JP2010255474A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温時の応答性の悪化を抑制するバルブタイミング調整装置を提供。
【解決手段】駆動回転体10及び従動回転体20の歯車部18、22と噛合する遊星歯車部56を有し、遊星運動することによりクランク軸及びカム軸2間の相対位相を変化させる遊星回転体50と、偏心部44、回転体10、20と同軸に回転する支持部47、及び偏心部及び支持部間に偏心部及び支持部よりも外周側へ突出する突部48を有し、偏心部で内側から遊星回転体を支持する遊星キャリア40と、突部に軸方向に当てて、かつ支持部を回転自在に支持する転がり軸受81であって、転がり軸受81の内輪83及び外輪82間に隙間85を有し、隙間85より、回転体10、20の内部へ供給される潤滑流体を外部に排出する転がり軸受81と、を備え、遊星キャリア40の突部48は、転がり軸受81の隙間85の一部を遮蔽する。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置に関する。
従来、クランク軸及びカム軸のうち一方と他方とに連動して回転する第一回転体と第二回転体とに設けた歯車部を遊星歯車と噛合させて、当該遊星歯車の遊星運動によりクランク軸及びカム軸間の相対位相(以下、「機関位相」という)を変化させるようにしたバルブタイミング調整装置が知られている。
このようなバルブタイミング調整装置の一種として特許文献1には、遊星歯車を支持する偏心部を有する遊星キャリアにおいて、遊星キャリアを回転自在に支持する転がり軸受が装着される支持部を、支持部と偏心部との間に外周側に突出する突部を挟んで設けるようにしている。この技術では、転がり軸受を支持部に嵌合するとともに、突部に軸方向に当てて転がり軸受の軸方向移動を規制している。
特開2008−95550号公報
さて、特許文献1に開示のバルブタイミング調整装置では、上記遊星歯車を主体とする差動歯車機構を用いる場合において、内燃機関の運転状態に追従する当該機構の作動頻度は極めて高くなることから、構成歯車の噛合部分等では磨耗の発生が懸念される。そこで、潤滑油を、カム軸を通じて装置内部に導入し、所定の排出口から排出している。所定の排出口としては、上記遊星キャリアを回転自在に支持する転がり軸受に設けられ、当該軸受より外部へ潤滑油が排出されることが考えられる。潤滑油が歯車の噛合部分及び転がり軸受に供給され、十分な潤滑効果を得ることが可能である。
しかしながら、特許文献1に開示の装置では、転がり軸受の軸方向移動を規制する突部が、転がり軸受の内輪の外径よりも小さいため、当該軸受に流れる潤滑油量を制限するものではない。それ故に、低温環境下では、潤滑油が高粘度化するため、高粘度の潤滑油がその油量制限をしない転がり軸受に流れ込むことにより、作動応答性の悪化が懸念される。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、低温時の応答性の悪化を抑制するバルブタイミング調整装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を備える。
即ち、請求項1に記載の発明は、内燃機関のクランク軸及びカム軸のうち一方と連動して回転する第一回転体であって、第一歯車部を有する第一回転体と、クランク軸及びカム軸のうち他方と連動して回転する第二回転体であって、第二歯車部とを有する第二回転体と、第一歯車部及び第二歯車部と噛合する遊星歯車部を有し、遊星運動することによりクランク軸及びカム軸間の相対位相を変化させる遊星回転体と、偏心部、第一回転体及び第二回転体と同軸に回転する支持部、及び偏心部及び支持部間に偏心部及び支持部よりも外周側へ突出する突部を有し、偏心部で内側から遊星回転体を支持する遊星キャリアと、突部に軸方向に当てて、かつ支持部を回転自在に支持する転がり軸受であって、転がり軸受の内輪及び外輪間に隙間を有し、隙間より、第一回転体及び第二回転体のうちの少なくともいずれか一方の回転体の内部へ供給される潤滑流体を外部に排出する転がり軸受と、を備え、クランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置において、遊星キャリアの突部は、転がり軸受の隙間の一部を遮蔽することを特徴とする。
