JP2010247754A - ガス発生器 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突事故発生時にエアバックへと供給されるガスの単位時間当たりの流量を大きくしたガス発生器ガス発生器を提供する。
【解決手段】ガス発生器1は、高圧ガスを発生させるガス発生剤5を充填したガス発生室3を具え、かかるガス発生室3に、複数の粒状のクッション材6が配置している。
【選択図】図1

Description

この発明は、エアバッグに送り込む高圧ガスを発生させるためのガス発生器に関するものであり、ガス発生室内におけるクッション性を向上させつつも、衝突事故発生時に、エアバッグに供給される単位時間当たりのガス流量を大きくしたガス発生器に関する。
自動車の衝突時に生じる衝撃から乗員を保護するための安全装置の1つとして、サイド用エアバッグ装置が知られている。このサイド用エアバッグ装置は、ガス発生器から発生する多量の高温・高圧ガスがエアバック内に供給されることにより膨張し、安全装置として事故発生時に機能するものである。特許文献1に開示されているように、従来のガス発生器は、高圧ガスが封入されたボンベと、各ボンベ中の高圧ガスに熱を供給するための少量の火薬組成物とにより、大量の高温・高圧ガスを発生させるハイブリッド方式を採用している。
しかし、特許文献1に記載のガス発生器は、ボンベの費用が高いことから、ガス発生器の単価が高くなってしまっていた。そこで、特許文献2には、ガス発生器内に充填されたガス発生剤を燃焼させることにより、ボンベを使用することなく、高温・高圧ガスを発生させるガス発生器が開示されている。このガス発生器は、ハウジング内に、ガス発生剤、ガス発生剤を着火するための点火器、ガス発生剤から発生する高温・高圧ガスを冷却し、ろ過するフィルタ等を具える。また、ガス発生器の製造の際には、上記した各種構成部材をハウジング内に配置して、最終的に、ハウジングの開口に鉄製のプラグを挿入し、プラグのかしめ溝に開口側の端部をかしめることにより開口が封止され、ガス発生器が密閉構造の圧力容器となる。
特開平8−253100号公報 特開2005−313752号公報
自動車の乗員の安全性を高める観点から、衝突事故発生時に、エアバッグが少しでも早く膨張することが希求されている。これには、ガス発生器からエアバックへの迅速なガスの供給が不可欠である。しかし、従来のガス発生器では、ガス発生室内にて、ガス発生剤が燃焼すると、発生した高温・高圧ガスのガス圧により未燃焼のガス発生剤がフィルタ室側に移動し、ガス発生剤がガス発生室とフィルタ室とを連通させる孔を塞ぐような配置をとるため、高温・高圧ガスの流れが妨げられることとなる。また、ガス発生剤が燃焼することにより発生するガス発生剤の残渣が、ガス流路を詰まらせてしまい、このことも、高温・高圧ガスの流れを妨げる原因となる。それらのことから、衝突事故発生時に、ガス発生器内にて早期に高温・高圧ガスが発生したとしても、高温・高圧ガスがフィルタ室に到達するまでに時間を要し、衝突事故発生時にエアバックへと供給されるガスの単位時間当たりの流量が小さくなる問題が生じる。また、高温・高圧ガスの流れが妨げられると、ガス発生剤の燃焼時にガス発生器の内圧が所期したよりも高くなることから、ガス発生器に必要とされる圧力容器としてのハウジング強度も充分に確保しなければならなくなる。
また、ガス発生剤の粉化を防止し、所期したガス発生剤の燃焼性を確保する観点から、ガス発生室内におけるクッション性を向上させることが希求されている。
したがって、この発明の目的は、上記した問題を解決し、ガス発生室内におけるクッション性を向上させつつも、衝突事故発生時にエアバックへと供給されるガスの単位時間当たりの流量を大きくしたガス発生器を提供することにある。
