JP2010269889A - エアフロート装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送中又は乾燥中の長尺状のウェブの端部のバタツキを防止することができ、ウェブを安定して搬送又は乾燥させることができるエアフロート装置を提供することである。
【解決手段】長尺状のウェブ15を、長手方向に搬送するエアフロート装置1であって、ウェブ15の長手方向と交差する2つのスリット状のノズル10が本体19に設けてあり、前記2つのノズル10から気体を噴射することによってウェブを浮上させるエアフロート装置1において、前記本体19の2つのノズル10の間に排気スリット5を設け、前記排気スリット5の全体がウェブ15に対向しており、排気スリット5の長さはウェブ15の長手方向と直交する方向の長さよりも短く、排気スリット5の両端部を、各々ウェブ15の端部付近に対向させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、押出フィルムや溶液キャストフィルム、その加工フィルム等の長尺状のウェブを非接触で連続的に搬送する際に使用されるエアフロート装置に関するものである。
長尺状のウェブを連続的に搬送したり、ウェブの表面に塗布された塗料を乾燥させる際に、特許文献1や特許文献2に開示されているようなエアフロート装置(特許文献1ではフローティングノズル、特許文献2では空気柱装置と呼ばれている。)が使用されている。これらのエアフロート装置は、ウェブの搬送方向と直交する方向に延びる2つのスリット状のノズルを有している。そして、エアフロート装置をウェブの下方に配置し、各ノズルからウェブに向けて気体を吹き付けることによってウェブを浮上させて連続的に搬送したり、塗布された塗料を乾燥させたりしている。
このようなエアフロート装置を使用すると、ウェブに他の部材を接触させなくて済むため、ウェブにしわや傷が付いたり、塗料が塗布されているウェブでは、塗料が他部材に付着することを回避できるという利点がある。また、ウェブの上下に千鳥状にエアフロート装置を配置し、ウェブを長手方向(搬送方向)にサインカーブのように湾曲させると、ウェブの幅方向(長手方向に直交する方向)の曲げ剛性が向上し、安定した搬送が行い易くなり、また、塗布された塗料に吹き付けられた気体が一様に触れ易くなって乾燥させ易くなるという効果が得られる。
ところで、ウェブに吹き付けられた気体は、エアフロート装置とウェブの間に正圧の空気層を形成する一方で、エアフロート装置とウェブの間から外側へ流出する。そのため、流出する気体の量が増え過ぎるとウェブの浮上効果が低減する。特に、ウェブの幅方向の両端は開放されており、エアフロート装置の幅方向の端部では、気体の圧力が大きく下がるので、ウェブの端部がばたつき易く(すなわち、振動し易く)なる。
この現象を図5及び図6を参照しながら考察する。従来のエアフロート装置60は、図5(a),(b)に示すような構成を備えている。エアフロート装置60には図示しないコンプレッサ等から加圧空気62が供給されており、ノズル61から噴射された加圧空気63は、図5(b)に示すようにエアフロート装置60の外側にしか逃げることができない。その結果、図6(a)に示すように、ウェブ65の端部Cから端部Dに至るまでノズル61から加圧空気63が噴射されるものの、噴射された後の空気は、図6(a)において矢印Bで示すウェブの搬送方向(又は搬送方向と逆方向)に排出される他、搬送方向と直交する方向にエアフロート装置60の長手方向に沿って流れる空気流64として排出される。
ノズル61がスリット状であるため、空気流64は、エアフロート装置60の中央部から両端部に至るにつれて増大し、ウェブ65に付与される浮上力は大きくなる。またウェブ65の端部は自由端であり、浮上力が作用すると上方へ逃げ易く、その結果、作用する圧力が急激に小さくなる。すなわち、ウェブの幅方向の圧力分布は、図6(b)に示すようになり、ウェブ65の端部を過ぎた空気流64は急に解放されるため、ウェブ65の端部がばたついてしまうものと考えられる。
そこで図7に示す特許文献1に開示されているフローティングノズル(エアフロート装置)では、矢印X1で示す方向にウェブが搬送されるが、フローティングノズル90の両側に側板92を起立させて空気流(前述の空気流64に相当する空気流)がノズル側とウェブ(図示していないが、ノズル90の上方に配置される)側の間から逃げにくくすることにより、ウェブを安定して浮上させるように工夫されている。
