JP2010272396A - 同軸ケーブル、同軸ケーブルの圧着構造、および同軸ケーブルの端末処理方法 - Google Patents

同軸ケーブル、同軸ケーブルの圧着構造、および同軸ケーブルの端末処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スリーブ部品を必要とせず、その分のコスト及び端末加工費の削減を図ることができる同軸ケーブルの圧着構造を提供する。
【解決手段】先端外皮24Aに積層するように環状突出編組部23Aを折り曲げることによって形成された折曲編組部24Bのうちの外層αが、圧着端子の編組圧着部によって加締められる同軸ケーブルであって、折曲編組部24Bの外層αの一部α1は内層βに当接し、内層βに当接しない外層の他部α2は絶縁体22に離間した状態で対向する。
【選択図】図4

Description

本発明は、同軸ケーブルの圧着構造に係り、特に部品点数を増大させることなく圧着端子による同軸ケーブルの端末部の圧着部分でのインピーダンス整合を図ることができる同軸ケーブル、同軸ケーブルの圧着構造、及び同軸ケーブルの端末処理方法に関する。
アンテナ線などの高周波信号伝送に用いられる同軸ケーブルは、一般的に、中心導体としての芯線と、誘電体としての絶縁体と、外部導体としての金属テープ導体及び編組と、外皮としての絶縁シースと、を中心から外側に向けて順に備えている。このような構成の同軸ケーブルには、相手側の機器や同軸ケーブル等に接続するために、その端末部に同軸コネクタが設けられている。同軸コネクタは、編組を相手側同軸コネクタにアース接続して電磁波や静電気などの電気的ノイズを遮断するようにした同軸ケーブル用の圧着端子(シールド端子)を有している。
ところで、同軸ケーブルの圧着構造(同軸ケーブルと同軸コネクタとの接続構造)に関しては、図7の従来例の同軸ケーブルの圧着構造の一実施形態に示すように、次のような構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、同軸ケーブル100と同軸コネクタ200との接続構造としては、同軸ケーブル100における外皮(絶縁シース)101の中間を周方向に皮むきし、一方の外皮101Aを他方の外皮101Bに引き寄せ、この引き寄せに伴って編組102を一方、他方の外皮101A、101Bの端部間から該外皮101A、101Bの外径よりも外側へ環状に突出させてなる環状突出編組部102Aを形成し、この後、環状突出編組部102Aを一方の外皮101Aに積層するように折り重ねることにより折曲編組部102Bを形成し、折曲編組部102Bを、同軸コネクタ200の圧着端子201の編組圧着部202により圧着接続するとともに、折曲編組部102Bの基端部に形成される端子引掛かり部102Cの近傍となる他方の外皮101Bに、圧着端子201のシース圧着部203を圧着固定するものである。なお、図中、符号103は芯線、104は絶縁体、204は圧着部、210は誘電体を示す。
ところが、このような同軸ケーブルの圧着構造にあっては、圧着端子201が取り付けてある同軸ケーブル100において、外皮101と編組102のカシメ部分とで同軸ケーブル100をそれぞれ加締めるので、圧着端子201によって加締めた部分での同軸ケーブル100の編組−芯線間の距離が短くなる。従って、この加締め部分でのインピーダンスは、低下する。
このように、部分的にインピーダンスが低下するなどのインピーダンス不整合現象が発生すると、給電用の同軸ケーブルでは、エネルギーの反射や損失が発生して効率的にエネルギーを伝搬できなくなる。また、信号伝送用の同軸ケーブでは、反射波を発生して定在波が形成されると、感電や電波障害などをもたらす虞がある、といった不都合を生じる。このような事情から、同軸ケーブル端末部分の加締め部分などでのインピーダンス整合を図ることが重要な課題となっている。
