このように、従来の杭圧入装置は、広い土地のもとで土木作業をするよう構成されており、大都市の道巾(例えば、間口2mの場合)が狭く、隣地離れが狭い狭小敷地で地下室を作る場合には、杭圧入装置が大きく重い為、地下室を構築する土地まで杭圧入装置を搬入する事が出来ないと同時に、さらに敷地が狭く変形している場合には、敷地内での杭圧入装置の取り回しが困難であった。
さらに、パイラーは専用のエンジンユニット搬送装置「ユニットランナー」、杭を吊り圧入機に建て込む「クランプクレーン」、杭を作業基地から圧入位置まで搬送する「パイルランナー」を使用していた為、それらの装置の置き場所が必要であり、住宅用の狭小敷地(例えば、15坪)では装置の置き場所を確保する事が困難であった。
また、パイラーは山留め材にU形鋼矢板、Z形鋼矢板等を使用する為、山留めの地下室壁面が凹凸となり、地下室のコンクリート壁を構築する際に、壁が凹凸となり、その分コンクリートの量が増えるだけではなく、凹凸部分の出っぱり分だけ室内が狭くなった。
かかる課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、杭圧入装置の下部に設けた油圧固定装置により、地中に圧入された山留め鋼材を挟み込み、杭圧入装置を自立させると共に、杭圧入装置の本体に取付けたクレーンで山留め鋼材を吊るして山留め杭圧入部にセットし、山留め杭圧入部の杭圧入用油圧シリンダーに取付けられた山留め銜え込み部で山留め鋼材を銜え込み、地中に圧入された山留め鋼材の引抜き抵抗力を反力として利用し、山留め銜え込み部の上部に設けた杭圧入用油圧シリンダーにより山留め鋼材を地中に圧入した山留め用の杭圧入装置とした事を特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、山留め鋼材は、平板鋼板をL形に折曲げ、一端をH形鋼のフランジ面に溶接すると共に、進行方向先端の山留め鋼材を地中に圧入する際、直前に打ち込まれたH形鋼の進行方向のウェブ面に、折曲げた平板鋼板のL形部が上方から容易に挿入出来て、平板鋼板のL形部とH形鋼のウェブ面が密着するような嵌め込み部を設けた事を特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2のいずれか一つに記載の構成に加え、コーナー用の山留め鋼材は、2枚の山留め鋼材の内の、一方の山留め鋼材の、平板鋼板がL形に折曲げられた面を、他方の平板鋼板の壁スラブ面に溶接し、2枚の山留め鋼材が一体となるように構成された事を特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1及至3のいずれか一つに記載の構成に加え、杭圧入装置を自立させる為、山留め鋼材に使用する、H形鋼のウェブ面と、L形に折曲げた平板鋼板のL形部に、杭圧入装置の下部の油圧固定装置に取付けた固定棒を挿入する為の穴を開けた事を特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1及至4のいずれか一つに記載の構成に加え、杭圧入装置の本体下部に、杭圧入装置を自立させる為、山留め鋼材のウェブ面が挿入可能なように2枚の鋼材で構成され、山留め鋼材のH形鋼のウェブ面に開けられた穴に対応するように穴が開けられた噛付き部を設け、その噛付き部の穴に油圧シリンダーに固定した固定棒を挿入自在に取付け、固定棒を油圧シリンダーによりH形鋼のウェブ面の穴に挿入させ、山留め鋼材と杭圧入装置を固定する油圧固定装置を取付けた事を特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1及至3のいずれか一つに記載の構成に加え、杭圧入装置の下部に設けられ、山留め鋼材の上部と杭圧入装置を固定する為、山留め鋼材の上部の平板鋼板を銜え込む為の噛付き部と、油圧シリンダーで構成された油圧固定装置を、棒ネジとナットで上下に高さ調整する事が出来るように本体に取付けた事を特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1及至3のいずれか一つに記載の構成に加え、杭圧入装置の下部に設けられ、山留め鋼材の上部と杭圧入装置を固定する為、山留め鋼材の上部の平板鋼板を挟みえ込む為のグリッパー付噛付き部と、油圧シリンダーで構成された油圧固定装置を、本体下部に取付けた事を特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、杭圧入装置は、杭圧入装置先端部と杭圧入装置中間部と杭圧入装置後端部で構成され、杭圧入装置先端部と杭圧入装置中間部と杭圧入装置後端部が進行方向に対して、各々、上下2箇所の装置回動部で回動自在に結合され、杭圧入装置先端部と杭圧入装置中間部と杭圧入装置後端部が、進行方向右側に、各々、概ね90度回転する事を特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1又は8のいずれか一つに記載の構造に加え、杭圧入装置先端部は、杭圧入フレーム部と山留め杭圧入部で構成され、山留め杭圧入部を圧入進行方向へスムーズに移動する為、杭圧入フレーム部と山留め杭圧入部にリニアベアリングを使用して、杭圧入フレーム部に取付けられた水平移動用油圧シリンダーにより山留め杭圧入部が進行方向へ伸縮すると共に、山留め杭圧入部に設けられた杭圧入用油圧シリンダーのロッド先端部には山留め銜え込み部が取付けられた事を特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1又は8又は9のいずれか一つに記載の構造に加え、杭圧入装置先端部の杭圧入フレーム部に、山留め杭圧入部を固定するための油圧シリンダーを取付けると共に、水平移動用油圧シリンダーで、杭圧入フレーム部に対して山留め杭圧入部を伸ばしたり収納したりする際、山留め杭圧入部に設けた固定穴に、杭圧入フレーム部の油圧シリンダーに取付けた固定棒を挿入して山留め杭圧入部を固定し、山留め杭圧入部の誤作動を防ぐように構成した事を特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1又は9のいずれか一つに記載の構造に加え、山留め銜え込み部の油圧シリンダーは2個の油圧シリンダーで構成され、各々の油圧シリンダーのロッドに取付けたグリッパー付銜え込み部で山留め鋼材のH形鋼部分と平板鋼板のL形部を、それぞれ別々に銜え込んだ事を特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1又は5及至9又は11のいずれか一つに記載の構造に加え、杭圧入装置先端部の、概ね4分の3まで地中に圧入して、支持力が得られた山留め鋼材の上部を、山留め銜え込み部の油圧シリンダーで銜え込むと共に、杭圧入装置の下部に設けた、山留め鋼材を銜え込んでいる油圧固定装置の全ての油圧シリンダーの固定を解除し、杭圧入用油圧シリンダーに油圧を供給して山留め鋼材と山留め銜え込み部が固定された状態で杭圧入装置を上昇させ、杭圧入フレーム部に取付けられた水平移動用油圧シリンダーに油圧を供給してロッドを縮小させ、杭圧入フレーム部と杭圧入装置中間部と杭圧入装置後端部を進行方向へ自走させた事を特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1又は8のいずれか一つに記載の構造に加え、杭圧入装置中間部の後端の溝形鋼フレームに杭圧入装置後端部の補強鋼材と当接するように角度調整板を固定すると共に、杭圧入装置後端部の補強鋼材に角度調整板を回動させる為の角度調整ネジを取付け、さらに角度調整板を回動させる為の角度調整ネジを取付けた脱着調整板を、杭圧入装置後端部の補強鋼材と杭圧入装置中間部の角度調整板の間に挿入し、角度調整ネジを回して角度調整板を回動させ、杭圧入装置の進行方向に対する左右の角度を調整した事を特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1又は8のいずれか一つに記載の構造に加え、杭圧入フレーム部の装置本体下部に、進行方向先端の山留め鋼材の圧入位置を、進行方向に対して左右に調整する為、山留め鋼材の平板鋼板の上部を挟み込む様に、概ねW形状に構成された2枚の三角形状の板と、その三角形状の板を進行方向に対して左右にスライド出来るような角度微調整装置を取付けた事を特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項1又は8のいずれか一つに記載の構造に加え、進行方向先端の山留め鋼材のH形鋼の圧入位置を、進行方向に対して左右方向に微調整する為、上部がすり鉢状で、受部がH形鋼のフランジを銜え込む事が出来るようにコの字形に形成され、コの字形部が進行方向に対して左右方向に移動出来るように構成し、さらに、上方向に対して折り曲げて収納可能な山留めガイドを取付けた事を特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、杭圧入装置の上部に、山留め鋼材を吊り上げる為の電動ウインチと、取外し可能なクレーン用のクレーンアームを取付けると共に、クレーンアーム先端には滑車を取付け、電動ウインチのワイヤーを滑車に通して、ワイヤー先端に取付けられたフックで山留め鋼材を吊り上げ、山留め杭圧入部に導いた事を特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項1又は16のいずれか一つに記載の構造に加え、杭圧入装置の上部に、山留め鋼材を吊り上げる為の電動ウインチを取付け、杭圧入装置のフレーム部分の上下2箇所には、クレーンアームの下部とその上部に取付けられた2枚の取付板と、それぞれに固定可能な取付板を取付け、クレーンアーム先端に滑車を取付け、クレーンアームの下部とクレーンアームのその上に取付けられた取付板の内の下方の取付板と、杭圧入装置のフレーム部分の下方の取付板を回動自在にボルトで固定し、電動ウインチのワイヤーをクレーンアーム先端の滑車に通して、電動ウインチのワイヤーに取付けられたフックを杭圧入装置の上部に引掛け、電動ウインチのワイヤーを巻き取る事によりクレーンアームを起立させ、杭圧入装置のフレーム部分の上部の取付板とクレーンアームに取付けた取付板を取付取外し自在にボルトで固定した事を特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、杭圧入装置に取付けられた油圧切換バルブに、油圧ショベルからの油圧ホースを接続して、油圧ショベルの油圧を杭圧入装置の油圧として利用した事を特徴とする。
請求項19に記載の発明は、請求項1又は18のいずれか一つに記載の構造に加え、杭圧入装置に取付けられた油圧切換バルブの操作レバーの配置を、油圧シリンダーの前後の動作と上下の動作に区別させる為、油圧シリンダーを前後に動作させる操作レバーは、油圧切換バルブから伸びるレバーを長く上部に位置させて前後に操作させるように構成し、油圧シリンダーを上下に動作させる操作レバーは、油圧切換バルブから伸びる操作レバーを水平に折り曲げて操作レバー上下に操作させるように構成した事を特徴とする。
請求項20に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、山留め杭圧入部の上部に反力アンカー金具取付部を設けると共に、オーガーをゆっくり回転させながら地中にねじ込み、オーガーの頭部にオーガー連結金具を取付け、オーガー連結金具と反力アンカー金具取付部とをアンカーの長さを調整する事が可能な反力アンカー金具で連結して、オーガーを杭圧入装置の反力アンカーとして利用した事を特徴とする。
請求項21に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、オーガーをゆっくり回転させながら地中にねじ込み、オーガーの頭部に、上部が銜え板形状で下部がオーガーの頭部の固定穴と連結するようなオーガー連結金具を取付け、山留め杭圧入装置の下部に設けた油圧固定装置で、アンカー連結金具の上部の銜え板を銜え込み、オーガーと杭圧入装置の下部に設けた油圧固定装置を連結して杭圧入装置の反力アンカーとして利用した事を特徴とする。
請求項22に記載の発明は、請求項1及至3のいずれか一つに記載の構造に加え、山留め銜え込み部の下部の山留め押板部は、通常時には重りにより爪部押板材が回動されて平板鋼板側に出っ張るような定位置に位置し、山留め鋼材の圧入時には、山留め鋼材の平板鋼板が爪付押板材と干渉しないように、爪部と山留め鋼材の平板鋼板が当接した際、爪付押板材が回動されて引込むと共に、山留め鋼材を山留め銜え込み部の油圧シリンダーにより銜え込み、杭圧入用油圧シリンダーにより地表面近くまで圧入した後、山留め銜え込み部の油圧シリンダーを開放して、山留め鋼材と山留め銜え込み部との契合を解除し、山留め銜え込み部を上昇させた後、再び、山留め銜え込み部を下降させ、山留め鋼材の平板鋼板の頭部に山留め押板部の爪付押板材を押し当て、さらに杭圧入用油圧シリンダーにより山留め鋼材を地表面上の所定の高さまで圧入させた事を特徴とする。
請求項23に記載の発明は、請求項1又は22のいずれか一つに記載の構造に加え、山留め銜え込み部の下部に、手動で進行方行に対して前後に移動出来るH形鋼引抜棒を取付け、圧入された山留め鋼材のH形鋼のウェブ面に開けられた穴に、H形鋼引抜棒が挿入出来る位置まで、山留め銜え込み部を下降させ、H形鋼引抜棒を山留め鋼材のH形鋼に開けられた穴に挿入して山留め鋼材と山留め杭圧入部を固定し、杭圧入用シリンダーを収縮させて山留め鋼材を地中より引抜いた事を特徴とする。
請求項24に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、杭圧入装置に3個のキャスター装置を取付け、それぞれのキャスターに取付けられた油圧シリンダーにより独自に高さ調整が出来るように構成し、3個のキャスター装置により杭圧入装置の高さを水平に保つようにして、自由に移動出来るようにしたことを特徴とする。
請求項25に記載の発明は、請求項1又は24のいずれか一つに記載の構造に加え、キャスターに回転制御板を取付けると共に、その回転制御板に、下端が鋭角状で上部にパイプが挿入可能なT字形の移動用金具を取付けた事を特徴とする。
請求項26に記載の発明は、請求項1又は24又は25のいずれか一つに記載の構造に加え、杭圧入装置の進行方向先端のキャスター装置にローラーを取付け、クレーン用の電動ウインチのロープ先端のフックをローラーを介して進行方向前方の固定部材に引掛け、クレーン用の電動ウインチのロープを巻き取る事により杭圧入装置を進行方向に自走させる事を特徴とする。
請求項27に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、最初に地表面に杭圧入装置を設置する為の初期台は、2個のH形鋼を、連続した2枚の山留め鋼材のH形鋼の位置に合わせて平板鋼板で溶接し、U字形に構成した鋼材を2個のH形鋼のフランジ面に沿ってL形に配置し、杭圧入装置に取付けた3個のキャスターでU字形に構成した鋼材の上を移動して2個のH形鋼の上部に杭圧入装置を設置出来るように構成した事を特徴とする。
