JP2010263443A - 固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】垂直信号線毎に特別な回路を設けることなく、黒太陽を防止する。
【解決手段】固体撮像素子は、2次元に配置された複数の画素PXと、画素PXの各列に対応して設けられ画素PXの出力信号が供給される垂直信号線VLと、前記複数の画素PXのうちの所定の各画素PXからのノイズレベルの読み出し時に、前記複数の画素PXのうちの当該読み出し画素PX以外の少なくとも一部の画素PXを、垂直信号線VLの電位が制限されるように、制御する垂直走査回路2と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像素子に関するものである。
CMOS型等の固体撮像素子では、一般的に、画素からデータレベル(本来の信号レベルとノイズレベルとを含んだレベル)とノイズレベルを読み出し、両者の差分を得るCDS(相関2重サンプリング)が行われている。
このような固体撮像素子では、ノイズレベルを読み出す際に高輝度の光が入射していると、画素から出力されるノイズレベルが、本来のノイズレベルに高輝度光に基づくレベルを加えたレベルになってしまう。その結果、データレベルとノイズレベルとの間に差があまりなくなってしまい、太陽のような高輝度部分が黒く映しだされてしまう。この現象は、黒太陽などと呼ばれている。
このような現象を防止するため、下記特許文献1に開示された固体撮像素子では、画素の出力信号が供給される垂直信号線に、ノイズレベル(リセットノイズ)を所定電位に制限する特別な制御回路(特許文献1の図1中の「制御回路14B」)を設けている。したがって、データレベルとノイズレベルとの間に入射光に応じた十分な差が得られるため、前述した現象が防止される。
特開2004−112740号公報
しかしながら、前記従来の固体撮像素子では、黒太陽を防止するために、各垂直信号線毎に特別な制御回路を設けなければならなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、垂直信号線毎に特別な回路を設けることなく黒太陽を防止することができる固体撮像素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、以下の各態様を提示する。第1の態様による固体撮像素子は、2次元に配置された複数の画素と、前記画素の各列に対応して設けられ前記画素の出力信号が供給される垂直信号線と、前記複数の画素のうちの所定の各画素からのノイズレベルの読み出し時に、前記複数の画素のうちの当該読み出し画素以外の少なくとも一部の画素を、前記垂直信号線の電位が制限されるように、制御する制御部と、を備えたものである。
第2の態様による固体撮像素子は、前記第1の態様において、前記少なくとも一部の画素は、当該読み出し画素よりも先に読み出しが終了した画素であるものである。
第3の態様による固体撮像素子は、前記第1又は第2の態様において、前記少なくとも一部の画素は、当該読み出し画素から列方向に前記複数の画素の全行数の半分の行数の分だけ離れた位置よりも当該読み出し画素に対して列方向に近い画素を含むものである。
第4の態様による固体撮像素子は、前記第1乃至第3のいずれかの態様において、前記少なくとも一部の画素は、前記制御部によって前記垂直信号線の電位が制限されるように制御されても当該読み出し画素の読み出しに支障を来さない画素のうち、当該読み出し画素に対して列方向に最も近い画素を含むものである。
第5の態様による固体撮像素子は、前記第1乃至第4のいずれかの態様において、前記画素は、電荷を受け取って前記電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部と、前記電荷電圧変換部の電位をリセットするリセットトランジスタと、前記電荷電圧変換部の電位に応じた信号を前記垂直信号線に供給する選択トランジスタと、を有し、前記制御部は、前記リセットトランジスタに供給される電位を制御するものである。
第6の態様による固体撮像素子は、前記第5の態様において、前記画素は、光電変換部と、前記光電変換部から前記電荷電圧変換部に電荷を転送する転送部と、前記電荷電圧変換部の電位に応じた前記信号を出力する増幅部とを有するものである。
第7の態様による固体撮像素子は、前記第6の態様において、前記複数の画素は、前記光電変換部が列方向に順次並んだ2以上の所定数の画素毎に、前記電荷電圧変換部、前記増幅部及び前記選択トランジスタを共有したものである。
本発明によれば、垂直信号線毎に特別な回路を設けることなく黒太陽を防止することができる固体撮像素子を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子を示す回路図である。 図1中の1列分の画素、垂直信号線、及び定電流源の一部をなすトランジスタを詳細に示す回路図である。 図1に示す固体撮像素子の連続撮像モード時の読み出し動作の一例を示すタイミングチャートである。 比較例による固体撮像素子を示す回路図である。 図4中の1列分のクリップ回路、画素、垂直信号線、及び定電流源の一部をなすトランジスタを詳細に示す回路図である。 図4に示す固体撮像素子の連続撮像モード時の読み出し動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態による固体撮像素子を示す回路図である。 図7中の1列分の画素ブロック、垂直信号線、及び定電流源の一部をなすトランジスタを詳細に示す回路図である。 図7に示す固体撮像素子の連続撮像モード時の読み出し動作の一例を示すタイミングチャートである。
以下、本発明による固体撮像素子について、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子を示す回路図である。図2は、図1中の1列分の画素PX、垂直信号線VL、及び定電流源4の一部をなすトランジスタTDを詳細に示す回路図である。本実施の形態による固体撮像素子は、CMOS型固体撮像素子として構成されている。
図1に示すように、本実施の形態による固体撮像装置は、2次元状に配置された複数の画素PXからなる画素部1と、垂直走査回路2と、水平走査回路3と、画素PXの各列に対応して設けられ対応する列の画素PXの出力信号が供給される垂直信号線VLと、各垂直信号線VLに接続された定電流源4と、サンプルホールド部6と、出力アンプをなす差動アンプ7とを有している。以下の説明では、画素PXの数は、図1に示すように、n×4個(n行、4列)であるものとして説明するが、その数が限定されるものではないことは、言うまでもない。
