JP2010268596A - コンバータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リアクトル電流がゼロ近傍であっても安定した電圧を出力可能なコンバータの制御装置を提供すること。
【解決手段】直流電源の出力電圧を昇圧又は降圧して負荷に印加するコンバータの制御装置は、所定のデューティに基づいてコンバータをPWM制御するPWM制御部と、コンバータに含まれるリアクトルを流れるリアクトル電流の状態に応じて、デューティに対し異なるデッドタイム補償を行うデッドタイム補償部と、を備え、デッドタイム補償部は、スイッチング周期内におけるリアクトル電流の最小値及び最大値の少なくともいずれか1つが0を含む所定の範囲内の値であるとき、コンバータに対する指令電圧と出力電圧の偏差に係るパラメータに応じて、所定範囲内の補償量でデューティを補償する。
【選択図】図1

Description

本発明は、リアクトル電流がゼロ近傍であっても安定した電圧を出力するコンバータの制御装置に関する。
図9は、直流電源の出力電圧を昇圧して負荷に印加するシステムの構成図である。図9に示すシステムでは、直流電源1と負荷2の間に昇圧コンバータ(以下、単に「コンバータ」という)3が設けられている。コンバータ3は、直流電源1の出力電圧V1を昇圧する。制御装置4は、コンバータ3を制御する。
図10は、本発明の関連技術としての制御装置4の内部構成を示すブロック図である。図10に示すように、制御装置4は、FF制御部11と、FB制御部12と、デッドタイム補償部13と、PWM制御部14と、デッドタイム設定部15とを有する。制御装置4には、直流電源1の出力電圧V1の検出値、コンバータ3の出力電圧V2の検出値、コンバータ3に対する電圧指令V2c、及びコンバータ3に含まれるリアクトルLを流れる電流(リアクトル電流)ILの検出値が入力される。
FF制御部11には、電圧指令V2c及び直流電源1の出力電圧V1の検出値が入力される。FF制御部11は、コンバータ3が出力電圧V1から電圧指令V2cが示す値に昇圧するためのデューティ(Duty_FF)を導出する。FB制御部12には、電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)ΔV2を示す値、直流電源1の出力電圧V1の検出値、及びFF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)が入力される。FB制御部12は、偏差ΔV2及び直流電源1の出力電圧V1に基づいて、FF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)を補正するための値(Duty_FB)を導出する。
デッドタイム補償部13には、リアクトル電流ILの検出値が入力される。デッドタイム補償部13は、リアクトル電流ILの符号に応じて異なるデッドタイム補償を行う。デッドタイム補償の詳細については後述する。PWM制御部14は、デッドタイム補償されたデューティに基づいて、コンバータ3を構成するトランジスタSwH,SwLのスイッチングをPWM制御する。
以下、制御装置4が行うデッドタイム補償について詳細に説明する。まず、「デッドタイム」について説明する。コンバータ3を構成する2つのトランジスタSwH,SwLは、図11(a)に示すように、理想的には互いが逆論理で動作するよう制御される。しかし、実際のトランジスタ素子のオンオフ状態が切り替わる際には、ターンオン時間又はターンオフ時間が存在する。このため、コンバータ3には、トランジスタSwH,SwLの両方がオン状態となる上下短絡が発生してしまう。この状態を防ぐためには、図11(c)に示すように、いずれか一方のトランジスタがオフ状態からオン状態に切り替わるタイミングで、トランジスタSwH,SwLの両方がオフ状態となる時間、すなわちデッドタイムを設定すれば良い。
しかし、デッドタイムを設定すると、スイッチング周期中の各トランジスタがオン状態となる時間(オン時間)は、図11(c)に示すように、デッドタイム分短くなる。また、図11(d)(e)に示すように、中点電位基準のデューティで見ると、実際は、リアクトル電流ILの向き(符号)によって図11(b)に示した中点電位基準の理想デューティとは異なるデューティが発生する。具体的には、図11(d)に示すように、リアクトル電流IL>0のとき、中点電位がV2となる時間はデッドタイム分長くなる。一方、図11(e)に示すように、リアクトル電流IL<0のとき、中点電位がV2となる時間はデッドタイム分短くなる。