請求項28に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、油圧ショベルからの油圧ホースを空中で受止める為、支え棒の先端に、概ねリング状の円形の形状で、回転自在な油圧ホース受止めリングを取付けると共に、支え柱は、中間で2段に折り曲げ可能に構成した事を特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、杭圧入装置の下部に設けた油圧固定装置により、地中に圧入された山留め鋼材を挟み込み、杭圧入装置を自立させ、杭圧入装置の本体に取付けたクレーンで山留め鋼材を吊るして山留め杭圧入部にセットする事により、山留め鋼材を杭圧入装置にセットするための専用の重機が不要となると共に、狭小地でクレーン車等の建設重機が搬入出来ない場所でも、山留め工事を効率良く行う事が出来るようになる為、大幅にコストの低減を図る事が可能となる。さらに、地中に圧入された山留め鋼材の引抜き抵抗力を反力として利用した為、狭小地で隣家と近接している大都市でも、杭打ちによる振動が発生しない為、地盤沈下や振動により隣家が損傷する危険を回避する事が出来る。また、山留め杭圧入部の杭圧入用油圧シリンダーのロッドに取付けられた山留め銜え込み部に、山留め鋼材を銜え込む事により、杭圧入用油圧シリンダーの力を、上部より山留め鋼材に直接伝える事が可能となり、杭圧入用油圧シリンダーの力を効率良く伝える事が可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、山留め鋼材は、平板鋼板をL形に折曲げ、一端をH形鋼のフランジ面に溶接した為、地中に山留め鋼材を圧入する際の剛性が高まると共に、進行方向先端の山留め鋼材を地中に圧入する際、直前に打ち込まれたH形鋼の進行方向のウェブ面に、H形鋼のウェブ面が密着するような嵌め込み部を設けた事により、折曲げた平板鋼板のL形部が上方から容易に挿入出来、平板鋼板のL形部と、互いに隣り合う山留め鋼材が密着して地中に圧入される為、地下水位が高い場所でも山留め鋼材からの出水を最小限に止める事が可能となり、さらに、山留め鋼材を地下室の外側仮枠として使用する場合には、外側仮枠面が平面状に構成される為、従来のように、凹凸状のデッキプレートを使用して山留めを行っていた場合に比べて壁スラブの生コンクリートの量を減らす事が可能となる。また、地下室の躯体が完成した後は、当社が、平成20年7月25日特許出願した、山留め引抜機(特願2008―212197)で、山留め鋼材を地中より引き抜く事により、山留め鋼材を再利用する事が可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、コーナー用の山留め鋼材は、2枚の山留め鋼材の内の、一方の山留め鋼材の、平板鋼板がL形に折曲げられた面を、他方の平板鋼板の壁スラブ面に溶接し、2枚の山留め鋼材が一体となるように構成した事により、平板鋼板の壁スラブ面に溶接する平板鋼板のL形部の溶接位置を、地下室の大きさに合わせて製作する事により、仮枠の位置を正確に割り出す事が可能となる為、地下室のコンクリートの躯体を無駄なく正確に造る事が可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、杭圧入装置を自立させる為、山留め鋼材に使用する、H形鋼のウェブ面と、L形に折曲げた平板鋼板のL形部に、杭圧入装置の下部の油圧固定装置に取付けた固定棒を挿入する為の穴を開けた事により、杭圧入装置を自立させる際に、杭圧入装置の下部に設けた油圧固定装置の固定棒がH形鋼のウェブ面と、L形に折曲げた平板鋼板のL形部に設けた穴に挿入され、山留め鋼材と杭圧入装置が一体となる為、杭圧入装置と山留め鋼材との結合状態が確実で堅牢となる山留め鋼材を提供する事が可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、杭圧入装置の本体下部に、杭圧入装置を自立させる為、山留め鋼材のH形鋼のウェブ面が挿入可能なように2枚の鋼材で構成され、山留め鋼材のH形鋼のウェブ面に開けられた穴の位置に対応するように穴が開けられた噛付き部を設け、その噛付き部の穴に油圧シリンダーに固定した固定棒を挿入自在に取付け、固定棒を油圧シリンダーによりH形鋼のウェブ面の穴に挿入させ、山留め鋼材と杭圧入装置を固定する油圧固定装置を取付けた事により、確実な動作で、小型軽量の油圧固定装置を提供する事が可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、杭圧入装置の下部に設けられ、山留め鋼材の上部と杭圧入装置を固定する為、山留め鋼材の上部の平板鋼板を銜え込む為の噛付き部と、油圧シリンダーで構成された油圧固定装置を、棒ネジとナットで上下に高さ調整する事が出来るように本体に取付けた事により、傾斜地のような隣り合う山留め鋼材の上面の高さが異なる土地でも、油圧固定装置を固定する棒ネジのナットを回して個々の油圧固定装置の高さを調整する事により、杭圧入装置を水平に保つ事が可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、杭圧入装置の下部に設けられ、山留め鋼材の上部と杭圧入装置を固定する為、山留め鋼材の上部の平板鋼板を挟み込む為のグリッパー付噛付き部と、油圧シリンダーで構成された油圧固定装置を、本体下部に取付けた事により、噛付き部の両面に取付けられたグリッパーが平板鋼板を、強力に挟み込む事が可能となり、油圧固定装置で山留め鋼材の上部の平板鋼板を挟み込んだ際の、平板鋼板と油圧固定装置のすべりを防止する事が出来ると共に、山留め鋼材が地中の障害物等により山留め鋼材の圧入位置に多少のずれが生じた場合にも、油圧固定装置は平板鋼板を強力に挟み込む事が可能となる。
請求項8に記載の発明によれば、杭圧入装置は、杭圧入装置先端部と杭圧入装置中間部と杭圧入装置後端部で構成され、杭圧入装置先端部と杭圧入装置中間部と杭圧入装置後端部が進行方向に対して、各々、上下2箇所の装置回動部で回動自在に固定され、杭圧入装置先端部と杭圧入装置中間部と杭圧入装置後端部が、進行方向右側に、各々、概ね90度回転する事により、変形した敷地の場合やコーナー等で、進行方向に対する杭圧入装置の向きを変える事が可能となる。
請求項9に記載の発明によれば、杭圧入装置先端部は、杭圧入フレーム部と山留め杭圧入部で構成され、山留め杭圧入部を圧入進行方向へスムーズに移動する為、杭圧入フレーム部と山留め杭圧入部にリニアベアリングを使用して、杭圧入フレーム部に取付けられた水平移動用油圧シリンダーにより山留め杭圧入部が進行方向へとスムーズに伸縮するように構成した為、山留め杭圧入部が杭圧入フレーム部に対して伸縮する動作を微調整する事が可能となり、作業の効率が向上した。さらに、山留め杭圧入部に設けられた杭圧入用油圧シリンダーのロッド先端部には山留め銜え込み部が取付けられた事により、杭圧入用油圧シリンダーの力を、上部より山留め鋼材に直接伝える事が可能となり、杭圧入用油圧シリンダーの力を効率良く伝える事が可能となる。
請求項10に記載の発明によれば、 杭圧入装置先端部の杭圧入フレーム部に、山留め杭圧入部を固定するための油圧シリンダーを取付けると共に、水平移動用油圧シリンダーが、杭圧入フレーム部に対して山留め杭圧入部を伸ばしたり収納したりした際、山留め杭圧入部に設けた固定穴に、杭圧入フレーム部の油圧シリンダーに取付けた固定棒を挿入して山留め杭圧入部を杭圧入フレーム部に固定し、杭圧入フレーム部の水平移動用油圧シリンダーを誤って動作させた際にも山留め杭圧入部が動かないようにした為、杭圧入フレーム部の水平移動用油圧シリンダーが、山留め杭圧入部を伸ばしたり収納したりする際の危険を防止する事が可能となった。
請求項11に記載の発明によれば、山留め銜え込み部の油圧シリンダーは2個の油圧シリンダーで構成され、各々の油圧シリンダーのロッドに取付けたグリッパーで山留め鋼材のH形鋼部分と平板鋼板のL形部を、それぞれ別々に銜え込んだ事により、山留め鋼材を地中に圧入する際、例えば、地中の障害物等により山留め鋼材が前方向に傾いた場合、H形鋼部分の油圧シリンダーを開放して、傾いた方向と反対側の平板鋼板のL形部を油圧シリンダーで銜え込み、山留め鋼材を地中に圧入する事により、H形鋼部分が浮上り、平板鋼板のL形部が地中に圧入される為、山留め鋼材を水平に戻す事が可能となる。
請求項12に記載の発明によれば、杭圧入装置先端部の、概ね4分の3まで地中に圧入して、土圧により支持力が得られた山留め鋼材の上部を、山留め銜え込み部の油圧シリンダーで銜え込むと共に、杭圧入装置の下部に設けた、山留め鋼材を銜え込んでいる油圧固定装置の全ての油圧シリンダーの固定を解除し、杭圧入用油圧シリンダーに油圧を供給して山留め鋼材と山留め銜え込み部が固定された状態で杭圧入装置を上昇させ、杭圧入フレーム部に取付けられた水平移動用油圧シリンダーに油圧を供給してロッドを縮小させる事により、杭圧入フレーム部と杭圧入装置中間部と杭圧入装置後端部を進行方向へ自走させ、杭圧入装置を進行方向に対して山留め鋼材一枚分前進させる事が可能となる。
請求項13に記載の発明によれば、杭圧入装置中間部の後端の溝形鋼フレームに杭圧入装置後端部の補強鋼材と当接するように角度調整板を固定すると共に、杭圧入装置後端部の補強鋼材に角度調整板を回動させる為の角度調整ネジを取付け、さらに角度調整板を回動させる為の角度調整ネジを取付けた脱着調整板を、杭圧入装置後端部の補強鋼材と杭圧入装置中間部の角度調整板の間に挿入し、角度調整ネジを回して角度調整板を回動させ、杭圧入装置の進行方向に対する左右方向の角度を調整した事により、進行方向に対する杭圧入装置の左右方向の角度を微調整する事が可能となり、先に圧入した山留め鋼材が、地中の固い土質や障害物等により、地中に曲がって圧入されてしまった場合においても、次に圧入させる隣り合う山留め鋼材を一直線上に地中に圧入する事が可能となる。
請求項14に記載の発明によれば、杭圧入フレーム部の装置本体下部に、進行方向先端の山留め鋼材の圧入位置を、進行方向に対して左右に微調整する為、山留め鋼材の平板鋼板の上部を挟み込む様に、概ねW形状に構成された2枚の三角形状の板と、その三角形状の板を進行方向に対して左右にスライド出来るような角度微調整装置を取付けた事により、先端部に圧入する山留め鋼材の左右方向の角度を微調整する事が可能となり、先に圧入した山留め鋼材が、地中の固い土質や障害物等により、地中に曲がって圧入されてしまった場合においても、次に圧入させる隣り合う山留め鋼材を一直線上に地中に圧入する事が可能となる。
請求項15に記載の発明によれば、進行方向先端の山留め鋼材のH形鋼の圧入位置を、進行方向に対して左右方向に微調整する為、上部がすり鉢状で、受部がH形鋼のフランジを銜え込む事が出来るようにコの字形に形成され、コの字形部が進行方向に対して左右方向に移動出来るように構成した事により、先端部に圧入する山留め鋼材のH形鋼の左右方向の圧入位置を調整する事が可能となり、変形した土地の場合、進行方向に対して山留め鋼材の先端の圧入位置を左右に調整する事が可能となる。さらに、山留めガイドを上方向に対して折り曲げて収納可能に構成した為、杭圧入装置を車両で運搬する際に容易に運搬する事が可能となる。
請求項16に記載の発明によれば、杭圧入装置の上部に、山留め鋼材を吊り上げる為の電動ウインチと取外し可能なクレーン用のクレーンアームを取付けると共に、クレーンアーム先端には滑車を取付け、電動ウインチのワイヤーの先端に取付けられたフックで山留め鋼材を吊り上げ、山留め杭圧入部に導く事により、トラック等で杭圧入装置を運搬する場合に、クレーン装置を取外して運搬する事が可能となると共に、クレーン車を配置出来ないような狭小敷地や、クレーン車が進入出来ないような狭小敷地や変形敷地でも、山留め鋼材を杭圧入装置にセットする事が可能となる。
請求項17に記載の発明によれば、油圧切換バルブ操作部の角形鋼管フレームと鋼管フレームの上下2箇所に、クレーンアームを取付け、取外しする為の固定板を取付けると共に、その2箇所の固定板に対応したクレーンアームの下端とその上部に固定板を取付け、鋼管フレームとクレーンアームの下端の固定板を、回動自在にボルトで固定し、電動ウインチのワイヤーを滑車を通してワイヤーの先端のフックを電動ウインチの上部のフレームに引掛け、電動ウインチのワイヤーを巻き上げる事によりクレーンアームを起立させ、角形鋼管フレームとクレーンアームに取付けた固定板を契合させ、固定板にボルトを挿入して、クレーンアームと、角形鋼管フレームと鋼管フレームを固定した事により、トラック等で杭圧入装置を運搬する場合に、クレーン装置を取外して運搬する事が可能になると共に、クレーン装置を操作中にクレーン装置にトラブルが発生した場合においても、クレーン車等に頼る事なく、自力でクレーン装置を立てたり寝かしたりする事が可能となり、クレーン車等が進入出来ないような狭小敷地において、万一、クレーン装置にトラブルが発生した場合においても、現場でクレーンアームを自力で取外して点検や交換を容易に行う事が可能となる。
請求項18に記載の発明によれば、杭圧入装置に取付けられた油圧切換バルブに、油圧ショベルからの油圧ホースを接続して、油圧ショベルの油圧を杭圧入装置の油圧として利用した事により、専用の油圧装置が不要になると共に、山留め施工後に、油圧ショベルを引き続き利用して地下室の土の掘削を行う事が可能となり、油圧シャベルが二役をこなす事となり、建築現場における作業効率を大幅に向上させる事が出来る。
請求項19に記載の発明によれば、杭圧入装置に取付けられた油圧切換バルブの操作レバーの配置を、油圧シリンダーの前後の動作と上下の動作に区別させる為、油圧シリンダーを前後に動作させる操作レバーは、油圧切換バルブから伸びるレバーを長く上部に位置させて操作レバーを前後に操作させるように構成し、油圧シリンダーを上下に動作させる操作レバーは、油圧切換バルブから伸びる操作レバーを水平に折り曲げて操作レバーを上下に操作させるように構成した事により、操作レバーの位置が、油圧シリンダーの上下動作を行う位置と、前後動作を行う位置に分かれる為、杭圧入装置を操作中の誤動作を防ぐ事が可能となる。
請求項20に記載の発明によれば、山留め杭圧入部の上部に反力アンカー金具取付部を設けると共に、オーガーをゆっくり回転させながら地中にねじ込み、オーガーの頭部にオーガー連結金具を取付け、オーガー連結金具と反力アンカー金具取付部とをアンカーの長さを調整する事が可能な反力アンカー金具で連結して、オーガーを杭圧入装置の反力アンカーとして利用した事により、杭圧入装置を初期台に設置して、最初の山留め鋼材を杭圧入用油圧シリンダーの力で地中に圧入する際に、オーガーの引抜き抵抗力を杭圧入装置の反力として利用する事により山留め鋼材を地中に圧入する事が可能となる。さらに、2枚目の山留め鋼材を地中に圧入する際にも同様にオーガーの引抜き抵抗力を反力として利用する事により山留め鋼材を地中に圧入する事が可能となる。このようにして、地中に圧入された山留め鋼材から十分な引抜き抵抗力を得る事が出来るようになるまで、概ね最初に圧入する2枚から3枚の山留め鋼材に対してオーガーの引抜き抵抗力を反力として利用する事により、安価で作業効率の良い反力アンカーを供給する事が可能となる。
請求項21に記載の発明によれば、 オーガーをゆっくり回転させながら地中にねじ込み、オーガーの頭部に、上部が銜え板形状で下部がオーガーの頭部の固定穴と連結するようなオーガー連結金具を取付け、山留め杭圧入装置の下部に設けた油圧固定装置で、アンカー連結金具の上部の銜え板を銜え込み、オーガーと杭圧入装置の下部に設けた油圧固定装置を連結して杭圧入装置の反力アンカーとして利用した事により、杭圧入装置を初期台に設置して、最初の山留め鋼材を杭圧入用油圧シリンダーの力で地中に圧入する際に、オーガーの引抜き抵抗力を杭圧入装置の反力として利用する事により山留め鋼材を地中に圧入する事が可能となる。さらに、2枚目の山留め鋼材を地中に圧入する際にも同様にオーガーの引抜き抵抗力を反力として利用する事により山留め鋼材を地中に圧入する事が可能となる。このようにして、地中に圧入された山留め鋼材から十分な引抜き抵抗力を得る事が出来るまで、概ね最初に圧入する2枚から3枚の山留め鋼材に対してオーガーの引抜き抵抗力を反力として利用する。
請求項22に記載の発明によれば、山留め銜え込み部の下部の山留め押板部は、通常時には重りにより爪部押板材が回動されて平板鋼板側に出っ張るような定位置に位置し、山留め鋼材の圧入時には、山留め鋼材の平板鋼板が爪付押板材と干渉しないように、爪部と山留め鋼材の平板鋼板が当接した際、爪付押板材が回動されて引込むと共に、山留め鋼材を山留め銜え込み部の油圧シリンダーにより銜え込み、杭圧入用油圧シリンダーにより地表面近くまで圧入した後、山留め銜え込み部の油圧シリンダーを開放して、山留め鋼材と山留め銜え込み部との契合を解除し、山留め銜え込み部を上昇させた後、再び、山留め銜え込み部を下降させ、山留め鋼材の平板鋼板の頭部に山留め押板部の爪付押板材を押し当て、さらに杭圧入用油圧シリンダーにより山留め鋼材を地表面上の所定の高さまで圧入させた事により、杭圧入装置の先端に圧入される山留め鋼材の高さを調整する事が可能となり、傾斜地においても容易に山留め鋼材の高さを調整する事が可能となる。
請求項23に記載の発明によれば、山留め銜え込み部の下部に、手動で進行方行に対して前後に移動出来るH形鋼引抜棒を取付け、圧入された山留め鋼材のH形鋼のウェブ面に開けられた穴に、H形鋼引抜棒が挿入出来る位置まで、山留め銜え込み部を下降させ、H形鋼引抜棒を山留め鋼材のH形鋼に開けられた穴に挿入して山留め鋼材と山留め杭圧入部を固定し、杭圧入用シリンダーのロッドを収縮させて山留め鋼材を地中より少しづつ引抜く事により、杭圧入装置を操作中に、先端に圧入された山留め鋼材の高さを誤って地中深く圧入した場合に、山留め鋼材の上面位置を定位置に戻す事が可能となる。
請求項24に記載の発明によれば、杭圧入装置に3個のキャスター装置を取付け、それぞれのキャスターに取付けられた油圧シリンダーにより独自に高さ調整が出来るように構成し、3個のキャスター装置により杭圧入装置の高さを水平に保つようにして、自由に移動出来るように構成した事により、クレーン車を配置出来ないような狭小敷地や、変形敷地でも、杭圧入装置を人力で押す事により自在に移動させる事が可能となる。
請求項25に記載の発明によれば、キャスターに回転制御板を取付けると共に、その回転制御板に、下端が鋭角状で上部にパイプが挿入可能なT字形の移動用金具を取付けた事により、杭圧入装置を人力で押す事により自在に移動させる際に、進行方行に対するキャスターの向きを容易に回転させて方向を定める事が可能となるばかりでなく、T字形の鋭角状な自走用金具の下端を地表の走行面に押し当て、梃子の原理を応用して上部のパイプをこじる事により、杭圧入装置を軽く簡単に移動させる事が可能となる。
