JP2010268171A - 放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システム - Google Patents

放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システム Download PDF

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Abstract

【課題】装置自体で放射線の照射開始等を検出し、一括リセット処理によって生じる画像データの周期的な濃度の増減の悪影響を排除可能な放射線画像撮影装置を提供する。
【解決手段】放射線画像撮影装置1は、複数の放射線検出素子7と、放射線検出素子7ごとに配置されたスイッチ手段8と、走査線5に印加する電圧を切り替える走査駆動手段15と、各放射線検出素子7にバイアス電圧を供給するバイアス線9を流れる電流を検出する電流検出手段43と、検出された電流の値に基づいて放射線の照射開始を検出する制御手段22とを備え、制御手段22は、走査駆動手段15からオン電圧を印加する走査線5を順次切り替えながら放射線検出素子7のリセット処理を繰り返し行い、放射線の照射の開始を検出するとオン電圧を印加する走査線5の切り替えを停止し、各スイッチ手段8にオフ電圧を印加させて放射線検出素子7内で発生した電荷を保持させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムに係り、特に、放射線の照射開始等を装置自体で検出することが可能な放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムに関する。
照射されたX線等の放射線の線量に応じて検出素子で電荷を発生させて電気信号に変換するいわゆる直接型の放射線画像撮影装置や、照射された放射線をシンチレータ等で可視光等の他の波長の電磁波に変換した後、変換され照射された電磁波のエネルギに応じてフォトダイオード等の光電変換素子で電荷を発生させて電気信号に変換するいわゆる間接型の放射線画像撮影装置が種々開発されている。なお、本発明では、直接型の放射線画像撮影装置における検出素子や、間接型の放射線画像撮影装置における光電変換素子を、あわせて放射線検出素子という。
このタイプの放射線画像撮影装置はFPD(Flat Panel Detector)として知られており、従来は支持台(或いはブッキー装置)と一体的に形成されていたが(例えば特許文献1参照)、近年、放射線検出素子等をハウジングに収納した可搬型の放射線画像撮影装置が開発され、実用化されている(例えば特許文献2、3参照)。
ところで、これらの放射線画像撮影装置、特に可搬型の放射線画像撮影装置では、放射線照射装置やシステムを管理するコンピュータ等の外部装置から放射線画像撮影装置に放射線の照射の開始や終了の情報を送信し、それに応じて放射線画像撮影装置で放射線の照射終了後に各放射線検出素子からの画像データの読み出しを行うように構成される場合がある。
しかし、そのためには、放射線照射装置やコンピュータ等と放射線画像撮影装置とのインターフェースをとり、放射線照射装置やコンピュータ等を含むシステム全体で制御構成を構築しなければならず、放射線画像撮影装置が放射線の照射の開始や終了を認識するための構成が大掛かりになる。そのため、放射線の照射の開始や終了を放射線画像撮影装置自体で検出できるように構成することが望ましい。
放射線の照射の開始等を放射線画像撮影装置自体で検出するためには、放射線画像撮影装置にセンサ等を配設して、センサで放射線の照射の開始や終了を検出するように構成することも可能であるが、放射線画像撮影装置内にセンサを配設するためのスペースが必要になり、装置が大型化してしまう。また、センサを設けると、センサを駆動する分だけ多くの電力を消費し、特に可搬型の放射線画像撮影装置では内蔵されたバッテリの消費を招いてしまう等の問題があった。
そこで、後述する図7に示すように、各放射線検出素子7にバイアス電極14からバイアス電圧を印加するためのバイアス線9を流れる電流を検出し、放射線が照射されるとバイアス線9内を電流が流れることを利用して、その電流値の増減で放射線の照射の開始や終了を検出することが提案されている(特許文献4参照)。
特開平9−73144号公報 特開2006−058124号公報 特開平6−342099号公報 米国特許第7211803号明細書
ところで、放射線の照射に伴ってバイアス線9を流れる電流は、各放射線検出素子7に接続されているスイッチ手段であるTFT8(Thin Film Transistor。後述する図7等参照)がオン状態となっており、TFT8のゲートが開いている状態である方が流れ易い。
また、各放射線検出素子7内に蓄積された暗電荷等の余分な電荷を放出させてリセットすることをも目的として、放射線の照射が開始されるまでは各放射線検出素子7のTFT8をオン状態としておき、バイアス線9を流れる電流が増加して放射線の照射の開始が検出された段階で一斉にTFT8をオフ状態に切り替えて、放射線の照射により発生する電荷を各放射線検出素子7に蓄積させて保持するように構成される場合がある。
しかし、このように構成すると、放射線の照射の開始時点では各TFT8がオン状態とされていることから、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷のうち、各TFT8がオフ状態に切り替えられる前に発生した電荷が信号線6等を介して下流側に流出して捨てられてしまい、照射された放射線の線量に対する電荷(すなわち画像データ)の収集効率が低下する。また、捨てられた電荷分を補うために、放射線の照射時間を長くすると、被写体である患者等が受ける被曝線量が増大し、患者に大きな負担をかけることになる。
また、本願発明者らの研究によれば、各TFT8を一斉にオフ状態に切り替えるように構成した場合、例えば、上記のように各TFT8のオン/オフを一斉に切り替えてリセット処理(以下、このようにして行うリセット処理を一括リセット処理という。)を行い、リセット処理後、暗時の画像データすなわち放射線を照射しない状態での画像データを読み出した場合、1本の信号線6に接続された各放射線検出素子7に着目すると、各放射線検出素子7からは、図21に示すように周期的に増減する画像データが得られることが見出されている。
なお、図21では、暗電荷の影響は排除されている。また、この現象は、例えば被写体が存在しない状態で放射線画像撮影装置の全画像領域に一様な線量の放射線を照射した後でも発生することが確認されている。
この周期は、各走査線5にTFT8のゲート電極8gに印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替える走査駆動手段15(図7参照)を構成するゲートICごとに現れることが分かっているが、このような現象が生じる原因は、現在のところ、明確には解明されていない。しかし、このような現象を放置すると、一括リセット処理後の放射線画像撮影で得られた放射線画像に、走査線5の延在方向に沿って筋状に濃淡が現れる虞れがあり、例えばこのような放射線画像を用いた診断において誤診を生じる等の不都合を生じる虞れがある。そのため、このような現象の影響が排除された放射線画像が得られることが望まれる。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、装置自体で放射線の照射開始等を検出でき、放射線の照射開始の検出時の各放射線検出素子からの電荷の流出を抑制し、かつ、一括リセット処理によって生じる画像データの周期的な濃度の増減の悪影響を排除可能な放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムを提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明の放射線画像撮影装置は、
互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、前記複数の走査線および複数の信号線により区画された各領域に二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、
前記放射線検出素子ごとに配置され、接続された前記走査線を介してオフ電圧が印加されると前記放射線検出素子内で発生した電荷を保持し、オン電圧が印加されると前記放射線検出素子から前記電荷を放出させるスイッチ手段と、
前記放射線検出素子から放出された前記電荷を電圧に変換し画像データとして読み出す読み出し回路と、
前記走査線に印加する前記オン電圧と前記オフ電圧とを切り替える走査駆動手段と、
バイアス線を介して前記各放射線検出素子にバイアス電圧を供給するバイアス電源と、
前記バイアス線を流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段で検出された電流の値に基づいて少なくとも放射線の照射の開始を検出する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記走査駆動手段から前記オン電圧を印加する走査線を順次切り替えながら前記各放射線検出素子のリセット処理を繰り返し行うとともに、放射線の照射の開始を検出すると、前記オン電圧を印加する走査線の切り替えを停止し、前記各スイッチ手段に前記オフ電圧を印加させて前記放射線検出素子内で発生した電荷を保持させることを特徴とする。
また、本発明の放射線画像撮影システムは、
外部と通信するための通信手段を備えた本発明の放射線画像撮影装置と、
前記放射線画像撮影装置から送信されてきたデータを受信可能なコンソールと、
を備え、
前記放射線画像撮影装置は、放射線画像撮影により得られた前記画像データと、前記最後に前記オン電圧を印加した走査線の情報とを、前記通信手段を介して前記コンソールに送信し、
前記コンソールは、前記情報に基づいて、前記放射線検出素子のリセット処理において最後に前記オン電圧が印加された走査線に前記スイッチ手段を介して接続されている前記放射線検出素子から読み出された前記画像データを、当該走査線に隣り合う2本の走査線に前記スイッチ手段を介して接続されている前記放射線検出素子から読み出された前記画像データを用いて補正することを特徴とする。
本発明のような方式の放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムによれば、従来技術のような一括リセット処理の方式ではなく、走査駆動手段からオン電圧を印加する走査線を順次切り替えながら各放射線検出素子のリセット処理を繰り返し行う方式を採用した。そのため、一括リセット処理の方式を採用した場合に発生し得る画像データの周期的な濃度の増減現象(図21参照)が発生しない。そのため、画像データの周期的な増減の悪影響を確実に排除することができ、得られた放射線画像に走査線の延在方向に沿って筋状に濃淡が現れることを的確に防止することが可能となる
また、オン電圧を印加する走査線を順次切り替えるリセット処理の方式を採用すると、リセット処理時には、全ての、或いは1ラインの走査線に接続されているスイッチ手段を除く全てのスイッチ手段がオフ状態となるが、放射線の照射により放射線検出素子内に電荷が発生すると、スイッチ手段がオフ状態となっていてもバイアス線に電流が流れる。そのため、電流検出手段でバイアス線を流れる電流を検出することができ、電流検出手段で検出された電流に基づいて放射線の照射の開始や終了を的確に検出することが可能となる。
さらに、従来の一括リセット処理の方式では、各スイッチ手段がオフ状態に切り替えられる前に発生した電荷が流出して捨てられてしまうが、本発明のリセット処理の方式では放射線の照射の開始時点で全ての或いはほぼ全てのスイッチ手段がオフ状態とされているため、放射線検出素子内で発生した電荷が流出せず、或いは、流出しても僅かな量に抑制される。そのため、照射された放射線の線量に対する画像データの収集効率を向上させることが可能となるとともに、放射線の照射時間を長くする必要がないため、放射線の照射時間を長くして患者等が受ける被曝線量が増大することが防止され、患者にかかる負担の軽減を図ることが可能となる。
各実施形態に係る放射線画像撮影装置を示す斜視図である。 図1におけるA−A線に沿う断面図である。 放射線画像撮影装置の基板の構成を示す平面図である。 図3の基板上の小領域に形成された放射線検出素子とTFT等の構成を示す拡大図である。 図4におけるX−X線に沿う断面図である。 COFやPCB基板等が取り付けられた基板を説明する側面図である。 放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。 検出部を構成する1画素分についての等価回路を表すブロック図である。 (A)電流検出手段とフィードバック回路の構成を表す等価回路図であり、(B)フィードバック回路のスイッチが切り替えられた状態を表す図である。 画像データの読み出し処理におけるタイミングチャートを表す図であり、(A)は電荷リセット用スイッチ、(B)はパルス信号、(C)、(D)はそれぞれTFTのオン/オフのタイミング等を表す。 相関二重サンプリング回路における電圧値の変化等を表すグラフである。 放射線検出素子のリセット処理におけるタイミングチャートを表す図である。 放射線の照射時に電流検出手段で検出される電流に相当する電圧値を表すグラフである。 放射線検出素子のリセット処理と画像データの読み出し処理におけるタイミングチャートを表す図である。 放射線検出素子のリセット処理と画像データの読み出し処理におけるタイミングチャートを表す図である。 走査線にオン電圧が印加されている最中に放射線の照射が開始された状態を説明する図である。 TFTのオン/オフ時に発生する電圧値のノイズを表す図である。 図17の状態からTFTにオン電圧を印加する時間を長くした状態を表す図である。 TFTをオン/オフするタイミングを揃えると電圧値のノイズが相殺されることを表す図である。 第4の実施形態に係る放射線画像撮影システムの全体構成を表す図である。 従来の一括リセット処理を行った場合に各放射線検出素子から読み出される画像データの例を表すグラフである。