このように、デッドタイム(u)を設定した際のデューティ(図2中のuSD)は理想デューティ(u)と相違する。この相違はコンバータ3の制御性の低下につながり、最終的にはコンバータ3の出力電圧の変動を招く。したがって、デッドタイムを設定する際、制御装置4は、以下説明する「デッドタイム補償」を行う。デッドタイム補償を行う制御装置4は、図12(c)(d)に示すように、リアクトル電流ILの向き(符号)に応じて、デッドタイム補償前のデューティuSDにデッドタイム補償デューティuを加算(プラス補償)若しくは減算(マイナス補償)したデューティ又は無補償のデューティuSDを指令デューティuとして導出する。その結果、図12(e)に示すように、中点電位基準のデューティは常に図11(b)に示す理想のデューティと等しくなる。なお、デッドタイム補償前のデューティuSDとは、FF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)をFB制御部12が導出した補正値(Duty_FB)によって補正した理想デューティuからデッドタイム分のデューティを減算した値である。また、デッドタイム補償デューティuのスカラー量は、「デッドタイム/スイッチング周期×100」によって求められる。上記説明したデッドタイム補償を示す表を図13に示す。
なお、コンバータ3が動作中のリアクトル電流ILは、トランジスタSwH,SwLがスイッチング制御されるため、図14に示すようにリプルする。したがって、リプルするリアクトル電流ILのスイッチング周期内におけるボトム値をILb、ピーク値をILtとすると、IL>0をILb>0(図14(a)の場合)、IL=0をILt>0>ILb(図14(b)の場合)、IL<0をILt<0(図14(c)の場合)の各条件で表すことができる。したがって、図13に示した表は、リアクトル電流ILがリプルするため、図15のように表される。なお、図15に示した表の関係を表す概念図を図16に示す。
特開2000−295869号公報
しかし、上記説明した制御装置4が行うデッドタイム補償では、リアクトル電流ILのボトム値ILb又はピーク値ILtがゼロ近傍であると、スイッチング周期単位でのリアクトル電流ILの変動又はリアクトル電流ILを検出するセンサの応答性や検出精度等の影響を受けて、リアクトル電流条件が切り替わる場合がある。例えば、図17(a)に示すように、リアクトル電流ILのボトム値ILbが0よりわずかに大きいとき、上記表によればILb>0の条件を満たすため、制御装置4はプラス補償を行う。しかし、ボトム値ILbが0以下になるとリアクトル電流条件は切り替わるため、制御装置4はプラス補償から無補償に切り替える。したがって、ボトム値ILbがゼロ値を挟んで上下するリアクトル電流ILの場合、制御装置4は、プラス補償と無補償を切り替えることになる。
図17(b)に示した例についても同様に、リアクトル電流ILのピーク値ILtが0よりわずかに小さいとき、上記表によればILt<0の条件を満たすため、制御装置4はマイナス補償を行う。しかし、ピーク値ILtが0以上になるとリアクトル電流条件は切り替わるため、制御装置4はマイナス補償から無補償に切り替える。したがって、ピーク値ILtがゼロ値を挟んで上下するリアクトル電流ILの場合、制御装置4は、マイナス補償と無補償を切り替えることになる。
制御装置4が、このようにしてデッドタイム補償を切り替えると指令デューティが変化する。しかし、リアクトル電流ILを検出するセンサの応答性や検出精度等の影響を受けた値に応じてデッドタイム補償が切り替わるとき、指令デューティは、リアクトル電流ILの実際の値に即したデューティとはならない場合がある。この場合、コンバータ3の出力電圧が変動してしまう。
なお、特許文献1に開示されている発明では、補償信号発生器42が、負荷電流に応じてランプ状に補償量を調整しており、負荷電流の極性を判別する際の誤差等による逆補償の影響を緩和している。しかし、必要な補償量を付加できない場合も発生するため、チョッパ10の出力電圧の変動を必ずしも抑制できるとは限らない。
本発明の目的は、リアクトル電流がゼロ近傍であっても安定した電圧を出力可能なコンバータの制御装置を提供することである。