JP4654783B2 - 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置に関し、特に電子シャッタ動作を行う固体撮像装置、当該固体撮像装置の駆動方法および当該固体撮像装置を撮像デバイスとして用いた撮像装置に関する。
図12に、例えばCMOS型固体撮像装置の基本構成を示す。図12に示すように、光電変換素子を含む画素101が行列状に2次元配置されて画素アレイ部(撮像領域)102を構成している。この画素アレイ部102には、行列状の画素配置に対して列毎に垂直信号線103が、行毎に複数本の駆動制御線104がそれぞれ配線されている。この画素アレイ部102の周辺回路として、垂直走査回路105、カラム回路(列並列信号処理回路)106、水平走査回路107および出力回路108が設けられている。
垂直走査回路105は、画素アレイ部102の各画素101をシャッタ行と読み出し行それぞれについて行単位で垂直方向(上下方向)に走査しつつ、シャッタ行に対してはその行の画素の信号掃き捨てを行うためのシャッタパルスを供給するとともに、読み出し行に対してはその行の画素の信号読み出しを行うための読み出しパルスを供給する。
カラム回路106は、垂直走査回路105による垂直走査によって選択された読み出し行の各画素101から垂直信号線103を通して出力される信号に対して所定の信号処理を行うとともに、一時的に保持する。水平走査回路107は、カラム回路106を水平走査し、当該カラム回路106に一時的に保持されている1行(1ライン)分の画素の信号を順次出力する。出力回路108は、カラム回路106からの信号を処理して出力する。なお、垂直信号線103の撮像領域外には、電流源109としてMOSトランジスタが接続されている。
図13に、画素アレイ部102の走査タイミングを示す。図13において、縦軸は画素アレイ部102の行アドレスVaddrを、横軸は時間をそれぞれ示している。また、Vsyncは垂直同期信号、Hsyncは水平同期信号である。
先ず、垂直同期パルスVsyncの発生タイミングで、垂直走査回路105が読み出し行の走査を開始する。なお、シャッタ行の走査は、読み出し行の走査よりも前のタイミングから開始されている。シャッタ行から読み出し行までの走査期間が、画素101の光電変換素子の露光時間(信号の蓄積時間)となる。
ここで、読み出し行が画素アレイ部102を最終行まで走査してから再度1行目から走査を開始するまでの期間を垂直ブランキング期間(VBLK)と呼ぶ。また、シャッタ行が画素アレイ部102を最終行まで走査してから再度1行目から走査を開始するまでの期間をシャッタブランキング期間(SBLK)と呼ぶ。
上述した電子シャッタ動作を行う固体撮像装置では、垂直映像期間内にシャッタパルスの出力が停止することに起因して撮像画像上に横帯が発生し、当該横帯がシャッタスピードに応じて上下に移動するいわゆるシャッタ段差が発生することが知られている。
このシャッタ段差が発生しないようにするために、従来は、垂直走査系およびシャッタ走査系の双方にダミーステージを追加するとともに、撮像領域(画素アレイ部)にダミー画素を追加し、垂直走査系による垂直走査終了後少なくとも垂直映像期間中は、シャッタ走査系ではダミーステージからシャッタパルスを出力し続けるようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−8109号公報
一方、本願発明者は、垂直映像期間内にシャッタパルスの出力が停止することとは別の要因・状況においてもシャッタ段差が発生することを見いだした。その要因とは、垂直ブランキング期間にシャッタ行として走査された行では信号の掃き捨て量が微妙に異なるために、その行が次の読み出し行として走査された際に、掃き捨て量が異なる分だけ信号量が異なってしまうことである。この要因によっても、やはりシャッタ段差(横帯)が発生する(図13参照)。このシャッタ段差については、発生要因が異なることから、特許文献1に係る従来技術では解決できない。
ここで、信号の掃き捨て量が異なる原因について考察する。図13において、垂直ブランキング期間には読み出し行が存在しないために、読み出し行が存在するときとでは垂直信号線103の電位が異なり、垂直信号線103が接続されているシャッタ行の画素が影響を受けることになる。垂直信号線103は、物理的な画素構造の中で、メタル配線、コンタクトホール、半導体中の拡散層と電気的に接触しており、また大きな構造物となっている。
シャッタ行の画素の信号掃き捨てを行う直前の垂直信号線103の電位変化、もしくは掃き捨てを行う際の垂直信号線103の電位が異なると、掃き捨てを行っているシャッタ行の画素において画素内のポテンシャル分布が静電的容量結合やその他の微妙な影響を受け、信号電荷の掃き捨て量に数電子〜数十電子レベルのわずかな影響を与える。この掃き捨て量のわずかな違いが、非常に暗いシーンを大きなゲインで撮像する際に、横帯状となって撮像画像上に写り、シャッタ段差となる。
以下に、信号の掃き捨て量が微妙に異なることに起因してシャッタ段差が発生するメカニズムについて、より具体的に説明する。
図14は、画素101の構成の一例を示す回路図である。図14に示すように、本例に係る画素101は、光電変換素子であるフォトダイオード201、転送トランジスタ202、リセットトランジスタ203、電圧変換部であるフローティングディフュージョン部(FD部)204および増幅トランジスタ205によって構成されている。増幅トランジスタ205は、電流源109のMOSトランジスタとソースフォロアを形成している。
この画素101に対して、駆動制御線104(図12参照)として、転送制御線206、リセット制御線207およびドレイン制御線208が行毎に配線されている。そして、転送制御線206を介して転送パルスTrfが、リセット制御線207を介してリセットパルスRstが、ドレイン制御線208を介してドレイン電圧Drainがシャッタ行と読み出し行の各画素に対して与えられる。ドレイン制御線208は、全画素共通に配線されている。また、電流源109を構成するMOSトランジスタにロードパルスLoadが与えられる。
