JP2010262899A - 二次電池および電池ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】電池内の温度ムラを低減し,電池の耐久性の向上が期待できる二次電池および電池ケースを提供すること。
【解決手段】リチウムイオン電池100は,発電要素60と,発電要素60を収容する電池ケース10と,発電要素60と接合する正極集電端子31および負極集電端子32とを備えている。電池ケース10は,発電要素60の一部を覆う非塗装領域13と,発電要素60の非塗装領域13に覆われない部位を覆い,その表面が黒色で塗装された塗装領域12とを備えている。また,正極集電端子31と発電要素60との接合部位40Aと,負極集電端子32と発電要素60との接合部位40Bとが,塗装領域12に覆われる範囲に位置している。
【選択図】 図2

Description

本発明は,発電要素がケース部材に収容された密閉型の二次電池および電池ケースに関する。
近年,リチウムイオン電池等の二次電池は,携帯型PCや携帯電話を始めとする電子機器のみならず,ハイブリッド車や電気自動車の電源として注目されている。二次電池では,充電と放電とが繰り返され,発電要素を収容するケース内に熱が蓄積されると,二次電池の耐久性が低下する傾向にある。そこで,ケース内で発生した熱を効率よく放出する技術として,例えば特許文献1には,電池ケースの表面に高放射率層を形成する電池が開示されている。
特開2002−231192号公報
しかしながら,前記した従来の電池には,次のような問題があった。例えばハイレートの充放電が連続する場合には,発電要素の温度ムラが大きいと,劣化が急速に進行する。温度ムラが大きいと劣化が急速に進行するのは,一般的に温度が高い部分が抵抗が低く,充放電によく使われ,温度が低い部分は抵抗が高く,充放電反応に関与し難いことに起因している。特に,ハイブリッド自動車に車載される二次電池では,ハイレートの充放電が連続することが多く,電池内の温度ムラは劣化を大幅に加速させ,電池の耐久性に悪影響を与える。特許文献1のように,電池全体の温度を下げることも重要であるが,温度ムラによる耐久性の低下を防ぐ上では十分ではない。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,電池内の温度ムラを低減し,電池の耐久性の向上が期待できる二次電池および電池ケースを提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた二次電池は,発電要素と,発電要素を収容するケース部材と,発電要素と接合する正極集電端子および負極集電端子とを備え,ケース部材は,発電要素の一部を覆う第1領域と,発電要素の第1領域に覆われない部位を覆い,第1領域よりも放熱性が高い第2領域とを有し,正極集電端子と発電要素との接合部位である接合部位Aと,負極集電端子と発電要素との接合部位である接合部位Bとが,第2領域に覆われる範囲に位置することを特徴としている。
本発明の二次電池は,発電要素を収容するケース部材が,第1領域と,第1領域よりも放熱性が高い第2領域とに区分される。そして,発電要素のうち,正極集電端子との接合部位Aと負極集電端子との接合部位Bとが,ケース部材の第2領域に覆われる。すなわち,電流が集中しやすい部位が,高放熱性を有する第2領域に覆われる。そのため,接合部位A,Bに近接する領域に籠る熱がより積極的に放出され,発電要素の温度が均一になる。よって,本発明の二次電池は,発電要素全体が均一に使用されることになり,充放電サイクルの寿命向上が期待できる。
また,本発明の二次電池は,接合部位Aと接合部位Bとを結ぶ線分ABが,発電要素の中心を通らないように,正極集電端子および負極集電端子が配置されているとよい。すなわち,正極集電端子と負極集電端子とを,発電要素の中心を挟んで略点対称配置し,電流集中を緩和することで,温度ムラを抑制することが考えられる。しかし,このような配置に限定してしまうと,集電端子の配置の自由度が小さくなってしまう。本発明の二次電池は,接合部位Aと接合部位Bとを結ぶ線分ABが発電要素の中心を通らない構成であることから,正極集電端子および負極集電端子の配置の自由度が大きい。