本実施の形態では、各画素PXは、図2に示すように、一般的なCMOS型固体撮像素子の画素と同様に、光電変換部としてのフォトダイオードPDと、電荷を受け取って前記電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部としてのフローティングディフュージョンFDと、フローティングディフュージョンFDの電位をリセットするリセットトランジスタRSTと、フローティングディフュージョンFDの電位に応じた信号を垂直信号線VLに供給する選択トランジスタSELと、フォトダイオードPDからフローティングディフュージョンFDに電荷を転送する電荷転送部としての転送トランジスタTXと、フローティングディフュージョンFDの電位に応じた前記信号を出力する増幅部としての増幅トランジスタSFとを有し、図2に示すように、接続されている。図2において、VDDは電源電位である。なお、本実施の形態では、画素PXのトランジスタSF,TX,RST,SELは、全てnMOSトランジスタである。
転送トランジスタTXのゲートは行毎に共通に接続され、そこには、転送トランジスタTXを制御する制御信号φTXが垂直走査回路2から供給される。リセットトランジスタRSTのゲートは行毎に共通に接続され、そこには、リセットトランジスタRSTを制御する制御信号φRSTが垂直走査回路2から供給される。選択トランジスタSELのゲートは行毎に共通に接続され、そこには、選択トランジスタSELを制御する制御信号φSELが垂直走査回路2から供給される。各制御信号φTXを行毎に区別する場合、k行目の制御信号φTXは符号φTX(k)で示す。この点は、制御信号φRST,φSELについても同様である。
画素部1に配置される画素PXは、例えば、その全てを、入射光を光電変換して入射光に応じた信号を生成する有効画素としてもよいし、n×4個のうちの一部の画素(例えば、1行目の各画素と1列目の各画素)を、黒基準レベルの信号を生成するオプチカルブラック画素(以下、「OB画素」と称する。)とするとともに、残りの画素を有効画素としてもよい。この場合、OB画素は、フォトダイオードPDが遮光される点を除いて有効画素と同じ構造を有していてもよいし、有効画素からフォトダイオードPDを取り除いた構造を有していてもよい。また、例えば、n×4個のうちの一部の画素(例えば、1行目の各画素)を、ダミー画素とするとともに、残りの画素を有効画素としてもよい。前記ダミー画素は、フォトダイオードPDが遮光されずに入射光を光電変換する点も含めて有効画素と同一の構造を有しており、ダミー画素のみを繰り返し読み出せる構成としてもよい。
各画素PXのうちの有効画素のフォトダイオードPDは、入射光の光量(被写体光)に応じて信号電荷を生成する。各画素PXの転送トランジスタTXは、制御信号φTXのハイレベル期間にオンし、フォトダイオードPDの電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。リセットトランジスタRSTは、制御信号φRSTのハイレベル期間(電源電位VDDの期間)にオンし、フローティングディフュージョンFDをリセットする。
各画素PXの増幅トランジスタSFは、そのドレインが電源電位VDDに接続され、そのゲートがフローティングディフュージョンFDに接続され、そのソースが選択トランジスタSELのドレインに接続され、定電流源4を構成し各垂直信号線VLに対応して設けられたトランジスタTDを負荷とするソースフォロア回路を構成している。選択トランジスタSELのソースは、垂直信号線VLに接続されている。各トランジスタTDのドレインは各垂直信号線VLに接続され、各トランジスタTDのソースは接地されている。各トランジスタTDのゲートは共通に接続され、そこには、バイアス回路BSから一定電圧が与えられている。これにより、定電流源4は、垂直信号線VLに対応する画素PXの選択トランジスタSELがオンされたときに、当該垂直信号線VLに電流を流す。この電流は、当該画素PXの増幅トランジスタSFのソースフォロアバイアス電流である。 なお、電源電位VDDと垂直信号線VLとの間において、増幅トランジスタSFと選択トランジスタSELとを逆に配置してもよい。すなわち、選択トランジスタSELのドレインを電源電位VDDに接続し、選択トランジスタSELのソースを増幅トランジスタSFのドレインに接続し、増幅トランジスタSFのソースを垂直信号線VLに接続してもよい。
各画素PXの増幅トランジスタSFは、フローティングディフュージョンFDの電圧値に応じて、選択トランジスタSELを介して垂直信号線VLに電圧を出力する。選択トランジスタSELは、制御信号φSELのハイレベル期間にオンし、増幅トランジスタSFのソースを垂直信号線VLに接続する。
垂直走査回路2は、素子外からの駆動パルス(図示せず)を受けて、画素PXの行毎に、制御信号φSEL,φRST,φTXをそれぞれ出力する。垂直走査回路2は、後述する図3に示すような制御信号φSEL,φRST,φTXを出力するように構成されることで、n×4個の画素PXのうちの所定の各画素PX(本実施の形態では、1行目以外の画素PX)のノイズレベルの読み出し時に、n×4個の画素PXのうちの当該読み出し画素以外の少なくとも一部の画素を、垂直信号線VLの電位が制限されるように、制御する制御部として機能するようになっている。当業者は、図3に示すような制御信号φSEL,φRST,φTXを知りさえすれば、それらを出力するための具体的な回路構成自体は容易に構築することができるため、その具体的な回路構成の説明は省略する。
また、水平走査回路3は、素子外からの駆動パルス(図示せず)を受けて、列毎に水平走査信号φHを出力する。
サンプルホールド部6は、各垂直信号線VLの信号に応じた信号(本実施の形態では各垂直信号線VLの信号であるが、例えば、垂直信号線VLの信号を列アンプで増幅した信号でもよい。)をサンプリング制御信号φMN,φMSに従ってサンプリングして保持するとともに、当該保持された信号を水平走査信号φHに従って水平信号線HLN,HLSへ供給する。