図15に、従来例に係る画素駆動パルス、即ち水平同期パルスHsync、ロードパルスLoad、ドレイン電圧Drain、リセットパルスRstおよび転送パルスTrfのタイミング関係を示す。ここでは、リセットパルスRstおよび転送パルスTrfに関して、読み出し行のリセットパルスR_Rstおよび転送パルスR_Trf、シャッタ行のリセットパルスS_Rstおよび転送パルスS_Trfとして示している。
上記構成の画素101において、先ず、全画素共通のドレイン電圧Drainが立ち上がり(アクティブ状態となる)、同時にロードパルスLoadが立ち上がることで、増幅トランジスタ205とソースフォロアを組む電流源109のMOSトランジスタがオン状態となる。その後、読み出し行のリセットパルスR_Rstがアクティブになることで、リセットトランジスタ203がオン状態となってFD部204をリセットする。このリセット時のFD部204の電位は、増幅トランジスタ206によってリセットレベルとして垂直信号線103に出力される。
次に、読み出し行の転送パルスR_Trfがアクティブになることで、転送トランジスタ202がオン状態となってフォトダイオード201で光電変換された信号電荷をFD部204へ転送する。この信号転送時のFD部204の電位は、増幅トランジスタ206によって信号レベルとして垂直信号線103に出力される。
カラム回路106は、画素101から垂直信号線103を通して順に供給されるリセットレベルと信号レベルの差を取り、光電変換分の信号として出力する。画素101の信号出力としてはこれで終了となるため、ロードパルスLoadが立ち下がる(非アクティブ状態となる)。
その後、読み出し行のリセットパルスR_Rstとシャッタ行のリセットパルスS_Rstがアクティブになる。これにより、両方の行のFD部204がリセットされる。このとき、シャッタ行では転送パルスS_Trfもアクティブになるため、フォトダイオード201の信号の掃き捨てが行われる。
シャッタ行の転送パルスS_Trfが非アクティブとなってから、ドレイン電圧Drainが立ち下がることで、読み出し行とシャッタ行のFD部204の電位が低レベルとなるため、増幅トランジスタ205がオフし、読み出し行とシャッタ行の各画素101を垂直信号線103から電気的に切り離す。
最後に、読み出し行のリセットパルスR_Rstとシャッタ行のリセットパルスS_Rstが非アクティブとなる。その後、カラム回路106に一時的に保持されている信号を水平走査回路107によって走査する水平映像期間に入る。そして、垂直方向に行を順に走査しつつ、この動作が繰り返される。
ここで、垂直ブランキング期間には読み出し行が存在しないことから、転送パルスR_TrfとリセットパルスR_Rstが非アクティブ状態にあり、垂直信号線103に信号が出力されなくなる。つまり、シャッタ動作直前の垂直信号線103の電位が、垂直ブランキング期間の場合と、垂直ブランキング期間ではない場合とで異なる。これにより、シャッタ動作中の垂直信号線103の電位にも影響が残り、これが原因となって上記シャッタ段差が発生する。
そこで、本発明は、電子シャッタ行の画素の信号電荷の掃き捨てを行う直前の垂直信号線の電位変化、もしくは掃き捨てを行う際の垂直信号線の電位が異なることで、掃き捨てを行っているシャッタ行の画素に及ぼされる影響を改善し、シャッタ段差の現象を防止可能な固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および当該固体撮像装置を用いた撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、光電変換素子を含む画素が行列状に2次元配置され、当該行列状の画素配置に対して画素列ごとに信号線が配線されてなる画素アレイ部と、前記画素アレイ部に対して前記画素の信号電荷をリセットするシャッタ行と前記画素の信号電荷を読み出す読み出し行とを順に走査しつつ、シャッタ行の画素動作期間と読み出し行の画素動作期間を異なるタイミングで行う走査回路と、を具備する固体撮像装置において、垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作期間における前記信号線の電位を、読み出し行の画素動作期間における前記信号線の電位と同程度に設定する構成を採っている。
さらに、前記画素は、前記光電変換素子から電圧変換部に電荷を転送する転送トランジスタおよび前記電圧変換部をリセットするリセットトランジスタを有し、
前記電位設定手段は、前記信号線の各々に接続された電流源を、読み出し行の画素動作期間およびシャッタ行の画素動作期間に亘って動作させるとともに、シャッタ行の前記リセットトランジスタをオン状態にし、その後所定期間だけ遅らせてから前記転送トランジスタをオン状態にするよう構成している。
上記構成の固体撮像装置または当該固体撮像装置を撮像デバイスとして用いた撮像装置において、垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作期間における信号線電位を、読み出し行の画素動作期間における信号線電位と同程度にすることで、信号線電位が垂直ブランキング期間と垂直映像期間で変わらないために、掃き捨てを行っているシャッタ行の画素に及ぼされる影響を改善できる。
本発明によれば、電子シャッタ行の画素の信号電荷の掃き捨てを行う直前の信号線の電位変化、もしくは掃き捨てを行う際の垂直信号線の電位が異なることで、掃き捨てを行っているシャッタ行の画素に及ぼされる影響を改善できるために、シャッタ段差の現象を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る固体撮像装置、例えばMOS型固体撮像装置の構成を示すシステム構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係るMOS型固体撮像装置10は、光電変換素子20を含む画素20が行列状(マトリクス状)に2次元配置されてなる画素アレイ部(撮像領域)11に加えて、その周辺回路として垂直走査回路12、電流源13、カラム回路(列並列信号処理回路)14、水平走査回路15、出力回路16および制御回路17を有する構成となっている。
