JP2010057242A - モータ駆動回路及び電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

モータ駆動回路及び電動式パワーステアリング装置 Download PDF

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靖彦 向井
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Abstract

【課題】インバータ回路14におけるスイッチング素子S1〜S6の短絡防止のために設けられるデッドタイムを設定することにより、電流指令値を指令してもインバータ回路から電流が出力されない不感帯が生じていた。本発明の目的は、不感帯が引き起こすインバータ回路14のフィードバック制御の応答特性劣化を軽減させることにある。
【解決手段】モータ駆動回路2は、バッテリ11からの入力電圧を所定の目標電圧に変換する電圧変換回路13と、電圧変換回路13から出力された電力を複数のスイッチング素子S1〜S6により交流に変換してモータに電流指令値に応じた電流を出力するインバータ回路14と、スイッチング素子S1〜S6のオン時間およびオフ時間を設定する制御回路15と、を備える。制御回路15は、
オン時間に対するデッドタイムの割合に応じて目標電圧を変化させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力を変換してモータを駆動するモータ駆動回路及びモータ駆動回路を用いた電動式パワーステアリング装置に関するものである。
インバータ回路等に代表される電力変換装置においては、上下アームに設けられたスイッチング素子を、オンオフ駆動することで、入力電力を所望の電力に変換して出力する。
この上下アームのスイッチング素子が同時にオンになると、上アームのスイッチング素子と下アームのスイッチング素子とが短絡してしまい、スイッチング素子が破壊される恐れがある。そのため、一般に、短絡防止期間として上下アームのスイッチング素子が同時にオフとなるデッドタイムを設定がされる。
しかし、デッドタイムを設定すると、その分、スイッチング素子のオン期間が短くなる。この結果、インバータ回路からの出力電流が小さくなる上に、電流指令値を指令してもインバータ回路から電流が出力されない不感帯と呼ばれる領域が生じ、出力電流に歪みが生じてしまう。インバータ回路は出力電流値が電流指令値に一致するようにフィードバック制御を行うため、出力電流の歪みは、フィードバック制御の応答性を劣化させる問題がある。この歪みを解消するべく、デッドタイムの影響を考慮してDUTY指令値を補正するデッドタイム補償が行われていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−201414号公報
しかし、インバータ回路の回路ばらつき、温度特性及び入力電圧などの要因により、デッドタイムの大きさもばらついてしまうため、デッドタイム補償を行っても、不感帯を完全になくすことはできなかった。このため、電流指令値が小さい領域においては、不感帯は残存したままとなっており、残存した不感帯領域がフィードバック制御の応答特性を劣化させるという問題があった。
本発明の目的は、上記問題に鑑みたものであり、不感帯が引き起こすインバータ回路のフィードバック制御の応答特性劣化を軽減させる電力変換装置を提供することにある。
請求項1記載の発明では、バッテリからの入力電圧を所定の目標電圧に変換する電圧変換回路と、電圧変換回路から出力された電力を複数のスイッチング素子により交流に変換してモータに電流指令値に応じた電流を出力するインバータ回路と、スイッチング素子のオン時間およびオフ時間を設定する制御回路と、を備えるモータ駆動回路において、制御回路は、オン時間に対するデッドタイムの割合に応じて目標電圧を変化させることを特徴とする。
上記構成では、スイッチング素子のオン時間に対するデッドタイムの割合に応じて目標電圧を変化させる。スイッチング素子のオン時間は目標電圧を小さくすることで長くなり、目標電圧を大きくすることで短くなるため、好適な目標電圧とすることで、不感帯による出力電流の歪みを軽減することができる。この結果、不感帯が引き起こすインバータ回路のフィードバック制御特性劣化を軽減することができる。
より具体的には、請求項2記載の発明のように、オン時間に対するデッドタイムの割合が所定値より大のとき目標電圧を小さくする。
また、請求項3記載の発明のように、オン時間に対するデッドタイムの割合が大きくなるにつれ、目標電圧を小さくする。
請求項4記載の発明のように、目標電圧はバッテリの電圧よりも小さくする。
請求項5記載の発明では、モータの速度若しくは加速度が所定値を超えた場合に、目標電圧を大きくすることを特徴とする。