サンプルホールド部6は、各垂直信号線VLに対応して設けられたデータレベル用蓄積容量CS及びノイズレベル用蓄積容量CNと、画素PXからのデータレベル(本来の信号レベルとノイズレベルとを含んだレベル)をデータレベル用サンプリング制御信号φMSに従ってデータレベル用蓄積容量CSに蓄積させるデータレベル用サンプリングスイッチMSと、ノイズレベルをノイズレベル用サンプリング制御信号φMNに従ってノイズレベル用蓄積容量CNに蓄積させるノイズレベル用サンプリングスイッチMNと、データレベル用蓄積容量CSに蓄積されたデータレベルを水平走査信号φHに従ってデータレベル用水平信号線HLSに供給するデータレベル用水平転送スイッチHSと、ノイズレベル用蓄積容量CNに蓄積されたノイズレベルを水平走査信号φHに従ってノイズレベル用水平信号線HLNに供給するノイズレベル用水平転送スイッチHNとを有している。本実施の形態では、水平信号線HLN,HLSをそれぞれ所定タイミングで所定電位にリセットするための各トランジスタ(図示せず)が設けられている。本実施の形態では、スイッチMS,MN,HS,HNは、全てnMOSトランジスタである。
各データレベル用サンプリングスイッチMSのゲートは共通に接続され、そこにはデータレベル用サンプリング制御信号φMSが供給される。データレベル用サンプリング制御信号φMSに応じてデータレベル用サンプリングスイッチMSがオンすると、垂直信号線VLのデータレベルが、対応するデータレベル用蓄積容量CSに蓄積される。各ノイズレベル用サンプリングスイッチMNのゲートは共通に接続され、そこにはノイズレベル用サンプリング制御信号φMNが供給される。ノイズレベル用サンプリング制御信号φMNに応じてノイズレベル用サンプリングスイッチMNがオンすると、垂直信号線VLのノイズレベルが、対応するノイズレベル用蓄積容量CNに蓄積される。
各列毎に、データレベル用水平転送スイッチHS及びノイズレベル用水平転送スイッチHNのゲートが共通に接続され、そこには水平走査回路3から対応する列の水平走査信号φHが供給される。各列の水平走査信号φHに応じて、各列の水平転送スイッチHS,HNがオンすると、対応する列のデータレベル用蓄積容量CS及びノイズレベル用蓄積容量CNにそれぞれ蓄積されていたデータレベル及びノイズレベルが、データレベル用水平信号線HLS及びノイズレベル用水平信号線HLNにそれぞれ出力され、差動アンプ7によりデータレベルとノイズレベルとの間の差分が取得され、その差分信号が出力端子8から出力される。これにより相関2重サンプリングが実現され、この差動アンプ7から、画像信号として、固定パターンノイズ等が除去された本来の信号が得られる。なお、差動アンプ7の代わりに、水平信号線HLS,HLNの信号をそれぞれ増幅する2つの出力アンプを設け、素子外に設けた差動アンプ等によって、2つの出力アンプの出力信号の差分を取得するようにしてもよい。
図3は、本実施の形態による固体撮像素子の連続撮像モード時の読み出し動作の一例を示すタイミングチャートである。ここで、連続撮像動作モードは、いわゆるライブビューモードや動画撮像モードなどの、固体撮像装置に入射光が連続的に入射した状態(例えば、メカニカルシャッタを有する場合には、メカニカルシャッタを開いたままの状態)で電子シャッタ動作により繰り返して撮像するモードであり、1回の撮像毎にメカニカルシャッタを開閉するいわゆる単写モードと対比されるものである。
本実施の形態では、連続撮像モード時では、メカニカルシャッタが開かれた状態において、1行目からn行目まで1行ずつ順次読み出し動作が繰り返され、1行目のノイズレベルの読み出し時に垂直信号線VLのクリップ動作が行われない点を除いて、各1行について順次同じ動作が行われていく。これにより、1画像の撮像が順次繰り返されていく。図3は、1行目から4行目までの画素PXが順次読み出される状態を示している。
まず、期間T1,T2において、1行目の読み出しが行われる。この期間は、1行目の画素PXの垂直転送期間T1と、その後の水平転送期間(水平走査期間)T2とに分けられる。
期間T1において、垂直走査回路2により1行目の画素PXが選択され、1行目の制御信号φRST(1)がローレベル(接地電位GND)に変化し、1行目のリセットトランジスタRSTがオフする。また、期間T1において、1行目の制御信号φSEL(1)がハイレベルに変化し、1行目の選択トランジスタSELがオンする。1行目の選択トランジスタSELのオンにより、1行目の増幅トランジスタSFのソースは垂直信号線VLに接続される。そして、1行目の増幅トランジスタSFは、定電流源4によってソースフォロア回路として動作する。
期間T1が開始した後、期間T11において、ノイズレベル用サンプリング制御信号φMNがハイレベルに変化し、ノイズレベル用サンプリングスイッチMNがオンし、1行目の画素PXのリセットレベルがノイズレベルとして、ノイズレベル用蓄積容量CNに蓄積される。この動作は、1行目の各列の画素PXに対して同時並列に実行される。このように、本実施の形態では、期間T11が、1行目の画素PXのノイズレベルの読み出し時となっている。
この後、期間T1内の期間T12において、1行目の制御信号φTX(1)がハイレベルに変化し、1行目の転送トランジスタTXがオンする。1行目の転送トランジスタTXのオンにより、1行目のフォトダイオードPDの電荷が、対応するフローティングディフュージョンFDに転送される。このとき、当該画素PXが有効画素やダミー画素である場合には、フォトダイオードPDで光電変換され蓄積されていた信号電荷が、対応するフローティングディフュージョンFDに転送される。一方、当該画素PXがOB画素である場合には、フォトダイオードPDに存していた電荷(暗電流成分)が、対応するフローティングディフュージョンFDに転送される。これによって、フローティングディフュージョンFDの電圧は転送されてきた電荷量に応じた電圧となり、この電圧が増幅トランジスタSFのゲート電極に印加される。その結果、1行目の画素PXの光情報(有効画素やダミー画素の場合)又は黒レベル基準情報(OB画素の場合)を含んだデータレベルが、垂直信号線VLに現れる。
次に、期間T1内の期間T13において、データレベル用サンプリング制御信号φMSがハイレベルに変化し、データレベル用サンプリングスイッチMSがオンし、垂直信号線VLに現れている1行目の画素PXのデータレベルが、対応するデータレベル用蓄積容量CSに蓄積される。この動作は、1行目の各画素PXに対して同時並列に実行される。
このようにして、1行目の垂直転送期間T1において、1行目の画素PXの出力信号のサンプリングが行われ、各列毎に、ノイズレベル用蓄積容量CNには1行目の画素PXのノイズレベルが蓄積され、データレベル用蓄積容量CSには1行目の画素PXのデータレベルが蓄積される。