これによると、転がり軸受により軸方向に当てられる突部は、転がり軸受の内輪及び外輪間に形成される隙間の一部を、遮蔽する構成としている。こうした構成下、第一回転体及び第二回転体のうちのいずれか一方の回転体の内部へ供給される潤滑流体が、転がり軸受に向かって流れ、上記転がり軸受の隙間から外部へ排出されることになる。しかし、転がり軸受に向かって流れる潤滑流体に対し、転がり軸受の隙間の一部を突部によって遮蔽することにより、転がり軸受に流れ込む潤滑流体量を制限することができる。言い換えると、転がり軸受の隙間の一部を遮蔽する突部により、転がり軸受に流れ込む潤滑流体に対し、その潤滑流体量を低減することができる。したがって、低温時に作動抵抗の要因となる潤滑流体の高粘度化が生じた場合であっても、転がり軸受に流れ込む潤滑流体量を低減することで、作動応答性の悪化を抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明では、突部は、転がり軸受の内輪より外周側へ突出する遮蔽部を有することを特徴とする。
これによると、転がり軸受の隙間の一部を遮蔽する突部は、転がり軸受の内輪より外周側へ突出する遮蔽部が設けられることより、その隙間において潤滑流体の流れ込む開口面積を低減する低減量を可及的に拡大し得る。したがって、作動応答性の悪化抑制効果を高めることができる。
また、請求項3に記載の発明では、突部は、転がり軸受を支持する支持部に対して偏心する外周部を有し、外周部は、回転軸線に対する外径が、内輪の外径より大きいことを特徴とする。
これによると、突部は、転がり軸受を支持する支持部に対して偏心する外周部を有するため、支持部に対して偏心する突部の偏心量により、潤滑流体の流れ込む隙間における開口面積の低減量を可及的に拡大し得る。
また、請求項4に記載の発明では、突部の外径は、内輪の外径より大きい径を有することを特徴とする。
これによると、偏心キャリアにおいて支持部に対し突部の配置構成が同軸であること、偏心することのいずれの構成であるかに係わらず、突部の外径を、内輪の外径より大きい径とするだけで、転がり軸受の隙間の一部を遮蔽する突部を、簡単かつ安価に形成し得る。
また、請求項5に記載の発明では、突部の外径は、外輪の内径より小さい径を有することを特徴とする。
これによれば、偏心キャリアにおいて支持部に対し突部の配置構成が同軸であること、偏心することのいずれの構成であるかに係わらず、転がり軸受の隙間の全部を突部により遮蔽することを阻止することができる。言い換えると、突部は、転がり軸受の隙間の一部に限定した遮蔽を確実に形成し得る。これにより、転がり軸受への潤滑流体の非給油による転がり軸受の摩耗発生に起因する耐久性低下を抑制することと、上記低温時の作動応答性悪化を抑制することとが両立し得る。
また、請求項6乃至8に記載の発明では、遊星回転体は、転がり軸受の隙間の潤滑流体の上流側に向かって開口する開口部を有することを特徴とする。
これによると、遊星キャリアにおいて突起部を挟んで転がり軸受の隙間と遊星回転体の開口部が対向して配置される構成としている。こうした構成を有するバルブタイミング調整装置は、当該装置内に供給される潤滑流体を、遊星回転体の開口部を通過させて、転がり軸受の隙間の一部を除く他部に確実に流れ込ませることができる。
また、請求項7に記載の発明では、遊星回転体は、遊星歯車部を内側から支持する第二転がり軸受であって、第二転がり軸受の第二内輪及び第二外輪間に、上記開口部としての第二隙間を有することを特徴とする。
これによると、転がり軸受の隙間の潤滑流体の上流側に配置される遊星回転体の開口部は、遊星キャリアの偏心部と遊星歯車部との間に介設してなる第二転がり軸受が設けられ、当該第二転がり軸受における第二内輪及び第二外輪間の第二隙間で構成することができる。
なお、こうした構成下、装置内に供給される潤滑流体は、第二転がり軸受から転がり軸受に向けて流れることになるため、低温時に高粘度の潤滑流体が第二転がり軸受に滞留し、第二転がり軸受の作動応答性が悪化する可能性がある。しかしながら、転がり軸受の隙間に対し、第二転がり軸受の第二隙間は潤滑流体の上流側に配置されるため、第二隙間に流れ込む潤滑流体の流れが強く、第二転がり軸受に潤滑流体が滞留しにくいのである。それ故に、第二転がり軸受における低温時の作動応答性の悪化が抑制される。
また、請求項8に記載によると、第二転がり軸受は、潤滑流体の上流側に、第二隙間の一部を閉塞する閉塞部材が設けられていることが好ましい。これによると、第二転がり軸受における低温時の作動応答性悪化が確実に抑制される。
本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置の基本構成を示す図であって、図2のI−I線断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置の特徴構成となる要部を拡大して示す部分断面図である。 図4の矢印V方向からみた矢視図である。 第2実施形態に係るバルブタイミング調整装置を示す図であって、図4に対応する部分断面図である。 図6の矢印VII方向からみた矢視図である。 第3実施形態に係るバルブタイミング調整装置を示す図であって、図4に対応する部分断面図である。 図8の矢印IX方向からみた矢視図である。 第4実施形態に係るバルブタイミング調整装置を示す図であって、図5に対応する矢視図である。 第5実施形態に係るバルブタイミング調整装置を示す図であって、図5に対応する矢視図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1〜図5は、本実施形態によるバルブタイミング調整装置1を示している。図1はバルブタイミング調整装置1の全体構成の一例を示しており、図2及び図3は、遊星回転体50を主体とする位相調整機構8を示している。また、図4及び図5は、バルブタイミング調整装置1の特徴部分を示すものである。
