JP2010264810A - チルト式ステアリング装置 - Google Patents

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Hiromichi Komori
宏道 小森
Kiyoshi Sadakata
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Abstract

【課題】ステアリングホイール1の操作感の向上を図れる構造を実現する。
【解決手段】前側ステアリングシャフト12aの後端部と後側ステアリングシャフト13aの前端部とを連結する継手として、等速ジョイント21を使用する。この様な構成を採用する事により、上記ステアリングホイール1から上記後側ステアリングシャフト12aに入力された回転が、上記継手(等速ジョイント21)を介して上記前側ステアリングシャフト13aに伝達される際のトルク変動をなくす事で、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

この発明は、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールの高さ位置を調節するチルト式ステアリング装置のうち、ステアリングシャフト及びステアリングコラムの後側のみを揺動変位自在にする、首振りチルトと呼ばれる構造の改良に関する。
自動車用のステアリング装置は、例えば図10に示す様に構成されている。運転者がステアリングホイール1の操作に基づいてステアリングシャフト2を回転させると、この回転は、第一の自在継手3と中間シャフト4と第二の自在継手5とを介してステアリングギヤユニット6の入力軸7に伝達される。すると、このステアリングギヤユニット6は、この入力軸7の回転に伴って左右1対のタイロッド8、8を押し引きし、操舵輪に舵角を付与する。この様なステアリング装置で、運転者の体格や運転姿勢に合わせて上記ステアリングホイール1の高さ位置を調節自在としたチルト式ステアリング装置が、従来から一般的に使用されている。又、この様なチルト式ステアリング装置には、上記ステアリングシャフト2の後側のみを揺動変位自在にする、首振りチルトと呼ばれる構造のもの(例えば特許文献1参照)と、上記ステアリングシャフト2の全体を揺動変位自在にする、腰振りチルトと呼ばれる構造のもの(例えば特許文献2参照)とが存在する。本発明は、このうちの首振りチルトと呼ばれる構造のものを対象とする。
図11〜12は、この様な首振りチルトと呼ばれる構造のチルト式ステアリング装置に関する従来構造の1例として、上記特許文献1に記載されたものを示している。この図11〜12に於いて、チルト式ステアリング装置は、ステアリングシャフト2aを回転自在に支持するステアリングコラム9を備える。このステアリングコラム9は、ダッシュボードの下側等に於いて車体の一部に固定された中空の前側ステアリングコラム10(前後方向は自動車の進行方向によるもので、図11〜12では、左側を「前側」、右側を「後側」とする。)と、中空の後側ステアリングコラム11と、これら前側ステアリングコラム10の後端部と後側ステアリングコラム11の前端部とを連結した状態で、この前側ステアリングコラム10に対するこの後側ステアリングコラム11の、図11のイ方向の揺動変位を可能とする、図示しない横軸とから成る。
又、上記ステアリングシャフト2aは、上記前側ステアリングコラム10の内側に回転自在に支持された前側ステアリングシャフト12と、上記後側ステアリングコラム11の内側に回転自在に支持された後側ステアリングシャフト13と、これら前側ステアリングシャフト12の後端部と後側ステアリングシャフト13の前端部とを連結する、十字軸式の自在継手14(カルダン継手)とから成る。このうちの後側ステアリングシャフト13の後端部は、上記後側ステアリングコラム11の後端縁から外部に突出させて、このステアリングシャフト13の後端部に、ステアリングホイール1を装着可能としている。又、上記自在継手14は、上記前側ステアリングシャフト12の後端部に固定したヨーク15aと、上記後側ステアリングシャフト13の前端部に固定したヨーク15bとを、十字軸16により連結して成る。この様な自在継手14は、上記前側ステアリングシャフト12に対する上記後側ステアリングシャフト13の、上記イ方向の揺動変位を可能にし、且つ、これら前側、後側両ステアリングシャフト12、13同士の間での回転力伝達を可能にするものである。