そこで、例えば、特許文献2に記載のものも提案されている。即ち、これは、図8に示すように、同軸ケーブル300と、圧着端子410を有する同軸コネクタにおいて、同軸ケーブル300の編組310と絶縁体320との間に、導電性金属からなる薄板材が円筒状に屈曲形成された円筒状スリーブ(スリーブ部品)420が挿入され、円筒状スリーブ420の部位において圧着端子410により編組310が圧着接続されている。
このように、この圧着構造では、同軸ケーブル300に対して、スリーブ部品420を介在させて圧着端子410を取り付ける構成となっている。特にこの圧着構造では、圧着加工の際に、絶縁体320及び外部導体(編組310)の断面輪郭を同心円の状態から変形させないようにするために、上述のスリーブ部品420が用いられている。このスリーブ部品420により、圧着端子410の圧着部411、412のインピーダンス整合が図ることができる。
特開2009−54461号公報 特開2006−302824号公報
しかしながら、このような同軸ケーブルの圧着構造では、スリーブ部品を必要とする分だけ部品代が嵩むとともに、端末加工費用も余分に嵩む。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、スリーブ部品を必要とせず、その分のコスト及び端末加工費の削減を図ることができる同軸ケーブル、同軸ケーブルの圧着構造、及び同軸ケーブルの端末処理方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る同軸ケーブルは、下記(1)を特徴としている。
(1) 芯線と、前記芯線の外周を覆う絶縁体と、前記絶縁体の外周を覆う編組と、前記編組の外周を覆う外皮と、を備え、
前記外皮は、周方向に沿って切り込まれることによって二つの外皮に分割され、
前記編組の一部は、前記二つの外皮の間から該外皮の外径よりも外側へ突出する環状突出編組部として形成され、
前記二つの外皮のいずれか一方に向けて該外皮に積層するように前記環状突出編組部を折り曲げることによって形成された、該外皮の上層に位置する内層と該内層の上層に位置する外層とを有する折曲編組部のうちの前記外層が、圧着端子の編組圧着部によって加締められる同軸ケーブルであって、
前記折曲編組部の前記外層の一部は前記内層に当接し、前記内層に当接しない前記外層の他部は前記絶縁体に離間した状態で対向する、
こと。
また、前述した目的を達成するために、本発明に係る同軸ケーブルの圧着構造は、下記(2)を特徴としている。
(2) 芯線と、前記芯線の外周を覆う絶縁体と、前記絶縁体の外周を覆う編組と、前記編組の外周を覆う外皮と、を備え、前記外皮が、周方向に沿って切り込まれることによって二つの外皮に分割され、前記編組の一部が、前記二つの外皮の間から該外皮の外径よりも外側へ突出する環状突出編組部として形成された同軸ケーブルと、
前記二つの外皮のいずれか一方に向けて該外皮に積層するように前記環状突出編組部を折り曲げることによって形成された、該外皮の上層に位置する内層と該内層の上層に位置する外層とを有する折曲編組部のうちの前記外層を加締める編組圧着部を有する圧着端子と、
を有する同軸ケーブルの圧着構造であって、
前記折曲編組部の前記外層の一部は前記内層に当接し、前記内層に当接しない前記外層の他部は前記絶縁体に離間した状態で対向する、
こと。
また、前述した目的を達成するために、本発明に係る同軸ケーブルの端末処理方法は、下記(3)を特徴としている。
(3) 同軸ケーブルにおける外皮の一部を周方向に切り込み、前記同軸ケーブルの長手方向に離間した二つの外皮を形成し、
前記二つの外皮のうちの一方の外皮を、該外皮の下層に位置する前記編組と一体で前記編組の下層に位置する絶縁体に沿って他方の外皮に向けて移動させることによって、皮むきによって露出していた前記編組の一部を前記二つの外皮の間から該外皮の外径よりも外側へ突出する環状突出編組部として形成し、