また、図8に示す特許文献2に開示されている空気柱装置(エアフロート装置)では、矢印X2で示す方向にウェブが搬送されるが、空気柱装置95の帯状物(図示していないが、空気柱装置の上方に配置されるウェブ)の対向面に、ウェブ搬送方向と直交する方向に複数の排気開口96が一列に設けられており、ノズル97から噴射された空気の一部を排気開口96から排出することによって、ウェブに空気が衝突する作用が改善されると説明されている。
特開平9−262504号公報 特公昭58−44945号公報
ところが、図7の特許文献1の発明の構成では、側板92に対してウェブ(図示せず)がかなり接近していなければ、提唱されているような効果を奏することは期待できず、さらにウェブが蛇行した場合にはウェブと側板92が衝突し易いという不具合が生じる。
また、図8の特許文献2の発明の構成では、排気開口96が不連続にウェブの幅方向に配置されているため、ウェブと空気柱装置95の間における幅方向のウェブ浮上圧力が不均一なものとなり、ウェブ全体(特にウェブの端部)が振動し、ばたつきが発生し易くなる。
そこで本発明は、搬送中又は乾燥中の長尺状のウェブの端部のバタツキを防止することができ、ウェブを安定して搬送又は乾燥させることができるエアフロート装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、長尺状のウェブを長手方向に搬送するエアフロート装置であって、ウェブの長手方向と交差する2つのスリット状のノズルが本体に設けてあり、前記2つのノズルから気体を噴射することによってウェブを浮上させるエアフロート装置において、前記本体の2つのノズルの間に排気スリットを設け、前記排気スリットの全体がウェブに対向しており、排気スリットの長さはウェブの長手方向と直交する方向の長さよりも短く、排気スリットの両端部は、各々ウェブの端部付近に対向していることを特徴とするエアフロート装置である。
請求項1の発明では、本体の2つのスリット状のノズルの間に排気スリットを設けたので、ノズルから噴射した気体の一部が排気スリットに流入する。その結果、エアフロート装置の本体とウェブの間に安定した気流が生じ、ウェブの浮上が安定する。
また、排気スリットの全体がウェブに対向しており、排気スリットの長さはウェブの長手方向と直交する方向の長さよりも短く、排気スリットの両端部は、各々ウェブの端部付近に対向しているので、ウェブの中央部と両端部における浮上力を均一化することができる。
すなわち、ウェブの全幅に渡って気体を吹き付ける場合、ウェブの中央部に吹き付けられた気体は逃げ場がなく、ウェブ中央部には効率よく浮上力を提供することができ、ウェブに浮上力を提供した気体は、ウェブの両端のいずれかへ流れる。一方、ウェブの両端部付近に吹き付けられた気体は、端部までの距離が短い分だけ逃げ易く、中央部と同量の気体を提供してもウェブへ作用する浮上力は小さくなる。また、ウェブの両端部はいわゆる自由端であるため、ウェブの端部が振動することがある。
そこで請求項1の発明のように構成すると、ウェブの端部付近には対向する排気スリットがないので、ウェブの端部付近では気体が本体側へ逃げることができず、その結果、ウェブの両端部に提供される浮上力が相対的に大きくなり、ウェブの浮上が中央部と両端部とで安定し、ウェブを安定して搬送することができる。
請求項2の発明は、前記排気スリットの幅は、本体の中央部側から端部側へいくほど大きくなることを特徴とする請求項1に記載のエアフロート装置である。
スリット状のノズルによって気体が供給されるので、ウェブの中央部付近を流れる気体量よりも端部付近を流れる気体量の方が多い。しかし、請求項2の発明では、排気スリットの幅が、本体の中央部側から端部側へいくほど大きくなるので、中央部側よりも端部側から排気スリットを介して排出される気体量が多くなり、ウェブの全体としてバランスよく浮上力が提供される。
すなわち、請求項2の発明を実施する際には、エアフロート装置の本体とウェブの間における、スリット状のノズルから供給される気体量とウェブの中央部側から端部側へ流れる気体量の和が均一化するように、排気スリットの幅を設定するのが好ましい。
請求項3の発明は、排気スリットの両端に閉塞部を設け、前記閉塞部は、対向するウェブの長手方向と直交する方向の長さに応じて、排気スリットの一部を閉塞することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアフロート装置である。
請求項3の発明では、排気スリットの両端に閉塞部を設け、前記閉塞部は、対向するウェブの長手方向と直交する方向の長さに応じて、排気スリットの一部を閉塞する。ウェブの両端部は自由端であるが、ウェブが浮上する際に、ウェブの端部と対向する位置の排気スリットを閉塞することによって、ウェブの端部に作用する浮上力を向上させることができ、その結果、ウェブの端部が振動することを阻止でき、ウェブの浮上を安定させることができる。