ここでは、図面の簡略化のために、画素アレイ部11における画素20の配列を4行6列としている。この行列状の画素配列に対して、列毎に垂直信号線111が配線され、行毎に駆動制御線、例えば転送制御線112、リセット制御線113およびドレイン制御線114が配線されている。ドレイン制御線114は、全画素共通に配線されている。
(画素回路)
図2は、画素20の回路構成の一例を示す回路図である。図2に示すように、本例に係る画素20は、光電変換素子、例えばフォトダイオード21に加えて、例えば転送トランジスタ22、リセットトランジスタ23および増幅トランジスタ24の3つのトランジスタを有する画素回路となっている。ここでは、これらトランジスタ22〜24として、例えばNチャネルのMOSトランジスタを用いている。
転送トランジスタ22は、フォトダイオード21のカソードと電圧変換部であるFD部(フローティングディフュージョン部)25との間に接続され、フォトダイオード21で光電変換され、ここに蓄積された信号電荷(ここでは、電子)を、ゲートに転送パルスTrfが与えられることによってFD部25に転送する。
リセットトランジスタ23は、ドレイン制御線114にドレインが、FD部25にソースがそれぞれ接続され、フォトダイオード21からFD部25への信号電荷の転送に先立って、ゲートにリセットパルスRstが与えられることによってFD部25の電位をリセットする。ドレイン制御線114には、アクティブで電源レベル、非アクティブでGNDレベルとなるドレイン電圧Drainが与えられる。
増幅トランジスタ24は、FD部25にゲートが、ドレイン制御線114にドレインが、垂直信号線111にソースがそれぞれ接続されたソースフォロア構成となっており、ドレイン電圧Drainがアクティブになることによって動作状態となって画素20の選択をなし、リセットトランジスタ23によってリセットした後のFD部25の電位をリセットレベルとして垂直信号線111に出力し、転送トランジスタ12によってフォトダイオード21から信号電荷を転送した後のFD部25の電位を信号レベルとして垂直信号線111に出力する。
図1に説明を戻す。垂直走査回路12は、シフトレジスタあるいはアドレスデコーダ等によって構成され、画素アレイ部11の各画素20をシャッタ行と読み出し行それぞれについて行単位で垂直方向(上下方向)に走査しつつ、シャッタ行に対してはその行の画素の信号掃き捨てを行うためのシャッタパルスを供給するとともに、読み出し行に対してはその行の画素の信号読み出しを行うための読み出しパルスを供給する。
ここでは、図示を省略するが、垂直走査回路12は、画素20を行単位で順に選択して当該選択行の各画素20の信号を読み出す読み出し動作を行うための読み出し走査系と、当該読み出し走査系による読み出し走査よりもシャッタ速度に対応した時間分だけ前に同じ行の画素20のフォトダイオード21にそれまでに蓄積された電荷を捨てる(リセットする)電子シャッタ動作を行うための電子シャッタ走査系を有する構成となっている。
そして、電子シャッタ走査系によるシャッタ走査によってフォトダイオード21の不要な電荷がリセットされたタイミングから、読み出し走査系による読み出し走査によって画素20の信号が読み出されるタイミングまでの期間が、画素20における信号電荷の蓄積時間(露光時間)となる。すなわち、電子シャッタ動作とは、フォトダイオード21に蓄積された信号電荷をリセットし、新たに信号電荷の蓄積を開始する動作である。
電流源13は、特に図2から明らかなように、垂直信号線111とグランドとの間に接続された負荷MOSトランジスタ131によって構成されている。負荷MOSトランジスタ131のゲートには、ロード線132を介してロードパルスLoadが選択的に与えられる。この負荷MOSトランジスタ131は、垂直信号線111を介して選択行の画素の増幅トランジスタ24と電気的に接続されることで、当該増幅トランジスタ24とソースフォロア回路を形成する。
カラム回路14は、画素アレイ部11の例えば画素列ごとに、即ち画素列に対して1対1の対応関係をもって配置された回路群からなり、垂直走査回路12による垂直走査によって選択された読み出し行の各画素20から垂直信号線111を通して出力される信号に対して所定の信号処理を行うとともに、一時的に保持する。
より具体的には、カラム回路14は、1行分の各画素20から出力される信号を画素列ごとに受けて、その信号に対して画素固有の固定パターンノイズを除去するためのCDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)や信号増幅等の信号処理を行う。このカラム回路14に、A/D(アナログ/デジタル)変換機能を持たせた構成を採ることも可能である。
水平走査回路15は、シフトレジスタあるいはアドレスデコーダ等によって構成され、カラム回路14の各回路を順に走査し、当該カラム回路14に一時的に保持されている1行(1ライン)分の画素の信号を順次出力する。出力回路16は、カラム回路15から出力される信号に対して所定の処理、例えばバッファリングだけ、あるいはバッファリングの前に黒レベル調整、列ごとのばらつきの補正、信号増幅等の処理を行う。
制御回路17は、本固体撮像装置10の動作モードなどを指令するデータを図示せぬ上位装置から受け取り、また本固体撮像装置10の情報を含むデータを上位装置に出力するとともに、垂直同期信号Vsync、水平同期信号HsyncおよびマスタークロックMCKに基づいて、垂直駆動回路12、電流源13、カラム回路14および水平走査回路15などの動作の基準となるクロック信号や制御信号などを生成し、これら各回路に対して与える。