前記二つの外皮のいずれか一方に向けて該外皮に積層するように前記環状突出編組部を折り曲げることによって、該外皮の上層に位置する内層と該内層の上層に位置する外層とを有する折曲編組部を形成する、
同軸ケーブルの端末処理方法であって、
前記二つの外皮のうちの前記一方の外皮を前記他方の外皮に向けて移動させる際、前記一方の外皮の長手方向の端部に接触する前記環状突出編組部の一部と前記他方の外皮の長手方向の端部に接触する前記環状突出編組部の一部との距離が所定の距離となるまで、前記一方の外皮を移動させる、
こと。
(1)に記載の同軸ケーブルによれば、折曲編組部の外層の一部(内層に当接しない部分)と絶縁体との間に空気層が形成されるため、その空気層が形成されている部分ではインピーダンスが高められる。このため、この空気層によるインピーダンスの増加によって、圧着端子の圧着による編組−芯線間の距離短縮に伴うインピーダンスの低下分を補うので、同軸ケーブルの端末部でのインピーダンス整合を図ることができる。これにより、スリーブ部品を必要とせずにインピーダンス整合を図ることができるという効果を奏する。
(2)に記載の同軸ケーブルの圧着構造によれば、折曲編組部の外層の一部(内層に当接しない部分)と絶縁体との間に空気層が形成されるため、その空気層が形成されている部分ではインピーダンスが高められる。このため、この空気層によるインピーダンスの増加によって、圧着端子の圧着による編組−芯線間の距離短縮に伴うインピーダンスの低下分を補うので、同軸ケーブルの端末部でのインピーダンス整合を図ることができる。これにより、スリーブ部品を必要とせずにインピーダンス整合を図ることができるという効果を奏する。
(3)に記載の同軸ケーブルの端末処理方法によれば、折曲編組部の外層の一部(内層に当接しない部分)と絶縁体との間に空気層が形成されるため、その空気層が形成されている部分ではインピーダンスが高められる。このため、この空気層によるインピーダンスの増加によって、圧着端子の圧着による編組−芯線間の距離短縮に伴うインピーダンスの低下分を補うので、同軸ケーブルの端末部でのインピーダンス整合を図ることができる。これにより、スリーブ部品を必要とせずにインピーダンス整合を図ることができるという効果を奏する。
本発明の同軸ケーブル、同軸ケーブルの圧着構造、および同軸ケーブルの端末処理方法によれば、折曲編組部の外層の一部(内層に当接しない部分)と絶縁体との間に空気層が形成されるため、その空気層が形成されている部分ではインピーダンスが高められる。このため、この空気層によるインピーダンスの増加によって、圧着端子の圧着による編組−芯線間の距離短縮に伴うインピーダンスの低下分を補うので、同軸ケーブルの端末部でのインピーダンス整合を図ることができる。これにより、スリーブ部品を必要とせずにインピーダンス整合を図ることができるという効果を奏する。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の同軸ケーブルの圧着構造の一実施形態を示す斜視図である。 圧着端子による圧着前の、本発明の同軸ケーブルの圧着構造の分解斜視図である。 (A)から(F)は同軸ケーブルの端末処理方法を示す説明図である。 (A)から(D)は図3の(C)から(E)における空気層の形成方法を示す説明図である。 (A)は図1に示す本発明の同軸ケーブルの圧着構造を示す断面図、(B)は高周波信号を用いた場合の同軸ケーブル端末付近でのインピーダンス値を示すグラフ、(C)は低周波信号を用いた場合の同軸ケーブル端末付近でのインピーダンス値を示すグラフである。 (A)は比較例としての同軸ケーブルの圧着構造を示す断面図、(B)は高周波信号を用いた場合の同軸ケーブル端末付近でのインピーダンス値を示すグラフ、(C)は低周波信号を用いた場合の同軸ケーブル端末付近でのインピーダンス値を示すグラフである。 従来例の同軸ケーブルの圧着構造の一実施形態を示す図であり、(A)は環状突出編組部の斜視図、(B)は折曲編組部の斜視図、(C)は圧着端子による圧着前の同軸ケーブルの圧着構造の分解斜視図である。 従来の他の同軸ケーブルの圧着構造の一実施形態を示す分解斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の同軸ケーブルの圧着構造の一実施の形態を示すものであり、この同軸ケーブルの圧着構造10は、同軸ケーブル20と、圧着端子30と、を備えた構成である。