前記目的を達成するため、この発明のガス発生器は、高圧ガスを発生させるガス発生剤を充填したガス発生室を具え、かかるガス発生室内に、複数の粒状のクッション材を配置してなることを特徴とする。かかる構成を採用することにより、衝突事故発生時に、ガス発生器内にてガス発生剤が燃焼して高温・高圧ガスが発生しても、かかる高温・高圧ガスの流路が妨げられることなく、高温・高圧ガスがガス放出孔に到達し、衝突事故発生時にエアバックへと供給される高温・高圧ガスの単位時間当たりの流量を大きくすることが可能となる。また、複数の粒状のクッション材を配置することにより、ガス発生室内におけるクッション性を向上させることが可能となる。更に、ガス発生器に所望される圧力容器としてのハウジング強度を低下させることが可能となる。更にまた、予めガス発生剤及びクッション材を混合して準備しておくことにより、ガス発生器を製造する度に、クッション材を単独で配置する組込み工程を省略することができ、製造工程を簡易化することが可能となる。
また、クッション材の最大幅は、ガス発生剤の最大幅の0.1〜5.0倍の範囲にあることが好ましい。なぜなら、クッション材の径がガス発生剤の最大幅の5.0倍を超える場合には、クッション材が大きくなり過ぎて、充分量のガス発生剤を充填することができない可能性があるからである。一方、クッション材の最大幅がガス発生剤の最大幅の0.1倍未満の場合には、クッション材をガス発生剤相互間に配置してもガスの流路や火道を有効に確保することができない可能性があるからである。
更に、クッション材の総体積は、ガス発生剤の総体積の0.01〜1.0倍の範囲にあることが好ましい。なぜなら、クッション材の総体積が上記範囲を逸脱すると、ガス発生剤により充分量の高温・高圧ガスを発生させ、かつ、クッション材によるクッション性の有効に確保することができなくなる可能性があるからである。
更にまた、ガス発生剤とクッション材とを、層状に交互に積層して配置してなることが好ましい。あるいは、ガス発生剤相互間にクッション材を配置してなることが好ましい。なぜなら、ガス発生剤及びクッション材の寸法、形状、混合比等に依存して、ガス発生剤とクッション材とを層状に積層して配置したり、ガス発生剤相互間にクッション材を配置したりすることが有利であるからである。
加えて、クッション材は、貫通孔を有することが好ましい。なぜなら、クッション材に貫通孔を設けることにより、ガス発生剤燃焼時の火道が確実に確保され、ガス発生剤を効率よく燃焼させることが可能となるからである。また、ガスの流路を更に効果的に確保することが可能となるからである。
加えてまた、クッション材の発火点は、ガス発生剤の発火点よりも高いことが好ましい。なぜなら、クッション材がガス発生剤に先立って燃焼してしまうと、火道やガスの流路が充分に確保されない可能性があるからである。なお、ここでいう「発火点」とは、クッション材やガス発生剤が発火(着火)する温度のことをいうものとする。
また、クッション材は、シリコンフォーム製、セラミックファイバー製又はポリエチレンフォーム製であることが好ましい。なぜなら、クッション材に所望される性質に依存して、シリコンフォーム製、セラミックファイバー製又はポリエチレンフォーム製とクッション材を使い分けることが効果的であるからである。
あるいは、クッション材は、不燃材料からなることが好ましい。このとき、クッション材は、金属製のバネであることが好ましい。なぜなら、クッション材を不燃材料である金属製のバネとすることにより、衝突事故発生時にエアバックへと供給される高温・高圧ガスの単位時間当たりの流量を大きくすることに加え、ガスを冷却する効果を向上させることが可能となるからである。また、かかるクッション材による冷却効果により、フィルタに所望される冷却効果を低減させることができることから、フィルタの重量を小さくして、ガス発生器の軽量化を図ることが可能となるからである。なお、不燃性を有する金属としては、ステンレス鋼、リン青銅、アルミニウム、ベリリウム銅又は鋼が挙げられる。なお、ここでいう「不燃材料」とは、一般的なガス発生剤の燃焼に際し、加熱されたとしても、少なくとも加熱開始後100ミリ秒間は燃焼しない材質の材料を言うものである。
この発明によれば、ガス発生剤に粒状のクッション材を混ぜ合わせることにより、ガス発生室内におけるクッション性を向上させて、ガス発生剤の粉化を抑制しつつも、火道及びガスの流路が確保され、衝突事故発生時にエアバックへと供給されるガスの単位時間当たりの流量が大きくなったガス発生器を提供することが可能となる。