以下、本発明に係る放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下では、放射線画像撮影装置が、シンチレータ等を備え、照射された放射線を可視光等の他の波長の電磁波に変換して電気信号を得るいわゆる間接型の放射線画像撮影装置である場合について説明するが、本発明は、直接型の放射線画像撮影装置に対しても適用することが可能である。また、放射線画像撮影装置が可搬型である場合について説明するが、支持台等と一体的に形成された放射線画像撮影装置に対しても適用される。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る放射線画像撮影装置の外観斜視図であり、図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。本実施形態に係る放射線画像撮影装置1は、図1や図2に示すように、筐体2内にシンチレータ3や基板4等が収納された可搬型(カセッテ型)の装置として構成されている。
筐体2は、少なくとも放射線の照射を受ける側の面R(以下、放射線入射面Rという。)が放射線を透過するカーボン板やプラスチック等の材料で形成されている。なお、図1や図2では、筐体2がフレーム板2Aとバック板2Bとで形成された、いわゆる弁当箱型である場合が示されているが、筐体2を一体的に角筒状に形成した、いわゆるモノコック型とすることも可能である。
また、図1に示すように、筐体2の側面部分には、電源スイッチ36や、LED等で構成されたインジケータ37、図示しないバッテリ41(後述する図7参照)の交換等のために開閉可能とされた蓋部材38等が配置されている。また、本実施形態では、蓋部材38の側面部には、外部と無線で通信するための通信手段であるアンテナ装置39が埋め込まれている。
また、図2に示すように、筐体2の内部には、基板4の下方側に図示しない鉛の薄板等を介して基台31が配置され、基台31には、電子部品32等が配設されたPCB基板33や緩衝部材34等が取り付けられている。なお、本実施形態では、基板4やシンチレータ3の放射線入射面Rには、それらを保護するためのガラス基板35が配設されている。
シンチレータ3は、基板4の後述する検出部Pに貼り合わされるようになっている。シンチレータ3は、例えば、蛍光体を主成分とし、放射線の入射を受けると300〜800nmの波長の電磁波、すなわち可視光を中心とした電磁波に変換して出力するものが用いられる。
基板4は、本実施形態では、ガラス基板で構成されており、図3に示すように、基板4のシンチレータ3に対向する側の面4a上には、複数の走査線5と複数の信号線6とが互いに交差するように配設されている。基板4の面4a上の複数の走査線5と複数の信号線6により区画された各小領域rには、それぞれ放射線検出素子7がそれぞれ設けられている。
このように、走査線5と信号線6で区画された各小領域rに二次元状に配列された複数の放射線検出素子7が設けられた領域r全体、すなわち図3に一点鎖線で示される領域が検出部Pとされている。
本実施形態では、放射線検出素子7としてフォトダイオードが用いられているが、この他にも例えばフォトトランジスタ等を用いることも可能である。各放射線検出素子7は、図3や図4の拡大図に示すように、スイッチ手段であるTFT8のソース電極8sに接続されている。また、TFT8のドレイン電極8dは信号線6に接続されている。
そして、TFT8は、後述する走査駆動手段15により、接続された走査線5にオン電圧が印加され、ゲート電極8gにオン電圧が印加されるとオン状態となり、放射線検出素子7内で発生し蓄積されている電荷を信号線6に放出させるようになっている。また、TFT8は、接続された走査線5にオフ電圧が印加され、ゲート電極8gにオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、放射線検出素子7から信号線6への電荷の放出を停止して、放射線検出素子7内で発生した電荷を放射線検出素子7内に保持して蓄積させるようになっている。
ここで、本実施形態における放射線検出素子7やTFT8の構造について、図5に示す断面図を用いて簡単に説明する。図5は、図4におけるX−X線に沿う断面図である。
基板4の面4a上に、AlやCr等からなるTFT8のゲート電極8gが走査線5と一体的に積層されて形成されており、ゲート電極8g上および面4a上に積層された窒化シリコン(SiN)等からなるゲート絶縁層81上のゲート電極8gの上方部分に、水素化アモルファスシリコン(a−Si)等からなる半導体層82を介して、放射線検出素子7の第1電極74と接続されたソース電極8sと、信号線6と一体的に形成されるドレイン電極8dとが積層されて形成されている。
ソース電極8sとドレイン電極8dとは、窒化シリコン(SiN)等からなる第1パッシベーション層83によって分割されており、さらに第1パッシベーション層83は両電極8s、8dを上側から被覆している。また、半導体層82とソース電極8sやドレイン電極8dとの間には、水素化アモルファスシリコンにVI族元素をドープしてn型に形成されたオーミックコンタクト層84a、84bがそれぞれ積層されている。以上のようにしてTFT8が形成されている。
また、放射線検出素子7の部分では、基板4の面4a上に前記ゲート絶縁層81と一体的に形成される絶縁層71の上にAlやCr等が積層されて補助電極72が形成されており、補助電極72上に前記第1パッシベーション層83と一体的に形成される絶縁層73を挟んでAlやCr、Mo等からなる第1電極74が積層されている。第1電極74は、第1パッシベーション層83に形成されたホールHを介してTFT8のソース電極8sに接続されている。
第1電極74の上には、水素化アモルファスシリコンにVI族元素をドープしてn型に形成されたn層75、水素化アモルファスシリコンで形成された変換層であるi層76、水素化アモルファスシリコンにIII族元素をドープしてp型に形成されたp層77が下方から順に積層されて形成されている。
放射線画像撮影装置1の筐体2の放射線入射面Rから放射線が入射し、シンチレータ3で可視光等の電磁波に変換され、変換された電磁波が図中上方から照射されると、電磁波は放射線検出素子7のi層76に到達して、i層76内で電子正孔対が発生する。放射線検出素子7は、このようにして、シンチレータ3から照射された電磁波を電荷に変換するようになっている。
また、p層77の上には、ITO等の透明電極とされた第2電極78が積層されて形成されており、照射された電磁波がi層76等に到達するように構成されている。本実施形態では、以上のようにして放射線検出素子7が形成されている。なお、p層77、i層76、n層75の積層の順番は上下逆であってもよい。また、本実施形態では、放射線検出素子7として、上記のようにp層77、i層76、n層75の順に積層されて形成されたいわゆるpin型の放射線検出素子を用いる場合が説明されているが、これに限定されない。
放射線検出素子7の第2電極78の上面には、第2電極78を介して放射線検出素子7にバイアス電圧を印加するバイアス線9が接続されている。なお、放射線検出素子7の第2電極78やバイアス線9、TFT8側に延出された第1電極74、TFT8の第1パッシベーション層83等、すなわち放射線検出素子7とTFT8の上面部分は、その上方側から窒化シリコン(SiN)等からなる第2パッシベーション層79で被覆されている。
図3や図4に示すように、本実施形態では、それぞれ列状に配置された複数の放射線検出素子7に1本のバイアス線9が接続されており、各バイアス線9はそれぞれ信号線6に平行に配設されている。また、各バイアス線9は、基板4の検出部Pの外側の位置で結線10に結束されている。
本実施形態では、図3に示すように、各走査線5や各信号線6、バイアス線9の結線10は、それぞれ基板4の端縁部付近に設けられた入出力端子(パッドともいう)11に接続されている。各入出力端子11には、図6に示すように、後述する走査駆動手段15のゲートドライバ15bを構成するゲートIC12a等のチップが組み込まれたCOF(Chip On Film)12が異方性導電接着フィルム(Anisotropic Conductive Film)や異方性導電ペースト(Anisotropic Conductive Paste)等の異方性導電性接着材料13を介して接続されている。
また、COF12は、基板4の裏面4b側に引き回され、裏面4b側で前述したPCB基板33に接続されるようになっている。このようにして、放射線画像撮影装置1の基板4部分が形成されている。なお、図6では、電子部品32等の図示が省略されている。
ここで、放射線画像撮影装置1の回路構成について説明する。図7は本実施形態に係る放射線画像撮影装置1の等価回路を表すブロック図であり、図8は検出部Pを構成する1画素分についての等価回路を表すブロック図である。
前述したように、基板4の検出部Pの各放射線検出素子7は、その第2電極78にそれぞれバイアス線9が接続されており、各バイアス線9は結線10に結束されてバイアス電源14に接続されている。バイアス電源14は、結線10および各バイアス線9を介して各放射線検出素子7の第2電極78にそれぞれバイアス電圧を印加するようになっている。また、バイアス電源14は、後述する制御手段22に接続されており、制御手段22は、バイアス電源14から各放射線検出素子7に印加するバイアス電圧を制御するようになっている。
本実施形態では、バイアス線9の結線10に、結線10(バイアス線9)を流れる電流の電流量を検出する電流検出手段43が設けられており、結線10を流れる電流の増減を検出して放射線の照射の開始や終了を検出できるようになっている。
なお、図7や図8および前述した図3等では、各バイアス線9が1本の結線10に結束される場合が示されており、その場合は、電流検出手段43は1本の結線10に1つだけ設けるように構成することが可能であるが、各バイアス線9が複数の結線10に結束されるように構成される場合もある。その場合には、電流検出手段43を各結線10に設けるように構成することも可能であり、また、複数の結線10のうちの何本かに電流検出手段43を設けるように構成することも可能である。
ここで、電流検出手段43の構成について説明する。本実施形態では、電流検出手段43は、バイアス線9の結線10とバイアス電源14との接続部分に設けられ、放射線の照射の開始に伴ってバイアス電源14と放射線検出素子7との間を流れる電流を検出するようになっている。
具体的には、図9(A)に示すように、電流検出手段43は、バイアス電源14と各放射線検出素子7とを結ぶバイアス配線9の結線10に直列に接続される所定の抵抗値を有する抵抗器43aと、それに並列に接続されたダイオード43bと、抵抗器43aの両端子間の電圧Vを測定して制御手段22に出力する差動アンプ43cとを備えて構成されている。
このように、本実施形態では、電流検出手段43は、差動アンプ43cで抵抗器43aの両端子間の電圧Vを測定し、抵抗器43aを流れる電流、すなわちバイアス線9の結線10を流れる電流を電圧値Vに変換して検出して、制御手段22に出力するようになっている。
なお、電流検出手段43に備えられる抵抗器43aとしては、結線10中を流れる電流を適切な電圧値Vに変換可能な抵抗値を有する抵抗器が用いられる。また、抵抗器43aに並列にダイオード42dを接続することで低線量の場合の検出精度が向上される。抵抗器43aを用いず、ダイオード43bを配線に直列に接続し、その両端子間の電圧Vを差動アンプ43cで測定するように構成することも可能である。
また、放射線の照射の開始や終了を検出する場合以外の場合には、電流検出手段43でバイアス電源14と各放射線検出素子7の間を流れる電流を検出する必要はなく、電流検出手段43の抵抗器43aはバイアス電源14から各放射線検出素子7へのバイアス電圧の印加の妨げになるため、電流検出手段43には、電流の検出が不要の場合に抵抗器43aの両端子間を必要に応じて短絡するためのスイッチ43dが設けられている。
ところで、電流検出手段43でバイアス線9の結線10中を流れる電流を検出する際には、結線10中を電流が流れることで電流検出手段43の抵抗器43aの両端子間に電圧Vが生じ、各放射線検出素子7の第2電極78側に印加されるべきバイアス電圧Vbiasに変動が生じてしまう場合がある。