尚、上記前側ステアリングコラム10に対する上記後側ステアリングコラム11の揺動中心(上記横軸の中心)と、上記前側ステアリングシャフト12に対する上記後側ステアリングシャフト13の揺動中心(上記自在継手14の揺動中心)とは、互いに一致させている。これにより、次述するステアリングホイール1の高さ位置の調節時に、上記後側ステアリングコラム11及び上記後側ステアリングシャフト13の揺動を円滑に行える様にしている。
又、上記ステアリングコラム9の後端寄り部分の下面には、チルトロック装置17を設けている。このチルトロック装置17は、上記前側ステアリングコラム10の下部に固定された固定ギヤ18と、上記後側ステアリングコラムの下部に枢支された可動ギヤ19と、操作レバー20とを備える。そして、この操作レバー20を操作する事により、上記固定ギヤ18と上記可動ギヤ19との噛合・離脱を切り換える事で、上記前側ステアリングコラム10に対する上記後側ステアリングコラム11の揺動変位(上記前側ステアリングシャフト12に対する上記後側ステアリングシャフト13の揺動変位)を不能にして、上記ステアリングホイール1の高さ位置を固定するロック状態(図11〜12に示した状態)と、同じく揺動変位を可能にして、このステアリングホイール1の高さ位置の調節を可能にする非ロック状態とを、適宜切り換えられる様に構成している。
この様に構成するチルト式ステアリング装置によれば、上記操作レバー20を操作する事により、ロック状態を非ロック状態に切り換える事で、上記ステアリングホイール1の高さ位置を調節できる。又、調節後は、上記操作レバー20を操作する事により、非ロック状態をロック状態に切り換える事で、上記ステアリングホイール1の高さ位置を固定できる。
尚、この様なチルトロック装置17の構成及び作用に就いては、前記特許文献1に詳しく記載されているし、本発明の特徴部分でもない為、これ以上の詳しい説明は省略する。
上述した様なチルト式ステアリング装置の場合、上記ステアリングホイール1の高さ位置によっては、上記前側ステアリングシャフト12の後端部と上記後側ステアリングシャフト13の前端部とを連結する自在継手14のジョイント角(前記1対のヨーク15a、15bの中心軸同士の傾斜角度)が、±10度程度と大きくなる場合がある。周知の様に、十字軸式の自在継手14にジョイント角が付された状態では、この自在継手14によって伝達される回転の角速度及びトルクに変動が生じる。又、これら角速度及びトルクの変動の度合いは、上記ジョイント角が大きくなるに従って顕著になる。この為、上述の様にステアリングホイール1の高さ位置によって十字軸式の自在継手14のジョイント角が大きくなった場合には、上記後側ステアリングシャフト13から上記前側ステアリングシャフト12に伝達される回転のトルク変動が大きくなる。この様なトルク変動は、上記ステアリングホイール1に反力として伝わり、このステアリングホイール1を操作する運転者に違和感を与える場合がある。即ち、この様な違和感は、高速走行時の様に、上記ステアリングホイール1の操作力が小さい時には、殆ど感じられないが、走行停止中に上記ステアリングホイール1を操作する時(据切り時)や、山道での走行中に上記ステアリングホイール1を左右に繰り返し素早く操作する時の様に、このステアリングホイール1の操作力が大きい時には、顕著に感じられる。