請求項26に記載の発明によれば、杭圧入装置の進行方向先端のキャスター装置にローラーを取付け、クレーン用の電動ウインチのロープ先端のフックをローラーを介して進行方向前方の固定部材に引掛け、クレーン用の電動ウインチのロープを巻き取る事により、クレーン用の電動ウインチの力を利用して杭圧入装置を簡単に自走させる事が可能となる。
請求項27に記載の発明によれば、最初に地表面に杭圧入装置を設置する為の初期台は、地中に圧入された山留め鋼材の、連続した2枚のH形鋼の位置に合わせて2個のH形鋼を平板鋼板で溶接し、U字形に構成した鋼材を2個のH形鋼のフランジ面に沿ってL形に配置し、杭圧入装置に取付けた3個のキャスターでU字形に構成した鋼材の上を移動して2個のH形鋼の上部に杭圧入装置を設置出来るようにした為、クレーン車を配置出来ないような狭小敷地や、クレーン車が進入出来ないような狭小敷地や変形敷地でも、杭圧入装置を人力で押して初期台に設置する事が可能となる。
請求項28に記載の発明によれば、油圧ショベルからの油圧ホースを空中で受止める為、支え棒の先端に、概ねリング状の円形の形状で、回転自在な油圧ホース受止めリングを取付けると共に、支え柱は、中間で2段に折り曲げ可能に構成した事により、トラック等で杭圧入装置を運搬する場合に、邪魔な出っ張りを無くす事が可能となるばかりでなく、地表面を油圧ホースを這わせる事が無くなり油圧ホースの汚れや損傷を防ぐ事が可能となる。
以下、この発明の実施の形態1について説明する。
[発明の実施の形態1]
図1及至図45には、この発明の実施の形態1を示す。
図1は、杭圧入装置後端部1の正面図と側面図である。杭圧入装置後端部1はフレーム部が溝形鋼の溝形鋼フレーム5と溝形鋼の溝形鋼フレーム15と平鋼のテーブルフレーム7で構成され、そのフレーム部を補強する為に平鋼の補強鋼材6、平鋼の補強鋼材29、平鋼の補強鋼材31が溶接で固定される。
さらに、溝形鋼フレーム15には、図2で説明する杭圧入装置中間部35に組付けして回動する事が出来るように、溝形鋼フレーム15の上部には装置回動部2が設けられ、平鋼の回動板4が溝形鋼フレーム15の上部に取付けられ、その回動板4にはボルト3を挿入するための穴(図示せず)が開けられ、さらに回動板4を補強する為の、平鋼の補強鋼材14が取付けられる。同様に、溝形鋼フレーム15の下部には、図2で説明する杭圧入装置中間部35に組付けして回動する事が出来るように、平鋼の回動板19が取付けられ、その回動板19にはボルト18を挿入する為の穴(図示せず)が開けられ、さらに回動板19を補強する為の平鋼の補強鋼材17が取付けられる。なお、図1のテーブルフレーム7と図2のテーブルフレーム47の高さを同一面状態に成るように揃える為に、図1の回動板19はテーブルフレーム7の上面に取付けられる。
また、テーブルフレーム7の下部には油圧固定装置24が構成され、図19で説明する山留め鋼材275のH形鋼276を銜え込む為の噛付き部25が設けられる。噛付き部25には平鋼の噛付き鋼材8と平鋼の噛付き鋼材26が互いに向合うように構成されてテーブルフレーム7に取付けられ、さらに、その2枚の噛付き鋼材8と噛付き鋼材26には、図19で説明するH形鋼276に開けられた穴280、穴283に対応する位置に、2本の固定棒27より少し大きな穴9、穴13が開けられる。
さらに、穴9と穴13に対応して、先端が円錐形状に加工された2本の丸棒の固定棒27を挿入出来るように、油圧シリンダー30のロッドに、一方が油圧シリンダー30のロッドに固定されると共に、反対方向に2本の固定棒を取付けるように角鋼で構成された棒台座28を取付け、その棒台座28に2本の固定棒27を固定する。このように構成した油圧シリンダー30を平鋼の油圧シリンダー固定板22に取付けると共に、油圧シリンダー固定板22をテーブルフレーム7に固定し、油圧シリンダー固定板22と噛付き鋼材26は平鋼の取付台23に取付けられる。
なお、平鋼の補強鋼材10、平鋼の補強鋼材12は、噛付き鋼材8を補強する為の補強鋼材であり、平鋼の山留め鋼材ガイド11は、図19で説明する山留め鋼材275のH形鋼276を挿入しやすくする為の三角形状のガイド鋼材である。さらに、油圧シリンダー固定板22とテーブルフレーム7には平鋼の補強鋼材21を溶接して、油圧シリンダー30からの力を受止めるように構成される。
また、補強鋼材29には、図25、図26で説明する角度調整ネジ16が取付けられる。
図2は、杭圧入装置中間部35の正面図と側面図である。杭圧入装置中間部35はフレーム部が溝形鋼の溝形鋼フレーム39と溝形鋼の溝形鋼フレーム45と溝形鋼の溝形鋼フレーム73と溝形鋼の溝形鋼フレーム75と溝形鋼の溝形鋼フレーム76と平鋼のテーブルフレーム47で構成され、そのフレーム部を補強する為に平鋼の補強鋼材62、平鋼の補強鋼材78が溶接で固定される。
さらに、溝形鋼フレーム45には、図1で説明した杭圧入装置後端部1の装置回動部2と装置回動部20に組付けして、杭圧入装置後端部1と杭圧入装置中間部35が回動出来るように、溝形鋼フレーム45の上部には装置回動部40が設けられ、平鋼の回動板44が溝形鋼フレーム45の上部に取付けられ、その回動板44には図1で説明したボルト3に対応する穴(図示せず)が開けられると共にナット74が取付けられ、さらに回動板44を補強する為の、平鋼の補強鋼材41、平鋼の補強鋼材42、平鋼の補強鋼材43が取付けられる。同様に、テーブルフレーム47には、図1の装置回動部20のボルト18に対応する位置に穴(図示せず)が開けられ、テーブルフレーム47下部には穴の位置に対応してナット61が取付けられる。
さらに、溝形鋼フレーム45には、図25、図26で説明する角度調整装置46が取付けられる。
さらに、溝形鋼フレーム76には、図3の杭圧入フレーム部137に組付けて、杭圧入装置中間部35と杭圧入フレーム部137が回動出来るように、溝形鋼フレーム76の上部には装置回動部36が設けられ、平鋼の回動板37が溝形鋼フレーム76の上部に取付けられ、その回動板37には図3で説明するボルト90を挿入する為の穴(図示せず)が開けられ、穴の位置に対応してナット77が取付けられると共に、回動板37を補強する為の、平鋼の補強鋼材38が取付けられる。同様に、溝形鋼フレーム76の下部には、図3で説明する装置回動部80に対応して平鋼の回動板69が取付けられ、その回動板69には図3で説明するナット108に対応する位置に、ボルト68を挿入する為の穴(図示せず)が開けられ、さらに回動板69を補強する為の、平鋼の補強鋼材70が取付けられる。なお、図2のテーブルフレーム47と図3のテーブルフレーム94の高さを同一面状態になるように揃える為、回動板69はテーブルフレーム47の上面に取付けられる。
また、テーブルフレーム47の下部には、油圧固定装置58が構成され、図19で説明する山留め鋼材275のH形鋼276を銜え込む為の噛付き部56が設けられる。噛付き部56は平鋼の噛付き鋼材54と平鋼の噛付き鋼材57が互いに向合うように構成されてテーブルフレーム47に取付けられ、その2枚の噛付き鋼材54と噛付き鋼材57には、図19で説明するH形鋼276に開けられた穴280、穴283に対応する位置に、2本の固定棒59より少し大きな穴52、穴53が開けられる。
さらに、穴52と穴53に対応して、先端が円錐形状に加工された丸棒の2本の固定棒59が挿入出来るように、油圧シリンダー64のロッドに一方が油圧シリンダー64のロッドに固定されると共に、反対方向に2本の固定棒59を取付けるように角鋼で構成した棒台座60を取付け、その棒台座60に2本の固定棒59を固定する。このように構成した油圧シリンダー64を平鋼の油圧シリンダー固定板65に固定すると共に、油圧シリンダー固定板65をテーブルフレーム47に固定し、油圧シリンダー固定板65と噛付き鋼材57は平鋼の取付台63に取付けられる。
なお、平鋼の補強鋼材48、平鋼の補強鋼材49、平鋼の補強鋼材50、平鋼の補強鋼材51は、噛付き鋼材54を補強する為の補強鋼材であり、山留め鋼材ガイド55は、図19で説明する山留め鋼材275のH形鋼276を挿入しやすくする為の三角形状のガイド材である。さらに、油圧シリンダー固定板65とテーブルフレーム47には平鋼の補強鋼材66を溶接して、油圧シリンダー64からの力を受止めるように構成される。
また、補強鋼材62には、図25、図26で説明する角度調整ネジ71が取付けられる。
図3は、杭圧入フレーム部137の正面図と側面図である。杭圧入フレーム部137はフレーム部が溝形鋼の溝形鋼フレーム92と、溝形鋼の溝形鋼フレーム124と、溝形鋼の溝形鋼フレーム125と、溝形鋼の溝形鋼フレーム128と、角パイプの角形鋼管フレーム91と、角パイプの角形鋼管フレーム139と、平鋼のテーブルフレーム94で構成され、そのフレーム部を補強する為に、平鋼の補強鋼材109が溶接で固定される。
さらに、溝形鋼フレーム92には、図2で説明した杭圧入装置中間部35の装置回動部36と装置回動部67に組付けして回動出来るように、溝形鋼フレーム92の上方部に装置回動部86が設けられ、平鋼の回動板87が溝形鋼フレーム92の上方部に取付けられ、その回動板87には図2で説明した装置回動部36のナット77に対応する位置にボルト90を挿入する為の穴(図示せず)が開けられると共に、さらに回動板87を補強する為の平鋼の補強鋼材88、平鋼の補強鋼材89が取付けられる。同様に、テーブルフレーム94には、図2で説明した装置回動部67のボルト68に対応する位置に穴(図示せず)が開けられ、テーブルフレーム94下部には穴の位置に対応してナット108が取付けられる。
さらに、溝形鋼フレーム92には、図25、図26で説明する角度調整装置93が取付けられる。
また、テーブルフレーム94の下部には、2つの油圧固定装置104、油圧固定装置138が構成され、進行方向に対して後方の油圧固定装置104には、図19で説明する山留め鋼材275のH形鋼276を銜え込む為の噛付き部103が設けられる。噛付き部103には、平鋼の噛付き鋼材102と平鋼の噛付き鋼材105が互いに向合うように構成されてテーブルフレーム94に取付けられ、さらに、その2枚の噛付き鋼材102と噛付き鋼材105には、図19で説明するH形鋼276に開けられた穴280、穴283に対応する位置に、2本の固定棒106より少し大きな穴99、穴100が開けられる。
さらに、穴99と穴100に対応して、先端が円錐形状に加工された丸棒の2本の固定棒106が挿入出来るように、油圧シリンダー111のロッドに一方が油圧シリンダー111のロッドに固定されると共に、反対方向に2本の固定棒106を取付けるように角鋼で構成した棒台座107を取付け、その棒台座107に2本の固定棒106を固定する。このように構成した油圧シリンダー111を平鋼の油圧シリンダー固定板112に固定すると共に、油圧シリンダー固定板112をテーブルフレーム94に固定し、油圧シリンダー固定板112と噛付き鋼材105は平鋼の取付台110に取付けられる。
なお、平鋼の補強鋼材95、平鋼の補強鋼材96、平鋼の補強鋼材97、平鋼の補強鋼材98は、噛付き鋼材102を補強する為の補強鋼材であり、山留め鋼材ガイド101は、図19で説明する山留め鋼材275のH形鋼276を挿入しやすくする為の三角形状のガイド材である。さらに、油圧シリンダー固定板112とテーブルフレーム94には平鋼の補強鋼材113を溶接して、油圧シリンダー111からの力を受止めるように構成される。
また、進行方向に対して前方の油圧固定装置138には、図19で説明する山留め鋼材275のH形鋼276を銜え込む為の噛付き部117が設けられる。噛付き部117は平鋼の噛付き鋼材122と平鋼の噛付き鋼材123が互いに向合うように構成されてテーブルフレーム94に取付けられ、さらに、その噛付き鋼材122と噛付き鋼材123には、図19で説明するH形鋼276に開けられた穴280に対応する位置に、固定棒121より少し大きな穴(図示せず)が1か所開けられる。尚、油圧固定装置138は、図10、図11で説明するように、杭圧入装置が進行方行先端部の山留め鋼材275を圧入する際、直前に圧入した山留め鋼材275の、図19で説明するH形鋼276のガイド鋼284に沿ってH形鋼276のL形部278が圧入される為、油圧固定装置138の固定棒121は油圧シリンダー120のロッドに1本の固定棒121が直接固定される。
なお、平鋼の補強鋼材115は、噛付き鋼材122を補強する為の鋼材であり、山留め鋼材ガイド116は、図19で説明する山留め鋼材275のH形鋼276を挿入しやすくする為の三角形状のガイド材である。
さらに、杭圧入フレーム部137の上部にはH形鋼のリニアフレーム133が取付けられ、リニアフレーム133は溝形鋼フレーム92と角形鋼管フレーム91と角形鋼管フレーム139に固定される。さらに、リニアフレーム133の下部にはリニアガイドレール129が取付けられ、リニアフレーム133には水平移動用油圧シリンダー82が、油圧シリンダー固定板136と油圧シリンダー固定板130により取付けられる。なお、リニアフレーム133を補強する為に、溝形鋼フレーム92に平鋼の補強鋼材83、平鋼の補強鋼材84、平鋼の補強鋼材85が溶接で固定される。
また、リニアフレーム133の上部のフランジ面には、図9で説明するクレーン装置200を取付けるための平鋼の鋼材を箱状に構成したクレーン架台135と、図4で説明する山留め杭圧入部141を図3の杭圧入フレーム部137に固定する為の油圧シリンダー81と、その油圧シリンダー81のロッドには固定棒134が取付けられる。同様に、角形鋼管フレーム91と角形鋼管フレーム139の下方には、図4で説明する山留め杭圧入部141を図3の杭圧入フレーム部137に固定する為の油圧シリンダー127と、その油圧シリンダー127のロッドには固定棒126が取付けられる。
図4は、山留め杭圧入部141の正面図である。山留め杭圧入部141はフレーム部が溝形鋼の溝形鋼フレーム146と、溝形鋼の溝形鋼フレーム152と、溝形鋼の溝形鋼フレーム153と、溝形鋼の溝形鋼フレーム154と、溝形鋼の溝形鋼フレーム155で構成される。
さらに、溝形鋼フレーム146にはリニアベアリング143、リニアベアリング144がボルトにより固定されると共に、杭圧入フレーム部137と山留め杭圧入部141を固定する為の、図3で説明した油圧シリンダー81の固定棒134を挿入する事が出来るような穴が開けられた平鋼の固定部184、平鋼の固定部185が取付けられる。そして、溝形鋼フレーム146の進行方向先端部には、杭圧入用油圧シリンダー158の上部を保持する為の平鋼の固定フレーム147と、その固定フレーム147と杭圧入用油圧シリンダー158を固定する為の固定フレーム148がボルト149により固定され、山留め杭圧入部141の先端上部には、先端がL字型に形成された平鋼の反力アンカー金具取付部151が固定フレーム148に取付けられる。
同様に、溝形鋼フレーム155にも、杭圧入フレーム部137と山留め杭圧入部141を固定する為の、図3で説明した油圧シリンダー127の固定棒126を挿入する事が出来るような穴が開けられた平鋼の固定部186、平鋼の固定部187が取付けられる。
また、溝形鋼フレーム154の下部には、杭圧入用油圧シリンダー158の下部を保持する為の平鋼の固定フレーム183が取付けられる事により、杭圧入用油圧シリンダー158の下部は油圧シリンダー取付ナット160により固定フレーム183に固定されると共に、杭圧入用油圧シリンダー158の上部は油圧シリンダー取付ナット150により固定フレーム148に固定される。このように、杭圧入用油圧シリンダー158を構成するシリンダーを固定する為の上部と下部の4本のボルトの内の進行方行後端の2本を長く構成して固定フレーム148と固定フレーム183に開けた穴(図示せず)に挿入して、ナット150とナット160で杭圧入用油圧シリンダー158を山留め杭圧入部141に固定する。
このように固定された、杭圧入用油圧シリンダー158のロッド161に、図24で説明する山留め銜え込み部169がナット163により取付けられると共に、山留め銜え込み部169の上部の平鋼フレーム167には、図19で説明する山留め鋼材275をスムーズに導く為の、等辺山形鋼の山留め鋼材ガイド159が、ガイド固定ボルト162により固定されて取付けられる。
さらに、山留め銜え込み部169の下部の平鋼フレーム168には、山留め押板部179が取付けられる。山留め押板部179は平鋼の爪付押板材172に、上部が斜めに成形された平鋼の爪部175が溶接されると共に、爪付押板材172の裏側には、角鋼の三角形状に構成されたガイド部材174が溶接され、さらにガイド部材174には角鋼の重り180が取付けられ、爪付押板材172は平鋼フレーム168に取付けられた平鋼の取付板173と平鋼の取付板177に開けられた穴(図示せず)に対して固定棒171で回動自在に固定される。また、山留め押板部179には、図27で説明するH形鋼引抜棒176が手動アーム170と一体となって、取付板173と取付板177と平鋼の支え板178に開けられた穴に対応して押込み自在に取付けられ、爪付押板材172は図4a、図4bに示すように、固定棒171を支軸として回動するように構成される。なお、図4aは、山留め鋼材を山留め銜え込み部169が銜え込んでいない状態を示す。図4aには山留め鋼材は図示していない。図4bは山留め鋼材を山留め銜え込み部169が銜え込んだ為に爪部175が、図19で説明する平板鋼板277に押されて回動した状態を示す。図4bには山留め鋼材は図示していない。