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の発明のコンバータの制御装置は、直流電源(例えば、実施の形態での直流電源1)の出力電圧(例えば、実施の形態での出力電圧V1)を昇圧又は降圧して負荷に印加するコンバータ(例えば、実施の形態でのコンバータ3)の制御装置(例えば、実施の形態での制御装置100)であって、所定のデューティに基づいて前記コンバータをPWM制御するPWM制御部(例えば、実施の形態でのPWM制御部113)と、前記コンバータに含まれるリアクトル(例えば、実施の形態でのリアクトルL)を流れるリアクトル電流(例えば、実施の形態でのリアクトル電流IL)の状態に応じて、前記デューティに対し異なるデッドタイム補償を行うデッドタイム補償部(例えば、実施の形態でのデッドタイム補償部111)と、を備え、前記デッドタイム補償部は、スイッチング周期内における前記リアクトル電流の最小値(例えば、実施の形態でのボトム値ILb)及び最大値(例えば、実施の形態でのピーク値ILt)の少なくともいずれか1つが0を含む所定の範囲(例えば、実施の形態での−α〜+α)内の値であるとき、前記コンバータに対する指令電圧(例えば、実施の形態での指令電圧V2c)と出力電圧(例えば、実施の形態での出力電圧V2)の偏差(例えば、実施の形態での偏差ΔV2)に係るパラメータに応じて、所定範囲内の補償量で前記デューティを補償することを特徴としている。
さらに、請求項2に記載の発明のコンバータの制御装置では、前記補償量は、正の所定値から負の所定値の範囲内の値であることを特徴としている。
さらに、請求項3に記載の発明のコンバータの制御装置では、前記デッドタイム補償部は、前記スイッチング周期内における前記リアクトル電流の前記最小値が前記所定の範囲内の値であり、かつ、前記最大値が前記所定の範囲外の値であるとき、前記補償量を、前記パラメータに応じて前記正の所定値又は0に切り替え、前記スイッチング周期内における前記リアクトル電流の前記最大値が前記所定の範囲内の値であり、かつ、前記最小値が前記所定の範囲外の値であるとき、前記補償量を、前記パラメータに応じて0又は前記負の所定値に切り替えることを特徴としている。
さらに、請求項4に記載の発明のコンバータの制御装置では、前記デッドタイム補償部は、前記スイッチング周期内における前記リアクトル電流の前記最小値及び前記最大値が前記所定の範囲内の値であるとき、前記補償量を、前記パラメータに応じて前記正の所定値又は前記負の所定値に切り替えることを特徴としている。
さらに、請求項5に記載の発明のコンバータの制御装置では、前記リアクトル電流の前記所定の範囲は、前記リアクトル電流が前記リアクトルを流れたときに前記指令電圧と前記出力電圧の偏差が最小となる値であることを特徴としている。
請求項1〜5に記載の発明のコンバータの制御装置によれば、リアクトル電流がゼロ近傍であってもコンバータは安定した電圧を出力できる。
直流電源の出力電圧を昇圧して負荷に印加するシステムの構成図 図1に示した制御装置100の内部構成を示すブロック図 リアクトル電流条件と本実施形態のデッドタイム補償の内容及び指令デューティを示す表 リアクトル電流条件とデッドタイム補償の関係を示す概念図 ボトム値ILb及びピーク値ILtがそれぞれ−α〜+αの範囲に含まれるリアクトル電流ILを示すグラフ 一実施形態の制御装置100の動作を示すフローチャート モード2、モード4又はモード6と決定された場合に一実施形態の制御装置100が行うデッドタイム補償を示すフローチャート 昇降圧コンバータ3を含むシステム構成を示す図 直流電源の出力電圧を昇圧して負荷に印加するシステムの構成図 本発明の関連技術としての制御装置100の内部構成を示すブロック図 (a)理想デューティ、(b)理想上下素子間中点電位、(c)デッドタイム設定時デューティ、(d)リアクトル電流ILが0より大きい場合のデッドタイム設定時の上下素子間中点電位、及び(e)リアクトル電流ILが0より小さい場合のデッドタイム設定時の上下素子間中点電位を示す図 (a)理想デューティ、(b)デッドタイム設定時デューティ、(c)リアクトル電流ILが0より大きい場合のデッドタイム補償時デューティ、(d)リアクトル電流ILが0より小さい場合のデッドタイム補償時デューティ、及び(e)デッドタイム補償時の上下素子間中点電位を示す図 リアクトル電流条件に応じた従来のデッドタイム補償の内容及び指令デューティを示す表 デッドタイム設定時デューティ、及びリプルするリアクトル電流ILの変移を示す図 リアクトル電流条件に応じた従来のデッドタイム補償の内容及び指令デューティを示す表 リアクトル電流条件と従来のデッドタイム補償の内容の関係を示す概念図 デッドタイム設定時デューティ、及びボトム値又はピーク値がゼロ近傍のリアクトル電流ILの変移を示す図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、直流電源の出力電圧を昇圧して負荷に印加するシステムの構成図である。なお、図1において、図9と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。図1に示すシステムでは、図9に示したシステムと同様に、蓄電池等の直流電源1と負荷2の間に昇圧コンバータ(以下、単に「コンバータ」という)3が設けられている。コンバータ3は、直流電源1の出力電圧V1を昇圧する。制御装置100は、コンバータ3を制御する。
