JP2010270285A - 熱硬化性粘着剤組成物 - Google Patents

熱硬化性粘着剤組成物 Download PDF

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JP2010270285A JP2009125710A JP2009125710A JP2010270285A JP 2010270285 A JP2010270285 A JP 2010270285A JP 2009125710 A JP2009125710 A JP 2009125710A JP 2009125710 A JP2009125710 A JP 2009125710A JP 2010270285 A JP2010270285 A JP 2010270285A
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洋己 松下
Yukinori Koga
幸憲 古賀
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Abstract

【課題】室温で保管可能である、アクリル酸成分を含む熱硬化性粘着剤の提供。
【解決手段】エポキシ樹脂及びその硬化剤と、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び/又はポリ酢酸ビニルの存在下に、炭素数4から12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル38〜98重量%、カルボキシル基含有不飽和モノマー2〜15重量%、その他の改質モノマー0〜60重量%からなる光重合性モノマー混合物を光重合開始剤と熱重合開始剤を併用して光重合させた熱硬化性粘着剤組成物、及び該組成物を用いた粘着テープ。
【選択図】なし

Description

本発明は、構造部材の永久接着に用いる熱硬化性粘着剤に関する。
従来、自動車の組み立てにおいて、構造部材を永久接着するために、熱硬化性粘着剤を貼付する方法が知られている。例えば特許文献1には、光重合によって得られる熱硬化性粘接着剤が開示されている。
しかし、従来の熱硬化性粘着剤は、低温(例えば5℃以下)での保管が必要であった。このため、低温庫から取り出した直後の熱硬化性粘着剤は結露することがあった。したがって、使用前にあらかじめ熱硬化性粘着剤を室温に戻しておく必要があり、使いたい時に直ちに使うことができなかった。そこで、室温で保管可能で、使用したい時に直ちに使用できる熱硬化性粘着剤が求められていた。また、特許文献1ではアクリル酸を含む実施例において非相溶性となっており、アクリル酸は不適切であることが示されている。
特公平07−15090
本発明の課題は、室温で保管可能な熱硬化性粘着剤を提供することにある。また、更なる課題は、アクリル酸を含む組成物でも適切に用いることができる組成物を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究の結果、カルボキシル基を有する化合物とエポキシ基を有する化合物の混合物にエチレン―酢酸ビニル共重合体(又はポリ酢酸ビニル)を混合すると、常温では反応が抑えられ、加熱すると反応が進行することを見出し、本発明(1)〜(9)を完成したものである。
本発明(1)は、下記A,B及びCと光重合開始剤と熱開始剤とを含む混合物を光重合させた熱硬化性粘着剤組成物であって、A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対してCがC=10〜60重量部であることを特徴とする熱硬化性粘着剤組成物である。
A・・・以下のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー混合物
a:炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル38〜98重量%
b:カルボキシル基含有不飽和モノマー2〜15重量%
c:その他の改質モノマー0〜60重量%
B・・・エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤
C・・・エチレン―酢酸ビニル共重合体及び/又はポリ酢酸ビニル
本発明(2)は、その他の改質モノマーが脂環構造を有する(メタ)アクリレートである、前記発明(1)の熱硬化性粘着剤組成物である。
本発明(3)は、A:B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=8:2〜2:8の割合(重量比)で混合されている、前記発明(1)又は(2)の熱硬化性粘着剤組成物である。
本発明(4)は、エポキシ樹脂が20℃において流動性を有するエポキシ樹脂である、前記発明(1)〜(3)のいずれか一つの熱硬化性粘着剤組成物である。
本発明(5)は、エポキシ樹脂が20℃において流動性を有するエポキシ樹脂と20℃において固体状であるエポキシ樹脂を含むものである、前記発明(1)〜(3)のいずれか一つの熱硬化性粘着剤組成物である。
本発明(6)は、エチレン―酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル比率が40重量%以上である、前記発明(1)〜(5)のいずれか一つの熱硬化性粘着剤組成物である。
本発明(7)は、超音波加熱により熱硬化する、前記発明(1)〜(6)のいずれか一つの熱硬化性粘着剤組成物である。
本発明(8)は、前記発明(1)〜(7)のいずれか一つの熱硬化性粘着剤組成物からなる層を剥離シート上に有する粘着テープである。
本発明(9)は、巻物状である、前記発明(8)の粘着テープである。
発明を実施するための最良形態
《熱硬化性粘着剤組成物》
本発明に係る熱硬化性粘着剤組成物は、後述する成分A,成分B及び成分Cと光重合開始剤と熱開始剤とを含む混合物を光重合させたことを特徴とする。以下、まず各原料について説明することとする。尚、本明細書における(メタ)アクリル酸という表現は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
(成分A)
本発明に係る成分Aは、下記成分a〜cからなるエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー混合物:
a:炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル38〜98重量%
b:カルボキシル基含有不飽和モノマー2〜15重量%
c:その他の改質モノマー0〜60重量%
から構成される。以下、成分Aを構成するこれら成分について詳述する。
成分a
