JP2010255712A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスクブレーキ装置において、パットの摩耗に応じてキャリパの位置を適正に変更して安定したリトラクト機能を確保する。
【解決手段】ディスクロータ11の摩擦面に対向する摩擦パッド12,13と、摩擦パッド12,13をディスクロータ11の摩擦面に押付可能なキャリパ25及びピストン15と、キャリパ25をスライドピン31及びスリーブ21を有するスライド機構を介して車体側に移動自在に支持するマウンティング14とを設けて構成し、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更可能な位置決め機構を設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、車輪と一体に回転するディスクロータを摩擦パッドを押し付けることで、その摩擦抵抗によりディスクロータを介して車輪に制動力を作用させるディスクブレーキ装置に関する。
一般的なキャリパ浮動型のディスクブレーキ装置は、キャリパがマウンティングブラケットに対して、車輪の回転軸線方向に移動可能に支持されている。この場合、キャリパが一対のスライドピンとスリーブからなるスライド機構によりマウンティングブラケットに移動自在に支持されている。そして、このキャリパは、ディスクロータを跨ぐようなU字形状をなし、一方側にインナパッド(摩擦パッド)が移動自在に支持され、他方側にアウタパッド(摩擦パッド)が移動自在に支持されている。また、ディスクロータは、一方側にインナパッドをディスクロータに押圧するピストンを有するアクチュエータが設けられている。
従って、ドライバがブレーキペダルを踏み込むと、その踏力によりアクチュエータが作動し、ピストンが前進してインナパッドをディスクロータに押圧すると共に、ピストンが前進する反力によりキャリパが移動してアウタパッドをディスクロータに押圧する。そのため、一対のパッドによりディスクロータが挟持されることで、ディスクロータを介して車輪に制動力を作用させることができる。
上述したディスクブレーキ装置では、制動時に、液圧室へ作動液が供給されると、ピストン及びキャリパがディスクロータ側に前進し、一対のパッドをディスクロータに押し付ける構成となっている。そして、液圧室からの液圧解除時には、ゴムなどのリトラクタ機構により、ピストン及びキャリパがディスクロータから離間するように後退することができる。
このようなリトラクト機構を有するディスクブレーキ装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載されたディスクブレーキ装置は、制動時にキャリパの移動を案内するスライドピンと、このスライドピンに形成されたシール溝に収納されたリトラクションシールとを設け、制動後の除圧時に、リトラクションシールの弾性復元力によりキャリパを移動前の状態に戻すものである。
特開平10−037987公報
上述した従来のディスクブレーキ装置では、スライドピンとキャリパのアーム部との間にリトラクト機構を構成するリトラクションシールを介装している。この場合、制動時に、リトラクションシールを圧縮変形することで、除圧時には、リトラクションシールの弾性復元力によりキャリパを戻すことができる。ところが、長期の使用によりパットが摩耗すると、キャリパの移動ストロークが増加することから、リトラクションシールの弾性復元力によりキャリパを十分に後退させることができず、安定したリトラクトを得ることができないという問題がある。従来のシール機構では、高液圧が入力されると、リトラクタ量が小さくなり、引きずりが発生する。この引きずりが発生した場合には、これを回避することが困難となる。
本発明は、このような問題を解決するものであって、パットの摩耗量や外乱などに応じてキャリパの位置を適正に変更して安定したリトラクト機能を確保することができるディスクブレーキ装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決してその目的を達成するために、本発明のディスクブレーキ装置は、回転軸心回りに回転するディスクロータと、該ディスクロータの摩擦面に対向する摩擦パッドと、該摩擦パッドを前記ディスクロータの摩擦面に押付可能なキャリパと、該キャリパをスライドピン及びスリーブを有するスライド機構を介して車体側に移動自在に支持するマウンティングと、前記スライドピンと前記スリーブとの相対位置を変更可能な位置決め機構と、を備えることを特徴とするものである。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記スライドピンと前記スリーブとの間に、前記キャリパが前進したときに該キャリパを引き戻すリトラクト機構が設けられることを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記リトラクト機構は、前記キャリパの最大引き戻し量が規定されることを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記スライドピンと前記スリーブとの相対移動量が前記リトラクト機構における前記キャリパの最大引き戻し量を超えたときに、前記位置決め機構は、前記スライドピンと前記スリーブとの相対位置を変更することを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記スライドピンと前記スリーブとの相対移動量が前記リトラクト機構における前記キャリパにおける予め設定された所定引き戻し量を超えたときに、前記位置決め機構は、前記スライドピンと前記スリーブとの相対位置を変更することを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記スライドピンと前記スリーブとの間に介装されて前記キャリパが前進したときに圧縮変形可能な弾性部材と、前記スライドピンと前記スリーブとの間に介装されて前記弾性部材の変形に追従して移動可能であると共に前記弾性部材の最大圧縮変形量を規定する可動子とを設け、前記位置決め機構は、前記弾性部材の圧縮変形量が最大になったときに前記スライドピンと前記可動子または前記スリーブと前記可動子との相対移動を許容することで、前記スライドピンと前記スリーブとの相対位置を変更することを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記スライドピンと前記スリーブとの間に介装されて前記キャリパが前進したときに圧縮変形可能な弾性部材と、前記スライドピンと前記スリーブとの間に介装されて前記弾性部材の変形に追従して移動可能であると共に前記弾性部材の最大圧縮変形量を規定する可動子とを設け、前記位置決め機構は、前記弾性部材の圧縮変形量が予め設定された所定値になったときに前記スライドピンと前記可動子または前記スリーブと前記可動子との相対移動を許容することで、前記スライドピンと前記スリーブとの相対位置を変更することを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記弾性部材は、弾性特性の異なる複数の弾性部材からなり、この複数の弾性部材が前記スライドピンと前記可動子と前記スリーブとの間に直列に配置されることを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記弾性部材は、前記スライドピンと前記可動子に配置されると共に、前記可動子と前記スリーブとの間に配置されることを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記キャリパに相対移動可能なピストンを収容することで、前記キャリパと前記ピストンとの間に液圧室を設け、該液圧室の加圧時に前記キャリパと前記ピストンが相対移動して一対の前記摩擦パッドが前記ディスクロータの両側に位置する摩擦面に押付可能に構成され、前記液圧室の加圧力は、前記スライドピンと前記スリーブとの間に作用することを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記キャリパの起動荷重が前記ピストンの起動荷重よりも大きく設定されることを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記スライドピンと前記可動子と前記スリーブは、少なくともいずれか一つの受圧部側が小径となる段付形状に形成されることを特徴としている。
本発明によるディスクブレーキ装置では、前記スライドピンは、前記液圧室の油圧を前記スライドピンと前記スリーブとの間に作用させる液圧通路が形成されると共に、該液圧通路内に混入したエアを排出するブリーダが設けられることを特徴としている。
本発明のディスクブレーキ装置によれば、ディスクロータと摩擦パッドとキャリパとマウンティングとを設けて構成し、スライドピンとスリーブとの相対位置を変更可能な位置決め機構を設けている。従って、パットの摩耗に応じて、位置決め機構によりスライドピンとスリーブの相対位置が変更されることから、キャリパの位置を適正に維持し、安定したリトラクト機能を確保することができる。