そこで、本実施形態では、バイアス電圧Vbiasの変動を抑制するために、電流検出手段43と各放射線検出素子7との間に、結線10中の電流の流れを妨害せず、かつ、電圧の変動を吸収して各放射線検出素子7の第2電極78側に所定のバイアス電圧Vbiasが印加されるようにするためのフィードバック回路44が設けられている。
フィードバック回路44は公知の回路であり、例えば、PNP型のトランジスタ44aのエミッタをバイアス線9や結線10に接続し、コレクタを電流検出手段43側に接続して構成され、さらに、トランジスタ44aのエミッタ側すなわちバイアス線9側に反転入力端子が接続され、非反転入力端子にバイアス電源14から所定のバイアス電圧Vbiasが印加されたアンプ44bの出力がトランジスタ44aのベースに入力されるように構成されている。
このように構成することで、電流検出手段43が稼働している場合でもフィードバック回路44から各放射線検出素子7の第2電極78側に所定のバイアス電圧Vbiasが安定的に印加されるようになっている。
また、フィードバック回路44には、バイアス線9の結線10中を流れる電流を検出しない場合に、アンプ44bの反転入力端子と結線10、および非反転入力端子とバイアス電源14との接続を切断し、バイアス線9の結線10とバイアス電源14とを直接接続させるためのスイッチ44cが設けられている。
なお、電流検出手段43によりバイアス線9の結線10中を流れる電流が検出される際には、電源供給手段45から電流検出手段43の差動アンプ43cやフィードバック回路44のアンプ44bに電力が供給されて電流検出手段43やフィードバック回路44が稼働状態とされるようになっている。そして、スイッチ44cによりフィードバック回路44のアンプ44bの反転入力端子がバイアス線9の結線10に接続され、非反転入力端子がバイアス電源14に接続されて、上記のように各放射線検出素子7の第2電極78に所定のバイアス電圧Vbiasが安定的に印加される。
また、電流の検出が不要になった場合には、図9(B)に示すように、アンプ44bの入力側のスイッチ44cが切り替わり、バイアス線9の結線10とバイアス電源14とが直接接続され、バイアス電源14から各放射線検出素子7の第2電極78に所定のバイアス電圧Vbiasがスイッチ44cを介して印加されるとともに、電源供給手段45から電流検出手段43の差動アンプ43cやフィードバック回路44のアンプ44bへの電力の供給が停止されて電流検出手段43やフィードバック回路44の稼働が停止されるようになっている。
このように、フィードバック回路44のアンプ44bの入力側にスイッチ44cを設け、画像データの読み出し時にバイアス電源14と結線10を直接接続させる構成にすることで、電流検出手段43の差動アンプ43cやフィードバック回路44のアンプ44bに供給する電源供給手段45の動作を停止することが可能となり、また、トランジスタ44aで消費される電力も抑制することができる。そのため、消費電力を抑制することが可能となる。
図7や図8に示すように、本実施形態では、放射線検出素子7のp層77側(図5参照)に第2電極78を介してバイアス線9が接続されていることからも分かるように、バイアス電源14からは、放射線検出素子7の第2電極78にバイアス線9を介してバイアス電圧として放射線検出素子7の第1電極74側にかかる電圧以下の電圧(すなわちいわゆる逆バイアス電圧)が印加されるようになっている。
各放射線検出素子7の第1電極74はTFT8のソース電極8s(図7、図8中ではSと表記されている。)に接続されており、各TFT8のゲート電極8g(図7、図8中ではGと表記されている。)は、後述する走査駆動手段15のゲートドライバ15bから延びる各走査線5の各ラインL1〜Lxにそれぞれ接続されている。また、各TFT8のドレイン電極8d(図7、図8中ではDと表記されている。)は各信号線6にそれぞれ接続されている。
走査駆動手段15は、本実施形態では、電源回路15aとゲートドライバ15bとを備えており、本実施形態では、ゲートドライバ15bは、前述したゲートIC12aが複数並設されて形成されている。また、走査駆動手段15は、ゲートドライバ15bに接続されている各走査線5を介してTFT8のゲート電極8gに印加する電圧を制御して、電圧を前述したオン電圧とオフ電圧との間で切り替えるようになっている。
具体的には、走査駆動手段15の電源回路15aは、ゲートドライバ15bから各走査線5に印加するオン電圧やオフ電圧の各電圧値をそれぞれ所定の電圧値に設定して、ゲートドライバ15bに供給するようになっている。また、走査駆動手段15のゲートドライバ15bは、電源回路15aから供給されるオン電圧とオフ電圧を選択的に切り替えて各走査線5にオン電圧かオフ電圧を印加するようになっている。
各信号線6は、読み出しIC16内に形成された各読み出し回路17にそれぞれ接続されている。なお、読み出しIC16には所定個数の読み出し回路17が設けられており、読み出しIC16が複数設けられることにより、信号線6の本数分の読み出し回路17が設けられるようになっている。
読み出し回路17は、増幅回路18と、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling)回路19と、アナログマルチプレクサ21と、A/D変換器20とで構成されている。なお、図7や図8や後述する図11中では、相関二重サンプリング回路19はCDSと表記されている。また、図8中では、アナログマルチプレクサ21は省略されている。
本実施形態では、増幅回路18はチャージアンプ回路で構成されており、オペアンプ18aと、オペアンプ18aにそれぞれ並列にコンデンサ18bおよび電荷リセット用スイッチ18cが接続されて構成されている。また、増幅回路18には、増幅回路18に電力を供給するための電源供給部18dが接続されている。
また、増幅回路18のオペアンプ18aの入力側の反転入力端子には信号線6が接続されており、増幅回路18の入力側の非反転入力端子には基準電位Vが印加されるようになっている。なお、基準電位Vは適宜の値に設定され、本実施形態では、例えば0[V]が印加されるようになっている。
また、増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cは、後述する制御手段22に接続されており、制御手段22によりオン/オフが制御されるようになっている。電荷リセット用スイッチ18cがオフの状態で、放射線検出素子7のTFT8がオン状態とされると(すなわち、TFT8のゲート電極8gに走査線5を介してオン電圧が印加されると)、当該放射線検出素子7から放出された電荷がコンデンサ18bに流入して蓄積され、蓄積された電荷量に応じた電圧値がオペアンプ18aの出力側から出力されるようになっている。
増幅回路18は、このようにして、各放射線検出素子7から出力された電荷量に応じて電圧値を出力して電荷電圧変換して増幅するようになっている。また、電荷リセット用スイッチ18cがオン状態とされると、増幅回路18の入力側と出力側とが短絡されてコンデンサ18bに蓄積された電荷が放電されて増幅回路18がリセットされるようになっている。なお、増幅回路18を、放射線検出素子7から出力された電荷に応じて電流を出力するように構成することも可能である。
増幅回路18の出力側には、相関二重サンプリング回路(CDS)19が接続されている。相関二重サンプリング回路19は、本実施形態では、サンプルホールド機能を有しており、この相関二重サンプリング回路19におけるサンプルホールド機能は、制御手段22から送信されるパルス信号によりそのオン/オフが制御されるようになっている。
すなわち、制御手段22は、各放射線検出素子7からの画像データの読み出し時に相関二重サンプリング回路19等を起動させて画像データの読み出しを行うが、読み出し処理においては、図10(A)に示すように、まず、各読み出し回路17の増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cを制御してオフ状態にする。
その際、電荷リセット用スイッチ18cをオフ状態にした瞬間に、いわゆるkTCノイズが発生し、増幅回路18のコンデンサ18bにkTCノイズに起因する電荷qが溜まる。前述したように、増幅回路18では、コンデンサ18bに蓄積された電荷量に応じた電圧値が増幅回路18のオペアンプ18aの出力端子から出力されるが、上記のようにkTCノイズに起因する電荷qがコンデンサ18bに溜まることにより、図11に示すように、オペアンプ18aの出力端子から出力される電圧値が、電荷リセット用スイッチ18cをオフ状態にした瞬間(図11では「18coff」と表示)に、前述した基準電位Vから、kTCノイズに起因する電荷qの分だけ瞬間的に変化し、電圧値Vinに変わる。
制御手段22は、この段階で、図10(B)に示すように、相関二重サンプリング回路19に1回目のパルス信号Sp1を送信して、その時点(図11では「CDS保持」(左側)と表示)で増幅回路18から出力されている電圧値Vinを保持させる。
続いて、制御手段22が、図10(C)に示すように、走査駆動回路15から1本の走査線5にオン電圧を印加してその走査線5にゲート電極8gが接続されているTFT8をオン状態とすると(図11では「TFTon」と表示)、これらのTFT8が接続されている各放射線検出素子7から蓄積された電荷が各信号線6を介して増幅回路18のコンデンサ18bに流れ込んで蓄積され、図11に示すように、コンデンサ18bに蓄積された電荷量に応じてオペアンプ18aの出力側から出力される電圧値が上昇していく。
そして、制御手段22は、所定時間が経過した後、図10(C)に示すように、走査駆動回路15から当該走査線5に印加しているオン電圧をオフ電圧に切り替えてその走査線5にゲート電極8gが接続されているTFT8をオフ状態とし(図11では「TFToff」と表示)、図10(B)に示すように、この段階で各相関二重サンプリング回路19に2回目のパルス信号Sp2を送信して、その時点で増幅回路18から出力されている電圧値Vfiを保持させる(図11では「CDS保持」(右側)と表示)。
各相関二重サンプリング回路19は、2回目のパルス信号Sp2で電圧値Vfiを保持すると、電圧値の差Vfi−Vinを算出し、算出した差Vfi−Vinを画像データとして下流側に出力するようになっている。
相関二重サンプリング回路19から出力された各放射線検出素子7の画像データは、アナログマルチプレクサ21に送信され、アナログマルチプレクサ21から順次A/D変換器20に送信される。そして、A/D変換器20で順次デジタル値の画像データに変換されて記憶手段40に出力されて順次保存されるようになっている。
なお、図10に示すように、増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cは、各相関二重サンプリング回路19に2回目のパルス信号Sp2が送信された後、次の走査線5のラインの読み出し処理のためにオン状態とされてリセットされる。そして、先に読み出された画像データがアナログマルチプレクサ21から順次A/D変換器20に送信され、A/D変換器20から順次出力されると、図10(D)に示すように、走査駆動手段15からオン電圧が印加される走査線5が次のラインに切り替えられて、上記と同様にして走査線5の次のラインにTFT8を介して接続されている各放射線検出素子7から画像データの読み出し処理が行われるようになっている。
制御手段22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピュータや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等により構成されている。専用の制御回路で構成されていてもよい。そして、制御手段22は、放射線画像撮影装置1の各部材の動作等を制御するようになっている。また、制御手段22には、DRAM(Dynamic RAM)等で構成される記憶手段40が接続されている。
また、本実施形態では、制御手段22には、前述したアンテナ装置39が接続されており、さらに、検出部Pや走査駆動手段15、読み出し回路17、記憶手段40、バイアス電源14等の各部材に電力を供給するためのバッテリ41が接続されている。このように、バッテリ41は、放射線画像撮影装置1のハウジング2内に内蔵されており、バッテリ41には、外部装置からバッテリ41に電力を供給してバッテリ41を充電する際の接続端子42が取り付けられている。
前述したように、制御手段22は、バイアス電源14を制御してバイアス電源14から各放射線検出素子7に印加するバイアス電圧を設定したり、読み出し回路17の増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cのオン/オフを制御したり、相関二重サンプリング回路19にパルス信号を送信して、そのサンプルホールド機能のオン/オフを制御する等の各種の処理を実行するようになっている。