又、上述の様なチルト式ステアリング装置に対して、コラムアシスト式の電動パワーアシスト機構を組み付ける(電動パワーステアリング装置を構成する)場合には、通常、トルクセンサにより上記前側ステアリングシャフト12のトルクを検出し、この検出したトルクと車速とに応じた補助動力を、上記前側ステアリングシャフト12に付与する構成を採用する事になる。ところが、この様な構成に於いて、上記前側ステアリングシャフト12のトルクは、運転者が上記ステアリングホイール1に入力したトルクそのものではなく、上記十字軸式の自在継手14によるトルク変動を生じた後のトルクである。この為、上記前側ステアリングシャフト12のトルクに基づいて発生させた上記補助動力にも、上記トルク変動に応じた変動が生じる。従って、この補助動力の変動が上記ステアリングホイール1に伝わり、このステアリングホイール1を操作する運転者に違和感を与える。
これに対し、以上に述べた様な違和感を解消できれば、上記ステアリングホイール1の操作感が向上する為、当該違和感を解消できる様にする事が望まれる。
特開平11−198821号公報 特開平9−267752号公報 特開2001−90723号公報
本発明のチルト式ステアリング装置は、上述の様な事情に鑑み、ステアリングホイールの操作感を向上させられる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のチルト式ステアリング装置は、車体に対し支持固定される前側ステアリングコラムと、この前側ステアリングコラムの後端部に設けた横軸により、その前端部をこの前側ステアリングコラムの後端部に揺動変位可能に結合した後側ステアリングコラムと、上記前側ステアリングコラムの内側に回転自在に支持された前側ステアリングシャフトと、上記後側ステアリングコラムの内側に回転自在に支持された、その後端部にステアリングホイールを装着可能な後側ステアリングシャフトと、この後側ステアリングシャフトの前端部と上記前側ステアリングシャフトの後端部とを、この前側ステアリングシャフトに対する上記後側ステアリングシャフトの揺動変位を可能に、且つ、これら前側、後側両ステアリングシャフト同士の間での回転力伝達を可能に連結した継手とを備える。
特に、本発明のチルト式ステアリング装置に於いては、上記継手が等速ジョイント(ダブルカルダン型等速ジョイントを含む)である。
この様な特徴を有する本発明のチルト式ステアリング装置を実施する場合に、好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前側ステアリングコラムの内径側で前側ステアリングシャフトの外周面に固定され、その外周面の一部に開口するキーロック孔を形成したキーロックカラーと、上記前側ステアリングコラムの一部に形成された通孔の内側にこの前側ステアリングコラムの径方向の変位を可能に設けられ、イグニションキーの操作に基づいて、その先端部を上記キーロック孔に進入させるロックキーとを備えた構成を採用する。
上述の様に構成する本発明のチルト式ステアリング装置の場合には、前側ステアリングシャフトの後端部と後側ステアリングシャフトの前端部とを連結する継手が等速ジョイントである為、ステアリングホイールを通じて後側ステアリングシャフトに入力された回転が、上記等速ジョイントを介して前側ステアリングシャフトに伝達される際に、トルク変動が生じない(ダブルカルダン型等速ジョイントの場合には、厳密にはトルク変動が全く生じないとは言えないが、従来の十字軸式の自在継手の場合に比べれば、実質的にトルク変動が生じないと言っても差し支えない)。従って、このトルク変動がステアリングホイールに反力として伝わり、このステアリングホイールを操作する運転者に違和感を与えると言った事態を回避できる。この結果、ステアリングホイールの操作感を向上させる事ができる。
又、本発明のチルト式ステアリング装置に対して、コラムアシスト式の電動アシスト機構を組み付ける(電動パワーステアリング装置を構成する)場合に、前側ステアリングシャフトのトルクに基づいて補助動力を発生させる構成を採用しても、上記トルク変動が生じない為、この補助動力にこのトルク変動に応じた変動が生じる事はない。従って、この補助動力の変動がステアリングホイールに伝わり、このステアリングホイールを操作する運転者に違和感を与えると言った事態を回避できる。この結果、やはり、ステアリングホイールの操作感を向上させる事ができる。