図5は、杭圧入装置の、図1で説明した杭圧入装置後端部1と、図2で説明した杭圧入装置中間部35と、図3で説明した杭圧入フレーム部137と、図4で説明した山留め杭圧入部141を、進行方向に対して、それぞれの前後位置関係が分かるように並べた正面図である。図5aの杭圧入装置後端部1の上部のボルト3が図5bの杭圧入装置中間部35のナット74に、ねじ込まれると共に、図5aの杭圧入装置後端部1の下部のボルト18が、図5bの杭圧入装置中間部35の下部のナット61に、ねじ込まれる事により、図5aの杭圧入装置後端部1と杭圧入装置中間部35が組合わさる。同様に、図5bの杭圧入装置中間部35の上部のナット77に杭圧入フレーム部137の上部のボルト90が、ねじ込まれる共に、図5bの杭圧入装置中間部35の下部のボルト68が杭圧入フレーム部137の下部のナット108に、ねじ込まれる事により、図5bの杭圧入装置中間部35と図5cの杭圧入フレーム部137が組合わさる。さらに、杭圧入フレーム部137のリニアガイドレール129に対して、図5dの山留め杭圧入部141の溝形鋼フレーム146に固定されたリニアベアリング143とリニアベアリング144が挿入され、さらに、図5dの山留め杭圧入部141の溝形鋼フレーム155が、杭圧入フレーム部137の溝形鋼フレーム125の内側に挿入され、水平移動用油圧シリンダー82のロッドをロッド固定板185に挿入してナット132により水平移動用油圧シリンダー82のロッドとロッド固定板185を固定する事により、杭圧入フレーム部137と山留め杭圧入部141が組合わされ、水平移動用油圧シリンダー82に油圧を供給して、ロッドを伸縮させる事により、山留め杭圧入部141を杭圧入フレーム部137に対して伸ばしたり収納したりする事が可能となる。
図6は、図5で説明した杭圧入装置後端部1と杭圧入装置中間部35と杭圧入フレーム部137と山留め杭圧入部141を組付けた状態の正面図である。油圧シリンダー81に油圧を供給して油圧シリンダー81のロッドに固定された固定棒134を伸ばすと共に、油圧シリンダー127に油圧を供給して油圧シリンダー127のロッドに固定された固定棒126を伸ばす事により、固定棒134と固定棒126が固定穴145と固定穴157に挿入され、杭圧入フレーム部137と山留め杭圧入部141の動作が固定され、水平移動用油圧シリンダー82の誤動作により山留め杭圧入部141が誤動作する事を防ぐ事が可能となる。
図7は、図6で説明した杭圧入フレーム部137の油圧シリンダー81の固定棒134を固定穴145から引抜くと共に、油圧シリンダー127の固定棒126を固定穴157から引抜き、山留め杭圧入部141の水平移動用油圧シリンダー82に油圧を供給してロッド188を進行方向に伸ばし、山留め杭圧入部141を進行方向に前進させた状態の正面図である。山留め杭圧入部141を進行方向に前進させた後は、図7に示すように油圧シリンダー81に油圧を供給して油圧シリンダー81のロッドに固定された固定棒134を伸ばすと共に、油圧シリンダー127に油圧を供給して油圧シリンダー127のロッドに固定された固定棒126を伸ばす事により、固定棒134と固定棒126が、固定穴142と固定穴156に挿入され、杭圧入フレーム部137と山留め杭圧入部141の動作が固定され水平移動用油圧シリンダー82の誤動作を防ぐ事が可能となる。
図8は、図7で説明した山留め杭圧入部141の杭圧入用シリンダー158に油圧を供給してロッド161を伸ばした状態の正面図である。山留め銜え込み部169が杭圧入用シリンダー158に油圧を供給する事により上下に動作させる事が可能となる。
図9は、クレーン装置200の正面図である。杭圧入装置をトラック等で搬送出来るようにする為、角パイプのクレーンアーム196の下部には平鋼の取付板201が取付けられ、ボルト198により、図3で説明したクレーン架台135に開けられた穴(図示せず)に取付、取外し自在に固定される。クレーンアーム196の上端にはシャックル193を取付ける為の平鋼の滑車取付板192が固定される。シャックル193には滑車194を取付ける。このようにして構成されたクレーン装置200を、図17で説明するようにリニアフレーム133の上部のフランジ面に電動ウインチ199を固定し、電動ウインチ199のワイヤー197を滑車194に通し、ワイヤー197の先端にはフック195を取付ける。
図10は、図1で説明した杭圧入装置後端部1と、図2で説明した杭圧入装置中間部35と、図3で説明した杭圧入フレーム部137の固定棒27、固定棒59、固定棒106、固定棒121と油圧シリンダー30、油圧シリンダー64、油圧シリンダー111、油圧シリンダー120とテーブルフレーム7、テーブルフレーム47、テーブルフレーム94の位置関係を上方より平面図で表す。さらに、テーブルフレーム7とテーブルフレーム47はボルト18で回動自在に結合され、さらに、テーブルフレーム47とテーブルフレーム94はボルト68により回動自在に結合される。
図11は、図10で説明した平面図に、図19で説明する山留め鋼材275を組合わせた状態の平面図である。杭圧入装置後端部1の噛付き部25に図19で説明する山留め鋼材257のH形鋼276が嵌め込まれると共に、杭圧入装置中間部35の噛付き部56に図19で説明する山留め鋼材257のH形鋼276が嵌め込まれ、さらに杭圧入フレーム部137の噛付き部103と噛付き部117に、図19で説明する山留め鋼材257のH形鋼276が嵌め込まれる。
図12は、図19で説明する山留め鋼材275と図1で説明した油圧固定装置24、図2で説明した油圧固定装置58、図3で説明した油圧固定装置104、油圧固定装置138と、山留め微調整ガイド部210との関係を表す構造図である。油圧固定装置24のテーブルフレーム部7と、油圧固定装置58のテーブルフレーム部47がボルト18で連結され、さらに、油圧固定装置58のテーブルフレーム部47と、油圧固定装置104のテーブルフレーム部94がボルト68で連結され、油圧固定装置24の噛付き部25と、油圧固定装置58の噛付き部56と、油圧固定装置104の噛付き部103と、油圧固定装置138の噛付き部117に対して、図19で説明する山留め鋼材275のH形鋼267が銜え込まれる。
また、山留め微調整ガイド部210は、図3で説明した杭圧入フレーム部137のテーブルフレーム94に固定する為の、フレーム部を構成する為の等辺山形鋼のフレーム205、等辺山形鋼のフレーム206、等辺山形鋼のフレーム207、等辺山形鋼のフレーム208と、図19で説明する山留め鋼材275のH形鋼267を地中に圧入する際に、進行方行先端のH形鋼267の位置を進行方向に対して左右に動かす為の、コの字形フレーム233、等辺山形鋼の山留めガイドフレーム211、等辺山形鋼の山留めガイドフレーム209、等辺山形鋼の山留めガイドフレーム212、等辺山形鋼のベース板213、平鋼のベース板218で構成される。
このように構成された、山留め微調整ガイド部210のベース板218は、図12aの部分拡大図で示すようにボルト216でフレーム208に対して回動自在に取付けられ、ベース板218には平鋼の平鋼217と平鋼の平鋼229が溶接で固定される。さらに、ベース板213には平鋼の平鋼215と平鋼の平鋼227が、平鋼217と平鋼229の隣に配置され溶接でベース板に固定され、平鋼217と平鋼215に開けられた穴(図示せず)に、ボルト214を挿入してナット225で回動自在に固定すると共に、同様に、平鋼229と平鋼227に開けられた穴(図示せず)に、ボルト228を挿入してナット226で回動自在に固定する。このように、ベース板218とベース板213を互いに回動自在に構成する事により、ベース板213に溶接され固定された山留めガイドフレーム209と山留めガイドフレーム212と山留めガイドフレーム211とコの字形フレーム233をボルト214、ボルト228を支点として上方に持上げる事が可能となる。このように構成された為、杭圧入装置をトラック等で搬送する際に、山留め微調整ガイド部210をコンパクトに収納する事が可能となる。
また、ベース板218には、平鋼の調整板220を溶接で固定すると共に、フレーム208に下部がL形に加工された平鋼の調整板223のベース板218部分に隙間を設けると共に、フレーム部分208を溶接で固定し、調整板223にはタップ穴(図示せず)を開け、調整板220には、タップ穴より少し大きい穴(図示せず)を開け、角度調整ネジ219を調整板220の穴と調整板223のタップ穴に挿入して、角度調整ネジ219に開けられた割ピン穴230と割りピン穴231に割りピン(図示せず)を挿入して固定し、角度調整ネジ219を回す事により、ベース板218がボルト216を支点として回動してH形鋼フランジ受部232を進行方行に対して左右に動かすことが可能となる。
なお、フレーム207に角パイプの支え柱221を固定し、キャスター222を取付ける事により山留め微調整ガイド部210を支える事が可能となる。詳細については、図15及至図18で説明する。
図13は、図12で説明した山留め微調整ガイド部210の角度調整ネジ219を反時計方向に回して、図12の山留め微調整ガイド部210を進行方行に対して左側に3度回転させた状態を示す。このように、角度調整ネジ219を回す事によりH形鋼フランジ受部232が進行方行に対して左側に回動する。同様に、角度調整ネジ219を時計方向に回す事によりH形鋼フランジ受部232が進行方行に対して右側に回動する。
図14は、油圧切換バルブ装置240の斜視図である。取付台250に各々油圧シリンダーに油圧を送り出す為の、油圧出入口245と油圧出入口246を備えたバルブ251が複数個並び、それぞれのバルブ251には、操作レバーC241、操作レバーA247、操作レバーC242、操作レバーB243、操作レバーA248、操作レバーC244、操作レバーA249が取付けられると共に、油圧ショベルからの油圧ホースを接続する為の油圧受入部238、油圧吐出部239が取付けられ、操作レバーの先端には握り玉252が取付けられる。
このように構成された油圧切換バルブ装置240は、油圧シリンダーの動作方向に応じて、操作ミスを無くすように、油圧シリンダーが上下動作を行う油圧シリンダー81、油圧シリンダー127等の操作レバーは、操作レバーA247、操作レバーA248、操作レバーA249のように操作レバーのレバーが大きく手前に曲げられ、地表面に対してレバーが平行になるように構成され、実際の操作レバーを作動させる場合にも、操作レバー先端の握り玉252を上下に動作させるように操作する事により、油圧シリンダーが上下動作を行う。
また、油圧シリンダーが進行方行に対して前後動作を行う水平移動用油圧シリンダー82等の操作レバーは、操作レバーC241、操作レバーC242、操作レバーC244のように操作レバーのレバーが、概ね45度に曲げられ、実際の操作レバーを動作させる場合も、操作レバー先端の握り玉252を前後に動作させるように操作させる事により、油圧シリンダーが前後の動作を行う。
なお、油圧シリンダーの誤作動を防ぐ為には、操作レバーの握り玉252の色や大きさを変える事も有効な手段である。
図15は、油圧ホース受け部234とキャスター装置の正面図と側面図である。油圧ホース受部234は、上部が2本の半円状の丸棒で構成され、角鋼の支え柱257に対して回転自在に取付けられたリング受部256が設けられた油圧ホース受止めリング255が取付けられ、さらに、支え柱257と角鋼の支え柱266は、杭圧入装置をトラック等で搬送する際にコンパクトに収納する事が可能となるように、折り曲げ部260で平鋼の回動板263とボルト262により回動出来るように構成され、支え柱257を伸ばした時に、それを支える為の鋼管の支え棒261は、上端が等辺山形鋼の支持材258とボルト259で支え柱257に回動自在に取付けられる。また支え棒261の下端は挿入板264に開けられた穴(図示せず)に挿入され支持板265が支え棒261の下端を受け止める。このようにして、油圧ショベル等の建設重機からの油圧ホース(図示せず)を油圧ホース受止めリング255で受け止める事により、油圧ホースの汚れを防ぐと共に、地表面に油圧ホースを這わせた場合に起こり得る、油圧ホースの破損を防ぐ事が出来る。
また、キャスター装置は支え柱266に取付けられた平鋼の油圧シリンダー取付板270、平鋼の油圧シリンダー取付板253に対して油圧シリンダー268を固定し、油圧シリンダー268のロッドに鋼管の収納棒269を取付けると共に、収納棒269が油圧シリンダー268の動作に合わせて上下に自在に動作出来るように、収納棒269が上下する為の穴(図示せず)が開けられた2枚の平鋼の収納棒ガイド273、収納棒ガイド274が、等辺山形鋼に溶接されて支え柱266に取付けられる。このように構成された油圧シリンダー268に油圧を供給する事により、図16に示すように収納棒269が押し下げられ、キャスター222の上下位置を自在に調整する事が可能となる。
図17は、図6で説明した杭圧入装置の構成に加えて、図9のクレーン装置200と、図12の山留め微調整ガイド部210と、図14の油圧切換バルブ装置240と、図15の油圧ホース受部234とキャスター装置を組付けた正面図である。
図18は、図17で説明した杭圧入装置を進行方向前方より投影した投影図である。油圧ホース受部234を支える支え柱266は、角パイプの角形鋼管フレーム271と角パイプの角形鋼管フレーム272に溶接で固定されると共に、山留め微調整ガイド部210のフレーム207、フレーム208に溶接で固定される。
さらに、フレーム208には、図14で説明した油圧切換バルブ装置240が取付けられる。
図19は、山留め鋼材275の斜視図である。山留め鋼材275は図19a、図19bで示すようにH形鋼276と、一端がH形鋼276のフランジ部に溶接され、他端がL形に曲げられた平鋼の平板鋼板277で構成される。さらに、H形鋼276には、図19eの部分拡大図で示すようにL形部278を誘導する為の、ウェブ面に対して平鋼の上部を少し折り曲げたガイド鋼284と平鋼の取付鋼材285で構成される嵌め込み部281が設けられ、取付鋼材285がウェブ面に溶接で固定される。また、H形鋼276のウェブ部には、図1で説明した油圧固定装置24、図2で説明した油圧固定装置58、図3で説明した油圧固定装置104、油圧固定装置138に取付けられた、固定棒27、固定棒59、固定棒106、固定棒121の太さより少し大きめの穴280、穴283が固定棒27、固定棒59、固定棒106、固定棒121の位置に対応する位置に開けられる。同様に、L形部287にもH形鋼276の穴283と同位置に対応する位置に穴279が開けられる。
図19dは、山留め鋼材275を上部から見た平面図である。図19eは、図19bの上部の拡大図である。
図19cは、コーナー用の山留め鋼材の斜視図である。図19aの山留め鋼材275の平板鋼板277に、もう一枚の山留め鋼材275のL形部278を溶接で固定して製作する。山留め鋼材275の平板鋼板277に対して、L形部278を溶接する位置を進行方行に対して前後の位置に移動させて溶接する事により、山留め鋼材のコーナー部の位置を自在に変化させる事が可能となる為、地下室のコーナー部分の山留め位置を正確に位置決めする事が可能となる。
図20と図21は、杭圧入装置後端部1の油圧固定装置24を正面図と平面図で表す。図20で示す油圧シリンダー30に油圧を供給する事により、図20の正面図と平面図の太線で示した固定棒27と棒台座28は、図21の正面図と平面図の太線で示した油圧シリンダー30のロッド290が伸びて、太線で示した固定棒27と棒台座28が押されて、固定棒27が噛付き部25の噛付き板8と噛付き板26の穴9、穴13に挿入される。
図22は、図10で説明した杭圧入装置中間部35と杭圧入フレーム部137が、ボルト68を支軸として回転した状態を平面図で示す。なお、図22では回転角度が概ね90度の状態を図示しているが、これに拘るものではなく90度以上回転させる事も可能である。
図23は、図10で説明した杭圧入装置後端部1と杭圧入装置中間部35が、ボルト18を支軸として回転した状態を平面図で示す。なお、図23では回転角度が概ね90度の状態を図示しているが、これに拘るものではなく90度以上回転させる事も可能である。
図24は、図24aで山留め銜え込み部169を平面図で表す。山留め銜え込み部169は、図19で説明した山留め鋼材275のL形部278を銜え込み固定する為の、L形部噛付き装置308と、図19で説明した山留め鋼材275のH形鋼のフランジ部分を銜え込み固定する為のH形鋼噛付き装置307で構成される。