その後、1行目の画素PXの水平転送期間T2において、1行目の制御信号φSEL(1)がローレベルに変化し、1行目の選択トランジスタSELがオフする。また、期間T2では、1行目の制御信号φRST(1)は、後述する中間電位Vclipにされる。もっとも、期間T2において、1行目の制御信号φRST(1)をハイレベル(電源電位VDD)にしてもよい。
期間T2において、水平走査回路3からの水平走査信号φHによる水平走査によってノイズレベル用水平転送スイッチHN及びデータレベル用水平転送スイッチHSが各垂直信号線VLに対応するもの毎に順次オンされ、蓄積容量CN,CSにそれぞれ蓄積されていたノイズレベル及びデータレベルが各垂直信号線VLに対応するもの毎に順次ノイズレベル用水平信号線HLN及びデータレベル用水平信号線HLSにそれぞれ読み出され、差動アンプ7によりそれらの間の差分が取得され、その差分信号が出力端子8から出力される。前記差分信号は、固定パターンノイズ等が除去された本来の画像信号(有効画素の場合)又は黒レベル基準情報(OB画素の場合)となる。これにより、1行目の画素PXの読み出しが終了する。
次に、期間T3,T4(2行目の画素PXの垂直転送期間T3とその後の水平転送期間T4)において、2行目の読み出しが行われる。2行目の画素PXの読み出しは、後述するクリップ動作以外の基本的な読み出し動作については、1行目の画素PXの読み出しと同様に行われる。
まず、2行目の画素PXの基本的な読み出し動作について説明する。
期間T3において、垂直走査回路2により2行目の画素PXが選択され、2行目の制御信号φRST(2)がローレベル(接地電位GND)に変化し、2行目のリセットトランジスタRSTがオフする。また、期間T3において、2行目の制御信号φSEL(2)がハイレベルに変化し、2行目の選択トランジスタSELがオンする。2行目の選択トランジスタSELのオンにより、2行目の増幅トランジスタSFのソースは垂直信号線VLに接続される。そして、2行目の増幅トランジスタSFは、定電流源4によってソースフォロア回路として動作する。
期間T3が開始した後、期間T14において、ノイズレベル用サンプリング制御信号φMNがハイレベルに変化し、ノイズレベル用サンプリングスイッチMNがオンし、2行目の画素PXのリセットレベルがノイズレベルとして、ノイズレベル用蓄積容量CNに蓄積される。この動作は、2行目の各列の画素PXに対して同時並列に実行される。このように、本実施の形態では、期間T14が、2行目の画素PXのノイズレベルの読み出し時となっている。
この後、期間T3内の期間T15において、2行目の制御信号φTX(2)がハイレベルに変化し、2行目の転送トランジスタTXがオンする。2行目の転送トランジスタTXのオンにより、2行目のフォトダイオードPDの電荷が、対応するフローティングディフュージョンFDに転送される。このとき、当該画素PXが有効画素である場合には、フォトダイオードPDで光電変換され蓄積されていた信号電荷が、対応するフローティングディフュージョンFDに転送される。これによって、フローティングディフュージョンFDの電圧は転送されてきた電荷量に応じた電圧となり、この電圧が増幅トランジスタSFのゲート電極に印加される。その結果、2行目の画素PXの光情報(有効画素の場合)を含んだデータレベルが、垂直信号線VLに現れる。
次に、期間T3内の期間T16において、データレベル用サンプリング制御信号φMSがハイレベルに変化し、データレベル用サンプリングスイッチMSがオンし、垂直信号線VLに現れている2行目の画素PXのデータレベルが、対応するデータレベル用蓄積容量CSに蓄積される。この動作は、2行目の各画素PXに対して同時並列に実行される。
このようにして、2行目の垂直転送期間T3において、2行目の画素PXの出力信号のサンプリングが行われ、各列毎に、ノイズレベル用蓄積容量CNには2行目の画素PXのノイズレベルが蓄積され、データレベル用蓄積容量CSには2行目の画素PXのデータレベルが蓄積される。
その後、2行目の画素PXの水平転送期間T4において、2行目の制御信号φSEL(2)がローレベルに変化し、2行目の選択トランジスタSELがオフする。また、期間T4では、2行目の制御信号φRST(2)は、後述する所定の中間電位Vclipにされる。もっとも、期間T4において、2行目の制御信号φRST(1)をハイレベル(電源電位VDD)にしてもよい。
期間T4において、水平走査回路3からの水平走査信号φHによる水平走査によってノイズレベル用水平転送スイッチHN及びデータレベル用水平転送スイッチHSが各垂直信号線VLに対応するもの毎に順次オンされ、蓄積容量CN,CSにそれぞれ蓄積されていたノイズレベル及びデータレベルが各垂直信号線VLに対応するもの毎に順次ノイズレベル用水平信号線HLN及びデータレベル用水平信号線HLSにそれぞれ読み出され、差動アンプ7によりそれらの間の差分が取得され、その差分信号が出力端子8から出力される。前記差分信号は、固定パターンノイズ等が除去された本来の画像信号(有効画素の場合)又は黒レベル基準情報(OB画素の場合)となる。これにより、2行目の画素PXの読み出しが終了する。
ここで、2行目の画素PXの読み出しにおいて行われる垂直信号線VLのクリップ動作について、説明する。本実施の形態では、2行目の画素PXの読み出しにおいて行われる垂直信号線VLのクリップ動作は、2行目の画素PXよりも先に読み出しが終了した画素PXのうち、2行目の画素PXに対して列方向に直近の1行目の画素PXによって行われる。
具体的には、このクリップ動作は、次のように行われる。すなわち、期間T14(2行目の画素PXのノイズレベルの読み出し時)において、1行目の制御信号φRST(1)が、ローレベル(接地電位GND)とハイレベル(電源電位VDD)との間の所定の中間電位Vclipにされるとともに、1行目の制御信号φSEL(1)がハイレベルに変化する。これにより、期間T14において、1行目のリセットトランジスタRSTが所定の中間電位Vclipに応じてアナログ動作し、それに応じて動作した1行目の増幅トランジスタSFのソースが、オン状態となった1行目の選択トランジスタSELを介して、垂直信号線VLに接続される。その結果、期間T14において、垂直信号線VLの電位が所定の中間電位Vclipに応じて定まる電位(クリップ電位)に制限される。すなわち、期間T14において、垂直信号線VLの電位が前記クリップ電位を下回ろうとした場合には、垂直信号線VLの電位は前記クリップ電位に固定される。所定の中間電位Vclipは、クリップ電位が黒太陽を防止するのに適した電位(説明の便宜上、「黒太陽防止用電位」と呼ぶ。)となるように、設定されている。そして、1行目の制御信号φRST(1)は、期間T4以降はハイレベル(電源電位VDD)にされる。