図3に、第1実施形態に係る固体撮像装置10における画素駆動パルス、即ち水平同期パルスHsync、ロードパルスLoad、ドレイン電圧Drain、リセットパルスRstおよび転送パルスTrfのタイミング関係を示す。ここでは、リセットパルスRstおよび転送パルスTrfに関して、読み出し行のリセットパルスR_Rstおよび転送パルスR_Trf、シャッタ行のリセットパルスS_Rstおよび転送パルスS_Trfとして示している。
次に、第1実施形態に係る固体撮像装置10の動作について、図3のタイミングチャートを用いて説明する。なお、図3のタイミングチャートにおいて、二点鎖線は従来の動作タイミングを示している。
先ず、全画素共通のドレイン電圧Drainがアクティブ(電源レベル)となり、同時にロードパルスLoadがアクティブとなることで、増幅トランジスタ24とソースフォロア回路を形成する負荷MOSトランジスタ131がオン状態となる。その後、読み出し行のリセットパルスR_Rstがアクティブになることで、リセットトランジスタ22がオン状態となってFD部25をリセットする。このリセット時のFD部25の電位は、増幅トランジスタ24によってリセットレベルとして垂直信号線111に出力される。
次に、読み出し行の転送パルスR_Trfがアクティブになることで、転送トランジスタ22がオン状態となってフォトダイオード21で光電変換された信号電荷をFD部25へ転送する。この信号転送時のFD部25の電位は、増幅トランジスタ24によって信号レベルとして垂直信号線111に出力される。これにより、画素20における信号出力の動作としては終了であるが、電流源13の負荷MOSトランジスタ131はオン状態を維持する。その後、読み出し行のリセットパルスR_Rstとシャッタ行のリセットパルスS_Rstがアクティブになることで、両方の行のFD部25がリセットされる。
ここで、従来の画素読み出し・電子シャッタの動作タイミングでは、図15のタイミングチャートから明らかなように、FD部25のリセットを行うタイミングと同じタイミングで、シャッタ行のフォトダイオード21について信号電荷の掃き捨てを行っていた。
これに対して、本実施形態に係る動作タイミングでは、FD部25のリセットタイミング、即ちリセットパルスS_Rstをアクティブにし、リセットトランジスタ23をオンにしたタイミングから所定期間tだけ遅らせたタイミングでシャッタ行の転送パルスS_Trfをアクティブにし、転送トランジスタ22をオンにすることで、シャッタ行のフォトダイオード21について信号電荷の掃き捨てを行うようにする。
この電子シャッタ画素動作期間に負荷MOSトランジスタ131がオン状態にあることにより、垂直信号線111の電位はFD部25の電位に追随するために、垂直ブランキング期間で読み出し行がなくとも、電子シャッタ行のリセットパルスS_Rstがアクティブになり、電子シャッタ行のリセットレベルが垂直信号線111に現れる。
つまり、垂直ブランキング期間で読み出し行がない場合もリセットレベルが垂直信号線111に現れ、しかも垂直信号線111の電位が安定してからフォトダイオード21について信号電荷の掃き捨てが行われる。したがって、電子シャッタ動作直前の垂直信号線111の電位が垂直ブランキング期間と違っても、その影響を受けずフォトダイオード21について信号電荷の掃き捨てが行われることとなる。
シャッタ行の転送パルスS_Trfが非アクティブとなってから、ドレイン電圧Drainが立ち下がることで、読み出し行とシャッタ行のFD部25の電位が低レベルとなるため、増幅トランジスタ24がオフし、読み出し行とシャッタ行の各画素20を垂直信号線111から電気的に切り離す。また、ドレイン電圧Drainが立ち下がるタイミングで、ロードパルスLoadが非アクティブとなる。
最後に、読み出し行のリセットパルスR_Rstとシャッタ行のリセットパルスS_Rstが非アクティブとなる。その後、カラム回路14に一時的に保持されている信号を水平走査回路15によって走査する水平映像期間に入る。そして、垂直方向に行を順に走査しつつ、この動作が繰り返される。
上述したように、垂直信号線111に電流源13が接続されてなるMOS型固体撮像装置10において、電流源13を読み出し行の画素動作期間およびシャッタ行の画素動作期間に亘って動作させるとともに、シャッタ行のリセットパルスS_Rstをアクティブにしてリセットトランジスタ23をオン状態にし、その後所定期間tだけ遅らせてから転送パルスS_Trfをアクティブにして転送トランジスタ22をオン状態にすることで、垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作期間における垂直信号線111の電位を、読み出し行の画素動作期間における垂直信号線111の電位と同程度にすることができる。
これにより、シャッタ行の画素20の信号電荷の掃き捨てを行う直前の垂直信号線111の電位変化、もしくは掃き捨てを行う際の垂直信号線111の電位が異なることで、掃き捨てを行っているシャッタ行の画素20に及ぼされる影響、即ち画素20内のポテンシャル分布の静電的容量結合やその他の微妙な影響を改善できるために、シャッタ段差の現象を防ぐことができる。
なお、上記実施形態では、画素20として、増幅トランジスタ24が画素の選択トランジスタを兼ねた3トランジスタ構成のものを用いるとしたが、3トランジスタ構成のものに限られるものではなく、例えば、増幅トランジスタ24とは別に選択トランジスタを有する4トランジスタ構成のものなど、少なくとも転送トランジスタ22およびリセットトランジスタ23を有する構成のものであれば良い。
[第2実施形態]
図4は、本発明の第2実施形態に係るMOS型固体撮像装置の構成を示すシステム構成図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。