本発明における「炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは、炭素数が4〜12の脂環族若しくは脂肪族のアクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステル或いはアクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルの混合物を意味する。すなわち、本発明において、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは、アクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを意味し、それぞれ単独で或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明における「炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル」は、特に限定されないが、例えばアクリル酸メチル(炭素数4)、アクリル酸エチル(炭素数5)、メタクリル酸メチル(炭素数5)、アクリル酸プロピル(炭素数6)、アクリル酸イソプロピル(炭素数6)、メタクリル酸エチル(炭素数6)、アクリル酸ブチル(炭素数7)、アクリル酸イソブチル(炭素数7)、メタクリル酸プロピル(炭素数7)、アクリル酸シクロヘキシル(炭素数9)、メタクリル酸シクロヘキシル(炭素数10)、アクリル酸オクチル(炭素数11)、アクリル酸イソオクチル(炭素数11)、アクリル酸2-エチルヘキシル(炭素数11)、メタクリル酸オクチル(炭素数12)、メタクリル酸イソオクチル(炭素数12)、メタクリル酸2-エチルヘキシル(炭素数12)、アクリル酸ノニル(炭素数12)、アクリル酸イソノニル(炭素数12)等がある。ここで、好適には炭素数が4〜9の(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。この中では、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソノニルがより好ましい。
ここで、成分A中の成分aは、成分a〜cの合計重量を基準として38〜98重量%であり、40〜70重量%が好適である。
成分b
本発明における「カルボキシル基含有不飽和モノマー」は、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸(アクリル酸、メタクリル酸)、クロトン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸等の多価カルボン酸、これらのカルボキシル基含有モノマーの酸無水物(例えば、無水マレイン酸、無水イコタン酸等の酸無水物基含有モノマー)等がある。この中では、アクリル酸がより好ましい。
ここで、成分A中の成分bは、成分a〜cの合計重量を基準として2〜15重量%であり、6〜10重量%が好適である。
成分c
本発明における「その他の改質モノマー」は、a成分及び/又はb成分と共重合可能な、粘着特性を改善するためのモノマー(粘着特性改善モノマー)である。当該モノマー成分としては、特に限定されないが、メチル(メタ)アクリレート、脂環構造を有する(メタ)アクリレート、炭素数15以上22以下の(メタ)アルキルアクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール等が挙げられる。これらの中では、脂環構造を有する(メタ)アクリレート(例えば、イソボロニルアクリレート)が特に好適である。
ここで、成分A中の成分cは、成分a〜cの合計重量を基準として0〜60重量%であり、10〜50重量%が好適である。
(成分B)
本発明に係る成分Bは、エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤である。以下、成分Bを構成するこれら成分について詳述する。
エポキシ樹脂
本発明における「エポキシ樹脂」としては、特に限定されず、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が例示され、これらのエポキシ樹脂は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。これらの中では、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好適である。
ここで、使用するエポキシ樹脂としては、20℃において流動性を有するエポキシ樹脂(軟化点が20℃以下であるエポキシ樹脂)であることが好適である。尚、20℃において流動性を有するエポキシ樹脂と20℃において固体状であるエポキシ樹脂(軟化点が20℃超であるエポキシ樹脂)とを組み合わせて使用してもよい。ここで、固体状エポキシ樹脂を使用する場合、全エポキシ樹脂に含まれる固体状エポキシ樹脂の好適量は10〜30重量%である。尚、前者としては、「jER828」、後者としては「jER1001」(いずれもビスフェノールA型であり、ジャパンエポキシレジン社製)の商品名で入手可能である。また、本発明における「軟化点」は、JIS K 2531 環球法に従って測定された値を指す。
エポキシ樹脂硬化剤
本発明における「エポキシ樹脂硬化剤」は、エポキシ樹脂硬化剤単独かエポキシ樹脂硬化剤とエポキシ樹脂硬化促進剤との組み合わせである。ここで、硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド、カルボン酸ヒドラジド、酸無水物等を挙げることができる。具体的には、カルボン酸ヒドラジドとしては、コハク酸ヒドラジド、アジピン酸ヒドラジド等が挙げられ、酸無水物としては、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水トリメリット酸等が挙げられる。また、硬化促進剤としては、固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化促進剤、3級アミン化合物、ホスフィン化合物、イミダゾール化合物等を挙げることができる。具体的には、固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化促進剤としては、アミン化合物とエポキシ化合物との反応生成物(アミン−エポキシアダクト系)やアミン化合物とイソシアネート化合物または尿素化合物との反応生成物(尿素型アダクト系)、3級アミン化合物としては、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセンー7、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン−5等が挙げられ、ホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等が挙げられ、イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール化合物、これらイミダゾール化合物とエポキシ樹脂を反応させて溶剤に不溶化したタイプ、またはイミダゾール化合物をマイクロカプセルに封入したタイプ等の保存安定性を改良した潜在性硬化促進剤を挙げることができる。
ここで、エポキシ樹脂硬化剤は、2種類以上を併用してもよく、その添加量は、エポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部の範囲が好ましい。
(成分C)
本発明に係る成分Cは、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び/又はポリ酢酸ビニルである。以下、これら成分を順に詳述する。
エチレン−酢酸ビニル共重合体
本発明における「エチレン−酢酸ビニル共重合体」は、特に限定されないが、(条件1)酢酸ビニル含有量が40重量%以上(例えば40重量%〜90重量%)であること、(条件2)190℃、21.2N荷重条件でのメルトフローレートが、30g/10分以下(より好適には1〜20g/10分であり、更に好適には2〜10g/10分)であること、のいずれか又は両方を充足するものであることが好適である。ここで、酢酸ビニル含有量は、JIS K 7192に従って測定した値である。また、メルトフローレートは、JIS K 7210に従って測定した値である。本発明で用いることができる「エチレン−酢酸ビニル共重合体」の製品例としては、三井デュポン製のエバフレックス、ランクセス製のレバプレン、住友化学製のエバテート、東ソーのウルトラセン、日本ポリエチレンのノバテックEVA、日本ユニカーのNUC EVAコポリマー等を挙げることができる(いずれも商標)。