この発明に従うガス発生器の幅方向断面図である。 従来技術のガス発生器の幅方向断面図である。 (a)〜(i)は、この発明に従うガス発生器にて使用される種々のクッション材である。 この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。 この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。 (a)〜(f)は、この発明に従うその他のガス発生器にて使用される不燃材料からなる種々のクッション材である。 この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。
次に、図面を参照しつつ、この発明の実施形態を説明する。図1(a)は、この発明に従うガス発生器であり、図1(b)は、その幅方向断面図である。図2は、従来技術のガス発生器の幅方向断面図である。図3(a)〜(i)は、この発明に従うその他のガス発生器にて使用される種々のクッション材である。図4は、この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。図5は、この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。図6(a)〜(f)は、この発明に従うその他のガス発生器にて使用される不燃材料からなる種々のクッション材である。図7は、この発明に従うその他のガス発生器の幅方向断面図である。
図1に示す長尺円筒状のガス発生器1は、そのハウジング2内に、直列2室構造となったガス発生室3及びフィルタ室4を具える。ガス発生室3には、ペレット状のガス発生剤5と、クッション性を有し、ガス発生剤5を押圧して近密に充填するための複数の粒状のクッション材6とが混在して収容されている。また、フィルタ室4には、高温・高圧ガスのスラグを捕集し、冷却する中空円環状のフィルタ7が収容されている。ハウジング2のガス発生室3側の端には、ガス発生室3内のガス発生剤5を着火燃焼させる点火器8が取り付けられており、点火器8とフィルタ7との間には、点火器8から発生した火炎の出力を大きくするエンハンサ9が配置されている。また、フィルタ室4には、高温・高圧ガスをエアバックへと放出するためのガス放出孔10が設けられている。更に、ハウジング内側にかしめて固定され、孔17a及び17bを夫々設けた仕切り板20a及び20bのうち、仕切り板20aの孔17aには、ラプチャディスク11が貼り付けられている。
また、点火器8の周りには、絶縁性を有する樹脂からなり、点火器8を保持・固定するための点火器保持具12が装着されている。点火器12を、金属ではなく絶縁性を有する樹脂からなる点火器保持具12で囲むように保持することにより、点火器8が偶発的に通電発火し、誤作動してしまう可能性を低減させている。また、点火器保持具12の周りには、点火器8を保持した点火器保持具12をハウジング2に固定するための金属製の固定具13が装着されている。固定具13を樹脂よりも高い硬度を有する金属製とすることにより、ガス発生器1の製造時にハウジング2を固定具13にかしめたとしても、固定具13が破損せずに、ハウジング2に固定されることとなる。また、ハウジング2と固定具13とをより密着させて、ガス発生器1の密封性を向上させるために、ハウジング2と固定具13との間にシール材として機能するオーリング14が嵌め込まれている。更に、点火器8は、コネクタに接続される2本の端子ピン15を有し、それらピン15周りには、微弱電流をショートさせ、かつ、端子ピン15の屈曲を防止する、樹脂製のクリップ部材16が配置されている。