本実施形態に係るMOS型固体撮像装置30は、画素アレイ部11の各画素として、増幅トランジスタ24とは別に選択トランジスタを有する4トランジスタ構成の画素20′を用いるとともに、電圧源回路31、切替スイッチ32およびスイッチ回路33を新たに構成要素として有する構成となっている。それ以外の構成は、第1実施形態に係る固体撮像装置10と基本的に同じであり、その説明については重複するので省略する。
画素20′は、図5に示すように、転送トランジスタ22、リセットトランジスタ23および増幅トランジスタ24に加えて、選択トランジスタ26を有する4トランジスタ構成となっている。ドレイン電圧Drainは電源レベルに固定となっている。
選択トランジスタ26は、増幅トランジスタ24のソースと垂直信号線111の間に接続され、選択制御線115を介して選択パルスSelectがゲートに与えられることにより、オン状態となって画素20′を選択する。なお、選択トランジスタ26をドレイン制御線114と増幅トランジスタ24のドレインの間に接続した構成を採ることも可能である。
電圧源回路31は、任意の電圧を出力可能であり、その出力電圧が外部からの設定によって調整可能な構成となっている。電圧源回路31の出力電圧としては、画素20′のリセットレベル(信号ゼロに相当)付近の電圧に設定される。
切替スイッチ32は、電圧源回路31の出力電圧を一方の入力、GNDレベルを他方の入力としており、制御回路17から与えられる切替パルスV1がアクティブとなったときに、電圧源回路31の出力電圧を選択し、制御線34を介してスイッチ回路33の各回路に供給する。
スイッチ回路33の各回路は、電源と垂直信号線111の間に接続されたMOSトランジスタ331によって構成されており、電圧源回路31の出力電圧が切替スイッチ32を介してMOSトランジスタ331のゲートに印加され、そのゲート電圧の高レベルがコントロールされることで、画素20′のリセットレベル付近の電位を垂直信号線111に供給する。
図6に、第2実施形態に係る固体撮像装置30における画素駆動パルス、即ち水平同期パルスHsync、ロードパルスLoad、ドレイン電圧Drain、選択パルスSelect、リセットパルスRst、転送パルスTrfおよび切替パルスV1のタイミング関係を示す。
ここでは、選択パルスSelect、リセットパルスRstおよび転送パルスTrfに関して、読み出し行の選択パルスR_Select、リセットパルスR_Rstおよび転送パルスR_Trf、シャッタ行の選択パルスS_Select、リセットパルスS_Rstおよび転送パルスS_Trfとして示している。
続いて、第2実施形態に係る固体撮像装置30の動作について、図6のタイミングチャートを用いて説明する。
画素アレイ部11の読み出し行において、ロードパルスLoadに同期して選択パルスR_Selectがアクティブになることで読み出し行の各画素20′が選択され、この選択状態において、従来技術と同様に、リセットパルスR_Rstおよび転送パルスR_Trfが順にアクティブになることで、画素20′のリセットレベル(信号ゼロに相当)と信号レベルが順に垂直信号線111に出力される。その後、異なるタイミングのシャッタ行の画素動作が始まる前に、選択パルスR_Selectが非アクティブになることにで、読み出し行の各画素20′は垂直信号線111に対して非接続状態となる。
次に、シャッタ行の画素動作が始まる前に、即ち転送パルスR_Trf、リセットパルスS_Rstおよび転送パルスS_Trfがアクティブとなる前に、切替パルスV1がアクティブとなることで、切替スイッチ32は電圧源回路31の出力電圧を選択し、当該出力電圧をスイッチ回路33に供給する。
これにより、垂直信号線111には、画素20′のリセットレベル付近の電圧が、シャッタ行の画素動作期間、即ちフォトダイオード21の信号掃き捨てを行う期間に必ず供給される。ここでは、電圧源回路31の出力電圧によってMOSトランジスタ331のゲート電圧の高レベルをコントロールし、垂直信号線111にほぼリセットレベルである電位を供給している。
このMOSトランジスタ331のゲート電圧の高レベルについては、選択行のリセットレベル出力時における増幅トランジスタ24のゲート電圧とほぼ同じに設定すれば良い。これにより、垂直信号線111の電位は、垂直ブランキング期間の電子シャッタ行動作期間でも違う電位にならないために、シャッタ段差は生じない。電子シャッタ行の画素動作期間が終了した後に、切替パルスV1が非アクティブとなることで、電圧源回路31から垂直信号線111への電圧供給が停止する。
ここで、垂直信号線111に供給する電位については、リセットレベルと完全に同じ電位にすることが理想であるが、差を500mV以下にすることで明白な効果が得られることが本願発明者によって確認されており、差を100mV以下にすることで実際上何ら問題なくなる。
本例のように、電圧源回路31が出力電圧の調整機能を持つ場合には、シャッタ段差が確認しやすい条件に設定して、これが消えるように垂直信号線111に供給する電圧をコントロールする作業をおこなうようにすれば良い。
以上の動作説明から明らかなように、電圧源回路31、切替スイッチ32およびスイッチ回路33は、垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作期間における垂直信号線111の電位を、読み出し行の画素動作期間における垂直信号線111の電位と同程度に設定する電位設定手段として機能する。
上述したように、垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作が始まる前に、電圧源回路31の出力電圧、即ち画素20′のリセットレベル付近の電圧を垂直信号線111の各々に供給することで、シャッタ行の画素動作期間における垂直信号線111の電位を、読み出し行の画素動作期間における垂直信号線111の電位と同程度にできる。
これにより、シャッタ行の画素20′の信号電荷の掃き捨てを行う直前の垂直信号線111の電位変化、もしくは掃き捨てを行う際の垂直信号線111の電位が異なることで、掃き捨てを行っているシャッタ行の画素20′に及ぼされる影響、即ち画素20′内のポテンシャル分布の静電的容量結合やその他の微妙な影響を改善できるために、シャッタ段差の現象を防ぐことができる。