また、制御手段22は、各放射線検出素子7のリセット処理時や放射線画像撮影後の各放射線検出素子7からの画像データの読み出し時に、走査駆動手段15に対して、走査駆動手段15から各走査線5を介して各TFT8のゲート電極8gに印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替えさせるためのパルス信号を送信するようになっている。
以下、各放射線検出素子7のリセット処理、および電流検出手段43で検出された電流に相当する電圧値Vに基づいて放射線の照射の開始を検出した場合の処理等について説明する。
制御手段22は、各放射線検出素子7のリセット処理では、図10(C)、(D)に示した放射線画像撮影後の各放射線検出素子7からの画像データの読み出し処理の場合と同様に、走査駆動手段15からオン電圧を印加する走査線5を順次切り替えながら各放射線検出素子7のリセット処理を繰り返し行うようになっている。
放射線検出素子7のリセット処理では、読み出し回路17に電力を供給し、前述した図10(A)〜(D)に示した放射線画像撮影後の各放射線検出素子7からの画像データの読み出し処理と同様に読み出し回路17の増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cをオン/オフする等して、TFT8のゲート電極8gにオン電圧を印加する走査線5のライン(L1〜Lx。図7参照)を順次切り替えながら行うように構成することが可能である。
このように構成すれば、各放射線検出素子7からの画像データの読み出し処理と同じシーケンスで放射線検出素子7のリセット処理を行うことができるため、読み出し処理における制御構成をそのまま用いてリセット処理における制御構成を構築することが可能となり、リセット処理の制御構成を改めて構築する必要がなくなる。
しかし、この場合、放射線検出素子7のリセット処理では画像データを読み出す必要がなく、読み出し回路17の相関二重サンプリング回路19等に電力を供給する必要がないにもかかわらず、相関二重サンプリング回路19等に電力を供給しなければならなくなり、消費電力が多くなる。
そこで、本実施形態では、放射線検出素子7のリセット処理では、読み出し回路17の各機能部のうち、電源供給部18d(図8参照)から増幅回路18のみに電力を供給して、他の機能部には電力を供給しないようになっている。このように構成すれば、消費電力が少なくなる。
また、放射線検出素子7のリセット処理中は、増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cをオフ状態とする必要がないため、電荷リセット用スイッチ18cを常時オン状態とされるようになっている。そして、TFT8がオン状態とされて各放射線検出素子7から流出した電荷(本実施形態の場合は電子)が、信号線6内を流れ、増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cを流れて、オペアンプ18aの出力端子(すなわち図8等で相関二重サンプリング回路(CDS)19に接続されている端子)からオペアンプ18aに入り、オペアンプ18a内を通過して、電源供給部18dに放出される。
そして、本実施形態では、制御手段22は、図12に示すように、各TFT8のオン/オフのタイミング、すなわち走査駆動手段15からオン電圧を印加する走査線5の各ラインL1〜Lxを、放射線検出素子7からの画像データの読み出し処理の場合(図10(C)、(D)参照)と同じタイミングで切り替えて放射線検出素子7のリセット処理を行うようになっている。なお、図10と図12では横軸の時間間隔や縦軸のスケールが異なっているが、TFT8のオン/オフのタイミングすなわちオン状態からオフ状態への切り替えおよびオフ状態からオン状態への切り替えのタイミング等が同じ場合が示されている。
このように構成すれば、放射線検出素子7からの画像データの読み出し処理と同様のシーケンスで放射線検出素子7のリセット処理を行うことが可能となり、読み出し処理における各TFT8のオン/オフ制御の制御構成を利用して、リセット処理における制御構成を容易に構築することが可能となる。また、このような制御構成とすることで、後述するオフセット補正値の算出処理を容易に行うことが可能となるが、この点については後で説明する。
なお、図12では、走査線5の最終ラインLxへのオン電圧の印加に続いて、すぐに次のシーケンスに移って走査線5の1番目のラインL1へのオン電圧の印加が行われる場合が示されているが、走査線5の最終ラインLxへのオン電圧の印加が終了した後、所定時間のインターバルをおいた後で次のシーケンスに移り、走査線5の1番目のラインL1から順にオン電圧の印加を再開するように構成することも可能である。
一方、上記のようにして各放射線検出素子7のリセット処理を行っている際に、放射線画像撮影が開始され、放射線画像撮影装置1に放射線の照射が開始されると、前述したように、放射線画像撮影装置1に入射した放射線がシンチレータ3で可視光等の電磁波に変換され、変換された電磁波が直下の放射線検出素子7のi層76(図5参照)に到達して、i層76内で電子正孔対が発生する。
そのため、放射線検出素子7内では、第2電極78に対する第1電極74の電位が変化する。本実施形態では、第2電極78にはバイアス電源14からバイアス線9を介して所定の負の値のバイアス電圧Vbiasが印加されていて電位が固定されており、i層76内で発生した電子正孔対のうち、正孔が第2電極78側に移動し、電子が第1電極74側に移動するため、第1電極74側の電位が下がる。そして、放射線検出素子7の第1電極74側の電位が下がると、図8に示したTFT8のソース電極8s(図8中ではSと表記されている。)側の電位がそれに伴って下がる。
その際、TFT8がオフ状態となっている場合すなわちTFT8のゲート電極8gに所定のオフ電圧が印加されている場合、TFT8のゲート電極8gとソース電極8sとの電位差が変化する。TFT8のゲート電極8gとソース電極8sとの間には寄生容量が存在するため、変化した電位差に対応する電荷が走査線5を通って所定の電荷がTFT8のゲート電極8gに供給される。すなわち、走査線5中を電流が流れる。
そして、それと等量の電流がTFT8のソース電極8sと放射線検出素子7の第1電極74間を流れ、また、等量の電流が放射線検出素子7の第2電極78とバイアス電源14間を流れる。このようにして、放射線画像撮影装置1に放射線が照射されると、放射線検出素子7内で電荷(電子正孔対)が発生して放射線検出素子7内の電位勾配が変化し、それに伴って、放射線検出素子7の第2電極78とバイアス電源14との間で電流が流れる。
このように、TFT8がオフ状態となっていても、放射線の照射が開始されると、放射線検出素子7とバイアス電源14とを結ぶバイアス線9や結線10中を電流が流れる。
そして、電流検出手段43で検出される電流に相当する電圧値Vは、図13に示すように、時刻t1で放射線の照射が開始されると、急激に増加する。
また、放射線の照射が終了すると、放射線検出素子7内での電子正孔対の発生が止まるため、放射線検出素子7の第2電極78とバイアス電源14との間で電流が流れなくなるため、図13に示すように、時刻t2で放射線の照射が終了すると、電流検出手段43で検出される電流に相当する電圧値Vが急激に減少する。
そこで、本実施形態では、制御手段22は、この電流検出手段43から出力される電流に相当する電圧値Vを監視して、電圧値Vが増加した場合に放射線画像撮影装置1への放射線の照射の開始を検出し、電圧値Vが減少した場合に放射線画像撮影装置1への放射線の照射が終了したことを検出するようになっている。
なお、個々のTFT8のゲート電極8gとソース電極8sとの間の寄生容量は小さく、個々の放射線検出素子7とバイアス電源14との間を流れる電流は少量であるが、検出部Pに二次元状に設けられた放射線検出素子7の数が膨大な数にのぼるため、バイアス線9の結線10中を流れる電流の値は比較的大きな値となる。そのため、電流検出手段43では検出される電流に相当する電圧値Vは、S/N比が良好な状態でその増加や減少を検出することができる。
また、本実施形態では、制御手段22は、例えば、電流検出手段42から出力された電流に相当する電圧値Vが増加して予め設定された閾値を越えた場合や、電圧値Vの増加率が予め設定された閾値を越えた場合等に、放射線の照射が開始されたことを検出するようになっている。また、例えば、電流検出手段42から出力された電流に相当する電圧値Vが減少して予め設定された閾値を下回った場合や、電圧値Vの減少率が予め設定された閾値を下回った場合等に、放射線の照射が終了したことを検出するようになっている。
なお、制御手段22は、電流検出手段42から出力された電流に相当する電圧値Vに基づいて放射線の照射が開始されたことを検出した後、予め設定された所定時間が経過した時点で放射線の照射が終了したと判断するように構成することも可能である。
ところで、本実施形態では、上記のように、各放射線検出素子7のリセット処理を行っている最中に放射線画像撮影装置1に放射線が照射される。その際、放射線の照射の開始後もリセット処理を続行すると、放射線の照射により放射線検出素子7に発生した電子正孔対(すなわち画像データ)がリセット処理により放射線検出素子7から流出して失われてしまう。
そのため、制御手段22は、電流検出手段43で検出された電流に相当する電圧値Vに基づいて放射線の照射の開始を検出すると、その時点で走査駆動手段15からオン電圧を印加する走査線5の切り替えを停止し、各走査線5から各TFT8にオフ電圧を印加させて、各放射線検出素子7内で発生した電荷を保持させるようになっている。
例えば、図12に示したように、走査線5の3番目のラインL3にオン電圧が印加され、各TFT8を介してラインL3に接続されている各放射線検出素子7のリセット処理を行っている最中、或いは、ラインL3に接続されている各放射線検出素子7のリセット処理を終了し、4番目のラインL4に接続されている各放射線検出素子7のリセット処理を開始する前に、放射線の照射の開始を検出した場合には、制御手段22は、走査線5の4番目のラインL4以降のリセット処理を停止し、走査線5の全ラインL1〜Lxから全てのTFT8にオフ電圧を印加させる。
制御手段22は、このようにして、各放射線検出素子7内で発生した電荷を保持させるようになっている。また、本実施形態では、制御手段22は、放射線の照射の開始時にリセット処理を行った走査線5、すなわち最後にオン電圧を印加した走査線5のライン番号(上記の例ではL3)等の情報を記憶手段40に記憶させる等して保持するようになっている。
放射線の照射が終了すると、制御手段22は、続いて、各放射線検出素子7からの画像データの読み出し処理を行うようになっている。電流検出手段43が起動していて抵抗器43aを介して各放射線検出素子7にバイアス電圧が印加される状態であると、画像データの読み出し処理の妨げになる。また、余分な電力が消費されてしまう。
そのため、制御手段22は、画像データの読み出し処理時には、フィードバック回路44のスイッチ44cを切り替えてスイッチ44cを介してバイアス線9の結線10とバイアス電源14とを直接接続するとともに、電源供給手段45から電流検出手段43の差動アンプ43cやフィードバック回路44のアンプ44bへの電力の供給を停止して、電流検出手段43やフィードバック回路44の稼働を停止するようになっている。
一方、制御手段22は、読み出し処理のために、読み出し回路17の増幅回路18以外の各機能部、すなわち相関二重サンプリング回路19やA/D変換器20、アナログマルチプレクサ21等を起動させるようになっている。
そして、制御手段22は、前述した図10(A)〜(D)や図11等に示した要領で各放射線検出素子7から画像データを読み出し、記憶手段40に順次保存させるようになっている。
本実施形態では、画像データの読み出し処理の際、制御手段22は、前述したリセット処理で最後にオン電圧を印加した走査線5のライン番号(上記の例ではL3)等の情報を記憶手段40等から読み出す。
そして、図14に示すように、リセット処理で最後にオン電圧を印加した走査線5のラインL3の次にオン電圧を印加する走査線5のラインL4から順にオン電圧を印加する走査線5のラインL4〜Lx、L1〜L3を順次切り替えながら画像データDの読み出しを行うようになっている。なお、図14では、図12に示したタイミングチャートの横軸の時間スケールが略1/2に圧縮された形で示されている。
このように構成すると、図14に示すように、走査線5の全てのラインL1〜Lxにおいて、リセット処理においてオン電圧が印加されてから読み出し処理においてオン電圧が印加されるまでの時間間隔Δtが同じ時間間隔になる。そのため、画像データの読み出し処理の制御構成を容易に構築することが可能となるとともに、後述するオフセット補正値の算出処理を容易に行うことが可能となる。
また、本実施形態では、制御手段22は、画像データの読み出し処理を行った後、いわゆるダーク読取処理(すなわち画像データの読み出し処理後の暗電荷の読み出し処理)を行うようになっている。ダーク読取処理を行う前に、放射線の照射により蓄積された電荷を読み出し処理により読み出した際に読み出しきれずに残った電荷をリセットする目的で、各放射線検出素子7のリセット処理を1回或いは複数回行うように構成してもよい。ダーク読取処理は、読み出された各画像データDに重畳されている暗電荷等によるオフセット補正値Oを算出するために行われる処理である。