当該システムには、直流電源1の出力電圧V1を検出する電圧センサ5と、コンバータ3の出力電圧V2を検出する電圧センサ6と、コンバータ3に含まれるリアクトルLを流れる電流(リアクトル電流)ILを検出する電流センサ7とが設けられている。電圧センサ5,6及び電流センサ7によって検出された値を示す信号は制御装置100に送られる。また、コンバータ3に対する電圧指令V2cも、外部から制御装置100に入力される。
図2は、図1に示した制御装置100の内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御装置100は、FF制御部11と、FB制御部12と、デッドタイム設定部15と、デッドタイム補償部111と、PWM制御部113と、補償閾値学習部115と、補償閾値記憶部117とを有する。FF制御部11には、電圧指令V2c及び直流電源1の出力電圧V1の検出値が入力される。FF制御部11は、コンバータ3が出力電圧V1から電圧指令V2cが示す値に昇圧するためのデューティ(Duty_FF)を導出する。
FB制御部12には、電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)ΔV2を示す値、直流電源1の出力電圧V1の検出値、及びFF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)が入力される。FB制御部12は、偏差ΔV2及び直流電源1の出力電圧V1に基づいて、FF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)を補正するための値(Duty_FB)を導出する。
デッドタイム補償部111には、電圧指令V2c、コンバータ3の出力電圧V2の検出値、及びリアクトル電流ILの検出値が入力される。デッドタイム補償部111は、リアクトル電流ILの状態に応じて、デューティに対し異なるデッドタイム補償を行う。本実施形態のデッドタイム補償の詳細については後述する。PWM制御部113は、デッドタイム補償されたデューティに基づいて、コンバータ3を構成するトランジスタSwH,SwLのスイッチングをPWM制御する。
補償閾値学習部115は、制御装置100がリアクトル電流ILに応じてデッドタイム補償の内容を決定する際のリアクトル電流条件に用いられる閾値αを決定する。なお、α>0である。また、補償閾値学習部115は、スイッチング周期内におけるリアクトル電流ILのボトム値ILb及びピーク値ILtがそれぞれ−α〜+αの範囲に含まれる際に、デッドタイム補償デューティuに乗算する係数βを決定する。なお、0<β≦1である。補償閾値学習部115は、制御装置100の初期設定時のみ動作し、決定した閾値α及び係数βを補償閾値記憶部117に記録する。補償閾値記憶部117は、補償閾値学習部115が決定した閾値α及び係数βを記憶する。
以下、本実施形態の制御装置100が行うデッドタイム補償について詳細に説明する。本実施形態のデッドタイム補償を行う制御装置100は、スイッチング周期内におけるリアクトル電流ILのボトム値ILb及びピーク値ILtの少なくともいずれか1つの値に応じて、デッドタイム補償前のデューティuSDにデッドタイム補償デューティuを加算(プラス補償)若しくは減算(マイナス補償)したデューティ又は無補償のデューティuSDを指令デューティuとして導出する。なお、デッドタイム補償前のデューティuSDとは、FF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)をFB制御部12が導出した補正値(Duty_FB)によって補正した理想デューティuからデッドタイム分のデューティを減算した値である。また、デッドタイム補償デューティuは、「デッドタイム/スイッチング周期×100」によって求められる。
図3は、リアクトル電流条件と本実施形態のデッドタイム補償の内容及び指令デューティを示す表である。また、図4は、リアクトル電流条件とデッドタイム補償の関係を示す概念図であり、(a)図16に示した従来の場合及び(b)本実施形態の場合をそれぞれ示す。なお、閾値αは、図3に示したモード1〜5の各リアクトル電流条件を満たすリアクトル電流を流した際に、電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)ΔV2の絶対値が最小となる、0より大きな値である。また、図3のモード6に示された係数βは、モード6のリアクトル電流条件を満たすリアクトル電流を流した際に偏差ΔV2の絶対値が最小となる、0より大きく1以下の値である。上述したように、閾値α及び係数βは、制御装置100の初期設定時に補償閾値学習部115によって決定され、補償閾値記憶部117に記録されている。