バルブタイミング調整装置1は車両に搭載され、内燃機関のクランク軸(図示しない)からカム軸2へ機関トルクを伝達する伝達系に設置されている。なお、本実施形態においてカム軸2は、内燃機関の「動弁」のうち吸気弁(図示しない)を機関トルクの伝達によって開閉するものである。したがって、バルブタイミング調整装置1は、クランク軸及びカム軸2間の機関位相に応じた吸気弁のバルブタイミングを調整する。
(基本構成)
以下、バルブタイミング調整装置1の基本構成を説明する。バルブタイミング調整装置1は、アクチュエータ4、通電制御回路部7及び位相調整機構8等を組み合わせてなる。
アクチュエータ4は、例えばブラシレスモータ等の電動モータであり、内燃機関の固定節に固定されるモータケース5と、当該モータケース5により正逆回転自在に支持される制御軸6とを有している。通電制御回路部7は駆動ドライバ及びその制御用マイクロコンピュータ等から構成されており、モータケース5の外部及び/又は内部に配置されてアクチュエータ4と電気接続されている。通電制御回路部7は、アクチュエータ4への通電により制御軸6の回転状態を制御する。
図1〜3に示すように、位相調整機構8は、駆動回転体10、従動回転体20、遊星キャリア40及び遊星回転体50を備えている。
駆動回転体10は、全体として筒状を呈しており、位相調整機構8の他の構成要素20、40、50を内部に収容している。駆動回転体10は、歯車部材12及びスプロケット部材13の間に筒壁部材14を同軸に共締めしてなる。
図1及び図2に示すように、有底円筒状の歯車部材12は、歯底円の内周側に歯先円を有する駆動側内歯車部18を周壁部に形成している。図1及び図3に示すように段付円筒状のスプロケット部材13は、周壁部から回転径方向の外側へと突出する歯19を回転周方向に複数有している。スプロケット部材13は、それら歯19とクランク軸の複数の歯との間でタイミングチェーン(図示しない)が掛け渡されることにより、クランク軸と連繋する。かかる連繋により、クランク軸から出力の機関トルクがタイミングチェーンを通じてスプロケット部材13へ伝達されるときには、駆動回転体10がクランク軸と連動して回転する。このとき駆動回転体10の回転方向は、図2の反時計方向及び図3の時計方向となる。
図1及び図3に示すように、有底円筒状の従動回転体20は、それよりも大径円筒状の筒壁部材14内に同軸に配置され、歯車部材12とスプロケット部材13とにより回転軸方向の両側から支持されている。従動回転体20は、回転軸方向の螺子止めによりカム軸2と同軸に連結される連結壁部21を、底壁部に形成している。この連結により従動回転体20は、カム軸2と連動して回転可能且つ駆動回転体10に対して相対回転可能となっている。ここで従動回転体20の回転方向は、駆動回転体10と同じ図3の時計方向に設定されている。
従動回転体20は、歯底円の内周側に歯先円を有する従動側内歯車部22を、周壁部に形成している。従動側内歯車部22は、駆動側内歯車部18に対して回転軸方向のカム軸2側にずれて配置されている。従動側内歯車部22の内径は、駆動側内歯車部18の内径よりも小さく設定されている。従動側内歯車部22の歯数は、駆動側内歯車部18の歯数よりも少なく設定されている。従動側内歯車部22は、駆動側内歯車部18に対して軸方向のアクチュエータ4とは反対側へずれて配置されている。
図1〜3に示すように、遊星キャリア40は、全体として筒状を呈しており、周壁部の内周面に入力部41を形成している。入力部41は、回転体10、20及び制御軸6に対して同軸に配置され、同心上の円筒面状を呈している。入力部41には、継手43と嵌合する嵌合溝42が形成されており、制御軸6が当該継手43を介して遊星キャリア40と連結されている。この連結により遊星キャリア40は、制御軸6と共に回転可能となっており、また駆動回転体10の駆動側内歯車部18に対して相対回転可能となっている。
遊星キャリア40はさらに、入力部41に対して偏心する偏心部44を周壁部の外周部に形成している。偏心部44の外周面46は、回転体10、20及び制御軸6に対して偏心する円筒面状を呈しており、当該外周面46と同心上に配置された遊星回転体50を内周側から支持している。