同軸ケーブル20は、構成は従来のものと同様であって、芯線21と、芯線21の外周を覆う絶縁体22と、絶縁体22の外周を覆う編組23と、編組23の外周を覆う外皮24と、を備え、中心から外側に向かって、芯線21、絶縁体22、編組23、外皮24の順で形成されている。また、同軸ケーブル20の先端部分には、その先端部分において露出する芯線21にインナー端子40が取り付けられている。同軸コネクタ20を構成するインナー端子40は、導電性を有しており、図2に示すようなピン状に形成されている。
また、本発明の同軸ケーブル20の先端部分には、周方向に切り込まれることによって二つに分割された外皮24A、24Bの間から該外皮24A、24Bの外径よりも外側へ突出し、二つの外皮24A、24Bのいずれか一方に向けて該外皮24A、24Bに積層するように折り曲げられた折曲編組部23Bが形成されている。本発明では、折曲編組部23Bは、同軸ケーブル20の先端側に向けて折り曲げられている。以後、二つの外皮24A、24Bのうち、折曲編組部23Bが上層に位置する外皮を先端外皮24Aと称し、折曲編組部23Bが上層に位置しない他方の外皮を元側外皮24Bと称する。なお、折曲編組部23Bは、環状突出編組部23Aを先端外皮24Aに向けて折り曲げることにより形成されるが、環状突出編組部23Aおよび折曲編組部23Bを形成する方法の詳細については、後述する。
環状突出編組部23Aは、編組23の一部であって、図3(D)に示すように、二つの先端外皮24A、元側外皮24Bの間から該先端外皮24A、元側外皮24Bの外径よりも外側に突出させた部分である。環状突出編組部23Aを形成する方法の詳細については、後述する。
折曲編組部23Bは、編組23の一部であって、図4(D)に示すように、先端外皮24Aに向けて該先端外皮24Aに積層するように環状突出編組部23Aを折り曲げたものである。このため、折曲編組部23Bは、先側外皮24Aよりも外側に盛り上がり、環状の段差となっている。折曲編組部23Bは、先端外皮24Aに積層するように折り曲げられているため、その一部(図4(D)の先端外皮24Aの上方に位置する部分)は、表側の外層αとその裏側の内層βとを有する層状に構成されている。内層βは先端外皮24Aの上層に位置し、外層αはその内層βの上層に位置する。この折曲編組部23Bの外層αは、内層βに当接する一部α1と、内層βに当接せず絶縁体22に離間した状態で対向する他部α2と、に分かれる。このため、折曲編組部23Bには、折曲編組部23Bの外層αの他部α2、先端外皮24Aの長手方向の端部に接触する折曲編組部23Bの一部(図4(D)のS近傍)、元側外皮24Bの長手方向の端部に接触する折曲編組部23Bの一部(図4(D)のT近傍)、および絶縁体22によって囲まれる空間(以下、空気層と称する)が形成される。なお、先端外皮24Aは、折曲編組部23Bによって覆われるが、各図に示す、折曲編組部23Bが先端外皮24Aの外面全体を覆う形態は一形態に過ぎず、外面全体を覆う必要は必ずしもない。このような折曲編組部23Bを形成する方法の詳細については、後述する。
空気層25は、図5(A)に示すように、圧着端子30の編組圧着部35およびシース圧着部36によって折曲編組部23Bおよび元側外皮24Bを加締めることによって編組24−芯線21間の距離が短くなりインピーダンスが低下するという事情を考慮したものである。空気層25を設けその部分でのインピーダンスを増大させることにより、空気層25の長手方向前後におけるインピーダンスの低下を補い、インピーダンス整合を図るものである。