L形部噛付き装置308は、油圧シリンダー166と、角鋼をL形の噛付形状に加工した噛付き301と、その噛付き301を回動自在に支持する軸部300で構成され、油圧シリンダー166に油圧を供給する事によりロッドが押されて、図19で説明した山留め鋼材275のL形部278を抱え込む事が出来るように、角鋼を削り出して先端がL形に形成された噛付き301が軸部300を支軸として回動して、破線の噛付き302で示した位置に回動する。また、H形鋼噛付き装置307は、油圧シリンダー165と、角鋼を削り出して噛付形状に加工した噛付き305と、その噛付き305を回動自在に支持する軸部306で構成され、油圧シリンダー165に油圧を供給する事によりロットが押されて、図19で説明した山留め鋼材275のH形鋼276のフランジ部を抱え込む事が出来るように、角鋼を削り出して先端がL形に形成された噛付き305が軸部306を支軸として回動して、破線の噛付き304で示した位置に回動する。
さらに、図24bでは図19の図19dで説明した山留め鋼材275を平面図で示す。
また、図24cは、図24aで説明した山留め銜え込み部169が、図24bで説明した山留め鋼材275を銜え込んだ状態を平面図で示す。なお、山留め鋼材275を山留め銜え込み部169に導きやすくする為、H形鋼276のフランジ部を導く為のじょうご形をしたH形鋼ガイド164がH形鋼噛付き装置307の横に取付けられる。
図25は、角度調整装置46の正面図と平面図である。角度調整装置46は補強鋼材29に開けられたタップ穴(図示せず)にねじ込められた角度調整ネジ16と、溝形鋼フレーム45に溶接で固定された溝形鋼315、さらに、その溝形鋼315に溶接された平鋼の側板311と平鋼の側板312と平鋼の支え板313と、平鋼の脱着調整板310を差し込む為の、差込み穴318で構成される。このように構成された差込み穴318に、平板状で上部にタップ穴(図示せず)が開けられた平鋼の脱着調整板310を差込み、角度調整ネジ314を脱着調整板310に開けられたタップ穴(図示せず)に挿入して、角度調整ネジ314を回す事により、角度調整ネジ314の先端が溝形鋼315を押して、図26に示すように溝形鋼フレーム15が溝形鋼フレーム45に対して回動する。このようにして回動された溝形鋼315の動作を固定させる為には、角度調整ネジ16を回して溝形鋼315の動きを停止させる事により溝形鋼315は固定される。図26は、溝形鋼フレーム15が溝形鋼フレーム45に対して2度回転させた状態を示す。同様に、図2で表した角度調整ネジ71と、図3で表す角度調整装置93との関係も、図1の角度調整ネジ16と図2の角度調整装置46の動作と同一である。
図27は、山留め押板部179の手動アーム170を動作させる前の状態と、手動アーム170を動かしてH形鋼引抜棒176を進行方行に動作させた状態を正面図で表す。山留め引き抜き装置189は、L形に曲げた丸棒の手動アーム170と、手動アーム170を保持する取付板173と、手動アーム170先端に取付けられた平鋼の当て板191と、図19で説明した山留め鋼材275の2つの穴280、穴283に対応して挿入出来るように、図1で説明した2本の固定棒27と同様の形状をしたH形鋼引抜棒176を当て板191に固定し、さらに、2本のH形鋼引抜棒176を挿入する為の取付板177と支え板178の間には、H形鋼引抜棒176を挿入する為の鋼管のさや管190が固定される。図27aは、太線で示した手動アーム170とH形鋼引抜棒176の先端が、さや管190に挿入された状態を表す。図27bには太線で手動アーム170とH形鋼引抜棒176を進行方行に手で押して動かした状態を表す。このようにして、H形鋼引抜棒176が山留め鋼材275の破線で示したウェブ部の、図19で説明した穴280、穴283に貫通して山留め鋼材275が山留め引き抜き装置189に固定される。
図28は、地表面320に建設重機(ユンボ等)を使って、3枚の山留め鋼材A321、山留め鋼材B322、山留め鋼材C323を圧入して、その3枚の山留め鋼材A321、山留め鋼材B322、山留め鋼材C323の上に杭圧入装置をクレーン等の建設重機を使って乗せ、図19で説明した山留め鋼材275の穴280、穴283に、図1で説明した杭圧入装置に取付けられた油圧固定装置24の固定棒27と、図2で説明した油圧固定装置58の固定棒59と、図3で説明した油圧固定装置104の固定棒106を挿入して、杭圧入装置を山留め鋼材A321、山留め鋼材B322、山留め鋼材C323に固定して、杭圧入装置を地表面320に対して自立させた状態を正面図で表す。3枚の山留め鋼材A321、山留め鋼材B322、山留め鋼材C323は、図19で説明した図19a、図19bの山留め鋼材275と同一鋼材である。
図29は、図28で説明した杭圧入装置のクレーン装置200のフック195に吊りクランプ339を取付け、電動ウインチ199でワイヤー197を巻き上げる事により山留め鋼材D324を吊り上げた状態を示す。なお、山留め鋼材D324を吊り上げる際は、地表面320に置かれている山留め鋼材D324の、図19で説明した平板鋼板277の上部に、フック195に取付けられた吊りクランプ339を引掛け、電動ウインチ199でワイヤー197を巻き上げる事により、山留め鋼材D324を山留め鋼材ガイド159の上部まで引き上げる。
図30は、図29で説明した山留め鋼材D324と同一形状の、図19で説明したH形鋼276の部分を、山留め鋼材ガイド159に沿わせながら、電動ウインチ199のワイヤー197を緩める事により、図24で説明した山留め銜え込み部169のL形部噛付き装置308に、図19で説明した山留め鋼材275のL形部278を銜え込ませると共に、H形鋼噛付き装置307に、図19で説明した山留め鋼材275のH形鋼276を銜え込ませ、山留め鋼材D324を地表面320まで降ろした状態を示す。なお、山留め銜え込み部169に山留め鋼材D324をセットする際には、クレーン装置200により吊り上げられた山留め鋼材D324を、人手により山留め銜え込み部169に導く事により、山留め鋼材D324は山留め銜え込み部169にセットされる。
図31は、図30で説明した山留め鋼材D324を、図24で説明した山留め銜え込み部169の油圧シリンダー166、油圧シリンダー165に油圧を供給してL形部噛付き装置308とH形鋼噛付き装置307で銜え込み、さらに、図4で説明した杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給する事により、杭圧入用油圧シリンダー158のロッド161を伸ばして山留め銜え込み部169を下げる事により、山留め鋼材D324の下端を地表面320に圧入した状態を示す。なお、山留め鋼材D324を地中に圧入する際、山留め鋼材D324の圧入に抵抗する地力が山留め鋼材D324に加わるが、本発明では、杭圧入用油圧シリンダー158に最大推力70トンの油圧シリンダーを使用し、3枚の山留め鋼材A321、山留め鋼材B322、山留め鋼材C323と、図1で説明した油圧固定装置24の固定棒27と、図2で説明した油圧固定装置58の固定棒59と、図3で説明した油圧固定装置104の固定棒106を、3枚の山留め鋼材A321、山留め鋼材B322、山留め鋼材C323の、図19で説明した穴280、穴283に挿入して固定した為、地中からの十分な引抜き抵抗力を反力として杭圧入装置で受止める事が可能となり、杭圧入用油圧シリンダー158の最大推力70トンの油圧シリンダーで山留め鋼材D324を地中に圧入する事が可能となる。
図32は、図31で説明した山留め鋼材D324を、図24で説明した山留め銜え込み部169の油圧シリンダー165と油圧シリンダー166に油圧を供給して、山留め鋼材D324に対するL形部噛付き装置308とH形鋼噛付き装置307の噛付きを解除すると共に、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給して、ロッド161を縮めて山留め銜え込み部169を上昇させ、その後、山留め銜え込み部169の油圧シリンダー165と油圧シリンダー166に油圧を供給して、L形部噛付き装置308とH形鋼噛付き装置307で山留め鋼材D324を再び銜え込み、山留め銜え込み部169と一体となった山留め鋼材D324を、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を伸ばし山留め鋼材D324を地表面320に圧入した状態の平面図である。
図33は、図32で説明した山留め鋼材D324を、図24で説明した山留め銜え込み部169の油圧シリンダー165と油圧シリンダー166に油圧を供給して、山留め鋼材D324に対するL形部噛付き装置308とH形鋼噛付き装置307の噛付きを解除すると共に、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を縮めて山留め銜え込み部169を上昇させ、図4の爪部175、さらに詳しく説明すると、図4aの爪部175とガイド部材174の間に山留め鋼材D324の、図19で説明した平板鋼板277と同一構造の平板鋼板の上部を引掛けた状態を平面図で表す。
図34は、図33で説明した状態から、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を伸ばして山留め鋼材D324を地表面320に対して所定の位置(直前に圧入された山留め鋼材C323の上部の高さと同一高さ)まで圧入した後、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を縮めて山留め銜え込み部169を上昇させた状態を平面図で表す。このように図4で説明した山留め押板部179の爪部175を使って、山留め鋼材D324を地表面320に圧入する理由は、山留め銜え込み部169で山留め鋼材D324の上部を銜え込んで、山留め鋼材D324を山留め鋼材C323の上部の高さと同一高さまで圧入しようとした場合、図4で説明した山留め銜え込み部169の平鋼フレーム168が直前に圧入された山留め鋼材C323の上部に当ってしまい、山留め鋼材C323と山留め鋼材D324の上部の位置を揃える事が出来なくなるからである。
図35は、図34で説明した杭圧入装置の、図3で説明した水平移動用油圧シリンダー82に油圧を供給してロッド188を伸ばし、図4で説明した山留め杭圧入部141を進行方行に前進させた状態を平面図で表す。
図36は、図35で説明した杭圧入装置のクレーン装置200のフック195に吊りクランプ339を取付け、電動ウインチ199でワイヤー197を巻き上げる事により山留め鋼材E325を吊り上げた状態を表す。山留め鋼材E325を吊り上げる際は、地表面320に並べてある、図19で説明した山留め鋼材275の平板鋼板277の上部に、フック195に取付けられた吊りクランプ339を引掛け、電動ウインチ199でワイヤー197を巻き上げる事により、山留め鋼材E325を山留め鋼材ガイド159の上部まで引き上げる。
図37は、図36で説明した山留め鋼材E325と同一形状の、図19で説明したH形鋼276を、山留め鋼材ガイド159に沿わせながら、電動ウインチ199のワイヤー197を緩める事により、図24で説明した山留め銜え込み部169のL形部噛付き装置308に山留め鋼材275のL形部278を銜え込ませると共に、H形鋼噛付き装置307に山留め鋼材275のH形鋼276を銜え込ませた状態を表す。なお、山留め銜え込み部169に山留め鋼材E325をセットする際には、クレーン装置200により吊り上げられた山留め鋼材E325を、人手により山留め銜え込み部169に導く事により、山留め鋼材E325は山留め銜え込み部169にセットされる。
図38は、図37で説明した山留め鋼材E325を、図4で説明した杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給する事により、杭圧入用油圧シリンダー158のロッド161を伸ばし、山留め鋼材E325を地表面320に、概ね3分の2ほど圧入し、山留め鋼材E325が地中から十分な土圧を受けて杭圧入装置の自重を支えて自立させる事が出来るようになった状態を示す。なお、山留め鋼材E325を地中に圧入する際、杭圧入用油圧シリンダー158のロッド161が伸びる事の出来る最大の長さ(ストローク)が決められている為、図24の山留め銜え込み部169の油圧シリンダー165、油圧シリンダー166で固定した山留め鋼材E325を、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161が伸びる長さ(ストローク)分、地中に圧入した後、山留め銜え込み部169の油圧シリンダー165、油圧シリンダー166に油圧を供給してL形部噛付き装置308とH形鋼噛付き装置307と山留め鋼材E325との噛合いを解除し、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給して山留め銜え込み部169を上昇させ、再び、山留め銜え込み部169の油圧シリンダー165、油圧シリンダー166に油圧を供給して山留め銜え込み部169と山留め鋼材E325を固定した後、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161が伸びる長さ(ストローク)分、地中に圧入させる。この動作を繰り返す事により山留め鋼材E325を地中に圧入させる事が可能となる。
図39は、図38で説明した杭圧入装置の山留め銜え込み部169が山留め鋼材E325を銜え込み、山留め鋼材E325と山留め銜え込み部169が固定された状態で、3枚の山留め鋼材A321、山留め鋼材B322、山留め鋼材C323に開けられたH形鋼の穴(図示せず)に、図1で説明した油圧固定装置24の固定棒27と、図2で説明した油圧固定装置58の固定棒59と、図3で説明した油圧固定装置104の固定棒106が挿入された状態から、油圧シリンダー30、油圧シリンダー64、油圧シリンダー111に油圧を供給して固定棒27と固定棒59と固定棒106を縮めて、山留め鋼材A321、山留め鋼材B322、山留め鋼材C323と杭圧入装置後端部1と、杭圧入装置中間部35と、杭圧入フレーム部137の固定を解除して、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を伸ばし、図1で説明した杭圧入装置後端部1と、図2で説明した杭圧入装置中間部35と、図3で説明した杭圧入フレーム部137と、図4で説明した山留め杭圧入部141を上昇させた状態を平面図で表す。このようにする事により、山留め鋼材E325と山留め銜え込み部169が固定された状態で、図1で説明した杭圧入装置の杭圧入装置後端部1と、図2で説明した杭圧入装置中間部35と、図3で説明した杭圧入フレーム部137と、図4で説明した山留め杭圧入部141は、空中に浮いている状態となる。
図40は、図39で説明した水平移動用油圧シリンダー82に油圧を供給してロッド188を縮め、山留め杭圧入部141に対して、図1で説明した杭圧入装置後端部1と、図2で説明した杭圧入装置中間部35と、図3で説明した杭圧入フレーム部137を、図19で説明した山留め鋼材275の一枚分を進行方行に前進させた状態を平面図で表す。
図41は、図40で説明した杭圧入装置後端部1と杭圧入装置中間部35と杭圧入フレーム部137と山留め杭圧入部141を、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を縮めて下降させ、杭圧入装置後端部1のテーブルフレーム7下部の噛付き部25と、杭圧入装置中間部35のテーブルフレーム47下部の噛付き部56と、杭圧入フレーム部137のテーブルフレーム94下部の噛付き部103、噛付き部117を、山留め鋼材A321と山留め鋼材B322と山留め鋼材C323と山留め鋼材D324と同一形状の、図19で説明したH形鋼276の上部に挿入すると共に、図1で説明した杭圧入装置後端部1の油圧固定装置24の固定棒27と、図2で説明した杭圧入装置中間部35の油圧固定装置58の固定棒59と、図3で説明した杭圧入フレーム部137の油圧固定装置104の固定棒106、油圧固定装置138の固定棒121を、図19で説明したH形鋼276の穴280、穴283に挿入する事により、山留め鋼材A321と山留め鋼材B322と山留め鋼材C323と山留め鋼材D324と、杭圧入装置後端部1と杭圧入装置中間部35と杭圧入フレーム部137が一体となって固定される。
図42は、図41で説明した山留め鋼材E325を、図24で説明した山留め銜え込み部169の油圧シリンダー165と油圧シリンダー166に油圧を供給して、山留め鋼材E325に対するL形部噛付き装置308とH形鋼噛付き装置307の噛付きを解除すると共に、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を縮めて山留め銜え込み部169を引き上げ、その後、山留め銜え込み部169の油圧シリンダー165と油圧シリンダー166に油圧を供給して、再び、L形部噛付き装置308とH形鋼噛付き装置307で山留め鋼材E325を銜え込み、一体となった山留め銜え込み部169と山留め鋼材E325を、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を伸ばし山留め鋼材E325を地中に圧入した状態の平面図である。