すなわち、放射線画像撮影の直前や直後に、放射線画像撮影が行われた際の放射線画像撮影装置1の温度条件とほぼ一致する環境下で、放射線を照射しない状態で放射線画像撮影装置1を所定時間放置し、その後、各放射線検出素子7に蓄積された暗電荷等を読み出してオフセット補正値Oとして算出する処理である。
本実施形態では、制御手段22は、以下のようにしてダーク読取処理を行うようになっている。
図14に示したように、リセット処理で最後にオン電圧が印加された走査線5のラインL3の電圧がオン電圧に切り替えられてから、放射線の照射が開始されて終了した後、次の走査線5のラインL4にオン電圧を印加して読み出し処理を開始するまでの時間間隔ΔTを制御手段22でカウントして記憶手段40等に保存しておく。
そして、制御手段22は、上記のように走査線5のラインL4から順に各放射線検出素子7のリセット処理を所定回数だけ行った後、ダーク読取処理を行うが、その際、上記と同様に、読み出し処理後のリセット処理で最後にオン電圧が印加された走査線5のラインL3の電圧がオフ電圧に切り替えられてから、すぐに次の走査線5のラインL4にオン電圧を印加せず、走査線5のラインL3にオン電圧が印加された時点から時間間隔ΔTだけ放射線画像撮影装置1を放置した後、走査線5のラインL4にオン電圧を印加してダーク読取を開始するようになっている。
そして、図14に示した画像データの読み出し処理と同じオン/オフのタイミングで、走査線5のラインL4から順にオン電圧を印加する走査線5のラインL4〜Lx、L1〜L3を順次切り替えながらダーク読取処理を行うようになっている。
このように構成することで、走査線5の各ラインL1〜Lxにおいて、リセット処理でオン電圧が印加されてから読み出し処理でオン電圧が印加されるまでの時間間隔Δtと、読み出し処理後のリセット処理でオン電圧が印加されてからダーク読取処理でオン電圧が印加されるまでの時間間隔Δtとを、同一の時間間隔Δtとすることが可能となる。
なお、本実施形態では、上記のように、制御手段22で、リセット処理で最後にオン電圧が印加された走査線5のラインL3の電圧がオン電圧に切り替えられてから次の走査線5のラインL4にオン電圧を印加して読み出し処理を開始するまでの時間間隔ΔTをカウントする場合について説明したが、これに限定されず、例えば、リセット処理で走査線5のラインL4に最後にオン電圧に切り替えられてから読み出し処理で当該ラインL4にオン電圧を印加するまでの時間間隔Δtをカウントするように構成することも可能である。
そして、放射線画像撮影の直後に行われるダーク読取処理では、放射線画像撮影が行われた際の放射線画像撮影装置1の温度条件とほぼ一致する環境下にあると見なすことができるため、同一の時間間隔Δtで行われたダーク読取処理で読み出された読取値dに何ら補正を加えることなく、読取値dをそのままオフセット補正値Oとして用いることが可能となる。
このように、上記のようにダーク読取処理を行うように構成することで、オフセット補正値の算出処理を容易に行うことが可能となるとともに、ダーク読取処理を画像データの読み出し処理と同じシーケンスで行うことができるため、ダーク読取処理における制御構成を容易に構築することが可能となる。
なお、同一の条件でダーク読取処理を行った場合でも読取値dにはゆらぎが含まれるため、同様のダーク読取処理を複数回行い、読み出された複数の読取値dの平均値等としてオフセット補正値Oを算出するように構成することも可能である。
制御手段22は、読み出された画像データDとダーク読取処理で読み出された読取値d等を記憶手段40に記憶させるとともに、必要に応じてアンテナ装置39等を介して外部装置に送信するようになっている。
ここで、ゲイン補正値をGで表すと、放射線検出素子7ごとの真の画像データDは、
=G×(D−O) …(1)
で算出することができる。そこで、この真の画像データDの算出処理を、放射線画像撮影装置1自身で行うように構成することが可能である。また、図示しない外部装置(例えば第4の実施形態におけるコンソール58)で、放射線画像撮影装置1から送信されてきた読取値dに基づいてオフセット補正値Oを算出し、上記(1)式に従って放射線検出素子7ごとの真の画像データDを算出するように構成することも可能である。
なお、本実施形態の画像データの読み出し処理では、図14に示したように、リセット処理で最後にオン電圧を印加した走査線5のラインL3の次にオン電圧を印加する走査線5のラインL4から順にオン電圧を印加する走査線5のラインL4〜Lx、L1〜L3を順次切り替えながら画像データDの読み出しを行う場合について説明した。
しかし、図15に示すように、画像データの読み出し処理を、例えば通常の読み出し処理と同様に、走査線5の1番目のラインL1から順にオン電圧を印加する走査線5のラインL1〜Lxを順次切り替えながら行うように構成することも可能である。
この場合、リセット処理においてオン電圧が印加されてから読み出し処理においてオン電圧が印加されるまでの時間間隔が、走査線5のラインL1〜L3ではΔt1であるのに対し、走査線5のラインL4〜Lxではそれとは異なるΔt2となる。
しかし、この場合も、読み出し処理後のリセット処理を所定回数だけ行って、走査線5のラインL3まで行い、走査線5のラインL1で読み出し処理後のリセット処理を行ってからダーク読取を行うまでの時間間隔がΔt1になるように同じ読み出しタイミングでダーク読取を行うことで、走査線5の各ラインL1〜Lxで、読み出し処理後のリセット処理を行ってからダーク読取を行うまでの時間間隔がそれぞれΔt1、Δt2となり、図15に示した画像データの読み出し処理と同じオン/オフのタイミングでダーク読取処理を行うことが可能となる。
そのため、図15に示したような場合でも、ダーク読取処理で読み出された読取値dに何ら補正を加えることなく、読取値dをそのままオフセット補正値Oとして用いることが可能となる。また、ダーク読取処理を画像データの読み出し処理と同じシーケンスで行うことができるため、ダーク読取処理における制御構成を容易に構築することが可能となる。
また、上記のように、読み出し処理前のリセット処理を行ってから読み出し処理を行うまでのシーケンスと同じシーケンスで読み出し処理後のリセット処理を行ってからダーク読取処理を行うように制御すれば、走査線5の各ラインL1〜Lxではそれぞれ、読み出し処理前のリセット処理を行ってから読み出し処理を行うまでの時間間隔と、読み出し処理後のリセット処理を行ってからダーク読取処理を行うまでの時間間隔とが同じ時間間隔になる。
従って、そのように制御するように構成すれば上記の効果を奏することが可能となるため、走査線5のラインL3にオン電圧を印加した時点で放射線の照射の開始を検出した場合には、上記のように、放射線の照射の終了後に、走査線5のラインL4から読み出し処理を開始してもよく、走査線5のラインL1から読み出し処理を開始してもよく、さらには走査線5のいずれのラインLnから読み出し処理を開始してもよい。ただし、読み出し処理後のリセット処理を行ってからダーク読取処理を行うシーケンスは、読み出し処理前のリセット処理を行ってから読み出し処理を行うまでのシーケンスと同じシーケンスで行われる。
また、本実施形態では、画像データDの読み出し処理を行うと、リセット処理を行った後、ダーク読取処理を行う場合について説明したが、読み出し処理後のリセット処理を行わずにダーク読取処理を行うように構成される場合もある。その場合にも、上記と同様に、読み出し処理前のリセット処理を行ってから読み出し処理を行うまでのシーケンスと同じシーケンスで読み出し処理を行ってからダーク読取処理を行うように制御すれば、走査線5の各ラインL1〜Lxではそれぞれ、読み出し処理前のリセット処理を行ってから読み出し処理を行うまでの時間間隔と、読み出し処理を行ってからダーク読取処理を行うまでの時間間隔とが同じ時間間隔になり、上記と同様の効果を奏することが可能となる。
さて、以上、各放射線検出素子7に対して繰り返し行われるリセット処理、放射線の照射の開始および終了の検出、画像データDの読み出し処理、放射線画像撮影後のリセット処理、ダーク読取処理、および真の画像データDの算出処理の各処理について説明したが、以下、このような放射線画像撮影において発生し得る問題とその解決法について説明する。
[問題1]まず、上記のように、例えば走査線5のn番目のラインLn(上記の例ではラインL3)にオン電圧が印加された際に放射線画像撮影装置1への放射線の照射が開始された場合、図16に示すように、走査線Lnにオン電圧が印加されている最中に放射線の照射(図中の斜線部分参照)が開始されると、走査線Lnに印加される電圧がオフ電圧に切り替えられるまでに放射線検出素子7内で発生した電荷(すなわち画像データ)がTFT8を介して流出してしまい、流出した電荷が画像データDとして検出できなくなるといった問題が生じ得る。
[解決法1]このような問題1に対しては、放射線の照射の開始を検出した際に走査駆動手段15からオン電圧が印加されていた走査線LnにTFT8を介して接続されている放射線検出素子7から読み出された画像データDnを、当該走査線Lnに隣り合う2本の走査線Ln-1、Ln+1にTFT8を介して接続されている放射線検出素子7から読み出された画像データDn-1、Dn+1を用いて補正するように構成することが可能である。
[解決法1−1(補正手法1)]具体的には、例えば、走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7から読み出された画像データDnを破棄し、各放射線検出素子7に隣接する走査線Ln-1、Ln+1に接続されている各放射線検出素子7から読み出された画像データDn-1、Dn+1で例えば下記(2)式に従って線形補間する等して、走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7からの画像データDnとするように構成することが可能である。
Dn=(Dn-1+Dn+1)/2 …(2)
走査線Lnに印加されたオン電圧がオフ電圧に切り替えられた後に放射線画像撮影装置1への放射線の照射が開始された場合には、放射線検出素子7内で発生した電荷は全て放射線検出素子7内に保持され、画像データDnの欠損の問題は生じない。そのため、当該走査線Lnに印加された電圧がオフ電圧に切り替えられたタイミングと放射線の照射が開始されたタイミングのいずれが先かを判断して上記の補正を行うか否かを判断するように構成することが可能である。
また、上記のような判断を行うことなく、当該走査線Lnに接続された放射線検出素子7に対して一律に上記の補正を行うように構成することも可能である。このように構成すれば、画像データDnの補正処理の制御構成を容易に構築することが可能となる。
制御手段22は、上記の補正を行う場合、各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理等を終了すると、必要に応じて上記の判断を行い、リセット処理で最後にオン電圧を印加した走査線Lnの情報を記憶手段40等から読み出して、走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7から読み出された画像データDnを破棄し、例えば上記(2)式に従って走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7からの画像データDnを算出する。
[解決法1−2(補正手法2)]また、画像データDnを破棄する代わりに、画像データDn-1、Dn+1を用いて、残存している画像データDnに基づいて本来読み出されるべき画像データDnを復元するように構成することも可能である。
例えば、放射線の照射の開始を検出した際に走査駆動手段15からオン電圧が印加されていた走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7から読み出された各画像データDnの平均値Dnaveを算出する。また、当該走査線Lnに隣り合う2本の走査線Ln-1、Ln+1にそれぞれ接続されている各放射線検出素子7から読み出された各画像データDn-1、Dn+1の走査線Ln-1、Ln+1ごとの平均値Dn-1ave、Dn+1aveをそれぞれ算出する。
ここで、平均値Dn-1ave、Dn+1aveを線形補間した値、すなわち例えば平均値(Dn-1ave+Dn+1ave)/2が、走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7から読み出された各画像データDnの本来の平均値であると仮定して、実際の平均値Dnaveとの差分ΔDを算出する。すなわち、
ΔD=(Dn-1ave+Dn+1ave)/2−Dnave …(3)
そして、この差分ΔDを、走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7から実際に読み出された各画像データDnに加算することで、本来の画像データDnを復元するように構成することが可能である。
また、下記(4)式に従って、係数aを算出し、この係数aを、走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7から実際に読み出された各画像データDnに乗算することで、本来の画像データDnを復元するように構成することも可能である。