図1に示すように、遊星キャリア40は、周壁部の外周部にさらに突部48を形成している。突部48は、入力部41に対して同心上の円環板状を呈しており、突部48は、当該突部48に対しては偏心状態となる偏心部44の外周面46よりも外周側へ、その周方向全域にて突出している。偏心部44の外周面46より外周側に突出する突部48は、遊星回転体50を軸方向に当てて、遊星回転体50のアクチュエータ4側への軸方向移動を規制している。
また、遊星回転体50における突部48とは反対の端部には、スペーサ72を介在させて、遊星回転体50のアクチュエータ4側とは反対側への軸方向移動を規制する規制部材71が設けられている。規制部材71は例えばスナップリングで形成され、遊星キャリア40の外周面46に形成される嵌合溝に嵌合固定されている。
図1に示すように、遊星キャリア40は、周壁部の外周部にさらに支持部47を形成している。支持部47と入力部41は、突部48を挟んで配置されており、支持部47は、入力部41に対して軸方向のアクチュエータ4側へずれて配置されている。
支持部47の支持面49は、回転体10、20及び制御軸6に対して同軸に配置され、同心上の円筒面状を呈している。支持部47の支持面49は、駆動回転体10の歯車部材12の収容孔87の内周側に転がり軸受(以下、入力部側転がり軸受)81を介して嵌合している。この嵌合により駆動回転体10は、当該転がり軸受81を介して遊星キャリア40を回転自在に支持している。
入力部側転がり軸受81は、外輪82及び内輪83間にボール状の転動体84を介装してなるラジアルベアリングである。外輪82の外周面には、歯車部材12の収容孔87の内周面が嵌合によって装着されている。また一方、内輪53の内周面は、支持部47の支持面49に嵌合によって装着されている。この装着により入力部側転がり軸受81は、突部48に軸方向に当てられることで、入力部側転がり軸受81の軸方向位置が位置決めされている。
図1〜3に示すように、遊星回転体50は、偏心部側転がり軸受51及び遊星歯車部材56を組み合わせてなる。偏心部側転がり軸受51は、外輪52及び内輪53間にボール状の転動体54を介装してなるラジアルベアリングである。外輪52の外周面には、遊星歯車部材56の中心孔57の内周面が嵌合によって装着されている。また一方、内輪53の内周面は、偏心部44の外周面46に嵌合によって装着されている。
遊星歯車部材56は全体として段付円筒状を呈しており、歯底円の外周側に歯先円を有する駆動側外歯車部58及び従動側外歯車部59を周壁部に形成している。駆動側外歯車部58は、駆動側内歯車部18内に配置されて偏心部44における外周面46の偏心側にて当該内歯車部18と噛合している。また一方、駆動側外歯車部58から軸方向へずれて同軸上に形成されている従動側外歯車部59は、従動側内歯車部22内に配置されて上記外周面46の偏心側にて当該内歯車部22と噛合している。従動側外歯車部59の外径は駆動側外歯車部58の外径よりも小さく設定され、またそれら従動側外歯車部59及び駆動側外歯車部58の歯数は、それぞれ従動側内歯車部22及び駆動側内歯車部18の歯数よりも同数ずつ少なく設定されている。
以上の遊星回転体50は、偏心部44に支持されて、駆動回転体10に対する遊星キャリア40の相対回転に応じて遊星運動が実現可能となっている。ここで遊星運動とは、上記遊星回転体50の遊星歯車部材56が偏心部44の偏心軸線周りに自転しつつ、遊星キャリア40の回転周方向へ公転する遊星運動をいう。
ここまで説明した構成により位相調整機構8は、制御軸6の回転状態に応じた遊星キャリア40の回転運動を遊星回転体50の遊星歯車部材56の遊星運動へと変換することで、バルブタイミングを決める回転体10、20間の相対位相、つまりバルブタイミングを決める機関位相を調整する。
具体的には、制御軸6が駆動回転体10と同速回転するときには、遊星キャリア40が駆動回転体10の駆動側内歯車部18に対して相対回転しないことで、遊星歯車部材56が遊星運動せずに回転体10、20と連れ回りする。その結果、回転体10、20間の相対位相は変化しないので、このときのバルブタイミングは保持されることになる。一方、制御軸6が駆動回転体10よりも高速回転するときには、遊星キャリア40が駆動側内歯車部18に対して進角側へ相対回転することで、遊星歯車部材56が遊星運動する。その結果、駆動回転体10に対する従動回転体20の相対位相は進角側へ変化するので、このときのバルブタイミングは進角することになる。また一方、制御軸6が駆動回転体10よりも低速回転する又は駆動回転体10に対して逆回転するときには、遊星キャリア40が駆動側内歯車部18に対して遅角側へ相対回転することで、遊星歯車部材56が遊星運動する。その結果、駆動回転体10に対する従動回転体20の相対位相は遅角側へ変化するので、このときのバルブタイミングは遅角することになる。
