JP2010257779A - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池スタック5の両側に、補助層として、空気予熱器7と燃料ガス予熱器9とがそれぞれ積層されている。また、燃料電池スタック5と空気予熱器7と燃料ガス予熱器9とを貫いて、ボルト11〜25が配置されている、このボルト11〜25及びナット27は、補助層7、9と燃料電池スタック5とを分離可能に一体に結束して固定するための連結部材である。従って、ボルト11〜25及びナット27を緩めると、補助層7、9と燃料電池スタック5とを分離できる。
【選択図】図3
Description
このSOFCは、例えば板状の固体電解質体の各面に燃料極と空気極とを備えた燃料電池セルを、多数積層してスタック(燃料電池スタック)を形成し、燃料極に燃料ガスを供給するとともに、空気極に空気を供給し、燃料及び空気中の酸素を固体電解質体を介して化学反応させることによって電力を発生させるものである。
例えば下記特許文献1には、燃料電池スタックを、外部から供給される空気を加熱するための熱交換層や、外部から供給される燃料ガス(主に都市ガス、天然ガスなど)を改質するための改質層などの補助層で挟み込んで一体化する構造が開示されている。
つまり、一体化の手法としては、例えば燃料電池スタックと補助層とをロー付けや溶接により接合する方法が考えられるが、固体酸化物形燃料電池においては、劣化の激しい部分とそうでない箇所(例えば改質層等の補助層)とがあり、この方法では、補助層だけを交換することが難しいという問題があった。
(3)請求項3の発明は、前記固体酸化物形燃料電池にガスを供給するガス導入孔と、前記固体酸化物形燃料電池からガスを排出するガス排出孔との2種類のガス流通孔のうち、少なくとも前記ガス導入孔を備えるとともに、前記ガス流通孔は、前記補助層において前記ボルトが配置される箇所以外に設置されていることを特徴とする。
本発明では、固体酸化物形燃料電池スタックと補助層とは、電気的に絶縁されているので、例えば補助層にガス配管を形成した場合には、ガス配管と固体酸化物形燃料電池スタックとが電気的に絶縁されることになる。これにより、例えばガス配管と固体酸化物形燃料電池スタックとの間のショートや漏電を防止する効果がある。
図1に示すように、固体酸化物形燃料電池1は、燃料ガス(例えば水素)と酸化剤ガス(例えば空気)との供給を受けて発電を行う装置である。
更に、燃料電池スタック5と空気予熱器7との間、及び燃料電池スタック5と燃料ガス予熱器9との間には、各部材間を電気的に絶縁し且つガスをシールするために、電気絶縁性及びガスシール性を有するシール材81が配置されている。なお、このシール材81としては、例えばマイカシート、セラミック繊維シート、セラミック圧粉シート、ガラスシート、ガラスセラミック複合剤等、各種の材料を使用することができる。
前記図1に示すように、ボルト11〜25及びナット27は、補助層7、9と燃料電池スタック5とを分離可能に一体に結束して固定するための連結部材である。なお、ボルト11〜25及びナット27から構成される連結部材としては、一端に頭部を有するボルトの他端にナットを取り付ける構成としてもよい。
<空気の流路>
図3に示す様に、空気は、空気導入管29から空気予熱器7の空気導入孔73を介して、空気予熱器7の内側層65(詳しくは図4(b)に示す内側層65のガス流路85)に導入される。
各燃料電池セル3にて発電に寄与した残余の空気は、ボルト17の周囲の挿通孔63を通って、空気予熱器7の外側層67に導入され、上述した熱交換の後に、空気排出孔75から空気排出管31を介して、外部に外出される。
燃料ガスは、燃料導入管33から燃料ガス予熱器9の燃料導入孔77を介して、燃料ガス予熱器9の外側層71(詳しくは図4(d)に示す外側層71のガス流路91)に導入される。
各燃料電池セル3にて発電に寄与した残余の燃料ガスは、ボルト13の周囲の挿通孔63を通って、燃料ガス予熱器9の内側層69に導入され、上述した熱交換の後に、燃料排出孔79から燃料排出管35を介して、外部に外出される。
本実施例では、燃料電池スタック5と補助層である空気予熱器7及び燃料ガス予熱器9とは、燃料電池セル3の積層方向に配置されており、この燃料電池スタック5と補助層7、9とは、それらを積層方向に貫通するボルト11〜25により、分離可能に一体化されている。
図6に模式的に示す様に、本実施例の固体酸化物形燃料電池101は、燃料電池スタック103の一方の側(図6上方)に平板状の2層構造の空気予熱器105を設けるとともに、他方の側(図6下方)に平板状の改質器107を設け、燃料電池スタック103と空気予熱器105と改質器107とを、ボルト109〜115にて分離可能に一体に結合したものである。
