JP2010254083A - ガス発生器 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突事故が発生してからガス放出が開始するまでの時間が短縮したガス発生器を提供する。
【解決手段】ガス発生器1は、長尺円筒状のハウジング4を具え、エアバッグ内にガスを供給する。また、かかるガス発生器1は、ハウジング4の一方の端部から他方の端部に向かって、点火器11、エンハンサ12を収容したエンハンサ室13、中空円環状のフィルタ9を収容し、かつ、ガス放出孔10を有するフィルタ室2、及び、ガス発生剤7を充填したガス発生室3の順に配置してなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、エアバッグに送り込む高圧ガスを発生させるためのガス発生器に関するものであり、かかるガス発生器において、衝突事故発生からエアバッグへのガス放出が開始するまでの時間の短縮を図るものである。
自動車の衝突時に生じる衝撃から乗員を保護するための安全装置の1つとして、サイド用エアバッグ装置が知られている。このサイド用エアバッグ装置は、ガス発生器から発生する多量の高温・高圧ガスが充填されることにより膨張し、安全装置として事故発生時に機能するものである。特許文献1に開示されているように、従来のガス発生器は、高圧ガスが密封されたボンベと、各ボンベ中の高圧ガスに熱を供給するための少量の火薬組成物とにより、大量の高温・高圧ガスを発生させるハイブリッド方式を採用している。
しかし、特許文献1に記載のガス発生器は、ボンベの費用が高いことから、ガス発生器の単価が高くなってしまっていた。そこで、特許文献2には、ガス発生器内に充填されたガス発生剤を燃焼させることにより、ボンベを使用することなく、高温・高圧ガスを発生させるガス発生器が開示されている。このガス発生器は、ハウジング内に、ガス発生剤、かかるガス発生剤を着火するための点火器、ガス発生剤から発生する高温・高圧ガスを冷却し、ろ過するフィルタ等を具える。また、ガス発生器の製造の際には、上記した各種構成部材をハウジング内に配置して、最終的に、ハウジングの開口に鉄製のプラグを挿入し、プラグのかしめ溝に開口側の端部をかしめることにより開口を封止した圧力容器としての密閉構造を有する。
特開平8−253100号公報 特開2005−313752号公報
自動車の乗員の安全性を高める観点から、衝突事故発生時に、エアバッグが少しでも早く膨張することが希求されている。これには、ガス発生器からエアバックへの迅速なガスの供給が不可欠である。しかし、従来のガス発生器では、主として、点火器とガス発生剤との間にクッション材を配した構成となっており、クッションがガス発生剤への着火燃焼を妨げるため、ガス発生剤からのガスの発生が遅れ、ガス放出孔からガス放出が開始するまでの時間が長くなる虞があった。また、ガス発生器の大型化を図ると、点火器から、ガス放出孔までの距離が長くなり、点火器が作動してからガス放出が開始するまでの時間が長くなる虞があった。
したがって、この発明の目的は、ガス発生器の構成の適正化を図ることにより、衝突事故が発生してからエアバッグへのガス放出が開始するまでの時間が短縮したガス発生器を提供することにある。
前記目的を達成するため、この発明のガス発生器は、長尺円筒状のハウジングを具え、エアバッグ内にガスを供給するガス発生器であって、かかるハウジングの一方の端部から他方の端部に向かって、点火器、エンハンサを充填したエンハンサ室、中空円環状のフィルタを収容し、かつ、ガス放出孔を有するフィルタ室、及び、ガス発生剤を充填したガス発生室の順に配置してなることを特徴とする。かかる構成を採用することにより、車両衝突時に、ガス発生器内にてガス発生剤が即座に燃焼して高温・高圧ガスが発生し、かかるガスの流路を妨げられることなく、ガス放出孔に到達することから、車両衝突からエアバッグへのガス放出が開始するまでの時間が短縮されることとなる。また、上記構成を採用することにより、エンハンサ室の容積を充分に確保しつつも、エンハンサ室の薄型化を図る(すなわち幅方向距離を小さくする)ことができる。その結果、点火器からガス発生室までの距離が短くなるので、エンハンサに着火してからガス発生剤が燃焼するまでの時間が短縮され、車両衝突からエアバッグへのガス放出が開始するまでの時間が短縮されることとなる。