なお、ここで、駆動回転体10が「第一回転体」に相当し、駆動側内歯車部18が「第一歯車部」に相当し、従動回転体20が「第二回転体」に相当し、従動側内歯車部22が「第二歯車部」に相当している。遊星歯車部材56が「遊星歯車部」に相当している。また、入力部側転がり軸受81が「転がり軸受」に相当するとともに、偏心部側転がり軸受51が「第二転がり軸受」に相当し、外輪52が「第二外輪」に相当し、内輪52が「第二内輪」に相当している。
(特徴構成)
以下、バルブタイミング調整装置1の特徴構成を詳細に説明する。
(潤滑構造)
図1に示すように、金属製の従動側回転体20においてカム軸2と当接する連結壁部21の軸方向端面には、例えば環状を呈する導入溝60が形成されている。導入溝60の径方向の内側端は、カム軸2に形成された搬送孔3に連通している。ここで搬送孔3は、「潤滑流体」としての潤滑油を搬送するためのものであり、内燃機関用の潤滑油を吐出するポンプ9に接続されている。なお、本実施形態のポンプ9は、クランク軸によって駆動されるメカポンプであり、故に内燃機関の運転中は、作動油が継続して搬送孔3に圧送される一方、内燃機関の停止中は、搬送孔3への作動油の圧送がカットされることとなる。
駆動側回転体10において、従動側回転体20の導入溝60側の端面に摺接する金属製スプロケット部材13の軸方向端面には、回転方向に連続する同心円環状に環状溝62が形成されている。これにより、環状溝62の内周縁には、導入溝60が径方向の外側端において連通している。
従動側回転体20の連結壁部21には、例えば、導入溝60が形成される軸方向端面とは反対の軸方向端面に貫通し、かつ導入溝60に接続する導入孔61が形成されている。導入孔61の開口部は、概ね遊星回転体50に向けられて配置されている。
このような構成により内燃機関の運転中には、搬送孔3に圧送された潤滑油が導入溝60に導入され、さらに導入孔61経由して遊星回転体50の従動側外歯車部59及び駆動側外歯車部58、並びに当該外歯車部58、59に噛合する従動側内歯車部22及び駆動側内歯車部18の内周側へと供給される。駆動側内歯車部18の内周側へ供給された潤滑油は、当該内歯車部18と底壁部16との間を内周側へ通過した後、入力部側転がり軸受81の内部を通過して装置1の外部へ排出される。
また、導入孔61から遊星回転体50の内周側へ供給された潤滑油は、遊星回転体50の偏心部側転がり軸受51の内部を通過する。当該転がり軸受51の内部を通過後、潤滑油は、入力部側転がり軸受81の内部に流入する。なお、導入孔61から遊星回転体50の内周側へ供給された潤滑油のうち、一部は遊星キャリア40の内周側へ流入して、入力部41と回転軸体6との嵌合部分を通過する。
以上により内燃機関の運転中は、歯車部18、58の噛合部分、歯車部22、59の噛合部分、転がり軸受51、81の内部並びに入力部41と回転軸体6との嵌合部分が、潤滑油の通過に伴って潤滑されることになる。
なお、ここで、入力部側転がり軸受81の内部を潤滑油が通過するとは、所謂開放型の転がり軸受構造において当該転がり軸受81の隙間85を潤滑油が通過することである。当該隙間85は、図1及び図4に示すように、外輪82及び内輪83間の隙間であり、隙間に潤滑油が流入することにより、転動体84、並びに転動体84が転動自在に接触する外輪82及び内輪83が潤滑される。
また、同様に、偏心部側転がり軸受51の内部を潤滑油が通過するとは、当該転がり軸受51の隙間55を潤滑油が通過することであり、その隙間55は外輪52及び内輪53間の隙間である。
(突部48の形状設定)
図4及び図5は、入力部側転がり軸受81と歯車部材12及び遊星キャリア40との組合せ構造を示しており、図4は遊星回転体50、従動回転体20、及び制御軸6の図示を省略した部分断面図、また図5は図4中の矢印V方向からみた矢視図であり、遊星キャリア40の突部48と入力部側転がり軸受81の隙間85との関係を説明するものである。
突部48は、入力部側転がり軸受81を支持する支持部47並びに入力部41に対し同心上の円環板状に形成されている。また、当該突部48は、偏心部44に対して偏心状態にある。言い換えると、入力部側転がり軸受81の外輪82及び内輪83と、突部48とは、回転軸線Oに同心上に形成されている。
図4及び図5に示すように、突部48の外径Raが、内輪83の外径Ra1より大きく形成されている(Ra>Rb1)。これにより、突部48は、入力部側転がり軸受81の隙間85の一部を覆うようになる。突部48は、当該転がり軸受81の隙間85のうち、一部85bにおいて潤滑油の流れを遮蔽する。そして、一部85bを通じて当該転がり軸受81の内部に潤滑油が流れ込むのを阻止する。
言い換えると、この突部48の遮蔽により当該転がり軸受81の隙間85は、潤滑油の流れに対して開口する開口側隙間部85aが低減される。当該開口側隙間部85aによって、当該転がり軸受81の内部に供給される潤滑油量が制限される。