以下、図3及び図4に示されるモード1〜5の各デッドタイム補償の内容について説明する。
・モード1(ILb>+α)のとき:
制御装置100が行うデッドタイム補償はプラス補償である。すなわち、制御装置100は、デッドタイム補償前のデューティuSDにデッドタイム補償デューティuを加算したデューティを指令デューティuとして導出する。
・モード3(ILt>+α、かつ−α>ILb)のとき:
制御装置100が行うデッドタイム補償は無補償である。すなわち、制御装置100は、デューティuSDにデッドタイム補償デューティuを加減算せず、デューティuSDをそのまま指令デューティuとして導出する。
・モード5(ILt<−α)のとき:
制御装置100が行うデッドタイム補償はマイナス補償である。すなわち、制御装置100は、デッドタイム補償前のデューティuSDにデッドタイム補償デューティuを減算したデューティを指令デューティuとして導出する。
・モード2(ILt>+α、かつ+α≧ILb≧−α)のとき:
制御装置100は、下記条件に応じて、プラス補償と無補償を適宜切り替える。
・モード4(ILb<−α、かつ+α≧ILt≧−α)のとき:
制御装置100は、下記条件に応じて、無補償とマイナス補償を適宜切り替える。
モード2及びモード4で用いられる上記条件は、以下に示すパラメータ(1)〜(4)のいずれか1つである。
パラメータ(1):電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)ΔV2
パラメータ(2):偏差ΔV2の単位時間当たりの変化量(微分値)
パラメータ(3):偏差ΔV2の符号
パラメータ(4):偏差ΔV2の変化量の符号
次に、図3に示したモード6のデッドタイム補償について説明する。モード6は、図5に示したように、リアクトル電流ILのボトム値ILb及びピーク値ILtがそれぞれ−α〜+αの範囲に含まれる場合のデッドタイム補償である。モード6では、制御装置100は、上記パラメータ(1)〜(4)のいずれかに応じて、デッドタイム補償デューティuに係数βを乗算したデューティ(βu)をデッドタイム補償前のデューティuSDに加算したデューティ(uSD+βu)のデッドタイム補償(補正プラス補償)と、デッドタイム補償デューティuに係数βを乗算したデューティ(βu)をデッドタイム補償前のデューティuSDに減算したデューティ(uSD−βu)のデッドタイム補償(補正プラス補償)を適宜切り替える。
図6は、本実施形態の制御装置100の動作を示すフローチャートである。図6に示すように、制御装置100は、リアクトル電流ILのボトム値ILb及びピーク値ILtを検出する(ステップS101)。次に、制御装置100は、リアクトル電流ILが−α〜+αの範囲に対してどの関係を有するかについて、ボトム値ILb及びピーク値ILtの少なくともいずれか1つから判定し(ステップS102〜S106)、当該判定結果に応じたモードを決定する(ステップS107〜S112)。制御装置100は、モードに応じたデッドタイム補償を行う(ステップS113〜S116)。
図7は、モード2、モード4又はモード6と決定された場合に本実施形態の制御装置100が行うデッドタイム補償を示すフローチャートである。図7に示すように、制御装置100は、上記説明したパラメータ(1)〜(4)のいずれかを変数errnに設定する(ステップS201)。次に、制御装置100は、変数errn及び係数K(補償切替応答ゲイン)より下記式(1)に示す符号関数を用いて、プラス補償(+1)かマイナス補償(−1)を示す補償符号bufnを算出する(ステップS202)。なお、補償符号bufnの演算にはΔΣ変調の方法が用いられる。
Figure 2010268596
次に、制御装置100は、デッドタイム補償デューティuのスカラー量と補償符号bufnを乗算して、仮補償量outnを算出する(outn=u×bufn)(ステップS203)。補償符号bufnは+1又は−1であるため、仮補償量outnは+u又は−uである。
制御装置100は、決定されたモードがモード2,4,6のいずれかであるかを判断し(ステップS204〜S205)、モードに応じて異なるデッドタイム補償を行う。モード2の場合、制御装置100は、補償量の下限を0に制限する(ステップS206)。したがって、仮補償量outnが+uのとき制御装置100はプラス補償を行い、仮補償量outnが−uのとき制御装置100は補償を行わない(無補償)。また、モード4の場合、制御装置100は、補償量の上限を0に制限する(ステップS207)。したがって、仮補償量outnが−uのとき制御装置100はマイナス補償を行い、仮補償量outnが+uのとき制御装置100は補償を行わない(無補償)。また、モード6の場合、制御装置100は、仮補償量outn(+u又は−u)に係数βを乗算した補償量でプラス補償(補正プラス補償)又はマイナス補償(補正プラス補償)を行う(ステップS208)。