なお、本実施の形態では、期間T14のみならず期間T3の全体及び期間T2において、1行目の制御信号φRST(1)を中間電位Vclipとしている。もっとも、1行目の制御信号φRST(1)は、期間T14のみにおいて中間電位Vclipとし、期間T3における期間T14以外の期間や期間T2においては、1行目の制御信号φRST(1)をハイレベル(電源電位VDD)にしてもよい。また、1行目の制御信号φRST(1)は、期間T2においてハイレベルとし、期間T3の全体において中間電位Vclipとしてもよい。
期間T14(2行目の画素PXのノイズレベルを読み出し時)において、高輝度の光が2行目の画素PXに入射していると、2行目の画素PXから垂直信号線VLに出力されるノイズレベルは、本来のノイズレベルに高輝度光に基づくレベルを加えたレベルになって、黒太陽防止用電位を下回ろうとする。しかし、2行目の画素PXから垂直信号線VLに出力されるノイズレベルは、期間T14において行われる1行目の画素PXによる前述したクリップ動作によって、黒太陽防止用電位に制限される。このため、2行目の画素PXに関する黒太陽が防止される。ここでは、2行目の画素PXは有効画素であるものとして説明した。
期間T14(2行目の画素PXのノイズレベルを読み出し時)において、高輝度の光が2行目の画素PXに入射していない通常の場合には、2行目の画素PXから垂直信号線VLに出力されるノイズレベルは、黒太陽防止用電位よりも高くなるため、2行目の画素電源VDDから定電流源4のトランジスタTDへの経路Ia(図2参照)で電流が流れ込む。一方、期間T14において、高輝度の光が2行目の画素PXに入射している場合には、2行目の画素PXから垂直信号線VLに出力されるノイズレベルは黒太陽防止用電位を下回ろうとするため、クリップ動作を行っている1行目の画素PXの電源VDDから定電流源4のトランジスタTDへの経路Ib(図2参照)で電流が流れ始め、トランジスタTDへ電流が流れる経路が、読み出し行である2行目の画素PXから、クリップ動作を行う1行目の画素PXへ切り替わる。この切り替えによって、垂直信号線VLの電位が黒太陽防止用電位に制限され、2行目の画素PXに関する黒太陽が防止されるのである。
2行目の読み出し期間T3,T4が終了すると、図3に示すように、3行目以降についても2行目と同様に読み出しが行われる。例えば、3行目の画素PXの読み出しに関するノイズレベル読み出し時(期間T17)においては、3行目の画素PXよりも先に読み出しが終了した画素PXのうち、3行目の画素PXに対して列方向に直近の2行目の画素PXによって、垂直信号線VLのクリップ動作が行われる。同様に、4行目の画素PXの読み出しに関するノイズレベル読み出し時(期間T20)においては、3行目の画素PXによって、垂直信号線VLのクリップ動作が行われる。
図4は、本実施の形態による固体撮像素子と比較される比較例による固体撮像素子を示す回路図であり、図1に対応している。図5は、図4中の1列分のクリップ回路5、画素PX、垂直信号線VL、及び定電流源4の一部をなすトランジスタTDを詳細に示す回路図であり、図2に対応している。図6は、この比較例による固体撮像素子の連続撮像モード時の読み出し動作の一例を示すタイミングチャートであり、図3に対応している。図4乃至図6において、図1乃至図3中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
この比較例による固体撮像素子が本実施の形態による固体撮像素子と異なる所は、各垂直信号線VLに対してクリップ回路5が設けられている点と、垂直走査回路2が、図3に示すような制御信号φSEL,φRST,φTXに代えて、図6に示すような制御信号φSEL,φRST,φTXを出力するように構成されている点のみである。
各クリップ回路5は、図4に示すように、画素部1の外側の領域において、n行目の画素PXの側に配置されている。各クリップ回路5は、図5に示すように、クリップトランジスタCLTと、スイッチ用トランジスタCSWとから構成されている。これらのトランジスタCLT,CSWは、nMOSトランジスタである。クリップトランジスタCLTのドレインは、電源電位VDDに接続されている。クリップトランジスタのソースは、スイッチ用トランジスタCSWのドレインに接続されている。スイッチ用トランジスタCSWのソースは、垂直信号線VLに接続されている。各クリップ回路5のクリップトランジスタCLTのゲートは共通に接続され、そこには、所定電位Vclip’が供給されている。各クリップ回路5のスイッチ用トランジスタCSWのゲートは共通に接続され、そこには、スイッチ用トランジスタCSWを制御する制御信号φCSWが供給される。所定電位Vclip’は、制御信号φCSWがハイレベルとなってスイッチ用トランジスタCSWがオンしているときに、垂直信号線VLの電位が前記黒太陽防止用電位に制限されるように、設定されている。
この比較例では、1行目の制御信号φSEL(1)は1行目の画素PXの垂直転送期間T1のみにおいてハイレベルとされ他の期間(期間T14を含む。)はローレベルとされ、2行目の制御信号φSEL(2)は2行目の画素PXの垂直転送期間T3のみにおいてハイレベルとされ他の期間(期間T17を含む。)はローレベルとされ、3行目以降の制御信号φSELについても同様である。また、この比較例では、1行目の制御信号φRST(1)は1行目の画素PXの垂直転送期間T1のみにおいてローレベル(接地電位GND)とされ他の期間(期間T2,T3を含む。)はハイレベル(電源電位VDD)とされ、2行目の制御信号φRST(2)は2行目の画素PXの垂直転送期間T3のみにおいてローレベル(接地電位GND)とされ他の期間(期間T4,T5を含む。)はハイレベル(電源電位VDD)とされ、3行目以降の制御信号φRSTについても同様である。これにより、比較例では、いずれの行の画素PXも、クリップ動作を行うことなく、基本的な読み出し動作のみを行うようになっている。