図1は、本発明の実施例1に係るディスクブレーキ装置を表す概略図である。 図2は、実施例1のディスクブレーキ装置を表す断面図である。 図3は、実施例1のディスクブレーキ装置におけるキャリパとスライドピンとの連結部を表す断面図である。 図4は、実施例1のディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。 図5は、本発明の実施例2に係るディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。 図6は、本発明の実施例3に係るディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。 図7は、本発明の実施例4に係るディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。 図8は、本発明の実施例5に係るディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。 図9は、本発明の実施例6に係るディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。
以下に、本発明に係るディスクブレーキ装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは、実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例1に係るディスクブレーキ装置を表す概略図、図2は、実施例1のディスクブレーキ装置を表す断面図、図3は、実施例1のディスクブレーキ装置におけるキャリパとスライドピンとの連結部を表す断面図、図4は、実施例1のディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。
実施例1のディスクブレーキ装置は、図示しないが、車両に回転可能に支持された車輪に制動力を付与する装置であって、この車輪と一体的に回転自在に設けられたディスクロータと、車体側に車輪と相対回転不能に設けられてディスクロータを挟持することで、摩擦抵抗力を付与する一対の摩擦パッドを有している。
即ち、このディスクブレーキ装置は、図1及び図2に示すように、車輪と一体的となって車軸の回転軸心回りに回転するディスクロータ11と、このディスクロータ11の両側の摩擦面に対向する一対の摩擦パッド12,13と、この一対の摩擦パッド12,13をディスクロータ11の摩擦面に接近離間可能に支持するマウンティングブラケット14と、一対の摩擦パッド12,13をピストン15によりディスクロータ11に押付可能なシリンダ機構16とから構成されている。
具体的に説明すると、マウンティングブラケット14は、車体側に固定されており、その両側、つまり、ディスクロータ11の回転方向前後に一対のスリーブ21,22が一体に設けられている。そして、この各スリーブ21,22には、一端部が開口して他端部が閉塞された嵌合孔23,24がそれぞれ形成されている。
キャリパ25は、ディスクロータ11を跨いだU字形状をなし、ピストン15を有するシリンダ機構16が搭載されており、このシリンダ機構16は、ピストン15を前後移動自在なアクチュエータにより構成されている。このキャリパ25は、シリンダ機構16が設けられるシリンダ部26と、このシリンダ部26とディスクロータ11を挟んで対向する位置に配置されるリアクション部27と、シリンダ部26とリアクション部27とを連結する連結部28とから構成されている。
また、キャリパ25は、その両側、つまり、ディスクロータ11の回転方向前後に一対のアーム29,30が一体に設けられている。そして、この各アーム29,30には、スライドピン31,32の基端部が固定ボルト33,34によりそれぞれ固定されている。この各スライドピン31,32は、先端部がマウンティングブラケット14の各スリーブ21,22に形成された嵌合孔23,24に移動自在に嵌合している。なお、アーム29,30とスリーブ21,22との間には、スライドピン31,32と嵌合孔23,24との嵌合隙間を被覆するブーツ35,36が装着されている。この場合、スライドピン31,32とスリーブ21,22によりキャリパ25のスライド機構が構成される。
従って、キャリパ25は、マウンティングブラケット14に対して、ディスクロータ11の回転軸線方向、つまり、回転方向に直交する方向に沿って移動可能となる。
ディスクロータ11の両側の摩擦面に対向して配置される一対の摩擦パッド12,13は、キャリパ25におけるシリンダ部26側に配置されるインナパッド12と、リアクション部27側に配置されるアウタパッド13である。このインナパッド12及びアウタパッド13は、摩擦材37,38の基端部が裏金39,40に固定されて構成されている。
また、インナパッド12は、裏金39の前後端部がマウンティングブラケット14に形成された一対のガイド部材41,42に支持されている。そして、キャリパ25のシリンダ部26に装着されたシリンダ機構16のピストン15の前面が、このインナパッド12における裏金39の基端面に接触している。一方、アウタパッド13は、裏金40がキャリパ25におけるリアクション部27に固定または移動自在に支持されている。
また、シリンダ機構16は、シリンダ部26にピストン15が移動自在に支持されると共に、シリンダ部26の内面にピストン15の外面に対してシール可能なシール機構43が装着されることで構成されている。そして、シリンダ部26とピストン15とシール機構43により液圧室P1が区画され、ピストン15の先端部がインナパッド12の裏金39に対向している。
従って、シリンダ機構16の液圧室P1に作動液を供給して加圧すると、ピストン15が矢印A方向に前進し、このピストン15の前面がインナパッド12の裏金39を押圧し、このインナパッド12の前面をディスクロータ11の摩擦面に接近させることができる。また、このとき、キャリパ25は、ピストン15が前進するその移動反力によりこのピストン15とは逆方向、つまり、矢印B方向に前進し、アウタパッド13の押圧面をディスクロータ11の摩擦面に接近させることができる。以下、ピストン15及びキャリパ25の前進方向A,Bとは、ディスクロータ11側に移動し、各パッド13,14をディスクロータ11に押圧する方向である。
そして、インナパッド12及びアウタパッド13がディスクロータ11の各摩擦面に押し付けられると、このインナパッド12及びアウタパッド13と、回転するディスクロータ11との間で摩擦抵抗力が発生し、このディスクロータ11に制動力を付与することができる。
実施例1のディスクブレーキ装置では、キャリパ25側に設けられたスライドピン31,32と、マウンティングブラケット14側に設けられたスリーブ21,22との間に、除圧時にキャリパ25を引き戻すリトラクト機構が設けられている。
図3に示すように、キャリパ25のアーム29には、スライドピン31の基端部がワッシャ44を介して密着し、固定ボルト33がワッシャ45を介してアーム29を貫通し、先端部がワッシャ44を貫通してスライドピン31の基端部に螺合している。スライドピン31の軸中心位置には、先端部側から固定ボルト33の中途部まで延びる液圧通路46が形成され、キャリパ25のアーム29には、アーム29の先端部側から固定ピン33を貫通して液圧室P1まで延びて連通する連結通路47が形成されている。この液圧通路46は、先端側が2つに分岐され、先端面に開口する第1通路46aと、側面に開口する第2通路46bが設けられている。なお、連結通路47の端部には液封栓48が固定されている。
そして、図4に示すように、スライドピン31とスリーブ21との間にリトラクト機構51が設けられている。また、実施例1にて、このリトラクト機構51は、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更可能な位置決め機構を有している。また、リトラクト機構51は、キャリパ25の最大引き戻し量を規定しており、スライドピン31とスリーブ21との相対移動量がリトラクト機構51におけるキャリパ25の最大引き戻し量を超えたときに、位置決め機構は、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更する。なお、以下の説明にて、前進方向とは、スリーブ21に対して、スライドピン31及びキャリパ25が移動し、パッド13をディスクロータ11に押し付ける方向(図2にてB方向)であり、後退方向とは、スリーブ21に対して、スライドピン31及びキャリパ25が移動し、パッド13をディスクロータ11から離間させる方向である。
即ち、スリーブ21の嵌合孔23内には、スライドピン31が所定隙間をもって軸方向に移動自在に支持されている。この嵌合孔23の内周面には、周方向に連続する収容溝23aが所定長さにわたって形成され、この収容溝23aは、スライドピン31(キャリパ25)の前進方向(図4にてB方向)に開口し、後退方向に段付部23bが形成されている。そして、このスリーブ21の収容溝23a内には、スライドピン31と相対移動可能な位置決め機構としての可動子52が挿入されている。この可動子52は、円筒形状をなすと共に矩形断面形状をなし、収容溝23aの開口側に形成される段付部52aと、段付部23bに対向する後面52bと、収容溝23aの内壁面に対向する外周面52cと、スライドピン31の外周面に対向する内周面52dとを有している。