なお、上記実施形態では、画素20′として、増幅トランジスタ24とは別に選択トランジスタ26を有する4トランジスタ構成のものを用いるとしたが、4トランジスタ構成のものに限られるものではなく、例えば、第1実施形態の場合のように、増幅トランジスタ24が画素の選択トランジスタ26を兼ねた3トランジスタ構成のものなど、少なくとも転送トランジスタ22およびリセットトランジスタ23を有する構成のものであれば良い。
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態に係るMOS型固体撮像装置の構成を示すシステム構成図であり、図中、図4と同等部分には同一符号を付して示している。
本実施形態に係るMOS型固体撮像装置40は、電圧サンプリング回路41およびスイッチ回路42を新たに構成要素として有する構成となっている。画素アレイ部11の各画素としては、第2実施形態に係る固体撮像装置30と同様に、4トランジスタ構成の画素20′を用いている。ただし、3トランジスタ構成など、他の画素構成のものを用いても良いことは勿論である。それ以外の構成は、第1実施形態に係る固体撮像装置10と基本的に同じであり、その説明については重複するので省略する。
電圧サンプリング回路41は、ある1列の垂直信号線111に一端が接続されたサンプリングスイッチ411と、このサンプリングスイッチ411の他端とグランド間に接続されたホールド容量412と、バッファ413とによって構成され、ある1列の垂直信号線111の電位、具体的には当該垂直信号線111に画素20′から出力されるリセットレベルをサンプルホールドする。
スイッチ回路42は、電圧サンプリング回路41の出力ライン43と各列の垂直信号線111の間にそれぞれ接続された画素列分のスイッチ421によって構成され、電圧サンプリング回路41でサンプルホールドされたリセットレベルを、電子シャッタ行の画素動作が始まる前に垂直信号線111の各々に供給する。
図8に、第3実施形態に係る固体撮像装置40における画素駆動パルス、即ち水平同期パルスHsync、ロードパルスLoad、ドレイン電圧Drain、選択パルスSelect、リセットパルスRst、転送パルスTrf、サンプリングパルスVaおよびスイッチパルスVbのタイミング関係を示す。
ここでは、選択パルスSelect、リセットパルスRstおよび転送パルスTrfに関して、読み出し行の選択パルスR_Select、リセットパルスR_Rstおよび転送パルスR_Trf、シャッタ行の選択パルスS_Select、リセットパルスS_Rstおよび転送パルスS_Trfとして示している。
続いて、第3実施形態に係る固体撮像装置40の動作について、図8のタイミングチャートを用いて説明する。
先ず、ロードパルスLoadがアクティブとなり、これに同期して選択パルスR_Selectがアクティブになることで、読み出し行の各画素20′が選択される。その後、読み出し行のリセットパルスR_Rstがアクティブになることで、リセットトランジスタ22がオン状態となってFD部25をリセットする。このリセット時のFD部25の電位は、増幅トランジスタ24によってリセットレベルとして垂直信号線111に出力される。
次に、サンプリングパルスVaがアクティブになることで、電圧サンプリング回路41は、ある1列の垂直信号線111に画素20′から出力されるリセットレベルをサンプリングスイッチ411によってサンプリングし、ホールド容量412にホールドする。
次いで、読み出し行の転送パルスR_Trfがアクティブになることで、転送トランジスタ22がオン状態となってフォトダイオード21で光電変換された信号電荷をFD部25へ転送する。この信号転送時のFD部25の電位は、増幅トランジスタ24によって信号レベルとして垂直信号線111に出力される。
その後、異なるタイミングのシャッタ行の画素動作が始まる前に、選択パルスR_Selectが非アクティブになることにで、読み出し行の各画素20′は垂直信号線111に対して非接続状態となる。
次に、電子シャッタ行の画素動作直前に、スイッチパルスVbがアクティブになることで、スイッチ回路42の各スイッチ421がオン状態となって、電圧サンプリング回路41でのサンプリング電位、即ちリセットレベルを垂直信号線111の各々に供給する。
その後、電子シャッタ行の画素動作期間に入る。すなわち、読み出し行のリセットパルスR_Rstとシャッタ行のリセットパルスS_Rstがアクティブになることで、両方の行のFD部25がリセットされる。このとき、シャッタ行では転送パルスS_Trfもアクティブになるため、フォトダイオード21の信号の掃き捨てが行われる。
そして、シャッタ行の転送パルスS_Trfが非アクティブとなってから、読み出し行のリセットパルスR_Rstとシャッタ行のリセットパルスS_Rstが非アクティブとなり、最後にスイッチパルスVbが非アクティブとなる。
その後、カラム回路14に一時的に保持されている信号を水平走査回路15によって走査する水平映像期間に入る。そして、垂直方向に行を順に走査しつつ、この動作が繰り返される。
以上の動作説明から明らかなように、電圧サンプリング回路41およびスイッチ回路42は、垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作期間における垂直信号線111の電位を、読み出し行の画素動作期間における垂直信号線111の電位と同程度に設定する電位設定手段として機能する。
上述したように、画素20′から垂直信号線111に出力されるリセットレベルをサンプリングしておき、垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作が始まる前に、そのサンプリング電位、即ちリセットレベルを垂直信号線111の各々に供給することで、シャッタ行の画素動作期間における垂直信号線111の電位を、読み出し行の画素動作期間における垂直信号線111の電位と同程度にできる。