また、エンハンサ室の容積を確保しつつも、エンハンサ室が薄型化されるので、ガス発生器のコンパクト化を図ることができる。あるいは、エンハンサ室の容積を大きくして、エンハンサ室に保持し得るエンハンサ量を増大させることも可能である。更に、エンハンサ室とフィルタ室とが隣接しており、フィルタが中空円環状であることから、エンハンサが燃焼することにより発生する火炎がフィルタの空洞部分を通過してガス発生室に到達することとなり、火炎下に曝露されることに起因したフィルタの損傷を最小限に抑えることが可能となる。
また、エンハンサ室は、その径方向外側端がハウジングの内壁位置まで延在してなることが好ましい。なぜなら、上記構成を採用することにより、エンハンサ室の容積を確保しつつも、エンハンサ室の最大限の薄型化を図ることが可能となるからである。あるいは、エンハンサ室の容積を最も効率的に大きくして、エンハンサ室に保持され得るエンハンサ量を増大させることが可能となるからである。
更に、ガス発生剤を金属容器に密封してなることが好ましい。なぜなら、ガス発生剤を金属容器に密封することにより、ガス発生剤の酸化や吸湿による劣化を抑制することが可能となるからである。なお、ここでいう、「金属容器に密封」とは、金属容器に気密に封入することをいうものとする。
更にまた、エンハンサを金属容器に密封してなることが好ましい。なぜなら、エンハンサを金属容器に密封することにより、エンハンサの漏出、酸化や吸湿による劣化を抑制することが可能となるからである。
加えて、金属容器は、アルミニウム製、アルミニウム合金製、チタン合金製又はマグネシウム合金製の容器であることが好ましい。なぜなら、金属容器を上記金属製の容器とすることにより、ガス発生器の軽量化を図ることが可能となるからである。
加えてまた、ガス発生剤が密封された金属容器を点火器側に押圧する付勢部材を具えることが好ましい。なぜなら、ガス発生剤が密封された金属容器を点火器側に押圧することにより、ガス発生剤が密封された金属容器がガス発生室内により強く固定されるからである。
また、エンハンサが密封された金属容器は、エンハンサからの火炎の方向性を制御する火炎制御部を有することが好ましい。なぜなら、エンハンサの引火時における、火炎の方向性を制御することにより、ガス発生剤が着火するまでの時間が短くなり、ガス放出孔から高温・高圧ガスが放出されるまでの時間が短くなるからである。
この発明によれば、ガス発生器内における各種部材の配置を適正なものとすることにより、衝突事故が発生してからガス放出が開始するまでの時間が短縮したガス発生器を提供することが可能となる。
この発明に従うガス発生器の幅方向断面図である。 従来技術のガス発生器の幅方向断面図である。 この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。 この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。 この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。 この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。
次に、図面を参照しつつ、この発明の実施形態を説明する。図1は、この発明に従うガス発生器の幅方向断面図である。図2は、従来技術のガス発生器の幅方向断面図である。図3〜6は、この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。
図1に示すガス発生器1は、フィルタ室2及びガス発生室3を具え、それらは、筒状のハウジング4及びラプチャディスク5を有する仕切り板6によって区画された直列2室構造となっている。ガス発生室3には、ペレット状のガス発生剤7と、ガス発生剤7を押圧して近密に充填するためのクッション8aが収容されており、フィルタ室2には、ガス発生室3からの高温・高圧ガスのスラグを捕集して、冷却する、中空円環状のフィルタ9が収容されている。また、フィルタ室2には、高温・高圧ガスをエアバックへと放出するためのガス放出孔10が設けられており、かかるガス放出孔10のハウジング4内側にはラプチャディスク5が貼り付けられている。なお、クッション8aは、ガス発生剤7に対し、フィルタ室2から離間する側に配置されている。また、ハウジング4のフィルタ室2側の端には、ガス発生室3内のガス発生剤7を着火燃焼させる点火器11が取り付けられている。また、点火器11とフィルタ9との間には、点火器11から発生した火炎の出力を大きくするエンハンサ12を充填したエンハンサ室13が配されている。