また,本発明の二次電池のケース部材の第2領域は,例えば,ケース外側の表面に黒色層を有するとよい。すなわち,表面に熱放射率が高い層を設けることで第1領域と比較して高放熱性を持たせることができる。
また,本発明の二次電池のケース部材の第2領域は,例えば,少なくともケース外側の表面に突起および溝の少なくとも一方が設けられているとよい。すなわち,外気との接触面積を増やすことで第1領域と比較して高放熱性を持たせることができる。
また,本発明は,発電要素と,発電要素と接合する正極集電端子の一部と,発電要素と接合する負極集電端子の一部とを収容する二次電池用の電池ケースであって,発電要素の一部を覆う第1領域と,発電要素の第1領域に覆われない部位を覆い,第1領域よりも放熱性が高い第2領域とを有し,第2領域は,正極集電端子と発電要素との接合部位である接合部位Aと,負極集電端子と発電要素との接合部位である接合部位Bとを覆うことを特徴とする電池ケースを含んでいる。
本発明によれば,電池内の温度ムラを低減し,電池の耐久性の向上が期待できる二次電池および電池ケースが実現される。
実施の形態にかかる二次電池の構成を示す斜視透視図である。 図1に示した二次電池の外観を示す斜視図である。 図1に示した二次電池の温度分布を示す図である。 応用形態にかかる二次電池(その1)の構成を示す斜視透視図である。 図4に示した二次電池の外観を示す図である。 応用形態にかかる二次電池(その2)の構成を示す斜視透視図である。 図6に示した二次電池の外観を示す図である。 応用形態にかかる二次電池(その3)のケースの表面形状を示す断面図である。
以下,本発明にかかる二次電池を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお,以下の形態では,ハイブリッド自動車に車載されるリチウムイオン電池に本発明を適用する。
[リチウムイオン電池の構成]
本形態のリチウムイオン電池100は,図1に示すように,発電要素60と,発電要素60を収容し,リチウムイオン電池100の外殻を形成する角型の外装部50とを有する密閉型の二次電池である。図1は,外装部50を透視した状態を示している。なお,以下の説明では,説明の便宜上,外装部50の幅方向(図1中のX方向)を「幅方向」,外装部50の高さ方向(図1中のY方向)を「高さ方向」,外装部50の奥行き方向(図1中のZ方向)を「奥行き方向」とする。
また,外装部50は,容器となる電池ケース10と,電池ケース10の開口部を封止する封口蓋20とを有している。電池ケース10は,アルミニウム,アルミニウム合金,めっき鋼板,ステンレス鋼板等の金属材からなり,封口蓋20は,アルミニウム,めっき鋼板,ステンレス鋼板等の金属材からなる。電池ケース10や封口蓋20に利用する金属材は,成形が容易であって,剛性があるものであればよい。外装部50の内側全面には,不図示の絶縁フィルムが貼付されている。
電池ケース10は,有底矩形の箱体,すなわち上面が開口した直方体をなしている。電池ケース10は,発電要素60を収納しており,矩形板状の封口蓋20にてその開口部を塞ぐことによって発電要素60を密封をしている。具体的に,外装部50は,電池ケース10と封口蓋20とがレーザ溶接によって一体となっている。
また,電池ケース10は,図2に示すように,黒色に塗装された塗装領域12と,塗装されていない非塗装領域13とを備えている。すなわち,電池ケース10は,高さ方向の位置が異なる領域を2つ有し,高さ方向の中間点よりも上側半分を塗装領域12が占め,下側半分を非塗装領域13が占める。黒色に塗装された塗装領域12は,金属材料がそのまま剥き出しとなっている非塗装領域13よりも熱放射性に優れる。