これにより、垂直信号線111の電位は垂直ブランキング期間でも垂直映像期間と違う電位にならず、掃き捨てを行っているシャッタ行の画素20′に及ぼされる影響、即ち画素20′内のポテンシャル分布の静電的容量結合やその他の微妙な影響を改善できるために、シャッタ段差の現象を防ぐことができる。
なお、本実施形態では、ある1列の垂直信号線111に対して電圧サンプリング回路41を設け、ある1列の垂直信号線111の電位をサンプリングしてそのサンプリング電位を垂直信号線111の全てに供給するとしたが、垂直信号線111ごとに電圧サンプリング回路41を設け、各垂直信号線111ごとに電位をサンプリングしてそのサンプリング電位を、サンプリングした垂直信号線111に供給する構成を採ることも可能である。これによれば、垂直列ごとに、シャッタ行の画素動作期間における垂直信号線111の電位を、読み出し行の画素動作期間における垂直信号線111の電位により近い形で設定できる。
[第4実施形態]
図9は、本発明の第4実施形態に係るMOS型固体撮像装置の構成を示すシステム構成図であり、図中、図4と同等部分には同一符号を付して示している。
本実施形態に係るMOS型固体撮像装置50は、画素アレイ部11内に撮像に寄与する有効画素領域以外に、撮像に寄与しないダミー画素領域11Aを有するとともに、垂直走査回路12に当該ダミー画素領域11Aの各行を走査するダミー画素走査回路12Aを有する構成となっている。ダミー画素領域11Aには、読み出し行の垂直走査が終了した後に、次の走査が始まる前までの期間、撮像結果に影響を与えない行としてダミー画素が1行以上存在する。
画素アレイ部11の各画素としては、第1実施形態に係る固体撮像装置10と同様に、3トランジスタ構成の画素20を用いている。ただし、4トランジスタ構成など、他の画素構成のものを用いても良いことは勿論である。それ以外の構成は、第1実施形態に係る固体撮像装置10と基本的に同じであり、その説明については重複するので省略する。
図10は、本実施形態に係るMOS型固体撮像装置50の動作説明のためのタイミングチャートである。このタイミングチャートから明らかなように、本実施形態に係るMOS型固体撮像装置50では、垂直ブランキング期間にダミー画素領域11Aの各ダミー画素を行単位で選択する駆動が行われる。
すなわち、特許文献1に係る従来技術と異なり、選択行にもダミー画素行が設けられている。ダミー画素行の各ダミー画素からの信号出力は、通常の読み出し行の各画素20からの信号出力と同等である。そのため、垂直信号線11の電位は、垂直ブランキング期間と垂直映像期間で変わらない。
上述したように、画素アレイ部11内にダミー画素領域11Aを1行以上設け、読み出し行が垂直走査終了した後、次の走査が始まるまでの期間、撮像結果に影響を及ぼさないダミー画素行を選択して読み出し動作を続けることで、垂直ブランキング期間と垂直映像期間で垂直信号線11の電位が変わらず、掃き捨てを行っているシャッタ行の画素20に及ぼされる影響、即ち画素20内のポテンシャル分布の静電的容量結合やその他の微妙な影響を改善できるために、シャッタ段差の現象を防ぐことができる。
[適用例]
以上説明した第1,第2,第3,第4実施形態に係る固体撮像装置10,30,40,50は、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ、さらには携帯電話等のモバイル機器向けカメラモジュール等の撮像装置において、その撮像デバイスとして用いて好適なものである。
図11は、本発明に係る撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。図11に示すように、本例に係る撮像装置は、レンズ61を含む光学系、撮像デバイス62、カメラ信号処理回路63等によって構成されている。
レンズ61は、被写体からの像光を撮像デバイス62の撮像面に結像する。撮像デバイス62は、レンズ61によって撮像面に結像された像光を画素単位で電気信号に変換して得られる画像信号を出力する。この撮像デバイス62として、先述した第1,第2,第3,第4実施形態に係る固体撮像装置10,30,40,50が用いられる。カメラ信号処理部63は、撮像デバイス62から出力される画像信号に対して種々の信号処理を行う。
上述したように、ビデオカメラや電子スチルカメラ、さらには携帯電話等のモバイル機器向けカメラモジュールなどの撮像装置において、その撮像デバイス62として先述した第1,第2,第3,第4実施形態に係る固体撮像装置10,30,40,50を用いることで、これら固体撮像装置10,30,40,50では信号の掃き捨て量が微妙に異なることに起因して発生するシャッタ段差の現象を防ぐことができるために、撮像画像の画質をより向上できる利点がある。
本発明の第1実施形態に係るMOS型固体撮像装置の構成を示すシステム構成図である。 画素の回路構成の一例を示す回路図である。 第1実施形態に係る固体撮像装置における画素駆動パルスのタイミング関係を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係るMOS型固体撮像装置の構成を示すシステム構成図である。 画素の回路構成の他の例を示す回路図である。 第2実施形態に係る固体撮像装置における画素駆動パルスのタイミング関係を示すタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係るMOS型固体撮像装置の構成を示すシステム構成図である。 第3実施形態に係る固体撮像装置における画素駆動パルスのタイミング関係を示すタイミングチャートである。 本発明の第4実施形態に係るMOS型固体撮像装置の構成を示すシステム構成図である。 第4実施形態に係るMOS型固体撮像装置の動作説明のためのタイミングチャートである。 本発明に係る撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。 CMOS型固体撮像装置の基本構成を示すシステム構成図である。 従来例に係る画素アレイ部の走査タイミングを示すタイミングチャートである。 画素の構成の一例を示す回路図である。 従来例に係る画素駆動パルスのタイミング関係を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10,30,40,50…MOS型固体撮像装置、11…画素アレイ部、11A…ダミー画素領域、12…垂直走査回路、12A…ダミー画素走査回路、13…電流源、14…カラム回路、15…水平走査回路、16…出力回路、17…制御回路、20,20′…画素、21…フォトダイオード、22…転送トランジスタ、23…リセットトランジスタ、24…増幅トランジスタ、25…FD部(フローティングディフュージョン部)、26…選択トランジスタ、31…電圧源回路、32…切替スイッチ、33…スイッチ回路、41…電圧サンプリング回路、42…スイッチ回路