また、点火器11の周りには、絶縁性を有する樹脂からなり、点火器11を保持・固定するための点火器保持具14が装着されている。点火器11を、金属ではなく絶縁性を有する樹脂からなる点火器保持具14で囲んで保持することにより、点火器11が偶発的に通電発火し、誤作動してしまう可能性が低減することとなる。更に、点火器保持具14の周りには、点火器11を保持した点火器保持具14をハウジング4に固定するための金属製の固定具15が装着されている。固定具15を樹脂よりも強い硬度を有する金属製とすることにより、ガス発生器1の製造時にハウジング4を固定具15にかしめても、固定具15が破損することなく、ハウジング4に固定されることとなる。また、ハウジング4と固定具15とをより密着させて、ガス発生器1の密封性を向上させるために、シール材として機能するオーリング16がハウジング4と固定具15との間に嵌め込まれている。エンハンサ12が充填されているエンハンサ室13は、カップ状の金属容器17であり、かかる金属容器17と固定具15との間には、クッション性により、金属容器17の動きを拘束する環状のクッション8bが配置されている。なお、かかる金属容器17は、エンハンサ12および点火器11の一部を収容し、エンハンサ12と点火器11とが直接接するような配置となっている。また、点火器11は、コネクタに接続される2本の端子ピン18を有し、それらピン18周りには微弱電流をショートさせ、かつ、端子ピン18の屈曲を防止する目的で、樹脂製のクリップ部材19が配置されている。
上記したガス発生器1が作動し、エアバック装置が安全装置として機能する原理を以下に説明する。まず、車両が衝突すると、衝突センサーから衝突検出信号が発信され、かかる信号を点火器11が受信する。すると、受信した衝突検出信号により点火器11が通電発火し、エンハンサ12が燃焼する。そして、エンハンサ12により火力が大きくなった火炎は、仕切り板6に貼り付けられたラプチャディスク5を加熱し、かつ、フィルタ室2内を所定内圧以上として、仕切り板6に貼り付けられたラプチャディスク5を破裂させ、その後、仕切り板6の孔60を通過してガス発生室3へと流入し、ガス発生剤7を着火燃焼させる。その結果、ガス発生剤7から多量の高温・高圧ガスが発生することとなる。発生した大量の高温・高圧ガスは、フィルタ室2へと流入し、かかる高温・高圧ガスは、フィルタ9によるスラグ捕集及びガス冷却を経て、フィルタ室2内を所定内圧以上として、ガス放出孔10に貼り付けられたラプチャディスク5を破裂させ、フィルタ室2に設けられたガス放出孔10を介して外側へ導出され、エアバッグ内に送り込まれる。その結果、ガスによってエアバッグが急速に膨張展開して、衝突時の乗員に対してクッションの役割を果たし、乗員の安全性が確保されることとなる。
ここで、発明者らは、ガス発生器において、衝突事故が発生してからガス放出が開始するまでの時間を短縮することを達成する方途に関して鋭意研究を行った結果、次のような知見を得た。すなわち、図2に示すような、円筒状のハウジング102を有する、従来技術のガス発生器101は、衝突事故発生時に、点火器11が通電発火し、エンハンサ12が燃焼する。そして、エンハンサ12により火力が大きくなった火炎が、フィルタ109が収容されたフィルタ室102を介することなく、クッション8を通過してガス発生室103内に直接流れ込み、ガス発生剤7を着火燃焼させ、ガス発生剤7から多量の高温・高圧ガスが発生することとなる。発生した高温・高圧ガスは、フィルタ室102へと流入し、ガス放出孔10を介してエアバッグ内に送り込まれる。しかし、ガス発生室3A内にて、ガス発生剤7が燃焼すると、発生した高温・高圧ガスのガス圧により未燃焼のガス発生剤7がフィルタ室102側に移動し、ガス発生剤7がガス発生室103とフィルタ室102とを連通させる仕切り板106a及び106bの孔60a及び60b(特には孔60a)を塞ぐような配置となるため、高温・高圧ガスの流れが妨げられることとなる。