塗装領域12の表面に形成される黒色層は,例えばカーボンブラックとチタニアとの混合物が適用可能である。具体的に本形態では,平均粒子径が0.02μmのカーボンブラック(三菱化成社製の「MA−100」)を1重量部,平均粒子径が0.25μmのチタニア(石原産業社製の「タイペークCR−90」)を40重量部,乾燥固形分としてのポリエステル樹脂およびメラミン系架橋剤を59重量部を,溶剤(本形態では適量のシクロヘキサノン)とともに,ボールミルを用いて分散混合した塗料を使用している。なお,ポリエステル樹脂に対するメラミン系架橋剤の混合割合は,ポリエステル樹脂100重量部に対して10重量部としている。この塗料を,塗装領域12とする部位に塗布し,240度で60秒間の焼き付け処理を施すことで,電池ケース10の表面に黒色層を形成している。
封口蓋20には,封口蓋20を貫通し,封口蓋20から外装部50の外側に向けて突出する正極端子部31及び負極端子部32が取り付けられている。正極端子部31の封口蓋20への取り付け箇所には,樹脂製の絶縁部材33が介在し,正極端子部31と封口蓋20とを絶縁している。同様に,負極端子部32の封口蓋20への取り付け箇所には,樹脂製の絶縁部材34が介在し,負極端子部32と封口蓋20とを絶縁している。また,封口蓋20には,矩形板状の安全弁23も溶接されている。安全弁23は,封口蓋20を貫通する注液孔を封止しており,その注液孔から電解液が注入される。
発電要素60は,帯状の正極板61と負極板62とをポリエチレンからなるセパレータを挟んで捲回し,扁平状にしたものである。正極板61は,帯状のアルミ箔の両面に不図示の正極活物質層を担持している。この正極活物質層には,例えば,正極活物質のニッケル酸リチウム(LiNiO2 ),導電剤のアセチレンブラック,および結着剤のポリテトラフルオロエチレン(PTFE),カルボキシルメチルセルロース(CMC)が含まれる。また,負極板62は,帯状の銅箔の両面に不図示の負極活物質層を担持している。この負極活物質層には,例えば,グラファイトおよび結着剤が含まれる。また,不図示の電解液は,エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを,体積比でEC:EMC=3:7に調整した混合有機溶媒に,溶質として6フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )を添加し,リチウムイオンを1mol/lの濃度とした有機電解液である。正極板61,正極活物質層,負極板62,負極活物質層,電解液に利用される物質は,一例であり,一般的にリチウムイオン電池に利用されるものを適宜選択すればよい。
また,正極板61は,クランク状に屈曲した板状の正極集電端子31と接合され,負極板62は,同じくクランク状に屈曲した板状の負極集電端子32と接合されている。具体的に,正極集電端子31は,発電要素60の幅方向の一方の端部に露出する正極板61と接合している。一方,負極集電端子32は,他方の端部に露出する負極板62と接合している。
さらに,正極集電端子31と発電要素60との接合部位40Aは,発電要素60が電池ケース1に収容された状態で,電池ケース10の高さ方向の中間点よりも上側(封口蓋20側)に位置する。また,負極集電端子32と発電要素60との接合部位40Bも,電池ケース10の高さ方向の中間点よりも上側に位置する。つまり,接合部位40A,40Bともに,電池ケース10の塗装領域12に覆われる範囲に位置する。
また,接合部位40A,40Bは,それぞれ電池ケース10の高さ方向の中間点よりも上側に位置することから,接合部位40Aと接合部位40Bとを結ぶ線分40ABが発電要素60の中心60Pを通らない。ここでいう「中心」は,高さ方向,幅方向,奥行き方向の3方すべての中心を意味する。
このように構成されたリチウムイオン電池100では,充電および放電を繰り返すと,発電要素60の温度が上昇する。特に,電流が集中しやすい部分である接合部位40Aおよび接合部位40B付近での発熱が顕著になる。つまり,本形態のリチウムイオン電池100では,図3に示すように,概ね,発電要素60の高さ方向の上側部分(図3中のハッチング部分)の温度が高くなる傾向にある。本形態のリチウムイオン電池100では,この上側部分を,高放熱性を有する塗装領域12で覆っている。そのため,当該上側部分の温度上昇が抑制され,発電要素60全体での温度ムラの縮小が期待できる。