図7に模式的に示す様に、本実施例の固体酸化物形燃料電池131は、燃料電池スタック133の一方の側(図7上方)に平板状の2層構造の空気予熱器135を設けるとともに、他方の側(図7下方)に平板状の燃焼器137を設け、更に、燃焼器137の外側に平板状の改質器139を設け、燃料電池スタック133と空気予熱器135と燃焼器137と改質器139とを、ボルト141〜147にて分離可能に一体に結合したものである。
本実施例においても、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、残余の空気と燃料ガスとの燃焼を行うことができる。
図8に模式的に示す様に、本実施例の固体酸化物形燃料電池171は、燃料電池スタック173の一方の側(図8下方)に平板状の燃焼器175を設け、更に燃焼器175の外側に平板状の改質器177を設け、更に改質器177の外側に2層構造の空気予熱器179を設け、燃料電池スタック173と燃焼器175と改質器177と空気予熱器179とを、ボルト181〜187にて分離可能に一体に結合したものである。
また、空気予熱器179の外側平面には、空気導入管189と燃料導入管191と燃料ガス排出管193とが接続されている。
本実施例においても、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、燃料の改質と残余の空気と燃料ガスとの燃焼を行うことができる。
図9に模式的に示す様に、本実施例の固体酸化物形燃料電池211は、燃料電池スタック213の一方の側(図9上方)に平板状の第1燃焼器215を設け、更に第1燃焼器215の外側に一層構造の空気予熱器217を設けるとともに、他方の側(図9上方)に平板状の第2燃焼器219を設け、更に第2燃焼器219の外側に改質器221を設けたものである。
また、空気予熱器217の外側平面には、空気導入管233が接続され、改質器221の外側表面には、燃料導入管235と燃料ガス排出管237とが接続されている。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
3…燃料電池セル
5…燃料電池スタック
7、105、135、179、217…空気予熱器
9…燃料ガス予熱器
11、13、15、17、19、21、23、25…ボルト
39…燃料極
41…固体電解質体
43…空気極
73…空気導入孔
75…空気排出孔
77…燃料導入孔
79…燃料排出孔
81、83…シール材
107、139、177、221…改質器
137、175、215、219…燃焼器
Claims (4)
- 固体酸化物形燃料電池セルに燃料ガスと酸化剤ガスとを供給して発電を行う固体酸化物形燃料電池において、
複数の前記固体酸化物形燃料電池セルを所定方向に積層した固体酸化物形燃料電池スタックと、
前記燃料ガスを改質する改質器、前記発電後の残余の燃料ガスを燃焼する燃焼器、前記酸化剤ガスを予熱する酸化剤ガス予熱器、前記燃料ガスを予熱する燃料ガス予熱器、及び液体原料を気化する気化器の各機能のうち、少なくとも一つの機能を有する補助層と、
を備え、
前記固体酸化物形燃料電池スタックと前記補助層とは、前記積層方向に配置されるとともに、前記固体酸化物形燃料電池スタックと前記補助層とを前記積層方向に貫通するボルトにより、分離可能に一体化されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。 - 前記固体酸化物形燃料電池スタックと前記補助層との間のガス流通は、前記ボルトが挿通される挿通孔を介して行われる構造であることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
- 前記固体酸化物形燃料電池にガスを供給するガス導入孔と、前記固体酸化物形燃料電池からガスを排出するガス排出孔との2種類のガス流通孔のうち、少なくとも前記ガス導入孔を備えるとともに、前記ガス流通孔は、前記補助層において前記ボルトが配置される箇所以外に設置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池。
- 前記固体酸化物形燃料電池スタックと前記補助層とは、電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池。
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