一方、圧着端子30は、(シールド端子)本体31と、圧着部32と、誘電体33と、を備えている。
本体31は、導電材で略円筒状に形成されている。
圧着部32は、本体31の一端側(後部)に連設されるものであって、この圧着部32と本体31とは導電性を有する金属薄板をプレス加工することによって形成されている。圧着部32には、本体31に連続する基板34を有している。
基板34には、同軸ケーブル20の折曲編組部23Bを加締める一対の編組圧着部35と、元側外皮24Bを加締める一対のシース圧着部36と、が形成されている。また、基板34には、一対の編組圧着部35及び一対のシース圧着部36の間となる位置に、先端外皮24Aの上層に位置する折曲編組部23Bの折り曲げ箇所近傍(図4(D)の233参照)に臨む段差部37が略半円弧状に形成されている。圧着端子30を同軸ケーブル20に圧着した際に段差部37が端子引掛部233に引っ掛かることにより、圧着端子30の同軸ケーブル20長手方向への移動、および同軸ケーブル20の圧着端子30に対する移動が規制される。
一対の編組圧着部35は、同軸ケーブル20の折曲編組部23Bに対して周方向に巻き付くような短冊形状に形成されている。また、一対のシース圧着部36も一対の編組圧着部35と同様に、元側外皮24Bに対して周方向に巻き付くような短冊形状に形成されている。なお、一対のシース圧着部36は、一対の編組圧着部35よりも幅狭となる短冊形状に形成されている。
誘電体33は、(シールド端子)本体31の中空内部に固定される。誘電体33は、この中心にインナー端子40の先端側を差し込むことができるような形状に形成されている。なお、本体31、インナー端子40、及び誘電体33などの図示形状は一例であるものとする。
ここで、図3を参照しながら、同軸ケーブルの端末処理方法、特に、環状突出編組部23Aおよび折曲編組部23Bを形成する方法について説明する。
(I)図3(A)に示す同軸ケーブル20の端末部は、外皮24の端部が所定長さSだけ皮むきされる。即ち、外皮24の端部から距離Sまでの部分の外皮24を剥離する。これにより、同図(B)に示すように、外皮24を剥離した部分から編組23が露出する。
(II)その後、同図(B)に示すように、皮むきされて取り除かれた後の外皮の先端部241から一定距離S離れた位置Xで外皮24に周方向に溝を入れ、位置Xよりも先端側(右側)の外皮を元側(左側)から分離・分断させる。これによって、一定長さSの先端部側の外皮(先端外皮24A)と、これより元側の外皮(元側外皮24B)とに分離される。
(III)次に、同図(B)において、先端外皮24Aのみを編組23に沿って編組23の先端まで(右方へ)スライド移動させる(同図(C)参照)。
(IV)その後、先端外皮24Aとその直下の編組23とを一体としたままで、元側外皮24Bに向け(左方へ)移動させる(同図(D)参照)。この先端外皮24Aの移動に伴って、同図(C)において露出していた編組23が、先端外皮24A及び元側外皮24Bの間から環状に外側に向けて突出する。これによって、環状突出編組部23Aが形成される。尚、環状突出編組部23Aの環状の外周縁部231は、編組23が折れ曲がって生じた部分であることから、編組23を構成する素線が解れているものではない。
(V)次に、環状突出編組部23Aを先端外皮24Aに向けて右方に倒すことによって、外層α、内層βが先端外皮24A上に積層した長さL(但し、L≒S/2)を有する折曲編組部23Bが形成される(同図(E)参照)。
(VI)その後、絶縁体22の先端側を一部カットさせることによって、芯線21を露出させる(同図(F)参照)。これによって、同軸ケーブル20での端末処理が完了する。