又、請求項2に記載した発明の構成を採用する場合には、次の様な効果を得られる。即ち、この請求項2に記載した発明の構成の様に、ステアリングロック装置を構成するキーロックカラーとロックキーとを備えたチルト式ステアリング装置の場合、キーロックカラーに形成したキーロック孔にロックキーの先端部を進入させる事により、ステアリングホイールの回転を阻止した状態で、このステアリングホイールを無理に回そうとすると、ロックキーの先端部をキーロック孔から抜け出させる方向(径方向)に、前側ステアリングシャフトが傾斜する(若しくは撓む)傾向となる。一方、本発明の場合、前側ステアリングシャフトの後端部と後側ステアリングシャフトの前端部とを連結する継手は、従来の十字軸式の自在継手に比べて外径寸法が大きく、しかも外周形状が円形に近い、等速ジョイントである。この為、この等速ジョイントの外周縁とステアリングコラムの内周面との間隔を、全周に亙って、上記継手が十字軸式の自在継手である場合の当該間隔に比べて小さくできる。従って、ステアリングシャフトの回転方向の位相に拘らず、上記ステアリングコラムの内側での上記等速ジョイントの径方向の変位量を少なく抑えられ、延いては、この等速ジョイントをその後端部に結合した前側ステアリングシャフトの径方向への曲がり量を少なく抑えられる。この結果、上述の様にステアリングホイールの回転を阻止した状態で、このステアリングホイールを無理に回そうとした場合でも、上記ロックキーの先端部が上記キーロック孔から抜け出しにくくなる。
本発明の実施の形態の1例を、一部を切断した状態で示す側面図。 ステアリングホイールの高さ位置を最も高くした状態で示す、図1と同様の図。 同じく最も低くした状態で示す、図1と同様の図。 ステアリングシャフトの後半部を、一部を切断した状態で示す側面図。 図1の一部を拡大して示す図。 等速ジョイントの設置状態を、回転力伝達の方向に関して上記実施の形態の1例の場合と逆にした構造を示す、図4と同様の図。 本発明を実施する場合に採用できる他の等速ジョイントの第1例を示す、図4と同様の図。 同じく第2例を示す、等速ジョイント及びその周辺部の一部を切断して示す図。 図8のA−A断面図。 ステアリング装置の基本構造を示す斜視図。 本発明の対象となるチルト式ステアリング装置の従来構造の1例を示す、要部の断面図。 図11の下方から見た図。
図1〜5は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例の特徴は、主として、ステアリングシャフト2Aを構成する前側ステアリングシャフト12aの後端部(図1〜5の右端部)と後側ステアリングシャフト13aの前端部(図1〜5の左端部)とを連結する継手の構造にある。首振りチルトと呼ばれる構造のチルト式ステアリング装置に関する、その他の部分の基本構造及び作用は、前述の図10及び図11〜12に示した従来構造の場合と同様である。この為、同等部分には同一若しくは同種の(同じ数字にアルファベットを付した)符号を付して、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、並びに、上記従来構造と異なる部分を中心に説明する。
本例の場合、上記前側ステアリングシャフト12aの後端部と上記後側ステアリングシャフト13aの前端部とを連結する継手として、ボール型若しくはベル型(ツェッパ型、バーフィールド型)と呼ばれる等速ジョイント21を使用している。この等速ジョイント21は、上記前側ステアリングシャフト12aの後端部に一体形成した外輪22と、上記前側ステアリングシャフト12aの前端部に一体形成した内輪23と、複数個のボール24とを備える。このうちの外輪22は、内周面の円周方向複数個所に外側係合溝25を、それぞれこの円周方向に対し直角方向に形成している。又、上記内輪23は、外周面のうち上記各外側係合溝25と整合する部分に内側係合溝26を、それぞれ円周方向に対し直角方向に形成している。そして、これら各内側係合溝26と上記各外側係合溝25との間に上記各ボール24を、円環状の保持器27により保持した状態で、これら各係合溝25、26に沿う転動自在に設けている。そして、この様な構成を採用する事により、少なくとも図2〜3に示した様なステアリングホイール1の高さ位置の調節可能な範囲で、上記前側ステアリングシャフト12aに対する上記後側ステアリングシャフト13aの揺動変位を可能にし、且つ、これら前側、後側両ステアリングシャフト12a、13a同士の間での回転力伝達を等速で(トルク変動なく)行える様にしている。