以上説明したように、本実施形態のシステムによれば、コンバータ3のリアクトルLを流れるリアクトル電流ILのボトム値ILb又はピーク値ILtがゼロ近傍(−α〜+α)のとき、制御装置100は、モード2の場合はコンバータ3の出力電圧に係る上記パラメータに応じてプラス補償と無補償を適宜切り替え、モード4の場合は上記パラメータに応じて無補償とマイナス補償を適宜切り替える。また、モード6の場合、制御装置100は、上記パラメータに応じて補正プラス補償と補正マイナス補償を適宜切り替える。このように、リアクトル電流ILがゼロ近傍の際、制御装置100は、リアクトル電流ILに応じたモードの切替ではなく、コンバータ3の出力電圧に係るパラメータに応じたデッドタイム補償の切替を行う。
したがって、制御装置100は、リアクトル電流ILがゼロ近傍であっても、適当な指令デューティuでコンバータ3を制御することができ、その結果、コンバータ3は安定した電圧を出力できる。また、負荷2を高効率で安定して運転することができる。
なお、本実施形態では、電流センサ7が検出したリアクトル電流ILよりボトム値ILb及びピーク値ILtが得られるが、以下に示す演算式よりボトム値ILb及びピーク値ILtを算出しても良い。
Figure 2010268596

ILave: リアクトル電流ILの平均値
u: 指令デューティ
Io: 負荷2を流れる電流(負荷電流)
Tcarr: スイッチング周期
rL: リアクトルの抵抗成分
V1: 直流電源1の出力電圧
上記説明した実施形態では昇圧コンバータ3を例に説明したが、図8に示す昇降圧コンバータ30又は降圧コンバータであっても良い。
1 直流電源
2 負荷
3 昇圧コンバータ
5,6 電圧センサ
7 電流センサ
100 制御装置
11 FF制御部
12 FB制御部
111 デッドタイム補償部
113 PWM制御部
115 補償閾値学習部
117 補償閾値記憶部
30 昇降圧コンバータ

Claims (5)

  1. 直流電源の出力電圧を昇圧又は降圧して負荷に印加するコンバータの制御装置であって、
    所定のデューティに基づいて前記コンバータをPWM制御するPWM制御部と、
    前記コンバータに含まれるリアクトルを流れるリアクトル電流の状態に応じて、前記デューティに対し異なるデッドタイム補償を行うデッドタイム補償部と、を備え、
    前記デッドタイム補償部は、スイッチング周期内における前記リアクトル電流の最小値及び最大値の少なくともいずれか1つが0を含む所定の範囲内の値であるとき、前記コンバータに対する指令電圧と出力電圧の偏差に係るパラメータに応じて、所定範囲内の補償量で前記デューティを補償することを特徴とするコンバータの制御装置。
  2. 請求項1に記載のコンバータの制御装置であって、
    前記補償量は、正の所定値から負の所定値の範囲内の値であることを特徴とするコンバータの制御装置。
  3. 請求項2に記載のコンバータの制御装置であって、
    前記デッドタイム補償部は、
    前記スイッチング周期内における前記リアクトル電流の前記最小値が前記所定の範囲内の値であり、かつ、前記最大値が前記所定の範囲外の値であるとき、前記補償量を、前記パラメータに応じて前記正の所定値又は0に切り替え、
    前記スイッチング周期内における前記リアクトル電流の前記最大値が前記所定の範囲内の値であり、かつ、前記最小値が前記所定の範囲外の値であるとき、前記補償量を、前記パラメータに応じて0又は前記負の所定値に切り替えることを特徴とするコンバータの制御装置。
  4. 請求項2又は3に記載のコンバータの制御装置であって、
    前記デッドタイム補償部は、
    前記スイッチング周期内における前記リアクトル電流の前記最小値及び前記最大値が前記所定の範囲内の値であるとき、前記補償量を、前記パラメータに応じて前記正の所定値又は前記負の所定値に切り替えることを特徴とするコンバータの制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンバータの制御装置であって、
    前記リアクトル電流の前記所定の範囲は、前記リアクトル電流が前記リアクトルを流れたときに前記指令電圧と前記出力電圧の偏差が最小となる値であることを特徴とするコンバータの制御装置。
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