(閉じ完)では、両パーティングラインS1,S2を完全に閉じ、step1(完全閉じ状態)と同じ状態を作ることができ、成型作業を繰り返してゆくことができる。
step1〜step5の一連の動作にて、第1パーティングラインS1に次いで第2パーティングラインS2を開き、次いで第2パーティングラインS2を閉じ、次いで第1パーティングラインS1を閉じている。このように、本発明の金型開閉制御装置1では、順序正しく金型開閉制御を行うことができる。
上記手順の説明から明らかなように、本発明の金型開閉制御装置1では、スライドロックカム15のシャフト係合動作に特徴があり、トンネル12の両端に各シャフト4,5のくびれ13,14が位置するときを基準状態として、このとき、第1シャフト4が第1パーティングラインS1を開ききり、第2シャフト5が第2パーティングラインS2を閉じきる状態となっていることで、金型プレートの開閉の順序制御を可能としている。
本実施形態では、ギャップ調整用の調整リング21を設けることで、0.01mm単位の微調整を可能とし、上記基準状態において、第2くびれ14が正確にトンネル12の開口に面して位置するように容易に調整することが可能である。
なお、第2シャフト5のギャップ調整では、スライドロックカム15と第2くびれ14との間に、0.01〜0025mm程度の僅かな隙間を設けると良い。詳細には、基準状態から第2シャフト5が移動する際に最初に圧接する、スライドロックカム15の傾斜面である係合面15b(図3において上方の係合面15b)と、第2くびれ14のテーパ面(図3において上方のテーパ面)との間に僅かな隙間を設けるように微調整する。
このようにμm単位のクリアランスを設けることで、スライドロックカム15が第2くびれ14に係合して第1シャフト4がスライドしている際に、スライドロックカム15が第2くびれによって第1シャフト4側に押圧されてスライドの障害になるといった事態を防止できる等、金型開閉制御装置1のスムーズな開閉動作を実現できる。
続いて、本発明の第二実施形態について、図7〜図9を参照して説明する。図7は、第二実施形態に係る金型開閉制御装置を金型表面に取り付けた状態で示す正面図である。なお、図7〜図9では、一部を断面図で示している。図7に示すように、第二実施形態に係る金型開閉制御装置は、第1金型開閉制御装置と第2金型開閉制御装置とを組み合わせて構成され、4層プレート構造の金型について、3個のパーティングラインの開閉順序を制御するようにしたものである。
なお、図7に示す第1,第2金型開閉制御装置24,25は、各部材のサイズ等は異なるが、機構上、図1に示した金型開閉制御装置1と同様の構成である。よって、同様の部材には同じ番号を付し、説明を省略する。金型30は、4層金型プレートA,B,C,Dからなる構造で、3個のパーティングラインS1,S2,S3を有するものとする。
第1金型開閉制御装置24は、本体ブロック3、第1ブロック6、第2ブロック9、第1シャフト26、第2シャフト27を有する。ブロック3,6,9は、それぞれ金型プレートA,B,Dに固定されている。シャフト26,27は、各プレート間の開き度に応じたストローク長を有している。
第2金型開閉制御装置25は、本体ブロック3、第1ブロック6、第2ブロック9、第1シャフト28、第2シャフト29を有し、第1ブロック6を金型プレートDに、本体ブロック3を金型プレートCに、第2ブロック9を金型プレートBに固定している。
図7に示すように、第二実施形態では、パーティングラインを図において上から順に第1、第2、第3パーティングラインS1,S2,S3とし、S1,S3,S2の順で開き、次いでS2,S3,S1の順で閉じることができる。以下、その動作について詳述する。
まず、全金型が閉じた状態では、図7に示した通りの形である。この状態で、第1金型開閉制御装置24の第1シャフト26はフリーの状態で、第2シャフト27のくびれにはスライドロックカム15が係合しており、パーティングラインS2,S3を開くことはできない。
このとき、第2金型開閉制御装置25は、スライドロックカム15が第2シャフト29を固定しているので、第2パーティングラインS2は開かず、パーティングラインS3が先に開かれる状態となっている。以下、図8,図9を用いて完全閉じ状態から開き完了までを、また開き完了から閉じ完了までを、順を追って説明する。
図8において、step1(完全閉じ状態)では、図7で説明した通り、全パーティングラインS1,S2,S3が閉じている。この時点で樹脂の注入、加圧、成型が行われる。次いで、成形機は、成型工程を経て製品取出しに移行すると、両サイドの金型プレートを外に引き外す力Fを加えてくる。本例では、金型プレートDを固定側とする。
step2(成形機開き動作その1)では、図6で説明したと同様手順により、第1金型開閉制御装置24によって、パーティングラインS1が開かれる。パーティングラインS1が開ききると、この時点で金型開閉制御装置24のスライドロックカム15が第2シャフト27から、第1シャフト26の方へ移動して、第1シャフトに係合し、第1パーティングラインS1を開いた状態で安定保持する。
また、第2シャフト27はフリーになるので、本体ブロック3が固定されている金型プレートBを金型プレートDから引き離す方向に開くことが可能となる。一方、第2金型開閉制御装置25が、金型プレートB,Cを引き離さないようにしているので、このときパーティングラインS3が先に開く。
step3(成形機開き動作その2)では、成形機からの型開きの力Fが作用し、パーティングラインS3を完全に開かれる。すると、この時点で第2金型開閉制御装置25のスライドロックカム15に対して第2シャフト29から第1シャフト28側へ移動させる力が働き、スライドロックカム15は、第1シャフト28のくびれに係合し、第3のパーティングラインS3の開き量を保持する。