[応用形態(その1)]
続いて,リチウムイオン電池の応用形態について説明する。図4に示すリチウムイオン電池200は,引き出しタグを有する枚葉状の正極板64と,同じく引き出しタグを有する枚葉状の負極板65とを,セパレータを挟んで重ね合わせた発電要素63を有するものである。この点,帯状の正極板61と負極板62とをセパレータを挟んで捲回した発電要素60を有するリチウムイオン電池100とは異なる。発電要素63は,角型の電池ケース14に収容され,電池ケース14の開口部は封口蓋24によって封止される。
また,リチウムイオン電池200は,発電要素63の同一辺(図4では上辺)上に,正極集電端子35との接合部位41Aおよび負極集電端子36との接合部位41Bを配置している。リチウムイオン電池200の構成では,接合部位41Aと接合部位41Bとを結ぶ線分41ABは,発電要素63を横断せず,勿論,発電要素63の中心63Pを通過しない。この点,各集電端子の接合部位40A,40Bが発電要素60の幅方向の両端に分かれており,線分40ABが発電要素60を横断する構成になっているリチウムイオン電池100とは異なる。
また,リチウムイオン電池200の電池ケース14は,図5に示すように,黒色に塗装された塗装領域15と,塗装されていない非塗装領域16とによって構成される。塗装領域15の塗装材は,リチウムイオン電池100と同様である。すなわち,電池ケース14は,リチウムイオン電池100と同様に,高さ方向の位置が異なる領域を2つ有し,高さ方向の上側部分を高放熱性を有する塗装領域15が占める。そして,図4に示した接合部位41A,41Bは,塗装領域15に覆われた範囲に位置する。
本形態のリチウムイオン電池200であっても,充電および放電を繰り返すと,図4に示した接合部位41A,41B付近での発熱が顕著になる。そこで,図5に示すように,リチウムイオン電池200の電池ケース14の一部を黒色塗装し,その塗装領域15が接合部位41A,41Bを覆うように構成する。すなわち,接合部位41A,41Bを,高放熱性を有する塗装領域15で覆う。これにより,リチウムイオン電池100と同様に,温度ムラの縮小が期待できる。
[応用形態(その2)]
図6に示すリチウムイオン電池300は,帯状の正極板および負極板をセパレータを挟んで捲回し,さらに円筒状をなす発電要素66を有し,さらに円筒状の電池ケース17に発電要素66を収容する筒型電池である。この点,角型電池のリチウムイオン電池100とは異なる。電池ケース17は,幅方向の両端部が開口しており,各開口部は封口蓋25,26によって封止される。
また,リチウムイオン電池300は,正極集電端子37と正極板67との接合部位42Aを発電要素66の幅方向の一方の端部に,負極集電端子38と負極板68との接合部位42Bを発電要素66の幅方向の他方の端部に,それぞれ配置する。さらに,接合部位42A,42Bは,発電要素66の端部の円形面の中心に位置するのではなく,中心からずれた場所(図6では中心66Pよりも高さ方向の上側)に位置する。なお,リチウムイオン電池300の構成でも,接合部位42Aと接合部位42Bとを結ぶ線分42ABは,発電要素66の中心66Pを通過しない。
また,リチウムイオン電池300の電池ケース17は,図7に示すように,黒色に塗装された塗装領域18と,塗装されていない非塗装領域19とによって構成される。塗装領域18の塗装材は,リチウムイオン電池100と同様である。すなわち,電池ケース17は,電池ケース17の円周方向に領域を二分し,その一方を高放熱性を有する塗装領域18が占める。そして,図6に示した接合部位42A,42Bは,塗装領域18に覆われた範囲に位置する。