a={(Dn-1ave+Dn+1ave)/2}/Dnave …(4)
このように構成すれば、画像データDnの補正処理の制御構成を容易に構築することが可能となる。また、この場合、制御手段22は、各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理等を終了すると、リセット処理で最後にオン電圧を印加した走査線Lnの情報を記憶手段40等から読み出して、走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7およびそれと隣り合う2本の走査線Ln-1、Ln+1にそれぞれ接続されている各放射線検出素子7から読み出された画像データDn、Dn-1、Dn+1の各平均値Dnave、Dn-1ave、Dn+1aveをそれぞれ算出する。そして、実際に読み出された各画像データDnを、算出した本来の画像データDnで置換して復元する。
[問題2]また、上記のような放射線画像撮影において発生し得るもう1つの問題として、放射線の照射や画像データDの読み出し処理の前に、各放射線検出素子7に対して繰り返し行われるリセット処理において、バイアス線9を流れる電流にTFT8に印加するオン電圧やオフ電圧を切り替える際のノイズが重畳されて検出されるといった問題が生じ得る。
図17に示すように、電流検出手段43で検出されるバイアス線9を流れる電流に相当する電圧値Vには、各走査線Lnを介してTFT8に印加するオン電圧やオフ電圧が切り替えられるごとに発生するノイズが放射線検出素子7等を介して伝達されて重畳される。そのため、TFT8に印加するオン電圧やオフ電圧を切り替えた際のノイズによる電圧値Vの立ち上がりや立ち下がりが放射線の照射の開始や終了として誤検出してしまう虞れがある。
[解決法2−1]このような問題2を解決するために、電流検出手段43の差動アンプ43cの出力端子に図示しないバンドパスフィルタ(Band-pass filter)やローパスフィルタ(Low-Pass Filter)を設け、このバンドパスフィルタやローパスフィルタを介して検出したバイアス線9を流れる電流に相当する電圧値Vを出力するように構成することが可能である。
電流検出手段43にバンドパスフィルタやローパスフィルタを設けると、ローパスフィルタやバンドパスフィルタのローパスフィルタ機能により遮断周波数以上の周波数の信号が減衰されるため、TFT8に印加するオン電圧やオフ電圧を切り替える際のノイズによる電圧値Vの立ち上がり成分や立ち下がり成分が減衰される。
そのため、電流検出手段43にバンドパスフィルタやローパスフィルタを設け、例えば、バンドパスフィルタやローパスフィルタを介して出力される電圧値Vに適宜の閾値を設けることにより、TFT8からのノイズによる電圧値Vの立ち上がりや立ち下がりと、放射線の照射の開始や終了により電流検出手段43から出力される電圧値Vの増加や減少とを、的確に区別して検出することが可能となる。そのため、TFT8からのノイズによる電圧値Vの立ち上がり等を放射線の照射の開始等として誤検出されることを的確に防止することが可能となる。
[解決法2−2]また、電流検出手段43の差動アンプ43cの出力端子に図示しないサンプルホールド回路を設け、走査駆動手段15から各走査線5を介して各TFT8にオン電圧やオフ電圧の印加を切り替える際に、制御手段22では、電流検出手段43で検出された電流に相当する電圧値Vの検出(サンプルホールド)を中断し、放射線の照射の開始や終了を検出しないように構成することが可能である。このように構成すれば、オン電圧やオフ電圧の印加の切り替えに伴うTFT8からのノイズによる電圧値Vの立ち上がりや立ち下がりを放射線の照射の開始や終了として誤検出されることを的確に防止することが可能となる。
そして、サンプルホールド回路によりサンプリングされた電圧V(t)とV(t−1)の差分を算出することで、差分に基づいて放射線の照射の開始や終了を検出することができる。
なお、電圧値Vをサンプルホールドするように構成する場合には、所定のタイミングで電圧値Vのサンプルホールドおよび差分の算出を繰り返し、電圧値Vの検出の中断中はサンプルホールドをしないように構成することができる。このように構成すれば、差分に基づいて放射線の照射の開始や終了を検出することが可能となる。
また、電流検出手段43の差動アンプ43cの出力端子の下流側に、検出された電流に相当する電圧値VをA/D変換する図示しないA/D変換器を設けるように構成してもよい。A/D変換器は所定のサンプリング間隔で電圧値VをサンプリングしてA/D変換させ、検出の中断中にサンプリングしたデータは使用しないようにしてもよいし、A/D変換器のサンプリングタイミングを制御して、電圧値Vの検出の中断中はサンプリングしないように構成すれば、中断中を除く電圧値Vがデジタル化され、デジタル化された電圧値Vの差分に基づいて放射線の照射の開始や終了を検出することが可能となる。
デジタル化されたデータは、ローパスフィルタやバンドパスフィルタ、差分処理、微分処理、積分処理といったデジタル演算処理を1つまたは複数を組み合わせて処理することで放射線の照射の開始や終了の検出精度を向上することが可能となる。
[解決法2−3]また、予め走査駆動手段15から各走査線5を介して各TFT8にオン電圧やオフ電圧の印加を切り替える際に電流検出手段43で検出される電流に相当する電圧値Vに生じるノイズ波形を取得して記憶手段40等に保存しておき、実際のリセット処理等において走査駆動手段15から各走査線5を介して各TFT8にオン電圧やオフ電圧の印加を切り替える際に、電流検出手段43で検出され出力された電圧値Vに対して、制御手段22で、そのノイズが重畳された電圧値Vを、上記の予め取得したノイズ波形を用いて差分処理により補正するように構成することが可能である。
図17に示したように、電流検出手段43で検出されるバイアス線9を流れる電流に相当する電圧値Vには、各走査線Lnを介して各TFT8にオン電圧やオフ電圧が印加されるごとにノイズが発生するが、そのノイズは、オン電圧やオフ電圧の印加ごとにほぼ同じ波形で現れ、再現されることが確認されている。
そこで、例えば、事前に走査線Lnを介してTFT8にオン電圧を印加する動作を繰り返してノイズ波形を所定回数分取得して平均波形を算出し、TFT8にオン電圧を印加する際に発生するノイズ波形を取得して記憶手段40等に保存しておく。また、TFT8にオフ電圧を印加する際に発生するノイズについてもノイズ波形を取得して記憶手段40等に保存しておく。
そして、制御手段22は、実際に放射線検出素子7のリセット処理等を行う際に記憶手段40等からオン時のノイズ波形とオフ時のノイズ波形を読み出しておき、走査駆動手段15から各走査線5を介して各TFT8にオン電圧やオフ電圧を印加する際に電流検出手段43から出力されたノイズが重畳された電圧値Vとノイズ波形との差分処理を行って電圧値Vを補正し、ノイズ波形が除去された電圧値Vに基づいて放射線の照射の開始や終了を検出することが可能となる。
このように構成すれば、オン電圧やオフ電圧の印加に伴うTFT8からのノイズによる電圧値Vの立ち上がりや立ち下がりを放射線の照射の開始や終了として誤検出されることが的確に防止され、補正された電圧値Vの立ち上がりや立ち下がりを的確に検出して放射線の照射の開始や終了を的確に検出することが可能となる。
また、上記の[解決法2−2]のように電流検出手段43で検出された電流に相当する電圧値Vの検出の中断期間を設けずに済むため、放射線の照射の開始や終了を、時間遅れを生じることなくリアルタイムで検出することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1によれば、前述した従来技術のように全走査線5に接続された全TFT8のオン/オフを一斉に切り替えて行う一括リセット処理の方式ではなく、図12に示したように、走査駆動手段15からオン電圧を印加する走査線5を順次切り替えながら各放射線検出素子7のリセット処理を繰り返し行う方式を採用した。
そのため、一括リセット処理の方式を採用した場合に発生し得る、各放射線検出素子7に残存する電荷が走査駆動手段15のゲートドライバ15bを構成するゲートICごとに周期的に増減する現象(図21参照)が、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1では発生しない。そのため、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1では、一括リセット処理の方式を採用した場合に生じ得る画像データの周期的な増減の悪影響を確実に排除することができ、得られた放射線画像に走査線5の延在方向に沿って筋状に濃淡が現れることを的確に防止することが可能となる
また、上記のような本実施形態に係る放射線画像撮影装置1におけるリセット処理の方式を採用すると、リセット処理時には、全ての、或いは1ラインの走査線5に接続されているTFT8を除く全てのTFT8がオフ状態となっているが、前述したように、放射線の照射によって放射線検出素子7内に電荷が発生すると、TFT8がオフ状態となっていてもTFT8や放射線検出素子7の寄生容量を介してバイアス線9に電流が流れる。
そのため、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1におけるリセット処理の方式を採用した場合でも、電流検出手段43でバイアス線9を流れる電流を検出することができ、電流検出手段43で検出された電流に相当する電圧値Vに基づいて放射線の照射の開始や終了を的確に検出することが可能となる。
さらに、従来の一括リセット処理の方式では、放射線の照射の開始時点で各TFT8がオン状態とされているため、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷のうち、各TFT8がオフ状態に切り替えられる前に発生した電荷が流出して捨てられてしまう。それに対して、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1におけるリセット処理の方式では、放射線の照射の開始時点で全てのTFT8がオフ状態とされている。或いは、オン状態とされているTFT8があるとしても、1ラインの走査線5に接続されているTFT8だけである。
そのため、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷が流出せず、或いは、流出しても僅かな量に抑制されるため、照射された放射線の線量に対する電荷(すなわち画像データ)の収集効率を向上させることが可能となる。また、捨てられる電荷分がなく、或いは僅かであるため、それを補うために放射線の照射時間を長くする必要がなく、放射線の照射時間を長くして患者等が受ける被曝線量が増大することが防止され、患者にかかる負担の軽減を図ることが可能となる。
[第2の実施の形態]
上記の第1の実施形態では、放射線検出素子7のリセット処理において、画像データの読み出し処理と同じタイミングで各TFT8のオン/オフさせる場合について説明した。しかし、例えば、図18に示すように、放射線検出素子7のリセット処理においてTFT8にオン電圧を印加する時間δTresetが画像データの読み出し処理における時間δTreadよりも長い時間になるように設定するように構成することも可能である。
この場合、放射線検出素子7のリセット処理時の制御構成は、上記の第1の実施形態における放射線検出素子7のリセット処理時の制御構成と同様に構築することができ、放射線検出素子7からの画像データの読み出し処理と同じタイミングで走査駆動手段15からオン電圧を印加する走査線5を切り替えるが、例えば、走査駆動手段15のゲートドライバ15bで各走査線5に印加するパルス波形のオン電圧のパルス幅を変調させて、TFT8にオン電圧を印加する時間δTresetを大きくするように構成される。
従って、上記のように構成すれば、上記の第1の実施形態に係る放射線画像撮影装置1の効果と同様の効果を奏することが可能となるとともに、上記の第1の実施形態における放射線検出素子7のリセット処理時の制御構成を用いて容易にリセット処理時の制御構成を構築することが可能となる。さらに、放射線検出素子7のリセット処理時にTFT8がオン状態となる時間が長くなるため、放射線検出素子7から余分な電荷をより的確に放出させて、放射線検出素子7のリセット効率を向上させることが可能となる。
[第3の実施の形態]
上記の第2の実施形態では、放射線検出素子7のリセット処理においてTFT8にオン電圧を印加する時間δTresetを画像データの読み出し処理における時間δTreadよりも長い時間に設定する場合について説明したが、放射線検出素子7のリセット処理における時間δTresetをさらに延長するように構成することも可能である。
そして、図19に示すように、ある走査線Lnに接続されたTFT8にオフ電圧を印加するタイミングと、次の走査線Ln+1に接続されたTFT8にオン電圧を印加するタイミングを揃えると、走査線Lnに接続されたTFT8にオフ電圧を印加する際に電流検出手段43で検出される電流に相当する電圧値Vに生じるノイズと、次の走査線Ln+1に接続されたTFT8にオン電圧を印加する際に生じる電圧値Vのノイズとが相殺されるようになる。