上記構成によれば、モータの速度若しくは加速度が所定値を超えた場合に、目標電圧を大きくするため、モータの駆動状況に適した目標電圧の設定ができる。
請求項6記載の発明では、電動パワーステアリング装置が、モータ駆動回路と、モータ駆動回路によって駆動するモータと、を備え、モータが車両のハンドルに対して操舵トルクを補助することを特徴とする。
上記構成によれば、モータに流れる電流量が少ないハンドルの中立位置においても、十分なスイッチング素子のオン期間を確保でき、インバータ回路の制御性が安定し、ハンドルフィーリングの向上を図ることができる。
請求項7記載の発明では、モータ駆動回路は、操舵トルクが所定値を超えた場合に、目標電圧を大きくすることを特徴とする。
上記構成によれば、急ハンドルなど操舵補助力が必要な状況を検出した場合には、目標電圧値を大きくすることで、インバータ回路に対する入力電圧を低下に伴う電動式パワーステアリング装置の操舵補助力の低下による不具合を補うことができる。
(全体構成)
図1に実施例1に係る電動式パワーステアリング装置の構成図を示す。電動式パワーステアリング装置1は、モータ駆動回路2と、モータ駆動回路2によって駆動するモータ12とからなり、電動式パワーステアリング装置1のモータ12が車両のハンドルに対して操舵トルクを補助するものである。
モータ駆動回路2は、バッテリ11からの入力電圧を所定の目標電圧に変換する電圧変換回路13と、電圧変換回路13から出力された電力を複数のスイッチング素子により交流に変換してモータ12に電流指令値に応じた電流を出力するインバータ回路14と、スイッチング素子のオン時間およびオフ時間短絡を防止するデッドタイムとを設定する制御回路であるマイコン15と、を備える。
バッテリ11は、低電位の電力で動作するワイパーやライト、電動式パワーステアリング装置1等の補機類を動作させるものであり、電力を蓄電する蓄電装置である。バッテリ11の電力は、電圧変換回路13によって所定の電圧に変換され、その後、インバータ回路14によって直流電力を交流電力に変換される。交流に変換された電力はモータ12の駆動に用いられる。
(インバータ回路)
インバータ回路14について説明する。インバータ回路14は、電圧変換回路13とモータ12との間に設けられ、スイッチング素子S1〜S6と、スイッチング素子S1〜S6それぞれと平行に接続される転流ダイオードD1〜D6とから構成されている。スイッチング素子S1とS2、S3とS4及びS5とS6は、それぞれ直列に接続されており、それぞれの中点は、モータ12のu相、v相及びw相に接続されている。スイッチング素子S1〜S6としては、例えば、MOSFETがあげられる。
インバータ回路14は制御回路であるマイコン15と接続されている。マイコン15は、スイッチング素子S1〜S6を駆動する駆動回路(図示せず)に制御信号を送信して、駆動回路を制御する。駆動回路は、制御信号に応じて、スイッチング素子S1〜S6の各ゲート端子に駆動信号を送信し、スイッチング素子S1〜S6をオンオフ駆動する。スイッチング素子S1〜S6のオンオフ駆動により、モータ12の各相に流す電流が生成される。
(電圧変換回路)
次に、電圧変換回路13について説明する。電圧変換回路13は、バッテリ11とインバータ回路14との間に設けられ、スイッチング素子Q1〜Q4と、スイッチング素子Q1〜Q4それぞれと平行に接続される転流ダイオードF1〜F4と、インダクタLとから構成されている。スイッチング素子Q1の一端は、バッテリ11の正極端子と接続され、スイッチング素子Q1の他端は、インダクタLの一端と接続される。インダクタLの他端は、スイッチング素子Q2の一端、スイッチング素子Q3の一端と並列に接続される。スイッチング素子Q2の他端はグランドに接続される。そして、スイッチング素子Q3の他端は、平滑コンデンサC1の一端と電圧変換回路の出力と並列に接続される。スイッチング素子Q4は、一端がスイッチング素子Q1とインダクタLとの間に接続され、他端がグランドに接続される。
電圧変換回路13は、インバータ回路14と同様に、制御回路であるマイコン15と接続されている。マイコン15は、スイッチング素子Q1〜Q4を駆動する駆動回路に制御信号を送信する。駆動回路は、制御信号に応じて、スイッチング素子Q1〜Q4の各ゲート端子に駆動信号を送信し、スイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ駆動する。スイッチング素子Q1〜Q4の駆動により、インバータ回路14に入力する電力が変換される。電圧変換回路13を制御するマイコン15は、インバータ回路14を制御するマイコン15と同一のものを用いるが、別体のマイコンを用いてもよい。
(デッドタイム)