図6に示したリチウムイオン電池300であっても,充電および放電を繰り返すと,接合部位42A,42B付近での発熱が顕著になる。そこで,図7に示すように,リチウムイオン電池300の電池ケース18の一部を黒色塗装し,その塗装領域18が接合部位42A,42Bを覆うように構成する。すなわち,接合部位42A,42Bを,高放熱性を有する塗装領域18で覆う。これにより,リチウムイオン電池100と同様に,温度ムラの低減が期待できる。
[応用形態(その3)]
リチウムイオン電池100は,電池ケース10の表面を黒色に塗装することで,放熱性が高い領域を形成しているが,放熱性を向上させる態様はこれに限るものではない。例えば,図8に示すように,放熱性を向上させたい領域12の表面に溝81を形成し,外気との接触面積を大きくする。これにより,溝81が形成されていない領域13と比較して放熱性が向上する。
なお,表面積を大きくする態様は,溝81に限らず,例えば表面に突起を形成してもよい。また,図8に示したように,溝81が形成された領域の表面に黒色塗装による黒色層11を形成し,放熱性をさらに向上させてもよい。
[実験例]
続いて,電池ケース10に塗装領域を有するリチウムイオン電池と,塗装領域を有しないリチウムイオン電池とについての,電池の寿命に関する実験結果について説明する。本実験では,塗装領域を有するリチウムイオン電池としてリチウムイオン電池200(図4参照。「角型電池1」とする)を用意した。また,比較例として,電池ケース10を塗装していないこと以外はリチウムイオン電池200と同等のリチウムイオン電池(「角型電池2」とする)を用意した。
本実験では,角型電池1および角型電池2について,発電要素のうち,高さ方向の中心よりも上側(集電端子側)の領域Cと,中心よりも下側(ケース底側)の領域Dとの位置にそれぞれ熱電対を取り付けた。なお,領域Cは,角型電池1では塗装領域に覆われる範囲であり,角型電池2では非塗装領域に覆われる範囲となる。領域Dは,角型電池1,角型電池2ともに非塗装領域に覆われる範囲である。
そして,本実験では,中心のSOCが60%で,10Cレートの電流で,10秒の放電と,10秒の充電とを繰り返すサイクルを1サイクルとし,30サイクル後の領域Cと領域Dとの温度差を測定した。その結果を次の表1に示す。表1の結果から,角型電池1の方が,角型電池2よりも温度差が小さく,温度ムラが抑制されていることがわかる。

Figure 2010262899
次に,熱電対を取り外した状態で,角型電池1および角型電池2の連続動作実験を行った。本実験では,中心のSOCが60%で,10Cレートの電流で,10秒の放電と,10秒の充電とを繰り返すサイクルを1サイクルとし,100サイクル毎に,2Cレートで,充電CCCV4.1V(0.2Cでテスト停止),放電3.0Vで容量確認を行った。そして,3000サイクル後の容量維持率の結果を表2に示す。表2の結果から,電流が流れやすい部分の,電池ケースの放熱性を向上させた角型電池1は,角型電池2と比較して,サイクル特性,すなわち電池の寿命が向上していることがわかる。

Figure 2010262899
以上詳細に説明したように実施の形態のリチウムイオン電池100は,電池ケース10の表面が,黒色に塗装された塗装領域12と,塗装されていない非塗装領域13とに二分されている。そして,発電要素60のうち,各集電端子31,32との接合部位40A,40Bを含む部位,すなわち電流が流れやすい部位が,非塗装領域13よりも高放熱性を有する塗装領域12に覆われている。そのため,各集電端子31,32との接合部位40A,40Bに近接する領域に籠る熱がより積極的に電池ケース10の外側に放出される。これにより,発電要素60の温度が均一になり,発電要素60全体が均一に使用される。そのため,リチウムイオン電池100は,充放電サイクルの寿命向上が期待できる。