このような突部48の形状設定により、入力部側転がり軸受81の隙間85に流れ込む潤滑油量が制限されるので、当該転がり軸受81の内部に供給される潤滑油量の低減が実現可能である。その結果、低温環境下では作動抵抗の要因となる潤滑油の高粘度化が生じた場合があるが、当該高粘度の潤滑油に対して当該転がり軸受81の内部に流れ込む潤滑油量を低減することで、作動応答性の悪化を抑制することができる。
さらに、当該転がり軸受81の隙間85は、その上流側の開口部に対して突起部48が遮蔽するものの、下流側の開口部に対しては何ら遮蔽されるものではない。それ故に、当該転がり軸受81の内部に潤滑油が滞留するのを抑制できるため、作動応答性の悪化抑制効果を高め得る。
なお、ここで、突部48において隙間85の一部85bを覆う突部部分は「遮蔽部」に相当する。また、偏心部側転がり軸受51の隙間55は「遊星回転体の開口部」に相当し、スペーサ72は「閉塞部材」に相当する。
以上説明した本実施形態では、当該転がり軸受81の隙間85の一部85bを遮蔽する突部48の構成が、突部48の外径Raを内輪83の外径Ra1より大きく形成するという構成とするだけでよいので、当該転がり軸受81の内部に供給される潤滑油量を制限する制限手段が、簡単かつ安価に形成することができる。
また、以上説明した本実施形態において、入力部側転がり軸受81の隙間85に対して、偏心部側転がり軸受51の隙間55が、潤滑油の上流側に、概ね対向して配置されている。これにより、導入孔61から遊星回転体50の内周側へ供給された潤滑油を、遊星回転体50の当該転がり軸受51の隙間55を通過させて、入力部側転がり軸受81の開口側隙間部85aへ確実に流入させ得る。
なお、ここで、導入孔61から装置1内に供給される潤滑油は、こうした構成では、低温環境下において高粘度の潤滑油が偏心部側転がり軸受51内に滞留し、当該転がり軸受51の作動応答性が悪化する可能性がある。しかし、装置1内に潤滑油を供給する導入孔61に対して、偏心部側転がり軸受51は入力部側転がり軸受81より上流側に配置している。それ故に、偏心部側転がり軸受51の隙間55に流れ込む潤滑油の流れは、下流側に位置する隙間85に流れ込む潤滑油の流れより強いため、偏心部側転がり軸受51の内部を高粘度の潤滑油が流出入し易く、当該内部に潤滑油が滞留しくいのである。その結果、偏心部側転がり軸受51における低温時の作動応答性悪化を抑制し得る。
なお、偏心部側転がり軸受51の隙間55は、その上流側の開口部の一部を遮蔽可能にする遮蔽手段が設けられていることが好ましい。遮蔽手段は、例えば、図1に示すように、スペーサ72が、隙間55の上流側にその一部を閉塞するというものであればよい。これにより、偏心部側転がり軸受51における低温時の作動応答性悪化が確実に抑制し得る。
また、以上説明した本実施形態において、突部48の外径Raは、外輪82の内径Ra2より小さく形成されていることが好ましい(Ra<Rb2)。これにより、入力部側転がり軸受81の隙間85は、その上流側の開口部が突部48により全て閉塞されることはない。言い換えると、突部48の遮蔽により隙間85は、ある程度の開口側隙間部85aが確実に形成されるのである。故に、当該転がり軸受81への給油状態が、内燃機関の運転中に非給油状態となることが防止されるので、非給油による当該転がり軸受81の摩耗発生に起因する耐久性低下を抑制することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態を図6に示す。第2実施形態は第1実施形態の変形例である。第2実施形態では、突部48を、支持部47並びに入力部側転がり軸受81に対して偏心配置する一例を示すものである。図6は、バルブタイミング調整装置1を示す図であって、図4に対応する部分断面図である。また図7は、図6の矢印VII方向からみた矢視図である。
突部48は、支持部47並びに入力部41に対して偏心状態にある。また、当該突部48は、偏心部44に対して同心上の円環板状に形成されている。言い換えると、偏心部44と、突部48とは偏心軸線Pに同心上に形成され、支持部47並びに入力部41と、入力部側転がり軸受81の外輪82及び内輪83とは回転軸線Oに同心上に形成されている。
そのような突部48の外径Raは、以下のように設定されている。即ち、偏心軸線P基準の径である外径Raは、例えば内輪83の外径Rb1と概ね同じである(Ra=Rb1)。しかしながら、突部48の偏心側の外周部における回転軸線O基準の外径Ra1は、上記外径Raに両軸線O、P間の偏心量δが加えられることで、内輪83の外径Rb1より大きくなる(Ra1>Rb1)。なお、偏心量δと外径Raの総和が、内輪83の外径Rb1より大きくなるものであれば、突部48の外径Raが内輪83の外径Rb1より小さくなる場合もあってもよい。
この偏心状態の突部48は、入力部側転がり軸受81に対してその隙間85の偏心側の一部85bを遮蔽することになる。
