JP2010258527A - 出力回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力回路の出力バッファに備えるMOSトランジスタの閾値電圧がばらついても、このMOSトランジスタのoff動作時における出力信号のスルーレートのばらつきを抑制する。
【解決手段】出力回路は、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15と、このトランジスタ15をon動作させるためのトランジスタon動作駆動回路51と、このトランジスタ15をoff動作させるためのSW機能付電流源52と、前記トランジスタon動作駆動回路51と前記SW機能付電流源52との各々を制御する駆動制御回路50とにより構成される。前記SW機能付電流源52の電流は、前記出力バッファ8のNMOSトランジスタ15のゲート電圧が閾値電圧Vthのばらつき範囲内でばらついても、一定の電流値でゲート端子の電荷を引き抜く。
【選択図】図1
【解決手段】出力回路は、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15と、このトランジスタ15をon動作させるためのトランジスタon動作駆動回路51と、このトランジスタ15をoff動作させるためのSW機能付電流源52と、前記トランジスタon動作駆動回路51と前記SW機能付電流源52との各々を制御する駆動制御回路50とにより構成される。前記SW機能付電流源52の電流は、前記出力バッファ8のNMOSトランジスタ15のゲート電圧が閾値電圧Vthのばらつき範囲内でばらついても、一定の電流値でゲート端子の電荷を引き抜く。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体集積回路装置に搭載される出力回路に関する。
図18は、従来の出力回路を示す。尚、このような従来の出力回路は、特許文献1に記載されている。
この出力回路では、下記のような作用で、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vth(以後、閾値電圧を単にVthと記す)がばらついても、外部出力信号SC1のスルーレートのばらつきを抑制できるという効果がある。
図18において、半導体集積回路70に備える出力回路71では、制御信号電圧変化調整回路59は、NMOSトランジスタ15のVthが小さい場合は、制御信号電圧変化調整回路59内のNMOSトランジスタ60のVthも同様に小さくなることを利用して、PMOSトランジスタ10及び62のドレイン電流能力を小さくする。同様に、NMOSトランジスタ15のVthが大きい場合には、NMOSトランジスタ60のVthも同様に大きくなることにより、PMOSトランジスタ10及び62のドレイン電流能力を大きくする。このようにして、NMOSトランジスタ15のVthのばらつきによる外部出力信号SC1(NMOSトランジスタ15のドレイン電圧)のスルーレートばらつきを抑制することができる。
しかしながら、前記従来の図18に示す回路構成では、前記NMOSトランジスタ15がon動作する場合に、Vthのばらつきに対するスルーレートばらつきを抑制する効果はあるが、前記NMOSトランジスタ15がoff動作する場合のVthのばらつきに対するスルーレートばらつきを抑制する効果はない、という問題点を有している。
図19は、前記の図18に示された従来の出力回路の信号波形図である。前記出力回路の入力信号SA1がHレベルからLレベルに変化することにより、前記NMOSトランジスタ15のゲートを駆動する信号SB1がLレベルからHレベルに変わり、前記NMOSトランジスタ15がon動作をして、外部出力信号SC1がHレベルからLレベルに遷移する。
同様に、入力信号SA1がLレベルからHレベルに変化することにより、前記NMOSトランジスタ15のゲートを駆動する信号SB1がHレベルからLレベルに変化し、前記NMOSトランジスタ15がoff動作をして、外部出力信号SC1がLレベルからHレベルに遷移する。
前記の出力回路では、前記NMOSトランジスタ15のVthがばらついた場合、制御電圧変化調整回路59の作用により、このトランジスタ15がon動作をする時の外部出力信号SC1のHレベルからLレベルへの遷移時の立下りスルーレートばらつきは抑制されるが、このトランジスタ15がoff動作をする時の外部出力信号SC1のLレベルからHレベルへの遷移時の立下りスルーレートばらつきは抑制できていない。
この問題点については、前記の特許文献1では、図20に示すような出力回路で改善を指摘している。図20の出力回路は、図18に示した出力回路と、図18の出力回路のNMOSトランジスタとPMOSトランジスタを逆に入れ替えた構成の出力回路とを組み合わせた形となっている。
図21の信号波形図を用いてこの出力回路の利点を説明する。入力信号SAがHレベルからLレベルに変化すると、制御信号電圧変化調整回路59が働いて、NMOSトランジスタ15のゲートを駆動するSBN信号はHレベルとなる。同時に、PMOSトランジスタ211がonすることにより、PMOSトランジスタ215のゲートを駆動するSBP信号はHレベルとなる。
出力バッファ8のNMOSトランジスタ15は、信号SBNがLレベルからHレベルに変わったことによりon動作をし、出力バッファ8のPMOSトランジスタ215は、信号SBPがLレベルからHレベルに変わったことによりoff動作をする。NMOSトランジスタ15がon動作をし、負荷56を駆動したことにより、外部出力信号SCはHレベルからLレベルに遷移する。
入力信号SAがLレベルからHレベルに変化すると、制御信号電圧変化調整回路259が働いて、PMOSトランジスタ215のゲートを駆動する信号SBPはLレベルとなる。同時に、NMOSトランジスタ11がonすることにより、NMOSトランジスタ15のゲートを駆動する信号SBNはLレベルとなる。
出力バッファ8のPMOSトランジスタ215は、信号SBPがHレベルからLレベルに変わったことによりon動作をし、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15は、信号SBNがHレベルからLレベルに変わったことによりoff動作をする。PMOSトランジスタ215がon動作をし、負荷56を駆動したことにより、外部出力信号SCはLレベルからHレベルに遷移する。
このようにして、この出力回路では、外部出力信号SCのHレベルからLレベルへの出力立下り遷移は、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15のon動作により引き起こされ、外部出力信号SCのLレベルからHレベルへの立ち上り遷移は、出力バッファ8のPMOSトランジスタ215のon動作により引き起こされる。