この後、図3(A)から(F)を参照して説明した同軸ケーブル20の端末部の芯線21にインナー端子40を取り付け、本体31に固定された誘電体33にそのインナー端子40を差し込んだ状態で、同軸ケーブル20の折曲編組部23Bを圧着端子30の一対の編組圧着部35によって圧着し、同様に、同軸ケーブル20の元側外皮24Bを一対のシース圧着部36によって圧着する。これらの作業を経ることによって、同軸ケーブル20と圧着端子30との圧着作業が完了する。
ここで、本発明の特徴となっている空気層25の形成方法について、図3および図4を参照しながら詳細に説明する。
図4(A)〜(D)は、図3の(D)の外皮戻しの工程および図3の(E)の編組倒しの工程を詳細に説明する説明図である。図4(A)〜(C)に示すように、先端外皮24Aとその直下の編組23とを一体としたままで、元側外皮24Bに向け(左方へ)移動させる。この先端外皮24Aの移動に伴って、図4(A)において露出していた編組23が、先端外皮24A及び元側外皮24Bの間から環状に外側に向けて徐々に突出する。このとき、空気層25を形成するために、先端外皮24Aの長手方向の端部に接触する環状突出編組部23Aの一部(図4(C)のS)と元側外皮24Bの長手方向の端部に接触する環状突出編組部23Aの一部(図4(C)のT)との距離が所定の距離ΔLとなる地点で、つまり、環状突出編組部23Aの一部(図4(C)のS)と環状突出編組部23Aの一部(図4(C)のT)が接触しない状態で、先端外皮243Aの移動を停止させる。この結果、環状突出編組部23Aの内側には空間が形成された状態となる。
この後、図4(D)に示すように、環状突出編組部23Aを先端外皮24Aに向けて右方に倒すことによって折曲編組部23Bを形成すると、折曲編組部23Bの外層αの一部、先端外皮24Aの長手方向の端部に接触する折曲編組部23Bの一部(図4(D)のS近傍)、元側外皮24Bの長手方向の端部に接触する折曲編組部23Bの一部(図4(D)のT近傍)、および絶縁体22によって囲まれる空気層25が形成される。
以上、本発明に係る同軸ケーブル20の圧着構造をについて詳細に説明した。次に、本発明の効果を説明する。
図5に示すように、圧着端子30の編組圧着部35及びシース圧着部36で加締められて圧着される、先端外皮24Aと元側外皮24B(の先端側部分)は、それらの部分に設けた編組23が加締め加工されない部分での編組23に比べて、芯線21との間の距離が近くなっている。従って、この加締め加工されている編組部分でのインピーダンスも、理想的な基準インピーダンス値(例えば、50Ω)に比べて低下している。
例えば、図6(A)に示す空気層を設けていない構成の圧着構造(以下、「比較例」とよぶ)のものにおいて、編組23の非加締め領域R2と、加締め領域R1、R3とを比べてみれば、編組23の加締め領域R1、R3の方が、非加締め領域R2に比べて、インピーダンスが低下していることが分かる。特に、高周波信号(I)の場合には、その落ち込みが大きい。
一方、図5(A)に示す本実施形態では、同図(B)、(C)において、編組23の加締め領域R1、R3でのインピーダンスが低下している点では、図6に示す比較例と同様であるが、空気層25が設けられた非加締め領域R2ではインピーダンスが高まるようになっている。その結果、同軸ケーブル20の端末部である、加締め領域R1、非加締め領域R2、加締め領域R3の全体では、インピーダンスの低下をインピーダンスの上昇部分で相殺させて、理想的なインピーダンス値(例えば、50Ω)に平均化させることができる。つまり、空気層25を設けることで、編組23の加締め領域R1、R3でのインピーダンス低下を補うすることができ、従来のようなスリーブ部品(特許文献2参照)を取り付けなくても、インピーダンス整合を図ることができるわけである。