可動子52は、内周面52dにリング形状をなすリング溝53が形成され、このリング溝53にスライドピン31との間でシール機能を発揮するシール部材54が装着されている。また、スリーブ21は、収容溝23aに対応した内周面にリング形状をなすリング溝55が形成され、このリング溝55に可動子52との間でシール機能を発揮するシール部材56が装着されている。そして、シール部材54は、シール部材56よりも高い弾性力を有している。更に、スリーブ21は、内周面にリング形状をなすリング溝57が形成され、このリング溝57にスライドピン31との間でシール機能を発揮するシール部材58が装着されている。
また、液圧室P1(図2参照)に連通する液圧通路46は、第2通路46bがスライドピン31とスリーブ21の間に連通している。この第2通路46bの連通部は、各シール部材54,56,58により区画された液圧室P2である。つまり、シール部材54は、可動子52とスライドピン31に押圧し、両者の間に所定の緊迫力を設定している。シール部材56は、可動子52とスリーブ21に押圧し、両者の間に所定の緊迫力を設定している。シール部材58は、スライドピン31とスリーブ21に押圧し、両者の間に所定の緊迫力を設定している。そのため、液圧室P1から液圧通路46を通して液圧室P2に供給された作動液は、スライドピン31とスリーブ21と可動子52との間に封じ込められて外部への漏洩を防止されている。
収容溝23aにおける開口側の内周面には、リング形状をなすストッパ59が固定されている。そして、この収納溝23a内には、可動子52とストッパ59との間に位置して、弾性部材60が配置されている。この弾性部材60は、リング形状をなすゴム部材であり、可動子52の段付部52aに支持された状態で、ストッパ59に押圧しており、可動子52と収容溝23a(スリーブ21)との間に所定の緊迫力を設定している。
可動子52は、弾性部材60の弾性力によりスライドピン31の後退方向に付勢されており、液圧室P2への非加圧時には、可動子52の後面52bとスリーブ21の段付部23bとの間に所定隙間が確保されている。そして、液圧室P1,P2への加圧時には、スライドピン31と共に可動子52が前進し、弾性部材60を圧縮する。この場合、リトラクト機構51を構成する弾性部材60は、その弾性復元量がキャリパ25の最大引き戻し量として規定されている。
本実施例では、リトラクト機構51として、可動子52、ストッパ59、弾性部材60が機能し、リトラクト機構51とシール機構がそれぞれ独立して個別に設けられている。
また、本実施例では、液圧室P1に作動液が供給されて加圧されたとき、この液圧はピストン15に作用すると共に、液圧通路46を通して液圧室P2に作用する。ここで、キャリパ25の起動荷重がピストン15の起動荷重よりも大きくなるように設定されている。この場合、キャリパ25の起動荷重は、シール部材56の摩擦荷重に弾性部材60の圧縮荷重が付与されたものであり、ピストン15の起動荷重は、シール機構43の摩擦荷重である。
液圧室P1,P2への加圧が継続されると、スライドピン31と共に可動子52が更に前進し、弾性部材60を圧縮して最大変形させ、可動子52の段付部52aがストッパ59に当接可能となっており、可動子52は、弾性部材60の最大圧縮変形量を規定する位置決め機構として機能する。
また、スライドピン31は、中心部に液圧通路46が形成されており、第1通路46aの先端部には、液圧通路46内に混入したエアを排出するブリーダ61が設けられている。
なお、上述の説明では、キャリパにおける一方のスライド機構(スライドピン31とスリーブ21)について説明したが、他方のスライド機構(スライドピン32とスリーブ22)についても同様の構成となっていることから、詳細な説明は省略する。
従って、図2及び図4に示すように、液圧室P1に作動液が供給されて加圧されると、ピストン15及びキャリパ25が前進し、パッド12,13をディスクロータ11に押圧する。この場合、キャリパ25の起動荷重がピストン15の起動荷重よりも大きく設定されていることから、ピストン15が図2の矢印A方向に前進し、続いてキャリパ25が図2の矢印B方向に前進する。
また、液圧室P2に作動液が供給されて加圧されると、スライドピン31及び可動子52が前進する。液圧室P2への加圧時に、スライドピン31と共に可動子52が前進し、弾性部材60を圧縮変形させる。この場合、可動子52による弾性部材60の圧縮変形量がスライドピン31、つまり、キャリパ25の戻し量となる。また、液圧室P2への加圧が継続されると、可動子52は、段付部52aがストッパ59に当接して停止することから、この可動子52による弾性部材60の最大圧縮変形量が規定され、スライドピン31、つまり、キャリパ25の最大戻し量も規定される。
そして、液圧室P1,P2から作動液が排出されて除圧されると、圧縮変形した弾性部材60の復元力により、スライドピン31と可動子52が一体となって後退する。この場合、スライドピン31と可動子52が相対移動しないことから、スライドピン31(キャリパ25)は、元の位置に戻され、パッド12,13によるディスクロータ11への押圧が解除される。
また、パッド12,13が摩耗すると、スライドピン31が必要以上に前進し、可動子52と相対移動する。即ち、液圧室P2に作動液が供給されて加圧されると、前述と同様に、スライドピン31及び可動子52が前進する。そして、スライドピン31と可動子52が一体に前進して弾性部材60を最大圧縮変形させると、可動子52は、段付部52aがストッパ59に当接して停止する。スライドピン31と可動子52が弾性部材60の最大圧縮変形量以上に前進すると、停止している可動子52に対して、スライドピン31の前進が許容され、スライドピン31は、所定量、つまり、パッド12,13の摩耗量だけ前進する。この場合であっても、可動子52による弾性部材60の最大圧縮変形量が規定されていることから、弾性部材60の圧縮変形量がスライドピン31、つまり、キャリパ25の戻し量となる。
そして、液圧室P1,P2から作動液が排出されて除圧されると、圧縮変形した弾性部材60の復元力により、スライドピン31と可動子52が一体となって後退する。この後退時には、スライドピン31と可動子52が相対移動しないことから、スライドピン31(キャリパ25)は、弾性部材60の最大圧縮変形量だけ戻され、パッド12,13によるディスクロータ11への押圧が解除される。この場合、スライドピン31と可動子52との相対位置は、元の位置関係に対してパッド12,13の摩耗量だけスライドピン31が前進した位置となり、パッド12,13の摩耗量に応じて相対位置が変更される。
このように実施例1のディスクブレーキ装置にあっては、回転軸心回りに回転するディスクロータ11と、ディスクロータ11の摩擦面に対向するパッド12,13と、パッド12,13をディスクロータ11の摩擦面に押付可能なキャリパ25及びピストン15と、キャリパ25をスライドピン31,32及びスリーブ21,22を有するスライド機構を介して車体側に移動自在に支持するマウンティングブラケット14とを設けて構成し、スライドピン31,32とスリーブ21,22との相対位置を変更可能な位置決め機構としての可動子52を設けている。
従って、液圧室P2の加圧時に、キャリパ25及びピストン15が前進し、スライドピン31,32と共に可動子52が前進して弾性部材60を圧縮変形することで、パッド12,13をディスクロータ11に押圧することができると共に、弾性部材60の変形量が最大になると、スライドピン31,32と可動子52が相対移動するものの、液圧室P2の除圧時に、弾性部材60の最大変形量だけスライドピン31,32と可動子52が戻されることとなり、スライドピン31,32の前進量に拘らず、弾性部材60の圧縮変形量だけこのスライドピン31,32を戻すことができ、パット12,13の摩耗に応じて、位置決め機構によりスライドピン31,32とスリーブ21,22の相対位置が変更されることから、キャリパ25の位置を適正に維持し、安定したリトラクト機能を確保することができる。
また、実施例1のディスクブレーキ装置では、スライドピン31,32とスリーブ21,22との間に、キャリパ25が前進したときにこのキャリパ25を引き戻すリトラクト機構51を設けている。従って、リトラクト機構51によりスライドピン31,32を介してキャリパ25を適正に戻すことができ、パッド12,13の引きずりを防止することができる。
また、実施例1のディスクブレーキ装置では、リトラクト機構51によりキャリパ25の最大引き戻し量が規定されている。従って、リトラクト機構51によりスライドピン31,32を介してキャリパ25を所定ストロークの範囲内で適正に戻すことができる。