上記したガス発生器1が作動し、エアバック装置が安全装置として機能する原理を以下に説明する。まず、車両が衝突すると、衝突センサーから衝突検出信号が発信され、かかる信号を点火器8が受信する。すると、受信した衝突検出信号により点火器8が通電発火し、エンハンサ9が燃焼する。そして、エンハンサ9により火力が大きくなった火炎が、ガス発生室3内に流れ込み、ガス発生剤5を着火燃焼させ、ガス発生剤5から多量の高温・高圧ガスが発生することとなる。発生した高温・高圧ガスは、フィルタ室4へと流入し、そして、高温・高圧ガスは、フィルタ7によるスラグ捕集及びガス冷却を経て、フィルタ室4に設けられたガス放出孔10を介してエアバッグ内に送り込まれる。その結果、ガスによってエアバッグが急速に膨張展開し、衝突事故発生時の乗員に対してクッションの役割を果たし、乗員の安全性が確保されることとなる。
発明者は、ガス発生器において、衝突事故発生時にエアバックへと供給されるガスの単位時間当たりの流量を大きくすることを達成する方途に関して鋭意研究を行った結果、次のような知見を得た。図2に示すような、従来技術のガス発生器101は、衝突事故発生時に、点火器8が通電発火し、エンハンサ9が燃焼する。そして、エンハンサ9により火力が大きくなった火炎が、一枚の円板状のクッション材106を介して、ガス発生剤5を着火燃焼させ、ガス発生剤5から多量の高温・高圧ガスが発生することとなる。発生した高温・高圧ガスは、フィルタ室4へと流入し、ガス放出孔10を介してエアバッグ内に送り込まれる。しかし、ガス発生室4内にて、ガス発生剤5が燃焼すると、発生した高温・高圧ガスのガス圧により未燃焼のガス発生剤5がフィルタ室4側に移動し、ガス発生剤5がガス発生室3とフィルタ室4とを連通させる孔17a及び17bを塞ぐような配置をとるため、高温・高圧ガスの流れが妨げられることとなる。また、ガス発生剤5が燃焼することで発生する残渣が、ガスの流路を詰まらせてしまい、このことも、高温・高圧ガスの流れを妨げる原因となる。それらのことから、衝突事故発生時に、ガス発生器101内にて早期に高温・高圧ガスが発生したとしても、高温・高圧ガスがフィルタ室4に到達するまでに時間を要し、かつ、衝突事故発生時にエアバックへと供給されるガスの単位時間当たりの流量が小さくなる問題が生じる。
そこで、発明者は、ガス発生室3内に、複数の粒状のクッション材6を配置することにより、上記問題を解決し得ることを発見した。ガス発生室3内にて、複数の粒状のクッション材6を配置した構成、例えば、図示例の如く、ガス発生剤5相互間に粒状のクッション材6を配置した構成では、衝突事故発生時に、ガス発生剤5が燃焼すると、複数のクッション材6間を通り抜けるようにガスが流れるため、ガスの流路が確保され、ガス発生剤5がガス発生室3とフィルタ室4とを連通させる孔17a及び17bを塞ぐような配置とはならない。その結果、発生したガスが速やかにガス放出孔10から放出されることとなり、衝突事故発生からガス放出開始までの時間が短縮され、かつ、衝突事故発生時にエアバックへと供給されるガスの単位時間当たりの流量が大きくなる。また、複数のクッション材6により、火道が有利に確保されることから、ガス発生剤5を効率的に燃焼させることが可能となる。更に、ガス発生剤5がガス発生室3とフィルタ室4とを連通させる孔17a及び17bを塞ぐような配置とならず、また、ガス発生剤5燃焼後に発生する残渣がガス発生剤5間を詰まらせないことから、ガス発生室5に負荷される内圧が低下し、ガス発生器1に要求されるハウジング強度を小さくすることが可能となる。また、複数の粒状のクッション材6を配置することにより、ガス発生室内におけるクッション性が向上し、ガス発生剤5の粉化を抑制することが可能となる。このことにより、ハウジング2の壁厚を従来よりも小さくすることができ、ガス発生器1のコンパクト化及び軽量化が可能となる。また、図2に示すような、エンハンサ9とガス発生剤5との間に一枚の円板状のクッション材106が配置されているガス発生器101に比べ、図1に示すこの発明のガス発生器1は、エンハンサ9とガス発生剤との距離が近くなることから、ガス発生剤5が早期に着火することとなり、衝突事故発生からガス放出開始までの時間を短縮することが可能となる。なお、ガス発生剤5を着火燃焼させるための火道を確保し、ガスの流路を有利に確保する観点から、図1に示すように、クッション材6に貫通孔6aを設けることが好ましい。また、ガス発生器1の製造時に、予めガス発生剤5及びクッション材6を混合して準備しておくことにより、従来技術のようなシート状のクッション材106を単独で配置する組込み工程を省略することができることから、ガス発生器1の製造工程を簡易化することが可能となる。