このような突部48の形状設定によっても、入力部側転がり軸受81の隙間85に流れ込む潤滑油量が制限されるので、当該転がり軸受81の内部に供給される潤滑油量の低減が実現可能である。その結果、低温環境下、当該高粘度の潤滑油に対して当該転がり軸受81の内部に流れ込む潤滑油量を低減することで、作動応答性の悪化を抑制することができる。
また、以上説明した本実施形態では、突部48の偏心状態が偏心部44の偏心状態と同じ条件とした。即ち突部48及び偏心部44は、回転軸線Oに対して偏心方向及び偏心量が同じである偏心軸線Pに同心に形成される構成とした。これに限らず、突部48の偏心方向及び偏心量を、偏心部44の偏心軸線Pによる偏心方向及び偏心量をと異なるものとしてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態を図8に示す。第3実施形態は第2実施形態の変形例である。第3実施形態では、突部48の外径Raを径拡大した一例を示すものである。図8は、バルブタイミング調整装置1を示す図であって、図4に対応する部分断面図である。また図9は、図8の矢印IX方向からみた矢視図である。
突部48の外径Raは、例えば内輪83の外径Rb1より大きく形成されている(Ra>Rb1)。従って、回転軸線O基準の外径Ra1は、外径Rb1より充分に大きい。
このような突部48の形状設定によっても、入力部側転がり軸受81の隙間85に流れ込む潤滑油量が制限されるので、当該転がり軸受81の内部に供給される潤滑油量の低減が実現可能である。その結果、低温環境下、当該高粘度の潤滑油に対して当該転がり軸受81の内部に流れ込む潤滑油量を低減することで、作動応答性の悪化を抑制することができる。
また、突部48の形状設定方法として、上記外径Ra1は、外輪82の内径Ra2より大きく形成されるという条件を設定してもよい。この条件の場合、突部48の反偏心側の外周部の外径が、外輪82の内径Ra2より小さく形成されるということを満足するものであればよい。
このような偏心状態と外径拡大による突部48の形状設定方法では、入力部側転がり軸受81の開口側隙間部85aにおける開口面積の低減量を、突部48の上記設定により可及的に拡大し得る。
(第4実施形態)
第4実施形態を図10に示す。第4実施形態は第1実施形態の変形例である。図10は、バルブタイミング調整装置を示す図であって、図5に対応する矢視図である。
図10に示すように、入力部側転がり軸受81の外輪82及び内輪83と、突部48とは、回転軸線Oに同心上に形成されている。突部48の外径Raは、例えば外輪82の内径Rb2より大きく形成されている(Ra>Rb2)。そして、突部48の外周部には、隙間85に連通する切欠部91が形成されている。
このような切欠部91を外周部に有する突部48は、隙間85の一部85bを遮蔽すると共に、切欠部91に対応して、潤滑油の流れ込む開口面積が低減された開口側隙間部85aを形成することができる。
このような突部48の形状設定によっても、入力部側転がり軸受81の隙間85に流れ込む潤滑油量が制限されるので、当該転がり軸受81の内部に供給される潤滑油量の低減が実現可能である。その結果、低温環境下、当該高粘度の潤滑油に対して当該転がり軸受81の内部に流れ込む潤滑油量を低減することで、作動応答性の悪化を抑制することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態を図11に示す。第5実施形態は第1実施形態の変形例である。図11は、バルブタイミング調整装置を示す図であって、図5に対応する矢視図である。
図11に示すように、入力部側転がり軸受81の外輪82及び内輪83と、突部48とは、回転軸線Oに同心上に形成されている。突部48の外径Raは、例えば外輪82の内径Rb2より大きく形成されている(Ra>Rb2)。そして、突部48の外周部には、隙間85に連通する貫通孔92が形成されている。
このような貫通孔92を外周部に有する突部48は、隙間85の一部85bを遮蔽すると共に、貫通孔92に対応して、潤滑油の流れ込む開口面積が低減された開口側隙間部85aを形成することができる。
このような突部48の形状設定によっても、入力部側転がり軸受81の隙間85に流れ込む潤滑油量が制限されるので、当該転がり軸受81の内部に供給される潤滑油量の低減が実現可能である。その結果、低温環境下、当該高粘度の潤滑油に対して当該転がり軸受81の内部に流れ込む潤滑油量を低減することで、作動応答性の悪化を抑制することができる。
(他の実施形態)
ここまで本発明の一実施形態について説明してきたが、本発明は当該説明の実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