また、実施例1のディスクブレーキ装置では、スライドピン31,32とスリーブ21,22との相対移動量がリトラクト機構51におけるキャリパ25の最大引き戻し量を超えたときに、位置決め機構(可動子52)は、スライドピン31,32とスリーブ21,22との相対位置を変更している。従って、パット12,13が摩耗してスライドピン31,32とスリーブ21,22が相対移動しても、スライドピン31,32と可動子52は、最大引き戻し量だけ戻されることとなり、スライドピン31,32とスリーブ21,22の相対位置を適正に変更してキャリパ25を適正位置に位置決めすることができる。この場合、制動力の入力初期、つまり、液圧入力初期に一定の戻し量を確保することができる。
また、実施例1のディスクブレーキ装置では、スライドピン31,32とスリーブ21,22との間にキャリパ25が前進したときに圧縮変形可能な弾性部材60を介装すると共に、スライドピン31,32とスリーブ21,22との間に弾性部材60の変形に追従して移動可能であると共に弾性部材60の最大圧縮変形量を規定する可動子52とを設け、弾性部材60の圧縮変形量が最大になったときにスライドピン31,32と可動子52との相対移動を許容することで、スライドピン31,32とスリーブ21,22との相対位置を変更している。従って、簡単な構成で、パット12,13の摩耗に応じて、キャリパ25の位置を適正に維持し、安定したリトラクト機能を確保することができる。
また、実施例1のディスクブレーキ装置では、キャリパ25に相対移動可能なピストン15を収容することで、両者の間に液圧室P1を設け、液圧室P1の加圧時にキャリパ25とピストン15が相対移動してパッド12,13がディスクロータ11の両側に位置する摩擦面に押付可能に構成され、液圧室P1の加圧力を、スライドピン31,32とスリーブ21,22との間の液圧室P2に作用させている。従って、キャリパ25の作動性を向上することができると共に、液封シールとリトラクタ機能を分離させることで、安定したリトラクタ量を確保することができる。
また、実施例1のディスクブレーキ装置では、キャリパ25の起動荷重をピストン15の起動荷重よりも大きく設定している。従って、液圧室P1への加圧時に、ピストン15が前進してパッド12をディスクロータ11に当接した後に、キャリパ25が前進してパッド13をディスクロータ11に当接することとなり、キャリパ25の戻し量を適正に確保することができる。
また、実施例1のディスクブレーキ装置では、スライドピン31,32に、液圧室P1の液圧をスライドピン31,32とスリーブ21,22との間に作用させる液圧通路46を形成すると共に、液圧通路46内に混入したエアを排出するブリーダ61を設けている。従って、ブリーダ61を用いて液圧通路46内に混入したエアを排出することで、キャリパ25及びピストン15の良好な作動性を確保及び、制動力不足の抑制を可能とすることができる。また、別にエアを排出するブリーダを設ける必要がなくなり、軽量化やコストダウンを可能とすることができる。
図5は、本発明の実施例2に係るディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2のディスクブレーキ装置にて、図5に示すように、スライドピン31とスリーブ21との間にリトラクト機構51が設けられており、このリトラクト機構51は、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更可能な位置決め機構を有している。
スリーブ21は、収容溝23a内に可動子52が挿入されている。この可動子52は、リング溝53にシール部材54が装着され、スリーブ21は、リング溝55にシール部材56が装着されると共に、リング溝57にシール部材58が装着されている。そのため、液圧室P1から液圧通路46を通して液圧室P2に供給された作動液は、各シール部材54,56,58によりスライドピン31とスリーブ21と可動子52との間に封じ込められて外部への漏洩を防止されている。
収容溝23aは、開口側の内周面にストッパ59が固定され、可動子52とストッパ59との間に弾性部材60が配置されている。また、可動子52の後面52bとスリーブ21の段付部23bとの間に弾性部材62が配置されている。各弾性部材60,62は、リング形状をなすゴム部材であり、収容溝23a内で、可動子52を弾性支持している。つまり、弾性部材60,62は、可動子52を、収容溝23a内でフローティング支持、つまり、スライドピン31の前進方向及び後退方向に移動可能に付勢支持している。
従って、液圧室P2への初期加圧時には、スライドピン31と共に可動子52が前進して弾性部材60を圧縮することとなり、除圧時には、スライドピン31と共に可動子52が後退して弾性部材62を圧縮することとなる。
なお、弾性部材62以外の作動は、前述した実施例1と同様であるため、説明は省略する。
このように実施例2のディスクブレーキ装置にあっては、可動子52の前方に弾性部材60を配置する一方、後方に弾性部材62を配置している。従って、可動子52は、弾性部材60,62により収容溝23a内で前進方向及び後退方向に移動可能に付勢支持されていることから、可動子52が前進するときには、弾性部材60を圧縮する一方、可動子52が後退するときには、弾性部材62を圧縮することとなる。そのため、車両の旋回時にディスクロータ11が軸方向に倒れるように移動した場合であっても、可動子52がこれを吸収することができ、車両旋回後の直進走行になったときに、ディスクロータ11の倒れが戻れば、キャリパ25も所定の位置に戻すことができ、作動液量の増加を抑制して制動感を向上することができる。
図6は、本発明の実施例3に係るディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。なお、本実施例のディスクブレーキ装置における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図1及び図2を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3のディスクブレーキ装置にて、図6に示すように、スライドピン31とスリーブ21との間にリトラクト機構71が設けられており、このリトラクト機構71は、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更可能な位置決め機構を有している。
即ち、スリーブ21の嵌合孔23内には、スライドピン31が所定隙間をもって軸方向に移動自在に支持されている。この嵌合孔23の内周面には、周方向に連続する収容溝23aが所定長さにわたって形成され、この収容溝23aは、スライドピン31(キャリパ25)の前進方向に開口し、後退方向に段付部23bが形成されている。そして、このスリーブ21の収容溝23a内には、スライドピン31と相対移動可能な位置決め機構としての可動子72が挿入されている。この可動子72は、円筒形状をなすと共に矩形断面形状をなし、収容溝23aの開口側に形成される前面72aと、段付部23bに対向する後面72bと、収容溝23aの内壁面に対向する外周面72cと、スライドピン31の外周面に対向する内周面72dとを有している。
可動子72は、内周面72dにリング形状をなすリング溝73が形成され、このリング溝73にスライドピン31との間でシール機能を発揮するシール部材74が装着されている。また、可動子72は、外周面72cにリング形状をなすリング溝75が形成され、このリング溝75にスリーブ21との間でシール機能を発揮するシール部材76が装着されている。そして、シール部材74は、シール部材76よりも高い弾性力を有している。更に、スリーブ21は、内周面にリング形状をなすリング溝77が形成され、このリング溝77にスライドピン31との間でシール機能を発揮するシール部材78が装着されている。
また、液圧通路46は、第2通路46bがスライドピン31とスリーブ21の間に連通している。この第2通路46bの連通部は、各シール部材74,76,78により区画された液圧室P2である。つまり、液圧室P1から液圧通路46を通して液圧室P2に供給された作動液は、スライドピン31とスリーブ21と可動子72との間に封じ込められて外部への漏洩を防止されている。
収容溝23aにおける開口側の内周面には、リング形状をなすストッパ79が固定されている。そして、この収納溝23a内には、可動子72とストッパ79との間に位置して、低弾性部材80と高弾性部材81が支持リング82を介して直列に配置されている。この低弾性部材80は、リング形状をなすゴム部材であり、可動子72の前面72aと支持リング82に密着している。高弾性部材81は、リング形状をなす皿ばねであり、低弾性部材80よりも高い弾性力を有し、ストッパ79と支持リング82に密着している。