図43は、図42で説明した山留め鋼材E325を、図24で説明した山留め銜え込み部169の油圧シリンダー165と油圧シリンダー166に油圧を供給して、山留め鋼材E325に対するL形部噛付き装置308とH形鋼噛付き装置307の噛付きを解除すると共に、杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を縮めて山留め銜え込み部169を上昇させ、図4で説明した爪部175、さらに詳しく説明すると、図4aの爪部175とガイド部材174の間に山留め鋼材E325の平板鋼板の上部を引掛けた状態の平面図である。
図44は、図43で説明した杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を伸ばして山留め銜え込み部169を下降させ、図4で説明した図4aの爪部175で山留め鋼材E325を、直前に地中に圧入した山留め鋼材D324の上部の高さと同一高さまで圧入した状態を平面図で表す。
図45は、杭圧入装置の操作ミスにより、山留め鋼材D324を、直前に地中に圧入した山留め鋼材C323より深く圧入した場合、山留め鋼材D324の高さを正常な高さに戻す為の操作方法について説明する。杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を縮めて山留め銜え込み部169を少し上昇させ、図27の図27aで説明したように、山留め押板部179のH形鋼引抜棒176を、山留め鋼材D324と同一形状の、図19で説明したH形鋼276の穴280、穴283の高さと同一高さまで引き上げ、図27bで説明したように手動アーム170を手動でH形鋼引抜棒176が、図19で説明したH形鋼276の穴280、穴283に挿入される位置まで押し込み、山留め押板部179とH形鋼276を一体とさせ、図45の状態で杭圧入用油圧シリンダー158に油圧を供給してロッド161を縮めて山留め銜え込み部169を少しづつ上昇させ。
山留め押板部179と一体となったH形鋼276を少しづつ引き抜く事により、山留め鋼材D324を必要とする高さまで引き抜く事が出来る。
以下、この発明の実施の形態2について説明する。
[発明の実施の形態2]
図46及至図62は、この発明の実施の形態2を示す。上記発明の実施の形態1では、杭圧入装置を、図19で説明した山留め鋼材275の上部に固定する為に、山留め鋼材275を構成するH形鋼276に開けられた穴280、穴283に、図1で説明した油圧固定装置24の固定棒27、図2で説明した油圧固定装置58の固定棒59、図3で説明した油圧固定装置104の固定棒106を挿入して杭圧入装置と山留め鋼材275を固定していたが、この発明の実施の形態2では、図46で示す油圧固定装置338で、図19で説明した山留め鋼材275を構成する平板鋼材277の上部を銜え込み、杭圧入装置と山留め鋼材275を固定させる。
つづいて、図46の油圧固定装置338を説明する。図46は油圧固定装置338を正面図と平面図と側面図で表す。油圧固定装置338は油圧シリンダー331と、そのロッドに取付けられた平鋼の下部が、図19で説明した補強板286の下部にL形に悔い込むように構成されたL形状の押板334と、油圧シリンダー331を固定する為の、平鋼の油圧シリンダー固定板329と、図19で説明した山留め鋼材275の平板鋼材277を銜え込む事が出来るように、噛付き部332にコの字形の噛付き開口部を開けた平鋼の袖板327、袖板328と、図19で説明した山留め鋼材275を構成する平板鋼材277の上部を定位置で止める為の平鋼の止め板335、さらに、袖板327、袖板328を補強する為の平鋼の固定板326と、図19で説明した平板鋼材277を噛付き部332にスムーズにガイドする為の噛付き部332の下部に取付けられた、平鋼の山留め鋼材ガイド330、山留め鋼材ガイド333と、油圧固定装置338を吊り下げる為の、内部にネジ穴が切られた鋼管の棒ネジ穴337で構成される。
このように構成された、油圧固定装置338は、図47に正面図と平面図と側面図で示すように、図19で説明した山留め鋼材275を構成する平板鋼材277が噛付き部332に銜え込まれ、油圧シリンダー331に油圧を供給してロッド340が伸びる事により押板334が押され平板鋼材277と油圧固定装置338が固定される。
さらに、図48では、上記発明の実施の形態1の、図1で説明した杭圧入装置後端部1の油圧固定装置24と噛付き部25が取り外されると共に、テーブルフレーム7の一部が欠き込まれ、平鋼の補強鋼材344、平鋼の補強鋼材356、平鋼の補強鋼材357でフレーム部が補強された状態を示す。このようにして改造された図1の杭圧入装置後端部1は、図48で示すように、上部に油圧固定装置338を吊るす為の棒ネジ351取付用の穴(図示せず)が開けられた等辺山形鋼の固定板348と、その固定板348を補強する為の、平鋼の補強鋼材347、平鋼の補強鋼材364を、溝形鋼の溝形鋼フレーム352と溝形鋼の溝形鋼フレーム363に固定させ、固定板348に開けられた穴に棒ネジ351を挿入してナット349、ナット350により棒ネジ351を固定し、棒ネジ351の下端は、図47で説明した棒ネジ穴337にねじ込まれ油圧固定装置338が取付けられる。
このようにして取付けられた油圧固定装置338は、固定板348に開けられた穴を棒ネジ351のネジ径より少し大きく開ける事により、油圧固定装置338が棒ネジ351によりぶら下った状態となり、前後左右に対して多少自由に動く事が可能な状態となり、油圧固定装置338が、図19で説明した山留め鋼材275を構成する平板鋼材277を銜え込む際、山留め鋼材275の圧入位置が多少ずれても油圧固定装置338が前後左右に少し動く事により、銜え込むための自由度が増し、油圧固定装置338が、図19で説明した山留め鋼材275の平板鋼板277の上部を銜え込む事が可能となる。さらに、棒ネジ351の上端を長ネジで構成した為、ナット349とナット350を調整する事により、油圧固定装置338の高さを自在に調整する事が可能となる。その他の図48で示した杭圧入装置後端部367の構成は、この発明の実施の形態1の図1で説明した杭圧入装置後端部1と同様である。
つづいて、図49の杭圧入装置中間部407を説明する。杭圧入装置中間部407は、上記発明の実施の形態1の、図2で説明した杭圧入装置中間部35から、油圧固定装置58と噛付き部56が取外されると共に、テーブルフレーム47の一部が欠き込まれ、角度調整装置46も取外され、平鋼の補強鋼材393、平鋼の補強鋼材370、平鋼の補強鋼材401と、溝形鋼の溝形鋼フレーム396で補強される。このようにして改造された図2で説明した杭圧入装置中間部35は、図49で示すように、油圧固定装置338を吊るす為の棒ネジ384取付用の穴(図示せず)が開けられた等辺山形鋼の固定板380と、その固定板380を補強する為の平鋼の補強鋼材381、平鋼の補強鋼材402を、溝形鋼の溝形鋼フレーム395と溝形鋼フレーム403に固定させ、固定板380に開けられた穴に棒ネジ384を挿入してナット382、ナット383により棒ネジ384を固定すると共に、棒ネジ384の下端は、図47で説明した棒ネジ穴337にねじ込まれ油圧固定装置338が取付けられる。
このようにして取付けられた油圧固定装置338は、固定板380に開けられた穴を棒ネジ384のネジ径より少し大きく開ける事により、油圧固定装置338が棒ネジ384にぶら下った状態となり、前後左右に対して多少自由に動く事が可能な状態となり、図19で説明した山留め鋼材275を構成する平板鋼材277を銜え込む際、山留め鋼材275の圧入位置が多少ずれても油圧固定装置338が前後左右に少し動く事により、銜え込むための自由度が増す。さらに、棒ネジ384の上端を長ネジで構成した為、ナット382とナット383を調整する事により、油圧固定装置338の高さを自在に調整する事が可能となる。
さらに、図49と図50で示すように、キャスター387に平鋼のベースプレート406を取付け、そのベースプレート406に溝形鋼のキャスター上下作動鋼材392と、油圧シリンダー390のロッド409を固定し、キャスター上下作動鋼材392が上下に動作出来るようにキャスター上下作動鋼材392を抱え込むように中空形状に構成された上下2ヵ所の作動鋼材ガイド388と作動鋼材ガイド391に対して、油圧シリンダー390の上部を油圧シリンダー固定部材(図示せず)で作動鋼材ガイド391に固定し、さらに作動鋼材ガイド391を溝形鋼の溝形鋼フレーム404に固定すると共に、油圧シリンダー390の下部を油圧シリンダー固定部材(図示せず)で作動鋼材ガイド388に固定し、さらに作動鋼材ガイド388を平鋼の補強鋼材401に固定し、油圧シリンダー390に油圧を供給してロッド409を伸ばす事によりベースプレート406が下方に押され、同時に、ベースプレート406に固定されたキャスター上下作動鋼材392が、作動鋼材ガイド391と作動鋼材ガイド388に抱え込まれた状態で、図50に示したように、ベースプレート406に取付けられたキャスター387が下方に押し下げられる。
また、キャスター387を上方に移動したい場合は、油圧シリンダー390に油圧を供給してロッド409を縮める事によりキャスター387を上方に移動する事が可能となる。その他の、図49、図50で説明した杭圧入装置中間部407の構成は、この発明の実施の形態1の、図2で説明した杭圧入装置中間部35と同様である。
つづいて、図51の角度微調整装置418を説明する。上記発明の実施の形態1では、
杭圧入装置を進行方行に対して左右に角度を調整する為の装置は、図25、図26で説明してきたが、この発明の実施の形態2では、図51に示すように、角度微調整装置418は図55で説明する平鋼のテーブルフレーム411に固定された平鋼の固定板412と、その固定板412に固定された平鋼の固定板414と平鋼の固定板415と平鋼の固定板424と、固定板414に開けられたタップ穴(図示せず)に挿入された角度調整ネジ416と、その角度調整ネジ416にねじ込まれるように構成され、角度調整ネジ416を回す事により、杭圧入装置の進行方行に対して左右に移動出来るように構成された、2枚の平鋼の三角板417、平鋼の三角板421と、その2枚の三角板を取付けたスライド板423と、角度調整ネジ416の回転に合わせて、前後に移動するようにタップ穴(図示せず)が切られた平鋼のタップ板419と、スライド板423がテーブルフレーム411の下部を、杭圧入装置の進行方行に対して左右に移動出来るように支える為の、コの字形のガイド422で構成される。
図52は、図50で説明した角度微調整装置418に、図19で説明した山留め鋼材275が銜え込まれた状態を表す。図52の下面図で示すように、図19で説明した山留め鋼材275の平板鋼板277が三角板417と三角板421の間に挟み込まれる。このような状態で、角度調整ネジ416を回す事により、進行方行に対する図55で説明する杭圧入フレーム部505を左右に移動させて微調整する事が可能となる。図51で説明した角度微調整装置418を取付ける位置を図55で示す。このように、図51で説明した角度微調整装置418の構成に関しては、この発明の実施の形態1の、図25と図26とは構成が全く異なる。
図53は、図56で説明する山留め銜え込み部544に装着されるキャスター装置445の正面図と側面図である。キャスター装置445は角パイプの角形鋼管436の下部に取付けられた平鋼のキャスター取付板440にキャスター441が取付けられると共に、角形鋼管436の上部には、平鋼の天板432を取付け、天板432の上部にはH形鋼431が取付けられる。
このように構成されたキャスター装置445のH形鋼431を、図24で説明したH形鋼噛付き装置307に噛付かせる事により、図60で説明するように、杭圧入装置の先端部に取付けられ、杭圧入用油圧シリンダー520に油圧を供給する事により、ロッド523が伸縮して山留め銜え込み部544が上下する事により、キャスター441の高さを調節する事が可能となる。
なお、このように構成されたキャスター装置445の、H形鋼431下部に平鋼のローラー取付板433を取付けると共に、そのローラー取付板433に、回転自在なローラー435を軸434で固定し、さらに、角形鋼管436にも同様に、平鋼のローラー取付板439を取付けると共に、ローラー取付板439に回転自在なローラー438を軸437で固定する。このように回転自在に固定したローラー435とローラー438に、図60で説明するクレーン装置563のワイヤー568を、最初にローラー435に引掛け、続いてローラー438に引掛け、ワイヤー568の先端に取付けられたフック566を進行方行前方の固定された構造物(図示せず)に引掛け、電動ウインチ570でワイヤー568を巻き取る事により杭圧入装置を進行方行に対して自走させる事が可能となる。
さらに、図54の正面図と側面図で示すように、図53で説明したキャスター装置445のキャスター441に平鋼の回転制御板457と、平鋼の回転制御板461をボルト458、ボルト459で固定すると共に、2枚の回転制御板457、461を平鋼の固定板456で固定し、等辺山形鋼の山形鋼454を回転制御板461に対して上下方向に回動出来るようにボルト455で回転自在に固定し、さらに、山形鋼454には先端を鋭角状に構成した等辺山形鋼の鋭角山形鋼453を回動自在にボルト452で取付け、鋭角山形鋼453の上部には、鋼管のパイプ450を挿入する為の鋼管451が取付けられる。
このように構成された走行用の補助金具の鋼管451にパイプ450(単管パイプ等)を挿入して、鋭角山形鋼453の先端を地面に突き立てて、人手によりパイプ450をこじる事により、キャスター441を手前に引張る事が可能となり、杭圧入装置を少しの力で容易に前進させる事が可能となる。
つづいて、図55の杭圧入フレーム部505を正面図と側面図で説明する。杭圧入フレーム部505は、発明の実施の形態1の、図3で説明した杭圧入フレーム部137から、油圧固定装置104、油圧固定装置138と噛付き部103、噛付き部117が取外されると共に、角度調整装置93も取外される。このようにして改造された図3の杭圧入フレーム部137は、図55で示すように、平鋼のテーブルフレーム411の下部に、図51で説明した角度微調整装置418が取付けられると共に、図46で説明した油圧固定装置338がテーブルフレーム411に固定され、さらに進行方行先端部には図62で説明する油圧固定装置598が取付けられる。その他の図55で示した杭圧入フレーム部505の構成は、この発明の実施の形態1の、図3で説明した杭圧入フレーム部137と同様である。
つづいて、図56の山留め杭圧入部510を説明する。山留め杭圧入部510は、発明の実施の形態1の、図4で説明した山留め杭圧入部141から、山留め引き抜き装置189の手動アーム170、取付板173、H形鋼引抜棒176、取付板177、支え板178が取外され爪付押板材172が固定棒171により平鋼フレーム168に対して回動出来るように取付けられた状態を示す。その他の山留め杭圧入部510の構造は、この発明の実施の形態1の、図4で説明した山留め杭圧入部141と同様である。
つづいて、図57は、この発明の実施の形態1の図5で説明したのと同様に、杭圧入装置の図48で説明した杭圧入装置後端部367と、図49で説明した杭圧入装置中間部407と、図55で説明した杭圧入フレーム部505と、図56で説明した山留め杭圧入部510を、進行方向に対して、それぞれの前後位置に並べた正面図である。図57aの杭圧入装置後端部367の上部のボルト345が、図57bの杭圧入装置中間部407のナット405にねじ込まれると共に、図57aの杭圧入装置後端部367の下部のボルト360が、図57bの杭圧入装置中間部407の下部のナット385にねじ込まれる事により、図57aの杭圧入装置後端部367と杭圧入装置中間部407が回動出来るように組合わさる。同様に、図57bの杭圧入装置中間部407の上部のナット408に杭圧入フレーム部505のボルト474がねじ込まれると共に、図57bの杭圧入装置中間部407のボルト398が、杭圧入フレーム部505の下部のナット479にねじ込まれる事により、図57bの杭圧入装置中間部407と図57cの杭圧入フレーム部505が回動出来るように組合わさる。さらに、杭圧入フレーム部505のリニアガイドレール497に対して、図57dの山留め杭圧入部510の溝形鋼フレーム542に固定されたリニアベアリング512とリニアベアリング513が挿入され、さらに、図57dの山留め杭圧入部510の溝形鋼フレーム537が、杭圧入フレーム部505の溝形鋼フレーム493の内側に挿入され、水平移動用油圧シリンダー466のロッドを、図57dのロッド固定板545に挿入してナット500により固定する事により、杭圧入フレーム部505と山留め杭圧入部510が進行方行に対して前後移動出来るように組合わされる。このようにして水平移動用油圧シリンダー466に油圧を供給して、ロッドを伸縮させる事により、山留め杭圧入部510を杭圧入フレーム部505に対して伸ばしたり収納したりする事が可能となる。