NMOSトランジスタ15のVthがばらついた場合は、制御信号電圧変化調整回路59が作用して、NMOSトランジスタ15のon動作時のスル−レートばらつきを抑制する。言い換えると、外部出力信号SCのHレベルからLレベルへの遷移時の立下りスルーレートばらつきを抑制する。
PMOSトランジスタ215のVthがばらついた場合は、制御信号電圧変化調整回路259が前記制御信号電圧変化調整回路59と同様な作用をして、PMOSトランジスタ215のon動作時のスル−レートばらつきを抑制する。言い換えると、外部出力信号SCのLレベルからHレベルへの遷移時の立上りスルーレートばらつきを抑制する。
従って、図20に示される出力回路では、NMOSトランジスタ15、PMOSトランジスタ215等の出力バッファのトランジスタのoff動作時のドレイン出力端子のスルーレートのVthばらつきに対するばらつき抑制対策は必要としない。
しかしながら、図20の出力回路では、図21に示した信号SBPと信号SNBとが同時にLレベルからHレベルに遷移する符号(A)の期間は、PMOSトランジスタ215がon動作からoff動作に切り変化する期間であり、同時にNMOSトランジスタ15がoff動作からon動作に切り変化する期間であるために、この2つのトランジスタ15、215が同時にon動作する瞬間がある。この2つのトランジスタ15、215が同時にon動作をすると、この2つのトランジスタを通して、電源VDDと接地電源GNDとが導通し、大電流が流れる。この状態をPMOSトランジスタ215とNMOSトランジスタ15との貫通状態と呼び、この大電流を貫通電流と呼ぶ。
同様に、信号SBPと信号SNBとが同時にHレベルからLレベルに遷移する(B)の期間は、PMOSトランジスタ215がoff動作からon動作に切り変化する期間であり、同時にNMOSトランジスタ15がon動作からoff動作に切り変化する期間であるために、この2つのトランジスタが同時にon動作する瞬間がある。この2つのトランジスタが同時にon動作をすることにより、前記期間(A)と同じように、この2つのトランジスタが貫通状態となり、大電流の貫通電流が電源VDDから接地電源GNDに流れる。
前記期間(A)、(B)では、NMOSトランジスタ15とPMOSトランジスタ215とを通して電源VDDから接地電源GNDに貫通電流が流れる貫通状態により、NMOSトランジスタ15とPMOSトランジスタ215との特性が経時的に劣化又は破壊したり、また、電源電圧VDDがゆらぐことにより電源配線を通してノイズが発生し、出力回路及びその他の回路の誤動作を招く等の恐れがある。
前記の説明から判るように、図20に示す出力回路は、負荷56が重く、そのために、出力バッファ8を構成するNMOSトランジスタ15、PMOSトランジスタ215が大電流を駆動する能力が必要な場合には、貫通電流は非常に大きい電流となり、この出力回路は信頼性上に問題があり、実用性が乏しい。
通常、負荷56が重く、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15、PMOSトランジスタ215の駆動能力が必要な場合の出力回路は、図22に示すような構成の回路構成となる。
図22において、出力反転遅延回路1は、出力バッファ8のPMOSトランジスタ215を駆動させる駆動信号SBPを入力信号SAの反転した形で、ある遅延時間だけ遅らせて出力する回路であり、遅延回路とプリバッファ回路の機能を兼ね備えた回路である。
この出力反転遅延回路1は、信号SAがHレベルからLレベルに切り替わる時の遅延時間D1Fと、信号SAがLレベルからHレベルに切り替わる時の遅延時間D1Rとでは、通常、異なる2つの遅延時間を持つ。
同様に、出力反転遅延回路2は、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15を駆動させる駆動信号SBNを入力信号SAの反転した形で、ある遅延時間だけ遅らせて出力する回路であり、遅延回路とプリバッファ回路の機能を兼ね備えた回路である。
この出力反転遅延回路2も、信号SAがHレベルからLレベルに切り替わる時の遅延時間D2Fと、信号SAがLレベルからHレベルに切り替わる時の遅延時間D2Rとでは、通常、異なる2つの遅延時間を持つ。
また、遅延時間D1F、D2R無くても良い。更に、遅延時間D2F、D2Rは同じ時間でも良い。図22に示す出力回路構成では、遅延時間D2F、D1Rは、出力バッファ8を構成するNMOSトランジスタ15とPMOSトランジスタ215の貫通状態を防ぐために、必ず適切な値に設定する必要がある。
以下、図23の信号波形図を用いて、図22に示された出力回路の動作を詳しく説明する。
入力信号SAがHレベルからLレベルに変化すると、出力反転遅延回路1は、遅延時間D1F後にPMOSトランジスタ215のゲートを駆動する信号SBPをLレベルからHレベルにさせ、PMOSトランジスタ215をoffさせる。この遅延時間D1Fは無くても問題はないが、出力回路設計上の都合で必要に応じて遅延時間D1Fを設定すれば良い。
出力反転遅延回路2は、入力信号SAがHレベルからLレベルに変化すると、遅延時間D2F後にNMOSトランジスタ15のゲートを駆動する信号SBNをLレベルからHレベルにさせ、NMOSトランジスタ15をonさせる。この遅延時間D2Fは、PMOSトランジスタ215がoffした後にNMOSトランジスタ15がonするように、時間設定をすることが必要である。これにより、前記の図21に示した貫通状態(A)を防ぐことができる。
入力信号SAがLレベルからHレベルに変化すると、出力反転遅延回路2は遅延時間D2R後にNMOSトランジスタ15のゲートを駆動する信号SBNをHレベルからLレベルにさせ、NMOSトランジスタ15をoffさせる。
外部出力信号SCは、NMOSトランジスタ15がonしていた間は、このトランジスタ15が負荷56を駆動することにより、Lレベルとなっていた。NMOSトランジスタ15がoffし、負荷56を駆動しなくなると、外部出力信号SCは、負荷56の一端がプルアップされている電源の電圧VDDまで上がる。すなわち、NMOSトランジスタ15がoffすることにより、外部出力信号SCはLレベルからHレベルに遷移する。
この点が前述の図20の出力回路と動作が異なる。図20の出力回路では、PMOSトランジスタ215がon動作をすることにより外部出力信号SCはLレベルからHレベルに遷移した。また、この遷移時のスルーレートは、PMOSトランジスタ215のon動作状態で決まり、そのon動作を制御するのが制御信号電圧変化調整回路259であった。