可動子72は、各弾性部材80,81の弾性力によりスライドピン31の後退方向に付勢されており、液圧室P2への非加圧時には、可動子72の後面72bとスリーブ21の段付部23bとの間に所定隙間が確保されている。そして、液圧室P1,P2への初期加圧時には、スライドピン31と共に可動子72が前進し、低弾性部材80を圧縮する。そして、液圧室P1,P2への加圧継続時には、更にスライドピン31と共に可動子72が前進し、低弾性部材80を圧縮して所定量変形させてから、高弾性部材81を圧縮する。この場合、リトラクト機構71を構成する弾性部材80,81は、その弾性復元量がキャリパ25の引き戻し量として規定されている。即ち、液圧室P1,P2への高圧加圧時には、パッド12,13の撓み量が大きくなることから、弾性力の異なる2種類の弾性部材80,81によりキャリパ25の引き戻し量が確保され、低弾性部材80についてのみ弾性復元量がキャリパ25の引き戻し量として規定されている。更に、スライドピン31と共に可動子72が前進して可動子72の前面72aがストッパ79に当接可能となっており、可動子72は、低弾性部材80の最大圧縮変形量を規定する位置決め機構として機能する。
従って、図1及び図2、図6に示すように、液圧室P1に作動液が供給されて加圧されると、ピストン15及びキャリパ25が前進し、パッド12,13をディスクロータ11に押圧する。すると、ピストン15が図2の矢印A方向に前進し、続いてキャリパ25が図2の矢印B方向に前進する。
また、液圧室P2に作動液が供給されて加圧されると、スライドピン31及び可動子72が前進する。液圧室P2への低圧入力時に、スライドピン31と共に可動子72が前進し、低弾性部材80を圧縮変形させる。この場合、可動子72による低弾性部材80の圧縮変形量がスライドピン31、つまり、キャリパ25の戻し量となる。
そして、液圧室P1,P2から作動液が排出されて除圧されると、圧縮変形した低弾性部材80の復元力により、スライドピン31と可動子72が一体となって後退する。この場合、スライドピン31と可動子72が相対移動しないことから、スライドピン31(キャリパ25)は、元の位置に戻され、パッド12,13によるディスクロータ11への押圧が解除される。
一方、液圧室P2への高圧入力時には、スライドピン31と共に可動子72が前進し、まず、低弾性部材80を圧縮変形させてから、高弾性部材81を圧縮変形させる。この場合、可動子72による各弾性部材80,81の圧縮変形量がスライドピン31、つまり、キャリパ25の戻し量となる。また、液圧室P2への加圧が継続されると、可動子72は、前面72aがストッパ79に当接して停止することから、この可動子72による低弾性部材80の圧縮変形量が規定され、スライドピン31、つまり、キャリパ25の低弾性部材80による最大戻し量も規定される。
そして、液圧室P1,P2から作動液が排出されて除圧されると、圧縮変形した各弾性部材80,81の復元力により、スライドピン31と可動子72が一体となって後退する。
また、パッド12,13が摩耗すると、スライドピン31が必要以上に前進し、可動子72と相対移動する。即ち、液圧室P2に作動液が供給されて加圧されると、前述と同様に、スライドピン31及び可動子72が前進する。そして、スライドピン31と可動子72が一体に前進して低弾性部材80を最大圧縮変形させる共に、高弾性部材81を圧縮変形させると、可動子72は、前面72aがストッパ79に当接して停止する。スライドピン31と可動子72が各弾性部材80,81の圧縮変形量以上に前進すると、停止している可動子72に対して、スライドピン31の前進が許容され、スライドピン31は、所定量、つまり、パッド12,13の摩耗量だけ前進する。この場合であっても、可動子72による低弾性部材80の最大圧縮変形量が規定されていることから、各弾性部材80,81の圧縮変形量がスライドピン31、つまり、キャリパ25の戻し量となる。
そして、液圧室P1,P2から作動液が排出されて除圧されると、圧縮変形した各弾性部材80,81の復元力により、スライドピン31と可動子72が一体となって後退する。この後退時には、スライドピン31と可動子72が相対移動しないことから、スライドピン31(キャリパ25)は、各弾性部材80,81の圧縮変形量だけ戻され、パッド12,13によるディスクロータ11への押圧が解除される。この場合、スライドピン31と可動子72との相対位置は、元の位置関係に対してパッド12,13の摩耗量だけスライドピン31が前進した位置となり、パッド12,13の摩耗量に応じて相対位置が変更される。
このように実施例3のディスクブレーキ装置にあっては、スライドピン31とスリーブ21との間にキャリパ25が前進したときに圧縮変形可能な弾性部材80,81を介装すると共に、スライドピン31とスリーブ21との間に弾性部材80,81の変形に追従して移動可能であると共に低弾性部材80の圧縮変形量を規定する可動子72とを設け、低弾性部材80の圧縮変形量が所定値になったときにスライドピン31と可動子72との相対移動を許容することで、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更している。
従って、液圧室P2の加圧時に、キャリパ25及びピストン15が前進し、スライドピン31と共に可動子72が前進して低弾性部材80を圧縮変形することで、パッド12,13をディスクロータ11に押圧することができると共に、低弾性部材80の変形量が所定値になると、スライドピン31と可動子72が相対移動するものの、液圧室P2の除圧時に、弾性部材80,81の変形量だけスライドピン31と可動子72が一体となって戻されることとなり、スライドピン31の前進量に拘らず、弾性部材80,81の圧縮変形量だけこのスライドピン31を戻すことができ、パット12,13の摩耗に応じて、位置決め機構によりスライドピン31とスリーブ21の相対位置が変更されることから、キャリパ25の位置を適正に維持し、安定したリトラクト機能を確保することができる。
また、実施例3のディスクブレーキ装置では、スライドピン31とスリーブ21との間に可動子72の前進により圧縮変形可能な低弾性部材80と高弾性部材81を直列に配置している。従って、スライドピン31と共に可動子72が前進すると、この可動子72が低弾性部材80を圧縮変形しながら前進した後、低弾性部材80が最大変形した後に高弾性部材81を圧縮変形しながら前進する。そのため、弾性特性の異なる2つの弾性部材80,81によるスライドピン31(キャリパ25)の戻し量は、初期時から継続して増加し、全領域で前進量を上回るものとなり、液圧領域の全域で、圧力に依存した規定の戻り量を確保することが可能となることから、パッド12,13とディスクロータ11間の所定のクリアランス量を確保でき、パッド12,13の引きずり現象の発生を抑制し、且つ、安定した制動フィーリングを得ることができる。
図7は、本発明の実施例4に係るディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。なお、本実施例のディスクブレーキ装置における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図1及び図2を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例4のディスクブレーキ装置にて、図7に示すように、スライドピン31とスリーブ21との間にリトラクト機構91が設けられており、このリトラクト機構91は、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更可能な位置決め機構を有している。
即ち、スリーブ21の嵌合孔23内には、スライドピン31が所定隙間をもって軸方向に移動自在に支持されている。この嵌合孔23の内周面には、周方向に連続する収容溝23aが所定長さにわたって形成され、この収容溝23aは、スライドピン31(キャリパ25)の前進方向に開口し、後退方向に段付部23bが形成されている。そして、このスリーブ21の収容溝23a内には、スライドピン31と相対移動可能な位置決め機構としての可動子92が挿入されている。この可動子92は、円筒形状をなすと共に矩形断面形状をなし、収容溝23aの開口側に形成される細径となる段付部92aと、段付部23bに対向する後面92bと、収容溝23aの内壁面に対向する外周面92cと、スライドピン31の外周面に対向する内周面92dとを有している。
可動子92は、内周面92dにリング形状をなすリング溝93が形成され、このリング溝93にスライドピン31との間でシール機能を発揮するシール部材94が装着されている。また、可動子92は、外周面92cにリング形状をなすリング溝95が形成され、このリング溝95にスリーブ21との間でシール機能を発揮するシール部材96が装着されている。そして、シール部材94は、シール部材96よりも高い弾性力を有している。更に、スリーブ21は、内周面にリング形状をなすリング溝97が形成され、このリング溝97にスライドピン31との間でシール機能を発揮するシール部材98が装着されている。
また、液圧通路46は、第2通路46bがスライドピン31とスリーブ21の間に連通している。この第2通路46bの連通部は、各シール部材94,96,98により区画された液圧室P2である。つまり、液圧室P1から液圧通路46を通して液圧室P2に供給された作動液は、スライドピン31とスリーブ21と可動子92との間に封じ込められて外部への漏洩を防止されている。