また、発生した火炎がクッション8を通過してからガス発生室103内に流れ込むことから、クッション8により火炎の流れが妨げられることとなり、ガス発生剤7の着火燃焼が遅くなる。それらの結果、衝突事故時に、ガス発生器101内にて早期に高温・高圧ガスが発生したとしても、かかるガスがフィルタ室102に到達するまでに時間を要することとなることから、エアバックの膨張展開の更なる高速化が希求される中、ガスのフィルタ室に到達するまでの時間の短縮が求められている。
そこで、発明者らは、図1に示すように、ハウジング4内にて、ハウジング4の一方の端部から他方の端部に向かって、点火器11、エンハンサ室13、フィルタ室2、ガス発生室3の順に配置することにより、発生ガスがフィルタ室2に瞬時に到達可能となることを見出すに至った。すなわち、前記の順序に従って各部材を配置したガス発生器1は、衝突事故発生時に、フィルタ室2側のガス発生剤7から燃焼するため、ガス発生剤7がガス発生室3とフィルタ室2とを連通させる仕切り板6の孔60を塞ぐような配置とはならずに、発生したガスが速やかにガス放出孔10から放出されることとなり、衝突事故発生からガス放出開始までの時間が短縮される。また、上記構成を採用することにより、エンハンサ室13をハウジング4の内径位置まで延在させることができ、エンハンサ室13の容積を充分に確保しつつも、エンハンサ室13の薄型化を図る(すなわち幅方向距離を小さくする)ことが可能となる。その結果、エンハンサ室13が薄型化された分だけ、点火器11からガス発生室3までの距離が短くなり、エンハンサ12に着火してからガス発生剤7が燃焼するまでの時間が短縮されることから、車両衝突からエアバッグへのガス放出が開始するまでの時間が短縮されることとなる。また、エンハンサ室13の容積を確保しつつも、エンハンサ室13が薄型化されるので、ガス発生器1のコンパクト化を図ることが可能となる。あるいは、その他の実施形態として、エンハンサ室13の容積を大きくして、エンハンサ室13に保持し得るエンハンサ12の分量を増大させることも可能である。更に、エンハンサ室13とフィルタ室2とが隣接しており、フィルタ9が中空円環状であることから、エンハンサ12が燃焼することにより発生する火炎がフィルタ9の空洞部分を通過してガス発生室3に到達することとなり、火炎下に曝露されることに起因したフィルタ9の損傷を最小限に抑えることが可能となる。また、副次的な効果ではあるが、この発明のガス発生器1は、ガス発生剤7がガス発生室3とフィルタ室2とを連通させる仕切り板6の孔60を塞ぐような配置とならないことから、ガス発生室5に負荷される内圧が低下し、ガス発生器1に要求されるハウジング強度が小さくなる。このことにより、ハウジング4の壁厚を従来よりも小さくすることができ、ガス発生器1のコンパクト化及び軽量化が可能となる。また、ガス発生室3内のクッション8が、フィルタ室2から離間する側に配置されていることから、クッション8が、フィルタ室2側に配置されている場合に比べ、ガス発生剤7が早期に着火することとなり、好ましい。なお、図1に示すように、ハウジング内の空間を効率的に利用する観点から、エンハンサ室13は、エンハンサ室13の径方向外側端がハウジング4の内壁位置まで延在していることが好ましい。なぜなら、エンハンサ室13の径方向外側端がハウジング4の内壁位置まで延在していることにより、エンハンサ室13の薄型化を最大限に図ることができ、上述したように、エンハンサ12に着火してからガス発生剤7が燃焼するまでの時間が短縮して、車両衝突からエアバッグへのガス放出が開始するまでの時間が短縮されることとなるからである。あるいは、エンハンサ室13の容積を最も効率的に大きくして、エンハンサ室13に保持し得るエンハンサ12の量を増大させることが可能となるからである。