一方、図22の出力回路では、外部出力信号SCはLレベルからHレベルに遷移する時のスルーレートは、NMOSトランジスタ15のoff動作状態で決まる。後述するが、NMOSトランジスタ15のoff動作により外部出力信号SCのスルーレートを制御し、且つ、このトランジスタ15の閾値電圧Vthがばらついても、このスルーレートのばらつきを抑制することが本発明の目的である。
図23の信号波形図を用いた図22の出力回路の動作説明に戻る。前述の遅延時間D2Rは無くても良い。また、遅延時間D2Rは、HレベルからLレベルへの立下り遷移時とLレベルからHレベルへの立上り遷移時との2つの入力信号SAに対する出力信号SCの遅延時間が等しくなるように設定しても良い。
入力信号SAがLレベルからHレベルに変化すると、出力反転遅延回路1は遅延時間D1R後にPMOSトランジスタ215のゲートを駆動する信号SBPをHレベルからLレベルにさせ、PMOSトランジスタ215をonさせ、出力回路の外部端子54を完全にHレベルとなるようにする。この遅延時間D1Rは、NMOSトランジスタ15がoffした後にPMOSトランジスタ215がonするように、時間設定をすることが必要である。これにより、前記の図21示した貫通状態(B)を防ぐことができる。
前記の説明から判るように、図22に示された出力回路では、外部出力信号SCのHレベルからLレベルへの立下り遷移とLレベルからHレベルへの立上り遷移時の各々のスルーレートは、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15のon、off動作で決まる。図18に示される従来の出力回路をこの図22に示される出力回路に適用した場合、すなわち、図18に図示された制御信号電圧変化調整回路59を出力反転遅延回路2とNMOSトランジスタ15との間に挿入した場合、NMOSトランジスタ15のon動作時の外部出力信号SCの立下り遷移時のスルーレートについては、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthのばらつきに対する抑制効果がある。しかし、NMOSトランジスタ15のoff動作時の外部出力信号SCの立上り遷移時のスルーレートについては、Vthばらつきに対する抑制効果が無い。
本発明は、前記の従来の問題点を解決するものであり、その目的は、出力回路において、出力MOSトランジスタの閾値電圧Vthがばらついた時、この出力MOSトランジスタのoff動作時のドレイン電圧のスルーレートばらつきを抑制することにある。
そして、図18及び図20で示されるような出力回路、及び他の出力回路においても、出力バッファのMOSトランジスタ(NMOSトランジスタでもPMOSトランジスタでも良い)がoffすることにより、外部出力信号SCが状態遷移する時のスルーレートのVthに対するばらつきを抑制できるようにする。
前記の課題を解決するために、本発明の出力回路は、図1に示されているように、入力信号SAを入力して駆動信号SBを出力するプリドライブ回路1と、前記駆動信号SBをゲート端子に入力して、ドレイン端子から外部出力信号を出力するソース接地・オープンドレイン形式のNMOSトランジスタ15とにより構成される。
前記プリドライブ回路1は、前記NMOSトランジスタ15をon動作させるための前記駆動信号SBを出力するトランジスタon動作駆動回路51と、前記NMOSトランジスタ15をoff動作させるための前記駆動信号SBを出力するSW機能付電流源52と、前記入力信号SAを受けて、前記トランジスタon動作駆動回路51と前記SW機能付電流源52との各々を制御する制御信号Son、Soffを出力する駆動制御回路50とにより構成される。尚、入力信号SA、制御信号Son、Soffの極性は特に定義しない、従って、入力信号SAと駆動信号SBの極性の関係は、任意に設定して良い。
前記SW機能付電流源52は、一端が前記NMOSトランジスタ15のゲートに接続され、他端は接地電源GNDに接続される。この電流源52の電流IGは、前記NMOSトランジスタ15のゲート電圧が閾値電圧Vthのばらつき範囲内でばらついても、一定の電流値でゲート端子の電荷を引き抜くことを特徴とする。
また、本発明の出力回路は、図3に示すように、前記の出力回路構成において、前記SW機能付電流源52の電流IGの電流値を電流値切換信号によって切り換えることが可能なSW機能付可変電流源に置き換え、出力回路の外部出力信号SCがある電圧値に達すると前記電流値切換信号の値を変化させて前記SW機能付可変電流源52の電流値を切り換える電流値切換信号を出力する出力電圧検出回路2を付け加えた回路構成としても良い。
外部出力信号SCのスルーレートは、NMOSトランジスタ15のゲート−ドレイン間の容量値CgdとSW機能付電流源52の電流IGの電流値とが主要因となって決まる。外部出力信号SCのスルーレートは、以下のような式でほぼ近似できる。
スルーレート≒(電流IGの電流値/Cgd) …(1)
前記(1)式は、前記NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthがばらついたとしても、前記SW機能付電流源52の電流IG電流値がばらつかなければ、スルーレートはばらつかないことを意味している。
前記(1)式は、前記NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthがばらついたとしても、前記SW機能付電流源52の電流IG電流値がばらつかなければ、スルーレートはばらつかないことを意味している。
図2を用いて、NMOSトランジスタ15のoff動作と、その作用として外部出力信号SCがLレベルからHレベルへ遷移するときのスルーレートとの関係を詳しく説明する。
初期状態として、入力信号SAによりプリドライブ回路1の駆動信号SBはHレベルにあり、NMOSトランジスタ15はon動作状態にある。その結果、外部出力信号SCはLレベルになっている。
次に、入力信号SAの極性が変わり、駆動制御回路50の制御信号Soffが変化し、駆動信号SBをLレベルにするようにSW機能付電流源52が電流IGを接地電源GNDに引き込む動作をする。この時、駆動制御回路50の信号Sonにより、トランジスタon動作駆動回路51の出力は不定状態となり、前記SW機能付電流源52の電流IGは、NMOSトランジスタ15のゲート・ソース間、ゲート・ドレイン間の各容量にチャージされた電荷を引き抜き、NMOSトランジスタ15のゲート電圧(駆動信号SBの電圧)はHレベルからLレベルに下がり始める。尚、前記NMOSトランジスタ15のゲート・ソース間、ゲート・ドレイン間の容量は、NMOSトランジスタ15の寄生容量であるため、図1には示されていない。