インバータ回路14では、上アームと下アームのスイッチング素子のオンオフ駆動によって電力変換を行う。スイッチング素子においては、オフ状態からオン状態又はオン状態からオフ状態になるまでにターンオン時間、ターンオフ時間と呼ばれる一定の遅延時間が生じる。この結果、一方のスイッチング素子にオフ駆動、他方のスイッチング素子にオン駆動を同時に指令すると、上下アームのスイッチング素子が同時にオンとなる期間が生じて、上下アームのスイッチング素子に貫通電流が流れてしまい、スイッチング素子の素子破壊を引き起こしてしまう。そこで、一般に、スイッチング素子のオンオフ駆動においては、上アームのスイッチング素子と下アームのスイッチング素子とが同時にオン期間になることを防止するための短絡防止期間であるデッドタイムが設けられる。
(デッドタイム補償)
スイッチング素子のオンオフ駆動において、デッドタイムを設ける分、スイッチング素子のオン期間は短くなる。この結果、図3に示すように、インバータ回路14に電流指令値を指令しても、デッドタイムが存在する分だけ、電流が流せなくなる。特に、電流指令値が小さい場合、つまり、オン時間に対するデッドタイムの割合が大きい場合では、電流指令値を指令しても出力電流が応答しない不感帯となってしまう。このような問題に対処するべく、図4のように、デッドタイム量に応じてDUTY指令値を補正するデッドタイム補償が行われる。デッドタイム補償は、不感帯に相当する量をDUTY指令値に上乗せすることで、インバータ回路は電流指令値に応じた電流を出力することができるようになる。
(不感帯)
しかしながら、電流指令値を指令しても電流が出力しない不感帯の領域は、回路ばらつきや温度特性といった要因によって、ばらついてしまう。ばらつき誤差がある結果、デッドタイム補償によっても、完全に不感帯の領域をなくすことはできず、DUTY指令値が小さい領域、つまり、電流指令値が小さい領域において、図5に示すような不感帯が残ったままとなってしまう。
この不感帯の存在は、モータ駆動回路2を電動式パワーステアリング装置1に用いた場合において、特に問題となる。電動式パワーステアリング装置1が操舵トルクを補助するハンドルは、多くの場合、操舵トルクが小さい領域、つまり、電流指令値が小さい領域である中立位置付近に位置している。そのため、不感帯の影響が大きくなる小電流領域とハンドル操作において最も多く取る位置とが重なりあってしまい、不感帯の存在は、電動式パワーステアリング装置1にとって、特に好ましくない影響(ハンドルフィーリングの低下)を招いてしまう。この不感帯の影響を軽減するための電圧変換について次に説明する。
(電圧変換)
インバータ回路14のスイッチング素子S1〜S6のオン時間およびオフ時間を設定するマイコンは、オン時間に対するデッドタイムの割合に応じて目標電圧を変化させる。
具体的には、オン時間に対するデッドタイムの割合が所定値より大のとき、目標電圧を小さくする。つまり、図6のように、オン時間tonに対するデッドタイムdの割合d/tonがθ1/tonより大きくなった場合には、目標電圧を小さくして、オン時間tonを大きくする。
また、オン時間に対するデッドタイムの割合が大きくなるにつれ、目標電圧を小さくするといった制御を行っても良い。つまり、図7のように、オン時間tonが短くなることで、オン時間に対するデッドタイムの割合が大きくなる場合には、目標電圧を徐々に小さくしてゆく。この結果、徐々に降圧することで、オン時間に対するデッドタイムの割合を一定以下に抑えることができる。なお、スイッチング素子のオン時間はインバータ回路14に対するDUTY指令値によって算出できる。
このように電圧を制御することによって、オン時間に対するデッドタイムの割合が大きくなることを防止することができ、インバータ回路14におけるフィードバック制御を向上することができる。また、電動式パワーステアリング装置1においては、ハンドル中立位置付近のハンドルフィーリングの向上を図ることができる。
また、オン時間に対するデッドタイムの割合の増減を判断するのにインバータ回路14に対する電流指令値を用いることができる。この場合、マイコン15は電流指令値に応じて目標電圧を変化させることとなる。具体的には、マイコン15は、電流指令値が所定値より小のとき、目標電圧を小さくする。また、電流指令値が小さくなるにつれ、目標電圧を小さくする。
バッテリ電圧が目標電圧より小さい場合は、マイコン15は電圧変換回路13に対して昇圧指令を出し、バッテリ電圧が目標電圧より大きい場合は、マイコン15は電圧変換回路13に対して降圧指令を出す。
(バッテリの電圧以上での昇圧動作)
昇圧指令を受けた電圧変換回路13は、バッテリ11からの電力の電圧を目標電圧まで昇圧して、インバータ回路14に出力する。昇圧動作について以下説明する。昇圧動作時においては、スイッチング素子Q1を常時オンとし、スイッチング素子Q3を常時オフとする。そして、スイッチング素子Q2をスイッチングしてオンとオフを繰り返す。スイッチング素子Q2がオンの場合、スイッチング素子Q1からスイッチング素子Q2を介してグランドまで電流が流れ、スイッチング素子Q2がオフの場合、スイッチング素子Q1からスイッチングQ3の方向に電流が流れる。スイッチング素子のオンオフを繰り返すことで、平滑コンデンサにバッテリ電圧Vbよりも高圧の出力電圧Vcを生じさせる。オンとオフの1周期におけるスイッチング素子のオン期間の割合(デューティ)をγとすると、出力電圧Vcは、以下の式で表される。