ポリ酢酸ビニル
本発明における「ポリ酢酸ビニル」は、酢酸ビニルの重合体である限り特に限定されないが、好適には重合度が100〜600の範囲内にある酢酸ビニル単独重合体である。このようなポリ酢酸ビニルは、例えばゴーセニールという商品名で日本合成化学から入手可能である。
(成分A〜Cの量比)
本発明の組成物を製造する際、A:B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=8:2〜2:8の割合(重量比)で混合することが好適であり、より好適には3:7〜5:5の割合(重量比)で混合することである。更に、A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対してCがC=10〜60重量部であることが好適であり、より好適には15〜30重量部である。
(光重合開始剤)
本発明における「光重合開始剤」は、特に限定されず、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、m−クロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、4−ジアルキルアセトフェノン等のアセトフェノン類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;ミヒラーケトン等のミヒラーケトン類;ベンジル、ベンジルメチルエーテル等のベンジル類;ベンゾイン、2−メチルベンゾイン等のベンゾイン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;ベンジルジメチルケタール等のベンジルジメチルケタール類;チオキサントン等のチオキサントン類;プロピオフェノン、アントラキノン、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンゾイルベンゾエート、α−アシロキシムエステル;等のカルボニル化合物がある。更に、光重合開始剤としては、上記カルボニル化合物以外に、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、ジフェニルジスルフィド等の硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物;が挙げられる。更に、光重合開始剤として、フェニルグリオキシレート類;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド類;有機色素系化合物、鉄−フタロシアニン系化合物等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。光重合開始剤として、これらの中でも、ベンゾイン類、アセトフェノン類、及びアシルホスフィンオキシド類が好ましく、アシルホスフィンオキシド類が特に好ましい。市販品としては、例えばチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGACURE(登録商標)等がある。
ここで、光重合開始剤は、成分a〜cの100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜8重量部の割合で用いられる。光重合開始剤の割合が過小であると、硬化に時間を要し、過大であると、硬化物の接着強度が低下する。
(熱開始剤)
熱開始剤(熱重合開始剤)としては、熱により分解し、重合硬化を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。中でも、熱分解温度が高いことから、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が好適である。これらの熱重合開始剤のうち市販されているものとしては特に限定されないが、例えば、パーブチルD、パーブチルH、パーブチルP、パーメンタH(以上いずれも日本油脂製)等が好適である。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
ここで、熱開始剤の添加量は、成分A〜C100重量部(エポキシ樹脂硬化剤を除く)に対して0.5〜2重量部の範囲が好ましい。
(他の任意成分)
本発明の熱硬化性粘着剤組成物は、必要に応じて充填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、増粘剤、防腐剤、消泡剤、濡れ剤、表面張力改質剤等を含有(配合)してもよい。更に、多官能モノマーを添加してもよい。例えば、多官能アクリレートモノマー、具体例としては、トリプロピレングリコールジアクリレート(例えば、アロニックスM−220、東亜合成株式会社製)、トリメチロールプロパントリアクリレート(例えば、アロニックスM−309、東亜合成株式会社製)を挙げることができる。
《熱硬化性粘着剤組成物の物性》
熱硬化性組成物を粘着テープの態様にした場合、A成分の重量平均分子量は100,000〜1,000,000であることが好適である。また、B成分のうち、20℃において流動性を有するエポキシ樹脂を使用した場合には、重量平均分子量は200〜500、20℃において固体状のエポキシ樹脂を使用した場合には、重量平均分子量は900〜10,000であることが好適である。
《製造方法》
次に、本発明に係る熱硬化性粘着剤組成物と粘着テープの製造方法を説明する。本発明に係る熱硬化性粘着剤組成物(当該組成物を有する粘着テープ)は、例えば下記方法で製造可能である。まず、A成分、B成分、C成分、光重合開始剤、熱開始剤、他の任意成分を窒素ガスでパージしながら、往復回転式撹拌機で、6時間撹拌して混合物を得る。得られた混合物を、片面に剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(例えば厚さ38μm)の剥離処理面に塗布し、更に上記PETフィルムを剥離処理面が該塗工面に密着するように、ラミネートし、硬化後の厚さが所定厚(例えば1.0mm)になるように調整する。その後、ケミカルランプを用いて紫外線を両面から所定時間(例えば2mW/cmの強度の紫外線を両面から180秒)光照射することにより、シートを作製する。光照射には、光波長400nm以下に発光分布を有するランプ類が用いられる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどが挙げられる。これらの光源は、単独で使用されてもよいし、また、2種類以上併用されてもよい。
《使用方法》
次に、本発明に係る熱硬化性粘着剤組成物の使用方法(特に粘着テープの態様についての使用方法)を説明する。本発明の熱硬化性粘着剤組成物の粘着テープは所定の被着体(例えば、金属、プラスチック、ガラス)に貼付され、熱硬化には、熱オーブン、電磁誘導加熱、超音波加熱等公知の方法を用いることができ、特に限定されない。ここで、超音波加熱する場合に好ましい超音波加熱の条件は、超音波加熱装置の出力周波数が、15〜20kHz、超音波伝達ホーン圧力が、0.1〜0.3MPaである。
《実施例》
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げて詳細に説明する。諸特性の測定方法は以下のとおりである。
(1)粘着力