NMOSトランジスタ15のゲート電圧が閾値電圧Vthまで下がると、NMOSトランジスタ15がoff動作を始める。この時、以下の2つの作用がNMOSトランジスタ15のゲートに働く。
(1)NMOSトランジスタ15のoff動作により、このトランジスタ15のドレイン端子電圧(外部出力信号SCの電圧)は、一端が電源電圧VDDにプルアップされた負荷56を通して、電源電圧VDDに上がろうとする。その結果、NMOSトランジスタ15のゲート・ドレイン間には容量Cgdがあるため、この容量Cgdを通してゲート電圧はHレベルに上がろうとする。
(2)前述したように、SW機能付電流源52がNMOSトランジスタ15のゲート端子から電流IGを引き込み、ゲート電圧をLレベルに下げようとする。
前記の2つの作用が釣り合い、NMOSトランジスタ15のゲート電圧はほぼ閾値電圧Vthで一定となる。この時、NMOSトランジスタ15は、on動作はしているがドレイン端子電圧は次第にLレベルからHレベルに遷移する、というon領域とoff領域の臨界動作の状態にいる。
この状態では、SW機能付電流源52の電流IGはNMOSトランジスタ15のゲート・ドレイン間の容量に流れ、このゲート・ドレイン間電圧を変化させる。この時のゲート・ドレイン間電圧Vgdの時間微分は、以下の式で近似できる。
Vgdの時間微分 ≒ (電流IGの電流値/Cgd) …(2)
前記(2)式において、符号IGはSW機能付電流源52の電流IGの電流値、CgdはNMOSトランジスタ15のゲート・ドレイン間容量値である。
前記(2)式において、符号IGはSW機能付電流源52の電流IGの電流値、CgdはNMOSトランジスタ15のゲート・ドレイン間容量値である。
前述したように、この状態では、NMOSトランジスタ15のゲート電圧はほぼ閾値電圧Vthで一定であるため、前記ゲート−ドレイン間電圧Vgdの時間微分はドレイン端子電圧(外部出力信号SCの電圧)のスルーレートと等価になる。故に、外部出力信号SCのスルーレートは前記(1)式が成り立つ。
前記(1)式が成り立つ状況は、ドレイン端子電圧が電圧VDDに達するまで続く。ドレイン端子電圧が電圧VDDに達すると、ドレイン端子電圧は変化しないため、前記(2)式の関係を成立させるためには、NMOSトランジスタ15のゲート電圧を下げるしかなく、その結果として、NMOSトランジスタ15はoff動作状態に落ち着く。
前記(1)式から判るように、出力スルーレートには閾値電圧Vthは直接関係しない。閾値電圧Vthがばらつくことによりスルーレートがばらつく理由は、閾値電圧Vthによりゲートに流れる電流値が変化することが大きな要因となる。
本発明では、NMOSトランジスタ15のゲート電圧(SB信号電圧)を下げるためのSW機能付電流源52の電流IGは、閾値電圧Vthがばらつく範囲でも、電流値は変わらないように設計する。
その結果、本発明の出力回路では、電流IGの電流値を適切に設定することにより、NMOSトランジスタ15のoff動作時のスルーレートを所望の値に設定でき、かつ閾値電圧Vthがばらついても電流IGの電流値が一定であるようにしているので、NMOSトランジスタ15がoff動作する時の外部出力信号SCのスルーレートばらつきを抑制する効果が得られる。
また、本発明によれば、出力回路は、図3に図示されたように、図1の出力回路構成において、前記SW機能付電流源52の電流IGの電流値を電流値切換信号によって切り換えることが可能なSW機能付可変電流源52に置き換え、出力回路の外部出力信号SCがある電圧値に達すると前記電流値切換信号の値を変化させて前記SW機能付可変電流源の電流IGの電流値を切り換える作用を持つ出力電圧検出回路2を付加した回路構成としても良い。
この構成による効果を図4を用いて説明する。この回路構成では、図4に示した符号(a)の期間、すなわち、プリドライブ回路1の駆動信号SBは、NMOSトランジスタ15がon動作状態のHレベルからLレベルに遷移し、NMOSトランジスタ15のゲート電圧がほぼ閾値電圧Vthで一定になり、出力信号SC電圧(ドレイン端子電圧)がLレベル(ほぼ0V)からある所定の電圧値に達するまでの期間において、SW機能付可変電流源52の電流IGの電流値は大きな電流値に設定しておくことができる。
その設定が、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthがばらついた場合において、駆動信号SBの電圧がHレベルからLレベルへ遷移を始めた時点から出力信号SC電圧がLレベルから立ち上がるまでの時間間隔のばらつきを小さくすることを可能とする。
前記(1)式で示したように、SW機能付可変電流源52の電流IGの電流値は出力信号SCのスルーレートを決める。この構成による出力回路は、図4の期間(a)後の、出力電圧がある電圧値からHレベル(VDD電圧)までに達する期間(b)において、電流IGの電流値を適切に設定して、所望の出力電圧のスルーレートに設定することができる。
従って、この構成の本発明の出力回路では、電流IGの電流値を期間(a)、(b)間で異なる電流値を適切に設定することにより、前述のSW機能付電流源を用いたもう一つの本発明の出力回路と同様に、NMOSトランジスタ15のoff動作時において、スルーレートが所望の出力電圧スルーレートになるように設定でき、かつ閾値電圧Vthがばらついても、電流IGの電流値が一定であるようにしているので、NMOSトランジスタ15がoff動作する時の外部出力信号のスルーレートばらつきを抑制する効果が得られる。それに加えて、前述のSW機能付電流源52を用いたもう一つの本発明の出力回路に比べて、閾値電圧Vthがばらついても、入力信号SAから出力信号SCまでの遅延時間のばらつきを抑制する効果も得られる。
以下、本発明の実施をするための形態について、図面を参照して説明する。尚、特に必要なとき以外は、同一又は同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
(第1の実施形態)
図5を用いて、本発明の第1の実施形態を説明する。図5の出力回路は、図1で示した本発明の出力回路の具体的な実施形態の出力回路である。以下に、図1に対応させて、図5の第1の実施形態の出力回路構成を説明する。
図5を用いて、本発明の第1の実施形態を説明する。図5の出力回路は、図1で示した本発明の出力回路の具体的な実施形態の出力回路である。以下に、図1に対応させて、図5の第1の実施形態の出力回路構成を説明する。