Vc=Vb/(1−γ)
ここで、γは1未満なので、上記式より、昇圧が行われていることがわかる。
(バッテリの電圧以下での降圧動作)
降圧指令を受けた電圧変換回路13は、バッテリ11からの電力の電圧を目標電圧まで降圧して、インバータ回路14に出力する。降圧動作について以下説明する。降圧動作時においては、スイッチング素子Q1を常時OFF、スイッチング素子Q3を常時ONとする。この状態でスイッチング素子Q4をスイッチングしてオンとオフを繰り返す。スイッチング素子Q4がオンされるとコイルLにC1から電流が流れC1の電荷を抜かれ、結果としてC1の電圧が下がる。Q4をオフするとF4、F1を介してコイルにたまったC1の電荷をバッテリに返すことができる。目標とする電圧までC1の電圧が下がった場合にはスイッチング素子Q1〜Q4全てオフすることで目的の電圧を得ることができる。
(電力制御のブロック線図)
図8に、本発明の実施例に係る電力制御のブロック線図を示す。電圧変換回路13及びインバータ回路14は、マイコン15の演算によって、インバータ回路14に出力する電圧やモータ12に供給する電流を制御する。上半分のブロック線図では、電圧変換回路13におけるスイッチング素子のオン期間を指令するDUTY指令値が定まり、下半分のブロック線図では、インバータ回路14におけるスイッチング素子のオン期間を指令するDUTY指令値が定まる。
(電圧変換回路に対するブロック線図)
図8の上半分を用いて、電圧変換回路13に対するマイコン15の動作を説明する。マイコン15は、インバータ回路14に対する電流指令値に応じて、インバータ回路14の入力に対する目標電圧を決定する。マイコン15は、電流指令値が所定値より小のとき、インバータに対する目標電圧を小さくする。そして、電流指令値が所定値より小の領域では、電流指令値が小さくなるにつれ、目標電圧を小さくする。ここで、電流指令値はインバータ回路14におけるスイッチング素子のオン時間に対するデッドタイムの割合と対応しており、電流指令値が大きくなるとオン時間に対するデッドタイムの割合は小さくなり、電流指令値が小さくなるとオン時間に対するデッドタイムの割合が大きくなる。
そして、インバータ回路14の入力に対する目標電圧値と電圧変換回路13において昇降圧された出力電圧とは減算部31によって減算され、減算した偏差に対して、PI制御部32によってPI制御演算が行われる。PI制御演算の伝達関数は、Kp+Ki/sとして表すことができる。ここで、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲインである。PI制御によって、電圧変換回路13における出力電圧がインバータ目標電圧に近づかせるためのDUTY指令値が出力される。DUTY指令値は以下の式で算出される。
目標電圧÷(目標電圧+バッテリ電圧)×100
ここで、目標電圧÷(目標電圧+バッテリ電圧)の逆数が図2に示すDUTY変換電圧に相当する。例えば、目標電圧をバッテリ電圧の2倍にするとすると、DUTY指令値は50%となる。
(インバータ回路に対するブロック線図)
インバータ回路14に対する制御について説明する。マイコン15には、トルクセンサ(図示せず)によって検出された操舵トルク及び車速センサ(図示せず)によって検出された車速が入力される。マイコン15は、入力された操舵トルク及び車速に基づき、モータ12に対しての目標電流値である電流指令値を決定する。また、インバータ回路14からの出力電流値は、電流センサによって検出され、減算器にフィードバック制御される。電流指令値及び出力電流値は減算器に入力され、電流指令値と出力電流値との偏差ΔIが得られる。偏差ΔIはPI制御部33に入力され、PI制御部33からインバータ回路14に対する電圧指令値が算出される。次に、ハンドルの中立位置をモータ12に電流を流さない基準位置とするために、電圧指令値に50%のDUTYを加算する。その後、デッドタイム補償量であるα´を出力電流の正負に応じて加算又は減算する。電流が正方向に流れた場合はα´を加算し、電流が負方向に流れた場合はα´を減算する。デッドタイム補償量α´はデッドタイム量αよりも小さめに設定される。これは、デッドタイムは回路ばらつきや温度特性によって、ばらつくためである。
その後、上下限ガードをかけてDUTY指令値として出力する。このDUTY指令値は、電圧変換回路13の出力に応じて定まるが、電圧変換回路13は、電流指令値が小さくなると降圧するため、電流指令値が小さい場合においても、DUTY指令値に対する不感帯の割合を小さくすることができる。