そして、この比較例では、制御信号φCSWは、各行の画素PXの読み出しに関するノイズレベル読み出し時(期間T11,T14,T20等)に、ハイレベルとされる。これにより、いずれの行のノイズレベル読み出し時においても、各クリップ回路5のクリップトランジスタCLTのソースが、オン状態となったスイッチ用トランジスタCSWを介して、垂直信号線VLに接続される。その結果、各行の画素PXの読み出しに関するノイズレベル読み出し時(期間T11,T14,T20等)において、垂直信号線VLの電位が黒太陽防止用電位に制限される。このようなクリップ動作の機能に着目すると、この比較例のクリップ回路5のクリップトランジスタCLTが、本実施の形態におけるクリップ動作時の画素PX(例えば、本実施の形態における期間T14での1行目の画素PX)のリセットトランジスタRST及び増幅トランジスタSFに対応し、この比較例のクリップ回路5のスイッチ用トランジスタCSWが、本実施の形態におけるクリップ動作時の画素PX(例えば、本実施の形態における期間T14での1行目の画素PX)の選択トランジスタSELに対応していることが、わかる。
この比較例においても、本実施の形態と同様に、期間T14(2行目の画素PXのノイズレベルを読み出し時)において、高輝度の光が2行目の画素PXに入射していない通常の場合には、2行目の画素PXから垂直信号線VLに出力されるノイズレベルは、黒太陽防止用電位よりも高くなるため、2行目の画素電源VDDから定電流源4のトランジスタTDへの経路Ia(図5参照)で電流が流れ込む。一方、この比較例では、期間T14において、高輝度の光が2行目の画素PXに入射している場合には、2行目の画素PXから垂直信号線VLに出力されるノイズレベルは黒太陽防止用電位を下回ろうとするため、クリップ回路5の電源VDDから定電流源4のトランジスタTDへの経路Ib’(図5参照)で電流が流れ始め、トランジスタTDへ電流が流れる経路が、読み出し行である2行目の画素PXから、クリップ回路5へ切り替わる。この切り替えによって、垂直信号線VLの電位が黒太陽防止用電位に制限され、2行目の画素PXに関する黒太陽が防止されるのである。ここでは、2行目を例に挙げて説明したが、他の行についても同様である。
このように、この比較例では、黒太陽を防止するために、クリップ回路5が設けられている。これに対し、本実施の形態では、画素PX自体にクリップ動作を行わせるので、クリップ回路5を設けることなく黒太陽を防止することができるという利点が得られる。
なお、前記比較例では、1行目の画素PXのノイズレベルを読み出し時(期間T11)においてもクリップ回路5によるクリップ動作が行われるため、1行目の画素PXに関する黒太陽も防止することができる。これに対し、本実施の形態では、1行目の画素PXのノイズレベルを読み出し時(期間T11)においては、他の行の画素PXをクリップ動作させていないため、1行目の画素PXに関する黒太陽は防止することができない。しかし、1行目の画素PXをOB画素としておけば、OB画素は遮光されているため黒太陽が生じないので、全く問題にならない。勿論、1行目の画素PXを有効画素やダミー画素としておき、1行目の画素PXに関しては黒太陽が生ずることを許容することにしてもよい。1行目の画素PXを有効画素とした場合であっても、1行目の画素PXのノイズレベルを読み出し時(期間T11)において、2行目の画素PXにクリップ動作を行わせれば、1行目の画素PXに関する黒太陽も防止することができる。この場合、例えば、期間T1において2行目の制御信号φRST(2)を中間電位Vclipとし、期間T11において2行目の制御信号φSEL(2)をハイレベルにすればよい。
また、前記比較例では、クリップ回路5から遠い画素PXについては、クリップ動作時の電流切り替えに比較的時間を要するため、黒太陽を完全には防止することはできない。これに対し、本実施の形態によれば、クリップ動作時の電流切り替えが瞬時に行われるため、黒太陽をより完全に近い状態で防止することができるという利点が得られる。この点について、以下に詳述する。
前記比較例では、前述したように、クリップ回路5が画素部1の外側に配置されている。このため、クリップ回路5に近い画素PXと遠い画素PXとを比較した場合、画素PXとクリップ回路5との間の垂直信号線VLの配線負荷抵抗の差により、クリップ動作に切り替わる時間に差が生じる。クリップ回路5に近い画素PX(n行目の画素PXなど)では、その画素PXとクリップ回路5との間の垂直信号線VLの配線負荷抵抗が小さいため、その画素PXからクリップ回路5への電流経路切り替えが瞬時に行われる。
一方、クリップ回路5から遠い画素PX(例えば、2行目の画素PXなど)では、その画素PXとクリップ回路5との間の垂直信号線VLの配線負荷抵抗が大きいため、その画素PXからクリップ回路5への電流経路切り替えに比較的長い時間を要する。例えば、2行目の画素PXとクリップ回路5との間の垂直信号線VLの配線負荷抵抗が大きいため、2行目の画素PXからクリップ回路5への電流経路切り替え(図5中の経路Iaから経路Ib’への切り替え)に比較的長い時間を要する。電流経路切り替えに時間を要するということは、垂直信号線VLの電位がクリップ回路5の設定電位(黒太陽防止用電位)に固定されるのに時間を要するということを意味する。したがって、前記比較例では、クリップ回路5から遠い画素PXについては、黒太陽を完全には防止することはできず、太陽などの高輝度物体撮影では灰色画像になってしまうことがある。
これに対し、本実施の形態では、1行目以外のいずれの行の読み出しにおいても、その読み出し行に対して直近の行の画素PXが、クリップ動作を行い、クリップ回路5として機能する。したがって、読み出し画素PXとクリップ回路5に相当するクリップ動作画素PXとの間の垂直信号線VLの配線負荷抵抗は、極めて小さくなる。このため、いずれの行の画素PXについても、その読み出し画素PXからクリップ動作画素PXへの電流経路切り替えが瞬時に行われる。例えば、読み出しが行われる2行目の画素PXから、クリップ動作を行う1行目の画素PXへの電流切り替え(図2中の経路Iaから経路Ibへの切り替え)が瞬時に行われる。したがって、本実施の形態によれば、いずれの行の画素PXについても、太陽などの高輝度物体撮影でも灰色画像や黒色画像になってしまうことがなく、前記比較例に比べて、黒太陽をより完全に近い状態で防止することができる。