図1における駆動制御回路50は、インバータ3とNMOSトランジスタ2とで構成される。入力信号SAはインバータ3を経由してNMOSトランジスタ2のゲート端子に入力され、このトランジスタ2のドレイン端子からSW(スイッチ)機能付電流源52を制御するSoff信号が出力される。また、入力信号SAは直接Son信号となり、トランジスタon動作駆動回路51のPMOSトランジスタ10のゲートを駆動する。
図1において、トランジスタon動作駆動回路51は、図18に示した従来技術の出力回路の制御信号電圧変化調整回路59とPMOSトランジスタ10とを用いて、図18の従来技術の出力回路と同じ構成にする。この構成により、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthがばらついても、NMOSトランジスタ15のon動作時の外部出力信号SCのスルーレートの閾値電圧Vthに対するばらつきを抑制できる。
図1において、SW機能付電流源52は、SW機能付電流源52の電流IGを出力するためのNMOSトランジスタ21とNMOSトランジスタ22とで構成するカレントミラー回路と、電流IGの基になる電流源I0とで構成される。
出力バッファ8のNMOSトランジスタ15のゲート端子は、トランジスタon動作駆動回路51のPMOSトランジスタ62のドレイン端子と、SW機能付電流源52のNMOSトランジスタ22のドレイン端子とに接続される。NMOSトランジスタ15のドレイン端子は出力端子となり、外部出力信号SCを出力する。この出力端子に接続される負荷56の他端は電源VDDにプルアップされる。
前述の駆動制御回路50の信号Soffは、SW機能付電流源52のNMOSトランジスタ21のドレイン端子・ゲート端子に接続され、入力信号SAがLレベルであれば、このノードをLレベルに落とすことにより、SW機能付電流源52をoffさせ、電流IGの電流値をゼロにする。
以上の構成により、図5に示した出力回路では、入力信号SAがHレベルであれば、トランジスタon動作駆動回路51のPMOSトランジスタ10がoff動作し、SW機能付電流源52はon動作する。従って、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15のゲート駆動信号SBはLレベルとなり、外部出力信号SCはHレベルとなる。逆に、入力信号SAがLレベルであれば、トランジスタon動作駆動回路51のPMOSトランジスタ10がon動作し、SW機能付電流源52はoff動作する。従って、駆動信号SBはHレベルとなり、外部出力信号SCはLレベルとなる。
SW機能付電流源52の電流IGは、図6に示した符号(IG)のIDS−VDS特性曲線のように、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthのばらつき範囲内(図6の閾値圧Vth1〜Vth2の範囲内)では一定の定電流値を保つようにする。すなわち、図6に示されているような特性曲線(a)、(b)にはならないようにする必要がある。
そのためには、NMOSトランジスタ21、22の各トランジスタのチャンネル長Lのサイズを適切な大きさにすること、NMOSトランジスタ21、22の各チャンネル幅W‘、Wを適切な値に設定にして、W’/L、W/Lが電流源I0、出力電流IGに対して十分に大きくなるようにする。
尚、電流源I0は、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthに依存しないように作られているものとする。また、NMOSトランジスタ21、22で構成されるカレントミラー回路の電流I0と電流IGとのミラー比は、適切なマスク設計をすることにより、その回路を構成する各トランジスタの閾値電圧Vthに依存性しない。
以上のように、前記チャネル長L、チャネル幅W‘、Wを適切に設定すると、このSW機能付電流源52の電流IGの電流値は、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthのばらつき範囲内では一定となる。
外部出力信号SCのスルーレートは、図5では図示されていなが、NMOSトランジスタ15のゲート・ドレイン間容量の容量値Cgdと電流IGの電流値とが主要因となって決まる。すなわち、以下の(1)式のように近似できる。
スルーレート≒(IGの電流値/Cgd) …(1)
ゲート・ドレイン間容量Cgdは閾値電圧Vthに依存しないので、NMOSトランジスタ15のoff動作時の外部出力信号SCのスルーレートのVth依存性はほとんどないと考えて良い。
ゲート・ドレイン間容量Cgdは閾値電圧Vthに依存しないので、NMOSトランジスタ15のoff動作時の外部出力信号SCのスルーレートのVth依存性はほとんどないと考えて良い。
以上のことから、第1の実施形態に係る発明によれば、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthのばらつきに対する外部出力信号SCのスルーレートばらつきは、NMOSトランジスタ15がon動作する時だけではなく、off動作するときにおいても抑制することができる。
尚、図5において、本発明の第1の実施形態の出力回路は、図7に図示したように、NMOSトランジスタ10とPMOSトランジスタ15との各役割を入れ換え、外部出力端子54に接続される負荷の他端を接地電源GNDに接地された形式であっても良い。この場合においても、PMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthのばらつきに対する外部出力信号SCのスルーレートばらつきは、PMOSトランジスタ15がon動作する時だけではなく、off動作するときにおいても抑制することができる。
(第2の実施形態)
図8を用いて、本発明の第2の実施形態を説明する。図8の出力回路は、図1で示した本発明の出力回路の具体的な実施形態の出力回路である。以下に、図1に対応させて、図8の第2の実施形態の出力回路の構成を説明する。
図8を用いて、本発明の第2の実施形態を説明する。図8の出力回路は、図1で示した本発明の出力回路の具体的な実施形態の出力回路である。以下に、図1に対応させて、図8の第2の実施形態の出力回路の構成を説明する。
図1における駆動制御回路50は、2個のインバータ3、4と、NMOSトランジスタ2と、PMOSトランジスタ5とにより構成される。入力信号SAはインバータ3を経由してNMOSトランジスタ2のゲート端子に入力され、このトランジスタ2のドレイン端子からSW機能付電流源52を制御する信号Soffが出力される。また、入力信号SAは、インバータ4を経由してPMOSトランジスタ5のゲート端子に入力され、このトランジスタ5のドレイン端子からトランジスタon動作駆動回路51を制御する信号Sonが出力される。