収容溝23aにおける開口側の内周面には、リング形状をなすストッパ99が固定されている。そして、この収納溝23a内には、可動子92とストッパ99との間に位置して、その密閉された空間には弾性部材100が配置されている。この弾性部材100は、リング形状をなすゴム部材であり、スリーブ21と可動子92とストッパ99に密着している。この場合、ストッパ99と弾性部材100の内周側には可動子92の段付部92aが位置しており、弾性部材100は、スライドピン31に接していない。
可動子92は、弾性部材100の弾性力によりスライドピン31の後退方向に付勢されており、液圧室P2への非加圧時には、可動子92の後面92bとスリーブ21の段付部23bとの間に所定隙間が確保されている。そして、液圧室P1,P2への加圧時には、スライドピン31と共に可動子92が前進し、弾性部材100を圧縮する。この場合、リトラクト機構91を構成する弾性部材100は、その弾性復元量がキャリパ25の最大引き戻し量として規定されている。また、スライドピン31と共に可動子92が前進して可動子92がストッパ99に当接可能となっており、可動子92は、弾性部材100の圧縮変形量を規定する位置決め機構として機能する。
従って、図1及び図2、図7に示すように、液圧室P1に作動液が供給されて加圧されると、ピストン15及びキャリパ25が前進し、パッド12,13をディスクロータ11に押圧する。すると、ピストン15が図2の矢印A方向に前進し、続いてキャリパ25が図2の矢印B方向に前進する。
また、液圧室P2に作動液が供給されて加圧されると、スライドピン31及び可動子92が前進する。液圧室P2への低圧入力時に、スライドピン31と共に可動子92が前進し、弾性部材100を圧縮変形させる。この場合、可動子92による弾性部材100の圧縮変形量がスライドピン31、つまり、キャリパ25の戻し量となる。また、液圧室P2への加圧が継続されると、可動子92は、弾性部材100を更に圧縮することでその剛性が高くなって停止することから、この可動子92による弾性部材100の圧縮変形量が規定され、スライドピン31、つまり、キャリパ25の最大戻し量も規定される。
そして、液圧室P1,P2から作動液が排出されて除圧されると、圧縮変形した弾性部材100の復元力により、スライドピン31と可動子92が一体となって後退する。この場合、スライドピン31と可動子92が相対移動しないことから、スライドピン31(キャリパ25)は、元の位置に戻され、パッド12,13によるディスクロータ11への押圧が解除される。
また、パッド12,13が摩耗すると、スライドピン31が必要以上に前進し、可動子92と相対移動する。即ち、液圧室P2に作動液が供給されて加圧されると、前述と同様に、スライドピン31及び可動子92が前進する。そして、スライドピン31と可動子92が一体に前進して弾性部材100を所定量圧縮変形させると、可動子92が停止する。スライドピン31と可動子92が弾性部材100の圧縮変形量以上に前進すると、停止している可動子92に対して、スライドピン31の前進が許容され、スライドピン31は、所定量、つまり、パッド12,13の摩耗量だけ前進する。この場合であっても、可動子92による弾性部材100の圧縮変形量が規定されていることから、弾性部材100の圧縮変形量がスライドピン31、つまり、キャリパ25の戻し量となる。
そして、液圧室P1,P2から作動液が排出されて除圧されると、圧縮変形した弾性部材100の復元力により、スライドピン31と可動子92が一体となって後退する。この後退時には、スライドピン31と可動子92が相対移動しないことから、スライドピン31(キャリパ25)は、弾性部材100の圧縮変形量だけ戻され、パッド12,13によるディスクロータ11への押圧が解除される。この場合、スライドピン31と可動子92との相対位置は、元の位置関係に対してパッド12,13の摩耗量だけスライドピン31が前進した位置となり、パッド12,13の摩耗量に応じて相対位置が変更される。
このように実施例4のディスクブレーキ装置にあっては、スライドピン31とスリーブ21との間にキャリパ25が前進したときに圧縮変形可能な弾性部材100を介装すると共に、スライドピン31とスリーブ21との間に弾性部材100の変形に追従して移動可能であると共に弾性部材100の圧縮変形量を規定する可動子92とを設け、弾性部材100の圧縮変形量が所定値になったときにスライドピン31と可動子92との相対移動を許容することで、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更している。
従って、スライドピン31の前進量に拘らず、弾性部材100の圧縮変形量だけこのスライドピン31を戻すことができ、パット12,13の摩耗に応じて、位置決め機構としての可動子92よりスライドピン31とスリーブ21の相対位置が変更されることから、キャリパ25の位置を適正に維持し、安定したリトラクト機能を確保することができる。
また、実施例4のディスクブレーキ装置では、スリーブ21の収納溝23aにて、可動子92とストッパ99との間に弾性部材100を配置し、ストッパ99と弾性部材100の内周側に可動子92の段付部92aを位置させ、スライドピン31と可動子92との間の摩擦力(シール部材94の弾性力)をスライドピン31及び可動子92の起動荷重より大きく設定している。従って、スライドピン31及び可動子92の起動荷重が低減されると共に、その起動を安定させることができる。
図8は、本発明の実施例5に係るディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。なお、本実施例のディスクブレーキ装置における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図1及び図2を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例5のディスクブレーキ装置にて、図8に示すように、スライドピン31とスリーブ21との間にリトラクト機構101が設けられており、このリトラクト機構101は、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更可能な位置決め機構を有している。
即ち、スリーブ21の嵌合孔23内には、スライドピン31が所定隙間をもって軸方向に移動自在に支持されている。この嵌合孔23の内周面には、周方向に連続する収容溝23aが所定長さにわたって形成され、この収容溝23aは、スライドピン31(キャリパ25)の前進方向に開口し、後退方向に第1段付部23bが形成されると共に、中間部に第2段付部23cが形成されている。そして、スリーブ21の収容溝23a内には、スライドピン31と相対移動可能な位置決め機構としての可動子102が挿入されている。この可動子102は、円筒形状をなすと共に矩形断面形状をなし、収容溝23aの開口側に形成される細径となる段付部102aと、段付部23b,23cに係合する段付部102bと、収容溝23aの内壁面に対向する外周面102cと、スライドピン31の外周面に対向する内周面102dとを有している。
スライドピン31は、外周面にリング形状をなすリング溝103が形成され、このリング溝103に可動子102の内周面102dとの間でシール機能を発揮するシール部材104が装着されている。また、スリーブ21は、内周面にリング形状をなすリング溝105が形成され、このリング溝105に可動子102の段付部102bの外周面との間でシール機能を発揮するシール部材106が装着されている。そして、シール部材104は、シール部材106よりも高い弾性力を有している。更に、スライドピン31は、外周面にリング形状をなすリング溝107が形成され、このリング溝107にスリーブ21との間でシール機能を発揮するシール部材108が装着されている。
また、液圧通路46は、第2通路46bがスライドピン31とスリーブ21の間に連通している。この第2通路46bの連通部は、各シール部材104,106,108により区画された液圧室P2である。つまり、液圧室P1から液圧通路46を通して液圧室P2に供給された作動液は、スライドピン31とスリーブ21と可動子102との間に封じ込められて外部への漏洩を防止されている。
収容溝23aにおける開口側の内周面には、リング形状をなすストッパ109が固定されている。そして、この収納溝23a内には、可動子102とストッパ109との間に位置して、その密閉された空間には弾性部材110が配置されている。また、可動子101の後面101bとスリーブ21の収容溝23aとの間に弾性部材110aが配置されている。各弾性部材110,110aは、リング形状をなすゴム部材であり、スリーブ21と収容溝23a内で、可動子102を弾性支持している。この場合、ストッパ109と弾性部材110の内周側には可動子102の段付部102aが位置しており、弾性部材110は、スライドピン31に接していない。
可動子102は、弾性部材110の弾性力によりスライドピン31の後退方向に付勢されており、液圧室P2への非加圧時には、可動子102の段付部102bの後面とスリーブ21の第1段付部23bとの間に所定隙間が確保されている。そして、液圧室P1,P2への加圧時には、スライドピン31と共に可動子102が前進し、弾性部材110を圧縮する。この場合、リトラクト機構101を構成する弾性部材110は、その弾性復元量がキャリパ25の最大引き戻し量として規定されている。また、スライドピン31と共に可動子102が前進して可動子102が弾性部材110を最大量圧縮することから、可動子102は、弾性部材110の圧縮変形量を規定する位置決め機構として機能する。