尚、本例の場合も、ステアリングコラム9Aを構成する前側ステアリングコラム10aに対する後側ステアリングコラム11aの揺動中心(図示しない横軸の中心)と、上記前側ステアリングシャフト12aに対する上記後側ステアリングシャフト13aの揺動中心(上記等速ジョイント21の揺動中心)とは、互いに一致させている。これにより、上記ステアリングホイール1の高さ位置の調節時に、上記後側ステアリングコラム11aと上記後側ステアリングシャフト13aとの揺動を円滑に行える様にしている。
又、本例の場合、上記前側ステアリングコラム10aの前端部に、電動パワーステアリング装置を構成する為の、コラムアシスト式の電動パワーアシスト機構28を組み付けている。この電動パワーアシスト機構28を構成する為に、上記前側ステアリングコラム10aの前端部にギヤハウジング29を結合すると共に、このギヤハウジング29に電動モータ30を支持している。そして、この電動モータ30により、上記前側ステアリングシャフト12aに回転方向の補助動力を付与する様にしている。この電動モータ30によりこの補助動力を付与する為に、上記ギヤハウジング29の内側で、上記前側ステアリングシャフト12aの中間部に、上記ステアリングホイール1から上記後側ステアリングシャフト13a及び等速ジョイント21を介して上記前側ステアリングシャフト12aに加えられるトルクの方向と大きさとを検出する、図示しないトルクセンサを設けている。又、上記ギヤハウジング29の内側で、上記前側ステアリングシャフト12aの前端寄り部分に、図示しない減速機(一般的にはウォーム減速機)の出力側(ウォームホイール)を結合すると共に、上記電動モータ30の回転軸にこの減速機の入力側(ウォーム)を結合している。又、上記トルクセンサの検出信号は、車速を表す信号と共に、上記電動モータ30への通電を制御する為の制御器31に入力している。
操舵輪に舵角を付与する為、上記ステアリングホイール1を操作する事に基づいて上記前側ステアリングシャフト12aが回転すると、上記トルクセンサがこの前側ステアリングシャフト12aの回転方向とトルクとを検出し、その検出値を表す信号を上記制御器31に送る。すると、この制御器31は、上記電動モータ30に通電して、上記減速機を介して上記前側ステアリングシャフト12aを、上記ステアリングホイール1に基づく回転方向と同方向に回転させる。この結果、上記前側ステアリングシャフト12aは、上記ステアリングホイール1から上記後側ステアリングシャフト13a及び等速ジョイント21を介して加えられたトルクよりも大きなトルクで回転する。
尚、図示の例の場合、この様な電動パワーアシスト機構28を組み付けた前側ステアリングコラム10aの前端部及び後端寄り部分は、ダッシュボードの下側等に於いて、ステアリングサポートメンバー32により補強された車体33の一部に、上記ギヤハウジング29と支持ブラケット34とを介して支持固定されている。