図8において、トランジスタon動作駆動回路51は、PMOSトランジスタ31とPMOSトランジスタ32とにより構成するカレントミラー回路と、このカレントミラー回路の入力ノード(PMOSトランジスタ31のゲート端子及びドレイン端子とPMOSトランジスタ32のゲート端子)に接続される電流源30と、PMOSトランジスタ32のドレイン端子とプリドライブ回路1の出力端子14との間に直列に挿入されるゲート接地形式のPMOSトランジスタ33と、このPMOSトランジスタ33のゲート端子に接続される電圧源34とにより構成される。
前述の駆動制御回路の信号Sonは、トランジスタon動作駆動回路51のPMOSトランジスタ31のドレイン端子・ゲート端子に接続され、入力信号SAがHレベルであれば、このノードをHレベルに落とすことにより、トランジスタon動作駆動回路51をoffさせ、この回路の出力電流であるPMOSトランジスタ32、33のドレイン電流の電流値をゼロにする。
トランジスタon動作駆動回路51の出力電流は、PMOSトランジスタ32のドレイン電流が基になっている。この出力電流の電流値は、ゲート接地形式のPMOSトランジスタ33の作用により、プリドライブ回路1の出力端子14の電圧が変動してもほぼ一定の電流値となる。
従って、前述の外部出力信号スルーレートについて説明したように、トランジスタon動作駆動回路51は、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthがばらついても、NMOSトランジスタ15のon動作時の外部出力信号SCのスルーレートの閾値電圧Vthに対するばらつきを抑制できる。
図8におけるSW機能付電流源52と出力バッファ8と負荷56との構成は、図5で図示した第1の実施形態の出力回路のものと同じであり、その動作、効果も同じである。
以上のことから、本第2の実施形態に係る発明によれば、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthのばらつきに対する外部出力信号SCのスルーレートばらつきは、NMOSトランジスタ15がon動作する時だけではなく、off動作するときにおいても抑制することができる。
尚、図8で図示した本発明の第2の実施形態の出力回路は、図9に図示したように、NMOSトランジスタ10とPMOSトランジスタ15との各役割を入れ換え、外部出力端子54に接続される負荷56は、他端を接地電源GNDに接地された形式であっても良い。この場合においても、PMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthのばらつきに対する外部出力信号SCのスルーレートばらつきは、PMOSトランジスタ15がon動作する時だけではなく、off動作するときにおいても抑制することができる。
(第3の実施形態)
図10を用いて、本発明の第3の実施形態を説明する。図10の出力回路では、出力バッファ8は、NMOSトランジスタ15とPMOSトランジスタ215とにより構成する。この出力回路は、外部出力端子54から出力電流を引き込むことと、吐き出すこともできる。
図10を用いて、本発明の第3の実施形態を説明する。図10の出力回路では、出力バッファ8は、NMOSトランジスタ15とPMOSトランジスタ215とにより構成する。この出力回路は、外部出力端子54から出力電流を引き込むことと、吐き出すこともできる。
また、この出力回路は、前記「発明が解決しようとする課題」の文中で、図22を用いて説明した出力バッファ8のNMOSトランジスタ15とPMOSトランジスタ215との貫通状態を防ぐ出力回路と基本的に同じ構成であり、同じく貫通状態を防ぐ効果がある。
図10に示した出力反転遅延回路1は、図11(a)に図示されたロジック回路の構成をとる。
図11(a)において、2つの遅延回路D1F、D1Rは、各々、異なった遅延時間D1F、D1Rを持つ遅延回路である。セレクタ5は、入力信号SAがHレベルであれば信号R2を、Lレベルであれば信号F2を選択し、信号SBとして出力する。
前記のロジック回路は、図11(a)のタイミング図に図示されているように、入力信号SAがHレベルからLレベルに遷移すると、出力信号SBは遅延時間D1F後に反転信号SAを出力する。また、入力信号SAがLレベルからHレベルに遷移すると、出力信号SBは遅延時間D1R後に反転信号SAを出力する。
図10の出力反転遅延回路2は、図11で説明した出力反転遅延回路1と同じ構成であり、同じ動作をするが、HレベルからLレベルに遷移するときの遅延時間がD2Fであり、LレベルからHレベルに遷移するときの遅延時間がD2Rであることだけが異なる。ここでは、4つの遅延時間D1F、D1R、D2F、D2Rを異なるものとしているが、回路設計に合わせて、同じ遅延時間にしても良い。
図10に示された回路構成において、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15のゲートを駆動する信号SBNを出力するプリドライブ回路6は、図5の実施形態1のプリドライブ回路1又は図8の実施形態2のプリドライブ回路1と同じものである。
図10のインバータ回路5は、出力バッファ8のPMOSトランジスタ215を駆動するための駆動用インバータである。
図10の出力回路の動作は、図12に図示された信号波形図のようになる。この信号波形図は、前記「発明が解決しようとする課題」の文中で、動作説明に用いた図23の信号波形図と同じタイミング図となっている。図10の出力回路は、「発明が解決しようとする課題」の文中で説明したように、遅延時間D2F、D1Rにより、NMOSトランジスタ15とPMOSトランジスタ215との貫通状態を防ぐことが出来る。
外部出力信号SCのHレベルからLレベルへの遷移時、及びLレベルからHレベルへの遷移時のスルーレートは、NMOSトランジスタ15のon動作とoff動作とにより決まる。NMOSトランジスタ15のゲートを駆動する信号SBNを出力するプリドライブ回路6は、図5の実施形態1のプリドライブ回路1又は図8の実施形態2のプリドライブ回路1と同じものであるので、NMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthのばらつきに対する外部出力信号SCのスルーレートのばらつきは抑制されたものとなる。
以上のことから、第3の実施形態に係る発明によれば、本発明の出力回路は、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15とPMOSトランジスタ215との貫通状態を防ぎながら、外部出力端子から出力電流を引き込むことも吐き出すこともできる出力回路であり、かつ、外部出力信号SCのスルーレートを決める出力バッファ8のNMOSトランジスタ15の閾値電圧Vthがばらついたとしても、外部出力信号SCのスルーレートばらつきを抑制する効果を有する。