Claims (6)

  1. 光電変換素子を含む画素が行列状に2次元配置され、当該行列状の画素配置に対して画素列ごとに信号線が配線されてなる画素アレイ部と、
    前記画素アレイ部に対して前記画素の信号電荷をリセットするシャッタ行と前記画素の信号電荷を読み出す読み出し行とを順に走査しつつ、シャッタ行の画素動作期間と読み出し行の画素動作期間を異なるタイミングで行う走査回路と、
    垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作期間における前記信号線の電位を、読み出し行の画素動作期間における前記信号線の電位と同程度に設定する電位設定手段と、を具備し、
    前記画素は、前記光電変換素子から電圧変換部に電荷を転送する転送トランジスタおよび前記電圧変換部をリセットするリセットトランジスタを有し、
    前記電位設定手段は、前記信号線の各々に接続された電流源を、読み出し行の画素動作期間およびシャッタ行の画素動作期間に亘って動作させるとともに、シャッタ行の前記リセットトランジスタをオン状態にし、その後所定期間だけ遅らせてから前記転送トランジスタをオン状態にする
    体撮像装置。
  2. 前記電位設定手段は、前記リセットトランジスタのオン後に前記画素から出力されるリセットレベル付近の電圧を発生する電圧源回路を有し、垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作が始まる前に、前記電圧源回路の出力電圧を前記信号線の各々に供給する
    求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記電位設定手段は、前記リセットトランジスタのオン後に前記画素から出力されるリセットレベルをサンプリングするサンプリング回路を有し、垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作が始まる前に、前記サンプリング回路のサンプリング電位を前記信号線の各々に供給する
    求項1記載の固体撮像装置。
  4. 前記画素アレイ部は、撮像結果に影響を及ぼさないダミー画素領域を有し、
    前記電位設定手段は、読み出し行が走査終了した後、次の走査が始まるまでの期間、前記ダミー画素領域のダミー画素行を選択して読み出し動作を続ける
    求項1記載の固体撮像装置。
  5. 光電変換素子を含む画素が行列状に2次元配置され、当該行列状の画素配置に対して画素列ごとに信号線が配線されてなる画素アレイ部と、
    前記画素アレイ部に対して前記画素の信号電荷をリセットするシャッタ行と前記画素の信号電荷を読み出す読み出し行とを順に走査しつつ、シャッタ行の画素動作期間と読み出し行の画素動作期間を異なるタイミングで行う走査回路と、
    垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作期間における前記信号線の電位を、読み出し行の画素動作期間における前記信号線の電位と同程度に設定する電位設定手段と、
    前記画素に、前記光電変換素子から電圧変換部に電荷を転送する転送トランジスタおよび前記電圧変換部をリセットするリセットトランジスタと、を具備する固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記電位設定手段により、前記信号線の各々に接続された電流源を、読み出し行の画素動作期間およびシャッタ行の画素動作期間に亘って動作させるとともに、シャッタ行の前記リセットトランジスタをオン状態にし、その後所定期間だけ遅らせてから前記転送トランジスタをオン状態にする
    体撮像装置の駆動方法。
  6. 固体撮像装置と、
    被写体からの像光を前記固体撮像装置の撮像面上に結像させる光学系とを備え、
    前記固体撮像装置は、
    光電変換素子を含む画素が行列状に2次元配置され、当該行列状の画素配置に対して画素列ごとに信号線が配線されてなる画素アレイ部と、
    前記画素アレイ部に対して前記画素の信号電荷をリセットするシャッタ行と前記画素の信号電荷を読み出す読み出し行とを順に走査しつつ、シャッタ行の画素動作期間と読み出し行の画素動作期間を異なるタイミングで行う走査回路と、
    垂直ブランキング期間でシャッタ行の画素動作期間における前記信号線の電位を、読み出し行の画素動作期間における前記信号線の電位と同程度に設定する電位設定手段と、を具備し、
    前記画素は、前記光電変換素子から電圧変換部に電荷を転送する転送トランジスタおよび前記電圧変換部をリセットするリセットトランジスタを有し、
    前記電位設定手段は、前記信号線の各々に接続された電流源を、読み出し行の画素動作期間およびシャッタ行の画素動作期間に亘って動作させるとともに、シャッタ行の前記リセットトランジスタをオン状態にし、その後所定期間だけ遅らせてから前記転送トランジスタをオン状態にする
    像装置。
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