また、実施例5では、可動子102の段付部102bにより、液圧室P2の加圧時に、作動液の液圧の受圧面積が、作動液の液圧を弾性部材110に伝える伝達面積より小さく設定されている。即ち、液圧室P2に作動液が供給されて加圧されるとき、この液圧は可動子102における段付部102bの後面に作用することから、この段付部102bの後面の面積が、作動液の受圧面積となる。また、このとき、可動子102が前進することで作動液の液圧が弾性部材110に伝わり、弾性部材110を圧縮させることで、スリーブ21、スライドピン31間における作動液の液量の増加を許容し、可動子102が前進する。このことから、可動子102の前面の面積が、作動液の液圧を弾性部材110に伝える伝達面積となる。
従って、図1及び図2、図8に示すように、液圧室P1に作動液が供給されて加圧されると、ピストン15及びキャリパ25が前進し、パッド12,13をディスクロータ11に押圧する。すると、ピストン15が図2の矢印A方向に前進し、続いてキャリパ25が図2の矢印B方向に前進する。
また、液圧室P2に作動液が供給されて加圧されると、スライドピン31及び可動子102が前進する。液圧室P2への低圧入力時に、スライドピン31と共に可動子102が前進し、弾性部材110を圧縮変形させる。この場合、可動子102による弾性部材110の圧縮変形量がスライドピン31、つまり、キャリパ25の戻し量となる。また、液圧室P2への加圧が継続されると、可動子102は、弾性部材110を更に圧縮することでその剛性が高くなって停止することから、この可動子102による弾性部材110の圧縮変形量が規定され、スライドピン31、つまり、キャリパ25の最大戻し量も規定される。
そして、液圧室P1,P2から作動液が排出されて除圧されると、圧縮変形した弾性部材110の復元力により、スライドピン31と可動子102が一体となって後退する。この場合、スライドピン31と可動子102が相対移動しないことから、スライドピン31(キャリパ25)は、元の位置に戻され、パッド12,13によるディスクロータ11への押圧が解除される。
また、パッド12,13が摩耗すると、スライドピン31が必要以上に前進し、可動子102と相対移動する。即ち、液圧室P2に作動液が供給されて加圧されると、前述と同様に、スライドピン31及び可動子102が前進する。そして、スライドピン31と可動子102が一体に前進して弾性部材110を所定量圧縮変形させると、可動子102が停止する。スライドピン31と可動子102が弾性部材110の圧縮変形量以上に前進すると、停止している可動子102に対して、スライドピン31の前進が許容され、スライドピン31は、所定量、つまり、パッド12,13の摩耗量だけ前進する。この場合であっても、可動子102による弾性部材110の圧縮変形量が規定されていることから、弾性部材110の圧縮変形量がスライドピン31、つまり、キャリパ25の戻し量となる。
そして、液圧室P1,P2から作動液が排出されて除圧されると、圧縮変形した弾性部材110の復元力により、スライドピン31と可動子102が一体となって後退する。この後退時には、スライドピン31と可動子102が相対移動しないことから、スライドピン31(キャリパ25)は、弾性部材110の圧縮変形量だけ戻され、パッド12,13によるディスクロータ11への押圧が解除される。この場合、スライドピン31と可動子102との相対位置は、元の位置関係に対してパッド12,13の摩耗量だけスライドピン31が前進した位置となり、パッド12,13の摩耗量に応じて相対位置が変更される。
このように実施例5のディスクブレーキ装置にあっては、スライドピン31とスリーブ21との間にキャリパ25が前進したときに圧縮変形可能な弾性部材110を介装すると共に、スライドピン31とスリーブ21との間に弾性部材110の変形に追従して移動可能であると共に弾性部材110の圧縮変形量を規定する可動子102とを設け、弾性部材110の圧縮変形量が所定値になったときにスライドピン31と可動子102との相対移動を許容することで、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更している。
従って、スライドピン31の前進量に拘らず、弾性部材110の圧縮変形量だけこのスライドピン31を戻すことができ、パット12,13の摩耗に応じて、位置決め機構としての可動子102によりスライドピン31とスリーブ21の相対位置が変更されることから、キャリパ25の位置を適正に維持し、安定したリトラクト機能を確保することができる。
また、実施例5のディスクブレーキ装置では、可動子102の後部に段付部102bを設けると共に、スリーブ21の収容溝23aに第2段付部23cを設けることで、作動液の液圧の受圧面積が作動液の液圧を弾性部材110に伝える伝達面積より小さくなる段付形状に形成している。従って、簡単な構成で、作動液の液圧の受圧面積を所定値に設定することができ、低コスト化を可能とすることができる。また、受圧面積を小さく設定することで、液量の消費を低減することができ、これにより、ブレーキペダル操作のフィーリングを向上することができる。
図9は、本発明の実施例6に係るディスクブレーキ装置におけるスライド機構を表す断面図である。なお、本実施例のディスクブレーキ装置における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図1及び図2を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例6のディスクブレーキ装置にて、図9に示すように、スライドピン31とスリーブ21との間にリトラクト機構111が設けられており、このリトラクト機構111は、スライドピン31とスリーブ21との相対位置を変更可能な位置決め機構を有している。
即ち、スリーブ21の嵌合孔23内には、スライドピン31が所定隙間をもって軸方向に移動自在に支持されている。この嵌合孔23の内周面には、周方向に連続する収容溝23aが所定長さにわたって形成され、この収容溝23aは、スライドピン31(キャリパ25)の前進方向に開口し、後退方向に第1段付部23bが形成されると共に、中間部に第2段付部23cが形成されている。そして、スリーブ21の収容溝23a内には、スライドピン31と相対移動可能な位置決め機構としての可動子112が挿入されている。この可動子112は、円筒形状をなすと共に矩形断面形状をなし、収容溝23aの開口側に形成される前面112aと、第1段付部23bに対向する後面112bと、収容溝23aの内壁面に対向する外周面112cと、スライドピン31の外周面に対向する内周面112dと、第2段付部23cに対向する段付部112eとを有している。
可動子112は、内周面112dにリング形状をなすリング溝113が形成され、このリング溝113にスライドピン31の外周面との間でシール機能を発揮するシール部材114が装着されている。また、可動子112は、外周面112cにリング形状をなすリング溝115が形成され、このリング溝115にスリーブ21の収容溝23aとの間でシール機能を発揮するシール部材116が装着されている。更に、可動子112は、内周面112dにリング形状をなすリング溝117が形成され、このリング溝117にスライドピン31の外周面との間でシール機能を発揮するシール部材118が装着されている。また、スリーブ21は、収容溝23a内周面にリング形状をなすリング溝119が形成され、このリング溝119に可動子112の段付部112bの外周面との間でシール機能を発揮するシール部材120が装着されている。
また、液圧通路46は、第2通路46bがスライドピン31とスリーブ21の間に連通している。この第2通路46bの連通部は、各シール部材114,116,118,120により区画された液圧室P2であり、可動子112に形成された貫通孔112fによりスライドピン31の外周側とスリーブ21の内周側が連通している。つまり、液圧室P1から液圧通路46を通して液圧室P2に供給された作動液は、スライドピン31とスリーブ21と可動子112との間に封じ込められて外部への漏洩を防止されている。
収容溝23aにおける開口側の内周面には、リング形状をなすストッパ121が固定されている。そして、この収納溝23a内には、可動子112とストッパ121との間に位置して、弾性部材122が配置されている。また、可動子112の後面とスリーブ21の第1段付部23bとの間に弾性部材123が配置されている。この弾性部材122,123は、リング形状をなすゴム部材であり、収容溝23a内で、可動子112を弾性支持している。つまり、弾性部材122,123は、可動子112を、収容溝23a内でフローティング支持、つまり、スライドピン31の前進方向及び後退方向に移動可能に付勢支持している。
従って、液圧室P2への初期加圧時には、スライドピン31と共に可動子112が前進して弾性部材122を圧縮することとなり、除圧時には、スライドピン31と共に可動子112が後退して弾性部材123を圧縮することとなる。