尚、図10の第3の本発明の実施形態では、外部出力端子54に接続される負荷56の他端は電源VDDに接続されているが、この負荷56の他端を接地電源GNDに接地する場合は、図13に図示された出力回路構成となる。
図13において、図10との構成上の差異は、図13の出力回路では出力バッファ8のNMOSトランジスタ15のゲート端子はNMOSトランジスタ15駆動用の駆動用インバータ6に接続され、出力バッファ8のPMOSトランジスタ215のゲート端子はプリドライブ回路5に接続される。プリドライブ回路5は、図7の実施形態1のプリドライブ回路1又は図9の実施形態2のプリドライブ回路1と同じものである。
図13の出力回路の動作は、図14に図示された信号波形図のようになる。遅延時間D2F、D1Rにより、NMOSトランジスタ15とPMOSトランジスタ215との貫通状態を防ぐことが出来る。
外部出力信号SCのHレベルからLレベルへの遷移時、及びLレベルからHレベルへの遷移時のスルーレートは、PMOSトランジスタ215のon動作とoff動作とで決まる。PMOSトランジスタ215のゲートを駆動する信号SBPを出力するプリドライブ回路5は、図7の実施形態1のプリドライブ回路1又は図9の実施形態2のプリドライブ回路1と同じものであるので、PMOSトランジスタ215の閾値電圧Vthのばらつきに対する外部出力信号SCのスルーレートのばらつきは抑制されたものとなる。
(第4の実施形態)
図15を用いて、本発明の第4の実施形態を説明する。図15の出力回路は、2つの入力端子7、307と、2つの外部出力端子54、354とを持つ。この出力回路は2つの同じ構成の出力回路でできていて、図15において入力端子7と出力端子54とを持つ左側の出力回路と、入力端子307と出力端子354とを持つ右側の出力回路とは同じ回路構成であり、同じ動作をする。故に、左側の出力回路についてのみ回路構成の説明をする。
図15を用いて、本発明の第4の実施形態を説明する。図15の出力回路は、2つの入力端子7、307と、2つの外部出力端子54、354とを持つ。この出力回路は2つの同じ構成の出力回路でできていて、図15において入力端子7と出力端子54とを持つ左側の出力回路と、入力端子307と出力端子354とを持つ右側の出力回路とは同じ回路構成であり、同じ動作をする。故に、左側の出力回路についてのみ回路構成の説明をする。
図15の左側の出力回路は、図10に図示した本発明の第3の実施形態の出力回路とほぼ同じ構成であり、構成上の差異は、出力バッファ8のPMOSトランジスタ215のゲート端子には、PMOSトランジスタ215の駆動用インバータの代わりに、図7又は図9に図示された実施形態1又は実施形態2のプリドライブ回路1の出力端子が接続される。2つの外部出力端子54、354間には負荷56が接続される。
図16を用いてこの出力回路の動作を説明する。この出力回路は、入力端子7の入力信号SAと入力端子307の入力信号SA3との各パルス信号間の時間差DT分だけ、出力端子54の出力信号SCと出力端子354の出力信号SC3との各パルス出力信号に時間差を与えて出力する。そのため、この出力回路は、両出力端子54、354間に接続された負荷56に2つの入力信号の時間差DT分に比例したパワーを印加することができる。以下にその動作を説明する。
最初に、入力信号SAがLレベルからHレベルに遷移した後、遅延時間D1Rの後に、図16の符号(H)の状態のように、出力信号SCがLレベルからHレベルに遷移する。この符号(H)の状態では、出力端子354の出力信号SC3がLレベルであるので、図15の左側の出力回路のPMOSトランジスタ215のon動作で出力信号SCがLレベルからHレベルに遷移する。
次に、入力信号SAがLレベルからHレベルに遷移した後、時間DT後に、入力信号SA3がLレベルからHレベルに遷移する。その後、遅延時間D2Rの後に、図16の符号(F)の状態のように、出力信号SC3がLレベルからHレベルに遷移する。この状態(F)では、出力端子54の出力信号SCがHレベルであるので、図15の右側の出力回路のNMOSトランジスタ315のoff動作で出力信号SC3がLレベルからHレベルに遷移する。
また、前記2つの遅延時間D1R、D2Rを等しい時間に設定すると、出力信号SCの遷移(H)と出力信号SC3の遷移(F)との時間差はDTとなる。
第3に、入力信号SA3がHレベルからLレベルに遷移した後、遅延時間D2Fの後に、図16の符号(E)の状態のように、出力信号SC3がHレベルからLレベルに遷移する。この状態(E)では、出力端子54の出力信号SCがHレベルであるので、図15の右側の出力回路のNMOSトランジスタ315のon動作で出力信号SC3がHレベルからLレベルに遷移する。
第4に、入力信号SA3がHレベルからLレベルに遷移した後、時間DT後に、入力信号SAがHレベルからLレベルに遷移する。その後、遅延時間D1Fの後に、図16の符号(G)の状態のように、出力信号SCがHレベルからLレベルに遷移する。この状態(G)では、出力端子354の出力信号SC3がLレベルであるので、図15の左側の出力回路のPMOSトランジスタ215のoff動作で出力信号SC3がHレベルからLレベルに遷移する。
また、前記の2つの遅延時間D1F、D2Fを等しい時間に設定すると、出力信号SCの遷移(G)と出力信号SC3の遷移(E)との時間差はDTとなる。
前記の動作説明から判るように、図16に図示されたように、2つの入力信号SA、SA3が与えられた場合は、この出力回路の2つの出力端子の出力信号SC、SC3の遷移動作は、PMOSトランジスタ215とNMOSトランジスタ315の各々のon動作とoff動作とにより決まる。PMOSトランジスタ215は図15のプリドライブ回路5で駆動され、NMOSトランジスタ315は図15のプリドライブ回路306で駆動される。各々のプリドライブ回路5、306は、図7と図9、及び図5と図8の実施形態1又は実施形態2のプリドライブ回路1である。従って、この出力回路では、NMOSトランジスタ315、PMOSトランジスタ215の閾値電圧Vthのばらつきに対して、図16に示された(H)、(F)、(E)、(G)の各出力信号SC、SC3の遷移状態のスルーレートのばらつきが抑制される。