又、本例の場合、上記前側ステアリングコラム10aの内径側で、上記前側ステアリングシャフト12aの中間部外周面に、ステアリングロック装置を構成する円筒状のキーロックカラー35を外嵌固定している。このキーロックカラー35の円周方向1乃至複数箇所には、キーロック孔36、36を設けている。又、上記前側ステアリングコラム10aの中間部に形成した通孔37(図5にのみ図示)の内側に、上記ステアリングロック装置を構成するロックキー38(図5にのみ図示)を、上記前側ステアリングコラム10aの径方向の変位を可能に設けている。このステアリングロック装置は、イグニッションスイッチをONした状態では、図5に実線で示す様に、上記ロックキー38が上記キーロックカラー35から径方向に退避した状態になり、このキーロックカラー35を固定した上記前側ステアリングシャフト12aの回転を自在とする。これに対し、イグニッションスイッチをOFFし、更に図示しないイグニッションキーを鍵孔から引き抜く為、このイグニッションキーをロック位置にまで回すと、上記ロックキー38が径方向内方に弾性的に変位し、このロックキー38の先端部がそのまま、或いはステアリングホイール1により回転させられる上記前側ステアリングシャフト12aの回転に伴って、図5に鎖線で示す様に、上記キーロックカラー35の何れかのキーロック孔36と係合する。そして、この係合により、上記前側ステアリングシャフト12aを上記前側ステアリングコラム10aに対し固定して、この前側ステアリングシャフト12aに繋がる上記ステアリングホイール1の回転を阻止する。
上述の様に構成する本例のチルト式ステアリング装置の場合には、前側ステアリングシャフト12aの後端部と後側ステアリングシャフト13aの前端部とを連結する継手が等速ジョイント21である為、ステアリングホイール1を通じて上記後側ステアリングシャフト13aに入力された回転が、上記等速ジョイント21を介して上記前側ステアリングシャフト12aに伝達される際に、トルク変動が生じない。従って、このトルク変動がステアリングホイール1に反力として伝わり、このステアリングホイール1を操作する運転者に違和感を与えると言った事態を回避できる。更に、本例の場合には、このステアリングホイール1の操作に基づいて回転する上記前側ステアリングシャフト12aのトルクに基づいて、電動アシスト機構28による補助動力を発生させるが、上述の様に後側ステアリングシャフト13aから前側ステアリングシャフト12aに回転が伝達される際にトルク変動が生じない為、上記補助動力にこのトルク変動に応じた変動が生じる事はない。従って、この補助動力の変動が上記ステアリングホイール1に伝わり、このステアリングホイール1を操作する運転者に違和感を与えると言った事態を回避できる。この結果、本例の場合には、上記ステアリングホイール1の操作感を向上させる事ができる。
又、本例の場合には、次の様な効果も得られる。即ち、図5に鎖線で示した様に、キーロックカラー35に形成した何れかのキーロック孔36にロックキー38の先端部を係合させる事により、上記ステアリングホイール1の回転を阻止した状態で、このステアリングホイール1を無理に回そうとすると、上記ロックキー38の先端部を上記キーロック孔36から抜け出させる方向(図5の下方)に、前側ステアリングシャフト12aが傾斜する(若しくは撓む)傾向となる。一方、本例の場合、この前側ステアリングシャフト12aの後端部と上記後側ステアリングシャフト13aの前端部とを連結する継手は、従来の十字軸式の自在継手に比べて外径寸法が大きく、しかも外周形状が円形に近い(周方向の一部が内径側に大きく凹んでいない)、等速ジョイント21である。この為、この等速ジョイント21の外周縁とステアリングコラム9Aの内周面との間隔Dを、全周に亙って、上記継手が十字軸式の自在継手である場合の当該間隔に比べて小さくできる。従って、ステアリングシャフト2Aの回転方向の位相に拘らず、上記ステアリングコラム9Aの内側での上記等速ジョイント21の径方向の変位量を少なく抑えられ、延いては、この等速ジョイント21をその後端部に結合した上記前側ステアリングシャフト12aの径方向(図5の下方)への傾斜量(若しくは撓み量)を少なく抑えられる。この結果、上述の様にステアリングホイール1の回転を阻止した状態で、このステアリングホイール1を無理に回そうとした場合でも、上記ロックキー38の先端部が上記キーロック孔36から抜け出しにくくなる。