請求項4の発明は、前記閉塞部が可動式であり、本体に対向するウェブの幅方向の長さに対応して排気スリットを閉塞する部位の長さが変更できることを特徴とする請求項3に記載のエアフロート装置である。
請求項4の発明では、閉塞部が可動式であり、本体に対向するウェブの幅方向の長さ(長手方向と直交する方向の長さ)に対応して排気スリットを閉塞する部位の長さが変更できるので、スリット状のノズルの長さを変更することなく(すなわち同じエアフロート装置で)排気スリットの長さを変更できる。これにより、本体の幅方向における本体とウェブの間を流れる気体量を、本体の端部から任意の位置で増大させることができる。よって、幅方向の長さが異なるウェブであっても、両端部の振動を抑制して円滑に搬送することができる。
本発明を実施すると、ウェブの端部を振動させることなく安定した浮上を実現することができるエアフロート装置を提供することができる。
(a)は、本発明を実施したエアフロート装置の斜視図であり、(b)は、(a)のX−X断面略図である。 図1とは別の本発明を実施したエアフロート装置の斜視図である。 (a)は、図1,図2とは別の本発明を実施したエアフロート装置の斜視図であり、(b)は、(a)のエアフロート装置の一端から中央部を経て他端に至るウェブが対向する領域におけるエアフロート装置本体とウェブの間の空間の空気圧を示すグラフである。 本発明を実施した複数のエアフロート装置によってウェブをサインカーブ状に保持している状態を示す断面略図である。 (a)は、従来のエアフロート装置の斜視図であり、(b)は、(a)のY−Y断面略図である。 (a)は、従来のエアフロート装置によってウェブに向かって気体を吹き付けた際のエアフロート装置とウェブの間に生じる気体の流れを示す斜視図であり、(b)は、(a)のエアフロート装置の一端から中央部を経て他端に至るウェブが対向する領域におけるエアフロート装置本体とウェブの間の空間の空気圧を示すグラフである。 特許文献1のフローティングノズルの斜視図である。 特許文献2の空気柱装置の部分斜視図である。
図1(a)に示すように本発明のエアフロート装置1は、長尺状の外側部材2と内側部材3とを備えている。図1(a)に示すエアフロート装置1の外側部材2は、底部と側部とが閉塞しており、図1(b)に示すように横断面が、上部が開口する略コの字形を呈している。すなわち外側部材2の側部には、鉛直方向に延びる鉛直壁2aと、鉛直壁2aの上側に連続する傾斜壁2bとが設けられている。そして、図1(b)に示すように2つの傾斜壁2bの先端が対向しており、傾斜壁2bの先端同士で開口4を形成している。よって、上部の開口4の幅(傾斜壁の上方の幅)は、底部の幅(傾斜壁の下方の幅)よりも狭くなっている。
また、外側部材3の底部を構成する底壁2cの中央部には、外側部材3の外側から内側へ加圧空気を導く空気通路9(配管)が接続されている。すなわち底部2cには孔2dが設けられており、この孔2dには、図示しないコンプレッサから供給される加圧空気を導く配管9が接続されている。
次に、図1(a)に示すように内側部材3は、上部を閉塞する上壁3aと側方を閉塞する傾斜壁3b及び鉛直壁3cと、下部を閉塞する底壁3dを有している。上壁3aの長手方向に延びる両端には、各々傾斜壁3bの上端が接続されている。傾斜壁3bの下端は、鉛直壁3cの上部と連続しており、底壁3dの長手方向に延びる両端部が各々鉛直壁3cの下端と連続している。また、両端には側板25が設けられており、側板25は図1(b)に示す空間6の一部を閉塞している。よって、内側部材3は、両端が開口した筒形状を呈しており、内部に空間11が形成されている。
ここで、内側部材3の上壁3aには、本発明の特徴である排気スリット5が設けてある。排気スリット5は、図1(b)に示すように上壁3aの中央に設けられており、図1(a)に示すように排気スリット5の端部は、上壁3aの端部から長さL2だけ離間している。すなわち排気スリット5の長さは、上壁3aの長さL1よりもL2の2倍だけ短い。この排気スリット5は、内側部材3の内部の空間11と外部(ウェブ側)とを連通させている。
そして、内側部材3の底壁3dの下面には支持部材8が設けられており、この支持部材8によって内側部材3が外側部材2に固定されている。支持部材8による内側部材3の外側部材2への固定は、例えば接着剤による接着や、ボルトナットによる取付構造を採用することができる。