以上説明した本実施形態では、潤滑構造として、従動側回転体20の連結壁部21には、カム軸2の搬送孔3に接続する導入溝60と、導入溝60が形成される軸方向端面とは反対の軸方向端面に貫通し、かつ導入溝60に接続する導入孔61を設け、導入孔61の開口部を、遊星回転体50に向けて配置した。
これに限らず、例えば、上記導入溝60と、導入溝60から径方向に延びように、従動側回転体20の外周壁部と、駆動側回転体10のスプロケット部材13及び筒壁部材14の内周壁部との間に、潤滑油を給油する給油隙間が設けられるものであってもよい。
そして、本発明は、上述した吸気弁のバルブタイミングを調整する装置以外にも、「動弁」としての排気弁のバルブタイミングを調整する装置や、吸気弁及び排気弁の双方のバルブタイミングを調整する装置に適用することができる。
1 バルブタイミング調整装置
2 カム軸
4 アクチュエータ
8 位相調整機構
10 駆動回転体(第一回転体)
12 歯車部材
13 スプロケット部材
14 筒壁部材
18 駆動側内歯車部(第一歯車部)
20 従動回転体(第二回転体)
20a、20b 端部
21 連結壁部
22 従動側内歯車部(第二歯車部)
40 遊星キャリア
41 入力部
44 偏心部
47 支持部
48 突部
49 支持面
50 遊星回転体
51 偏心部側転がり軸受
52 外輪(第二外輪)
53 内輪(第二内輪)
55 隙間
56 遊星歯車部材(遊星歯車部)
58 駆動側外歯車部
59 従動側外歯車部
81 入力部側転がり軸受(転がり軸受)
82 外輪
83 内輪
84 転動体
85 隙間
85a 開口側隙間部
85b 一部
87 収容孔
O 回転軸線
P 偏心軸線
Ra 突部の外径
Rb1 内輪の外径
Rb2 外輪の内径

Claims (8)

  1. 内燃機関のクランク軸及びカム軸のうち一方と連動して回転する第一回転体であって、第一歯車部を有する第一回転体と、
    前記クランク軸及び前記カム軸のうち他方と連動して回転する第二回転体であって、第二歯車部とを有する第二回転体と、
    前記第一歯車部及び前記第二歯車部と噛合する遊星歯車部を有し、遊星運動することにより前記クランク軸及び前記カム軸間の相対位相を変化させる遊星回転体と、
    偏心部、前記第一回転体及び前記第二回転体と同軸に回転する支持部、及び前記偏心部及び前記支持部間に前記偏心部及び前記支持部よりも外周側へ突出する突部を有し、前記偏心部で内側から前記遊星回転体を支持する遊星キャリアと、
    前記突部に軸方向に当てて、かつ前記支持部を回転自在に支持する転がり軸受であって、前記転がり軸受の内輪及び外輪間に隙間を有し、前記隙間より、前記第一回転体及び前記第二回転体のうちの少なくともいずれか一方の回転体の内部へ供給される潤滑流体を外部に排出する転がり軸受と、
    を備え、前記クランク軸からのトルク伝達により前記カム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置において、
    前記遊星キャリアの前記突部は、前記転がり軸受の前記隙間の一部を遮蔽することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記突部は、前記転がり軸受の前記内輪より外周側へ突出する遮蔽部を有することを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記突部は、前記転がり軸受を支持する前記支持部に対して偏心する外周部を有し、
    前記外周部は、回転軸線に対する外径が、前記内輪の外径より大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 前記突部の外径は、前記内輪の外径より大きい径を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 前記突部の外径は、前記外輪の内径より小さい径を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記遊星回転体は、前記転がり軸受の前記隙間の潤滑流体の上流側に向かって開口する開口部を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  7. 前記遊星回転体は、前記遊星歯車部を内側から支持する第二転がり軸受であって、前記第二転がり軸受の第二内輪及び第二外輪間に、前記開口部としての第二隙間を有することを特徴とする請求項6に記載のバルブタイミング調整装置。
  8. 前記第二転がり軸受は、潤滑流体の上流側に、前記第二隙間の一部を閉塞する閉塞部材が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のバルブタイミング調整装置。
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