そこで、本実施形態では、放射線検出素子7のリセット処理で、制御手段22が走査駆動手段15からオン電圧を印加する走査線5を順次切り替える際、走査駆動手段15から走査線Lnを介してTFT8に対してオフ電圧を印加する際に電流検出手段43で検出される電流に相当する電圧値Vに生じるノイズと、次の走査線Ln+1を介してTFT8にオン電圧を印加する際に電圧値Vに生じるノイズとが相殺されるタイミングで、各TFT8に印加するオン電圧とオフ電圧とを切り替えるように構成される。
このように構成すれば、上記の第1、第2の実施形態に係る放射線画像撮影装置1の効果と同様の効果を奏することが可能となるとともに、上記の各実施形態における放射線検出素子7のリセット処理時の制御構成を用いて、走査駆動手段15のゲートドライバ15bで各走査線5に印加するパルス波形のオン電圧のパルス幅を適切に変調させることで、オフ電圧印加時のノイズとオン電圧印加時のノイズとを容易に相殺させることが可能となり、TFT8にオン/オフ時に電流検出手段43で検出される電圧値Vに生じるノイズを除去し、或いは低減することが可能となる。
また、放射線検出素子7のリセット処理時にTFT8にオン電圧を印加する時間δTresetを十分に長くとることが可能となるため、放射線検出素子7のリセット効率をより向上させることが可能となる。
なお、本実施形態においても、ノイズをより確実に低減させるために、上記の第1の実施形態における[解決法2−1]のように、電流検出手段43の差動アンプ43cの出力端子にバンドパスフィルタやローパスフィルタを設けるように構成することも可能である。
また、上記の第1〜第3の実施形態では、放射線検出素子7のリセット処理の制御構成の構築を容易にすること等を目的として、放射線検出素子7のリセット処理を、放射線検出素子7からの画像データの読み出し処理とできるだけ同じシーケンスで行うように構成する場合について説明した。
そして、走査駆動手段15から走査線Lnを介してTFT8に対して印加する電圧をオン電圧からオフ電圧に切り替えるタイミングを可変させるが(図17〜図19参照)、走査駆動手段15からオン電圧を印加する走査線5を順次切り替えるタイミング、すなわち、ある走査線Lnにオン電圧を印加した後、次の走査線Ln+1にオン電圧を印加するタイミングは変えない場合について説明した。
しかし、このように構成すると、例えば、第1の実施形態における図12に示したように、ある走査線Lnにオン電圧を印加してオフ電圧に切り替えた後、次の走査線Ln+1にオン電圧を印加するまでの時間間隔が長くなる。画像データの読み出し処理では、この時間間隔の間に、相関二重サンプリング回路19(図7等参照)で画像データを検出し、画像データをアナログマルチプレクサ21からA/D変換器20に送信し、A/D変換器20で順次デジタル値に変換する等の処理が行われるが、放射線検出素子7のリセット処理では、この時間間隔の間は何の処理も行われないため、この時間間隔が設けられなければならない必要性はない。
そのため、上記の第1〜第3の実施形態において、走査駆動手段15からオン電圧を印加する走査線5を順次切り替えるタイミングをも可変とし、例えば、ある走査線Lnにオン電圧を印加してオフ電圧に切り替えた後、次の走査線Ln+1にオン電圧を印加するまでの時間間隔を短縮するように構成することも可能である。
また、第2、第3の実施形態では、逆に、走査駆動手段15からオン電圧を印加する走査線5を順次切り替えるタイミングを長くして、ある走査線Lnにオン電圧を印加してオフ電圧に切り替えた後、次の走査線Ln+1にオン電圧を印加するまでの時間間隔が長くなるように構成することも可能である。そして、その際、放射線検出素子7のリセット処理においてTFT8にオン電圧を印加する時間δTresetをより延長するように構成すれば、放射線検出素子7のリセット効率をより向上させることが可能となる。
[第4の実施の形態]
上記の第1〜第3の実施形態では、放射線検出素子7のリセット処理において、制御手段22が放射線の照射の開始を検出してオン電圧を印加する走査線の切り替えを停止した際に最後にオン電圧を印加した走査線5にTFT8を介して接続されている放射線検出素子7から読み出された画像データDの補正を、放射線画像撮影装置1自身が上記の補正手法1や補正手法2を用いて行う場合について説明した。
また、上記の第1〜第3の実施形態では、ダーク読取処理を行った得られた読取値dからのオフセット補正値Oの算出や、算出したオフセット補正値Oに基づいて各放射線検出素子7ごとの真の画像データDの算出等についても、放射線画像撮影装置1自身が行う場合について説明した。
しかし、放射線画像撮影装置1では画像データDの取得やダーク読取処理における読取値dの取得のみを行い、それらのデータを外部装置であるコンソールに送信して、コンソールで各演算処理を行うように構成することも可能である。そこで、以下、このように構成された放射線画像撮影システムの実施形態について説明する。
図20は、本実施形態に係る放射線画像撮影システムの全体構成を示す図である。本実施形態の放射線画像撮影システム50は、例えば、病院や医院内で行われる放射線画像撮影を想定したシステムであり、放射線画像として医療用の診断画像を撮影するシステムとして採用することができるが、これに限定されない。
放射線画像撮影システム50は、図20に示すように、例えば、放射線を照射して患者の一部である被写体(患者の撮影対象部位)の撮影を行う撮影室R1と、放射線技師等の操作者が被写体に照射する放射線の制御等の種々の操作を行う前室R2、およびそれらの外部に配置されるものである。撮影室R1は、放射線が外部に漏れないように鉛などでシールドされていることも多い。
本実施形態では、撮影室R1には、前述した放射線画像撮影装置1を装填可能なブッキー装置51や、被写体に照射する放射線を発生させる図示しないX線管球を備える放射線発生装置52、放射線画像撮影装置1とコンソール58とが無線通信する際にこれらの通信を中継する無線アンテナ53を備えた基地局54等が設けられている。
なお、放射線画像撮影装置1が支持台等と一体的に形成されたものであってもよい。また、図20に示したように、放射線画像撮影装置1と基地局54とをケーブルで接続し、ケーブルを介して有線通信でデータを送信することができるように構成することも可能である。
前室R2には、放射線発生装置52からの放射線の照射開始を指示するためのスイッチ手段55等を備えた放射線の照射を制御する操作卓56や、放射線画像撮影装置1に内蔵された後述するタグを検出するタグリーダ57が設けられている。
また、本実施形態では、放射線画像撮影システム50全体の制御を行うコンソール58が、撮影室R1や前室R2の外側に設けられているが、例えば、コンソール58を前室R2に設けるように構成することも可能である。また、コンソール58には、ハードディスク等で構成された記憶手段59が接続されている。
放射線画像撮影装置1の構成については前述したとおりであるが、本実施形態では、放射線画像撮影装置1は、さらに下記の構成を有している。
具体的には、放射線画像撮影装置1内には、図示しないタグが内蔵されている。本実施形態では、タグとして、いわゆるRFID(Radio Frequency IDentification)タグと呼ばれるタグが用いられており、タグには、タグの各部を制御する制御回路や放射線画像撮影装置1の固有情報を記憶する記憶部がコンパクトに内蔵されている。なお、固有情報には、例えば当該放射線画像撮影装置1に割り当てられた識別情報としてのカセッテIDやシンチレータの種類情報、サイズ情報、解像度等が含まれている。
また、放射線画像撮影装置1は、上記のようにブッキー装置51に装填されて用いられる場合もあるが、ブッキー装置51には装填されず、いわば単独の状態で用いることもできるようになっている。すなわち、放射線画像撮影装置1を単独の状態で例えば撮影室R1内に設けられたベッドや図20に示すように臥位撮影用のブッキー装置51B等に上面側に配置してその放射線入射面R(図1参照)上に被写体である患者の手等を載置したり、或いは、例えばベッドの上に横臥した患者の腰や足等とベッドとの間に差し込んだりして用いることもできるようになっている。
この場合、例えばポータブルの放射線発生装置52B等から、被写体を介して放射線画像撮影装置1に放射線を照射して放射線画像撮影が行われる。
ブッキー装置51には、放射線画像撮影装置1を所定の位置に保持するためのカセッテ保持部51aが設けられており、カセッテ保持部51aに放射線画像撮影装置1が装填できるようになっている。また、本実施形態では、ブッキー装置51として、立位撮影用のブッキー装置51Aと臥位撮影用のブッキー装置51Bとがそれぞれ設けられている。
撮影室R1には、被写体を介して放射線画像撮影装置1に放射線を照射するX線管球を備える放射線発生装置52が少なくとも1つ設けられている。本実施形態では、立位撮影用および臥位撮影用のブッキー装置51A、51Bに対して1つの放射線発生装置52Aが共用されるようになっている。
また、本実施形態では、立位撮影用のブッキー装置51Aや臥位撮影用のブッキー装置51Bには対応付けられていないポータブルの放射線発生装置52Bも設けられており、ポータブルの放射線発生装置52Bは、撮影室R1内の任意の場所にも持ち運びでき、任意の方向に放射線を照射できるようになっている。
放射線発生装置52のX線管球としては、回転陽極X線管球が好ましく用いられる。X線管球は、陰極から放射される電子線を陽極に衝突させることで放射線を発生させるように構成されている場合が多いが、電子線が陽極の同じ位置に衝突し続けると、熱の発生等で陽極が損傷する。そのため、回転陽極X線管球では、陽極を回転させて電子線が衝突する位置が同じ位置にならないようにすることで、陽極の長寿命化が図られるようになっている。
また、撮影室R1内の一角には、放射線画像撮影装置1と、コンソール58やスイッチ手段55等とが無線通信や有線通信する際に、これらの通信を中継する無線アンテナ53を備えた基地局54が設置されている。なお、図20では、基地局54が撮影室R1の入口付近に設けられている場合が示されているが、これに限定されず、放射線画像撮影装置1のアンテナ装置39等と無線通信が可能な適宜の位置に設置される。
前室R2には、放射線発生装置52からの放射線の照射開始を指示するためのスイッチ手段55を備えた操作卓56が設けられている。操作卓56は、汎用のCPUを備えるコンピュータや専用のプロセッサを備えるコンピュータ等で構成されている。なお、本実施形態では、操作卓56は、スイッチ手段55や放射線発生装置52のほか、基地局54やコンソール58ともに接続されており、基地局54を介した放射線画像撮影装置1とコンソール58との間の通信が操作卓56で中継されるようになっている。
前室R2の入口の近傍には、前述したRFIDの技術を用いて放射線画像撮影装置1と情報をやりとりするタグリーダ57が設置されている。タグリーダ57は、内蔵する図示しないアンテナを介して電波等に所定の指示情報を乗せて発信し、前室R2や撮影室R1に入室し或いは退室する放射線画像撮影装置1を検出するようになっている。
そして、タグリーダ57は、検出した放射線画像撮影装置1のRFIDタグに記憶された固有情報を読み取り、読み取った固有情報をコンソール58に送信するようになっている。
コンソール58は、図示しないCPUやROM、RAM、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピュータで構成されている。ROMには所定のプログラムが格納されており、コンソール58は、必要なプログラムを読み出してRAMの作業領域に展開してプログラムに従って各種処理を実行し、前述したように放射線画像撮影システム50全体の制御を行うようになっている。
コンソール58には、前述した操作卓56やタグリーダ57、記憶手段59等が接続されており、また、基地局54や操作卓56を介して立位撮影用および臥位撮影用のブッキー装置51A、51B等が接続されている。また、コンソール58には、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示画面58aが設けられており、その他、キーボードやマウス等の図示しない入力手段が接続されている。
コンソール58は、前述したようにタグリーダ57が検出した放射線画像撮影装置1のカセッテIDを含む固有情報が送信されてくると、それらの情報に基づいて、撮影室R1や前室R2への放射線画像撮影装置1の持ち込みや持ち出しを管理するようになっている。
コンソール58から放射線画像撮影装置1に装置のカセッテIDを指定する等して覚醒信号を送信して、スリープモード(すなわち省電力モード)にある放射線画像撮影装置1を起動させたり、或いは、使用しない放射線画像撮影装置1にスリープ信号を送信してスリープモードに遷移させたりするように構成することも可能である。