つづいて、図58を説明する。図58は、図57で説明した杭圧入装置後端部367と、杭圧入装置中間部407と、杭圧入フレーム部505と、山留め杭圧入部510を組付けた正面図である。この発明の実施の形態1の、図6で説明したのと同様に、油圧シリンダー465に油圧を供給して油圧シリンダー465のロッドに固定された固定棒503を伸ばすと共に、油圧シリンダー495に油圧を供給して油圧シリンダー495のロッドに固定された固定棒494を伸ばす事により、固定棒503と固定棒494が、固定穴514と固定穴535に挿入され、杭圧入フレーム部505と山留め杭圧入部510の動作が固定され、水平移動用油圧シリンダー466の誤動作により山留め杭圧入部510が誤動作する事を防ぐ事が可能となる。図58は、この発明の実施の形態1の、図6で説明したのと同様に、杭圧入装置を構成する各部材の組合せ図である。
図59は、油圧ホース受け部549とキャスター装置の正面図と側面図である。この発明の実施の形態1の、図15で説明したのと同様に、油圧ホース受部549は、上部が2本の半円状の丸棒で構成され、角鋼の支え柱552に対して回転自在に取付けられたリング受部551が設けられた油圧ホース受止めリング550が取付けられ、さらに、支え柱552と支え柱556は、杭圧入装置をトラック等で搬送する際にコンパクトに収納する事が可能となるように、折り曲げ部555で平鋼の回動板582とボルト581により回動出来るように構成され、支え柱552を伸ばした時に、それを支える為の鋼管の支え棒554は、上端が等辺山形鋼の支持材553とボルト580で支え柱552に回動自在に取付けられる。また支え棒554の下端は挿入板583に開けられた支え棒554より少し大きな穴(図示せず)に挿入され支持板584が支え棒554の下端を受け止める。このようにして、建設機械(油圧ショベル等)からの油圧ホース(図示せず)を油圧ホース受止めリング550で受止める事により、油圧ホースの汚れを防ぐと共に、地表面に油圧ホースを這わせた場合に起こり得る、油圧ホースの破損を防ぐ事が出来る。図59の油圧ホース受部549は、この発明の実施の形態1の、図15で説明した油圧ホース受部234と同一である。
なお、キャスター561を上下させる為の油圧シリンダー559は、作動鋼材ガイド558に取付けられると共に、作動鋼材ガイド558は支え柱556に固定される。さらに、固定鋼材ガイド557と固定鋼材ガイド558は、キャスター上下作動鋼材562をガイドして上下に動作出来るように内部が中空形状に構成され支え柱556に取付けられる。このように構成された固定鋼材ガイド557と固定鋼材ガイド558に、キャスター上下作動鋼材562を挿入すると共に、キャスター上下作動鋼材562の下部と油圧シリンダー559のロッド560をベースプレート572に取付ける。このように構成して、油圧シリンダー559に油圧を供給する事により、ロッド560が伸びると共に、キャスター上下作動鋼材562が伸びてキャスター561が下方に押される。このように、図59のキャスター装置は、この発明の実施の形態1の、図15で説明したキャスター装置とは異なり、ストロークの長い油圧シリンダーを使用してキャスターの上下動作を大きく取る事が可能となる。
図60は、図58で説明した杭圧入装置の構成に加えて、図9で説明したクレーン装置200と同一のクレーン装置563と、図14で説明した油圧切換バルブ装置240と同一の油圧切換バルブ装置586と、図53で説明したキャスター装置445と、図59で説明した油圧ホース受け部549とキャスター装置を組付けた状態の正面図である。
このようにして、図60で示すように、杭圧入装置の3個のキャスター387、キャスター561、キャスター441の高さを揃える事により、杭圧入装置は水平状態を保って自立する為、人力で杭圧入装置を押す事により自在に移動する事が容易に可能となる。
図61は、図60で説明した杭圧入装置を進行方行前方から投影した状態の図面である。発明の実施の形態1では、図18で説明したように、角形鋼管フレーム272、角形鋼管フレーム271が短かく構成されていたものが、発明の実施の形態2の図61では、角形鋼管フレーム590、角形鋼管フレーム589のように、杭圧入装置の安定を良くする為に長く変更されている。また、図61では、図12で説明した山留め微調整ガイド部210が取外されると共に、油圧ホース受部579とキャスター装置を補強する為に、角パイプの鋼管フレーム588、角パイプの鋼管フレーム587、溝形鋼の鋼管フレーム585が追加される。更に、図15で説明した油圧シリンダー268、収縮棒269、キャスター222は、油圧シリンダーのストロークを長くして、キャスターの上下動作を大きくする為、図15で説明したキャスター装置に替えて、図59で説明したキャスター装置を取付ける。
図62は、図55で説明した杭圧入フレーム部505のテーブルフレーム411の下部に取付ける油圧固定装置598を説明する。図62aで示すように、油圧固定装置598は、油圧シリンダー478と2箇所の噛付き部483、噛付き部485で構成され、噛付き部483に設けられた平鋼の噛付き鋼材482、平鋼の噛付き鋼材484には、図19で説明したH形鋼276に開けられた穴283に対応する位置に、穴(図示せず)が開けられる。さらに、噛付き部485に設けられた平鋼の噛付き鋼材486、平鋼の噛付き鋼材487には、図19で説明したH形鋼276に開けられた穴283に対応する位置に、穴(図示せず)が開けられる。油圧シリンダー478に、平鋼を2個のコの字形に加工した棒固定板595が取付けられ、その棒固定板595には噛付き部483の平鋼の噛付き鋼材482、噛付き鋼材484に開けられた穴(図示せず)に対応するように先端が円錐状に加工され、直径が平鋼の噛付き鋼材482、噛付き鋼材484に開けられた穴(図示せず)より少し小さい丸棒の固定棒490が取付けられると共に、噛付き部485の平鋼の噛付き鋼材486、噛付き鋼材487に開けられた穴(図示せず)に対応するように、先端が円錐状に加工され、直径が平鋼の噛付き鋼材486、噛付き鋼材487に開けられた穴(図示せず)より少し小さい丸棒の固定棒489が取付けられ、油圧シリンダー固定板594と取付台593に油圧シリンダー478が固定されてテーブルフレーム411の下部に取付けられる。
さらに、図62bでは、図62aの油圧シリンダー478に油圧を供給してロッド597を伸ばし固定棒489、固定棒490を噛付き部483、噛付き部485に挿入した状態を示す。このようにして固定棒489、固定棒490を、図19で説明したH形鋼276の穴283に挿入する事により、図58で説明した杭圧入フレーム部505と図19で説明した山留め鋼材275を固定する事が可能となる。
このように構成された杭圧入装置を用いて、図19で説明した山留め鋼材275をクレーン装置563で吊り上げ地中に圧入する動作は。
この発明の実施の形態1の、図28及至図44で説明した杭圧入装置が図19で説明した山留め鋼材275を吊り下げて地中に圧入する動作と基本動作は同様である。
以下、この発明の実施の形態3について説明する。
[発明の実施の形態3]
図63及至図83は、この発明の実施の形態3を示す。上記発明の実施の形態1では、杭圧入装置を、図19で説明した山留め鋼材275の上に固定する為、山留め鋼材275を構成するH形鋼276に開けられた穴280、穴283に、図1で説明した油圧固定装置24の固定棒27と、図2で説明した油圧固定装置58の固定棒59と、図3で説明した油圧固定装置104の固定棒106を挿入して杭圧入装置と山留め鋼材275を固定していたが、この発明の実施の形態3では、図63に示すように油圧固定装置600で、図19で説明した山留め鋼材275を構成する平板鋼材277の上部を銜え込み杭圧入装置と山留め鋼材275を固定させる。
つづいて、図63の油圧固定装置600を説明する。図63は油圧固定装置600を正面図と平面図と側面図で表す。油圧固定装置600は油圧シリンダー601と、その油圧シリンダー601を後から固定する為の平鋼の油圧シリンダー固定板621と、油圧シリンダー固定板621を側面から支える為の、平鋼の側板604、平鋼の側板614と、その側板604、側板614を支える為の、平鋼のフレーム605、平鋼のフレーム613と、そのフレーム605、フレーム613に開けられた穴に挿入された支点軸608と、油圧シリンダー601のロッドに取付けられたボルト602と、ボルト602に溶接され長穴(図示せず)が開けられた平鋼の押し板615と、その長穴に挿入され、左右に、平鋼の押し板603、平鋼の押し板616が固定された丸棒の軸620と、さらに押し板603、押し板616の下部には穴(図示せず)が開けられ、支点軸608に対して回転自在に取付けられる。このように構成されたフレーム605、フレーム613に、図19で説明した山留め鋼材275を構成する平板鋼板277の上部が定位置で止まるように平鋼の取付板606、取付板612を溶接すると共に、取付板606、取付板612の下部にはグリッパー付噛付き部617を構成する為に、等辺三角形のアングル607とグリッパー618が埋め込まれた平鋼の当て板619が溶接される。さらに、当て板619とフレーム605、フレーム613には、図19で説明した山留め鋼材275を構成する平板鋼板277をガイドする為の、平鋼の山留め鋼材ガイド609、山留め鋼材ガイド610が取付けられる。
このように構成された、油圧固定装置600は、図64に正面図と平面図と側面図で示すように、油圧シリンダー601に油圧を供給してロッド624を伸ばす事により、押し板615が押され、押し板603、押し板616に取付けられたグリッパー623が埋め込まれた平鋼の当て板622が、当て板619方向に押されて、図65に、正面図と平面図と側面図で示すように、図19で説明した山留め鋼材275を構成する平板鋼板277をグリッパー付噛付き部617が銜え込む事により、油圧固定装置600と山留め鋼材275が固定される。
つづいて、図66の杭圧入装置後端部645を正面図と側面図で説明する。杭圧入装置後端部645は、発明の実施の形態1の図1で説明した杭圧入装置後端部1の、油圧固定装置24と噛付き部25が取外されると共に、テーブルフレーム7の一部が欠き込まれ、補強鋼材31と角度調整ネジ16が取外される。また、装置回動部2は、回動する支点の穴(図示せず)位置を、進行方行に対して少し後方に移動する為、図66で示す装置回動部630のナット632の位置に移動すると共に、平鋼の補強鋼板633、平鋼の補強鋼板644で補強される。さらに、装置回動部20の、回動する支点の穴(図示せず)位置も、進行方行に対して少し後方に移動する為、図66の装置回動部642で示すボルト639の位置に移動すると共に、平鋼の補強鋼板641、平鋼の補強鋼板646で補強される。このように改造されたフレーム部は、平鋼の補強鋼材637で補強される。
このようにして構成された、杭圧入装置後端部645の平鋼のテーブルフレーム636に対して、2個の油圧固定装置600が、図63で説明したように油圧固定装置600の取付板606、取付板612の下面と、図66に示すテーブルフレーム636の下面の位置を、同一面状になるように揃えて、取付板606、取付板612がテーブルフレーム636に溶接される。このようにして、杭圧入装置後端部645の2個の油圧固定装置600が、図65で説明したように図19で説明した山留め鋼材275の平板鋼板277の上部を銜え込む。
つづいて、図67の杭圧入装置中間部674を正面図と側面図で説明する。杭圧入装置中間部674は、発明の実施の形態1の、図2で説明した杭圧入装置中間部35の、油圧固定装置58と噛付き部56が取外されると共に、テーブルフレーム47の一部が欠き込まれ、角度調整装置46も取外され、図67で示すように、平鋼の補強鋼材649、溝形鋼フレーム668で補強される。また、図67で示す、装置回動部676の回動する支点の穴の位置は、図66で説明したように装置回動部630の回動する支点の穴(図示せず)位置に合わせる為に、図67の装置回動部676で示すボルト659の位置に少し移動すると共に、平鋼の補強鋼板657、平鋼の補強鋼板655、平鋼の補強鋼板654、平鋼の補強鋼板656で補強される。さらに、図67で示す、装置回動部648の回動する支点の穴(図示せず)位置も、進行方行に対して少し後方に移動される為、図66の装置回動部642の回動する支点の穴の位置に合わせて、ナット667の位置に移動される。さらに、図67で示す装置回動部650の回動する支点の穴(図示せず)の位置を、進行方行に対して後方に少し移動させると共に、平鋼の補強鋼材652で補強される。さらに、図67で示す装置回動部671の回動する支点の穴(図示せず)の位置を、進行方行に対して後方に少し移動させる。
このようにして構成された、杭圧入装置中間部674のテーブルフレーム661に対して、2個の油圧固定装置600が、図63で説明した油圧固定装置600の取付板606、取付板612の下面と、図67に示す、テーブルフレーム661の下面の位置を同一面状になるように揃えて、取付板606、取付板612がテーブルフレーム661に溶接される。
さらに、図67の杭圧入装置中間部674には、発明の実施の形態2の、図49と図50で説明したように、油圧シリンダー664に油圧を供給する事によりキャスター662が上下に移動する事が可能な、キャスター装置を取付ける。このキャスター装置の構造は、発明の実施の形態2の、図49と図50で説明した油圧シリンダー390に油圧を供給する事によりキャスター387が上下に移動する事が可能な、キャスター装置の構造と同一である。その他の、図67で示した杭圧入装置中間部674の構造は、この発明の実施の形態1の図2で示した杭圧入装置中間部35と同様である。このようにして、杭圧入装置中間部674の2個の油圧固定装置600が、図65で説明したように図19で説明した山留め鋼材275の平板鋼板277の上部を銜え込む。
つづいて、図68の杭圧入フレーム部709を正面図と側面図で説明する。杭圧入フレーム部709は、発明の実施の形態1の、図3で説明した杭圧入フレーム部137の、油圧固定装置104、油圧固定装置138と噛付き部103、噛付き部117が取外されると共に、角度調整装置93も取外される。さらに、油圧シリンダー81と油圧シリンダー127とクレーン架台135も取外され、それに伴い角形鋼管フレーム91も、リニアフレーム133の上部の部分が不要になる為、上部は切断される。また、装置回動部711の回動する支点の位置は、図67の装置回動部650の支点の穴(図示せず)に挿入出来るように位置決めされた支軸687と、その支軸687を支える為の、平鋼の支軸テーブル689と、支軸テーブル689を補強する為の、平鋼の補強鋼材688、平鋼の補強鋼材690、さらに、その支軸687の上部を固定するために、支軸の位置に穴(図示せず)が開けられた、等辺山形鋼のアングル686で構成される。さらに、アングル686は図67で説明した装置回動部650の支点の穴を抜き差し可能にする為、2本のボルト685で溝形鋼フレーム684に固定される。また、装置回動部712の回動する支点の位置は、図67で説明した装置回動部671の支点の穴(図示せず)に挿入出来るように位置決めされた図68の支軸694と、その支軸694の上部を固定する為に、支軸の位置に穴(図示せず)が開けられた、等辺山形鋼のアングル692で構成される。さらに、アングル692は図67で説明した装置回動部671の支点の穴を抜き差し可能にする為、2本のボルト693で溝形鋼フレーム684に固定される。
このようにして構成された、杭圧入フレーム部709のテーブルフレーム695に対して、2個の油圧固定装置600が、図63で説明した油圧固定装置600の取付板606、612の下面と、図68に示すテーブルフレーム695の下面の位置を同一面状になるように揃えて、取付板606、612がテーブルフレーム695に取付けられる。このようにして、杭圧入フレーム部709の2個の油圧固定装置600が、図65で説明したように、図19で説明した山留め鋼材275の平板鋼板277の上部を銜え込む。その他の、図68で示した杭圧入フレーム部709の構造は、この発明の実施の形態1の図3で説明した杭圧入フレーム部137と同様である。
つづいて、図69の山留め杭圧入部715を説明する。山留め杭圧入部715は、発明の実施の形態2の図56で説明した、固定部507、固定部508、固定部509、固定部548が取外された状態を示す。その他の図69の山留め杭圧入部715の構造は、この発明の実施の形態2の、図56で説明した山留め杭圧入部510と同様である。