図9に、オン期間(DUTY指令値)に対する電流の関係を示す。オン期間(DUTY指令値)が−a〜+aの範囲においては、デッドタイムの存在により、電流指令値を指定してもインバータ回路14の出力は応答しない領域、つまり、電流を流せない不感帯領域が生じる。本実施例においては、オン時間に対するデッドタイムの割合に応じて電圧変換回路13によりインバータ回路14への入力電圧を変換するため、DUTY指令値―電流特性を図のように変えることができる。つまり、オン時間に対するデッドタイムの割合がある程度抑えられている領域では、(1)に示すDUTY指令値―電流特性を採用し、オン時間に対するデッドタイムの割合が大きい領域においては、(2)に示すDUTY指令値―電流特性を採用する。ここでは、オン時間に対するデッドタイムの割合がa/b未満となった場合に、目標電圧を小さくしてDUTY指令値―電流特性を(1)から(2)に切り替える。この結果、電流が小さい領域においても、DUTY指令値に対する不感帯の割合を小さくすることができ、フィードバック制御による応答特性を向上することができる。
(その他)
モータ駆動回路2のマイコン15は、モータの速度若しくは加速度が所定値を超えた場合に、目標電圧を大きくする。また、モータ駆動回路2のマイコン15は、操舵トルクが所定値を超えた場合に、目標電圧を大きくする。この結果、オン時間に対するデッドタイムの割合に応じて目標電圧を小さくしていた場合においても、急ハンドル等、操舵補助力が必要となる状況においては目標電圧を大きくすることで十分な操舵補助力を提供できる。この結果、目標電圧値を小さくしたことによる操舵性の低下を回避することができる。
本発明の実施例1に係る電動式パワーステアリング装置の全体構成図である。 インバータ回路における上下アームのスイッチング素子のオンオフ駆動と貫通電流との対比図である。 デッドタイムがインバータ回路の出力電流に与える影響を示す図である。 デッドタイム補償の例を示す図である。 不感帯のばらつきの例を示す図である。 本発明の実施例1に係るオン時間に対するデッドタイムの割合が所定値より大となったときの目標電圧の変化を説明する図である。 本発明の実施例1に係るオン時間に対するデッドタイムの割合が大きくなるにつれ、目標電圧を小さく変化することを説明する図である。 本発明の実施例1に係るインバータ回路及び昇降圧回路の制御を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係るインバータ回路におけるDUTY指令値−電流特性を示す図である。
符号の説明
1 電動式パワーステアリング装置
2 モータ駆動回路
11 バッテリ
12 モータ
13 電圧変換回路
14 インバータ回路
15 マイコン(制御回路)
S1〜S6 スイッチング素子

Claims (7)

  1. バッテリからの入力電圧を所定の目標電圧に変換する電圧変換回路と、前記電圧変換回路から出力された電力を複数のスイッチング素子により交流に変換してモータに電流指令値に応じた電流を出力するインバータ回路と、前記スイッチング素子のオン時間およびオフ時間を設定する制御回路と、を備えるモータ駆動回路において、
    前記制御回路は、前記オン時間に対するデッドタイムの割合に応じて前記目標電圧を変化させることを特徴とするモータ駆動回路。
  2. 前記オン時間に対する前記デッドタイムの割合が所定値より大のとき前記目標電圧を小さくする請求項1記載のモータ駆動回路。
  3. 前記オン時間に対する前記デッドタイムの割合が大きくなるにつれ、前記目標電圧を小さくする請求項1又は2記載のモータ駆動回路。
  4. 前記目標電圧を前記バッテリの電圧よりも小さくすることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載のモータ駆動回路。
  5. 前記モータの速度若しくは加速度が所定値を超えた場合に、前記目標電圧を大きくすることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載のモータ駆動回路。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項記載のモータ駆動回路と、前記モータ駆動回路によって駆動する前記モータと、を備え、前記モータが車両のハンドルに対して操舵トルクを補助することを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  7. 前記モータ駆動回路は、操舵トルクが所定値を超えた場合に、前記目標電圧を大きくすることを特徴とする請求項6記載の電動式パワーステアリング装置。
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