図1(b)に示すように、内側部材3は外側部材2に対して、中央に配置されている。また、内側部材3の底壁3dの幅は、外側部材2の開口4の幅よりも大きく、内側部材3の上壁3aの幅は、開口4の幅よりも小さい。すなわち、内側部材3の傾斜壁3bの傾斜は、外側部材2の傾斜壁2bの傾斜よりも急である。さらに、内側部材3の上壁3aは、開口4よりも若干上方に位置している。
その結果、内側部材3の傾斜壁3bと外側部材2の傾斜壁2bの間には、スリット状であって、且つ、上方へいくほど幅が狭くなるノズル10が形成される。また、空間6からノズル10に至る部分の側方は、側板25で閉鎖されている。これら外側部材2、内側部材3、及び側板25とでエアフロート装置1の本体19が構成されている。
配管4によって導かれた加圧空気12は、内側部材3の底壁3dの下面に衝突し、外側部材2と内側部材3の間の空間6内を、上方へ移動することができるようになっている。すなわち、上方へ移動した加圧空気12は、スリット状のノズル10から噴射され、ウェブ15に吹き付けられる。ここでウェブ15は、従来(例えば、特許文献1,2)と同様に、矢印Aで示す方向に搬送される。すなわち、ウェブ15の搬送方向に対してエアフロート装置1は、エアフロート装置1の長手方向が直交するように配置される。
図1(b)に示すように、ノズル10から噴射されウェブ15に衝突した加圧空気12の一部は、図1(b)で見てエアフロート装置1の中央部へ流れて空気流13となり、残りはエアフロート装置1の外側へ流れる空気流14となる。
中央部へ流れた空気流13の一部は、エアフロート装置とウェブ15の間の空間を、図1(b)で見て紙面の手前側と奥側へ流れて外部へ流出し、残りは排気スリット5から内側部材3の空間11内に流入する。空間11内の空気流は、筒形状の内側部材3から外部に流出する。
仮に、内側部材3の上壁3aに排気スリット5が設けられていないと、空気流15は、エアフロート装置1の長手方向の中央部ほど高圧となり、両端部は中央部よりも低圧となり、圧力の勾配が生じる。よって、ウェブ15の幅方向の端部(エアフロート装置1の長手方向の端部付近に対向する部分)に十分な浮上力を提供しようとすると、ウェブ15の幅方向の中央部分の浮上力が過大になり過ぎてしまい、ウェブ15の幅方向の端部がばたつき、ウェブ15の安定した搬送ができない。
しかし本発明を実施して、ウェブ15と対向する内側部材3の上壁3aに排気スリット5を設けることにより、空気流13の一部は排気スリット5を介して内側部材3の空間11内に排出されるので、ウェブ15の中央部と端部における圧力が均等化され、ウェブ15の幅方向の全域に渡って同等の浮上力を生じさせることができるようになる。その結果、加圧空気12によるウェブ15の保持が安定し、ウェブ15にしわが生じたり、ウェブ15が歪(いびつ)に変形することを防止できる。
ところで、内側部材3の上壁3aに設けた排気スリット5は、内側部材3の上壁3aの両端まで設けられていないが、排気スリット5の長さは、搬送するウェブ15の幅方向の長さとの関係で決定する。すなわち、排気スリット5の長さは、ウェブ15の幅方向の長さよりも若干短く設定する。例えば、排気スリット5の全体がウェブ15に対向した状態で、ウェブ15上における排気スリット5の端部に対向する位置からウェブ15の端部までの長さが、5mm〜15mmの幅(より好ましくは10mm)に設定したり、ウェブ15の幅寸法に対して排気スリット5の両端の距離が90%〜95%となるように設定する。これにより、ウェブ15の幅方向の両端部の浮上力(保持力)が向上する。その結果、端部の浮上力を中央部の浮上力よりも適度に大きくして端部がばたつくことを防止することができる。
以上説明したエアフロート装置1の排気スリット5は、様々な形状に変形可能である。図2に示すエアフロート装置21では、排気スリット17の幅は一定であるが、中央部で分離されている。ここで、エアフロート装置の中央部には、ノズル10から供給されて生じる空気流がほとんどないので、排気スリットを設ける必要性は少ない。よって、エアフロート装置21は、中央部付近は排気スリットをなくすことにより、図1のエアフロート装置1よりも改良されている。
図2に示す例では、排気スリット17の中央部が途切れているが、両端の長さL3が、ウェブの長さよりも上述のような関係になるように設定する。すなわち、排気スリット17の中央部分が途切れていても、重要なのは排気スリット17の両端の長さL3である。
次に図3(a)に示す例では、端部から中央部へいくほど幅が狭くなる排気スリット18が2本設けられている。エアフロート装置1とウェブ15の間の中央部から端部にかけて、加圧空気12がノズル10から一様に噴射されて供給され、さらに空気流13は端部方向へ流れるため、端部ほど流量が多くなる。よって、排気スリット18のように中央部よりも端部の幅を広くすることにより、エアフロート装置1とウェブ15の間に流れる空気量を均一化することができ、ウェブ15に対して中央部から端部にかけて浮上力を均等化することができる。