また、本実施形態では、放射線画像撮影装置1は上記のように自ら放射線の照射の開始や終了を検出して各放射線検出素子7から画像データDを読み出し、その後、自動的にダーク読取処理を行ってその読取値dを読み出した後、自動的にアンテナ装置39を介して画像データDや読取値dをコンソール58に送信するようになっているが、コンソール58から送信要求を行ってそれらのデータの送信を行わせるように構成することも可能である。
なお、本実施形態においても、放射線画像撮影装置1は、放射線画像撮影前に上記の第1〜第3の実施形態に示したように各放射線検出素子7のリセット処理を行い、また、各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理後にも所定のリセット処理を行うことは言うまでもない。
本実施形態では、放射線画像撮影装置1は、放射線画像撮影およびダーク読取処理を行うと、画像データDや読取値d、および放射線画像撮影前の放射線検出素子7のリセット処理において放射線の照射の開始を検出してオン電圧を印加する走査線5の切り替えを停止した際に最後にオン電圧を印加した走査線5の情報をコンソール58に送信するようになっている。
コンソール58は、放射線画像撮影装置1から画像データD、読取値d、および上記の情報が送信されてくると、それらのデータを当該放射線画像撮影装置1のカセッテID等の必要な情報と対応付けて記憶手段59に保存するようになっている。
そして、コンソール58は、上記の情報に基づいて、放射線画像撮影前の放射線検出素子7のリセット処理において放射線の照射の開始を検出してオン電圧を印加する走査線5の切り替えを停止した際に最後にオン電圧を印加した走査線LnにTFT8を介して接続されている放射線検出素子7から読み出された画像データDnを、当該走査線Lnに隣り合う2本の走査線Ln-1、Ln+1にTFT8を介して接続されている放射線検出素子7から読み出された画像データDn-1、Dn+1を用いて補正するようになっている。
その際、上記の補正手法1(解決法1−1)に基づいて補正を行う場合には、コンソール58は、記憶手段59から画像データDn-1、Dn+1を読み出し、それらを用いて走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7の画像データDnを算出して記憶手段59に保存する。
また、上記の補正手法2(解決法1−2)に基づいて補正を行う場合には、コンソール58は、記憶手段59から画像データDn-1、Dn、Dn+1を読み出し、それらを用いて走査線Lnに接続されている各放射線検出素子7の画像データDnを復元して記憶手段59に保存する。
上記のいずれの場合においても、算出した画像データDnを記憶手段59に保存された補正される前の元の画像データDnに上書き保存する等して記憶手段59から元の画像データDnを抹消するように構成してもよく、また、元の画像データDnを記憶手段59に残しておくように構成することも可能である。
また、コンソール58は、ダーク読取処理により得られた各読取値dを記憶手段59から読み出し、それをオフセット補正値Oとし、或いは、ダーク読取処理が複数回行われ、複数回分の読取値dの平均値を算出する等してオフセット補正値Oを算出する。そして、記憶手段59に予め保存されている当該放射線画像撮影装置1に関するゲイン補正値Gを読み出し、上記(1)式に従って放射線検出素子7ごとの真の画像データDを算出するようになっている。
算出された放射線検出素子7ごとの真の画像データDは当該放射線画像撮影装置1のカセッテID等の必要な情報と対応付けられて記憶手段59に保存されるとともに、操作者の指示に従って、コンソール58の表示画面58aに表示されて画像処理されるなど、適宜の処理が施される。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50によれば、前述した第1〜第3の実施形態に係る放射線画像撮影装置1の効果を的確に発揮させることが可能となるとともに、放射線画像撮影装置1で画像データDnの補正処理やオフセット補正値Oの算出処理、真の画像データDの演算処理を行わなくて済む。
そのため、放射線画像撮影装置1における電力の消費を低減することが可能となり、特に、放射線画像撮影装置1が上記の各実施形態に示したようなバッテリ41を内蔵する放射線画像撮影装置である場合には、バッテリ41の消耗を抑制することが可能となる。
なお、放射線画像撮影装置1における電流検出手段43は、バイアス電源14と放射線検出素子7との間のバイアス線9やその結線10に流れる電流、或いはそれに相当する電圧値Vを的確に検出することができるものであればよく、図9に示したような抵抗器43aやダイオード43b、差動アンプ43c、スイッチ43d等を備える本実施形態の構成に限定されず、適宜の構成とすることが可能である。
1 放射線画像撮影装置
5、L1〜Lx 走査線
6 信号線
7 放射線検出素子
8 TFT(スイッチ手段)
9 バイアス線
14 バイアス電源
15 走査駆動手段
17 読み出し回路
18 増幅回路
18c 電荷リセット用スイッチ
18d 電源供給部
22 制御手段
39 アンテナ装置(通信手段)
43 電流検出手段
50 放射線画像撮影システム
58 コンソール
D、Dn、Dn-1、Dn+1 画像データ
Ln リセット処理で最後にオン電圧を印加した走査線
Ln+1 次にオン電圧を印加する走査線
r 領域
V 電圧値(電流に相当する電圧値)
Vbias バイアス電圧
Δt、Δt1、Δt2 オフ電圧が印加されていた時間間隔
δTreset リセット処理における時間
δTread 画像データの読み出し処理における時間

Claims (13)

  1. 互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、前記複数の走査線および複数の信号線により区画された各領域に二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、
    前記放射線検出素子ごとに配置され、接続された前記走査線を介してオフ電圧が印加されると前記放射線検出素子内で発生した電荷を保持し、オン電圧が印加されると前記放射線検出素子から前記電荷を放出させるスイッチ手段と、
    前記放射線検出素子から放出された前記電荷を電圧に変換し画像データとして読み出す読み出し回路と、
    前記走査線に印加する前記オン電圧と前記オフ電圧とを切り替える走査駆動手段と、
    バイアス線を介して前記各放射線検出素子にバイアス電圧を供給するバイアス電源と、
    前記バイアス線を流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段で検出された電流の値に基づいて少なくとも放射線の照射の開始を検出する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記走査駆動手段から前記オン電圧を印加する走査線を順次切り替えながら前記各放射線検出素子のリセット処理を繰り返し行うとともに、放射線の照射の開始を検出すると、前記オン電圧を印加する走査線の切り替えを停止し、前記各スイッチ手段に前記オフ電圧を印加させて前記放射線検出素子内で発生した電荷を保持させることを特徴とする放射線画像撮影装置。
  2. 前記制御手段は、前記放射線検出素子のリセット処理では、電源供給部から前記読み出し回路の増幅回路に電力を供給させるとともに前記増幅回路の電荷リセット用スイッチをオン状態とし、前記走査駆動手段から前記オン電圧を印加する走査線を、前記放射線検出素子からの画像データの読み出し処理と同じタイミングで切り替えることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
  3. 前記制御手段は、前記放射線検出素子のリセット処理では、前記走査駆動手段から前記走査線を介して前記スイッチ手段に印加する前記オン電圧と前記オフ電圧とを、前記放射線検出素子からの画像データの読み出し処理と同じタイミングで切り替えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  4. 前記制御手段は、前記放射線検出素子のリセット処理では、前記走査駆動手段から前記走査線を介して前記スイッチ手段に前記オン電圧を印加する時間を、前記放射線検出素子からの画像データの読み出し処理における前記時間より長い時間に設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  5. 前記制御手段は、前記走査駆動手段から前記各走査線を介して前記各スイッチ手段に前記オン電圧および前記オフ電圧を印加する際には、前記電流検出手段で検出された電流の値の検出を中断することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  6. 前記制御手段は、予め前記走査駆動手段から前記各走査線を介して前記各スイッチ手段に前記オン電圧および前記オフ電圧を印加する際に前記電流検出手段で検出される電流に生じるノイズ波形を取得しておき、前記走査駆動手段から前記各スイッチ手段に前記オン電圧および前記オフ電圧を印加する際に、前記電流検出手段で検出される電流を、前記予め取得したノイズ波形を用いて差分処理により補正することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  7. 前記制御手段は、前記放射線検出素子のリセット処理で前記走査駆動手段から前記オン電圧を印加する走査線を順次切り替える際、前記走査駆動手段から前記各走査線を介して前記スイッチ手段に対して前記オフ電圧を印加する際に前記電流検出手段で検出される電流に生じるノイズと、次に前記走査駆動手段から前記各走査線を介して前記スイッチ手段に対して前記オン電圧を印加する際に前記電流検出手段で検出される電流に生じるノイズとが相殺されるタイミングで前記各スイッチ手段に印加する前記オン電圧と前記オフ電圧とを切り替えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  8. 前記電流検出手段は、出力部にバンドパスフィルタまたはローパスフィルタを備え、前記バンドパスフィルタまたは前記ローパスフィルタを介して前記バイアス線を流れる電流の値を出力することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  9. 前記制御手段は、放射線の照射後の前記各放射線検出素子からの画像データの読み出し処理では、前記放射線検出素子のリセット処理において放射線の照射の開始を検出して前記オン電圧を印加する走査線の切り替えを停止した際に最後に前記オン電圧を印加した走査線の次に前記オン電圧を印加する走査線から順に前記オン電圧を印加する走査線を順次切り替えながら前記読み出し処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  10. 前記制御手段は、前記各放射線検出素子からの画像データの読み出し処理後の暗電荷の読み出し処理では、放射線の照射時に前記各走査線に前記オフ電圧が印加されていた時間間隔と同じ時間間隔だけ前記各走査線に前記オフ電圧を印加して前記各放射線検出素子に暗電荷を蓄積させることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  11. 前記制御手段は、前記放射線検出素子のリセット処理において放射線の照射の開始を検出して前記オン電圧を印加する走査線の切り替えを停止した際に最後に前記オン電圧を印加した走査線の情報を保持することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  12. 前記制御手段は、前記放射線検出素子のリセット処理において放射線の照射の開始を検出して前記オン電圧を印加する走査線の切り替えを停止した際に最後に前記オン電圧を印加した走査線に前記スイッチ手段を介して接続されている前記放射線検出素子から読み出された前記画像データを、当該走査線に隣り合う2本の走査線に前記スイッチ手段を介して接続されている前記放射線検出素子から読み出された前記画像データを用いて補正することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  13. 外部と通信するための通信手段を備えた請求項11に記載の放射線画像撮影装置と、
    前記放射線画像撮影装置から送信されてきたデータを受信可能なコンソールと、
    を備え、
    前記放射線画像撮影装置は、放射線画像撮影により得られた前記画像データと、前記最後に前記オン電圧を印加した走査線の情報とを、前記通信手段を介して前記コンソールに送信し、
    前記コンソールは、前記情報に基づいて、前記放射線検出素子のリセット処理において最後に前記オン電圧が印加された走査線に前記スイッチ手段を介して接続されている前記放射線検出素子から読み出された前記画像データを、当該走査線に隣り合う2本の走査線に前記スイッチ手段を介して接続されている前記放射線検出素子から読み出された前記画像データを用いて補正することを特徴とする放射線画像撮影システム。
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