紫外線照射した厚さ1mmの熱硬化性粘着剤を、プライマー処理した125μm厚のポリエステル(PET)フィルムで裏打ちし、幅10mmに裁断し、サンプルとした。被着体はステンレスパネル(SUS板)である。サンプルを被着体に貼り付け、2kgの圧着ロールで1往復して圧着し、20分静置後にJIS Z 0237に準拠して180°引き剥がし粘着力を測定した。引張速度は300mm/min、測定雰囲気は23℃とした。
(2)接着力
紫外線照射した厚さ1mmの熱硬化性粘着剤を、10mm×20mmに裁断。ポリブチレンテレフタレート板と電着塗装板(ED板)を上記熱硬化性粘着剤で貼り合わせ、2kgの圧着ロールで1往復して圧着し、20分静置し、177℃で20分加熱硬化させた後、23℃,50%RHに1時間静置後、23℃雰囲気でせん断接着力を測定した。せん断接着力はJIS Z 1541に準拠して測定した。引張せん断速度は、50mm/minである。
(3)経時安定性
紫外線照射した熱硬化性粘着剤を温湿度条件で40℃,75%RHで7日間経時させた後、上記測定方法によって、粘着力と接着力を測定した。
〔実施例1〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・90重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン―酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・45重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.45重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク) ・・・30重量部
上記混合物を剥離処理を施したポリエステルフィルムに厚さ1mmとなるように塗布し、UVランプで照射して熱硬化性粘着剤サンプルを作成した。サンプル作製における光照射条件は、
・照射方向:上下から照射
・照射強度(片面):2mW/cm
・照射時間:180秒
・積算照射量:2mW/cm×180秒×2(上下)=720mJ
である。
〔実施例2〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・95重量部
b=アクリル酸・・・5重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン−酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・45重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.45重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク) ・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りa:b=90:10を95:5とした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。
〔比較例1〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・80重量部
b=アクリル酸・・・20重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン−酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・45重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.45重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク)・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りa:b=90:10を80:20とした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。尚、カルボキシル基含有不飽和モノマーが20重量%で、15重量%を超えているものである。
〔比較例2〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・100重量部
b=アクリル酸・・・0重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン−酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・45重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.45重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク) ・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りa:b=90:10を100:0とした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。尚、カルボキシル基含有不飽和モノマーが0重量%で、2重量%を下回っているものである。
〔実施例3〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・70重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
c=イソボロニルアクリレート・・・20重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン―酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・45重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.45重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク)・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りa:b:c=90:10:0を70:10:20とした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。尚、その他の改質モノマーを20重量%加えたものである。
〔実施例4〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・70重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
c=イソボロニルアクリレート・・・20重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン−酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・45重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.45重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク)・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りa:b:c=90:10:0を50:10:40とした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。尚、その他の改質モノマーを40重量%加えたものである。