step4(開き完了)では、第2パーティングラインS2が開き終わり、全パーティングラインS1,S2,S3が開ききって、金型開き完了となる。ここで、製品取出し作業が行われ、次の型閉め作業に移行する。以後の動作は、図9を用いて説明する。
図9において、step5(成形機閉じ動作その1)では、成形機から金型プレートA,D間を圧縮する力Fが加わる。すると、第1金型開閉制御装置24の第1シャフト26がパーティングラインS1を、第2金型開閉制御装置25の第1シャフトがパーティングラインS3の開き量を保持しているので、最初にパーティングラインS2が閉じる。
パーティングラインS2が閉じきると、第2金型開閉制御装置25のスライドロックカム15が、第1シャフト28から第2シャフト29側へ移動するので、スライドカム15は、第1シャフト28をフリーにし、第3パーティングラインS3を閉じる。
step6(成形機閉じ動作その2)では、パーティングラインS3が閉じきると、今度は、第1金型開閉制御装置24のスライドロックカム15が、第1シャフト26側から第2シャフト27の方へ移動し、第1シャフト26をフリーとして、パーティングラインS1を閉じる。
step7(閉じ完了)では、全パーティングラインS1,S2,S3を閉じきり、図8で示したstep1(完全閉じ状態)の状態に戻り、成型作業を繰り返すことができる。
以上の手順において、パーティングラインS1,S2,S3は、S1,S3,S2の順で開き、S2,S3,S1の順で閉じる。この間、順次確実に、S1,S3,S2、そしてS2,S3,S1に各工程を介して、各パーティングラインが完全に開き、又は完全に閉じてから次の工程に移行する形になっている。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、金型開閉制御装置を構成する各部材のサイズや形状は適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、2つのパーティングラインを有する3層の金型、3つのパーティングラインを有する4層の金型に本発明に係る金型開閉制御装置を適用した場合を例に挙げて説明したが、4つ以上のパーティングラインを有する金型や5層以上の金型にも適用できるのは言うまでもない。
本発明の金型開閉制御装置は、複数のパーティングラインを高速、高精度で順序立てて開閉制御できるので、高速動作によって繰り返しの成型加工をする射出成形機の金型に広く利用できる。
1,24,25 金型開閉制御装置
2,30 金型
3,6,9 ブロック
4,26,28 第1シャフト
5,27,29 第2シャフト
7,10 ヘッド
8,11 ストップリング
12 トンネル
13,14 くびれ
15 スライドロックカム
16,20,21 調整リング
17,22 深ネジ
18,23 ストップリング押え
A,B,C,D 金型プレート
S1,S2,S3 パーティングライン

Claims (4)

  1. 少なくとも3層の金型プレートA,B,Cを有する金型に設置され、複数のパーティングラインを順序立てて開閉制御するための金型開閉制御装置において、
    中間プレートである前記金型プレートBに固定設置されるに本体ブロックと、
    前記金型プレートBの一方側に位置する金型プレートAに固定設置される第1ブロックと、
    前記金型プレートBの他方側に位置する金型プレートCに固定設置されると第2ブロックと、
    前記本体ブロックに遊嵌されると共に、スライド方向において前記第1ブロックに対して固定された第1シャフトと、
    前記第1シャフトと平行に前記本体ブロックに遊嵌されると共に、スライド方向において前記第2ブロックに対して固定された第2シャフトと、を備え、
    前記本体ブロックの内部には、前記第1シャフトと前記第2シャフトの間を連通するトンネルが設けられ、
    前記金型プレートAと前記金型プレートBとが開ききった状態で、前記第1シャフトの前記トンネルの開口にちょうど面する位置には、他の部分よりも細い第1くびれが形成され、
    前記金型プレートBと前記金型プレートCが型締めされた状態で、前記第2シャフトの前記トンネルの開口にちょうど面する位置には、他の部分よりも細い第2くびれが形成され、
    前記トンネル内部に設置され、当該トンネルの全長と前記くびれの深さとを合わせた長さのスライドロックカムであって、その両端に、前記第1又は前記第2くびれに当接したときに前記第1又は第2シャフトのスライドを阻止するための係合面が形成され、前記係合面が前記第1くびれ又は前記第2くびれと当接することで前記トンネル内部をスライドするように構成されたスライドロックカムをさらに備え、
    前記スライドロックカムのスライドにより、前記第1シャフト又は第2シャフトを選択的に前記本体ブロックに対してスライド可能に制御することを特徴とする金型開閉制御装置。
  2. 前記スライドロックカムの係合面は、前記第1及び第2くびれの周面に対応するアール面になっていることを特徴とする請求項1記載の金型開閉制御装置。
  3. 前記第1及び第2シャフトの少なくとも一方には、当該シャフトに挿通された調整リングであって、その厚み調整により前記第1又は第2シャフトと前記第1又は第2ブロックとのスライド方向の位置を微調整することができる調整リングが設置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の金型開閉制御装置。
  4. 前記第2シャフトには、当該シャフトに挿通された調整リングであって、その厚み調整により前記本体ブロックと前記第2ブロックとの最大開き量を微調整するための調整リングが設置されていることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載の金型開閉制御装置。
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