また,リチウムイオン電池100は,接合部位40Aと接合部位40Bとを結ぶ線分ABが,発電要素60の中心を通らないように,正極集電端子31および負極集電端子32が配置されている。すなわち,温度ムラを抑制する方法としては,正極集電端子31と負極集電端子32とを発電要素60の中心を挟んで略点対称配置し,発電要素60全体を効率良く利用することが考えられる。しかし,点対称配置に限定してしまうと,正極集電端子および負極集電端子の配置の自由度が狭くなってしまう。一方,リチウムイオン電池100は,接合部位40Aと接合部位40Bとを結ぶ線分ABが発電要素60の中心を通らない構成でも温度ムラを抑制する効果があり,正極集電端子31および負極集電端子32の配置の自由度は高い。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,リチウムイオン電池は,車載用に限らず,家電製品やパソコンに利用されるものであってもよい。また,電池はリチウムイオン電池に限るものではない。すなわち,ニッケル水素電池やニッカド電池等の二次電池でも本発明を適用できる。
また,正極集電端子31および負極集電端子32の配置は,これに限るものではない。すなわち,接合部位40A,40Bが,電池ケース10の塗装領域12に覆われる範囲に位置すればよい。換言すると,電池ケース10は,塗装領域12と非塗装領域13とに2分されている必要はなく,接合部位40A,40Bを覆うことが可能な位置に塗装領域12が配置されていればよい。
また,実施の形態のリチウムイオン電池では,外装部50のうち,電池ケース10にのみ黒色塗装しているが,封口蓋20にも黒色塗装を施してもよい。
また,実施の形態のリチウムイオン電池では,電池ケース10の表面に黒色塗装し,非塗装箇所との放熱性の差を生じさせているが,放熱性に差を持たせる態様としては,これに限るものではない。例えば,電池ケース10の内側に,放熱性を低下させたい箇所に樹脂コートを施すことで,放熱性に差を持たせることができる。
10 電池ケース(ケース部材)
12 塗装領域(第2領域)
13 非塗装領域(第1領域)
31 正極集電端子
32 負極集電端子
40A 正極集電端子と発電要素との接合部位(接合部位A)
40B 負極集電端子と発電要素との接合部位(接合部位B)
60 発電要素
100 リチウムイオン電池(二次電池)

Claims (5)

  1. 発電要素と,
    前記発電要素を収容するケース部材と,
    前記発電要素と接合する正極集電端子および負極集電端子とを備え,
    前記ケース部材は,
    前記発電要素の一部を覆う第1領域と,
    前記発電要素の前記第1領域に覆われない部位を覆い,前記第1領域よりも放熱性が高い第2領域とを有し,
    前記正極集電端子と前記発電要素との接合部位である接合部位Aと,前記負極集電端子と前記発電要素との接合部位である接合部位Bとが,前記第2領域に覆われる範囲に位置することを特徴とする二次電池。
  2. 請求項1に記載する二次電池において,
    前記接合部位Aと前記接合部位Bとを結ぶ線分ABが,前記発電要素の中心を通らないように,前記正極集電端子および前記負極集電端子が配置されていることを特徴とする二次電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載する二次電池において,
    前記ケース部材の前記第2領域は,ケース外側の表面に黒色層を有することを特徴とする二次電池。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載する二次電池において,
    前記ケース部材の前記第2領域は,少なくともケース外側の表面に突起および溝の少なくとも一方が設けられていることを特徴とする二次電池。
  5. 発電要素と,前記発電要素と接合する正極集電端子の一部と,前記発電要素と接合する負極集電端子の一部とを収容する二次電池用の電池ケースにおいて,
    前記発電要素の一部を覆う第1領域と,
    前記発電要素の前記第1領域に覆われない部位を覆い,前記第1領域よりも放熱性が高い第2領域とを有し,
    前記第2領域は,前記正極集電端子と前記発電要素との接合部位である接合部位Aと,前記負極集電端子と前記発電要素との接合部位である接合部位Bとを覆うことを特徴とする電池ケース。
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