本実施の形態では、2行目以降の各行の画素PXを読み出すときに、その読み出し行よりも1行前の行の画素PXをクリップ動作させている。しかし、1行目からのn−1行目までの各行の画素PXを読み出すときに、その読み出し行よりも1行後の行(その読み出し行よりも後に読み出される行のうち、その読み出し行に最も近い行)の画素PXをクリップ動作させてもよい。この場合も、本実施の形態と同じ利点が得られる。
また、読み出し画素PXからクリップ動作画素PXへの電流経路切り替えを可能な限り短時間で行い、黒太陽を可能な限り完全に近い状態で防止するためには、本実施の形態のように、クリップ動作させる行の画素PXは、読み出し行に対して直近の行の画素であることが、最も好ましい。しかしながら、本発明では、クリップ動作させる行の画素PXは、これに限定されず、読み出し行以外の行であれば読み出し行に対していかなる位置関係を有する行の画素PXとしてもよい。例えば、1行目の画素PXを読み出すときに、n行目の画素をクリップ動作をさせたとしても、前記比較例において1行目の画素PXを読み出す場合に比べると、電流経路切り替えに関する配線負荷抵抗はわずかながら小さくなるので、黒太陽をより完全に近い状態で防止することができる。もっとも、いずれの読み出し行の画素に関しても、クリップ動作させる行の画素PXは、当該読み出し行の画素PXから列方向に全行数nの半分n/2の行数の分だけ離れた位置よりも当該読み出し行の画素PXに対して列方向に近い行の画素PXであることが好ましい。この場合、電流経路切り替えに関する最大の配線負荷抵抗を、前記比較例の場合の半分以下にすることができる。
さらに、本実施の形態では、1行目から1行ずつ順番に全行を読み出しているが、読み出し順はこれに限定されるものではない。また、いわゆる間引き読み出しや部分読み出しの場合にも、本発明を適用することができる。さらにまた、本実施の形態では、クリップ動作させる行を1行ずつにしているが、同時に2行以上の行をクリップ動作させてもよい。例えば、3行目を読み出すときに、1行目及び2行目の両方をクリップ動作させてもよい。
また、本実施の形態では、画素PXをクリップ動作させるときに、その画素PXのリセットトランジスタRSTに供給される電位として、リセットトランジスタRSTのゲート電位である制御信号φRSTを、中間電位Vclipに制御している。しかし、各行の制御信号φRSTを中間Vclipにせずに電源電位VDDにし、画素PXをクリップ動作させるときに、その画素PXのリセットトランジスタRSTに供給される電位として、リセットトランジスタRSTのドレイン電位を、所定電位に制御してもよい。この所定電位は、対応する選択トランジスタSELがオン状態となっているときに、垂直信号線VLの電位が黒太陽防止用電位に制限されるように、設定される。
[第2の実施の形態]
図7は、本発明の第2の実施の形態による固体撮像素子を示す回路図であり、図1に対応している。図1ではn×4個の画素PXを示しているのに対し、図7では、(n×2)×4個の画素(n×4個の画素ブロックBL)を示している。図8は、図7中の1列分の画素ブロックBL、垂直信号線VL、及び定電流源4の一部をなすトランジスタTDを詳細に示す回路図であり、図2に対応している。図9は、本実施の形態による固体撮像素子の連続撮像モード時の読み出し動作の一例を示すタイミングチャートであり、図3に対応している。図7乃至図9において、図1乃至図3中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
本実施の形態が前記第1の実施の形態と異なる所は、列方向に隣り合う2つの画素PX毎に、当該2つの画素PXが1組のフローティングディフュージョンFD、増幅トランジスタSF、リセットトランジスタRST及び選択トランジスタSELを共有している点と、垂直走査回路2が、図3に示すような制御信号φSEL,φRST,φTXに代えて、図9に示すような制御信号φSEL,φRST,φTXA,φTXBを出力するように構成されている点のみである。
図7及び図8では、1組のフローティングディフュージョンFD、増幅トランジスタSF、リセットトランジスタRST及び選択トランジスタSELを共有する2つの画素PXを、画素ブロックBLとして示している。また、図7及び図8では、画素ブロックBL内の下側の画素PXのフォトダイオードPD及び転送トランジスタTXをそれぞれ符号PDA,TXAで示し、画素ブロックBL内の上側の画素PXのフォトダイオードPD及び転送トランジスタTXをそれぞれ符号PDB,TXBで示し、両者を区別している。また、転送トランジスタTXAのゲートに供給される制御信号をφTXAとし、転送トランジスタTXBのゲート電極に供給される制御信号をφTXBとし、両者を区別している。なお、図1及び図2ではn等は画素行を示しているが、図7及び図8ではn等は画素ブロックBLの行を示している。画素ブロックBLの1行は、画素PXの2行に相当している。
本実施の形態では、連続撮像モード時では、メカニカルシャッタが開かれた状態において、1行目の画素ブロックBLからn行目の画素ブロックBLまで1行ずつ順次画素ブロックBLの読み出し動作が繰り返され、1行目の画素ブロックBLの各画素PXのノイズレベルの読み出し時に垂直信号線VLのクリップ動作が行われない点を除いて、各1行の画素ブロックBLについて順次同じ動作が行われていく。これにより、1画像の撮像が順次繰り返されていく。図9は、1行目の画素ブロックBLから2行目の画素ブロックBLまでの画素PXが順次読み出される状態を示している。
図9を図3と比較すると理解できるように、期間T31,T32において、1行目の画素ブロックBLの下側の画素PXに関して、図3中の期間T1,T2とそれぞれ同様の動作が行われる。ただし、期間T32において、1行目の制御信号φRST(1)はハイレベル(電源電位VDD)にされる。次に、期間T33,T34において、1行目の画素ブロックBLの上側の画素PXに関して、図3中の期間T1,T2とそれぞれ同様の動作が行われる。引き続いて、期間T35,T36において、2行目の画素ブロックBLの下側の画素PXに関して、図3中の期間T3,T4とそれぞれ同様の動作が行われる。ただし、期間T36において、1行目の制御信号φRST(1)は中間電位Vclipにされるとともに、2行目の制御信号φRST(2)はハイレベル(電源電位VDD)にされる。その後、期間T37,T38において、2行目の画素ブロックBLの上側の画素PXに関して、図3中の期間T3,T4とそれぞれ同様の動作が行われる。そして、3行目の画素ブロックBLに関して2行目の画素ブロックBLに関する期間T35〜T38と同様の動作が行われ、4行目以降の画素ブロックBLについても同様である。