以上のことから、第4の実施形態に係る発明によれば、本発明の出力回路は、2つの入力信号SA、SA3の各パルス信号間の時間差DT分だけ2つの出力端子54、354の各出力信号SC、SC3の各パルス出力信号間に時間差を与えて出力することにより、出力端子54、354間に接続された負荷56に2つの入力信号の時間差DT分に比例したパワーを印加する出力回路であり、この出力回路のNMOSトランジスタ15、315とPMOSトランジスタ215、415の閾値電圧Vthがばらついたとしても、各出力信号の状態遷移時のスルーレートのばらつきが抑制され、結果として負荷56に印加される時間差DT分に比例したパワーのばらつきが抑制される効果を持つ。
(第5の実施形態)
図17を用いて、本発明の第5の実施形態を説明する。
図17を用いて、本発明の第5の実施形態を説明する。
図17の出力回路は、図8で図示した実施形態2の出力回路に、PMOSトランジスタ61、62とにより構成される差動回路と、この差動回路のテール電流を決める電流源60と、前記差動回路の一方の入力端子となるPMOSトランジスタ62のゲートに接続される電圧源63と、PMOSトランジスタ62のドレイン端子にゲート端子とドレイン端子とが接続されるNMOSトランジスタ64と、同じくPMOSトランジスタ62のドレイン端子にゲート端子が接続されるNMOSトランジスタ65とを付加した回路である。
NMOSトランジスタ64、65はカレントミラー回路を構成する。このカレントミラー回路はSW機能付可変電流源52の一部であり、2個のPMOSトランジスタ61、62で構成される差動回路の出力電流ISUBのミラー電流を、同じくSW機能付可変電流源52の一部である2個のNMOSトランジスタ21、22で構成されるカレントミラー回路の基の電流源20の電流に付加する。
前記2個のPMOSトランジスタ61、62で構成される差動回路と、この差動回路のテール電流を決める電流源60と、PMOSトランジスタ62のゲートに接続される電圧源63とにより、出力電圧検出回路2を構成している。差動回路の他端の入力であるPMOSトランジスタ61のゲート端子は、出力バッファ8のNMOSトランジスタ15のドレイン端子に接続される。この差動回路は、外部出力信号SCの電圧値を検出し、電圧源63の電圧値と比較し、この電圧値より外部出力信号SCの電圧値が高ければ、電流切換信号として出力電流ISUBをSW機能付可変電流源52に出力する。
SW機能付可変電流源52は、電流切換信号の電流ISUBがゼロであれば電流源20の電流で決まる電流IGを出力し、電流ISUBがある場合は、電流源20の電流から電流ISUBを引いた電流で決まる電流IGを出力する。
この回路構成よって、外部出力信号SCの電圧(ドレイン端子電圧)がLレベル(ほぼ0V)から、電圧源63の電圧値に達するまでの期間において、SW機能付可変電流源52の電流IGの電流値は大きな電流値に設定しておくことができる。前記の期間は、「発明の効果」の文中で説明に用いた図4の(a)期間となる。
前記「発明の効果」の文中で説明したように、この構成による出力回路は、図4の期間(a)後における出力電圧が電圧源63の電圧値からHレベル(電源電圧VDD)までに達する期間(b)において、電流IGの電流値を適切に設定して、所望の出力電圧のスルーレートに設定することができる。
従って、この構成の出力回路では、電流IGの電流値を図4の(a)及び(b)の期間で異なる電流値を適切に設定することにより、前述のSW機能付電流源52を用いたもう一つの本発明の出力回路と同様に、NMOSトランジスタ15のoff動作時において、スルーレートが所望の出力電圧スルーレートになるように設定でき、かつ閾値電圧Vthがばらついても電流IGの電流値が一定であるようにしているので、NMOSトランジスタ15がoff動作する時の外部出力信号のスルーレートばらつきを抑制する効果が得られる。それに加え、前述のSW機能付電流源52を用いたもう一つの本発明の出力回路に比べ、閾値電圧Vthがばらついても、入力信号SAから出力信号SCまでの遅延時間のばらつきを抑制する効果も得られる。
以上説明したように、本発明は、半導体集積回路装置に搭載される出力回路において、出力バッファのMOSトランジスタの閾値電圧Vthがばらついても、外部出力信号のスルーレートのばらつきを抑制する必要がある出力回路として有用である。
1 プリドライブ回路
2 出力電圧検出回路
8 出力バッファ
15 NMOSトランジスタ
50 駆動制御回路
51 トランジスタon動作駆動回路
52 SW機能付電流源
54 外部端子
56 負荷
59 制御信号電圧変化調整回路
2 出力電圧検出回路
8 出力バッファ
15 NMOSトランジスタ
50 駆動制御回路
51 トランジスタon動作駆動回路
52 SW機能付電流源
54 外部端子
56 負荷
59 制御信号電圧変化調整回路
Claims (4)
- 入力信号を入力して駆動信号を出力するプリドライブ回路と、
前記プリドライブ回路からの駆動信号をゲート端子に入力して、ドレイン端子から外部出力信号を出力するソース接地・オープンドレイン形式のトランジスタとにより構成される出力回路であって、
前記プリドライブ回路は、
前記ソース接地・オープンドレイン形式のトランジスタをon動作させるための前記駆動信号を出力するトランジスタon動作駆動回路と、
前記ソース接地・オープンドレイン形式のトランジスタをoff動作させるための前記駆動信号を出力するSW機能付電流源と、
前記入力信号を受けて、前記トランジスタon動作駆動回路と前記SW機能付電流源の各々を制御する制御信号を出力する駆動制御回路とにより構成され、
前記SW機能付電流源は、一端が前記ソース接地・オープンドレイン形式のトランジスタのゲート端子に接続され、他端が接地に接続され、このSW機能付電流源の電流は、前記ソース接地・オープンドレイン形式のトランジスタのゲート電圧がその閾値電圧のばらつき範囲内でばらついても、一定の電流値でゲート端子の電荷を引き抜く
ことを特徴とする出力回路。 - 前記請求項1記載の出力回路において、
前記SW機能付電流源は、電流源の電流の電流値を電流値切換信号によって切り換えることが可能なSW機能付可変電流源に置換され、
出力回路の外部出力信号が所定の電圧値に達すると前記電流値切換信号の値を変化させて、前記SW機能付可変電流源の電流値を切り換える電流値切換信号を出力する出力電圧検出回路を更に備えた
ことを特徴とする出力回路。 - 前記請求項1記載の出力回路において、
ソース接地・オープンドレイン形式のトランジスタは、NMOSトランジスタにより構成される
ことを特徴とする出力回路。 - 前記請求項1記載の出力回路において、
ソース接地・オープンドレイン形式のトランジスタは、PMOSトランジスタにより構成される
ことを特徴とする出力回路。
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