このとき、図示は省略するが、予めガス発生剤5及びクッション材6を混合して金属製等の密封容器内に充填して保管しておくことが好ましい。なぜなら、ガス発生器1を製造する際に、かかる密封容器をハウジング2内に配置することだけで、ガス発生剤5及びクッション材6が適正な配置となることから、ガス発生器1の製造の度に、ガス発生剤5及びクッション材6を混合させてハウジング2内に配置する場合と比べ、その製造が容易となり、ガス発生器1の製造工程を更に簡易化することが可能となるからである。
また、粒状のクッション材6の形状は、図1に示す貫通孔6aを有する立方体状のものに限定されず、図3(a)に示すような球状のクッション材6A、図3(b)に示すような円筒状のクッション材6B、図3(c)に示すような立方体状のクッション材6C、図3(d)に示すような直方体状のクッション材6D、図3(e)に示すような楕円状のクッション材6E、図3(f)に示すような穴を有する球状のクッション材6F、図3(g)に示すような貫通孔6bを具えるリング状のクッション材6G、図3(h)に示すような貫通孔6cを具える管状のクッション材6H、図3(i)に示すような点線にて表された中空部を有する球状のクッション材6Iなどといった種々の形状のクッション材とすることも可能である。
また、クッション材6の最大幅は、ガス発生剤5の最大幅の0.1〜5.0倍の範囲にあることが好ましい。なぜなら、クッション材6の径がガス発生剤5の最大幅の5.0倍を超える場合には、ガス発生剤5に比してクッション材6が大きくなり過ぎて、充分量のガス発生剤5を充填することができない可能性があるからである。一方、クッション材6の最大幅がガス発生剤5の径の0.1倍未満の場合には、クッション材6をガス発生剤5相互間に配置してもガスの流路及び火道が有効に確保されない可能性があるからである。
更に、クッション材6の総体積は、ガス発生剤5の総体積の0.01〜1.0倍の範囲にあることが好ましい。なぜなら、クッション材6の総体積が、ガス発生剤5の総体積の1.0倍を超える場合には、クッション材6を充分量確保したとしても、エアバッグの充分な膨張展開に必要とされる量のガス発生剤5を確保することはできない可能性があるからである。一方、クッション材6の総体積が、ガス発生剤5の総体積の0.01倍未満の場合には、エアバッグの膨張展開に充分な量のガス発生剤5を確保したとしても、クッション材6を充分量確保することができずに、ガスの流路及び火道を有効に確保することができない可能性があるからである。
更にまた、クッション材6の発火点は、ガス発生剤5の発火点よりも高いことが好ましい。なぜなら、クッション材6がガス発生剤5に先立って燃焼してしまうと、火道及びガスの流路の確保が有効に達成されない可能性があるからである。
上記した図1に示す実施形態では、ガス発生室3内にて、ガス発生剤5相互間にクッション材6を配置しているが、ガス発生剤5及びクッション材6の寸法、形状、混合比等に依存して、その他の配置を採用することもでき、例えば、図4に示すガス発生器1Bのように、ガス発生室3内にて、ガス発生剤5の層とクッション材6の層とを交互に積層した配置とすることもできる。
また、クッション材6は、シリコンフォーム製、セラミックファイバー製又はポリエチレンフォーム製であることが好ましい。なぜなら、クッション材6に要求される性能に応じて、クッション材6を構成する材料を使い分けることにより、クッション材6の性能を有利に引き出すことが可能となるからである。その他の材料としては、エーテル系の軟質ウレタンフォーム、エステル系の軟質ウレタンフォーム、独立気泡電子線架橋ポリエチレンフォーム、連続気泡化学架橋ポリエチレンフォーム及びメラミンフォームなどが挙げられる。