〔実施例5〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・36重量部
b=アクリル酸・・・4重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・120重量部
固体エポキシ樹脂=jER1001(軟化点64℃、ジャパンエポキシレジン)・・・40重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・40重量部
(成分C)
エチレン−酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・45重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.16重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.45重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク)・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りとした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。即ち、A:B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)を、実施例1では、100:100(即ち5:5)なのに対して、実施例5は40:160(即ち2:8)にしたものである。尚、実施例5のa:bは36:4=90:10で実施例1と変わらない。
〔実施例6〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・90重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・50重量部
固体エポキシ樹脂=jER1001(ジャパンエポキシレジン)・・・50重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン−酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・45重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.45重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク) ・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りとした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。
光照射条件も実施例1と同じである。尚、エポキシ樹脂を液状エポキシ樹脂単独から、液状エポキシ樹脂と固体エポキシ樹脂のブレンドにしたものである。
〔比較例3〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・90重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・80重量部
固体エポキシ樹脂=jER1001(ジャパンエポキシレジン)・・・20重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン−酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・10重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.1重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク)・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りとした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対して、Cが5重量部と10重量部を下回るものである。
〔実施例7〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・90重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・80重量部
固体エポキシ樹脂=jER1001(ジャパンエポキシレジン)・・・20重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン―酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・20重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.2重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク)・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りとした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。尚、A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対して、Cが10重量部となっているものである。
〔実施例8〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・90重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン―酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・80重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.8重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク) ・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りとした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。尚、A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対して、Cが40重量部となっているものである。
〔実施例9〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・90重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン―酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・120重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・3.2重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク) ・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りとした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。尚、A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対して、Cが60重量部となっているものである。