また、本実施形態によれば、例えば同軸ケーブル20に対して引き抜き方向に強い力が加わった場合でも、折曲編組部23Bの端子引掛部233と圧着部32の段差部37とが引っ掛かり合う。このため、従来例のような合成樹脂製の部分と金属製の部分との引っ掛かり合いに比べて格段に損傷し難くなる。従って、引張強度を高めるとともに信頼性を向上させることができる。
なお、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことはいうまでもない。
10 同軸ケーブルの圧着構造
20 同軸ケーブル
21 芯線
22 絶縁体
23 編組
23A 環状突出編組部
23B 折曲編組部
231 外周縁部
233 端子引掛部
24 外皮
24A 先端外皮
24B 元側外皮
25 空気層
30 圧着端子
31 (シールド端子)本体
32 圧着部
33 誘電体
34 基板
35 編組圧着部
36 シース圧着部
37 段差部
40 インナー端子
α 外層
β 内層

Claims (3)

  1. 芯線と、前記芯線の外周を覆う絶縁体と、前記絶縁体の外周を覆う編組と、前記編組の外周を覆う外皮と、を備え、
    前記外皮は、周方向に沿って切り込まれることによって二つの外皮に分割され、
    前記編組の一部は、前記二つの外皮の間から該外皮の外径よりも外側へ突出する環状突出編組部として形成され、
    前記二つの外皮のいずれか一方に向けて該外皮に積層するように前記環状突出編組部を折り曲げることによって形成された、該外皮の上層に位置する内層と該内層の上層に位置する外層とを有する折曲編組部のうちの前記外層が、圧着端子の編組圧着部によって加締められる同軸ケーブルであって、
    前記折曲編組部の前記外層の一部は前記内層に当接し、前記内層に当接しない前記外層の他部は前記絶縁体に離間した状態で対向する、
    ことを特徴とする同軸ケーブル。
  2. 芯線と、前記芯線の外周を覆う絶縁体と、前記絶縁体の外周を覆う編組と、前記編組の外周を覆う外皮と、を備え、前記外皮が、周方向に沿って切り込まれることによって二つの外皮に分割され、前記編組の一部が、前記二つの外皮の間から該外皮の外径よりも外側へ突出する環状突出編組部として形成された同軸ケーブルと、
    前記二つの外皮のいずれか一方に向けて該外皮に積層するように前記環状突出編組部を折り曲げることによって形成された、該外皮の上層に位置する内層と該内層の上層に位置する外層とを有する折曲編組部のうちの前記外層を加締める編組圧着部を有する圧着端子と、
    を有する同軸ケーブルの圧着構造であって、
    前記折曲編組部の前記外層の一部は前記内層に当接し、前記内層に当接しない前記外層の他部は前記絶縁体に離間した状態で対向する、
    ことを特徴とする同軸ケーブルの圧着構造。
  3. 同軸ケーブルにおける外皮の一部を周方向に切り込み、前記同軸ケーブルの長手方向に離間した二つの外皮を形成し、
    前記二つの外皮のうちの一方の外皮を、該外皮の下層に位置する前記編組と一体で前記編組の下層に位置する絶縁体に沿って他方の外皮に向けて移動させることによって、皮むきによって露出していた前記編組の一部を前記二つの外皮の間から該外皮の外径よりも外側へ突出する環状突出編組部として形成し、
    前記二つの外皮のいずれか一方に向けて該外皮に積層するように前記環状突出編組部を折り曲げることによって、該外皮の上層に位置する内層と該内層の上層に位置する外層とを有する折曲編組部を形成する、
    同軸ケーブルの端末処理方法であって、
    前記二つの外皮のうちの前記一方の外皮を前記他方の外皮に向けて移動させる際、前記一方の外皮の長手方向の端部に接触する前記環状突出編組部の一部と前記他方の外皮の長手方向の端部に接触する前記環状突出編組部の一部との距離が所定の距離となるまで、前記一方の外皮を移動させる、
    ことを特徴とする同軸ケーブルの端末処理方法。
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