あるいは、クッション材6は、上記した材料からではなく、不燃材料からなることが好ましい。このとき、クッション材は、図5に示すガス発生器1Bのように、不燃性の金属から成形されたバネ18であることが好ましい。なぜなら、クッション材を不燃性の金属から成形されたバネ18とすることにより、上記したような、衝突事故発生時にエアバックへと供給される高温・高圧ガスの単位時間当たりの流量を大きくする効果に加え、金属による吸熱により、ガスを冷却する効果を向上させることも可能となるからである。また、かかるバネ18(クッション材)による冷却効果により、フィルタ7に所望される冷却効果を低減させることができることから、フィルタ7の重量を小さくして、ガス発生器1Bの軽量化を図ることが可能となるからである。なお、不燃性の金属としては、ステンレス鋼、リン青銅、アルミニウム、ベリリウム銅又は鋼が挙げられる。
このとき、クッション材は、図5に示す円柱状のバネ18に限定されず、図6(a)に示すような円錐状のコイルバネ18A、図6(b)に示すような中央部凸形状のコイルバネ18B、図6(c)に示すような中央部凹形状のコイルバネ18C、図6(d)に示すような皿状のコイルバネ18D、図6(e)に示すようなC字状板の板バネ18E、図6(f)に示すようなU字状板の板バネ18F、などといった種々の形状を採用したクッション材とすることが可能である。
なお、ガス発生室3とフィルタ室4とを連通させる孔17aに蓋をするように設けられているラプチャディスク11は、ガス発生室3内の防湿と内圧調整の役割を果たす。これによって、衝突時以外の期間においても、ガス発生室3内に湿気が流入するのを防ぎ、ガス発生剤5の吸湿による劣化を抑制することが可能となる。また、フィルタ7は、例えば、メリヤス編み金網、クリンプ織り又は平織り金属線材の集合体とすることができる。
また、安全性が高く、安定した着火燃焼が可能なガス発生剤5としては、窒素有機化合物を含有するガス発生剤5が挙げられる。窒素有機化合物を含有するガス発生剤5しては、テトラゾール系化合物、トリアゾール系化合物、アミド系化合物、グアニジン系化合物等の含窒素有機化合物を燃焼成分とするものが挙げられる。また、ガス発生剤5の形状は、図示の如く、ペレット状のものとすることができるが、これに限定されず、ディスク状、顆粒状、中空円柱状、中空状、中実状等とすることもできる。
図1に示す構成のガス発生器1は、以下のようにして製造される。まず、ハウジング2の一方の端部にプラグ19を挿入し、かかるハウジング2の端部をプラグ19に対しかしめることによりプラグ19を固定する。次いで、フィルタ室4内に、中空円環状のフィルタ7を配置してから、ガス発生室3とフィルタ室4とを連通させる孔17a及び17bを夫々有する仕切り板20a及び20bを配置し、仕切り板20a及び20bが取り付けられた領域のハウジング2を周状にかしめることにより、仕切り板20a及び20bを固定する。そして、ガス発生室2内に、粒状のクッション材6及びガス発生剤5を混在させて配置し、ハウジング2を周状にかしめてから、ハウジング2内に、エンハンサ9を密封した金属容器21、環状のクッション材22の順に収容し、その上に、点火器保持具12、固定具13、クリップ部材16及びオーリング14を装着した点火器8を載置する。最後に、ハウジング2の端部を固定具13にかしめることにより、点火器8が固定され、密閉された圧力容器となったガス発生器1が得られる。
また、図4に示す構成のガス発生器1Aは、以下のようにして製造される。まず、ハウジング2の一方の端部にプラグ19を挿入し、かかるハウジング2の端部をプラグ19に対しかしめることによりプラグ19を固定する。次いで、フィルタ室4内に、中空円環状のフィルタ7を配置してから、ガス発生室3とフィルタ室4とを連通させる孔17a及び17bを夫々有する仕切り板20a及び20bを配置し、仕切り板20a及び20bが取り付けられた領域のハウジング2を周状にかしめることにより、仕切り板20a及び20bを固定する。そして、ガス発生室2内に、層状のクッション材6と層状のガス発生剤5を夫々複数層交互に積層配置し、ハウジング2を周状にかしめる。そのガス発生剤5とクッション材6とを積層配置したものの上に、エンハンサ9を密封した金属容器21、環状のクッション材22の順に載置し、その上に、点火器保持具12、固定具13、クリップ部材16及びオーリング14を装着した点火器8を載置する。