また、図3(a)に示す例では、排気スリット18の端部から任意の長さに渡って閉塞可能な閉塞板16を設けることにより、ウェブ15の幅方向の長さに応じて排気スリット18の長さを調整することができる。よって、幅寸法の異なるウェブ15を同一のエアフロート装置22で搬送することができる。図3(a)に示す例では、排気スリット18の両端の長さはL4に設定されている。ウェブ15の幅寸法は長さL5であり、長さL5に対して長さL4は、10mm〜30mm(好ましくは20mm)だけ短く設定される。
すなわち、幅方向の長さがいかなる長さのウェブ15であっても、排気スリット18の最大長さで対応できる限り、図3(b)に示すようにウェブ15の中央部から端部にかけて良好な浮上力を提供することができる。ウェブ15の幅寸法である長さL5よりも閉塞板16同士の間隔を小さく設定し、各排気スリット18の長さを調整する。これにより、幅方向の長さがどのような長さL5のウェブ15であっても、図3(b)に示すような圧力分布が得られ、ウェブ15の搬送を円滑に行うことができるようになる。
また、図示していないが、排気スリットはノズル10と平行に何本設けてもよい。ここで各排気スリットの合計の開口面積が、ノズル10の面積よりも50%以上小さいと、排気の効果が得られにくく、逆に200%を越えると、排気スリットから排出される空気量が多くなりすぎてウェブ15に十分な浮上力を提供することができなくなる。よって、各排気スリットの合計の開口面積は、各ノズル10の面積の合計の50%〜200%程度となるように設定するのが好ましい。
さらに、排気スリットの開口面積の和が、対向するウェブの面積の半分以上であると、排気流が多くなり過ぎ、ウェブに付与する浮上力が不十分となるため、排気スリットの開口面積の和は、対向するウェブの面積の半分以下に設定するのが好ましい。
本発明の効果は、以下の実施例で確認することができる。すなわち、排気スリットを設けない従来のエアフロート装置と排気スリットを設けた本発明のエアフロート装置とで条件を揃え、比較実験を試みた。実験では、図6に示す従来のエアフロート装置は、全長L1(図1と同じ)を1000mm、両ノズル10の距離を200mmとし、さらに本発明のエアフロート装置では、上記寸法に加え、図1に示す排気スリット5の幅を2mm、端部から排気スリット5までの長さL2を50mmとし、搬送するポリエチレンテレフタレート製のウェブは、幅が1000mm、厚さが25μm(マイクロメートル)とした。搬送時におけるウェブの張力は、いずれも120N/mである。
Figure 2010269889
表1から、排気スリットを設けることが、ウェブのばたつきを防止するのに有効であることがわかる。
本発明を実施したエアフロート装置を図4に示すように上下に千鳥状に配置し、ウェブをサインカーブのように湾曲させるように搬送させることもできる。
1 エアフロート装置
2 外側部材
3 内側部材
5 排気スリット
10 スリット状のノズル
12 加圧空気(気体)
15 ウェブ
16 閉塞板
19 エアフロート装置の本体
25 側板

Claims (4)

  1. 長尺状のウェブを、長手方向に搬送する搬送ユニットのエアフロート装置であって、ウェブの長手方向と交差する2つのスリット状のノズルが本体に設けてあり、前記2つのノズルから気体を噴射することによってウェブを浮上させるエアフロート装置において、
    前記本体の2つのノズルの間に排気スリットを設け、前記排気スリットの全体がウェブに対向しており、排気スリットの長さはウェブの長手方向と直交する方向の長さよりも短く、排気スリットの両端部は、各々ウェブの端部付近に対向していることを特徴とするエアフロート装置。
  2. 前記排気スリットの幅は、本体の中央部側から端部側へいくほど大きくなることを特徴とする請求項1に記載のエアフロート装置。
  3. 排気スリットの両端に閉塞部を設け、前記閉塞部は、対向するウェブの長手方向と直交する方向の長さに応じて、排気スリットの一部を閉塞することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアフロート装置。
  4. 前記閉塞部は可動式であり、本体に対向するウェブの幅方向の長さに対応して排気スリットを閉塞する部位の長さが変更できることを特徴とする請求項3に記載のエアフロート装置。
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