また、図3〜5に示すガス発生器1A〜1Cのように、ハウジング4A内に配置されるガス発生剤7及びエンハンサ12を、気密性のある金属容器20(又は20A)及び17に夫々密封することが好ましい。なぜなら、ガス発生剤7及びエンハンサ12を金属容器20(又は20A)及び17に夫々密封することにより、ガス発生剤7及びエンハンサ12の酸化や吸湿による劣化を抑制することが可能となるからである。また、かかる構成を採用することにより、ガス発生剤7及びエンハンサ12が気密に保たれることから、図1に示すが如く、固定具15にオーリング16を装着する必要も、フィルタ室2にラプチャディスク5を貼り付ける必要も無くなる。このことは、ガス発生器1当たりの部材数の減少につながり、製造コストを下げることを可能とする。また、製造時に、固定具15にオーリング16を装着する行程、及び、ラプチャディスク5をガス放出孔10に貼り付ける工程がなくなることから、ガス発生器1の製造が容易となり、生産性を向上させることが可能となる。更に、ガス発生剤7及びエンハンサ12が金属容器20(又は20A)及び17に夫々に密封されていることから、それらのハンドリングが容易となることから好ましい。もちろん、ガス発生器内の気密性を更に向上させる観点から、オーリング16を固定具15に装着したり、ガス放出孔10にラプチャディスク5を貼り付けたりすることは可能である。
更にまた、金属容器(17、20及び20A)は、アルミニウム製、アルミニウム合金製、チタン合金製又はマグネシウム合金製の容器であることが好ましい。なぜなら、金属容器を上記金属製の容器とすることにより、金属容器として鉄製の容器を使用する場合に比べ、金属容器の軽量化を図ることが可能となるからである。
加えて、図4及び5に示すように、ガス発生剤7が密封された金属容器20Aを点火器11から離間する側に押圧する付勢部材21を有することが好ましい。なぜなら、付勢部材21により金属容器20Aを点火器11側に押圧することにより、金属容器20Aがガス発生室3内に堅固に固定されるからである。
加えてまた、図1、3〜5に示すように、エンハンサ12が入れられた金属容器17に、火炎がフィルタ9の中空部を通るように、火炎の方向性を制御する環状の火炎制御部22を有することが好ましい。かかる火炎制御部22を設けることにより、エンハンサ12の引火時において、火炎制御部22に囲まれた部分の火炎導出部23が燃焼して、火炎導出部23があった場所にのみに孔が開くこととなる。そして、その孔を介して火炎が集束・高速化して、フィルタ9の中空部を通ることとなる。その結果、火炎がガス発生剤7に到達するまでの時間が短縮され、ガス放出孔10から高温・高圧ガスが放出されるまでの時間が短くなることから好ましい。ガス発生器のその他の実施態様としては、図6に示すようなガス発生器1Dが挙げられる。かかるガス発生器1Dは、エンハンサ12が薄肉の金属容器17Aに封入されており、かかる薄肉の金属容器17Aを、火炎導出部23A及びそれを取り囲んだ火炎制御部22Aからなる厚肉であって、カップ状の剛体容器24により囲んだような構成を有する。かかる構成のガス発生器1Dでは、エンハンサ12が引火すると、薄肉の金属容器17Aが溶解して、次いで、火炎制御部22Aに囲まれた部分の火炎導出部23Aが燃焼して、火炎導出部23Aがあった場所にのみに孔が開くこととなる。そして、その孔を介して火炎が集束・高速化して、フィルタ9の中空部を通ることとなり、上記した図1、3〜5に示すガス発生器と同様の効果を奏する。
なお、ラプチャディスク5は、例えば、0.05〜0.20mmの厚さを有するアルミ等の金属箔によって形成され、これにより、衝突時以外の期間においても、ガス発生剤7及びエンハンサ12が吸湿や酸化により劣化することを抑制することができる。また、フィルタ8は、例えば、メリヤス編み金網、クリンプ織り又は平織り金属線材の集合体とすることができるが、高温・高圧ガスのスラグを捕集し、冷却し得る限りはこれに限定されず、その他の構成であってもよい。
更に、ガス発生剤7としては、安定した着火燃焼が可能であり、窒素有機化合物を含有する、テトラゾール系化合物、トリアゾール系化合物、アミド系化合物、グアニジン系化合物等の含窒素有機化合物を燃焼成分としたガス発生剤7を用いることができる。また、ガス発生剤7の形状は、図1、3〜6の如く、ペレット状とすることができるが、これに限定されず、ディスク状、多角形状、顆粒状、円柱状、中空円柱状等のその他の形状のものとすることもできる。