尚、本発明を実施する場合には、上述した実施の形態の場合とは逆に、図6に示す様に、等速ジョイント21を構成する外輪22を後側ステアリングシャフト13aの前端部に、内輪23を前側ステアリングシャフト12aの後端部に、それぞれ一体形成する事もできる。又、これら外輪22及び内輪23はそれぞれ、上記前側、後側ステアリングシャフト12a、13aとは別体の部材とし、これら前側、後側ステアリングシャフト12a、13aの端部に、溶接、ねじ止め、焼き嵌め等の適宜の手段により結合固定する事もできる。
又、本発明を実施する場合、前側ステアリングシャフトと後側ステアリングシャフトとを連結する等速ジョイントの種類は、特に問わない。例えば、上述したボール型若しくはベル型と呼ばれる(ツェッパ型或いはバーフィールド型の)等速ジョイント21の他、図7に示す様な、特許文献3等に記載されて従来から広く知られたダブルカルダン型等速ジョイント39や、図8〜9に示す様なダブルカルダン型等速ジョイント39a等、各種のものを採用する事ができる。尚、この図8〜9に示したダブルカルダン型等速ジョイント39aは、一方のヨーク40aの先端部に球面座41を設けて、この球面座41に球体42を嵌め込むと共に、この球体42の内側に、他方のヨーク40bの先端部に設けたピン43を差し込む構造を採用する事で、回転伝達時に、中間ハウジング44に対する上記両ヨーク40a、40bの傾斜角度を互いに一致させられる様にしている。
又、本発明のチルト式ステアリング装置は、ステアリングホイールの高さ位置調節を手動で行うものに限らず、電動で行うものにも適用可能である。
1 ステアリングホイール
2、2a、2A ステアリングシャフト
3 第一の自在継手
4 中間シャフト
5 第二の自在継手
6 ステアリングギヤユニット
7 入力軸
8 タイロッド
9、9A ステアリングコラム
10、10a 前側ステアリングコラム
11、11a 後側ステアリングコラム
12、12a 前側ステアリングシャフト
13、13a 後側ステアリングシャフト
14 自在継手
15a、15b ヨーク
16 十字軸
17 チルトロック装置
18 固定ギヤ
19 可動ギヤ
20 操作レバー
21 等速ジョイント
22 外輪
23 内輪
24 ボール
25 外側係合溝
26 内側係合溝
27 保持器
28 電動パワーアシスト機構
29 ギヤハウジング
30 電動モータ
31 制御器
32 ステアリングサポートメンバー
33 車体
34 支持ブラケット
35 キーロックカラー
36 キーロック孔
37 通孔
38 ロックキー
39、39a ダブルカルダン型等速ジョイント
40a、40b ヨーク
41 球面座
42 球体
43 ピン
44 中間ハウジング

Claims (2)

  1. 車体に対し支持固定される前側ステアリングコラムと、この前側ステアリングコラムの後端部に設けた横軸により、その前端部をこの前側ステアリングコラムの後端部に揺動変位可能に結合した後側ステアリングコラムと、上記前側ステアリングコラムの内側に回転自在に支持された前側ステアリングシャフトと、上記後側ステアリングコラムの内側に回転自在に支持された、その後端部にステアリングホイールを装着可能な後側ステアリングシャフトと、この後側ステアリングシャフトの前端部と上記前側ステアリングシャフトの後端部とを、この前側ステアリングシャフトに対する上記後側ステアリングシャフトの揺動変位を可能に、且つ、これら前側、後側両ステアリングシャフト同士の間での回転力伝達を可能に連結した継手とを備えたチルト式ステアリング装置に於いて、この継手が等速ジョイントである事を特徴とするチルト式ステアリング装置。
  2. 前側ステアリングコラムの内径側で前側ステアリングシャフトの外周面に固定され、その外周面の一部に開口するキーロック孔を形成したキーロックカラーと、上記前側ステアリングコラムの一部に形成された通孔の内側にこの前側ステアリングコラムの径方向の変位を可能に設けられ、イグニションキーの操作に基づいて、その先端部を上記キーロック孔に進入させるロックキーとを備えた、請求項1に記載したチルト式ステアリング装置。
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