また、可動子112の段付部112bにより、液圧室P2の加圧時に、作動液の液圧の受圧面積が、作動液の液圧を弾性部材122に伝える伝達面積より小さく設定されている。即ち、液圧室P2に作動液が供給されて加圧されるとき、この液圧は可動子112における段付部112eの後面に作用することから、この段付部112eの後面の面積が、作動液の受圧面積となる。また、このとき、可動子112が前進することで作動液の液圧が弾性部材122に伝わり、弾性部材122を圧縮させることで、スリーブ21、スライドピン31間における作動液の液量の増加を許容し、可動子112が前進する。このことから、可動子112の前面の面積が、作動液の液圧を弾性部材122に伝える伝達面積となる。
なお、リトラクト機構111全体の作動は、前述した各実施例とほぼ同様であるため、説明は省略する。
このように実施例6のディスクブレーキ装置にあっては、可動子112の外周側に段付部112eを設けると共に、スリーブ21の収容溝23aに第2段付部23cを設けることで、作動液の液圧の受圧面積が作動液の液圧を弾性部材122に伝える伝達面積より小さくなる段付形状に形成している。従って、簡単な構成で、作動液の液圧の受圧面積を所定値に設定することができ、低コスト化を可能とすることができる。また、受圧面積を小さく設定することで、液量の消費を低減することができ、これにより、ブレーキペダル操作のフィーリングを向上することができる。
きる。
なお、上述した実施例5、6にて、可動子102,112に段付部102b,112eを設けると共に、スリーブ21の収容溝23aに第2段付部23cを設けたが、この構成に限定されるものではない。即ち、スライドピンと可動子とスリーブのうち、少なくともいずれか一つの受圧部側を小径とする段付形状に形成すればよい。
また、上述した各実施例では、車体側に固定されるマウンティングブラケット14にスリーブ21,22を設け、キャリパ25のアーム29,30に固定されたスライドピン31,32をこのスリーブ21,22の嵌合孔23,24に移動自在に嵌合することで、マウンティングブラケット14に対してキャリパ25を移動自在に支持したが、この構成に限定されるものではない。即ち、キャリパにスリーブを設け、マウンティングブラケットのアームに固定されたスライドピンをこのスリーブの嵌合孔に移動自在に嵌合することで、マウンティングブラケットに対してキャリパを移動自在に支持してもよい。
また、上述した各実施例では、キャリパ25に相対移動可能なピストン15を収容することで、キャリパ25とピストン15との間に液圧室P1を設け、液圧室P1の加圧時にキャリパ25とピストン15が相対移動して一対の摩擦パッド12,13がディスクロータ11の両側に押付可能に構成し、液圧室P1の加圧力をスライドピン31,32とスリーブ21,22との間に作用するように構成したが、この構成に限定されるものではない。即ち、液圧室P1の作動油をスライドピン31,32とスリーブ21,22との間に供給せずに、キャリパ25とピストン15が相対移動に連動してスライドピン31,32とスリーブ21,22が相対移動するとき、位置決め機構によりスライドピンとスリーブとの相対位置を変更可能としてもよい。
以上のように、本発明に係るディスクブレーキ装置は、スライド機構を構成するスライドピンとスリーブとの相対位置を変更可能な位置決め機構を設けることで、パットの摩耗に応じてキャリパの位置を適正に変更して安定したリトラクト機能を確保するものであり、いずれのディスクブレーキ装置に適用しても好適である。
11 ディスクロータ
12 インナパッド(摩擦パッド)
13 アウタパッド(摩擦パッド)
14 マウンティングブラケット
15 ピストン
16 シリンダ機構
21,22 スリーブ
25 キャリパ
29,30 アーム
31,32 スライドピン
46 液圧通路
51,71,91,101,111 リトラクト機構
52,72,92,102,112 可動子(位置決め機構)
54,56,58,74,76,78,94,96,98,104,106,108,114,116,118,120 シール部材
59,79,99,109,121 ストッパ
60,62,100,110,122,123 弾性部材
61 ブリーダ
80 低弾性部材
81 高弾性部材
P1,P2 液圧室

Claims (13)

  1. 回転軸心回りに回転するディスクロータと、
    該ディスクロータの摩擦面に対向する摩擦パッドと、
    該摩擦パッドを前記ディスクロータの摩擦面に押付可能なキャリパと、
    該キャリパをスライドピン及びスリーブを有するスライド機構を介して車体側に移動自在に支持するマウンティングと、
    前記スライドピンと前記スリーブとの相対位置を変更可能な位置決め機構と、
    を備えることを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 前記スライドピンと前記スリーブとの間に、前記キャリパが前進したときに該キャリパを引き戻すリトラクト機構が設けられることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  3. 前記リトラクト機構は、前記キャリパの最大引き戻し量が規定されることを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキ装置。
  4. 前記スライドピンと前記スリーブとの相対移動量が前記リトラクト機構における前記キャリパの最大引き戻し量を超えたときに、前記位置決め機構は、前記スライドピンと前記スリーブとの相対位置を変更することを特徴とする請求項3に記載のディスクブレーキ装置。
  5. 前記スライドピンと前記スリーブとの相対移動量が前記リトラクト機構における前記キャリパにおける予め設定された所定引き戻し量を超えたときに、前記位置決め機構は、前記スライドピンと前記スリーブとの相対位置を変更することを特徴とする請求項3に記載のディスクブレーキ装置。
  6. 前記スライドピンと前記スリーブとの間に介装されて前記キャリパが前進したときに圧縮変形可能な弾性部材と、前記スライドピンと前記スリーブとの間に介装されて前記弾性部材の変形に追従して移動可能であると共に前記弾性部材の最大圧縮変形量を規定する可動子とを設け、前記位置決め機構は、前記弾性部材の圧縮変形量が最大になったときに前記スライドピンと前記可動子または前記スリーブと前記可動子との相対移動を許容することで、前記スライドピンと前記スリーブとの相対位置を変更することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  7. 前記スライドピンと前記スリーブとの間に介装されて前記キャリパが前進したときに圧縮変形可能な弾性部材と、前記スライドピンと前記スリーブとの間に介装されて前記弾性部材の変形に追従して移動可能であると共に前記弾性部材の最大圧縮変形量を規定する可動子とを設け、前記位置決め機構は、前記弾性部材の圧縮変形量が予め設定された所定値になったときに前記スライドピンと前記可動子または前記スリーブと前記可動子との相対移動を許容することで、前記スライドピンと前記スリーブとの相対位置を変更することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  8. 前記弾性部材は、弾性特性の異なる複数の弾性部材からなり、この複数の弾性部材が前記スライドピンと前記可動子と前記スリーブとの間に直列に配置されることを特徴とする請求項6または7に記載のディスクブレーキ装置。
  9. 前記弾性部材は、前記スライドピンと前記可動子に配置されると共に、前記可動子と前記スリーブとの間に配置されることを特徴とする請求項8に記載のディスクブレーキ装置。
  10. 前記キャリパに相対移動可能なピストンを収容することで、前記キャリパと前記ピストンとの間に液圧室を設け、該液圧室の加圧時に前記キャリパと前記ピストンが相対移動して一対の前記摩擦パッドが前記ディスクロータの両側に位置する摩擦面に押付可能に構成され、前記液圧室の加圧力は、前記スライドピンと前記スリーブとの間に作用することを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載のディスクブレーキ装置。
  11. 前記キャリパの起動荷重が前記ピストンの起動荷重よりも大きく設定されることを特徴とする請求項10に記載のディスクブレーキ装置。
  12. 前記スライドピンと前記可動子と前記スリーブは、少なくともいずれか一つの受圧部側が小径となる段付形状に形成されることを特徴とする請求項7から11のいずれか一つに記載のディスクブレーキ装置。
  13. 前記スライドピンは、前記液圧室の油圧を前記スライドピンと前記スリーブとの間に作用させる液圧通路が形成されると共に、該液圧通路内に混入したエアを排出するブリーダが設けられることを特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載のディスクブレーキ装置。
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