図4に示す構成のガス発生器1Bは、例えば、以下のようにして製造される。まず、金属容器20A内に付勢部材13、クッション8、ガス発生剤7の順に充填し、金属容器20Aを密閉する。かかる金属容器20Aをハウジング4A内に収容し、ハウジング4Aの一部を金属容器20Aにかしめることにより金属容器20Aを固定して、かかる金属容器20Aをガス発生室3とする。次いで、ハウジング4A内に中空円環状のフィルタ9を収容し、ハウジング4Aをフィルタ9に対しかしめる。そして、ハウジング4A内に、エンハンサ12を密封した金属容器17、環状のクッション8bの順に収容し、その上に、点火器保持具14、固定具15、クリップ部材及びオーリング16を装着した点火器11を載置する。最後に、ハウジング4Aの端部を固定具15にかしめることにより、点火器11が固定され、密閉された圧力容器となったガス発生器1Bが得られる。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を相互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。例えば、図4及び5には、機械式のばね部材からなる付勢部材21を配置しているが、その他の付勢部材を採用し得ることには留意されたい。また、例えば、図5に示すように、点火器11を保持するよう金属性の固定具15を直接点火器11に装着し、点火器11を装着した固定具15にハウジング4Aをかしめて、点火器及11及び固定具15を堅固に固定したような構成とすることも可能である。更に、図5及び6に示すように、ハウジング4A内に、中央に開口部を有し、かつ、外壁に凹部を有し、孔60Aを具えるカップ状の仕切り板6Aを配置し、ハウジング4Aをその凹部にかしめることにより、ガス発生室3とフィルタ室2とを区画した構成とすることも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明によって、ガス発生器内における各種部材の配置を適正なものとすることにより、衝突事故が発生してからガス放出が開始するまでの時間が短縮したガス発生器を提供することが可能となった。
1、101、1A、1B、1C、1D ガス発生器
2、102 フィルタ室
3、103 ガス発生室
4、104、4A ハウジング
5 ラプチャディスク
6、106a、106b、6A、 仕切り板
60、160a、160b、60A 仕切り板の孔
7 ガス発生剤
8a、8b、108 クッション
9、109 フィルタ
10 ガス放出孔
11 点火器
12 エンハンサ
13 エンハンサ室
14 点火器保持具
15 固定具
16 オーリング
17、17A 金属容器
18 端子ピン
19 クリップ部材
20、20A 金属容器
21 付勢部材
22、22A 火炎制御部
23、23A 火炎導出部
24 剛体容器

Claims (7)

  1. 長尺円筒状のハウジングを具え、エアバッグ内にガスを供給するガス発生器であって、
    前記ハウジングの一方の端部から他方の端部に向かって、点火器、エンハンサを充填したエンハンサ室、中空円環状のフィルタを収容し、かつ、ガス放出孔を有するフィルタ室、及び、ガス発生剤を充填したガス発生室の順に配置してなることを特徴とするガス発生器。
  2. 前記エンハンサ室は、その径方向外側端がハウジングの内壁位置まで延在してなる、請求項1に記載のガス発生器。
  3. 前記ガス発生剤を金属容器に密封してなる、請求項1又は2に記載のガス発生器。
  4. 前記エンハンサを金属容器に密封してなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス発生器。
  5. 前記金属容器は、アルミニウム製、アルミニウム合金製、チタン合金製又はマグネシウム合金製の容器である、請求項3又は4に記載のガス発生器。
  6. 前記ガス発生剤が密封された金属容器を点火器側に押圧する付勢部材を具える、請求項3〜5のいずれか一項に記載のガス発生器。
  7. 前記エンハンサが密封された金属容器は、前記エンハンサからの火炎の方向性を制御する火炎制御部を有する、請求項4〜6のいずれか一項に記載のガス発生器。
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