つづいて、図70を説明する。この発明の実施の形態1の図5で説明したのと同様に、図70は、図66で説明した杭圧入装置後端部645と、図67で説明した杭圧入装置中間部674と、図68で説明した杭圧入フレーム部709と、図69で説明した山留め杭圧入部715を、進行方向に対して、それぞれの前後位置が分かるように並べた正面図である。図70aの杭圧入装置後端部645の装置回動部630に設けられたナット632が、図70bの杭圧入装置中間部674のボルト659と噛合うと共に、図70aの杭圧入装置後端部645の装置回動部642に設けられたボルト639が、図70bの杭圧入装置中間部674の装置回動部648に設けられたナット667と噛合い、図70aの杭圧入装置後端部645と杭圧入装置中間部674が組合わされる。同様に、図70bの杭圧入装置中間部674の装置回動部650の穴(図示せず)に、図70cの杭圧入フレーム部709の装置回動部711の支軸687が挿入される共に、図70bの杭圧入装置中間部674の装置回動部671の穴(図示せず)に、図70cの杭圧入フレーム部709の装置回動部712の支軸694が挿入され、図70bの杭圧入装置中間部674と図70cの杭圧入フレーム部709が組合わさる。さらに、杭圧入フレーム部709のリニアガイドレール702に対して、図70dの山留め杭圧入部715の溝形鋼フレーム725に固定されたリニアベアリング717とリニアベアリング718が挿入され、さらに、図70dの山留め杭圧入部715の溝形鋼フレーム730が図70cの杭圧入フレーム部709の溝形鋼フレーム699の内側に挿入され、さらに、図70cの水平移動用油圧シリンダー707のロッドを図70dのロッド固定板749に挿入して図70cのナット705により固定する事により、図70cの杭圧入フレーム部709と図70dの山留め杭圧入部715が組合わされる。図70は、この発明の実施の形態1の図5で説明したのと同様に、杭圧入装置を構成する各部材の組合わせ図である。
つづいて、図71を説明する。図71は、図66の杭圧入装置後端部645と、図67の杭圧入装置中間部674と、図68の杭圧入フレーム部709と、図69の山留め杭圧入部715を組付けた正面図である。図71は、この発明の実施の形態1の図6で説明したのと同様に、杭圧入装置を構成する各部材の組合わせ図である。なお、図67の杭圧入装置中間部674と、図68の杭圧入フレーム部709を組付ける際、図67の杭圧入装置中間部674の装置回動部図650の穴(図示せず)と装置回動部671の穴(図示せず)に、図68で説明した杭圧入フレーム部709の装置回動部711の支軸687と、装置回動部712の支軸694が挿入され、図67の杭圧入装置中間部674と、図68の杭圧入フレーム部709が組合わされた際に、図67の杭圧入装置中間部674と、図68の杭圧入フレーム部709が、図19で説明した山留め鋼材275の平板鋼板277の上部を銜え込む為の、図63で説明した油圧固定装置600の高さを微調整する事が可能なように、図68で説明した支軸687、支軸694の上下の長さ分、上下に動く余裕を持たせているが、しかしながら、本発明の杭圧入装置を、図28及至図44で説明したように駆動させる際には、支軸687、支軸694の上下の長さ分、上下に動く事が動作の妨げになる場合も有る。このような場合には、図71の、図71aに示した平鋼をコの字型に折り曲げ成形して支軸の長さに形成した軸カバー754を支軸687に挟み込む事により、図67の杭圧入装置中間部674と、図68杭圧入フレーム部709の上下のガタツキを無くす事が可能となる。
つづいて、図72を説明する。図72は、油圧ホース受け部とキャスター装置の正面図と側面図である。この発明の実施の形態2の、図59で説明した装置と同一形状をしている。
つづいて、図73を説明する。図73は、図71で説明した杭圧入装置の構成に加えて、図9で説明した電動ウインチ199と、図14で説明した油圧切換バルブ装置240と、図72で説明した油圧ホース受け部とキャスター装置と、図53で説明したキャスター装置445を組付けた正面図である。
このようにして、図73で示すように、キャスター662、キャスター766、キャスター441の地表面よりの高さを揃える事により、杭圧入装置は自立する為、人手で杭圧入装置を押す事により自在に移動させる事が容易に可能となる。
図74は、図73で説明した杭圧入装置を進行方行前方から投影した図面である。上記発明の実施の形態1では、図18で説明したように、角形鋼管フレーム272、角形鋼管フレーム271が短かく構成されていたものが、発明の実施の形態3の図74では、角鋼の角形鋼管フレーム779が、杭圧入装置の安定を良くする為に長く変更されている。また、図12で説明した山留め微調整ガイド部210が取外されると共に、取外された山留め微調整ガイド部210を補強する為に、角パイプの鋼管フレーム782、角パイプの鋼管フレーム785、溝形鋼の鋼管フレーム786が追加される。更に、図18で説明した油圧シリンダー268、収縮棒269、キャスター222は、油圧シリンダーのストロークを長く取り、キャスターの上下動作を大きくする為、図73、図74で示すように、中空状の作動鋼材ガイド763と作動鋼材ガイド768を支え柱762に取付けると共に、作動鋼材ガイド768には油圧シリンダー764を取付け、さらに中空状に構成した作動鋼材ガイド763と作動鋼材ガイド768に対して、キャスター上下作動鋼材767を挿入し、その挿入されたキャスター上下作動鋼材767の下部にベースプレート771を取付け油圧シリンダー764のロッド765もベースプレート771に固定する事により、油圧シリンダー764に油圧を供給する事によりロッド765を伸縮させる事が可能となる。このように、油圧シリンダー764、キャスター上下作動鋼材767、キャスター766を構成する事により、油圧シリンダー764のロッド765に、直接キャスター766を取付ける場合に比べて、キャスター766の動作を安定させる事が可能となる。なお、角形鋼管フレーム779と鋼管フレーム782には、クレーン装置を取付ける為の穴が開けられた、平鋼のクレーンアーム取付板780と平鋼のクレーンアーム取付板781が取付けられる。
つづいて、図75を説明する。図75は、最初に地表面に杭圧入装置をセットする為の、初期台802である。2本のH形鋼799、H形鋼801を、図19で説明した山留め鋼材275を進行方行に対して連続して2枚並べた状態のH形鋼276の位置と、同一間隔で配置し、H形鋼799、H形鋼801のフランジ面を、平鋼の平板鋼板800で溶接して固定し、平板鋼板800を溶接した反対側のフランジ面にU字形のキャスター用レール796を溶接で固定すると共に、図73で説明したキャスター441の進入をスムーズに行う為に、キャスター進入路794を幅広のレール用平板鋼板793で構成し、レール用平板鋼板793の両側を平鋼のガイド鋼板795、平鋼のガイド鋼板798で囲い、最初に、図73と図74で説明したキャスター441をキャスター進入路794より乗入れさせ、続いてキャスター441をキャスター用レール796に沿って進行させながら、図67で説明した杭圧入装置中間部674に取付けられたキャスター662をキャスター進入路794より乗入れさせ、杭圧入装置を図80で説明する位置で停止して、図68で説明した杭圧入フレーム部709の2個の油圧固定装置600で、図19で説明した山留め鋼材275のH形鋼276の平板鋼板277の上部を銜え込み、初期台802の上部に杭圧入装置を固定する。なお、初期台802に対するオーガー797の位置は、平板鋼板800の延長線上にオーガー797の頭部が配置されるようにオーガー797を地中にねじ込む。同様に、初期台802に対するオーガー803の位置は、反力アンカー金具取付部724の前方の延長線上にオーガー803の頭部が位置するようにオーガー803を地中にねじ込む。
このように構成された、初期台802は、上記発明の実施の形態2の、図60、図61で説明した杭圧入装置の場合も、同様に使用する事が可能である。また、上記発明の実施の形態1の、図17、図18で説明した杭圧入装置の場合には、杭圧入装置を建設重機(クレーン等)で吊り上げて、初期台802に設置すれば、上記発明の実施の形態1においても初期台802を使用する目的は達成される。
つづいて、図76を説明する。図76は、クレーン装置805の正面図と側面図である。上記発明の実施の形態1では、図9で説明したように、クレーンアーム196が、ボルト198により、図17で説明したようにクレーン架台135に取付けられているのに対して、本発明の実施の形態3では、クレーンアーム811の下部には、平鋼のクレーンアーム取付板812、平鋼のクレーンアーム取付板813が取付けられ、図74で説明した、平鋼のクレーンアーム取付板780、平鋼のクレーンアーム取付板781に対して、図76で示すボルト814、ナット817とボルト815、ナット816で取付けられる。さらにクレーンアーム811の上部はL形に曲げられ、先端にはL形に形成され滑車808を取付ける為の穴819が開けられた滑車取付板818が取付けられる。
このように構成された、滑車取付板818の穴819にシャックル807と滑車808を取付け、電動ウインチ761のワイヤー810を滑車808に通して先端にフック809を取付ける。
なお、クレーン装置805を杭圧入装置に取付ける際は、図77に示すように、クレーン装置805のクレーンアーム取付板813を、図74で説明したクレーンアーム取付板781に図76で説明したようにボルト815とナット816で取付け、電動ウインチ761のワイヤー810を滑車808に通してワイヤー810の先端のフック809を、電動ウインチ761の上部のフレーム等に引掛け、電動ウインチ761を巻き取る事により、クレーンアーム取付板813のボルト815を支点としてクレーンアーム811が上方に持上げられ、図80で示すように直立状態となり、図76のクレーンアーム取付板812を、図74で説明したクレーンアーム取付板780に図76で説明したボルト814、ナット817で固定する事により、クレーン装置805は杭圧入装置に固定されて自立する。その後の、図19で説明した山留め鋼材275をクレーン装置805で吊り上げ地中に圧入する動作は、この発明の実施の形態1の、図28及至図44で説明した、杭圧入装置が図19で説明した山留め鋼材275を吊り下げて地中に圧入する動作と基本動作は同様である。
つづいて、図78を説明する。図78は、図80で説明するように地表面にねじ込まれたオーガーの頭部と、図69で説明した山留め杭圧入部715に取付けられた反力アンカー金具取付部724を連結する為の、反力アンカー金具831である。反力アンカー金具831は、図78aに示すように、図69の反力アンカー金具取付部724に連結する為の長穴822が開けられた、差込部821と、その差込部821が溶接された等辺山形鋼のアングル823と、アングル823に開けられた複数の穴824で構成される。さらに、反力アンカー金具831の長さを調整する為の、穴827が複数個開けられ、さらに下部には棒ネジ829を通す為の穴(図示せず)が開けられた長さ調整金具825と、その長さ調整金具825に取付けられ、長さを調整する為に、両端にネジ山が切られた棒ネジ829と、棒ネジ829の下端に設けられ、長さを調節する棒ネジ829が差込まれる取付板833と、その取付板833を支える2枚の平鋼の支え板834と、その支え板834に穴(図示せず)を開け、オーガーの頭部と連結する為の連結棒836を取付ける。
図78bは、このように構成された反力アンカー金具831の組立図である。差込部821と長さ調整金具825が組合わされ、差込部821の穴824と長さ調整金具825の穴827に止めピン826が挿入され、差込部821と長さ調整金具825が組合わされ、さらに、長さ調整金具825の下部に取付けられた穴(図示せず)に棒ネジ829が挿入され、挿入された棒ネジ829の上部にナット828が装着される。次に、取付板833の穴(図示せず)に棒ネジ829が挿入されナット830が装着される。
つづいて、図79を説明する。図79は、地表面にねじ込まれたオーガーの頭部と、図80で説明する杭圧入装置の杭圧入装置中間部674に取付けられた油圧固定装置600を連結する為の、反力アンカー金具845である。反力アンカー金具845は、上部が図63で説明したグリッパー付噛付き部617に噛付く事が出来るように、上部が平板状の銜え板838で構成され下部にはネジ839が溶接され、そのネジ839は、取付板840に開けられたタップ穴(図示せず)に回転自在に挿入され、その取付板840を支える為の2枚の平鋼の支え板841と、その支え板841には穴(図示せず)が開けられ、オーガーの頭部と反力アンカー金具845を連結する為の連結棒843が挿入される。
このように構成された、図78で説明した反力アンカー金具831は、差込部821の長穴822が、図69で説明した反力アンカー金具取付部724に嵌め込まれると共に、連結棒836が、図80で示すオーガー803の頭部と連結される。さらに、図79で説明した反力アンカー金具845の上部の銜え板838は、図67で説明した油圧固定金具600の図63で説明したクリッパー付噛付き部617に噛み付かれて固定されると共に、下部の連結棒843が、図80で示すオーガー797の頭部と連結される。このようにしてオーガー797とオーガー803が杭圧入装置と連結する事により、オーガー797とオーガー803は杭圧入装置が山留め鋼材を地中に圧入する際の反力アンカーとしての機能を果たす事となる。
なお、杭圧入装置を進行方行に移動していくと、オーガー797、オーガー803と杭圧入装置が干渉して、反力アンカーとして利用出来なくなるため、その際は、進行方行の先に新たにオーガーを地中にねじ込み、反力アンカーとして使用する。このように、圧入した複数の山留め鋼材から、新たに山留め鋼材を地中に圧入するための十分な反力が得られるまで、オーガーを地中にねじ込んで反力アンカーとして利用する。
図81は、図80で説明した杭圧入装置のクレーン装置805のフック809に吊りクランプ850を取付け、電動ウインチ761でワイヤー810を巻き上げる事により山留め鋼材851を吊り上げた状態を示す。なお、山留め鋼材851を吊り上げる際は、地表面852に置かれている山留め鋼材851の、図19で説明した平板鋼板277の上部に、フック809に取付けられた吊りクランプ850を引掛け、電動ウインチ761でワイヤー810を巻き上げる事により、山留め鋼材851を山留め鋼材ガイド734の上部まで引き上げる。
図82は、図81で説明した山留め鋼材851の、図19で説明したH形鋼276の部分を、山留め鋼材ガイド734に沿わせながら、電動ウインチ761のワイヤー810を緩める事により、図24で説明した山留め銜え込み部169のL形部噛付き装置308に、図19で説明した山留め鋼材275のL形部278を銜え込ませると共に、図24で説明したH形鋼噛付き装置307に、図19で説明した山留め鋼材275のH形鋼276を銜え込ませ、山留め鋼材851を地表面852まで降ろした状態を示す。なお、山留め銜え込み部746に山留め鋼材851をセットする際には、クレーン装置761により吊り上げられた山留め鋼材851を、人手により山留め銜え込み部746に導く事により、山留め鋼材851は山留め銜え込み部746にセットされる。
図83は、図82で説明した山留め鋼材851を、図24で説明した山留め銜え込み部169の油圧シリンダー165と油圧シリンダー166に油圧を供給して、山留め鋼材851に対するL形部噛付き装置308とH形鋼噛付き装置307の噛付きを解除すると共に、杭圧入用油圧シリンダー733に油圧を供給してロッド736を縮めて山留め銜え込み部746を上昇させ、図69の爪部743、さらに詳しく説明すると、図69aの爪部743が山留め鋼材851の平板鋼板の上部を引掛けた状態を平面図で表す。
このように構成された杭圧入装置を用いて、図19で説明した山留め鋼材275をクレーン装置805で吊り上げ地中に圧入する動作は、この発明の実施の形態1の、図28及至図44で説明した杭圧入装置が図19で説明した山留め鋼材275を吊り下げて地中に圧入する動作と基本動作は同様である。
以上、実施の形態に基づいて、本発明に係る杭圧入装置について詳細に説明してきたが、本発明は、以上の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において各種の改変をなしても、本発明の技術的範囲に属するのはもちろんである。
本発明の杭圧入装置を構成する各種の鋼材は、各図で示した鋼材に限定せず、構成する油圧シリンダーの出力の大きさや、サイズにより、適切な大きさの鋼材や、鋼材の種類を使用する事はもちろん可能である。
油圧シリンダーの形状やサイズは、使用する山留め鋼材の地中に圧入する長さや、巾により異なる事は当然である。
本発明の杭圧入装置を構成する各種の油圧シリンダーと、図14で説明した油圧切換バルブ装置の間の油圧配管を図示していないが、一般的に使用されている鉄管やゴム製の油圧配管を部位に合わせて使用して配管を行う。さらに、図14で説明した一系統のバルブ251に関して、例えば、油圧シリンダー81と油圧シリンダー127を同一系統の1つのバルブ251で配管を行えば一本の操作レバーを操作する事により、同一系統の複数の油圧シリンダーを同時に動作させる事が可能となる。
本発明の杭圧入装置を構成する各種の鋼材を組合わせて取付ける方法は、溶接やボルト接合に限定されるものではなく、修理等を行う事が簡単に出来るように適切な方法で部材を組合わせて接合する事はもちろんで可能である。
図9と図76のクレーン装置の杭圧入装置への取付位置は、本発明で説明した位置に限定されるのではなく、適切な位置に変更する事はもちろん可能である。
図19で説明した山留め鋼材のサイズは、この大きさに限定される物ではなく、地下室の深さや、地質により長さ、巾等を変更する事はもちろん可能である。