〔比較例4〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・90重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン−酢酸ビニル共重合体=レバプレン800HV(LANXESS)酢ビ80w%・・・150重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・3.5重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク)・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りとした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。尚、A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対して、Cが75重量部となっているものである。
〔実施例10〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・90重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
エチレン―酢酸ビニル共重合体=エバフレックスEV45X(三井・デュポン)酢ビ45w%・・・45重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.45重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク)・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りとした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。尚、Cを、酢ビ80w%のレバプレン800HV から、酢ビ45w%のエバフレックスEV45Xに変えたものである。
〔実施例11〕
(成分A)
a=アクリル酸ブチル・・・90重量部
b=アクリル酸・・・10重量部
(成分B)
液状エポキシ樹脂=jER828(ジャパンエポキシレジン)・・・100重量部
エポキシ樹脂硬化剤=ADH−S(大塚化学)とMY−H(味の素ファインテクノ)の9対1ブレンド・・・25重量部
(成分C)
ポリ酢酸ビニル=ゴーセニールN−Z5(日本合成化学工業)・・・45重量部
(光重合開始剤)
光重合開始剤=IRGACURE819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)・・・0.4重量部
(熱開始剤)
熱開始剤=パーブチルP(日油)・・・2.45重量部
(その他)
充填剤=タルク K1 (日本タルク)・・・30重量部
混合物の配合を、上記の通りとした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成した。光照射条件も実施例1と同じである。尚、Cを、エチレン―酢酸ビニル共重合体から、ポリ酢酸ビニルに変えたものである。
〔評価結果〕
表1と表2に実施例、比較例の評価結果を示す。
Figure 2010270285
Figure 2010270285
〔考察〕
実施例1〜実施例11は、保存安定試験前はもちろんのこと、保存安定性試験後も1.0N/10mm以上の粘着力、そして、2.0N/mm以上の接着力を有し、充分に熱硬化性粘着剤として使用に耐えた。
比較例1は、カルボキシル基含有不飽和モノマーが多すぎて経時安定性が悪く、40℃,75%RHで7日間経時後の粘着力、接着力が測定不能となった。
比較例2は、カルボキシル基含有不飽和モノマーが少なすぎてUV硬化せず熱硬化性粘着剤を得ることができなかった。
比較例3は、A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対して、Cが5重量部と少なすぎ、40℃,75%RHで7日間経時後の粘着力、接着力が極端に低下した。
比較例4は、A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対して、Cが75重量部と多すぎ、エチレン酢ビ共重合体が溶け残ってしまい、熱硬化性粘着剤を得ることができなかった。
比較例4は、A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対して、Cが75重量部と多すぎ、エチレン酢ビ共重合体が溶け残ってしまい、熱硬化性粘着剤を得ることができなかった。
本発明の熱硬化性粘着剤は、常温での保存性に優れる。低温での保管を要さないため、使用したい時に直ちに用いることができる構造用粘着剤として利用することができる。また、UV硬化によって生産することができるため、大規模な乾燥ゾーンを必要とする溶展方式によって作られる粘着剤に比べて生産に要するエネルギー少なく、環境に対しても負荷が少ない。

Claims (9)

  1. 下記A,B及びCと光重合開始剤と熱開始剤とを含む混合物を光重合させた熱硬化性粘着剤組成物であって、A+B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=100重量部に対してCがC=10〜60重量部であることを特徴とする熱硬化性粘着剤組成物。
    A・・・以下のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー混合物
    a:炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル38〜98重量%
    b:カルボキシル基含有不飽和モノマー2〜15重量%
    c:その他の改質モノマー0〜60重量%
    B・・・エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤
    C・・・エチレン―酢酸ビニル共重合体及び/又はポリ酢酸ビニル
  2. その他の改質モノマーが脂環構造を有する(メタ)アクリレートである、請求項1記載の熱硬化性粘着剤組成物。
  3. A:B(エポキシ樹脂硬化剤を除く)=8:2〜2:8の割合(重量比)で混合されている、請求項1又は2記載の熱硬化性粘着剤組成物。
  4. エポキシ樹脂が20℃において流動性を有するエポキシ樹脂である、請求項1〜3のいずれか一項記載の熱硬化性粘着剤組成物。
  5. エポキシ樹脂が20℃において流動性を有するエポキシ樹脂と20℃において固体状であるエポキシ樹脂を含むものである、請求項1〜3のいずれか一項記載の熱硬化性粘着剤組成物。
  6. エチレン―酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル比率が40重量%以上である、請求項1〜5のいずれか一項記載の熱硬化性粘着剤組成物。
  7. 超音波加熱により熱硬化する、請求項1〜6のいずれか一項記載の熱硬化性粘着剤組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項記載の熱硬化性粘着剤組成物からなる層を剥離シート上に有する粘着テープ。
  9. 巻物状である、請求項8記載の粘着テープ。
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