最後に、ハウジング2の端部を固定具13にかしめることにより、点火器8が固定され、密閉された圧力容器となったガス発生器1Aが得られる。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を相互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。例えば、図2、4及び5のガス発生器101、1A及び1Bは長尺円筒状のものであるが、この発明のガス発生器はかかる形状に限定されるものではなく、ガス発生剤5相互間に複数の粒状のクッション材6(バネ18)を配置した構成を有する限り、その他の形状のガス発生器とすることもでき、例えば、図7に示すように、異なるハウジング2A、ガス発生室3A、フィルタ7A、点火器8A、ガス放出孔10A、端子ピン15Aを具える、短尺円筒状のガス発生器1Cに上述してきた構成を採用することも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明によって、ガス発生剤に粒状のクッション材を混ぜることにより、ガス発生室内におけるクッション性を向上させて、ガス発生剤の粉化を抑制しつつも、衝突事故発生時にエアバックへと供給されるガスの単位時間当たりの流量を大きくしたガス発生器を提供することが可能となった。
1、101、1A、1B、1C ガス発生器
2、2A ハウジング
3、3A ガス発生室
4 フィルタ室
5 ガス発生剤
6、6A、6B、6C、6D、6E、6F、6G、6H、6I クッション材
6a、6b、6c 貫通孔
7、7A フィルタ
8、8A 点火器
9 エンハンサ
10、10A ガス放出孔
11 ラプチャディスク
12 点火器保持具
13 固定具
14 オーリング
15、15A 端子ピン
16 クリップ部材
17a、17b ガス発生室とフィルタ室とを連通させる孔
18、18A、18B、18C、18D、18E、18F バネ
19 プラグ
20a、20b 仕切り板
21 金属容器
22 環状のクッション材

Claims (11)

  1. 高圧ガスを発生させるガス発生剤を充填したガス発生室を具えるガス発生器であって、
    前記ガス発生室内に、複数の粒状のクッション材を配置してなることを特徴とするガス発生器。
  2. 前記クッション材の最大幅は、前記ガス発生剤の最大幅の0.1〜5.0倍の範囲にある、請求項1に記載のガス発生器。
  3. 前記クッション材の総体積は、前記ガス発生剤の総体積の0.01〜1.0倍の範囲にある、請求項1又は2に記載のガス発生器。
  4. 前記ガス発生剤とクッション材とを、層状に交互に積層して配置してなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス発生器。
  5. 前記ガス発生剤相互間にクッション材を配置してなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス発生器。
  6. 前記クッション材は、貫通孔を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガス発生器。
  7. 前記クッション材の発火点は、前記ガス発生剤の発火点よりも高い、請求項1〜6のいずれか一項に記載のガス発生器。
  8. 前記クッション材は、シリコンフォーム製、セラミックファイバー製又はポリエチレンフォーム製である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のガス発生器。
  9. 前記クッション材は、不燃材料からなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のガス発生器。
  10. 前記クッション材は、金属製のバネである、請求項9に記載のガス発生器。
  11. 前記金属は、ステンレス鋼、リン青銅、アルミニウム、ベリリウム銅又は鋼である、請求項10に記載のガス発生器。
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