これにより、各画素ブロックBL(したがって、各画素行の画素PX)の読み出しが順次行われ、1行目の画素ブロックBLを除く各画素ブロックBLの上側の画素PX及び下側の画素PXの読み出しに関するノイズレベル読み出し時においては、その読み出し画素ブロックBLよりも先に読み出しが終了した画素ブロックBLのうち列方向に直近の画素ブロックBLによって、垂直信号線VLのクリップ動作が行われる。同じ画素ブロックBL内の2つの画素PXは1組のフローティングディフュージョンFD、増幅トランジスタSF、リセットトランジスタRST及び選択トランジスタSELを共有しているので、同じ画素ブロックBL内の一方の画素PXの読み出し時に他方の画素PXをクリップ動作させようとすると、当該一方の画素PXの読み出しに支障を来す。そこで、本実施の形態では、前述したようにクリップ動作が行われることで、クリップ動作が行われる。クリップ動作が行われる画素PXは、クリップ動作を行うように制御されても読み出し画素PXの読み出しに支障を来さずかつ読み出し画素よりも先に読み出しが終了した画素PXのうち、当該読み出し画素PXに対して列方向に最も近い画素PXを含むようになっている。例えば、読み出し画素PXが3行目の画素ブロックBLの下側の画素PXである場合には、2行目の画素ブロックBLの各画素PXがクリップ動作される。また、読み出し画素PXが3行目の画素ブロックBLの上側の画素PXである場合には、2行目の画素ブロックBLの各画素PXがクリップ動作される。
なお、2行目の画素ブロックBLの下側又は上側の画素PXのノイズレベルの読み出し時において、高輝度の光がその画素PXに入射していない通常の場合には、2行目の画素ブロックBLの下側又は上側の画素PXから垂直信号線VLに出力されるノイズレベルは、黒太陽防止用電位よりも高くなるため、2行目の画素ブロックBLの画素電源VDDから定電流源4のトランジスタTDへの経路Ia(図8参照)で電流が流れ込む。一方、2行目の画素ブロックBLの下側又は上側の画素PXのノイズレベルの読み出し時において、高輝度の光がその画素PXに入射している場合には、その画素PXから垂直信号線VLに出力されるノイズレベルは黒太陽防止用電位を下回ろうとするため、クリップ動作を行っている1行目の画素ブロックBLの電源VDDから定電流源4のトランジスタTDへの経路Ib(図8参照)で電流が流れ始め、トランジスタTDへ電流が流れる経路が、読み出し画素PXの画素ブロックBLから、クリップ動作を行う画素ブロックBLへ切り替わる。
本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。なお、前記第1の実施の形態に関して説明した種々の変形と同様の変形を、本実施の形態に適用してもよい。また、本実施の形態では、列方向に隣り合う2つの画素PX毎に、当該2つの画素PXが1組のフローティングディフュージョンFD、増幅トランジスタSF、リセットトランジスタRST及び選択トランジスタSELを共有しているが、本発明では、例えば、列方向に隣り合う3つ以上の所定数の画素PX毎に、当該所定数の画素PXが1組のフローティングディフュージョンFD、増幅トランジスタSF、リセットトランジスタRST及び選択トランジスタSELを共有するようにしてもよい。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明による固体撮像素子が搭載されるカメラは、ライブビューモードや動画撮像モードも可能なデジタルスチルカメラに限定されるものではなく、動画撮像専用のビデオカメラ等であってもよい。
2 垂直走査回路
PX 画素
VL 垂直信号線
PD フォトダイオード
TX 転送トランジスタ
FD フローティングディフュージョン
SF 増幅トランジスタ
RST リセットトランジスタ
SEL 選択トランジスタ

Claims (7)

  1. 2次元に配置された複数の画素と、
    前記画素の各列に対応して設けられ前記画素の出力信号が供給される垂直信号線と、
    前記複数の画素のうちの所定の各画素からのノイズレベルの読み出し時に、前記複数の画素のうちの当該読み出し画素以外の少なくとも一部の画素を、前記垂直信号線の電位が制限されるように、制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記少なくとも一部の画素は、当該読み出し画素よりも先に読み出しが終了した画素であることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 前記少なくとも一部の画素は、当該読み出し画素から列方向に前記複数の画素の全行数の半分の行数の分だけ離れた位置よりも当該読み出し画素に対して列方向に近い画素を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像素子。
  4. 前記少なくとも一部の画素は、前記制御部によって前記垂直信号線の電位が制限されるように制御されても当該読み出し画素の読み出しに支障を来さない画素のうち、当該読み出し画素に対して列方向に最も近い画素を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の固体撮像素子。
  5. 前記画素は、電荷を受け取って前記電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部と、前記電荷電圧変換部の電位をリセットするリセットトランジスタと、前記電荷電圧変換部の電位に応じた信号を前記垂直信号線に供給する選択トランジスタと、を有し、
    前記制御部は、前記リセットトランジスタに供給される電位を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の固体撮像素子。
  6. 前記画素は、光電変換部と、前記光電変換部から前記電荷電圧変換部に電荷を転送する転送部と、前記電荷電圧変換部の電位に応じた前記信号を出力する増幅部とを有することを特徴とする請求項5記載の固体撮像素子。
  7. 前記複数の画素は、前記光電変換部が列方向に順次並んだ2以上の所定数の画素毎に、前記電荷電圧変換部、前記増幅部及び前記選択トランジスタを共有したことを特徴とする請求項6記載の固体撮像素子。
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